JP2018028066A - アルキルオキシラン誘導体および毛髪用化粧料 - Google Patents

アルキルオキシラン誘導体および毛髪用化粧料 Download PDF

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Abstract

【課題】毛髪用化粧料等に配合した際にべたつきやごわつきが残らず、さらにすすぎ終わった後、髪の水を切る際のすべり性に優れた新規アルキルオキシラン誘導体の提供。【解決手段】式(1)で表され、かつゲル浸透クロマトグラフィー測定により求められるクロマトグラムから算出されるMHとMLとが、式(2)の関係を満足するアルキルオキシラン誘導体。Z−[O−(AO)n−H]x・・・・(1)(Zは、炭素数1〜22で、1〜6個の水酸基を有する化合物から全ての水酸基を除いた残基を示し、xは1〜6の数を示し、AOは炭素数3のオキシアルキレン基を示し、nは25以上の数を示す。)0.35≦ML/MH≦0.75・・・・(2)【選択図】図1

Description

本発明は、毛髪用化粧料等に有効に使用できる新規アルキルオキシラン誘導体に関するものである。
一般に、アルキルオキシラン誘導体は、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物を用い、アルコール等の活性水素を持つ開始剤にオキシラン、メチルオキシランやエチルオキシランといったアルキルオキシラン類を開環付加するアニオン重合により合成される。特に、このアニオン重合においてメチルオキシランを用い、メチルオキシラン誘導体を合成する際、副生物として不飽和モノオールが生成し、その生成量はメチルオキシラン誘導体の分子量の増大と共に増加する。そのため、メチルオキシラン誘導体の高分子量化が妨げられるとともに、分子量分布において、低分子量体の割合が多くなるという問題点があった。
この問題点を解決するために、ホスファゼン化合物などのP=N 結合を有する化合物、複合金属シアン化物錯体触媒等が使用されている。これらの触媒を用いることによって、不飽和モノオールの生成を抑え、高分子量のメチルオキシラン誘導体を合成することができる。これらの触媒のうち、複合金属シアン化物錯体触媒は、前者の触媒に比べて触媒活性が高く、メチルオキシラン誘導体の製造には有用な重合触媒である(非特許文献1)。
また、この複合金属シアン化物錯体触媒を用いて合成された高分子量メチルオキシラン誘導体は不飽和モノオール含有量が少ないだけでなく、分子量分布が狭くなることも報告されている。分子量分布の狭いメチルオキシラン誘導体ほど、粘度が低く取り扱いやすく、ポリウレタンの原料としては非常に有用であるとされており、分子量分布の狭いメチルオキシラン誘導体の製造方法が報告されている(特許文献1,2,3)。
しかし、潤滑油等の用途においては、粘度が十分でないという問題点があった。さらに、これら高分子量メチルオキシラン誘導体の分子内のヒドロキシ基の数(官能基数)はほとんどが2官能基以上であり、1官能基の高分子量メチルオキシラン誘導体の合成は特に困難であった。
ところで、アルキルオキシラン誘導体は、化粧品原料としても用いられる。例えば特許文献4では、ポリオキシプロピレンブチルエーテルを配合した毛髪用化粧料が記載されており、すすぎ時に洗い流しやすく、毛髪に対してなめらかな仕上がり感を得られるとされている。しかし、このような毛髪化粧料を使用する際、多量の水ですすいでいる間は、水によって髪がほぐれ、指通りがよいが、すすぎ終わった後、髪の水を切る際に、きしみが生じるといった点、さらに毛髪にごわつきやべたつきが残るといった点で問題があった。
ACS Symposium Series, Vol. 6, pp 20−37(1975)
特開平10−007787 特開2004−269776 WO2011/034030 特開2013−189423
本発明の課題は、高分子量のアルキルオキシラン誘導体であっても、毛髪用化粧料等に配合した際にべたつきやごわつきが残らず、さらにすすぎ終わった後、髪の水を切る際のすべり性に優れた新規アルキルオキシラン誘導体を提供することである。
本発明者らは、上記事項に鑑みて鋭意検討した結果、ゲル浸透クロマトグラフィー測定で求められる分子量パターンが左右非対称であり、分子量分布が高分子量側に偏ったアルキルオキシラン誘導体が得られ、この誘導体を例えば毛髪用化粧料に配合した際に、上記課題が解決されることを見出した。
すなわち、本発明は、以下のものである。
[1] 式(1)で表され、かつゲル浸透クロマトグラフィー測定により求められるクロマトグラムから算出されるM とM とが式(2)の関係を満足することを特徴とする、アルキルオキシラン誘導体。

Z−[O−(AO)n−H]x ・・・・(1)

(式(1)中、
Zは、炭素数1〜22で、1〜6個の水酸基を有する化合物から全ての水酸基を除いた残基を示し、
xは1〜6の数を示し、
AOは炭素数3のオキシアルキレン基を示し、
nは25以上の数を示す。)

0.35≦M / M ≦0.75 ・・・・(2)

(前記クロマトグラム上の屈折率強度が最大となる極大点KからベースラインBへの垂線の長さをLとし、屈折率強度がL/2となるクロマトグラム上の2点のうち溶出時間が早いほうを点Oとし、溶出時間が遅いほうを点Qとしたとき、点Oと点Qを結ぶ直線Gと前記極大点Kから前記ベースラインへ引いた垂線との交点をPとしたとき、点Oと交点Pの距離をM とし、点Qと交点Pの距離をM とする。)
[2] 前記クロマトグラムから算出されるAsが式(3)および式(4)の関係を満たすことを特徴とする、[1]のアルキルオキシラン誘導体。

As=W1/2/W5% ・・・(3)
0.30≦As≦0.70 ・・・(4)

(屈折率強度がL/20となるクロマトグラム上の2点のうち溶出時間が早いほうを点Rとし、溶出時間が遅いほうを点Sとし、点Rと点Sを結んだ直線Hと前記極大点Kから前記ベースラインBへ引いた垂線との交点をTとし、点Rと交点Tの距離をW1/2、点Rと点Sの距離をW5%とする。)
[3] 前記アルキルオキシラン誘導体が下記式(5)で表されることを特徴とする、[1]または[2]のアルキルオキシラン誘導体。

O−(AO)n−H ・・・・(5)

(式(5)中、
は炭素数1〜22の炭化水素基を示し、
AOは炭素数3のオキシアルキレン基を示し、
nは25以上の数を示す。)
[4] [1]〜[3]のいずれかのアルキルオキシラン誘導体を含むことを特徴とする、毛髪用化粧料。
本発明にかかる特定の分子量分布を示すアルキルオキシラン誘導体は、例えば毛髪用化粧料に配合すると、べたつきやごわつきが残らず、さらにすすぎ終わった後、髪の水を切る際のすべり性に特に優れる。
図1は本発明にて定義されるM と M を説明するためのモデルクロマトグラム図である。 図2は本発明にて定義されるW1/2とW5%を説明するためのモデルクロマトグラム図である。 図3は合成例1のクロマトグラム図である。 図4は比較合成例1のクロマトグラム図である。
本発明のアルキルオキシラン誘導体は式(1)で示される化合物である。

Z−[O−(AO)n−H]x ・・・・(1)
式(1)において、Zは、炭素数1〜22で、1〜6個の水酸基を有する化合物から全ての水酸基を除いた残基を示し、xは1〜6の数を示し、AOは炭素数3のオキシアルキレン基である。nはオキシアルキレン基AOの平均付加モル数であり、25以上である。
式(1)において、Zは、炭素数1〜22で、1〜6個の水酸基を有する化合物Z(OH)xからすべての水酸基(OH)を除いた残基である。xはこの化合物の水酸基数である。Zは、炭素数1〜22、好ましくは炭素数1〜14、より好ましくは炭素数1〜6であり、かつ1〜6個の水酸基を有する化合物から全ての水酸基を除いた残基であり、xはZの化合物の水酸基の数で1〜6である。1〜6個の水酸基を有する化合物としては、x=1であれば、メタノール、エタノール、ブタノール、x=2であればエチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、x=3であればグリセリン、トリメチロールプロパン、x=4であればエリスリトール、ペンタエリスリトール、ソルビタン、ジグリセリン、アルキルグリコシド、x=5であればキシリトール、x=6であればジペンタエリスリトール、ソルビトール、イノシトールなどが挙げられる。また、1〜6個の水酸基を有する化合物として、これらの混合物を用いても良い。xは好ましくは1〜3であり、x=1が最も好ましい。
式(1)において、Zは、ROであってよく、またこの場合にx=1であってよい。この場合、Rは、炭素数1〜22の炭化水素基である。
で示される炭素数1〜22の炭化水素基は、炭素と水素からなる官能基であり、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、またはアラルキル基から選ばれる1種であり、好ましくはアルキル基またはアルケニル基であり、炭素数1〜14のアルキル基またはアルケニル基がより好ましく、炭素数1〜6のアルキル基またはアルケニル基がさらに好ましく、炭素数1〜6のアルキル基が最も好ましい。炭素数1〜6のアルキル基としては直鎖でも分岐でも良いが、直鎖のものがより好ましい。炭素数1〜6の直鎖アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基などを挙げることができる。Rで示される炭素数1〜22の炭化水素基は1種のみでも、2種以上でもよい。
AOは炭素数3のオキシアルキレン基である。また、nはオキシアルキレン基AOの平均付加モル数で25以上である。nが25未満であると粘度が低く、毛髪用化粧料に配合した際のすすぎ終わった後、髪の水を切る際のすべり性が不十分である可能性がある。こうした観点からは、nを25以上とするが、50以上が更に好ましい。
また、nが大きくなるにつれて粘度が上昇する。化粧料に配合する際の配合のしやすさの観点から、nは150以下であることが好ましく、120以下であることが更に好ましい。
本発明のアルキルオキシラン誘導体は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)において、示差屈折率計を用いて得られたクロマトグラムによって規定される。このクロマトグラムとは、屈折率強度と溶出時間との関係を表すグラフである。本発明のアルキルオキシラン誘導体では、クロマトグラムが左右非対称であり、式(2)の関係を満たす。なお、M / M が1に近い値となるほど、クロマトグラムの形状は左右対称となる。

0.35≦M / M ≦0.75 ・・・・(2)
ここで、図1は、アルキルオキシラン誘導体のゲル浸透クロマトグラフィーにより得られるクロマトグラムのモデル図であり、横軸は溶出時間を、縦軸は示差屈折率計を用いて得られた屈折率強度を示す。
ゲル浸透クロマトグラフに試料溶液を注入して展開すると、最も分子量の高い分子から溶出が始まり、屈折率強度の増加に伴い、溶出曲線が上昇していく。その後、屈折率強度が最大となる極大点Kを過ぎると、溶出曲線は下降していく。
また、本発明のアルキルオキシラン誘導体のゲル浸透クロマトグラフィーにおいて、クロマトグラムの屈折率強度の極大点が複数ある場合は、それらのうち屈折率強度が最も大きい点を極大点Kとする。さらに同じ屈折率強度の極大点が複数ある場合は、溶出時間の遅いほうを屈折率強度の極大点Kとする。この際、ゲル浸透クロマトグラフィーに使用した展開溶媒などに起因するピークや、使用したカラムや装置に起因するベースラインの揺らぎによる疑似ピークは除く。
/ M は、それぞれ、以下のようにしてクロマトグラムから算出する。
(1) クロマトグラム上の屈折率強度の極大点KからベースラインBへ垂線を引き、垂線の長さをLとする。
(2) 屈折率強度がL/2となるクロマトグラム上の2点のうち、溶出時間が早いほうを点Oとし、溶出時間が遅いほうを点Qとする。
(3) 点Oと点Qを結んだ直線Gと、屈折率強度の極大点KからベースラインBへ引いた垂線との交点をPとする。
(4) 点Oと交点Pの距離をM 、交点Pと点Qの距離をM とする。
本発明のアルキルオキシラン誘導体は、M / M が0.35≦M / M ≦0.75を満たすものである。M / M が0.75より大きくなると、アルキルオキシラン誘導体の粘度の低下が生じ、これを毛髪用化粧料に配合した際、十分な、すすぎ終わった後、髪の水を切る際のすべり性を発現しない。この観点から、M / M を0.75以下とするが、0.62以下とすることが更に好ましい。
また、M / M が小さくなるほど、分子量分布における高分子量側の偏りが大きくなり、それに由来する粘度の上昇などが見られる。M / M が0.35より小さくなると、粘度が高くなりすぎ、例えば化粧料に配合しにくくなる。この観点からは、
/ M を0.35以上とするが、0.36以上とすることが更に好ましい。
好適な実施形態においては、ゲル浸透クロマトグラフィーにおいて、示差屈折率計を用いて得られた屈折率強度と溶出時間で表されるクロマトグラムが左右非対称であり、以下に示すようにして求められるクロマトグラムのピークの非対称値Asが以下の式(3)、式(4)を満たす。
As=W1/2/W5% ・・・(3)
0.30≦As≦0.70 ・・・(4)
図2のクロマトグラムのモデル図を参照しつつ、Asの算出方法について更に説明する。横軸は溶出時間を、縦軸は示差屈折率計を用いて得られた屈折率強度を示す。
ゲル浸透クロマトグラフに試料溶液を注入して展開すると、最も分子量の高い分子から溶出が始まり、屈折率強度の増加に伴い溶出曲線が上昇していく。その後、屈折率強度が最大となる極大点を過ぎ、溶出曲線は下降していく。
(1) クロマトグラム上の屈折率強度の極大点KからベースラインBへ垂線を引き、その長さをLとする。
(2) 屈折率強度がL/20となるクロマトグラム上の2点のうち、溶出時間が早いほうを点Rとし、溶出時間が遅いほうを点Sとする。
(3) 点Rと点Sを結んだ直線Hと、屈折率強度の極大点KからベースラインBへ引いた垂線との交点をTとする。
(4) 点Rと交点Tの距離をW1/2、点Rと点Sの距離をW5%とする。
好適な実施形態においては、Asが0.30≦As≦0.70を満たす。Asを0.70以下とすることによって、粘度が向上し、アルキルオキシラン誘導体を例えば毛髪用化粧料に配合した際、十分な、すすぎ終わった後、髪の水を切る際のすべり性を促進する傾向がある。この観点からは、Asを0.65以下とすることが更に好ましい。
また、Asが小さくなるほど、分子量分布における高分子両側の偏りが大きくなり、それに由来する粘度の上昇などが見られる。Asを0.30以上とすることによって、粘度が高くなりすぎるのを抑制し、化粧料に配合し易くできる。この観点からは、Asは、
0.57以上とすることが更に好ましい。
本発明において、M 、M およびAsを求めるためのゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)は、システムとしてSHODEX(登録商標) GPC101GPC専用システム、示差屈折率計としてSHODEX RI−71s、ガードカラムとしてSHODEX KF−G、カラムとしてHODEX KF804Lを3本連続装着し、カラム温度40℃、展開溶剤としてテトラヒドロフランを1ml/分の流速で流し、得られた反応物の0.1重量%テトラヒドロフラン溶液0.1mlを注入し、BORWIN GPC計算プログラムを用いて、屈折率強度と溶出時間で表されるクロマトグラムを得る。
本発明のアルキルオキシラン誘導体を製造する際には、好ましくは、開始剤として、複合金属シアン化物触媒(以下、DMC触媒と略記する) の存在下で、炭素数3のアルキレンオキサイド、すなわちメチルオキシランを開環付加させる。反応容器内に、分子中に少なくとも1個の水酸基を有する開始剤とDMC触媒を加え、不活性ガス雰囲気の攪拌下、メチルオキシランを連続もしくは断続的に添加し付加重合する。メチルオキシランは加圧して添加しても良く、大気圧下で添加しても良い。
この時、メチルオキシランの平均供給速度に制限はないがメチルオキシランの仕込み量によって変化させることが望ましい。具体的にはメチルオキシランの全供給量の5〜20wt%を供給する間の速度(単位時間あたりの供給量)をV、メチルオキシランの全供給量の20〜50wt%を供給する間の速度をV、メチルオキシランの全供給量の50〜100wt%を供給する間の速度をVとしたとき、V/V=1.1〜2.0、V/V=1.1〜1.5となるようにメチルオキシランの平均供給速度を制御することが好ましい。
また、反応温度は、50℃〜150℃が好ましく、70℃〜110℃がより好ましい。反応温度が150℃より高いと、触媒が失活するおそれがある。反応温度が50℃より低いと、反応速度が遅く生産性に劣る。
本発明における開始剤としては、式(1)において、Zが炭素数1〜22で、水酸基の数xが1〜6の化合物もしくはそれら化合物にメチルオキシラン付加したものを使用することができる。 開始剤としては、例えば、ブタノール、ブチルプロピレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシプロピレングリセリルエーテルなどが挙げられる。ZがROである場合には、開始剤としては、式(5)において、Rで示される炭素数1〜22の炭化水素基を有する1価アルコール(ROH)を使用することができる。
開始剤およびメチルオキシランに含まれる微量の水分量については特に制限はないが、開始剤に含まれる水分量については、0.5wt%以下、メチルオキシランについては0.01wt%以下であることが望ましい。
DMC触媒の使用量は、特に制限されるものではないが、生成するアルキルオキシラン誘導体に対して、0.0001〜0.1wt%が好ましく、0.001〜0.05wt%がより好ましい。DMC触媒の反応系への投入は初めに一括して導入してもよいし、順次分割して導入してもよい。重合反応終了後、複合金属錯体触媒の除去を行う。触媒の除去はろ別や遠心分離、合成吸着剤による処理など公知の方法により行うことが出来る。
本発明に用いるDMC触媒は公知のものを用いることができるが、たとえば、式(6)で表わすことができる。

Ma[M’x(CN)y]b(HO)c・(R)d ・・・(6)
式(6)中、MおよびM’は金属、Rは有機配位子、a、b、xおよびyは金属の原子価と配位数により変わる正の整数であり、cおよびdは、金属の配位数により変わる正の整数である。
金属Mとしては、Zn(II)、Fe(II)、Fe(III)、Co(II)、Ni(II)、Al(III)、Sr(II)、Mn(II)、Cr(III)、Cu(II)、Sn(II)、Pb(II)、Mo(IV)、Mo(VI)、W(IV)、W(VI)などがあげられ、なかでもZn(II)が好ましく用いられる。
金属M’としては、Fe(II)、Fe(III)、Co(II)、Co(III)、Cr(II)、Cr(III)、Mn(II)、Mn(III)、Ni(II)、V(IV)、V(V)などがあげられ、なかでもFe(II)、Fe(III)、Co(II)、Co(III)が好ましく用いられる。
有機配位子Rとしてはアルコール、エーテル、ケトン、エステルなどが使用でき、アルコールがより好ましい。好ましい有機配位子は水溶性のものであり、具体例としては、tert−ブチルアルコール、n−ブチルアルコール、iso−ブチルアルコール、N,N−ジメチルアセトアミド、エチレングリコールジメチルエーテル(グライム) 、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグライム)などが挙げられる。特に好ましくはtert−ブチルアルコールが配位したZn[Co(CN)である。
本発明のアルキルオキシラン誘導体は、原料として化粧料に配合することで化粧料に使用できる。
特に毛髪用化粧料、中でもトリートメントに配合した際は、トリートメントを洗い流す際のすべり性、すすぎ終わった後、髪の水を切る際のすべり性、乾燥後の髪の滑らかさに優れ、また髪にべたつき感を残さない点で有用である。
本発明のアルキルオキシラン誘導体は、化粧料において油剤として使用され、その濃度は0.001〜5wt%であることが好ましい。アルキルオキシラン誘導体の濃度が、0.001wt%より低いとき、十分に効果を発揮することができなくなる。また、5wt%より高い濃度であると、乾燥時に、べたべたとした感触になってしまうので化粧料として好ましくなくなる。
また、本発明の化粧料には、必要に応じて、液体油脂類、高級脂肪酸、高級アルコール、シリコン、エステル類、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性活性剤、保湿剤、防腐剤、パール化剤、pH調整剤、紫外線吸収剤、ハイドロトープ剤、香料等の他の成分を添加してもよい。
以下に、実施例を挙げて本発明を詳細に説明する。
(参考合成例:複合金属シアン化物錯体触媒の合成)
塩化亜鉛2.1gを含む2.0mlの水溶液中に、カリウムヘキサシアノコバルテートKCo(CN)を0.84g含む15mlの水溶液を、40℃にて攪拌しながら15分間かけて滴下した。滴下終了後、水16ml、tert−ブチルアルコール16gを加え、70℃に昇温し、1時間攪拌した。室温まで冷却後、濾過操作(1回目濾過)を行い、固体を得た。この固体に、水14ml、tert−ブチルアルコール8.0gを加え、30分間攪拌したのち濾過操作(2回目濾過)を行い、固体を得た。
さらに再度、この固体にtert−ブチルアルコール18.6g、メタノール1.2gを加え、30分間攪拌したのち濾過操作(3回目濾過)を行い、得られた固体を40℃、減圧下で3時間乾燥し、複合金属シアン化物錯体触媒0.7gを得た。
(合成例1)
温度計、圧力計、安全弁、窒素ガス吹き込み管、撹拌機、真空排気管、冷却コイル、蒸気ジャケットを装備したステンレス製5リットル(内容積4,890ml)の耐圧槽にn−ブタノール200gと参考合成例の複合金属シアン化物錯体触媒0.2gを仕込んだ。窒素置換後、110℃へと昇温し、0.3MPa以下の条件で、窒素ガス吹き込み管より、メチルオキシラン(住友化学製、LOT.151211D)243gを16時間かけて仕込んだ。この際、反応槽内の圧力と温度の経時的変化を測定した。
16時間後、反応槽内の圧力が急激に減少した。その後、反応槽内を110℃に保ちながら、0.6MPa以下の条件で、窒素ガス吹き込み管より、徐々にメチルオキシランを投入し、全量で3,270gのメチルオキシランを撹拌下に連続的に加圧添加した。このとき、メチルオキシランを987g導入するまでの時間は60分であり、2,470g導入するまでの時間は180分、3,270gを導入するまでの時間は270分であった。
添加終了後、110℃で1時間反応させた。反応槽から2220gを抜き取り、反応槽の残存物を110℃へと昇温し、0.6MPa以下の条件で、窒素ガス吹き込み管より、メチルオキシラン1,110gを2時間かけて添加した。添加終了後、110℃で1時間反応させた。再度、反応槽より1,044gを抜き取り、反応槽の残存物を110℃へと昇温し、0.6MPa以下の条件で、窒素ガス吹き込み管より、メチルオキシラン312gを40分かけて添加した。添加終了後110℃で1時間反応させ、窒素ガスを吹き込みながら、75〜85℃、50〜100Torrで1時間減圧処理後、ろ過を行った。得られた反応物(合成例1)について、ゲル浸透クロマトグラフィーによる測定を行った。
ゲル浸透クロマトグラフィーには、システムとしてSHODEX GPC101GPC専用システム、示差屈折率計としてSHODEX RI−71S、ガードカラムとしてSHODEX KF−GS、カラムとしてHODEX KF804Lを3本連続装着し、カラム温度40℃、展開溶剤としてテトラヒドロフランを1ml/分の流速で流し、得られた反応物の0.1重量%テトラヒドロフラン溶液0.1mlを注入し、BORWIN GPC計算プログラムを用いて、屈折率強度と溶出時間で表されるクロマトグラムを得た。図3は、得られたクロマトグラムである。このクロマトグラムからM / M を求めると、0.52であり、Asは0.58であった。
(合成例2〜6)
温度計、圧力計、安全弁、窒素ガス吹き込み管、撹拌機、真空排気管、冷却コイル、蒸気ジャケットを装備したステンレス製5リットル(内容積4,890ml)の耐圧反応装置にブチルプロピレングリコール200gと参考合成例の複合金属シアン化物錯体触媒0.2gを仕込んだ。窒素置換後、110℃へと昇温し、0.3MPa以下の条件で、窒素ガス吹き込み管より、メチルオキシラン210gを4時間かけて仕込んだ。この際、反応槽内の圧力と温度の経時的変化を測定した。
4時間後、反応槽内の圧力が急激に減少した。その後、反応槽内を110℃に保ちながら、0.6MPa以下の条件で、窒素ガス吹き込み管より、徐々にメチルオキシランを投入し、3,287gのメチルオキシランを撹拌下に連続的に加圧添加した。このとき、メチルオキシランを840g添加するまでの時間は60分、2,100g添加するまでの時間は108分、3,287g添加するまでの時間は132分であった。
添加終了後、110℃で1時間反応させた後、反応槽より1,680gを抜き取った。反応槽の残存物を110℃へと昇温し、0.6MPa以下の条件で、窒素ガス吹き込み管より、メチルオキシラン696gを77分かけて添加した。添加終了後、110℃で1時間反応させた後、再度反応槽より1,188gを抜き取り、窒素ガスを吹き込みながら、75〜85℃、50〜100Torrで1時間減圧処理後、ろ過を行った。
得られた反応物(合成例2)について、ゲル浸透クロマトグラフィーによる測定を行った。その結果、M / M は0.62、Asは0.65であった。
さらに反応槽の残存物を110℃へと昇温し、反応槽内を110℃に保ちながら、0.6MPa以下の条件で、窒素ガス吹き込み管より、メチルオキシラン291gを35分かけて添加した。添加終了後、110℃で1時間反応させた後、再度反応槽より752gを抜き取り、窒素ガスを吹き込みながら、75〜85℃、50〜100Torrで1時間減圧処理後、ろ過を行った。得られた反応物(合成例3)について、ゲル浸透クロマトグラフィーによる測定を行った。その結果、M / M は0.58、Asは0.63であった。
さらに、反応槽の残存物を110℃へと昇温し、反応槽内を110℃に保ちながら、0.6MPa以下の条件で、窒素ガス吹き込み管より、メチルオキシラン174gを20分かけて添加した。添加終了後、110℃で1時間反応させた後、再度反応槽より619gを抜き取り、窒素ガスを吹き込みながら、75〜85℃、50〜100Torrで1時間減圧処理後、ろ過を行った。得られた反応物(合成例4)について、ゲル浸透クロマトグラフィーによる測定を行った。その結果、M / M は0.52、Asは0.61であった。
さらに反応槽の残存物を110℃へと昇温し、反応槽内を110℃に保ちながら、0.6MPa以下の条件で、窒素ガス吹き込み管より、メチルオキシラン121gを30分かけて添加した。添加終了後、110℃で1時間反応させた後、再度反応槽より370gを抜き取り、窒素ガスを吹き込みながら、75〜85℃、50〜100Torrで1時間減圧処理後、ろ過を行った。得られた反応物(合成例5)について、ゲル浸透クロマトグラフィーによる測定を行った。その結果、M / M は0.42、Asは0.59であった。
さらに反応槽の残存物を110℃へと昇温し、反応槽内を110℃に保ちながら、0.6MPa以下の条件で、窒素ガス吹き込み管より、メチルオキシラン122gを30分かけて添加した。110℃で1時間反応させた後、窒素ガスを吹き込みながら、75〜85℃、50〜100Torrで1時間減圧処理後、ろ過を行った。得られた反応物(合成例6)について、ゲル浸透クロマトグラフィーによる測定を行った。その結果、M / M は0.36、Asは0.57であった。
(合成例7〜8)
温度計、圧力計、安全弁、窒素ガス吹き込み管、撹拌機、真空排気管、冷却コイル、蒸気ジャケットを装備したステンレス製5リットル(内容積4,890ml)の耐圧反応装置に、プロピレングリコールにメチルオキシランを反応させて得られた分子量700のポリオキシプロピレングリコール200gと参考合成例の複合金属シアン化物錯体触媒0.1gを仕込んだ。窒素置換後、110℃へと昇温し、0.3MPa以下の条件で、窒素ガス吹き込み管より、メチルオキシラン145gを3時間かけて仕込んだ。この際、反応槽内の圧力と温度の経時的変化を測定した。
3時間後、反応槽内の圧力が急激に減少した。その後、反応槽内を110℃に保ちながら、0.6MPa以下の条件で、窒素ガス吹き込み管より、徐々にメチルオキシランを投入し、1,230gのメチルオキシランを撹拌下に連続的に加圧添加した。このとき、メチルオキシランを130g添加するまでの時間は10分、540g添加するまでの時間は55分、1230g添加するまでの時間は60分であった。
添加終了後、110℃で1時間反応させた後、反応槽より550gを抜き取り、窒素ガスを吹き込みながら、75〜85℃、50〜100Torrで1時間減圧処理後、ろ過を行った。得られた反応物(合成例7)について、ゲル浸透クロマトグラフィーによる測定を行った。その結果、M / M は0.65、Asは0.65であった。
さらに反応槽の残存物を110℃へと昇温し、反応槽内を110℃に保ちながら、0.6MPa以下の条件で、窒素ガス吹き込み管より、メチルオキシラン870gを80分かけて添加した。110℃で1時間反応させた後、窒素ガスを吹き込みながら、75〜85℃、50〜100Torrで1時間減圧処理後、ろ過を行った。得られた反応物(合成例8)について、ゲル浸透クロマトグラフィーによる測定を行った。その結果、M / M は0.6、Asは0.6であった。
(合成例9〜11)
温度計、圧力計、安全弁、窒素ガス吹き込み管、撹拌機、真空排気管、冷却コイル、蒸気ジャケットを装備したステンレス製5リットル(内容積4,890ml)の耐圧反応装置に、グリセリンにメチルオキシランを反応させて得られた分子量510のポリオキシプロピレングリコールグリセリルエーテル100gと参考合成例の複合金属シアン化物錯体触媒0.05gを仕込んだ。窒素置換後、110℃へと昇温し、0.3MPa以下の条件で、窒素ガス吹き込み管より、メチルオキシラン50gを5時間かけて仕込んだ。この際、反応槽内の圧力と温度の経時的変化を測定した。
5時間後、反応槽内の圧力が急激に減少した。その後、反応槽内を110℃に保ちながら、0.6MPa以下の条件で、窒素ガス吹き込み管より、徐々にメチルオキシランを投入し、690gのメチルオキシランを撹拌下に連続的に加圧添加した。このとき、メチルオキシランを150g添加するまでの時間は20分、370g添加するまでの時間は15分、690g添加するまでの時間は30分であった。
添加終了後、110℃で1時間反応させた後、反応槽より480gを抜き取り、窒素ガスを吹き込みながら、75〜85℃、50〜100Torrで1時間減圧処理後、ろ過を行った。得られた反応物(合成例9)について、ゲル浸透クロマトグラフィーによる測定を行った。その結果、M / M は0.65、Asは0.66であった。
さらに反応槽の残存物を110℃へと昇温し、反応槽内を110℃に保ちながら、0.6MPa以下の条件で、窒素ガス吹き込み管より、メチルオキシラン180gを20分かけて添加した。110℃で1時間反応させた後、窒素ガスを吹き込みながら、75〜85℃、50〜100Torrで1時間減圧処理後、再度反応槽より200gを抜き取り、窒素ガスを吹き込みながら、75〜85℃、50〜100Torrで1時間減圧処理後、ろ過を行った。得られた反応物(合成例10)について、ゲル浸透クロマトグラフィーによる測定を行った。その結果、M / M は0.64、Asは0.64であった。
さらに反応槽の残存物を110℃へと昇温し、反応槽内を110℃に保ちながら、0.6MPa以下の条件で、窒素ガス吹き込み管より、メチルオキシラン140gを20分かけて添加した。110℃で1時間反応させた後、窒素ガスを吹き込みながら、75〜85℃、50〜100Torrで1時間減圧処理後、ろ過を行った。得られた反応物(合成例11)について、ゲル浸透クロマトグラフィーによる測定を行った。その結果、M / M は0.62、Asは0.61であった。
(比較合成例1)
温度計、圧力計、安全弁、窒素ガス吹き込み管、撹拌機、真空排気管、冷却コイル、蒸気ジャケットを装備したステンレス製5リットル(内容積4,890ml)の耐圧反応装置に、メチルオキシランと反応させて得られた分子量1,290のポリオキシプロピレンブチルエーテル250gと水酸化カリウム5.4gを仕込んだ。100℃で、メチルオキシラン2322gを反応させ、0℃、30分間、減圧下で残存するメチルオキシランを除去し、反応物を5Lナスフラスコに移し、速やかに1N塩酸で中和し、窒素ガス雰囲気下で脱水後、ろ過を行った。
得られた反応物(比較合成例1)について、ゲル浸透クロマトグラフィーによる測定を行った。図4は得られたクロマトグラムである。
合成例1〜11及び比較合成例1、および表2中PREMINOL S1004F(旭硝子(株)製、高分子量・低副生物ポリエーテルポリオール、官能基数1)、PREMINOL S4013F(旭硝子(株)製、高分子量・低副生物ポリエーテルポリオール、官能基数2)のクロマトグラムから求められるM / M およびAsの値、さらに化合物の特性を表1、表2に示す。
なお、比較合成例1、PREMINOL S1004F、およびPREMINOL S4013Fについては、クロマトグラムの屈折率の極大点が一つではなく、単峰系のピークでないため、最大屈折率強度の極大点をもつピークにおけるM / M およびAsの値を示す。
表1、表2中、水酸基価はJIS K−1557−1、動粘度はJIS K−2283、不飽和度はJIS K−1557に準拠して測定したものであり、分子量は水酸基価より算出したものである。
Figure 2018028066
Figure 2018028066
(実施例1〜11、比較例1〜3)
表3、表4に示す処方、及び下記製造方法により、ヘアトリートメントを調製し、「すすぎ時のすべり性」、「すすぎ終わった後、髪の水を切る際のすべり性」、「乾燥後の髪のなめらかさ」及び「べたつき感のなさ」について、以下に示す判定基準により評価判定し、結果を併せて表3、表4に示した。なお表3、表4中、セテアリルアルコールは、NAA−48(日油(株)製)、ベヘントリモニウムクロリドはカチオンVB−Mフレーク(日油(株)製)を用いた。
(製造方法)
[1]: 成分(1)、(2)を80℃に加熱して均一混合した。
[2]: 成分(3)に[1]を投入し、乳化混合した。その後、攪拌しながら、30℃以下になるまで冷却した。
[3]: [2]に対して、成分(4)〜(12)のいずれかを投入し、均一になるまで攪拌し、ヘアトリートメントを得た。
(評価方法)
25〜55歳の女性10名からなる専門パネルにより、使用時の「すすぎ時のすべり性」、「すすぎ終わった後、髪の水を切る際のすべり性」、「乾燥後の髪のなめらかさ」及び「べたつき感のなさ」の4項目について、下記基準により5段階評価した。更にそれを合計して判定した。
(基準)
評価点;5点:非常に良好、4点:良好、3点:普通、2点:やや不良、1点:不良。
Figure 2018028066
Figure 2018028066
本発明の特定の分子量分布を持つアルキルオキシラン誘導体を配合した毛髪用化粧料は、べたつきやごわつきが残らず、さらにすすぎ時のすべり性、すすぎ終わった後、髪の水を切る際のすべり性に優れていた。
比較例1では、低分子量側に広い分子量分布を持つアルキルオキシラン誘導体を配合しているが、すすぎ終わった後、髪の水を切る際のすべり性が低下し、またべたつき感があった。
比較例2、3では、非常に分子量分布の狭いアルキルオキシラン誘導体を配合したが、すすぎ時のすべり性、すすぎ終わった後、髪の水を切る際のすべり性が低下し、またべたつき感があった。

Claims (4)

  1. 式(1)で表され、かつゲル浸透クロマトグラフィー測定により求められるクロマトグラムから算出されるM とM とが式(2)の関係を満足することを特徴とする、アルキルオキシラン誘導体。

    Z−[O−(AO)n−H]x ・・・・(1)

    (式(1)中、
    Zは、炭素数1〜22で、1〜6個の水酸基を有する化合物から全ての水酸基を除いた残基を示し、
    xは1〜6の数を示し、
    AOは炭素数3のオキシアルキレン基を示し、
    nは25以上の数を示す。)

    0.35≦M / M ≦0.75 ・・・・(2)

    (前記クロマトグラム上の屈折率強度が最大となる極大点KからベースラインBへの垂線の長さをLとし、屈折率強度がL/2となるクロマトグラム上の2点のうち溶出時間が早いほうを点Oとし、溶出時間が遅いほうを点Qとし、点Oと点Qを結ぶ直線Gと前記極大点Kから前記ベースラインへ引いた垂線との交点をPとしたとき、点Oと交点Pの距離をM とし、点Qと交点Pの距離をM とする。)
  2. 前記クロマトグラムから算出されるAsが式(3)および式(4)の関係を満たすことを特徴とする、請求項1記載のアルキルオキシラン誘導体。

    As=W1/2/W5% ・・・(3)
    0.30≦As≦0.70 ・・・(4)

    (前記クロマトグラム上で屈折率強度がL/20となる2点のうち溶出時間が早いほうを点Rとし、溶出時間が遅いほうを点Sとし、点Rと点Sを結んだ直線Hと前記極大点Kから前記ベースラインBへ引いた垂線との交点をTとし、点Rと交点Tの距離をW1/2、点Rと点Sの距離をW5%とする。)
  3. 前記アルキルオキシラン誘導体が下記式(5)で表されることを特徴とする、請求項1または2記載のアルキルオキシラン誘導体。

    O−(AO)n−H ・・・・(5)

    (式(5)中、
    は炭素数1〜22の炭化水素基を示し、
    AOは炭素数3のオキシアルキレン基を示し、
    nは25以上の数を示す。)
  4. 請求項1〜3のいずれか一つの請求項に記載のアルキルオキシラン誘導体を含むことを特徴とする、毛髪用化粧料。
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