JP2018055520A - 現金処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】セキュリティを確保しつつ、保守作業及び現金処理装置の運用停止時間が長くなることを避けることが可能な現金処理装置を提供する。
【解決手段】現金処理装置の操作者を認証する認証部と、前記現金処理装置に投入された現金を計数する計数部と、前記計数部による計数結果を取得し、前記現金処理装置が所定の状態となったと判断した場合には、前記所定の状態になる前に取得した前記計数結果を不確定とする計数管理部とを備え、前記計数管理部は、前記認証部による認証が成功した場合には、前記現金処理装置が前記所定の状態になったと判断した場合であっても、前記所定の状態になる前に取得した計数結果を維持する、現金処理装置を提供する。
【選択図】図3

Description

本発明は、現金処理装置に関する。
小売店やスーパーマーケットなどの流通施設および商業施設等の店舗のバックヤードにおいては、売上金等の現金を鑑別、計数し、収納管理する現金処理装置が設置されている。店舗等の従業員は、この現金処理装置において各種操作を行うことにより、入金、出金等の取引を行う事ができる。このような現金処理装置の一例は下記特許文献1に開示されている。
上述のような現金処理装置は、現金を鑑別、計数し、金種ごとに収納するだけでなく、現金を保管する金庫としての機能や、保管する現金の数量(有高)を把握し、管理する管理機能をも有する。従って、現金処理装置においては、現金処理装置内に収納された現金を容易に取り出すことができないように強固な扉等を有している。さらに、現金処理装置においては、収納された現金を厳重に管理するために上記扉の開閉状態を検知する扉検知部が設けられている。そして、当該扉が開放された場合には、現金処理装置内に保管された現金が抜かれたことが想定されるため、当該扉が開けられる前に精査により現金処理装置内の有高が把握されていた場合であっても、有高を不確定(現金処理装置が保管する現金の数量が不明である)として管理する。このように現金処理装置1内の有高を正確に把握し、管理することにより、現金処理装置のセキュリティを確保している。
特開2011−248570号公報
ところで、上述の現金処理装置においては、消耗品の交換、内部の清掃等、保守員によって定期的な保守作業を行うことが求められる。そこで、保守員が保守作業を行うために上記扉を開けた場合には、保守員が現金に触る恐れのある作業を行うことがなくても、有高は不確定として管理されることとなり、現金処理装置を再運用する前には有高を把握するために精査を行うことが求められる。そして、精査のためには、現金処理装置内の現金を取り出し、現金処理装置へ現金を再投入することとなることから、作業時間が長くなり、さらには現金処理装置の運用停止時間も長くなることから、保守員、及び当該現金処理装置が設置された店舗の従業員の作業効率向上の妨げとなっていた。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、セキュリティを確保しつつ、保守作業及び現金処理装置の運用停止時間が長くなることを避けることが可能な、新規かつ改良された現金処理装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、現金処理装置であって、前記現金処理装置の操作者を認証する認証部と、前記現金処理装置に投入された現金を計数する計数部と、前記計数部による計数結果を取得し、前記現金処理装置が所定の状態となったと判断した場合には、前記所定の状態になる前に取得した前記計数結果を不確定とする計数管理部と、を備え、前記計数管理部は、前記認証部による認証が成功した場合には、前記現金処理装置が前記所定の状態になったと判断した場合であっても、前記所定の状態になる前に取得した計数結果を維持する、現金処理装置が提供される。
前記現金処理装置は、前記操作者の設定操作を受け付ける設定部をさらに備え、前記計数管理部は、前記認証部による認証が成功した場合には、前記設定操作を受け付け可能とするように前記設定部を起動させてもよい。
前記計数管理部は、前記設定部により所定の操作を受け付けた場合には、前記現金処理装置が前記所定の状態になったと判断した場合であっても、前記所定の状態になる前に取得した計数結果を維持してもよい。
前記現金処理装置は、前記操作者に対して表示を行い、且つ、前記操作者による入力操作を受け付ける操作表示部をさらに備え、前記計数管理部は、前記操作表示部に設定ボタンを表示させることにより、前記設定部を起動させてもよい。
前記現金処理装置は、前記現金処理装置から引出可能に前記現金処理装置の内部に設けられ、現金を収納する収納部と、前記収納部の引出状態を検知する引出検知部と、をさらに備え、前記計数管理部は、前記認証部による認証が成功した後に、前記計数管理部は、前記引出検知部により前記収納部が前記現金処理装置から引出されたことを検知した場合には、前記計数結果を不確定としてもよい。
前記現金処理装置は、前記操作者に係る認証情報を取得する認証情報取得部をさらに備え、前記認証部は前記認証情報を用いて認証を行ってもよい。
前記認証情報取得部は、媒体に記録された前記認証情報を取得する媒体情報取得部を含んでもよい。
前記認証情報取得部は、前記操作者から入力された前記認証情報を取得する入力情報取得部を含んでもよい。
前記認証情報取得部は、前記操作者から前記認証情報として生体情報を取得する生体情報取得部を含んでもよい。
前記現金処理装置は、複数の前記操作者のそれぞれに紐づけられた複数の許可レベルを格納する記憶部をさらに備え、前記認証部は、前記許可レベルを参照して認証を行ってもよい。
前記現金処理装置は、所定の期間において、前記現金処理装置が前記所定の状態になったと判断した場合であっても前記所定の状態になる前に取得した計数結果を維持する不確定回避モードに設定された回数を、所定の回数と比較するモード設定管理部をさらに備え、前記計数管理部は、前記認証部による認証が成功した場合には、前記モード設定管理部による前記比較の結果に基づいて、前記不確定回避モードに設定してもよい。
前記現金処理装置は、所定の期間において、前記操作者によって前記現金処理装置が前記所定の状態になったと判断した場合であっても前記所定の状態になる前に取得した計数結果を維持する不確定回避モードに設定された回数を、所定の回数と比較するモード設定管理部をさらに備え、前記計数管理部は、前記認証部による認証が成功した場合には、前記モード設定管理部による前記比較の結果に基づいて、前記不確定回避モードに設定してもよい。
前記現金処理装置は、前記現金処理装置の内部を開放する扉と、前記扉の開閉状態を検知する扉検知部と、をさらに備え、前記計数管理部は、前記扉検知部により前記扉が開放状態になったことを検知した場合には前記現金処理装置が前記所定の状態となったと判断してもよい。
前記現金処理装置は、前記現金処理装置の主電源が遮断されたことを検知する主電源検知部をさらに備え、前記計数管理部は、前記主電源検知部により前記主電源が遮断されたことを検知した場合には前記現金処理装置が前記所定の状態となったと判断してもよい。
前記現金処理装置は、前記現金処理装置の内部を開放する扉と、前記扉を施錠する施錠部と、前記施錠部の状態を検知する施錠検知部と、をさらに備え、前記計数管理部は、前記施錠検知部により前記施錠部が解錠状態にあることを検知した場合には前記現金処理装置が前記所定の状態となったと判断してもよい。
以上説明したように本発明によれば、セキュリティを確保しつつ、保守作業及び現金処理装置の運用停止時間が長くなることを避けることができる。
第1の実施形態に係る現金処理装置1の構成を示す説明図である。 第1の実施形態に係る制御部60の機能構成を説明する説明図である。 第1の実施形態に係る現金処理装置1の第1の動作を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る表示画面800の一例を示す説明図である。 第1の実施形態に係る表示画面802の一例を示す説明図である。 第1の実施形態に係る表示画面804の一例を示す説明図である。 第1の実施形態に係る表示画面806の一例を示す説明図(その1)である。 第1の実施形態に係る表示画面806の一例を示す説明図(その2)である。 第1の実施形態に係る表示画面806の一例を示す説明図(その3)である。 第1の実施形態に係る現金処理装置1の第2の動作を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る表示画面808の一例を示す説明図である。 第2の実施形態に係る現金処理装置1の動作を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る表示画面810の一例を示す説明図である。 第3の実施形態に係る許可レベルを説明するための説明図である。 第3の実施形態に係る現金処理装置1の動作を示すフローチャートである。 第4の実施形態に係る制御部60aの機能構成を説明する説明図である。 第4の実施形態に係る現金処理装置1の動作を示すフローチャートである。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
さらに、以下の説明においては、金融機関や店舗等のバックヤードにおいて、紙幣、硬貨を鑑別して、計数し、鑑別結果に基づいて紙幣、硬貨を収納して、管理する現金処理装置に本発明の実施形態を適用した場合について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、上述のような現金処理装置に適用することに限定されるものではなく、金融機関、店舗等で顧客が取引を行う際に用いる自動取引装置、釣銭機のような現金処理装置に適用してもよい。以下に本発明の実施形態を順次説明する。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1. 第1の実施形態
1.1 現金処理装置1の基本構成
1.1.1 紙幣ユニット10の基本構成
1.1.2 硬貨ユニット20の基本構成
1.2 現金処理装置1の基本動作
1.3 実施形態を創作するに至った背景
1.4 制御部60の機能構成
1.5 現金処理装置1の動作
1.5.1 第1の動作
1.5.2 第2の動作
1.6 第1の実施形態に係る変形例
2. 第2の実施形態
2.1 現金処理装置1の動作
3. 第3の実施形態
3.1 現金処理装置1の動作
3.2 第3の実施形態に係る変形例
4. 第4の実施形態
4.1 制御部60aの機能構成
4.2 現金処理装置1の動作
4.3 第4の実施形態に係る変形例
5. 補足
<<1. 第1の実施形態>>
<1.1 現金処理装置1の基本構成>
まずは、図1を参照して、現金処理装置1の基本構成について説明する。図1は、本実施形態による現金処理装置1の構成を示す説明図である。図1に示すように、本実施形態に係る現金処理装置1は、紙幣ユニット10と、硬貨ユニット20と、カードリーダ部(媒体情報取得部)30と、操作表示部40と、操作部50と、制御部60と、記憶部70とを主に有する。以下に現金処理装置1の各部の基本構成について説明する。なお、図1においては、現金処理装置1の操作者(例えば、現金処理装置1が設置された店舗等の従業員、現金処理装置1の保守を行う保守会社から派遣される保守員等)は、現金処理装置1と向かい合うように現金処理装置1の前方に位置するものとする。
(紙幣ユニット10)
紙幣ユニット10は、紙幣の入金、出金等を行うためのユニットであり、紙幣の処理に係る各種機能部を有する。例えば、紙幣ユニット10は、図1に示すように、現金処理装置1の右側部分に設けられる。なお、紙幣ユニット10の各種機能部については後で説明する。
(硬貨ユニット20)
硬貨ユニット20は、硬貨の入金、出金を行うためのユニットであり硬貨の処理に係る各種機能部を有する。例えば、硬貨ユニット20は、図1に示すように、現金処理装置1の左側部分に設けられる。なお、硬貨ユニット20の各種機能部については後で説明する。
(カードリーダ部30)
カードリーダ部30は、カード読取り機能を有する装置であり、例えば、図1に示すように、現金処理装置1の上側部分に設けられる。カードリーダ部30は、現金処理装置1の操作者により、カード挿入排出口(図示省略)へ挿入されたID(identification)カード、保守カード等のカード状媒体から、カード状媒体の有する磁気ストライプ及びIC(Integrated Circuit)チップに記録された媒体情報を読取ることができる。IDカード、保守カード等に書き込まれる情報としては、例えば、従業員、保守員等を識別するための認証情報や、現金処理装置1の保守作業の際に現金処理装置1において保守に係る処理の実施を許可するための認証情報が挙げられる。なお、IDカードは、店舗等の従業員が携帯することができ、また、保守カードは、店舗等で管理、保管したり、保守員が携帯することができる。
例えば、このカードリーダ部30から読み取られた認証情報が事前に現金処理装置1に格納されている認証情報と一致する場合、現金処理装置1において所定の処理の実施が許可されたりする。さらに、カードリーダ部30は、上記媒体情報を読み取った後に上記カード挿入排出口からカード状媒体を排出する。なお、現金処理装置1は、認証情報取得部としてのカードリーダ部30に加えて、あるいはカードリーダ部30に代えて、指紋認識を行う指紋認識部等のような操作者から認証情報として生体情報を取得する生体情報取得部を有してもよい。さらに、カードリーダ部30は、カード状媒体から非接触方式で媒体情報を読み取ることができるように構成されていてもよい。
(操作表示部40)
操作表示部40は、例えば、図1に示すように現金処理装置1の上側部分に設けられ、操作者に対して操作画面や取引(処理)内容を表示する表示機能と、操作者の入力操作を検知する(受け付ける)操作検知機能とを有する。表示機能は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD)装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置により実現される。また、操作検知機能は、上記ディスプレイ装置に重ねて設けられた例えばタッチパネルにより実現される。なお、図1においては表示機能と検知機能が一体的に構成される例(すなわちタッチパネルディスプレイ)を示しているが、表示機能及び操作検知機能は分離して構成されてもよい。また、操作検知機能は、後述する操作部50により実現されていてもよい。さらに、操作表示部40は、操作者からの認証に係る入力操作(例えば、認証番号、パスワード等の入力)を検知することにより、認証情報を取得する入力情報取得部としても機能することができる。
(操作部50)
操作部50は、例えば、図1に示すように現金処理装置1の上側部分に設けられ、各種ボタン、テンキー等から構成されており、ボタン等に対する操作者による入力操作を検知する(受け付ける)。なお、操作部50の機能を上述の操作表示部40が担うことにより、操作部50の設置を省略してもよい。また、操作部50には、現金処理装置1の主電源を入力したり、遮断したりするための主電源ボタン(図示省略)が設けられていてもよい。さらに、操作部50は、上述の操作表示部40と同様に、操作者からの認証に係る入力操作(例えば、認証番号、パスワード等の入力)を検知することにより、認証情報を取得する入力情報取得部としても機能することができる。
(制御部60)
制御部60は、例えば、図1に示すように現金処理装置1内に設けられ、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を中心に構成されており、後述する記憶部70等に格納されている制御プログラムに基づいて、現金処理装置1の各部を制御する。例えば、制御部60は、後述する記憶部70に格納されている表示画面を上述の操作表示部40に表示して各種の取引を遂行する。さらに、本実施形態による制御部60は、操作者を認証する認証部604や、現金処理装置1内の有高を管理する計数管理部612等としても機能する(認証部604、計数管理部612等の詳細は後述する)。また、制御部60は、現金処理装置1で行われた取引等の実施時間を把握し、記録するために、時計を有していてもよい。なお、制御部60の各機能ブロックについては後で詳細を説明する。
(記憶部70)
記憶部70は、例えば、図1に示すように現金処理装置1内に設けられ、HDD(Hard Disk Drive)、FLASHROM等により構成される。記憶部70は、上述したように現金処理装置1の動作を制御するための制御プログラムや、現金処理装置1の取引時における入力データ、表示画面等が格納されている。さらに、記憶部70は、事前に現金処理装置1に入力された、複数の操作者(もしくは、保守カード等のカード状媒体)に紐づけられた認証情報(認証番号、パスワード等)を格納してもよい。
なお、現金処理装置1は、例えば現金処理装置1内に設けられ、例えば通信ネットワークを介して外部装置(例えば、上述の保守会社に設けられた管理サーバ等)との間で通信を行う通信インターフェース(図示省略)をさらに有していてもよい。さらに、現金処理装置1は、現金処理装置1の主電源が遮断されたことを検知する主電源検知部(図示省略)をさらに有していてもよい。
〔1.1.1 紙幣ユニット10の基本構成〕
次に、図1を参照して、紙幣ユニット10の基本構成について説明する。紙幣ユニット10は、先に説明したように、紙幣の入金、出金等を行うためのユニットである。紙幣ユニット10は、図1に示すように、扉100と、紙幣投入口104と、紙幣鑑別部(計数部)106と、紙幣一時保留部108と、一万円券リサイクル庫110と、五千円券リサイクル庫112と、千円券リサイクル庫114と、紙幣回収庫116と、紙幣リジェクト庫118とを主に有する。以下に紙幣ユニット10の各部の構成について説明する。
(扉100)
扉100は、紙幣ユニット10の内部を開放し、閉鎖するための扉である。扉100には、扉100の開閉状態を検知する扉検知部(図示省略)が設けられている。扉検知部は、例えば、電気式センサで構成され、扉100との間の電気の導通を検知することにより、扉100の開閉状態を検知する。なお、当該扉検知部は、現金処理装置1の主電源が入っていない場合であっても、扉100の開閉状態を検知するように構成されていてもよい。そして、扉検知部は検知結果を上述の制御部60に出力する。
さらに、扉100には、扉100を閉鎖状態に固定して施錠する施錠部102が設けられており、例えば、操作者は、施錠部102に対して鍵を差し込み、さらに当該鍵を回す操作や、所定の回数だけ施錠部102に設けられたダイヤル(図示省略)を回す操作等の所定の操作を行うことにより、扉100の施錠を行うことができる。また、施錠部102には、施錠部102の施錠状態(施錠部102が施錠しているか、解錠しているかの状態)を検知する施錠検知部(図示省略)が設けられていてもよい。なお、施錠検知部は、上述のように例えば電気式センサで構成してもよく、検知結果を上述の制御部60に出力する。
(紙幣投入口104)
紙幣投入口104は、例えば、図1に示すように現金処理装置1の上側に設けられ、操作者により現金処理装置1に入金される紙幣が投入される投入口である。また、紙幣投入口104は、紙幣の出金口でもあり、売上入金の取り消しにより返却される紙幣、出金される紙幣、及び後述する紙幣鑑別部106により正常ではないとしてリジェクトされた紙幣が出金される。
(紙幣鑑別部106)
紙幣鑑別部106は、図1に示すように紙幣ユニット10内に設けられ、投入された紙幣が正常な紙幣であるか否かを各種センサによって鑑別し、さらに、鑑別した紙幣を金種ごとに計数する。より具体的には、紙幣鑑別部106には、その内部にOCR(Optical Charcter Recognition)といったイメージセンサや磁気センサといった真偽センサ等の複数種類のセンサ(図示省略)が組み込まれている。そして、紙幣鑑別部106は、投入された紙幣に対して、例えば紙幣の真偽、金種(紙幣の種類)、正券(例えば、汚れが少ない紙幣)であるか損券(例えば、汚れが多い紙幣)であるかといった紙幣の正損状態、鑑別時における紙幣の表裏の向きを1枚ずつ鑑別することができる。さらに、紙幣鑑別部106は、真券と鑑別された紙幣を計数し、鑑別結果及び計数結果を上述の制御部60に出力する。
(紙幣一時保留部108)
紙幣一時保留部108は、入金計数時および売上金回収時に、投入された紙幣に対して、紙幣鑑別部106で真券と鑑別された紙幣を一時的に収納する。また、入金の取消をした場合、紙幣投入口104に返却する。
(一万円券リサイクル庫110、五千円券リサイクル庫112、千円券リサイクル庫114)
一万円券リサイクル庫110、五千円券リサイクル庫112、千円券リサイクル庫114は、図1に示すように紙幣ユニット10内に設けられ、それぞれ一万円券、五千円券、および千円券の紙幣を収納するリサイクル庫である。具体的には、一万円券リサイクル庫110、五千円券リサイクル庫112、千円券リサイクル庫114には、バラ状態の各種紙幣が釣銭準備金として収納される。また、これらリサイクル庫110、112、114には、売上として入金され、上述の紙幣鑑別部106で正常(真券、且つ正券)と鑑別された各種紙幣が収納される。さらに、釣銭出金時には、これらリサイクル庫110、112、114から各種紙幣が出金される。なお、本実施形態においては、リサイクル庫は、扱う紙幣の金種に応じて1つ又は複数で現金処理装置1内に設けられれば良く、図1に示すように3つであることに限定されるものではない。
(紙幣回収庫116)
紙幣回収庫116は、図1に示すように紙幣ユニット10内に設けられ、売上金回収のための回収庫である。具体的には、紙幣回収庫116には、回収時に、上述の一万円券リサイクル庫110、五千円券リサイクル庫112、千円券リサイクル庫114から移動した紙幣が売上金として収納される。
(紙幣リジェクト庫118)
紙幣リジェクト庫118は、図1に示すように紙幣ユニット10内に設けられ、上述の紙幣鑑別部106によって正常な紙幣ではないと鑑別された紙幣、すなわちリジェクトされた紙幣が収納される。具体的には、紙幣リジェクト庫118には、売上入金時に紙幣一時保留部108から各リサイクル庫110、112、114に紙幣を搬送する過程で紙幣鑑別部106によってリジェクトされた紙幣、各リサイクル庫110、112、114から釣銭出金を行う過程で紙幣鑑別部106によってリジェクトされた紙幣、精算集計時に各リサイクル庫110、112、114から紙幣回収庫116に紙幣を搬送する過程で紙幣鑑別部106によってリジェクトされた紙幣等が収納される。
なお、紙幣を収納する収納部としての、上述の一万円券リサイクル庫110と、五千円券リサイクル庫112と、千円券リサイクル庫114と、紙幣回収庫116と、紙幣リジェクト庫118とは、操作者により紙幣ユニット10から引出すことが可能なように現金処理装置1の紙幣ユニット10の内部に引出可能に設けられる。そして、収納部である、一万円券リサイクル庫110と、五千円券リサイクル庫112と、千円券リサイクル庫114と、紙幣回収庫116と、紙幣リジェクト庫118とには、これらが現金処理装置1の紙幣ユニット10から引出されたことを検知する引出検知部(図示省略)が設けられていてもよい。当該引出検知部は、例えば、電気式センサで構成され、これら収納部の引出しを検知する。さらに、当該引出検知部は検知結果を上述の制御部60に出力する。
〔1.1.2 硬貨ユニット20の基本構成〕
次に、図1を参照して、硬貨ユニット20の基本構成について説明する。硬貨ユニット20は、先に説明したように、硬貨の入金、出金等を行うためのユニットである。硬貨ユニット20は、図1に示すように、扉200と、硬貨投入口204と、硬貨鑑別部(計数部)206と、硬貨一時保留部208と、硬貨返却箱210と、出金ホッパ212と、硬貨出金箱214と、硬貨一時回収庫216と、硬貨回収庫218と、硬貨回収返却箱220とを主に有する。以下に、硬貨ユニット20の各部の構成について説明する。
(扉200)
扉200は、硬貨ユニット20の内部を開放し、閉鎖するための扉である。扉200には、紙幣ユニット10の扉100と同様に、扉200の開閉状態を検知する扉検知部(図示省略)が設けられている。なお、当該扉検知部は、現金処理装置1の主電源が入っていない場合であっても扉200の開閉状態を検知するように構成されていてもよい。そして、当該扉検知部は検知結果を上述の制御部60に出力する。さらに、扉200には、紙幣ユニット10の扉100と同様に、扉200を閉鎖状態に固定して施錠する施錠部202が設けられており、操作者は施錠部202に対して所定の操作を行うことにより、扉200の施錠を行うことができる。また、施錠部202には、上記扉100と同様に、施錠部102の施錠状態を検知する施錠検知部(図示省略)が設けられていてもよい。
(硬貨投入口204)
硬貨投入口204は、例えば、図1に示すように現金処理装置1の上側に設けられ、操作者により現金処理装置1に入金される硬貨が投入される投入口である。
(硬貨鑑別部206)
硬貨鑑別部206は、図1に示すように硬貨ユニット20内に設けられ、投入された硬貨の真偽、金種等の鑑別を1枚ずつ行う。より具体的には、硬貨鑑別部206は、例えば、硬貨を認識するセンサ(図示省略)を有し、当該センサで検知した硬貨の特徴に基づいて、硬貨の真偽、金種等を鑑別し、鑑別した硬貨を金種ごとに計数する。
(硬貨一時保留部208)
硬貨一時保留部208は、入金計数時に投入された硬貨に対して硬貨鑑別部206で真貨と鑑別された硬貨を一時的に収納する。また、入金の取消をした場合、硬貨返却箱210に返却する。
(硬貨返却箱210)
硬貨返却箱210は、上述の硬貨鑑別部206により正常な硬貨ではないとリジェクトされた硬貨や、売上入金の取り消しがなされた硬貨を返却する。
(出金ホッパ212)
出金ホッパ212は、売上入金によって投入され、上述の硬貨鑑別部206により正常硬貨と鑑別された硬貨を金種別に収納し、釣銭出金時には各種硬貨を出金する。なお、出金ホッパ212は金種毎に複数設けられている。
(硬貨出金箱214)
硬貨出金箱214は、釣銭出金時に硬貨を出金するための硬貨出金口である。
(硬貨一時回収庫216)
硬貨一時回収庫216は、上述の出金ホッパ212から後述する硬貨回収庫218へ硬貨を移動する際に一時的に硬貨を収納する。
(硬貨回収庫218)
硬貨回収庫218は、回収の際に、売上金としての硬貨を回収するために、出金ホッパ212から硬貨一時回収庫216で硬貨を受け取り、受け取った硬貨を収納する。
(硬貨回収返却箱220)
硬貨回収返却箱220は、上述の出金ホッパ212から硬貨回収庫218へ硬貨を移動する際に移動できなかった硬貨を収納する。
なお、硬貨を収納する収納部としての出金ホッパ212及び硬貨回収庫218は、操作者により硬貨ユニット20から引出すことが可能なように、現金処理装置1の硬貨ユニット20の内部に引出可能に設けられる。そして、収納部である出金ホッパ212及び硬貨回収庫218には、これらが現金処理装置1の硬貨ユニット20から引出されたことを検知する引出検知部(図示省略)が設けられていてもよい。当該引出検知部は、例えば、電気式センサで構成され、これら収納部の引出しを検知する。さらに、当該引出検知部は検知結果を上述の制御部60に出力する。
<1.2 現金処理装置1による取引>
以上のような構成を有する現金処理装置1は、「釣銭出金」、「売上入金」、「計数」、「補充」、「抜き取り」、「精算集計」、「回収」、「精査」の各種取引を行う。例えば、現金処理装置1は、操作表示部40にメニュー画面を表示し、メニュー画面に含まれる各種取引の選択ボタンから操作者(ここでは、操作者は店舗等の従業員のことをいう)によって選択された取引を実行する。以下に現金処理装置1の各種取引について説明する。
(釣銭出金)
釣銭出金は、各リサイクル庫110、112、114及び出金ホッパ212から釣銭準備金を出金するための処理である。例えば、メニュー画面において操作者により「釣銭出金」ボタンが選択されると、操作表示部40は、事前に登録された出金量(金種と枚数)又は金種ごとの出金量を入力可能な出金量入力画面を表示する。そして、現金処理装置1は、操作者の上記画面に対する操作に従って、釣銭用紙幣と硬貨とを出金する。
(売上入金)
売上入金は、レジ等から回収された紙幣及び硬貨を各リサイクル庫110、112、114及び出金ホッパ212に収納するための処理である。例えば、メニュー画面において操作者により「売上入金」ボタンが選択されると、現金処理装置1は、紙幣投入口104及び硬貨投入口204を開放し、紙幣及び硬貨の投入を誘導する入金誘導画面を操作表示部40に表示する。その後、現金処理装置1は、紙幣投入口104及び硬貨投入口204から投入された紙幣及び硬貨を計数し、紙幣鑑別部106により正常と判断された紙幣は紙幣一時保留部108に収納し、硬貨鑑別部206により正常と判断された硬貨は硬貨一時保留部208に収納する。また、紙幣鑑別部106によりリジェクトされた紙幣は紙幣投入口104から返却され、硬貨鑑別部206によりリジェクトされた硬貨は硬貨返却箱210から返却される。さらに、操作表示部40は計数により得られた入金合計金額を表示する。そして、操作者により入金合計金額の確認操作が行われると、紙幣一時保留部108から各リサイクル庫110、112、114に紙幣が搬送され、各リサイクル庫110、112、114が当該紙幣を収納する。同様に、硬貨一時保留部208から出金ホッパ212に硬貨が搬送され、出金ホッパ212が当該硬貨を収納する。
(計数)
計数は、投入された紙幣及び硬貨の計数を行った後、紙幣及び硬貨を返却する処理である。例えば、メニュー画面において操作者により「計数」ボタンが選択されると、現金処理装置1は、紙幣投入口104及び硬貨投入口204を開放し、紙幣及び硬貨の投入を誘導する入金誘導画面を操作表示部40に表示する。その後、現金処理装置1は、上記画面の誘導に従って紙幣投入口104及び硬貨投入口204から投入された紙幣および硬貨を計数し、紙幣鑑別部106により正常と判断された紙幣は紙幣一時保留部108に収納され、硬貨鑑別部206により正常と判断された硬貨は硬貨一時保留部208に収納される。また、紙幣鑑別部106によりリジェクトされた紙幣は紙幣投入口104から返却され、硬貨鑑別部206によりリジェクトされた硬貨は硬貨返却箱210から返却される。さらに、操作表示部40は計数により得られた入金合計金額を表示する。そして、操作者により入金合計金額の確認操作が行われると、紙幣一時保留部108の紙幣が紙幣投入口104から返却され、硬貨一時保留部208の硬貨が硬貨返却箱210から返却される。
(補充)
補充は、釣銭用の紙幣及び硬貨を各リサイクル庫110、112、114及び出金ホッパ212に補充するための処理である。例えば、メニュー画面において操作者により「補充」ボタンが選択されると、現金処理装置1は、紙幣投入口104及び硬貨投入口204を開放し、紙幣及び硬貨の投入を誘導する入金誘導画面を操作表示部40に表示する。その後、現金処理装置1は、上記画面の誘導に従って紙幣投入口104及び硬貨投入口204から投入された紙幣及び硬貨を計数し、紙幣鑑別部106により正常と判断された紙幣は紙幣一時保留部108に収納され、硬貨鑑別部206により正常と判断された硬貨は硬貨一時保留部208に収納される。また、紙幣鑑別部106によりリジェクトされた紙幣は紙幣投入口104から返却され、硬貨鑑別部206によりリジェクトされた硬貨は硬貨返却箱210から返却される。さらに、操作表示部40は計数により得られた入金合計金額を表示する。そして、操作者により入金合計金額の確認操作が行われると、紙幣一時保留部108及び硬貨一時保留部208から各リサイクル庫110、112、114及び出金ホッパ212に収納する。
(抜き取り)
抜き取りは、現金精査のために現金処理装置1内の全ての紙幣及び硬貨、若しくは、入金過多で溢れそうになった各リサイクル庫110、112、114の紙幣や出金ホッパ212の硬貨を、紙幣投入口104や硬貨出金箱214に出金して抜き取る処理である。
(精算集計)
精算集計は、それまでの出金および入金取引を集計し、売上額(入金合計―出金合計)を算出する処理である。例えば、メニュー画面において操作者により「精算集計」ボタンが選択されると、現金処理装置1は、売上額と既に各リサイクル庫110、112、114に収納した紙幣額等との差分を売上移動金額として算出するための制御を行う。
(回収)
回収は、操作者による売上金の回収を可能とするための処理である。例えば、メニュー画面において操作者により「売上回収」ボタンが選択されると、現金処理装置1は、紙幣を各リサイクル庫110、112、114から紙幣回収庫116に移動させ、出金ホッパ212から硬貨を硬貨回収庫218に移動させ、紙幣回収庫116等の引出しを誘導する画面を操作表示部40に表示する。操作者は、上記画面の誘導に従い、扉100等を開放し、紙幣回収庫116等を引出し、収納された紙幣等を回収する。
(精査)
精査は、現金処理装置1内の現金の有高を確認するための処理である。例えば、メニュー画面において操作者により「精査」ボタンが選択されると、現金処理装置1は、各リサイクル庫110、112、114からの紙幣の取り出し、及び出金ホッパ212からの硬貨の取り出しを誘導する画面を操作表示部40に表示する。その後、上記画面の誘導に従い操作者によって紙幣及び硬貨の取り出しが行われ、扉100、200が閉められると、操作表示部40には紙幣及び硬貨の投入を誘導する画面が表示される。そして、現金処理装置1は、操作者により紙幣投入口104及び硬貨投入口204から投入された紙幣及び硬貨を計数する。ここで、紙幣鑑別部106により正常と判断された紙幣は紙幣一時保留部108に収納され、硬貨鑑別部206により正常と判断された硬貨は硬貨一時保留部208に収納される。また、操作表示部40は計数により得られた合計金額(有高)を表示する。さらに、操作者により合計金額の確認操作が行われると、紙幣一時保留部108から各リサイクル庫110、112、114に紙幣が搬送され、これら各リサイクル庫110、112、114が当該紙幣を収納する。同様に、硬貨一時保留部208から出金ホッパ212に硬貨が搬送され、出金ホッパ212が当該硬貨を収納する。
<1.3 本発明の実施形態を創作するに至った背景>
先に説明したように、上述のような現金処理装置1には、扉100、200の開閉状態を検知するように扉検知部(図示省略)が設けられている。そして、扉100、200が開放されたことを検知した場合、すなわち現金処理装置1が開放状態(所定の状態)にあると判断される場合には、扉100、200を開けて現金処理装置1内に保管された現金が抜かれたことが想定される。そこで、現金処理装置1は、当該扉100、200が開けられる前に精査により有高(計数結果)が把握されていた場合であっても、有高は不確定であるとして管理する。従って、扉100、200が開放されたことを検知した場合には、現金処理装置1の運用を開始する前に、現金処理装置1内の有高を把握するための上述の精査を行う必要がある。すなわち、現金処理装置1内に収納された現金の全てを数え直すために、現金を現金処理装置1から取り出し、投入するという作業を行うこととなる。なお、当該精査に係る作業は数10分程度の時間を要する。そして、現金処置装置1においては、このように現金処理装置1内の有高を正確に把握し、管理することにより、現金処理装置1のセキュリティを確保している。
なお、現金処理装置1は、紙幣詰まり等が検知された場合には、例えば、紙幣づまりの解消後に、紙幣づまりが生じた箇所に応じて有高を不確定として管理するようにしてもよい。もしくは、現金処理装置1は、現金処理装置1の復旧作業を行うための操作ボタン(図示省略)が操作者により押下げられたことを検知した場合に、有高を不確定として管理するようにしてもよい。
ところで、保守員は、現金処理装置1に対して定期的に点検、清掃を行ったり、ローラ等の消耗品の交換を行ったり、故障(例えば、紙幣づまり等)を解消したりするために、当該現金処理装置1が設置されている店舗等に保守会社から派遣される。その際、保守員は保守作業を行うために現金処理装置1の扉100、200を開放することがある。従って、扉100、200の開放が上述の扉検知部(図示省略)により検知されることから、保守員が現金処理装置1から現金を抜き取るようなことを行っていない場合(例えば、保守員が現金を収納するリサイクル庫110、112、114等の収納部に触れることなく、保守作業を行う場合)であっても、現金処理装置1は有高を不確定として管理する。そして、有高が不確定となることから、現金処理装置1の再運用のために精査を行わなくてはならないこととなる。その結果、作業時間が長くなり、さらには現金処理装置の運用停止時間も長くなることから、保守員の作業効率の向上を妨げ、加えて店舗等の従業員の作業効率の向上を妨げていた。
さらに、保守員は現金処理装置1に対して保守作業を行うことのみが許可されており、保守員が店舗等の所有物である現金処理装置1内の現金に触れることは原則禁止されている。従って、精査が必要になった場合には、保守員は、店舗等の従業員等の現金処理装置1内に保管されている現金の取扱に関する権限を有する人物に、現金の取り出し、投入を行ってもらうように依頼することとなり、精査のために従業員等に迷惑をかけるばかりか、現金処理装置1の再運用までに多大な時間がかかることとなる。その結果、やはり現金処理装置の運用停止時間も長くなることから、店舗等の従業員の作業効率の向上を妨げていた。
そこで、本発明者らは、上記事情を一着眼点にして本発明の実施形態を創作するに至った。すなわち、本発明者らは、現金を保管し、管理する現金処理装置1のセキュリティを確保しつつ、保守作業及び現金処理装置の運用停止時間が長くなることを避けることが可能な本発明の実施形態を創作した。詳細には、本実施形態においては、保守員が保守のために扉100、200を開放する場合には、有高を不確定とせずに事前に取得した有高を維持するように管理する設定(不確定回避モード)を予め行うことにより、精査の実施を避け、ひいては保守作業及び現金処理装置の運用停止時間が長くなることを避けることができる。さらに、本実施形態においては、保守員に対して認証を行い、認証が成功した場合にのみ上記設定を行えるようにすることで、現金処理装置1のセキュリティを確保している。以下、このような本発明の実施形態に係る詳細構成を順次説明する。なお、以下の説明においては、現金処理装置1を操作する操作者は保守員であるとして説明する。
<1.4 制御部60の機能構成>
次に、図2を参照して、本実施形態に係る制御部60の各機能部について説明する。図2は、本実施形態に係る制御部60の機能構成を説明する説明図である。制御部60は、先に説明したように、記憶部70等に格納されている制御プログラムに基づいて現金処理装置1の各部を制御する。図2に示すように、本実施形態に係る制御部60は、紙幣ユニット制御部600と、硬貨ユニット制御部602と、認証部604と、検知結果取得部606と、表示制御部608と、操作検知部610と、計数管理部612とを主に有する。以下に制御部60の各機能部について説明する。
(紙幣ユニット制御部600)
紙幣ユニット制御部600は、記憶部70に格納されている制御プログラムに基づいて紙幣ユニット10の各部を制御する。
(硬貨ユニット制御部602)
硬貨ユニット制御部602は、記憶部70に格納されている制御プログラムに基づいて硬貨ユニット20の各部を制御する。
(認証部604)
認証部604は、認証情報(認証番号、パスワード等も含む)を用いて現金処理装置1の操作者の認証を行う。詳細には、認証部604は、認証情報取得部の一例である上述のカードリーダ部30、操作表示部40等から認証情報を取得し、取得した認証情報が予め記憶部70に格納されている認証情報と一致するか否かの照合を行う。そして、認証部604は、認証結果、すなわち、認証が成功したか否かの結果を制御部60の他の機能部(例えば、後述する計数管理部612)に出力する。そして、制御部60の他の機能部は、認証部604における認証の結果に応じて現金処理装置1を制御する。
(検知結果取得部606)
検知結果取得部606は、上述の扉検知部(図示省略)等の検知結果を取得し、所定の検知結果を取得した場合(例えば、扉検知部により扉100の開放が検知された場合)には、現金処理装置1において所定の処理(例えば、有高を不確定として管理する設定)がなされるように、当該検知結果を制御部60の他の機能部(例えば、後述する計数管理部612)に出力する。そして、制御部60の他の機能部は、検知結果取得部606により取得された検知結果に応じて現金処理装置1を制御する。
(表示制御部608)
表示制御部608は、記憶部70に格納されている制御プログラム、表示画面に基づいて、操作表示部40における表示を制御する。
(操作検知部610)
操作検知部610は、操作者による操作表示部40、操作部50に対する入力操作に起因する操作情報を取得し、当該操作情報を制御部60の他の機能部(例えば、後述する計数管理部612)に出力する。そして、制御部60の他の機能部は、操作検知部610により取得された操作情報に応じて現金処理装置1を制御する。
(計数管理部612)
計数管理部612は、上述の紙幣鑑別部106及び硬貨鑑別部206から計数結果を取得し、現金処理装置1内の現金の有高を管理する。さらに、計数管理部612は、現金処理装置1が上述の開放状態(扉100等が開放されて、現金処理装置1内に保管された現金が抜かれたことが想定される状態)になったと判断した場合には、有高を不確定として管理する。また、計数管理部612は、操作者に対する上述の認証部604による認証が成功し、操作者が所定の操作を行い不確定回避モードに現金処理装置1を設定していた場合には、現金処理装置1が上述の開放状態になったと判断した場合であっても、不確定とせずに事前に取得した有高を維持する。
<1.5 現金処理装置1の動作>
続いて、本実施形態に係る現金処理装置1の動作について説明する。以下では、現金処理装置1の操作者である保守員が当該現金処理装置1の保守を行うために扉100を開放した場合での現金処理装置1の動作を説明する。なお、この場合、保守員は、当然、現金処理装置1から現金を抜き取ることはない。
詳細には、本実施形態に係る現金処理装置1の動作は、現金処理装置1が不確定回避モードに設定されるまでの第1の動作と、扉100等の開放が検知された場合に在高を管理する第2の動作との主に2つの動作に分けることができる。
〔1.5.1 第1の動作〕
まず、図3から図9を参照して、本実施形態に係る現金処理装置1の第1の動作を説明する。図3は、本実施形態に係る現金処理装置1の第1の動作を示すフローチャートである。図4から図6は、それぞれ本実施形態の第1の動作に係る表示画面800、802、804の一例を示す説明図である。さらに、図7から図9は、それぞれ本実施形態の第1の動作に係る表示画面806の表示の遷移を示す説明図である。図3に示すように、本実施形態に係る現金処理装置1の第1の動作には、ステップS101からステップS119までが含まれる。以下に第1の動作の各ステップを説明する。
(ステップS101)
現金処理装置1は、保守員がカードリーダ部30に挿入した保守カードから当該保守カードに記録された認証情報を取得する。現金処理装置1は、認証情報を取得した場合には次のステップS103へ進み、一方、認証情報を取得できなった場合には当該ステップS101を繰り返す。
(ステップS103)
現金処理装置1は、操作表示部40に保守員が認証番号を入力するための入力画面800を表示する。例えば、図4に示すように、当該入力画面800は認証番号を入力するための入力欄900を含み、保守員は操作部50のテンキー等を用いて入力欄900に認証番号を入力することができる。なお、入力画面800は、図4に示すような形態に限定されるものではなく、日時等を表示したり、操作ボタン等が含まれていたりしてもよい。次いでステップS105へ進む。
(ステップS105)
現金処理装置1は、保守員が操作部50を用いて入力した認証番号を取得する。現金処理装置1は、認証番号を取得した場合には次のステップS107へ進み、一方、認証番号を取得できなった場合には当該ステップS105を繰り返す。
(ステップS107)
現金処理装置1は、操作表示部40に保守員がパスワードを入力するための入力画面802を表示する。例えば、図5に示すように、当該入力画面802は、パスワードを入力するための入力欄902を含み、保守員は操作部50のテンキー等を用いて入力欄902にパスワードを入力することができる。なお、入力画面802は、図5に示すような形態に限定されるものではなく、日時等を表示したり、操作ボタン等が含まれていたりしてもよい。次いでステップS109へ進む。
(ステップS109)
現金処理装置1は、保守員が入力したパスワードを取得し、ステップS101で保守カードから取得した認証情報を予め記憶部70に格納されている認証情報と照合する。そして、現金処理装置1は、ステップS101で取得した認証情報と予め格納されている認証情報とが一致する場合には、ステップS105で取得した認証番号を予め記憶部70に上記認証情報と紐づけられて格納されている認証番号と照合する。そして、現金処理装置1は、ステップS105で取得した認証番号と予め格納されている認証番号とが一致する場合には、ステップS107で取得したパスワードを予め記憶部70に上記認証情報(もしくは上記認証番号)紐づけられて格納されているパスワードと照合する。そして、現金処理装置1は、ステップS107で取得したパスワードと予め格納されているパスワードとが一致する場合には、保守員に対する認証が成功したものとしてステップS111へ進む。このように、3段階の照合を経て認証が成功した保守員のみが現金処理装置1を不確定回避モードに設定するステップS111に進むことができることから、現金処理装置1のセキュリティが確保されることとなる。
一方、現金処理装置1は、ステップS101で取得した認証情報、ステップS105で取得した認証番号、及びステップS107で取得したパスワードの少なくともいずれかが、予め格納されている認証情報、認証番号及びパスワードと一致していない場合には、保守員に対する認証が成功しなかったものとしてステップS101へ戻る。
なお、上述の説明においては、ステップS109において、認証情報、認証番号及びパスワードの照合をまとめて行うものとして説明したが、本実施形態においてはこれに限定されるものではない。本実施形態においては、例えば、認証情報等を取得する毎に照合を行い、予め格納されている認証情報等が一致する場合に次のステップへ進むようにしてもよい。
(ステップS111)
現金処理装置1は、操作表示部40に保守員が現金処理装置1で行う処理メニューを選択するための保守メニュー画面804を表示する。例えば、図6に示すように、保守メニュー画面804は、保守のための処理を選択するための「保守設定」ボタン910と、現金処理装置1で生じた障害の履歴情報を表示させる「障害履歴」ボタン912とを含む。保守員は、上記「保守設定」ボタン910に対して操作を行うことにより、保守設定を行うための保守設定メニュー画面806(詳細は、後述する)を操作表示部40に表示させることができる。また、保守員は、上記「障害履歴」ボタン912に対して操作を行うことにより、現金処理装置1で生じた障害の履歴情報を操作表示部40に表示させることができる。なお、保守メニュー画面804は、図6に示すような形態に限定されるものではなく、日時等を表示したり、他の操作ボタン等が含まれていたりしてもよい。次いでステップS113へ進む。
(ステップS113)
現金処理装置1は、保守員による上述の「保守設定」ボタン910に対する操作を受け付けた場合にはステップS115へ進む。一方、現金処理装置1は、保守員による上述の「保守設定」ボタン910に対する操作を受け付けていない場合には、当該ステップS113を繰り返す、もしくは、保守員による上述の「障害履歴」ボタン912に対する操作を受け付けた場合には、図3に図示しないステップ(現金処理装置1で生じた障害の履歴を操作表示部40に表示するステップ)へ進む。
(ステップS115)
現金処理装置1は、操作表示部40に保守員が保守メニューを選択するための保守設定メニュー画面806を表示する。例えば、図7に示すように、保守設定メニュー画面806は、現金処理装置1に内蔵する時計の時刻を設定する「日時設定」ボタン914と、保守のための設定を選択するための「保守設定」ボタン916と、現金処理装置1を上述の不確定回避モードに設定するための「不確定回避設定」ボタン918とを含む。これら操作ボタン914、916、918は、これら操作ボタン914、916、918が保守員からの操作を受け付けることが可能な状態にあることを示すために、保守設定メニュー画面806の背景よりも明るい状態で点滅する。すなわち、上述のステップS109において保守員の認証が成功した場合には、当該ステップS115において、有高を不確定にしない不確定回避モードに設定するための「不確定回避設定」ボタン918は保守員からの操作を受け付けることが可能な状態で表示される。なお、保守設定メニュー画面806は、図7に示すような形態に限定されるものではなく、日時等を表示したり、画面804に戻るための「戻る」ボタン920や他の操作ボタン等が含まれていたりしてもよい。次いでステップS117へ進む。
(ステップS117)
現金処理装置1は、保守員による上述の「不確定回避設定」ボタン918に対する操作を受け付けた場合にはステップS119へ進む。一方、現金処理装置1は、保守員による「不確定回避設定」ボタン918に対する操作を受け付けていない場合には、当該ステップS117を繰り返す、もしくは、例えば保守員による上述の「日時設定」ボタン914に対する操作を受け付けた場合には、図3に図示しないステップ(日時を設定するための設定画面を操作表示部40に表示するステップ)へ進む。
さらに、現金処理装置1は、保守員による「不確定回避設定」ボタン918に対する操作を受け付けた場合には、保守員が不確定回避モードに設定することを所望していることを重ねて確認するために、操作表示部40に、確認ウィンドウ930を重畳した保守設定メニュー画面806を表示することが好ましい。例えば、確認ウィンドウ930は、図8に示すように、保守設定メニュー画面806に重畳して表示されており、保守員が不確定回避モードに設定の可否を現金処理装置1に入力するために、承認ボタン(図8では「はい」ボタン922として示される)と不承認ボタン(図8では「キャンセル」ボタン924として示される)とを含む。そして、現金処理装置1は、保守員による上述の承認ボタン922に対する操作を受け付けた場合には、ステップS119へ進み、一方、保守員による上述の不承認ボタン924に対する操作を受け付けた場合には、当該ステップS117を繰り返す、もしくは、ステップS115へ戻る。
(ステップS119)
現金処理装置1は、不確定回避モードに設定される。従って、この後に扉100、200の開放が扉検知部(図示省略)により検知され、現金処理装置1が開放状態になったと判断される場合であっても、現金処理装置1は有高を不確定とせずに事前に取得した有高を維持することとなる。なお、現金処理装置1が不確定回避モードに設定された旨の情報は上述の記憶部70に格納される。
そして、不確定回避モードの設定後には、現金処理装置1は、例えば、図9に示すように、操作表示部40に保守設定メニュー画面806を再び表示する。この際、保守設定メニュー画面806に含まれている「不確定回避設定」ボタン918は、保守員からの操作を受け付けることができない状態であり、「不確定回避設定」ボタン918が保守員からの操作を受け付けることができない状態にあることを示すために保守設定メニュー画面806の背景よりも暗い状態で点滅する。従って、保守員が図9に示される「不確定回避設定」ボタン918に対して操作を行ったとしても、当該操作は現金処理装置1に受け付けられることはなく、次の処理(ステップ)に進むこともない。そして、現金処理装置1は第1の動作を終了する。
なお、本実施形態においては、「不確定回避設定」ボタン918を保守設定メニュー画面806の背景よりも明るい状態又は暗い状態で点滅させることにより、当該操作ボタン918が操作を受け付けることが可能な状態又はできない状態にあることを示すことに限定されるものではない。例えば、本実施形態においては、保守設定メニュー画面806に「不確定回避設定」ボタン918を表示したり又は表示させなかったりすることにより、当該操作ボタン918の操作の受け付けの可否を示してもよい。また、本実施形態においては、現金処理装置1が不確定回避モードに設定された際には、当該モードに設定された時刻や設定した保守員に関する情報は、記憶部70に履歴として格納されることが好ましい。このようにすることで、現金処理装置1のセキュリティを高めることができる。
〔1.5.2 第2の動作〕
次に、図10及び図11を参照して、本実施形態に係る現金処理装置1の第2の動作を説明する。図10は本実施形態に係る現金処理装置1の第2の動作を示すフローチャートである。図11は本実施形態の第2の動作に係る表示画面808の一例を示す説明図である。図10に示すように、本実施形態に係る現金処理装置1の第2の動作には、ステップS201からステップS207までが含まれる。以下に本実施形態に係る第2の動作の各ステップを説明する。
(ステップS201)
保守員が現金処理装置1の主電源を遮断し、保守作業を行うために施錠部102を解錠し、扉100を開放する。現金処理装置1は、上述の扉検知部(図示省略)により扉100、200の少なくともいずれかが開放状態になったことを検知した場合には、現金処理装置1が開放状態(所定の状態)にあると判断し、ステップS203へ進む。
(ステップS203)
現金処理装置1は、記憶部70に格納されている情報を参照して上述の第1の動作のステップS119(図3参照)において不確定回避モードに設定されているか否かを確認する。現金処理装置1は、ステップS119において不確定回避モードに設定されていた場合にはステップS205へ進み、一方、ステップS119において不確定回避モードに設定されていない場合にはステップS207へ進む。
(ステップS205)
現金処理装置1は、現金処理装置1内の現金の有高を不確定とせずに事前に取得した有高を維持する。従って、認証が成功した場合には、保守員が、保守作業を終了し、扉100を閉鎖して施錠部102を施錠し、現金処理装置1の主電源を起動させても、有高が不確定とならないことから、現金処理装置1の再運用のために精査を行うことを避けることができる。そして、現金処理装置1は第2の処理を終了する。
(ステップS207)
現金処理装置1は、現金処理装置1内の現金の有高を不確定とする。従って、有高が不確定となることから、保守員が、保守作業を終了し、現金処理装置1の主電源を起動させた後には、現金処理装置1の再運用のためには精査を行わなくてはならない。このような場合、現金処理装置1は、保守員に対して有高が不確定であることから精査が必要である旨を伝えるために、不確定であることを示す画面808を操作表示部40に表示する。例えば、図11に示すように、画面808は有高が不確定であり精査が必要である旨のメッセージを含む。なお、画面808は、図11に示すような形態に限定されるものではなく、保守員が上記メッセージを確認したことを現金処理装置1に伝達するための「確認」ボタン926等が含まれていてもよい。そして、現金処理装置1は第2の処理を終了する。
以上のように、本実施形態によれば、保守員が、有高を不確定とせずに事前に取得した有高を維持するように管理する不確定回避モードに予め設定することにより、保守作業のために現金処理装置1の扉100、200を開放した場合でも有高が不確定にならないことから、有高を確定させるための精査を行う必要がない。従って、本実施形態によれば、精査を行わないことから、保守作業及び現金処理装置の運用停止時間が長くなることを避けることができる。さらに、本実施形態によれば、精査を行わないことから、保守員は、店舗等の従業員等に、精査のために現金の取り出し、投入を行ってもらうように依頼することもなく、従業員等に迷惑をかけることもない。加えて、本実施形態によれば、保守員に対して認証を行い、認証が成功した場合にのみ不確定回避モードの設定を行えるようにすることで、現金処理装置1のセキュリティを確保することができる。すなわち、本実施形態によれば、現金処理装置1のセキュリティを確保しつつ、保守作業及び現金処理装置の運用停止時間が長くなることを避けることができる。
<1.6 第1の実施形態に係る変形例>
(変形例1)
上述の実施形態においては、扉100、200のいずれかが開放された場合には、現金処理装置1が開放状態(所定の状態)にあると判断するとしていたが、本実施形態においてはこのような形態に限定されるものではない。例えば、上述の扉検知部(図示省略)が、現金処理装置1の主電源が遮断された際に扉100、200の開閉状態を検知することができない構成であった場合には、現金処理装置1の主電源が遮断されたことを主電源検知部(図示省略)により検知されたことにより、現金処理装置1が開放状態(所定の状態)にあると判断してもよい。また、上述と同様に、扉100、200に設けられた施錠部102、202の施錠状態を検知する施錠検知部(図示省略)により、上記施錠部102、202の少なくともいずれかが解錠状態になったことが検知された場合には、現金処理装置1が開放状態にあると判断してもよい。さらに、扉100、200のいずれかが開放されたことを検知する代わりに、現金を収納する収納部である一万円券リサイクル庫110や出金ホッパ212等が現金処理装置1から引出されたことを上述の引出検知部(図示省略)により検知した場合には、現金処理装置1が開放状態にあると判断してもよい。
(変形例2)
また、上述の実施形態においては、保守員に対する認証が成功した場合には、保守設定メニュー画面806に「不確定回避設定」ボタン918を当該ボタンに対する操作を受け付けることが可能な状態で表示するとしていたが、本実施形態においてはこのような形態に限定されるものではない。例えば、操作部50に、機械的な不確定回避設定ボタン(設定部)(図示省略)を設けておき、保守員に対する認証が成功した場合にのみ、上記機械的な不確定回避設定ボタンを当該ボタンに対する設定操作を受け付けるように起動させてもよい。
(変形例3)
また、上述の実施形態においては、保守カードから取得した認証情報、保守員が入力した認証番号及びパスワードを用いて3段階の認証を行っていたが、本実施形態においては、このような認証方法に限定されるものではない。例えば、保守員の指紋情報等の生体情報を取得し、予め格納されている生体情報と照合し、認証を行ってもよい。また、複数の保守員で保守作業を行う場合には、保守作業に関わる全て又は一部の保守員について認証を行ってもよい。
また、上述の実施形態においては、認証の際には、現金処理装置1の記憶部70に予め格納されている認証情報等を用いて照合を行っていたが、本実施形態においてはこのような形態に限定されるものではない。例えば、現金処理装置1が、遠隔地にある管理サーバ等との間で通信可能な通信インターフェース(図示省略)を有している場合には、通信を介して上記管理サーバ等に格納されている認証情報等を用いて照合を行ってもよい。この場合、店舗等に出向いて現金処理装置1に認証情報等を入力する必要もなく、さらには、認証情報等を一括管理することが容易であることから、誤った認証情報等や最新ではない認証情報等を用いて認証を行うことを避けることができる。
<<2. 第2の実施形態>>
上述の第1の実施形態においては、例えば、現金を収納している収納部(一万円券リサイクル庫110や出金ホッパ212等)を現金処理装置1から引出すことのない保守作業が見込まれる場合等には、保守員は、保守作業のために扉100等を開放する前に現金処理装置1を不確定回避モードに設定し、精査を行うことを避けることができる。しかしながら、当初は上記収納部を引出すことがないと見込まれていた場合であっても、保守作業を行っている間に、保守員が、保守作業の必要に応じて上記収納部を引出すこともある。このような場合、現金を抜き取られることが想定されるため、現金処理装置1が精査を行う必要のない不確定回避モードに設定されていることは、現金処理装置1のセキュリティ上好ましいものではない。そこで、本実施形態においては、不確定回避モードに予め設定されている場合であっても、現金を収納している収納部が引出されたことを検知した場合には、通常通り、有高を不確定にし、精査が必要な状態にする。このようにすることで、本実施形態によれば、現金処理装置1のセキュリティを確保することができる。以下にこのような本実施形態の詳細を説明する。
なお、本実施形態に係る現金処理装置1、紙幣ユニット10、硬貨ユニット20及び制御部60の構成は、第1の実施形態に係る現金処理装置1、紙幣ユニット10、硬貨ユニット20及び制御部60と共通する。従って、ここでは、本実施形態に係る現金処理装置1、紙幣ユニット10、硬貨ユニット20及び制御部60の構成についての説明を省略する。
<2.1 現金処理装置1の動作>
以下に、図12及び図13を参照して、本実施形態に係る現金処理装置1の動作について説明する。図12は本実施形態に係る現金処理装置1の動作を示すフローチャートであり、図13は本実施形態の第2の動作に係る表示画面810の一例を示す説明図である。図12に示すように、本実施形態は第1の実施形態の第2の動作を変形したものであり、本実施形態に係る現金処理装置1の動作には、ステップS301からステップS309までが含まれる。以下に本実施形態の動作の各ステップを説明する。
(ステップS301)
本実施形態に係るステップS301は、図10に示される第1の実施形態に係るステップS201と同じであるため、ここでは詳細な説明を省略する。
(ステップS303)
現金処理装置1は、図10に示される第1の実施形態に係るステップS203と同様に、記憶部70に格納されている情報を参照して、上述の第1の動作のステップS119(図3参照)において不確定回避モードに設定されているか否かを確認する。現金処理装置1は、ステップS119において不確定回避モードに設定されていた場合にはステップS305へ進み、一方、ステップS119において不確定回避モードに設定されていない場合にはステップS309へ進む。
(ステップS305)
現金処理装置1は、上述の引出検知部(図示省略)により、少なくともいずれかの収納部(一万円券リサイクル庫110や出金ホッパ212等)が現金処理装置1から引出されたことを検知していない場合には、ステップS307へ進む。一方、現金処理装置1は、少なくともいずれかの上記収納部が現金処理装置1から引出されたことを検知した場合には、ステップS309へ進む。
(ステップS307)
本実施形態に係るステップS307は、図10に示される第1の実施形態に係るステップS205と同じであるため、ここでは詳細な説明を省略する。
(ステップS309)
現金処理装置1は、図10に示される第1の実施形態に係るステップS207と同様に、現金処理装置1内の現金の有高を不確定とする。従って、有高が不確定となることから、保守員は現金処理装置1の再運用のためには精査を行わなくてはならないこととなる。すなわち、上述の第1の動作にて不確定回避モードに設定されている場合であっても、現金を収納している収納部が引出されたことを検知した場合には、現金が抜き取られたことが想定されるため有高を不確定にする。このような場合、現金処理装置1は、保守員に対して有高が不確定となった旨を伝えるために、不確定であることを示す画面810を操作表示部40に表示する。例えば、図13に示すように、画面810は有高が不確定である旨のメッセージを含む。なお、画面810は、図13に示すような形態に限定されるものではなく、保守員が上記メッセージを確認したことを現金処理装置1に伝達するための「確認」ボタン928や他の操作ボタン等が含まれていてもよい。そして、現金処理装置1は第2の処理を終了する。
以上のように、本実施形態においては、現金処理装置1が不確定回避モードに設定されている場合であっても、現金を収納している収納部が引出されたことを検知した場合には、現金が抜き取られたことが想定されるため、通常通り、有高を不確定にし、精査が必要な状態にする。このようにすることで、本実施形態によれば、現金処理装置1のセキュリティを確保することができる。
<<3. 第3の実施形態>>
上述の第1の実施形態においては、現金処理装置1に事前に登録(格納)された認証情報に係る保守員であれば不確定回避モードを設定することが可能であるとしていた。しかしながら、複数の保守員のうち、保守作業のみが許可されている保守員と、保守作業以外にも様々な作業等の実施も許可されている、高い権限を有する保守員とが存在することがある。そこで、以下に説明する第3の実施形態においては、高い権限を有する保守員にのみ不確定回避モードを設定することが可能であるというように、設定可能な保守員を制限する。このようにすることで、本実施形態においては、現金処理装置1のセキュリティをより高めることができる。
詳細には、本実施形態においては、複数の保守員に対してそれぞれ許可レベルを予め設定する。以下に、図14を参照して当該許可レベルを説明する。図14は本実施形態に係る許可レベルを説明するための説明図である。当該許可レベルは、各保守員について許可されている権限のレベルを段階的に示したものであり、図14に示されるように、各保守員に係る認証番号に紐づけられるようにして、数値(図14に示される例では、1から3の3段階)によって示されている。より具体的には、図14に示される例では、数値が小さいほど高い権限を有する保守員であり、許可レベルが1である保守員には不確定回避モードを設定することが許可されている。一方、数値が大きいほど低い権限を有する保守員であり、許可レベルが2及び3である保守員には不確定回避モードを設定することが許可されていない。そして、当該許可レベルは、各保守員に係る認証番号(もしくは、保守カードに係る認証情報)に紐づけられるようにして、記憶部70に予め格納されている。
そして、本実施形態においては、記憶部70に格納されている許可レベルを参照して、不確定回避モードを設定することを許可するか否かの判断を行う。詳細には、許可レベルが所定のレベルであれば、より具体的には、図14に示す例においては許可レベルを示す数値が所定の数値以下であれば、当該許可レベルに係る保守員が不確定回避モードを設定することを許可し、現金処理装置1を不確定回避モードに設定するための「不確定回避設定」ボタン918を、操作を受け付けることが可能な状態にする。このようにすることで、高い権限を有する保守員に対してのみ不確定回避モードを設定することを許可し、現金処理装置1のセキュリティをより高めることができる。以下にこのような本実施形態の詳細を説明する。
なお、本実施形態に係る現金処理装置1、紙幣ユニット10、硬貨ユニット20及び制御部60の構成は、第1の実施形態に係る現金処理装置1、紙幣ユニット10、硬貨ユニット20及び制御部60と共通する。従って、ここでは、本実施形態に係る現金処理装置1、紙幣ユニット10、硬貨ユニット20及び制御部60の構成についての説明を省略する。
<3.1 現金処理装置1の動作>
以下に、図14及び図15を参照して、本実施形態に係る現金処理装置1の動作について説明する。図15は本実施形態に係る現金処理装置1の動作を示すフローチャートである。図15に示すように、本実施形態は第1の実施形態の第1の動作の変形例であり、本実施形態に係る現金処理装置1の動作には、ステップS401からステップS427までが含まれる。以下に本実施形態の動作の各ステップを説明する。
(ステップS401からステップS407まで)
本実施形態に係るステップS401からステップS407までは、図3に示される第1の実施形態に係る第1の動作のステップS101からステップS107までとそれぞれ同じであるため、ここでは詳細な説明を省略する。
(ステップS409)
現金処理装置1は、図3に示される第1の実施形態のステップS109と同様に、予め格納されている認証情報等を参照して認証を行う。そして、現金処理装置1は、保守員に対する認証が成功した場合にはステップS411へ進み、一方、認証が成功しなかった場合にはステップS401へ戻る。
(ステップS411)
現金処理装置1は、ステップS405で取得した認証番号に基づき、当該認証番号と紐づけられて格納されている許可レベルを参照し、ステップS409で認証が成功した保守員に係る許可レベルを確認する。より具体的には、現金処理装置1は、上記認証番号と紐づけられて格納されている許可レベルを示す数値が所定の数値以下である場合には、当該保守員には不確定回避モードを設定することが許可されているとして、ステップS413へ進む。一方、現金処理装置1は、上記認証番号と紐づけられて格納されている許可レベルを示す数値が所定の数値よりも大きい場合には、当該保守員には不確定回避モードを設定することが許可されていないとして、ステップS423へ進む。なお、本実施形態においては、許可レベルの参照方法は、上述のような方法に限定されるものではなく、許可レベルの設定形態に従って様々な形態を選択することができる。
(ステップS413からステップS421まで)
本実施形態に係るステップS413からステップS421までは、図3に示される第1の実施形態に係るステップS111からステップS119までとそれぞれ同じであるため、ここでは詳細な説明を省略する。
(ステップS423)
現金処理装置1は、上述のステップS413と同様に(すなわち、図3に示される第1の実施形態に係るステップS111と同様に)、操作表示部40に保守メニュー画面804を表示する(図6参照)。次いでステップS425へ進む。
(ステップS425)
現金処理装置1は、保守員によって保守メニュー画面804(図6参照)の「保守設定」ボタン910に対する操作を受け付けた場合には、ステップS427へ進む。一方、現金処理装置1は、保守員による「保守設定」ボタン910に対する操作を受け付けていない場合には、当該ステップS425を繰り返す、もしくは、保守員によって保守メニュー画面804の「障害履歴」ボタン912に対する操作を受け付けた場合には、図15に図示しないステップ(現金処理装置1で生じた障害の履歴情報を操作表示部40に表示するステップ)へ進む。
(ステップS427)
現金処理装置1は、操作表示部40に保守設定メニュー画面806を表示する。例えば、図9に示すように、保守設定メニュー画面806は、「日時設定」ボタン914と、「保守設定」ボタン916と、「不確定回避設定」ボタン918とを含む。この際に表示される「不確定回避設定」ボタン918は、保守員からの操作を受け付けることができない状態であり、「不確定回避設定」ボタン918が保守員からの操作を受け付けることができない状態にあることを示すために保守設定メニュー画面806の背景よりも暗い状態で点滅する。すなわち、上述のステップS409において保守員の認証が成功していない場合には、当該ステップS427において、有高を不確定にしない不確定回避モードに設定するための「不確定回避設定」ボタン918は、保守員からの操作を受け付けることができない状態で表示される。このように、本実施形態においては、認証が成功した保守員のみ不確定回避モードを設定することができるようにすることで、現金処理装置1のセキュリティを確保することができる。そして、現金処理装置1は、保守員による操作に応じて図15に図示しないステップに進み、第1の動作を終了する。
以上のように、本実施形態によれば、予め設定した許可レベルを参照することにより、高い権限を有する保守員に対してのみ不確定回避モードを設定することを許可することができることから、現金処理装置1のセキュリティをより高めることができる。
<3.2 第3の実施形態に係る変形例>
なお、上述の実施形態においては、許可レベルは現金処理装置1の記憶部70に格納されているとしたが、本実施形態においてはこのような形態に限定されるものではない。例えば、現金処理装置1が、遠隔地にある管理サーバ等との間で通信可能な通信インターフェース(図示省略)を有している場合には、通信を介して上記管理サーバ等に格納されている許可レベルに係る情報を参照してもよい。この場合、店舗等に出向いて現金処理装置1に許可レベルを入力する必要もなく、さらには、許可レベルを一括管理することが容易であることから、誤った許可レベルや最新ではない許可レベルを参照することを避けることができる。
<<4. 第4の実施形態>>
上述の第1の実施形態においては、認証が成功した場合には、現金処理装置1を不確定回避モードに設定ができるものとしていた。しかしながら、特定の現金処理装置1が、例えば1日といった短い期間においてあまりにも多く不確定回避モードに設定されていた場合には、当該現金処理装置1において現金が抜き取られる可能性がより高くなっていることが予想される。そこで、本実施形態においては、現金処理装置1のセキュリティを高めるために、所定の期間において予め定められた回数しか不確定回避モードに設定できないように制限する。以下にこのような本実施形態の詳細を説明する。
なお、本実施形態に係る現金処理装置1、紙幣ユニット10、及び硬貨ユニット20の構成は、第1の実施形態に係る現金処理装置1、紙幣ユニット10、及び硬貨ユニット20と共通する。従って、ここでは、本実施形態に係る現金処理装置1、紙幣ユニット10、及び硬貨ユニット20の構成についての説明を省略する。
<4.1 制御部60aの機能構成>
さらに、本実施形態に係る制御部60aは、第1の実施形態に係る制御部60と共通の機能部を有するが、さらに以下に説明するモード設定管理部614を有する。すなわち、本実施形態に係る制御部60aの機能構成を説明する説明図である図16に示すように、本実施形態に係る制御部60aは、紙幣ユニット制御部600と、硬貨ユニット制御部602と、認証部604と、検知結果取得部606と、表示制御部608と、操作検知部610と、計数管理部612とを主に有する。さらに、制御部60aはモード設定管理部614を有する。従って、ここでは、モード設定管理部614以外の制御部60aの機能部についての説明を省略し、モード設定管理部614のみを説明する。
(モード設定管理部614)
モード設定管理部614は、事前に定められた期間(例えば、1日、1週間、1か月等)において、不確定回避モードに設定された回数をカウントする。なお、モード設定管理部614によりカウントされた回数は、上述の記憶部70に格納される。また、モード設定管理部614は、新たに不確定回避モードに設定する操作を受け付けた場合には、記憶部70に格納されたカウント回数と予め設定された所定の回数とを比較する。そして、モード設定管理部614は、上記カウント回数が上記所定の回数以下であれば不確定回避モードに設定することを許可し、一方、上記カウント回数が所定の回数よりも大きい場合には、不確定回避モードに設定することを許可しないように、制御部60の他の機能部(例えば、表示制御部608)を制御する。
<4.2 現金処理装置1の動作>
以下に、図17を参照して、本実施形態に係る現金処理装置1の動作について説明する。図17は本実施形態に係る現金処理装置1の動作を示すフローチャートである。図17に示すように、本実施形態は第1の実施形態の第1の動作を変形したものであり、本実施形態に係る現金処理装置1の動作には、ステップS501からステップS527までが含まれる。以下に本実施形態の動作の各ステップを説明する。
(ステップS501からステップS507まで)
本実施形態に係るステップS501からステップS507までは、図3に示される第1の実施形態に係る第1の動作のステップS101からステップS107までとそれぞれ同じであるため、ここでは詳細な説明を省略する。
(ステップS509)
現金処理装置1は、図3に示される第1の実施形態のステップS109と同様に、予め格納されている認証情報等を参照して認証を行う。そして、現金処理装置1は、保守員に対する認証が成功した場合にはステップS511へ進み、一方、認証が成功しなかった場合にはステップS501へ進む。
(ステップS511)
現金処理装置1は、記憶部70に格納されたカウント回数と、予め設定された所定の回数とを比較し、上記カウント回数が上記所定の回数以下であれば、不確定回避モードに設定することを許可するものとして、ステップS513へ進む。一方、現金処理装置1は、上記カウント回数が上記所定の回数よりも大きい場合には、不確定回避モードに設定することを許可しないものとして、ステップS523へ進む。
(ステップS513からステップS519まで)
本実施形態に係るステップS513からステップS519までは、図3に示される第1の実施形態に係るステップS111からステップS117までとそれぞれ同じであるため、ここでは詳細な説明を省略する。
(ステップS521)
現金処理装置1は、図3に示される第1の実施形態に係るステップS119と同様に、不確定回避モードに設定される。なお、この際、現金処理装置1は、不確定回避モードに設定された回数をカウントする(カウント回数を1回分増やす)。当該ステップS521においてカウントされた回数は、先に説明したように記憶部70に格納される。そして、現金処理装置1は第1の動作を終了する。
(ステップS523からステップS527まで)
本実施形態に係るステップS523からステップS527までは、図15に示される第3の実施形態に係るステップS423からステップS427までとそれぞれ同じであるため、ここでは詳細な説明を省略する。
以上のように、本実施形態によれば、所定の期間において予め定められた回数しか不確定回避モードに設定できないように制限することにより、現金処理装置1のセキュリティを高めることができる。
<4.3 第4の実施形態に係る変形例>
なお、上述の実施形態においては、現金処理装置1ごとに不確定回避モードに設定することができる回数を制限しているが、これに限定されるものではなく、例えば、所定の期間において、保守員ごとに不確定回避モードに設定することができる回数を制限してもよい。この場合、現金処理装置1が、遠隔地にある管理サーバ等と通信可能な通信インターフェース(図示省略)を有し、保守員が不確定回避モードに設定しようとする際に、上記通信インターフェースを介して管理サーバに格納されている各保守員が不確定回避モードに設定した回数を参照する。
<<5. 補足>>
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
なお、上述の第1から第4の実施形態に係るフローチャートにおける各ステップは、必ずしも各フローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はない。例えば、現金処理装置1の処理における各ステップは、フローチャートとして記載した順序と異なる順序で処理されても、並列的に処理されてもよい。
また、現金処理装置1に内蔵されるCPU、ROM及びRAM等のハードウェアに上述の第1から第4の実施形態に係る動作及びこれら動作の一部を行わせるためのコンピュータプログラムを作成することができる。当該コンピュータプログラムは、有線通信や無線通信により配信されてもよいし、記憶媒体に格納されて頒布されてもよい。
1 現金処理装置
10 紙幣ユニット
20 硬貨ユニット
30 カードリーダ部
40 操作表示部
50 操作部
60、60a 制御部
70 記憶部
100、200 扉
102、202 施錠部
104 紙幣投入口
106 紙幣鑑別部
108 紙幣一時保留部
110 一万円券リサイクル庫
112 五千円券リサイクル庫
114 千円券リサイクル庫
116 紙幣回収庫
118 紙幣リジェクト庫
204 硬貨投入口
206 硬貨鑑別部
208 硬貨一時保留部
210 硬貨返却箱
212 出金ホッパ
214 硬貨出金箱
216 硬貨一時回収庫
218 硬貨回収庫
220 硬貨回収返却箱
600 紙幣ユニット制御部
602 硬貨ユニット制御部
604 認証部
606 検知結果取得部
608 表示制御部
610 操作検知部
612 計数管理部
614 モード設定管理部
800、802、804、806、808、810 表示画面
900、902 入力欄
910、912、914、916、918、920、922、924、926、928 操作ボタン
930 ウィンドウ

Claims (15)

  1. 現金処理装置であって、
    前記現金処理装置の操作者を認証する認証部と、
    前記現金処理装置に投入された現金を計数する計数部と、
    前記計数部による計数結果を取得し、前記現金処理装置が所定の状態となったと判断した場合には、前記所定の状態になる前に取得した前記計数結果を不確定とする計数管理部と、
    を備え、
    前記計数管理部は、前記認証部による認証が成功した場合には、前記現金処理装置が前記所定の状態になったと判断した場合であっても、前記所定の状態になる前に取得した計数結果を維持する、
    現金処理装置。
  2. 前記操作者の設定操作を受け付ける設定部をさらに備え、
    前記計数管理部は、
    前記認証部による認証が成功した場合には、前記設定操作を受け付け可能とするように前記設定部を起動させる、
    請求項1に記載の現金処理装置。
  3. 前記計数管理部は、前記設定部により所定の操作を受け付けた場合には、前記現金処理装置が前記所定の状態になったと判断した場合であっても、前記所定の状態になる前に取得した計数結果を維持する、請求項2に記載の現金処理装置。
  4. 前記操作者に対して表示を行い、且つ、前記操作者による入力操作を受け付ける操作表示部をさらに備え、
    前記計数管理部は、前記操作表示部に設定ボタンを表示させることにより、前記設定部を起動させる、
    請求項2又は3に記載の現金処理装置。
  5. 前記現金処理装置から引出可能に前記現金処理装置の内部に設けられ、現金を収納する収納部と、
    前記収納部の引出状態を検知する引出検知部と、
    をさらに備え、
    前記計数管理部は、前記認証部による認証が成功した後に、前記計数管理部は、前記引出検知部により前記収納部が前記現金処理装置から引出されたことを検知した場合には、前記計数結果を不確定とする、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の現金処理装置。
  6. 前記操作者に係る認証情報を取得する認証情報取得部をさらに備え、
    前記認証部は前記認証情報を用いて認証を行う、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の現金処理装置。
  7. 前記認証情報取得部は、媒体に記録された前記認証情報を取得する媒体情報取得部を含む、請求項6に記載の現金処理装置。
  8. 前記認証情報取得部は、前記操作者から入力された前記認証情報を取得する入力情報取得部を含む、請求項6又は7に記載の現金処理装置。
  9. 前記認証情報取得部は、前記操作者から前記認証情報として生体情報を取得する生体情報取得部を含む、請求項6から8のいずれか1項に記載の現金処理装置。
  10. 複数の前記操作者のそれぞれに紐づけられた複数の許可レベルを格納する記憶部をさらに備え、
    前記認証部は、前記許可レベルを参照して認証を行う、
    請求項6から9のいずれか1項に記載の現金処理装置。
  11. 所定の期間において、前記現金処理装置が前記所定の状態になったと判断した場合であっても前記所定の状態になる前に取得した計数結果を維持する不確定回避モードに設定された回数を、所定の回数と比較するモード設定管理部をさらに備え、
    前記計数管理部は、
    前記認証部による認証が成功した場合には、
    前記モード設定管理部による前記比較の結果に基づいて、前記不確定回避モードに設定する、
    請求項1から10のいずれか1項に記載の現金処理装置。
  12. 所定の期間において、前記操作者によって前記現金処理装置が前記所定の状態になったと判断した場合であっても前記所定の状態になる前に取得した計数結果を維持する不確定回避モードに設定された回数を、所定の回数と比較するモード設定管理部をさらに備え、
    前記計数管理部は、
    前記認証部による認証が成功した場合には、
    前記モード設定管理部による前記比較の結果に基づいて、前記不確定回避モードに設定する、
    請求項1から10のいずれか1項に記載の現金処理装置。
  13. 前記現金処理装置の内部を開放する扉と、
    前記扉の開閉状態を検知する扉検知部と、
    をさらに備え、
    前記計数管理部は、前記扉検知部により前記扉が開放状態になったことを検知した場合には前記現金処理装置が前記所定の状態となったと判断する、
    請求項1から12のいずれか1項に記載の現金処理装置。
  14. 前記現金処理装置の主電源が遮断されたことを検知する主電源検知部をさらに備え、
    前記計数管理部は、前記主電源検知部により前記主電源が遮断されたことを検知した場合には前記現金処理装置が前記所定の状態となったと判断する、
    請求項1から12のいずれか1項に記載の現金処理装置。
  15. 前記現金処理装置の内部を開放する扉と、
    前記扉を施錠する施錠部と、
    前記施錠部の状態を検知する施錠検知部と、
    をさらに備え、
    前記計数管理部は、前記施錠検知部により前記施錠部が解錠状態にあることを検知した場合には前記現金処理装置が前記所定の状態となったと判断する、
    請求項1から12のいずれか1項に記載の現金処理装置。
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