JP2018020341A - プレス品搬送キャリアの製造方法および、プレス品搬送キャリア - Google Patents

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Abstract

【課題】プレス品の連続製造において、そのプレス品を保持するキャリアへの振動および熱伝導を有効に抑制し、成形サイクルの短縮および、成形精度の向上に寄与することのできるプレス品搬送キャリアの製造方法および、プレス品搬送キャリアを提供する。
【解決手段】この発明のプレス品搬送キャリアの製造方法は、プレス加工により成形された金属ストリップ1を、該金属ストリップ1の長手方向に沿って間欠的に送るとともに、その送り途中で、当該金属ストリップ1を所定の長さに切断することにより、金属ストリップ1からプレス品2を形成し、順次に形成される当該プレス品2を互いに間隔をおいて、キャリア部材3に連結していき、一方向に連続するストリップ状のプレス品搬送キャリア4を製造する方法であって、前記キャリア部材3に、キャリア部材3を貫通するパイロットホール6およびスリット7を、長手方向に所定の周期で形成する。
【選択図】図1

Description

この発明は、たとえば、いわゆる順送金型内で、プレス成形によってコネクタ端子部分等が形成された金属ストリップを間欠的に送るとともに、その送り途中で金属ストリップを所定の長さに切断し、それにより形成されるプレス品を順次に、相互に所要の間隔をおいてキャリア部材と連結していくプレス品搬送キャリアの製造方法および、プレス品搬送キャリアに関するものであり、特には、成形サイクルの短縮および、成形精度の向上に寄与することのできる技術を提案するものである。
銅合金等からなるコネクタを製造するに当って従来は、図28に、平面図で模式的に示すような方法を用いることがあった。
すなわち、図28に示すこの方法によれば、はじめに、順送金型内で、一方向に向けて間欠送給される平坦面状の長尺金属板に対し、所要のプレス加工及びめっき処理等を施して、図28(a)に示すような金属ストリップ100を成形する。なおこの金属ストリップ100では、両側部101に、それらの側部101のそれぞれから、金属ストリップ100の幅方向内側に向けて互いに対向する向きに延びるコネクタ端子部分102の複数本を、金属ストリップ100の長手方向に狭い間隔で密集させて並べて設けている。
次いで、たとえば、図28(b)に示すように、不要なコネクタ端子部分102aを切断除去し、所定本数のコネクタ端子部分102bを一定間隔で残して、これらの残ったコネクタ端子部分102bの所定本数をまとめて端子列103とする。
しかる後は、それらの端子列103ごとに、図28(c)に示すように、コネクタ端子部分102bの先端側を樹脂材料104で封止するインサート成形を実施し、そして、樹脂材料104の長手方向の両端部のそれぞれに支持金具105を配置し、それらの支持金具105により、樹脂材料104を、封止したコネクタ端子部分102bとともに押さえる。その後、かかる金属ストリップ100は、次工程を行う部分に搬送される。
このような製造方法では、同一の順送金型内で、金属ストリップ100の送り態様を変えずに、プレス成形からインサート成形に至るまでを連続的に行うこととしていることから、インサート成形で、樹脂材料104によって、所定本数のコネクタ端子部分102からなる端子列103を封止する際に邪魔になるコネクタ端子部分102aを、その前工程で、図28(b)に示すように切断除去しており、その結果として、切断したコネクタ端子部分2aが材料歩留まりを低下させるという問題があった。
この問題に関し、特許文献1では、「構造体の一部にコネクタ端子列を順送間欠送りにより順次連続してインサート成形する方法であって、基板の片側に所定本数の端子を所定のピッチで平行に連設した端子列連設片には前記基板の所定位置に位置決め孔を穿設し、一方、低廉な薄い金属帯材にはパイロット孔を穿設すると同時にこのパイロット孔位置を基準とする所定位置に低い小突起を前記金属帯材の片面に突出させ、前記位置決め孔を前記小突起に嵌合して、かしめにより前記端子連設片を逐次前記金属帯材の長手方向に沿って離間する所定位置に結合し、前記金属帯材をコネクタ端子の順送キャリアとして使用することを特徴とする一部にコネクタ端子列を備える構造体の成形方法。」が提案されている。
そして、特許文献1に記載の方法によれば、「徒に高価な端子部材を廃材にすることが極端に減少し、省資源の達成とともにコストが低減され、効率よく生産性を向上させることができる。」とされている。
また、特許文献2では、「長手方向に沿って並列する複数本のコネクタ端子部分が形成されてなる金属帯材を、該長手方向に沿って間欠的に送るとともに、その途中で、当該金属帯材を所定の長さに切断し、それにより得られる端子列部材のそれぞれを、相互に間隔をおいて、連結部材と順次に連結して、端子列付き帯状部材を製造するに当り、前記連結部材を、金属帯材の切断部の、金属帯材の送り方向の前方側に送り、該切断部の当該送り方向の前方側の位置で、切断形成された端子列部材を、隣り合う該端子列部材間に配置される前記連結部材に連結する、端子列付き帯状部材の製造方法。」が提案されている。
この特許文献2の方法では、「金属帯材から切断形成した端子列部材と、前記連結部材との連結が円滑に行われることになることから、製造能率を高めることができ、また、その連結が高精度で行われて、製品の品質を大きく向上させることができる。」、「この方法では、不要な端子部分の除去を行わないので、歩留まりの低下を招くことがない。」とされている。
特許第3338667号公報 特開2015−76244号公報
ところで、上述したような製造方法では、端子列等のプレス品を運ぶプレス品搬送キャリアとしての「低廉な薄い金属帯材」や「端子列付き帯状部材」を送る際に、たとえば、送り速度の加減速に伴う振動、プレス品搬送キャリアの所定の部分が樹脂成形金型内の所定の位置に収まった際の減衰振動といったような、順送金型からプレス品搬送キャリアへの種々の振幅ないし振動数の振動が作用する。特に、この振動の振動数がキャリアの固有振動数に一致した場合、キャリアが共振して大きくばたつくことになるが、成形サイクルを短縮するために短い時間間隔の間欠送給で送ると、このキャリアのばたつきが収まらず、キャリアへの端子列部材の位置決めの精度が低下するという問題があった。
そして、特許文献1及び2に記載された方法では、キャリアに、位置合わせ等のためのパイロットホールしか設けていないことから、この問題に対処することができなかった。なお固有振動数を変化させるには、キャリアの組成、全幅、厚み等を変更することも考えられるが、コネクタ端子の仕様を変更する度にキャリアの組成等を変えることは、手間および時間を要するとともにコストの増大を招く。
一方、キャリアに端子列部材を連結した後の工程で連続的に、そのコネクタ端子部分に樹脂材料を供給することにより行うインサート成形では、プレス品搬送キャリアに樹脂成形による熱が伝わるところ、上述した振動によるキャリアのばたつきを抑えることのできる程度に間欠送給の時間間隔を長くした場合、樹脂成形による熱が、その後に樹脂成形を行う送り方向後方側のキャリア上の端子列へ伝播しやすくなって、それにより当該端子列が熱膨張し、この場合もまた精度の低下が否めない。
したがって、成形サイクルの短縮化とコネクタ端子部分の位置合わせ精度の向上は、相反するものであり、従来技術では、これらを両立し得なかった。
この発明は、従来技術が抱えるこのような問題を解決することを課題とするものであり、その目的は、プレス品の連続製造において、そのプレス品を保持するキャリアへの振動および熱伝導を有効に抑制し、成形サイクルの短縮および、成形精度の向上に寄与することのできるプレス品搬送キャリアの製造方法および、プレス品搬送キャリアを提供することにある。
この発明のプレス品搬送キャリアの製造方法は、プレス加工により成形された金属ストリップを、該金属ストリップの長手方向に沿って間欠的に送るとともに、その送り途中で、当該金属ストリップを所定の長さに切断することにより、金属ストリップからプレス品を形成し、順次に形成される当該プレス品を互いに間隔をおいて、キャリア部材に連結していき、一方向に連続するストリップ状のプレス品搬送キャリアを製造する方法であって、前記キャリア部材に、キャリア部材を貫通するパイロットホールおよびスリットを、長手方向に所定の周期で形成することにある。
この発明の製造方法では、平面視で、スリット形成周期の一周期当たりにおいて、キャリア部材の面積をS、パイロットホールの面積をP、キャリア部材とプレス品との連結領域の面積をKとしたとき、スリットの面積Aが、P≦A≦(S−P−K)×0.60の関係を満たすことが好ましい。なお、スリット形成周期とは、キャリア部材の長手方向に周期的に設けたスリットにおける一単位の周期の領域をいう。
また、この発明の製造方法では、平面視で、キャリア部材の幅方向におけるスリットの長さを、キャリア部材の幅の0.85倍以下とすることが好ましい。
この発明の製造方法では、前記キャリア部材のスリット形成周期内における少なくとも一本のスリットが、長手方向に対して傾斜する向きに延びる矩形状をなすことが好ましい。
また、この発明の製造方法では、前記キャリア部材のスリット形成周期内における少なくとも一本のスリットが、キャリア部材の側部に開口するものとすることができる。
そしてまた、この発明の製造方法では、前記キャリア部材のスリット形成周期内における少なくとも一本のスリットが、キャリア部材内で終端するものとすることができる。
この発明の製造方法では、前記キャリア部材を一枚のストリップ状とし、ストリップ状の前記キャリア部材の長手方向に互いに間隔をおいて、プレス品を連結していくことが好ましい。
あるいは、この発明の製造方法では、前記キャリア部材を、互いに隣り合うプレス品の相互間に配置される複数個とし、前記キャリア部材をプレス品の相互間に送り、複数個の該キャリア部材のそれぞれで、互いに隣り合うプレス品を連結していくことが好ましい。
あるいは、この発明の製造方法では、前記キャリア部材が、複数個のプレス品を互いに間隔をおいて配置することが可能な長さを有し、複数個のプレス品を前記キャリア部材に連結し、複数個のプレス品が連結された当該キャリア部材の複数個を相互に、該キャリア部材の長手方向の端部で連結することが好ましい。
この発明の製造方法では、前記金属ストリップに、相互に平行に延びる複数本のコネクタ端子部分が形成されており、前記プレス品を、互いに平行に延びる複数本のコネクタ端子部分を有する端子列部材とすることが特に好適である。
この場合、プレス品搬送キャリアの端子列部材のコネクタ端子部分を樹脂材料で封止するインサート成形を行うことができる。
また、この発明のプレス品搬送キャリアは、プレス加工により成形された複数個のプレス品と、前記プレス品が互いに間隔をおいて連結されてプレス品を保持するキャリア部材とを備え、一方向に連続するストリップ状のものであって、前記キャリア部材に、キャリア部材を貫通するパイロットホールおよびスリットが、長手方向に所定の周期で形成されてなるものである。
この発明のプレス品搬送キャリアは、平面視で、スリット形成周期の一周期当たりにおいて、キャリア部材の面積をS、パイロットホールの面積をP、キャリア部材とプレス品との連結領域の面積をKとしたとき、スリットの面積Aが、P≦A≦(S−P−K)×0.60の関係を満たすことが好ましい。
また、この発明のプレス品搬送キャリアは、平面視で、キャリア部材の幅方向におけるスリットの長さが、キャリア部材の幅の0.85倍以下であることが好ましい。
この発明のプレス品搬送キャリアでは、前記キャリア部材のスリット形成周期内における少なくとも一本のスリットが、長手方向に対して傾斜する向きに延びる矩形状をなすことが好ましい。
また、この発明のプレス品搬送キャリアでは、前記キャリア部材のスリット形成周期内における少なくとも一本のスリットが、キャリア部材の側部に開口するものとすることができる。
そしてまた、この発明のプレス品搬送キャリアでは、前記キャリア部材のスリット形成周期内における少なくとも一本のスリットが、キャリア部材内で終端するものとすることができる。
この発明のプレス品搬送キャリアは、一枚のストリップ状のキャリア部材に、複数個のプレス品が長手方向に間隔をおいて連結されてなるものとすることが好ましい。
あるいは、この発明のプレス品搬送キャリアは、複数個のキャリア部材のそれぞれが、互いに隣り合うプレス品の相互間に配置されて、それらのプレス品を連結してなるものとすることが好ましい。
この発明のプレス品搬送キャリアは、前記プレス品が、相互に平行に延びる複数本のコネクタ端子部分を有する複数個の端子列部材であることが好ましい。
この場合、端子列部材のコネクタ端子部分が樹脂材料で封止されてなるものとすることが好ましい。
この発明によれば、キャリア部材に、パイロットホールのみならず、スリットをも設けることにより、コネクタ端子等のプレス品の仕様に応じてシミュレーション結果等に基きスリットの形態を変更するという容易な手法にて、当該スリットが、プレス品搬送キャリアの固有振動数を変化させて共振を防止するべく機能するとともに、樹脂成形による熱の、送り方向後方側への伝達を抑制するべくも機能する。その結果として、成形サイクルを短縮してなお、端子位置等の成形精度を高めることができる。
この発明の一の実施形態に係るプレス品搬送キャリアの製造方法を示す平面図である。 図1のプレス品搬送キャリアを示す平面図である。 図1のプレス品搬送キャリアのキャリア部材に設けたスリットおよび、その変形例を示す、キャリア部材の平面図である。 図1のプレス品搬送キャリアのキャリア部材に設けることのできるスリットの更なる変形例を示す、キャリア部材の平面図である。 この発明の他の実施形態に係るプレス品搬送キャリアの製造方法を示す平面図である。 図5のプレス品搬送キャリアを示す拡大平面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係るプレス品搬送キャリアの製造方法に用いることのできるキャリア部材および、当該キャリア部材に複数個の端子列部材を連結してなるプレス品搬送キャリアを示す平面図である。 実施例の解析モデルのストリップa〜fを示す平面図である。 実施例の剛性解析方法を示す平面図である。 実施例の剛性解析結果を示すグラフである。 実施例の固有振動解析の結果を示すグラフである。 実施例の固有振動解析の結果を示すグラフである。 実施例の過渡応答の共振解析方法を示すストリップの側面図である。 実施例の過渡応答の共振解析結果を示すグラフである。 実施例の過渡応答の共振解析結果を示すグラフである。 実施例の周波数応答の共振解析方法を示す平面図である。 実施例の周波数応答の共振解析方結果を示すグラフである。 実施例の周波数応答の共振解析方結果を示すグラフである。 実施例の落下衝撃解析の方法を示すストリップの平面図および側面図である。 実施例の落下衝撃解析の結果を示すグラフである。 実施例の落下衝撃解析の結果を示すグラフである。 実施例の伝熱解析の方法を示す平面図である。 実施例の伝熱解析の結果を示すグラフである。 実施例の伝熱解析の結果を示すグラフである。 実施例の伝熱解析の結果を示すグラフである。 実施例の伝熱解析の結果を示すグラフである。 実施例の伝熱解析の結果を示すグラフである。 従来の製造方法を示す平面図である。
以下に図面を参照しつつ、この発明の実施の形態について詳細に説明する。
ここでは、プレス加工により成形されたプレス品を、相互に平行に延びる複数本のコネクタ端子部分が形成された端子列部材とした例について詳説するが、この発明は、このようなコネクタ端子以外の電子部品その他の部品に対しても適用することができる。
図1に示すところにおいて、図中1は、たとえば、その前工程で、平坦面状の長尺帯状の金属板にプレス加工を施して、相互に平行に延びて長手方向に並列する多数のコネクタ端子部分1aが形成されるとともに、それらのコネクタ端子部分1aに、所要に応じてめっき処理を施した金属ストリップを示す。
この金属ストリップ1は、たとえば順送金型内で、図1に矢印で示すように上下方向に沿って、たとえば、ワイヤーテンションもしくはコンベアベルトその他の搬送手段により、所定ピッチで間欠送給される。
そして、金属ストリップ1は間欠送給の途中で、図1に破線CLで示すように、所定の本数のコネクタ端子部分1aを含む所定の長さに切断され、それにより、所定の複数本のコネクタ端子部分1aを有する端子列部材2を順次に形成していく。
こうして得られる端子列部材2は、図1に示す実施形態では金属ストリップ1に隣接してそれと平行に間欠送給されるストリップ状の金属製等のキャリア部材3の側部に、たとえばカシメ固定等の機械的な連結により、順次に所定の相互間隔をおいて取り付けられる。
かかる方法により、図2に示すように、相互に平行に延びる複数本のコネクタ端子部分1aを有する複数個の端子列部材2と、端子列部材2が互いに間隔をおいて連結されて該端子列部材2を保持するキャリア部材3とを備え、一方向に連続するストリップ状のプレス品搬送キャリア4を製造することができる。このプレス品搬送キャリア4は、一枚のストリップ状のキャリア部材3に、複数個の端子列部材2が長手方向に間隔をおいて連結されたものである。
その後、プレス品搬送キャリア4は、図1に示すように、その端子列部材2のコネクタ端子部分1aに対してインサート成形が施されて、コネクタ端子部分1aが樹脂材料5で封止され、そして、コネクタ端子部分1aが樹脂材料5で封止された端子列部材2は、キャリア部材3から取り外される。
なお、端子列部材2とキャリア部材3との連結は、たとえば溶接、接着剤の使用等の様々な方法により行うことが可能であるが、かしめ接合等のような機械的な連結とすることが簡便である。
ここにおいて、この実施形態では、ストリップ状の長尺のキャリア部材3に、いずれもそのキャリア部材3の表面から裏面まで貫通するパイロットホール6及びスリット7を、キャリア部材3ないしプレス品搬送キャリア4の長手方向に一定間隔の所定の周期で形成している。このようなパイロットホール6およびスリット7は、たとえば、詳細は図示しないが、キャリア部材3への端子列部材2の連結に先立つ工程で、キャリア部材3への穴あけ等のプレス加工その他の加工により形成することができる。
ここで、キャリア部材3に形成するパイロットホール6は、キャリア部材3を間欠送給しながら行うプレス加工や樹脂成形の寸法精度を向上させるために用いられる。図示の例では、平面視で真円形のパイロットホール6としているが、少し遊びを持たせた長円形ないし楕円形その他の形状の長穴のパイロットホールとすることも可能である。
一方、キャリア部材3に形成するスリット7は、プレス品搬送キャリア4に作用する振動を抑制するとともに、インサート成形による熱の伝達を抑制するべく機能するものである。この点について詳説すれば、次のとおりである。
すなわち、キャリア部材3ないしプレス品搬送キャリア4を送給する際には、たとえば、その送給の速度を加速もしくは減速させる際に、キャリア部材3ないしプレス品搬送キャリア4に振動が生じる他、インサート成形を行うコネクタ端子部分1aを含む所定の箇所が樹脂成形金型内に位置した際には、振動の減衰が生じるところ、このような振動は、キャリア部材3への端子列部材2の位置決めの精度の低下をもたらす。特に、順送金型等から伝わる振動が、キャリア部材3の固有振動数と同じ振動数であった場合は、キャリア部材3が共振することから、位置決めの精度が大きく低下し、このことは、特に、成形サイクルを短縮させるために高速製造を行った場合に、キャリア部材3のばたつきが大きくなって顕著となる。
また、コネクタ端子部分1aを樹脂材料5で封止するインサート成形を行う際には、溶融樹脂による熱がキャリア部材3に伝わることになるも、上述した位置決めの精度の向上を目的としてキャリア部材3のばたつきが収まる程度まで間欠送給の時間間隔を長く設定すると、樹脂成形金型でキャリア部材3に伝わった熱が、その送り方向後方側に伝達しやすくなる。この場合、その後に樹脂成形されるキャリア部材3上の端子列部材2が熱膨張し、各コネクタ端子の位置のばらつきが生じるので、このような熱の伝達もまた精度を低下させる。
かかる振動および熱の問題に対し、この実施形態では、キャリア部材3にスリット7を一定周期で設けたことにより、かかるスリット7が、たとえばキャリア部材3の固有振動数を変化させること等によって振動を抑制し、また、キャリア部材3を幅方向に部分的に断続させることから、熱の伝達をも抑制することができる。それにより、振動の減衰が早急に生じて、樹脂成形金型内でのプレス品搬送キャリア4のばたつきが収まるまでに要する時間が短くなるので、成形サイクルを短縮させることが可能になる他、各端子列部材2の均熱化により、樹脂材料5で固める際のコネクタ端子の位置のばらつきをもたらす熱膨張を抑制し、成形精度を大きく高めることができる。したがって、スリット7は、パイロットホール6とは機能的に大きく異なる。
キャリア部材3に設けるスリット7は、コネクタ端子部分1aの仕様ないし形状等に応じて、たとえば、キャリア部材3の振動解析や熱伝導解析その他のシミュレーションの結果に基いて、その形状や配設領域、大きさ等の寸法を決定することができる。これにより、振動等の抑制するためのキャリア部材3の組成や全体の幅、厚み等の寸法の変更が不要になるので、大きなコストや時間を要せずして、プレス品搬送キャリア4の寸法精度を向上させることが可能になる。
但し、スリット形成周期Csの一周期当たりで、スリット7の面積Aは、キャリア部材3の面積S、パイロットホールの面積P、キャリア部材3と端子列部材2との連結領域の面積Kとの関係において、P≦A≦(S−P−K)×0.60とすることが好適である。なおここで、キャリア部材3と端子列部材2との連結領域の面積Kとは、キャリア部材3と端子列部材2とを連結した箇所の面積を意味し、たとえば、キャリア部材3と端子列部材2とをカシメ固定により連結する場合は、キャリア部材3と端子列部材2とを重ね合せた部分におけるカシメの領域の面積である。
また、平面視で、スリット7の、キャリア部材3の幅方向に沿う長さを、キャリア部材3の幅の0.85倍以下とする。
これにより、耐振動、耐熱膨張の効果を有効に発揮できるとともに、スリット7の形成による搬送時のキャリア部材3の意図しない変形を防止することができる。
ここで、パイロットホール6やスリット7の面積率は、キャリア部材3の平面視にて、キャリア部材3の単位長さ当たりで、パイロットホール6やスリット7の面積をキャリア部材3の面積で除して、これを百分率で表したものである。
また、平面視で、キャリア部材3の幅方向におけるスリット7の長さは、キャリア部材3の幅の0.85倍以下とすることが好ましい。このスリット7の長さがキャリア部材3の幅の0.85倍より長い場合、搬送時にキャリア部材3が変形することが懸念される。一方、スリット7の長さの下限については設けないが、後述の実施例で説明する計算結果から理解できるように、キャリア部材3の材質、厚さ、幅が異なれば、その固有振動数により、同一の形態のスリットでもその効果が異なるからである。全ての材質、厚さ、幅で一定の下限を設けることは技術的に意味がないので、計算又は試験を行い、適宜最適な範囲を決めることが望ましい。
図1及び2に示す実施形態では、図3(a)にキャリア部材3のみを示すように、スリット7は、キャリア部材3のほぼ幅方向中央付近から、キャリア部材3の、端子列部材2を連結させる一方の側部Saとは反対側の他方の側部Sbに向かって延びて、他方の側部に開口する長方形の矩形状をなすものとしているが、図3(b)〜(e)、図4(a)〜(e)に示すような形状に変更することも可能である。
図3(b)に示す変形例では、一方の側部Saおよび他方の側部Sbのそれぞれに開口して延びる矩形状のスリット7bおよび7aのそれぞれを、キャリア部材3の長手方向に交互に等間隔で設けたものである。この変形例は、振動ないし熱の伝達経路を延長できることによる効果が期待される。
図3(c)では、一方の側部Saおよび他方の側部Sbのそれぞれに開口して延びる矩形状のスリット7dおよび7cのそれぞれを、キャリア部材3の長手方向の等しい位置に対抗させて配置し、これらを長手方向に周期的に設けている。この場合、対抗周期と同期する成分のみが通過すると考えられる。
図3(d)に示すところでは、スリット7eは、キャリア部材3の幅方向中央域で幅方向に沿って延びて、一方の側部Saおよび他方の側部Sbのいずれにも開口せずに、キャリア部材3内で終端する矩形状をなす。キャリア部材3の剛性確保、蛇行防止の効果を期待することができる。
図3(e)では、キャリア部材3のほぼ幅方向中央付近から延びて他方の側部Sbに開口する矩形状のスリット7fと、同様に他方の側部Sbに開口するスリット7fより短い矩形状のスリット7gと、同様に他方の側部Sbに開口するスリット7gより短い矩形状のスリット7hとを、長手方向に並べて配置し、これらの三種類の長さの異なるスリット7f〜7hを、長手方向に周期的に設けている。これは共振防止の効果が高いと推測される。
図4(a)に示すスリット7A及び7Bは、それぞれ一方の側部Sa及び他方の側部Sbのそれぞれに開口する矩形状のものであり、隣のスリット形成周期Cs内のものとの間の長手方向の距離よりも、互いの距離を縮めて配置し、それにより、それらのスリット7A及び7Bの相互間に狭窄部を設けたものである。スリット7A及び7B間のこの狭窄部により、フィルター効果が期待できる。
図4(a)に示すスリット7A及び7Bは、キャリア部材3の幅方向の中央域で、幅方向に互いに若干オーバーラップする形態としている。
図4(b)では、隣のスリット形成周期Cs内のものとの間の長手方向の距離よりも長手方向の相互間の距離が近く、かつ、幅方向に延びて他方の側部Sbに開口する一対の矩形状のスリット7C及び7Dを設けたことにより、いわゆる音叉効果にて振動エネルギーを音波エネルギーとして発散することが期待される。
図4(c)に示すところでは、上述したような矩形状のスリットに代えて、三角形状のスリット7Eを設けている。このスリット7Eは、より詳細には直角三角形状をなし、その直角を挟む二辺のうちの一辺で、他方の側部Sbに開口させたものであるが、このような直角三角形以外の三角形状とすることも可能であり、さらには三角形や矩形以外の多角形状、楔形状、円弧状等とすることもできる。スリットを両側部に設ける場合、それらの側部で異なる形状のスリットとすることも可能である。
図4(d)のスリット7F及び7Gは、キャリア部材3の幅方向に対して傾斜することを除いて、図4(a)に示すスリット7A及び7Bとほぼ同様の構成を有するものである。かかるスリット7F及び7Gを設けたキャリア部材3では、たとえば図の右方向に進む進行波は、スリット7F及び7Gの間で逆行しないと先に伝播することができない。
図4(e)に示すところでは、図3(c)に示すものとほぼ同様の形態のスリット7H及び7Iに加えて、それらのスリット7H及び7Iに隣接する位置に、キャリア部材3の幅方向の中央域で延びてキャリア部材3内で終端するスリット7Jを設けたものであり、スリット7H〜7Jにより囲まれる狭窄部では、スリット7Jの両側から伝播する波が互いに打ち消い合う効果が期待される。
以上に述べた矩形状のスリットはいずれも、キャリア部材3の長手方向に対して90°ないしその他の角度で傾斜する向きに延びるものとしている。但し、長手方向に対して傾斜せずに長手方向に沿って延びるスリットも考えられる。
図5に、この発明のプレス品搬送キャリアの製造方法の他の実施形態を平面図で示す。
図5に示す実施形態では、相互に平行に延びる複数本のコネクタ端子部分11aが形成された金属ストリップ11を、たとえば順送金型内で、所定の搬送手段により、所定のピッチで間欠送給し、その送給の途中で、金属ストリップ11を、カッター等を備える切断部Cpにて、所要の本数のコネクタ端子部分11aを含む所定の長さで、その幅方向(図5では左右方向)に沿って切断し、それにより得られる端子列部材12のそれぞれを、相互に所定の間隔dをおいて、たとえば両側の側方から搬送されるストリップ部材13aを所定の長さに切断して得られるキャリア部材13に順次に連結する。
そして、端子列部材12とキャリア部材13とを連結して得られるプレス品搬送キャリア14を、金属ストリップ11と同じ向きで、たとえば平面視で一直線上に搬送する。
その後、図示は省略するが、プレス品搬送キャリア14のコネクタ端子部分11aを樹脂材料で封止するインサート成形を行う。
なおここでは、金属ストリップ11は、前工程のプレス加工により、金属ストリップ11の幅方向に相互に間隔をおいて配置されて長手方向に延びる一対の側部11bと、該側部11bのそれぞれから、金属ストリップ11の幅方向内側に向けて互いに対向する向きに延びる多数本のコネクタ端子部分11aとで構成されている。
この方法により製造されるプレス品搬送キャリア14は、複数個のキャリア部材13のそれぞれが、互いに隣り合う端子列部材12の相互間に配置されて、それらの端子列部材12を連結する形態をなす。
図5に示す実施形態でもまた、図6にプレス品搬送キャリア14を拡大して示すように、キャリア部材13に、キャリア部材13を貫通するパイロットホール16およびスリット17を設けている。これらのパイロットホール16およびスリット17のそれぞれは、先に述べた実施形態のものと同様に機能するものであり、その形態も同様に所要に応じて変更することが可能である。
図7に、この発明のプレス品搬送キャリアの製造方法のさらに他の実施形態を平面図で示す。
この実施形態では、図7(a)に示すように、キャリア部材23は、複数個の端子列部材22を互いに間隔をおいて配置することが可能な長さLcを有する。
図7の方法では、かかるキャリア部材23に複数個の端子列部材22を連結して、複数個の端子列部材22が連結されたキャリア部材23を順次に形成する。そして、それらの複数枚のキャリア部材23を、図7(b)に示すように、その長手方向の端部で、たとえばキャリア連結部材28により相互にかしめ等にて連結する。
図7に示す実施形態では、キャリア部材23の長さLcは、一度のインサート成形で樹脂材料によって封止することが可能な個数の端子列部材22を保持できる長さとすることができる。キャリア部材23の一枚当たりに保持させる端子列部材22の個数は、たとえば20個とすることができる。
なおここでは、当該複数個の端子列部材22が連結されたキャリア部材23、つまり、キャリア連結部材23等によるキャリア部材23同士の連結前の状態の端子列部材22付きキャリア部材23を、プレス品搬送キャリア24とし、このプレス品搬送キャリア24は、キャリア部材23と同様に所定の長さLcを有する。
図7に示すような実施形態においても、先述の実施形態と同様に機能し得るパイロットホール26およびスリット27を設けており、スリット27は、振動の抑制および熱伝達の抑制に有効に働く。
次に、この発明の効果を確認するための解析を行ったので、以下に説明する。但し、ここでの説明は単なる例示を目的としたものであり、それに限定されることを意図するものではない。
(解析モデル、計算条件)
解析には、非線形構造解析ソフト(株式会社JSOL製のLS−DYNA)を用いた。
解析モデルは、図8に示すような、キャリア部材を表したストリップa〜fとした。これらのストリップa〜fは、スリットの有無、スリットの配設形態を、図示のように変更したものである。モデルの特性については、表1に示すとおりである。
計算条件としては、三次元シェル要素とし、形状は面であるが計算上は厚みのあるものとし、完全積分、厚み方向に5点積分とした。
(剛性解析)
剛性解析の方法としては、図9に示すように、図の左端節点の変位および回転を拘束した状態で、点Bに対してZ軸方向に荷重(F)を負荷して、点BでのZ軸方向の変位(d)を計算し、ばね乗数(k)を評価した。各ストリップa〜eにおける剛性解析の結果を、図10にグラフで示す。
図10に示すところから、スリットを設けることにより剛性が低下すること、剛性は、スリットの間隔が広いストリップb、cよりも狭いストリップd、eのほうが低下し、また、スリットを一方の側部に設けたストリップb、dよりも両側部に千鳥状に設けたストリップc、eのほうが低下することが解かる。
(固有振動数解析)
固有振動数解析は、図9に示すように、図の左端節点の変位および回転を拘束した状態で、固有振動数を計算することにより行った。その結果を図11に示す。
図11に示す結果より、スリットを所定の形態で設けることにより固有振動数が変化することが解かる。したがって、たとえば、装置の周波数が400Hzである場合、ストリップaでは共振が生じるが、ストリップb〜dでは共振を回避することができる。そして、ストリップeは400Hzで共振が生じるが、スリットの形態(形状等)のみを別の形態に変更すれば、共振は回避できる。しかし、スリットを設けない従来のストリップaでは、発明が解決しようとする課題の項目で説明したように、キャリアの組成、全幅、厚み等を変更することとなり、手間および時間を要するとともにコストの増大を招くことが明らかである。
そのうち、二次モードの固有振動数とばね定数との関係を、図12にグラフで示す。図12より、スリットを設けることで剛性が低下し、同一モードの固有振動数も低下することが解かる。
(共振解析)
過渡応答の共振解析は、図13に示すように、ストリップの固定端を上下に強制的に変位させて行った。減衰係数は0.2とした。固定端に入力した正弦波は、周波数が75.00Hz、振幅が0.020mmのものとした。その結果を、図14および図15に示す。
図14及び図15に示すところから、この入力正弦波では、スリット無しのストリップaでは共振が生じたが、スリット有りのストリップb〜eでは共振が生じなかったことが解かる。なお、図14に示すところにおいて、ストリップeの変位は、入力正弦波の変位と重なった結果となった。
周波数応答の共振解析は、図16に示すように、加振点Aに正弦波を入力し、応答出力点Bに発生する速度/荷重、加速度/荷重、振幅を求めることにより行った。減衰係数は0.001とした。ストリップa〜eにおいて、異なる周波数領域における速度と加速度についての結果をそれぞれ図17および図18に示す。
図17および図18より、スリットを設けることによって、特定の周波数帯の振幅が低減されることが解かり、それにより共振を軽減できると考えられる。
(落下衝撃解析)
過渡応答の落下衝撃解析は、図19に示すように、左端を固定した状態で、モデル全体に、Z軸方向に443mm/sの初速度を与え、その後の点Bの振動を観察することにより行った。なお、この初速度は、10mmの高さから落下したときの着地速度を想定したものである。減衰係数は0.2とした。
図20に示す解析結果から解かるように、変位振幅では、スリット有りのストリップeの振幅が大きくなり、一次の固有振動数で自由振動した。変位振幅は、剛性が低いほど、落下衝撃力に対する変形が大きくなることから増加するためである。
また、速度振幅は両者で特に大差がなかったが、加速度振幅では、スリット無しのストリップaの振幅が大きくなった。加速度振幅は、剛性が低いほど、固有振動数が小さいことから減少するためである。図21に示すところからも、スリットを設けることにより加速度振幅が減少することが解かる。この結果より、スリットの配設によって、キャリア部材に搭載させるプレス品への慣性力が減少すると推察される。
(伝熱解析)
伝熱解析は、図22に示すように、左端エッジの節点の温度を100℃とするとともに、左端以外の節点の温度を20℃とし、表面から大気への伝熱は生じないと仮定した上で、所定の時間の経過後に、点A〜Dの幅方向中心の温度を出力した。
ストリップd、eおよびfのそれぞれについて、加熱端からの距離と温度の関係をグラフで表すと、図23に示すように、スリットの配設位置で温度が急変していることが解かる。したがって、スリットは熱抵抗として作用することが解かった。
ストリップa〜fのそれぞれについて、各点での時間の経過に伴う温度の変化を、図24〜図27に示す。ここで、伸びWnは、熱膨張係数α(=1.99×10-5)、初期温度T0(℃)、各点の温度Tn(℃)より、式:Wn=α×(Tn−T0)より算出した。
また、各点において、ストリップaとストリップfとの最大温度差および最大熱膨張差は、表2に示すとおりであり、7秒経過後のストリップaとストリップfとの最大温度差および最大熱膨張差は、表3に示すとおりであった。
上記の伝熱解析より、伝熱抵抗は、スリット間の間隔が広いものよりも狭いもののほうが大きく、また、スリットを一方の側部のみに設けたものよりも両側部に千鳥状に設けたもののほうが大きく、さらに千鳥状の間隔を狭くしたもののほうが大きいことが解かった。
1、11、21 金属ストリップ
1a、11a、21a コネクタ端子部分
2、12、22 端子列部材(プレス品)
3、13、23 キャリア部材
13a ストリップ部材
4、14、24 プレス品搬送キャリア
5 樹脂材料
6、16、26 パイロットホール
7、7a〜7h、7A〜7I、17、27 スリット
28 キャリア連結部材
Sa キャリア部材の一方の側部
Sb キャリア部材の他方の側部
Cs スリット形成周期
Cp 切断部
Lc キャリア部材23の長さ

Claims (21)

  1. プレス加工により成形された金属ストリップを、該金属ストリップの長手方向に沿って間欠的に送るとともに、その送り途中で、当該金属ストリップを所定の長さに切断することにより、金属ストリップからプレス品を形成し、順次に形成される当該プレス品を互いに間隔をおいて、キャリア部材に連結していき、一方向に連続するストリップ状のプレス品搬送キャリアを製造する方法であって、
    前記キャリア部材に、キャリア部材を貫通するパイロットホールおよびスリットを、長手方向に所定の周期で形成する、プレス品搬送キャリアの製造方法。
  2. 平面視で、スリット形成周期の一周期当たりにおいて、キャリア部材の面積をS、パイロットホールの面積をP、キャリア部材とプレス品との連結領域の面積をKとしたとき、スリットの面積Aが、P≦A≦(S−P−K)×0.60の関係を満たす、請求項1に記載のプレス品搬送キャリアの製造方法。
  3. 平面視で、キャリア部材の幅方向におけるスリットの長さを、キャリア部材の幅の0.85倍以下とする、請求項1又は2に記載のプレス品搬送キャリアの製造方法。
  4. 前記キャリア部材のスリット形成周期内における少なくとも一本のスリットが、長手方向に対して傾斜する向きに延びる矩形状をなす、請求項1〜3のいずれか一項に記載のプレス品搬送キャリアの製造方法。
  5. 前記キャリア部材のスリット形成周期内における少なくとも一本のスリットが、キャリア部材の側部に開口する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のプレス品搬送キャリアの製造方法。
  6. 前記キャリア部材のスリット形成周期内における少なくとも一本のスリットが、キャリア部材内で終端する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のプレス品搬送キャリアの製造方法。
  7. 前記キャリア部材を一枚のストリップ状とし、ストリップ状の前記キャリア部材の長手方向に互いに間隔をおいて、プレス品を連結していく、請求項1〜6のいずれか一項に記載のプレス品搬送キャリアの製造方法。
  8. 前記キャリア部材を、互いに隣り合うプレス品の相互間に配置される複数個とし、前記キャリア部材をプレス品の相互間に送り、複数個の該キャリア部材のそれぞれで、互いに隣り合うプレス品を連結していく、請求項1〜6のいずれか一項に記載のプレス品搬送キャリアの製造方法。
  9. 前記キャリア部材が、複数個のプレス品を互いに間隔をおいて配置することが可能な長さを有し、複数個のプレス品を前記キャリア部材に連結し、複数個のプレス品が連結された当該キャリア部材の複数個を相互に、該キャリア部材の長手方向の端部で連結する、請求項1〜6のいずれか一項に記載のプレス品搬送キャリアの製造方法。
  10. 前記金属ストリップに、相互に平行に延びる複数本のコネクタ端子部分が形成され、前記プレス品を、互いに平行に延びる複数本のコネクタ端子部分を有する端子列部材とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載のプレス品搬送キャリアの製造方法。
  11. プレス品搬送キャリアの端子列部材のコネクタ端子部分を樹脂材料で封止するインサート成形を行う、請求項10に記載のプレス品搬送キャリアの製造方法。
  12. プレス加工により成形された複数個のプレス品と、前記プレス品が互いに間隔をおいて連結されてプレス品を保持するキャリア部材とを備え、一方向に連続するストリップ状のプレス品搬送キャリアであって、
    前記キャリア部材に、キャリア部材を貫通するパイロットホールおよびスリットが、長手方向に所定の周期で形成されてなるプレス品搬送キャリア。
  13. 平面視で、スリット形成周期の一周期当たりにおいて、キャリア部材の面積をS、パイロットホールの面積をP、キャリア部材とプレス品との連結領域の面積をKとしたとき、スリットの面積Aが、P≦A≦(S−P−K)×0.60の関係を満たす請求項12に記載のプレス品搬送キャリア。
  14. 平面視で、キャリア部材の幅方向におけるスリットの長さが、キャリア部材の幅の0.85倍以下である請求項12又は13に記載のプレス品搬送キャリア。
  15. 前記キャリア部材のスリット形成周期内における少なくとも一本のスリットが、長手方向に対して傾斜する向きに延びる矩形状をなす請求項12〜14のいずれか一項に記載のプレス品搬送キャリア。
  16. 前記キャリア部材のスリット形成周期内における少なくとも一本のスリットが、キャリア部材の側部に開口してなる請求項12〜15のいずれか一項に記載のプレス品搬送キャリア。
  17. 前記キャリア部材のスリット形成周期内における少なくとも一本のスリットが、キャリア部材内で終端してなる請求項12〜16のいずれか一項に記載のプレス品搬送キャリア。
  18. 一枚のストリップ状のキャリア部材に、複数個のプレス品が長手方向に間隔をおいて連結されてなる請求項12〜17のいずれか一項に記載のプレス品搬送キャリア。
  19. 複数個のキャリア部材のそれぞれが、互いに隣り合うプレス品の相互間に配置されて、それらのプレス品を連結してなる請求項12〜17のいずれか一項に記載のプレス品搬送キャリア。
  20. 前記プレス品が、相互に平行に延びる複数本のコネクタ端子部分を有する複数個の端子列部材である請求項12〜19のいずれか一項に記載のプレス品搬送キャリア。
  21. 端子列部材のコネクタ端子部分が樹脂材料で封止されてなる請求項20に記載のプレス品搬送キャリア。
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