JP2018070223A - 加熱処理パック - Google Patents

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Abstract

【課題】災害時等のためにそのまま備蓄が可能で、電子レンジ等の加熱機器を利用できない環境でも容易に加熱処理できるとともに、衛生的にも優れた加熱処理パックを提供する。【解決手段】本発明の加熱処理パック1は、所定圧力の作用下で剥離する剥離部8bによって区画される第1及び第2の区画室S1,S2を有し、これらの区画室が剥離部の剥離によって互いに連通する加熱要素収容体8と、加熱要素収容体8に対して取り外し可能に接続され、加熱されるべき内容物10を収容する内容物収容体6とを備える。第1の区画室S1には、水と反応して発熱する発熱剤12が収容され、第2の区画室S2には、発熱剤12と反応するための反応水14が収容される。【選択図】 図1

Description

本発明は、所定の内容物を密封状態のまま加熱処理できる加熱処理パックに関し、特に、加熱処理されるべき内容物と加熱処理に必要な構成要素(加熱要素)とが一体となってユニット化された加熱処理パックに関する。
従来から、内容物を加熱処理するための加熱処理用包装体及びそれに食品が収納された包装食品が知られている(例えば、特許文献1参照)。そのような加熱処理用包装体及び包装食品は、内容物(食品)を密封状態のまま電子レンジ等で加熱処理できるとともに、加熱により内部圧力が上昇したときには所定の位置が開封して圧力を逃がすことで、包装体の破裂を防止できるようになっている。
しかしながら、このような加熱処理用包装体及び包装食品は、電子レンジ等の加熱機器を利用できない状況では使用できない。
そこで、アウトドアでのキャンプ中や災害時の緊急避難中など、電子レンジ等の加熱機器を利用できない場面においても食品等を容易に温めることができるように、本出願人は、水と反応することで発熱する発熱剤と、この発熱剤を水と共に収容可能であるとともに発熱時の蒸気圧によって蒸気口が開くチャック付き加熱袋とにより構成される加熱処理パック(スチームパック(登録商標))を製品化している(非特許文献1参照)。
特開2015−113132号公報
http://www.sun‐a‐kaken.co.JP/ir_information/business_pdf_file/suna106m.pdf
しかしながら、非特許文献1に開示されるような加熱処理パックでは、使用の際に、発熱剤と、発熱剤と反応させるための反応水と、加熱されるべき食品とをそれぞれ個別にチャック付き加熱袋の中に入れる手間が生じる。
また、災害時を考えると、ライフラインが断たれているため、清浄な反応水を確保することも難しく、仮に汚水を反応水として利用した場合には、食品の汚染など、衛生上の問題も懸念され、特に免疫力の低い幼児や高齢者向けには配慮が必要となる。
本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、災害時等のためにそのまま備蓄が可能で、電子レンジ等の加熱機器を利用できない環境でも容易に加熱処理できるとともに、衛生的にも優れた加熱処理パックを提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明の加熱処理パックは、所定圧力の作用下で剥離する剥離部によって区画される第1及び第2の区画室を有し、これらの区画室が前記剥離部の剥離によって互いに連通する加熱要素収容体と、前記加熱要素収容体に対して取り外し可能に接続され、加熱されるべき内容物を収容する内容物収容体とを備え、前記加熱要素収容体の前記第1の区画室には、水と反応して発熱する発熱剤が収容され、前記加熱要素収容体の前記第2の区画室には、前記発熱剤と反応するための反応水が収容されることを特徴とする。
上記構成によれば、反応水が収容される第2の区画室の部位で加熱要素収容体を外側から例えば手で叩いたり押圧するなどして剥離部に所定の圧力(又は衝撃)を作用させると、剥離部が剥離して第1の区画室と第2の区画室とが連通し、第2の区画室内の反応水が第1の区画室内へ流れ込む。そして、この流れ込んだ反応水が第1の区画室内に収容される発熱剤と反応することにより、発熱剤が発熱する。したがって、この段階で、内容物収容体を加熱要素収容体上に重ね合わせる、或いは、内容物収容体を加熱要素収容体と共に保温袋等の別の袋の中に収容するなどすれば、発熱剤により発生する熱によって内容物収容体内の内容物を加熱できる。その後、内容物の加熱処理が終了したら、内容物収容体を(未だ加熱要素収容体に接続されたままであれば)加熱要素収容体から取り外せばよい。
このように、上記構成の加熱処理パックは、加熱処理されるべき内容物(内容物収容体)と加熱処理に必要な構成要素(加熱要素として発熱剤及び反応水を含む加熱要素収容体)とが一体となってユニット化されており、それ1つで加熱処理済みの内容物を得ることができるため、そのまま備蓄できるとともに、電子レンジ等の加熱機器を利用できない環境下でも、発熱剤と、反応水と、加熱されるべき内容物とを個別に加熱装の中に入れる手間を要することなく、単に剥離部に圧力を外側から作用させるだけで内容物を容易に加熱処理できる。また、反応水が加熱要素収容体内に予め確保されているため、劣悪な環境下で汚水等を反応水として利用する必要もなく、したがって、内容物の汚染などを生じさせずに済み、衛生的にも優れる。
なお、上記構成において、内容物としては、食料品・飲料(水、スープ、おかゆなどの流動食)の他、例えば薬液(透析液などの薬液)、接着剤などの非食料品を挙げることもできる。また、発熱剤としては例えば石灰を挙げることができ、また、加熱要素収容体及び/又は内容物収容体は、透明、半透明、不透明であってもよい。
また、上記構成において、内容物収容体は、加熱要素収容体上に重ね合わせることができるように折り返し可能に加熱要素収容体に接続されることが好ましい。そのようにすると、内容物収容体を加熱要素収容体に接続したままの状態で加熱要素収容体上に重ね合わせることができ、加熱要素収容体による内容物収容体の迅速な加熱を実現できる。また、このように、内容物収容体を加熱要素収容体上に重ね合わせることができるように折り返し可能に加熱要素収容体に接続すれば、加熱処理パックを保管する際に折り畳んでコンパクトにできる(減容化できる)ため、収納性にも優れる。
また、上記構成において、加熱要素収容体は、発熱剤の発熱を伴う加熱処理時に上昇する内部圧力を逃がすための易開封性シール部を有することが好ましい。一般に、発熱剤の発熱を伴う加熱処理時には、反応水が蒸発して蒸気が発生し、その蒸気圧により加熱要素収容体内の圧力が上昇するが、その上昇した圧力を易開封性シール部によって外部へと逃がすことができれば、加熱処理中に加熱要素収容体が破裂することを防止できる。
また、上記構成において、加熱要素収容体は、第1の区画室及び/又は第2の区画室を開閉可能にする開口部を有してもよい。そのような構成では、加熱処理パックの製造時に、開口部を通じて各区画室内に発熱剤及び/又は反応水を容易に挿入できるとともに、使用前の保管状態において、開口部を通じて発熱剤及び/又は反応水を取り出し或いは観察してそれらの保管状態を確認し、場合によりそれらの交換も可能であり、更には、加熱処理後に開口部を通じて発熱剤及び/又は反応水を加熱要素収容体から取り出してそれらを個別に廃棄することもできる。
この場合、発熱剤及び反応水は、第1及び第2の区画室内にそのまま直接に収容されてもよいが、一例として、発熱剤は、透水性の発熱剤収容体内、例えば不織布内に収容された状態で第1の区画室に収容されてもよく、また、反応水は、例えば所定圧力の作用下で開封して反応水を外部に放出する収容体内に収容された状態で第2の区画室に収容されてもよい。そのようにすると、発熱剤や反応水の取り扱いが容易になる。
また、上記構成において、内容物収容体は、内容物を注出するための注出口部(例えばスパウト)を有することが好ましい。このような注出口部が設けられれば、内容物収容体からの内容物の注出が容易になる。
本発明によれば、災害時等のためにそのまま備蓄が可能で、電子レンジ等の加熱機器を利用できない環境でも容易に加熱処理できるとともに、衛生的にも優れた加熱処理パックが得られる。
本発明の一実施形態に係る加熱処理パックの概念を示した正面図である。
以下、図1を参照しながら本発明に係る加熱処理パック1の一実施形態について説明する。
図1に示されるように、本実施形態の加熱処理パック1は、所定圧力の作用下で剥離する剥離部(易剥離シール部)8bによって区画される第1及び第2の区画室S1,S2を有する袋状の加熱要素収容体8と、加熱要素収容体8に対して取り外し可能に接続され、加熱されるべき内容物10を収容する袋状の内容物収容体6とを有する。この場合、加熱要素収容体8の第1の区画室S1には、加熱要素として、水と反応して発熱する発熱剤12が収容され、また、加熱要素収容体8の第2の区画室S2には、発熱剤12と反応するための反応水14が収容される。なお、内容物収容体6内に収容される内容物10としては、スープ、おかゆなどの流動食を含む食料品や飲料の他、例えば薬液(透析液などの薬液)、接着剤などの非食料品を挙げることもできる。
加熱要素収容体8は、透明、半透明、不透明であってもよく、一対のシート状部材を重ねて周囲を溶着するか、或いは、シート状部材を折り曲げて側部を溶着することで袋状に形成される。そして、加熱要素収容体8は、例えば耐熱性を有するプラスチック素材(プラスチックフィルム)により形成される。そのようなプラスチック素材の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン等のハロゲン化ポリオレフィン;ポリビニルアルコール;ナイロン6、ナイロン6,6、ポリメタキシリレンアジパミド等のポリアミド;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート等のポリエステル;ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル等のポリアクリル酸エステル;及びこれらを形成するモノマーの共重合体などが挙げられる。なお、「(メタ)アクリル」は、メタクリル又はアクリルを意味する。
ポリエチレンの具体例としては、直鎖状低密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、メタロセン系ポリエチレンなどが挙げられる。ポリプロピレンの具体例としては、プロピレンのホモポリマー、プロピレンとエチレンや1−ブテンとのランダム又はブロックコポリマーなどが挙げられる。
前記プラスチックフィルムは、単層でもよいが、共押出しなどにより2層以上に積層されていてもよい。例えば、プラスチックフィルムは、基材層とイージーオープン層からなることが好ましく、さらに基材層とイージーオープン層の間に他の層を有していてもよい。プラスチックフィルムは、酸化アルミニウムや酸化ケイ素のような無機酸化薄膜が付与されたガスバリアー性の複合フィルムでもよい。この複合フィルムは、酸化アルミニウムや酸化ケイ素の単体又は混合物を真空下で加熱気化させ、前記フィルムの表面に蒸着することで得ることができる。
また、前記加熱要素収容体8は、発熱剤12の発熱を伴う加熱処理時に上昇する内部圧力を逃がすための易開封性シール部8aを有する。そのような易開封性シール部8aは、例えばプラスチックフィルムの同一面側を互いに当接させてヒートシールにより合掌状に接合された合掌接合部によって形成することができる。
本実施形態において、易開封性シール部8aは、例えば加熱要素収容体8の端縁又は端縁付近(図示の例の場合)に位置するように形成されており、加熱処理により加熱要素収容体8の内部圧力が上昇したときにその圧力を逃がす易開封性を有する。具体的に、易開封性シール部8aは、加熱要素収容体8を構成するプラスチックフィルムのうち易開封性シール部8aを構成する一対のプラスチックフィルム部位同士を必要に応じてイージーオープンテープ(不図示)を挿入した状態でヒートシールすることで形成される。なお、加熱要素収容体8における易開封性シール部8aの位置は図示の位置に限定されない。加熱処理により加熱要素収容体8の内部圧力が上昇したときにその圧力を逃がすことができれば、易開封性シール部8aの位置は任意に設定できる。
より具体的には、易開封性シール部8aは、90℃雰囲気下でヒートシール強度が1200g/15mm以下であることが好ましく、800g/15mm以下であることがより好ましい。易開封性シール部8aの90℃雰囲気下でのヒートシール強度は、0g/15mmでも構わないが、100g/15mm以上であることが好ましい。なお、ヒートシール強度とは、JIS Z0238「密封軟包装袋の試験方法」に従い、90℃雰囲気下で測定された値である。
また、易開封性シール部8aは、常温においては完全シールでもよく、イージーオープンでもよい。易開封性シール部8aの常温雰囲気下でのヒートシール強度は、150〜2000g/15mmが好ましく、300〜1500g/15mmがより好ましい。なお、常温雰囲気下でのヒートシール強度とは、JIS Z0238「密封軟包装袋の試験方法」に従い、常温(23℃65%RH)雰囲気下で測定された値である。
常温において完全シール、90℃雰囲気下でのヒートシール強度が1200g/15mm以下となる例としては、易開封性シール部8aのシーラントとして、ポリオレフィン、例えば融点120℃以下(好ましくは110℃以下)のポリエチレンや融点140℃以下(好ましくは130℃以下)のポリプロピレンを用い、他の部分のシーラントとして、これより融点が10℃以上高いものを用いることで実現できる。なお、融点はASTM2117に基づいて測定した値である。
また、本実施形態では、易開封性シール部8aを構成するプラスチックフィルムの一方に、易開封性シール部8aを形成するヒートシールの幅方向と垂直の方向に並んだ複数の貫通孔(図示せず)を設けることが好ましい。このようにすることで、加熱により加熱要素収容体8の内部圧力が上昇したとき、易開封性シール部8aがヒートシールの幅方向全体にわたって開封する前に前記貫通孔の位置で通蒸し、破裂音が発生しにくくなる。また、加熱要素収容体8が破裂しない程度に水蒸気を逃がすことができ、必要以上に内部圧力が低下したり内容物10が飛び出したりすることを抑制できる。
なお、前述した区画室S1,S2間を仕切る剥離部(易剥離シール部)8bも、常温においてイージーピールオープンとなるような所定のヒートシール強度(剥離強度)をもって易開封性シール部8aと同様の形態で形成されてもよく、所定の圧力を加えたときに剥離して区画室S1,S2を互いに連通させることができるものであればよい。
以上のように構成される加熱要素収容体8に取り外し可能に接続される内容物収容体6は、同様にプラスチック素材(例えばプラスチックフィルム)により形成されてもよく、その場合には、例えば、加熱要素収容体8と内容物収容体6とをプラスチックフィルムにより一体で形成するとともに、加熱要素収容体8と内容物収容体6とをプラスチックフィルム同士のヒートシールのみにより完全に区分して、そのヒートシールの幅方向の中間部にミシン目(或いは、ノッチ又はマジックカット)30を設けることにより加熱要素収容体8と内容物収容体6とを切り離せる(取り外しできる)ようにしてもよい。
このようにすれば、内容物収容体6は、加熱要素収容体8上に重ね合わせることができるように折り返し可能となり、加熱要素収容体8に対する内容物収容体6の取り外し可能且つ折り返し可能な接続を実現できる。しかしながら、加熱要素収容体8に対する内容物収容体6の取り外し可能且つ折り返し可能な接続の形態はこれに限らない。無論、内容物収容体6を加熱要素収容体8と別体に例えば自立袋として形成し、内容物収容体6と加熱要素収容体8とを取り外し可能に接続してもよい。また、本実施形態の内容物収容体6は、一側部に内容物10を注出するための注出口部(例えばスパウト)20を有するが、このような注出口部を設けることなく、ミシン目等を形成してカットするような構成でもよい。
また、本実施形態において、加熱要素収容体8は、第1の区画室S1及び/又は第2の区画室S2を開閉可能にする開口部を有してもよい。例えば、本実施形態の1つの態様では、加熱要素収容体8の側部に第1の区画室S1及び第2の区画室S2にそれぞれ対応して開口部40,41が設けられる。このような開口部40,41は、前述した易開封性シール部8aと同様の形態の開閉可能なシール部により形成されてもよいが、ノッチやチャックなどによって形成されても構わない。勿論、このような開口部40,41が存在しなくてもよい。
また、第1及び第2の区画室S1,S2内に収容される発熱剤12及び反応水14は、第1及び第2の区画室S1,S2内にそのまま直接に収容されてもよいが、一例として、発熱剤12は、透水性の発熱剤収容体2内、例えば不織布から成る袋の中に収容された状態で第1の区画室S1に収容されてもよい。また、反応水14は、例えば所定圧力の作用下で開封して反応水14を外部に放出する袋状の収容体内に収容された状態で第2の区画室S2に収容されてもよい。そのようにすると、発熱剤12や反応水14の取り扱いが容易になる。
なお、本実施形態において、発熱剤12は、金属を含有して水素ガスを発生させる従来のものとは異なり、石灰100%であり、例えば不織布の目付け量などによってその発熱が制御される。
以上のようにして構成される本実施形態の加熱処理パック1によれば、反応水14が収容される第2の区画室S2の部位で加熱要素収容体8を外側から例えば手で叩いたり押圧するなどして剥離部8bに所定の圧力(又は衝撃)を作用させると、剥離部8bが剥離して第1の区画室S1と第2の区画室S2とが連通し、第2の区画室S2内の反応水14が第1の区画室S1内へ流れ込む。そして、この流れ込んだ反応水14が第1の区画室S1内に収容される発熱剤12と反応することにより、発熱剤12が発熱する。したがって、この段階で、内容物収容体6を、ミシン目30を利用して折り曲げたり取り外すなどして加熱要素収容体8上に重ね合わせる、或いは、内容物収容体6を加熱要素収容体8と共に保温袋等の別の袋の中に収容するなどすれば、発熱剤12により発生する熱によって内容物収容体6内の内容物10を加熱できる。その後、内容物10の加熱処理が終了したら、内容物収容体6を(未だ加熱要素収容体8に接続されたままであれば)加熱要素収容体8から取り外せばよい。
このように、本実施形態の加熱処理パック1は、加熱処理されるべき内容物10(内容物収容体6)と加熱処理に必要な構成要素(加熱要素として発熱剤12及び反応水14を含む加熱要素収容体8)とが一体となってユニット化されており、それ1つでそのまま加熱処理済みの内容物10を得ることができるため、災害時等のためにそのまま備蓄することができる。また、発熱剤と、反応水と、加熱されるべき内容物とを個別に加熱要素収容体の中に入れる手間を要することなく、単に剥離部8bに圧力を外側から作用させるだけで内容物10を容易に加熱処理できる。さらに、反応水14が加熱要素収容体8内に予め確保されているため、劣悪な環境下で汚水等を反応水として利用する必要もなく、したがって、内容物10の汚染などを生じさせずに済み、衛生的にも優れる。
また、本実施形態では、内容物収容体6を加熱要素収容体8に接続したままの状態で加熱要素収容体8上に重ね合わせることができるため、加熱要素収容体8による内容物収容体6の迅速な加熱を実現できる。さらに、内容物収容体6を加熱要素収容体8上に重ね合わせることができるように折り返し可能に加熱要素収容体8に接続したことで、加熱処理パック1を保管する際に折り畳んでコンパクトにでき(減容化できる)、収納性にも優れる。
また、本実施形態の加熱要素収容体8は、易開封性シール部8aを有するため、発熱剤12の発熱を伴う加熱処理時に、反応水14が蒸発して蒸気が発生し、その蒸気圧により加熱要素収容体8内の圧力が上昇しても、その上昇した圧力を易開封性シール部8aによって外部へと逃がすことができ、加熱処理中に加熱要素収容体8の破裂を防止できる。
また、本実施形態の加熱要素収容体8は、第1の区画室及び/又は第2の区画室S1,S2を開閉可能にする開口部40,41を有しているため、加熱処理パック1の製造時に、開口部40,41を通じて各区画室S1,S2内に発熱剤12及び/又は反応水14を容易に挿入できるとともに、使用前の保管状態において、開口部40,41を通じて発熱剤12及び/又は反応水14を取り出し、或いは観察してそれらの保管状態を確認し、場合によりそれらを交換することも可能である。更には、加熱処理後に開口部40,41を通じて発熱剤12及び/又は反応水14を加熱要素収容体8から取り出してそれらを個別に廃棄することもできる。
また、本実施形態では、内容物収容体6は、内容物を注出するための注出口部(例えばスパウト)20を有するため、内容物収容体6からの内容物10の注出が容易になる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は、前述した実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。例えば、前述した実施形態では、発熱剤が石灰100%であったが、発熱剤を構成する成分材料はこれに限定されない。また、加熱要素収容体及び内容物収容体を形成する素材等も前述した実施形態に限定されず、任意に設定できる。また、加熱要素収容体における易開封性シール部及び開口部の位置も任意に設定できる。さらに、加熱要素収容体の区画室の分け方についても適宜変形することが可能である。
1 加熱処理パック
2 発熱剤収容体
6 内容物収容体
8 加熱要素収容体
8a 易開封性シール部
8b 剥離部
10 内容物
12 発熱剤
20 注出口部
40,41 開口部
S1 第1の区画室
S2 第2の区画室

Claims (6)

  1. 所定圧力の作用下で剥離する剥離部によって区画される第1及び第2の区画室を有し、これらの区画室が前記剥離部の剥離によって互いに連通する加熱要素収容体と、
    前記加熱要素収容体に対して取り外し可能に接続され、加熱されるべき内容物を収容する内容物収容体と、
    を備え、
    前記加熱要素収容体の前記第1の区画室には、水と反応して発熱する発熱剤が収容され、前記加熱要素収容体の前記第2の区画室には、前記発熱剤と反応するための反応水が収容されることを特徴とする加熱処理パック。
  2. 前記発熱剤は、透水性の発熱剤収容体内に収容された状態で前記第1の区画室に収容されることを特徴とする請求項1に記載の加熱処理パック。
  3. 前記内容物収容体は、前記加熱要素収容体上に重ね合わせることができるように折り返し可能に前記加熱要素収容体に接続されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の加熱処理パック。
  4. 前記加熱要素収容体は、前記発熱剤の発熱を伴う加熱処理時に上昇する内部圧力を逃がすための易開封性シール部を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の加熱処理パック。
  5. 前記加熱要素収容体は、前記第1の区画室及び/又は前記第2の区画室を開閉可能にする開口部を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の加熱処理パック。
  6. 前記内容物収容体は、内容物を注出するための注出口部を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の加熱処理パック。
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