JP2017528321A - 鋳造粉末、鋳造スラグおよび鋼の鋳造方法 - Google Patents

鋳造粉末、鋳造スラグおよび鋼の鋳造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017528321A
JP2017528321A JP2016574905A JP2016574905A JP2017528321A JP 2017528321 A JP2017528321 A JP 2017528321A JP 2016574905 A JP2016574905 A JP 2016574905A JP 2016574905 A JP2016574905 A JP 2016574905A JP 2017528321 A JP2017528321 A JP 2017528321A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
casting
slag
steel
content
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016574905A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6553654B2 (ja
Inventor
バリシェフ,エフゲニー
ドレスラー,マティアス
ルドニツキ,ジェニー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ThyssenKrupp Steel Europe AG
Original Assignee
ThyssenKrupp Steel Europe AG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ThyssenKrupp Steel Europe AG filed Critical ThyssenKrupp Steel Europe AG
Publication of JP2017528321A publication Critical patent/JP2017528321A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6553654B2 publication Critical patent/JP6553654B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D11/00Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
    • B22D11/10Supplying or treating molten metal
    • B22D11/11Treating the molten metal
    • B22D11/111Treating the molten metal by using protecting powders
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D11/00Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
    • B22D11/001Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths of specific alloys
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D11/00Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
    • B22D11/10Supplying or treating molten metal
    • B22D11/108Feeding additives, powders, or the like
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B5/00Treatment of  metallurgical  slag ; Artificial stone from molten  metallurgical  slag 
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21CPROCESSING OF PIG-IRON, e.g. REFINING, MANUFACTURE OF WROUGHT-IRON OR STEEL; TREATMENT IN MOLTEN STATE OF FERROUS ALLOYS
    • C21C7/00Treating molten ferrous alloys, e.g. steel, not covered by groups C21C1/00 - C21C5/00
    • C21C7/0087Treatment of slags covering the steel bath, e.g. for separating slag from the molten metal
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21CPROCESSING OF PIG-IRON, e.g. REFINING, MANUFACTURE OF WROUGHT-IRON OR STEEL; TREATMENT IN MOLTEN STATE OF FERROUS ALLOYS
    • C21C7/00Treating molten ferrous alloys, e.g. steel, not covered by groups C21C1/00 - C21C5/00
    • C21C7/04Removing impurities by adding a treating agent
    • C21C7/076Use of slags or fluxes as treating agents
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Continuous Casting (AREA)
  • Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)

Abstract

本発明は、鋳造粉末、鋳造スラグおよび鋼の鋳造方法に関する。【選択図】図1

Description

本発明は、鋳造粉末、鋳造スラグおよび鋼の鋳造方法に関する。
鋼の鋳造において、鋳造粉末は、鋳造モールドに位置する溶融鋼の表面に連続的に適用される。ここで、この粉末は、熱によって溶融されて、スラグ層を形成し、これが鋳造モールドと鋼の凝固シェルとの間のギャップに連続的に流れ、この結果消費される。鋳造粉末および/または得られたスラグの最も重要な機能は、鋳造モールドと凝固シェルとの間の潤滑、硬化鋼からの熱の除去に対する制御、脱酸生成物の調整、再酸化の防止、および溶融鋼の断熱の機能である。
鋼の連続鋳造のための典型的な鋳造粉末は、ケイ酸カルシウムを基礎として含み、慣習的に多量の二酸化ケイ素(SiO)および同様に他の容易に還元可能な構成成分、例えば酸化マンガン(MnO)および酸化鉄(FeO)を含み、そのためアルミニウム合金化シートの鋳造の間、鋳造スラグの酸化アルミニウム含有量は、鋼中のアルミニウム(Al)と二酸化ケイ素および同様に鋳造スラグ中の酸化マンガンおよび酸化鉄との間の化学反応により急激に増大する。
4Al+3SiO←→2Al+3Si
2Al+3MnO←→Al+3Mn
2Al+3FeO←→Al+3Fe。
Alキルド鋼の鋳造において酸化アルミニウム(Al、アルミナとも称される)の典型的な吸収は約2〜4重量%である。鋼中のより高いアルミニウム含有量では、鋳造スラグ中のAl吸収が増大する。例えば、約1.2〜1.5重量%のAl含有量を有するTRIP鋼の製造において、鋳造スラグ中のAl濃度は、約35〜40重量%に上昇する。
鋳造スラグのSiO含有量は、二酸化ケイ素がアルミニウムによって還元されるので、対応して低減する。概して、これは鋳造スラグの特性を変更する。例えばAlの吸収および関連するSiOフラクションの低減の観点から、鋳造スラグの塩基性、粘度および結晶化傾向が増大し、結果として潤滑効果に損傷をきたす。概して、鋳造スラグを非晶質に凝固することは、結晶形態において凝固する鋳造スラグより良好な潤滑効果を有する。先行技術において、ケイ酸カルシウムに基づくスラグシステムが慣習的に使用される。これらのケイ酸カルシウム系スラグシステムは、鋼のアルミニウムフラクションが高過ぎない限り、すなわち特に<1重量%である限り、通常、主に非晶質である凝固を有する。しかし、溶融物中のAl含有量が高くなる場合、ケイ酸カルシウム系スラグシステムの凝固は主に結晶性である。
同時に高いマンガン含有量を有する(例えばMn含有量≧15重量%およびAl含有量≧1重量%を有する)アルミニウム合金化鋼の鋳造において、鋳造プロセスに対する追加の複雑性は、これらの鋼の液相線温度が、高いMn含有量のために、例えばTRIP鋼の液相線温度よりも約100℃低い。これは、高いAl−Mn含有量を有する鋼について、鋳造スラグの溶融および結晶化温度は、同様に、高いAl含有量の他の鋼よりも約100℃低くなければならないことを意味する。そうでなければ鋳造スラグは、鋳造モールドの下半分において完全に結晶化する場合があり、それによってその潤滑効果が失われる。
Al合金化鋼の鋳造の間に鋳造スラグの特性における上記で記載された変化のために、スラグは、適切にまたは全くその機能を満たすことがもはやできないことが多い。したがって高いアルミニウム含有量またはアルミニウムおよびマンガン含有量を有する鋼は特に、先行技術から既知の鋳造粉末に関して操作上確実な方法で製造することはできない。
国際公開第2011/090218号パンフレットから鋼の鋳造のための鋳造粉末組成は既知であるが、15〜30重量%の高いSiO含有量の観点から、高いアルミニウム含有量を有する鋼の鋳造において使用するのに特に不向きである。同じことはまた、国際公開第2007/148939号パンフレットから既知の鋳造粉末および鋼の鋳造におけるそれらの使用にもあてはまる。特開昭57−184563号公報には、比較的低いSiO含有量を有する溶融金属をコーティングするための粉末が開示されている。しかしその化学組成のために、この粉末から得られたスラグは、必要な機能上の品質、例えば潤滑効果および熱移動を、例えば特に高いAl−Mn鋼については確実にできない。経験から、特開昭57−184563号公報に開示される鋳造粉末から得られる鋳造スラグは、操作上関連する範囲において過剰に高い結晶化温度および過剰に高い粘度を有する。
国際公開第2011/090218号パンフレット 国際公開第2007/148939号パンフレット 特開昭57−184563号公報
したがって、≧1重量%の高いアルミニウム含有量、および選択的に≧15重量%の高いマンガン含有量、さらに選択的に≧0.2重量%のチタン含有量を有する鋼の製造を可能にする、鋳造粉末および鋳造スラグを提供することが本発明の目的である。本発明のさらなる目的は、鋼の鋳造方法、より詳細にはこの鋳造粉末または鋳造スラグを用いて鋼の連続鋳造方法を提供することである。
この目的は、説明および特許請求の範囲の主題によって達成される。
第1の態様において、本発明は、以下の構成成分を含む鋳造スラグに関する:
30〜50重量%のCaO;
20〜45重量%のAl
7〜15重量%のF(フッ素イオン);
5〜15重量%のNaO;
3〜6.5重量%のSiO
2〜5%重量%のLiO。
この鋳造スラグは、CaOおよびAl構成成分を、特に予備融解されたカルシウムアルミネートの形態において含む鋳造粉末から得られる。本質的に予備融解とは、本発明の意味において、カルシウムアルミネートは>50%、好ましくは>60%、より好ましくは>70%、非常に好ましくは>80%、最も好ましくは>90%で、100%まで予備融解されることを意味する。
さらに、鋳造粉末は、フッ化物含有構成成分、好ましくはCaF、SiO(同様にCaSiOの形態であってもよい)、NaO(NaCOの形態であってもよい)、LiO(LiCOの形態であってもよい)を含む(およびさらにAlを含んでいてもよい)。
この鋳造粉末はまた、例えば加熱時に脱ガスされる揮発性成分、例えば水またはCOを含んでいてもよい。
したがってさらなる態様において、本発明は、以下の構成成分を含む鋳造粉末に関する:
40〜60重量%の予備融解カルシウムアルミネート;
10〜30重量%フッ化物含有構成成分、好ましくはCaF
3〜6.5重量%のSiO
5〜15重量%のNaO;
2〜5.5重量%のLiO;
≦10.5重量%のAl
≦15重量%の炭素。
予備融解カルシウムアルミネート中のCaOとAlとの比が約40/60(2:3)〜約50/50(1:1)の範囲にあることが、所望の鋳造スラグ組成を達成し、必須の鋳造スラグ特性、例えば粘度を得るために重要である。予備融解カルシウムアルミネート中のCaOとAlとの比は、そうでなければカルシウムアルミネートの液相線温度が高過ぎ、鋳造粉末の構成要素としてのカルシウムアルミネートが溶融し、したがって鋳造粉末は十分溶融されないので、顕著に0.6未満または顕著に1.0超過となるべきではない。比は、好ましくは0.6〜1.1、より好ましくは0.65〜1.05、非常に好ましくは0.7〜1または0.7〜0.9である。
さらに、カルシウムアルミネートは鋳造粉末において予備融解形態であることが重要である。カルシウムアルミネートの好ましい組成は、実質的に共晶組成であり、これは結果として、鋳造粉末のより迅速な溶融、およびさらにこの鋳造粉末から得られた鋳造スラグでは低い結晶化傾向をもたらし、それによって操作上の信頼性を上げる。予備融解カルシウムアルミネートの使用に対する別の理由は、CaO添加の容易な取扱いにある。生石灰(CaO)の使用では、生石灰は高度に吸湿性であり、湿分を吸収することによってその重量を変更し得るので、鋳造粉末を製造することがより困難である。これは、鋳造粉末または鋳造スラグ組成においてCaO/Al比のシフトを導く場合があり、その特性が損なわれ得る。
ケイ素は、非晶質状態を安定化することに寄与し、鋳造スラグの非晶質凝固を促進する。鋳造粉末におけるSiOフラクションは、そうでなければ得られた鋳造スラグの非晶質フラクションが60%未満であるので、3重量%未満になるべきではない。鋳造粉末中のSiOフラクションは、そうでなければSiOの追加のフラクションが鋼溶融物に存在するアルミニウムと反応するので、6.5重量%を超えるべきではない。遊離酸素は、アルミニウムと結合し、こうしてスラグは、追加的にAlを構成する。スラグシステムは、もはや化学的に安定ではなくなり、この場合もはやCaOとAlとの目標最適比ではないことを意味する。
鋳造粉末中のフッ化物含有構成成分は、NaOおよびLiOは、凝固温度に影響し、さらに得られた鋳造スラグの結晶化挙動に影響する。そうでなければ凝固温度が上昇し、結晶形態で凝固するスラグのフラクションが増大することになるので、フッ化物含有構成成分のフラクションは10重量%未満になるべきではなく、NaOのフラクションは5重量%未満になるべきではなく、LiOのフラクションは2重量%未満になるべきではない。この文脈においてLiOの影響はNaOの場合を超えるので、LiOが少量でのみ混合されなければならない。しかし、NaOと比較して、LiOは非常に高価であるので、コストの理由からLiOの効果はNaOを用いて可能である限り補われる。
そうでなければ凝固温度は低過ぎ、鋳造スラグの粘度が低過ぎることになるので、フッ化物含有構成成分のフラクションは、30重量%を超えるべきではなく、NaOのフラクションは15重量%を超えるべきではなく、LiOのフラクションは5.5重量%を超えるべきではない。低粘度鋳造スラグは鋼表面から流れ落ち、これはスラグの潤滑効果が、鋼ストランドシェルとモールド壁との間の接触領域の全体にわたってもはや提供されないことを意味する。これは、依然として薄いストランドシェルの破壊を導き得、ストランド破壊の結果として製造損失を導く。さらに、不完全に形成されたスラグ膜は、不均一な徐熱条件を導き、したがってこれは結果として、ストランドシェル内の熱応力をもたらし、したがってストランド破壊と同様の可能性がある。
予備融解カルシウムアルミネート内で結合したAlに加えてさらにAlを鋳造粉末に添加できる。追加のAlは、カルシウム含有構成要素のレベル、特にCaFのレベルが相対的に高い場合に、カルシウム含有構成成分、特にCaFの添加がカルシウムアルミネートによって導入されるCaOとAlとの初期比をシフトさせるので、CaOとAlとの比を約0.6〜約1.0の目標最適範囲内に維持するために、鋳造粉末に添加される。追加のAlのフラクションは、CaOとAlとの比がAlに有利になるように強くシフトし過ぎないように(したがってこれは鋳造スラグの形成および機能性について負の結果を有し得る)、10.5重量%を超えるべきではない。追加のAlの添加時に、鋳造粉末において0.7〜0.9のCaOとAlとの比が、特に有利であることが証明されている。
炭素を、鋳造粉末の溶融を加速するために鋳造粉末に添加できる。鋳造粉末の炭素含有量は、鋼溶融物の炭化を防止するために、15重量%を超えるべきではない。炭素は、鋳造粉末において、好ましくは4〜10重量%、より好ましくは5〜7重量%で存在してもよい。この炭素は、当業者に既知の慣習的な形態、例えばカーボンブラック、グラファイト、またはコークダストの形態で使用されてもよい。
当業者は、本発明の鋳造粉末が、厳密に粉末形態である必要はないが、代わりに少なくとも一部またはさらには完全に、別の形態、例えば顆粒の形態または中空ビーズの形態(およびさらには液体の形態であってもよい)で存在してもよいことを理解する。
凝固時、本発明の鋳造スラグは、実質的に非晶質の構造を有するはずである、すなわち鋳造スラグ中の非晶質フラクションは、少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、より好ましくは少なくとも80%であるはずである。特に良好な特性は、少なくとも90%の非晶質フラクションを有するスラグによって保持される。高い非晶質フラクションは、良好な潤滑特性および均一な熱伝導を維持するために重要である。
本発明の鋳造スラグは、これらの鋳造スラグがAl含有量≧1重量%を有する鋼を用いても化学的に安定であるので、特に、Al含有量≧1重量%を有する鋼の製造に有利である。化学的に安定とは、鋳造過程のスラグが鋼溶融物中に溶解したアルミニウムと反応せず、その化学組成が実質的に変化しないままであることを意味する。これにより、操作の信頼性および製品の品質を向上させる。
例えば≧15重量%の高マンガン含有量をさらに有する鋼を用いると、高い操作の信頼性も、本発明の鋳造スラグを用いて達成できる。Mn含有量≧15重量%を有する鋼は、低いMn含有量の鋼よりも相当低い液相線温度を有する。Mn含有量≧15重量%を有する鋼に典型的な液相線温度は、1400〜1430℃である。
例えばAl含有量≧1重量%および≧0.2重量%の追加の高チタン含有量を有する鋼は、化学的に活性な元素としてAlだけでなく、化学的に活性な元素としてTiも相当高い割合で存在するので、操作上での問題がある。こうした鋼を製造するために使用される鋳造スラグは、AlおよびTiに関して良好な化学的安定性を示さなければならない。これは、本発明の鋳造スラグにあてはまる。
チタンは化学的に活性な元素であり、SiまたはMnに結合した酸素と結合することによって、スラグからSiまたはMnを浸出し得る。二酸化チタン含有量が高い場合、チタンカルシウムオキシド化合物(TiO−CaO)が形成する場合があり、鋳造スラグの結晶性凝固を促進する。この問題を防止するために、こうした構成要素、例えば酸化マンガンおよび酸化鉄を本発明の鋳造粉末に加えないことが有利である。したがってこれらの構成成分は、意図的には添加されないが、本発明の鋳造粉末において、ひいては本発明の鋳造スラグにおいて所望でない付随元素として存在し得る。
本発明の鋳造スラグ組成はさらに、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物または遷移金属酸化物を含んでいてもよい。したがって本発明の鋳造スラグ組成は、以下の構成成分の1つ以上を含む:
≦5.0重量%のTiO
≦5.0重量%のMgO;
≦3.0重量%のMnO;
≦2.0重量%のFeO。
したがって関連して好ましい鋳造粉末組成はさらに、以下の構成成分の1つ以上を含む:
≦5.0重量%のTiO
≦5.0重量%のMgO;
≦3.0重量%のMnO;
≦1.0重量%のFe
≦1.0重量%のFeO。
TiOは、本発明の鋳造粉末に添加されてもよい。しかし、鋳造粉末中のTiOのフラクションは、この数字を超えるTiOのフラクションが鋼溶融物中に存在するアルミニウムと反応し得るので、5.0重量%を超えるべきではない。遊離酸素は、アルミニウムと結合し、スラグは追加的にAlを吸収する。スラグシステムは、もはや化学的に安定ではなくなり、すなわちこの場合もはやCaOとAlとの目標最適比はあてはまらない。さらに、>5重量%のTiOフラクションにおいて、元素形態のチタンは、鋼溶融物に移動し、その化学組成を不必要に変更し得る。
MgO、MnO、Fe、およびFeOは、鋳造粉末中に付随元素として存在し得るが、鋳造スラグ特性を調整するためには意図的に添加されない。
1つの好ましい実施形態において、本発明の鋳造スラグは、以下の構成成分を含む:
33〜48重量%のCaO;
23〜43重量%のAl
7〜13重量%のF(フッ素イオン);
3〜6.5重量%のSiO
7〜12重量%のNaO;
2〜5重量%のLiO;
≦3重量%のTiO
≦1.5重量%のMgO;
≦1.0重量%のMnO;
≦1重量%のFeO。
関連する好ましい鋳造粉末組成は、揮発性成分を含まず計算されて、以下の構成成分を含む:
40〜60重量%の予備融解カルシウムアルミネート;
15〜30重量%のフッ化物含有構成成分、好ましくはCaF
3〜6重量%のSiO
7〜12重量%のNaO;
2〜5.5重量%のLiO;
≦10.5重量%のAl
≦15重量%の炭素;
≦3.0重量%のTiO
≦1.0重量%のMgO;
≦1.0重量%のMnO;
≦1.0重量%のFe
≦1.0重量%のFeO。
鋳造スラグおよび鋳造粉末の上述の組成について記述される重量数字は、いずれの場合も、鋳造スラグ組成または鋳造粉末組成のそれぞれの構成成分の総合計に基づく。
本発明の鋳造スラグおよび鋳造粉末組成中のフッ素イオンおよびフッ化物含有構成成分は、慣習的なフッ化物の形態において、いずれの場合も添加されてもよく、例としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属および/または遷移金属のフッ化物、より詳細にはCaF、MgF、NaF、LiFおよびこれらフッ化物の2つ以上の混合物からなる群から選択されるフッ化物の形態である。
本発明の鋳造スラグおよび鋳造粉末の実施形態において、いずれの場合も、フッ素イオンおよび/またはフッ化物含有構成成分のフラクションはCaF(蛍石とも称される)から生じることが特に好ましい。
構成成分カルシウムアルミネート(CaO−Al)およびCaFを含む鋳造粉末の組成は、得られた鋳造スラグの特性の一貫性、特に同様にAl合金化鋼の製造の操作の信頼性を改善するために特に有利であることが明らかである。この三元CaO−Al−CaF混合物の構成成分は、鋼に存在するアルミニウムとの反応に関与せず、鋳造の間に得られた鋳造スラグの一貫した特性のように、こうして鋳造粉末の化学的安定性が確実になる。
使用された鋳造粉末の明確な組成は変動してもよく、こうして優勢な条件に、例えば鋼の組成にまたは鋳造プロセスのタイプにさらに適合されてもよい。
原理上、鋳造粉末添加剤として三酸化ホウ素(B)を用いることも可能である。粉末またはスラグに存在する三酸化ホウ素は、以下の反応式にしたがって、鋼に存在するアルミニウムによって還元され得る:
2Al+B←→Al+2B
還元されたホウ素は、所望ではない付随の元素として溶融物に混入され得る。これを防止するために、ホウ素は、好ましくは本明細書に記載された鋳造粉末および鋳造スラグ組成から取り除かれる。
機能特性、例えば鋼とモールドとの間の鋳造ギャップ中の潤滑特性を最適化するために、例えば鋳造スラグの組成は、鋳造される鋼の等級の液相線温度に適合させてもよい。これは、例えば鋳造粉末中のフラックスの規定含有量、例えば酸化ナトリウム(NaO)および/または酸化リチウム(LiO)および/またはフッ化物含有構成成分の量を設定することによって行われる。
高い液相線温度、例えば1500〜1530℃を有する鋼等級の鋳造において、例えば5〜11重量%のNaO含有量、約2〜3重量%のLiO含有量、および8〜10.5重量%のF含有量が鋳造スラグに設定されてもよく、NaO、LiO、およびFの総合計が好ましくは<25重量%である。NaO、LiOおよびFの総合計は、スラグの粘度が低くなり過ぎるのを防止するために、<25重量%となるべきである。
したがってさらなる態様において、本発明は、以下の構成成分を含む、高い液相線温度を有する鋼の鋳造スラグ組成に関する:
30〜50重量%のCaO;
20〜45重量%のAl
8〜10.5重量%のF(フッ素イオン);
3〜6.5重量%のSiO
5〜11重量%のNaO;
2〜3重量%のLiO;
≦3重量%のTiO
≦5重量%のMgO;
≦3重量%のMnO;
≦2重量%のFeO。
関連する鋳造粉末組成は、揮発性成分を含まず計算されて、以下の構成要素を含む:
40〜60重量%の予備融解カルシウムアルミネート;
10〜30重量%のフッ化物含有構成成分、好ましくはCaF
3〜6.5重量%のSiO
5〜11重量%のNaO;
2〜3重量%のLiO;
≦10.5重量%のAl
≦15重量%の炭素;
≦3.0重量%のTiO
≦5.0重量%のMgO;
≦3.0重量%のMnO;
≦1.0重量%のFe
≦1.0重量%のFeO。
1つの好ましい実施形態において、高い液相線温度を有する鋼の鋳造スラグ組成は以下の構成成分を含む:
33〜48重量%のCaO;
23〜43重量%のAl
8〜10.5重量%のF(フッ素イオン);
3〜5重量%のSiO
5〜11重量%のNaO;
2〜3重量%のLiO;
≦3重量%のTiO
≦1.5重量%のMgO;
≦1.0重量%のMnO;
≦1.0重量%のFeO。
関連した好ましい鋳造粉末組成は、揮発性成分を含まずに計算されて、以下を含む:
40〜60重量%の予備融解カルシウムアルミネート;
10〜25重量%のフッ化物含有構成成分、好ましくはCaFの形態;
3〜5重量%のSiO
5〜11重量%のNaO;
2〜3重量%のLiO;
≦8重量%のAl
≦5重量%の炭素;
≦3.0重量%のTiO
≦1.0重量%のMgO;
≦1.0重量%のMnO;
≦1.0重量%のFe
≦1.0重量%のFeO。
低い液相線温度、例えば1400〜1430℃を有する鋼について、特に想定された鋳造スラグは、9〜15重量%のNaO含有量、4〜5重量%のLiO含有量、および12.5〜15重量%のF含有量を有し、NaO、LiOおよびFの総合計は≧25重量%である。ここで、相対的に高いフラックス含有量を有する場合に関して、測定された粘度は、低温方向に約100℃シフトする(図2)。
したがってさらなる態様において、本発明は、以下の構成成分を含む、低い液相線温度を有する鋼の鋳造スラグ組成に関する:
30〜50重量%のCaO;
20〜45重量%のAl
12.5〜15重量%のF(フッ素イオン);
3〜6.5重量%のSiO
9〜15重量%のNaO;
4〜5重量%のLiO;
≦3重量%のTiO
≦5重量%のMgO;
≦3重量%のMnO;
≦2重量%のFeO。
関連した鋳造粉末は、揮発性成分を含まずに計算されて、以下の構成成分を含む組成を有する:
40〜60重量%の予備融解カルシウムアルミネート;
15〜30重量%のフッ化物含有構成成分、好ましくはCaFの形態;
3〜6.5重量%のSiO
9〜15重量%のNaO;
3〜5重量%のLiO;
≦10重量%のAl
≦15重量%の炭素;
≦3重量%のTiO
≦5重量%のMgO;
≦3重量%のMnO;
≦1重量%のFe
≦1重量%のFeO。
1つの好ましい実施形態において、低い液相温度を有する鋼のための本発明の鋳造スラグ組成は以下の構成成分を含む:
33〜48重量%のCaO;
23〜43重量%のAl
12.5〜15重量%のF(フッ素イオン);
3〜5重量%のSiO
11〜15重量%のNaO;
3〜5重量%のLiO;
≦3重量%のTiO
≦1.5重量%のMgO;
≦1重量%のMnO;
≦1重量%のFeO。
関連した好ましい鋳造粉末組成は、揮発性成分を含まずに計算されて、以下を含む:
40〜60重量%の予備融解カルシウムアルミネート;
15〜30重量%のフッ化物含有構成成分、好ましくはCaFの形態;
3〜5重量%のSiO
11〜15重量%のNaO;
3〜5重量%のLiO;
≦10重量%のAl
≦15重量%の炭素;
≦3.0重量%のTiO
≦1.5重量%のMgO;
≦1.0重量%のMnO;
≦1.0重量%のFe
≦1.0重量%のFeO。
鋳造スラグの別の重要な特性は、それらの熱伝導率である。鋳造ギャップ内において、この伝導率は、鋼からモールドへの熱の移動を決定する。熱伝導率は、鋳造スラグの結晶化挙動によって主に影響を受ける。ここで、鋳造スラグは非晶質または結晶性凝固を行うかどうかが重要である。ケイ酸カルシウムに基づく典型的な鋳造スラグは、主に非晶質凝固を有し、または迅速に冷却される場合に非晶質および結晶性構成要素を形成する。鋳造スラグの非晶質フラクションは、潤滑特性に有利であり、より大きな熱移動を確実にする。
包晶凝固を示す鋼の鋳造において、より低い熱移動は、縦方向クラックを防止するために所望される。この低い熱移動は、非晶質/結晶性比および鋳造スラグの関連熱伝導率が鋼の等級に適合される場合に、相対的に高い結晶性フラクションを有する鋳造スラグの使用を含む方法によって達成できる。したがって適合は、フラックス(NaO、LiO、F)の量を通して可能になる。フラックスの高いフラクションは、同時に鋳造スラグにおいてより高い非晶質フラクションを導く。
6.5重量%以下のSiOの添加により、鋳造スラグにおいて過剰な非晶質フラクションを防止する。
したがって本発明の好ましい実施形態において、上記で同定される組成において、SiO構成成分の量は、≦6重量%、好ましくは≦5.5重量%、より好ましくは≦5重量%である。
相対的に低いTiO含有量を供給することによりさらに、上記で同定される鋳造粉末組成のSiO含有量を低減できる。同様にTiOは、鋳造スラグの非晶質フラクションの形成の利益をもたらし、さらに鋼に存在するAlとの反応に関してSiOよりも熱力学的により安定である。鋳造スラグの粘度は、SiOの低減および同時にTiOの添加時に変化しないままである(図3)。
したがってさらなる態様において、本発明は、以下の構成成分を有する鋳造スラグ組成に関する:
30〜50重量%のCaO;
20〜45重量%のAl
8〜15重量%のF(フッ素イオン);
3〜5重量%のSiO
5〜15重量%のNaO;
2〜5重量%のLiO;
1.5〜5重量%のTiO
≦5重量%のMgO;
≦3重量%のMnO;
≦2重量%のFeO。
関連する鋳造粉末は、揮発性成分を含まずに計算されて、以下の構成成分を含む組成を有する:
40〜60重量%の予備融解カルシウムアルミネート;
10〜30重量%のフッ化物含有構成成分、好ましくはCaFの形態;
3〜5重量%のSiO
5〜15重量%のNaO;
2〜5重量%のLiO;
≦10重量%のAl
≦15重量%の炭素;
1.5〜5重量%のTiO
≦5重量%のMgO;
≦3重量%のMnO;
≦1重量%のFe
≦1重量%のFeO。
1つの好ましい実施形態において、本発明の鋳造スラグ組成は、以下の構成成分を含む:
33〜48重量%のCaO;
23〜43重量%のAl
8〜13重量%のF(フッ素イオン);
3〜4重量%のSiO
8〜13重量%のNaO;
3〜5重量%のLiO;
1.5〜3重量%のTiO
≦1.5重量%のMgO;
≦1重量%のMnO;
≦1重量%のFeO。
関連する好ましい鋳造粉末は、揮発性成分を含まずに計算されて、以下の構成成分を含む組成を有する:
50〜60重量%の予備融解カルシウムアルミネート;
15〜25重量%フッ化物含有構成成分、好ましくはCaFの形態;
3〜4重量%のSiO
8〜13重量%のNaO;
3〜5重量%のLiO;
≦10重量%のAl
≦15重量%の炭素;
1.5〜3重量%のTiO
≦1.5重量%のMgO;
≦1.0重量%のMnO;
≦1重量%のFe
≦1重量%のFeO。
本発明の鋳造スラグの際立った特徴は、それらが鋼中のアルミニウムフラクションに対して反応性を有していないまたは非常にわずかにのみ反応性を有し、それによって鋳造可能な鋼等級の範囲を拡張し、高いフラクションのアルミニウムまたは高いフラクションのアルミニウムおよびマンガンを有する鋼であっても信頼性の高い製造を可能にすることである。これはまた、最終的に、これらの鋳造粉末を用いて得られる鋼の製品の品質における改善をもたらす。
本発明のさらなる態様は、上記で記載されるような鋳造粉末を用いた鋼の鋳造方法に関する。
本発明の鋳造粉末と関連して上記で記載された好ましい実施形態はすべて同様に、鋼の鋳造のための本発明の方法に準じて有効であり、したがってこの点において繰り返さない。
鋼の鋳造方法は、好ましくは連続操作によって、より詳細には連続鋳造方法にしたがって行われる。
1つの好ましい実施形態において、本発明は、≧1重量%、好ましくは≧1.5重量%、より好ましくは≧3.0重量%、非常に好ましくは≧5.0重量%のアルミニウム含有量を有する鋼の鋳造のための本発明の方法に関する。
さらに好ましい実施形態において、本発明は、≧15重量%、好ましくは≧17.5重量%、より好ましくは≧20重量%のマンガン含有量を有する鋼の鋳造のための本発明の方法に関する。
別の好ましい実施形態において、本発明は、≧0.2重量%、好ましくは≧0.5重量%のチタン含有量を有する鋼の鋳造のための本発明の方法に関する。
1つの好ましい実施形態において、本発明は、≧1重量%、好ましくは≧1.5重量%、より好ましくは≧3.0重量%、非常に好ましくは≧5.0重量%のアルミニウム含有量を有し、≧15重量%、好ましくは≧17.5重量%、より好ましくは≧20重量%のマンガン含有量を有していてもよく、および≧0.2重量%、好ましくは≧0.5重量%のチタン含有量を有していてもよい鋼の鋳造のための本発明の方法に関する。
構成成分CaO、Al、およびCaFの有利な組成を示す。 Bahrからの高温回転粘度計を用いて測定された、異なるフラックス含有量に関する温度の関数としての多くの鋳造スラグの粘度を示す。 SiOフラクションの低減およびTiOフラクションの増大における多数の鋳造スラグの測定粘度を示す(約5重量%のSiOを有するPr.9およびPr.25;約4重量%のSiOおよび約2重量%のTiOを有するPr.42およびPr.44)。
本発明は、実施例により以下で説明される。説明は単に例であり、本発明の一般概念を制限しない。
[実施例]
表1に示される組成を有する種々の鋳造粉末を調査した。C含有サンプルPr.5、19、32、40、および44は、600℃で8時間プレ焼成され、アルゴン雰囲気下で1500℃にて溶融させた。Cを含まないサンプルはプレ焼成されず、代わりにアルゴン雰囲気下で1500℃にて直接溶融された。溶融された後、サンプルはそれぞれ1500℃で15分間維持され、続いて鋼基材上に鋳造され、これを冷却のために空気中で室温に置いた。冷却されたサンプルは、15mmまでの厚さを有し、これはサンプル表面にわたって変動した。後続の調査のために、位置は、凝固したスラグ層が5〜7mm厚さである位置を選択した。これらの位置において、サンプル断面の非晶質および/または結晶性凝固を伴うフラクションは、光学顕微鏡により決定した。
表2は、得られたスラグの化学組成およびさらに非晶質フラクションを示す。鋳造粉末および鋳造スラグの化学組成は、X線蛍光方法によっていずれの場合もサンプル上で3回決定した。フッ素イオンの含有量は、DIN51723およびDIN51727に従う水素化熱分解と、後続のDIN EN ISO10304に従うイオンクロマトグラフィによって決定した。NaO濃度は、DIN EN ISO11885に従うICPOS測定による適切なサンプル調製後に決定した。
さらに、サンプル31、40および48の組成を有する鋳造粉末サンプルは選択された溶融物と接触させ、1450℃〜1550℃にて15分間アルゴン雰囲気下で保持した(表3参照)。スラグおよび溶融物を次いで別個に鋳造し、それぞれ分析した。関連した液相線温度は、示差熱分析(DTA)によって決定した。生じた鋳造スラグ組成および非晶質鋳造スラグのフラクションは、表2においてサンプル31、40、および48についての結果と同一である。したがって、先に分析された鋳造スラグシステムはまた、鋼溶融物と接触した状態も表すことを示した。
したがって、表1に示されるような本発明の鋳造粉末組成は、所望の鋳造スラグの製造に顕著に好適である。
Figure 2017528321
Figure 2017528321
Figure 2017528321
Figure 2017528321
スラグサンプル26は、関連する鋳造粉末サンプルに対して能動的に添加された二酸化ケイ素はないにもかかわらず、0.7重量%の二酸化ケイ素を含有する。この理由は、少量の二酸化ケイ素が溶融炉およびるつぼに使用された耐火性材料中にあり、実験の間に溶融鋳造スラグ中に拡散し得たためである。
Figure 2017528321

Claims (20)

  1. 揮発性成分を除く構成成分
    40〜60重量%の予備融解カルシウムアルミネート、
    10〜30重量%のフッ化物含有構成成分、
    3〜6.5重量%のSiO
    5〜15重量%のNaO、
    2〜5.5重量%のLiO、
    ≦10.5重量%のAl、および
    ≦15重量%の炭素
    を含み、
    前記予備融解カルシウムアルミネート中のCaOとAlとの比が、0.6〜1.1の範囲である、鋳造粉末。
  2. 構成成分
    ≦5.0重量%のTiO
    ≦5.0重量%のMgO、
    ≦3.0重量%のMnO、
    ≦1.0重量%のFe、および
    ≦1.0重量%のFeO
    の1つ以上を含む、請求項1に記載の鋳造粉末。
  3. 構成成分
    40〜60重量%の予備融解カルシウムアルミネート、
    15〜25重量%のフッ化物含有構成成分、
    3〜6重量%のSiO
    7〜12重量%のNaO、
    2〜5.5重量%のLiO、
    ≦10重量%のAl
    ≦15重量%の炭素、
    ≦3.0重量%のTiO
    ≦1.0重量%のMgO、
    ≦1.0重量%のMnO、
    ≦1.0重量%のFe、および
    ≦1.0重量%のFeO
    を含む、請求項1または2に記載の鋳造粉末。
  4. 前記フッ化物含有構成成分がCaFである、請求項1から3のいずれかに記載の鋳造粉末。
  5. 前記SiO含有量が、≦6重量%、好ましくは≦5.5重量%、より好ましくは≦5重量%である、請求項1から4のいずれかに記載の鋳造粉末。
  6. 前記TiO含有量が1.5〜3重量%である、請求項1から5のいずれかに記載の鋳造粉末。
  7. 前記SiO含有量が3〜5重量%であり、前記TiO含有量が1.5〜3重量%である、請求項1から6のいずれかに記載の鋳造粉末。
  8. 構成成分
    30〜50重量%のCaO、
    20〜45重量%のAl
    7〜15重量%のF(フッ素イオン)、
    3〜6.5重量%のSiO
    5〜15重量%のNaO、および
    2〜5%のLi
    を含む鋳造スラグ。
  9. 構成成分
    ≦5.0重量%のTiO
    ≦5.0重量%のMgO、
    ≦3.0重量%のMnO、および
    ≦2.0重量%のFeO
    の1つ以上を含む、請求項8に記載の鋳造スラグ。
  10. 構成成分
    33〜48重量%のCaO、
    23〜43重量%のAl
    8〜13重量%のF(フッ素イオン)、
    3〜6.5重量%のSiO
    7〜12重量%のNaO、
    2〜5重量%のLiO、
    ≦3重量%のTiO
    ≦1.5重量%のMgO、
    ≦1.0重量%のMnO、および
    ≦1重量%のFeO
    を含む、請求項8および9のいずれかに記載の鋳造スラグ。
  11. 前記フッ素イオン含有量がCaFによって調整される、請求項8から10のいずれかに記載の鋳造スラグ。
  12. 前記SiO含有量が、≦6重量%、好ましくは≦5.5重量%、より好ましくは≦5重量%である、請求項8から11のいずれかに記載の鋳造スラグ。
  13. 前記TiO含有量が1.5〜3重量%である、請求項8から12のいずれかに記載の鋳造スラグ。
  14. 前記SiO含有量が3〜5重量%であり、前記TiO含有量が1.5〜3重量%である、請求項8から13のいずれかに記載の鋳造スラグ。
  15. 請求項1から7のいずれかに記載の鋳造粉末または請求項8から14のいずれかに記載の鋳造スラグを用いた、鋼の鋳造方法。
  16. 前記方法が、連続鋳造方法である、請求項15に記載の鋼の鋳造方法。
  17. ≧1重量%、好ましくは≧1.5重量%、より好ましくは≧3.0重量%、非常に好ましくは≧5.0重量%のアルミニウム含有量を有する鋼の鋳造のための、請求項15または16に記載の鋼の鋳造方法。
  18. ≧15重量%、好ましくは≧17.5重量%、より好ましくは≧20重量%のマンガン含有量を有する鋼の鋳造のための、請求項15から17のいずれかに記載の鋼の鋳造方法。
  19. ≧0.2重量%、好ましくは≧0.5重量%のチタン含有量を有する鋼の鋳造のための、請求項15から18のいずれかに記載の鋼の鋳造方法。
  20. ≧1重量%、好ましくは≧1.5重量%、より好ましくは≧3.0重量%、非常に好ましくは≧5.0重量%のアルミニウム含有量および≧0.2重量%のチタン含有量を有する鋼の鋳造のための、請求項19に記載の鋼の鋳造方法。
JP2016574905A 2014-06-24 2015-06-18 鋳造粉末、鋳造スラグおよび鋼の鋳造方法 Expired - Fee Related JP6553654B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE102014108843.3 2014-06-24
DE102014108843.3A DE102014108843A1 (de) 2014-06-24 2014-06-24 Gießpulver, Gießschlacke und Verfahren zum Gießen von Stahl
PCT/EP2015/063749 WO2015197470A1 (de) 2014-06-24 2015-06-18 GIEßPULVER, GIEßSCHLACKE UND VERFAHREN ZUM GIEßEN VON STAHL

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017528321A true JP2017528321A (ja) 2017-09-28
JP6553654B2 JP6553654B2 (ja) 2019-07-31

Family

ID=53476872

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016574905A Expired - Fee Related JP6553654B2 (ja) 2014-06-24 2015-06-18 鋳造粉末、鋳造スラグおよび鋼の鋳造方法

Country Status (8)

Country Link
US (1) US10486227B2 (ja)
EP (1) EP3160668B1 (ja)
JP (1) JP6553654B2 (ja)
KR (1) KR102277782B1 (ja)
CN (1) CN106457370B (ja)
BR (1) BR112016030017B1 (ja)
DE (1) DE102014108843A1 (ja)
WO (1) WO2015197470A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019502826A (ja) * 2016-01-12 2019-01-31 ユミコア リチウムリッチな冶金スラグ
WO2020246498A1 (ja) * 2019-06-04 2020-12-10 Jfeスチール株式会社 Al含有亜包晶鋼の連続鋳造用モールドパウダー及び連続鋳造方法

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3219692A1 (en) * 2016-03-16 2017-09-20 Kerneos S.A. Reactive material based on calcium aluminate and carbon, its process of preparation and its uses for refining metal melts or slags
CN109967705B (zh) * 2019-04-10 2021-08-24 华北理工大学 含钛高强焊丝钢连铸专用结晶器保护渣及其制造方法
CN109894588B (zh) * 2019-04-18 2021-06-22 洛阳市科丰冶金新材料(集团)有限公司 一种全无头高效连铸esp低碳钢专用保护渣及其制备方法
CN111424135A (zh) * 2020-05-29 2020-07-17 攀钢集团攀枝花钢铁研究院有限公司 低成本耐磨钢的制备方法
WO2022008956A1 (en) * 2020-07-08 2022-01-13 Arcelormittal A method of casting a steel semi-product with high titanium content
CN113319258B (zh) * 2021-06-02 2022-11-29 中钢集团洛阳耐火材料研究院有限公司 一种用后锂电匣钵制备无氟连铸保护渣的方法
CN114054699B (zh) * 2021-11-22 2023-06-09 武汉科技大学 一种高锰低温钢连铸结晶器保护渣

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0985404A (ja) * 1995-09-19 1997-03-31 Nippon Yakin Kogyo Co Ltd 含a1溶鋼連続鋳造用フラックス及び連続鋳造方法
JPH09253808A (ja) * 1996-03-22 1997-09-30 Shinagawa Refract Co Ltd 鋼の連続鋳造用モールドパウダー
JP2002346708A (ja) * 2001-05-28 2002-12-04 Sumitomo Metal Ind Ltd 連続鋳造用モールドパウダ

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57184563A (en) 1981-05-06 1982-11-13 Kawasaki Steel Corp Powder for surface coating of molten metal in continuous casting
EP0109153B1 (en) * 1982-10-16 1986-11-20 Foseco International Limited Calcium oxide based flux compositions
US5356454A (en) * 1992-07-08 1994-10-18 Kawasaki Steel Corporation Mold powder for continuous casting
JP2964452B2 (ja) * 1995-09-14 1999-10-18 日本冶金工業株式会社 含a1溶鋼連続鋳造用フラックス及び連続鋳造方法
JP2000071051A (ja) * 1998-08-31 2000-03-07 Nkk Corp 鋼の連続鋳造用パウダー
DE10105620A1 (de) * 2001-02-08 2002-09-12 Thyssenkrupp Stahl Ag Verfahren und Abdeckplatte zur Erzeugung einer Schlackeschicht auf der Oberfläche einer Metallschmelze
JP4554120B2 (ja) * 2001-07-19 2010-09-29 Jfeスチール株式会社 連続鋳造用モールドパウダー
DE10259335B4 (de) 2002-12-18 2005-04-14 Refratechnik Holding Gmbh Abdeckmittel für eine Topschlacke, Verfahren zu seiner Herstellung und Verwendung des Abdeckmittels
JP4610290B2 (ja) * 2004-10-13 2011-01-12 山陽特殊製鋼株式会社 高アルミニウム含有鋼の連続鋳造用モールドパウダーおよびこのパウダーを用いる高アルミニウム含有鋼の連続鋳造方法
WO2007148939A1 (en) 2006-06-22 2007-12-27 Posco Mold flux and continuous casting method using the same
CN101332497B (zh) 2007-06-25 2010-05-19 宝山钢铁股份有限公司 一种高铝钢用连铸保护渣及其制造方法
KR20150033733A (ko) 2010-01-21 2015-04-01 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 강의 연속 주조용 몰드 파우더
CN102407306A (zh) 2010-09-26 2012-04-11 宝山钢铁股份有限公司 一种无硅玻璃态保护渣
JP6084762B2 (ja) * 2010-12-17 2017-02-22 Jfeスチール株式会社 連続鋳造用モールドパウダー及び連続鋳造方法
BR112013023995A2 (pt) 2011-03-31 2016-12-13 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp fundente ambientalmente favorável para dessulfuração de aço fundido
CN102233414B (zh) 2011-07-28 2013-04-03 山西太钢不锈钢股份有限公司 高铝高锰型无磁钢结晶器保护渣及其制造方法
CN102389955B (zh) 2011-11-26 2013-08-28 重庆大学 一种高铝钢连铸用结晶器保护渣
CN102764866B (zh) 2012-07-20 2014-01-29 钢铁研究总院 一种高Al2O3含量高铝钢连铸保护渣
CN103128243B (zh) 2013-03-12 2015-06-10 西峡龙成冶金材料有限公司 一种高铝钢专用的连铸结晶器保护渣

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0985404A (ja) * 1995-09-19 1997-03-31 Nippon Yakin Kogyo Co Ltd 含a1溶鋼連続鋳造用フラックス及び連続鋳造方法
JPH09253808A (ja) * 1996-03-22 1997-09-30 Shinagawa Refract Co Ltd 鋼の連続鋳造用モールドパウダー
JP2002346708A (ja) * 2001-05-28 2002-12-04 Sumitomo Metal Ind Ltd 連続鋳造用モールドパウダ

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019502826A (ja) * 2016-01-12 2019-01-31 ユミコア リチウムリッチな冶金スラグ
WO2020246498A1 (ja) * 2019-06-04 2020-12-10 Jfeスチール株式会社 Al含有亜包晶鋼の連続鋳造用モールドパウダー及び連続鋳造方法
JPWO2020246498A1 (ja) * 2019-06-04 2021-11-18 Jfeスチール株式会社 Al含有亜包晶鋼の連続鋳造用モールドパウダー及び連続鋳造方法
JP7014335B2 (ja) 2019-06-04 2022-02-01 Jfeスチール株式会社 Al含有亜包晶鋼の連続鋳造用モールドパウダー及び連続鋳造方法
JP2022040358A (ja) * 2019-06-04 2022-03-10 Jfeスチール株式会社 Al含有亜包晶鋼の連続鋳造用モールドパウダー及び連続鋳造方法
JP7272477B2 (ja) 2019-06-04 2023-05-12 Jfeスチール株式会社 Al含有亜包晶鋼の連続鋳造用モールドパウダー及び連続鋳造方法
US11945028B2 (en) 2019-06-04 2024-04-02 Jfe Steel Corporation Mold powder for continuous casting of A1-containing sub-peritectic steel and continuous casting method

Also Published As

Publication number Publication date
WO2015197470A1 (de) 2015-12-30
KR102277782B1 (ko) 2021-07-16
EP3160668B1 (de) 2018-08-15
US10486227B2 (en) 2019-11-26
BR112016030017A2 (pt) 2017-08-22
CN106457370A (zh) 2017-02-22
KR20170024002A (ko) 2017-03-06
CN106457370B (zh) 2019-12-13
US20170129005A1 (en) 2017-05-11
JP6553654B2 (ja) 2019-07-31
DE102014108843A1 (de) 2015-12-24
BR112016030017B1 (pt) 2021-09-08
EP3160668A1 (de) 2017-05-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6553654B2 (ja) 鋳造粉末、鋳造スラグおよび鋼の鋳造方法
JP3649153B2 (ja) 連続鋳造用モールドパウダ
JP4337748B2 (ja) 鋼の連続鋳造用モールドパウダー
CN105316513B (zh) 一种含铈钇铒的铝合金无钠精炼剂
JP3427804B2 (ja) モールドパウダおよび連続鋳造方法
JP5585347B2 (ja) 鋼の連続鋳造用モールドパウダー
JP2017170494A (ja) 鋼の連続鋳造用モールドパウダーおよび連続鋳造方法
JP3523173B2 (ja) 連続鋳造用モ−ルドパウダ−
JP6627896B2 (ja) 連続鋳造用発熱型フロントパウダー
JP3141187B2 (ja) 鋼の連続鋳造用パウダー
JP2002239693A (ja) 連続鋳造用モールドパウダ
CA2079670A1 (en) Casting flux
JP2003326342A (ja) 鋼の連続鋳造用モールドパウダ
JPH08141713A (ja) 鋼の連続鋳造用モールドパウダー
JP2963434B1 (ja) 鋼の連続鋳造用モールドパウダー
JP2000051998A (ja) 鉛含有鋼の連続鋳造方法
JP2020032428A (ja) 鋼の連続鋳造用モールドパウダー
TW201716352A (zh) 用於高鋁鋼之鑄造的鑄粉
JP2024126358A (ja) 発熱型フロントパウダー
JP2007130684A (ja) 鋼の連続鋳造用モールドパウダーおよび連続鋳造方法
JPH07178520A (ja) 鋼の連続鋳造用モールドパウダー
JPH0716716A (ja) 鋳型添加剤
JP2023147737A (ja) モールドパウダー及びその製造方法
JPH05318087A (ja) 鋳型添加剤
JP5880615B2 (ja) 鋼の連続鋳造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180613

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190304

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190326

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190617

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190625

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190704

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6553654

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees