JP2018028074A - ポリプロピレンフィルムロール - Google Patents

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Abstract

【課題】コンデンサ用誘電体として用いた場合、巻姿が良好であり、耐電圧特性や加工性に優れるポリプロピレンフィルムロールを提供すること。【解決手段】ポリプロピレン樹脂を主成分とするポリプロピレンフィルムをコアに巻回してなるポリプロピレンフィルムロールであって、ポリプロピレンフィルム厚みが3.6〜15μmであり、フィルムロールの中央部より両端に向けて幅方向に25mm間隔で測定箇所を設定し(フィルム両端部より25mmの範囲は除く)、一方の端から他方の端へ順次表層硬度を測定した場合、隣り合う直前の測定箇所との表層硬度の差が1.0°以上である箇所の数Xとフィルム幅Wとの比X/Wが8.0以下であるポリプロピレンフィルムロールとする。【選択図】なし

Description

本発明は、フィルムコンデンサ用誘電体として用いた場合、蒸着工程やコンデンサ製造工程における加工性に優れるポリプロピレンフィルムロールに関する。
ポリプロピレンフィルムは、透明性、機械特性、電気特性などに優れるため、包装用途、テープ用途、ケーブルラッピングやコンデンサをはじめとする電気用途などの様々な用途に用いられている。
この中でもコンデンサ用途は、その優れた耐電圧特性、低損失特性から直流用途、交流用途に限らず高電圧コンデンサ用に特に好ましく用いられている。最近では、各種電気設備がインバーター化されつつあり、それに伴いコンデンサの小型化、大容量化の要求が一層強まってきている。そのような市場、特に自動車用途(ハイブリッドカー用途含む)や太陽光発電、風力発電用途の要求を受け、ポリプロピレンフィルムの耐電圧特性と共に、生産性、加工性を向上させていくことが必須な状況となってきている。
耐電圧特性、加工性を向上させる手段として、ポリプロピレンフィルムロールのシワや凹凸を抑制させることが有効であると考えられている。ポリプロピレンフィルムロールを蒸着工程やコンデンサ製造工程を経てフィルムコンデンサとする場合に、フィルムロール中にシワや凹凸が存在すると、搬送中での蛇行や折れシワが発生してしまい、加工性に劣るだけでなく耐電圧特性にも影響するため、シワや凹凸の少ない巻姿の良好なフィルムロールとすることが、耐電圧特性、加工性の向上において有効である。
上記のようにフィルムロールの巻姿を改善する方法はこれまで様々な検討がなされてきた。例えば、ポリエステルフィルムロールの内層硬度分布を制御することでフィルムロールの巻姿を改善する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、本条件をコシのないポリプロピレンフィルムで実施しようとしても巻姿の改善には至らず、耐電圧特性や加工性の向上は達成できなかった。
また、フィルムロール表面の幅方向硬度分布を制御することでフィルムロールの巻姿を改善する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、幅方向の硬度分布を制御してもフィルムロール表面の凹凸は改善しきらず、耐電圧特性や加工性は改善するもののその効果は限定的であり、現在のコンデンサに求められる特性には満たないものであった。さらに、ポリプロピレンフィルムロールの幅方向のロール直径の差を小さくすることで巻姿を改善する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。しかしながら、幅方向のロール直径を制御してもフィルムロールのシワは改善しきらず、耐電圧特性や加工性は改善するもののその効果は限定的であり、現在のコンデンサに求められる特性には満たないものであった。
特開2012−46736号公報 特開2003−146496号公報 特開2015−195367号公報
本発明の課題は、上記した問題点を解決することにある。すなわち、フィルムロールのシワや凹凸が少なく巻姿が良好であるため、蒸着工程やコンデンサ製造工程における加工性に優れるだけでなく、フィルムコンデンサとして耐電圧特性にも優れるポリプロピレンフィルムロールを提供することである。
上記した課題は、ポリプロピレン樹脂を主成分とするポリプロピレンフィルムをコアに巻回してなるポリプロピレンフィルムロールであって、ポリプロピレンフィルム厚みが3.6〜15μmであり、フィルムロールの中央部より両端に向けて幅方向に25mm間隔で測定箇所を設定し(フィルム両端部より25mmの範囲は除く)、一方の端から他方の端へ順次表層硬度を測定した場合、隣り合う直前の測定箇所との表層硬度の差が1.0°以上である箇所の数Xとフィルム幅W(m)との比X/Wが8.0以下であるポリプロピレンフィルムロールによって達成することができる。
本発明のポリプロピレンフィルムロールをコンデンサ用誘電体として用いた場合、コンデンサ作製時の加工性と、耐電圧特性に優れており、コンデンサ用誘電体として好適に使用することができる。
以下、さらに詳しく本発明のポリプロピレンフィルムロールについて説明する。
本発明のポリプロピレンフィルムは、ポリプロピレン樹脂を主成分とする。また、ポリプロピレン樹脂としては、後述する共重合体や分岐鎖状ポリプロピレンも含まれる。なお、「主成分」とは、特定の成分が全成分中に占める割合が50質量%以上であることを意味し、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上、特に好ましくは95質量%以上である。ポリプロピレン樹脂以外の成分としては、例えば、後述する酸化防止剤や易滑剤といった添加剤などが挙げられる。
かかるポリプロピレン樹脂としては、主としてプロピレンの単独重合体からなるが、本発明の目的を損なわない範囲で他の不飽和炭化水素による共重合成分などを含有してもよいし、プロピレンが単独ではない重合体がブレンドされていてもよい。このような共重合成分やブレンド物を構成する単量体成分として、例えば、エチレン、プロピレン(共重合されたブレンド物の場合)、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチルペンテン−1、3−メチルブテン−1、1−ヘキセン、4−メチルペンテン−1、5−エチルヘキセン−1、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン、ビニルシクロヘキセン、スチレン、アリルベンゼン、シクロペンテン、ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネンなどが挙げられる。共重合量またはブレンド量は、耐電圧特性の観点から、共重合量は1mol%未満とするのが好ましい。
本発明のポリプロピレンフィルムを構成する上記ポリプロピレン樹脂の冷キシレン可溶部(以下CXSと記載)は4.0質量%以下であることが好ましい。ここでCXSとは、フィルムを135℃のキシレンで完全溶解せしめた後、20℃で析出させた時に、キシレン中に溶解しているポリプロピレン成分のことをいい、立体規則性が低い、分子量が低いなどの理由により結晶化し難い成分に該当していると考えられる。ポリプロピレン樹脂のCXSは3.0質量%以下であるとより好ましく、2.0質量%以下であるとさらに好ましく、1.0質量%以下であると特に好ましい。CXSが4.0質量%を超える場合、ポリプロピレンフィルムの耐電圧特性が劣ることがある。ポリプロピレン樹脂のCXSを上記の範囲内とするには、樹脂を得る際の触媒活性を高める方法、得られた樹脂を溶媒あるいはプロピレンモノマー自身で洗浄する方法などがある。
本発明のポリプロピレンフィルム、および当該フィルムを構成する上記ポリプロピレン樹脂のメソペンタッド分率(mmmm)は、耐電圧特性の観点から0.950〜0.995の範囲内であることが好ましく、0.960〜0.990であるとより好ましく、0.970〜0.990であるとさらに好ましく、0.980〜0.990であると特に好ましい。メソペンタッド分率は核磁気共鳴法(所謂NMR法)で測定されるポリプロピレンの結晶相の立体規則性を示す指標であり、該数値が高いものほど結晶化度や融点が高く、室温のみならず高温でも耐電圧特性に優れるため好ましい。ポリプロピレン樹脂、およびポリプロピレンフィルムのメソペンタッド分率が0.950未満の場合、耐電圧特性が劣ることがある。一方、ポリプロピレン樹脂、およびポリプロピレンフィルムのメソペンタッド分率が0.995を超える場合、製膜性に劣り安定してポリプロピレンフィルムが得られないことがある。ポリプロピレン樹脂、およびポリプロピレンフィルムのメソペンタッド分率を上記の範囲内とするためには、n−ヘプタンなどの溶媒で得られた樹脂パウダーを洗浄する方法や、触媒および/または助触媒の選定、組成の選定を適宜行う方法などが好ましく採用される。
本発明のポリプロピレンフィルムを構成する上記ポリプロピレン樹脂のメルトフローレート(以下MFRと記載)はJIS K 7210(1995)の条件M(230℃、2.16kg)に準拠して測定した場合において、0.50〜10g/10分であることが好ましく、1.0〜8.0g/10分であるとより好ましく、1.5〜5.0g/10分であるとさらに好ましく、2.0〜5.0g/10分であると特に好ましい。ポリプロピレン樹脂のMFRが0.50g/10分未満の場合、製膜性に劣り安定してポリプロピレンフィルムが得られない場合がある。一方、ポリプロピレン樹脂のMFRが10g/10分を超える場合、耐電圧特性が劣ることがある。ポリプロピレン樹脂のMFRを上記の範囲内とするためには、平均分子量や分子量分布を制御する方法などが好ましく採用される。
本発明のポリプロピレンフィルムは、フィルム厚みが3.6〜15μmである。フィルム厚みは4.0〜12μmであるとより好ましく、4.5〜9.0μmであるとさらに好ましく、5.0〜7.0μmであると特に好ましい。フィルム厚みが3.6μm未満の場合、フィルムロールとしてフィルムを巻き取る際にシワが発生し易くなり、蒸着工程やコンデンサ製造工程において加工性が劣る場合がある。一方、フィルム厚みが15μmを超える場合、コンデンサ用誘電体として用いた際に体積当たりの容量が小さくなることがある。また、フィルム表面に発生する突起の高さが高くなりすぎてしまい、その結果、後述する光沢度が低下し、耐電圧特性が劣る場合がある。フィルム厚みを上記の範囲内とするためには、シートを形成する際に樹脂の吐出量を調整したり、ドラフト比を調整することで適宜設定することができるが、フィルム厚みが薄くなればなるほど製膜時のフィルム破断が生じやすくなるため、上述したポリプロピレン樹脂を使用して、後述する通りフィルム製膜時の縦延伸工程、横延伸工程を特定の条件とすることで安定して製膜することが可能となる。
本発明のポリプロピレンフィルムロールは、ポリプロピレンフィルムをコアに巻回してなる。かかるコアの材質としては、変形の少ないプラスチック製、繊維強化プラスチック製、金属製が好ましく、強度の観点から繊維強化プラスチック製を用いることがより好ましい。繊維強化プラスチック製コアとしては、例えば、炭素繊維あるいはガラス繊維を巻回して円筒形とし、これに不飽和ポリエステル樹脂のような熱可塑性樹脂を含浸せしめ、硬化させた樹脂含浸タイプのコアなどが挙げられる。
本発明のポリプロピレンフィルムロールは、フィルムロールの中央部より両端に向けて幅方向に25mm間隔で測定箇所を設定し、一方の端から他方の端まで順次表層硬度を測定した場合(フィルム両端部より25mmの範囲は除く)、隣り合う直前の測定箇所の表層硬度との差が1.0°以上である箇所の数Xとフィルム幅W(単位:m)との比X/Wが1.0以上〜8.0以下である。X/Wは1.0以上〜7.0以下であるとより好ましく、1.0以上〜6.0以下であるとさらに好ましく、1.0以上〜5.0以下であると特に好ましい。測定方法の詳細については後述する。X/Wが1.0以上〜8.0以下の場合、ポリプロピレンフィルムロール上にシワや凹凸が存在せず、蒸着工程やコンデンサ製造工程において搬送中の蛇行や折れシワが発生せず加工性も良好である。また、その結果、耐電圧特性につきましても良好である。X/Wを上記の範囲内とするためには、上述したポリプロピレン樹脂を使用して、後述する通りフィルム製膜時のキャスト工程、縦延伸工程を特定の条件とすることでポリプロピレンフィルムの表面状態を制御するとともに、後述する通りスリット工程を特定の条件とすることで達成することができる。
本発明のポリプロピレンフィルムロールは、フィルムロールの中央部より両端に向けて幅方向に25mm間隔で測定箇所を設定し、一方の端から他方の端まで順次表層硬度を測定した場合(フィルム両端部より25mmの範囲は除く)、隣り合う直前の測定箇所の表層硬度との差の最大値が1.5°以下であることが好ましい。隣り合う直前の測定箇所の表層硬度との差の最大値は1.4°以下であればより好ましく、1.3°以下であればさらに好ましく、1.2°以下であれば特に好ましい。隣り合う直前の測定箇所の表層硬度との差の最大値が1.5°を超える場合、フィルム上に存在するシワや凹凸の度合いが強いことを意味しており、蒸着工程やコンデンサ製造工程において搬送中の蛇行や折れシワが発生し加工性が劣る場合がある。また、その結果、耐電圧特性にも劣る場合がある。隣り合う直前の測定箇所の表層硬度との差の最大値を上記の範囲内とするためには、上述したポリプロピレン樹脂を使用して、後述する通りフィルム製膜時のキャスト工程、縦延伸工程を特定の条件とすることでポリプロピレンフィルムの表面状態を制御するとともに、後述する通りスリット工程を特定の条件とすることで達成することができる。
本発明のポリプロピレンフィルムロールは、表層硬度が85〜95°であることが好ましい。表層硬度は、86〜94°であるとより好ましく、87〜93°であるとさらに好ましく、88〜92°であると特に好ましい。表層硬度が85°未満の場合、フィルムロールが軟らかすぎて、運搬時や蒸着加工時に巻きずれが生じる場合がある。一方、表層硬度が95°を超える場合、フィルム層間でブロッキングが生じ、巻き出し時のフィルムが安定せずにフィルム破断が発生する場合がある。表層硬度を上記の範囲内とするためには、後述する通りスリット工程を特定の条件とすることで達成することができる。
本発明のポリプロピレンフィルムロールは、ポリプロピレンフィルムのフィルム長さが10,000〜100,000mであることが好ましい。フィルム長さは、15,000〜90,000mであるとより好ましく、20,000〜80,000mであるとさらに好ましく、25,000〜70,000mであると特に好ましい。フィルム長さが10,000m未満の場合、生産性が悪化する場合がある。一方、フィルム長さが100,000mを越える場合、スリット工程においてシワが発生し易く、その後の蒸着工程やコンデンサ製造工程において搬送中の蛇行や折れシワが発生し加工性が劣る場合がある。また、その結果、耐電圧特性にも劣る場合がある。
本発明のポリプロピレンフィルムロールは、ポリプロピレンフィルムのフィルム幅が0.50〜1.2mであることが好ましい。フィルム幅は、0.55〜1.0mであるとより好ましく、0.60〜0.95mであるとさらに好ましく、0.62〜0.92mmであると特に好ましい。フィルム幅が0.50m未満の場合、生産性が悪化する場合がある。一方、フィルム幅が1.2mを越える場合、スリット工程においてシワが発生し易く、その後の蒸着工程やコンデンサ製造工程において搬送中の蛇行や折れシワが発生し加工性が劣る場合がある。また、その結果、耐電圧特性にも劣る場合がある。
本発明のポリプロピレンフィルムは、ヤング率が長手方向(フィルム製膜時にフィルムが流れる方向)、幅方向(長手方向とフィルム平面上で直交する方向)ともに2.0GPa〜5.0GPaであることが好ましい。長手方向および幅方向のヤング率は、ともに2.2〜5.0GPaであるとより好ましく、2.4〜5.0GPaであるとさらに好ましく、2.6〜5.0GPaであると特に好ましい。長手方向および幅方向のいずれかのヤング率が2.0GPa未満の場合、製膜および加工時のフィルム搬送工程において搬送シワが生じ易く、フィルムロールの巻姿を悪化させたり、場合によってはフィルムが破断してしまうことがある。さらに、耐電圧特性に劣ることもある。本発明のポリプロピレンフィルムのヤング率は、いずれの方向ともに、実質的に5.0GPaが上限である。ヤング率を長手方向、幅方向ともに上記の範囲とするためには、上述したポリプロピレン樹脂を使用して、後述する通りフィルム製膜時の縦延伸工程、横延伸工程、熱処理工程を特定の条件とすることで達成することができる。
本発明のポリプロピレンフィルムは、光沢度が両面ともに100〜150%であることが好ましい。光沢度は両面ともに105〜145%であるとより好ましく、両面ともに110〜140%であるとさらに好ましく、両面ともに115〜135%であると特に好ましい。少なくとも片面の光沢度が100%未満の場合、フィルム表面での光散乱の密度が増加する、すなわちフィルム表面に突起が多く存在することを意味し、その突起起因で耐電圧特性を低下させることがある。一方、少なくとも片面の光沢度が150%を超える場合、フィルム表面に突起が少ないために滑り性に劣り、製膜および加工時のフィルム搬送工程において搬送シワが生じ易く、フィルムロールの巻姿を悪化させたり、場合によってはフィルムが破断してしまうことがある。光沢度を両面ともに上記の範囲内とするためには、上述したポリプロピレン樹脂を使用して、後述する通りフィルム製膜時のキャスト工程、縦延伸工程を特定の条件とすることで達成することができる。
本発明のポリプロピレンフィルムは、製膜性を向上させたりフィルム表面形状を制御したりする目的で分岐鎖状ポリプロピレンを含有してもよい。この場合、分岐鎖状ポリプロピレンは、230℃で測定したときの溶融張力(MS)とメルトフローレート(MFR)が、log(MS)>−0.56log(MFR)+0.74なる関係式を満たす分岐鎖状ポリプロピレンであることが好ましい。230℃で測定したときの溶融張力(MS)とメルトフローレート(MFR)が、log(MS)>−0.56log(MFR)+0.74なる関係式を満たす分岐鎖状ポリプロピレンを得るには、高分子量成分を多く含むポリプロピレンをブレンドする方法、分岐構造を持つオリゴマーやポリマーをブレンドする方法、特開昭62−121704号公報に記載されているようにポリプロピレン分子中に長鎖分岐構造を導入する方法、あるいは特許第2869606号公報に記載されているような方法等が好ましく用いられる。具体的には、Basell社製“Profax(商標) PF−814”、Borealis社製“Daploy(商標) HMS−PP”(WB130HMS、WB135HMSなど)が例示されるが、この中でも電子線架橋法により得られる樹脂が該樹脂中のゲル成分が少ないために好ましく用いられる。なお、ここでいう分岐鎖状ポリプロピレンとは、カーボン原子10,000個中に対し5箇所以下の内部3置換オレフィンを有するポリプロピレンであり、この内部3置換オレフィンの存在は、H−NMRスペクトルのプロトン比により確認することができる。分岐鎖状ポリプロピレンは、α晶核剤としての作用を有しながら、一定範囲の添加量であれば結晶形態による粗面形成も可能となる。詳しくは、溶融押出した樹脂シートの冷却工程で生成するポリプロピレンの球晶サイズを小さく制御でき、延伸工程で生成する絶縁欠陥の発生を抑制し、耐電圧特性に優れたポリプロピレンフィルムを得ることができる。
本発明のポリプロピレンフィルムに分岐鎖状ポリプロピレンを含有せしめる場合、含有量は0.05〜3質量%であることが好ましく、0.1〜2質量%であるとより好ましく、0.3〜1.5質量%であるとさらに好ましく、0.5〜1質量%であると特に好ましい。分岐鎖状ポリプロピレンの含有量が0.05質量%未満の場合、上記した効果が得られないことがある。一方、分岐鎖状ポリプロピレンの含有量が3質量%を超える場合、ポリプロピレンフィルムとしての立体規則性が低下してしまい、耐電圧特性が劣ることがある。
本発明のポリプロピレンを構成するポリプロピレン樹脂には、本発明の目的を損なわない範囲で種々の添加剤、例えば、結晶核剤、酸化防止剤、熱安定剤、易滑剤、帯電防止剤、ブロッキング防止剤、充填剤、粘度調整剤、着色防止剤などを含有せしめることも好ましい。
上記した添加剤の中で、酸化防止剤の種類、および添加量の選定は長期耐熱性の観点から重要である。すなわち、酸化防止剤としては、立体障害性を有するフェノール系のもので、そのうち少なくとも1種は分子量500以上の高分子量型のものが好ましい。具体的には、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT:分子量220.4)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(例えば、BASF社製Irganox(登録商標)1330:分子量775.2)、テトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(例えば、BASF社製Irganox1010:分子量1177.7)などを単独使用、もしくは併用することが好ましい。これら酸化防止剤の総含有量はポリプロピレン樹脂全量に対して0.03〜1.0質量%であることが好ましく、0.1〜0.9質量%であるとより好ましく、0.15〜0.8質量%であるとさらに好ましく、0.15〜0.6質量%であると特に好ましい。ポリプロピレン樹脂中の酸化防止剤含有量が0.03質量%未満の場合、酸化防止の効果が得られにくく長期耐熱性に劣ることがある。一方、ポリプロピレン樹脂中の酸化防止剤含有量が1.0質量%を超える場合、高温での耐電圧特性が劣ることがある。
本発明のポリプロピレンフィルムは、灰分が50ppm(質量基準、以下同じ)以下であることが好ましく、40ppm以下であればより好ましく、30ppm以下であればさらに好ましく、20ppm以下であれば特に好ましい。灰分が50ppmを超える場合、ポリプロピレンフィルムの耐電圧特性が劣ることがある。灰分を上記の範囲とするためには、触媒残渣の少ない原料を用いることが重要であるが、製膜時の押出系からの汚染を極力低減する方法、例えば製膜を開始する前に未劣化のポリプロピレン樹脂でポリマーが流れる経路を十分洗浄する方法を好ましく採用することができる。
本発明のポリプロピレンフィルムは、少なくとも片面の表面ぬれ張力が37〜50mN/mであることが好ましく、38〜49mN/mであるとより好ましく、39〜48mN/mであるとさらに好ましく、40〜47mN/mであると特に好ましい。表面ぬれ張力が37mN/m未満の場合、金属蒸着する際に金属との密着が不十分となることがある。一方、表面ぬれ張力が50mN/mを超える場合、耐電圧特性に劣ることがある。なお、ポリプロピレンフィルムは通常、表面エネルギーが低く、表面ぬれ張力が30mN/m程度である。表面ぬれ張力を上記の範囲内とするためには、製膜時において、二軸延伸後に表面処理を施す方法が好ましく採用される。具体的には、コロナ放電処理、プラズマ処理、グロー処理、火炎処理などを採用することができる。
本発明のポリプロピレンフィルムは、上記したポリプロピレン樹脂を主成分としてシートを作成し、二軸延伸されることによって得ることが好ましい。二軸延伸の方法としては、インフレーション同時二軸延伸法、テンター同時二軸延伸法、テンター逐次二軸延伸法のいずれによっても得られるが、製膜安定性、厚み均一性の観点でテンター逐次二軸延伸法を採用することが好ましい。特に長手方向に延伸後、幅方向に延伸することが好ましい。
本発明のポリプロピレンフィルムは、様々な効果を付与する目的で少なくとも片面に機能層を積層させてもよい。積層構成としては、2層積層でも3層積層でも、また、それ以上の積層数でもいずれでも構わない。積層の方法としては、例えば、共押出によるフィードブロック方式やマルチマニホールド方式でも、ラミネートによるポリプロピレンフィルム同士を貼り合わせる方法でもいずれでも構わない。特に、例えばポリプロピレンフィルムの加工性を向上させる目的で、微細な粒子を均一に配置した易滑層を、耐電圧特性を低下させない範囲で積層することは好ましいことである。
次に本発明のポリプロピレンフィルムロールの製造方法を以下に説明するが、必ずしもこれに限定されるものではない。
まず、上述した好ましいポリプロピレン樹脂を単軸の溶融押出機に供給し、230〜260℃にて溶融押出を行う。次に、ポリマー管の途中に設置したフィルターにて、異物や変性ポリマーなどを除去した後、Tダイよりキャストドラム上に吐出し、未延伸シートを得る。また、キャストドラムは、光沢度を適切な範囲に制御できる観点から、表面温度が60〜120℃であることが好ましい。65〜110℃であるとより好ましく、70〜100℃であるとさらに好ましく、75〜90℃であると特に好ましい。Tダイから吐出された溶融シートがキャストドラムに着地し、キャストドラムに密着している時間としては、溶融シートを固化させ結晶成長を促す観点から、1.0秒以上であることが好ましく、1.5秒であればより好ましく、2.0秒以上であればさらに好ましく、2.5秒以上であれば特に好ましい。
キャストドラムへシートを密着させる方法としては、静電印加法、エアーナイフ法、ニップロール法、水中キャスト法などの手法を採用することができるが、高速製膜化の観点でエアーナイフ法が好ましい。更に、キャストドラムへシートを密着させる方法として、端部ニップロール、端部スポットエアー、エアチャンバーなどの密着補助装置を採用することができるが、高速製膜化の観点で端部スポットエアーが好ましい。
次に、得られた未延伸シートを二軸延伸し、二軸配向せしめる。具体的な延伸条件としては、まず、未延伸シートを長手方向に延伸する温度を制御する。温度制御の方法は、温度制御された回転ロールを用いる方法、熱風オーブンを使用する方法などを採用することができる。長手方向に延伸する際のフィルム温度としては、光沢度を制御できる観点、安定製膜性の観点から120〜155℃であると好ましく、より好ましくは125〜154℃、さらに好ましくは130〜153℃、特に好ましくは135〜152℃である。延伸倍率としては、ヤング率を適切な範囲に制御できる観点で4.0〜6.0倍であると好ましく、より好ましくは4.2〜5.8倍、さらに好ましくは4.4〜5.6倍、特に好ましくは4.6〜5.4倍である。延伸倍率を高くするほど長手方向のヤング率は高くなり、耐電圧特性にも優れるが、6.0倍を超えて延伸すると、縦延伸工程でのフィルム破断や次の横延伸工程でフィルム破れが起きやすくなってしまう場合がある。
なお、上記のような高倍率延伸をフィルム破断なく達成するためにラジエーションヒーターにより延伸直前に局所的な熱量を与え、延伸を補助する機構を導入することが好ましい。特に高倍率延伸する場合には、配向が強くかかるため上記したラジエーションヒーターを延伸直前のフィルムの少なくとも片面より熱量を与えることがフィルムの延伸性を向上させる観点で上記高倍率延伸を達成させる上でより好ましいことである。フィルムの長手方向への延伸の際には、フィルム幅が減少する所謂ネックダウンと呼ばれる現象が見られるが、長手方向、および幅方向の厚み斑を低減させるためには、ネックダウン率(延伸後のフィルム幅/延伸前のフィルム幅×100)が90〜99%であれば好ましい。
次に、テンター式延伸機にフィルム端部を把持させて導入する。そして、安定製膜性の観点で好ましくは140〜170℃、より好ましくは145〜173℃、さらに好ましくは150〜171℃、特に好ましくは155〜170℃に加熱して幅方向に8〜15倍、より好ましくは9〜14倍、さらに好ましくは10〜13倍、特に好ましくは10〜12倍延伸を行う。
ついで、そのままテンター内で熱処理を行ってもよいが、ヤング率を適切な範囲に制御できる観点でその温度は147〜173℃であることが好ましく、150〜172℃であるとより好ましく、152〜171℃であるとさらに好ましく、155〜170℃であると特に好ましい。さらに、熱処理時にはフィルムの長手方向および/もしくは幅方向に弛緩させながら行ってもよく、特に、幅方向の弛緩率を5〜15%、より好ましくは8〜13%、さらに好ましくは9〜12%、特に好ましくは10〜12%とすることが、ヤング率と寸法安定性のバランスの観点で好ましい。
ついで、蒸着を施す面に蒸着金属の密着性を良くする観点で、二軸延伸されたポリプロピレンフィルムに空気中、窒素中、炭酸ガス中、あるいはこれらの混合気体中でコロナ放電処理を行い本発明のポリプロピレンフィルムを得る。
最後に、上記したポリプロピレンフィルムをスリット工程にて所定の幅、長さにスリットし、フィルムロールとしてコアに巻き取る。スリット工程でのスリット速度は、表層硬度を制御する観点や生産性の観点で350〜550m/分であることが好ましく、370〜500m/分であるとより好ましく、400〜450m/分であるとさらに好ましい。スリット速度が350m/分未満の場合、フィルム層間へのエアー巻き込み量が少なくなり、表層硬度が高くなる結果、ブロッキングが生じ易くなる場合がある。一方、スリット速度が550m/分を超える場合、搬送時にシワが発生し易く、その後の蒸着工程やコンデンサ製造工程において搬送中の蛇行や折れシワが発生し加工性が劣る場合がある。また、その結果、耐電圧特性にも劣る場合がある。スリット工程での巻出張力は、搬送時のシワを抑制する観点で400〜550N/mであることが好ましく、410〜520N/mであるとより好ましく、420〜500N/mであるとさらに好ましい。巻出張力が400N/m未満の場合、搬送時にシワが発生し易く、その後の蒸着工程やコンデンサ製造工程において搬送中の蛇行や折れシワが発生し加工性が劣る場合がある。また、その結果、耐電圧特性にも劣る場合がある。一方、巻出張力が550N/mを超える場合においても、搬送時にシワが発生し易くなってしまい、その後の蒸着工程やコンデンサ製造工程において搬送中の蛇行や折れシワが発生し加工性が劣る場合がある。また、その結果、耐電圧特性にも劣る場合がある。スリット工程での初期巻取張力は、巻き取り時のシワ発生を抑制する観点で20〜70N/mであることが好ましく、30〜67N/mであるとより好ましく、40〜65N/mであるとさらに好ましい。初期巻取張力が20N/m未満の場合、巻き取り時にシワが発生し易く、その後の蒸着工程やコンデンサ製造工程において搬送中の蛇行や折れシワが発生し加工性が劣る場合がある。また、その結果、耐電圧特性にも劣る場合がある。一方、初期巻取張力が70N/mを超える場合においても、巻き取り時にシワが発生し易くなってしまい、その後の蒸着工程やコンデンサ製造工程において搬送中の蛇行や折れシワが発生し加工性が劣る場合がある。また、その結果、耐電圧特性にも劣る場合がある。
スリット工程での巻取張力テーパー(フィルムロール巻き上がり時の巻取張力/初期巻取張力×100)は、搬送時のシワの発生を抑制させ、特にポリプロピレンフィルムロールに存在するシワや凹凸の数の指標であるX/Wや、シワや凹凸の度合いの強さの指標である隣り合う硬度の差の最大値を小さく抑制する観点で、40〜59%であることが好ましい。巻取張力テーパーは42〜57%であるとより好ましく、44〜55%であるとさらに好ましい。巻取張力テーパーが40%未満であると、ポリプロピレンフィルムロール表層の硬度が軟らかくなりすぎてしまい、座屈したり巻きずれたりする場合がある。また、急激に巻取張力が変化することによる搬送シワが発生する場合がある。一方、巻取張力テーパーが59%を超える場合、特にポリプロピレンフィルムロール表層付近においてシワや凹凸が発生し易くなり、その後の蒸着工程やコンデンサ製造工程において搬送中の蛇行や折れシワが発生し加工性が劣る場合がある。また、その結果、耐電圧特性にも劣る場合がある。
スリット工程での初期巻取面圧は、表層硬度を制御する観点で300〜550N/mであることが好ましく、330〜520N/mであるとより好ましく、350〜500N/mであるとさらに好ましい。初期巻取面圧が300N/m未満の場合、ポリプロピレンフィルムロールの表層硬度が軟らかくなりすぎてしまい、座屈したり巻きずれたりする場合がある。一方、初期巻取面圧が550N/mを超える場合、ポリプロピレンフィルムロールの表層硬度が高くなりすぎてしまい、フィルム層間でブロッキングが生じる結果、蒸着工程での巻き出し時にフィルムが安定せずにフィルム破断が発生する場合がある。スリット工程での巻取面圧テーパー(フィルムロール巻き上がり時の巻取面圧/初期巻取面圧×100)は、表層硬度を制御する観点で100〜120%であることが好ましく、100〜115%であるとより好ましく、100〜110%であるとさらに好ましい。巻取面圧テーパーが100%未満の場合、ポリプロピレンフィルムロールの表層硬度が軟らかくなりすぎてしまい、座屈したり巻きずれたりする場合がある。一方、巻取面圧テーパーが120%を超える場合、ポリプロピレンフィルムロールの表層硬度が高くなりすぎてしまい、フィルム層間でブロッキングが生じる結果、蒸着工程での巻き出し時にフィルムが安定せずにフィルム破断が発生する場合がある。スリット工程での減速度は、巻き取り時のシワを抑制する観点、表層硬度を制御する観点、生産性の観点で1.1〜6.0m/分/秒であることが好ましく、1.3〜5.0m/分/秒であるとより好ましく、1.5〜4.5m/分/秒であるとさらに好ましい。スリットの減速度が1.1m/分/秒未満の場合、生産性が劣ったり、ポリプロピレンフィルムロールの表層硬度が高くなりすぎてしまい、フィルム層間でブロッキングが生じる結果、蒸着工程での巻き出し時にフィルムが安定せずにフィルム破断が発生する場合がある。一方、減速度が6.0m/分/秒を超える場合、スリット速度が急激に減速することによる巻き取りシワが発生し易くなり、その後の蒸着工程やコンデンサ製造工程において搬送中の蛇行や折れシワが発生し加工性が劣る場合がある。また、その結果、耐電圧特性にも劣る場合がある。
スリット工程において、ポリプロピレンフィルムに厚み斑が存在する場合、巻き取ったフィルムロールに厚み斑起因の凹凸が生じ易くなることがある。この問題を解消するために、巻き出しフィルムもしくは巻き取りフィルムロールを幅方向に反復し移動させて厚み斑を均す、所謂オシレーションを実施することが好ましい。スリット工程でのオシレーション幅は、厚み斑を均す観点、生産性の観点で10〜100mmであることが好ましく、オシレーション速度は5〜70mm/分であることが好ましい。
本発明のポリプロピレンフィルムロールは、コンデンサ用誘電体として好ましく用いられるが、コンデンサのタイプに限定されるものではない。具体的には、電極構成の観点では箔巻コンデンサ、金属蒸着膜コンデンサのいずれであってもよいし、絶縁油を含有させた油浸タイプのコンデンサや絶縁油を全く使用しない乾式コンデンサにも好ましく用いられる。また、形状の観点では、巻回式であっても積層式であっても構わない。本発明のポリプロピレンフィルムの特性から特に金属蒸着膜コンデンサとして好ましく用いられる。
本発明において、上記したポリプロピレンフィルム表面に金属膜を設けて金属膜積層フィルムとすることが好ましい。その方法は特に限定されないが、例えば、当該フィルムの少なくとも片面にアルミニウムを蒸着してフィルムコンデンサの内部電極となるアルミニウム蒸着膜などの金属膜を設ける方法が好ましく用いられる。このとき、アルミニウムと同時あるいは逐次に、例えば、ニッケル、銅、金、銀、クロム、および亜鉛などの他の金属成分を蒸着することもできる。また、蒸着膜上にオイルなどで保護層を設けることもできる。
金属膜積層フィルムの金属膜の厚さは、フィルムコンデンサの電気特性とセルフヒール性の観点から20〜100nmであることが好ましい。また、同様の理由により、金属膜の表面抵抗値が1〜20Ω/□であることが好ましい。表面抵抗値は、使用する金属種と膜厚で制御可能である。
本発明では、必要により金属膜を形成後、金属膜積層フィルムを特定の温度でエージング処理を行ったり、熱処理を行ったりすることができる。また、絶縁もしくは他の目的で、金属膜積層フィルムの少なくとも片面に、ポリフェニレンオキサイドなどのコーティングを施すこともできる。
このようにして得られた金属膜積層フィルムは、種々の方法で積層もしくは巻回してフィルムコンデンサを得ることができる。巻回型コンデンサの好ましい製造方法を次に説明するが、必ずしもこれに限定されるものではない。
本発明のポリプロピレンフィルムの片面にアルミニウムを真空蒸着する。その際、フィルムの長手方向に走るマージン部を有するストライプ状に蒸着する。次に、表面の各蒸着部の中央と各マージン部の中央に刃を入れてスリットし、表面が一方にマージンを有したテープ状の巻取リールを作製する。左もしくは右にマージンを有するテープ状の巻取リールを左マージン、および右マージンのものの各1本ずつを、幅方向に蒸着部分がマージン部よりはみ出すように2枚重ね合わせて巻回し、巻回体を得る。この巻回体から芯材を抜いてプレスし、両端側にメタリコンを溶射して外部電極とした。ついで、メタリコンにリード線を溶接して巻回型フィルムコンデンサを得ることができる。フィルムコンデンサの用途は、車輌用、家電用(テレビや冷蔵庫など)、一般雑防用、自動車用(ハイブリッドカー、パワーウインドウ、ワイパーなど)、および電源用など多岐に渡っており、本発明のポリプロピレンフィルムロールもこれら用途に好適に用いることができる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。なお、特性は以下の方法により測定、評価を行った。
(1)冷キシレン可溶部(CXS)
ポリプロピレン樹脂試料0.5gを135℃のキシレン100mlに溶解して放冷後、20℃の恒温水槽で1時間再結晶させた後にろ過液に溶解しているポリプロピレン系成分を液体クロマトグラフ法にて定量する(X(g))。
CXS(%)=(X/X)×100
試料0.5gの精量値(X(g))を用いて上記式から算出した。
(2)メソペンタッド分率(mmmm)
ポリプロピレン樹脂、またはポリプロピレンフィルムを試料として溶媒に溶解し、13C−NMRを用いて、以下の条件にてメソペンタッド分率(mmmm)を求めた(参考文献:新版 高分子分析ハンドブック 社団法人日本分析化学会・高分子分析研究懇談会 編 1995年 P609〜611)。
A.測定条件
装置:Bruker社製 DRX−500
測定核:13C核(共鳴周波数:125.8MHz)
測定濃度:10wt%
溶媒:ベンゼン/重オルトジクロロベンゼン=質量比1:3混合溶液
測定温度:130℃
スピン回転数:12Hz
NMR試料管:5mm管
パルス幅:45°(4.5μs)
パルス繰り返し時間:10秒
データポイント:64K
換算回数:10,000回
測定モード:complete decoupling
B.解析条件
LB(ラインブロードニングファクター)を1.0としてフーリエ変換を行い、mmmmピークを21.86ppmとした。WINFITソフト(Bruker社製)を用いて、ピーク分割を行う。その際に、高磁場側のピークから以下のようにピーク分割を行い、さらに付属ソフトの自動フィッティングを行った。
ピーク
(a)mrrm
(b)(c)rrrm(2つのピークとして分割)
(d)rrrr
(e)mrmr
(f)mrmm+rmrr
(g)mmrr
(h)rmmr
(i)mmmr
(j)mmmm
ピーク分割の最適化を行った上で、mmmmのピーク分率の合計を求めた。なお、上記測定を5回行い、その平均値を本試料のメソペンタッド分率(mmmm)とした。
(3)メルトフローレート(MFR)
JIS K7210(1995)の条件M(230℃、2.16kg)に準拠して測定した。
(4)溶融張力(MS)
JIS K7210(1999)に示されるMFR測定用の装置に準じて測定した。株式会社東洋精機社製メルトテンションテスターを用いて、樹脂試料を230℃に加熱し、溶融ポリマーを押出速度15mm/分で吐出しストランドとした。このストランドを6.5m/分の速度で引き取る際の張力を測定し、溶融張力を求めた。
(5)フィルム厚み
JIS C2330(2001)の7.4.1.1に準じ、マイクロメーター法厚みを測定した。
(6)表層硬度、隣り合う直前の測定箇所との表層硬度の差が1.0°以上である箇所の数Xとフィルムロール幅Wとの比X/W、隣り合う表層硬度の差の最大値
JIS K−6301に規定される高分子計器株式会社製ゴム硬度計(ASKER“TypeC”)を用いて、ポリプロピレンフィルムロールの表面の表層硬度を測定した。測定箇所は、まずポリプロピレンフィルムロールの幅方向中央部を決定し、そこから幅方向に両方の端に向けて25mm間隔で測定箇所を設定した(測定箇所にはマーカーで印を付けた)。ただし、ポリプロピレンフィルムロールの両端部より25mmの範囲は、測定範囲から除いた。上記測定箇所について、一方の端から他方の端まで順次表層硬度を測定した。測定により得られたそれぞれの表層硬度の平均値を本発明のポリプロピレンフィルムロールの表層硬度とした。
また、それぞれの表層硬度において、隣り合う直前の測定箇所との表層硬度の差が1.0°以上である箇所の数をXとし、フィルムロール幅Wとの比X/Wを求めた。なお、フィルムロール幅の単位は(m)とした。
さらに、それぞれの表層硬度において、隣り合う硬度差を求め、それぞれの硬度差のうち最も高い値を最大値として求めた。
(7)ヤング率
ポリプロピレンフィルムの長手方向もしくは幅方向について、測定方向200mm、測定方向と直角の方向10mmとなるように試料を5本切り出し、両端から50mmの位置に印を付けて試長100mmとした。オリエンテック株式会社製フィルム強伸度測定装置(AMF/RTA−100)を用いて、23℃、65%RHの雰囲気下で引張速度300mm/分にて測定した。長手方向、幅方向ともにそれぞれ5本の試料の平均値を本発明のポリプロピレンフィルムのヤング率とした。
(8)光沢度
JIS K7105(1981)に準じ、スガ試験機社製デジタル変角光沢計UGV−5Dを用いて入射角60°、受光角60°の条件で測定した。なお、本測定を両面ともに5回ずつ行い、そのそれぞれの平均値を本発明のポリプロピレンフィルムの光沢度とした。
(9)コンデンサ製造における素子加工性
後述する各実施例、および比較例において得られたポリプロピレンフィルムの片面に、株式会社ULVAC社製真空蒸着機でアルミニウムを8Ω/□となるように真空蒸着した。その際、長手方向に走るマージン部を有するストライプ状に蒸着した(蒸着部の幅39.0mm、マージン部の幅1.0mmの繰り返し)。ついで、各蒸着部の中央と各マージン部の中央に刃を入れてスリットし、左右いずれかの端部に0.5mmのマージン部を有する全幅20mmのテープ状巻取リールを作製した。得られたリールの左マージン、および右マージンのもの各1本ずつを幅方向に蒸着部分がマージン部より0.5mmはみ出すように2枚を重ね合わせて巻回し、静電容量10μFの巻回体を得た。素子巻回には株式会社皆藤製作所社製KAW−4NHBを使用した。
上記コンデンサ製造の際、巻き始めから巻き終わりまでを目視で観察し、シワやずれが発生したものを不合格(不良品)とし、不合格となったものの数により素子加工性を評価した。なお、コンデンサ素子は50個作製し、下記判断基準により評価した。
○:素子不良率0%以上2%未満
△:素子不良率2%以上5%未満
×:素子不良率5%以上100%以下
また、作成したコンデンサ素子50個のうち、不良個数の割合を素子不良率とした。
素子不良率=不良個数/50[個]×100[%]
素子不良率の式は、上記の通り。
(10)高温耐電圧特性
JIS C2330(2001)に準じて、125℃に温調した熱風オーブン中に電極を設置し、ポリプロピレンフィルムの絶縁破壊電圧を測定した。なお、本測定を5回行い、その平均値を求め、上記(5)項で求めたフィルム厚みで除して1μm当たりの高温絶縁破壊電圧(V/μm)を求めた。高温耐電圧特性は、上記高温絶縁破壊電圧を下記の基準
○:450V/μm以上
△:400V/μm以上、450V/μm未満
×:400V/μm未満
により評価した。
(実施例1)
ポリプロピレン樹脂(プライムポリマー社製、融点:166℃、MFR:3.5g/10分、mmmm:0.985)100質量%を単軸の溶融押出機に供給し、250℃で溶融押出を行い、25μmカットの焼結フィルターで異物除去を行った。Tダイから吐出された溶融シートを80℃に表面温度を制御したキャストドラム上に密着させ、キャストドラムに3.0秒間接するようにキャストして未延伸シートを得た。この際、溶融シートをキャストドラム上に密着させるためにエアーナイフおよび端部スポットエアーを用いた。ついで、150℃に加熱したセラミックロールを用いて予熱を行いフィルムの長手方向に5.0倍延伸を行った。この際のネックダウン率は98%であった。また、フィルムの延伸性を向上させる目的でフィルム延伸直前にラジエーションヒーターにより熱量を与えることで、縦延伸においてフィルム破れの発生はなかった。次に端部をクリップで把持して165℃で幅方向に11倍延伸した。さらに、163℃で7秒間の熱処理を行い、幅方向に11%の弛緩を行った。その後、室温まで除冷した後にフィルムの片面に25W・min/mの処理強度でコロナ放電処理を施し、クリップで把持したフィルムの耳部をカットして除去した。なお、表面処理した面をA面、未処理面をB面と呼ぶこととした。端部を除去したフィルムを巻取機で巻取り、厚み6.0μmのポリプロピレンフィルムを得た。
ついで、スリッターにて、スリット速度430m/分、巻出張力440N/m、初期巻取張力60N/m、巻取張力テーパー50%、初期巻取面圧440N/m、巻取面圧テーパー100%、減速度3.0m/分/秒、オシレーション幅40mm、オシレーション速度60mm/分の条件下において、フィルム長さ27,000m、フィルム幅0.62mとなるようにポリプロピレンフィルムをスリットし、フィルムロールとしてコアに巻回した。得られたポリプロピレンンフィルムロールの物性を表1に示す。
(実施例2)
スリットの際の巻取張力テーパーを44%とした以外は実施例1と同様に作製し、フィルム厚み6.0μm、フィルム長さ27,000m、フィルム幅0.62mのポリプロピレンフィルムロールを得た。得られたポリプロピレンフィルムロールの物性を表1に示す。
(実施例3)
スリットの際の巻取張力テーパーを55%とした以外は実施例1と同様に作製し、フィルム厚み6.0μm、フィルム長さ27,000m、フィルム幅0.62mのポリプロピレンフィルムロールを得た。得られたポリプロピレンフィルムロールの物性を表1に示す。
(実施例4)
スリットの際の巻取張力テーパーを42%とした以外は実施例1と同様に作製し、フィルム厚み6.0μm、フィルム長さ27,000m、フィルム幅0.92mのポリプロピレンフィルムロールを得た。得られたポリプロピレンフィルムロールの物性を表1に示す。
(実施例5)
スリットの際の巻取張力テーパーを57%とした以外は実施例1と同様に作製し、フィルム厚み6.0μm、フィルム長さ27,000m、フィルム幅0.92mのポリプロピレンフィルムロールを得た。得られたポリプロピレンフィルムロールの物性を表1に示す。
(実施例6)
スリットの際の巻取張力テーパーを40%とした以外は実施例1と同様に作製し、フィルム厚み6.0μm、フィルム長さ27,000m、フィルム幅0.62mのポリプロピレンフィルムロールを得た。得られたポリプロピレンフィルムロールの物性を表1に示す。
(実施例7)
スリットの際の巻取張力テーパーを59%とした以外は実施例1と同様に作製し、フィルム厚み6.0μm、フィルム長さ27,000m、フィルム幅0.62mのポリプロピレンフィルムロールを得た。得られたポリプロピレンフィルムロールの物性を表1に示す。
(実施例8)
キャストドラムの表面温度を60℃とした以外は実施例1と同様に作製し、フィルム厚み6.0μm、フィルム長さ27,000m、フィルム幅0.92mのポリプロピレンフィルムロールを得た。得られたポリプロピレンフィルムロールの物性を表1に示す。
(実施例9)
長手方向の延伸温度を155℃とした以外は実施例1と同様に作製し、フィルム厚み6.0μm、フィルム長さ27,000m、フィルム幅0.92mのポリプロピレンフィルムロールを得た。得られたポリプロピレンフィルムロールの物性を表1に示す。
(実施例10)
長手方向の延伸倍率を3.8倍とした以外は実施例1と同様に作製し、フィルム厚み6.0μm、フィルム長さ27,000m、フィルム幅0.92mのポリプロピレンフィルムロールを得た。得られたポリプロピレンフィルムロールの物性を表2に示す。
(実施例11)
溶融押出の際の吐出量を調整しフィルム厚みを3.6μmとした以外は実施例1と同様に作製し、フィルム長さ27,000m、フィルム幅0.92mのポリプロピレンフィルムロールを得た。得られたポリプロピレンフィルムロールの物性を表2に示す。
(実施例12)
溶融押出の際の吐出量を調整しフィルム厚みを15μmとした以外は実施例1と同様に作製し、フィルム長さ27,000m、フィルム幅0.62mのポリプロピレンフィルムロールを得た。得られたポリプロピレンフィルムロールの物性を表2に示す。
(実施例13)
スリットの際のオシレーション幅を80mmとした以外は実施例1と同様の条件で作製し、フィルム厚み6.0μm、フィルム長さ27,000m、フィルム幅0.62mのポリプロピレンフィルムロールを得た。得られたポリプロピレンフィルムロールの物性を表2に示す。
(比較例1)
スリットの際の巻取張力テーパーを60%とした以外は実施例1と同様に作製し、フィルム厚み6.0μm、フィルム長さ27,000m、フィルム幅0.62mのポリプロピレンフィルムロールを得た。得られたポリプロピレンフィルムロールの物性を表2に示す。
(比較例2)
スリットの際の巻取張力テーパーを39%とした以外は実施例1と同様に作製し、フィルム厚み6.0μm、フィルム長さ27,000m、フィルム幅0.62mのポリプロピレンフィルムロールを得た。得られたポリプロピレンフィルムロールの物性を表2に示す。
(比較例3)
キャストドラムの表面温度を55℃とした以外は実施例1と同様に作製し、フィルム厚み6.0μm、フィルム長さ27,000m、フィルム幅0.92mのポリプロピレンフィルムロールを得た。得られたポリプロピレンフィルムロールの物性を表2に示す。
(比較例4)
溶融押出の際の吐出量を調整しフィルム厚みを3.5μmとした以外は実施例1と同様に作製し、フィルム長さ27,000m、フィルム幅0.92mのポリプロピレンフィルムロールを得た。得られたポリプロピレンフィルムロールの物性を表2に示す。
(比較例5)
溶融押出の際の吐出量を調整しフィルム厚みを16.0μmとした以外は実施例1と同様に作製し、フィルム長さ27,000m、フィルム幅0.62mのポリプロピレンフィルムロールを得た。得られたポリプロピレンフィルムロールの物性を表2に示す。
Figure 2018028074
Figure 2018028074
本発明のポリプロピレンフィルムロールは、コンデンサ用誘電体として用いた場合、フィルムロールの巻姿が良好であり、シワや凹凸が少ないため加工性に優れ、且つ耐電圧特性に優れるポリプロピレンフィルムロールとして提供することができる。

Claims (8)

  1. ポリプロピレン樹脂を主成分とするポリプロピレンフィルムをコアに巻回してなるポリプロピレンフィルムロールであって、ポリプロピレンフィルム厚みが3.6〜15μmであり、フィルムロールの中央部より両端に向けて幅方向に25mm間隔で測定箇所を設定し(フィルム両端部より25mmの範囲は除く)、一方の端から他方の端へ順次表層硬度を測定した場合、隣り合う直前の測定箇所との表層硬度の差が1.0°以上である箇所の数Xとフィルム幅W(m)との比X/Wが8.0以下であるポリプロピレンフィルムロール。
  2. フィルムロールの中央部より幅方向に25mm間隔で表層硬度を測定した場合(フィルム両端部より25mmの範囲は除く)、隣り合う表層硬度の差の最大値が1.5°以下である請求項1に記載のポリプロピレンフィルムロール。
  3. 表層硬度が85〜95°である請求項1または2に記載のポリプロピレンフィルムロール。
  4. ポリプロピレンフィルムのフィルム長さが10,000〜100,000mである請求項1〜3のいずれかに記載のポリプロピレンフィルムロール。
  5. ポリプロピレンフィルムのフィルム幅W(m)が0.50〜1.2mである請求項1〜4のいずれかに記載のポリプロピレンフィルムロール。
  6. ポリプロピレンフィルムのヤング率が長手方向、幅方向ともに2.0〜5.0GPaである請求項1〜5のいずれかに記載のポリプロピレンフィルムロール。
  7. ポリプロピレンフィルムの光沢度が両面ともに100〜150%である請求項1〜6のいずれかに記載のポリプロピレンフィルムロール。
  8. ポリプロピレンフィルムがコンデンサ用誘電体として用いられる請求項1〜7のいずれかに記載のポリプロピレンフィルムロール。
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