以下、図面を参照して本発明の第1の実施の形態に係るドッキングコネクタについて説明する。図1は、この第1の実施の形態に係るプラグユニットとしてのプラグ側のドッキングコネクタ(以下、プラグドッキングコネクタという。)の外観を示す斜視図である。図1に示すように、プラグドッキングコネクタ2は、2つのUSB Type C規格準拠プラグコネクタ(以下、単にプラグコネクタという。)4a,4b、4つの追加プラグコネクタ6a〜6d(6c,6dについては図3参照)、及び4つのガイド8a〜8dを有するガイドハウジング10を備えている。なお、ドッキングコネクタは、携帯型端末装置を外部機器に接続するために用いられるコネクタのことであり、機器本体に組み込まれるもの、ハウジング等により収容されケーブル等により機器と接続されているもの等、広義のドッキングコネクタのことを指す。
また、以下の説明においては、図1に示すXYZ直交座標系を設定し、この直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係等について説明する。Y軸は、2つのプラグコネクタ4a,4bを配置する方向に平行となるように設定されている。Z軸は、プラグドッキングコネクタ2をレセプタクルドッキングコネクタ42(図4参照)にドッキングさせる方向に平行となるように設定されている。X軸は、YZ平面に直交する方向に設定されている。また、ガイド8a,8b側が+X方向及びガイド8c,8d側が−X方向となるように、プラグコネクタ4b側が+Y方向及びプラグコネクタ4a側が−Y方向となるように、レセプタクルドッキングコネクタ42にプラグドッキングコネクタ2をドッキングさせる方向が+Z方向及びレセプタクルドッキングコネクタ42からプラグドッキングコネクタ2を抜去させる方向が−Z方向となるように設定されている。
図2は、2つのプラグコネクタ4a,4bの構成を示す分解図である。図2に示すように、プラグコネクタ4aは、後述するUSB Type C規格準拠レセプタクルコネクタ(以下、単にレセプタクルコネクタという。)44aの図示しないコンタクト及びコンタクト49a(図5参照)と接続する複数のコンタクト12a,14aを備えている。複数のコンタクト12aはプラグコネクタ4aの+X方向側に配置され、複数のコンタクト14aはプラグコネクタ4aの−X方向側に配置される。同様に、プラグコネクタ4bは、後述するレセプタクルコネクタ44bの図示しないコンタクト及びコンタクト49b(図5参照)と接続する複数のコンタクト12b,14bを備えている。複数のコンタクト12bはプラグコネクタ4bの+X方向側に配置され、複数のコンタクト14bはプラグコネクタ4bの−X方向側に配置される。
複数のコンタクト12a,12bは、1つの絶縁体から成るインサートハウジング16により保持されている。同様に、複数のコンタクト14a,14bは、1つの絶縁体から成るインサートハウジング18により保持されている。インサートハウジング16,18は、プラグコネクタ4aと4bとの間隔、及びプラグコネクタ4a,4bの姿勢を規定する。プラグコネクタ4aと4bとの間隔、ひいてはコンタクト12aと12bとの間隔及びコンタクト14aと14bとの間隔が規定されることにより、コンタクト12a,12bをレセプタクルコネクタ44a,44bの図示しないコンタクトに、及びコンタクト14a,14bをコンタクト49a,49b(図5参照)に確実に接続させることができる。また、プラグコネクタ4a,4bの姿勢、即ちXY平面における傾きやZ軸方向における位置及び傾きが規定されることにより、プラグコネクタ4a,4bをレセプタクルコネクタ44a,44bに損傷なく確実に嵌合させることができる。
また、プラグコネクタ4aはコンタクト12aと14aとの間にグランドプレート20a、プラグコネクタ4bはコンタクト12bと14bとの間にグランドプレート20bを備えており、グランドプレート20a,20bは、連結部22により連結されている。また、プラグコネクタ4aは2つのグランドコンタクト24a,26a、プラグコネクタ4bは2つのグランドコンタクト24b,26bを備えている。グランドコンタクト24aはプラグコネクタ4aの−Y方向側に、グランドコンタクト26aはプラグコネクタ4aの+Y方向側に配置されており、グランドコンタクト24a,26aはグランドプレート20aに接続されている。グランドコンタクト24bはプラグコネクタ4bの−Y方向側に、グランドコンタクト26bはプラグコネクタ4bの+Y方向側に配置されており、グランドコンタクト24b,26bはグランドプレート20bに接続されている。
また、プラグコネクタ4aはハウジング28aを有しており、ハウジング28a内には、インサートハウジング16に保持されている複数のコンタクト12a、インサートハウジング18に保持されている複数のコンタクト14a、グランドプレート20a、及び2つのグランドコンタクト24a,26aが配置される。また、ハウジング28aは、グランドプレートコンタクト30a,31aを保持している。
グランドプレートコンタクト30aは、ハウジング28aの+X方向側に配置されている。グランドプレートコンタクト30aは、プラグコネクタ4aがレセプタクルコネクタ44a(図4参照)と嵌合した際、レセプタクルコネクタ44aの図示しないレセプタクルグランドシェルと接続する。グランドプレートコンタクト31aは、ハウジング28aの−X方向側に配置されている。グランドプレートコンタクト31aは、プラグコネクタ4aがレセプタクルコネクタ44aと嵌合した際、レセプタクルグランドシェル52a(図5参照)と接続する。
同様に、プラグコネクタ4bはハウジング28bを有しており、ハウジング28b内には、インサートハウジング16に保持されている複数のコンタクト12b、インサートハウジング18に保持されている複数のコンタクト14b、グランドプレート20b、及び2つのグランドコンタクト24b,26bが配置される。また、ハウジング28bはグランドプレートコンタクト30b、31bを保持している。
グランドプレートコンタクト30bは、ハウジング28bの+X方向側に配置されている。グランドプレートコンタクト30bは、プラグコネクタ4bがレセプタクルコネクタ44b(図4参照)と嵌合した際、レセプタクルコネクタ44bの図示しないレセプタクルグランドシェルと接続する。グランドプレートコンタクト31bは、ハウジング28bの−X方向側に配置されている。グランドプレートコンタクト31bは、プラグコネクタ4bがレセプタクルコネクタ44bと嵌合した際、レセプタクルグランドシェル52b(図5参照)と接続する。
また、プラグコネクタ4aはシェル32aを有しており、シェル32aは、ハウジング28aの外周、インサートハウジング16の複数のコンタクト12aを保持する側(−Y方向側)、及びインサートハウジング18の複数のコンタクト14aを保持する側(−Y方向側)を覆っている。同様に、プラグコネクタ4bはシェル32bを有しており、シェル32bは、ハウジング28bの外周、インサートハウジング16の複数のコンタクト12bを保持する側(+Y方向側)、及びインサートハウジング18の複数のコンタクト14bを保持する側(+Y方向側を覆っている。
図3は、ガイドハウジング10及び追加プラグコネクタ6a〜6dの構成を示す図である。ガイドハウジング10は、図3に示すように、4つのガイド8a〜8dを備えており、2つのプラグコネクタ4a,4bを保持する。4つのガイド8a〜8dは、高強度を有する材料、例えば金属により形成されており、2つのプラグコネクタ4a,4bの周辺部に形成されている。即ち、ガイド8aはプラグコネクタ4aの+X方向側であって−Y方向側に、ガイド8bはプラグコネクタ4bの+X方向側であって+Y方向側に、ガイド8cはプラグコネクタ4aの−X方向側であって−Y方向側に、ガイド8dはプラグコネクタ4bの−X方向側であって+Y方向側に形成されている。
ガイド8aには、追加コネクタ6aを配置する配置部として、追加コネクタ6aを嵌め込むための開口33aが形成されている。同様に、ガイド8b〜8dには、追加コネクタ6b〜6dを配置する配置部として、追加コネクタ6b〜6dを嵌め込むための開口33b〜33dが形成されている。なお、配置部は、開口以外の例えば追加コネクタ6a〜6dを嵌め込むための凹みを設ける構成であってもよい。
また、ガイド8a〜8dの+Z方向側の先端部は、プラグコネクタ4a,4bの+Z方向側の先端部より+Z方向に突出している。即ち、ガイド8a〜8dは、プラグコネクタ4a,4bよりガイド8a〜8dがガイド挿入部48a〜48d(図4参照)に挿入される挿入方向(+Z方向)側に突出している。したがって、ガイド8a〜8dは、プラグドッキングコネクタ2がレセプタクルドッキングコネクタ42とドッキングする際、プラグコネクタ4a,4bがレセプタクルコネクタ44a,44bと嵌合を開始する前に、レセプタクルドッキングコネクタ42のガイド挿入部48a〜48dに挿入される。
追加プラグコネクタ6aは、図1に示すように、ガイド8aの開口33aに配置されている。追加プラグコネクタ6aは、図3に示すように、複数(この第1の実施の形態では5個)のコンタクト34a及び複数のコンタクト34aを保持するハウジング36aを備えている。コンタクト34aは、図3に示すように、追加レセプタクルコネクタ46a(図4参照)のコンタクト56aの接続端子58a(図5参照)と接続する接続面35aを有している。接続面35aは、図1に示すように、ガイド8aの表面であるガイド面9aと略同一面上に配置される。
追加プラグコネクタ6bは、ガイド8bの開口33bに配置されており、複数(この第1の実施の形態では5個)のコンタクト34b及び複数のコンタクト34bを保持するハウジング36bを備えている。コンタクト34bは、追加レセプタクルコネクタ46b(図4参照)のコンタクト56bの接続端子58b(図5参照)と接続する接続面35bを有している。接続面35bは、図1に示すように、ガイド8bの表面であるガイド面9bと略同一面上に配置される。
追加プラグコネクタ6cは、ガイド8cの開口33cに配置されており、複数のコンタクト(図示せず)及び複数のコンタクトを保持するハウジング36cを備えている。追加プラグコネクタ6dは、ガイド8dの開口33dに配置されており、複数のコンタクト(図示せず)及び複数のコンタクトを保持するハウジング36dを備えている。
次に、図面を参照して本発明の第1の実施の形態に係るレセプタクルユニットとしてのレセプタクル側のドッキングコネクタ(以下、レセプタクルドッキングコネクタという。)について説明する。図4は、第1の実施の形態に係るレセプタクルドッキングコネクタの外観を示す斜視図である。レセプタクルドッキングコネクタ42は、タブレット型PC等の携帯型端末装置に搭載されており、図4に示すように、2つのレセプタクルコネクタ44a,44b、2つの追加レセプタクルコネクタ46a,46b及び4つのガイド挿入部48a〜48dを有するガイドシェル50を備えている。
図5は、レセプタクルドッキングコネクタ42の構成について説明するための分解図である。図5に示すように、レセプタクルコネクタ44aは、プラグコネクタ4aのコンタクト12aと接続する複数のコンタクト(図示せず)、及びコンタクト14aと接続する複数のコンタクト49aを備えている。図示しない複数のコンタクトはレセプタクルコネクタ44aの+X方向側に配置され、複数のコンタクト49aはレセプタクルコネクタ44aの−X方向側に配置されている。同様に、レセプタクルコネクタ44bは、プラグコネクタ4bのコンタクト12bと接続する複数のコンタクト(図示せず)、及びコンタクト14bと接続する複数のコンタクト49bを備えている。図示しない複数のコンタクトはレセプタクルコネクタ44bの+X方向側に配置され、複数のコンタクト49bはレセプタクルコネクタ44bの−X方向側に配置される。
また、レセプタクルコネクタ44aは、レセプタクルグランドシェル52a、及び図示しないレセプタクルグランドシェルを備えている。レセプタクルグランドシェル52aは、レセプタクルコネクタ44aの−X方向側に配置され、図示しないレセプタクルグランドシェルは、レセプタクルコネクタ44aの+X方向側に配置されている。レセプタクルグランドシェル52aは、レセプタクルコネクタ44aがプラグコネクタ4aと嵌合した際、グランドプレートコンタクト31aと接続する。図示しないレセプタクルグランドシェルは、レセプタクルコネクタ44aがプラグコネクタ4aと嵌合した際、グランドプレートコンタクト30aと接続する。
レセプタクルコネクタ44bは、レセプタクルグランドシェル52b及び図示しないレセプタクルグランドシェルを備えている。レセプタクルグランドシェル52bは、レセプタクルコネクタ44bの−X方向側に配置され、図示しないレセプタクルグランドシェルは、レセプタクルコネクタ44aの+X方向側に配置されている。レセプタクルグランドシェル52bは、レセプタクルコネクタ44bがプラグコネクタ4bと嵌合した際、グランドプレートコンタクト31bと接続する。図示しないレセプタクルグランドシェルは、レセプタクルコネクタ44bがプラグコネクタ4bと嵌合した際、グランドプレートコンタクト30bと接続する。
また、複数のコンタクト49a,49b、レセプタクルコネクタ44a,44bの図示しない複数のコンタクト、レセプタクルグランドシェル52a,52b、及びレセプタクルコネクタ44a,44bの図示しないレセプタクルグランドシェルは、1つの絶縁体から成るレセプタクルハウジング54に保持されている。レセプタクルハウジング54は、レセプタクルコネクタ44aと44bとの間隔、及びレセプタクルコネクタ44a,44bの姿勢を規定する。レセプタクルコネクタ44aと44bとの間隔、ひいてはコンタクト49aと49bとの間隔が規定されることにより、コンタクト49a,49bをプラグコネクタ4a,4bのコンタクト14a,14bに確実に接続させることができる。同様に、レセプタクルコネクタ44aの図示しないコンタクトとレセプタクルコネクタ44bの図示しないコンタクトとの間隔が規定されることにより、レセプタクルコネクタ44aの図示しないコンタクト及びレセプタクルコネクタ44bの図示しないコンタクトをプラグコネクタ4a,4bのコンタクト12a,12bに確実に接続させることができる。また、レセプタクルコネクタ44a,44bの姿勢、即ちXY平面における傾きやZ軸方向における位置及び傾きが規定されることにより、レセプタクルコネクタ44a,44bをプラグコネクタ4a,4bに損傷なく確実に嵌合させることができる。
ガイドシェル50は、レセプタクルハウジング54(レセプタクルコネクタ44a,44b)の外周を覆っており、レセプタクルハウジング54を保持することにより2つのレセプタクルコネクタ44a,44bを保持している。ガイドシェル50は、4つのガイド挿入部48a〜48dを備えており、4つのガイド挿入部48a〜48dは、レセプタクルコネクタ44a,44bの周辺部に形成されている。即ち、ガイド挿入部48aはレセプタクルコネクタ44aの+X方向側であって−Y方向側に、ガイド挿入部48bはレセプタクルコネクタ44bの+X方向側であって+Y方向側に、ガイド挿入部48cはレセプタクルコネクタ44aの−X方向側であって−Y方向側に、ガイド挿入部48dはレセプタクルコネクタ44bの−X方向側であって+Y方向側に形成されている。
また、ガイド挿入部48a〜48dの挿入口は、レセプタクルコネクタ44a,44bの−Z方向側の先端部より−Z方向側に突出している。したがって、ガイド挿入部48a〜48dは、レセプタクルドッキングコネクタ42がプラグドッキングコネクタ2とドッキングする際、レセプタクルコネクタ44a,44bがプラグコネクタ4a,4bと嵌合を開始する前に、プラグドッキングコネクタ2のガイド8a〜8dを受け入れる。
追加レセプタクルコネクタ46aは、図4に示すように、ガイド挿入部48aの+X方向側に配置されている。追加レセプタクルコネクタ46aは、図5に示すように、複数(この第1の実施の形態では5個)のコンタクト56aを備えている。コンタクト56aは、追加プラグコネクタ6aのコンタクト34aと接続する接続端子58aを有しており、接続端子58aは、弾性体により形成されている。また、追加レセプタクルコネクタ46aは、複数のコンタクト56aを保持する追加レセプタクルハウジング60a、及び追加レセプタクルハウジング60aを保持するレセプタクルガイドハウジング62aを備えている。
追加レセプタクルコネクタ46bは、図4に示すように、ガイド挿入部48bの+X方向側に配置されている。追加レセプタクルコネクタ46bは、図5に示すように、複数(この第1の実施の形態では5個)のコンタクト56bを備えている。コンタクト56bは、追加プラグコネクタ6bのコンタクト34bと接続する接続端子58bを有しており、接続端子58bは、弾性体により形成されている。また、追加レセプタクルコネクタ46bは、複数のコンタクト56bを保持する追加レセプタクルハウジング60b、及び追加レセプタクルハウジング60bを保持するレセプタクルガイドハウジング62bを備えている。
なお、上述の第1の実施の形態においては、図6に示すように、レセプタクルコネクタ44aをプラグコネクタ4aに、レセプタクルコネクタ44bをプラグコネクタ4bに嵌合させる場合を例に挙げて説明した。この場合においては、追加レセプタクルコネクタ46aは追加プラグコネクタ6aに、追加レセプタクルコネクタ46bは追加プラグコネクタ6bに接続する。しかしながら、この第1の実施の形態に係るプラグドッキングコネクタ2及びレセプタクルドッキングコネクタ42は、リバーシブルコネクタであり、レセプタクルコネクタ44aをプラグコネクタ4bに、レセプタクルコネクタ44bをプラグコネクタ4aに嵌合させることも可能である。この場合においては、追加レセプタクルコネクタ46aは追加プラグコネクタ6dに、追加レセプタクルコネクタ46bは追加プラグコネクタ6cに接続する。
追加プラグコネクタ6cの図示しない複数のコンタクトは、追加レセプタクルコネクタ46bのコンタクト56bの接続端子58bと接続する接続面を有している。この接続面は、ガイド8cの表面であるガイド面(図示せず)と略同一面上に配置される。同様に、追加プラグコネクタ6dの図示しない複数のコンタクトは、追加レセプタクルコネクタ46aのコンタクト56aの接続端子58aと接続する接続面を有している。この接続面は、ガイド8dの表面であるガイド面(図示せず)と略同一面上に配置される。
この第1の実施の形態に係るプラグドッキングコネクタ2によれば、複数のコンタクト12a,12bが1つの絶縁体から成るインサートハウジング16により保持され、且つ複数のコンタクト14a,14bが1つの絶縁体から成るインサートハウジング18により保持されているため、プラグコネクタ4aと4bとの間隔、及びプラグコネクタ4a,4bの姿勢が規定されている。したがって、公差を最小限に抑えることができ、コンタクト12a,12bをレセプタクルコネクタ44a,44bの図示しないコンタクトに、コンタクト14a,14bをコンタクト49a,49bに確実に接続させることができる。また、プラグコネクタ4a,4bをレセプタクルコネクタ44a,44bに損傷なく確実に嵌合させることができる。
また、この第1の実施の形態に係るレセプタクルドッキングコネクタ42によれば、コンタクト49a,49b等が1つの絶縁体から成るレセプタクルハウジング54に保持されているため、レセプタクルコネクタ44aと44bとの間隔、及びレセプタクルコネクタ44a,44bの姿勢が規定されている。したがって、公差を最小限に抑えることができ、レセプタクルコネクタ44a,44bの図示しないコンタクトをコンタクト12a,12bに、コンタクト49a,49bをコンタクト14a,14bに確実に接続させることができる。また、レセプタクルコネクタ44a,44bをプラグコネクタ4a,4bに損傷なく確実に嵌合させることができる。
また、複数の標準規格準拠のコネクタ等の所定規格コネクタを有するドッキングコネクタに更にコネクタを追加した場合、ドッキングコネクタのサイズが大きくなるという問題があったが、この第1の実施の形態に係るプラグドッキングコネクタ2によれば、ガイド8a〜8dに追加プラグコネクタ6a〜6dを配置するため、プラグドッキングコネクタ2を小型化することができる。同様に、この第1の実施の形態に係るレセプタクルドッキングコネクタ42によれば、ガイド挿入部48a,48bに追加レセプタクルコネクタ46a,46bを配置するため、レセプタクルドッキングコネクタ42を小型化することができる。
なお、上述の第1の実施の形態に係るプラグドッキングコネクタ2においては、ガイド8a,8bのガイド面9a,9bが平面である場合を例に挙げて説明したが、ガイド面が曲面の場合であっても本発明を適用することができる。ガイド面が曲面であっても、接続面35a,35bは、ガイド面と略同一面上に配置可能である。同様に、ガイド8c,8dの図示しないガイド面も平面または曲面であり、追加コネクタ6c,6dの図示しない接続面は、ガイド8c,8dの図示しないガイド面と略同一面上に配置される。
また、上述の第1の実施の形態に係るプラグドッキングコネクタ2においては、4つの追加プラグコネクタ6a〜6dを備えているが、少なくとも2つの追加プラグコネクタを備えていればよい。また、上述の実施の形態に係るレセプタクルドッキングコネクタ42においては、2つの追加レセプタクルコネクタ46a,46bを備えているが、少なくとも1つの追加レセプタクルコネクタを備えていればよい。
また、上述の第1の実施の形態に係るプラグドッキングコネクタ2においては、ガイド8a〜8dの+Z方向における先端部がプラグコネクタ4a、4bの先端部より突出しており、レセプタクルドッキングコネクタ42のガイド挿入部48a〜48dの挿入口がレセプタクルコネクタ44a,44bの先端部より突出している。しかしながら、ガイド8a〜8dの先端部及びガイド挿入部48a〜48dの挿入口の少なくとも一方が突出していればよい。即ち、プラグコネクタ4a,4bがレセプタクルコネクタ44a,44bと嵌合を開始する前に、ガイド8a〜8dがガイド挿入部48a〜48dに挿入される構成であればよい。
また、上述の第1の実施の形態に係るプラグドッキングコネクタ2においては、プラグコネクタ4a,4bの周囲にガイド8a〜8dが形成されているが、例えば図7に示すプラグドッキングコネクタ64のようにプラグコネクタ4a,4bの間にガイド66が形成されていてもよい。この場合には、図7に示すように、ガイド66に少なくとも1つの追加プラグコネクタ68が配置される。図8は、図7に示すプラグドッキングコネクタ64とドッキングするレセプタクルドッキングコネクタ70の外観を示す図である。上述の実施の形態に係るレセプタクルドッキングコネクタ42においては、レセプタクルコネクタ44a,44bの周囲のガイド挿入部48a〜48dが形成されているが、レセプタクルドッキングコネクタ70においては、図8に示すように、レセプタクルコネクタ44a,44b(図4参照)を収容する収容部74a,74bの間にガイド挿入部72が形成されている。この場合には、プラグコネクタ68と接続する少なくとも1つの追加レセプタクルコネクタ(図示せず)がガイド挿入部72に配置される。
図7に示すガイド66は、高強度を有する材料、例えば金属により形成されており、ガイド66の先端部は、プラグコネクタ4a,4bの先端部より+Z方向に突出している。したがって、ガイド66は、プラグドッキングコネクタ64がレセプタクルドッキングコネクタ70とドッキングする際、プラグコネクタ4a,4bがレセプタクルコネクタ44a,44bと嵌合を開始する前に、レセプタクルドッキングコネクタ70のガイド挿入部72に挿入される。このプラグドッキングコネクタ64及びレセプタクルドッキングコネクタ70によれば、一つのガイド66及びガイド挿入部72を備え、ガイド66に追加プラグコネクタ68が、ガイド挿入部72に追加レセプタクルコネクタが配置されるため、プラグドッキングコネクタ64及びレセプタクルドッキングコネクタ70を小型化することができる。
次に、図面を参照して本発明の第2の実施の形態に係るドッキングコネクタについて説明する。図9は、第2の実施の形態に係るプラグユニットとしてのプラグドッキングコネクタの外観を示す斜視図、図10は、第2の実施の形態に係るプラグドッキングコネクタの外観を示す底面図である。図9及び図10に示すように、プラグドッキングコネクタ75は、2つのUSB Type C規格準拠プラグコネクタ(以下、単にプラグコネクタという。)76a,76b、2つの追加プラグコネクタ77a,77b、2つのガイド部78a,78bを有する前カバー79、及び後ろカバー81を備えている。なお、ドッキングコネクタは、携帯型端末装置を外部機器に接続するために用いられるコネクタのことであり、機器本体に組み込まれるもの、ハウジング等により収容されケーブル等により機器と接続されているもの等、広義のドッキングコネクタのことを指す。
また、以下の説明においては、図9に示すXYZ直交座標系を設定し、この直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係等について説明する。X軸は、2つのプラグコネクタ76a,76bを配置する方向に平行となるように設定されている。Y軸は、プラグドッキングコネクタ75をレセプタクルドッキングコネクタ73(図15参照)にドッキングさせる方向に平行となるように設定されている。Z軸は、YZ平面に直交する方向に設定されている。また、プラグコネクタ76b側が+X方向及びプラグコネクタ76a側が−X方向となるように、レセプタクルドッキングコネクタにプラグドッキングコネクタ75をドッキングさせる方向が+Y方向及びレセプタクルドッキングコネクタからプラグドッキングコネクタ75を抜去させる方向が−Y方向となるように設定されている。
図11は、プラグドッキングコネクタ75の構成を示す分解図、図12は、前カバー79を−Y方向から見た外観斜視図である。図9〜図12に示すように、前カバー79は、プラグコネクタ76a,76bを覆うカバーとして機能する。
前カバー79は、2つのUSB Type C規格準拠レセプタクルコネクタ(以下、単にレセプタクルコネクタという。)113a,113bを備えたレセプタクルドッキングコネクタ73(図15参照)とドッキングする際、プラグコネクタ76a,76bが2つのレセプタクルコネクタ113a,113b(図15参照)と嵌合する前に、レセプタクルドッキングコネクタ73のガイド受入部102a,102b(図15参照)に挿入される2つのガイド部78a,78bを備えている。2つのガイド部78a,78bは、前カバー79と一体に形成されており、前カバー79及び2つのガイド部78a,78bは、樹脂により形成されている。ガイド部78aはプラグコネクタ76aの−X方向側に、ガイド部78bはプラグコネクタ76bの+X方向側に形成されている。
ガイド部78aには、高強度を有する部材(この実施の形態では金属)95aがインサート成形されている。同様に、ガイド部78bには、高強度を有する部材(この実施の形態では金属)95bがインサート成形されている。金属95a,95bがガイド部78a,78bにインサート成形されることにより、ガイド部78a,78bの強度を増大させることができ、ガイド部78a,78bがレセプタクルドッキングコネクタ73のガイド受入部102a,102bに挿入される際、ガイド部78a,78bが破損するのを防止することができる。なお、金属95a,95bは、ガイド部78a,78bにインサート成形される以外に、嵌め込み、埋め込み等により組み込まれていてもよい。
また、ガイド部78a,78bの+Y方向側の先端部は、プラグコネクタ76a,76bの+Y方向側の先端部より+Y方向に突出している。即ち、ガイド部78a,78bは、プラグコネクタ76a,76bより、ガイド部78a,78bがレセプタクルドッキングコネクタ73のガイド受入部102a,102bに挿入される挿入方向(+Y方向)側に突出している。したがって、ガイド部78a,78bは、プラグドッキングコネクタ75がレセプタクルドッキングコネクタ73とドッキングする際、プラグコネクタ76a,76bがレセプタクルコネクタ113a,113bと嵌合する前に、レセプタクルドッキングコネクタ73のガイド受入部102a,102bに挿入される。
また、プラグコネクタ76a,76bを配列する配列方向に直交する方向(Z方向)におけるガイド部78a,78bの幅W(mm)は、レセプタクルコネクタ113a,113bの内径のZ方向における内径幅D(mm)以上である。なお、ガイド部78a,78bの幅W(mm)は、D≦W≦(D+0.6)であることが好ましく、D≦W≦(D+1)であることが更に好ましい。したがって、プラグドッキングコネクタ75がレセプタクルドッキングコネクタ73とドッキングする際、ガイド部78a,78bがレセプタクルコネクタ113a,113bに誤挿入されるのを防止することができる。
また、ガイド部78aには、追加プラグコネクタ77aが配置、即ち組み込まれており、追加プラグコネクタ77aは、図10に示すように、複数のコンタクト116aを備えている。コンタクト116aは、追加レセプタクルコネクタ103aのコンタクト107aの接続端子108a(図21参照)と接続する接続面を有している。接続面は、ガイド部78aの+Z側の面と略同一面上に配置される。また、追加プラグコネクタ77aは、ガイド部78aの−Z側の面にも複数のコンタクト(図示せず)を備えている。図示しないコンタクトは、追加レセプタクルコネクタ103aのコンタクト107aの接続端子108a(図21参照)と接続する接続面を有している。接続面は、ガイド部78aの−Z側の面と略同一面上に配置される。追加プラグコネクタ77aのコンタクト116a及び図示しないコンタクトは、図11に示すケーブル96aに電気的に接続されている。
また、ガイド部78bには、追加プラグコネクタ77bが配置、即ち組み込まれており、追加プラグコネクタ77bは、図10に示すように、複数のコンタクト116bを備えている。コンタクト116bは、追加レセプタクルコネクタ103b(図15参照)のコンタクトの接続端子(図示せず)と接続する接続面を有している。接続面は、ガイド部78bの+Z側の面と略同一面上に配置される。また、追加プラグコネクタ77bは、ガイド部78bの−Z側の面にも複数のコンタクト(図示せず)を備えている。図示しないコンタクトは、追加レセプタクルコネクタ103bのコンタクト107bの接続端子(図示せず)と接続する接続面を有している。接続面は、ガイド部78bの−Z側の面と略同一面上に配置される。追加プラグコネクタ77bのコンタクト116b及び図示しないコンタクトは、図11に示すケーブル96bに電気的に接続されている。
また、前カバー79のガイド部78aとガイド部78bとの間の−X方向側には、プラグコネクタ76aを覆い、プラグコネクタ76aがレセプタクルコネクタ113a(図15参照)と嵌合する嵌合部80aを露出させるための開口部86aが形成されている。また、前カバー79のガイド部78aとガイド部78bとの間の+X方向側には、プラグコネクタ76bを覆い、プラグコネクタ76bがレセプタクルコネクタ113b(図15参照)と嵌合する嵌合部80bを露出させるための開口部86bが形成されている。
また、前カバー79(ガイド部78a,78bが形成されている面の裏面)には、図12に示すように、−X方向側にケーブル収容部97a,98a、+X方向側にケーブル収容部97b,98bが形成されている。ケーブル収容部97aは、+Z方向側に位置しており、ケーブル83a(図14参照)を収容する。ケーブル収容部98aは、−Z方向側に位置しており、ケーブル84a(図14参照)を収容する。ケーブル収容部97bは、+Z方向側に位置しており、ケーブル83b(図11参照)を収容する。ケーブル収容部98bは、−Z方向側に位置しており、ケーブル84b(図11参照)を収容する。
更に、前カバー79(ガイド部78a,78bが形成されている面の裏面)には、図12に示すように、−X方向側にケーブル保持部99a,100a、+X方向側にケーブル保持部99b,100bが形成されている。ケーブル保持部99aは、+Z方向側に位置しており、後ろカバー81のケーブル保持部69a(図11参照)と共に、ケーブル83a(図11参照)を保持する。ケーブル保持部100aは、−Z方向側に位置しており、後ろカバー81のケーブル保持部71a(図11参照)と共に、ケーブル84a(図11参照)を保持する。ケーブル保持部99bは、+Z方向側に位置しており、後ろカバー81のケーブル保持部69b(図11参照)と共に、ケーブル83b(図11参照)を保持する。ケーブル保持部100bは、−Z方向側に位置しており、後ろカバー81のケーブル保持部71b(図11参照)と共に、ケーブル84b(図11参照)を保持する。ケーブル保持部99a,99b,100a,100bのそれぞれは、後述する後ろカバー81のケーブル保持部69a,69b,71a,71bのそれぞれと共にケーブル83a,83b,84a,84bのそれぞれを保持する第2保持部として機能する。第2保持部の詳細については後述する。
また、プラグコネクタ76aの外壁部、即ち後述するプラグシェル65aと、開口部86aの+Y方向側に形成される壁部87aとの間には、図9に示すように、開口部86aが形成される面(ZX平面)において前カバー79(前カバー79に固定される後ろカバー81)に対してプラグコネクタ76aが移動できるように、所定のスペースが形成されている。同様に、プラグコネクタ76bの外壁部、即ち後述するプラグシェル65bと、開口部86bの+Y方向側に形成される壁部87bとの間には、開口部86bが形成される面(ZX平面)において前カバー79(前カバー79に固定される後ろカバー81)に対してプラグコネクタ76bが移動できるように、所定のスペースが形成されている。
プラグコネクタ76aの外壁部と前カバー79(開口部86aの−Y方向側に形成される壁部88a)との間には、制御部89aが設けられている。図13は、制御部89aの構成を示す図である。制御部89aは、導電性を有する部材、例えば金属からなり、制御部89aの+Z方向側には、図13に示すように、4つのZ側弾性部90aが形成されている。また、制御部89aの−Z方向側には、4つのZ側弾性部91aが形成されている。制御部89aは、開口部86aに組み込まれており、Z側弾性部90aは、プラグコネクタ76aの+Z方向側の外壁部を弾性力により−Z方向に押している。プラグコネクタ76aの+Z方向側の外壁部は、Z側弾性部90aの弾性力を受けている。Z側弾性部91aは、プラグコネクタ76aの−Z方向側の外壁部を弾性力により+Z方向に押している。プラグコネクタ76aの−Z方向側の外壁部は、Z側弾性部91aの弾性力を受けている。
制御部89aは、Z側弾性部90a,91aの弾性力を用いて、開口部86aに対するプラグコネクタ76aのZ方向における位置を制御する。例えば、プラグコネクタ76aに−Z方向の力を加えると、Z側弾性部90aは−Z方向に伸び、Z側弾性部91aは−Z方向に縮む。したがって、プラグコネクタ76aは、プラグコネクタ76aの外壁部と壁部88aとの間に形成されている所定のスペース内を−Z方向に移動する。プラグコネクタ76aに+Z方向の力を加えると、Z側弾性部90aは+Z方向に縮み、Z側弾性部91aは+Z方向に伸びる。したがって、プラグコネクタ76aは、プラグコネクタ76aの外壁部と壁部88aとの間に形成されている所定のスペース内を+Z方向に移動する。
また、制御部89aの+X方向側には、図13に示すように、2つのX側弾性部92aが形成されている。また、制御部89aの−X方向側には、2つのX側弾性部93aが形成されている。X側弾性部92aは、プラグコネクタ76aの+X方向側の外壁部を弾性力により−X方向に押している。プラグコネクタ76aの+X方向側の外壁部は、X側弾性部92aの弾性力を受けている。X側弾性部93aは、プラグコネクタ76aの−X方向側の外壁部を弾性力により+X方向に押している。プラグコネクタ76aの−X方向側の外壁部は、X側弾性部93aの弾性力を受けている。
制御部89aは、X側弾性部92a,93aの弾性力を用いて、開口部86aに対するプラグコネクタ76aのX方向における位置を制御する。例えば、プラグコネクタ76aに−X方向の力を加えると、X側弾性部92aは−X方向に伸び、X側弾性部93aは−X方向に縮む。したがって、プラグコネクタ76aは、プラグコネクタ76aの外壁部と壁部88aとの間に形成されている所定のスペース内を−X方向に移動する。プラグコネクタ76aに+X方向の力を加えると、X側弾性部92aは+X方向に縮み、X側弾性部93aは+X方向に伸びる。したがって、プラグコネクタ76aは、プラグコネクタ76aの外壁部と壁部88aとの間に形成されている所定のスペース内を+X方向に移動する。
また、制御部89aの+Y方向側には、図13に示すように、4つのY側弾性部94aが形成されている。制御部89aは、Y側弾性部94a及び後ろカバー81に形成されている凸部67a(図11参照)を用いて、開口部86aに対するプラグコネクタ76aの姿勢を制御する。制御部89aの姿勢制御の詳細については、後述する。
また、プラグコネクタ76bの外壁部と前カバー79(開口部86bの−Y方向側に形成される壁部88b)との間には、制御部89bが設けられている。制御部89bは、導電性を有する部材、例えば金属からなり、開口部86bに組み込まれている。制御部89bの+Z方向側には、制御部89aのZ側弾性部90aと同一の機能及び作用を有する4つのZ側弾性部が形成されている。また、制御部89bの−Z方向側には、制御部89aのZ側弾性部91aと同一の機能及び作用を有する4つのZ側弾性部が形成されている。
また、制御部89bの+X方向側には、制御部89aのX側弾性部92aと同一の機能及び作用を有する2つのX側弾性部が形成されている。また、制御部89bの−X方向側には、制御部89aのX側弾性部93aと同一の機能及び作用を有する2つのX側弾性部が形成されている。また、制御部89bの+Y方向側には、制御部89aのY側弾性部94aと同一の機能及び作用を有する4つのY側弾性部が形成されている。なお、制御部89bにおけるプラグコネクタ76bの位置制御及び姿勢制御は、制御部89aにおけるプラグコネクタ76aの位置制御及び姿勢制御と同一であるため、説明を省略する。
次に、プラグコネクタ76aの構成について説明する。図14は、図10のA−A断面図である。プラグコネクタ76aは、図11及び図14に示すように、回路基板82aに実装されている。プラグコネクタ76aは、図14に示すように、レセプタクルコネクタ113a,113b(図15参照)の複数のコンタクト(図示せず)と接続する複数のコンタクト85a及び複数のコンタクト59a、並びに複数のコンタクト85a,59aを覆うプラグシェル65aを備えている。複数のコンタクト85aそれぞれは、プラグコネクタ76aの+Z方向側に配置されており、コンタクト85aの−Y方向側の端部は、回路基板82aに半田付け等により固定されている。また、複数のコンタクト85aそれぞれは、+Y方向側の端部にレセプタクルコネクタ113a,113b(図15参照)のコンタクト(図示せず)と接触するための接点部61aを備えている。複数のコンタクト59aのそれぞれは、プラグコネクタ76aの−Z方向側に配置されており、コンタクト59aの−Y方向側の端部は、回路基板82aに半田付け等により固定されている。また、複数のコンタクト59aそれぞれは、+Y方向側の端部にレセプタクルコネクタ113a,113bのコンタクト(図示せず)と接触するための接点部63aを備えている。
また、回路基板82aの+Z方向側には、複数のケーブル83aの一端が半田付け等により固定されている。複数のケーブル83aのそれぞれは、回路基板82aを介して、プラグコネクタ76aの+Z方向側に配置される複数のコンタクト85aのそれぞれに電気的に接続されている。また、回路基板82aの−Z方向側には、複数のケーブル84aの一端が半田付け等により固定されている。複数のケーブル84aのそれぞれは、回路基板82aを介して、プラグコネクタ76aの−Z方向側に配置される複数のコンタクト59aのそれぞれに電気的に接続されている。
次に、プラグコネクタ76bの構成について説明する。プラグコネクタ76bは、図11に示すように、回路基板82bに実装されている。また、プラグコネクタ76bは、図示しない複数のコンタクト及びプラグシェル65b(図9参照)を備えている。これらの構成は、プラグドッキングコネクタ75のY軸方向の中心線を線対称として、複数のコンタクト85a,59a及びプラグシェル65aの構成とそれぞれ同一である。また、回路基板82bの+Z方向側には、複数のケーブル83bの一端が半田付け等により固定されている。複数のケーブル83bのそれぞれは、プラグコネクタ76bの+Z方向側に配置される複数のコンタクト85bのそれぞれに電気的に接続されている。また、回路基板82bの−Z方向側には、複数のケーブル84bの一端が半田付け等により固定されている。複数のケーブル84bのそれぞれは、プラグコネクタ76bの−Z方向側に配置される複数のコンタクト(図示せず)のそれぞれに電気的に接続されている。
ここで、プラグコネクタ76a,76bを実装する回路基板82a,82bは、回路基板82a,82bに複数のケーブル83a,83bの一端が固定されていることから、複数のケーブル83a,83bの一端を保持する第1保持部として機能する。第1保持部の詳細については後述する。
次に、後ろカバー81の構成について説明する。後ろカバー81は、図9に示すように、前カバー79に取り付けられ固定されており、プラグコネクタ76a,76bを−Y方向側から支持している。後ろカバー81の−X方向側には、図11に示すように、前カバー79と後ろカバー81との間に形成される空間から外部へ、ケーブル96aを導出するための開口部101aが形成されている。ケーブル96aは、開口部101a内において図示しない接着剤等により固定されている。また、後ろカバー81の+X方向側には、前カバー79と後ろカバー81との間に形成される空間から外部へ、ケーブル96bを導出するための開口部101bが形成されている。ケーブル96bは、開口部101b内において図示しない接着剤等により固定されている。
また、後ろカバー81の+Y方向側の面には、制御部89aの構成の一部である凸部67a、及び制御部89bの構成の一部である凸部67bが形成されている。2つの凸部67a,67bは、+Y方向側に凸面を有しており、凸部67aは、後ろカバー81の+X方向側に配置されており、+Y方向にプラグコネクタ76aを支持する。凸部67bは、後ろカバー81の−X方向側に配置されており、+Y方向にプラグコネクタ76bを支持する。
制御部89aは、Y側弾性部94a(図13参照)及び凸部67a(図11参照)を用いて、開口部86aに対するプラグコネクタ76aの姿勢、即ちY軸方向に対する傾きを制御する。例えば、Y軸方向に対して傾いた方向の力をプラグコネクタ76aに加えると、凸部67aがプラグコネクタ76aを支持する方向及びY側弾性部94aの弾性力が変化する。そして、プラグコネクタ76aの姿勢は、プラグシェル65aと壁部87aとの間に形成されている所定のスペース内において力を加えた方向に変化する。即ち、プラグコネクタ76aは、開口部86aが形成されている面に対して傾く。プラグコネクタ76aが傾いた側に配置されるY側弾性部94aは、その弾性力を用いてプラグコネクタ76aを押すことにより、プラグコネクタ76aの傾きを補正する補正部として機能する。プラグコネクタ76aに加えられた力が解除されると、プラグコネクタ76aは、Y側弾性部94aの弾性力により、プラグコネクタ76aに力が加えられる前の姿勢に戻る。
また、後ろカバー81には、図11に示すように、+Z方向側の側部にケーブル保持部69a,69b、−Z方向側の側部にケーブル保持部71a,71bが形成されている。ケーブル保持部69aは、−X方向側に位置しており、前カバー79のケーブル保持部99a(図12参照)と共に、ケーブル83aを保持する。ケーブル保持部69bは、+X方向側に位置しており、前カバー79のケーブル保持部99b(図12参照)と共に、ケーブル83bを保持する。ケーブル保持部71aは、−X方向側に位置しており、前カバー79のケーブル保持部100a(図12参照)と共に、ケーブル84aを保持する。ケーブル保持部71bは、+X方向側に位置しており、ケーブル保持部100b(図12参照)と共に、ケーブル84bを保持する。ケーブル保持部69a,69b,71a,71bのそれぞれは、前カバー79のケーブル保持部99a,99b,100a,100bのそれぞれと共にケーブル83a,83b,84a,84bのそれぞれを保持する第2保持部として機能する。
この第2の実施の形態において、ケーブル83a(図11参照)は、プラグコネクタ76aの移動に伴い追従するフレキシブル部を有し、フレキシブル部は、第1保持部としての回路基板82a(図11参照)と第2保持部としてのケーブル保持部99a(図12参照)及びケーブル保持部69a(図11参照)との間にあるケーブル収容部97a(図12参照)に収容されている。回路基板82aは、プラグコネクタ76aに対して固定されており、フレキシブル部であるケーブル83aの一端を保持する第1保持部として機能する。前カバー79のケーブル保持部99a及び後ろカバー81のケーブル保持部69aは、カバーである前カバー79及び後ろカバー81に設けられており、フレキシブル部であるケーブル83aの他端を保持する第2保持部として機能する。
このフレキシブル部、第1保持部及び第2保持部を備えることにより、プラグコネクタ76aは、前カバー79及び後ろカバー81に対して他の部材による制限を受けることなく移動することができる。なお、フレキシブル部は、ケーブル83aである必要はなく、例えばプラグコネクタ76aのコンタクト85aであってもよい。また、第1保持部は、回路基板82aである必要はなく、例えばプラグコネクタ76aであってもよい。
次に、図面を参照して本発明の第2の実施の形態に係るレセプタクルユニットとしてのレセプタクル側のドッキングコネクタ(以下、レセプタクルドッキングコネクタという。)について説明する。図15は、第2の実施の形態に係るレセプタクルドッキングコネクタの外観を示す斜視図、図16は、第2の実施の形態に係るレセプタクルドッキングコネクタの外観を示す正面図、図17は、第2の実施の形態に係るレセプタクルドッキングコネクタの外観を示す平面図、図18は、第2の実施の形態に係るレセプタクルドッキングコネクタの外観を示す底面図である。レセプタクルドッキングコネクタ73は、タブレット型PC等の携帯型端末装置(電子機器)に搭載されており、図15に示すように、2つのレセプタクルコネクタ113a,113b、2つの追加レセプタクルコネクタ103a,103b及び2つのガイド受入部102a,102bを有するガイドシェル104を備えている。
図19及び図20はレセプタクルドッキングコネクタ73の構成について説明するための分解図であり、図19は正面側から見た斜視図、図20は背面側から見た斜視図である。レセプタクルコネクタ113aは、プラグコネクタ76a(図9参照)と嵌合し、図16に示すように、レセプタクルコネクタ113aが備えるコンタクト等(図示せず)を覆うレセプタクルシェル105aを備えている。レセプタクルコネクタ113bは、プラグコネクタ76b(図9参照)と嵌合し、図16に示すように、レセプタクルコネクタ113bが備えるコンタクト等(図示せず)を覆うレセプタクルシェル105bを備えている。
レセプタクルコネクタ113a,113bは、プラグコネクタ76a,76bと嵌合する嵌合方向(Y方向)と基板106の実装面(+Z方向側の面)とが平行となるように実装面に実装されている。また、レセプタクルコネクタ113a,113bは、それぞれ個別に基板106に実装されている。即ち、レセプタクルコネクタ113aは、レセプタクルコネクタ113bとは別に基板106に実装されている。なお、この第2の実施の形態では、2つのレセプタクルコネクタ113a,113bを備えているが、3つ以上のレセプタクルコネクタを備えるようにしてもよい。また、3つ以上のレセプタクルコネクタを備える場合には、3つ以上のレセプタクルコネクタのうちの少なくとも1つのレセプタクルコネクタは、他の少なくとも1つのレセプタクルコネクタとは別に基板106に実装される。例えば、3つのレセプタクルコネクタを備える場合には、各レセプタクルコネクタが個別に基板106に実装、または2つのレセプタクルコネクタが一体に基板106に実装され1つのレセプタクルコネクタが他の2つのレセプタクルコネクタとは別に基板106に実装される。
追加レセプタクルコネクタ103aは、図15に示すように、レセプタクルドッキングコネクタ73の−X方向側に位置しており、ガイド受入部102a内に配置されている。図21は、図16のB−B断面図である。追加レセプタクルコネクタ103aは、図16及び図21に示すように、複数(この第2の実施の形態では12個)のコンタクト107aを備えている。コンタクト107aの一端部には、図21に示すように、追加プラグコネクタ77aのコンタクト116a及び図示しないコンタクトと接続する弾性体の接続端子108aが形成されている。コンタクト107aの他端部は、図21に示すように、電線109aと電気的に接続されている。
追加レセプタクルコネクタ103bは、図15に示すように、レセプタクルドッキングコネクタ73の+X方向側に位置しており、ガイド受入部102b内に配置されている。追加レセプタクルコネクタ103bは、複数(この第2の実施の形態では12個)のコンタクト107bを備えている。コンタクト107bの一端部には、追加レセプタクルコネクタ103aのコンタクト107aと同様に、追加プラグコネクタ77bのコンタクト116b及び図示しないコンタクトと接続する弾性体の接続端子(図示せず)が形成されている。コンタクト107bの他端部は、電線109bと電気的に接続されている。
なお、上述の第2の実施の形態においては、プラグコネクタ76aをレセプタクルコネクタ113aに、プラグコネクタ76bをレセプタクルコネクタ113bに嵌合させる場合を例に挙げて説明した。この場合においては、追加レセプタクルコネクタ103aと追加プラグコネクタ77aとが嵌合し、追加レセプタクルコネクタ103bと追加プラグコネクタ77bとが嵌合する。しかしながら、この第2の実施の形態に係るプラグドッキングコネクタ75及びレセプタクルドッキングコネクタ73は、リバーシブルコネクタであり、レセプタクルコネクタ113aとプラグコネクタ76bとを、レセプタクルコネクタ113bとプラグコネクタ76aとを嵌合させることも可能である。この場合においては、追加レセプタクルコネクタ103aと追加プラグコネクタ77bとが嵌合し、追加レセプタクルコネクタ103bは追加プラグコネクタ77aとが嵌合する。
次に、ガイドシェル104の構成について説明する。ガイドシェル104は、金属等により形成されており、−X方向側に配置されるガイド受入部102a及び追加レセプタクルコネクタ103a、並びに+X方向側に配置されるガイド受入部102b及び追加レセプタクルコネクタ103bを備えている。即ち、ガイド受入部102a,102bは、一体に形成されている。ガイドシェル104は、図15に示すように、レセプタクルコネクタ113a,113bの+Z方向側の外周を覆っている。
また、ガイドシェル104は、図20に示すように、ガイド部78a,78b(図9参照)をガイド受入部102a,102bに挿入する挿入方向(+Y方向)に対して、レセプタクルコネクタ113a,113bを支持する支持部110a,110bを備えている。ガイドシェル104(支持部110a,110b)は、図20に示すように、レセプタクルコネクタ113a,113bの+Y方向側の外周を覆っている。支持部110a,110bは、ガイド部78a,78bをガイド受入部102a,102bに挿入する際に生じる+Y方向にかかる力を受ける。また、支持部110a,110bは、レセプタクルコネクタ113a,113bの基板106への取り付け強度を上げる。
また、ガイドシェル104には、追加レセプタクルコネクタ103aの近傍の−X方向側にネジを通すための孔111a、追加レセプタクルコネクタ103bの近傍の+X方向側にネジを通すための孔111bが設けられている。また、ガイドシェル104には、追加レセプタクルコネクタ103aとレセプタクルコネクタ113aとの間にネジを通すための孔114a、レセプタクルコネクタ113aとレセプタクルコネクタ113bとの間にネジを通すための孔114b、レセプタクルコネクタ113bと追加レセプタクルコネクタ103bとの間にネジを通すための孔114cが設けられている。孔111a,111b,114a〜114cは、携帯型端末装置の筐体にガイドシェル104を固定するための固定部として機能する。孔111aと基板106に形成されているネジを通すための孔112aとにネジを通し、孔111bと基板106に形成されているネジを通すための孔112bとにネジを通し、孔114aと基板106に形成されているネジを通すための孔115aとにネジを通し、孔114bと基板106に形成されているネジを通すための孔115bとにネジを通し、孔114cと基板106に形成されているネジを通すための孔115cとにネジを通し、ガイドシェル104及び基板106は、携帯型端末装置の筐体(図示せず)にネジ止めされる。即ち、ガイドシェル104は、レセプタクルコネクタ113a,113bが基板106に実装された後、基板106と共に該筐体に固定される。このとき、ガイドシェル104は、基板106の実装面(+Z方向側の面)に対向する位置(+Z方向側)から携帯型端末装置の筐体に取り付けられる。
図22は、図17のC−C断面図である。ガイドシェル104とレセプタクルコネクタ113aのレセプタクルシェル105aとは、図22に示すように、導通している。同様に、ガイドシェル104とレセプタクルコネクタ113bのレセプタクルシェル105bとは、導通している。
この第2の実施の形態に係るプラグドッキングコネクタ75によれば、ガイド部78a,78bを備えているため、プラグコネクタ76a,76bがレセプタクルコネクタ113a,113bと嵌合する前に、ガイド部78a,78bがレセプタクルドッキングコネクタ73のガイド受入部102a,102bに挿入される。したがって、プラグコネクタ76a,76bをレセプタクルコネクタ113a,113bに損傷なく確実に嵌合させることができる。
また、この第2の実施の形態に係るプラグドッキングコネクタ75によれば、制御部89a,89bを備え、プラグコネクタ76a,76bが回路基板82a,82bを介してケーブル83a,83b,84a,84b(フレキシブル部)に接続されており、フレキシブル部は第1保持部及び第2保持部に保持されている。したがって、プラグコネクタ76a,76bの位置制御及び姿勢制御を行うことができる。即ち、プラグコネクタ76a,76bが所定のスペース内において移動可能に構成されているため、公差を最小限に抑えることができ、プラグコネクタ76a,76bをレセプタクルコネクタ113a,113bに損傷なく確実に嵌合させることができる。また、レセプタクルコネクタ113a,113bと嵌合していない場合においては、制御部89a,89bによる位置制御及び姿勢制御により、プラグコネクタ76a,76bを所定の位置及び所定の姿勢に維持することができる。即ち、プラグコネクタ76a,76bの実装時における位置及び姿勢のずれを確実に吸収することができる。
また、この第2の実施の形態に係るレセプタクルドッキングコネクタ73によれば、ガイド受入部102a,102bを備えているため、プラグコネクタ76a,76bがレセプタクルコネクタ113a,113bと嵌合する前に、ガイド部78a,78bがガイド受入部102a,102bに挿入される。したがって、プラグコネクタ76a,76bをレセプタクルコネクタ113a,113bに損傷なく確実に嵌合させることができる。
また、この第2の実施の形態に係るレセプタクルドッキングコネクタ73によれば、レセプタクルコネクタ113a,113bをそれぞれ個別に基板106に実装し、その後基板106を携帯型端末装置の筐体に取り付ける際に基板106と共にガイドシェル104を取り付ける。したがって、基板106の実装面に対するレセプタクルドッキングコネクタ73の平坦度(コプラナリティ)を良好に維持することができ、平坦度が劣ることによる半田付け不良を防止することができる。
また、この第2の実施の形態に係るレセプタクルドッキングコネクタ73によれば、ガイドシェル104によりレセプタクルコネクタ113a,113bを覆い、ガイドシェル104とレセプタクルシェル105a,105bとが導通している。したがって、レセプタクルシェル105a,105bがレセプタクルコネクタ113a,113bのインナーシェルとして機能しているのに対し、ガイドシェル104をレセプタクルコネクタ113a,113bのアウターシェルとして機能させることができる。また、ガイドシェル104がレセプタクルコネクタ113a,113bを覆い、基板106に固定されているため、レセプタクルコネクタ113a,113bの基板106への取り付け強度を向上させることができる。
また、複数の標準規格準拠のコネクタ等の所定規格コネクタを有するドッキングコネクタに更にコネクタを追加した場合、ドッキングコネクタのサイズが大きくなるという問題があったが、この第2の実施の形態に係るプラグドッキングコネクタ75によれば、ガイド部78a,78bに追加プラグコネクタ77a,77bを配置するため、プラグドッキングコネクタ75を小型化することができる。同様に、この第2の実施の形態に係るレセプタクルドッキングコネクタ73によれば、ガイド受入部102a,102bに追加レセプタクルコネクタ103a,103bを配置するため、レセプタクルドッキングコネクタ73を小型化することができる。
なお、上述の第2の実施の形態に係るプラグドッキングコネクタ75においては、プラグコネクタ76a,76bが回路基板82a,82bに実装されており、プラグコネクタ76a,76bのコンタクト85a,59a,85bとケーブル83a,83b,84a,84bとが回路基板82a,82bを介して電気的に接続されている。しかしながら、これに代えて、例えば図23に示すようなプラグドッキングコネクタ117を用いてもよい。図23はプラグドッキングコネクタ117の外観を示す斜視図、図24はプラグドッキングコネクタ117の外観を示す底面図、図25はプラグドッキングコネクタ117の構成を示す分解図、図26は図24のE−E断面図である。
図25及び図26に示すように、プラグドッキングコネクタ117を構成するプラグコネクタ118a,118bは回路基板に実装されておらず、プラグコネクタ118a,118bの複数のコンタクト119a,119bとケーブル120a,120bとが半田付け等により直接接続されている。プラグドッキングコネクタ117が電子機器等に搭載される場合であって、電子機器に搭載されるプリント基板との相対位置が異なる場合であっても、プラグコネクタ118a,118bの複数のコンタクト119a,119bの形状や長さを変更することなく、プリント基板に容易に接続することができる。即ち、コンタクト119a,119bがケーブル120a,120bに接続されているため、ケーブル120a,120bを電子機器のプリント基板に接続することにより、プラグコネクタ118a,118bとプリント基板とをケーブル120a,120bを介して電気的に接続することができる。
また、上述の第2の実施の形態に係るプラグドッキングコネクタ75においては、制御部89aがプラグコネクタ76aの位置及び姿勢を制御し、且つ制御部89bがプラグコネクタ76bの位置及び姿勢を制御しているが、制御部89aのみを備える構成、または制御部89bのみを備える構成にしてもよい。制御部89a(または89b)のみを備える場合には、予めプラグコネクタ76b(または76a)の位置及び姿勢を規定し、プラグコネクタ76a(または76b)のみの位置及び姿勢を制御する。
また、上述の第2の実施の形態に係るプラグドッキングコネクタ75においては、制御部89a,89bがY側弾性部94a及び後ろカバー81の凸部67a,67bを用いてプラグコネクタ76a,76bの姿勢を制御しているが、回路基板82a,82bと後ろカバー81との間に弾性部と凸部を有する姿勢制御部を備え、この姿勢制御部によりプラグコネクタ76a,76bの姿勢を制御してもよい。
また、上述の第2の実施の形態に係るレセプタクルドッキングコネクタ73においては、図21に示すように、コンタクト107a,107bの他端部が電線109a,109bと電気的に接続されているが、これに代えて、追加レセプタクルコネクタ103,103bが追加プラグコネクタ77a,77bと嵌合する第1嵌合部とは別に基板106に予め実装されているコネクタと嵌合する第2嵌合部を備えるようにしてもよい。この場合には、コンタクト107a,107bの一端部は追加プラグコネクタ77a,77bのコンタクト116a,116b及び図示しないコンタクトと電気的に接続し、コンタクト107a,107bの他端部は基板106に予め実装されているコネクタのコンタクトと電気的に接続する。
また、上述の第2の実施の形態に係るレセプタクルドッキングコネクタ73においては、図21に示すように、コンタクト107a,107bの他端部が電線109a,109bと電気的に接続されているが、これに代えて、例えば図27に示すようなレセプタクルドッキングコネクタ121を用いてもよい。図27はレセプタクルドッキングコネクタ121の外観を示す斜視図、図28はレセプタクルドッキングコネクタ121の外観を示す正面図、図29はレセプタクルドッキングコネクタ121の構成を示す分解図、図30は図28のF−F断面図である。図27〜図30に示すように、レセプタクルドッキングコネクタ121を構成する追加レセプタクルコネクタ122a,122bのコンタクト123a,123bには、電線が接続されていない。また、レセプタクルドッキングコネクタ121を構成するガイドシェル124は、プラグドッキングコネクタのガイド部をガイド受入部125a,125bに挿入する挿入方向(+Y方向)に対して、追加レセプタクルコネクタ122a,122bを支持している。
また、上述の第2の実施の形態に係るレセプタクルドッキングコネクタ73においては、2つのガイド受入部102a,102bを備えているが、1つのガイド受入部または3つ以上のガイド受入部を備えるようにしてもよい。3つ以上のガイド受入部を備える場合であっても、ガイド受入部は一体に形成される。
また、この第2の実施の形態に係るレセプタクルドッキングコネクタ73によれば、リバーシブルコネクタであり、2つの追加レセプタクルコネクタ103a,103bを備えているが、1つの追加レセプタクルコネクタを備えるようにしてもよい。この場合においては、プラグコネクタ76aがレセプタクルコネクタ113aと嵌合する際、追加プラグコネクタ77aが追加レセプタクルコネクタと嵌合し、プラグコネクタ76bがレセプタクルコネクタ113bと嵌合する際、追加プラグコネクタ77bが追加レセプタクルコネクタと嵌合する。
また、上述の第2の実施の形態においては、ガイド部78a,78bの先端部のみがプラグコネクタ76a,76bの先端部より突出しているが、ガイド受入部102a,102bの先端部のみがレセプタクルコネクタ113a,113bの先端部より突出していてもよい。また、ガイド部78a,78bの先端部がプラグコネクタ76a,76bの先端部より突出し、且つガイド受入部102a,102bの先端部がレセプタクルコネクタ113a,113bの先端部より突出していてもよい。
なお、上述の各実施の形態に係るプラグドッキングコネクタにおいては、2つのUSB Type C規格準拠プラグコネクタを備えているが、3つ以上のUSB Type C規格準拠プラグコネクタを備えてもよい。また、USB Type C規格準拠プラグコネクタに代えて、USB Type C規格準拠プラグコネクタ以外の複数の標準規格準拠のプラグコネクタを備えてもよい。また、標準規格準拠のプラグコネクタ以外の所定の規格を有する複数の所定規格プラグコネクタを備えてもよい。
同様に、上述の各実施の形態に係るレセプタクルドッキングコネクタにおいては、2つのUSB Type C規格準拠レセプタクルコネクタを備えているが、3つ以上のUSB Type C規格準拠レセプタクルコネクタを備えてもよい。また、USB Type C規格準拠レセプタクルコネクタに代えて、USB Type C規格準拠レセプタクルコネクタ以外の複数の標準規格準拠のレセプタクルコネクタを備えてもよい。また、標準規格準拠のレセプタクルコネクタ以外の所定の規格を有する複数の所定規格レセプタクルコネクタを備えてもよい。
また、上述の各実施の形態においては、プラグコネクタの位置及び姿勢を制御しているが、プラグコネクタの位置のみを制御する構成にしてもよく、またはプラグコネクタの姿勢のみを制御する構成にしてもよい。
また、上述の各実施の形態に係るプラグドッキングコネクタにおいては、2つまたは4つの追加プラグコネクタを備えているが、1つ、3つまたは5つ以上の追加プラグコネクタを備えてもよい。同様に、上述の各実施の形態に係るレセプタクルドッキングコネクタにおいては、2つまたは4つの追加レセプタクルコネクタを備えているが、1つ、3つまたは5つ以上の追加レセプタクルコネクタを備えてもよい。