以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
(1)第1の実施形態に係る現金処理装置10の構成
(1−1)現金処理装置10の全体構成
(1−2)現金処理装置10が行う各種取引
(2)第1の実施形態に係る現金処理方法の流れ
<1.第1の実施形態に係る現金処理装置10の構成>
[1−1:現金処理装置10の全体構成]
まず、図1〜図3Bを参照しながら、本実施形態に係る現金処理装置10の全体構成について、説明する。
図1は、本実施形態に係る現金処理装置10の外観を示した説明図である。なお、図1に示した現金処理装置10の外観は一例であり、一部の構成要素を省略したり、追加したり、或いは、変更したりしてもよい。
本実施形態に係る現金処理装置10は、図1に示したように、紙幣投入口101、紙幣一時保留部102、紙幣鑑別部103、万券カセット104、五千券カセット105、千券カセット106、売上回収カセット107、リジェクト部108、硬貨投入口109、硬貨鑑別部110、硬貨一時保留部111、出金ホッパ112、硬貨出金箱113、硬貨返却箱114、硬貨回収庫115、カードリーダ部116、操作表示部117及び制御部118を主に備える。
紙幣投入口101は、オペレータが紙幣を入金するための投入口と、釣銭出金取引においてオペレータに紙幣を出金するための出金口と、売上入金取引の取消しにおいてオペレータに紙幣を返却したり、入金がリジェクトされた紙幣をオペレータに返却したりするための返却口と、をかねている。
紙幣一時保留部102は、入金計数時及び売上金作成時に一時的に紙幣を集積する場所である。紙幣鑑別部103は、投入された紙幣の真偽、金種、正損等を鑑別する場所である。
万券カセット104、五千券カセット105及び千券カセット106は、それぞれ万券、五千券、千券を釣銭準備金として収納しておくための場所であり、リサイクルカセット等からなる。以下では、万券カセット104、五千券カセット105、及び千券カセット106を単にカセットということがある。売上入金で正券と鑑別された紙幣は、カセットに収納され、釣銭出金時にカセットから出金される。また、現金処理装置10は、万券カセット104、五千券カセット105、千券カセット106の代わりに、現金処理装置10が取り扱うべき各種紙幣に対応したカセットを備えていてもよい。
売上回収カセット107は、入金時または精算集計時に万券カセット104、五千券カセット105、及び千券カセット106から、売上金を移動し、収納する場所である。リジェクト部108は、売上入金時に紙幣一時保留部102からカセットへ収納するときのリジェクト紙幣と、カセットから釣銭出金するときのリジェクト紙幣と、売上金作成でカセットから売上回収カセット107へ移動するときのリジェクト紙幣とを集積する場所である。
硬貨投入口109は、オペレータが硬貨を入金するための投入口である。硬貨鑑別部110は、投入された硬貨の真偽、金種、正損等を鑑別する場所である。硬貨一時保留部111は、入金計数時に一時的に硬貨を集積する場所である。出金ホッパ112は、釣銭準備金を収納しておく場所である。売上入金で正常と識別された硬貨は、出金ホッパ112に収納され、釣銭出金時に出金ホッパ112から出金される。
硬貨出金箱113は、釣銭出金時取引においてオペレータに硬貨を出金するための硬貨出金口である。現金処理装置10は、複数の種類の硬貨出金箱113に対応している。オペレータは用途や出金枚数に応じて選択した硬貨出金箱113を、現金処理装置10にセットすることが可能である。以下では、管理者等が硬貨を金種ごとに扱うための大容量硬貨出金箱113Aと、渉外担当等が硬貨を一括して扱うための小容量硬貨出金箱113Bとについて、図2A及び図2Bを参照しながら、詳細に説明する。
図2A及び図2Bは、大容量硬貨出金箱113Aの一例及び小容量硬貨出金箱113Bの一例を示した説明図である。図2A及び図2Bは、大容量硬貨出金箱113A及び小容量硬貨出金箱113Bの出し入れを行う方向と垂直な方向から、大容量硬貨出金箱113A及び小容量硬貨出金箱113Bを見たときの断面図である。
大容量硬貨出金箱113Aは、図2Aに示したように、硬貨を金種ごとに収容するための複数の小箱131と、硬貨出金箱本体132と、硬貨出金箱本体132への出し入れが可能であり、小箱131を収容するためのバスケット136とを主に備える。硬貨出金箱本体132は、収容部133と、前面部134と、前面部134に配設され、硬貨出金箱113を現金処理装置10から出し入れするための把手135とを備える。大容量硬貨出金箱113Aでは、硬貨出金箱本体132の収容部133に小箱131が収容される。バスケット136は、バスケット本体137と、オペレータが硬貨出金箱本体132からバスケット136を出し入れするためのバスケット把手138とを備える。
大容量硬貨出金箱113Aを現金処理装置10に出し入れする際には、バスケット把手138は、出し入れの妨げにならないように硬貨出金箱本体132の上面から突出しないことが必要である。そのため、突出バスケット把手138は、硬貨出金箱113の出し入れ方向を軸とした回転を可能とするようにバスケット本体137に配設されていたり、硬貨出金箱113の出し入れ方向から見たときに上下方向の移動を可能とするようにバスケット本体137に配設されていたりする。
ここで、現金処理装置10を複数のオペレータが使用する場合、複数の渉外担当が出張先に行く前に釣銭出金取引を行う時間や、出張先から戻って入金取引を行う時間や、レジを行うスタッフの交代時間等が重複し、混雑してしまうことも多い。そのため、バスケット136を備えていない大容量硬貨出金箱の場合、あるオペレータ(以下、オペレータA)が現金処理装置から大容量硬貨出金箱を取り出した後、大容量硬貨出金箱から小箱を取り出している間には、オペレータAとは別のオペレータ(以下、オペレータB)は現金処理装置を使用することができないことが問題となっている。
この問題に対し、本実施形態に係る大容量硬貨出金箱113Aの場合、バスケット136を硬貨出金箱本体132から取り出すことにより、各オペレータは、釣銭が収容された小箱131を、硬貨出金箱本体132から一度にまとめて取り出すことができる。したがって、1つの現金処理装置10に対して、バスケット136及び小箱131のセットを複数用意しておけば、オペレータAが硬貨出金箱本体132からバスケット136を取り出した後、小箱131から硬貨を取り出している間に、オペレータBは、オペレータAが使用しているものとは別の小箱131及びバスケット136を硬貨出金箱本体132にセットし、各種取引を行うことができる。
上記の硬貨出金箱本体132がバスケット136を備える現金処理装置10を複数のオペレータが続けて使用する場合に、オペレータが現金処理装置10から釣銭を取り出す時間を短縮し、オペレータの待ち時間を短縮することができる。
以上では、図2Aを参照しながら、大容量硬貨出金箱113Aについて、説明した。以下では、図2Bを参照しながら、小容量硬貨出金箱113Bについて、説明する。
小容量硬貨出金箱113Bは、図2Bに示したように、硬貨を一括して収容する収容部材141と、硬貨出金箱本体132と、硬貨出金箱本体132への出し入れが可能であり、小箱131を収容するためのバスケット136とを主に備える。バスケット136のバスケット本体137に配設された収容部材141は、板金等で形成され、収容部142と、スロープ部143とを備える。
小容量硬貨出金箱113Bに出金された各種硬貨は、収容部材141のスロープ部143に沿って降下し、スロープ部143の下端と接合された収容部142に収容される。上記の小容量硬貨出金箱113Bが収容部材141を備える現金処理装置10を利用する場合、オペレータは、出金された硬貨を容易に取り出すことができる。
また、本実施形態に係る小容量硬貨出金箱113Bの場合、各オペレータは、バスケット136を硬貨出金箱本体132から取り出すことにより、出金された釣銭を硬貨出金箱本体132から一度にまとめて取り出すことができる。上記の小容量硬貨出金箱113Bがバスケット136を備える現金処理装置10の場合、上記の大容量硬貨出金箱113Aの場合と同様に、現金処理装置10を複数のオペレータが続けて使用する場合に、現金処理装置10から釣銭を取り出す時間を短縮し、オペレータの待ち時間を短縮することができる。
以上では、主に、金種別に仕切られた大容量の大容量硬貨出金箱113Aと、金種別に仕切られていない小容量硬貨出金箱113Bとの2種類の硬貨出金箱113を備える現金処理装置10の構成について説明したが、本実施形態に係る技術の適用範囲はこれに限定されない。例えば、現金処理装置10は、金種別に仕切られた大容量の硬貨出金箱と、金種別に仕切られていない大容量の硬貨出金箱と、金種別に仕切られていない小容量の硬貨出金箱とに対応するような構成にしてもよい。
また、現金処理装置10の硬貨出金箱113の挿入口にはそれぞれ、硬貨出金箱113が装置にセットされているか否かを判断するために、光学センサ等のセットセンサ(非図示)が配設されている。硬貨出金箱113の種類により、セットセンサの位置を変えることで、セットされたことを検知すると同時に種類を検知できるようにしておき、図4の待機中画面例に示すように硬貨出金箱および硬貨返却箱の種類を表示する。
セットセンサが硬貨出金箱113を検知するように、硬貨出金箱113には、突起等が形成されている。
例えば、大容量硬貨出金箱113Aには、出し入れ方向奥側に突出する突起が形成され、小容量硬貨出金箱113Bには、大容量硬貨出金箱113Aの突起と対応する位置に突起が形成されない。このとき、当該突起と垂直な方向に光学センサを配設することを考える。大容量硬貨出金箱113Aが現金処理装置10にセットされ、光学センサの投光器から投光された光が受光器で受光される前に大容量硬貨出金箱113Aの突起によって遮光された場合と、小容量硬貨出金箱113Bが現金処理装置10にセットされ、光学センサの投光器から投光された光が遮光されることなく受光器で受光された場合とで、光学センサの値が異なる。その結果、光学センサは、大容量硬貨出金箱113Aと、小容量硬貨出金箱113Bとを識別することができる。なお、光学センサは、投光器と受光器とを対向させた透過型光学センサでもよく、投光器と受光器とが一体となった反射型光学センサでもよい。
また、硬貨出金箱113を識別するための複数のセンサを、現金処理装置10が備え、3種類以上の硬貨出金箱113を識別するようにしてもよい。例えば、硬貨出金箱113の出し入れ方向奥側に、上下2つの光学センサが配設される。このとき、硬貨出金箱識別部は、上下2つの光学センサと対応する位置に突起が形成された硬貨出金箱と、上部のセンサと対応する位置のみに突起が形成された硬貨出金箱と、下部のセンサと対応する位置のみに突起が形成された硬貨出金箱と、突起が形成されていない硬貨出金箱と、の最大4種類の硬貨出金箱を識別することができる。
以上では、図2A及び図3Bを参照しながら、硬貨出金箱113について説明した。以下では、図3A及び図3Bを参照しながら、硬貨返却箱114について説明する。
硬貨返却箱114は、計数取引及び売上入金取引の取消しにより硬貨を返却する場所である。売上入金で正常貨と鑑別された硬貨を収納し、釣銭出金時にはここから出金する。現金処理装置10は、複数の種類の硬貨返却箱114に対応している。オペレータは、用途や返却枚数に応じて選択した硬貨返却箱114を、現金処理装置10にセットすることが可能である。以下では、管理者等が硬貨を金種ごとに扱うための大容量硬貨返却箱114Aと、渉外担当等が硬貨を一括して扱うための小容量硬貨返却箱114Bとについて、図3A及び図3Bを参照しながら、詳細に説明する
図3A及び図3Bは、大容量硬貨返却箱114Aの一例及び小容量硬貨返却箱114Bの一例を示した説明図である。図3A及び図3Bは、大容量硬貨返却箱114A及び小容量硬貨返却箱114Bの出し入れを行う方向と垂直な方向から、大容量硬貨返却箱114A及び小容量硬貨返却箱114Bを見たときの断面図である。
大容量硬貨返却箱114Aは、図3Aに示したように、硬貨を金種ごとに収容するための複数の小箱151と、硬貨返却箱本体152とを備える。硬貨返却箱本体152は、収容部153と、前面部154と、前面部154に配設され、硬貨返却箱114を現金処理装置10から出し入れするための把手155とを備える。大容量硬貨返却箱114Aでは、硬貨返却箱本体152の収容部153に小箱151が収容される。
小容量硬貨返却箱114Bは、図3Bに示したように、硬貨を一括して収容する収容部材161と、硬貨返却箱本体152とを主に備える。硬貨返却箱本体152の収容部163に配設された収容部材161は、板金等で形成され、収容部162と、スロープ部163とを備える。
小容量硬貨返却箱114Bに返却された各種硬貨は、収容部材161のスロープ部163に沿って降下し、スロープ部163の下端と接合された収容部162に収容される。これにより、オペレータは、返却された硬貨を容易に取り出すことができる。
また、現金処理装置10の硬貨返却箱114挿入口(非図示)には、セットされた硬貨返却箱114の種類を識別するための光学センサ等のセットセンサ(非図示)が配設され、硬貨返却箱114には、硬貨返却箱識別部が硬貨返却箱114を識別するための突起等が形成されている。なお、硬貨出金箱113の種類を識別する場合と同様に、現金処理装置10が硬貨返却箱114の種類を識別するセンサを複数備え、3種類以上の硬貨返却箱114を識別するようにしてもよい。
なお、本実施形態に係る現金処理装置10の硬貨返却箱114は、硬貨出金箱113が扱う硬貨枚数より比較的少ない枚数の硬貨を扱うため、硬貨出金箱113が備えるようなバスケットを備えていない。しかし、硬貨返却箱114が、硬貨出金箱113と同様に、バスケットを備え、硬貨の取り出しを容易にするようにしてもよい。
以上では、図3A及び図3Bを参照しながら、硬貨返却箱114について、説明した。
また、硬貨回収庫115は、精算集計時に出金ホッパ112から売上金を移動し、収納する場所である。
なお、万券カセット104、五千券カセット105、千券カセット106、売上回収カセット107、出金ホッパ112及び硬貨回収庫115は、セキュリティ性を高めるために、鍵を備えていてもよい。
カードリーダ部116は、取引開始時にレジカードやIDカード等に書き込まれた情報を読み込む場所である。レジカードやIDカードに書き込まれる情報として、例えば、カードを使用するオペレータを識別するための名前等の情報や、行うことが可能な取引種類の情報がある。また、本発明の現金処理装置は、カードリーダ部の代わりに、指紋を認識する指紋認識部や、暗証番号を入力する暗証番号入力部を設けていてもよい。
操作表示部117は、利用者による操作を誘導するための表示画面を表示する表示部と、オペレータが操作を行い、当該操作を検出するための検出部と、の機能を包含する。表示部としての機能は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置により実現される。また、操作検出部としての機能は、例えば、タッチパネルや操作ボタンにより実現される。
制御部118は、操作表示部117に入力された取引種類や釣銭出金取引における出金枚数等の情報、及び現金投入枚数等に基づき、現金処理装置10の各部が行う各処理を制御する。
以上、図1〜図3Bを参照しながら、現金処理装置10が備える各部の機能について、説明した。
[1−2:現金処理装置10が行う各種取引]
現金処理装置10は、釣銭出金取引、売上入金取引、計数取引、補充取引、抜き取り取引、精算集計取引及び回収取引等の取引機能を有している。以下では、図4〜図9を参照しながら、取引選択機能及び各種取引機能について、説明する。
(取引選択)
現金処理装置10は、取引を行っていない待機中に、操作表示部117に、装置各部の情報や確認を促すメッセージと、カードをパスするようにオペレータを誘導するためのメッセージ等を示す画面を表示する。
図4は、当該待機中画面の一例を表した説明図である。例えば、オペレータは、図4に示したように、硬貨部に関する情報と、紙幣部に関する情報と、レシート部に関する情報と、のそれぞれの情報を表示するための待機中画面中のタブを選択し、当該各部の情報を確認することができる。
現金処理装置10は、待機中画面の硬貨部のタブに、現金処理装置10にセットされている硬貨出金箱113の種類及び硬貨返却箱114の種類を表示する。
そのため、オペレータは、硬貨出金箱113及び硬貨返却箱114を現金処理装置10から引き抜くことなく、取引前に画面表示を見ることで硬貨出金箱113及び硬貨返却箱114の種類を確認することができる(図4の領域A)。これにより、取引に不適切な硬貨出金箱113又は硬貨返却箱114が現金処理装置10にセットされていた場合にも、取引前に用途に合った箱に交換することができる。
また、現金処理装置10は、LED等のランプをさらに備え、セットされている硬貨出金箱113又は硬貨返却箱114の種類に応じて点灯、点滅、又は消灯等の状態を変化させたり、セットされている箱の種類に応じてランプの色を変化させてもよい。
また、現金処理装置10は、大容量硬貨出金箱113Aに対応したランプと、小容量硬貨出金箱113Bに対応したランプとをさらに備え、セットされている硬貨出金箱113に対応したランプを点灯又は点滅させてもよい。同様に、現金処理装置10は、大容量硬貨返却箱114Aに対応したランプと、小容量硬貨返却箱114Bに対応したランプとをさらに備え、セットされている硬貨返却箱114に対応したランプを点灯又は点滅させてもよい。
また、例えば、硬貨部のタブには、出金ホッパ112に収容されている各種硬貨の枚数に基づき、オペレータに硬貨の補充や抜き取りを誘導する画面が表示される。
また、図4に示した例では、硬貨の補充や抜き取りの誘導はメッセージを表示することにより行っているが、視覚的に理解しやすいようにイラスト等で表示したり、現金処理装置10がLED(Light Emitting Diode)等のランプを各種硬貨に対応してさらに備え、誘導内容によって点灯、点滅、又は消灯させたり、点灯させるランプの色を変化させてもよい。
カードリーダ部116は、オペレータが保有しているレジカードやIDカード等の情報を読み込み、読み込んだ情報を制御部118に出力する。制御部118は、当該カードの情報と、現金処理装置10のメモリに事前に登録済みのレジカードやIDカード等の情報とが一致しているかを判定することにより、カードリーダ部116が読み込んだカードの認証を行う。
カードの認証を許可した場合、制御部118は、操作表示部117に、取引を選択するためのメニュー画面を表示する。
図5は、メニュー画面の一例を示した説明図である。メニュー画面は、図5に示したように、釣銭出金取引に対応する釣銭出金ボタン171と、売上入金取引に対応する売上入金ボタン172と、計数取引に対応する計数ボタン173と、補充取引に対応する補充ボタン174と、抜き取り取引に対応する抜き取りボタン175と、精算集計取引に対応する精算集計ボタン176と、売上回収取引に対応する売上回収ボタン177と、を備える。また、待機中画面に戻るための取消ボタン等をさらに備えていてもよい。
オペレータは、このようなメニュー画面を操作することにより、所望の取引を選択することが可能である。
なお、入出金機には取引メニューが多く、メニュー画面が複数画面に分かれる。そこで、操作性を考慮し、現金処理装置10は、IDカード毎に登録されている権限毎に、頻度の高いメニューキーが最初の画面になるよう、メニュー画面を切り替えている。また、特定の取引しか使用しない権限の場合は、必要なキーのみ拡大表示して視認性や操作性をよくしている。
また、セキュリティを考慮し、電源OFF中に装置扉が開けられた場合は不正な操作があったことをポップアップ画面やブザーや音声で警告するようになっている。
また、図5の上部に示すように、現在表示中の画面を識別できる番号や、読み込まれたカードのレジ番号や、日付や、時間等の情報を表示するようにしてもよい。
以上では、図4及び図5を参照しながら、現金処理装置10が備える取引選択機能について、説明した。以下では、図6〜図9を参照しながら、現金処理装置10が備える各種取引機能について説明する。
(釣銭出金取引)
釣銭出金取引は、カセット及び出金ホッパ112から、釣銭準備金を出金する取引である。
取引選択のメニュー画面から釣銭出金ボタン171が選択されると、制御部118は、「登録された金種と枚数パターンの出金」又は「任意の金種と枚数を指定する出金」のサブメニューを、操作表示部117に表示する。オペレータは、登録された「金種と枚数パターンの出金」のサブメニュー又は「任意の金種と枚数を指定する出金」のサブメニューを選択する。
「登録された金種と枚数パターンの出金」のサブメニューを選択した場合、オペレータは、事前に登録された金種と枚数の複数のパターンから、任意の出金パターンを選択する。
一方、「任意の金種と枚数を指定する出金」のサブメニューを選択した場合、オペレータは、各種紙幣及び硬貨の出金枚数を指定する。
また、オペレータが金種と枚数を指定する代わりに、任意の出金金額をオペレータが指定できるようにしてもよい。この場合、制御部118は、指定された出金金額と、各カセット及び出金ホッパに収容されている紙幣及び硬貨の枚数とに基づき、出金する紙幣及び硬貨の金種と枚数を決定する。
なお、制御部118は、指定された出金金額に対応する紙幣及び硬貨の金種と枚数の出金パターンが複数ある場合には、紙幣及び硬貨の出金枚数が最小となる出金パターンに従って出金を行ったり、指定された出金金額に対応する複数の出金パターンを操作表示部117に表示し、オペレータが任意の出金パターンを選択できるようにしたりしてもよい。
ここで、硬貨の出金枚数が小容量硬貨出金箱113Bの収容可能枚数よりも多いにも関わらず、小容量硬貨出金箱113Bが現金処理装置10にセットされている場合、出金回数が多くなってしまう。また、硬貨の出金枚数が小容量硬貨出金箱113Bの収容可能枚数よりも少ないにも関わらず、大容量硬貨出金箱113Aが現金処理装置10にセットされている場合、一括して硬貨を抜き取れないため使いにくい。
そこで、上記のように、出金動作開始時に、セットされた硬貨出金箱113の種類が指定された出金枚数に合っていないと判断される場合、制御部118は、出金取引の出金金額をオペレータが確認後、紙幣及び硬貨の出金動作前に、硬貨出金箱113の交換誘導画面を、操作表示部117に表示する。
図6は、硬貨の出金枚数が小容量硬貨出金箱113Bの収容可能枚数よりも多いにも関わらず、小容量硬貨出金箱113Bが現金処理装置10にセットされている場合に、小容量硬貨出金箱113Bから大容量硬貨出金箱113Aへの交換を誘導するための画面の一例を示した説明図である。
図7は、硬貨の出金枚数が小容量硬貨出金箱113Bの収容可能枚数よりも少ないにも関わらず、大容量硬貨出金箱113Aが現金処理装置10にセットされている場合に、大容量硬貨出金箱113Aから小容量硬貨出金箱113Bへの交換を誘導するための画面の一例を示した説明図である。
図6の円B及び図7の円Cのように現金処理装置10における硬貨出金箱113の位置を円(図6及び図7の例では「円」で位置を示しているが、「円」以外の表示方法(例えば、楕円、矩形、多角形など。)で位置を指し示してもよい。)で示すことにより、オペレータは交換すべき硬貨出金箱113の位置を容易に確認し、スムーズな交換ができる。
なお、上記のように画面上で硬貨出金箱113の位置を示す代わりに、硬貨出金箱113の挿入口の周辺にLED等のランプを配設し、硬貨出金箱113の交換が必要な場合に点灯又は点滅させたり、ブザーや音声で警告したりするようになっていてもよい。
また、硬貨の出金枚数が少ないものの、大容量硬貨出金箱113Aで金種別に出金したい場合等を考慮し、オペレータが画面等による硬貨出金箱113の誘導に従うか否かを入力できるようにしてもよい。
制御部118は、硬貨出金箱113の交換が必要な場合に交換が行われたことを確認した後、カセット及び出金ホッパ112から、オペレータが指定した枚数の釣銭用紙幣と硬貨を出金するための制御を行う。
以上のように、出金枚数に応じて出金箱の交換誘導をすることにより、待機画面で気づかずに取引を開始しても、出金動作前に交換を誘導するので、受取り回数を最小にして操作性を向上させることができる。
(売上入金取引)
売上入金取引は、カセット及び出金ホッパ112に、釣銭準備金を収納する取引である。取引選択のメニュー画面から売上入金ボタン172が選択されると、制御部118は、紙幣及び硬貨の入金誘導画面を、操作表示部117に表示する。レジからの紙幣及び硬貨(すなわち、売上金及び釣銭の合計)が紙幣投入口101及び硬貨投入口109にセットされると、紙幣鑑別部103及び硬貨鑑別部110は、投入された紙幣及び硬貨の真偽、金種、正損等を鑑別する。
制御部118は、紙幣鑑別部103及び硬貨鑑別部110によって正常と鑑別された紙幣及び硬貨を、紙幣一時保留部102及び硬貨一時保留部111に集積するための制御を行う。一方で、制御部118は、紙幣鑑別部103及び硬貨鑑別部110によって異常と鑑別された(リジェクトされた)紙幣及び硬貨を、オペレータに返却するために、紙幣投入口101及びリジェクト部108に搬送するための制御を行う。
制御部118は、正常と判別された紙幣及び硬貨の金額を、操作表示部117に表示する。制御部118は、オペレータによる操作表示部117の金額確認画面の操作等によってオペレータが金額を確認したことを認識すると、紙幣一時保留部102及び硬貨一時保留部111の紙幣及び硬貨をカセットおよび出金ホッパ112に収納するための制御を行う。また、収納時点で売上(入金合計−出金合計)が発生している場合、制御部118は、紙幣のみ高額券を優先して、売上額の範囲内で売上回収カセット107に収納する。
また、現金処理装置10が行う売上入金取引機能には、計数後に取引返却を可能とする機能が含まれる。
(計数取引)
計数取引は、投入された現金の計数を行った後、現金を返却する取引である。
取引選択のメニュー画面から計数取引ボタン173が選択されると、制御部118は、紙幣及び硬貨の投入誘導画面を、操作表示部117に表示する。紙幣投入口101及び硬貨投入口109から、紙幣及び硬貨がセットされると、制御部118は、計数中画面を、操作表示部117に表示する。一方、紙幣鑑別部103及び硬貨鑑別部110は、投入された紙幣及び硬貨の真偽、金種、正損等を鑑別する。
制御部118は、紙幣鑑別部103及び硬貨鑑別部110によって正常と鑑別された紙幣及び硬貨を、紙幣一時保留部102及び硬貨一時保留部111に集積するための制御を行う。一方で、制御部118は、紙幣鑑別部103及び硬貨鑑別部110によって異常と鑑別された(リジェクトされた)紙幣及び硬貨を、オペレータに返却するために、紙幣投入口101及びリジェクト部108に搬送するための制御を行う。
制御部118は、正常と判別された紙幣及び硬貨の金額を、操作表示部117に表示する。制御部118は、オペレータによる操作表示部117の金額確認画面の操作等によってオペレータが金額を確認したことを認識すると、紙幣一時保留部102及び硬貨一時保留部111の紙幣及び硬貨を紙幣投入口101及び硬貨返却箱114から返却するための制御を行う。
計数が終了すると、制御部118は、硬貨返却箱114の抜き取りを誘導する返却抜き取り誘導画面を、操作表示部117に表示するための制御を行う。
図8は、返却抜き取り誘導画面の一例を示した説明図である。図8の円Dのように現金処理装置10における硬貨返却箱114の位置を円(図8の例では「円」で位置を示しているが、「円」以外の表示方法(例えば、楕円、矩形、多角形など。)で位置を指し示してもよい。)で示すことにより、オペレータは硬貨返却箱114の位置を容易に確認することができる。
ここで、セットされた硬貨返却箱114の収容可能枚数より、硬貨一時保留部111の収容枚数が多いと、硬貨を返却したときに硬貨返却箱114から硬貨があふれてしまう。硬貨返却箱114から硬貨があふれてしまうのを防ぐため、現金処理装置10においては、硬貨一時保留部111の収容枚数は、セットされた硬貨返却箱114の収容可能枚数より少なく設定されている。
そのため、投入硬貨の枚数が小容量硬貨返却箱114Bの収容可能枚数よりも多いにも関わらず、小容量硬貨返却箱114Bが現金処理装置10にセットされている場合、硬貨一時保留部111への搬送ができない硬貨が、硬貨投入口109に残ってしまう。
つまり、計数終了時に硬貨投入口109に硬貨が残っており、かつ小容量硬貨返却箱114Bが現金処理装置10にセットされている場合、硬貨返却箱114が用途に合っていない可能性がある。
そこで、制御部118は、硬貨投入口109に配設したセンサ等によって、計数終了時に硬貨投入口109に硬貨が残っている場合には、通常の返却受け取り誘導画面に硬貨返却箱114の種類の確認を誘導する誘導メッセージを表示する。
オペレータは、硬貨返却箱114の種類が用途に合っていない場合には、小容量硬貨返却箱114Bから大容量硬貨返却箱114Aへ交換を行う。
図9は、硬貨返却箱114の種類を確認する誘導メッセージを含む返却抜き取り誘導画面の一例を示した説明図である。
図9に示したように、計数取引時の硬貨の投入枚数に応じて、硬貨返却箱114の交換を誘導することにより、最適な受け取り回数となり、操作性を向上させることができる。
また、図9の円Eのように、現金処理装置10における硬貨返却箱114の位置を円(図9の例では「円」で位置を示しているが、「円」以外の表示方法(例えば、楕円、矩形、多角形など。)で位置を指し示してもよい。)で示すことにより、オペレータは硬貨返却箱114の位置を容易に確認することができる。
以上では、計数取引における硬貨返却箱114の種類の確認を誘導する誘導メッセージについて説明したが、計数後に取引返却を可能とする売上入金取引においても、計数後に硬貨返却箱114の種類の確認を誘導するメッセージを表示させることができる。
ここで、計数後に取引返却を可能とする売上入金取引においては、取引返却を行う場合を考慮して、硬貨返却箱114の収容可能枚数より、硬貨一時保留部111の収容枚数を少なくしている。そのため、計数後に取引返却を行わない通常の売上入金取引において、硬貨返却箱114の収容可能枚数が投入硬貨の枚数より少ない場合、出金ホッパへの収納回数が多くなってしまう。
そこで、売上入金取引時の硬貨の投入枚数に応じて、計数後に硬貨返却箱114の種類の確認を誘導するメッセージを表示することで、出金ホッパ112への硬貨の収納回数を少なくし、取引時間を短くすることができる。
(補充取引)
補充取引は、釣銭用の現金をカセット及び出金ホッパ112に補充するための取引である。取引選択のメニュー画面から補充ボタン174が選択されると、制御部118は、紙幣及び硬貨の投入誘導画面を、操作表示部117に表示する。紙幣投入口101及び硬貨投入口109から紙幣及び硬貨が投入されると、制御部118は、投入された紙幣及び硬貨をカセットおよび出金ホッパ112に収納するための制御を行う。
(抜き取り取引)
抜き取り取引は、現金精査のために装置内の全ての紙幣・硬貨、もしくは、入金過多で溢れそうになったリサイクルカセットの紙幣や硬貨を出金して抜取るための取引である。取引選択のメニュー画面から抜き取りボタン175が選択されると、制御部118は、全カセット及び出金ホッパから、紙幣投入口101及び硬貨出金箱113へ、紙幣及び硬貨を搬送する制御を行う。
(精算集計取引)
精算集計取引は、それまでの出金及び入金取引を集計し、売上額を算出(入金合計−出金合計)する取引である。取引選択のメニュー画面から精算集計ボタン176が選択されると、制御部118は、売上額と既に売上回収カセットに収納した金額額との差分を売上移動金額として算出する。そして、制御部118は、高額券を優先して紙幣と硬貨をカセットおよび出金ホッパ112から、売上回収カセット107へ移動し、売上金を作成するための制御を行う。
(回収取引)
回収取引は、装置の扉を開錠し、売上回収カセット107の脱着誘導を表示する取引である。取引選択のメニュー画面から売上回収ボタン177が選択されると、制御部118は、売上回収カセット107の脱着を誘導するための画面を、操作表示部117に表示する。売上回収カセット107が脱着され、売上金が回収され、空の売上回収カセット107がセットされると、取引終了となる。オペレータは回収した現金を金融機関等に売上金として入金する。
以上、図4〜図9を参照しながら、取引選択機能及び各種取引機能について、説明した。
<2.第1の実施形態に係る現金処理方法の流れ>
続いて、図10〜図12を参照しながら、本実施形態に係る現金処理装置10で実施される現金処理方法について、簡単に説明する。
(取引選択の流れ)
図10は、本実施形態に係る現金処理方法における取引選択の流れの一例を示した流れ図である。
図10に示したように、現金処理装置10の待機中に、制御部118は、待機中画面を、操作表示部117に表示する(S101)。待機中画面には、現金処理装置10にセットされている硬貨出金箱113及び硬貨返却箱114の種類の表示及びカードを現金処理装置10にパスするようにオペレータを誘導するためのメッセージが含まれる。
次に、オペレータは、現金処理装置10にカードをパスする。カードリーダ部116は、オペレータがパスしたレジカードやIDカード等の情報を読み込み、読み込んだ情報を制御部118に出力する(S103)。
制御部118は、当該カードの情報と、現金処理装置10のメモリに事前に登録済みのレジカードやIDカード等の情報とが一致しているかを判定することにより、カードリーダ部116が読み込んだカードの認証を許可するか否かを判断する(S105)。
カードの認証を許可する場合、制御部118は、処理をステップS107に進める。一方、カードの認証を許可しない場合、制御部118は、取引選択に係る一連の処理を終了する。
ここで処理をステップS107に進めた場合、制御部118は、取引選択のメニュー画面を操作表示部117に表示する(S107)。続いて、オペレータは、操作表示部117を操作することにより、画面に表示された取引ボタンから、所望の取引を選択する(S109)。
(釣銭出金取引の流れ)
図11は、本実施形態に係る現金処理方法における出金取引の流れの一例を示した流れ図である。
図11に示したように、取引選択のメニュー画面から釣銭出金ボタン171が選択されると(S201)、制御部118は、出金金額入力画面を、操作表示部117に表示する。その後、オペレータは、操作表示部117を操作することにより、所望の出金金額を入力する(S203)。
次に、制御部118は、指定された出金金額に基づき、出金枚数を算出する。続いて、制御部118は、算出した出金枚数と、小容量硬貨出金箱113Bの収容可能枚数とを比較する(S205)。
出金枚数が小容量硬貨出金箱113Bの収容可能枚数より多い場合、制御部118は、処理をステップS207に進める。一方、出金枚数が小容量硬貨出金箱113Bの収容可能枚数より少ない場合、制御部118は、処理をステップS211に進める。
ここで処理をステップS207に進めた場合、制御部118は、現金処理装置10に小容量硬貨出金箱113Bがセットされているか否かを識別する(S207)。現金処理装置10に小容量硬貨出金箱113Bがセットされている場合、制御部118は、小容量硬貨出金箱113Bから大容量硬貨出金箱113Aへの交換誘導画面を、操作表示部117に表示する(S209)。
一方、処理をステップS211に進めた場合、制御部118は、現金処理装置10に大容量硬貨出金箱113Aがセットされているか否かを識別する(S211)。現金処理装置10に大容量硬貨出金箱113Aがセットされている場合、制御部118は、大容量硬貨出金箱113Aから小容量硬貨出金箱113Bへの交換誘導画面を、操作表示部117に表示する(S213)。
次に、現金処理装置10は、出金取引動作を行う(S215)。その後、制御部118は、メニュー画面を、操作表示部117に再び表示し、出金取引を終了する(S217)。
(計数取引の流れ)
図12は、本実施形態に係る現金処理方法における計数取引の流れの一例を示した流れ図である。
図12に示したように、取引選択のメニュー画面から計数ボタン173が選択されると(S301)、制御部118は、紙幣投入口101及び硬貨投入口109からの紙幣及び硬貨の投入を誘導する投入誘導画面を、操作表示部117に表示する(S303)。
オペレータから紙幣及び硬貨が投入されると(S305)、制御部118は、計数中画面を、操作表示部117に表示する(S307)。
次に、現金処理装置10は、計数した硬貨の枚数が硬貨返却箱114の収容可能枚数に達するまで、又は硬貨投入口109から硬貨がなくなるまで、計数動作を行う(S309)。
次に、制御部118は、硬貨投入口109に硬貨があるかを判断する(S311)。硬貨投入口109に硬貨がある場合、制御部118は、処理をステップS313に進める。一方、硬貨投入口109に硬貨がない場合、制御部118は、処理をステップS315に進める。
ここで処理をステップS313に進めた場合、制御部118は、現金処理装置10にセットされている硬貨返却箱114が小容量硬貨返却箱114Bであるか否かを識別する(S313)。現金処理装置10に小容量硬貨返却箱114Bがセットされている場合、制御部118は、処理をステップS317に進める。一方、現金処理装置10に小容量硬貨返却箱114Bがセットされていない場合(つまり、大容量硬貨返却箱114Aがセットされている場合)、制御部118は、処理をステップS315に進める。
処理をステップS315に進めた場合、制御部118は、通常の返却抜き取り誘導画面を、操作表示部117に表示する(S315)。
また、処理をステップS317に進めた場合、制御部118は、返却箱交換誘導メッセージを含む返却抜き取り誘導画面を、操作表示部117に表示する(S317)。
その後、オペレータにより硬貨の抜き取りが行われると(S319)、現金処理装置10は、小容量硬貨返却箱114Bがセットされているか否かを識別する(S321)。小容量硬貨返却箱114Bがセットされている場合、現金処理装置10は、再びステップS307に戻って処理を継続する。一方、小容量硬貨返却箱114Bがセットされていない場合、制御部118は、メニュー画面を、操作表示部117に再び表示し、計数取引を終了する(S323)。
以上、図10〜図12を参照しながら、本実施形態に係る現金処理装置10で実施される現金処理方法の流れの一例について、簡単に説明した。なお、一部の処理ステップについては、処理の順序を入れ替えてもよい。
本実施形態に係る技術は、例えば、オンライン/オフラインに関わらず商業施設等に設置し、入出金を管理する現金処理装置に適用可能である。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。