JP2017523195A - フッ素18標識化カボザンチニブ及びその類似体の調製方法 - Google Patents

フッ素18標識化カボザンチニブ及びその類似体の調製方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、カボザンチニブ(シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸[4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニロ(phenylo)]アミド(4−フルオロ−フェニル)アミド)及び18F標識化カボザンチニブの調製方法に関する。分子イメージングは、生体内での生物学的及び生化学的過程の非侵襲性査定を提供する。ポジトロン断層撮影(PET)の利用は、前臨床及び臨床薬物開発の際に見込みのある薬物を把握するのを促進する可能性を有する。この情報は、多形神経膠芽腫(GBM)脳腫瘍などの過酷な環境で、見込みのある薬物がその標的組織に到達するかどうかを判定するのに、特に重要と思われる。

Description

優先権の主張
本出願は、2014年7月31日出願の米国出願第62/031,471号の優先権を主張する。上記出願の全内容は、本明細書中参照として援用される。
発明の分野
本発明は、カボザンチニブ(シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸[4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニロ(phenylo)]アミド(4−フルオロ−フェニル)アミド)及び18F標識化カボザンチニブの調製方法に関する。
分子イメージングは、生体内での生物学的及び生化学的過程の非侵襲性査定を提供する。ポジトロン断層撮影(PET)の利用は、前臨床及び臨床薬物開発の際に見込みのある薬物を把握するのを促進する可能性を有する。この情報は、多形神経膠芽腫(GBM)脳腫瘍などの過酷な環境で、見込みのある薬物がその標的組織に到達するかどうかを判定するのに、特に重要と思われる。
カボザンチニブ(シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸[4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニロ(phenylo)]アミド(4−フルオロ−フェニル)アミド、(1)は、多標的キナーゼ阻害剤であり、血管内皮増殖因子受容体−2(VEGFR−2)(IC50は0.035nM)、チロシンキナーゼMET(IC50は1.3nM)、トランスフェクション時再構成(RET)癌原遺伝子によりコードされる受容体型チロシンキナーゼ(IC50は4nM)、及びc−KIT(幹細胞因子)(IC50は4.6nM)に対して阻害活性を持つ。
Figure 2017523195
細胞アッセイでは、カボザンチニブは、受容体VEGFR−2、RET、及びMET、ならびにc−KITのリン酸化を、それぞれ、1.9、7.8、5.0、及び42nMというIC50値で阻害する。カボザンチニブは、腫瘍モデルにおいてin vivoでMET及びVEGFR−2リン酸化を阻害し、前臨床モデルにおいて強力な抗転移性、抗腫瘍、及び血管新生抑制活性を実証する。血管内皮増殖因子(VEGF)及び肝細胞増殖因子(HGF)は、血管新生の強力な介在物質である。血管新生とは、新たな血管の形成であり、癌進行の際の腫瘍増殖に重要な必須要件の1つである。近年の研究から、VEFGR−2及びHGF受容体キナーゼMETを通じたVEGFの活性化が腫瘍の進行において相乗的役割を果たしていることが示唆されている。
2012年に、FDAは、L−リンゴ酸塩型カボザンチニブ(COMETRIQ(登録商標)、Exelixis,Inc.)を、進行性転移性甲状腺髄様癌(MTC)の患者の治療用に認可し、現在は、多形神経膠芽腫の患者について評価を行っている。MET及びVEGFR−2の過剰発現は、GBMでの予後不良と相関することがわかっている。GBMは、最も一般的で高悪性度の脳腫瘍の1種である。
カボザンチニブ(1)の合成は、2004年9月9日出願の国際特許出願公開第WO2005/030140号にすでに記載されており、その内容は、そのまま全体が、本明細書中参照として援用される。カボザンチニブ及び同位体標識化カボザンチニブ、[18F]−カボザンチニブを、最小限の工程数かつ高収率で合成する新規プロセスが依然として必要とされている。
国際公開第2005/030140号
本発明は、これらの及び他の要求を満たすものであり、合成の最終工程としてフルオロアニリン部分を導入することによりカボザンチニブを合成する方法に関する。いくつかの実施形態において、1−(4−(6,7−ジメトキシキノリン−3−イルオキシ)フェニルカルバモイル)シクロプロパンカルボン酸を、4−フルオロアニリンまたは[18F]−フルオロアニリンとカップリングさせる。
すなわち、1つの態様において、本発明は、式Iの化合物:
Figure 2017523195
またはその薬学上許容される塩の生成方法を提供し、式中、R及びRはそれぞれ、独立して、アルコキシまたはハロアルコキシであり;Rは、H、F、Cl、I、またはBrであり;かつRは、F、18F、Cl、I、またはBrであり;本方法は、以下を含む:
i)カップリング試薬の存在下、式8の化合物と式9の化合物を反応させて、式Iの化合物を生成させること:
Figure 2017523195
いくつかの実施態様において、カップリング試薬は、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDCI)、ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(HOAt)、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリピロリジノホスホニウム=ヘキサフルオロホスファート(BOP試薬)、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリピロリジノホスホニウム=ヘキサフルオロホスファート(PyBOP)、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム=3−オキシド=ヘキサフルオロホスファート(HATU)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’N’−テトラメチルウロニウム=テトラフルオロボラート(TBTU)、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)ウラニウム(uranium)=ヘキサフルオロホスファート(HBTU)、O−[(エトキシカルボニル)シアノメチレンアミノ]−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム=テトラフルオロボラート(TOTU)、及び(1−シアノ−2−エトキシ−2−オキソエチリデンアミノオキシ)ジメチルアミノ−モルホリノ−カルベニウム=ヘキサフルオロホスファート(COMU)またはそれらの組み合わせからなる群より選択される。
本発明の別の態様は、式Iの化合物またはその薬学上許容される塩を生成する方法を提供し、式中、R及びRはそれぞれ、独立して、アルコキシまたはハロアルコキシであり;Rは、H、F、Cl、I、またはBrであり;かつRは、F、18F、Cl、I、またはBrであり;本方法は、以下を含む:
i)カップリング試薬の存在下、及びマイクロ波照射により反応物を加熱しながら、式8の化合物と式9の化合物を反応させて、式Iの化合物を生成させること:
Figure 2017523195
いくつかの実施形態において、マイクロ波照射を用いてカップリング反応中に反応物を加熱することは、マイクロ波加熱しないカップリング反応と比べて短い反応時間をもたらす。いくつかの実施形態において、マイクロ波照射は、約10ワット〜約20ワットの範囲の量でカップリング反応に適用することができ、それによりマイクロ波加熱のない場合の式Iの化合物の収率と比べてより高い収率で式Iの化合物を生成することができる。
本発明の別の態様は、式Iの化合物の合成方法を提供し、本方法は以下を含む:
i)式8の化合物とハロゲン化剤を反応させて、式8aの酸ハライド化合物を生成させ、続いて、塩基の存在下、式8aの酸ハライド化合物と式9の化合物を反応させて、式Iの化合物を生成させること:
Figure 2017523195
いくつかの実施態様において、塩基として、以下を挙げることができる:炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、トリエチルアミン(TEA)、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、ピリジン、N,N−ジメチルアミノ−4−ピリジン(DMAP)、及びN−メチルモルホリン(NMO)、またはそれらの組み合わせ。
別の態様において、本発明は、式中R18Fである、式9aの化合物の生成方法を提供し、本方法は以下を含む:
i)式18の化合物とフッ素化試薬を反応させて、式22aの化合物を生成させること:
Figure 2017523195
及び
ii)式22aの化合物を還元して、式9aの化合物を生成させること:
Figure 2017523195
いくつかの実施態様において、フッ素化試薬は、クリプタンドと結合したK[18F]である。いくつかの実施形態において、適切なクリプタンド化合物として、以下を挙げることができる:1,10−ジアザ−4,7,13,16,21,24−ヘキサオキサ−1,10−ジアザビシクロ[8.8.8]ヘキサコサン(Kryptofix(登録商標)2.2.2.またはKryptofix2.2.2またはKryptofix222)。いくつかの実施態様において、フッ素化試薬の例は、Kryptofix2.2.2/K18[F]である。
1,4−[18F]−フルオロニトロベンゼンの固相抽出(SPE)精製を示す。 非放射性参照標準物質と同時注入した[18F]−カボザンチニブの同時溶出を示す放射線HPLCクロマトグラムを示す。 18F]−カボザンチニブを注射したマウスのポジトロン断層撮影(PET)画像を示す。 マウス血漿中の[18F]−カボザンチニブの放射性代謝産物の分析を示す。 マウスでの[18F]−カボザンチニブ体内分布分析を示す。
本明細書中使用される場合、特に記載がない限り、以下の定義が当てはまるものとする。
本明細書中使用される場合、以下の単語及び語句は、概して以下に記載される意味を有するものとするが、ただし、それらが使用される文脈において他の意味が示される場合またはそれらが何か他の意味を有すると明らかに定義される場合を除く。
化学構造が図示または説明される場合、特に明示して記載されない限り、全ての炭素は、4価に一致するように水素置換されていることを前提とする。例えば、以下の模式図の左側の構造では、9つの水素が暗示される。9つの水素を、右側の構造で示す。場合によっては、構造中の特定原子を、1つまたは複数の水素置換(明白に定義された水素)を有する文字式、例えば−CHCH−で記載する。当業者には当然のことながら、上記の表現技法は、そうしなければ複雑になる構造の記載を短く簡単にするために、化学分野で一般的なものである。
Figure 2017523195
基「R」が、環系において「流動的」に示されている場合、例えば、以下の式の場合など:
Figure 2017523195
その場合、特に定義がない限り、置換基「R」は、安定構造が形成されるかぎり、描写される、暗示される、または明白に定義された水素が環原子の1つから置換されることを前提に、その環系のどの原子上に存在してもよい。
「アルコキシ」または「アルコキシル」は、−O−アルキル基を示し、そのような基として、例えば、親構造に酸素原子を通じて結合した、1個から8個の炭素原子の直鎖、分岐鎖、環状配置、不飽和鎖、及びそれらの組み合わせが挙げられる。例として、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、シクロプロピルオキシ、シクロヘキシルオキシなどが挙げられる。低級アルコキシは、1個から6個の炭素を有する基を示す。
「アルキル」は、直鎖、分岐鎖、または環状炭化水素構造、及びそれらの組み合わせを包括的に含むものとする。例えば、「Cアルキル」は、n−オクチル、イソ−オクチル、シクロヘキシルエチルなどを示してよい。低級アルキルは、1個から6個の炭素原子のアルキル基を示す。低級アルキル基の例として、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、s−ブチル、t−ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシルなどが挙げられる。高級アルキルは、8個より多い炭素原子を有するアルキル基を示す。アルキル基の例として、C20以下のものがある。シクロアルキルは、アルキルのサブセットであり、3個〜13個の炭素原子の環状炭化水素基を含む。シクロアルキル基の例として、c−プロピル、c−ブチル、c−ペンチル、ノルボルニル、アダマンチルなどが挙げられる。本明細書において、アルキルは、アルカニル、アルケニル、及びアルキニル残基(及びそれらの組み合わせ)を示す;シクロヘキシルメチル、ビニル、アリル、イソプレニルなどを含むものとする。すなわち、特定の個数の炭素を有するアルキル残基が命名される場合、その個数の炭素を有する幾何異性体は全て包含されるものとする;すなわち、例えば、「ブチル」または「Cアルキル」のいずれも、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、t−ブチル、イソブテニル、及びブタ−2−インラジカルを含むものとする;ならびに、例えば、「プロピル」または「Cアルキル」はそれぞれ、n−プロピル、プロペニル、及びイソプロピルを含むものとする。
本明細書中使用される場合、「ハロゲン」または「ハロ」基は、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を示す。
「ハロアルコキシ」は、1個または複数のハロゲン原子で置換されたアルコキシ基を示す。
クリプタンドとは、多種のカチオン用の合成多環式多座配位子のファミリーである。クリプタンドの例として、以下を挙げることができる:1,10−ジアザ−4,7,13,16,21,24−ヘキサオキサビシクロ[8.8.8]ヘキサコサン、これは[2.2.2]クリプタンドである。クリプタンドは、Kryptofix(登録商標)の商品名で市販されている。窒素原子を有するクリプタンドは、アルカリ金属カチオンに高い親和性を示す。
吸着剤とは、様々な化学物質及び/または気体を吸着する材料である。吸着剤の例として、シリカゲル(化学的に不活性、無毒、極性であり、最高399℃まで安定)、ゼオライト、塩基性アルミナ、中性アルミナ、オクタデシル炭素鎖(C18)結合シリカカラム、C8結合シリカ、シアノ結合シリカ、及びフェニル結合シリカが挙げられる。
イオン交換樹脂とは、溶液と錯体とのイオンを交換するイオン交換体である。イオン交換樹脂は、正電荷を帯びたイオン(カチオン)を交換するカチオン交換体であるか、負電荷を帯びたイオン(アニオン)を交換するアニオン交換体であるかのいずれかである。カチオン及びアニオンの両方を同時に交換することができる両性交換体も存在する。
化合物の「薬学上許容される塩」とは、薬学上許容され、かつ親化合物の所望の薬理活性を持つ塩を意味する。当然のことながら、薬学上許容される塩は無毒である。適切な薬学上許容される塩のさらなる情報は、Remington’s Pharmaceutical Sciences, 17th ed., Mack Publishing Company, Easton, PA, 1985(これは本明細書により参照として援用される)、またはS. M. Berge, et al., ‘‘Pharmaceutical Salts,’’ J. Pharm. Sci., 1977;66:1−19で見つけることができ、これらは両方とも、そのまま全体が、本明細書中参照として援用される。
薬学上許容される酸付加塩の例として、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸で形成されるもの;ならびに、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、3−(4−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2−エタンジスルホン酸、2ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−クロロベンゼンスルホン酸、2ナフタレンスルホン酸、4トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、グルコヘプトン酸、4,4’−メチレンビス−(3−ヒドロキシ−2−エン−1−カルボン酸)、3−フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、tert−ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコン酸、p−トルエンスルホン酸、及びサリチル酸などの有機酸で形成されるものが挙げられる。
「薬学上許容される酸付加塩」は、遊離塩基の生物学的有効性を保持し、かつ生物学的にまたはいずれにしろ望ましくないところがない、塩であって、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸、ならびに酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸などの有機酸から形成されるものを示す。
「薬学上許容される塩基付加塩」として、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、鉄塩、亜鉛塩、銅塩、マンガン塩、アルミニウム塩などの無機塩基に由来するものが挙げられる。塩の例として、アンモニウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩、カルシウム塩、及びマグネシウム塩が挙げられる。薬学上許容される有機無毒塩基由来の塩として、第一級、第二級、及び第三級アミン、天然の置換アミンをはじめとする置換アミン、環状アミン、及び塩基性イオン交換樹脂などの塩、例えば、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、エタノールアミン、2−ジメチルアミノエタノール、2−ジエチルアミノエタノール、ジシクロヘキシルアミン、リシン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオブロミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、N−エチルピペリジン、ポリアミン樹脂などの塩が挙げられるが、これらに限定されない。有機塩基の例として、イソプロピルアミン、ジエチルアミン、エタノールアミン、トリメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、コリン、及びカフェインなどがある。(例えば、S. M. Berge, et al., ‘‘Pharmaceutical Salts,’’ J. Pharm. Sci., 1977;66:1−19を参照、これは本明細書中参照として援用される。)
「代謝産物」は、動物またはヒト体内において、化合物またはその塩から、代謝または生体内変換により産生される、分解産物または最終産物を示す;例えば、酸化、還元、または加水分解による極性のより高い分子への生体内変換または結合体への生体内変換である(生体内変換について、Goodman and Gilman, ‘‘The Pharmacological Basis of Therapeutics’’ 8th Ed., Pergamon Press, Gilman et al. (eds), 1990を参照)。本明細書中使用される場合、本発明の化合物またはその塩の代謝産物は、体内において、化合物の生物学的活性型であってもよい。1つの例において、生物学的活性型が代謝産物としてin vivoで放出されるようにプロドラッグを使用してもよい。別の例において、生物学的に活性な代謝産物は思いがけず発見されるものである、すなわち、プロドラッグの設計自身が行われていなかった。本発明の化合物の代謝産物の活性についてのアッセイは、本開示に照らして、当業者に分かるものである。
本明細書中開示及び記載される化学構造及び命名は、ChemDraw、バージョン11.0.1、CambridgeSoft(Perkin Elmer)Cambridge、MAに由来する。
共通して使用される略語及びそれらの定義
以下の略語及び用語は、明細書全体を通じて以下に示す意味を有する。
Figure 2017523195
Figure 2017523195
合成方法
1つの態様において、本発明は、式Iの化合物:
Figure 2017523195
またはその薬学上許容される塩を生成する方法を提供し、式中、R及びRはそれぞれ、独立して、アルコキシまたはハロアルコキシであり;Rは、H、F、Cl、I、またはBrであり;かつRは、F、18F、Cl、I、またはBrであり;
本方法は、以下を含む:
i)カップリング試薬の存在下、式8の化合物と式9の化合物を反応させて、式Iの化合物を生成させること:
Figure 2017523195
いくつかの実施態様において、カップリング試薬として、以下を挙げることができる:N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDCI)、ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(HOAt)、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリピロリジノホスホニウム=ヘキサフルオロホスファート(BOP試薬)、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリピロリジノホスホニウム=ヘキサフルオロホスファート(PyBOP)、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム=3−オキシド=ヘキサフルオロホスファート(HATU)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’N’−テトラメチルウロニウム=テトラフルオロボラート(TBTU)、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)ウラニウム(uranium)=ヘキサフルオロホスファート(HBTU)、O−[(エトキシカルボニル)シアノメチレンアミノ]−N,N,N’、N’−テトラメチルウロニウム=テトラフルオロボラート(TOTU)、及び(1−シアノ−2−エトキシ−2−オキソエチリデンアミノオキシ)ジメチルアミノ−モルホリノ−カルベニウム=ヘキサフルオロホスファート(COMU)、またはそれらの組み合わせ。
いくつかの実施形態において、式8の化合物及び式9の化合物を含むカップリング反応は、第三級アミン塩基の存在下で起こる。いくつかの例において、第三級アミン塩基として、以下が挙げられる:ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、トリエチルアミン(TEA)、N−メチルイミダゾール、ピリジン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP)、3,4−ルチジン、4−メトキシピリジン、N−メチルモルホリン(NMO)、1,4−ジアザビシクル(bicycle)[2.2.2]オクタン(DABCO)、及び1,8−ジアザシクロウンデカ−7−エン(DBU)、またはそれらの組み合わせ。
いくつかの実施態様において、式8の化合物及び式9の化合物を含むカップリング反応は、非プロトン溶媒の存在下で起こる。いくつかの例において、非プロトン溶媒として、以下を挙げることができる:アセトニトリル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、2−メトキシエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、tert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ベンゼン、トルエン、α,α,α−トリフルオロトルエン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、四塩化炭素、塩化メチレン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、及びN−メチル−2−ピロリドン、またはそれらの組み合わせ。
いくつかの実施態様において、式8の化合物及び式9の化合物を含むカップリング反応は、約20℃〜約100℃、例えば、約25℃〜約100℃の範囲の温度で行われる。いくつかの実施形態において、カップリング反応は、周辺温度、すなわち約20℃〜約25℃で行われる。いくつかの実施形態において、式8の化合物及び式9の化合物を含むカップリング反応は、約80℃〜約90℃の範囲の上昇した温度で行われる。他の実施形態において、式8の化合物及び式9の化合物を含むカップリング反応は、約85℃の温度で行われる。式8の化合物及び式9の化合物を含む例示のカップリング反応に必要な時間は、反応体の特性、溶媒系、及び選択した温度で変化してもよい。
別の実施形態において、本発明は、式Iの化合物:
Figure 2017523195
またはその薬学上許容される塩を合成する方法を提供し、式中、R及びRはそれぞれ、独立して、アルコキシまたはハロアルコキシであり;Rは、H、F、Cl、I、またはBrであり;かつRは、F、18F、Cl、I、またはBrであり;本方法は、以下を含む:
i)カップリング試薬の存在下、及びマイクロ波照射により反応物を加熱しながら、式8の化合物と式9の化合物を反応させて、式Iの化合物を生成させること:
Figure 2017523195
いくつかの実施形態において、マイクロ波照射を用いてカップリング反応を加熱する場合、カップリング反応時間は、マイクロ波加熱しないでカップリング反応を行う場合よりも短い。いくつかの実施形態において、カップリング反応は、約10ワット〜約50ワットの範囲の出力レベルでマイクロ波照射を行いながら行われる。他の実施形態において、カップリング反応は、約10ワット〜約20ワットの範囲のマイクロ波照射の量でマイクロ波照射加熱を用いて行われる。式8の化合物及び式9の化合物を含む例示のカップリング反応に必要な時間は、反応体の特性、溶媒系、及び選択した温度で変化してもよい。
いくつかの実施様態において、カップリング試薬として以下を挙げることができる:N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDCI)、ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(HOAt)、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリピロリジノホスホニウム=ヘキサフルオロホスファート(BOP試薬)、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリピロリジノホスホニウム=ヘキサフルオロホスファート(PyBOP)、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム=3−オキシド=ヘキサフルオロホスファート(HATU)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’N’−テトラメチルウロニウム=テトラフルオロボラート(TBTU)、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)ウラニウム(uranium)=ヘキサフルオロホスファート(HBTU)、O−[(エトキシカルボニル)シアノメチレンアミノ]−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム=テトラフルオロボラート(TOTU)、及び(1−シアノ−2−エトキシ−2−オキソエチリデンアミノオキシ)ジメチルアミノ−モルホリノ−カルベニウム=ヘキサフルオロホスファート(COMU、またはそれらの組み合わせ。
いくつかの実施態様において、マイクロ波加熱の存在下の式8の化合物及び式9の化合物のカップリング反応は、さらに、第三級アミン塩基の添加を含む。いくつかの例において、第三級アミン塩基として、以下を挙げることができる:ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、トリエチルアミン(TEA)、N−メチルイミダゾール、ピリジン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP)、3,4−ルチジン、4−メトキシピリジン、N−メチルモルホリン(NMO)、1,4−ジアザビシクル(bicycle)[2.2.2]オクタン(DABCO)、及び1,8−ジアザシクロウンデカ−7−エン(DBU)、またはそれらの組み合わせ。
いくつかの実施態様において、マイクロ波加熱の存在下の式8の化合物及び式9の化合物のカップリング反応は、さらに、非プロトン溶媒の添加を含む。いくつかの例において、非プロトン溶媒として、以下を挙げることができる:アセトニトリル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、2−メトキシエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、tert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ベンゼン、トルエン、α,α,α−トリフルオロトルン(tolune)、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、四塩化炭素、塩化メチレン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、及びN−メチル−2−ピロリドン、またはそれらの組み合わせ。
いくつかの実施態様において、式8の化合物と式9の化合物のカップリング反応は、マイクロ波照射を用いて、約25℃〜約100℃、または約80℃〜約90℃、または約85℃の範囲の温度で行われる。式8の化合物及び式9の化合物を含む例示のカップリング反応に必要な時間は、反応体の特性、溶媒系、及び選択した温度で変化してもよい。
本発明の別の態様は、式Iの化合物:
Figure 2017523195
またはその薬学上許容される塩の生成方法に関し、式中、R及びRはそれぞれ、独立して、アルコキシまたはハロアルコキシであり;Rは、H、F、Cl、I、またはBrであり;かつRは、F、18F、Cl、I、またはBrであり;本方法は、以下を含む:
i)式8の化合物と塩素化または臭素化剤を反応させて、式8aの酸ハライド化合物(式中、Xはクロロまたはブロモである)を生成させること:
Figure 2017523195
及び
ii)塩基の存在下、式8aの化合物と式9の化合物を反応させて、式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩を生成させること。
Figure 2017523195
いくつかの実施態様において、塩素化または臭素化剤として、以下を挙げることができる:塩化チオニル、臭化チオニル、塩化オキサリル、五塩化リン、及び三塩化リン。いくつかの実施形態において、塩素化剤は、塩化オキサリルである。
いくつかの実施態様において、塩基として、以下を挙げることができる:炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、トリエチルアミン(TEA)、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、ピリジン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP)、及びN−メチルモルホリン(NMO)、またはそれらの組み合わせ。いくつかの実施形態において、塩基は、炭酸カリウムである。
いくつかの実施態様において、上記反応は、約20℃〜約40℃の範囲の温度で行うことができる。いくつかの実施形態において、各反応は、周辺温度で行われる。上記例示の反応に必要な時間は、反応体の特性、溶媒系、及び選択した温度で変化してもよい。
1つの態様において、本発明は、式9aの化合物(式中、R18Fである)を生成する方法を提供し、本方法は以下を含む:
i)式18の化合物とフッ素化試薬を反応させて、式22aの化合物を生成させること:
Figure 2017523195
及び
ii)式22aの化合物を還元して、式9aの化合物を生成させること:
Figure 2017523195
いくつかの実施態様において、フッ素化試薬は、クリプタンドと結合したK[18F]である。いくつかの例において、適切なクリプタンドは、1,10−ジアザ−4,7,13,16,21,24−ヘキサオキサ−1,10−ジアザビシクロ[8.8.8]ヘキサコサン(Kryptofix(登録商標)2.2.2.またはKryptofix2.2.2またはKryptofix222)である。いくつかの実施形態において、フッ素化試薬は、Kryptofix2.2.2/K18[F]である。
いくつかの実施態様において、フッ素化反応は、極性非プロトン溶媒の存在下で起こる。いくつかの実施形態において、極性非プロトン溶媒として、以下を挙げることができる:N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、N−メチル−2−ピロリドン、テトラヒドロフラン、及び1,4−ジオキサン、またはそれらの組み合わせ。
いくつかの実施態様-において、式9aの化合物は、吸着剤及び/またはイオン交換樹脂を充填した一連のカラムを通過させることにより精製される。いくつかの実施形態において、吸着剤として以下を挙げることができる:シリカゲル、中性アルミナ、塩基性アルミナ、オクタデシル炭素鎖(C18)結合シリカカラム、C8結合シリカ、シアノ結合シリカ、フェニル結合シリカ、またはそれらの組み合わせ。他の例示の実施形態において、イオン交換樹脂として、酸性またはカチオン交換樹脂、例えば、スルホン酸アニオンを含有するカチオン交換樹脂を挙げることができる。
いくつかの実施形態において、式9aの化合物を含有する粗反応混合物を、3連に接続したSep−Pakカートリッジに通すことにより、粗反応混合物をさらに精製する。第一段階では、粗反応混合物を塩基性アルミナSep−Pakカートリッジに通して未反応フッ素化試薬(例えば、K[18F]F)を除去する。第二段階では、得られる溶出液をSCX Sep−Pakカートリッジに通して、未反応トリメチルアニリニウム塩(18)を除去する。最終段階では、式9aの化合物を含有する濃縮された溶出液を、C−18 Sep−Pakカートリッジに通して、反応溶媒(例えば、ジメチルスルホキシド)を除去する。続いて、C−18 Sep−Pakカートリッジを、0.1N塩酸で洗って、残留クリプタンド(例えば、Kryptofix(登録商標))を全て除去する。いくつかの実施形態において、式9aの化合物の最終精製は、式9aの化合物を、メタノールでC−18 Sep−Pakカートリッジから溶出させることにより達成される。
いくつかの実施態様において、式22の化合物のニトロ基の還元は、金属触媒、酸、及び水素の存在下で行われる。いくつかの実施形態において、金属触媒は、パラジウム、白金、ロジウム、またはニッケルに由来するものである。他の実施形態において、金属触媒は、パラジウム黒である。いくつかの実施形態において、酸は、鉱酸である。より詳細には、鉱酸は、リン含有酸である。いくつかの実施形態において、式22の化合物のニトロ基の還元は、約25℃〜約80℃の範囲の温度で行われる。いくつかの実施形態において、式22の化合物のニトロ基の還元は、60℃で行われる。
別の態様において、本発明は、式1aの化合物、またはその薬学上許容される塩の生成方法を提供し:
Figure 2017523195
式中、Rは、Fまたは18Fであり;本方法は、以下を含む:
i)式10の化合物と塩素化剤を反応させて、式11の化合物を生成させること:
Figure 2017523195
ii)塩基の存在下、式11の化合物と式23の化合物をカップリングさせて、式12の化合物を生成させること:
Figure 2017523195
iii)カップリング試薬の存在下、式12の化合物と式13の化合物をカップリングさせて、式14の化合物を生成させること:
Figure 2017523195
iv)塩基の存在下、式14の化合物を鹸化して、式15の化合物を生成させること:
Figure 2017523195
及び
v)カップリング試薬の存在下、式15の化合物と式9の化合物をカップリングさせて、式1aの化合物またはその薬学上許容される塩を生成させること:
Figure 2017523195
別の態様において、本発明は、式1aの化合物、またはその薬学上許容される塩の生成方法を提供し:
Figure 2017523195
式中、Rは、Fまたは18Fであり;本方法は、以下を含む:
i)式10の化合物と塩素化剤を反応させて、式11の化合物を生成させること:
Figure 2017523195
ii)塩基の存在下、式11の化合物と式23の化合物をカップリングさせて、式12の化合物を生成させること:
Figure 2017523195
iii)カップリング剤の存在下、式12の化合物と式13の化合物をカップリングさせて、式14の化合物を生成させること:
Figure 2017523195
iv)塩基の存在下、式14の化合物を鹸化して、式15の化合物を生成させること:
Figure 2017523195
v)式15の化合物をハロゲン化剤と反応させて、式15aの化合物を生成させること;
Figure 2017523195
式中、Xは、クロロまたはブロモである;及び
vi)式15aの化合物と式9の化合物を反応させて、式1aの化合物、またはその薬学上許容される塩を生成させること:
Figure 2017523195
例示の反応スキーム
本明細書中提示及び記載される式Iの化合物を調製するための例示合成経路は、例示にすぎず、どのような様式においても本発明の範囲を制限することを意図してもいないし、そのように見なされることもない。当業者なら、開示される合成スキームの修飾がわかるだろうし、本明細書中提供される開示例に基づいて代替経路を考案することができるだろう;そのような修飾及び代替経路は全て、特許請求の範囲内にある。
Figure 2017523195
例示スキーム1において、式2の化合物(式中、R及びRは、上記で定義されるとおりである)は、式3の化合物に変換することができ、式中、LGは、脱離基を表す。使用可能な脱離基の非限定的な例として、ハロゲン化剤、例えば、SOCl、SO2CI、COCI、PCI、POCIなどにより付加させることが可能なハロ基(例えば、Cl、Br、またはF)が挙げられる。反応は、適切な反応条件下で都合よく行われる。スキーム1の適切な反応条件の非限定的な例として、適切な溶媒の使用を挙げることができる。式2の化合物のハロゲン化中に使用可能な適切な溶媒の非限定的な例として、極性の非プロトン溶媒、例えば、CHCN、DMFなど、またはそれらの組み合わせが挙げられる。他の実施形態において、アセトニトリル中でPOCIを使用して、DMF中でCOCIを使用して、またはDMF中でSOCIを使用して、塩素化を行うことができる。塩素化剤の添加は、約60℃〜約90℃の範囲の温度で都合よく行われる。別の実施形態において、塩素化剤の添加は、約70℃〜約85℃の範囲の温度で行うことができる。別の実施形態において塩素化剤の添加は、約74℃〜約80℃の範囲の温度で行うことができる。次いで、生成物を濾過して収集し、標準技法を用いて精製することができる。
Figure 2017523195
例示のスキーム2において、式3の化合物(式中、R及びRは、上記で定義されるとおりである)を、置換4−アミノフェノール4(式中、Rは、上記で定義される)と反応させて、式5の化合物を生成させる。脱離基(LG)の非限定的な例として、ハロ基、例えばCI、Br、またはFなどが挙げられる。式4の化合物は、2−フルオロ−4−アミノフェノール及び4−アミノフェノールなど様々なものが市販されている。同じく、当業者なら、市販されている出発物質を用い、既知の技法を用いてそうした市販されている出発物質を修飾することにより、式4の化合物の範囲内にある様々な化合物を得ることで、式4の化合物の任意の改変形態を作成することができるだろう。
この実施形態でのスキーム2の反応は、適切な反応条件下で都合よく行うことができる。適切な反応条件の非限定的な例として、適切な溶媒、例えば極性溶媒の使用を挙げることができる。使用可能な極性溶媒の非限定的な例として、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、酢酸エチル、N−メチルピロリドン(NMP)、炭酸プロピレンなど、またはそれらの組み合わせが挙げられる。別の実施形態において、極性溶媒は、ジメチルアセトアミド(DMA)である。別の実施形態において、極性溶媒は、ジメチルスルホキシド(DMSO)である。別の実施形態において、極性溶媒は、ジメチルホルムアミド(DMF)である。別の実施形態において、極性溶媒は、酢酸エチルである。別の実施形態において、極性溶媒は、N−メチルピロリドン(NMP)である。別の実施形態において、極性溶媒は、炭酸プロピレンである。別の実施形態において、溶媒は、混合溶媒、例えばTHF及びDMAを含む混合物である。
式3及び4の反応体化合物は、約10℃〜約30℃、または約15℃〜約28℃、または約20℃〜約25℃の範囲の温度で一緒に加えることができる。次いで、混合物を、約80℃〜約125℃、または約95℃〜約110℃、または約100℃〜約105℃の範囲の温度に加熱し、反応が完了するまで選択した温度を維持する。
スキーム2の適切な反応条件の他の非限定的な例として、適切な塩基、例えば金属水酸化物または非求核塩基の使用が挙げられる。金属水酸化物の例として、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムが挙げられる。使用可能な非求核塩基の非限定的な例として、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムテトラメチルピペリジド、及びアルカリ金属アルコキシド、例えばナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウム−ペントキシドなど、またはそれらの混合物が挙げられる。好ましくは、塩基は、ナトリウムtert−ブトキシド、またはナトリウムtert−ペントキシドである。1つの実施形態において、塩基は、ナトリウムtert−ペントキシドである。典型的には、ナトリウムtert−ペントキシドは、この塩基の35重量%テトラヒドロフラン溶液として、または95重量%固形試薬として、市販されている。好ましくは、ナトリウムtert−ペントキシドは、95重量%固形である。
典型的には、使用される式3の化合物のモルに対して、約1.1〜3.0モル当量の塩基を使用する。より好ましくは、使用される式3の化合物のモルに対して、約1.3〜2.5モル当量の塩基を使用する。より好ましくは、使用される式3の化合物のモルに対して、約1.5〜2.2モル当量の塩基を使用する。より好ましくは、使用される式3の化合物のモルに対して、約1.7〜2.1モル当量の塩基を使用する。
典型的には、使用されるアミノフェノールのモル当量の量は、使用される塩基のモル当量より多い。1つの実施形態において、使用される塩基のモル当量に対して、約1.1〜2モル当量のアミノフェノールを使用する。
反応が実質的に完了したら、反応混合物を約10℃〜約25℃の範囲の温度に冷却することができる。あらかじめ冷やしておいた水を、約5℃〜約35℃の範囲の温度を維持する速度で投入することができる。あるいは、あらかじめ冷やしておいた水を、約10℃〜約25℃の範囲の温度を維持する速度で投入することができる。非限定的な例として、あらかじめ冷やしておいた水は、約0℃〜約10℃の範囲の温度にあることが可能である。別の非限定的な例として、あらかじめ冷やしておいた水は、約2℃〜約7℃の範囲の温度にあることが可能である。沈殿物を、標準条件下濾過して収集し、標準精製技法により精製することができる。
Figure 2017523195
例示のスキーム3において、カップリング試薬の存在化、式5のアミン化合物(式中、R及びRは、上記で定義されるとおりである)を、1−(メトキシカルボニル)シクロプロパンカルボン酸6とカップリングさせて、式7のアミド化合物を生成させる。適切なカップリング試薬の例として、以下が挙げられる:N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDCI)、ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(HOAt)、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリピロリジノホスホニウム=ヘキサフルオロホスファート(BOP試薬)、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリピロリジノホスホニウム=ヘキサフルオロホスファート(PyBOP)、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム=3−オキシド=ヘキサフルオロホスファート(HATU)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’N’−テトラメチルウロニウム=テトラフルオロボラート(TBTU)、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)ウラニウム(uranium)=ヘキサフルオロホスファート(HBTU)、O−[(エトキシカルボニル)シアノメチレンアミノ]−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム=テトラフルオロボラート(TOTU)、(1−シアノ−2−エトキシ−2−オキソエチリデンアミノオキシ)ジメチルアミノ−モルホリノ−カルベニウム=ヘキサフルオロホスファート(COMU)、またはそれらの組み合わせ。適切な反応溶媒として、非プロトン溶媒が挙げられるが、これらに限定されない。スキーム3に示す反応に有用な非プロトン溶媒の適切な例として、以下を挙げることができる:アセトニトリル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、2−メトキシエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、tert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサン、ベンゼン、トルエン、α,α,α−トリフルオロトルン(tolune)、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、四塩化炭素、塩化メチレン(DCM)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、またはそれらの組み合わせ。式5の化合物及び式6の化合物を含む例示のカップリング反応に必要な時間は、反応体の特性、溶媒系、及び選択した温度によって変化してもよい。例示の反応時間として、約2時間〜約10時間の範囲が可能である。いくつかの実施形態において、反応時間は、約5時間である。反応は、約20℃〜約30℃の範囲の温度で行うことができる。
Figure 2017523195
例示のスキーム4において、アルカリまたはアルカリ土類金属水酸化物の存在下、式7のエステル化合物(式中、R及びRは、上記で定義されるとおりである)を鹸化して、式8の化合物を生成させる。アルカリまたはアルカリ金属水酸化物の例として、以下を挙げることができる:水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化セシウム、及び水酸化カリウム。適切な溶媒として、メタノール、エタノール、イソプロパノール、イソプロパノール、水、またはそれらの組み合わせを挙げることができる。式7の化合物を含む例示の鹸化反応に必要な時間は、反応体の特性、溶媒系、及び選択した温度によって変化してもよい。例示の反応時間として、約5時間〜約32時間の範囲が可能である。いくつかの実施形態において、反応時間は、約24時間である。反応は、約20℃〜約45℃の範囲の温度で行うことができる。
Figure 2017523195
例示のスキーム5において、式8の酸化合物(式中、R及びRは、上記で定義されるとおりである)と式9のアニリン化合物(式中、Rは、F、18F、I、Cl、またはBrである)のカップリングは、カップリング試薬の存在下で起こすことができ、式Iのアミド化合物を生成する。適切なカップリング試薬の例として、以下が挙げられる:N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDCI)、ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(HOAt)、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリピロリジノホスホニウム=ヘキサフルオロホスファート(BOP試薬)、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリピロリジノホスホニウム=ヘキサフルオロホスファート(PyBOP)、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム=3−オキシド=ヘキサフルオロホスファート(HATU)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’N’−テトラメチルウロニウム=テトラフルオロボラート(TBTU)、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)ウラニウム(uranium)=ヘキサフルオロホスファート(HBTU)、O−[(エトキシカルボニル)シアノメチレンアミノ]−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム=テトラフルオロボラート(TOTU)、(1−シアノ−2−エトキシ−2−オキソエチリデンアミノオキシ)ジメチルアミノ−モルホリノ−カルベニウム=ヘキサフルオロホスファート(COMU)、またはそれらの組み合わせ。
スキーム5のカップリング反応で使用するのに適した溶媒として、非プロトン溶媒を挙げることができるが、これらに限定されない。非プロトン溶媒の例として、以下を挙げることができる:アセトニトリル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、2−メトキシエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、tert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサン、ベンゼン、トルエン、α,α,α−トリフルオロトルン(tolune)、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、四塩化炭素、塩化メチレン(DCM)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、またはそれらの組み合わせ。
スキーム5のカップリング反応は、約10ワット〜約50ワットの範囲のマイクロ波照射を使用して反応体を加熱することにより、補助することができる。いくつかの実施形態において、スキーム5のカップリング反応は、塩基、例えば:ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、トリエチルアミン(TEA)、N−メチルイミダゾール、ピリジン、N,N−ジメチルアミノ−4−ピリジン(DMAP)、3,4−ルチジン、4−メトキシピリジン(NMO)、1,4−ジアザビシクル(bicycle)[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,8−ジアザビシクロウンデカ−7−エン(DBU)、またはそれらの組み合わせの存在下で進行することができる。
スキーム5のカップリング反応は、約25℃〜約100℃で様々な所望の温度に加熱することができる。いくつかの実施形態において、スキーム5のカップリング反応は、マイクロ波照射を使用して所望の温度に加熱することができる。いくつかの実施形態において、マイクロ波照射を使用して約25℃〜約100℃の範囲の温度に加熱された場合のカップリング反応は、マイクロ波加熱のないカップリング反応と比較して短い反応時間をもたらす。式8の化合物及び式9の化合物を含む例示のカップリング反応に必要な反応時間は、反応体の特性、溶媒系、及び選択した温度によって変化してもよい。いくつかの実施形態において、スキーム5のカップリング反応の反応体は、約10ワット〜約20ワットのマイクロ波照射を使用して加熱されることにより約25℃〜約100℃の所望の温度に到達することができ、これにより、所望の生成物の収率を高めることができる。
Figure 2017523195
例示のスキーム6において、式8の酸化合物(式中、R及びRは、上記で定義されるとおりである)をハロゲン化剤と反応させて、対応する酸ハライド化合物8a(式中、Xは、クロロまたはブロモである)を生成させる。適切なハロゲン化剤の例として、以下が挙げられる:塩化チオニル、臭化チオニル、塩化オキサリル、五塩化リン、または三塩化リン。反応に適した溶媒として、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、2−メトキシエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、tert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサン、ベンゼン、トルエン、α,α,α−トリフルオロトルン(tolune)、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、またはそれらの組み合わせが挙げられる。式8の化合物を含むスキーム6の例示のハロゲン化反応に必要な反応時間は、反応体の特性、溶媒系、及び選択した温度によって変化してもよい。いくつかの実施形態において、スキーム6の反応は、約20℃〜約25℃の範囲の所望の温度で進行させてもよい。
Figure 2017523195
例示のスキーム7において、塩基の存在下、式8aの化合物(式中、R及びRは、上記で定義されるとおりであり、Xは、クロロまたはブロモである)を、アニリン化合物9とカップリングさせて、式Iの化合物を得る。スキーム7の反応で使用するのに適した塩基として、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、トリエチルアミン(TEA)、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、ピリジン、N,N−ジメチルアミノ−4−ピリジン(DMAP)、またはN−メチルモルホリン(NMO)が挙げられる。適切な溶媒として、水、エタノール、イソプロパノール、ジメチルスルホキシド、またはそれらの組み合わせが挙げられる。式8aの化合物及び式9の化合物を含むスキーム7の例示のカップリング反応に必要な反応時間は、反応体の特性、溶媒系、及び選択した温度によって変化してもよい。いくつかの実施形態において、スキーム7の反応は、約20℃〜約25℃の範囲の所望の温度で進行させてもよい。
以下の実施例において、さらなる実施形態をさらに詳細に開示するが、これらの実施例は、いかなる方法においても、特許請求の範囲を制限することを意図しない。
材料及び方法総論
18F]−フッ化物は、P.E.T. Net(登録商標)Pharmaceuticals.Inc.から購入した。試薬は全て、Aldrich Chemical CompanyまたはLancaster(登録商標)から入手したものであり、ACS級であるかまたは市販の物質の中で最上級の品質のものであった。Zorbax C18分析用、半分取HPLCカラム、25mm(0.45μm)ナイロンシリンジフィルター(Pall P.N. 4438T)、Merck LiChrolut(登録商標)SCX(P.N.48219−242)、及びMerck LiChrolut(登録商標)ENカートリッジ(P.N.48219−232 200mg)は、VWR Inc.から入手した。塩基性アルミナライト(Waters P.N. WAT 023555、280mg)、C18−plus(Waters P.N. WAT 020515、360mg)、及びQMAライト(Waters P.N. WAT023525、130mg)は、Watersから入手した。マイクロバイアル(5ml)は、Kontesから入手した。マイクロ波加熱装置、RI 520Aモデルは、Resonance Instruments Inc.(Skokie、IL)から入手した。質量スペクトルは、Finnigan TSQまたはFinnigan LCQ質量分析器で測定した。プロトンNMRスペクトルは、Jeol EC+ 500MHz NMRで記録した。
記載される放射化学収率は全て、放射化学合成の開始に対して補正した崩壊であった。HPLC精製及び分析は、Varian Prostar HPLCシステムで行い、このシステムは、2つのポンプ、Varian UV検出器、及びLab Logic y−RAM放射性通過画分検出器からなるものであった。放射化学純度は、分析HPLCにより求めた。システムA、このシステムでは、分析試料をZorbax SB C18カラム(4.6×250mm)に添加し、移動相に50%のMeCN及び50%の25mMのリン酸カリウム二塩基性溶液(pH9.0)を流速1ml/分で用いた。UV検出器を254nmに設定した。システムB、このシステムでは、分析試料をLuna C−8(2)カラム(4.6×150mm)に添加し、勾配プログラムとして、0分の時点で5%のMeCN及び95%の0.1%TFAを流速1ml/分から、30分の時点で95%のMeCN及び5%の0.1%TFAを流速1ml/分として用いた。UV検出器を254nmに設定した。放射性TLCは、ユニプレート−シリカゲルGHLF(10×20cmに分割、250ミクロンTLCプレート)、及び溶媒として8%メタノール含有ジクロロメタンを使用して、Bioscan AR2000で完了した。
実施例1.
6,7−ジメトキシ−キノリン−4−オール(10)からの4−クロロ−6,7−ジメトキシキノロン(11)の合成
Figure 2017523195
反応器に、6,7−ジメトキシ−キノリン−4−オール(47.0kg)及びアセトニトリル(318.8kg)を順に投入した。得られる混合物を、約60℃に加熱し、オキシ塩化リン(POCl、130.6kg)を加えた。POClを加えた後、反応混合物の温度を約77℃に上げた。反応は、出発物質が3%未満しか残っていなくなった(工程内高速液体クロマトグラフィー[HPLC]分析にて)時点で完了したように思われた(約13時間)。反応混合物を、約2〜7℃に冷却し、次いでジクロロメタン(DCM、482.8kg)、26%NHOH(251.3kg)、及び水(900L)の冷却溶液に注いでクエンチした。得られる混合物を約20〜25℃に加温し、相を分離させた。有機相を、AW hyflo super−cel NF(セライト;5.4kg)床で濾過し、濾過床をDCM(118.9kg)で洗った。有機相を1つにまとめて、ブライン(282.9kg)で洗い、水(120L)と混合した。相を分離させ、有機相を減圧蒸留により濃縮して、溶媒を除去した(残存体積約95L)。有機相の入った反応器にDCM(686.5kg)を投入し、減圧蒸留により濃縮して、溶媒を除去した(残存体積約90L)。次いで、メチルt−ブチルエーテル(MTBE、226.0kg)を投入し、混合物の温度を−20〜−25℃に調整して、その温度に2.5時間維持したところ、固形沈殿物が生じたので、次いでそれを濾過し、n−ヘプタン(92.0kg)で洗い、窒素下約25℃で、フィルター上で乾燥させて、表題化合物を得た。(35.6kg)。
実施例2.
4−(6,7−ジメトキシキノリン−3−イルオキシ)アニリン(12)の合成
Figure 2017523195
反応器に、4−クロロ−6,7−ジメトキシキノリン(35.3kg)、ナトリウムt−ブトキシド(21.4kg)、及びDMA(167.2kg)を入れ、そこに20〜25℃で、4−アミノフェノール(24.4kg)をN,N−ジメチルアセトアミド(DMA、184.3kg)に溶解させたものを、投入した。次いで、この混合物を100〜105℃で約13時間加熱した。工程内HPLC分析を用いて判断して反応が完了したと思われた(<2%の残存出発物質)後、反応器内容物を15〜20℃に冷却し、水(あらかじめ冷却したもの、2〜7℃、587L)を、温度が15〜30℃に維持される速度で投入した。生じる固形沈殿物を濾過し、水(47L)とDMA(89.1kg)の混合液、及び最後に水(214L)で洗った。次いで、濾過ケーキを約25℃で、フィルター上で乾燥させて、粗4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニルアミンを得た(未乾燥59.4kg、LODに基づき計算した乾燥量41.6kg)。粗4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニルアミンを、テトラヒドロフラン(THF、211.4kg)とDMA(108.8kg)の混合液中、約1時間還流させ(約75℃)、次いで0〜5℃に冷却し、約1時間熟成させてから、固体を濾過し、THF(147.6kg)で洗い、フィルター上、真空下約25℃で乾燥させて、4−(6,7−ジメトキシキノリン−3−イルオキシ)アニリンを得た(34.0kg)。
実施例3.
メチル=1−(4−(6,7−ジメトキシキノリン−3−イルオキシ)フェニルカルバモイル)シクロプロパンカルボキシラート(14)の合成
Figure 2017523195
25mL丸底フラスコに、1−(メトキシカルボニル)シクロプロパンカルボン酸(13、0.2g、1.2mmol)、1,3−ジイソプロピルカルボジイミド(0.2mL、1.2mmol)、及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(0.2g、1.2mmol)を入れて、DMF(3.2mL)に溶解させた。この反応混合物を周辺温度で10分間攪拌放置した。反応混合物に、4−(6,7−ジメトキシキノリン−3−イルオキシ)アニリン(12、0.3g、1.0mmol)を加え、周辺温度で4.5時間攪拌放置した。この攪拌期間後、脱イオン水100mLを加え、反応混合物を酢酸エチル3×50mLで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、黄色/白色固体を得た。粗反応混合物を、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーに移動相として酢酸エチルを用いて精製した。メチル=1−(4−(6,7−ジメトキシキノリン−3−イルオキシ)フェニルカルバモイル)シクロプロパンカルボキシラート(14、0.4g、0.9mmol、収率89%)を白色固体として得た。H NMR (CDCl, 500 MHZ)δ 10.95 (s, 1H); 8.45 (d, 1H, J = 5.5 Hz); 7.67 (d, 2H, J = 6.6 Hz); 7.54 (s, 1H); 7.41 (s, 1H); 7.15 (d, 2H, J = 6.6 Hz); 6.43 (d, 1H, J = 5.5Hz); 4.04 (s, 6H); 3.75 (s, 3H); 1.85−1.82 (m, 2H), 1.71−1.69 (m, 2H); LCMS (m/z)C2323 (M+H) 計算値:423.16; 実測値:423.1; 13C NMR (CDCl 125 mHz) δ 174.4, 166.9, 160.9, 152.9, 150.4, 149.5, 148.8, 146.8, 135.6, 121.9, 121.6, 116.1, 107.8, 103.3, 99.5, 56.1, 52.5, 26.5, 20.9.
実施例4.
1−(4−(6,7−ジメトキシキノリン−3−イルオキシ)フェニルカルバモイル)シクロプロパンカルボン酸(15)の合成
Figure 2017523195
メチル=1−(4−(6,7−ジメトキシキノリン−3−イルオキシ)フェニルカルバモイル)シクロプロパンカルボキシラート(14、0.3mg、0.6mmol)をメタノール(5.0mL)に溶解させて35〜45℃で加熱し、次いで反応混合物に水酸化ナトリウム(1.0N、1.0mL、1.0mmol)を加えて35〜45℃で24時間にわたって攪拌放置した。次いで反応物を濃縮して、1−(4−(6,7−ジメトキシキノリン−3−イルオキシ)フェニルカルバモイル)シクロプロパンカルボン酸(15、0.2g、0.5mmol、収率88%)を淡黄色固体として得た。粗生成物を脱イオン水(5.0mL)に入れ、溶液のpHを濃硫酸(0.5ml、1.0mmol)で3に調整したところ、白色沈殿物が得られた。白色沈殿物を濾過し、脱イオン水(5.0mL)で3回洗い、次いで24時間にわたり凍結乾燥させ、最後に真空オーブン中70℃で24時間乾燥させて、1−(4−(6,7−ジメトキシキノリン−3−イルオキシ)フェニルカルバモイル)シクロプロパンカルボン酸を得た(15、0.2mg、0.5mmol、収率88%)。HRMS(m/z) C2221(M+H) 計算値409.13992;実測値409.14007;H NMR (d−DMSO, 500 MHZ) δ 8.64 (d, 1H, J = 6.6 Hz); 7.83 (s, 1H); 7.81 (d, 2H, J = 8.8 Hz); 7.44 (s, 1H); 7.33 (d, 2H, J = 8.8 Hz); 6.91 (d, 1H, J = 6.6 Hz); 4.13 (s, 3H); 4.08 (s, 3H); 1.83−1.68 (m, 4H); 13C NMR (d−DMSO, 125 mHz) δ 168.3, 163.7, 158.5, 154.3, 153.5, 150.1, 143.4, 138.8, 135.9, 123.6, 122.7, 117.5, 108.2, 101.6, 100.2, 57.4, 57.1, 20.9, 20.2.
実施例5.
1−[4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニルカルバモイル]−シクロプロパンカルボン酸(15)の調製。
Figure 2017523195
1−[4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニルカルバモイル]−シクロプロパンカルボン酸15の調製。シクロプロピルジ−カルボン酸12a(449mg、3.45mmol)をTHF(3.5mL)に加え、そこにTEA(485μL、3.45mmol)を加えた。得られる溶液を、窒素雰囲気下、室温で40分間攪拌し、それから塩化チオニル(250μL、3.44mmol)を加えた。反応は、モノ酸クロリド12の形成についてLCMSにより(試料をMeOHでクエンチして対応するモノメチルエステルを調べる)観察した。室温で3時間攪拌後、4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニルアミン16(1.02g、3.44mmol)を固形で加え、続いてTHF(1.5mL)を追加した。室温で16時間攪拌を続けた。得られる粘稠なスラリーをEtOAc(10mL)で希釈し、INのNaOHで抽出した。二相スラリーを濾過し、水相を濃HClでpH=6まで酸性にして濾過した。両方の固体を1つにまとめてEtOAcで洗い、次いで真空下乾燥させた。所望の生成物である1−[4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニルカルバモイル]−シクロプロパンカルボン酸、15を白色固体として得た(962mg、収率68.7%、純度97%)。H NMR (DO/NaOH): 7.97 (d, IH), 7.18 (d, 2H), 6.76 (m, 4H), 6.08 (d, IH), 3.73 (s, 3H), 3.56 (s, 3H), 1.15 (d, 4H).
実施例6.
カボザンチニブ(1)の合成
Figure 2017523195
方法A:4−フルオロアニリン、HATU、DIPEA、及び1−(4−(6,7−ジメトキシキノリン−4−イルオキシ)フェニルカルバモイル)シクロプロパンカルボン酸(15)をマイクロ波による補助付きで反応させて、カボザンチニブ(1)を単離収率80%で得た。キャップ付きマイクロバイアルを使用し、マイクロ波装置に入れ、50W超のマイクロ波出力を用いたところ、これらの溶液は激しく還流した;したがって、10〜50Wの出力が検討された。10〜20Wというもっと低いワット数を使用することで、20分間かけて反応温度を85℃に到達させることにした。
方法B:1−(4−(6,7−ジメトキシキノリン−4−イルオキシ)フェニルカルバモイル)シクロプロパンカルボン酸(15、123mg、0.30mmol)、4−フルオロアニリン(40mg、0.36mmol)、DIPEA(234mg、1.81mmol)、及びDMF(3mL)の溶液を25℃で攪拌しながら、そこに(ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ)トリピロリジノホスホニウム=ヘキサフルオロホスファート(PyBOP、470mg、0.90mmol)を加えた。得られる溶液を25℃で1時間攪拌した。混合物をEtOAcで希釈し、0.2NのNaOH、及びブラインで洗い、MgSOで乾燥させた。EtOAcを除去し、カラムクロマトグラフィーにより、所望の生成物1を得た(133mg、収率88%)。H NMR (DMSO−d): 10.20 (s, 1H), 10.07 (s, 1H), 8.47 (d, 1H), 7.77 (d, 2H), 7.65 (m, 2H), 7.50 (s, 1H), 7.39 (s, 1H), 7.24 (dd, 2H), 7.16 (m, 2), 6.42 (d, 1H), 3.94 (s, 3H), 3.93 (s, 3H), 1.47 (s, 4H) ppm.LC/MS:計算値[M+H]502.2, 実測値502.2.分析HPLC (10分の勾配):純度97.5%, 6.62分.
実施例7.
カボザンチニブ(1)の合成
Figure 2017523195
カルボン酸(15、123mg、0.30mmol)、THF(1.0mL)、及びDMF(5μL)の混合物に、室温で、塩化オキサリル(38mg;0.30mmol)を滴下した。15分後、4−フルオロアニリン(37mg、0.33mmol)、KCO(104mg、0.75mmol)をTHF(1.0mL)及び水(0.5mL)に加えた懸濁液が入った別のフラスコに、懸濁液を攪拌しながら、約2分かけて、酸クロリド(15a)のスラリーを加えた。45分後、下の水層を除去した。上の有機層を減圧濃縮し、カラムクロマトグラフィーで精製して、所望の生成物1を得た(108mg、収率72%)。LC/MS:計算値[M+H]502.2, 実測値502.2.分析HPLC(10分の勾配):純度99%, 6.62分。
実施例8.
4−ニトロ−N,N,N−トリメチルアニリウム=トリフルオロメタンスルホン酸塩(18)の合成
Figure 2017523195
攪拌子を備えたフラスコを窒素パージし、そこにN,N−ジメチル−4−ニトロアニリン(17、0.7g、4.0mmol)及びベンゼン(10mL)を加えた。この溶液を攪拌しながら、そこに、周辺温度でメチル=トリフルオロメタンスルホナート(0.7mL、6.1mmol)を加えた。次いで、反応物を40℃で24時間加熱した。反応の終わりには、N,N,N−トリメチル−4−ニトロベンゼンアミニウム=トリフルオロメタンスルホナート(18、1.0g、3.0mmol、収率75%)が溶液から橙色固体として析出してきた。生成物を濾過し、エーテル(3×20mL)で洗い、100℃で1時間、高真空乾燥管に入れておいた。LCMS C13(M)計算値181.10; 実測値181.1; H NMR (d−DMSO, 500 mHz) δ 8.45 (d, 2H, J = 9.4 Hz); 8.26 (d, 2H, J = 9.3 Hz); 3.66 (s, 12H); 13C NMR (d−DMSO, 125 mHz) δ 151.0, 147.6, 124.9, 122.5, 56.24.
放射化学合成
実施例9.
K.2.2.2/K[18F]F錯体(19)の合成
18F]−フッ化物水溶液(1.0mL、18.5GBq/500mCi)は、West Point PAのP.E.T.Net(登録商標)Pharmaceuticalsから購入し、研究所まで送られてきた。衝撃終了時からの平均送達時間は、80分であり、配達されてきたら、本発明者らの遠隔操作の合成装置に移してSep−Pak light QMA[Sep−Pak light QMAカートリッジは、0.5Mの重炭酸カリウム5mL、脱イオン水5mL、及び5mLのMeCNで、使用前にあらかじめ調整しておいた]に送り込んだ。この輸送が完了したら、炭酸カリウム(15mg/mL;0.1mL)、続いて炭酸カリウム(30mg/ml、0.1mL)、4,7,13,16,21,24−ヘキサオキサ−1,10−ジアザビシクロ[8.8.8]ヘキサコサン(Kryptofix(登録商標)2.2.2.、15mg、0.04mmol)、及び1.2mLのMeCNの混合物を順次加えることにより、[18F]−フッ化物水溶液をQMA Sep−Pakから放出させた。穏やかな窒素気流下90℃で、及び真空下で、溶媒をエバポレートした。アセトニトリルを1mL分量で用いて共沸乾燥を2回繰り返し、無水Kryptofix2.2.2/K[18F]F錯体を生成させた。
実施例10.
4−ニトロ−N,N,N−トリメチルアニリニウム=トリフルオロメタンスルホナート(18)を用いた[18F]−フルオロアニリン(9a)の放射化合物合成
Figure 2017523195
4−ニトロ−N,N,N−トリメチルアニリニウム=トリフルオロメタンスルホナート(18)(5.0mg、0.02mmol)を0.3mLのDMSOに溶解させ、乾燥Kryptofix2.2.2/K[18F]−F塩(19)に加えた。得られる溶液を、120℃で3分間加熱した。加熱後、この反応バイアルの内容物を、脱イオン水10mLで希釈した。この溶液を3連で接続したSep−Pakカートリッジに通した。第一段階では、粗反応混合物を塩基性アルミナライトカートリッジに通し、続いてMerck LiChrolut(登録商標)SCXカートリッジに通して未反応K[18F]Fを除去した。第二段階では、反応混合物をSCX Sep−Pakカートリッジに通して、未反応トリメチルアニリニウム塩(18)を除去する。最終段階で、化合物を、10mLのエタノール&10mLの脱イオン水であらかじめ調整したC−18 Sep−Pakカートリッジ(Waters P.N. WAT020515、360mg)に通して、反応溶媒(例えば、ジメチルスルホキシド)を除去する。[18F]−1,4−フルオロニトロベンゼン(22a)は、C−18 Plus Sep−Pak上に保持された。0.1NのHClを10mL加えて、残存Kryptofix2.2.2をC−18 Plus Sep−Pakから洗い出した。無水メタノール2mLを加えることにより、このSep−Pakから[18F]−1,4−フルオロニトロベンゼンを溶出させた。[18F]−1,4−フルオロニトロベンゼンの精製の種々段階を示す模式図を図1に示す。[18F]−1,4−フルオロニトロベンゼンを含有する溶出メタノール溶液を、パラジウム黒(11.0mg、0.1mmol)、亜リン酸(0.10g、1.3mmol)、及び円錐攪拌子の入った、密閉した5mLマイクロバイアルに移した。次いで、得られる溶液を60℃で15分間加熱し、次いでこの反応混合物を25mmの0.45μmナイロン膜シリンジフィルターで濾過して、パラジウム黒を全て除去した。残る溶液を25mLの1NのNaOHに希釈して、Merck EN Sep−Pak(このSep−Pakは、5mLのEtOH、続いて10mLの1NのNaOHであらかじめ活性化しておいた)に移した。EN Sep−Pakに2mLのDCMを加えて、[18F]−4−フルオロアニリン(9a)を溶出させ、5mLマイクロバイアルマイクロ波ステーションに入れた。穏やかな窒素流を用いるとともに40℃で加熱して、この溶液の残存量が約0.2mLになるまでDCMの体積を減少させた。この反応混合物に、0.5mLのDMFを加え、この混合物を、1mL分量のDCMとともに2回共沸乾燥し、無水[18F]−フルオロアニリン(9a)のDMF溶液を生成させた。(9a)の体積を0.2mL未満に減らそうと試みたところ、生成物の顕著な揮発が起こったので、結果としてそれは行わないことにした。
実施例11.
18F]−カボザンチニブ、シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸[4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド(4−[18F]−フルオロ−フェニル)アミド)(1b)の放射化合物合成
Figure 2017523195
1−(4−(6,7−ジメトキシキノリン−3−イルオキシ)フェニルカルバモイル)シクロプロパンカルボン酸(10mg、0.024mmol、15)、2−(3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イル)−1,1,3,3−テトラメチルイソウロニウム=ヘキサフルオロホスファート(V)(19mg、0.05mmol)、及びN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(20μL、0.1mmol)の混合物を、0.3mLのDMFに溶解させて、[18F]−4−フルオロアニリン(9a)の入った5mLマイクロバイアルに加えた。次いで、反応物を、マイクロ波装置を用いて、10〜20Wで20分間、85℃で加熱した。この加熱期間後、マイクロバイアルに、25mMのリン酸カリウム二塩基性溶液5.0mL、アセトニトリル1.5mLを加え、この溶液を、9.4×250mmの、5ミクロンZorbax SB−C18カラムに添加し、均一溶媒移動相に45%のアセトニトリル及び65%の25mMのリン酸カリウム二塩基性溶液(pH9.0)を用いた。UV検出器を254nmに設定した。これらの条件を用いると、[18F]−カボザンチニブは30分のマークで単離された。次いで、この試料を25mMのリン酸カリウム二塩基性25mLで希釈し、全試料をWaters Sep−Pak C18 Plus Shortカートリッジに添加した。Waters Sep−Pak C18 Plus Shortカートリッジは、1カートリッジあたり吸着剤360mg、粒子径55〜105μm(品番WAT020515)であり、エタノール5ml、続いて脱イオン水10mLであらかじめ活性化しておいた。全溶液をC18 Sep−Pakに添加した後、最終生成物を、エタノール0.5mLで溶出させて、902.8MBq/24.4mCiの[18F]−カボザンチニブ、シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸[4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド(4−[18F]−フルオロ−フェニル)アミド、1bを得た。このピークは、分析HPLCに同時注入した参照標準物質を介して[18F]−カボザンチニブ1bであることを確認し、放射化学純度は>99%であった(図2)。システムAでは、[18F]−カボザンチニブ1bは、非放射性標準物質1と同時溶出し、10.2〜10.5分というRを有していた。システムBでは、[18F]−カボザンチニブ1bは、非放射性標準物質1と同時溶出し、14.5〜14.8分というRを有していた。Zorbax SB C18 HPLCカラムを用い、50%のアセトニトリル及び50%の25mMのリン酸カリウム二塩基性の蒸留水溶液からなる均一溶媒移動相を用いて、比活性を測定した。UVを254nMで観測し、流速は1mL/分であり、1100PSIの背圧を生成した。この方法を用いて、比活性を6点較正曲線に対して測定し、42.2+/−10GBq/μmol(1.14+/−0.2Ci/μmol)であることが判明した。
実施例12.
18F]−カボザンチニブの放射化合物合成:マイクロ波照射条件の多様性。
実施例11に記載されるとおりのカップリング反応を、様々なワット数及び溶媒でマイクロ波加熱を変化させて行った。結果を表1に示す。反応が20W超の出力で行われた場合、顕著な量の前駆体分解が認められた。[18F]−カボザンチニブ1bの単離量は、反応溶媒としてDMFを使用すると増加が見られ、DMSO、THF、またはDMF/DMSO混合物の場合は減少した。[18F]−カボザンチニブ1bは、HPLC精製後、高い放射化学純度(>99%)で、放射化学収率(13%、崩壊補正後)で単離された(903MBq+/−120MBq;24.4mCi+/−3.2mCi、n=10)。比活性は、42.2GBq/μmol+/−7.5GBq/μmol(1.14Ci/μmol+/−0.2Ci/μmol)であった。この放射性生成物の保持時間は、2つの別々の分析HPLCシステム(システムA及びB)を使用して、図2に示すとおり、非放射性標準物質カボザンチニブの同時注入により確認した。
Figure 2017523195
実施例13.
血漿中の放射性代謝産物分析
7.4〜6.4MBq(0.2〜0.17mCi)の[18F]−カボザンチニブを、無胸腺BALB/Cマウス(Harlan)に注入した。これらの動物は、注入、トレーサー取り込み、及び血液試料採取中、1〜2%イソフルラン状態に維持した。[18F]−カボザンチニブ注入の15分後及び60分後に、対側尾静脈または後眼窩神経叢から、100μLの等分量の血液試料を、リチウムヘパリンコーティングした試験管に収集した。これらの試料を、血漿分離のため4℃で、10,000rpmで10分間遠心し、等量のメタノールで洗った。血漿のメタノール抽出物10μLを、TLCプレート(シリカゲルGHLF;分割、2.5×10cm;250ミクロン)を横断させて、非放射性参照化合物と一緒にスポットし、温風を吹きかけて乾燥させ、TLCチャンバー中で展開させた。この試験で使用したTLC溶液は、8%メタノール含有ジクロロメタンであり、この溶液は約0.55のRを与えた。展開が完了した後、TLCプレートを放射性TLCスキャナー(BioscanAR2000)に乗せ、このスキャナーでTLCプレートを15分間スキャンした。ピーク面積を計算して、[18F]−カボザンチニブの代謝産物特性を求めた。
実施例14.
マウスにおけるPET画像化
齧歯類画像撮影実験を、小動物専用microPET(登録商標)F120(商標)スキャナー(Siemens Preclinical Solutions、Knoxville、TN)で行った。静的及び動的PET画像化試験の両方を、無胸腺BALB/Cマウス(Harlan)及び定位移植したU87腫瘍細胞で行った。マウスには、尾静脈を介して約6.4〜7.4MBq(0.17〜0.2mCi)の[18F]−カボザンチニブを投与した。マウスは、トレーサー注入中、及び画像撮影期間全体を通じて、麻酔した(2%イソフルラン含有Oを流速1mL/分で)。注入後、各マウスをmicroPETスキャナーに寝かせた。注入から約15分後、2時間の動的スキャンまたは45分の静的スキャンいずれかを行う前に、57Coポイント源を使用して10分間の透過スキャンを行った。マウスは、呼吸を目視で観察し、加熱パッドを使用して、全手順を通じて体温を維持した。OSEM 2Dアルゴリズムを使用して、PETデータを、128×128×95画像行列(最終ボクセル寸法は0.79×0.79×0.8mmになる)に再構築した。不感時間、崩壊補正、減衰補正、及び正規化を、全てのPETデータに適用した。データは、Siemens ASIPro VMソフトウェアパッケージバージョン6.6を使用して、手作業で目的の標準化体積を描くことにより分析した。
実施例15.
18F]−カボザンチニブ(1b)のIn vivo PET画像化
同位置においてU87腫瘍細胞が定位移植されて19日後のマウス3匹及び腫瘍のない動物2匹で、2時間、動的PET取得を行った。図3からわかるとおり、腫瘍のない対照マウスで0.62MBq(0.17mCi)の[18F]−カボザンチニブの注入後に積算したPET画像は、これらの対照動物の脳における[18F]−カボザンチニブの取り込みが、ほぼまたは全くないことを示す(SUV平均0.19)。U87同位置移植マウスのPET画像では、[18F]−カボザンチニブ取り込みの顕著な増加が観測され(SUV平均0.50(n=3))、これらの動物では2.4〜2.6という高い腫瘍:脳比が測定された。MRIから、これらの腫瘍の位置を確認した。U87腫瘍細胞を同位置移植された3匹の動物全てにおいて、このトレーサーによる腫瘍の視覚化を観察することができた。これらの結果は、このトレーサーが、腫瘍のないマウスでは血液脳関門を横断せず、マウスに同位置移植されたU87には顕著に取り込まれることを示唆する。時間活性曲線から、腫瘍領域におけるトレーサーの一定した蓄積を2時間にわたって観測することができ、最大腫瘍取り込みは、注射後60分であった。
図3は、[18F]−カボザンチニブを注射したマウスのポジトロン断層撮影(PET)画像を示す。フレームは、対照マウス、すなわち腫瘍を有していないもののPET画像を示す。フレームBは、U87腫瘍細胞を定位で移植されたマウスのPET画像を示す。画像は、6.3MBq(0.17mCi)の[18F]−カボザンチニブの注射後15〜45にわたって積算されたフレームである。腫瘍:脳比は、脳の非腫瘍領域中の[18F]−カボザンチニブ量に対する腫瘍中の[18F]−カボザンチニブの量の比であるが、この比は、定位置移植されたU87腫瘍細胞について2.6〜2.8と測定された。フレームCは、フレームBに示したU87腫瘍を定位置移植された同じマウスのMRI画像を示す。フレームDは、腫瘍の位置及び腫瘍領域におけるPETトレーサー取り込みを確認するために、同じ動物のPET画像を、MRI(フレームC)と同じ構図で示している。
実施例16.
定位置頭蓋内外科手技。
動物手技は全て、確立された指針及びプロトコルに従って行った。無胸腺BALB/Cマウス(Harlan)を麻酔し(2%イソフルラン含有Oを流速1L/分)、定位アトラスに配置してから手術を行った。頭蓋正中切開を作り、十字縫合を配した。十字縫合から、2mm外側×2mm後方の座標を使用し、歯科用ドリルで小口径の穴を開けた。Hamiltonシリンジ(30g)を使用し、3mmの深さに挿入して、2.5×10個のU87細胞(ATCC)を含有する10μLのRPMIを3分かけて注入した。骨ワックス(Ethicon)を用いて穿頭孔を密閉し、続いてVeterinary Tissue Adhesive(3M)を用いて切開を閉鎖した。マウスが麻酔から覚めたら、疼痛または苦痛の兆候をどのようなものも観察して、必要があれば、適切な獣医学的手当を施した。7日後、マウスで画像化プロトコルを開始し、疾患の進行を観測した。
実施例17.
体内分布
無胸腺BALB/Cマウスの群に、U87腫瘍細胞を皮下移植し(N=6)、麻酔し、[18F]−カボザンチニブ(4〜10MBq)を100μLの10%エタノール含有生理食塩水に加えて投与した。イソフルラン(2%)で迅速鎮痛した後、トレーサーの注入後15分及び60分の時点で、動物を断頭により屠殺した。血液試料を採取するとともに、肝臓、腎臓、心臓、肺、筋肉、胃、大腸、小腸、膀胱、脾臓、脳、及び大腿骨の各部分を解体して重量測定した。各試料の放射能を、ガンマ線計数器(1480 Wizard(商標)3 Automatic Gamma Counter、PerkinElmer)を用いて測定した。崩壊補正した放射能濃度を、組織1グラムあたりの注入量のパーセンテージ(%ID/g)として計算した。
18F]−カボザンチニブの体内分布データ及びin vivo代謝
実施例18.
18F]−カボザンチニブ(1b)のin vivo代謝
18F]−カボザンチニブのin vivo安定性の結果を、図4にまとめる。マウスから採取した血漿試料から抽出した[18F]−カボザンチニブは、腫瘍のマウスと野生型マウスとの間で、このトレーサーの代謝に有意差を示さなかった。マウス血漿からメタノール10μLで抽出したものを、TLCプレートを横断させて非放射性参照化合物と同時スポットし、スポットしたものを、温風を吹き付けて乾燥させ、TLCチャンバーで展開した。この試験で使用したTLC溶液は、8%メタノール含有ジクロロメタンであり、この溶液はR約0.55を与えた。展開完了後、TLCプレートを放射性TLCスキャナー(Bioscan AR2000)に乗せ、このスキャナーでTLCプレートを15分間スキャンした。ピーク面積を計算して、[18F]−カボザンチニブの代謝産物特性を求めた。抽出された放射能の内容をTLCで分析したところ、このトレーサーの80%超が、この試験の経過時間を通して、未変化のままであったことを示した。この分析で1種類の放射性代謝産物のみが見られ、この産物は親化合物よりも極性が高かったことから、[18F]−カボザンチニブはin vivoで安定なことが示唆される。マウスにおける[18F]−カボザンチニブの体内分布を、注入後15分及び60分の時点での画像化検査完了後に収穫した死後マウス組織の放射能アッセイを通じての両方で検査した(n=6)。
図5は、マウスにおける[18F]−カボザンチニブの体内分布分析を示す。棒グラフは、注入15分後(青)、及び注入60分後(赤)の、マウス(n=6)における[18F]−カボザンチニブの体内分布(%ID/g)を表す。注入15分後のマークでは、トレーサー取り込みの最大量は、肝臓で見られ(14.4±3.1%ID/g)、続いて、腎臓(14.2±3.0%ID/g)、心臓(12.9±3.2%ID/g)、膀胱(7.1±6.5%ID/g)、小腸(7.0±2.4%ID/g)、肺(6.5±1.1%ID/g、胃(5.2±1.7%ID/g)、脾臓(4.7±1.2%ID/g)、大腸(4.7±2.1%ID/g)、大腿骨(2.9±1.0%ID/g)、筋肉(4.4±1.1%ID/g)、血液(1.8±0.2%ID/g)、そして脳(0.9±0.2%ID/g)であった。注入後60分の時点では、トレーサー取り込みの最大量は、肝臓で見られ(14.0±1.9%ID/g)、続いて、腎臓(11.7±1.5%ID/g)、小腸(10.7±1.1%ID/g)、心臓(9.5±1.5%ID/g)、胃(8.4±1.5%ID/g)、肺(4.9±0.8%ID/g、膀胱(4.3±1.2%ID/g)、大腸(4.6±0.9%ID/g)、筋肉(4.2±0.3%ID/g)、脾臓(3.6±0.6%ID/g)、血液(2.2±0.3%ID/g)、大腿骨(1.8±0.8%ID/g)、そして脳(0.9±0.1%ID/g)であった。これらの結果は、大腿骨で最小量の放射能が見られたこと及び骨へのフッ素の分布は、この化合物に関して大した問題ではなかったことを示唆し、したがって、放射標識の良好な安定性を支持する。また、これらの結果は、この化合物が血液脳関門を横断しなかったように見えることを示す。
実施例19.
MRI
MRI分析は全て、Bruker 7.0T/20cm水平型Biospec MRIシステム(Bruker BioSpin、Ettlingen、Germany)で行い、及びRF送信/受信用にBruker 25−mm直角位相マウスヘッドコイルを使用した。マウスの麻酔を、2%イソフルラン含有100%Oにより導入して、尾静脈カテーテルの準備をした。ガドペンテト酸ジメグルミン(Gd−DTPA、Magnevist、Bayer)造影剤を、1mL/kg体重でマウス尾静脈に注射するために、蒸留水で0.5Mから0.0625Mに希釈した。Magnevist注射後、麻酔下のマウス(1〜2%イソフルラン含有100%Oで維持)をただちに、MRI画像化用に注文制作した、ノーズコーン及び噛み棒を備える動物ホルダーに移した。画像取得中、呼吸を観察した。同所腫瘍の所在について頭部RARE Tripliotを使用して偵察画像を収集した。続いて、同定した腫瘍を包括するように、以下のパラメータを使用して軸方向の画像を得た:TR/TE=1000/30ms、FOV=1.8cm、128の行列、切片厚さ1mmで6連続の切片に対するもの。マウスは、同一動物ホルダーに入れて保ち、18F−カボザンチニブ1bのPET画像化のため注意しながらPETスキャナー内に移動させた。Gd後軸方向MRI画像を使用して、PET画像との同時登録を行った。
他の実施形態
本開示において参照される全ての文献及び特許は、個々の文献または特許出願がそれぞれ具体的かつ個別に参照として援用されると示されるのと同じ度合いにおいて、参照として本明細書中援用される。参照として援用される特許または文献のいずれかにおける用語の意味が本開示で使用される用語の意味と矛盾する場合、本開示で使用される用語の意味が規制するものとする。そのうえさらに、上記の開示及び説明は、本発明の実施形態の例示にすぎない。当業者なら、そのような説明から、及び付属の図面及び請求項から、以下の請求項に定義されるとおりの本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な変更、修飾、及び多様性を成し得ることがすぐにわかるだろう。

Claims (44)

  1. 式Iの化合物:
    Figure 2017523195
    式中:
    及びRはそれぞれ、独立して、アルコキシまたはハロアルコキシであり;
    は、H、F、Cl、I、またはBrであり;かつ
    は、F、18F、Cl、I、またはBrである;
    またはその薬学上許容される塩の調製方法であって、以下:
    i)カップリング試薬の存在下、式8の化合物と式9の化合物を反応させて、式Iの化合物を生成させること:
    Figure 2017523195
    を含む、前記方法。
  2. 前記カップリング試薬は、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDCI)、ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(HOAt)、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリピロリジノホスホニウム=ヘキサフルオロホスファート(BOP試薬)、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリピロリジノホスホニウム=ヘキサフルオロホスファート(PyBOP)、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム=3−オキシド=ヘキサフルオロホスファート(HATU)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’N’−テトラメチルウロニウム=テトラフルオロボラート(TBTU)、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)ウラニウム(uranium)=ヘキサフルオロホスファート(HBTU)、O−[(エトキシカルボニル)シアノメチレンアミノ]−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム=テトラフルオロボラート(TOTU)、及び(1−シアノ−2−エトキシ−2−オキソエチリデンアミノオキシ)ジメチルアミノ−モルホリノ−カルベニウム=ヘキサフルオロホスファート(COMU)、またはそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記カップリング試薬は、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム=3−オキシド=ヘキサフルオロホスファート(HATU)、またはベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリピロリジノホスホニウム=ヘキサフルオロホスファート(PyBOP)である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記反応は、さらに、第三級アミン塩基を含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記第三級アミン塩基は、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、トリエチルアミン(TEA)、N−メチルイミダゾール、ピリジン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP)、3,4−ルチジン、4−メトキシピリジン、N−メチルモルホリン(NMO)、1,4−ジアザビシクル(bicycle)[2.2.2]オクタン(DABCO)、及び1,8−ジアザシクロウンデカ−7−エン(DBU)、またはそれらの組み合わせを含む、請求項4に記載の方法。
  6. 前記第三級アミン塩基は、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)である、請求項5に記載の方法。
  7. 前記反応は、さらに、非プロトン性極性溶媒を含む、請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記非プロトン溶媒は、アセトニトリル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、2−メトキシエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、tert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ベンゼン、トルエン、α,α,α−トリフルオロトルン(tolune)、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、四塩化炭素、塩化メチレン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、及びN−メチル−2−ピロリドン、またはそれらの組み合わせを含む、請求項7に記載の方法。
  9. 前記非プロトン溶媒は、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、またはそれらの組み合わせである、請求項8に記載の方法。
  10. 前記反応は、マイクロ波照射で加熱される、請求項1から9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記反応は、約10ワット〜約50ワットのマイクロ波照射で加熱される、請求項10に記載の方法。
  12. 前記反応は、約10ワット〜約20ワットのマイクロ波照射で加熱される、請求項10から11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記反応は、約20℃〜約100℃に加熱される、請求項1から11のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記反応は、約85℃に加熱される、請求項13に記載の方法。
  15. 式Iの化合物:
    Figure 2017523195
    式中:
    及びRはそれぞれ、独立して、アルコキシまたはハロアルコキシであり;
    は、H、F、Cl、Br、またはIであり;かつ
    は、F、18F、Cl、Br、またはIである;
    またはその薬学上許容される塩の調製方法であって、以下:
    i)前記式8の化合物と塩素化剤または臭素化剤を反応させて、式8aの化合物、式中、Xはクロロまたはブロモである、を生成させること:
    Figure 2017523195
    及び
    ii)塩基の存在下、該式8aの化合物と式9の化合物を反応させて、式(I)の化合物を生成させること:
    Figure 2017523195
    を含む、前記方法。
  16. 前記塩素化剤または臭素化剤は、塩化チオニル、臭化チオニル、塩化オキサリル、五塩化リン、または三塩化リンを含む、請求項15に記載の方法。
  17. 前記塩素化剤は、塩化オキサリルである、請求項16に記載の方法。
  18. 前記反応は、さらに、塩基を含む、請求項15から17のいずれか1項に記載の方法。
  19. 前記塩基は、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、トリエチルアミン(TEA)、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、ピリジン、N,N−ジメチルアミノ−4−ピリジン(DMAP)、及びN−メチルモルホリン(NMO)、またはそれらの組み合わせを含む、請求項18に記載の方法。
  20. 前記塩基は、炭酸カリウムである、請求項18及び19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 前記反応は、約20℃〜約40℃の範囲の温度に維持される、請求項15から20のいずれか1項に記載の方法。
  22. 前記反応は、約20℃〜約25℃の範囲の温度に維持される、請求項21に記載の方法。
  23. 前記式9の化合物は、式9aの化合物である、請求項1または15に記載の方法:
    Figure 2017523195
  24. 前記式9aの化合物の合成は、以下:
    i)式18の化合物とフッ素化試薬を反応させて、式22aの化合物を生成させること:
    Figure 2017523195
    及び
    ii)該式22aの化合物を還元して、式9aの化合物を生成させること:
    Figure 2017523195
    を含む、請求項23に記載の方法
  25. 前記フッ素化試薬は、クリプタンド/K[18F]であり、かつ該クリプタンドは、1,10−ジアザ−4,7,13,16,21,24−ヘキサオキサ−1,10−ジアザビシクロ[8.8.8]ヘキサコサン(Kryptofix2.2.2)である、請求項24に記載の方法。
  26. 前記フッ素化試薬は、1,10−ジアザ−4,7,13,16,21,24−ヘキサオキサ−1,10−ジアザビシクロ[8.8.8]ヘキサコサン(Kryptofix2.2.2)/K[18F]である、請求項24に記載の方法。
  27. 前記反応は、極性非プロトン溶媒を含む、請求項23から26のいずれか1項に記載の方法。
  28. 前記極性非プロトン溶媒は、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、N−メチル−2−ピロリドン、テトラヒドロフラン、及び1,4−ジオキサン、またはそれらの組み合わせを含む、請求項27に記載の方法。
  29. 前記極性非プロトン溶媒は、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、またはそれらの組み合わせである、請求項28に記載の方法。
  30. 前記極性非プロトン溶媒は、ジメチルスルホキシドである、請求項26及び27のいずれか1項に記載の方法。
  31. 前記式9aの化合物は、1つまたは複数のカラムを通過させることにより精製され、該カラムはそれぞれ、吸着剤及び/またはイオン交換樹脂が充填されている、請求項24に記載の方法。
  32. 前記吸着剤は、シリカゲル、中性アルミナ、塩基性アルミナ、オクタデシル炭素鎖(C18)結合シリカカラム、C8結合シリカ、シアノ結合シリカ、またはフェニル結合シリカを含む、請求項31に記載の方法。
  33. 前記イオン交換樹脂は、酸性イオン交換樹脂、またはカチオン交換樹脂である、請求項31に記載の方法。
  34. 前記カチオン性イオン交換樹脂は、スルホン酸アニオンを含む、請求項33に記載の方法。
  35. 前記還元工程(ii)は、金属触媒、酸、及び水素を含む、請求項24に記載の方法。
  36. 前記金属触媒は、パラジウム、白金、ロジウム、またはニッケルに由来する、請求項35に記載の方法。
  37. 前記金属触媒は、パラジウム黒である、請求項35及び36のいずれか1項に記載の方法。
  38. 前記酸は、鉱酸である、請求項35に記載の方法。
  39. 前記鉱酸は、亜リン酸である、請求項38に記載の方法。
  40. 前記工程(i)の反応は、約25℃〜120℃の範囲の温度に加熱される、請求項24から39のいずれか1項に記載の方法。
  41. 前記反応工程(i)は、約60℃の温度に加熱される、請求項40に記載の方法。
  42. 式1aの化合物:
    Figure 2017523195
    式中:
    は、Fまたは18Fである;
    またはその薬学上許容される塩の調製方法であって、以下:
    i)式10の化合物と塩素化剤を反応させて、式11の化合物を生成すること:
    Figure 2017523195
    ii)塩基の存在下、該式11の化合物と式23の化合物をカップリングさせて、式12の化合物を生成させること:
    Figure 2017523195
    iii)カップリング試薬の存在下、該式12の化合物と式13の化合物をカップリングさせて、式14の化合物を生成させること:
    Figure 2017523195
    iv)塩基の存在下、該式14の化合物を鹸化して、式15の化合物を生成させること:
    Figure 2017523195
    及び
    v)カップリング試薬の存在下、該式15の化合物と式9の化合物をカップリングさせて、式1aの化合物を生成させること:
    Figure 2017523195
    を含む、前記方法。
  43. 式1aの化合物:
    Figure 2017523195
    1a
    式中:
    は、Fまたは18Fである;
    またはその薬学上許容される塩の調製方法であって、以下:
    i)式10の化合物と塩素化剤を反応させて、式11の化合物を生成させること:
    Figure 2017523195
    ii)塩基の存在下、該式11の化合物と式23の化合物をカップリングさせて、式12の化合物を生成させること:
    Figure 2017523195
    iii)カップリング剤の存在下、該式12の化合物と式13の化合物をカップリングさせて、式14の化合物を生成させること:
    Figure 2017523195
    iv)塩基の存在下、該式14の化合物を鹸化して、式15の化合物を生成させること:
    Figure 2017523195
    v)該式15の化合物をハロゲン化剤と反応させて、式15aの化合物を生成させること;
    Figure 2017523195
    式中、
    Xは、クロロまたはブロモである;及び
    vi)該式15aの化合物と式9の化合物を反応させて、式1aの化合物を生成させること:
    Figure 2017523195
    を含む、前記方法。
  44. 式中R18Fである式9の化合物の調製は、さらに以下:
    i)式18の化合物とフッ素化試薬を反応させて、式22aの化合物を生成させること:
    Figure 2017523195
    及び
    ii)該式22aの化合物を還元して、式9aの化合物を生成させること:
    Figure 2017523195
    を含む、請求項42及び43のいずれか1項に記載の方法。
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