JP2018018693A - 電気化学反応単セル、および、電気化学反応セルスタック - Google Patents

電気化学反応単セル、および、電気化学反応セルスタック Download PDF

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Abstract

【課題】電極の粒子表面への汚染物質の付着による電気化学反応単セルの性能低下を抑制する。【解決手段】電気化学反応単セルは、電解質層と、電解質層を挟んで第1の方向に対向する空気極および燃料極とを備える。単セルの電極は、単セルの表面側に位置する第1の層と、第1の層の電解質層側に位置する第2の層とを含む。第1の層の少なくとも1つの断面に、以下の条件C1およびC2を満たす領域が存在する。条件C1:粒子の平均扁平率≧1.5(粒子の扁平率は、第1の方向における粒子の長さに対する第1の方向に直交する第2の方向における粒子の長さの比)。条件C2:第2の方向における粒子の平均長さ≧1.2(μm)。【選択図】図6

Description

本明細書によって開示される技術は、電気化学反応単セルに関する。
水素と酸素との電気化学反応を利用して発電を行う燃料電池の種類の1つとして、固体酸化物を含む電解質層を備える固体酸化物形の燃料電池(以下、「SOFC」という)が知られている。SOFCの構成単位である燃料電池単セル(以下、単に「単セル」という)は、電解質層と、電解質層を挟んで所定の方向(以下、「第1の方向」という)に互いに対向する空気極および燃料極とを含む(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−49321号公報
単セルにおいて、空気極と燃料極との少なくとも一方の電極が、第1の方向において単セルの表面側に配置される第1の層(以下、「集電層」という)と、第1の方向において集電層の電解質層側(すなわち、集電層より電解質層に近い側)に位置する第2の層(以下、「活性層」という)とを含むように構成される場合がある。集電層は、主として、供給された反応ガス(酸化剤ガスまたは燃料ガス)を拡散させると共に、発電反応により得られた電気エネルギーを集める場として機能する。また、活性層は、主として、発電反応の場(反応場)として機能する。このような構成の単セルでは、供給された反応ガスは、電極の集電層内を拡散して活性層内に進入し、活性層内において電気化学反応に供される。このとき、反応ガスに含まれる汚染物質(例えば、シリカ、クロム、硫黄、ホウ素等)が集電層を通過して活性層内に進入すると、汚染物質が活性層を構成する粒子の表面に付着して反応場が減少する現象(活性層の被毒)が発生し、発電性能が低下するおそれがある。
なお、このような課題は、水の電気分解反応を利用して水素の生成を行う固体酸化物形の電解セル(以下、「SOEC」という)の構成単位である電解単セルにも共通の課題である。なお、本明細書では、燃料電池単セルと電解単セルとをまとめて電気化学反応単セルと呼ぶ。また、このような課題は、SOFCやSOECに限らず、他のタイプの電気化学反応単セルにも共通の課題である。
本明細書では、上述した課題を解決することが可能な技術を開示する。
本明細書に開示される技術は、例えば、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本明細書に開示される電気化学反応単セルは、電解質層と、前記電解質層を挟んで第1の方向に互いに対向する空気極および燃料極と、を備える電気化学反応単セルにおいて、前記空気極と前記燃料極との少なくとも一方は、前記第1の方向において前記電気化学反応単セルの表面側に配置された第1の層と、前記第1の方向において前記第1の層の前記電解質層側に位置する第2の層と、を含み、前記第1の層の前記第1の方向に平行な少なくとも1つの断面に、以下の条件C1およびC2を満たす領域が存在する。
条件C1:粒子の平均扁平率≧1.5(ただし、粒子の扁平率は、前記第1の方向における粒子の長さに対する前記第1の方向に直交する第2の方向における粒子の長さの比である。)
条件C2:前記第2の方向における粒子の平均長さ≧1.2(μm)
本電気化学反応単セルによれば、電極の第1の層を構成する各粒子の扁平率が比較的大きく、かつ、電極の第1の層を構成する各粒子の第2の方向の長さが比較的長いため、第1の層において、反応ガスの拡散経路が各粒子に遮られて比較的長くなる。従って、本電気化学反応単セルによれば、単セルの表面側に位置する第1の層に供給された反応ガスが電解質層側に位置する第2の層に至るまでに、反応ガスに含まれる汚染物質が第1の層の各粒子に衝突しやすくなる。これにより、汚染物質が第1の層の各粒子の表面に付着してトラップされやすくなり、汚染物質が第1の層を通過して反応場である第2の層内に進入しにくくなる。その結果、汚染物質による第2の層の被毒を原因とした性能低下を抑制することができる。
(2)上記電気化学反応単セルにおいて、前記領域は、さらに、以下の条件C3を満たす領域である構成としてもよい。
条件C3:気孔率<40(%)
本電気化学反応単セルによれば、電極の第1の層の気孔率が比較的低いため、第1の層内に供給された反応ガスが拡散するための空間が比較的狭く、反応ガスが第2の層に向かって拡散する経路が限定される。従って、本電気化学反応単セルによれば、単セルの表面側に位置する第1の層に供給された反応ガスが電解質層側に位置する第2の層に至るまでに、反応ガスに含まれる汚染物質が第1の層の各粒子に、より衝突しやすくなる。これにより、汚染物質が第1の層の各粒子の表面に付着してよりトラップされやすくなり、汚染物質が第1の層を通過して反応場である第2の層内に、より進入しにくくなる。その結果、汚染物質による第2の層の被毒を原因とした性能低下を効果的に抑制することができる。
(3)また、本明細書に開示される電気化学反応単セルは、電解質層と、前記電解質層を挟んで第1の方向に互いに対向する空気極および燃料極と、を備える電気化学反応単セルにおいて、前記空気極と前記燃料極との少なくとも一方は、前記第1の方向において前記電気化学反応単セルの表面側に配置された第1の層と、前記第1の方向において前記第1の層の前記電解質層側に位置する第2の層と、を含み、前記第1の層の前記第1の方向に平行な少なくとも1つの断面に、以下の条件C1およびC3を満たす領域が存在する。
条件C1:粒子の平均扁平率≧1.5(ただし、粒子の扁平率は、前記第1の方向における粒子の長さに対する前記第1の方向に直交する第2の方向における粒子の長さの比である。)
条件C3:気孔率<40(%)
本電気化学反応単セルによれば、電極の第1の層を構成する各粒子の扁平率が比較的大きいため、第1の層において、反応ガスの拡散経路が各粒子に遮られて比較的長くなる。また、電極の第1の層の気孔率が比較的低いため、第1の層内に供給された反応ガスが拡散するための空間が比較的狭く、反応ガスが第2の層に向かって拡散する経路が限定される。従って、本電気化学反応単セルによれば、単セルの表面側に位置する第1の層に供給された反応ガスが電解質層側に位置する第2の層に至るまでに、反応ガスに含まれる汚染物質が第1の層の各粒子に衝突しやすくなる。これにより、汚染物質が第1の層の各粒子の表面に付着してトラップされやすくなり、汚染物質が第1の層を通過して反応場である第2の層内に進入しにくくなる。その結果、汚染物質による第2の層の被毒を原因とした性能低下を抑制することができる。
(4)上記電気化学反応単セルにおいて、前記第1の層の前記第1の方向に平行な3つの断面であって、前記第1の方向視で前記空気極を前記第1の方向に垂直な方向に4等分する3つの断面に、前記領域が存在する構成としてもよい。本電気化学反応単セルによれば、第2の方向において満遍なく、電極の第1の層を構成する各粒子の扁平率が比較的大きく、電極の第1の層を構成する各粒子の第2の方向の長さが比較的長く、電極の第1の層の気孔率が比較的低い構成とすることができるため、電気化学反応単セルの性能低下を効果的に抑制することができる。
なお、本明細書に開示される技術は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、電気化学反応単セル(燃料電池単セルまたは電解単セル)、複数の電気化学反応単セルを備える電気化学反応セルスタック(燃料電池スタックまたは電解セルスタック)、それらの製造方法等の形態で実現することが可能である。
本実施形態における燃料電池スタック100の外観構成を示す斜視図である。 図1のII−IIの位置における燃料電池スタック100のXZ断面構成を示す説明図である。 図1のIII−IIIの位置における燃料電池スタック100のYZ断面構成を示す説明図である。 図2に示す断面と同一の位置における互いに隣接する2つの発電単位102のXZ断面構成を示す説明図である。 図3に示す断面と同一の位置における互いに隣接する2つの発電単位102のYZ断面構成を示す説明図である。 本実施形態における空気極114の集電層410のXZ断面構成を模式的に示す説明図である。 比較例における空気極114の集電層410xのXZ断面構成を模式的に示す説明図である。 性能評価に用いた各サンプルの特性を示す説明図である。 性能評価結果を示す説明図である。
A.実施形態:
A−1.構成:
(燃料電池スタック100の構成)
図1は、本実施形態における燃料電池スタック100の外観構成を示す斜視図であり、図2は、図1のII−IIの位置における燃料電池スタック100のXZ断面構成を示す説明図であり、図3は、図1のIII−IIIの位置における燃料電池スタック100のYZ断面構成を示す説明図である。各図には、方向を特定するための互いに直交するXYZ軸が示されている。本明細書では、便宜的に、Z軸正方向を上方向と呼び、Z軸負方向を下方向と呼ぶものとするが、燃料電池スタック100は実際にはそのような向きとは異なる向きで設置されてもよい。図4以降についても同様である。
燃料電池スタック100は、複数の(本実施形態では7つの)発電単位102と、一対のエンドプレート104,106とを備える。7つの発電単位102は、所定の配列方向(本実施形態では上下方向)に並べて配置されている。一対のエンドプレート104,106は、7つの発電単位102から構成される集合体を上下から挟むように配置されている。なお、上記配列方向(上下方向)は、特許請求の範囲における第1の方向に相当する。
燃料電池スタック100を構成する各層(発電単位102、エンドプレート104,106)のZ方向回りの周縁部には、上下方向に貫通する複数の(本実施形態では8つの)孔が形成されており、各層に形成され互いに対応する孔同士が上下方向に連通して、一方のエンドプレート104から他方のエンドプレート106にわたって上下方向に延びる連通孔108を構成している。以下の説明では、連通孔108を構成するために燃料電池スタック100の各層に形成された孔も、連通孔108と呼ぶ場合がある。
各連通孔108には上下方向に延びるボルト22が挿通されており、ボルト22とボルト22の両側に嵌められたナット24とによって、燃料電池スタック100は締結されている。なお、図2および図3に示すように、ボルト22の一方の側(上側)に嵌められたナット24と燃料電池スタック100の上端を構成するエンドプレート104の上側表面との間、および、ボルト22の他方の側(下側)に嵌められたナット24と燃料電池スタック100の下端を構成するエンドプレート106の下側表面との間には、絶縁シート26が介在している。ただし、後述のガス通路部材27が設けられた箇所では、ナット24とエンドプレート106の表面との間に、ガス通路部材27とガス通路部材27の上側および下側のそれぞれに配置された絶縁シート26とが介在している。絶縁シート26は、例えばマイカシートや、セラミック繊維シート、セラミック圧粉シート、ガラスシート、ガラスセラミック複合剤等により構成される。
各ボルト22の軸部の外径は各連通孔108の内径より小さい。そのため、各ボルト22の軸部の外周面と各連通孔108の内周面との間には、空間が確保されている。図1および図2に示すように、燃料電池スタック100のZ方向回りの外周における1つの辺(Y軸に平行な2つの辺の内のX軸正方向側の辺)の中点付近に位置するボルト22(ボルト22A)と、そのボルト22Aが挿通された連通孔108とにより形成された空間は、燃料電池スタック100の外部から酸化剤ガスOGが導入され、その酸化剤ガスOGを各発電単位102に供給するガス流路である酸化剤ガス導入マニホールド161として機能し、該辺の反対側の辺(Y軸に平行な2つの辺の内のX軸負方向側の辺)の中点付近に位置するボルト22(ボルト22B)と、そのボルト22Bが挿通された連通孔108とにより形成された空間は、各発電単位102の空気室166から排出されたガスである酸化剤オフガスOOGを燃料電池スタック100の外部へと排出する酸化剤ガス排出マニホールド162として機能する。なお、本実施形態では、酸化剤ガスOGとして、例えば空気が使用される。
また、図1および図3に示すように、燃料電池スタック100のZ方向回りの外周における1つの辺(X軸に平行な2つの辺の内のY軸正方向側の辺)の中点付近に位置するボルト22(ボルト22D)と、そのボルト22Dが挿通された連通孔108とにより形成された空間は、燃料電池スタック100の外部から燃料ガスFGが導入され、その燃料ガスFGを各発電単位102に供給する燃料ガス導入マニホールド171として機能し、該辺の反対側の辺(X軸に平行な2つの辺の内のY軸負方向側の辺)の中点付近に位置するボルト22(ボルト22E)と、そのボルト22Eが挿通された連通孔108とにより形成された空間は、各発電単位102の燃料室176から排出されたガスである燃料オフガスFOGを燃料電池スタック100の外部へと排出する燃料ガス排出マニホールド172として機能する。なお、本実施形態では、燃料ガスFGとして、例えば都市ガスを改質した水素リッチなガスが使用される。
燃料電池スタック100には、4つのガス通路部材27が設けられている。各ガス通路部材27は、中空筒状の本体部28と、本体部28の側面から分岐した中空筒状の分岐部29とを有している。分岐部29の孔は本体部28の孔と連通している。各ガス通路部材27の分岐部29には、ガス配管(図示せず)が接続される。また、図2に示すように、酸化剤ガス導入マニホールド161を形成するボルト22Aの位置に配置されたガス通路部材27の本体部28の孔は、酸化剤ガス導入マニホールド161に連通しており、酸化剤ガス排出マニホールド162を形成するボルト22Bの位置に配置されたガス通路部材27の本体部28の孔は、酸化剤ガス排出マニホールド162に連通している。また、図3に示すように、燃料ガス導入マニホールド171を形成するボルト22Dの位置に配置されたガス通路部材27の本体部28の孔は、燃料ガス導入マニホールド171に連通しており、燃料ガス排出マニホールド172を形成するボルト22Eの位置に配置されたガス通路部材27の本体部28の孔は、燃料ガス排出マニホールド172に連通している。
(エンドプレート104,106の構成)
一対のエンドプレート104,106は、略矩形の平板形状の導電性部材であり、例えばステンレスにより形成されている。一方のエンドプレート104は、最も上に位置する発電単位102の上側に配置され、他方のエンドプレート106は、最も下に位置する発電単位102の下側に配置されている。一対のエンドプレート104,106によって複数の発電単位102が押圧された状態で挟持されている。上側のエンドプレート104は、燃料電池スタック100のプラス側の出力端子として機能し、下側のエンドプレート106は、燃料電池スタック100のマイナス側の出力端子として機能する。
(発電単位102の構成)
図4は、図2に示す断面と同一の位置における互いに隣接する2つの発電単位102のXZ断面構成を示す説明図であり、図5は、図3に示す断面と同一の位置における互いに隣接する2つの発電単位102のYZ断面構成を示す説明図である。
図4および図5に示すように、発電の最小単位である発電単位102は、単セル110と、セパレータ120と、空気極側フレーム130と、空気極側集電体134と、燃料極側フレーム140と、燃料極側集電体144と、発電単位102の最上層および最下層を構成する一対のインターコネクタ150とを備えている。セパレータ120、空気極側フレーム130、燃料極側フレーム140、インターコネクタ150におけるZ方向回りの周縁部には、上述したボルト22が挿通される連通孔108に対応する孔が形成されている。
インターコネクタ150は、略矩形の平板形状の導電性部材であり、例えばフェライト系ステンレスにより形成されている。インターコネクタ150は、発電単位102間の電気的導通を確保すると共に、発電単位102間での反応ガスの混合を防止する。なお、本実施形態では、2つの発電単位102が隣接して配置されている場合、1つのインターコネクタ150は、隣接する2つの発電単位102に共有されている。すなわち、ある発電単位102における上側のインターコネクタ150は、その発電単位102の上側に隣接する他の発電単位102における下側のインターコネクタ150と同一部材である。また、燃料電池スタック100は一対のエンドプレート104,106を備えているため、燃料電池スタック100において最も上に位置する発電単位102は上側のインターコネクタ150を備えておらず、最も下に位置する発電単位102は下側のインターコネクタ150を備えていない(図2および図3参照)。
単セル110は、電解質層112と、電解質層112を挟んで上下方向(発電単位102が並ぶ配列方向)に互いに対向する空気極(カソード)114および燃料極(アノード)116とを備える。なお、本実施形態の単セル110は、燃料極116で電解質層112および空気極114を支持する燃料極支持形の単セルである。
電解質層112は、略矩形の平板形状部材であり、例えば、YSZ(イットリア安定化ジルコニア)、ScSZ(スカンジア安定化ジルコニア)、SDC(サマリウムドープセリア)、GDC(ガドリニウムドープセリア)、ペロブスカイト型酸化物等の固体酸化物により形成されている。空気極114は、略矩形の平板形状部材であり、例えば、ペロブスカイト型酸化物(例えばLSCF(ランタンストロンチウムコバルト鉄酸化物)、LSM(ランタンストロンチウムマンガン酸化物)、LNF(ランタンニッケル鉄))により形成されている。空気極114の構成については、後に詳述する。燃料極116は、略矩形の平板形状部材であり、例えば、Ni(ニッケル)、Niとセラミック粒子からなるサーメット、Ni基合金等により形成されている。このように、本実施形態の単セル110(発電単位102)は、電解質として固体酸化物を用いる固体酸化物形燃料電池(SOFC)である。
セパレータ120は、中央付近に上下方向に貫通する略矩形の孔121が形成されたフレーム状の部材であり、例えば、金属により形成されている。セパレータ120における孔121の周囲部分は、電解質層112における空気極114の側の表面の周縁部に対向している。セパレータ120は、その対向した部分に配置されたロウ材(例えばAgロウ)により形成された接合部124により、電解質層112(単セル110)と接合されている。セパレータ120により、空気極114に面する空気室166と燃料極116に面する燃料室176とが区画され、単セル110の周縁部における一方の電極側から他方の電極側へのガスのリークが抑制される。なお、セパレータ120が接合された単セル110をセパレータ付き単セルともいう。
空気極側フレーム130は、中央付近に上下方向に貫通する略矩形の孔131が形成されたフレーム状の部材であり、例えば、マイカ等の絶縁体により形成されている。空気極側フレーム130の孔131は、空気極114に面する空気室166を構成する。空気極側フレーム130は、セパレータ120における電解質層112に対向する側とは反対側の表面の周縁部と、インターコネクタ150における空気極114に対向する側の表面の周縁部とに接触している。また、空気極側フレーム130によって、発電単位102に含まれる一対のインターコネクタ150間が電気的に絶縁される。また、空気極側フレーム130には、酸化剤ガス導入マニホールド161と空気室166とを連通する酸化剤ガス供給連通孔132と、空気室166と酸化剤ガス排出マニホールド162とを連通する酸化剤ガス排出連通孔133とが形成されている。
燃料極側フレーム140は、中央付近に上下方向に貫通する略矩形の孔141が形成されたフレーム状の部材であり、例えば、金属により形成されている。燃料極側フレーム140の孔141は、燃料極116に面する燃料室176を構成する。燃料極側フレーム140は、セパレータ120における電解質層112に対向する側の表面の周縁部と、インターコネクタ150における燃料極116に対向する側の表面の周縁部とに接触している。また、燃料極側フレーム140には、燃料ガス導入マニホールド171と燃料室176とを連通する燃料ガス供給連通孔142と、燃料室176と燃料ガス排出マニホールド172とを連通する燃料ガス排出連通孔143とが形成されている。
燃料極側集電体144は、燃料室176内に配置されている。燃料極側集電体144は、インターコネクタ対向部146と、電極対向部145と、電極対向部145とインターコネクタ対向部146とをつなぐ連接部147とを備えており、例えば、ニッケルやニッケル合金、ステンレス等により形成されている。電極対向部145は、燃料極116における電解質層112に対向する側とは反対側の表面に接触しており、インターコネクタ対向部146は、インターコネクタ150における燃料極116に対向する側の表面に接触している。ただし、上述したように、燃料電池スタック100において最も下に位置する発電単位102は下側のインターコネクタ150を備えていないため、当該発電単位102におけるインターコネクタ対向部146は、下側のエンドプレート106に接触している。燃料極側集電体144は、このような構成であるため、燃料極116とインターコネクタ150(またはエンドプレート106)とを電気的に接続する。なお、電極対向部145とインターコネクタ対向部146との間には、例えばマイカにより形成されたスペーサー149が配置されている。そのため、燃料極側集電体144が温度サイクルや反応ガス圧力変動による発電単位102の変形に追随し、燃料極側集電体144を介した燃料極116とインターコネクタ150(またはエンドプレート106)との電気的接続が良好に維持される。
空気極側集電体134は、空気室166内に配置されている。空気極側集電体134は、複数の略四角柱状の集電体要素135から構成されており、例えば、フェライト系ステンレスにより形成されている。空気極側集電体134は、空気極114における電解質層112に対向する側とは反対側の表面と、インターコネクタ150における空気極114に対向する側の表面とに接触している。ただし、上述したように、燃料電池スタック100において最も上に位置する発電単位102は上側のインターコネクタ150を備えていないため、当該発電単位102における空気極側集電体134は、上側のエンドプレート104に接触している。空気極側集電体134は、このような構成であるため、空気極114とインターコネクタ150(またはエンドプレート104)とを電気的に接続する。なお、本実施形態では、空気極側集電体134とインターコネクタ150とは一体の部材として形成されている。すなわち、該一体の部材の内の、上下方向(Z軸方向)に直交する平板形の部分がインターコネクタ150として機能し、該平板形の部分から空気極114に向けて突出するように形成された複数の凸部である集電体要素135が空気極側集電体134として機能する。また、空気極側集電体134とインターコネクタ150との一体部材は、導電性のコートによって覆われていてもよく、空気極114と空気極側集電体134との間には、両者を接合する導電性の接合層が介在していてもよい。空気極側集電体134とインターコネクタ150との一体部材を、単にインターコネクタと呼ぶ場合もある。
A−2.燃料電池スタック100の動作:
図2および図4に示すように、酸化剤ガス導入マニホールド161の位置に設けられたガス通路部材27の分岐部29に接続されたガス配管(図示せず)を介して酸化剤ガスOGが供給されると、酸化剤ガスOGは、ガス通路部材27の分岐部29および本体部28の孔を介して酸化剤ガス導入マニホールド161に供給され、酸化剤ガス導入マニホールド161から各発電単位102の酸化剤ガス供給連通孔132を介して、空気室166に供給される。また、図3および図5に示すように、燃料ガス導入マニホールド171の位置に設けられたガス通路部材27の分岐部29に接続されたガス配管(図示せず)を介して燃料ガスFGが供給されると、燃料ガスFGは、ガス通路部材27の分岐部29および本体部28の孔を介して燃料ガス導入マニホールド171に供給され、燃料ガス導入マニホールド171から各発電単位102の燃料ガス供給連通孔142を介して、燃料室176に供給される。
各発電単位102の空気室166に酸化剤ガスOGが供給され、燃料室176に燃料ガスFGが供給されると、単セル110において酸化剤ガスOGに含まれる酸素と燃料ガスFGに含まれる水素との電気化学反応による発電が行われる。この発電反応は発熱反応である。各発電単位102において、単セル110の空気極114は空気極側集電体134を介して一方のインターコネクタ150に電気的に接続され、燃料極116は燃料極側集電体144を介して他方のインターコネクタ150に電気的に接続されている。また、燃料電池スタック100に含まれる複数の発電単位102は、電気的に直列に接続されている。そのため、燃料電池スタック100の出力端子として機能するエンドプレート104,106から、各発電単位102において生成された電気エネルギーが取り出される。なお、SOFCは、比較的高温(例えば700℃から1000℃)で発電が行われることから、起動後、発電により発生する熱で高温が維持できる状態になるまで、燃料電池スタック100が加熱器(図示せず)により加熱されてもよい。
各発電単位102の空気室166から排出された酸化剤オフガスOOGは、図2および図4に示すように、酸化剤ガス排出連通孔133を介して酸化剤ガス排出マニホールド162に排出され、さらに酸化剤ガス排出マニホールド162の位置に設けられたガス通路部材27の本体部28および分岐部29の孔を経て、当該分岐部29に接続されたガス配管(図示せず)を介して燃料電池スタック100の外部に排出される。また、各発電単位102の燃料室176から排出された燃料オフガスFOGは、図3および図5に示すように、燃料ガス排出連通孔143を介して燃料ガス排出マニホールド172に排出され、さらに燃料ガス排出マニホールド172の位置に設けられたガス通路部材27の本体部28および分岐部29の孔を経て、当該分岐部29に接続されたガス配管(図示しない)を介して燃料電池スタック100の外部に排出される。
A−3.空気極114の詳細構成:
図5に示すように、空気極114は、集電層410と活性層420とを含む。集電層410は、Z方向において単セル110の表面側に配置されている。また、活性層420は、Z方向において集電層410の電解質層112側、すなわち、集電層410より電解質層112に近い側に位置している。
空気極114の活性層420は、主として、酸化剤ガスOGに含まれる酸素のイオン化反応の場として機能する層である。本実施形態では、活性層420は、ペロブスカイト型酸化物と、活性化物質としてのGDC(ガドリニウムドープセリア)とを含む。空気極114の集電層410は、主として、空気室166から供給された酸化剤ガスOGを拡散させると共に、発電反応により得られた電気を集電する場として機能する層である。本実施形態では、集電層410は、ペロブスカイト型酸化物を含むがGDCを含まない。なお、活性層420は、集電層410と比較して、粒径が全体的に小さく、かつ、気孔率が低い。活性層420は、特許請求の範囲における第2の層に相当し、集電層410は、特許請求の範囲における第1の層に相当する。
本実施形態の燃料電池スタック100は、各発電単位102の空気極114の集電層410の構成に特徴がある。図6は、本実施形態における空気極114の集電層410のXZ断面構成を模式的に示す説明図である。図6に示すように、本実施形態では、集電層410を構成する各粒子PAの扁平率FLが比較的大きい。なお、粒子PAの扁平率FLは、粒子PAのZ軸方向の長さ(以下、「拡散方向長さS1」という)に対する、Z軸方向に直交する方向(例えばX軸方向であり、以下「面方向」という)の長さ(以下、「面方向長さS2」という)の比である。従って、扁平率FL(=S2/S1)が比較的大きいとは、図6においては、各粒子PAが横長形状であることを意味する。また、本実施形態では、集電層410を構成する各粒子PAの面方向長さS2自体が比較的長い。
より具体的には、本実施形態では、集電層410のZ軸方向に平行な少なくとも1つの断面(例えばXZ断面)に、以下の条件C1〜条件C3を満たす領域が存在する。
・条件C1:各粒子PAの扁平率FLの平均値(平均扁平率FL(a))≧1.5
・条件C2:各粒子PAの面方向長さS2の平均値(平均面方向長さS2(a))≧1.2(μm)
・条件C3:集電層410の気孔率PO<40(%)
このように、本実施形態では、集電層410のZ軸方向に平行な少なくとも1つの断面に、上記条件C1〜条件C3を満たす領域が存在するため、以下に説明するように、汚染物質による被毒を原因とする発電性能の低下を抑制することができる。
図7は、比較例における空気極114の集電層410xのXZ断面構成を模式的に示す説明図である。図7に示す比較例では、図6に示す本実施形態と比較して、集電層410xの気孔率POが高い。そのため、集電層410xにおいて、空気室166から集電層410x内に供給された酸化剤ガスOGが拡散するための空間が比較的広く、酸化剤ガスOGが活性層420に向かって拡散する経路が広く確保される。また、図7に示す比較例では、図6に示す本実施形態と比較して、集電層410xを構成する各粒子PAの扁平率FL(=S2/S1)が小さく(すなわち、図7において各粒子PAが横長形状ではなく)、また、各粒子PAの面方向長さS2自体が短い。そのため、集電層410xにおいて、酸化剤ガスOGの各拡散経路LPは比較的短くなる。従って、図7に示す比較例では、空気室166から集電層410xに供給された酸化剤ガスOGが活性層420に至るまでに、酸化剤ガスOGに含まれる汚染物質(例えば、シリカ、クロム、硫黄、ホウ素等)が集電層410xの各粒子PAに衝突しにくくなり、汚染物質が集電層410xの各粒子PAの表面に付着してトラップされることなく集電層410xを通過して発電反応の場である活性層420内に進入しやすい。その結果、図7に示す比較例では、汚染物質が活性層420の各粒子の表面に付着して反応場が減少する現象(活性層の被毒)が発生しやすく、発電性能が低下しやすい。
これに対し、図6に示す本実施形態では、空気極114の集電層410の気孔率POが比較的低い。そのため、集電層410において、空気室166から集電層410内に供給された酸化剤ガスOGが拡散するための空間が比較的狭く、酸化剤ガスOGが活性層420に向かって拡散する経路が限定される。また、本実施形態では、集電層410を構成する各粒子PAの扁平率FL(=S2/S1)が比較的大きく(すなわち、図6において各粒子PAが横長形状であり)、また、各粒子PAの面方向長さS2自体が比較的長い。そのため、集電層410において、酸化剤ガスOGの各拡散経路LPは、各粒子PAに遮られてZ軸方向に直線状に延びることができず、各粒子PAに衝突しながら迂回する経路となる。従って、酸化剤ガスOGの各拡散経路LPの長さは比較的長くなる。従って、図6に示す本実施形態では、空気室166から集電層410に供給された酸化剤ガスOGが活性層420に至るまでに、酸化剤ガスOGに含まれる汚染物質が集電層410の各粒子PAに衝突しやすくなり、汚染物質が集電層410の各粒子PAの表面に付着してトラップされやすくなり、汚染物質が集電層410を通過して発電反応の場である活性層420内に進入しにくくなる。その結果、図6に示す本実施形態では、汚染物質による活性層420の被毒を原因とした発電性能の低下を抑制することができる。このように、本実施形態では、集電層410における酸化剤ガスOGの拡散経路LPの直線性を低下させることによって、酸化剤ガスOGに含まれる汚染物質を集電層410でトラップし、汚染物質が活性層420内に進入することを抑制することによって発電性能の低下を抑制することができる。
なお、汚染物質による活性層420の被毒の発生を抑制するために、燃料電池スタック100の外部に設けたフィルタによって燃料電池スタック100に導入される酸化剤ガスOG中の汚染物質を取り除くことも考えられる。しかし、このような構成では、装置構成が大型化・複雑化する上に、燃料電池スタック100の内部で発生する汚染物質(例えば、燃料電池スタック100を構成する鋼材から飛散するクロムや、ガラス製のシール材から発生するシリカ等)による活性層420の被毒の発生を抑制することができない。これに対し、本実施形態では、空気極114の集電層410を上述した構成とすることにより、装置構成の大型化・複雑化を回避できると共に、燃料電池スタック100の内部で発生する汚染物質による活性層420の被毒の発生をも抑制することができる。
なお、空気極114の集電層410が、面方向において満遍なく、気孔率POが比較的低く、粒子PAの平均面方向長さS2(a)が比較的長く、粒子PAの平均扁平率FL(a)が比較的大きい構成であると、面方向全体にわたって活性層420の被毒の発生を抑制することができるため、さらに好ましいと言える。そのため、例えば、集電層410のZ方向に平行な3つの断面であって、Z方向視で空気極114を面方向に4等分する3つの断面に上記条件C1〜条件C3を満たす領域が存在するように、空気極114の集電層410が構成されていると、さらに好ましいと言える。
また、発電性能の低下をより効果的に抑制するという観点から、集電層410内には、扁平率FLが1.5以上であり、かつ、面方向長さS2が1.2(μm)以上である粒子PAが15%以上存在することが好ましい。
A−4.性能評価:
空気極114の集電層410の構成が互いに異なる2つの単セル110のサンプルを作成し、発電性能についての評価を行った。図8は、性能評価に用いた各サンプルの特性を示す説明図であり、図9は、性能評価結果を示す説明図である。
図8に示すように、性能評価では、単セル110の2つのサンプル(サンプル1およびサンプル2)を作成した。サンプル1(実施例)は、集電層410の粒子PAの平均面方向長さS2(a)が1.2(μm)であり、平均拡散方向長さS1(a)が0.8(μm)であり、集電層410の粒子PAの平均扁平率FL(a)が1.5であり、集電層410の気孔率POが36.7(%)のサンプルである。すなわち、サンプル1では、空気極114の集電層410のZ軸方向に平行な少なくとも1つの断面に上記条件C1〜条件C3を満たす領域が存在すると言える。
一方、サンプル2(比較例)は、集電層410の粒子PAの平均面方向長さS2(a)が0.81(μm)であり、平均拡散方向長さS1(a)が0.7(μm)であり、集電層410の粒子PAの平均扁平率FL(a)が1.16であり、集電層410の気孔率POが53(%)のサンプルである。サンプル2は、サンプル1と比較して、集電層410の気孔率POが高く、集電層410の粒子PAの平均面方向長さS2(a)が短く、集電層410の粒子PAの平均扁平率FL(a)が小さい。
図9に示すように、性能評価では、各サンプルについて、シリカを含む酸化剤ガスOGを空気極114の集電層410に供給する劣化処理を行い、集電層410におけるシリカ含有率(%)と、初期状態(シリカ含有率が0%の状態)からのη抵抗の増加量(Δη(Ω/cm))との関係を調べた。
図9に示すように、サンプル2(比較例)では、集電層410におけるシリカ含有率が高くなるにつれて、初期状態からのη抵抗の増加量Δηが急激に大きくなった。これは、サンプル2では、集電層410の気孔率POが比較的高く、集電層410の粒子PAの平均面方向長さS2(a)が比較的短く、集電層410の粒子PAの平均扁平率FL(a)が比較的小さいため、集電層410に供給された酸化剤ガスOGが活性層420に至るまでに酸化剤ガスOGに含まれるシリカが集電層410の各粒子PAの表面にあまり付着せず、比較的多くのシリカが集電層410を通過して活性層420内に進入し、活性層420のシリカ被毒を原因としてη抵抗が大幅に増加したものと考えられる。
これに対し、サンプル1(実施例)では、集電層410におけるシリカ含有率が高くなるにつれて、初期状態からのη抵抗の増加量Δηは比較的緩やかに大きくなった。これは、サンプル1では、集電層410の気孔率POが比較的低く、集電層410の粒子PAの平均面方向長さS2(a)が比較的長く、集電層410の粒子PAの平均扁平率FL(a)が比較的大きいため、集電層410に供給された酸化剤ガスOGが活性層420に至るまでに酸化剤ガスOGに含まれるシリカの大部分が集電層410の各粒子PAの表面に付着し、集電層410を通過して活性層420内に進入するシリカの量が少なくなり、活性層420のシリカ被毒を原因としたη抵抗の増加が抑制されたものと考えられる。
以上の性能評価結果から、空気極114の集電層410のZ軸方向に平行な少なくとも1つの断面に上記条件C1〜条件C3を満たす領域が存在すれば、酸化剤ガスOGに含まれる汚染物質による活性層420の被毒を原因とした発電性能の低下を抑制することができることが確認された。
A−5.単セル110の製造方法:
本実施形態における単セル110の製造方法の一例は、次の通りである。
(電解質層112と燃料極116との積層体の形成)
BET法による比表面積が例えば5〜7m/gであるYSZ粉末に対して、ブチラール樹脂と、可塑剤であるジオクチルフタレート(DOP)と、分散剤と、トルエンとエタノールとの混合溶剤とを加え、ボールミルにて混合して、スラリーを調製する。得られたスラリーをドクターブレード法により薄膜化して、例えば厚さ約10μmの電解質層用グリーンシートを得る。また、BET法による比表面積が例えば3〜4m/gであるNiOの粉末を、Ni重量に換算して55質量部となるように秤量し、BET法による比表面積が例えば5〜7m/gであるYSZの粉末45質量部と混合して混合粉末を得る。この混合粉末に対して、ブチラール樹脂と、可塑剤であるDOPと、分散剤と、トルエンとエタノールとの混合溶剤とを加え、ボールミルにて混合して、スラリーを調製する。得られたスラリーをドクターブレード法により薄膜化して、例えば厚さ270μmの燃料極用グリーンシートを得る。電解質層用グリーンシートと燃料極用グリーンシートとを貼り付けて、乾燥させる。その後、例えば1400℃にて焼成を行うことによって、電解質層112と燃料極116との積層体を得る。
(空気極114の形成)
次に、空気極114の活性層420の材料として、LSCF粉末と、GDC粉末と、アルミナ粉末と、有機バインダとしてのポリビニルアルコールと、有機溶媒としてのブチルカルビトールとを混合し、粘度を調整して、活性層用ペーストを調製する。調整された活性層用ペーストを、電解質層112と燃料極116との積層体における電解質層112側の表面に、スクリーン印刷によって塗布し、乾燥させる。
また、空気極114の集電層410の材料として、LSCF粉末と、アルミナ粉末と、有機バインダとしてのポリビニルアルコールと、有機溶媒としてのブチルカルビトールとを混合し、粘度を調整して、集電層用ペーストを調製する。調整された集電層用ペーストを、上述した活性層用ペーストの上に、スクリーン印刷によって塗布し、乾燥させる。なお、空気極114の各層用ペーストの塗布方法として、例えば噴霧塗布といった他の方法も採用可能である。
その後、例えば1100℃にて焼成を行うことによって、電解質層112と燃料極116との積層体における電解質層112側の表面に、活性層420と集電層410とから構成される空気極114が形成される。
なお、空気極114の集電層410の粒子PAの平均面方向長さS2(a)および平均扁平率FL(a)や、集電層410の気孔率POは、例えば、以下の方法により調整することができる。すなわち、集電層410の粒子PAの平均面方向長さS2(a)を長くしたり、平均扁平率FL(a)を大きくしたりしたい場合には、集電層410の材料としてのLSCF粉末を作成するための粉砕処理の時間を比較的短くすることによって、比較的細長い形状のLSCF粒子を多く含むLSCF粉末材料が得られる。また、調整された集電層用ペーストを塗布して乾燥させた後、集電層用ペーストにZ方向の圧縮力を加えることにより、集電層用ペーストに含まれる細長い形状のLSCF粒子の少なくとも一部が、その長手方向が面方向に近づくように姿勢を変化させる。そのため、このような方法によれば、集電層410の粒子PAの平均面方向長さS2(a)を長くすることができ、かつ、平均扁平率FL(a)を大きくすることができる。また、集電層410の気孔率POを低くしたい場合には、例えば、焼成温度を高くしたり、焼成時間を長くしたりすればよい。
以上の工程により、上述した構成の単セル110が製造される。なお、単セル110が製造された後、例えば、空気極114と空気極側集電体134との接合やボルト22による燃料電池スタック100の締結等の組み立て工程が行われることにより、上述した構成の燃料電池スタック100が製造される。
A−6.空気極114の分析方法:
(分析画像M1の取得方法)
粒子PAの長さや気孔率等に関して空気極114を分析する方法について説明する。まず、空気極114の分析に用いられる分析画像M1を以下の方法により取得する。単セル110において、上下方向(Z軸方向)に平行な1つの断面(ただし空気極114を含む断面)を任意に設定し、当該断面において空気極114の上下方向における全体が確認できる画像を、分析画像M1として取得する。より詳細には、空気極114の上側表面(空気極側集電体134と接触する表面)が、画像を上下方向に10等分して得られた10個の分割領域の内の最も上の分割領域内に位置し、かつ、空気極114と電解質層112との境界が、最も下の分割領域内に位置している画像を、例えば走査型電子顕微鏡(SEM)により撮影し、分析画像M1として取得する。なお、この分析画像M1は、SEMにより撮影された画像を2値化処理した後の2値化画像でもよい。ただし、2値化画像における粒子等が実際の形態と大きく異なる場合には、SEMにより撮影された2値化処理前の画像のコントラストを調整し、その調整後の画像を2値化処理した画像でもよい。また、分析画像M1は、SEMにより撮影された2値化処理前の画像そのものでもよい。SEMの画像の倍率は、上記のように空気極114の上下方向における全体が分析画像M1に収まるような値に設定され、例えば200〜20,000倍とすることができるが、これに限定されず、適宜変更することができる。
(活性層420と集電層410との境界の決定方法)
空気極114を構成する活性層420と集電層410との境界は、活性層420の気孔率が集電層410の気孔率より低いという特徴を利用して、以下の方法により特定される。まず、分析画像M1に対して、上下方向(Z軸方向)に直交する複数の仮想線Kを、0.3μm間隔で空気極114の上側表面から下方に順番に引き、仮想線K1、K2、K3、・・・、Km、・・・、K(m+9)、K(m+10)、・・・、Knを得る。そして、各仮想線Kにおいて気孔と重複する部分の長さを測定し、気孔と重複する部分の長さの合計を算出し、各仮想線Kの全長に対する気孔と重複する部分の長さの合計の比を、当該仮想線K上に存在する気孔の割合(気孔率Ks)とする。次に、各仮想線Kの気孔率Ks1、Ks2、Ks3、・・・、Ksm、・・・、Ks(m+9)、Ks(m+10)、・・・、Ksnのうち、上方側から順番に10個の仮想線Kの気孔率Ksを有する各データ群を設定し、各データ群の10個の気孔率Ksの平均値(Ave)と各データ群の気孔率Ksの標準偏差(σ)を算出する。
上方側から順番に、データ群G1は、Ks1、Ks2、・・・、Ks10からなり、データ群G2は、Ks2、Ks3、・・・、Ks11からなり、データ群Gmは、Ksm、Ks(m+1)、Ks(m+2)、・・・、Ks(m+9)からなり、データ群G(m+1)は、Ks(m+1)、Ks(m+2)、・・・、Ks(m+10)からなる。すなわち、データ群G(m+1)とは、データ群Gmから、データ群Gmの1つ目の仮想線Kmの気孔率Ksmを除いた9個の気孔率(Ks(m+1)、・・・、Ks(m+9))に、データ群の最後の仮想線K(m+9)の次の仮想線K(m+10)の気孔率Ks(m+10)を加えた10個の気孔率Ksからなる一つの群を意味する。そして、「G(m+1)の気孔率Ksの平均値」が「Gmの気孔率Ksの平均値に、Gmの10個の気孔率Ksの標準偏差(σ)の2倍の値を加えた値」を初めて上回ったとき、または、「G(m+1)の気孔率Ksの平均値」が「Gmの気孔率Ksの平均値から、Gmの10個の気孔率Ksの標準偏差(σ)の2倍の値を減じた値」を初めて下回ったときの、データ群G(m+1)の10個目の気孔率Ks(m+10)に対応する仮想線K(m+10)を、活性層420と集電層410との境界とする。すなわち、データ群Gmの気孔率Ksの平均値をGmAve、データ群G(m+1)の気孔率Ksの平均値をG(m+1)Ave、データ群Gmの気孔率Ksの標準偏差をσmとしたとき、下記式(1)を満たす初めてのデータ群G(m+1)の10個目の気孔率Ks(m+10)に対応する仮想線K(m+10)を、活性層420と集電層410との境界とする。この境界が決定されれば、分析画像M1上において、活性層420と集電層410とを区別することができる。
|(G(m+1)Ave)−(GmAve)|>2σm ・・・(1)
(粒子PAの長さの測定方法)
空気極114の集電層410の各粒子PAの長さは、"水谷惟恭、尾崎義治、木村敏夫、山口喬著、「セラミックプロセッシング」、技報堂出版株式会社、1985年3月25日発行、第192頁から第195頁"に記載されている方法(インターセプト方法)に従って特定される。具体的には、上記分析画像M1において、集電層410に、上下方向(Z軸方向)に平行な直線、および、上下方向に直交する直線を、所定間隔(例えば4μm間隔)で複数本引き、各直線上の各粒子PAにあたる部分の長さを、それぞれ拡散方向長さS1および面方向長さS2として測定する。対象の部材や領域に位置する1つまたは複数の直線上のすべての粒子PAについての拡散方向長さS1および面方向長さS2を計測し、計測値を用いて平均面方向長さS2(a)や平均扁平率FL(a)等を算出するものとする。
(気孔率POの測定方法)
空気極114の集電層410の気孔率POは、以下の方法により特定される。上記分析画像M1において、上下方向に直交する直線を所定間隔(例えば4μm間隔)で複数本引き、各直線上の気孔にあたる部分の長さを測定し、直線の全長に対する気孔にあたる部分の長さの合計の比を、当該線上における気孔率とする。集電層410の部分に引かれた複数の直線上における気孔率の平均値を、集電層410の気孔率とする。
B.変形例:
本明細書で開示される技術は、上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
上記実施形態(または変形例、以下同様)では、空気極114の集電層410のZ軸方向に平行な少なくとも1つの断面に上記条件C1〜条件C3を満たす領域が存在するとしているが、該断面に上記条件C1および条件C2を満たす領域が存在していれば、集電層410の粒子PAの平均面方向長さS2(a)が比較的長く、集電層410の粒子PAの平均扁平率FL(a)が比較的大きいこととなるため、集電層410に供給された酸化剤ガスOGが活性層420に至るまでに酸化剤ガスOGに含まれる汚染物質の大部分が集電層410の各粒子PAの表面に付着し、集電層410を通過して活性層420内に進入する汚染物質の量が少なくなり、活性層420の被毒を原因とした発電性能の低下を抑制することができる。また、該断面に上記条件C1および条件C3を満たす領域が存在していれば、集電層410の気孔率POが比較的低く、集電層410の粒子PAの平均扁平率FL(a)が比較的大きいこととなるため、集電層410に供給された酸化剤ガスOGが活性層420に至るまでに酸化剤ガスOGに含まれる汚染物質の大部分が集電層410の各粒子PAの表面に付着し、集電層410を通過して活性層420内に進入する汚染物質の量が少なくなり、活性層420の被毒を原因とした発電性能の低下を抑制することができる。
また、上記実施形態では、空気極114は、活性層420と集電層410との二層構成であるとしているが、空気極114は、活性層420および集電層410以外の他の層を含むとしてもよい。
また、上記実施形態では、燃料電池スタック100に含まれるすべての単セル110について、空気極114の集電層410に上記条件C1〜条件C3が満たす領域が存在する構成であるとしているが、燃料電池スタック100に含まれる少なくとも1つの単セル110について、そのような構成となっていれば、当該単セル110について発電性能の低下を抑制することができる。
また、上記実施形態では、空気極114の集電層410のZ軸方向に平行な少なくとも1つの断面に上記条件C1〜条件C3を満たす領域が存在するとしているが、空気極114側に代えて、あるいは、空気極114側と共に、燃料極116側についても同様の構成であるとしてもよい。すなわち、燃料極116が集電層と活性層とを備え、燃料極116の集電層のZ軸方向に平行な少なくとも1つの断面に上記条件C1〜条件C3を満たす領域が存在するとしてもよい。このような構成とすれば、燃料極116の集電層の気孔率が比較的低く、燃料極116の集電層の粒子の平均面方向長さが比較的長く、燃料極116の粒子の平均扁平率が比較的大きいこととなるため、燃料極116の集電層に供給された燃料ガスFGが活性層に至るまでに燃料ガスFGに含まれる汚染物質の大部分が集電層の各粒子の表面に付着し、燃料極116の集電層を通過して活性層内に進入する汚染物質の量が少なくなり、燃料極116の活性層の被毒を原因とした発電性能の低下を抑制することができる。
また、上記実施形態において、燃料電池スタック100に含まれる単セル110の個数は、あくまで一例であり、単セル110の個数は燃料電池スタック100に要求される出力電圧等に応じて適宜決められる。また、上記実施形態における各部材を形成する材料は、あくまで例示であり、各部材が他の材料により形成されてもよい。
本明細書において、部材(または部材のある部分、以下同様)Aを挟んで部材Bと部材Cとが互いに対向するとは、部材Aと部材Bまたは部材Cとが隣接する形態に限定されず、部材Aと部材Bまたは部材Cとの間に他の構成要素が介在する形態を含む。例えば、電解質層112と空気極114との間に他の層が設けられていてもよい。このような構成であっても、空気極114と燃料極116とは電解質層112を挟んで互いに対向すると言える。
また、上記実施形態では、燃料電池スタック100は複数の平板形の発電単位102が積層された構成であるが、本発明は、他の構成、例えば特開2008−59797号に記載されているように、複数の略円筒形の燃料電池単セルが直列に接続された構成にも同様に適用可能である。
また、上記実施形態では、燃料ガスに含まれる水素と酸化剤ガスに含まれる酸素との電気化学反応を利用して発電を行うSOFCを対象としているが、本発明は、水の電気分解反応を利用して水素の生成を行う固体酸化物形電解セル(SOEC)の構成単位である電解単セルや、複数の電解単セルを備える電解セルスタックにも同様に適用可能である。なお、電解セルスタックの構成は、例えば特開2016−81813号公報に記載されているように公知であるためここでは詳述しないが、概略的には上述した実施形態における燃料電池スタック100と同様の構成である。すなわち、上述した実施形態における燃料電池スタック100を電解セルスタックと読み替え、発電単位102を電解セル単位と読み替え、単セル110を電解単セルと読み替えればよい。ただし、電解セルスタックの運転の際には、空気極114がプラス(陽極)で燃料極116がマイナス(陰極)となるように両電極間に電圧が印加されると共に、連通孔108を介して原料ガスとしての水蒸気が供給される。これにより、各電解セル単位において水の電気分解反応が起こり、燃料室176で水素ガスが発生し、連通孔108を介して電解セルスタックの外部に水素が取り出される。このような構成の電解セルおよび電解セルスタックにおいても、上記実施形態と同様に、空気極114の集電層410のZ軸方向に平行な少なくとも1つの断面に上記条件C1〜条件C3を満たす領域が存在するとすれば、空気極114の活性層420の被毒を原因とする性能低下を抑制することができる。
また、上記実施形態では、固体酸化物形燃料電池(SOFC)を例に説明したが、本発明は、溶融炭酸塩形燃料電池(MCFC)といった他のタイプの燃料電池(または電解単セル)にも適用可能である。
22:ボルト 24:ナット 26:絶縁シート 27:ガス通路部材 28:本体部 29:分岐部 45:粉末 100:燃料電池スタック 102:発電単位 104:エンドプレート 106:エンドプレート 108:連通孔 110:単セル 112:電解質層 114:空気極 116:燃料極 120:セパレータ 121:孔 124:接合部 130:空気極側フレーム 131:孔 132:酸化剤ガス供給連通孔 133:酸化剤ガス排出連通孔 134:空気極側集電体 135:集電体要素 140:燃料極側フレーム 141:孔 142:燃料ガス供給連通孔 143:燃料ガス排出連通孔 144:燃料極側集電体 145:電極対向部 146:インターコネクタ対向部 147:連接部 149:スペーサー 150:インターコネクタ 161:酸化剤ガス導入マニホールド 162:酸化剤ガス排出マニホールド 166:空気室 171:燃料ガス導入マニホールド 172:燃料ガス排出マニホールド 176:燃料室 410:集電層 420:活性層

Claims (5)

  1. 電解質層と、前記電解質層を挟んで第1の方向に互いに対向する空気極および燃料極と、を備える電気化学反応単セルにおいて、
    前記空気極と前記燃料極との少なくとも一方は、
    前記第1の方向において前記電気化学反応単セルの表面側に配置された第1の層と、
    前記第1の方向において前記第1の層の前記電解質層側に位置する第2の層と、
    を含み、
    前記第1の層の前記第1の方向に平行な少なくとも1つの断面に、以下の条件C1およびC2を満たす領域が存在することを特徴とする、電気化学反応単セル。
    条件C1:粒子の平均扁平率≧1.5
    (ただし、粒子の扁平率は、前記第1の方向における粒子の長さに対する前記第1の方向に直交する第2の方向における粒子の長さの比である。)
    条件C2:前記第2の方向における粒子の平均長さ≧1.2(μm)
  2. 請求項1に記載の電気化学反応単セルにおいて、
    前記領域は、さらに、以下の条件C3を満たす領域であることを特徴とする、電気化学反応単セル。
    条件C3:気孔率<40(%)
  3. 電解質層と、前記電解質層を挟んで第1の方向に互いに対向する空気極および燃料極と、を備える電気化学反応単セルにおいて、
    前記空気極と前記燃料極との少なくとも一方は、
    前記第1の方向において前記電気化学反応単セルの表面側に配置された第1の層と、
    前記第1の方向において前記第1の層の前記電解質層側に位置する第2の層と、
    を含み、
    前記第1の層の前記第1の方向に平行な少なくとも1つの断面に、以下の条件C1およびC3を満たす領域が存在することを特徴とする、電気化学反応単セル。
    条件C1:粒子の平均扁平率≧1.5
    (ただし、粒子の扁平率は、前記第1の方向における粒子の長さに対する前記第1の方向に直交する第2の方向における粒子の長さの比である。)
    条件C3:気孔率<40(%)
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の電気化学反応単セルにおいて、
    前記第1の層の前記第1の方向に平行な3つの断面であって、前記第1の方向視で前記空気極を前記第1の方向に垂直な方向に4等分する3つの断面に、前記領域が存在することを特徴とする、電気化学反応単セル。
  5. 前記第1の方向に並べて配置された複数の電気化学反応単セルを備える電気化学反応セルスタックにおいて、
    前記複数の電気化学反応単セルの少なくとも1つは、請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の電気化学反応単セルであることを特徴とする、電気化学反応セルスタック。
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