JP2018030651A - 注出口付飲料用紙容器 - Google Patents

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武嗣 國弘
聡志 滝本
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Abstract

【課題】小容量の小型飲料用紙容器であっても大きなサイズの注出口(注出口部材)を取り付けることができるようにする。【解決手段】飲料用紙容器1は,中央に方形の天面パネル11を備える長方形の1枚の厚紙シート10から作られる。厚紙シート10の長辺を二分する折線に沿って厚紙シート10が半分に折られ,重ねられた2枚の厚紙シート10の両側縁部が縦方向シールされ,下端縁部が横方向シールされる。起函され平坦にされた天面パネル11に,外方に広がるフランジ部22bが下端に形成された円筒状注出口本体22と,注出口本体22にねじ止めされる上面が閉鎖された円筒状キャップ部材21を含む注出口部材20が取付けられる。フランジ部22bの縁部間の長さが天面パネル11の短辺の長さの最大90%であり,フランジ部22bの縁部と天面パネル11の縁部との間に少なくとも3mmの距離が確保される。【選択図】図2

Description

この発明は飲料用紙容器,特に注出口を備える飲料用紙容器に関する。
近年,ライフスタイルの変化とともに比較的小容量の小型飲料容器市場が拡大しつつある。紙容器も同様であり,特に飲みやすいまたは注ぎやすい注出口付の小型飲料用紙容器の需要が増えつつある。
図12は特許文献1に記載の従来の飲料用紙容器を示している。飲料用紙容器70は,ウェブ状包装材料の両側部同士を縦方向シールして筒状にし,筒状包装材料の下端を横方向シールして閉じ,上端開口から飲料を充填した後に上端開口を横方向シールして閉じ,最後にチューブ状包装材料の四隅(耳フラップ)を折り畳むことで直方体状に形成したものである。チューブ状包装材料の四隅は,飲料用紙容器70の底面側に位置する2箇所の隅部(図12において見えない)は底面に重ねて折り畳まれ,天面側に位置する2箇所の隅部(耳フラップ)73は左右の両側面に重ねて折り畳まれる。飲料用紙容器70は天面,背面および底面にかけて縦シール部位71が形成され,天面にはさらに横シール部位72が形成される。
飲料用紙容器70に充填された飲料を外に注ぎ出すための注出口が容器天面に形成され,注出口を閉じるための注出口部材74も容器天面に取り付けられる。注出口(注出口部材74)は一般にシール部位71,72を避けて形成される(取り付けられる)ので,飲料用紙容器70に形成することができる注出口および取り付けることができる注出口部材74のサイズが限定されてしまう。
特開2009−126552号公報
この発明は,小容量の小型飲料用紙容器であっても大きなサイズの注出口(注出口部材)を取り付けることができるようにし,飲料用紙容器内の飲料を注ぎやすく,飲みやすくすることを目的とする。
この発明はまた,意匠性の高い飲料用紙容器を提供することを目的とする。
この発明による注出口付飲料用紙容器は,中央に方形の天面パネルを備える長方形の1枚の厚紙シートから作成されるものであって,上記厚紙シートの長辺を二分する折り線に沿って上記厚紙シートが半分に横折りされて重ね合わされた2枚の厚紙シートの両側縁部が縦方向シールされ,上記天面パネルと反対側の下端縁部が横方向シールされることによって飲料を充填する内部空間が形成されており,起函されることによって平坦にされた方形の上記天面パネルに,全周にわたって外方に広がるフランジ部が下端に形成された円筒状注出口本体と上記注出口本体の上面開口を閉鎖するキャップ部材とを備える注出口部材が,上記フランジ部の平坦面を上記天面パネルに接着することで取り付けられており,上記注出口部材の上記天面パネルの短辺に沿う方向の上記フランジ部の縁部間の長さが上記天面パネルの短辺の長さの最大90%であり,上記フランジ部の縁部と上記天面パネルの縁部との間に少なくとも3mmの距離が確保されている。天面パネルは長方形であっても正方形であってもよい。正方形の場合には天面パネルの短辺は天面パネルの辺と読み替えてよい。
この発明による飲料用紙容器は,両側縁部の2本の縦方向シールと下端縁部の1本の横方向シールの3方シールによって内部空間を仕切るので,天面パネルには縦シール部位も横シール部位も存在しない。天面パネルにシール部位がないので,シール部位を避けて天面パネルに注出口部材を取り付ける必要がなく,天面パネルの拡がりを最大限に利用した,すなわち天面パネルのサイズに比して大きなサイズの注出口部材を,天面パネルに取り付けることができる。特に容量の少ない小型飲料用紙容器であっても大きなサイズの注出口部材を取り付けることができる。
全周にわたって外方に広がるフランジ部が下端に形成された円筒状注出口本体と,上記注出口本体の上面を閉鎖するキャップ部材を備える注出口部材は,上記フランジ部の平坦面を上記天面パネルに接着することで固定される。上記天面パネルの短辺に沿う方向の上記フランジ部の縁部間の長さが上記天面パネルの短辺の長さの最大90%であるサイズの注出口部材を取り付けることができ,天面パネルの長辺間の大部分を注出口部材が占める注出口付飲料用容器を提供することができる。天面パネルの短辺に沿う方向の上記フランジ部の縁部間の長さを天面パネルの短辺の長さの90%に制限し,上記フランジ部の縁部と上記天面パネルの縁部との間に少なくとも3mmの距離を確保することで,フランジ部の平坦面全体(全面)を天面パネルにしっかりと固定(接着)することができる。
好ましくは,上記フランジ部が少なくとも2mmの幅(径方向の拡がり)を有している。フランジ部の形状は円環状であっても,方形枠状であっても,方形枠状と円環状の組み合わせであってもよい。少なくとも2mmの幅を持たせておくことで,フランジ部を天面パネルにしっかりと接着することができる。
上記注出口部材はいわゆる外付け方式であっても内付け方式であってもよい。外付け方式の注出口部材においては,上記フランジ部の平坦面の下面(底面)が上記天面パネルの外面に接着される。内付け方式の注出口部材であれば上記フランジ部の平坦面の上面が上記天面パネルの内面に接着される。
好ましくは,上記注出口付飲料用紙容器は,方形の天面パネルと,方形の底面パネルと,上記天面パネルの4辺のそれぞれと上記底面パネルの4辺のそれぞれとを結ぶ4つの壁面パネルを備え,隣り合う壁面パネルの境界の各稜線が2箇所の分岐合流点を含み,一方の分岐合流点において上記稜線が2本に分かれ,他方の分岐合流点において2本の稜線が一か所に合流している。
2本に分かれた稜線によって囲まれる(挟まれる)範囲に平坦面が形成される。4つの壁面パネルのそれぞれの境界に平坦面が形成されるので,見た目のよい形状を紙容器に形づけることができる。平坦面は目立つから,そこに広告や注意書きを印刷すると高い注視効果を得ることもできる。また,紙容器を手で持つときのグリップ性も向上する。
上記2箇所の分岐合流点は上記天面パネルの角部と上記底面パネルの角部とすることができる。稜線の全長にわたって平坦面が形成される。
上記2箇所の分岐合流点のうちの少なくともいずれか一方を,隣り合う壁面パネルの境界の稜線の途中に位置させてもよい。紙容器のたとえば下半分のみに平坦面を形成することができ,デザイン性に富む紙容器が提供される。
第1実施例の注出口付飲料用紙容器の容器本体の展開図である。 第1実施例の注出口付飲料用紙容器の斜視図である。 注出口付飲料用紙容器の製造工程を示す。 注出口部材の断面図である。 注出口付飲料用紙容器の平面図である。 変形例の注出口付飲料用紙容器の平面図である。 変形例の注出口部材の断面図である。 第2実施例の注出口付飲料用紙容器の容器本体の展開図である。 第2実施例の注出口付飲料用紙容器の斜視図である。 第3実施例の注出口付飲料用紙容器の容器本体の展開図である。 第3実施例の注出口付飲料用紙容器の斜視図である。 従来技術の注出口付飲料用紙容器の斜視図である。
図1は第1実施例の注出口付飲料用紙容器の容器本体を形成する厚紙シートのブランク(展開図)である。図2は第1実施例の注出口付飲料用紙容器の斜視図である。厚紙シートは,厚紙の両面に合成樹脂フィルムその他の素材をコーティングした積層シートであり,その詳細は後述する。
図1に示す容器本体10のブランクにおいて,一点鎖線は容器本体10を組み立てるときに折られる折り線を示している。折り曲げを容易にするためにこの一点鎖線に沿ってあらかじめ押し罫加工が施される。また図1に示す容器本体10のブランクにおいて,外周のハッチング部分は溶着(接着)されるシール部35を示している。
容器本体10のブランクは長方形の外形を有し,左右および上下のそれぞれに対称に形成されたパネル構成を備えるもので,その中央に長方形の天面パネル11が位置している。長方形の天面パネル11の左右の長辺のそれぞれに押し罫31を介して壁面パネル13が連設され,さらに壁面パネル13の左右のそれぞれに底面パネル12の半体が押し罫31を介して連設されている。2つの底面パネル12の半体は,シール部35同志が溶着されることで1枚の底面パネル12を構成する。
長方形の天面パネル11の上下の短辺に押し罫31を介して耳フラップ16がそれぞれ連設されている。
天面パネル11の左右長辺に連設された壁面パネル13の上下,および天面パネル11の上下短辺に連設された耳フラップ16の左右に,壁面パネル13の半体がそれぞれ押し罫31を介して連設されている。シール部35同志が溶着されることで,上下の壁面パネル13の半体がそれぞれ1枚の壁面パネル13を構成する。
半体の底面パネル12の上下および半体の壁面パネル13の左右に,耳フラップ17の半体が押し罫31を介してそれぞれ連設されている。左右の耳フラップ17の半体がシール部35が溶着されることで1枚の耳フラップ17を構成する。
天面パネル11のほぼ中央に円形の注出口15があけられている。注出口15は,容器本体10を構成する厚紙シートのうちの厚紙にあけられており,厚紙の両面にコーティングされた合成樹脂フィルム等にはあけられていない。すなわち注出口15は合成樹脂フィルム等によって閉じられている。
天面パネル11にあけられた注出口15を閉じる位置に,キャップ部材21と注出口本体22とを備える注出口部材20が固定される。注出口部材20の詳細は後述する。
図3は注出口付飲料用紙容器1の製造工程を示している。
厚紙に注出口15(図3において図示略,図1参照)を形成し,厚紙両面に合成樹脂フィルム等をラミネートしたウェブ状原反(厚紙シート)51が用意される。ロール状に巻かれた長尺のウェブ状原反51が所定の繰り出し速度で繰り出される。
ウェブ状原反51は,はじめに半折り加工部52において,天面パネル11の短辺を二分する中心線(長方形のブランク10の長辺を二分する中心線)(図1に参照)に沿って,半分に横折りされて折り畳まれる。半分に折り畳まれることで2枚の原反(厚紙シート)51が重ねあわされた状態になる。
半分に折られたウェブ状原反51はシール加工部53に進み,ここで両側縁部のシール部35が加熱されることで縦方向にシールされる。底面(下端縁部)が開口した筒状体が形成される。
次に罫線プレス加工部54において上述した押し罫31がウェブ状原反51に形成される。押し罫31は,半折り後のウェブ状原反51に形成してもよいし,半折り前のウェブ状原反51に形成してもよい。
光電管検知器55において筒状体の左右の両側部(縦シール部)の位置が検知され,検知された縦シール部に沿ってカット部56においてウェブ状原反51がカッティングされる。ウェブ状原反51から,底面が開口した筒状の容器本体10が切り離される。
開口吸引部57において筒状の容器本体10の底面開口が広げられ,広げられた底面開口から容器本体10内にマンドレル(図示略)が挿入されて天面パネル11に押し当てられて起函される。底面が方形に開口した直方体状の形状が容器本体10に形付けられる。
くせ折り部58において天面パネル11につながる耳フラップ16がくせ折りされ,その後シール部59において耳フラップ16が壁面パネル13の外面に接着される。
開口している底面を上に向けた後,充填部60において底面開口から容器本体10内に飲料が充填される。
次にくせ折り部61において底面パネル12と底面パネル12に連設された耳フラップ17とがくせ折りされる。シール部62において底面パネル12(半体の2つの底面パネル12の端部につながるシール部35)(図1参照)が横方向シールされ,これによって容器本体10の底面開口が閉じられる。飲料が充填された内部空間が容器本体10に形成される。
シール部63において耳フラップ17が底面パネル12の外面に接着される。その後,容器本体10の上下が反転される。最後に注出口部材20を天面パネル11に接着することで,注出口付飲料用紙容器1(図2)が完成する。
注出口付飲料用紙容器1の製造工程は上述した工程に限定されず,工程順序等を変更することもできる。たとえば半折り及び罫線加工後,ウェブ状のまま先に底面パネル12(半体の2つの底面パネル12の端部につながるシール部35)をシールしてウェブ状原反51をチューブ状にする。チューブ状のウェブ状原反51に内容物を充填し,液中シールを行って両側縁部のシール部35を縦方向シールすることで,連続した枕状の充填品を得,縦方向シールされたシール部35をカッティングする。その後,罫線に従って成形し,天面と底面の耳フラップ16,17の折込を行い,容器天面に注出口部材20を接着することで,注出口付飲料用紙容器1が完成する。
図4は注出口付飲料用紙容器1を構成する注出口部材20および注出口部材20が取り付けられた天面パネル11の一部の断面を示している。図示の便宜上,天面パネル11の厚さがかなり強調して示されている。
天面パネル11を含む容器本体10を構成する厚紙シートは,上述したように,厚紙の両面に合成樹脂シート等をラミネートしたものである。図4には,厚紙42の外層にポリエチレン(PE)シート41が積層され,厚紙42の内層にポリエチレン(PE)シート43,アルミニウム(AL)シート44,エチレン・メタクリル酸共重合物(EMAA)シート45およびポリエチレン(PE)シート46がこの順番に積層されたものが示されている。注出口付飲料用紙容器1に充填される飲料の種類や容器に求められる機能に応じて,積層される素材,層数および層厚は任意に変更することができる。
上述したように天面パネル11の領域の厚紙42には注出口15があけられており(図1参照),注出口部材20は注出口15の真上に取り付けられる。
注出口部材20は,天面パネル11の外面に取り付けられる外付けのもので,キャップ部材21と,注出口本体22と,突き刺し具23の3つの部材を備えている。キャップ部材21および注出口本体22はPE(ポリエチレン)またはPP(ポリプロピレン)によって,突き刺し具23はPS(ポリスチレン)によって,それぞれつくられる。
注出口本体22は,外周面にねじ山(ねじ溝)が形成された円筒状注出口部22aと円筒状注出口部22aの下端を外方に広げる,円環状の平坦なフランジ部22bを備え,フランジ部22bの下面(底面)が天面パネル11の外面に接着される。キャップ部材21の外筒部21aの内周面に形成されたねじ溝(ねじ山)と注出口本体22の注出口部22aの外周面のねじ山(ねじ溝)とによって,キャップ部材21は注出口本体22にねじ止めされる。
キャップ部材21にはさらに内筒部21bが形成されており,キャップ部材21の内筒部21bと注出口本体22の円筒状注出口部22aの間のスペースに,下端に開封刃25が形成された円筒状の突刺し具23が設けられている。キャップ部材21の内筒部21bの外面にらせん状溝が形成されており,突刺し具23には上記キャップ部材21の内筒部21bの外面のらせん状溝に噛み合うらせん状の突条が形成されている。開封するためにキャップ部材21を回転させると,突き刺し具23は下方に移動し注出口本体22の下端から突出する。突き刺し具23の下端に形成された開封刃25によって,注出口15の外層および内層に積層されているシート41,43〜46が破かれ,これによって天面パネル11が開封される。キャップ部材21を回すだけで開封が行われるので利便性が良い。注出口部材20の詳細については特開平9−12025号公報を参照されたい。
図5は注出口付飲料用紙容器1を平面から拡大して示している。
注出口付飲料用紙容器1を構成する容器本体10の天面パネル11にはシール部位(縦シール部および横シール部)が存在せず,したがって段差のない平らな外面を持つ。このため,天面パネル11の拡がり(面積)を最大限に利用したサイズの注出口部材20を天面パネル11に取り付けることができる。容量が少なく,したがって面積の小さい天面パネル11を有する注出口付飲料用紙容器1であっても,比較的大きなサイズの注出口部材20を取り付けることができ,飲料物を注ぎやすく,飲みやすいといった利便性を消費者に提供することができる。
上述したように,注出口部材20は,容器本体10の天面パネル11にあけられた注出口15(図1参照)を塞ぐようにして天面パネル11の外面に接着される。注出口部材20を構成する注出口本体22のフランジ部22bの外縁と天面パネル11の縁部の間には,所定距離a,具体的には少なくとも3mmの距離を確保するとよい。接着に用いられるフランジ部22bの下面(底面)の全体を平坦な天面パネル11にしっかりと接着することができる。
図6に示すように,注出口部材20の注出口本体22のフランジ部22bの形状は円環状でなくてもよく,例えば方形枠と円環状枠の組み合わせ形状を有するものであってもよい。
上記天面パネル11の短辺に沿う方向の上記フランジ部22bの縁部間の長さ(図6に示す符号bの距離)は,天面パネル11の短辺の長さの90%までに制限するとよい。これも,接着に用いられるフランジ部22bの下面(底面)の全体を,平坦な天面パネル11にしっかりと接着するためである。
人が紙容器1を手で持ち上げることができ,キャップ部材21を開け閉めすることを考慮すると,上記天面パネル11の短辺に沿う方向の上記フランジ部22bの縁部間の長さbは24mm以上54mm以下の寸法とするのが妥当である。この場合,天面パネル11は30mm〜60mm程度の短辺を備えるものとなる。天面パネル11の長辺はたとえば40mm〜90mmとされる。
好ましくは,注出口部材20のフランジ部22bには全周にわたって少なくとも2mmの幅(径方向の拡がり)(図6に示す符号c参照)が確保される。フランジ部22bの全体を天面パネル11にしっかりと固定し続けることができる。
図7は,上述した外付け方式の注出口部材20と異なる,内付け方式の注出口部材20Aが取り付けられた天面パネル11の断面図を示している。図7においても天面パネル11の厚さがかなり強調して描かれている。
図7に示す内付け方式の注出口部材20Aは,キャップ部材21Aと注出口本体22Aを備え,注出口本体22Aの下端の平坦なフランジ部22bの上面を天面パネル11の内面に接着することで,天面パネル11に取り付けられる。内付け方式の注出口部材20Aを用いる場合には,厚紙42のみならず,厚紙42の両面に積層されるシート41,43〜46にもあらかじめ注出口15が形成される。注出口本体22Aの円筒状注出口部22aに設けられる中栓27によって,注出口15は閉じられる。内付け方式の注出口部材20Aは,上述した製造工程(図3)において,充填部60で飲料を容器本体10に充填する前に容器本体10に取り付けられる。
注出口本体22Aの円筒状注出口部22aの外面と,キャップ部材21Aの外筒部21aの内面とにそれぞれ形成されたねじ山(ねじ溝)によって,キャップ部材21Aが注出口本体22Aにねじ止めされる。キャップ部材21Aを回転させて注出口本体22Aから取り外すと,中栓27およびその上面に取り付けられたプルリング26が現れる。プルリング26を利用して中栓27を取り除くことで開封が行われる。内付け方式の注出口部材20Aは上述した外付け方式の注出口部材20(図4)よりも構造が簡素であり,低コスト化を図ることができる。
ねじ止め方式のキャップ部材21,21Aに代えて,ヒンジによって開閉されるキャップ部材によって,注出口本体22,22Aの上面開口を閉じることも可能である。
容器本体10を構成する厚紙シートの具体例として代表的には次の層構成を挙げることができる。以下に示す層構成は,厚紙シートの外層から内層に向かう順番を表している。
1)PE(20μm)/印刷/紙(200g/m)/接着性樹脂(20μm)/AL(7μm)/DL/PET(12μm)/AC/PE(20μm)/PEF(35μm)
2)PE(20μm)/印刷/紙(200g/m)/接着性樹脂(20μm)/透明蒸着PET(12μm)/AC/PE(20μm)/LLPEF(35μm)
3)PE(20μm)/印刷/紙(200g/m)/PE(20μm)/AL(7μm)/接着性樹脂(5μm)/PE(35μm)
4)PE(20μm)/印刷/紙(200g/m)/PE(20μm)/接着性樹脂/NY(5μm)/接着性樹脂(5μm)/AL(7μm)/接着性樹脂(5μm)/PE(20μm)
PEはポリエチレンを,ALはアルミニウムを,DLはドライラミネートを,PETはポリエチレンテレフタレートを,ACはアンカーコートを,PEFはポリエチレンフィルムを,LLPEFは直鎖状低密度ポリエチレンフィルムを,NYはナイロンを,それぞれ表す。
AL/DL/PET,AL,透明蒸着PETは,ガスまたは光バリア層として機能する。アルミ蒸着PETをバリア層に用いることもできる。
最内面には,LDPE(低密度ポリエチレン),MDPE(中密度ポリエチレン),LLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン),COC(環状オレフィンコポリマー)を用いることができる。外層がわ(表がわ)の印刷層とPE層は積層順序を逆にすることもできる。接着性樹脂には,エチレン−アクリル酸共重合体(EAA),エチレン・アクリル酸エチル共重合体(EEA),エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA),エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA),エチレン・マレイン酸共重合体,アイオノマー樹脂,また,層間の密着性を向上させるために,ポリオレフィン系樹脂を,アクリル酸,メタクリル酸,マレイン酸,無水マレイン酸,フマル酸,イタコン酸などの不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂などを使用することができる。
また,PET基材はバイオマス仕様やリサイクル仕様のものでもよく,LDPEはバイオマス仕様であってもよい。
図8は第2実施例の注出口付飲料用紙容器の容器本体10Aを形成する厚紙シートのブランクである。図9は図8に示す厚紙シートから容器本体10Aを組み立てて注出口部材20を取り付けた,第2実施例の注出口付飲料用紙容器2の斜視図である。図1,図2に示す第1実施例の注出口付飲料用紙容器1とは,4つの壁面パネル13の境界のそれぞれに平坦面18が形成されている点が異なる。平坦面18はわずかに湾曲を帯びてもよい。
図8を参照して,方形の天面パネル11の四隅のそれぞれと,方形の底面パネル12の四隅のそれぞれとを結ぶ押し罫36が,1本の直線状の押し罫ではなく,2本の押し罫36を含み,2本の押し罫36によってひし形領域18が形成されている。図8に示す押し罫36が,図9に示す組み立てられた注出口付飲料用紙容器2(容器本体10A)における4枚の壁面パネル13の境界の稜線を形成すると考えると,隣り合う壁面パネル13の境界の各稜線が2箇所の分岐合流点を含み,一方の分岐合流点において稜線が2本に分かれ,他方の分岐合流点において2本の稜線が一か所に合流している,と表現することができる。図9に示す注出口付飲料用紙容器2において,2箇所の分岐合流点は,それぞれ,上記天面パネル11の角部と上記底面パネル12の角部である。
隣り合う壁面パネル13の境界にひし形の平坦面18が形成されるので,注出口付飲料用紙容器2の意匠性が向上し,他の容器との外観上の差別化を図ることができる。また,注出口付飲料用紙容器2において平坦面18は目立つので,ここに広告や注意書きを印刷すると消費者の注視効果が得られる。さらに消費者が注出口付飲料用紙容器2を手で持つときのグリップ性の向上も平坦面18によって達成される。
図10は第3実施例の注出口付飲料用紙容器の容器本体10Bを形成する厚紙シートのブランクである。図11は図10に示す厚紙シートから組み立てられた容器本体10Bに注出口部材20を取り付けた,第3実施例の注出口付飲料用紙容器3の斜視図である。図8および図9に示す第2実施例の注出口付飲料用紙容器2とは,隣り合う壁面パネル13の境界のそれぞれに形成される平坦面19の位置および形状が異なる。
図10,図11を参照して,2本の押し罫37によって囲まれる領域を長楕円形に形成することで,隣り合う壁面パネル13の境界に長楕円形の平坦面19を形成することができる。このように壁面パネル13の境界に形成される平坦面の形状は任意に設計可能である。
また,第3実施例の注出口付飲料用紙容器3が備える平坦面19は,天面パネル11の角部から底面パネル12の角部にわたって全体には形成されておらず,途中から形成されている点も第2実施例と異なっている。すなわち,隣り合う壁面パネル13の境界の各稜線が2箇所の分岐合流点を含み,一方の分岐合流点において稜線が2本に分かれ,他方の分岐合流点において2本の稜線が一か所に合流している点は上述した第2実施例の注出口付飲料用紙容器2と同じであるが,2箇所の分岐合流点が,上記天面パネル11の角部と上記底面パネル12の角部ではなく,隣り合う壁面パネル13の境界の稜線の途中に位置している点が異なる。このように,隣り合う壁面パネル13の境界に形成される平坦面は,任意の位置に,任意の形状および任意の数で形成することができる。
10,10A,10B 容器本体
1,2,3 注出口付液体容器
11 天面パネル
12 底面パネル
13 壁面パネル
15 注出口
16,17 耳フラップ
18,19 平坦面
20,20A 注出口部材
21,21A キャップ部材
22,22A 注出口本体
23 突き刺し具
25 突き刺し刃
26 プルリング
27 中栓
31 押し罫
35 シール部
36,37 平坦面形成用押し罫

Claims (7)

  1. 中央に方形の天面パネルを備える長方形の1枚の厚紙シートから作成される飲料用紙容器であって,
    上記厚紙シートの長辺を二分する折線に沿って上記厚紙シートが半分に横折りされて重ね合わされた2枚の厚紙シートの両側縁部が縦方向シールされ,かつ上記天面パネルと反対側の下端縁部が横方向シールされることによって飲料が充填される内部空間が形成されており,
    起函されることによって平坦にされた方形の上記天面パネルに,全周にわたって外方に広がるフランジ部が下端に形成された円筒状注出口本体と上記注出口本体の上面を閉鎖するキャップ部材とを備える注出口部材が,上記フランジ部の平坦面を上記天面パネルに接着することで取り付けられており,
    上記注出口部材の上記天面パネルの短辺に沿う方向の上記フランジ部の縁部間の長さが上記天面パネルの短辺の長さの最大90%であり,上記フランジ部の縁部と上記天面パネルの縁部との間に少なくとも3mmの距離が確保されている,
    注出口付飲料用紙容器。
  2. 上記フランジ部が少なくとも2mmの幅を有している,
    請求項1に記載の注出口付飲料用紙容器。
  3. 上記フランジ部の平坦面の下面が上記天面パネルの外面に接着されている,
    請求項1または2に記載の注出口付飲料用紙容器。
  4. 上記フランジ部の平坦面の上面が上記天面パネルの内面に接着されている,
    請求項1または2に記載の注出口付飲料用紙容器。
  5. 方形の天面パネルと,方形の底面パネルと,上記天面パネルの4辺のそれぞれと上記底面パネルの4辺のそれぞれとを結ぶ4つの壁面パネルを備え,
    隣り合う壁面パネルの境界の稜線が2箇所の分岐合流点を含み,一方の分岐合流点において上記稜線が2本に分かれ,他方の分岐合流点において2本の稜線が一か所に合流している,
    請求項1から4のいずれか一項に記載の注出口付飲料用紙容器。
  6. 上記2箇所の分岐合流点が上記天面パネルの角部と上記底面パネルの角部である,
    請求項5に記載の注出口付飲料用紙容器。
  7. 上記2箇所の分岐合流点のうちの少なくともいずれか一方が,隣り合う壁面パネルの境界の稜線の途中に位置している,
    請求項5に記載の注出口付飲料用紙容器。
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