JP2017220483A - 真空チャック及び真空チャックの製造方法 - Google Patents

真空チャック及び真空チャックの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】シール部材を吸着台に容易に固定することができる真空チャックを提供する。【解決手段】真空チャック1は、ウエハWを保持する吸着台2と、環状のシール部材7とを備える。吸着台2には、吸引経路3と、環状凹部6と、が設けられている。シール部材7は、環状凹部6に嵌合されている。真空チャック1は、吸引経路3からの吸引によって、吸着台2の表面2aとウエハWとシール部材7とで画成される空間を負圧として負圧領域を形成することにより、吸着台2の表面2aにウエハWを吸着保持するように構成されている。シール部材7の内周面であって環状凹部6に嵌合される嵌合部8の少なくとも一部分は、環状凹部6の内側の側壁である内壁6aの径よりも小径に形成された小径部である。シール部材7は、小径部を押し広げるようにして内壁6aに嵌合されている。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体素子製造用のウエハやガラス基板等の基板を吸引することにより吸着台に保持する真空チャック及びその製造方法に関する。
従来、円柱状の吸着台の周側面の上端部に中央に向かって窪んだ断面V字状の溝を設け、この溝に、ゴムなどの弾性材料からなり、下から上にかけて徐々に外側に広がるように形成されている断面スカート状の環状のシール部材が設けられた真空チャックが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、板状部材にシール部材が接着剤で固定され、この板状部材を吸着台にネジ止めして取り外し可能に固定される真空チャックも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
当該構成の真空チャックによれば、半導体素子製造用のウエハやガラス基板などの基板に、反りやうねり又は段差がある場合でも、シール部材の上端部をその全周にわたって基板に当接させることで、基板と吸着面との間の間隙に密閉領域が形成される。このため、基板の反り等によって基板と吸着台との間に生じる間隙をシール部材で気密に囲うことができ、この気密領域を負圧として基板をしっかりと吸着台に保持することができる。
特開平07−308856号公報 特開2010−153419号公報
従来の真空チャックでは、シール部材を固定するために、円柱状の吸着台の周面に環状のV字状の溝を設け、この溝に環状のシール部材を嵌合させている。しかしながら、溝を吸着台の基板が吸着される吸着面(表面)に形成する場合、例えば厚さの薄い真空チャックにおいては深い溝を吸着台に形成することは困難であり、しっかりとシール部材を溝に固定することが困難であった。
また、シール部材を接着剤のみで固定することも考えられるが、接着剤の剥離等によるパーティクルが生じる虞がある。また、シール部材をネジで固定するには、ネジ孔のスペース確保などの問題で困難な場合もある。
本発明は、以上の点に鑑み、シール部材を吸着台に容易に固定することができる真空チャック及びその製造方法を提供することを目的とする。
[1]上記目的を達成するため、本発明の真空チャックは、
基板を吸着して保持する吸着台と、環状の弾性素材からなるシール部材とを備える真空チャックであって、
前記吸着台には、
前記吸着台の表面に開口する開口部を有する吸引経路と、
前記表面から窪み且つ前記開口部を囲うように環状に形成された環状凹部と、
が設けられ、
前記シール部材は、前記環状凹部に嵌合され、
前記真空チャックは、前記吸引経路からの吸引によって、前記吸着台の表面と前記基板と前記シール部材とで画成される空間を負圧として負圧領域を形成することにより、前記吸着台の表面に前記基板を吸着保持するように構成されているものであり、
前記シール部材の内周面であって前記環状凹部に嵌合される嵌合部の少なくとも一部分は、前記環状凹部の内側の側壁である内壁の径よりも小径に形成された小径部であり、
前記シール部材は、前記小径部を押し広げるようにして前記内壁に嵌合されていることを特徴とする。
本発明によれば、シール部材は、環状凹部の内壁の径よりも小径に形成された小径部を備えており、シール部材は、小径部を押し広げて環状凹部の内壁に嵌合されているため、シール部材がしっかりと環状凹部に固定される。よって、本発明によれば、シール部材を吸着台に容易に固定することができる真空チャックを提供することができる。
[2]また、本発明においては、環状凹部に、内壁との間でシール部材を挟んで固定する環状の固定部材を嵌合させることが好ましい。かかる構成によれば、Oリング又はCリングからなる環状の固定部材によって、シール部材の嵌合部を更に内壁へ押し付けることができ、よりしっかりとシール部材を環状凹部に固定することができる。
[3]また、本発明においては、前記環状凹部が、前記内壁に対向する外側の側壁である外壁を備えている場合には、前記環状凹部に、前記外壁と前記シール部材の外周面との間に位置させて固定部材を嵌合して、前記固定部材が、前記外壁で支えられることによって、前記内壁との間で前記シール部材を挟んで固定するように構成することもできる。
かかる構成によれば、固定部材は必ずしも環状である必要がなく、外壁で支えられた固定部材によって、シール部材の嵌合部を更に内壁へ押し付けることができ、よりしっかりとシール部材を環状凹部に固定することができる。
[4]また、本発明においては、前記シール部材は、前記環状凹部に嵌合する嵌合部と、前記嵌合部から前記吸着台の中央に向かって傾斜して前記吸着台の表面よりも上方へ延びる傾斜部と、を備え、前記傾斜部は、前記嵌合部が前記内壁に嵌合される前では傾斜しておらず、前記嵌合部の上端から上方へ延びて前記嵌合部と同一径に形成されており、前記傾斜部は、前記嵌合部が前記内壁に嵌合されるときに押し広げられることにより、前記嵌合部が広がると共に前記傾斜部の下端部も共に押し広げられて、上方に向かうに従って次第に縮径するように傾斜していることが好ましい。
本発明によれば、シール部材の上端部を予め傾斜させていなくとも、内壁よりも小径の嵌合部を内壁に嵌合させることによって内壁から上方へ延びる傾斜部が自己の復元力によって縮径する。これによって、シール部材を容易に製造することができ、真空チャック全体としても製造を容易とすることができる。
また、シール部材が内壁に嵌合する前はシール部材の上下が同一形状となる。このため、シール部材の上下を確認して内壁に嵌合させる必要がなく、シール部材の誤組みを防止することができる。
[5]また、本発明においては、前記シール部材は、前記環状凹部に嵌合する嵌合部と、前記嵌合部から前記吸着台の中央に向かって傾斜して前記吸着台の表面よりも上方へ延びる傾斜部と、を備え、前記傾斜部は、前記基板が前記吸着台に吸着されるときに前記基板に押されるようにして弾性的に内側へ傾倒可能であり、前記吸着台の表面には、前記環状凹部の径方向内側の開口端縁部に位置させて、傾倒する前記傾斜部を受け入れ可能に窪んだ環状の受入部が設けられていることが好ましい。
かかる構成によれば、受入部で傾斜部を受け入れることができるため、傾斜部が環状凹部から上方へ突出したままの状態で基板と吸着台の表面との間で挟まれることを防止でき、真空チャックの吸着時の吸着台の表面上の平坦度が低下することを防止することができる。
[6]また、本発明においては、前記シール部材は、前記環状凹部に嵌合する嵌合部と、前記嵌合部から上方へ向かって次第に拡径するように傾斜しながら前記吸着台の表面よりも上方へ延びる傾斜部と、を備え、前記傾斜部は、前記基板が前記吸着台に吸着されるときに前記基板に押されるようにして弾性的に外側へ傾倒可能であり、前記吸着台の表面には、前記環状凹部の径方向外側の開口端縁部に位置させて、傾倒する前記傾斜部を受け入れ可能に窪んだ環状の受入部が設けられていることが好ましい。
かかる構成によれば、受入部で傾斜部を受け入れることができるため、傾斜部が環状凹部から上方へ突出したままの状態で基板と吸着台の表面との間で挟まれることを防止でき、真空チャックの吸着時の吸着台の表面上の平坦度が低下することを防止することができる。
[7]また、本発明においては、シール部材の下端部に、下方に向かって肉厚が厚くなるように肉厚に形成された肉厚部を設け、シール部材の下端部に、肉厚部が差し込まれるとともに肉厚部の形状と同一形状(ほぼ同一形状を含む形状)の差込溝を備え、シール部材とは別部材の差込部材を取り付けて、シール部材を、差込部材を介して環状凹部に固定してもよい。
かかる構成によれば、吸着台にシール部材をしっかりと固定することができる。
[8]また、本発明の真空チャックの製造方法は、
表面に開口する開口部を有する吸引経路と、前記表面から窪み且つ前記開口部を囲うように環状に形成された環状凹部と、が設けられた吸着台と、
前記環状凹部に嵌合する環状の弾性素材からなるシール部材と、
を備え、
前記吸引経路からの吸引によって、前記吸着台の前記表面と前記吸着台に載置される基板と前記シール部材とで画成される空間を負圧として負圧領域を形成することにより、前記吸着台の前記表面に前記基板を吸着保持するように構成されている真空チャックの製造方法であって、
前記シール部材の内周面であって前記環状凹部に嵌合される少なくとも一部分を、前記環状凹部の内側の側壁である内壁の径よりも小径に形成するシール部材の製造工程と、
前記シール部材の小径に形成された小径部を押し広げて前記内壁に嵌合させることにより前記シール部材を前記環状凹部に嵌合させるシール部材の取付工程とを有することを特徴とする。
本発明の真空チャックの製造方法によれば、製造工程によって、シール部材に、環状凹部の内側の側壁の径よりも小径に形成された小径部が設けられ、取付工程によって、シール部材は、小径部を押し広げて環状凹部の内壁に嵌合されているため、シール部材がしっかりと環状凹部に固定される。よって、本発明の真空チャックの製造方法によれば、シール部材を吸着台に容易に固定することができる真空チャックを製造することができる。
本発明の第1実施形態の真空チャックを模式的に一部断面で示す斜視図。 第1実施形態の真空チャックを分解して示す斜視図。 第1実施形態の真空チャックのリフトピンで基板を受けた状態の一部を示す断面図。 第1実施形態の真空チャックで基板を吸着保持させた状態の一部を示す断面図。 本発明の第2実施形態の真空チャックのシール部材を模式的に示す斜視図。 第2実施形態の真空チャックのリフトピンで基板を受けた状態の一部を示す断面図。 第2実施形態の真空チャックで基板を吸着保持させた状態の一部を示す断面図。 本発明の第3実施形態の真空チャックのシール部材を模式的に示す斜視図。 本発明の第4実施形態の真空チャックのシール部材を模式的に示す斜視図。 図10Aは本発明の第5実施形態の真空チャックを分解して示す断面図。図10Bは第5実施形態の真空チャックを組み立てた状態で示す断面図。
[第1実施形態]
図1から図4を参照して、本発明の真空チャックの第1実施形態を説明する。図1を参照して、第1実施形態の真空チャック1は、厚みが比較的薄い(例えば1mm〜2mm程度)略円板状のセラミックスからなる吸着台2を備えている。吸着台2は、炭化珪素、窒化アルミニウム、アルミナまたは窒化ケイ素などを主原料とする無機質固体粉末を焼成することにより作製される。
吸着台2には、吸着台2の表面2a(吸着面、吸着平面)に開口する開口部3aを有する吸引経路3(貫通孔)と、吸着台2に吸着されるウエハW(基板)を昇降させるためのリフトピン4が上方へ突出自在に挿通されるリフト孔5が形成されている。また、吸着台2の表面2aには、表面2aから下方へと窪み且つ吸引経路3の開口部3aを径方向に間隔を存して囲う環状凹部6(たとえば深さ1〜2[mm]、幅1〜10[mm])が環状に形成されている。環状凹部6に環状(Oリング形状のみならずC字形状を含む)のシール部材7が嵌合されている。
なお、吸着台2の表面2aは、環状凹部6を囲う環状に上方へ突出している環状凸部(例えば高さ30〜200[μm])を備えていてもよい。この場合、環状凸部の上端が吸着台2におけるウエハWとの当接箇所である表面2aの一部を構成する。また、吸着台2の表面2aは、上方へ突出する略円柱状、略半球状または略円錐台状の複数のピン(例えば高さ30〜200[μm])が、三角格子状、正方格子状または同心円状など、規則的に配置されて形成されていてもよい。この場合、複数のピンの上端が吸着台2におけるウエハWとの当接箇所である表面2aの少なくとも一部を構成する。この場合、表面2aは、環状凸部の上端や複数のピンの上端により構成される離散的な面の集合となる。
シール部材7は、ウレタンまたはフッ素ゴムなどの弾性素材により構成されている。シール部材7は、環状凹部6に嵌合される嵌合部8と、嵌合部8の上端から吸着台2の中央に向かって次第に縮径するように傾斜した傾斜部9とで構成されている。
傾斜部9は、ウエハWが吸着台2に吸着されるときにウエハWに押されるようにして傾斜部9が弾性的に傾倒している状態からウエハWの吸着台2への吸着が解除された状態に遷移したときには、傾斜部9は自己の復元力によって元の位置に戻るような弾性を備えている。この点が勘案されて、シール部材7を構成する素材の選択およびシール部材7の肉厚が設計されている。
シール部材7の内周面であって環状凹部6に嵌合される嵌合部8の少なくとも一部分は、環状凹部6の内側の側壁である内壁6aの径よりも小径に形成された小径部である。図2に分解して示すように、本実施形態においては、シール部材7は、環状凹部6に嵌合される前の状態においては、下端から上端にかけて同一の径で構成されており、換言すれば、シール部材7全体が小径部で構成されているということができる。なお、本発明の小径部は本実施形態のものに限らず、嵌合部の少なくとも一部の内周面が内壁よりも小径であればよい。また、シール部材7の少なくとも内周面が内壁6aの径よりも小径であればよく、シール部材7の外周面は内壁6aの径以上の径であってもよい。
シール部材7はその下端部分を押し広げるようにして環状凹部6の内壁6aに被せることにより環状凹部6に嵌合される。シール部材7は、全体が小径部で構成されているため、自己の復元力により、上端部が上方に向かうに従って次第に縮径するように傾斜した傾斜部9となる。
傾斜部9はウエハWが吸着台2に吸着されるときにウエハWに押されるようにして弾性的に内側へ傾倒可能となっている。また、吸着台2の表面2aには、環状凹部6の径方向内側の開口端縁部に位置させて、内側へ傾倒する傾斜部9を受け入れ可能に下方へ窪んだ環状の受入部10が設けられている。
また、環状凹部6は内壁6aに対向する外側の側壁である外壁6bを備えている。そして、環状凹部6には、外壁6bとシール部材7の外周面との間に位置させて環状の固定部材11が嵌合されている。
本実施形態の真空チャック1でウエハWを吸着させるには、まず、図3に示すように、3つのリフト孔5からリフトピン4を上方へ夫々突出させる。リフトピン4は、その上端がシール部材7の上端よりも上方に位置するように突出される。そして、一対の搬送アームCで運ばれたウエハWが3つのリフトピン4の上に載置される。
その後、一対の搬送アームCを引き抜き、リフトピン4を図示省略したアクチュエータでリフト孔5内まで下降させることにより、ウエハWがシール部材7の上に載置される。シール部材7の上端部はウエハWの荷重によって若干撓みながらウエハWを支える。従って、シール部材7の上端部は、ウエハWに対して略全周に渡って当接することができる。
そして、吸引経路3から図示省略した真空ポンプで吸引して、吸着台2の表面2a、シール部材7及びウエハWで画成された空間を負圧領域として、図4に示すように、ウエハWを吸着台2の表面2a上に吸着保持する。このとき、傾斜部9は受入部10に受け入れられると共に吸着台2の表面2aと面一になる。従って、傾斜部9が内側に傾倒して吸着台2の表面2aとウエハWとの間に挟まれることを防止することができ、吸着台2の表面2aの平坦度を維持することができる。ウエハWに対して所定の加工や処理を施した後は、真空ポンプでの吸引を停止してリフトピン4でウエハWを図3に示すように持ち上げる。そして、搬送アームCでウエハWは次の工程へ運ばれる。
本実施形態の真空チャック1によれば、ウエハWが吸着台2の表面2a側に載置された際、シール部材7の一部である傾斜部9を、ウエハWに反りまたはうねりなどがあっても全周またはほぼ全周にわたりウエハWに対して当接させることができる。そして、吸引経路3を通じてウエハWと、吸着台2と、シール部材7とにより囲まれている空間(内側空間)が真空吸引される。これにより、当該内側空間に負圧領域が形成され、シール部材7が、傾斜部9を弾性的に傾倒させるようにして弾性変形して、図4に示すように、吸着台2の表面2a(吸着平面)と同じ高さとなる。その結果、ウエハWを全体的に吸着台2の表面2aに当接させることができ、吸着台2の平坦度の向上が図られる。
また、本実施形態の真空チャック1によれば、シール部材7は、環状凹部6の内壁6aの径よりも小径に形成された小径部で全体が構成されており、シール部材7は、小径部である下端部を外方へ押し広げて環状凹部6の内壁6aに被せるようにして嵌合されているため、シール部材7がしっかりと環状凹部6に固定される。よって、本実施形態の真空チャック1によれば、例えば1mm〜2mm程度の厚みが比較的薄くて深い溝を形成することができない吸着台2に、シール部材7を容易に固定することができる。
また、本実施形態においては、内壁6aとの間でシール部材7を挟んで固定する環状の固定部材11が環状凹部6に嵌合されている。この環状の固定部材11によってシール部材7の嵌合部8を更に内壁6aへ押し付けることができ、また、嵌合部8の外側への広がりを抑えることができ、よりしっかりとシール部材7を環状凹部6に固定することができる。
また、シール部材7は、内壁6aに嵌合される前の状態では下端から上端にかけて同一径で構成されている。換言すれば、シール部材7全体が小径部となっている。このため、シール部材7の下端部に位置する嵌合部8を押し広げるようにして内壁6aに嵌合させると、シール部材7の上端部に位置する傾斜部9は、嵌合部8が押し広げられることによって傾斜部9の下端部も一緒に押し広げられ、傾斜部9は自己の復元力によって上方に向かって次第に縮径する形状となる。即ち、シール部材7には、内壁6aへの嵌合時に自然に傾斜部9が形成される。従って、予め傾斜部9が形成されるようにシール部材7を構成する必要がなくシール部材7の製造が容易となる。
また、シール部材7の下端から上端にかけて同一径で構成しているため、シール部材7が上下対称形状となる。これにより、シール部材7のうち、内壁6aに嵌合させた部分が嵌合部8となり、残りの部分が傾斜部9となる。従って、予め傾斜部9を形成したシール部材と比較して、誤って傾斜部9を内壁6aに嵌合させてしまうことが防止でき、シール部材7の誤組みを防止することができる。
次いで、本実施形態の真空チャック1の製造方法について説明する。真空チャック1を製造するには、まず、吸着台2の製造工程として、炭化珪素、窒化アルミニウム、アルミナまたは窒化ケイ素などを主原料とする無機質固体粉末を焼成して円盤状の吸着台2を作成する。そして、吸着台2の表面2a(上面)に吸引経路3と環状凹部6とを形成して吸着台2が完成する。
また、シール部材7の製造工程として、ウレタンまたはフッ素ゴムなどの弾性素材で環状凹部6の内壁6aよりも小径の環状のシール部材7を形成する。このとき、シール部材7は、下端から上端にかけて同一径となっている。
そして、シール部材7の取付工程として、シール部材7の下端部を押し広げて環状凹部6の内壁6aに被せるようにして、シール部材7が環状凹部6に嵌合される。このとき、シール部材7の上端部に位置する傾斜部9は、嵌合部8が押し広げられることによって傾斜部9の下端部も一緒に押し広げられ、傾斜部9は自己の復元力によって上方に向かって次第に縮径する形状となる。即ち、シール部材7には、内壁6aへの嵌合時に自然に傾斜部9が形成される。
そして、固定部材11の取付工程として、環状の固定部材11を環状凹部6に嵌合して、固定部材11で内壁6aにシール部材7の嵌合部8を押し付け、シール部材7を環状凹部6によりしっかりと固定している。
なお、本実施形態においては、例えば1mm〜2mm程度の厚みが比較的薄い吸着台2を備えた真空チャック1を説明したが、本発明の真空チャックはこれに限らない。例えば、吸着台2の厚みが1mm未満であるものや、2mmを超えるものであってもよく、これによっても同様に本発明の「吸着台にシール部材を容易に固定することができる」という効果を得ることができる。
[第2実施形態]
図5、図6及び図7を参照して、本発明の真空チャックの第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態において第1実施形態と同一のものは同一の符号を付して説明を省略する。
図5に示すように、第2実施形態の真空チャック1は、傾斜部9が上方へ向かうに従って次第に径方向外側へ広がるように傾斜している点で第1実施形態のものと構成が相違する。また、図6に示すように、傾斜部9が径方向外側へ広がっているため、受入部10’も外側に設けられている。嵌合部8の内周面は、内壁6aの径よりも小径に形成されている。なお、本実施形態の嵌合部8の外周面も内壁6aの径よりも小径に形成されているが、本発明の嵌合部の外周面は内壁6aの径以上の径であってもよい。
本実施形態の真空チャック1でウエハWを吸着させるには、まず、図6に示すように、3つのリフト孔5からリフトピン4を上方へ夫々突出させる。リフトピン4は、その上端がシール部材7の上端よりも上方に位置するように突出される。そして、一対の搬送アームCで運ばれたウエハWが3つのリフトピン4の上に載置される。
その後、一対の搬送アームCを引き抜き、リフトピン4を図示省略したアクチュエータでリフト孔5内まで下降させることにより、ウエハWがシール部材7の上に載置される。シール部材7の上端部はウエハWの荷重によって若干撓みながらウエハWを支える。従って、シール部材7の上端部は、ウエハWに対して略全周に渡って当接することができる。
そして、吸引経路3から図示省略した真空ポンプで吸引して、吸着台2の表面2a、シール部材7及びウエハWで画成された空間を負圧領域として、図7に示すように、ウエハWを吸着台2の表面2a上に吸着保持する。このとき、傾斜部9は受入部10’に受け入れられると共に吸着台2の表面2aと面一になる。従って、傾斜部9が外側に傾倒して吸着台2の表面2aとウエハWとの間に挟まれることを防止することができ、吸着台2の表面2aの平坦度を維持することができる。ウエハWに対して所定の加工や処理を施した後は、真空ポンプでの吸引を停止してリフトピン4でウエハWを図6に示すように持ち上げる。そして、搬送アームCでウエハWは次の工程へ運ばれる。
本実施形態の真空チャック1によれば、シール部材7の嵌合部8の少なくとも内周面は、環状凹部6の内壁6aの径よりも小径に形成された小径部であり、シール部材7は、小径部である嵌合部8を外方へ押し広げて環状凹部6の内壁6aに被せるようにして嵌合されているため、シール部材7がしっかりと環状凹部6に固定される。よって、本実施形態の真空チャック1によれば、厚みが比較的薄くて深い溝を形成することができない吸着台2に、シール部材7を容易に固定することができる。
また、本実施形態においては、内壁6aとの間でシール部材7を挟んで固定する環状の固定部材11が環状凹部6に嵌合されている。この環状の固定部材11によってシール部材7の嵌合部8を更に内壁6aへ押し付けることができ、また、嵌合部8の外側への広がりを抑えることができ、よりしっかりとシール部材7を環状凹部6に固定することができる。
なお、本実施形態においては、例えば1mm〜2mm程度の厚みが比較的薄い吸着台2を備えた真空チャック1を説明したが、本発明の真空チャックはこれに限らない。例えば、吸着台2の厚みが1mm未満であるものや、2mmを超えるものであってもよく、これによっても同様に本発明の「吸着台にシール部材を容易に固定することができる」という効果を得ることができる。
[第3実施形態]
図8を参照して、本発明の第3実施形態の真空チャック1を説明する。第3実施形態の真空チャック1は、シール部材7の嵌合部8が環状凹部6に嵌合される前から傾斜部9が傾斜している点を除いて第1実施形態のものと同一に構成されている。
本実施形態の真空チャック1によれば、シール部材7の嵌合部8は、環状凹部6の内壁6aの径よりも小径に形成された小径部で構成されており、シール部材7は、嵌合部8を外方へ押し広げて環状凹部6の内壁6aに被せるようにして嵌合されているため、シール部材7がしっかりと環状凹部6に固定される。よって、本実施形態の真空チャック1によれば、厚みが比較的薄くて深い溝を形成することができない吸着台2に、シール部材7を容易に固定することができる。
また、本実施形態においても、第1実施形態のものと同様にして、内壁6aとの間でシール部材7を挟んで固定する環状の固定部材11を環状凹部6に嵌合させることができる。この環状の固定部材11によってシール部材7の嵌合部8を更に内壁6aへ押し付ければ、嵌合部8の外側への広がりを抑えることができ、よりしっかりとシール部材7を環状凹部6に固定することができる。
次いで、本実施形態の真空チャック1の製造方法について説明する。真空チャック1を製造するには、まず、第1実施形態と同様に、吸着台2の製造工程として、炭化珪素、窒化アルミニウム、アルミナまたは窒化ケイ素などを主原料とする無機質固体粉末を焼成して円盤状の吸着台2を作成する。そして、吸着台2の表面2a(上面)に吸引経路3と環状凹部6とを形成して吸着台2が完成する。
また、シール部材7の製造工程として、ウレタンまたはフッ素ゴムなどの弾性素材で環状凹部6の内壁6aよりも小径の環状のシール部材7を形成する。このとき、シール部材7の下端部は、内壁6aの径よりも小径の嵌合部8となっている。また、シール部材7の上端部は、上方に向かうに従って次第に縮径するように傾斜した傾斜部9となっている。
そして、シール部材7の取付工程として、シール部材7の下端部である嵌合部8を押し広げて環状凹部6の内壁6aに被せるようにして、シール部材7が環状凹部6に嵌合される。
そして、固定部材11の取付工程として、環状の固定部材11を環状凹部6に嵌合して、固定部材11で内壁6aにシール部材7の嵌合部8を押し付け、シール部材7を環状凹部6によりしっかりと固定している。
なお、本実施形態においては、例えば1mm〜2mm程度の厚みが比較的薄い吸着台2を備えた真空チャック1を説明したが、本発明の真空チャックはこれに限らない。例えば、吸着台2の厚みが1mm未満であるものや、2mmを超えるものであってもよく、これによっても同様に本発明の「吸着台にシール部材を容易に固定することができる」という効果を得ることができる。
[第4実施形態]
次に図9を参照して、本発明の第4実施形態の真空チャック1を説明する。第4実施形態の真空チャック1は、シール部材7の嵌合部8が環状凹部6に嵌合される前から傾斜部9が径方向外側へ拡径するように広がっており、かつ、嵌合部8も傾斜部9と同一の傾斜角度で傾斜している点を除いて、第2実施形態のものと同一に構成されている。
本実施形態の真空チャック1によれば、シール部材7の傾斜した嵌合部8の内周面の少なくとも一部分は、環状凹部6の内壁6aの径よりも小径に形成された小径部であり、シール部材7は、小径部である嵌合部8を外方へ押し広げて環状凹部6の内壁6aに被せるようにして嵌合されているため、シール部材7がしっかりと環状凹部6に固定される。よって、本実施形態の真空チャック1によれば、厚みが比較的薄くて深い溝を形成することができない吸着台2に、シール部材7を容易に固定することができる。
また、本実施形態においては、内壁6aとの間でシール部材7を挟んで固定する環状の固定部材11を環状凹部6に嵌合させることができる。この環状の固定部材11によってシール部材7の嵌合部8を更に内壁6aへ押し付けることができ、また、嵌合部8の外側への広がりを抑えることができ、よりしっかりとシール部材7を環状凹部6に固定することができる。
なお、本実施形態においては、例えば1mm〜2mm程度の厚みが比較的薄い吸着台2を備えた真空チャック1を説明したが、本発明の真空チャックはこれに限らない。例えば、吸着台2の厚みが1mm未満であるものや、2mmを超えるものであってもよく、これによっても同様に本発明の「吸着台にシール部材を容易に固定することができる」という効果を得ることができる。
[第5実施形態]
次に図10A及び図10Bを参照して、本発明の第5実施形態の真空チャック1を説明する。第5実施形態の真空チャック1においては、下端から上端にかけて同一の径のシール部材7の下端部に位置する嵌合部8は、下方に向かって肉厚が厚くなるように肉厚に形成された肉厚部とされている。シール部材7の嵌合部8には、環状(Oリング形状のみならずC字形状を含む)の差込部材12が取り付けられている。図10Aに分解して示すように、差込部材12はシール部材7の径よりも大径に形成されており、環状凹部6に圧入できるように、環状凹部6と略同一径に形成されている。
差込部材12には、肉厚部としての嵌合部8の形状と同一形状(ほぼ同一形状を含む形状)の差込溝12aが設けられている。差込溝12aには肉厚部としての嵌合部8が径方向外方へ押し広げられるようにしながら差し込まれる。差込溝12aは、嵌合部8の形状と同一形状であるため、上方に向かって溝の幅が狭くなるように構成されており、差込溝12aに差し込まれた嵌合部8は、差込溝12aから脱落し難くなっている。
差込部材12はシール部材7とは別部材の比較的剛性の高い材料で形成されている。図10Bに示すように、この差込部材12を環状凹部6に圧入して嵌合させることによってシール部材7が環状凹部6に固定される。他の構成は第1実施形態の真空チャック1と同様に構成されている。
第5実施形態の真空チャック1によれば、他の実施形態と同様に、厚みが比較的薄く深い環状凹部6が形成できない吸着台2であっても、差込部材12を介して吸着台2の表面2aにシール部材7をしっかりと固定することができる。また、予め傾斜部9を形成しておく必要がなくシール部材7の製造が容易となる。
なお、差込部材12は必ずしも環状(Oリング形状のみならずC字形状を含む)である必要はなく、円弧状等の他の形状としてもよい。また、例えば、差込部材を円弧状に形成する場合には、周方向に間隔を存して複数配置してもよい。
なお、本実施形態においては、例えば1mm〜2mm程度の厚みが比較的薄い吸着台2を備えた真空チャック1を説明したが、本発明の真空チャックはこれに限らない。例えば、吸着台2の厚みが1mm未満であるものや、2mmを超えるものであってもよく、これによっても同様に本発明の「吸着台にシール部材を容易に固定することができる」という効果を得ることができる。
[他の実施形態]
上述した実施形態以外にも、シール部材7および環状凹部6のそれぞれの形状がさまざまに変更されてもよい。たとえば、シール部材7が略円形状の断面を有し、その上端部が吸着台2の表面2a(吸着平面)よりも上方に突出しているトーラス状に形成されていてもよい。同じく、環状凹部6が下底よりも短い上底が上側にある略台形状の断面を有するように形成されていてもよい。環状凹部6の底面よりも上側の開口部の幅が小さいため、環状凹部6がシール部材7をしっかりと保持することができ、シール部材7の環状凹部6からの脱落を防止することができる。
なお、シール部材7が蛇腹形状(ベローズ形状)であってもよい。環状凹部6の断面形状は、略台形状のほか、下端位置から上端位置に至る途中で突出する一または複数の凸部を有するような形状など、シール部材7が環状凹部6から外れることを防止し得るあらゆる形状であってもよい。また、シール部材7が中空のトーラス状に形成されていてもよい。また、環状凹部6が、シール部材7が収容される縦長の矩形状の上端部に、横方向に延在する横長の矩形状が連続する、L字断面形状を有するように形成されていてもよい。例えば、傾斜部9が一様な角度で傾斜するのではなく、傾斜角度が徐々に減少する又は増加するような形状に形成されてもよい。
本実施形態の真空チャック1における環状凹部6及びシール部材7は夫々略円環状に形成されているが、ウエハWの形状に合わせて楕円環状、矩形環状または正多角形環状など、環状であれば任意の形状に変更されてもよい。
本実施形態の真空チャック1によれば、ウエハWが吸着台2の表面2aに載置された際、シール部材7の傾斜部9がウエハWから荷重を受けることで弾性的に変形する。このため、ウエハWに反りまたはうねりなどがあっても、傾斜部9を全周またはほぼ全周にわたりウエハWに対して当接させることができる。
そして、吸引経路3を通じて、ウエハWと、吸着台2と、シール部材7とにより画成される空間(内側空間)が真空吸引される。これにより、当該内側空間に負圧領域が形成され、シール部材7の傾斜部9が更に弾性的に変形して吸着台2の表面2a(吸着平面)と同じ高さとなる(図4参照)。その結果、ウエハWを全体的に吸着台2の表面2aの当接箇所に当接させることができ、さらには吸着台2の平坦度の向上が図られる。
なお、シール部材7の嵌合部8の内周面に接着剤を塗布して内壁6aに固着させれば更に強固に固定することができる。これは第1から第4実施形態においても同様である。
また、第1実施形態においては、環状の固定部材11としてOリング状のものを用いて説明したが、本発明の環状の固定部材としては、Cリング状であっても本発明の効果を得ることができる。
また、上述の実施形態においては、厚さが比較的薄い真空チャック1を説明したが、本発明の真空チャックはこれに限らず、通常の厚さ(例えば、2mmを超える厚さ)であってもよい。また、本発明の真空チャックの厚さは1mm未満であってもよい。
また、シール部材は径を異ならせて複数あってもよく、これにより径の異なる基板も吸着することができる。また異なる径のシール部材を複数設けることにより、径方向外方に向かって上方に反った基板であっても径方向内側に位置するシール部材によって吸着することができる。
1 真空チャック
2 吸着台
2a 表面(吸着面、吸着平面)
3 吸引経路
3a 開口部
4 リフトピン
5 リフト孔
6 環状凹部
6a 内壁
6b 外壁
7 シール部材
8 嵌合部
9 傾斜部
10 受入部(第1実施形態)
10’ 受入部(第2実施形態)
11 固定部材
12 差込部材
12a 差込溝
W ウエハ(基板)
C 搬送アーム

Claims (8)

  1. 基板を吸着して保持する吸着台と、環状の弾性素材からなるシール部材とを備える真空チャックであって、
    前記吸着台には、
    前記吸着台の表面に開口する開口部を有する吸引経路と、
    前記表面から窪み且つ前記開口部を囲うように環状に形成された環状凹部と、
    が設けられ、
    前記シール部材は、前記環状凹部に嵌合され、
    前記真空チャックは、前記吸引経路からの吸引によって、前記吸着台の表面と前記基板と前記シール部材とで画成される空間を負圧として負圧領域を形成することにより、前記吸着台の表面に前記基板を吸着保持するように構成されているものであり、
    前記シール部材の内周面であって前記環状凹部に嵌合される嵌合部の少なくとも一部分は、前記環状凹部の内側の側壁である内壁の径よりも小径に形成された小径部であり、
    前記シール部材は、前記小径部を押し広げるようにして前記内壁に嵌合されていることを特徴とする真空チャック。
  2. 請求項1記載の真空チャックであって、
    前記環状凹部には、前記内壁との間で前記シール部材を挟んで固定する環状の固定部材が嵌合されていることを特徴とする真空チャック。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の真空チャックであって、
    前記環状凹部は、前記内壁に対向する外側の側壁である外壁を備え、
    前記環状凹部には、前記外壁と前記シール部材の外周面との間に位置させて固定部材が嵌合され、
    前記固定部材は、前記外壁で支えられることによって、前記内壁との間で前記シール部材を挟んで固定していることを特徴とする真空チャック。
  4. 請求項1から請求項3の何れか1項に記載の真空チャックであって、
    前記シール部材は、
    前記環状凹部に嵌合する嵌合部と、
    前記嵌合部から前記吸着台の中央に向かって傾斜して前記吸着台の表面よりも上方へ延びる傾斜部と、
    を備え、
    前記傾斜部は、前記嵌合部が前記内壁に嵌合される前では傾斜しておらず、前記嵌合部の上端から上方へ延びて前記嵌合部と同一径に形成されており、
    前記傾斜部は、前記嵌合部が前記内壁に嵌合されるときに押し広げられることにより、前記嵌合部が広がると共に前記傾斜部の下端部も共に押し広げられて、上方に向かうに従って次第に縮径するように傾斜していることを特徴とする真空チャック。
  5. 請求項1から請求項4の何れか1項に記載の真空チャックであって、
    前記シール部材は、
    前記環状凹部に嵌合する嵌合部と、
    前記嵌合部から前記吸着台の中央に向かって傾斜して前記吸着台の表面よりも上方へ延びる傾斜部と、
    を備え、
    前記傾斜部は、前記基板が前記吸着台に吸着されるときに前記基板に押されるようにして弾性的に内側へ傾倒可能であり、
    前記吸着台の表面には、前記環状凹部の径方向内側の開口端縁部に位置させて、傾倒する前記傾斜部を受け入れ可能に窪んだ環状の受入部が設けられていることを特徴とする真空チャック。
  6. 請求項1から請求項3の何れか1項に記載の真空チャックであって、
    前記シール部材は、
    前記環状凹部に嵌合する嵌合部と、
    前記嵌合部から上方へ向かって次第に拡径するように傾斜しながら前記吸着台の表面よりも上方へ延びる傾斜部と、
    を備え、
    前記傾斜部は、前記基板が前記吸着台に吸着されるときに前記基板に押されるようにして弾性的に外側へ傾倒可能であり、
    前記吸着台の表面には、前記環状凹部の径方向外側の開口端縁部に位置させて、傾倒する前記傾斜部を受け入れ可能に窪んだ環状の受入部が設けられていることを特徴とする真空チャック。
  7. 請求項1、請求項4から請求項6の何れか1項に記載の真空チャックであって、
    前記シール部材の下端部には、下方に向かって肉厚が厚くなる肉厚部が形成され、
    前記シール部材の下端部には、前記肉厚部が差し込まれる前記肉厚部と同一形状の差込溝を備える、前記シール部材とは別部材の差込部材が取り付けられ、
    前記シール部材は、前記差込部材を介して前記環状凹部に固定されていることを特徴とする真空チャック。
  8. 表面に開口する開口部を有する吸引経路と、前記表面から窪み且つ前記開口部を囲うように環状に形成された環状凹部と、が設けられた吸着台と、
    前記環状凹部に嵌合する環状の弾性素材からなるシール部材と、
    を備え、
    前記吸引経路からの吸引によって、前記吸着台の前記表面と前記吸着台に載置される基板と前記シール部材とで画成される空間を負圧として負圧領域を形成することにより、前記吸着台の前記表面に前記基板を吸着保持するように構成されている真空チャックの製造方法であって、
    前記シール部材の内周面であって前記環状凹部に嵌合される少なくとも一部分を、前記環状凹部の内側の側壁である内壁の径よりも小径に形成するシール部材の製造工程と、
    前記シール部材の小径に形成された小径部を押し広げて前記内壁に嵌合させることにより前記シール部材を前記環状凹部に嵌合させるシール部材の取付工程とを有することを特徴とする真空チャックの製造方法。
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