JP2018020756A - ホームドア制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】無線通信を利用することなく、鉄道車両の車両ドアの閉状態に連動させてホームドアを自動的に閉状態に制御し得るホームドア制御システムを提供する。【解決手段】鉄道車両10の車両ドア12に識別表示として設けられるQRコード50は、車両ドア12が閉状態である場合にカメラ30による撮像画像から制御部41のデコード処理により認識されるように配置される。【選択図】図2

Description

本発明は、ホームに設置されたホームドアを制御するホームドア制御システムに関するものである。
近年、駅のホームからの落下事故防止等の観点から、鉄道車両の車両ドアの開閉と連動するように開閉させるホームドアをホームに設置している駅が増えてきている。このようなホームドアを車両ドアの閉状態に連動させて自動的に閉状態に制御する技術として、例えば、下記特許文献1に開示されるホーム柵開閉システムが知られている。このホーム柵開閉システムは、1系統の無線通信を用いてドア開閉動作の情報を確実に伝送する目的で、列車に設置される車両ドア操作装置および車上無線機と、ホームに設置される地上無線機およびホーム柵制御装置とを備えるように構成されている。そして、低出力モードの車上無線機と低出力モードの地上無線機との間での通信の確立によって列車とホームを関連づけた後、車両ドア操作装置とホーム柵制御装置とは、高出力モードの車上無線機と高出力モードの地上無線機との間の通信によって車両ドアとホームドアとのドア開閉動作を連動させて制御する。
特開2014−218184号公報
ところで、上記特許文献1に開示されるように鉄道車両(列車)に車上無線機等を設置する構成では、そのホームを利用する全ての鉄道車両に同等の無線通信機能を有する無線機等を設置するため、ホームドアの設置に合わせて鉄道車両の工事・改造等が必要となる。特に、複数の鉄道会社の鉄道車両が同じホームに乗り入れる場合には全ての鉄道車両に既定の無線機等を設置するための工事・改造等が必要となるだけでなく、一部の鉄道車両の仕様によってはその鉄道車両に上記既定の無線機等を設置することが困難な場合も想定される。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、無線通信を利用することなく、鉄道車両の車両ドアの閉状態に連動させてホームドアを自動的に閉状態に制御し得るホームドア制御システムを提供することにある。
上記目的を達成するため、特許請求の範囲の請求項1に記載の発明は、駅のホーム(2)に配置されたホームドア(20)を制御するホームドア制御システム(1)であって、少なくとも鉄道車両(10)の車両ドア(12)に設けられる識別表示(50〜56)と、前記識別表示を撮像する撮像手段(30)と、前記撮像手段による撮像画像から前記識別表示を認識可能な認識手段(41)と、前記認識手段により前記識別表示が認識される場合に前記ホームドアを閉状態に制御する制御手段(40)と、を備え、前記識別表示は、前記車両ドアが閉状態である場合に前記撮像手段による撮像画像から前記認識手段により認識されるように配置されることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、駅のホーム(2)に配置されたホームドア(20)を制御するホームドア制御システム(1)であって、少なくとも鉄道車両(10)の車両ドア(12)に設けられる識別表示(50〜56)と、前記識別表示を撮像する撮像手段(30)と、前記撮像手段による撮像画像から前記識別表示を認識可能な認識手段(41)と、前記ホームドアの開閉状態を制御する制御手段(40)と、を備え、前記識別表示は、前記車両ドアが閉状態である場合に前記撮像手段による撮像画像から前記認識手段により認識されて、前記車両ドアが開状態である場合に前記撮像手段による撮像画像から前記認識手段により認識されないように配置され、前記制御手段は、前記認識手段により前記識別表示が認識される場合に前記ホームドアを閉状態に制御し、前記認識手段により前記識別表示が認識されない場合に前記ホームドアを開状態に制御することを特徴とする。
なお、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
請求項1の発明では、鉄道車両の車両ドアに設けられる識別表示は、車両ドアが閉状態である場合に撮像手段による撮像画像から認識手段により認識されるように配置される。これにより、撮像された撮像画像から識別表示が認識される場合には車両ドアが閉状態であると判断できるので、この場合に制御手段によりホームドアを閉状態に制御することで、無線通信を利用することなく、鉄道車両の車両ドアの閉状態に連動させてホームドアを自動的に閉状態に制御することができる。
請求項2の発明では、鉄道車両の車両ドアに設けられる識別表示は、車両ドアが閉状態である場合に撮像手段による撮像画像から認識手段により認識されて、車両ドアが開状態である場合に撮像手段による撮像画像から認識手段により認識されないように配置される。これにより、撮像された撮像画像から識別表示が認識される場合には車両ドアが閉状態であると判断できるので、この場合に制御手段によりホームドアを閉状態に制御することで、無線通信を利用することなく、鉄道車両の車両ドアの閉状態に連動させてホームドアを自動的に閉状態に制御することができる。また、鉄道車両がホームに存在するにも関わらず、撮像された撮像画像から識別表示が認識されない場合には車両ドアが開状態であると判断できるので、この場合に制御手段によりホームドアを開状態に制御することで、無線通信を利用することなく、鉄道車両の車両ドアの開状態に連動させてホームドアを自動的に開状態に制御することができる。すなわち、無線通信を利用することなく、鉄道車両の車両ドアの開閉状態に連動させてホームドアを自動的に開閉することができる。
請求項3の発明では、認識手段により停止している識別表示が認識された後に当該識別表示が移動していると認識される場合に、ホームドアが制御手段により開状態に制御される。これにより、車両ドアが開状態となることで識別表示が移動して認識されなくなる前に車両ドアが開状態であると判断してホームドアを開状態に制御できるので、車両ドアが開き始めるタイミングに対するホームドアが開き始めるタイミングの遅れを小さくすることができる。このため、ホームドアを設けたことで延長される鉄道車両のホーム停止時間を短縮することができる。
請求項4の発明では、撮像手段は、車両ドアが閉状態であるときの識別表示が撮像視野内に位置し、車両ドアが開状態であるときの識別表示が撮像視野外に位置するように設置される。これにより、車両ドアが開状態であるときには識別表示が認識手段により認識されないので、開状態の車両ドアが閉状態であると誤認されることを抑制することができる。特に、車両ドアが開状態であるときの識別表示が撮像視野外に位置することを前提に撮像視野を可能な範囲で広げることで閉まり始めた車両ドアの識別表示を迅速に認識することができ、車両ドアが閉まり始めるタイミングに対するホームドアが閉まり始めるタイミングの遅れを小さくすることができる。このため、ホームドアを設けたことで延長される鉄道車両のホーム停止時間を短縮することができる。
請求項5の発明では、撮像手段は、鉄道車両の停止位置のずれを考慮して、車両ドアが閉状態であるときの識別表示が撮像視野内に位置し、車両ドアが開状態であるときの識別表示が撮像視野外に位置するように設置される。これにより、鉄道車両の停止位置がずれたとしても、車両ドアが開状態であるときには識別表示が認識手段により認識されないので、開状態の車両ドアが閉状態であると誤認されることを確実に抑制することができる。
請求項6の発明では、識別表示は、車両ドアが開状態であるときに少なくとも一部が撮像手段により撮像されないように隠蔽される位置に設けられるため、車両ドアが開状態であるときには識別表示が認識手段により認識されることもないので、開状態の車両ドアが閉状態であると誤認されることを確実に抑制することができる。
請求項7の発明では、識別表示は、閉状態の車両ドアが開動作の開始直後から開状態となるまで撮像手段により撮像されないように隠蔽される位置に設けられるため、車両ドアが開動作を開始すると閉動作が完了するまで識別表示が認識手段により認識されなくなる。これにより、車両ドアの開動作開始から閉動作完了までを容易に把握することができる。
請求項8の発明では、認識手段により認識された識別表示の移動方向が所定の方向であると判定手段により判定される場合に、ホームドアが制御手段により閉状態に制御される。これにより、上記所定の方向(すなわち、車両ドアの開閉方向)と異なる方向に移動しているものは、認識手段により識別表示と認識されないので、誤認され難くなり、認識手段による識別表示の認識精度を向上させることができる。
請求項9の発明では、識別表示は、所定の情報が光学的に読み取り可能に記録された情報コードである。情報コードは、その目的上、撮像画像から認識しやすく生成されるため、誤認され難くなり、認識手段による識別表示の認識精度を向上させることができる。
請求項10の発明では、認識手段は、撮像手段によって撮像された情報コードから所定の情報を読み取った場合に、識別表示を認識する。このように、情報コードに記録される情報まで確認して認識することで、より一層誤認され難くなり、認識手段による識別表示の認識精度をさらに向上させることができる。
請求項11の発明では、情報コードは、所定の情報を所定の暗号化方式に基づいて暗号化するように生成される。このため、第三者では情報コードに記録される情報を読み取ることができないため、識別表示(情報コード)を偽造する等の不正行為を抑制することができる。
請求項12の発明では、複数の情報コードは、記録される所定の情報が互いに関連するように生成されるため、所定数の情報コードから情報をそれぞれ読み取れたとしても、それらが関連していなければ識別表示として認識されることはない。このため、識別表示を誤認し難くなり、認識手段による識別表示の認識精度を向上させることができる。
請求項13の発明では、識別表示は車両ドアの窓に設けられるため、識別表示が枠体に設けられる場合と比較して、識別表示を容易に大きく表示でき、認識手段による識別表示の認識精度を向上させることができる。
請求項14の発明では、識別表示は、窓の車内側に貼付される車内用の広告に対して裏面側となるように当該窓の車外側に貼付される。これにより、識別表示が広告の邪魔にならず窓を介した景観等を遮ることもないので、効率的な識別表示の配置を実現することができる。
請求項15の発明では、識別表示は、車両ドアの窓に対して車内側から貼付されるため、識別表示が車外側から貼付される場合と比較して、識別表示に対する汚れの付着や剥がれ、損傷等を抑制でき、認識手段による識別表示の認識精度をさらに向上させることができる。
請求項16の発明では、車両ドアの窓は、2つのガラスを有する二重ガラスとして構成され、識別表示は、2つのガラスの間にて貼付される。これにより、識別表示に対する汚れの付着や剥がれ、損傷等を確実に抑制でき、認識手段による識別表示の認識精度をより一層向上させることができる。
請求項17の発明では、識別表示は、閉状態の一方のドアおよび他方のドアの双方に跨るように設けられるため、車両ドアが閉状態とならなければ識別表示を認識できないので、開状態の車両ドアが閉状態であると誤認されることを確実に抑制することができる。
請求項18の発明では、識別表示は、車両ドアを囲い、当該車両ドアとともに移動しない部位と閉状態の車両ドアとの双方に跨るように設けられるため、車両ドアが閉状態とならなければ識別表示を認識できないので、開状態の車両ドアが閉状態であると誤認されることを確実に抑制することができる。
請求項19の発明では、認識手段により複数の識別表示が全て認識される場合に、ホームドアが制御手段により閉状態に制御される。このため、複数の識別表示のうちの一部だけが認識されても全ての識別表示が認識されない限りホームドアが閉状態に制御されることもないので、仮に複数の識別表示のうちの一部に似ている表示が認識されたとしても、開状態の車両ドアが閉状態であると誤認されることを確実に抑制することができる。
請求項20の発明のように、複数の識別表示のうちの一部が一方のドアに設けられ、他の一部が他方のドアに設けられてもよい。
請求項21の発明では、撮像手段により撮像された撮像画像に基づいて複数の識別表示のうちの少なくとも一部が移動しているか否かについて移動判定手段により判定される。そして、認識手段による認識結果に加えて移動判定手段による判定結果に基づいてホームドアが制御手段により制御される。これにより、識別表示が移動しているか否かに基づいて車両ドアが開閉動作中であるか否かを把握したうえでホームドアを制御できるので、ホームドアの開閉タイミングと車両ドアの開閉タイミングとの差を容易に調整することができる。
請求項22の発明では、撮像手段により撮像された複数の識別表示の全てが同じ方向に移動していると移動判定手段により判定される場合に、鉄道車両が移動中であるとしてホームドアが制御手段により制御される。鉄道車両が移動中である場合には全ての識別表示が同じ方向に移動するため、この全ての識別表示が同じ方向へ移動しているとの判定に応じて鉄道車両が移動中であると判断でき、鉄道車両の移動にともない車両ドアが移動してもその車両ドアが開閉動作しているとの誤認を抑制することができる。
請求項23の発明では、認識手段により認識された複数の識別表示のうち一方のドアに設けられる一部の移動方向と他方のドアに設けられる他の一部の移動方向とが近づく方向であると移動判定手段により判定される場合に、ホームドアが制御手段により閉状態に制御される。一方のドアと他方のドアとが近づく方向に移動している場合には車両ドアが閉動作していると判断できるので、この場合にホームドアを閉状態に制御することで、車両ドアが閉まり始めるタイミングに対するホームドアが閉まり始めるタイミングの遅れを小さくすることができる。
請求項24の発明では、撮像手段により撮像された複数の識別表示のうち一方のドアに設けられる一部の移動方向と他方のドアに設けられる他の一部の移動方向とが遠ざかる方向であると移動判定手段により判定される場合に、ホームドアが制御手段により開状態に制御される。一方のドアと他方のドアとが遠ざかる方向に移動している場合には車両ドアが開動作していると判断できるので、この場合にホームドアを開状態に制御することで、車両ドアが開き始めるタイミングに対するホームドアが開き始めるタイミングの遅れを小さくすることができる。
請求項25の発明のように、複数の識別表示には、車両ドアを囲い、当該車両ドアとともに移動しない部位に設けられる他の識別表示が含まれてもよい。
請求項26の発明では、撮像手段により撮像された撮像画像に基づいて複数の識別表示のうちの少なくとも一部が移動しているか否かについて移動判定手段により判定される。そして、認識手段による認識結果に加えて移動判定手段による判定結果に基づいてホームドアが制御手段により制御される。これにより、識別表示が移動しているか否かに基づいて車両ドアが開閉動作中であるか否かを把握したうえでホームドアを制御できるので、ホームドアの開閉タイミングと車両ドアの開閉タイミングとの差を容易に調整することができる。
請求項27の発明では、撮像手段により撮像された複数の識別表示の全てが移動していると移動判定手段により判定される場合に、鉄道車両が移動中であるとしてホームドアが制御手段により制御される。鉄道車両が移動中である場合には全ての識別表示が同じ方向に移動するため、全ての識別表示が移動しているとの判定に応じて鉄道車両が移動中であると判断でき、鉄道車両の移動にともない車両ドアが移動してもその車両ドアが開閉動作しているとの誤認を抑制することができる。
請求項28の発明では、撮像手段により撮像された複数の識別表示のうち他の識別表示を除く識別表示が移動していると移動判定手段により判定される場合に、車両ドアが閉動作中または開動作中であるとしてホームドアが制御手段により制御される。複数の識別表示のうち他の識別表示を除く識別表示が移動している場合には車両ドアが閉動作または開動作していると判断できるので、車両ドアの閉動作中または開動作中に当該車両ドアが閉動作完了(閉状態)または開動作完了(開状態)であると誤認されることを抑制することができる。
請求項29の発明では、識別表示は、少なくとも車両ドアの開閉時における当該識別表示の移動方向に関する情報が光学的に読み取り可能に記録された情報コードである。これにより、撮像した情報コードから移動方向に関する情報を解読して取得することで、移動している情報コードが設けられた車両ドアが閉動作状態および開動作状態のどちらの状態であるかを容易に把握することができる。
請求項30の発明では、車両ドアの開閉方向と当該車両ドアに設けられる識別表示に関する情報とが関連付けられて記憶される記憶手段を備えている。これにより、識別表示を撮像するごとにその撮像した識別表示に関する情報を記憶手段から読み出すことで、移動している識別表示が設けられた車両ドアが閉動作状態および開動作状態のどちらの状態であるかを容易に把握することができる。
請求項31の発明では、撮像手段により撮像された複数の識別表示の全てが所定時間移動していないと移動判定手段により判定される場合に、車両ドアが停止しているとしてホームドアが制御手段により制御される。これにより、車両ドアが停止(移動)しているか否かを容易に把握できるので、車両ドアの閉動作中または開動作中に当該車両ドアが閉動作完了(閉状態)または開動作完了(開状態)であると誤認されることを抑制することができる。
請求項32の発明では、移動判定手段の判定結果に基づいて車両ドアの閉動作を検出した直後に、認識手段により認識された複数の識別表示の全てが所定時間移動していないと移動判定手段により判定される場合に、ホームドアが制御手段により閉状態に制御される。これにより、乗客の荷物等が車両ドアに挟まったために車両ドアが再び開くような場合であっても、ホームドアが閉状態に制御されることもないので、不要なホームドアの閉動作を抑制することができる。
請求項33の発明では、移動判定手段の判定結果に基づいて鉄道車両の移動を検出した直後に、撮像手段により撮像された複数の識別表示の全てが所定時間移動していないと移動判定手段により判定される場合に、車両ドアが開状態となる直前の鉄道車両の停止状態であるとしてホームドアが制御手段により制御される。鉄道車両の移動検出直後に複数の識別表示の全てが所定時間移動していないと判定される場合には、車両ドアが開状態となる直前の鉄道車両の停止状態であると判断できるので、ホームドアを円滑に開動作するように制御することができる。
請求項34の発明では、識別表示は、少なくとも上記所定時間に関する情報を含めた情報が光学的に読み取り可能に記録された情報コードである。これにより、鉄道車両ごとまたは識別表示が設けられる車両ドアごとに車両ドアの開閉タイミングが異なる場合であっても、その識別表示が設けられる車両ドアの開閉に関して適した時間を上記所定時間として容易に設定することができる。
請求項35の発明では、認識手段により複数の識別表示が全て認識されるとともに検出手段により検出された複数の識別表示の相対位置が既定の位置関係となる場合に、ホームドアが制御手段により閉状態に制御される。これにより、検出手段により検出された複数の識別表示の相対位置が既定の位置関係となっていない場合には、車両ドアが物体を挟み込んで完全に閉まっていない状態を想定できるので、車両ドアが閉状態であることを認識できるだけでなく、車両ドアが完全に閉まっていない状態であることも認識することができる。
請求項36の発明では、識別表示は、可視光と異なる所定の波長帯の光が照射されたときに所定の反射特性を示すように設けられ、識別表示の少なくとも一部は、所定の波長帯の光を透過させて可視光の透過を妨げる被覆部により被覆される。上述のように構成される識別表示は、上記所定の波長帯の光が照射されることで、上記被覆部が取り除かれた状態で撮像可能となるので、上記所定の波長帯の光を照射できる照明光源を用意することで識別表示を認識可能に撮像できる。一方、上述のような照明光源が無ければ被覆部により妨げられて識別表示を完全に撮像できないことから、当該識別表示を認識できなくなる。このため、第三者では識別表示自体を正確に認識し難くなり、類似の識別表示を偽造する等の不正行為を抑制することができる。
請求項37の発明では、被覆部は、識別表示の全てを覆い、当該識別表示が設けられる周囲の車両ドアの色に対して同色となるため、識別表示だけでなく被覆部をも視認困難となるので、上記不正行為をより抑制することができる。
請求項38の発明では、被覆部は、形状、模様や色彩を変化させた任意の図形から構成される。このように被覆部が任意の図形から構成されても、この被覆部が上記所定の波長帯の光の照射に応じた識別表示からの反射光を透過させるので、上記不正行為を抑制するとともに被覆部に関してデザイン性を高めることができる。
請求項39の発明では、撮像手段は、車両ドアの開状態時および閉状態時を含む停止時を除き、車両ドアの開閉動作時に撮像画像から識別表示を認識不能なシャッタ速度に設定される。これにより、車両ドアの開閉動作時に撮像された識別表示はぼけてしまって認識されないことから、識別表示が認識可能に撮像されているか否かに基づいて車両ドアが開閉動作中であるか否かを容易に把握でき、車両ドアが開閉動作中であるか否かを把握したうえでホームドアを制御することができる。
請求項40の発明では、識別表示は、少なくとも上記シャッタ速度に関する情報を含めた情報が光学的に読み取り可能に記録された情報コードである。これにより、鉄道車両ごとまたは情報コードが設けられる車両ドアごとに車両ドアの開閉速度が異なる場合であっても、撮像した情報コードから上記シャッタ速度に関する情報を解読して取得することで、情報コードごとに車両ドアの開閉動作中の認識不能なシャッタ速度を撮像手段にて設定することができる。
請求項41の発明では、撮像手段は、識別表示が設けられる1つの車両ドアに向けて複数設けられる。これにより、ホームに設けられる柱や壁などの設置物のために1つの撮像手段を識別表示に対して撮像しやすい位置に設置し難い設置環境や鉄道車両の停止位置のずれが大きくなるような環境等であっても、複数の撮像手段を利用することで識別表示の撮像に関して必要な撮像視野を容易に確保でき、各撮像手段の設置容易性も向上させることができる。
請求項42の発明では、複数の撮像手段は、互いに撮像視野の一部が重なるようにそれぞれ配置されるため、識別表示を撮像するための撮像視野を、1つの撮像手段を用いる場合と比較して広くすることができる。
請求項43の発明では、複数の撮像手段は、少なくとも識別表示が撮像される可能性がある範囲について互いに撮像視野が重なるようにそれぞれ配置される。これにより、閉状態の車両ドアの識別表示が複数の撮像手段のうちの1つで撮像されなくても他の撮像手段で撮像されることで、その車両ドアに対する識別表示の撮像に関して冗長性(ロバスト性)を確保することができる。
請求項44の発明では、複数の撮像手段のうち一部の撮像周期と少なくとも他の一部の撮像周期とが、識別表示に照射される照明光の照明周期の半周期分ずらされている。これにより、識別表示に照射される照明光の明るさが周期的に変化する場合でも、一部の撮像手段にて撮像される識別表示と他の一部の撮像手段にて撮像される識別表示との双方が同時に暗い状態で撮像されることもないので、フリッカーの影響を回避することができる。
請求項45の発明では、複数の撮像手段は、少なくとも一部が互いに光軸が平行とならないようにそれぞれ配置されるため、撮像視野を広げるためにそれぞれの光軸が平行となるように各撮像手段が配置される場合と比較して、各撮像手段の設置容易性を向上させることができる。特に、少なくとも識別表示が撮像される可能性がある範囲について互いに撮像視野が重なるように各撮像手段が配置されていれば、例えば、あるタイミングにて一部の撮像手段が太陽光の西日やスポットライト、鏡面反射等の影響を受けるような状況であっても他の撮像手段がその影響を受け難くなることから、1つの車両ドアに対する識別表示の撮像に関して冗長性(ロバスト性)を向上させることができる。
請求項46の発明では、認識手段は、1つの車両ドアについて、複数の撮像手段のいずれか1つによる撮像画像について識別表示を認識するための処理を行う。これにより、複数の撮像手段による全ての撮像結果を常に考慮しなくてもよいため、識別表示の認識判定、すなわち、車両ドアの状態判定を単純化することができる。
請求項47の発明では、認識手段は、1つの車両ドアについて、複数の撮像手段によるそれぞれの撮像画像について識別表示を認識するための処理を行う。これにより、例えば、複数の撮像手段のうちの1つでも識別表示が撮像されれば対応する車両ドアが閉状態であると判断できるので、1つの車両ドアに対する識別表示の認識に関して冗長性(ロバスト性)を向上させることができる。
請求項48の発明では、認識手段は、車両ドアごとに1つ配置されるように複数設けられ、制御手段は、複数の認識手段によるそれぞれの認識結果に基づいてホームドアを制御する。これにより、車両ドアごとに認識結果が集約されるので、車両ドアごとに閉状態等を容易に把握することができる。
請求項49の発明では、複数の撮像手段のいずれか1つは、自ら撮像した撮像画像と残りの撮像手段から取得した撮像画像とから識別表示を認識可能に認識手段として機能するように構成される。これにより、認識手段としての機能を兼備する1つの撮像手段をマスター機、他の撮像手段をスレーブ機として構成することができ、制御手段はマスター機からそれぞれ認識結果を取得できるので、各撮像手段と制御手段との通信構成を簡素化することができる。
請求項50の発明では、識別表示は、鉄道車両の複数の車両ドアのうちの少なくとも一部にそれぞれ設けられ、撮像手段は、識別表示が設けられる複数の車両ドアのうちの少なくとも一部に向けてそれぞれ設けられ、認識手段は、撮像手段が向けられる車両ドアごとに当該撮像手段から撮像画像をそれぞれ取得し、取得した複数の撮像画像について識別表示を認識するための処理を行う。これにより、複数の車両ドアのそれぞれの閉状態等を考慮してホームドアが制御されるので、より実状に即したホームドアの自動制御を行うことができる。
請求項51の発明では、認識手段は、撮像手段が向けられる車両ドアごとに当該撮像手段から撮像画像をそれぞれ取得し、取得した複数の撮像画像のうちの一部について識別表示を認識するための処理を行う。これにより、複数の車両ドアのうちの一部の閉状態等に応じてホームドアを自動制御でき、全ての車両ドアの閉状態等を把握しないため、ホームドアの自動制御に関して冗長性(ロバスト性)を確保することができる。
請求項52の発明では、識別表示は、鉄道車両の全ての車両ドアにそれぞれ設けられる。これにより、鉄道車両が停車するホームごとに撮像手段の設置場所が制約等されて撮像対象となる車両ドアが異なる場合であっても、どの撮像手段でも閉状態の車両ドアであれば識別表示が認識可能に撮像されるので、撮像手段の設置場所の制約等に影響されることなくホームドアの自動制御を行うことができる。
第1実施形態に係るホームドア制御システムの概要を示す説明図である。 車両ドアとホームドアとの位置関係を説明する概略斜視図である。 車両ドアとホームドアとの位置関係を説明する概略正面図である。 ホームドア制御装置の電気的構成を例示するブロック図である。 第1実施形態においてホームドア制御装置の制御部により実行される開閉処理の流れを示すフローチャートである。 車両ドアの開閉状態と識別表示の位置との関係を示す説明図であり、図6(A)は、車両ドアが開状態であるときの識別表示の位置を示し、図6(B)は、車両ドアが開閉途中での識別表示の位置を示し、図6(C)は、車両ドアが閉状態であるときの識別表示の位置を示す。 第1実施形態の変形例に係るホームドア制御システムの要部を示す説明図である。 第2実施形態においてホームドア制御装置の制御部により実行される開閉処理の流れを示すフローチャートである。 第3実施形態に係るホームドア制御システムの要部を示す概略断面図である。 第3実施形態の変形例に係るホームドア制御システムの要部を示す概略断面図であり、図10(A)は、第1変形例における窓の断面を示し、図10(B)は、第2変形例における窓の断面を示す。 第4実施形態に係るホームドア制御システムの要部を示す説明図であり、図11(A)は、車両ドアが閉状態であるときの識別表示の状態を示し、図11(B)は、車両ドアが開閉途中での識別表示の状態を示す。 第4実施形態の変形例に係るホームドア制御システムの要部を示す説明図であり、図12(A)は、車両ドアが閉状態であるときの識別表示の状態を示し、図12(B)は、車両ドアが開閉途中での識別表示の状態を示す。 第5実施形態に係るホームドア制御システムの要部を示す説明図であり、図13(A)は、車両ドアが閉状態であるときの各識別表示の状態を示し、図13(B)は、車両ドアが開閉途中での各識別表示の状態を示す。 第5実施形態の変形例に係るホームドア制御システムの要部を示す説明図であり、図14(A)は、車両ドアが閉状態であるときの各識別表示の状態を示し、図14(B)は、車両ドアが開閉途中での各識別表示の状態を示す。 第6実施形態に係るホームドア制御システムの要部を示す説明図であり、図15(A)は、車両ドアが閉状態であるときの識別表示の状態を示し、図15(B)は、車両ドアが開閉途中での識別表示の状態を示す。 第6実施形態においてホームドア制御装置の制御部により実行される開閉処理の流れを示すフローチャートである。 第6実施形態の変形例に係るホームドア制御システムの要部を示す説明図であり、図17(A)は、車両ドアが閉状態であるときの識別表示の状態を示し、図17(B)は、車両ドアが開閉途中での識別表示の状態を示す。 第7実施形態に係るホームドア制御システムの要部を示す説明図であり、図18(A)は、識別表示が被覆部により覆われた状態を示し、図18(B)は、被覆部を取り除いた状態を示す。 第7実施形態の変形例に係るホームドア制御システムの要部を示す説明図であり、図19(A)は、第1変形例における被覆部の状態を示し、図19(B)は、第2変形例における被覆部の状態を示す。 第8実施形態に係るホームドア制御システムの要部を示す説明図であり、図20(A)は、車両ドアが閉状態であるときの識別表示の状態を示し、図20(B)は、車両ドアの開動作開始直後での識別表示の状態を示す。 第9実施形態に係るホームドア制御システムの要部を示す説明図であり、図21(A)は、鉄道車両が移動しているときの識別表示の状態を示し、図21(B)は、停車している鉄道車両の車両ドアが閉状態であるときの識別表示の状態を示す。 第9実施形態に係るホームドア制御システムの要部を示す説明図であり、図22(A)は、車両ドアが開動作しているときの識別表示の状態を示し、図22(B)は、車両ドアが閉動作しているときの識別表示の状態を示す。 第9実施形態においてホームドア制御装置の制御部により実行される開閉処理の流れを示すフローチャートである。 第10実施形態に係るホームドア制御システムの要部を示す説明図であり、図24(A)は、鉄道車両が移動しているときの識別表示の状態を示し、図24(B)は、停車している鉄道車両の車両ドアが閉状態であるときの識別表示の状態を示す。 第10実施形態に係るホームドア制御システムの要部を示す説明図であり、図25(A)は、車両ドアが開動作しているときの識別表示の状態を示し、図25(B)は、車両ドアが閉動作しているときの識別表示の状態を示す。 第10実施形態においてホームドア制御装置の制御部により実行される開閉処理の流れを示すフローチャートである。 識別表示の変形例を示す説明図である。 車両ドアの変形例を示す説明図である。 ホームの柱がカメラの設置を阻害する状態を例示する説明図である。 第12実施形態に係るホームドア制御システムの要部を示す説明図である。 第12実施形態の第1変形例に係るホームドア制御システムの要部を示す説明図である。 第12実施形態の第2変形例に係るホームドア制御システムの要部を示す説明図である。 第12実施形態の第3変形例に係るホームドア制御システムの要部を示す説明図である。 第13実施形態に係るホームドア制御システムの要部を示す説明図である。 第13実施形態の第1変形例に係るホームドア制御システムの要部を示す説明図である。 第13実施形態の第2変形例に係るホームドア制御システムの要部を示す説明図である。 第14実施形態に係るホームドア制御システムの要部を示す説明図である。 第14実施形態の第1変形例に係るホームドア制御システムの要部を示す説明図である。 第1実施形態において各車両ドアに対してカメラが向けられている状態を示す説明図である。 第1実施形態において高身長の乗客が乗り込む場合でも天井に設置されたカメラにより車両ドアに貼付されたQRコードが撮像される状態を説明する説明図である。 第16実施形態に係るホームドア制御システムの要部を示す説明図である。
[第1実施形態]
以下、本発明のホームドア制御システムを具現化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
図1および図2に示すホームドア制御システム1は、駅のホーム2に配置されたホームドア20を制御するためのシステムであり、鉄道車両10に設けられる識別表示を撮像する複数のカメラ30と、各カメラ30の撮像結果を利用してホームドア20を制御するホームドア制御装置40(図4参照)とを備えている。
本実施形態では、鉄道車両10に設けられる識別表示として、QRコード(登録商標)50が採用されており、このQRコード50は、乗降口11に設けられる車両ドア12に貼付されている。すなわち、乗降口11(車両ドア12)ごとにQRコード50が設けられる。このため、本実施形態では、QRコード50は、当該QRコード50が設けられる鉄道車両10および乗降口11(車両ドア12)等を特定するための車両番号やドア番号等の情報(以下、乗降口特定情報ともいう)が光学的に読み取り可能に記録されるように生成されている。
車両ドア12は、一方のドア13と他方のドア14とを有する両開き式のスライドドアであって、一方のドア13および他方のドア14は、枠体となるドア本体の上部中央に透明のガラス窓が保持されるようにそれぞれ構成されている。QRコード50は、図3に示すように、一方のドア13のガラス窓13aのうち上部であって他方のドア14に近接する位置に、車外側から貼付されている。このため、QRコード50は、車両ドア12が開状態となる場合に、一方のドア13が収容される車体部11aに覆われて隠蔽されることで外部から撮像できない状態となる。また、QRコード50は、車両ドア12が閉状態であるときに乗客が邪魔してカメラ30により撮像されない状態を防止するため、ガラス窓13aのうち上部に貼付される。
なお、図3に示すように、鉄道車両10が停車予定位置に停車しており車両ドア12が閉状態であるときのQRコード50の位置を、停車基準位置ともいう。また、本実施形態では、鉄道車両10は、自動で停車予定位置に停車するための停止装置等を備えているものとする。
ホームドア20は、ホーム2の縁2aの延伸方向(以下、開閉方向ともいう)に沿って防護壁を形成するように配置されており、鉄道車両10の各乗降口11に対応して複数の可動扉21および扉駆動部22を備えるように構成されている。各扉駆動部22は、ホームドア制御装置40からの開指示または閉指示に応じて可動扉21を開閉方向に沿うように移動させることで、ホームドア20を開状態または閉状態に切り替える機能を有するもので、停車予定位置の各乗降口11に対応してそれぞれ配置されている。すなわち、各扉駆動部22は、停車予定位置の各乗降口11に対して、上記開指示の入力に応じて、可動扉21の少なくとも一部を収容して乗降口11を露出させる開動作を行う。また、各扉駆動部22は、上記閉指示の入力に応じて、図3に示すように、開閉方向にて対向する他の扉駆動部22により移動される可動扉21に対して狭い隙間を介して対向するか接触する位置(以下、通行遮断位置ともいう)まで可動扉21を移動させることで、乗降口11への通行を遮断する閉動作を行う。
各カメラ30は、受光センサ(例えば、C−MOSエリアセンサ、CCDエリアセンサ等)を備えた撮像手段として機能し、停車予定位置の乗降口11ごとに、車両ドア12が閉状態であるときのQRコード50を読取可能に撮像するようにホーム2の天井2bにそれぞれ設けられている。カメラ30は、LAN等の所定のネットワークを介してホームドア制御装置40に接続されており、ホームドア制御装置40からの撮像指示を受けてその撮像画像をホームドア制御装置40に送信するように構成されている。
特に、カメラ30は、図3に示すように、その撮像視野31が、停車基準位置のQRコード50から一方のドア13の開方向(図3の右方向)に位置する車体部11aの縁までを含む範囲となるように設置されている。これは、閉まり始めた車両ドア12のQRコード50を迅速に撮像して認識するためであり、車両ドア12が開状態であるときのQRコード50が撮像視野31外に位置することを前提に撮像視野31を開閉方向に沿い可能な範囲で広げている。これにより、カメラ30は、車両ドア12が閉状態であるときのQRコード50が撮像視野31内に位置し、車両ドア12が開状態であるときのQRコード50が撮像視野31外に位置するように設置される。
ホームドア制御装置40は、各カメラ30から受信した撮像画像での認識結果に基づいて各扉駆動部22に対して開指示または閉指示を送信することで、ホームドア20の開閉状態を制御する制御手段として機能する装置である。ホームドア制御装置40は、ホームドア20近傍に設置されてもよいし、ホームドア20内に組み込まれるように設置されてもよい。このホームドア制御装置40は、図4に示すように、CPUからなる制御部41、ROM,RAM、不揮発性メモリなどからなる記憶部42、各種操作ボタンや操作キー(図示略)によって構成される操作部43や通信部44などを備えている。
制御部41は、後述する開閉処理を実行することで、車両ドア12の閉状態を検知した後、この車両ドア12の閉状態に連動させてホームドア20を自動的に閉状態に制御するように機能する。記憶部42には、上記開閉処理を実行するための所定のプログラム等が制御部41により実行可能に予め格納されている。操作部43は、制御部41に対して操作信号を与える構成をなしており、制御部41は、この操作信号を受けて操作信号の内容に応じた動作を行う。特に、操作部43のうち上記開閉処理を開始する際に操作される開操作ボタン(図示略)は、鉄道車両10の車掌等が操作しやすい位置、例えば、停車予定位置での車掌室近傍に位置するホームドア20の上面等に配置されている。通信部44は、LAN等の所定のネットワークを介して有線通信または無線通信を行う公知の通信インタフェースとして構成されており、制御部41と協働して各カメラ30や各扉駆動部22等の外部機器と通信を行うように機能する。
次に、本実施形態において、ホームドア20の開閉時にホームドア制御装置40の制御部41にて行われる開閉処理について、図5に示すフローチャートを参照して説明する。
鉄道車両10がホーム2に入る前では、ホームドア20は各扉駆動部22が上記閉動作を行っていることで閉状態となっている。その後、ホーム2に入った鉄道車両10が停車予定位置に停車したことで車両ドア12が開状態となる際、車掌等により操作部43の開操作ボタンが操作される。これにより、制御部41にて開閉処理が開始されて、図5のステップS101に示す開指示送信処理がなされ、各扉駆動部22に対して上記開指示が送信される。
各扉駆動部22は、ホームドア制御装置40から上記開指示を受信すると、可動扉21の少なくとも一部を収容する上記開動作をそれぞれ行う。これにより、車両ドア12が開状態となった乗降口11を介して鉄道車両10での乗り降りが可能な状態となる。このとき、図6(A)に示すように、QRコード50は、一方のドア13が収容される車体部11aに覆われることで外部から撮像できない状態となっている。
上述のように開指示を送信してから所定時間(車両ドア12が開状態となっていることが想定される時間)が経過した後、ステップS103に示す撮像処理がなされ、各カメラ30にて撮像された画像がそれぞれ取得される。次に、ステップS105に示すデコード処理がなされ、撮像した各撮像画像からQRコード50を含めた情報コードを解読するための公知のデコード処理が撮像画像ごとになされる。続いて、ステップS107に示す判定処理にて、各カメラ30からそれぞれ取得した撮像画像において識別表示がそれぞれ認識(撮像)されるか否かについて判定される。
本実施形態では、識別表示が認識されるか否かの判定は、上記デコード処理により上記乗降口特定情報が読み取れるか否かに基づいてなされ、各カメラ30にてそれぞれQRコード50が撮像されている場合には、各QRコード50のデコードにより全ての乗降口11(車両ドア12)に対応する乗降口特定情報が読み取られることとなる。このため、車両ドア12が開状態となっているためにQRコード50が車体部11aに覆われて撮像されない状態では、QRコード50をデコードできないため、上記ステップS107にてNoと判定されて、上記ステップS103からの処理が繰り返される。
乗降口11を介した乗客の乗り降りが終わると、車掌による所定の操作等に応じて、各車両ドア12を閉状態とするために一方のドア13および他方のドア14が閉方向にそれぞれ移動し始める。この移動に伴い、図6(B)に示すように、各QRコード50がカメラ30の撮像視野31内までそれぞれ移動すると、各カメラ30によりQRコード50がそれぞれ撮像される(S103)。これにより、撮像された各QRコード50のデコードが成功し、全ての乗降口11に対応する乗降口特定情報が読み取られることで(S105)、識別表示が認識されたとしてステップS107にてYesと判定される。なお、QRコード50と異なる情報コードが撮像されてデコードされる場合には、乗降口特定情報と異なる情報が読み取られるので、識別表示が認識されないとして(S107でNo)、上記ステップS103からの処理が繰り返される。
続いて、ステップS109に示す閉指示送信処理がなされ、各扉駆動部22に対して上記閉指示が送信されて、本開閉処理が終了する。なお、QRコード50を撮像した撮像画像に対するデコード処理によって識別表示を認識可能な制御部41は、「認識手段」の一例に相当し得る。
各扉駆動部22は、ホームドア制御装置40から上記閉指示を受信すると、可動扉21を閉方向に移動させる上記閉動作をそれぞれ行う。これにより、図3に示すように、各可動扉21が上記通行遮断位置まで閉方向に移動することで、各乗降口11への通行がそれぞれ遮断される。また、このとき、各車両ドア12は、図6(C)に示すように、閉状態となっている。
以上説明したように、本実施形態に係るホームドア制御システム1では、鉄道車両10の車両ドア12に識別表示として設けられるQRコード50は、車両ドア12が閉状態である場合にカメラ30による撮像画像から制御部41のデコード処理により認識されるように配置される。これにより、撮像された撮像画像からQRコード50のデコードが成功することで識別表示としてのQRコード50が認識される場合には、車両ドア12が閉状態であると判断できるので、この場合にホームドア制御装置40によりホームドア20を閉状態に制御することで、無線通信を利用することなく、鉄道車両10の車両ドア12の閉状態に連動させてホームドア20を自動的に閉状態に制御することができる。
また、カメラ30は、車両ドア12が閉状態であるときのQRコード50が撮像視野31内に位置し、車両ドア12が開状態であるときのQRコード50が撮像視野31外に位置するように設置される。これにより、車両ドア12が開状態であるときにはQRコード50が撮像(認識)されないので、開状態の車両ドア12が閉状態であると誤認されることを抑制することができる。
特に、本実施形態では、車両ドア12が開状態であるときのQRコード50が撮像視野31外に位置することを前提に撮像視野31を可能な範囲で広げているので、閉まり始めた車両ドア12のQRコード50を迅速に認識することができ(図6(B)参照)、車両ドア12が閉まり始めるタイミングに対するホームドア20が閉まり始めるタイミングの遅れを小さくすることができる。このため、ホームドア20を設けたことで延長される鉄道車両10のホーム停止時間を短縮することができる。
また、QRコード50は、車両ドア12が開状態であるときにカメラ30により撮像されないように車体部11aにて隠蔽される位置に設けられるため、車両ドア12が開状態であるときにはQRコード50が撮像されて認識されることもないので、開状態の車両ドア12が閉状態であると誤認されることを確実に抑制することができる。なお、QRコード50は、車両ドア12が開状態であるときに、全てが車体部11aにて隠蔽される位置に設けられることに限らず、誤り訂正機能を用いてもデコードできないことを前提に少なくとも一部が車体部11aにて隠蔽される位置に設けられてもよい。
そして、本実施形態では、識別表示は、所定の情報として乗降口特定情報が光学的に読み取り可能に記録されたQRコード50として生成される。QRコードは、他の種別の情報コードと同様に、その目的上、撮像画像から認識しやすく生成されるため、誤認され難くなり、識別表示の認識精度を向上させることができる。
特に、上記ステップS107に示す判定処理では、各カメラ30によって撮像されたQRコード50から乗降口特定情報を読み取った場合に、識別表示を認識する。このように、QRコード50に記録される情報まで確認して認識することで、より一層誤認され難くなり、識別表示の認識精度をさらに向上させることができる。なお、上記ステップS107に示す判定処理では、車両ドア12が閉まり始めるタイミングに対するホームドア20が閉まり始めるタイミングの遅れをさらに小さくするために、読み取った情報が乗降口特定情報であるか否かを判定することなく、撮像視野31での撮像画像において公知のデコード処理により何らかの情報が読み取られることで、識別表示を認識してもよい。
また、QRコード50は車両ドア12のガラス窓13aに設けられるため、QRコード50がドア本体13b(図3参照)に設けられる場合と比較して、QRコード50を容易に大きく表示でき、識別表示の認識精度を向上させることができる。
本実施形態の変形例として、鉄道車両10は、自動で停車予定位置に停車するための停止装置等を備えていなくてもよい。この場合には、鉄道車両10の停止位置が停車予定位置に対して所定の距離だけずれて停止する可能性が高くなる。このため、図7に示すように、停止位置ずれが生じない場合に必要な撮像視野の開閉方向長さL1に対して、想定される停止位置ずれL2分だけ撮像視野31が開閉方向に沿い広くなるようにカメラ30を設置する。すなわち、カメラ30は、鉄道車両10の停止位置のずれを考慮して、車両ドア12が閉状態であるときのQRコード50が撮像視野31内に位置し、車両ドア12が開状態であるときのQRコード50が撮像視野31外に位置するように設置される。
これにより、鉄道車両10の停止位置がずれたとしても、閉状態の車両ドア12のQRコード50が確実に撮像視野31内に位置するので、閉状態の車両ドア12が開状態であると誤認されることを抑制することができる。そして、鉄道車両10の停止位置がずれたとしても、車両ドア12が開状態であるときにはQRコード50が認識されないので、開状態の車両ドア12が閉状態であると誤認されることを確実に抑制することができる。なお、上記開閉方向長さL1は、例えば、一方のドア13のドア幅Ldに等しくなるように650mmに設定されており、この場合、上記停止位置ずれL2は、例えば、700mmに設定される。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係るホームドア制御システムについて、図8を用いて説明する。
本第2実施形態では、鉄道車両10の車両ドア12の開閉状態に連動させてホームドア20を自動的に開閉する点が主に上記第1実施形態と異なる。このため、第1実施形態と実質的に同様の構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態では、車両ドア12に設けられる識別表示を利用して車両ドア12の開状態を検出することで、車掌等による開操作ボタンの手動操作によることなく、ホームドア20を自動的に開状態に制御する。
以下、本実施形態において、ホームドア20の開閉時にホームドア制御装置40の制御部41にて行われる開閉処理について、図8に示すフローチャートを参照して説明する。
ホーム2に入ってくる鉄道車両10が停車予定位置に停車する前から制御部41にて開閉処理が開始されており、まず、図8のステップS201に示す判定処理にて鉄道車両10が停車しているか否かについて判定される。この判定処理は、前回カメラ30により撮像された撮像画像との比較により、鉄道車両10が停車しているか否かを判定する処理であり、鉄道車両10が停止するまで上記ステップS201にてNoとの判定が繰り返される。なお、上記ステップS201の判定処理では、例えば、車両ドア12に設けられるQRコード50(識別表示)を基準に、鉄道車両10が停止しているか否かを判定してもよいし、車両ドア12自体を基準に、鉄道車両10が停止しているか否かを判定してもよい。
ホーム2に入ってきた鉄道車両10が停車予定位置に停車することで、ステップS201にてYesと判定されると、ステップS203に示す撮像処理がなされ、各カメラ30にて撮像された画像がそれぞれ取得される。次に、ステップS205に示すデコード処理がなされ、撮像した各撮像画像からQRコード50を含めた情報コードを解読するための公知のデコード処理が撮像画像ごとになされる。続いて、ステップS207に示す判定処理にて、各カメラ30からそれぞれ取得した撮像画像において識別表示がそれぞれ認識(撮像)されるか否かについて判定される。
鉄道車両10が停車予定位置に停車した直後であり各車両ドア12が閉状態である場合には、撮像視野31内にQRコード50が位置しているため(図6(C)参照)、各カメラ30によりQRコード50がそれぞれ撮像されて乗降口特定情報が読み取られる。このため、識別表示が認識されたとしてステップS207にてYesと判定されて、上記ステップS203からの処理が繰り返される。
上記繰り返し処理中に車両ドア12が開き始めて一方のドア13が開方向に移動する際でも、QRコード50が撮像視野31内に位置している間(図6(B)参照)、上記ステップS207にてYesと判定されて、上記ステップS203からの処理が繰り返される。そして、車両ドア12が開状態となり、QRコード50が車体部11aに覆われて撮像視野31外に位置すると(図6(A)参照)、デコードが失敗して識別表示が認識されないとしてステップS207にてNoと判定される。この場合には、ステップS209に示す開指示送信処理がなされ、各扉駆動部22に対して上記開指示が送信される。
各扉駆動部22は、ホームドア制御装置40から上記開指示を受信すると、可動扉21の少なくとも一部を収容する上記開動作をそれぞれ行う。これにより、車両ドア12が開状態となった乗降口11を介して鉄道車両10での乗り降りが可能な状態となる。
上記第1実施形態と同様に、上記開指示を送信してから所定時間が経過した後、ステップS211に示す撮像処理がなされ、各カメラ30にて撮像された画像がそれぞれ取得される。次に、ステップS213に示すデコード処理がなされ、撮像した各撮像画像からQRコード50を含めた情報コードを解読するための公知のデコード処理が撮像画像ごとになされる。続いて、ステップS215に示す判定処理にて、各カメラ30からそれぞれ取得した撮像画像において識別表示がそれぞれ認識(撮像)されるか否かについて判定される。
車両ドア12が開状態となっているためにQRコード50が車体部11aに覆われて撮像されない状態では、QRコード50としてのQRコードをデコードできないため、上記ステップS215にてNoと判定されて、上記ステップS211からの処理が繰り返される。
乗降口11を介した乗客の乗り降りが終わり一方のドア13が閉方向にそれぞれ移動し始めることで、図6(B)に示すように、各QRコード50がカメラ30の撮像視野31内までそれぞれ移動して撮像される(S211)。これにより、撮像された各QRコード50のデコードが成功し、全ての乗降口11に対応する乗降口特定情報が読み取られることで(S213)、識別表示が認識されたとしてステップS215にてYesと判定される。そして、ステップS217に示す閉指示送信処理がなされ、各扉駆動部22に対して上記閉指示が送信されて、本開閉処理が終了する。
以上説明したように、本実施形態に係るホームドア制御システム1では、鉄道車両10の車両ドア12に識別表示として設けられるQRコード50は、車両ドア12が閉状態である場合にカメラ30による撮像画像から制御部41のデコード処理により認識されて、車両ドア12が開状態である場合にカメラ30による撮像画像から認識されないように配置される。これにより、上記第1実施形態と同様に、無線通信を利用することなく、鉄道車両10の車両ドア12の閉状態に連動させてホームドア20を自動的に閉状態に制御することができる。また、鉄道車両10がホーム2に存在するにも関わらず、撮像された撮像画像からQRコード50が認識されない場合には車両ドア12が開状態であると判断できるので、この場合にホームドア制御装置40によりホームドア20を開状態に制御することで、無線通信を利用することなく、鉄道車両10の車両ドア12の開状態に連動させてホームドア20を自動的に開状態に制御することができる。すなわち、無線通信を利用することなく、鉄道車両10の車両ドア12の開閉状態に連動させてホームドア20を自動的に開閉することができる。
本実施形態の変形例として、上記ステップS207では、各QRコード50がそれぞれデコード成功していた状態から失敗することで、上記ステップS209以降の処理がなされることに限らず、デコード成功していた各QRコード50の移動が移動していると認識される場合に、上記ステップS209以降の処理がなされてもよい。すなわち、停止しているQRコード50(識別表示)が認識された後に当該QRコード50が移動していると認識される場合に、ホームドア20がホームドア制御装置40により開状態に制御される。
これにより、車両ドア12が開状態となることでQRコード50(識別表示)が移動して撮像(認識)されなくなる前に車両ドア12が開状態であると判断してホームドア20を開状態に制御できるので、車両ドア12が開き始めるタイミングに対するホームドア20が開き始めるタイミングの遅れを小さくすることができる。このため、ホームドア20を設けたことで延長される鉄道車両10のホーム停止時間を短縮することができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係るホームドア制御システムについて、図9を用いて説明する。
本第3実施形態では、図9に示すように、鉄道車両10に識別表示として設けられるQRコード50が、ガラス窓13aの車内側に貼付される車内用の広告15に対して裏面側となるように当該ガラス窓13aの車外側に貼付される点が主に上記第1実施形態と異なる。これにより、QRコード50(識別表示)を大きく表示したとしても、そのQRコード50が広告15の邪魔にならずガラス窓13aを介した景観等を遮ることもないので、効率的なQRコード50の配置を実現することができる。
本実施形態の第1変形例として、図10(A)に示すように、鉄道車両10に識別表示として設けられるQRコード50は、車両ドア12のガラス窓13aに対して車内側から貼付されてもよい。このため、QRコード50が車外側から貼付される場合と比較して、QRコード50に対する汚れの付着や剥がれ、損傷等を抑制でき、識別表示としてのQRコード50の認識精度をさらに向上させることができる。
また、本実施形態の第2変形例として、図10(B)に示すように、車両ドア12のガラス窓13a(14a)は、外側ガラス16aおよび内側ガラス16bを有する二重ガラスとして構成され、鉄道車両10に識別表示として設けられるQRコード50は、ガラス窓13aの2つのガラス16a,16bの間にて貼付されてもよい。これにより、QRコード50に対する汚れの付着や剥がれ、損傷等を確実に抑制でき、識別表示としてのQRコード50の認識精度をより一層向上させることができる。
なお、車両ドア12のガラス窓13a(14a)に対して上述のようにQRコード50(識別表示)を配置する本実施形態およびその変形例の特徴的構成は、他の実施形態等にも適用することができる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係るホームドア制御システムについて、図11を用いて説明する。
本第4実施形態では、鉄道車両10に識別表示として設けられるQRコード51が、閉状態の一方のドア13および他方のドア14の双方に跨るように構成される点が主に上記第1実施形態と異なる。このため、第1実施形態と実質的に同様の構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態では、図11(A)に示すように、QRコード51の右側部51aが一方のドア13のドア本体13bにおける他方のドア14側の上縁部に設けられ、QRコード51の左側部51bが他方のドア14のドア本体14bにおける一方のドア13側の上縁部に設けられる。このため、車両ドア12が閉状態とならなければQRコード51がデコード可能に撮像されず、図11(B)に示すように、車両ドア12が完全に閉まっていない状態では、QRコード51が右側部51aと左側部51bとに分割されてしまいデコードされないので、上記開閉処理ではステップS109以降の処理がなされることもない。
このように、車両ドア12が閉状態とならなければ識別表示として設けられるQRコード51を認識できないので、開状態の車両ドア12が閉状態であると誤認されることを確実に抑制することができる。
本実施形態の変形例として、識別表示は、車両ドア12を囲い、当該車両ドア12とともに移動しない周辺部位と閉状態の車両ドア12との双方に跨るように設けられてもよい。具体的には、例えば、図12(A)に例示するQRコード52を識別表示として鉄道車両10に設けることができ、このQRコード52は、QRコード52の下側部52aが一方のドア13のドア本体13bにおける上縁部に設けられ、QRコード52の上側部52bが乗降口11の上縁を構成する車体部11bに設けられる。
このようにしても、車両ドア12が閉状態とならなければQRコード52がデコード可能に撮像されず、図12(B)に例示するように、車両ドア12が完全に閉まっていない状態では、QRコード52が下側部52aと上側部52bとに分割されてしまいデコードされないので、上記開閉処理ではステップS109以降の処理がなされることもない。これにより、車両ドア12が閉状態とならなければ識別表示として設けられるQRコード52を認識できないので、開状態の車両ドア12が閉状態であると誤認されることを確実に抑制することができる。
なお、上述した識別表示が相対移動する2つの物体(一方のドア13および他方のドア14や、一方のドア13および車体部11b)に跨るように設けられる本実施形態およびその変形例の特徴的構成は、他の実施形態等にも適用することができる。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態に係るホームドア制御システムについて、図13を用いて説明する。
本第5実施形態では、鉄道車両10に複数の識別表示が設けられる点が主に上記第1実施形態と異なる。このため、第1実施形態と実質的に同様の構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態では、複数の識別表示として、図13(A)に例示するように、上記QRコード50に加えて、QRコード53が、他方のドア14のガラス窓14aのうち上部であって一方のドア13に近接する位置に、車外側から貼付されている。そして、カメラ30は、図13(A)に示すように、その撮像視野31が、停車基準位置のQRコード50とQRコード53とを含まれることを前提に開閉方向に狭い範囲となるように設置されている。
そして、上記開閉処理におけるステップS107の判定処理では、QRコード50およびQRコード53の全てがデコードされて認識される場合にYesと判定されて、上記ステップS109以降の処理がなされる。
このため、車両ドア12が閉状態とならなければQRコード50およびQRコード53の双方が同時にデコード可能に撮像されず、図13(B)に例示するように、車両ドア12が完全に閉まっていない状態では、QRコード50およびQRコード53が撮像視野31外に位置してデコードされないので、上記ステップS109以降の処理がなされることもない。
すなわち、複数の識別表示のうちの一部だけが認識されても全ての識別表示が認識されない限りホームドア20が閉状態に制御されることもないので、仮に複数の識別表示のうちの一部に似ている表示(例えば、QRコード50に似ている表示のみ)が認識されたとしても、開状態の車両ドア12が閉状態であると誤認されることを確実に抑制することができる。
本実施形態の第1変形例として、複数の識別表示には、車両ドア12を囲い、当該車両ドア12とともに移動しない周辺部位に設けられる他の識別表示が含まれてもよい。具体的には、例えば、図14(A)に例示するQRコード54を識別表示として鉄道車両10に設けることができ、このQRコード54は、一方のドア13のドア本体13bにおける上縁部であって、QRコード50の直上となる車体部11bに設けられる。この場合には、カメラ30は、図14(A)に示すように、その撮像視野31が、停車基準位置のQRコード50とQRコード54とを含まれることを前提に開閉方向に狭い範囲となるように設置される。
このようにしても、車両ドア12が閉状態とならなければQRコード50およびQRコード54の双方が同時にデコード可能に撮像されず、図14(B)に例示するように、車両ドア12が完全に閉まっていない状態では、QRコード50が撮像視野31外に位置してデコードされないので、上記ステップS109以降の処理がなされることもない。これにより、開状態の車両ドア12が閉状態であると誤認されることを確実に抑制することができる。
なお、複数の識別表示には、QRコード50に加えて、QRコード53またはQRコード54が含まれることに限らず、QRコード53およびQRコード54の双方が含まれてもよいし、さらに他のQRコード(識別表示)が含まれてもよい。
本実施形態の第2変形例として、複数の識別表示として複数の情報コードを採用する構成では、各情報コードは、記録される所定の情報が互いに関連するように生成されてもよい。例えば、図13に示す例では、QRコード50およびQRコード53は、同じ情報が記録されるように生成されてもよいし、連番となる情報が記録されるように生成されてもよい。
これにより、予め決められた所定数の情報コードから情報をそれぞれ読み取れたとしても、それらが関連していなければ識別表示として認識されることはないので、識別表示を誤認し難くなり、識別表示の認識精度を向上させることができる。
なお、上述した複数の識別表示の全てが認識される場合にホームドア20を閉状態に制御する本実施形態およびその変形例の特徴的構成は、他の実施形態等にも適用することができる。
[第6実施形態]
次に、本発明の第6実施形態に係るホームドア制御システムについて、図15および図16を用いて説明する。
本第6実施形態では、認識された複数の識別表示の相対位置が既定の位置関係となる場合に、ホームドア20が閉状態に制御される点が主に上記第5実施形態と異なる。このため、第5実施形態と実質的に同様の構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態では、車両ドア12が閉状態であるか否かを正確に判定するため、車両ドア12の開閉時に相対移動する少なくとも2つの識別表示(QRコード50およびQRコード53)を用意している。そして、車両ドア12が閉状態時の2つの識別表示の開閉方向での相対距離が、図15(A)に示すように規定距離Xoとして予め測定されて、既定の位置関係に関する情報として記憶部42に記憶されている。
そして、ホームドア制御装置40の制御部41にて行われる開閉処理において、撮像画像から各識別表示を認識した後にその撮像画像に基づいて各識別表示の相対位置を検出し、この検出された相対位置が既定の位置関係となる場合に、車両ドア12が閉状態であると判定する。具体的には、撮像画像から検出されるQRコード50とQRコード53との開閉方向での相対距離Xaと記憶部42に記憶される規定距離Xoとの差が所定の閾値Xth以下となる場合に、車両ドア12が閉状態であると判定する。車両ドア12が完全に閉まっていないと、識別表示同士が規定距離Xoよりも離れた状態で撮像されるため、検出された相対位置が既定の位置関係を満たさないからである。なお、本実施形態では、上記所定の閾値Xthは、車両ドア12が閉状態とみなすことができる相対距離に応じて設定され、例えば、ほぼ0(ゼロ)の近い数値に設定することができる。また、カメラ30による撮像画像から撮像された複数の識別表示の相対位置を検出する制御部41は、「検出手段」の一例に相当し得る。
以下、本実施形態において、ホームドア20の開閉時にホームドア制御装置40の制御部41にて行われる開閉処理について、図16に示すフローチャートを参照して説明する。
車掌等により操作部43の開操作ボタンが操作されることで制御部41にて開閉処理が開始されると、各扉駆動部22に対して上記開指示が送信されて(図16のS101)、各車両ドア12が開状態となる。そして、上記第1実施形態と同様に、上記開指示を送信してから所定時間が経過した後、ステップS103に示す撮像処理がなされ、各カメラ30にて撮像された画像がそれぞれ取得される。次に、ステップS105に示すデコード処理がなされ、撮像した各撮像画像からQRコード50を含めた情報コードを解読するための公知のデコード処理が撮像画像ごとになされる。続いて、ステップS107に示す判定処理にて、各カメラ30からそれぞれ取得した撮像画像において識別表示がそれぞれ認識(撮像)されるか否かについて判定される。
車両ドア12が開状態となっているためにQRコード50,53が車体部11aに覆われて撮像されない状態では、QRコード50,53をデコードできないため、上記ステップS107にてNoと判定されて、上記ステップS103からの処理が繰り返される。
乗降口11を介した乗客の乗り降りが終わり一方のドア13が閉方向にそれぞれ移動し始めることで、各QRコード50,53がカメラ30の撮像視野31内までそれぞれ移動して撮像される(S103)。これにより、撮像された各QRコード50,53のデコードが成功し、全ての乗降口11に対応する乗降口特定情報が読み取られることで(S105)、識別表示が認識されたとしてステップS107にてYesと判定される。
続いて、ステップS108に示す判定処理において、認識された複数の識別表示の相対位置が既定の位置関係であるか否かについて判定される。具体的には、上述したように、撮像画像から検出されるQRコード50とQRコード53との相対距離Xaと記憶部42に記憶される規定距離Xoとの差が所定の閾値Xth以下であるか否かに基づいて判定される。
ここで、図15(A)に例示するように、各車両ドア12が閉状態となっているために、QRコード50とQRコード53との相対距離Xaと記憶部42に記憶される規定距離Xoとが車両ドア12ごとに等しくなっている場合には、相対距離Xaと規定距離Xoとの差がそれぞれ所定の閾値Xth以下となるので、認識された複数の識別表示の相対位置が既定の位置関係であるとして、ステップS108にてYesと判定される。この場合には、ステップS109に示す閉指示送信処理がなされ、各扉駆動部22に対して上記閉指示が送信されて、本開閉処理が終了する。
一方、図15(B)に例示するように、少なくともいずれかの車両ドア12が完全に閉まっていないために、QRコード50とQRコード53との相対距離Xaと記憶部42に記憶される規定距離Xoとの差が所定の閾値Xthよりも大きくなると、認識された複数の識別表示の相対位置が既定の位置関係でないとして、ステップS108にてNoと判定される。この場合には、全ての車両ドア12において、相対距離Xaと規定距離Xoとの差が所定の閾値Xth以下となり認識された複数の識別表示の相対位置が既定の位置関係であると判定されるまで、上記ステップS103からの処理が繰り返される。
なお、上記ステップS108にてNoとの判定が想定される時間よりも長く継続される場合には、車両ドア12が物体を挟み込んで完全に閉まっていない状態であることを外部に報知してもよい。特に、各車両ドア12について相対距離Xaをそれぞれ検出していることから、各車両ドア12のうちいずれが完全に閉まっていない状態であるか把握することができる。このため、その完全に閉まっていない車両ドア12に関して、例えば対向している可動扉21および扉駆動部22に設けられる発光部の発光等により特定可能に報知してもよいし、当該車両ドア12を特定する情報を外部に送信することで報知してもよい。
以上説明したように、本実施形態に係るホームドア制御システム1では、複数の識別表示が全て認識されるとともに(S107でYes)、検出された複数の識別表示の相対位置が既定の位置関係となる場合に(S108でYes)、ホームドア20がホームドア制御装置40により閉状態に制御される。これにより、検出された複数の識別表示の相対位置が既定の位置関係となっていない場合には、車両ドア12が物体を挟み込んで完全に閉まっていない状態を想定できるので、車両ドア12が閉状態であることを単に認識できるだけでなく、車両ドア12が完全に閉まっていない状態であることも認識することができる。
本実施形態の第1変形例として、複数の識別表示には、車両ドア12を囲い、当該車両ドア12とともに移動しない周辺部位に設けられる他の識別表示が含まれてもよい。具体的には、例えば、図17(A)に例示するQRコード54を識別表示として鉄道車両10に設けることができ、このQRコード54は、一方のドア13のドア本体13bにおける上縁部であって、QRコード50の直上となる車体部11bに設けられる。特に、QRコード54は、図17(A)に示すように、車両ドア12が閉状態時における開閉方向でのQRコード50との規定距離が0(ゼロ)となるように配置される。
そして、上記開閉処理では、QRコード50およびQRコード54が認識された撮像画像からQRコード50とQRコード54との開閉方向での相対距離Xbが検出されて、この検出された相対距離Xbが所定の閾値Xth以下となる場合には、認識された複数の識別表示の相対位置が既定の位置関係であるとして(S108でYes)、上記ステップS109以降の処理がなされる。一方、図17(B)に例示するように、少なくともいずれかの車両ドア12が完全に閉まっていないために、QRコード50とQRコード54との相対距離Xbが所定の閾値Xthよりも大きくなると、認識された複数の識別表示の相対位置が既定の位置関係でないとして、ステップS108にてNoと判定され、上記ステップS103からの処理がなされる。
このようにしても、検出された複数の識別表示の相対位置が既定の位置関係となっていない場合には、車両ドア12が物体を挟み込んで完全に閉まっていない状態を想定できるので、車両ドア12が閉状態であることを単に認識できるだけでなく、車両ドア12が完全に閉まっていない状態であることも認識することができる。特に、QRコード54は、車両ドア12とともに移動しない部位に設けられるので、互いに移動する場合と比較して、相対距離Xbの検出精度を高めることができる。
なお、車両ドア12が閉状態時に同時に撮像される複数の識別表示には、QRコード50に加えて、QRコード53またはQRコード54が含まれることに限らず、QRコード53およびQRコード54の双方が含まれてもよいし、さらに他のQRコード(識別表示)が含まれてもよい。すなわち、3つ以上の識別表示について相対位置関係が既定の位置関係となる場合に、ホームドア20を閉状態に制御してもよい。
なお、認識された複数の識別表示の相対位置が既定の位置関係となる場合にホームドア20を閉状態に制御する本実施形態およびその変形例の特徴的構成は、他の実施形態等にも適用することができる。
[第7実施形態]
次に、本発明の第7実施形態に係るホームドア制御システムについて、図18を用いて説明する。
本第7実施形態では、識別表示が認識困難に設けられる点が主に上記第1実施形態と異なる。このため、第1実施形態と実質的に同様の構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態では、識別表示は、可視光と異なる所定の波長帯の光が照射されたときに所定の反射特性を示すように設けられ、識別表示の少なくとも一部は、所定の波長帯の光を透過させて可視光の透過を妨げる被覆部により被覆される。具体的には、識別表示として設けられるQRコード50は、一般的に使用される通常の塗料等を塗布して構成され、被覆部60は、上記所定の波長帯の光が照射されたときにQRコード50からの反射光を透過させ、可視光の透過を妨げるような塗料等を塗布して構成されている。本実施形態では、上記所定の波長帯の光として、例えば、赤外線の波長帯の光(赤外光)を想定しており、被覆部60は、例えば、赤外線透過塗料等を塗布して構成される。特に、被覆部60は、図18(A)に示すように、QRコード50の全てを覆うように配置されている。なお、図18(A)では、便宜上、被覆部60に対してハッチングを付している。
そして、カメラ30は、上記所定の波長帯の光である赤外光をその撮像視野31を含めた範囲に対して照射可能な照明光源(図示略)を備えており、この照明光源から赤外光を照射した状態で撮像視野31を撮像することで、図18(B)に例示するように、被覆部60が取り除かれた状態のQRコード50を撮像可能に構成されている。
このように被覆部60により全体が覆われるQRコード50は、赤外光が照射されることで、被覆部60が取り除かれた状態で撮像可能となるので、赤外光を照射できる照明光源を備えるカメラ30を用意することで、QRコード50を認識可能に撮像できる。一方、上述のような照明光源が無ければ被覆部60により妨げられてQRコード50を完全に撮像できないことから、当該QRコード50を認識できなくなる。このため、第三者では識別表示として設けられるQRコード50自体を正確に認識し難くなり、QRコード50と類似する識別表示を偽造する等の不正行為を抑制することができる。
なお、被覆部60は、識別表示として設けられるQRコード50の全てを覆うことなく、当該QRコード50が誤り訂正機能を用いても読み取り不能となる程度の部分、例えば、位置検出パターン等の特定のパターンと異なる部分を覆うように配置されてもよい。このようにしても、QRコード50を完全に撮像できないことから、当該QRコード50を認識できなくなり、上記不正行為を抑制することができる。
本実施形態の第1変形例として、図19(A)に例示するような被覆部61を採用してもよい。本実施形態の第1変形例では、識別表示として設けられるQRコード50は、一方のドア13のドア本体13bに設けられ、被覆部61は、QRコード50の全てを覆い、当該QRコード50が設けられる周囲のドア本体13bの色に対して同色となるように設けられる。これにより、QRコード50(識別表示)だけでなく被覆部60をも視認困難となるので、上記不正行為をより抑制することができる。
本実施形態の第2変形例として、図19(B)に例示するような被覆部62を採用してもよい。この被覆部62は、形状、模様や色彩を変化させた任意の図形として構成されて、識別表示として設けられるQRコード50の全てを覆うように配置される。このように被覆部62が任意の図形から構成されても、この被覆部62が上記所定の波長帯の光の照射に応じたQRコード50からの反射光を透過させるので、上記不正行為を抑制するとともに被覆部62に関してデザイン性を高めることができる。
なお、被覆部60〜62を利用することで識別表示が認識困難に設けられる本実施形態およびその変形例の特徴的構成は、他の実施形態等にも適用することができる。
[第8実施形態]
次に、本発明の第8実施形態に係るホームドア制御システムについて、図20を用いて説明する。
本第8実施形態では、鉄道車両10に識別表示として設けられるQRコード50が、閉状態の車両ドア12が開動作の開始直後から開状態となるまでカメラ30により撮像されないように隠蔽される位置に設けられる点が主に上記第1実施形態と異なる。
具体的には、図20(A)に示すように、QRコード50は、一方のドア13におけるドア本体13bのうち車体部11aの縁の近傍の上隅部に貼付されている。
このため、撮像視野31が車両ドア12およびその周辺を含むようにカメラ30が配置される場合でも、図20(B)に示すように、車両ドア12が開動作を開始すると、閉動作が完了するまでQRコード50がカメラ30により認識されなくなる。これにより、車両ドア12の開動作開始から閉動作完了までを容易に把握することができる。
なお、QRコード50等の識別表示を、閉状態の車両ドア12が開動作の開始直後から開状態となるまでカメラ30により撮像されないように隠蔽される位置に設ける本実施形態の特徴的構成は、他の実施形態等にも適用することができる。
[第9実施形態]
次に、本発明の第9実施形態に係るホームドア制御システムについて、図21〜図23を用いて説明する。
本第9実施形態では、車両ドア12に設けられる複数の識別表示を利用することで、鉄道車両10の車両ドア12の開閉状態に連動させてホームドア20を自動的に開閉する点が主に上記第2実施形態と異なる。このため、第2実施形態と実質的に同様の構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態では、図21および図22に示すように、上記QRコード50に加えて、QRコード53が、他方のドア14のガラス窓14aのうち上部であって一方のドア13に近接する位置に、車外側から貼付されている。そして、カメラ30は、その撮像視野31が、停車予定位置での車両ドア12およびその周辺を撮像可能な範囲(以下、車両ドア周辺範囲ともいう)となるように設置されている。
以下、本実施形態において、ホームドア20の開閉時にホームドア制御装置40の制御部41にて行われる開閉処理について、図23に示すフローチャートを参照して説明する。
ホーム2に入ってくる鉄道車両10が停車予定位置に停車する前から制御部41にて開閉処理が開始されており、まず、図23のステップS301の撮像処理にて車両ドア周辺範囲の撮像が開始された後、ステップS303に示す判定処理にて、前回カメラ30により撮像された撮像画像との比較により、識別表示として機能する各情報コードが同じ方向に移動しているか否かについて判定される。ここで、鉄道車両10がホーム2に入っていない状態ではステップS303にてNoと判定されて、上記ステップS301からの処理が繰り返される。なお、ステップS303および後述するステップS307,S311,S317,S321を実行する制御部41は、「移動判定手段」の一例に相当し得る。
そして、ホーム2に入ってきた鉄道車両10が減速して停車予定位置手前までくることで、前回カメラ30により撮像された撮像画像との比較により、同じ方向に移動しているQRコード50およびQRコード53が撮像されると(図21(A)の矢印F1a,F1b参照)、ステップS303にてYesと判定される。続いて、ステップS305の撮像処理にて車両ドア周辺範囲が撮像されている状態で、ステップS307に示す判定処理にて各情報コードが停止しているか否かについて判定される。ここで、鉄道車両10が停車するまで移動しているQRコード50およびQRコード53が撮像されるため、ステップS307にてNoと判定されて、上記ステップS305からの処理が繰り返される。
そして、鉄道車両10が停車予定位置に停車することでQRコード50およびQRコード53が所定時間移動していない場合には(図21(B)参照)、ステップS307にてYesと判定される。なお、本実施形態では、上記所定時間は、各車両ドア12にて共通の値が予め設定されている。
続いて、ステップS309の撮像処理にて車両ドア周辺範囲が撮像されている状態で、ステップS311に示す判定処理にてQRコード50とQRコード53とが遠ざかる方向に移動しているか否かについて判定される。ここで、車両ドア12が開動作を開始していない場合には、QRコード50およびQRコード53は停止した状態であるため、ステップS311にてNoと判定されて、上記ステップS309からの処理が繰り返される。
そして、停車予定位置に停車した鉄道車両10の各車両ドア12が開動作を開始すると、QRコード50とQRコード53とが遠ざかる方向に移動することから(図22(A)の矢印F2a,F2b参照)、ステップS311にてYesと判定される。続いて、ステップS313に示す開指示送信処理がなされ、各扉駆動部22に対して上記開指示が送信される。
続いて、ステップS315の撮像処理にて車両ドア周辺範囲が撮像されている状態で、ステップS317に示す判定処理にてQRコード50とQRコード53とが近づく方向に移動しているか否かについて判定される。ここで、車両ドア12が開動作中か開状態(停止中)であり、車両ドア12が閉動作を開始していない場合には、QRコード50およびQRコード53は近づく方向に移動していないため、ステップS317にてNoと判定されて、上記ステップS315からの処理が繰り返される。
そして、各車両ドア12が閉動作を開始すると、QRコード50とQRコード53とが近づく方向に移動することから(図22(B)の矢印F3a,F3b参照)、ステップS317にてYesと判定される。続いて、ステップS319の撮像処理にて車両ドア周辺範囲が撮像されている状態で、ステップS321に示す判定処理にて各情報コードが停止しているか否かについて判定される。ここで、車両ドア12が閉動作中であり、車両ドア12が閉状態(停止)でない場合には、ステップS321にてNoと判定されて、上記ステップS319からの処理が繰り返される。
そして、車両ドア12が閉状態となることでQRコード50およびQRコード53が所定時間移動していない場合には(図21(B)参照)、ステップS321にてYesと判定される。続いて、ステップS323に示す閉指示送信処理がなされ、各扉駆動部22に対して上記閉指示が送信されて、本開閉処理が終了する。
以上説明したように、本実施形態に係るホームドア制御システム1では、カメラ30により撮像された撮像画像に基づいて複数の識別表示として機能するQRコード50およびQRコード53が移動しているか否かについて判定される。そして、QRコード50およびQRコード53を撮像した撮像画像に対するデコード処理によって識別表示を認識する認識結果に加えてQRコード50およびQRコード53の移動に関する判定結果に基づいてホームドア20が制御部41により制御される。これにより、識別表示が移動しているか否かに基づいて車両ドア12が開閉動作中であるか否かを把握したうえでホームドア20を制御できるので、ホームドア20の開閉タイミングと車両ドア12の開閉タイミングとの差を容易に調整することができる。
また、カメラ30により識別表示として撮像されたQRコード50およびQRコード53の全てが同じ方向に移動していると判定される場合に(S303でYes)、鉄道車両10が移動中であるとしてホームドア20が上記開指示の待ち状態として制御される。鉄道車両10が移動中である場合には全ての識別表示が同じ方向に移動するため、この全ての識別表示が同じ方向へ移動しているとの判定に応じて鉄道車両10が移動中であると判断でき、鉄道車両10の移動にともない車両ドア12が移動してもその車両ドア12が開閉動作しているとの誤認を抑制することができる。
さらに、一方のドア13に設けられるQRコード50の移動方向と他方のドア14に設けられるQRコード53の移動方向とが近づく方向であると判定される場合に(S317でYes)、ホームドア20が閉状態に制御される。一方のドア13と他方のドア14とが近づく方向に移動している場合には車両ドア12が閉動作していると判断できるので、この場合にホームドア20を閉状態に制御する場合には、車両ドア12が閉まり始めるタイミングに対するホームドア20が閉まり始めるタイミングの遅れを小さくすることができる。
さらに、一方のドア13に設けられるQRコード50の移動方向と他方のドア14に設けられるQRコード53の移動方向とが遠ざかる方向であると判定される場合に(S311でYes)、ホームドア20が開状態に制御される。一方のドア13と他方のドア14とが遠ざかる方向に移動している場合には車両ドア12が開動作していると判断できるので、この場合にホームドア20を開状態に制御することで、車両ドア12が開き始めるタイミングに対するホームドア20が開き始めるタイミングの遅れを小さくすることができる。
特に、カメラ30により複数の識別表示として撮像されたQRコード50およびQRコード53の全てが所定時間移動していないと判定される場合に(S307でYes,S321でYes)、車両ドア12が停止しているとしてホームドア20が上記開指示または上記閉指示の待ち状態として制御される。これにより、車両ドア12が停止(移動)しているか否かを容易に把握できるので、車両ドア12の閉動作中または開動作中に当該車両ドア12が閉動作完了(閉状態)または開動作完了(開状態)であると誤認されることを抑制することができる。
さらに、車両ドア12の閉動作を検出した直後に(S317でYes)、QRコード50およびQRコード53の全てが所定時間移動していないと判定される場合に(S321でYes)、ホームドア20が閉状態に制御される。これにより、乗客の荷物等が車両ドア12に挟まったために車両ドア12が再び開動作するような場合であっても、ホームドア20が閉状態に制御されることもないので、不要なホームドア20の閉動作を抑制することができる。
また、鉄道車両10の移動を検出した直後に(S303でYes)、複数の識別表示として機能するQRコード50およびQRコード53の全てが所定時間移動していないと判定される場合に(S307でYes)、車両ドア12が開状態となる直前の鉄道車両10の停止状態であるとしてホームドア20が制御される。鉄道車両10の移動検出直後に複数の識別表示の全てが所定時間移動していないと判定される場合には、車両ドア12が開状態となる直前の鉄道車両10の停止状態であると判断できるので、ホームドア20を円滑に開動作するように制御することができる。
なお、識別表示として機能するQRコード50およびQRコード53は、少なくとも上記所定時間に関する情報を含めた情報が光学的に読み取り可能に記録されるように生成されてもよい。これにより、鉄道車両10ごとまたは識別表示が設けられる車両ドア12ごとに車両ドア12の開閉タイミングが異なる場合であっても、その識別表示が設けられる車両ドア12の開閉に関して適した時間を上記所定時間として容易に設定することができる。
また、車両ドア12に設けられる複数の識別表示を利用することで、鉄道車両10の車両ドア12の開閉状態に連動させてホームドア20を自動的に開閉する本実施形態の特徴的構成は、他の実施形態等にも適用することができる。
[第10実施形態]
次に、本発明の第10実施形態に係るホームドア制御システムについて、図24〜図26を用いて説明する。
本第10実施形態では、複数の識別表示には、車両ドア12を囲い、当該車両ドア12とともに移動しない周辺部位に設けられる他の識別表示が含まれる点が主に上記第9実施形態と異なる。このため、第9実施形態と実質的に同様の構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態では、図24および図25に示すように、上記QRコード50に加えて、QRコード54が、車両ドア12とともに移動しない部位に設けられる他の識別表示として、QRコード50の直上となる車体部11bに設けられている。このため、車両ドア12の開閉時には、QRコード50のみが移動し、QRコード54は移動しない。
また、本実施形態では、QRコード50は、一方のドア13に設けられているため、車両ドア12の開動作時には鉄道車両10の進行方向に移動し、車両ドア12の閉動作時には鉄道車両10の進行方向に対して逆方向に移動する。この車両ドア12の開閉方向と当該車両ドア12に設けられるQRコード50の移動方向とに関する情報は、記憶手段として機能する記憶部42に予め記憶されている。このため、QRコード50の移動方向を検出することで、車両ドア12が開動作および閉動作のいずれの状態であるかを把握することができる。
以下、本実施形態において、ホームドア20の開閉時にホームドア制御装置40の制御部41にて行われる開閉処理について、図26に示すフローチャートを参照して説明する。
上記第9実施形態と同様に、ホーム2に入ってくる鉄道車両10が停車予定位置に停車する前から制御部41にて開閉処理が開始されており、まず、図26のステップS301の撮像処理にて車両ドア周辺範囲の撮像が開始された後、ステップS303に示す判定処理にて各情報コードが同じ方向に移動しているか否かについて判定される。そして、ホーム2に入ってきた鉄道車両10が減速して停車予定位置手前までくることで、同じ方向に移動しているQRコード50およびQRコード54が撮像されると(図24(A)の矢印F4a,F4b参照)、ステップS303にてYesと判定される。続いて、ステップS305の撮像処理にて車両ドア周辺範囲が撮像されている状態で、ステップS307に示す判定処理にて各情報コードが停止しているか否かについて判定され、鉄道車両10が停車予定位置に停車することでQRコード50およびQRコード54が所定時間移動していない場合には(図24(B)参照)、ステップS307にてYesと判定される。
続いて、ステップS309の撮像処理にて車両ドア周辺範囲が撮像されている状態で、ステップS311aに示す判定処理にてQRコード54を除きQRコード50が開方向(鉄道車両10の進行方向)に移動しているか否かについて判定される。ここで、車両ドア12が開動作を開始していない場合には、QRコード50は停止した状態であるため、ステップS311aにてNoと判定されて、上記ステップS309からの処理が繰り返される。
そして、停車予定位置に停車した鉄道車両10の各車両ドア12が開動作を開始すると、QRコード54は停止したままでQRコード50が鉄道車両10の進行方向(開方向)に移動することから(図25(A)の矢印F5参照)、ステップS311aにてYesと判定される。続いて、ステップS313に示す開指示送信処理がなされ、各扉駆動部22に対して上記開指示が送信される。
続いて、ステップS315の撮像処理にて車両ドア周辺範囲が撮像されている状態で、ステップS317aに示す判定処理にてQRコード54を除きQRコード50が閉方向(鉄道車両10の進行方向に対して逆方向)に移動しているか否かについて判定される。ここで、車両ドア12が開動作中か開状態(停止中)であり、車両ドア12が閉動作を開始していない場合には、QRコード50は鉄道車両10の進行方向に対して逆方向に移動していないため、ステップS317aにてNoと判定されて、上記ステップS315からの処理が繰り返される。
そして、各車両ドア12が閉動作を開始すると、QRコード54は停止したままでQRコード50が鉄道車両10の進行方向に対して逆方向(閉方向)に移動することから(図25(B)の矢印F6参照)、ステップS317aにてYesと判定される。続いて、ステップS319の撮像処理にて車両ドア周辺範囲が撮像されている状態で、ステップS321に示す判定処理にて各情報コードが停止しているか否かについて判定され、車両ドア12が閉状態となることでQRコード50が所定時間移動していない場合には(図24(B)参照)、ステップS321にてYesと判定される。続いて、ステップS323に示す閉指示送信処理がなされ、各扉駆動部22に対して上記閉指示が送信されて、本開閉処理が終了する。
以上説明したように、本実施形態に係るホームドア制御システム1では、カメラ30により撮像された撮像画像に基づいて複数の識別表示として機能するQRコード50およびQRコード54が移動しているか否かについて判定される。そして、QRコード50およびQRコード54を撮像した撮像画像に対するデコード処理によって識別表示を認識する認識結果に加えてQRコード50およびQRコード54の移動に関する判定結果に基づいてホームドア20が制御部41により制御される。このようにしても、上記第9実施形態と同様に、識別表示が移動しているか否かに基づいて車両ドア12が開閉動作中であるか否かを把握したうえでホームドア20を制御できるので、ホームドア20の開閉タイミングと車両ドア12の開閉タイミングとの差を容易に調整することができる。
また、カメラ30により識別表示として撮像されたQRコード50およびQRコード54の全てが移動していると判定される場合に(S303でYes)、鉄道車両10が移動中であるとしてホームドア20が上記開指示の待ち状態として制御される。このため、上記第9実施形態と同様に、鉄道車両10の移動にともない車両ドア12が移動してもその車両ドア12が開閉動作しているとの誤認を抑制することができる。
特に、カメラ30により撮像された複数の識別表示のうちQRコード54(他の識別表示)を除くQRコード50が移動していると判定される場合に、車両ドア12が閉動作中または開動作中であるとしてホームドア20が制御される。複数の識別表示のうちQRコード54を除きQRコード50が移動している場合には車両ドア12が閉動作または開動作していると判断できるので、車両ドア12の閉動作中または開動作中に当該車両ドア12が閉動作完了(閉状態)または開動作完了(開状態)であると誤認されることを抑制することができる。
なお、QRコード50には、上述した車両ドア12の開閉方向と当該車両ドア12に設けられるQRコード50の移動方向とに関する情報が記録されてもよい。すなわち、識別表示は、少なくとも車両ドア12の開閉時における当該識別表示の移動方向に関する情報が光学的に読み取り可能に記録された情報コードとして構成されてもよい。これにより、撮像した情報コードから移動方向に関する情報を解読して取得することで、当該情報を記憶部42に予め記憶することなく、移動している情報コードが設けられた車両ドア12が閉動作状態および開動作状態のどちらの状態であるかを容易に把握することができる。
また、車両ドア12とともに移動しない部位に他の識別表示を設ける本実施形態の特徴的構成は、他の実施形態等にも適用することができる。
[第11実施形態]
次に、本発明の第11実施形態に係るホームドア制御システムについて、以下に説明する。
本第11実施形態では、カメラ30は、車両ドア12の開状態時および閉状態時を含む停止時を除き、車両ドア12の開閉動作時に撮像画像から識別表示を認識不能なシャッタ速度に設定される点が主に上記第1実施形態と異なる。
具体的には、車両ドア12の開閉動作時に上記ステップS103にて撮像されたQRコード50がぼけてしまい、ステップS105のデコード処理にて解読できない程度に、カメラ30のシャッタ速度が設定される。このため、車両ドア12の閉動作時では、撮像画像から識別表示が認識されないために上記ステップS107にてNoと判定され、上記閉指示が送信されることもない。
このように、車両ドア12の開閉動作時に識別表示として撮像されたQRコード50はぼけてしまって認識されないことから、識別表示が認識可能に撮像されているか否かに基づいて車両ドア12が開閉動作中であるか否かを容易に把握でき、車両ドア12が開閉動作中であるか否かを把握したうえでホームドア20を制御することができる。
なお、QRコード50には、上記シャッタ速度に関する情報、例えば、上記シャッタ速度や当該シャッタ速度を算出するための情報等が記録されてもよい。すなわち、識別表示は、少なくとも上記シャッタ速度に関する情報を含めた情報が光学的に読み取り可能に記録された情報コードとして構成されてもよい。これにより、鉄道車両10ごとまたは情報コードが設けられる車両ドア12ごとに車両ドア12の開閉速度が異なる場合であっても、撮像した情報コードから上記シャッタ速度に関する情報を解読して取得することで、情報コードごとに車両ドア12の開閉動作中の認識不能なシャッタ速度をカメラ30にて設定することができる。
また、車両ドア12の開閉動作時に撮像画像から識別表示を認識不能にカメラ30のシャッタ速度が設定される本実施形態の特徴的構成は、識別表示の移動方向を判定する場合等を除き、他の実施形態等にも適用することができる。
[第12実施形態]
次に、本発明の第12実施形態に係るホームドア制御システムについて、以下に説明する。
本第12実施形態では、撮像手段は、識別表示が設けられる1つの車両ドアに向けて複数設けられる点が主に上記第1実施形態と異なる。このため、第1実施形態と実質的に同様の構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
ホーム2には、柱や壁などの設置物が設置されており、この設置物の設置場所によっては、車両ドア12に貼付されたQRコード50に対して撮像しやすい位置にカメラ30を設置し難い場合がある。例えば、図29に例示するように、QRコード50に対して撮像しやすい位置に柱3が設置されていると、この柱3がカメラ30の設置を阻害してしまう可能性がある。また、停車予定位置に対する鉄道車両10の停止位置のずれが大きくなるような環境等では、1つのカメラ30では、鉄道車両10が停車予定位置から大きくずれて停止した際、本来撮像されるべきQRコード50が撮像されなくなる可能性がある。
そこで、本実施形態では、識別表示が設けられる1つの車両ドアに向けて撮像手段を複数設けている。具体的には、図30に示すように、1つの車両ドア12に向けて2つの撮像手段として、カメラ30a,30bが設けられている。すなわち、各車両ドア12には、それぞれ一対のカメラ30a,30bが向けられている。カメラ30aおよびカメラ30bは、それぞれの撮像視野31a,31bの一部が重なるように配置されて、それぞれの撮像画像をホームドア制御装置40に送信するように構成されている。
より具体的には、カメラ30aは、停車予定位置に対して進行方向へのずれが最も大きくなるとき(例えば、ずれが700mm)のQRコード50(図30の下段X3参照)と停車予定位置でのQRコード50(図30の中段X2参照)との双方が撮像視野31aに含まれるように設置されている。また、カメラ30bは、停車予定位置に対して進行方向と逆方向へのずれが最も大きくなるとき(例えば、ずれが700mm)のQRコード50(図30の上段X1参照)と停車予定位置でのQRコード50との双方が撮像視野31bに含まれるように設置されている。
そして、制御部41により実行される開閉処理では、車両ドア12ごとにカメラ30aおよびカメラ30bによる撮像がそれぞれなされて(S103)、各撮像画像についてデコード処理がなされる(S105)。そして、各車両ドア12において、カメラ30aおよびカメラ30bによる撮像画像に対するデコード処理により少なくとも一方にて乗降口特定情報がそれぞれ読み取られることで識別表示が認識されると(S107でYes)、各扉駆動部22に対して上記閉指示が送信される(S109)。
以上説明したように、本実施形態に係るホームドア制御システム1では、撮像手段は、QRコード50(識別表示)が設けられる1つの車両ドア12に向けて複数設けられる。これにより、ホーム2に設けられる柱3や壁などの設置物のために1つの撮像手段を識別表示に対して撮像しやすい位置に設置し難い設置環境や鉄道車両10の停止位置のずれが大きくなるような環境等であっても、複数の撮像手段を利用することで識別表示の撮像に関して必要な撮像視野(31a,31b)を容易に確保でき、各撮像手段の設置容易性も向上させることができる。
特に、複数の撮像手段(30a,30b)は、互いに撮像視野(31a,31b)の一部が重なるようにそれぞれ配置されるため、識別表示を撮像するための撮像視野を、1つの撮像手段を用いる場合と比較して広くすることができる。
なお、カメラ30aおよびカメラ30bは、図30に例示するように撮像視野31aと撮像視野31bとの重なる範囲が大きくなるように配置されることに限らず、その利用環境等に適した範囲となるように設置されてもよい。例えば、本実施形態の第1変形例として、複数の撮像手段による撮像視野をより広くするため、図31に例示するように、撮像視野31aと撮像視野31bとの重なる範囲が停車予定位置でのQRコード50を撮像可能な最小の範囲となるように配置されてもよい。また、ホーム2での設置環境等によっては、各車両ドア12の少なくとも一部に向けられるカメラ30aおよびカメラ30bは、撮像視野31aと撮像視野31bが重ならないように配置されてもよい。
また、撮像手段は、QRコード50等の識別表示が設けられる1つの車両ドア12に向けて2つ設けられることに限らず、3つ以上設けられてもよい。具体的には、例えば、本実施形態の第2変形例として、図32に例示するように、1つの車両ドア12に向けて3つの撮像手段として機能するカメラ30a〜30cを、撮像視野31aと撮像視野31bとが一部重なるとともに撮像視野31bと撮像視野31cとが一部重なって配置されるように設けてもよい。また、車両ドア12ごとに撮像手段の個数が異なってもよい。
また、複数の撮像手段は、少なくとも一部が互いに光軸が平行とならないようにそれぞれ配置されてもよい。具体的には、本実施形態の第3変形例として、図33に例示するように、水平面に投影したカメラ30aの光軸32aとカメラ30bの光軸32bとが交わるように、カメラ30aとカメラ30bとを配置することができる。これにより、撮像視野を広げるためにそれぞれの光軸が平行となるように各撮像手段が配置される場合と比較して、カメラ30aおよびカメラ30b(各撮像手段)の設置容易性を向上させることができる。
また、制御部41により実行される開閉処理では、1つの車両ドア12について、カメラ30aおよびカメラ30bのいずれか1つによる撮像画像についてQRコード50等の識別表示を認識するための処理を行ってもよい。この場合、予め設定された条件等に基づいてカメラ30aおよびカメラ30bのいずれか1つが選択されてもよいし、その撮像環境等に応じてカメラ30aおよびカメラ30bのいずれか1つが都度選択されてもよい。これにより、複数の撮像手段による全ての撮像結果を常に考慮しなくてもよいため、識別表示の認識判定、すなわち、車両ドア12の状態判定を単純化することができる。
なお、識別表示が設けられる1つの車両ドアに向けて撮像手段が複数設けられる本実施形態およびその変形例の特徴的構成は、他の実施形態等にも適用することができる。例えば、上述した第2実施形態や第9実施形態等において制御部41により実行される開閉処理では、鉄道車両10の停車後に複数の撮像手段のうち最初に識別表示を認識可能に撮像した撮像手段を用いて識別表示を認識するための処理を行ってもよい。
[第13実施形態]
次に、本発明の第13実施形態に係るホームドア制御システムについて、以下に説明する。
本第13実施形態では、複数の撮像手段は、少なくとも識別表示が撮像される可能性がある範囲について互いに撮像視野が重なるようにそれぞれ配置される点が主に上記第12実施形態と異なる。
具体的には、図34に示すように、カメラ30aは、停車予定位置でのQRコード50(図34の中段X2参照)だけでなく、停車予定位置に対して進行方向へのずれが最も大きくなるときのQRコード50(図34の下段X3参照)と停車予定位置に対して進行方向と逆方向へのずれが最も大きくなるときのQRコード50(図34の上段X1参照)との双方がその撮像視野31aに含まれるように設置されている。同様に、カメラ30bは、停車予定位置でのQRコード50だけでなく、停車予定位置に対して進行方向へのずれが最も大きくなるときのQRコード50と停車予定位置に対して進行方向と逆方向へのずれが最も大きくなるときのQRコード50との双方がその撮像視野31bに含まれるように設置されている。
このように、QRコード50が撮像される可能性がある範囲について互いに撮像視野31a,31bが重なるようにカメラ30a,30bがそれぞれ配置されるため、例えば、閉状態の車両ドア12のQRコード50がカメラ30aで撮像されなくてもカメラ30bで撮像されることで、QRコード50が認識される。これにより、その車両ドア12に対する識別表示(QRコード50)の撮像に関して冗長性(ロバスト性)を確保することができる。
なお、識別表示が撮像される可能性がある範囲について互いに撮像視野が重なるように複数の撮像手段がそれぞれ配置される構成では、各撮像手段のうち一部の撮像周期と少なくとも他の一部の撮像周期とを、識別表示に照射される照明光の照明周期の半周期分ずらすことができる。具体的には、本実施形態の第1変形例として、図35に例示するように、識別表示に照射される照明光Lsの照明周期Tに対して、カメラ30aの撮像周期とカメラ30bの撮像周期とを照明光Lsの照明周期Tの半周期分に相当するT/2だけずらす。
これにより、識別表示に照射される照明光Lsの明るさが周期的に変化する場合でも、カメラ30a(一部の撮像手段)にて撮像される識別表示とカメラ30b(他の一部の撮像手段)にて撮像される識別表示との双方が同時に暗い状態で撮像されることもないので、フリッカーの影響を回避することができる。
なお、各カメラ30a,30bは、その撮像周期が、本ホームドア制御システム1の設置時に取得された照明光Lsの照明周期Tに関する情報に基づいて予め設定されてもよい。また、各カメラ30a,30bは、その撮像周期が、ホームドア制御装置40からの指示に応じて変更可能に構成されてもよく、この場合、照明光Lsの照明周期Tに関する情報は、本ホームドア制御システム1の設置時に予め取得されて記憶部42等に記憶されてもよいし、設置後等に外部からの情報入力に応じて取得されてもよい。
また、複数の撮像手段は、少なくとも一部が互いに光軸が平行とならないようにそれぞれ配置されてもよい。具体的には、本実施形態の第2変形例として、図36に例示するように、水平面に投影したカメラ30aの光軸32aとカメラ30bの光軸32bとが交わるように、カメラ30aとカメラ30bとを配置することができる。これにより、撮像視野を広げるためにそれぞれの光軸が平行となるように各撮像手段が配置される場合と比較して、カメラ30aおよびカメラ30b(各撮像手段)の設置容易性を向上させることができる。特に、例えば、あるタイミングにてカメラ30a(一部の撮像手段)が太陽光の西日やスポットライト、鏡面反射等の影響を受けるような状況であってもカメラ30b(他の撮像手段)がその影響を受け難くなることから、1つの車両ドア12に対する識別表示の撮像に関して冗長性(ロバスト性)を向上させることができる。
なお、少なくとも識別表示が撮像される可能性がある範囲について互いに撮像視野が重なるように複数の撮像手段がそれぞれ配置される本実施形態およびその変形例の特徴的構成は、他の実施形態等にも適用することができる。
[第14実施形態]
次に、本発明の第14実施形態に係るホームドア制御システムについて、以下に説明する。
本第14実施形態では、車両ドアごとに識別表示の認識結果を集約する点が主に上記第12実施形態と異なる。
具体的には、図37に示すように、カメラ30aからの撮像画像とカメラ30bからの撮像画像とを取得してQRコード50を公知のデコード処理等を用いて認識するための処理を行う集約機器70が車両ドア12ごとに設けられており、各集約機器70によるQRコード50の認識結果がホームドア制御装置40に送信される。すなわち、各集約機器70は、複数の撮像手段(30a,30b)を利用して対応する車両ドア12に設けられる識別表示(50)をそれぞれ認識する認識手段として機能し、その認識結果をホームドア制御装置40に送信する。
ホームドア制御装置40の制御部41にて行われる開閉処理では、上述したステップS103,S105の処理が省略されて、全ての集約機器70から識別表示を認識した認識結果を受信すると、ステップS107にてYesと判定されて、各扉駆動部22に対して上記閉指示が送信される(S109)。
このように、認識手段として機能する集約機器70が車両ドア12ごとに1つ配置されるように複数設けられ、ホームドア制御装置40は、各集約機器70によるそれぞれの認識結果に基づいてホームドア20を制御する。これにより、車両ドア12ごとに認識結果が集約されるので、車両ドア12ごとに閉状態等を容易に把握することができる。
なお、上述した集約機器70に代えて、複数の撮像手段の1つに集約機器70の機能を持たせてマスター機とし、他の撮像手段をスレーブ機として構成してもよい。すなわち、複数の撮像手段のいずれか1つは、自ら撮像した撮像画像と残りの撮像手段から取得した撮像画像とから識別表示を認識可能に認識手段として機能するように構成される。例えば、図38に例示するように、カメラ30aに集約機器70の機能を持たせてマスター機とし、カメラ30bをスレーブ機として構成することができる。
このように、認識手段としての機能を兼備するカメラ30aをマスター機、カメラ30bをスレーブ機として構成することで、ホームドア制御装置40はマスター機であるカメラ30aからそれぞれ認識結果を取得できるので、各カメラ30a,30bとホームドア制御装置40との通信構成を簡素化することができる。
なお、車両ドアごとに識別表示の認識結果を集約する本実施形態およびその変形例の特徴的構成は、他の実施形態等にも適用することができる。
[第15実施形態]
次に、本発明の第15実施形態に係るホームドア制御システムについて、以下に説明する。
本第15実施形態では、取得した複数の撮像画像のうちの一部について識別表示を認識するための処理を行う点が主に上記第1実施形態と異なる。このため、第1実施形態と実質的に同様の構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
上記第1実施形態では、上述したように、鉄道車両10の全ての車両ドア12にQRコード50等の識別表示がそれぞれ設けられおり、各車両ドア12に向けて閉状態での識別表示を撮像可能にカメラ30がそれぞれ設けられている(図39参照)。各カメラ30は、高身長の乗客が乗り込む場合や乗客が背の高い手荷物等を持って乗り込む場合等でもQRコード50等が認識可能(デコード可能)に撮像されるように配置されている。具体的には、図40に例示するように、ホーム2の床面からH1(例えば、1350mm)の高さにQRコード50が貼付され、車両ドア12からの距離Z(例えば、400mm)の位置に高身長(例えば、H2=2000mm)の乗客が立っていても、カメラ30の光軸が水平面に対してθ(例えば、60°)となるようにカメラ30がホーム2の天井2bに設置されることで、このカメラ30によりQRコード50等が認識可能に撮像される。
そして、ホームドア制御装置40の制御部41にて行われる開閉処理では、全ての車両ドア12についてQRコード50等の識別表示を認識するための処理がなされる。より具体的には、全ての撮像画像においてQRコード50等の識別表示が認識されない撮像状態から識別表示が認識される撮像状態に変化することで、各車両ドア12が閉状態であると判断され、これにより、複数の車両ドア12のそれぞれの閉状態等を考慮してホームドア20が制御されるので、より実状に即したホームドア20の自動制御を行うことができる。
これに対して、本実施形態では、各車両ドア12の一部に向けて閉状態での識別表示を撮像可能にカメラ30がそれぞれ設けられる。例えば、1車両につき4つの車両ドア12がある場合には、これら4つの車両ドア12のうちの1つの車両ドア12についてカメラ30が向けられて配置される。そして、制御部41にて行われる開閉処理では、全ての撮像画像のうちの一部においてQRコード50等の識別表示が認識されない撮像状態から識別表示が認識される撮像状態に変化することで、各車両ドア12が閉状態であると判断される。
これにより、複数の車両ドア12のうちの一部の閉状態等に応じてホームドア20を自動制御でき、全ての車両ドア12の閉状態等を把握しないため、ホームドア20の自動制御に関して冗長性(ロバスト性)を確保することができる。例えば、閉状態の車両ドア12の1つについて乗客の手荷物等のためにQRコード50等の識別表示が撮像されない場合でも、他の閉状態の車両ドア12についてQRコード50等の識別表示が撮像されて認識されることで、ホームドア20を閉状態に自動制御することができる。
なお、全ての車両ドア12に向けて閉状態での識別表示を撮像可能にカメラ30がそれぞれ設けられてもよく、その場合でも、全ての撮像画像のうちの一部においてQRコード50等の識別表示が認識されない撮像状態から識別表示が認識される撮像状態に変化することで、各車両ドア12が閉状態であると判断することができる。また、各扉駆動部22は、対応する車両ドア12の開閉状態等を鉄道車両側の面に設けたセンサ等で検知した検知結果に応じて、ホームドア制御装置40からの閉指示等と異なるように可動扉21を個々に移動させてもよい。
なお、取得した複数の撮像画像のうちの一部について識別表示を認識するための処理を行う本実施形態の特徴的構成は、他の実施形態等にも適用することができる。例えば、上記第2実施形態において制御部41により実行される開閉処理では、全ての撮像画像のうちの一部においてQRコード50等の識別表示が認識される撮像状態から識別表示が認識されない撮像状態に変化することで、各車両ドア12が開状態であると判断されてもよい。このようにしても、全ての車両ドア12の開状態等を把握しないため、ホームドア20の自動制御に関して冗長性(ロバスト性)を確保することができる。また、上記第9実施形態において制御部41により実行される開閉処理では、全ての撮像画像のうちの一部においてQRコード50等の識別表示の移動が認識される場合にその移動に応じた判定を行ってもよい。このようにしても、全ての車両ドア12の移動状態等を把握しないため、ホームドア20の自動制御に関して冗長性(ロバスト性)を確保することができる。
[第16実施形態]
次に、本発明の第16実施形態に係るホームドア制御システムについて、以下に説明する。
本第16実施形態では、識別表示が設けられる複数の車両ドアのうちの一部に向けて撮像手段がそれぞれ設けられる点が主に上記第12実施形態と異なる。
本実施形態では、上記第12実施形態と同様に、鉄道車両10の全ての車両ドア12にQRコード50等の識別表示がそれぞれ設けられる一方で、上記第12実施形態と異なり、各車両ドア12のうちの一部に向けてカメラ30a,30bがそれぞれ設けられている。特に、本実施形態では、カメラ30a,30bが向けられる車両ドア12は、駅によって異なっている。
具体的には、例えば、図41に示すように、3両編成の鉄道車両10における複数の車両ドアを先頭側から順に12a〜12lとするとき、駅Aでは、車両ドア12d,12h,12kに向けてカメラ30a,30bがそれぞれ設けられる。また、駅Bでは、車両ドア12b,12g,12jに向けてカメラ30a,30bがそれぞれ設けられ、駅Cでは、車両ドア12c,12f,12kに向けてカメラ30a,30bがそれぞれ設けられる。なお、図41では、便宜上、QRコード50等の識別表示の図示を省略している。
そして、制御部41にて行われる開閉処理では、カメラ30a,30bでの撮像画像においてQRコード50等の識別表示が認識されない撮像状態から識別表示が認識される撮像状態に変化することで、各車両ドア12が閉状態であると判断される。例えば、駅Aでは、車両ドア12d,12h,12kでの撮像画像においてQRコード50等の識別表示が認識されない撮像状態から識別表示が認識される撮像状態に変化することで、各車両ドア12が閉状態であると判断される。また、駅Bでは、車両ドア12b,12g,12jでの撮像画像においてQRコード50等の識別表示が認識されない撮像状態から識別表示が認識される撮像状態に変化することで、各車両ドア12が閉状態であると判断される。また、駅Cでは、車両ドア12c,12f,12kでの撮像画像においてQRコード50等の識別表示が認識されない撮像状態から識別表示が認識される撮像状態に変化することで、各車両ドア12が閉状態であると判断される。
このように、QRコード50等の識別表示が設けられる複数の車両ドア12のうちの一部に向けてカメラ30a,30b等の撮像手段がそれぞれ設けられるようにすることで、図41に例示するように、鉄道車両10が停車する駅のホーム2ごとに柱3や壁4等のために撮像手段の設置場所が制約等されて撮像対象となる車両ドア12が異なる場合であっても、ホームドア20の自動制御を行うことができる。
特に、QRコード50等の識別表示は、鉄道車両10の全ての車両ドア12にそれぞれ設けられるため、鉄道車両10が停車するホーム2ごとに撮像対象となる車両ドア12が異なる場合であっても、どの撮像手段でも閉状態の車両ドア12であれば識別表示が認識可能に撮像されるので、撮像手段の設置場所の制約等に影響されることなくホームドア20の自動制御を行うことができる。
なお、識別表示が設けられる複数の車両ドアのうちの少なくとも一部に向けて撮像手段がそれぞれ設けられる本実施形態の特徴的構成は、他の実施形態等にも適用することができる。例えば、識別表示が設けられる複数の車両ドア12のうちの一部に向けて向けられる撮像手段は、2つのカメラ30a,30bに限らず、1つのカメラ30であってもよいし3つ以上のカメラ30a〜30cであってもよい。また、車両ドア12ごとに撮像手段の個数が異なってもよい。
また、上記第2実施形態において制御部41により実行される開閉処理では、駅Aの例では、車両ドア12d,12h,12kでの撮像画像においてQRコード50等の識別表示が認識される撮像状態から識別表示が認識されない撮像状態に変化することで、各車両ドア12が開状態であると判断されてもよい。また、上記第9実施形態において制御部41により実行される開閉処理では、駅Aの例では、車両ドア12d,12h,12kでの撮像画像においてQRコード50等の識別表示の移動が認識される場合にその移動に応じた判定を行ってもよい。
また、制御部41により実行される開閉処理では、上記第15実施形態のように、ホームドア20の自動制御に関して冗長性(ロバスト性)を確保するため、取得した複数の撮像画像のうちの一部について識別表示を認識するための処理を行ってもよい。例えば、駅Aの例では、車両ドア12dでの撮像画像において識別表示が認識されなくても、車両ドア12h,12kでの撮像画像において識別表示が認識されない撮像状態から識別表示が認識される撮像状態に変化することで、各車両ドア12が閉状態であると判断してもよい。
なお、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下のように具体化してもよい。
(1)車両ドア12等に設けられる識別表示は、QRコードであることに限らず、例えば、バーコード等の一次元コードやデータマトリックスコード、マキシコード等の二次元コードなどの他の種別の情報コードであってもよい。また、車両ドア12に設けられる識別表示は、例えば、図27(A)に例示する表示55のように、所定の形状、模様や色彩からなる図形であってもよいし、図27(B)に例示する表示56のように、番号表示であってもよい。なお、図27(A)に例示する表示55は、QRコードの位置検出パターンの1つとなるように表示されている。また、図27(B)に例示する表示56は、例えば、鉄道車両10および乗降口11(車両ドア12)等を特定するための車両番号およびドア番号となるように表示されている。
特に、車両ドア12等に識別表示として設けられる情報コードは、所定の復号鍵を有しない第三者が読み取れないように、所定の情報を所定の暗号化方式に基づいて暗号化するように生成されてもよい。このため、第三者では情報コードに記録される情報を読み取ることができないため、識別表示(情報コード)を偽造する等の不正行為を抑制することができる。ここで、上記所定の暗号化方式に基づいて暗号化された情報コードとしては、例えば、公開領域と非公開領域とを有するように構成される一部非公開コードを採用することができる。なお、上記公開領域は、復号鍵を要しない情報が記録される領域であり、上記非公開領域は、復号鍵を用いて復号可能に暗号化された情報が記録される領域である。
(2)QRコード50等の識別表示は、全ての車両ドア12に設けられることに限らず、決められた一部の車両ドア12に設けられてもよい。この場合、決められた一部の車両ドア12について撮像された撮像画像に基づいて上記開閉処理を行い、ホームドア20の全ての扉駆動部22に対して開指示または閉指示を送信する。
(3)上記ステップS107の判定処理では、識別表示が認識される場合に上記ステップS109以降の処理がなされることに限らず、前回カメラ30により撮像された撮像画像との比較により認識された識別表示の移動方向が所定の方向であると判定される場合に上記ステップS109以降の処理がなされてもよい。この場合、制御部41は、カメラ30により撮像された撮像画像に基づいて検出される識別表示の移動方向が上記所定の方向であるか否かについて判定し、「判定手段」の一例に相当し得る。ここで、上記所定の方向は、上記開閉方向に相当し得る。これにより、上記所定の方向(すなわち、車両ドア12の開閉方向)と異なる方向に移動しているもの、例えば、第三者がカメラ30にかざした情報コードでは、識別表示と認識されないので、誤認され難くなり、識別表示の認識精度を向上させることができる。
(4)車両ドア12は、一方のドア13と他方のドア14とを有する両開き式のスライドドアとして構成されることに限らず、図28に例示するような1つのドア13を有する片開き式のスライドドアとして構成されてもよい。この場合、QRコード50等の識別表示は、上記各実施形態のような場所に設けることができる。また、ホームドア20は、1つの乗降口11に対して一対の可動扉21が配置されるように構成されることに限らず、1つの乗降口11に対して1つの可動扉21が配置されるように構成されてもよい。
(5)カメラ30(30a〜30c)は、ホーム2の天井2bに設けられることに限らず、車両ドア12に設けられる識別表示を撮像可能な位置、例えば、ホームドア20の上部や鉄道車両10側の側面等に設けられてもよい。この場合には、QRコード50等の識別表示とカメラ30(30a〜30c)との間に乗客が入り込むこともないので、識別表示は、例えば、車両ドア12の下部に設けることもできる。また、カメラ30(30a〜30c)は、無線通信を利用して撮像画像をホームドア制御装置40に送信するように構成されてもよい。
1…ホームドア制御システム
2…ホーム
10…鉄道車両
12,12a〜12l…車両ドア
13…一方のドア
14…他方のドア
13a,14a…ガラス窓
20…ホームドア
21…可動扉
22…扉駆動部
30,30a〜30c…カメラ(撮像手段)
31…撮像視野
40…ホームドア制御装置(制御手段,移動判定手段)
41…制御部(認識手段,検出手段,判定手段)
42…記憶部(記憶手段)
50〜54…QRコード(識別表示)
70…集約機器(認識手段)

Claims (52)

  1. 駅のホームに配置されたホームドアを制御するホームドア制御システムであって、
    少なくとも鉄道車両の車両ドアに設けられる識別表示と、
    前記識別表示を撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段による撮像画像から前記識別表示を認識可能な認識手段と、
    前記認識手段により前記識別表示が認識される場合に前記ホームドアを閉状態に制御する制御手段と、
    を備え、
    前記識別表示は、前記車両ドアが閉状態である場合に前記撮像手段による撮像画像から前記認識手段により認識されるように配置されることを特徴とするホームドア制御システム。
  2. 駅のホームに配置されたホームドアを制御するホームドア制御システムであって、
    少なくとも鉄道車両の車両ドアに設けられる識別表示と、
    前記識別表示を撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段による撮像画像から前記識別表示を認識可能な認識手段と、
    前記ホームドアの開閉状態を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記識別表示は、前記車両ドアが閉状態である場合に前記撮像手段による撮像画像から前記認識手段により認識されて、前記車両ドアが開状態である場合に前記撮像手段による撮像画像から前記認識手段により認識されないように配置され、
    前記制御手段は、前記認識手段により前記識別表示が認識される場合に前記ホームドアを閉状態に制御し、前記認識手段により前記識別表示が認識されない場合に前記ホームドアを開状態に制御することを特徴とするホームドア制御システム。
  3. 前記制御手段は、前記認識手段により停止している前記識別表示が認識された後に当該識別表示が移動していると認識される場合に、前記ホームドアを開状態に制御することを特徴とする請求項2に記載のホームドア制御システム。
  4. 前記撮像手段は、前記車両ドアが閉状態であるときの前記識別表示が撮像視野内に位置し、前記車両ドアが開状態であるときの前記識別表示が撮像視野外に位置するように設置されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のホームドア制御システム。
  5. 前記撮像手段は、前記鉄道車両の停止位置のずれを考慮して、前記車両ドアが閉状態であるときの前記識別表示が撮像視野内に位置し、前記車両ドアが開状態であるときの前記識別表示が撮像視野外に位置するように設置されることを特徴とする請求項4に記載のホームドア制御システム。
  6. 前記識別表示は、前記車両ドアが開状態であるときに少なくとも一部が前記撮像手段により撮像されないように隠蔽される位置に設けられることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のホームドア制御システム。
  7. 前記識別表示は、閉状態の前記車両ドアが開動作の開始直後から開状態となるまで前記撮像手段により撮像されないように隠蔽される位置に設けられることを特徴とする請求項6に記載のホームドア制御システム。
  8. 前記撮像手段により撮像された撮像画像に基づいて検出される前記識別表示の移動方向が所定の方向であるか否かについて判定する判定手段を備え、
    前記制御手段は、前記認識手段により認識された前記識別表示の移動方向が前記所定の方向であると前記判定手段により判定される場合に、前記ホームドアを閉状態に制御することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のホームドア制御システム。
  9. 前記識別表示は、所定の情報が光学的に読み取り可能に記録された情報コードであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のホームドア制御システム。
  10. 前記認識手段は、前記撮像手段によって撮像された情報コードから前記所定の情報を読み取った場合に、前記識別表示を認識することを特徴とする請求項9に記載のホームドア制御システム。
  11. 前記情報コードは、前記所定の情報を所定の暗号化方式に基づいて暗号化するように生成されることを特徴とする請求項10に記載のホームドア制御システム。
  12. 前記情報コードは、複数設けられ、
    前記複数の情報コードは、記録される前記所定の情報が互いに関連するように生成されることを特徴とする請求項10または11に記載のホームドア制御システム。
  13. 前記車両ドアは、窓と当該窓を保持する枠体とを備え、
    前記識別表示は、前記車両ドアの窓に設けられることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載のホームドア制御システム。
  14. 前記識別表示は、前記窓の車内側に貼付される車内用の広告に対して裏面側となるように当該窓の車外側に貼付されることを特徴とする請求項13に記載のホームドア制御システム。
  15. 前記識別表示は、前記窓に対して車内側から貼付されることを特徴とする請求項13に記載のホームドア制御システム。
  16. 前記窓は、2つのガラスを有する二重ガラスとして構成され、
    前記識別表示は、前記2つのガラスの間にて貼付されることを特徴とする請求項13または14に記載のホームドア制御システム。
  17. 前記車両ドアは、一方のドアと他方のドアを有する両開き式として構成され、
    前記識別表示は、閉状態の前記一方のドアおよび前記他方のドアの双方に跨るように設けられることを特徴とする請求項1〜12に記載のホームドア制御システム。
  18. 前記識別表示は、前記車両ドアを囲い、当該車両ドアとともに移動しない部位と閉状態の前記車両ドアとの双方に跨るように設けられることを特徴とする請求項1〜12に記載のホームドア制御システム。
  19. 前記識別表示は、複数設けられ、
    前記制御手段は、前記認識手段により前記複数の識別表示が全て認識される場合に、前記ホームドアを閉状態に制御することを特徴とする請求項1〜18のいずれか一項に記載のホームドア制御システム。
  20. 前記車両ドアは、一方のドアと他方のドアを有する両開き式として構成され、
    前記複数の識別表示のうちの一部は、前記一方のドアに設けられ、前記複数の識別表示のうちの他の一部は、前記他方のドアに設けられることを特徴とする請求項19に記載のホームドア制御システム。
  21. 前記撮像手段により撮像された撮像画像に基づいて前記複数の識別表示のうちの少なくとも一部が移動しているか否かを判定する移動判定手段を備え、
    前記制御手段は、前記認識手段による認識結果に加えて前記移動判定手段による判定結果に基づいて前記ホームドアを制御することを特徴とする請求項20に記載のホームドア制御システム。
  22. 前記制御手段は、前記撮像手段により撮像された前記複数の識別表示の全てが同じ方向に移動していると前記移動判定手段により判定される場合に、前記鉄道車両が移動中であるとして前記ホームドアを制御することを特徴とする請求項21に記載のホームドア制御システム。
  23. 前記制御手段は、前記認識手段により認識された前記複数の識別表示のうち前記一方のドアに設けられる一部の移動方向と前記他方のドアに設けられる他の一部の移動方向とが近づく方向であると前記移動判定手段により判定される場合に、前記ホームドアを閉状態に制御することを特徴とする請求項21または22に記載のホームドア制御システム。
  24. 前記制御手段は、前記撮像手段により撮像された前記複数の識別表示のうち前記一方のドアに設けられる一部の移動方向と前記他方のドアに設けられる他の一部の移動方向とが遠ざかる方向であると前記移動判定手段により判定される場合に、前記ホームドアを開状態に制御することを特徴とする請求項21〜23のいずれか一項に記載のホームドア制御システム。
  25. 前記複数の識別表示には、前記車両ドアを囲い、当該車両ドアとともに移動しない部位に設けられる他の識別表示が含まれることを特徴とする請求項19または20に記載のホームドア制御システム。
  26. 前記撮像手段により撮像された撮像画像に基づいて前記複数の識別表示のうちの少なくとも一部が移動しているか否かを判定する移動判定手段を備え、
    前記制御手段は、前記認識手段による認識結果に加えて前記移動判定手段による判定結果に基づいて前記ホームドアを制御することを特徴とする請求項25に記載のホームドア制御システム。
  27. 前記制御手段は、前記撮像手段により撮像された前記複数の識別表示の全てが移動していると前記移動判定手段により判定される場合に、前記鉄道車両が移動中であるとして前記ホームドアを制御することを特徴とする請求項26に記載のホームドア制御システム。
  28. 前記制御手段は、前記撮像手段により撮像された前記複数の識別表示のうち前記他の識別表示を除く識別表示が移動していると前記移動判定手段により判定される場合に、前記車両ドアが閉動作中または開動作中であるとして前記ホームドアを制御することを特徴とする請求項26または27に記載のホームドア制御システム。
  29. 前記識別表示は、少なくとも前記車両ドアの開閉時における当該識別表示の移動方向に関する情報が光学的に読み取り可能に記録された情報コードであることを特徴とする請求項21〜24、26〜28のいずれか一項に記載のホームドア制御システム。
  30. 前記車両ドアの開閉方向と当該車両ドアに設けられる前記識別表示に関する情報とが関連付けられて記憶される記憶手段を備えることを特徴とする請求項21〜24、26〜28のいずれか一項に記載のホームドア制御システム。
  31. 前記制御手段は、前記撮像手段により撮像された前記複数の識別表示の全てが所定時間移動していないと前記移動判定手段により判定される場合に、前記車両ドアが停止しているとして前記ホームドアを制御することを特徴とする請求項21〜24、26〜30のいずれか一項に記載のホームドア制御システム。
  32. 前記制御手段は、前記移動判定手段の判定結果に基づいて前記車両ドアの閉動作を検出した直後に、前記認識手段により認識された前記複数の識別表示の全てが所定時間移動していないと前記移動判定手段により判定される場合に、前記ホームドアを閉状態に制御することを特徴とする請求項31に記載のホームドア制御システム。
  33. 前記制御手段は、前記移動判定手段の判定結果に基づいて前記鉄道車両の移動を検出した直後に、前記撮像手段により撮像された前記複数の識別表示の全てが所定時間移動していないと前記移動判定手段により判定される場合に、前記車両ドアが開状態となる直前の前記鉄道車両の停止状態であるとして前記ホームドアを制御することを特徴とする請求項31または32に記載のホームドア制御システム。
  34. 前記識別表示は、少なくとも前記所定時間に関する情報を含めた情報が光学的に読み取り可能に記録された情報コードであることを特徴とする請求項31〜33のいずれか一項に記載のホームドア制御システム。
  35. 前記撮像手段による撮像画像から撮像された前記複数の識別表示の相対位置を検出する検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記認識手段により前記複数の識別表示が全て認識されるとともに前記検出手段により検出された前記複数の識別表示の相対位置が既定の位置関係となる場合に、前記ホームドアを閉状態に制御することを特徴とする請求項20〜34のいずれか一項に記載のホームドア制御システム。
  36. 前記識別表示は、可視光と異なる所定の波長帯の光が照射されたときに所定の反射特性を示すように設けられ、
    前記識別表示の少なくとも一部は、前記所定の波長帯の光を透過させて可視光の透過を妨げる被覆部により被覆されることを特徴とする請求項1〜35のいずれか一項に記載のホームドア制御システム。
  37. 前記被覆部は、前記識別表示の全てを覆い、当該識別表示が設けられる周囲の前記車両ドアの色に対して同色となるように設けられることを特徴とする請求項36に記載のホームドア制御システム。
  38. 前記被覆部は、形状、模様や色彩を変化させた任意の図形から構成されることを特徴とする請求項36に記載のホームドア制御システム。
  39. 前記撮像手段は、前記車両ドアの開状態時および閉状態時を含む停止時を除き、前記車両ドアの開閉動作時に撮像画像から前記識別表示を認識不能なシャッタ速度に設定されることを特徴とする請求項1〜38のいずれか一項に記載のホームドア制御システム。
  40. 前記識別表示は、少なくとも前記シャッタ速度に関する情報を含めた情報が光学的に読み取り可能に記録された情報コードであることを特徴とする請求項39に記載のホームドア制御システム。
  41. 前記撮像手段は、前記識別表示が設けられる1つの前記車両ドアに向けて複数設けられることを特徴とする請求項1〜40のいずれか一項に記載のホームドア制御システム。
  42. 前記複数の撮像手段は、互いに撮像視野の一部が重なるようにそれぞれ配置されることを特徴とする請求項41に記載のホームドア制御システム。
  43. 前記複数の撮像手段は、少なくとも前記識別表示が撮像される可能性がある範囲について互いに撮像視野が重なるようにそれぞれ配置されることを特徴とする請求項42に記載のホームドア制御システム。
  44. 前記複数の撮像手段のうち一部の撮像周期と少なくとも他の一部の撮像周期とを、前記識別表示に照射される照明光の照明周期の半周期分ずらすことを特徴とする請求項42または43に記載のホームドア制御システム。
  45. 前記複数の撮像手段は、少なくとも一部が互いに光軸が平行とならないようにそれぞれ配置されることを特徴とする請求項41〜44のいずれか一項に記載のホームドア制御システム。
  46. 前記認識手段は、1つの前記車両ドアについて、前記複数の撮像手段のいずれか1つによって撮像された撮像画像について前記識別表示を認識するための処理を行うことを特徴とする請求項41〜45のいずれか一項に記載のホームドア制御システム。
  47. 前記認識手段は、1つの前記車両ドアについて、前記複数の撮像手段によってそれぞれ撮像された撮像画像について前記識別表示を認識するための処理を行うことを特徴とする請求項41〜45のいずれか一項に記載のホームドア制御システム。
  48. 前記認識手段は、前記車両ドアごとに1つ配置されるように複数設けられ、
    前記制御手段は、前記複数の認識手段によるそれぞれの認識結果に基づいて前記ホームドアを制御することを特徴とする請求項46または47に記載のホームドア制御システム。
  49. 前記複数の撮像手段のいずれか1つは、自ら撮像した撮像画像と残りの撮像手段から取得した撮像画像とから前記識別表示を認識可能に前記認識手段として機能するように構成されることを特徴とする請求項48に記載のホームドア制御システム。
  50. 前記識別表示は、前記鉄道車両の複数の前記車両ドアのうちの少なくとも一部にそれぞれ設けられ、
    前記撮像手段は、前記識別表示が設けられる複数の前記車両ドアのうちの少なくとも一部に向けてそれぞれ設けられ、
    前記認識手段は、前記撮像手段が向けられる前記車両ドアごとに当該撮像手段から撮像画像をそれぞれ取得し、取得した複数の撮像画像について前記識別表示を認識するための処理を行うことを特徴とする請求項1〜49のいずれか一項に記載のホームドア制御システム。
  51. 前記認識手段は、前記撮像手段が向けられる前記車両ドアごとに当該撮像手段から撮像画像をそれぞれ取得し、取得した複数の撮像画像のうちの一部について前記識別表示を認識するための処理を行うことを特徴とする請求項50に記載のホームドア制御システム。
  52. 前記識別表示は、前記鉄道車両の全ての前記車両ドアにそれぞれ設けられることを特徴とする請求項50または51記載のホームドア制御システム。
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