JP2017212761A - 無線通信装置、無線通信システム及び無線通信方法 - Google Patents

無線通信装置、無線通信システム及び無線通信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】無線通信システム全体の周波数利用効率が向上するように無線LAN基地局の設定を行うこと。
【解決手段】実施形態の無線通信装置は、無線LAN基地局の設定情報と無線環境情報とを収集する情報収集部と、収集した情報に基づき収集元の無線LAN基地局に対して設定すべきパラメータを求めるパラメータ算出部と、求めた前記パラメータを収集元の前記無線LAN基地局に対して送信及び設定するパラメータ設定部とを備え、前記無線LAN基地局は複数のチャネルのうち少なくとも一つのチャネルを使用して無線通信し、前記情報収集部は前記無線LAN基地局の周辺の無線環境を表す情報を前記無線環境情報として収集し、前記パラメータ算出部は前記無線環境情報に基づいて前記無線LAN基地局が使用すべきチャネルを決定するための指標値を計算し、前記指標値に基づき前記無線LAN基地局が使用すべきチャネルを前記パラメータとして求める。
【選択図】図1

Description

本発明は、ネットワーク制御型の無線通信装置、無線通信システム及び無線通信方法に関する。
本願は、2012年11月12日に日本へ出願された日本特願2012−248430号、2013年7月22日に日本へ出願された日本特願2013−151812号、および、2013年8月26日に日本へ出願された日本特願2013−175038号に対して優先権を主張し、それらの内容をここに援用する。
近年、ノートパソコンやスマートフォン等の持ち運び可能で高性能な無線端末の普及により企業や公共スペースだけではなく、一般家庭でもIEEE802.11標準規格の無線LAN(Local Area Network)が広く使われるようになっている。IEEE802.11標準規格の無線LANには、2.4GHz帯を用いるIEEE802.11bやIEEE802.11g規格の無線LANと、5GHz帯を用いるIEEE802.11a規格の無線LANがある。
IEEE802.11bやIEEE802.11g規格の無線LANでは、2400MHzから2483.5MHz間に5MHz間隔で13チャネルが用意されている。ただし、同一場所で複数のチャネルを使用する際は、干渉を避けるためスペクトルが重ならないようにチャネルを使用すると最大で3チャネル、場合によっては4チャネルまで同時に使用できる。
一方、IEEE802.11a規格では、日本の場合は、5170MHzから5330MHz間、及び、5490MHzから5710MHz間でそれぞれ互いに重ならない8チャネル及び11チャネルの合計19チャネルが規定されている。なお、IEEE802.11a規格では、チャネル当たりの帯域幅が20MHzに固定されている(非特許文献1)。
無線LANの最大伝送速度は、IEEE802.11b規格の場合は11Mbps(bits per second)であり、また、IEEE802.11a規格やIEEE802.11g規格の場合は54Mbpsである。ただし、ここでの伝送速度は物理レイヤ上での伝送速度である。実際にはMAC(Medium Access Control)レイヤでの伝送効率が50〜70%程度であるため、実際のスループットの上限値はIEEE802.11b規格では5Mbps程度、IEEE802.11a規格やIEEE802.11g規格では30Mbps程度である。また、伝送速度は、情報を送信しようとする通信局が増えれば更に低下する。
一方で、有線LANでは、Ethernet(登録商標)の100Base−Tインタフェースをはじめ、各家庭にも光ファイバを用いたFTTH(Fiber to the home)の普及から、100Mbpsの高速回線の提供が普及しており、無線LANにおいても更なる伝送速度の高速化が求められている。
そのため、2009年に標準化が完了したIEEE802.11n規格では、これまで20MHzと固定されていたチャネル帯域幅が最大で40MHzに拡大され、また、空間多重送信技術(MIMO:Multiple input multiple output)技術の導入が決定された。IEEE802.11n規格で規定されているすべての機能を適用し送受信を行うと物理レイヤでは最大で600Mbpsの通信速度を実現可能である。
更に、現在、標準化仕様が検討されているIEEE802.11acでは、チャネル帯域幅を80MHzや最大で160MHzまで拡大することや、空間分割多元接続(SDMA:Space Division Multiple Access)を適用したマルチユーザMIMO(MU−MIMO)送信方法の導入等が検討されている。IEEE802.11ac規格で規定されているすべての機能を適用し送受信を行うと物理レイヤでは最大で約6.8Gbpsの通信速度を実現可能である(例えば、非特許文献2参照)。
IEEE802.11規格の無線LANは、2.4GHz帯又は5GHz帯の免許不要な周波数帯で運用するため、IEEE802.11無線LAN対応基地局(以下、アクセスポイント(Access Point)と称し、図面においてはAPと図示する)は、無線LANセル(BSS:Basic Service Set)を形成する際に、自無線LAN基地局で対応可能な周波数チャネルのうち、どの周波数チャネルで運用するのか決定する必要がある。さらに、自無線LAN基地局の電波が届く範囲で同じ又は隣接する周波数チャネルを使用するその他の無線LANセルが存在する場合は、干渉低減のために、自無線LAN基地局の送信出力値を決定する必要がある。
そして、自セルで使用するパラメータの設定値および自無線LAN基地局において対応可能なその他のパラメータを定期的に送信するBeaconフレームや無線端末から受信するProbe Requestフレームに対するProbe responseフレーム等に記載し、運用が決定された周波数チャネル上でフレームを送信し、配下の無線端末および周辺の他通信局に通知することで、セルの運用を行っている。
自セルで使用するパラメータの設定値には、例えば、アクセス権取得に関するパラメータ値やQoS(Quality of Services)等のパラメータ値が含まれる。また、自無線LAN基地局において対応可能なその他のパラメータには、フレーム送信に用いる帯域幅、制御フレーム送信に使用する基本データレート(BSS:Basic Rate Set)やデータ送受信可能なデータレートに関するデータレートセットなどが含まれる。
無線LAN基地局における、周波数チャネルや送信電力値およびその他のパラメータの選択および設定方法として、例えば、(1)無線LAN基地局の製造メーカで設定されたデフォルトのパラメータ値をそのまま使用する方法、(2)無線LAN基地局を運用するユーザが手動で設定した値を使用する方法、(3)各無線LAN基地局が起動時に自局において検知する無線環境情報に基づいて自律的にパラメータ値を選択し設定する方法、および、(4)アクセスポイントコントローラなどの集中制御サーバで決定されたパラメータ値を使用し設定する方法などを挙げられる。
前述の通り、チャネル当たりの帯域幅を40MHz、80MHz、160MHzと広くする場合、5GHz帯において同一場所で同時に使えるチャネル数は、9チャネル、4チャネル、2チャネルと少なくなる。すなわち、チャネル当たりの帯域幅が増加するにつれて、使えるチャネル数が低減することになる。
また、同一場所で同時に使えるチャネル数として、2.4GHz帯の無線LANでは3つ、5GHz帯の無線LANでは2つ、4つ、9つ、又は19のチャネルが用意されているので、実際に無線LANを導入する際にはアクセスポイント(AP:Access Point)が自セル(BSS:Basic Service Set)内で使用するチャネルを選択する必要がある。
使用可能なチャネル数よりもBSS数が多い環境では、複数のBSSが同一チャネルを使うことになる(OBSS:Overlapping BSS)。無線LANでは、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance:搬送波感知多重アクセス)を用いて、チャネルが空いているときにのみデータの送信を行う自律分散的なアクセス制御が使われている。
具体的には、送信要求が発生した通信局は、まず所定のセンシング期間(DIFS:Distributed Inter-Frame Space)だけ無線媒体の状態を監視し、この間に他の通信局による送信信号が存在しなければ、ランダム・バックオフを行う。通信局は、引き続きランダム・バックオフ期間中も無線媒体を監視するが、この間にも他の通信局による送信信号が存在しない場合に、チャネルの利用権を得る。チャネルの利用権を得た通信局は同一BSS内の他の通信局にデータを送信したり、それらの通信局からデータを受信したりできる。このような制御を行うため、競合する通信セルや通信局が多いと得られるスループットが低下する。したがって、周辺環境をモニタリングし、適切なチャネルを選択することが重要になる。
アクセスポイントにおけるチャネルの選択方法は、IEEE802.11標準規格で定まっていないため、各ベンダーが独自のチャネル選択方法を使用しているが、最も一般的なチャネル選択方法は、干渉電力の最も少ないチャネルを選択する方法である。アクセスポイントは、一定期間すべてのチャネルの状態を検知し(スキャニングを実施し)、最も干渉電力が少ないチャネルを選択して、選択したチャネル上で配下の通信局とデータの送受信を行う。なお、干渉電力とは、近隣BSSや他システムから受信する信号のレベルである。
また、IEEE802.11規格では、BSS周辺の無線状況が変化した場合におけるチャネルの変更手順が規定されているが、基本的に、レーダ検出などによる強制移行以外は、一度選択したチャネルの再選択を行っていない。つまり、現状無線LANでは、無線状況の変化に応じたチャネルの最適化は行われていない。
守倉正博、久保田周治監修、「802.11高速無線LAN教科書」改訂三版、pp.6〜9、インプレスR&D、2008年3月 IEEE 802.11ac Draft Standard, D3.0, June 2012. R. Jain et al., "A quantitative measure of fairness and discrimination for resource allocation in shared computer system", Digital Equipment Corporation Technical Report, DEC-TR-301, September 1984.
前述した(1)〜(4)の周波数チャネルや送信電力値およびその他のパラメータの選択および設定方法のうち、特に、安価な無線LAN基地局は、製造メーカで設定されたデフォルトのパラメータをそのまま使用することが多い。しかし、近くに同じメーカの無線LAN基地局が複数台設置された環境の場合は、全ての無線LAN基地局が同じ周波数チャネルや送信電力値を使うことになるので、無線LAN基地局間で干渉が発生してしまい通信品質が劣化する問題がある。
一般家庭など比較的小規模なネットワークでは、無線LANを運用するユーザが適切なパラメータを設定することは考えられる。特に、外部干渉源がない環境では各種パラメータの設定は可能だが、都市部や集合住宅など周りで無線LANが使われている環境、または、中規模や大規模なネットワークでは、ユーザ又は管理者による適切なパラメータ設定が困難である。
各無線LAN基地局が起動時に自局において検知する無線環境情報に基づいて自律的にパラメータ値を選択する自律分散動作可能な無線LAN基地局では、無線LAN基地局が起動される順番によって適切なパラメータ値が異なる。また、それぞれの無線LAN基地局は自局における最適なパラメータ値を選択して設定するため、局所的に最適化が可能だが、システム全体の最適化はできず、さらに、周辺無線環境が変わった場合は対応が困難となる。
このため、例えば、大学やオフィス環境など数十台〜数百台の無線LAN基地局で形成される大規模な無線LANシステムの場合は、「無線LANコントローラ」と呼ばれる専用の装置を配置し、無線LANコントローラによって各無線LAN基地局のパラメータ値を決定し、無線LAN基地局に反映させるなどして無線LAN基地局の制御を行う方法がある。
しかし、これらの無線LANコントローラ製品では、制御対象とする無線LAN基地局は全て無線LANコントローラと同じメーカの製品でなければならない。また、同じメーカでも型番が異なる製品を混在させることはできない場合が多く、制御対象とする無線LAN基地局はすべて同じ建物内または同じ構内に設置しなければならないなどいくつかの制約がある。そして、無線LANコントローラは高価な装置であり、前述したように大規模なネットワーク運用に適しているが、一般家庭などにおける無線LAN基地局の制御に向いていない。
このように、これまでの無線LANコントローラなどの無線LAN基地局を制御する専用制御機器、または、ソフトウェアを用いた無線LAN一括管理システムでは、制御対象の無線LAN基地局は同じメーカの製品でなければならなかった。また、同じメーカでも型番が異なる製品を混在させることはできない場合が多く、制御対象となる無線LAN基地局はすべて同じ建物内または同じ構内のネットワークに接続しなければならないなどの制約があるという問題がある。
また、既存の無線LANシステムは、自律分散的に動作する。また、前述の通り、一度選択したチャネルの再選択は基本的に行っていないため、各々のアクセスポイントの起動時における周辺の無線環境に基づいて使用するチャネルを選択する。環境変化(例えば、起動中のアクセスポイント数の変化、各々のアクセスポイント配下の無線端末装置の変化、各々のセル内の無線装置により送出されるデータ量の変化など)が起きても使用チャネルの最適化を行なっていないため、各々のセルのスループット間で差が生じたり、システム全体でもスループットが劣化したりするという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、無線通信システム全体の周波数利用効率が向上するように無線LAN基地局の設定を行うことができる無線通信装置、無線通信システム及び無線通信方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、基地局が密集している環境において局地的なスループットの低下を回避することができる無線通信装置、無線通信システム及び無線通信方法を提供することを目的とする。
本発明は、無線通信ネットワークを構成する無線LAN基地局が動作するために必要な設定を行う無線通信装置であって、前記無線LAN基地局に設定されている設定情報と、前記無線LAN基地局における無線環境情報とを収集する情報収集部と、収集した前記設定情報と前記無線環境情報とに基づき、収集元の無線LAN基地局に対して設定すべきパラメータを求めるパラメータ算出部と、求めた前記パラメータをネットワークを介して収集元の前記無線LAN基地局に対して送信し、パラメータ設定を行うパラメータ設定部とを備える無線通信装置である。
好ましくは、本発明の無線通信装置は、前記無線LAN基地局の属性に関する属性情報を記憶するデータベースを有し、前記パラメータ算出部は、前記設定情報、前記無線環境情報、および、前記属性情報に基づいて前記パラメータを求める。
好ましくは、本発明の無線通信装置において、前記情報収集部は、異なるメーカ、異なる型番、異なるバージョンの前記無線LAN基地局のそれぞれから前記設定情報と前記無線環境情報とを収集する。
好ましくは、本発明の無線通信装置において、前記情報収集部は、前記無線LAN基地局のそれぞれにおいて、周波数チャネル上で運用する周辺の基地局数、受信する受信信号のレベル、チャネルの時間占有率を前記無線環境情報として収集し、前記パラメータ算出部は、前記無線環境情報に基づいて、各々の前記無線LAN基地局において無線環境が改善するように、前記パラメータを求める。
好ましくは、本発明の無線通信装置において、前記情報収集部は、前記無線LAN基地局のそれぞれにおいて、周波数チャネル上で運用する周辺の基地局数、使用可能最大帯域幅、周辺他基地局より受信する受信信号のレベルを前記無線環境情報として収集し、前記パラメータ算出部は、前記無線環境情報に基づいて、各々の前記無線LAN基地局において無線環境が改善するように、前記パラメータを求める。
好ましくは、本発明の無線通信装置において、前記情報収集部は、前記無線LAN基地局配下の無線端末のそれぞれにおいて、周波数チャネル上で運用する周辺他基地局数、受信する受信信号のレベル、チャネルの時間占有率を前記無線環境情報として収集する。
好ましくは、本発明の無線通信装置において、前記情報収集部は、前記無線LAN基地局配下の無線端末のそれぞれにおいて、周波数チャネル上で運用する周辺他基地局数、使用可能帯域幅、受信する受信信号のレベルを前記無線環境情報として収集する。
好ましくは、本発明の無線通信装置において、前記情報収集部は、前記無線環境情報として、前記無線LAN基地局で一定期間にわたって収集された情報の瞬時値、または、前記無線LAN基地局で一定期間にわたって収集された情報の統計値、瞬時値、平均値、最小値、もしくは、最大値を収集する。
好ましくは、本発明の無線通信装置において、前記情報収集部及び前記パラメータ設定部は、外部インタフェース用プロトコルを用いて情報収集及びパラメータの設定を行う。
好ましくは、本発明の無線通信装置において、前記パラメータ設定部は、定期的な実施、ネットワーク側のオペレータによる手動実施、サービスを受けるユーザの要求による手動実施、または予め決められた事象が発生した際の実施のいずれかによって前記パラメータ設定を実施する。
好ましくは、本発明の無線通信装置において、前記データベースは、新たな機種の無線LAN基地局の発売、または、既存の無線LAN基地局の機能変更に応じてアップデートされる。
好ましくは、本発明の無線通信装置において、前記無線LAN基地局は、複数のチャネルのうち少なくとも一つのチャネルを使用して無線通信を行い、前記情報収集部は、前記無線LAN基地局が検知した周辺無線環境を表す情報を前記無線環境情報として収集し、前記パラメータ算出部は、前記無線環境情報に基づいて、前記無線LAN基地局が使用すべきチャネルを決定するための指標値を計算し、前記指標値に基づき前記無線LAN基地局が使用すべきチャネルを前記パラメータとして求める。
好ましくは、本発明の無線通信装置において、前記パラメータ算出部は、前記指標値として、使用可能な全てのチャネルに対して、U=1−他無線装置による該当チャネルの媒体使用率で表されるU値を計算し、前記U値が最大となるチャネルまたは前記U値が予め設定された閾値以上となるチャネルのうちの1チャネルを前記無線LAN基地局に割り当てる仮チャネルとして決定する。
好ましくは、本発明の無線通信装置において、前記パラメータ算出部は、前記指標値として、使用可能な全てのチャネルに対して、U=満足度で表されるU値を計算し、前記U値が最大となるチャネルまたは前記U値が予め設定された閾値以上となるチャネルのうちの1チャネルを前記無線LAN基地局に割り当てる仮チャネルとして決定する。
好ましくは、本発明の無線通信装置において、前記パラメータ算出部は、前記指標値として、使用可能な各チャネルに対して、U=単位時間当たりにおいて無線LAN基地局が当該チャネルを占有可能な時間長/単位時間当たりにおいて前記無線LAN基地局がフレーム送受信を行うのに必要な総時間長で表されるU値を計算し、前記U値が最大となるチャネルまたは前記U値が予め設定された閾値以上となるチャネルのうちの1チャネルを前記無線LAN基地局に割り当てる仮チャネルとして決定する。
好ましくは、本発明の無線通信装置において、前記パラメータ算出部は、前記指標値として、使用可能な各チャネルおよび帯域幅に対して、U=前記無線LAN基地局が使用可能な各チャネルを周辺基地局と共用した場合に取得可能なスループット(見込みスループット)/前記無線LAN基地局のみが使用可能な各チャネルを使用した場合(他干渉基地局がない場合)に取得可能なスループットで表されるU値を計算し、前記U値が予め設定された閾値β以上となるチャネルおよび帯域幅を前記無線LAN基地局に割り当てる仮チャネルおよび仮帯域幅として決定する。
好ましくは、本発明の無線通信装置において、前記U値が前記閾値β以上となるチャネルおよび帯域幅が存在しない場合は、前記U値が最大となるチャネルおよび帯域幅を前記無線LAN基地局に割り当てる前記仮チャネルおよび前記仮帯域幅として決定する。
好ましくは、本発明の無線通信装置において、前記パラメータ算出部は、前記指標値として、使用可能な全てのチャネルに対して、U=無線LAN基地局が取得可能なスループット/要求トラヒック量で表されるU値を計算し、前記U値が最大となるチャネルまたは前記U値が予め設定された閾値以上となるチャネルのうちの1チャネルを前記無線LAN基地局に割り当てる仮チャネルとして決定する。
好ましくは、本発明の無線通信装置において、前記パラメータ算出部は、前記各無線LAN基地局における前記仮チャネルを算出し、前記各無線LAN基地局における前記U値と、全ての前記無線LAN基地局における前記U値の総和Utotalを算出し、予め設定された閾値UTH以下のU値を有する無線LAN基地局の中から1つの無線LAN基地局を選択し、所定条件を満たすチャネルを算出し、前記チャネルを選択した前記無線LAN基地局の新しい仮チャネルとする動作を予め設定されたMax_r回繰り返し実施する。
好ましくは、本発明の無線通信装置において、r回目の繰り返し計算におけるUtotalをUtotal (r)とすると、前記所定条件を満たすチャネルは、Utotal (r)≧α・Utotal (r−1)の条件下で、選択した前記無線LAN基地局のU値が、U≧βとなるチャネル(0≦α、β≦1)である。
好ましくは、本発明の無線通信装置において、前記パラメータ算出部は、前記各無線LAN基地局における前記仮チャネルを算出し、前記各無線LAN基地局における前記U値と、全ての前記無線LAN基地局における前記U値の総積Uproductを算出し、予め設定された閾値UTH以下のU値を有する無線LAN基地局の中から1つの無線LAN基地局を選択し、所定条件を満たすチャネルを算出し、前記チャネルを選択した前記無線LAN基地局の新しい仮チャネルとする動作を予め設定されたMax_r回繰り返し実施する。
好ましくは、本発明の無線通信装置において、r回目の繰り返し計算におけるUproductをUproduct (r)とすると、前記所定条件を満たすチャネルは、Uproduct (r)≧α・Uproduct (r−1)の条件下で、選択した前記無線LAN基地局のU値が、U≧βとなるチャネル(0≦α、β≦1)である。
好ましくは、本発明の無線通信装置において、前記パラメータ算出部は、すべての前記無線LAN基地局のU値が1となった場合、又は、所定の繰り返し計算の回数が予め設定されたMax_r回になった場合、又は、予め設定された収束条件を満たした場合に、その時点での各無線LAN基地局の前記仮チャネルを各々の前記無線LAN基地局に設定するチャネルとして決定する。
好ましくは、本発明の無線通信装置において、前記パラメータ算出部は、チャネルを割り当てる全ての無線LAN基地局の前記U値の合計である合計U値を計算し、前記合計U値が劣化しないように、所定の条件を満たすU値を持つ無線LAN基地局に割り当てるチャネルの最適化を行う。
好ましくは、本発明の無線通信装置において、前記パラメータ算出部は、チャネルを割り当てる全ての無線LAN基地局の前記U値の乗算値を計算し、前記U値の乗算値が劣化しないように、所定の条件を満たすU値を持つ無線LAN基地局に割り当てるチャネルの最適化を行う。
好ましくは、本発明の無線通信装置において、前記パラメータ算出部は、前記無線LAN基地局又は無線端末の時間占有率又は前記時間占有率と同等なパラメータ値を用いて、前記U値を計算する。
好ましくは、本発明の無線通信装置において、前記無線LAN基地局は、複数の無線通信方式のうち少なくとも一つの無線通信方式のチャネルを使用して無線通信を行い、前記情報収集部は、前記無線LAN基地局が検知した周辺無線環境を表す情報を前記無線環境情報として収集し、前記パラメータ算出部は、前記無線環境情報に基づいて、前記無線LAN基地局が使用すべき無線通信方式を決定するための指標値を計算し、前記指標値に基づき前記無線LAN基地局が使用すべき無線通信方式を前記パラメータとして求める。
好ましくは、本発明の無線通信装置において、前記パラメータ算出部は、前記指標値として、各々の前記無線LAN基地局において、U=他の無線通信方式に移行した場合の見込みスループット/現在使用中のシステムにおける平均スループットで表されるU値を計算し、前記U値が最大となる無線通信方式のチャネルを前記無線LAN基地局に割り当てる仮無線通信方式のチャネルとして決定し、繰り返し計算により、最終的に使用すべき無線通信方式のチャネルを決定する。
本発明は、無線通信ネットワークを構成する無線LAN基地局が動作するために必要な設定を行うマネジメントエンジンを備える無線通信システムであって、前記マネジメントエンジンは、前記無線LAN基地局に設定されている設定情報と、前記無線LAN基地局における無線環境情報とを収集する情報収集部と、収集した前記設定情報と前記無線環境情報とに基づき、収集元の無線LAN基地局に対して設定すべきパラメータを求めるパラメータ算出部と、求めた前記パラメータをネットワークを介して収集元の前記無線LAN基地局に対して送信し、パラメータ設定を行うパラメータ設定部とを備え、前記無線LAN基地局は、前記情報収集部から情報収集の要求を受けると、前記設定情報と前記無線環境情報とを前記マネジメントエンジンへ送信する情報送信部と、前記パラメータ設定部から前記パラメータを受け取ると、前記パラメータに基づき自己の設定を行う設定部とを備える。
好ましくは、本発明の無線通信システムにおいて、前記マネジメントエンジンは、前記無線LAN基地局の属性に関する属性情報を記憶するデータベースを有し、前記パラメータ算出部は、前記設定情報、前記無線環境情報、および、前記属性情報に基づいて前記パラメータを求める。
好ましくは、本発明の無線通信システムにおいて、前記情報収集部は、異なるメーカ、異なる型番、異なるバージョンの前記無線LAN基地局のそれぞれから前記設定情報と前記無線環境情報とを収集する。
好ましくは、本発明の無線通信システムにおいて、前記情報収集部は、前記無線LAN基地局配下の無線端末のそれぞれにおいて、周波数チャネル上で運用する周辺他基地局数、受信する受信信号のレベル、チャネルの時間占有率を前記無線環境情報として収集する。
好ましくは、本発明の無線通信システムは、複数のチャネルのうち少なくとも一つのチャネルを使用して無線通信を行う複数の無線LAN基地局を具備し、前記無線LAN基地局は、周辺無線環境を検知して、前記周辺無線環境を表す情報を前記無線環境情報として生成し、生成した前記無線環境情報を前記マネジメントエンジンに通知する周辺無線環境通知部を備え、前記パラメータ算出部は、前記無線環境情報に基づいて、前記無線LAN基地局が使用すべきチャネルを決定するための指標値を計算し、前記指標値に基づき前記無線LAN基地局が使用すべきチャネルを前記パラメータとして求める。
好ましくは、本発明の無線通信システムにおいて、前記パラメータ算出部は、前記指標値として、使用可能な全てのチャネルに対して、U=1−他無線装置による該当チャネルの媒体使用率で表されるU値を計算し、前記U値が最大となるチャネルを前記無線LAN基地局に割り当てる仮チャネルとして決定する。
好ましくは、本発明の無線通信システムにおいて、前記パラメータ算出部は、前記指標値として、使用可能な全てのチャネルに対して、U=満足度で表されるU値を計算し、前記U値が最大となるチャネルを前記無線LAN基地局に割り当てる仮チャネルとして決定する。
好ましくは、本発明の無線通信システムにおいて、前記パラメータ算出部は、前記指標値として、使用可能な各チャネルに対して、U=単位時間当たりにおいて無線LAN基地局が当該チャネルを占有可能な時間長/単位時間当たりにおいて前記無線LAN基地局がフレーム送受信を行うのに必要な総時間長で表されるU値を計算し、前記U値が最大となるチャネルを前記無線LAN基地局に割り当てる仮チャネルとして決定する。
好ましくは、本発明の無線通信システムは、複数の無線通信方式のうち少なくとも一つの無線通信方式のチャネルを使用して無線通信を行う複数の無線LAN基地局を具備し、前記無線LAN基地局は、周辺無線環境を検知して、前記周辺無線環境を表す情報を前記無線環境情報として生成し、生成した前記無線環境情報を前記マネジメントエンジンに通知する周辺無線環境通知部を備え、前記パラメータ算出部は、前記無線環境情報に基づいて、前記無線LAN基地局が使用すべき無線通信方式を決定するための指標値を計算し、前記指標値に基づき前記無線LAN基地局が使用すべき無線通信方式を前記パラメータとして求める。
本発明は、無線通信ネットワークを構成する無線LAN基地局が動作するために必要なパラメータ設定を行う無線通信システムが行う無線通信方法であって、前記無線LAN基地局に設定されている設定情報と、前記無線LAN基地局における無線環境情報とを収集する情報収集ステップと、収集した前記設定情報と前記無線環境情報とに基づき、収集元の無線LAN基地局に対して設定すべきパラメータを求めるパラメータ算出ステップと、求めた前記パラメータをネットワークを介して収集元の前記無線LAN基地局に対して送信し、パラメータ設定を行うパラメータ設定ステップとを有する。
好ましくは、本発明の無線通信方法の前記パラメータ算出ステップにおいて、前記設定情報、前記無線環境情報、および、データベースに記憶された前記無線LAN基地局の属性に関する属性情報に基づいて前記パラメータを求める。
好ましくは、本発明の無線通信方法の前記情報収集ステップにおいて、異なるメーカ、異なる型番、異なるバージョンの前記無線LAN基地局のそれぞれから前記設定情報と前記無線環境情報とを収集する。
好ましくは、本発明の無線通信方法の前記情報収集ステップにおいて、前記無線LAN基地局配下の無線端末のそれぞれにおいて、周波数チャネル上で運用する周辺他基地局数、受信する受信信号のレベル、チャネルの時間占有率を前記無線環境情報として収集する。
好ましくは、本発明の無線通信方法において、前記無線LAN基地局は、複数のチャネルのうち少なくとも一つのチャネルを使用して無線通信を行い、前記情報収集ステップにおいて、前記無線LAN基地局が検知した周辺無線環境を表す情報を前記無線環境情報として収集し、前記パラメータ算出ステップにおいて、前記無線環境情報に基づいて、前記無線LAN基地局が使用すべきチャネルを決定するための指標値を計算し、前記指標値に基づき前記無線LAN基地局が使用すべきチャネルを前記パラメータとして求める。
好ましくは、本発明の無線通信方法の前記パラメータ算出ステップにおいて、前記指標値として、使用可能な全てのチャネルに対して、U=1−他無線装置による該当チャネルの媒体使用率で表されるU値を計算し、前記U値が最大となるチャネルを前記無線LAN基地局に割り当てる仮チャネルとして決定する。
好ましくは、本発明の無線通信方法の前記パラメータ算出ステップにおいて、前記指標値として、使用可能な全てのチャネルに対して、U=満足度で表されるU値を計算し、前記U値が最大となるチャネルを前記無線LAN基地局に割り当てる仮チャネルとして決定する。
好ましくは、本発明の無線通信方法の前記パラメータ算出ステップにおいて、前記指標値として、使用可能な各チャネルに対して、U=単位時間当たりにおいて無線LAN基地局が当該チャネルを占有可能な時間長/単位時間当たりにおいて前記無線LAN基地局がフレーム送受信を行うのに必要な総時間長で表されるU値を計算し、前記U値が最大となるチャネルを前記無線LAN基地局に割り当てる仮チャネルとして決定する。
好ましくは、本発明の無線通信方法において、前記無線LAN基地局は、複数の無線通信方式のうち少なくとも一つの無線通信方式のチャネルを使用して無線通信を行い、前記情報収集ステップにおいて、前記無線LAN基地局が検知した周辺無線環境を表す情報を前記無線環境情報として収集し、前記パラメータ算出ステップにおいて、前記無線環境情報に基づいて、前記無線LAN基地局が使用すべき無線通信方式を決定するための指標値を計算し、前記指標値に基づき前記無線LAN基地局が使用すべき無線通信方式を前記パラメータとして求める。
本発明の一態様は、無線通信ネットワークを構成する無線LAN基地局が動作するために必要な設定を行う無線通信装置であって、前記無線LAN基地局に設定されている設定情報と、前記無線LAN基地局における無線環境情報とを収集する情報収集部と、収集した前記設定情報と前記無線環境情報とに基づき、収集元の無線LAN基地局に対して設定すべきパラメータを求めるパラメータ算出部と、求めた前記パラメータをネットワークを介して収集元の前記無線LAN基地局に対して送信し、パラメータ設定を行うパラメータ設定部とを備え、前記無線LAN基地局は、複数の無線通信方式のうち少なくとも一つの無線通信方式のチャネルを使用して無線通信を行い、前記情報収集部は、前記無線LAN基地局が検知した周辺無線環境を表す情報を前記無線環境情報として収集し、前記パラメータ算出部は、前記無線環境情報に基づいて、前記無線LAN基地局が使用すべき無線通信方式を決定するための指標値として、各々の前記無線LAN基地局において、
UX=他の無線通信方式に移行した場合の見込みスループット/現在使用中のシステムにおける平均スループット
で表されるUX値を計算し、前記UX値が最大となる無線通信方式のチャネルを前記無線LAN基地局に割り当てる仮無線通信方式のチャネルとして決定し、繰り返し計算により、最終的に使用すべき無線通信方式のチャネルを決定する。
本発明の一態様は、無線通信ネットワークを構成する無線LAN基地局が動作するために必要な設定を行うマネジメントエンジンを備える無線通信システムであって、前記マネジメントエンジンは、前記無線LAN基地局に設定されている設定情報と、前記無線LAN基地局における無線環境情報とを収集する情報収集部と、収集した前記設定情報と前記無線環境情報とに基づき、収集元の無線LAN基地局に対して設定すべきパラメータを求めるパラメータ算出部と、求めた前記パラメータをネットワークを介して収集元の前記無線LAN基地局に対して送信し、パラメータ設定を行うパラメータ設定部とを備え、前記無線LAN基地局は、前記情報収集部から情報収集の要求を受けると、前記設定情報と前記無線環境情報とを前記マネジメントエンジンへ送信する情報送信部と、前記パラメータ設定部から前記パラメータを受け取ると、前記パラメータに基づき自己の設定を行う設定部とを備え、前記無線通信システムは、複数の無線通信方式のうち少なくとも一つの無線通信方式のチャネルを使用して無線通信を行う複数の無線LAN基地局を具備し、前記無線LAN基地局は、周辺無線環境を検知して、前記周辺無線環境を表す情報を前記無線環境情報として生成し、生成した前記無線環境情報を前記マネジメントエンジンに通知する周辺無線環境通知部を備え、前記パラメータ算出部は、前記無線環境情報に基づいて、前記無線LAN基地局が使用すべき無線通信方式を決定するための指標値として、各々の前記無線LAN基地局において、
UX=他の無線通信方式に移行した場合の見込みスループット/現在使用中のシステムにおける平均スループット
で表されるUX値を計算し、前記UX値が最大となる無線通信方式のチャネルを前記無線LAN基地局に割り当てる仮無線通信方式のチャネルとして決定し、繰り返し計算により、最終的に使用すべき無線通信方式のチャネルを決定する。
本発明の一態様は、無線通信ネットワークを構成する無線LAN基地局が動作するために必要なパラメータ設定を行う無線通信システムが行う無線通信方法であって、前記無線LAN基地局に設定されている設定情報と、前記無線LAN基地局における無線環境情報とを収集する情報収集ステップと、収集した前記設定情報と前記無線環境情報とに基づき、収集元の無線LAN基地局に対して設定すべきパラメータを求めるパラメータ算出ステップと、求めた前記パラメータをネットワークを介して収集元の前記無線LAN基地局に対して送信し、パラメータ設定を行うパラメータ設定ステップとを有し、前記無線LAN基地局は、複数の無線通信方式のうち少なくとも一つの無線通信方式のチャネルを使用して無線通信を行い、前記情報収集ステップにおいて、前記無線LAN基地局が検知した周辺無線環境を表す情報を前記無線環境情報として収集し、前記パラメータ算出ステップにおいて、前記無線環境情報に基づいて、前記無線LAN基地局が使用すべき無線通信方式を決定するための指標値として、各々の前記無線LAN基地局において、
UX=他の無線通信方式に移行した場合の見込みスループット/現在使用中のシステムにおける平均スループット
で表されるUX値を計算し、前記UX値が最大となる無線通信方式のチャネルを前記無線LAN基地局に割り当てる仮無線通信方式のチャネルとして決定し、繰り返し計算により、最終的に使用すべき無線通信方式のチャネルを決定する。
本発明によれば、異なるメーカの異なる型番の無線LAN基地局を含む無線通信システム全体の周波数利用効率などの無線環境が向上するように無線LAN基地局の設定を行うことができるという効果が得られる。
また、本発明によれば、基地局が密集している環境において局地的なスループットの低下を回避することができるという効果が得られる。
本発明の第1実施形態による無線通信システム全体の構成を示す図である。 図1に示すマネジメントエンジン8の構成を示すブロック図である。 図1に示すアクセスポイント11の構成を示すブロック図である。 マネジメントエンジン8とアクセスポイント11、12、13、15、16、17、18間の環境情報及び制御指示の流れを示す図である。 図2に示す性能データベース89のテーブル構造を示す図である。 図1に示す無線通信システムの動作を示すシーケンス図である。 本発明の第2実施形態による無線通信システム全体の構成を示す図である。 図7に示すサービスゲートウェイ91の構成を示すブロック図である。 マネジメントエンジン8と、サービスゲートウェイ91、92、93、94、95、96と、アクセスポイント11、12、13、14、15、16間の環境情報及び制御指示の流れを示す図である。 図7に示す無線通信システムの動作を示すシーケンス図である。 図7に示すマネジメントエンジン8と、サービスゲートウェイ91、92、93、94、95、96と、アクセスポイント11、12、13、14、15、16と、無線端末21、22、23、24、25、26との間でやりとりされる環境情報及び制御指示の流れを示す図である。 第3実施形態による無線通信システムの動作を示すシーケンス図である。 第4実施形態による無線通信システムの全体の構成を示す図である。 本発明の第5実施形態における無線通信システムの構成を示すブロック図である。 第5実施形態における各々の無線基地局にチャネルを割り当てるチャネル割り当て処理の基本動作を示すフローチャートである。 第5実施形態における各々の無線基地局にチャネルを割り当てる際に、U値が最大となるチャネルを仮決定チャネルとして算出する動作を示すフローチャートである。 図15に示す処理動作の変形例を示すフローチャートである。 第6実施形態における各々の無線基地局にチャネルを割り当てるチャネル割り当て処理の基本動作を示すフローチャートである。 第6実施形態における各々の無線基地局にチャネルを割り当てる際に、U値が最大となるチャネルを仮決定チャネルとして算出する動作を示すフローチャートである。 図18に示す処理動作の変形例を示すフローチャートである。 計算機シミュレーション環境の詳細を示す図である。 計算機シミュレーションによる中央36台のセルのシステムスループット(正規化システムスループットの比較)を示す図である。 計算機シミュレーションにおいて、中央36台のセルのうち、最小スループット(正規化最小スループットの比較)を示す図である。 計算機シミュレーションによる中央36台のセルのスループット値を用いてFI(Fairness Index)を算出した結果(公平性指標FI値の比較)を示す図である。 占有予定時間率を示す説明図である。 占有予定時間率を示す説明図である。 占有予定時間率を示す説明図である。 計算機シミュレーション環境を示す図である。 計算シミュレーションによるα値に対するシステムの合計スループットとFI値を示す図である。 計算シミュレーションによるβ値に対するシステムの合計スループットとFI値を示す図である。 第10実施形態におけるチャネル算出部がチャネル選択処理を行う動作を示すフローチャートである。 選択された制御可能無線基地局の仮割当チャネルと仮割当帯域幅を決定するプロセスを示す図である。 繰り返し計算による制御可能無線基地局のU値の改善を行うプロセスを示す図である。 割当可能プライマリチャネルリストを作成するプロセスを示す図である。 割当可能プライマリチャネルの例を示す図である。 割当可能プライマリチャネルの例を示す図である。 繰り返し計算を行う無線基地局の選択方法を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、例えばこれら実施形態を適宜組み合わせるようにしてもよい。
<第1実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の第1実施形態における無線通信システムを説明する。図1は、同実施形態による無線通信システム全体の構成を示す図である。図1において、符号1は、4世帯の集合住宅である。符号2は、それぞれ戸建住宅である。符号3は、オフィス環境、共用ビル、カフェ、パブリックホットスポットなどの無線通信を利用可能な建物である。符号11、12、13、15、16、17、18は、集合住宅1の各世帯、戸建住宅2、オフィス環境、共用ビル、カフェ、パブリックホットスポットなどの建物3のそれぞれに設置されるアクセスポイントである。符号21、22、23、25、26は、アクセスポイント11、12、13、15、16それぞれとIEEE802.11標準規格の無線LANプロトコルを用いて無線通信を行う無線端末である。なお、図1においては、建物3内において使用する無線端末の図示を省略しているが、集合住宅1のように、アクセスポイント17、18の配下にも無線端末が接続されることになる。符号41は、ネットワークに有線で接続する他機器である。符号51、52、53、55、56は、ハブ又はルータから構成されるネットワークである。符号61、62は、外部ネットワークである。符号7は、インターネットである。符号8は、各制御対象アクセスポイントから収集する無線環境情報を保持し、適切な指標に基づいて各制御対象アクセスポイントに対して適切なパラメータの算出および設定を行うマネジメントエンジン(ME:Management Engine)である。
なお、集合住宅1のうち1世帯は、外部から制御ができないアクセスポイント100(制御不可AP)に無線端末200(制御不可端末)が無線接続される環境を備えている。他機器401とアクセスポイント100は、ネットワーク500に接続され、管理外ネットワーク600を介してインターネット7に接続される。また、建物3にも外部から制御ができないアクセスポイント100が設置されている。
次に、図2を参照して、図1に示すマネジメントエンジン8の構成を説明する。図2は、図1に示すマネジメントエンジン8の構成を示すブロック図である。図2において、符号81は、外部ネットワークとの通信に用いるWAN(Wide Area Network)側接続部である。符号82は、WAN側接続部81を介して外部ネットワークとデータの送受信を行う通信部である。符号83は、各アクセスポイントから無線環境情報を収集する情報収集部である。符号84は、各アクセスポイントから収集された無線環境情報を記憶する情報記憶部である。
符号85は、情報記憶部84において記憶され各アクセスポイントより収集される無線環境情報の統計処理などを行う情報処理部である。符号86は、各アクセスポイントが使用すべきチャネルや送信電力値などの設定パラメータ値を算出するパラメータ算出部である。符号87は、マネジメントエンジン8の動作を統括して制御する制御部である。符号88は、パラメータ算出部86が設定パラメータ値を算出する際に参照する設定情報を予め記憶した設定情報記憶部である。設定情報記憶部88には、情報収集部83によって収集される情報に対応して設定すべきパラメータ値が予め記憶されている。符号89は、マネジメントエンジン8が管理すべきアクセスポイントの性能に関する情報が記憶される性能データベースである。
次に、図3を参照して、図1に示すアクセスポイント11、12、13、15、16、17、18の構成を説明する。図1に示すアクセスポイント11、12、13、15、16、17、18は、それぞれ同じ構成を備えているため、ここでは、アクセスポイント11の構成を説明する。図3は、図1に示すアクセスポイント11の構成を示すブロック図である。図3において、符号111は、外部ネットワークとの通信を行うためのLAN側接続部である。符号112は、LAN側接続部111を介して外部ネットワークと通信を行う通信部である。符号113は、アンテナである。符号114は、アンテナ113を介して無線でデータの送受信を行う無線通信部である。符号115は、無線によるデータ通信に先だってアクセス権を獲得するアクセス権獲得部である。
符号116は、マネジメントエンジン8より送信された各種パラメータを設定するパラメータ設定部である。符号117は、無線環境情報を保持する環境情報保持部である。符号118は、アクセスポイント11の動作を統括して制御する制御部である。無線通信部114は、パラメータ設定部116より設定されたパラメータ値を使用して無線端末21と無線通信を行う。無線通信部114は、例えば、CSMA/CAによるアクセス制御を用いて無線通信を行う。また、無線通信部114は、無線通信において利用可能なチャネルそれぞれに対して、予め定められた期間スキャンし、スキャン結果を環境情報保持部117に出力する。
次に、図4を参照して、図1に示すマネジメントエンジン8とアクセスポイント11、12、13、15、16、17、18との間でやりとりされる情報について説明する。図4は、マネジメントエンジン8とアクセスポイント11、12、13、15、16、17、18間の環境情報及び制御指示の流れを示す図である。図4に示すように、マネジメントエンジン8は、アクセスポイント11、12、13、15、16、17、18それぞれから環境情報を受信し、マネジメントエンジン8内で各アクセスポイントが使用すべきパラメータ値を算出し、算出したパラメータ値を制御指示としてアクセスポイント11、12、13、15、16、17、18それぞれに送信する。アクセスポイント11、12、13、15、16、17、18それぞれは、この制御指示を受けて、自己の設定を行う。
次に、マネジメントエンジン8が各アクセスポイントから収集する環境情報について説明する。環境情報としては、(1)アクセスポイントの現在設定情報、(2)アクセスポイントの機能に関する情報、(3)配下無線端末情報、(4)周辺無線環境情報の4種類の情報がある。この4種類の情報の詳細は、以下の通りである。
(1)アクセスポイントの現在設定情報
・アクセスポイント識別ID(SSID、MACアドレスなど)
・動作無線モード(2.4GHz、5GHz)
・使用チャネル
・帯域幅
・使用送信電力値
・バッファ情報
(2)アクセスポイントの機能に関する情報
・動作可能モード
・設定可能パラメータ
・設定可能送信電力値
・MIMO使用可否
・OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)使用可否
・チルト角制御可否
・アンテナ選択通信可否
・CCA(Clear Channel Assessment)閾値制御可否
(3)配下無線端末情報
・配下無線端末数
・配下無線端末別識別ID(MACアドレスなど)
・配下無線端末別信号レベルの強度(RSSI値)
・配下無線端末別使用データレート、MCS(Modulation and Coding Scheme)など
・配下無線端末別フレームの再送回数、フレーム破棄率など
・配下無線端末別チャネルの時間占有率
・配下無線端末別スループット、フレーム誤り率(FER)、遅延時間、バッファ情報
・配下無線端末別性能、使用可能データレート、帯域幅
(4)周辺無線環境情報
・周辺他アクセスポイント数
・各周辺他アクセスポイント別識別ID(SSID、MACアドレスなど)
・各周辺他アクセスポイント別信号レベルの強度(RSSI値)
・各周辺他アクセスポイント別使用チャネル、帯域幅
・各周辺他アクセスポイント別チャネルの時間占有率
マネジメントエンジン8は、前述の4種類の各情報を構成する情報の中から、一つ又は複数の情報を収集する。
アクセスポイントの現在設定情報には、例えば、アクセスポイントを識別するSSID又はMACアドレス、動作する無線モード、現在使用する周波数チャネル、現在フレームの送受信に用いる送信電力値などが含まれる。
配下無線端末情報には、アクセスポイントとアソシエーション済みの無線端末数、各無線端末を識別するMACアドレス、各無線端末から受信する受信信号の信号レベル(RSSI値)、各無線端末との通信に用いるデータレート、各無線端末宛てのフレームの再送回数およびフレーム破棄率、各配下無線端末によるチャネルの時間占有率などが含まれる。
周辺無線環境情報には、自アクセスポイントで検知した周辺に存在する他アクセスポイント数、それらのアクセスポイントを識別するSSID又はMACアドレス、各周辺他アクセスポイントから受信するビーコンなどの受信信号レベルの強度、それぞれのアクセスポイントが使用する周波数チャネルおよび帯域幅、それぞれのアクセスポイントによるチャネルの時間占有率などが含まれる。
アクセスポイントの機能に関する情報には、例えば、動作可能無線モード、設定可能送信電力値、設定可能周波数チャネルなど、当該アクセスポイントで設定可能なパラメータに関する情報が含まれる。
なお、マネジメントエンジン8が収集する、信号レベル、チャネルの時間占有率、周辺他アクセスポイント数、再送回数やフレーム破棄率などの情報は、アクセスポイントで収集した情報の瞬時値でもよく、または、アクセスポイントで一定期間にわたって収集された情報の統計値、瞬時値、平均値、最小値、最大値であってもよい。
次に、マネジメントエンジン8が各アクセスポイントに対して指示する制御指示の情報について説明する。制御指示の情報の詳細は、以下の通りである。
・動作無線モード(2.4GHz、5GHz)
・使用すべきチャネル、帯域幅
・使用すべき送信電力値
・使用すべきCCA値
・使用すべきデータレート、MCS
・使用すべきチルト角
・使用すべきアンテナ
・OFDMA、MU−MIMO使用に関する情報
・RTS(Request To Send)スレッショルド値
・BSSBasicRateSet値
・KeepAlive値
・ビーコン間隔
・スリープモード
・CSMA/CAに関するパラメータ(CWmin、CWmax、AIFSN(Arbitration Inter-Frame Spacing Number)、TXOP(Transmission Opportunity))
・QoSに関するパラメータ
・アグリゲーション
アクセスポイントに対する制御指示の情報には、前述の情報の中における一つ又は複数の情報が含まれる。
次に、図5を参照して、図2に示す性能データベース89について説明する。図5は、図2に示す性能データベース89のテーブル構造を示す図である。性能データベース89は、図5に示すように、アクセスポイントに用いる無線装置のメーカ名、型番、2.4GHz使用可否、5GHz使用可否、DFS(Dynamic Frequency Selection)バンド使用可否、使用可能最大帯域幅、アンテナ本数、アンテナ選択通信可否、送信電力制御、送信電力制御ステップ数、チルト角制御可否等の情報が記憶される。本実施形態では、図5に示すように、メーカ、型番、能力が異なり様々なアクセスポイントとして用いられる無線装置を同時に扱い、制御対象となるすべてのアクセスポイントに対して使用すべきパラメータセットを算出し、算出されたパラメータセットをそれぞれのアクセスポイントに対して通知する。したがって、新しいアクセスポイントとして用いる無線装置が発売されたり、また、既存アクセスポイントのファームウェア改良による機能変更があったりすると性能データベース89をアップデートする。
また、パラメータ算出の指標、アルゴリズム等の変更があった場合は、図2に示す設定情報記憶部88に記憶されている設定情報をアップデートする。
次に、図6を参照して、図1に示す無線通信システムの動作を説明する。図6は、図1に示す無線通信システムの動作を示すシーケンス図である。ここでは、サービスを受けるユーザが新たにアクセスポイント16を戸建住宅2に設置し運用を始めるものとして説明する。新しく運用を開始するアクセスポイント16は、まず、製造メーカのデフォルトパラメータ値を用いてセル(BSS)を形成し、CSMA/CAを用いたキャリアセンスを実施し(ステップS1)、配下の無線端末26と通信を行う(ステップS2)。また、アクセスポイント16は、定期的に使用可能なすべての周波数チャネル又は現在運用中の周波数チャネルを一定期間に亘ってスキャンし、取得された周辺無線環境情報を保持する。取得する周辺無線環境情報の量は、アクセスポイント内蔵の機能に依存する。例えば、アクセスポイント16は、2.4GHzと5GHzの両周波数帯での通信が可能な場合は、それぞれの周波数帯において使用可能な各チャネル上の情報、各チャネル上の他アクセスポイント数、それぞれのアクセスポイントからの受信信号レベルを収集する。一方、2.4GHz帯又は5GHz帯のどちらかのみ使用可能な場合、アクセスポイント16は、その周波数帯における情報のみ収集する。
次に、制御対象のアクセスポイント16は、運用を開始した旨をマネジメントエンジン8に通知し、マネジメントエンジン8とアクセスポイント16の間で通信を開始する(ステップS3)。マネジメントエンジン8の情報収集部83は、新しく運用を開始したアクセスポイント16に対して、現在の設定情報を要求する(ステップS4)。これを受けて、マネジメントエンジン8より設定情報の通知を要求されたアクセスポイント16はマネジメントエンジン8に対して該当する情報を通知する(ステップS5)。この通知情報によって、マネジメントエンジン8は、運用を開始したアクセスポイントのメーカ、型番、MACアドレスなどの識別情報と、現在運用中のパラメータ設定を把握する。
これらの情報を取得したマネジメントエンジン8の情報収集部83は、アクセスポイント16に関する情報を、情報記憶部84に記憶する。そして、マネジメントエンジン8は、必要に応じて、定期的にアクセスポイント16に対して、情報収集間隔および収集情報を通知することにより情報収集を要求する(ステップS6)。これを受けて、アクセスポイント16は、自無線LAN基地局内で観測し、環境情報保持部117に保持している周辺無線環境に関する情報や配下の無線端末に関する情報を定期的にマネジメントエンジン8に転送する(ステップS7)。
次に、マネジメントエンジン8のパラメータ算出部86は、設定情報記憶部88と、性能データベース89に記憶されている情報とを参照して、ネットワークに繋がっている各アクセスポイントの情報を基に、予め用意された指標に応じてアクセスポイント16が使用すべきパラメータ値を算出して決定する(ステップS8)。例えば、収集する情報が周波数チャネル上で運用する周辺の基地局数、受信する受信信号のレベル、チャネルの時間占有率等の無線環境情報である場合に、パラメータ算出部86は、この無線環境情報に基づいて、各々のアクセスポイントにおいて周波数利用効率(その他、ユーザスループット、QoSなどの無線環境)が改善するように、パラメータを算出する。そして、パラメータ算出部86は、決定したパラメータ値を各アクセスポイントに通知する(ステップS9)。これを受けたアクセスポイント16のパラメータ設定部116は、このパラメータ値に基づき設定を行う。そして、アクセスポイント16は、マネジメントエンジン8から指定されたパラメータ値を基に配下の無線端末26と通信を行う(ステップS10)。
なお、このパラメータ算出とパラメータ設定は、マネジメントエンジン8が対象としている全てのアクセスポイント又は一部のアクセスポイントに対して行う。
ここでは、アクセスポイント16での情報収集、アクセスポイント16からマネジメントエンジン8に対する情報転送、マネジメントエンジン8によるアクセスポイント16に対する最適パラメータ値の算出、そして、マネジメントエンジン8によるアクセスポイントに対する最適パラメータ値の通知の発生タイミングについては前述した説明に限定するものではない。
例えば、これらのイベントは、(1)定期的な実施、(2)ネットワーク側のオペレータによる手動実施、(3)サービスを受けるユーザの要求による手動実施、または(4)予め決められた事象、例えばスループットの劣化、バッファサイズの閾値の超過、サービス品質の劣化などの事象が起きたときの自動実施などが適用できる。
また、前述のイベントが互いに独立して発生してもよいし、すべて又は一部のイベントが連動して発生してもよいものとする。
また、図6に示すシーケンスは、通信の動作を示す一例であり、必ずしも図6に示す順番に動作する必要はなく、順番が入れ替わってもよい。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態における無線通信システムを説明する。図7は、同実施形態による無線通信システム全体の構成を示す図である。図7において、符号1は、4世帯の集合住宅である。符号2は、それぞれ戸建住宅である。符号11、12、13、14、15、16は、集合住宅1の各世帯、戸建住宅のそれぞれに設置されるアクセスポイントである。符号21、22、23、24、25、26は、アクセスポイント11、12、13、14、15、16それぞれとIEEE802.11標準規格の無線LANプロトコルを用いて無線通信を行う無線端末である。符号41は、ネットワークに有線で接続する他機器である。符号51、52、53、54、55、56は、ハブ又はルータから構成されるネットワークである。符号61は、外部ネットワークである。符号7は、インターネットである。
符号8は、各制御対象アクセスポイントから収集する無線環境情報を保持し、適切な指標に基づいて各制御対象アクセスポイントに対して適切なパラメータの算出および設定を行うマネジメントエンジン(ME:Management Engine)である。符号9は、アクセスポイント11、12、13、14、15、16それぞれとの間での通信に用いるバンドルを管理するバンドル配信サーバである。バンドルとはJava(登録商標、以下同様)プログラムによる、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)、HTTPS(HTTP Secure)、Telnet、SSH(Secure Shell)、RJ−45、SNMP(Simple Network Management Protocol)、またはアクセスポイントや配下無線端末が対応するその他の外部インタフェース用プロトコルを用いたソフトウェアである。符号91、92、93、94、95、96は、サービスゲートウェイ(図面においてはSGW(Service Gateway)と図示する)である。図7において、図1に示すシステムと異なる点は、サービスゲートウェイ91、92、93、94、95、96と、バンドル配信サーバ9が設けられている点、アクセスポイント100、無線端末200、他機器401、ネットワーク500に代えてアクセスポイント14、無線端末24、他機器41、ネットワーク54が設けられている点、建物3、外部ネットワーク62および管理外ネットワーク600が省略されている点である。
図7に示すシステムでは、サービスゲートウェイ91、92、93、94、95、96とアクセスポイント11、12、13、14、15、16との間で通信に用いるバンドルを管理するバンドル配信サーバ9と、サービスゲートウェイ91、92、93、94、95、96を介して収集する各アクセスポイント11、12、13、14、15、16の無線環境情報を保持し、適切な指標に基づいて各制御対象のアクセスポイント11、12、13、14、15、16に対して適切なパラメータの算出および設定を行うマネジメントエンジン8とを備えている。各世帯の無線端末21、22、23、24、25、26はIEEE802.11標準規格の無線LANプロトコルを用いてアクセスポイント11、12、13、14、15、16と通信する。
次に、図8を参照して、図7に示すサービスゲートウェイ91、92、93、94、95、96の構成を説明する。図7に示すサービスゲートウェイ91、92、93、94、95、96は、それぞれ同じ構成を備えているため、ここでは、サービスゲートウェイ91の構成を説明する。図8は、図7に示すサービスゲートウェイ91の構成を示すブロック図である。サービスゲートウェイ91は、宅外の通信ネットワークと宅内の通信ネットワークとの間において、WAN側接続部911とLAN側接続部912によって接続されて、一方の通信ネットワークから他方の通信ネットワークに流れるデータのプロトコルを変換する機能を有している。
ここで用いるサービスゲートウェイ91は、そのようなプロトコル変換機能に加えて、OSAP(OSGi (Open Services Gateway initiative) Service Aggregation Platform)という基盤技術が実装されている。
OSAPとは、家庭・自動車・モバイルなどあらゆるタイプのネットワーク接続された機器に対するさまざまなアプリケーションやサービスの配布・管理、および、機器のもつ機能を組み合わせた多様なサービスの提供を可能とするサービス・プラットフォームであり、ネットワークを介してバンドルと呼ばれるソフトウェア部品をダウンロードすることでサービスを提供する技術である。そのサービスを実行するソフトウェアは、OSGi標準仕様に基づいたバンドルと呼ばれるソフトウェア・モジュール913、914として構成され、OSGiフレームワーク(OSGiFW)915上で動作する。システムアーキテクチャとしては、ホームゲートウェイのOS(Operating System)916上でJavaVM(JVM:Java Virtual Machine、Javaは登録商標、以下同様)917が1つのプロセスとして動作し、JavaVM上でOSGiFW915が動作する。このOSGiFW915上で複数のバンドルを動作させることができ、その動作によりバンドルに実装されているサービスが提供される。なお、このようなOSGiに関する技術は既存の一技術である。具体的な技術内容については、例えば、「OSGi Alliance」(URL:http://www.osgi.org/Specifications/HomePage)等に開示されている。
次に、図9を参照して、図7に示すマネジメントエンジン8と、サービスゲートウェイ91、92、93、94、95、96と、アクセスポイント11、12、13、14、15、16との間でやりとりされる情報について説明する。図9は、マネジメントエンジン8と、サービスゲートウェイ91、92、93、94、95、96と、アクセスポイント11、12、13、14、15、16間の環境情報及び制御指示の流れを示す図である。図9に示すように、マネジメントエンジン8は、サービスゲートウェイ91、92、93、94、95、96それぞれを介して、アクセスポイント11、12、13、14、15、16それぞれから環境情報を受信する。そして、マネジメントエンジン8内で各アクセスポイント11、12、13、14、15、16が使用すべきパラメータ値を算出し、算出したパラメータ値を制御指示として、サービスゲートウェイ91、92、93、94、95、96を介して、アクセスポイント11、12、13、14、15、16それぞれに送信する。アクセスポイント11、12、13、14、15、16それぞれは、この制御指示を受けて、自己の設定を行う。
次に、図10を参照して、図7に示す無線通信システムの動作を説明する。図10は、図7に示す無線通信システムの動作を示すシーケンス図である。ここでは、サービスを受けるユーザが新たにアクセスポイント16を戸建住宅2に設置し運用を始めるものとして説明する。アクセスポイント16をサービスゲートウェイ96配下に設置し運用を開始すると、サービスゲートウェイ96はOSAP(OSGiプラットフォーム)を用いて新規のアクセスポイント16の存在を把握し、アクセスポイント16の製造メーカ、型番などの設置機器識別情報を取得する(ステップS11)。機器識別情報の取得は、UPnP(Universal Plug and Play)やNetBIOS(Network Basic Input Output System)等のプロトコルを用いて行う。そして、サービスゲートウェイ96は、この取得情報をバンドル配信サーバ9に転送し、新規に設置されたアクセスポイント16と通信可能なバンドルの配信を要求する(ステップS12)。
バンドル配信サーバ9は、自サーバ内で管理されているバンドルの中から、サービスゲートウェイ96から送られてきたアクセスポイント16の製造メーカ、型番、ファームウェアバージョンなどの情報に該当する適切なバンドルをサービスゲートウェイ96に配信する(ステップS13)。バンドル配信サーバ9よりバンドルを受け取ったサービスゲートウェイ96は、バンドルを用いてアクセスポイント16内の情報収集およびアクセスポイント16の各種パラメータ設定を行う。
次に、アクセスポイント16は、製造メーカのデフォルトパラメータ値を用いてセル(BSS)を形成し、CSMA/CAを用いたキャリアセンスを実施し(ステップS14)、配下の無線端末26と通信を行う(ステップS15)。また、アクセスポイント16は、定期的に使用可能なすべての周波数チャネル又は現在運用中の周波数チャネルを一定期間に亘ってスキャンし、取得する周辺無線環境情報を保持する。取得する周辺無線環境情報の量は、アクセスポイント内蔵の機能に依存する。例えば、アクセスポイント16は、2.4GHzと5GHzの両周波数帯での通信が可能な場合は、それぞれの周波数帯において使用可能な各チャネル上の情報、各チャネル上の他アクセスポイント数、それぞれのアクセスポイントからの受信信号レベルを収集する。一方、2.4GHz帯又は5GHz帯のどちらかのみ使用可能な場合、アクセスポイント16は、その周波数帯における情報のみ収集する。
サービスゲートウェイ96は、バンドルを介して、アクセスポイント16の環境情報保持インタフェースにアクセスし、運用し始めたアクセスポイント16に対して、現在の設定情報を要求する(ステップS16)。これを受けて、アクセスポイント16は、サービスゲートウェイ96に対して現在の設定情報を通知する(ステップS17)。
次に、サービスゲートウェイ96は、制御対象のアクセスポイント16の登録依頼と、アクセスポイント16から通知された現在の設定情報をマネジメントエンジン8に通知する(ステップS18)。この際、アクセスポイント16の環境情報保持部117で保存されている、アクセスポイント16配下の無線端末情報、無線環境情報、アクセスポイントの機能についての情報を合わせて通知してもよい。
これらの情報を取得したマネジメントエンジン8は、アクセスポイント16に関する情報を、自装置内の情報記憶部84に記憶する。そして、マネジメントエンジン8は、必要に応じて、サービスゲートウェイ96に対して、アクセスポイント16の情報収集間隔や収集すべき情報について通知する(ステップS19)。
次に、サービスゲートウェイ96は、マネジメントエンジン8から通知された情報収集間隔又はバンドル内に定義されている情報収集間隔に応じて定期的に配下のアクセスポイント16の環境情報保持部117に対して、設定情報・環境情報を要求する(ステップS20)。これに対して、サービスゲートウェイ96は、アクセスポイント16が送信した収集情報を受け取り(ステップS21)、マネジメントエンジン8に収集情報を転送する(ステップS22)。
サービスゲートウェイ96は、情報収集間隔又は情報転送間隔が定まっていない場合でも、例えば、アクセスポイント16のスループットが閾値以下になった場合、アクセスポイント16のバッファサイズが閾値を超えた場合、アクセスポイント16周辺の他アクセスポイント数が閾値を超えた場合など、予め定義された指針に基づいて、必要に応じてアクセスポイント16の情報を収集したり、マネジメントエンジン8にアクセスポイント16の情報を転送したりする。
次に、マネジメントエンジン8のパラメータ算出部86は、設定情報記憶部88と、性能データベース89に記憶されている情報とを参照して、定期的に、又は、予め定義された指針に応じて、管理対象のネットワークに繋がっている各サービスゲートウェイから送られてくるアクセスポイントの情報を基に、予め定義された指標に応じて各アクセスポイントが使用すべきパラメータ値を算出して決定する(ステップS23)。例えば、収集する情報が周波数チャネル上で運用する周辺の基地局数、受信する受信信号のレベル、チャネルの時間占有率等の無線環境情報である場合に、パラメータ算出部86は、この無線環境情報に基づいて、各々のアクセスポイントにおいて周波数利用効率が改善するように、パラメータを算出する。そして、パラメータ算出部86は、決定したパラメータ値をサービスゲートウェイ96に通知し(ステップS24)、各アクセスポイントに反映させる(ステップS25)。これを受けたアクセスポイント16のパラメータ設定部116は、このパラメータ値に基づき設定を行う。そして、アクセスポイント16は、マネジメントエンジン8から指定されたパラメータ値を基に配下の無線端末26と通信を行う(ステップS26)。
なお、このパラメータ算出とパラメータ設定は、マネジメントエンジン8が対象としている全てのアクセスポイントに対して行う。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態における無線通信システムを説明する。第3実施形態における無線通信システムの全体の構成は、図7に示す構成と同様である。第3実施形態では、マネジメントエンジン8がアクセスポイントだけではなく、アクセスポイント配下の無線端末において検知される無線環境情報を収集した上で、各アクセスポイントおよび配下の無線端末に対する適切なパラメータ値を計算し、設定する。
次に、図11を参照して、図7に示すマネジメントエンジン8と、サービスゲートウェイ91、92、93、94、95、96と、アクセスポイント11、12、13、14、15、16と、無線端末21、22、23、24、25、26との間でやりとりされる情報について説明する。図11は、図7に示すマネジメントエンジン8と、サービスゲートウェイ91、92、93、94、95、96と、アクセスポイント11、12、13、14、15、16と、無線端末21、22、23、24、25、26との間でやりとりされる環境情報及び制御指示の流れを示す図である。図11に示すように、マネジメントエンジン8は、サービスゲートウェイ91、92、93、94、95、96と、アクセスポイント11、12、13、14、15、16とを介して、無線端末21、22、23、24、25、26それぞれから環境情報を受信する。そして、マネジメントエンジン8内で各アクセスポイント11、12、13、14、15、16及び各無線端末21、22、23、24、25、26が使用すべきパラメータ値を算出し、算出したパラメータ値を制御指示として、サービスゲートウェイ91、92、93、94、95、96を介して、アクセスポイント11、12、13、14、15、16及び各無線端末21、22、23、24、25、26それぞれに送信する。アクセスポイント11、12、13、14、15、16及び各無線端末21、22、23、24、25、26それぞれは、この制御指示を受けて、自己の設定を行う。
次に、マネジメントエンジン8が各無線端末21、22、23、24、25、26に対して指示する制御指示の情報について説明する。制御指示の情報の詳細は、以下の通りである。
・使用すべき送信電力値
・使用すべきCCA値
・使用すべきデータレート、MCS
・使用すべきチルト角
・使用すべきアンテナ
・OFDMA、MU−MIMO使用に関する情報
・RTSスレッショルド値
・BSSBasicRateSet値
・スリープモード
・CSMA/CAに関するパラメータ(CWmin、CWmax、AIFSN、TXOP)
・QoSに関するパラメータ
・アグリゲーション
次に、図12を参照して、第3実施形態による無線通信システムの動作を説明する。図12は、第3実施形態による無線通信システムの動作を示すシーケンス図である。ここでは、サービスを受けるユーザが新たにアクセスポイント16を戸建住宅2に設置し運用を始めるものとして説明する。アクセスポイント16をサービスゲートウェイ96配下に設置し運用を開始すると、サービスゲートウェイ96はOSAP(OSGiプラットフォーム)を用いて新規のアクセスポイント16の存在を把握し、アクセスポイント16の製造メーカ、型番などの設置機器識別情報を取得する(ステップS31)。機器識別情報の取得は、UPnP(Universal Plug and Play)やNetBIOS(Network Basic Input Output System)等のプロトコルを用いて行う。そして、サービスゲートウェイ96は、この取得情報をバンドル配信サーバ9に転送し、新規設置されたアクセスポイント16と通信可能なバンドルの配信を要求する(ステップS32)。
バンドル配信サーバ9は、自サーバ内で管理されているバンドルの中から、サービスゲートウェイ96から送られてきたアクセスポイント16の製造メーカ、型番、ファームウェアバージョンなどの情報に該当する適切なバンドルをサービスゲートウェイ96に配信する(ステップS33)。バンドル配信サーバ9よりバンドルを受け取ったサービスゲートウェイ96は、バンドルを用いてアクセスポイント16内の情報を収集したり、アクセスポイント16に配下の無線端末26の情報収集を要求したり、また、アクセスポイント16および配下の無線端末26の各種パラメータ設定を行ったりする。
次に、アクセスポイント16は、製造メーカのデフォルトパラメータ値を用いてセル(BSS)を形成し、CSMA/CAを用いたキャリアセンスを実施し(ステップS34)、配下無線端末と通信を行う(ステップS35)。また、アクセスポイント16は、定期的に使用可能なすべての周波数チャネル又は現在運用中の周波数チャネルを一定期間に亘ってスキャンし、取得する周辺無線環境情報を保持する。取得する周辺無線環境情報の量は、アクセスポイント内蔵の機能に依存する。例えば、アクセスポイント16は、2.4GHzと5GHzの両周波数帯での通信が可能な場合は、それぞれの周波数帯において使用可能な各チャネル上の情報、例えば、各チャネル上の他アクセスポイント数、それぞれのアクセスポイントからの受信信号レベルを収集する。一方、2.4GHz帯又は5GHz帯のどちらかのみ使用可能な場合、アクセスポイント16は、その周波数帯における情報のみ収集する。
サービスゲートウェイ96は、バンドルを介して、アクセスポイント16の環境情報保持インタフェースにアクセスし、運用し始めたアクセスポイント16に対して、現在の設定情報を要求する(ステップS36)。また、サービスゲートウェイ96は、アクセスポイント16に対して配下の無線端末26における環境情報の収集を要求する(ステップS37)。アクセスポイント16は、配下の無線端末26に対して、例えば、Actionフレーム等のフレームを送信することにより環境情報の収集を要求する。これを受けて、無線端末26は、設定情報と環境情報をアクセスポイント16に対して通知する(ステップS38)。アクセスポイント16は、無線端末26から通知された設定情報、環境情報と、アクセスポイント16自身の現在の設定情報とをサービスゲートウェイ96に対して通知する(ステップS39)。そして、アクセスポイント16は、無線端末26と通信を行う(ステップS40)。
次に、サービスゲートウェイ96は、制御対象のアクセスポイント16の登録依頼と、アクセスポイント16から通知された現在の設定情報、無線端末26から通知された設定情報、環境情報をマネジメントエンジン8に通知する(ステップS41)。
これらの情報を取得したマネジメントエンジン8は、アクセスポイント16、配下の無線端末26に関する情報を、自装置内の情報記憶部84に記憶する。そして、マネジメントエンジン8は、必要に応じて、サービスゲートウェイ96に対して、アクセスポイント16の情報収集間隔や収集すべき情報について通知する(ステップS42)。
次に、サービスゲートウェイ96は、マネジメントエンジン8から通知された情報収集間隔又はバンドル内に定義されている情報収集間隔に応じて定期的に配下のアクセスポイント16の環境情報保持部117に対して、設定情報・環境情報を要求する(ステップS43)。そして、アクセスポイント16は、配下の無線端末26に対して、設定情報・環境情報を要求する(ステップS44)。これに対して、配下の無線端末26は、設定情報と環境情報をアクセスポイント16に対して通知する(ステップS45)。
次に、アクセスポイント16は、収集した情報をサービスゲートウェイ96に転送する(ステップS46)。そして、アクセスポイント16は、配下の無線端末26と通信を行う(ステップS47)。続いて、サービスゲートウェイ96は、アクセスポイント16から転送された収集情報をさらにマネジメントエンジン8へ転送する(ステップS48)。
サービスゲートウェイ96は、情報収集間隔又は情報転送間隔が定まっていない場合でも、例えば、アクセスポイント16のスループットが閾値以下になった場合、アクセスポイント16のバッファサイズが閾値を超えた場合、アクセスポイント16周辺の他アクセスポイント数が閾値を超えた場合など、予め定義された指針に基づいて、必要に応じてアクセスポイント16の情報を収集したり、マネジメントエンジン8にアクセスポイント16の情報を転送したりする。
次に、マネジメントエンジン8のパラメータ算出部86は、設定情報記憶部88と、性能データベース89に記憶されている情報とを参照して、定期的に、又は、予め定義された指針に応じて、管理対象のネットワークに繋がっている各サービスゲートウェイから送られてくるアクセスポイントや配下無線端末の情報を基に、予め定義された指標に応じて各アクセスポイントや配下無線端末が使用すべきパラメータ値を算出して決定する(ステップS49)。例えば、収集する情報が周波数チャネル上で運用する周辺の基地局数、受信する受信信号のレベル、チャネルの時間占有率等の無線環境情報である場合に、パラメータ算出部86は、この無線環境情報に基づいて、各々のアクセスポイントにおいて周波数利用効率が改善するように、パラメータを算出する。そして、パラメータ算出部86は、決定したパラメータ値をサービスゲートウェイ96に通知し(ステップS50)、各アクセスポイントに反映させる(ステップS51)。
また、アクセスポイント16は、決定したパラメータを配下の無線端末26に通知し(ステップS52)、各無線端末に反映させる。これを受けて、アクセスポイント16のパラメータ設定部116は、このパラメータ値に基づき設定を行う。また、無線端末26は、このパラメータ値に基づき設定を行う。そして、アクセスポイント16は、マネジメントエンジン8から指定されたパラメータ値を基に配下の無線端末26と通信を行う(ステップS53)。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態における無線通信システムを説明する。第4実施形態では、アクセスポイントや配下無線端末から通知される設定情報や環境情報がマネジメントエンジン8内ではなく、ネットワーク内の異なる場所に記憶される。マネジメントエンジン8がこのようにネットワーク内で保存された情報を基に定期的に、各無線LAN基地局および配下無線端末において適切なパラメータ値を計算し、設定する。
図13は、第4実施形態による無線通信システムの全体の構成を示す図である。図13において、図7に示すシステムと同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。図13に示すシステムが図7に示すシステムと異なる点は、内部に情報記憶部84(図2参照)を備えていないマネジメントエンジン80を備えており、アクセスポイントや配下の無線端末から通知される設定情報や環境情報を記憶する情報記憶部84に相当する情報記憶部841をマネジメントエンジン80が接続されるネットワーク上の別の場所に設けた点である。このように、分割された複数の情報記憶部841を設けることにより、マネジメントエンジン80の処理負荷を低減することができる。
なお、図13に示す無線通信システムは、図7に示す無線通信システムと比較して、情報記憶部841が設けられる場所が異なるのみで、処理動作は図7に示す無線通信システムの処理動作と同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
また、前述した説明では、OSAP(OSGi Service Aggregation Platform)を用いて、メーカや種類などを問わずに、ネットワークに接続されているどのような無線LAN基地局に対してもネットワーク側から適切なパラメータの設定ができるものとしている。しかし、必ずしもOSAPを使う必要がなく、また、必ずしもサービスゲートウェイを介した無線LAN基地局の制御を行う必要がなく、ネットワーク上のマネジメントエンジン(ME)または、干渉マネジメントエンジン(IME)は無線LAN基地局からの情報収集および制御にどのような通信手段を用いても構わない。
本システムでは、ネットワーク側に存在するマネジメントエンジンが、バンドルと呼ばれるソフトウェアを介して異なるメーカの異なる型番の無線LAN基地局と通信することが可能となる。これにより、マネジメントエンジンで決定される各無線LAN基地局の適切なパラメータ値をそれぞれの無線LAN基地局に設定することで、無線LAN基地局が密集する環境において局地的なスループットの低下を回避し、無線LANシステムの周波数利用効率を向上することができる。したがって、メーカや種類などを問わずに、ネットワークに接続されているどのような無線LAN基地局に対してもネットワーク側から適切なパラメータを設定することができるネットワーク制御型の無線通信システムを実現することができる。本システムを用いることで、システム全体の周波数利用効率の向上につながるよう、各無線LAN基地局の使用周波数チャネル、送信電力値、アクセスパラメータ値、QoSパラメータ値など数々のパラメータを最適化することが可能になる。
<第5実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の第5実施形態における無線通信システム、及びチャネル選択方法を説明する。図14は、同実施形態における無線通信システムの構成を示すブロック図である。無線基地局1001、1002は、例えば、無線LANのアクセスポイントであり、不図示の無線端末装置とチャネル割当サーバ1003より通知されたチャネル(周波数帯域)を用いて無線通信を行う。
無線基地局1001は、無線通信部1011と、制御部1012とを備えている。制御部1012は、アクセス権を獲得するアクセス権獲得部1013と、チャネル割当サーバ1003より通知されたチャネルを設定するチャネル設定部1014と、無線環境情報を保持する無線環境情報保持部1015を備える。無線通信部1011は、チャネル設定部1014より設定されたチャネルを使用して無線端末装置と無線通信を行う。無線通信部1011は、例えば、CSMA/CAによるアクセス制御を用いて無線通信を行う。また、無線通信部1011は、無線通信において利用可能なすべてのチャネルそれぞれに対して、予め定められた期間スキャンし、スキャン結果を無線環境情報保持部1015に出力する。
無線基地局1002は、無線通信部1021と、制御部1022とを備えている。制御部1022は、アクセス権を獲得するアクセス権獲得部1023と、チャネル割当サーバ1003より通知されたチャネルを設定するチャネル設定部1024と、無線環境情報を保持する無線環境情報保持部1025を備える。無線通信部1021は、チャネル設定部1024より設定されたチャネルを使用して無線端末装置と無線通信を行う。無線通信部1021は、例えば、CSMA/CAによるアクセス制御を用いて無線通信を行う。また、無線通信部1021は、無線通信において利用可能なすべてのチャネルそれぞれに対して、予め定められた期間スキャンし、スキャン結果を無線環境情報保持部1025に出力する。
チャネル割当サーバ1003は、通信部1031と、チャネル算出部1032と、情報収集部1033と、制御部1034を備える。通信部1031は、無線基地局1001、1002と通信を行う。チャネル算出部1032は、情報収集部1033内に保持されている情報を基に各々の無線基地局1001、1002が使用すべきチャネルを算出する。情報収集部1033は、システム内に存在するチャネル割当制御対象の無線基地局1001、1002の無線環境情報を収集する。制御部1034は、チャネル割当サーバの動作を統括して制御する制御部である。
次に、図14に示す無線通信システムの動作を説明する。まず、無線基地局1001の運用が開始されると、無線通信部1011は、予め定められた時間間隔毎に、無線通信において利用可能なすべてのチャネルそれぞれを予め定められた期間スキャンし、自無線基地局周辺の無線環境情報を無線環境情報保持部1015に出力する。この無線環境情報には、利用可能なそれぞれのチャネルにおいて存在する他の無線基地局数やそれぞれの無線基地局の識別情報、また、それぞれの無線基地局から受信するビーコンなどの信号の受信信号強度(RSSI値:Received Signal Strength Indicator)、単位時間当たりのチャネル使用率などが含まれる。さらに、無線環境情報には、自セル内の無線端末装置数やそれぞれの無線端末装置から受信する信号のRSSI値なども含まれる。
次に、チャネル算出部1032は、情報収集部1033より収集される各々の無線基地局の無線環境情報を基にそれぞれの無線基地局が使用すべき無線チャネルを以下のように計算する。まず、チャネルを割り当てる無線基地局において利用可能な全てのチャネル上で(1)式に示すU値を算出する。
U=1−該当チャネル上の合計媒体使用率 ・・・(1)
ここで、合計媒体使用率とは、自無線基地局以外の無線装置(他の無線基地局や自セル以外の無線端末装置)が単位時間で該当無線チャネルを使用する割合である。
上記U値は、チャネルを割り当てる無線基地局において、占有可能な時間割合を示す値である。チャネルを割り当てる無線基地局において、占有可能な時間Uが最も高いチャネルを選択すると取得スループットが最大となると予測できるので、チャネル算出部1032は、該当無線基地局の仮チャネルとしてU値が最大となるチャネルを算出する。
チャネル算出部1032は、システムの制御対象の全無線基地局の仮チャネルを決定した後、全ての無線基地局のU値の合計値Utotalを計算する。そして、媒体占有時間が最小の無線基地局のスループット向上を目指す。全ての無線基地局の仮チャネルが決定した後、U値が所定のしきい値以下となる無線基地局を選択し、当該無線基地局のU値が現在値よりも大きくなる他チャネルがないかを確認する。
具体的には、当該無線基地局において、利用可能な全てのチャネル上で再度U値を計算し、U値が現在値よりも大きくなるチャネルを1つ算出し、システム内の全ての制御対象無線基地局の合計U値を計算し、合計U値が現在の合計U値よりも小さくならないか否かを確認する。当該無線基地局が新たに選択されたチャネルを使用してもシステムの合計U値が現在の合計U値よりも劣化しない場合は、新たに選択されたチャネルを当該無線基地局の新仮チャネルとする。続いて、もう一度、最も小さいU値を持つ無線基地局のU値が向上するようなチャネルを選択する。
このように、最も小さいU値を持つ無線基地局のU値が向上するようなチャネルを選択する動作を予め定められた複数回(再帰回数 Max_r)実施することで、システムの合計スループットの向上やセル間でのスループットの公平性を向上できる。予め決められたMax_r回数上記の動作を繰り返し、最終的に新仮チャネルを各々の無線基地局に反映させる。
次に、図15、図16を参照して、図14に示すチャネル算出部1032がチャネル選択処理を行う動作を説明する。図15、図16は、図14に示すチャネル算出部1032がチャネル選択処理を行う動作を示すフローチャートである。
まず、再帰回数(r)に0を代入する(ステップS101)。次に、制御対象チャネル未設定無線基地局リスト(以下、「チャネル未設定リスト」と略記する場合がある)よりチャネル(以下、図面においてはCHとして示す)を設定する無線基地局を選択する(ステップS102)。このとき、無線基地局の選択方法として、ランダムに選択する方法、手動設定順(XML(Extensible Markup Language)ファイルに記載のPriority順)に選択する方法、ボトルネックが大きな無線基地局の順(周辺無線基地局数が多い順)に選択する方法が適用できる。そして、チャネル割当アルゴリズムに応じて、選択された無線基地局に設定するチャネルを仮決定する(ステップS103)。
次に、選択したチャネルを無線基地局の仮決定チャネルとし(ステップS104)、選択された無線基地局をチャネル未設定リストから削除する(ステップS105)。そして、チャネル未設定リストにまだ無線基地局が残っているかを判定し(ステップS106)、チャネル未設定リストに無線基地局が残っていれば、ステップS102に戻り、処理を繰り返す。
一方、チャネル未設定リストに無線基地局が残っていなければ、各制御対象無線基地局の占有可能時間率UAP−xと、UAP−xの合計および積(Utotal,Uproduct)とを計算し、UAP−x,Utotal,Uproductおよび制御対象無線基地局の仮決定チャネルセットを記憶する(ステップS107)。続いて、UmaxにUtotal又はUproductを代入する(ステップS108)。そして、再帰回数(r)を1つ増やす(r++;)(ステップS109)。なお、Utotal又はUproductのいずれをUmaxに代入するかは、例えば、ネットワークの運用指針によって決定すればよい。具体的には、下位スループットの向上を目指すシステムの場合はUproductを採用し、システム全体の合計スループットの改善を目指すシステムの場合はUtotalを採用すればよい。
次に、再帰回数(r)<上限値(Max_r)の条件を満たすか否かを判定し(ステップS110)、条件を満たしていれば、UAP−xが所定のしきい値UTH以下となる1台の無線基地局を選択する(ステップS111)。なお、UTHは0以上1以下の値である。続いて、選択した無線基地局に新しく設定するチャネルを選ぶ(ステップS112)。そして、該当チャネルがあるか否かを判定する(ステップS113)。この判定の結果、該当チャネルがなければ、ステップS114において、UAP−xがUTH以下となる無線基地局のうち、ステップS111および当該ステップS114でまだ選択していない1台の無線基地局をランダムに選択して、ステップS112に戻る。
一方、該当チャネルがあれば、各制御対象無線基地局のUAP−xと、U値を計算する(ステップS115)。そして、U≧Umaxを満たすかを判定する(ステップS116)。この判定の結果、U≧Umaxを満たせば、選択したチャネルを選択した無線基地局の新仮決定チャネルとして(ステップS117)、ステップS107に戻る。一方、U≧Umaxを満たさなければ、選択チャネルを無視して(ステップS118)、ステップS112に戻る。
次に、ステップS110において、再帰回数(r)<上限値(Max_r)を満たさなければ、全制御対象の無線基地局の仮決定チャネルセットを決定チャネルとして処理を終了する(ステップS119)。
次に、図16を参照して、図15に示すステップS103、ステップS112の処理動作の詳細を説明する。図16は、図15に示すステップS103、ステップS112の処理動作の詳細を示すフローチャートである。
まず、制御対象外無線基地局を考慮するか否かを判定する(ステップS121)。この判定の結果、制御対象外無線基地局を考慮する場合、選択された無線基地局が検知した周辺に存在する制御対象外無線基地局(以下、「検知可能周辺制御対象外無線基地局」という)の情報も考慮する(ステップS122)。一方、制御対象外無線基地局を考慮しない場合、制御対象外無線基地局の情報を無視する(ρ’=0とする)(ステップS123)。ここで、ρ’とは、選択された制御対象無線基地局において、検知可能周辺制御対象外無線基地局によるチャネル毎の合計媒体占有時間率である。
次に、選択された無線基地局において、チャネル毎の、媒体使用率の合計値(ρ+ρ’)を計算する(ステップS124)。但し、制御対象無線基地局のうちチャネル未設定無線基地局の情報を無視する。ここで、ρは、選択された制御対象無線基地局において、検知可能他制御対象無線基地局のうち、既に仮チャネルが決定された制御対象無線基地局によるチャネル毎の媒体占有時間率である。
次に、選択された無線基地局において占有可能率UAP−x (CH−y)値が最大となるチャネルを選択する(ステップS125)。占有可能率UAP−x (CH−y)値が最大となる複数のチャネルが存在する場合は、既にチャネルが決定された周辺の制御対象無線基地局が最も少なく使用するチャネルを選択する。
次に、図17を参照して、図15に示す処理動作の変形例を説明する。図17において、図15に示す処理動作と同じ処理動作については、同じ符号を付け、その説明を簡単に行う。
まず、再帰回数(r)に0を代入する(ステップS101)。次に、制御対象チャネル未設定無線基地局リストよりチャネルを設定する無線基地局を選択する(ステップS102)。このとき、無線基地局の選択方法として、ランダムに選択する方法、予め設定した順に選択する方法、周辺無線基地局数が多い順に選択する方法、チャネル占有可能な時間割合が小さい順に選択する方法などがある。本システムでは、これらいずれかの方法で、選択された無線基地局に設定するチャネルを仮決定する(ステップS103)。
次に、選択したチャネルを無線基地局の仮決定チャネルとし(ステップS104)、選択された無線基地局をチャネル未設定リストから削除する(ステップS105)。そして、チャネル未設定リストにまだ無線基地局が残っているかを判定し(ステップS106)、チャネル未設定リストに無線基地局が残っていれば、ステップS102に戻り、処理を繰り返す。
一方、チャネル未設定リストに無線基地局が残っていなければ、各制御対象無線基地局の占有可能時間率UAP−xと、UAP−xの合計および積(Utotal,Uproduct)とを計算する(ステップS107a)。また、UAP−x,Utotal,Uproductおよび制御対象無線基地局の仮チャネルセットを記憶する(ステップS107b)。続いて、UmaxUtotal又はUproductを代入する(ステップS108)。そして、再帰回数(r)を1つ増やす(r++;)(ステップS109)。
次に、処理の終了条件を満たしたか否かを判定し(ステップS110a)、終了条件を満たしていなければ、UAP−xが所定のしきい値UTH以下となる1台の無線基地局を選択する(ステップS111)。このとき、ステップS110aにおける終了条件に関しては、(1)全無線基地局のU値が1となる、(2)再帰回数(r)が上限値(Max_r)に達する、(3)予め設定された収束条件を満たす、のうち少なくともいずれか1つを満たした時に、終了条件を満たしたものと見なす。また、(3)予め設定された収束条件に関しては、r回目の繰り返し計算後における下記(A)〜(D)の評価値(どの評価値を用いるのか予め設定する)のr−n回目の評価値に対する改善率がY%以内の場合は、システムが十分収束した(収束条件を満たした)と判断し、r回目で繰り返し計算を終了し、その時点の仮チャネルを各制御対象無線基地局に対して設定する。
(A)最小U値
(B)Utotal
(C)Uproduct
(D)U値の下位X%
設定項目としては、(A)〜(D)のうち使用する評価値、n値、Y値、上記(D)の場合は、X値である。
次に、選択した無線基地局のU値が大きくなるよう新しく設定する別チャネルを選ぶ(ステップS112)。そして、該当チャネル、つまり、現在の仮チャネルよりもU値が大きくなる別のチャネルがあるか否かを判定する(ステップS113)。この判定の結果、該当チャネルがなければ、選択した無線基地局の仮チャネルを変更せずに(ステップS114a)、ステップS109に戻る。
一方、該当チャネルがあれば、各制御対象無線基地局のUAP−xと、U’値(=Utotal又はUproduct)を計算する(ステップS115a)。そして、U’≧Umaxを満たすかを判定する(ステップS116a)。この判定の結果、U’≧Umaxを満たせば、選択したチャネルを選択した無線基地局の仮チャネルとして(ステップS117)、ステップS107bに戻る。一方、U’≧Umaxを満たさなければ、選択した無線基地局の仮チャネルを変更せずに(ステップS118a)、ステップS109に戻る。
次に、ステップS110において、終了条件を満たしていれば、全制御対象の無線基地局の仮チャネルセットを決定チャネルとして処理を終了する(ステップS119)。
次に、図17に示すステップS112の処理動作の詳細を説明する。図17に示すステップS112の処理動作は図16に示す処理動作と同様であるので、図16を参照して処理動作を説明する。
まず、制御対象外無線基地局、つまり、本チャネル割当システムで制御できない無線基地局を考慮するか否かを判定する(ステップS121)。これは、チャネル割当システムのオペレータによる入力パラメータであり、この判定の結果、制御対象外無線基地局を考慮する場合、選択された無線基地局が検知した周辺に存在する制御対象外無線基地局の情報も考慮する(ステップS122)。一方、制御対象外無線基地局を考慮しない場合、制御対象外無線基地局の情報を無視する(つまり、全ての制御対象外無線基地局の媒体使用率値ρ’=0とする)(ステップS123)。
次に、選択された無線基地局において、チャネル毎の、媒体使用率の合計値(ρ+ρ’)を計算する(ステップS124)。ここで、前述したように、ρは、選択された制御対象無線基地局において、検知可能他制御対象無線基地局のうち、既に仮チャネルが決定された制御対象無線基地局によるチャネル毎の媒体占有時間率である。また、ρ’は、選択された制御対象無線基地局において、検知可能周辺制御対象外無線基地局によるチャネル毎の合計媒体占有時間率である。
次に、選択された無線基地局において占有可能率UAP−x (CH−y)値が最大となるチャネルを選択する(ステップS125)。占有可能率UAP−x (CH−y)値が最大となる複数のチャネルが存在する場合は、既にチャネルが決定された周辺の制御対象無線基地局が最も少なく使用するチャネルを選択する。
<第6実施形態>
次に、本発明の第6実施形態における無線通信システム、及びチャネル選択方法を説明する。第6実施形態における装置の構成は、図14に示す構成と同じであるため、詳細な説明を省略する。
次に、第6実施形態における無線通信システムの動作を説明する。まず、無線基地局1001の運用が開始されると、無線通信部1011は、予め定められた時間間隔毎に、無線通信において利用可能なすべてのチャネルそれぞれを予め定められた期間スキャンし、自無線基地局周辺の無線環境情報を無線環境情報保持部1015に出力する。この無線環境情報には、利用可能なそれぞれのチャネルにおいて存在する他の無線基地局数やそれぞれの無線基地局の識別情報、また、それぞれの無線基地局から受信するビーコンなどの信号の受信信号強度(RSSI値:Received Signal Strength Indicator))、単位時間当たりのチャネル使用率などが含まれる。さらに、無線環境情報には、自セル内の無線端末装置数やそれぞれの無線端末装置から受信する信号のRSSI値なども含まれる。
チャネル算出部1032は、情報収集部1033より収集される各々の無線基地局の無線環境情報を基にそれぞれの無線基地局が使用すべき無線チャネルを以下のように計算する。まず、チャネルを割り当てようとする無線基地局において、(2)式によって、使用予定の時間占有率を計算する。時間占有率とは、全体の時間を1とした時に該当アプリケーション又は無線端末装置が該当無線チャネルを占有する時間の割合である。
Figure 2017212761
ここで、合計時間占有率とは、全体の時間を1とした時に無線基地局及びその配下の無線端末装置が使用予定の時間の割合である。また、STAは無線端末を意味する。
そして、チャネルを割り当てようとする無線基地局において、使用可能な各チャネルにおいて次式を計算する。
Figure 2017212761
そして、次式に示すとおり合計時間占有率αが最も小さいチャネルを選択する。このチャネルを該当する無線基地局において使用予定の仮決定チャネルとする。
Figure 2017212761
次に、上記無線基地局において上記仮決定チャネルの使用が決定されると得られる満足度U値を次式によって計算する。なお、満足度U値=1は、十分満足できる状況である。U値の取り得る範囲は[0,1]であるが、高い方が好ましい。
Figure 2017212761
全ての無線基地局において上記U値の計算が終わると、再度全ての無線基地局において上記U値を計算する。そして、最も小さいU値を持つ無線基地局のU値が高くなるようにチャネルの再選択を試みる。ここで、条件は2つある。第1の条件は、チャネル再設定対象無線基地局のU値が減少しないことである。第2の条件は、上記無線基地局に対してチャネルの再設定を行なっても、(1)全ての無線基地局における合計満足度(U値の合計値)は減少しないこと、(2)全ての無線基地局におけるU値の積算値は減少しないことである。
上記(1)、(2)は1つ満たしてもよく、両方満たしても良い。このように最も小さいU値を持つ無線基地局の新しいチャネルが決定されたら、再度、最も小さいU値を持つ無線基地局のU値が向上するようチャネルの変更を試みる。
このように、最も小さいU値を持つ無線基地局のU値が向上するようなチャネルを選択する動作を予め定められた複数回(再帰回数 Max_r)実施することで、システムの合計スループットを向上できるとともにセル間でのスループットの公平性を向上できる。予め決められたMax_r回数上記の動作を繰り返し、最終的に新仮チャネルを各々の無線基地局に反映させる。
なお、上記に示すU値や他の算出式は一例であり、その他のチャネル使用率の算出方法を用いても良い。また、チャネル使用率ではなく、スループットの測定値又は予測値を元に最適なチャネルの割り当てを行なっても良い。
次に、図18、図19を参照して、第6実施形態におけるチャネル算出部1032がチャネル選択処理を行う動作を説明する。図18、図19は、第6実施形態におけるチャネル算出部1032がチャネル選択処理を行う動作を示すフローチャートである。図18、図19において、図15、図16、図17に示す処理動作と同じ処理動作については、同じ符号を付け、その説明を簡単に行う。
まず、再帰回数(r)に0を代入する(ステップS101)。次に、制御対象チャネル未設定無線基地局リストよりチャネルを設定する無線基地局を選択する(ステップS102)。このとき、無線基地局の選択方法として、ランダムに選択する方法、手動設定順(XMLファイルに記載のPriority順)に選択する方法、ボトルネックが大きな無線基地局の順(周辺無線基地局数が多い順)に選択する方法が適用できる。そして、チャネル割当アルゴリズムに応じて、選択された無線基地局に設定するチャネルを仮決定する(ステップS103)。
次に、選択したチャネルを無線基地局の仮決定チャネルとし(ステップS104)、選択された無線基地局をチャネル未設定リストから削除する(ステップS105)。そして、チャネル未設定リストにまだ無線基地局が残っているかを判定し(ステップS106)、チャネル未設定リストに無線基地局が残っていれば、ステップS102に戻り、処理を繰り返す。
一方、チャネル未設定リストに無線基地局が残っていなければ、各制御対象無線基地局の満足度Uと、Uの合計および積(Utotal,Uproduct)とを計算し、U,Utotal,Uproductおよび制御対象無線基地局の仮決定チャネルセットを記憶する(ステップS107c)。続いて、UmaxにUtotal又はUproductを代入する(ステップS108)。そして、再帰回数(r)を1つ増やす(r++;)(ステップS109)。
次に、再帰回数(r)<上限値(Max_r)の条件を満たすか否かを判定し(ステップS110)、条件を満たしていれば、Uが所定のしきい値UTH以下となる1台の無線基地局を選択する(ステップS111a)。続いて、選択した無線基地局に新しく設定するチャネルを選ぶ(ステップS112)。そして、該当チャネルがあるか否かを判定する(ステップS113)。この判定の結果、該当チャネルがなければ、ステップS114bにおいて、UがUTH以下となる無線基地局のうち、ステップS111aおよび当該ステップS114bでまだ選択していない1台の無線基地局をランダムに選択して、ステップS112に戻る。
一方、該当チャネルがあれば、各制御対象無線基地局のUと、Utotal,Uproductを計算するとともに、U’にUtotal又はUproductを代入する(ステップS115b)。そして、U’≧Umaxを満たすかを判定する(ステップS116a)。この判定の結果、U’≧Umaxを満たせば、選択したチャネルを選択した無線基地局の新仮決定チャネルとして(ステップS117)、ステップS107cに戻る。一方、U’≧Umaxを満たさなければ、選択チャネルを無視して(ステップS118)、ステップS112に戻る。
次に、ステップS110において、再帰回数(r)<上限値(Max_r)を満たさなければ、全制御対象の無線基地局の仮決定チャネルセットを決定チャネルとして処理を終了する(ステップS119)。
次に、図19を参照して、図18に示すステップS112の処理動作の詳細を説明する。図19は、図18に示すステップS112の処理動作の詳細を示すフローチャートである。
まず、制御対象外無線基地局を考慮するか否かを判定する(ステップS121)。この判定の結果、制御対象外無線基地局を考慮する場合、選択された無線基地局が検知した周辺に存在する制御対象外無線基地局の情報も考慮する(ステップS122)。一方、制御対象外無線基地局を考慮しない場合、制御対象外無線基地局の情報を無視する(ρ’=0とする)(ステップS123)。
次に、選択された無線基地局において、チャネル毎の、媒体使用率の合計値(ρ+ρ’)を計算する(ステップS124)。但し、制御対象無線基地局のうちチャネル未設定無線基地局の情報を無視する。
次に、選択された無線基地局において占有可能率が最大となるチャネルを選択する(ステップS125)。占有可能率が最大となる複数のチャネルが存在する場合は、既にチャネルが決定された周辺の制御対象無線基地局が最も少なく使用するチャネルを選択する。
次に、図20を参照して、図18に示す処理動作の変形例を説明する。図20において、図17、図18に示す処理動作と同じ処理動作については、同じ符号を付け、その説明を簡単に行う。
まず、再帰回数(r)に0を代入する(ステップS101)。次に、制御対象チャネル未設定無線基地局リストよりチャネルを設定する無線基地局を選択する(ステップS102)。このとき、無線基地局の選択方法として、ランダムに選択する方法、予め設定した順に選択する方法、周辺無線基地局数が多い順に選択する方法、チャネル占有可能な時間割合が小さい順に選択する方法などがある。本システムでは、これらいずれかの方法で、選択された無線基地局に設定するチャネルを仮決定する(ステップS103)。
次に、選択したチャネルを無線基地局の仮決定チャネルとし(ステップS104)、選択された無線基地局をチャネル未設定リストから削除する(ステップS105)。そして、チャネル未設定リストにまだ無線基地局が残っているかを判定し(ステップS106)、チャネル未設定リストに無線基地局が残っていれば、ステップS102に戻り、処理を繰り返す。
一方、チャネル未設定リストに無線基地局が残っていなければ、各制御対象無線基地局の満足度Uと、Uの合計および積(Utotal,Uproduct)とを計算する(ステップS107d)。また、U,Utotal,Uproductおよび制御対象無線基地局の仮チャネルセットを記憶する(ステップS107e)。続いて、UmaxにUtotal又はUproductを代入する(ステップS108)。そして、再帰回数(r)を1つ増やす(r++;)(ステップS109)。
次に、処理の終了条件を満たしたか否かを判定し(ステップS110a)、終了条件を満たしていなければ、Uが所定のしきい値UTH以下となる1台の無線基地局を選択する(ステップS111a)。ステップS110aにおける終了条件に関しては、(1)全無線基地局のU値が1となる、(2)再帰回数(r)が上限値(Max_r)に達する、(3)予め設定された収束条件を満たす、のうち少なくともいずれか1つを満たした時に、終了条件を満たしたものと見なす。また、(3)予め設定された収束条件に関しては、r回目の繰り返し計算後における下記(A)〜(D)の評価値(どの評価値を用いるのか予め設定する)のr−n回目の評価値に対する改善率がY%以内の場合は、システムが十分収束した(収束条件を満たした)と判断し、r回目で繰り返し計算を終了し、その時点の仮チャネルを各制御対象無線基地局に対して設定する。
(A)最小U値
(B)Utotal
(C)Uproduct
(D)U値の下位X%
設定項目としては、(A)〜(D)のうち使用する評価値、n値、Y値、上記(D)の場合は、X値である。
次に、選択した無線基地局のU値が大きくなるよう新しく設定する別チャネルを選ぶ(ステップS112)。そして、該当チャネル、つまり、現在の仮チャネルよりもU値が大きくなる別のチャネルがあるか否かを判定する(ステップS113)。この判定の結果、該当チャネルがなければ、選択した無線基地局の仮チャネルを変更せずに(ステップS114a)、ステップS109に戻る。
一方、該当チャネルがあれば、各制御対象無線基地局のU、Utotal、Uproductを計算するとともに、U’=UtotalまたはUproductとする(ステップS115b)。そして、U’≧Umaxを満たすかを判定する(ステップS116a)。この判定の結果、U’≧Umaxを満たせば、選択したチャネルを選択した無線基地局の仮チャネルとして(ステップS117)、ステップS107eに戻る。一方、U’≧Umaxを満たさなければ、選択した無線基地局の仮チャネルを変更せずに(ステップS118a)、ステップS109に戻る。
次に、ステップS110において、終了条件を満たしていれば、全制御対象の無線基地局の仮チャネルセットを決定チャネルとして処理を終了する(ステップS119)。
次に、図20に示すステップS112の処理動作の詳細を説明する。図20に示すステップS112の処理動作は図19に示す処理動作と同様であるので、図19を参照して処理動作を説明する。
まず、制御対象外無線基地局、つまり、本チャネル割当システムで制御できない無線基地局を考慮するか否かを判定する(ステップS121)。これは、チャネル割当システムのオペレータによる入力パラメータであり、この判定の結果、制御対象外無線基地局を考慮する場合、選択された無線基地局が検知した周辺に存在する制御対象外無線基地局の情報も考慮する(ステップS122)。一方、制御対象外無線基地局を考慮しない場合、制御対象外無線基地局の情報を無視する(つまり、全ての制御対象外無線基地局の媒体使用率値ρ’=0とする)(ステップS123)。
次に、選択された無線基地局において、チャネル毎の、媒体使用率の合計値(ρ+ρ’)を計算する(ステップS124)。ここで、前述したように、ρは、選択された制御対象無線基地局において、検知可能他制御対象無線基地局のうち、既に仮チャネルが決定された制御対象無線基地局によるチャネル毎の媒体占有時間率である。また、ρ’は、選択された制御対象無線基地局において、検知可能周辺制御対象外無線基地局によるチャネル毎の合計媒体占有時間率である。
次に、選択された無線基地局において占有可能率UAP−x (CH−y)値が最大となるチャネルを選択する(ステップS125)。占有可能率UAP−x (CH−y)値が最大となる複数のチャネルが存在する場合は、既にチャネルが決定された周辺の制御対象無線基地局が最も少なく使用するチャネルを選択する。
前述の第5又は第6実施形態における無線基地局1001を複数具備する無線通信システムでは、各無線基地局1001が無線通信に使用するチャネルを周囲の無線状況に応じて動的に決定することにより、スループットの制御対象無線基地局毎の(セル間での)ばらつきを抑えることができる。その結果、無線通信システムは、無線基地局1001が密集するエリアが生じる場合においても、また、無線環境が時間とともに変動する環境においても常に無線通信システム全体におけるスループットの低下を抑制することができる。
この構成によれば、各々のセルが取得可能なスループットに大きな差が生じないように、また、システム全体のスループットが劣化しないように、ネットワーク側がチャネルを選択してチャネルを割り当てることが可能である。また、必要に応じて定期的に前述のチャネル割当を実施し、無線環境やトラヒック環境が変化しても無線通信に使用するチャネルが偏らないようにチャネルを割り当てることで、無線基地局が密集する環境においても局地的なスループットの低下を回避することができる。
なお、前述した説明においては、U値が所定のしきい値以下となる無線基地局を選択する例を説明したが、必ずしもU値が所定のしきい値以下となるとなる無線基地局を選択する必要はなく、この例以外のU値が小さい無線基地局を選択するようにしてもよい。U値が小さい無線基地局とは、例えば、U値が下位から所定の割合の中に含まれる無線基地局のうち、いずれかの無線基地局のことである。前記所定のしきい値又は所定の割合を小さくすれば、仮チャネルの再割り当て対象の無線基地局数が少なくなるので、チャネル割当がより早く収束する。一方、前記所定のしきい値又は所定の割合が大きいと、仮チャネルの再割り当て対象の無線基地局数が多くなるので、チャネル割当の収束は遅くなるが、システムの合計スループットの最大化(最適化)が可能となる。
なお、請求項に記載の「所定の条件を満たすU値を持つ無線LAN基地局」とは、U値が所定のしきい値以下となる無線基地局、U値が小さい無線基地局、全ての制御対象の無線基地局の中からランダムに1台ずつ選択した無線基地局などのことである。
次に、計算機シミュレーションによる本発明の第5実施形態および第6実施形態の効果について説明する。以下に、計算機シミュレーションの検証環境およびその検証結果について説明する。図21は、計算機シミュレーション環境を示す図である。図21に示すように、100台の無線基地局を正方形になるように等間隔に並べ、それぞれの無線基地局と同じ位置に無線端末装置を一台ずつ配置した。本発明の第5実施形態または第6実施形態を用いて各々の無線基地局にチャネルを割り当てた場合と、各々の無線基地局が従来の最小RSSI法に基づいて使用するチャネルを自律分散的に選択するRSSI法を用いた場合と、使用可能チャネルからランダムにチャネルを選択するランダムチャネル選択法を用いた場合について、システムスループット、最小スループットを持つセルのスループット値、また公平性を示すFI値(非特許文献3)を計算した。なお、100台の無線基地局のうち、中央に位置する36台の無線基地局を評価対象とした。また、使用可能チャネル数を3とした。
計算機シミュレーションでは、無線基地局はIEEE802.11標準規格で規定されているCSMA/CAに基づいてデータフレームを送信する。CSMA/CAパラメータ値は以下のとおりである。SlotTime=9μs、SIFS(Short Inter-Frame Space)=16μs、CWmin=15、CWmax=1023、ShortRetryLimit=7、LongRetryLimit=4、DataRate=54Mbps、BasicRate=6Mbps。
計算機シミュレーションの際は、無線基地局から無線端末装置宛てにパケット長が1500Bytesの飽和状態のUDP(User Datagram Protocol)下りトラヒックを送信し、無線端末装置において10秒間で正しく受信できたパケット数を用いてそれぞれのセルのスループットを算出した。図22、図23、図24に計算シミュレーションにおけるシステムの合計スループット、最小スループットおよびFI値を示す。図22〜図24に示す結果より、本発明の第5実施形態および第6実施形態では、従来のRSSI法に比べてシステムスループットが向上することが分かる。また、最小スループットおよびFI値も向上することが確認できる。
以上説明したように、OSGi(Open Services Gateway Initiative)サービス・アグリゲーション・プラットフォーム(OSAP:OSGi Service Aggregation Platform)などを用いたネットワーク連携型無線LANにおいて、システムスループットを向上させ又はシステム内の最小スループットを持つセルのスループットを向上させるために、使用可能な複数のチャネルのうち、媒体使用率が最小のチャネルを割り当てるようにした。特に、評価指標を用いて無線基地局(又はセル)のチャネル利用率又は満足度を予測し、取得可能なスループット又は上記満足度が向上するように逐次的にチャネルの最適化を実施するようにした。これにより、無線基地局や無線端末装置の追加や削除による情報の更新、環境変化への対応が容易に可能になる。
<第7実施形態>
次に、本発明の第7実施形態における無線通信システム及びチャネル選択方法を説明する。同実施形態における装置の構成は図14に示す構成と同様であるのでここでは詳細な説明を省略する。
次に、第7実施形態における無線通信システムの動作を説明する。まず、無線基地局1001の運用が開始されると、無線通信部1011は、予め定められた時間間隔毎に、無線通信において利用可能なすべてのチャネルそれぞれを予め定められた期間スキャンし、自無線基地局周辺の無線環境情報を無線環境情報保持部1015に出力する。この無線環境情報には、利用可能なそれぞれのチャネルにおいて存在する他無線基地局数やそれぞれの無線基地局の識別情報、また、それぞれの無線基地局から受信するビーコンなどの信号の受信信号強度(RSSI値:Received Signal Strength Indicator)などが含まれる。さらに、無線環境情報には、自セル内の無線端末装置数やそれぞれの無線端末装置から受信する信号のRSSI値なども含まれる。このほか、無線環境情報には、利用可能な全てのチャネルの媒体使用率の情報も含まれる。
次に、チャネル算出部1032は、情報収集部1033より収集される各々の無線基地局の無線環境情報を基にそれぞれの無線基地局が使用すべき無線チャネルを以下のように計算する。まず、チャネルを割り当てる無線基地局において利用可能な全てのチャネル上で(3)式に示すU値を算出する。
U=単位時間当たりにおける無線基地局によるチャネルの占有可能時間長/単位時間当たりにおいて無線基地局のフレーム送受信に必要な総時間長 ・・・(3)
ここで、(3)式の分子にある、単位時間当たりの占有可能時間長は、本システムのチャネル割当サーバ1003で制御できないチャネルを使用して無線通信を行う他の無線装置、デバイス、又は、外乱などにより使用できない総時間長(例えば、τ)を単位時間から差し引いて得られる残りの時間を本システムのチャネル割当サーバ1003で制御できる無線基地局およびその帰属無線端末装置で共用した場合に、占有できる時間長になる。
一例として、単位時間を1とし、チャネル割当サーバ1003で制御できる無線基地局が全て飽和状態(常に送信するフレームを保有した状態)である場合は、(3)式の分子を以下のように計算できる。
(3)式の分子=(1−τ)/(K+1)
ここで、Kは、当該無線基地局において検知できチャネル割当サーバ1003で制御できる周辺における他の無線基地局の数である。
また、(3)式の分母にある、「単位時間当たりにおいて無線基地局のフレーム送受信に必要な総時間長」は、無線基地局による制御フレームの送受信や帰属無線端末装置とのデータ通信に必要な時間の総和である。
なお、(3)式の分子および分母は、過去のデータを用いた統計でもよく、瞬時値でもよい。また、「帰属無線端末装置とのデータ通信に必要な時間」とは、無線基地局から無線端末装置宛てのデータ送信に必要な時間と無線端末装置から無線基地局宛てのデータ送信に必要な時間の合計である。このうち、無線基地局から無線端末装置宛てのデータ送信(下りトラヒック)に必要な時間は、当該無線基地局内で収容する宛先無線端末装置別のデータパケットの数、パケット長、および、宛先無線端末装置別のデータ送信に使用するデータ転送速度の統計的情報を基に当該無線基地局によるチャネルの占有予定時間として下記のように計算できる。
単位時間内で、
N(個)=有線リンクから無線基地局に入力される無線端末装置宛ての平均データパケット数、
B(bit)=有線リンクから無線基地局に入力される当該無線端末装置宛ての平均データパケット長、
M(bit)=無線端末装置宛のA−MPDU(Aggregation MAC Protocol Data Unit)平均データ量(一回のチャネルアクセス権獲得で、M(bit)送信できる。)、
D(bit/s)=無線リンクから当該無線端末装置宛てのデータ送信に使用する平均データレート、
とすると、無線基地局は、単位時間内で(N×B)/M回アクセス権を獲得する必要がある。
占有予定時間:Toccupy=(N×B)/M×{(DIFS+BOave)+(M/D)+φ}
占有予定時間率:Toccupy/Tunit
ここで、φ(sec)は、SIFS、ACK伝送時間、RTS/CTS(Clear To Send)を用いる場合の所要時間、MACヘッダやプリアンブル等を考慮した、1つのデータフレーム当たりの平均オーバヘッド時間であり、Tunitは単位時間の長さ(sec)である。DIFSは、パケット送信するまでのキャリアセンス時間であり、BOaveは平均ランダム・バックオフ値である。BOaveは、BOave=CWmin×SlotTime/2で計算できる。
ここで、図25A、図25B、図26を参照して、占有予定時間率について説明する。図25A、図25B、図26は、占有予定時間率を示す説明図である。例えば、有線リンクから無線基地局に各無線端末装置宛てデータパケットが図25Aに示すように入力されると仮定する。そして、無線基地局が無線リンク上で図25Aに示すデータを各無線端末装置宛に、図25Bに示す通り、送信したとする。無線基地局が無線端末装置との通信においてチャネルを占有した時間は以下の通りになる。
無線端末装置宛てのデータ送信の際にチャネルを占有する時間:Tdata=t1+t2+t3+t4+t5
無線基地局が、データ送信権を獲得するには固定待ち時間およびランダム・バックオフ時間待機する。その総和TBOは、TBO=(DIFS+BO1)+(DIFS+BO2)+(DIFS+BO3)+(DIFS+BO4)+(DIFS+BO5)
無線端末装置宛てのデータ送信において必要な時間占有率=Tdata+TBO
占有予定時間率を単位時間全体の観測に基づくのではなく、期待値をベースとして簡易に求めると以下のようになる(図26参照)。
単位時間内で、有線リンクから無線基地局に入力される無線端末装置宛ての平均データパケット数=N(個)、有線リンクから無線基地局に入力される無線端末装置宛ての平均データパケット長=B(bit)、無線端末装置宛のA−MPDU平均データ量=M(bit)(一回のチャネルアクセス権獲得で、M(bit)送信できる。)とすると、単位時間内で無線基地局は(N×B)/M回アクセス権を獲得する必要がある。なお、図26において、MSDUは、MAC Service Data Unitである。
無線リンクから無線端末装置宛てのデータ送信に使用する平均データレート=DataRate(bit/s)とし、αは、SIFS、ACK伝送時間、RTS/CTSを用いる場合の所要時間、MACヘッダやプリアンブル等を考慮した、1つのデータフレーム当たりの平均オーバヘッド時間であるとする。
したがって、
占有予定時間:Toccupy=(N×B)/M×{(DIFS+BOave)+(M/DataRate)+α}
占有予定時間率:Toccupy/Tunit
となる。
なお、上りトラヒックの場合は、無線基地局側では、帰属無線端末装置の無線LANモジュールにおける単位時間あたりのデータパケット入力数は取得できないため、上記と同様の方法で占有予定時間率を計算することはできない。しかし、無線基地局が無線リンク上で当該無線端末装置より受信したデータフレームおよびその際の各種オーバヘッド(DIFS+BOave+ACK送信時間など)を考慮して、当該無線端末装置の現在占有時間率を計算することはできる。
上記U値は、チャネルを割り当てる無線基地局において、発生トラヒック量に対する見込みスループット値を示しており、U値は0以上、1以下となる。U値が大きくなるにつれ、当該無線基地局の見込みスループットが増大する。
チャネル割当サーバ1003は、各無線基地局において、U値が最も高いチャネルを選択すると取得スループットが最大となると予測できるので、チャネル算出部1032は、該当無線基地局の仮チャネルとしてU値が最大となるチャネルを算出する。
チャネル算出部1032は、システムの制御対象の全無線基地局の仮チャネルを決定した後、全ての無線基地局のU値の合計値Utotalを計算する。そして、U値が小さい無線基地局のスループット向上を目指す。全ての無線基地局の仮チャネルが決定した後、U値が予め設定したUTH以下の無線基地局の中から一台を選択し、当該無線基地局のU値が現在値よりも大きくなる他チャネルがないかを確認する。
なお、UTH値は0以上1以下の値である。
具体的には、当該無線基地局において、利用可能な全てのチャネル上で再度U値を計算し、U値が現在値よりも大きくなるチャネルを1つ算出し、システム内の全ての制御対象無線基地局の合計U値を計算し、合計U値が現在の合計U値よりも小さくならないか否かを確認する。当該無線基地局が新たに選択されたチャネルを使用してもシステムの合計U値が現在の合計U値よりも劣化しない場合は、新たに選択されたチャネルを当該無線基地局の新仮チャネルとする。続いて、もう一度、小さいU値を持つ無線基地局のU値が向上するようなチャネルを選択する。
このように、小さいU値を持つ無線基地局のU値が向上するようなチャネルを選択する動作を予め定められた複数回(再帰回数 Max_r)実施することで、システムの合計スループットを向上できるとともにセル間でのスループットの公平性を向上できる。予め決められたMax_r回数上記の動作を繰り返し、最終的に新仮チャネルを各々の無線基地局に反映させる。
<第8実施形態>
次に、本発明の第8実施形態における無線通信システム、及びチャネル選択方法を説明する。同実施形態における装置の構成は図14に示す構成と同様であるのでここでは詳細な説明を省略する。
次に、第8実施形態における無線通信システムの動作を説明する。まず、無線基地局1001の運用が開始されると、無線通信部1011は、予め定められた時間間隔毎に、無線通信において利用可能なすべてのチャネルそれぞれを予め定められた期間スキャンし、自無線基地局周辺の無線環境情報を無線環境情報保持部1015に出力する。この無線環境情報には、利用可能なそれぞれのチャネルにおいて存在する他の無線基地局数やそれぞれの無線基地局の識別情報、また、それぞれの無線基地局から受信するビーコンなどの信号の受信信号強度(RSSI値:Received Signal Strength Indicator)などが含まれる。さらに、無線環境情報には、自セル内の無線端末装置数やそれぞれの無線端末装置から受信する信号のRSSI値なども含まれる。このほか、無線環境情報には、利用可能な全てのチャネルの媒体使用率の情報も含まれる。
なお、U値の計算、各基地局における初めの仮チャネルの算出、U値の総和Utotalの計算は、第7実施形態と同じであるので、ここでは詳細な説明を省略する。
チャネル算出部1032は、システムの制御対象の全無線基地局の仮チャネルを決定した後、全ての無線基地局のU値の合計値Utotalを計算する。そして、U値が小さい無線基地局のスループット向上を目指す。全ての無線基地局の仮チャネルが決定した後、U値が予め設定したUTH以下の無線基地局の中から一台を選択し、当該無線基地局のU値が現在値よりも大きくなる他チャネルがないかを確認する。
なお、UTH値は0以上1以下の値である。
そして、(4)式に示す条件1の下で(5)式の条件を満足するチャネルを算出する。なお、条件2を満たすチャネルが1つもない場合は、当該無線基地局においてU値が最大となるチャネルを選択し、選択されたチャネルを仮チャネルとする。この動作を繰り返し、Max_r回実施する。
(4)式のUtotal (r)は、r回目の繰り返し計算におけるU値の総和である。また、α、βは0以上1以下のパラメータであり、α値とβ値を適切に設定することで、システムスループットを向上できるとともに、局所的に低下する無線基地局のスループットを改善することができる。
特に、αは主にシステムスループットに関するパラメータであり、βは主にスループットの公平性や下位スループットに関するパラメータである(0≦α、β≦1)。αを大きくすると、システムスループットが改善するようにチャネルが決定される。また、βを大きくすると、スループットの公平性や下位スループットが改善する。
条件1:Utotal (r)≧α・Utotal (r−1) ・・・ (4)
条件2:U≧β ・・・(5)
なお、α、βは固定値でもよく、状況に応じて動的に変化させてもよい。
<第9実施形態>
次に、本発明の第9実施形態における無線通信システム及びチャネル選択方法を説明する。同実施形態における装置の構成は図14に示す構成と同様であるのでここでは詳細な説明を省略する。第9実施形態では、制御対象無線基地局のうち、すべて又は一部の無線基地局が2.4GHz、5GHz、WiMax、セルラーなどの複数の無線システムでの通信が可能な環境において、チャネル割当サーバ1003が、各無線基地局に対して、使用すべき無線通信システムとチャネルの両方を算出し、設定する。
次に、第9実施形態における無線通信システムの動作を説明する。図14に示す無線基地局1001および無線基地局1002は、無線通信方式等が異なる第1の無線通信システムと第2の無線通信システムを用いて通信可能とする。無線基地局1001の運用が開始されると、無線通信部1011は、予め定められた時間間隔毎に、無線通信において利用可能なすべての無線通信システムのすべてのチャネルそれぞれを予め定められた期間スキャンし、自無線基地局周辺の無線環境情報を無線環境情報保持部1015に出力する。この無線環境情報には、利用可能なそれぞれのチャネルにおいて存在する他の無線基地局数やそれぞれの無線基地局の識別情報、また、それぞれの無線基地局から受信するビーコンなどの信号の受信信号強度(RSSI値:Received Signal Strength Indicator)などが含まれる。さらに、無線環境情報には、自セル内の無線端末装置数やそれぞれの無線端末装置から受信する信号のRSSI値なども含まれる。このほか、無線環境情報には、利用可能な全てのチャネルの媒体使用率の情報も含まれる。
次に、チャネル算出部1032は、情報収集部1033より収集される各々の無線基地局の無線環境情報を基にそれぞれの無線基地局が使用すべき無線通信システムおよび無線チャネルを以下のように計算する。まず、チャネルを割り当てる無線基地局において利用可能な全ての無線通信システムとそれぞれの無線通信システムにおける利用可能なすべてのチャネル上で(6)式に示すU値を算出する。
=他の無線通信システムにおける見込みスループット/現在通信中の無線通信システムにおける平均取得スループット ・・・(6)
ここで、(6)式の分子は、無線基地局が第1の無線通信システムまたは第2の無線通信システムを使用した場合に得られる見込みスループットである。また、(6)式の分母は、無線基地局において、現在通信に使用している通信システム・チャネルにおける平均取得スループットである。なお、(6)式の分子および分母は、過去のデータを用いた統計でもよく、瞬時値でもよい。
上記U値は、無線通信方式のチャネルを割り当てる無線基地局において、現在のスループットに対して、当該無線基地局に割り当てるチャネルを他の無線通信方式のチャネルに変えた場合の見込みスループット値を示しており、U値が1未満の場合は、当該無線基地局は現在使用中の無線通信方式を他の無線通信方式に変更させない方がよいことを意味する。一方、U値が1以上なら、当該無線基地局の通信で現在使用中の無線通信方式を他の無線通信方式に変更させた方がよいことを意味する。
チャネル割当サーバ1003は、各無線基地局において、U値が最も高いチャネルを選択すると取得スループットが最大となると予測できるので、チャネル算出部1032は、該当無線基地局の仮チャネルとしてU値が最大となる無線通信方式のチャネルを算出する。
チャネル算出部1032は、システムの制御対象の全無線基地局の仮無線通信方式のチャネルを決定した後、全ての無線基地局のU値の合計値Utotalを計算する。そして、U値が小さい無線基地局のスループット向上を目指す。全ての無線基地局の仮無線通信方式のチャネルが決定した後、U値が予め設定したUTH’未満の無線基地局の中から一台を選択し、当該無線基地局のU値が現在値よりも大きくなる他の無線方式のチャネルがないかを確認する。
そして、(7)式に示す条件1の下で(8)式の条件を満足するチャネルを算出する。なお、条件2を満たすチャネルが1つもない場合は、無線基地局においてU値が最大となる無線通信方式のチャネルを選択し、仮無線通信方式のチャネルとする。この動作を繰り返し、Max_r回実施する。
(7)式のUtotal (r)は、r回目の繰り返し計算におけるU値の総和である。また、α、βは0以上1以下のパラメータであり、α値とβ値を適切に設定することで、システムスループットを向上できるとともに局所的に低下する無線基地局のスループットを改善することができる。特に、α値は主にシステムスループットに関するパラメータであり、β値は主にスループットの公平性や下位スループットに関するパラメータである(0≦α、β≦1)。α値を大きくすると、システムスループットが改善するようにチャネルが決定される。また、β値を大きくすると、スループットの公平性や下位スループットが改善する。
条件1:Utotal (r) ≧ α・Utotal (r−1) ・・・(7)
条件2:U≧β ・・・(8)
説明を簡単にするため、上記(7)式では全ての無線通信システム(ここでは、第1の無線通信システムと第2の無線通信システム)における、見込みスループットの総和をUtotalとして定義している。しかし、必ずしもすべての無線通信システムにおける見込みスループットの総和を考慮する必要はなく、一部の無線通信システムにおいてのみ上記の制約条件を加えてもよい。
次に、計算機シミュレーションによる本実施形態の効果について説明する。図27は、計算機シミュレーション環境を示す図である。図27に示すように、100m×100mの正方形エリアに、25台の無線基地局(図27に示す●)をランダムに配置し、それぞれの無線基地局と同じ位置に無線端末装置を一台ずつ配置した。α値、β値を変化させ、それぞれの値において、本実施形態を用いて各々の無線基地局にチャネルを割り当てた場合と、各々の無線基地局が従来の最小RSSI法に基づいて使用するチャネルを自律分散的に選択するRSSI法を用いた場合について、システムスループットと公平性を示すFI値(非特許文献3)を計算した。なお、無線基地局及び帰属無線端末装置のキャリアセンス範囲を40mとし、使用可能チャネル数を3とした。
計算機シミュレーションでは、無線基地局はIEEE802.11標準規格で規定されているCSMA/CAに基づいてデータフレームを送信する。CSMA/CAパラメータ値は以下のとおりである。SlotTime=9μs、SIFS=16μs、CWmin=15、CWmax=1023、ShortRetryLimit=7、LongRetryLimit=4、DataRate=54Mbps、BasicRate=6Mbps。計算機シミュレーションの際は、無線基地局から無線端末装置宛てにパケット長が1500Bytesの飽和状態のUDP下りトラヒックを送信し、無線端末装置において30秒間で正しく受信できたパケット数を用いてそれぞれのセルのスループットを算出した。
図28に計算シミュレーションによるα値に対するシステムの合計スループットとFI値を示す。また、図29に計算シミュレーションによるβ値に対するシステムの合計スループットとFI値を示す。
図28、図29に示す結果より、本実施形態では、システムスループットや下位スループットの改善(スループットの公平性)などの要求条件に応じて、α値やβ値を適切に設定することで適切なチャネル割り当てシステムを設計できることが分かる。
このように、RSSI法と比べて、システム全体でのスループットや公平性FIが改善されるともに、各指標にパラメータを導入し、そのパラメータを適宜変更することにより、要求指標(システムスループットと下位スループット)に関するきめ細やかな要求に応えることが可能になる。
<第10実施形態>
次に、本発明の第10実施形態における無線通信システム及びチャネル選択方法を説明する。同実施形態における装置の構成は図14に示す構成と同様であるのでここでは詳細な説明を省略する。
次に、第10実施形態における無線通信システムの動作を説明する。まず、無線基地局1001の運用が開始されると、無線通信部1011は、予め定められた時間間隔毎に、無線通信において利用可能なすべてのチャネルそれぞれを予め定められた期間スキャンし、自無線基地局周辺の無線環境情報を無線環境情報保持部1015に出力する。この無線環境情報には、利用可能なそれぞれのチャネルにおいて存在する他無線基地局数やそれぞれの無線基地局の識別情報、それぞれの無線基地局の使用可能最大帯域幅などの能力(Capability)に関する情報、また、それぞれの無線基地局から受信するビーコンなどの信号の受信信号強度(RSSI値:Received Signal Strength Indicator)などが含まれる。さらに、無線環境情報には、自セル内の無線端末装置数やそれぞれの無線端末装置から受信する信号のRSSI値、それぞれの無線端末装置の使用可能最大帯域幅などの能力に関する情報なども含まれる。
次に、チャネル算出部1032は、情報収集部1033より収集される各々の無線基地局の無線環境情報を基にそれぞれの無線基地局が使用すべき無線チャネルと帯域幅を以下のように計算する。まず、チャネルを割り当てる無線基地局において利用可能な全てのチャネル上で(9)式に示すU値を算出する。
U=Exptd_Thput/min(Max_Thput, Offered_Load) ・・・(9)
ここで、(9)式のExptd_Thputは、当該無線基地局が当該チャネルを周辺無線基地局と共用した場合に取得可能なスループット(見込みスループット)である。また、Max_Thputは、当該無線基地局のみが当該チャネルを使用した場合(つまり、他干渉無線基地局やそれらに帰属する無線端末装置がない場合)に取得可能な最大スループットである。また、Offered_Loadは、当該無線基地局における発生トラヒック量である。また、関数min(a,b)は、aとbのうち小さい方を出力する関数である。
上記U値は、チャネルを割り当てる無線基地局において、発生トラヒック量に対する見込みスループット値を示している。U値は0以上1以下となる。U値が大きくなるにつれ、当該無線基地局の見込みスループットが増大する。
以下に、Exptd_Thput,Max_Thput,Offered_Loadの計算方法について説明する。
アクセスポイント(無線基地局)aに帰属する無線端末装置の中で最大帯域幅b(単位:MHz)を用いる無線端末装置の数を
Figure 2017212761
とする。
例えば、80MHz対応の(つまり、IEEE 802.11ac対応の)アクセスポイントaの配下に最大20MHz対応のIEEE 802.11a(以下、non−HT(non-high throughput)と呼ぶ)端末が1台、最大40MHz対応のIEEE 802.11n(以下、HT(high throughput)と呼ぶ)端末が2台、最大80MHz対応のIEEE 802.11ac(以下、VHT(very high throughput)と呼ぶ)端末が3台存在する場合は、
Figure 2017212761
となる。
もし、収集された無線環境情報の中に、無線端末装置の数やその使用可能最大帯域幅(つまり、無線端末装置の能力)に関する情報が含まれない場合は、アクセスポイントaの最大能力と同じ能力を有する無線端末装置が1台存在すると仮定する。
ここで、n(a)を、アクセスポイントaに帰属する無線端末装置の数の合計とする。つまり、
Figure 2017212761
である。
また、γ(a)を、アクセスポイントaにおいて、帰属無線端末装置一台当たりにフレームを送信する送信機会割合とする。全ての帰属無線端末装置宛てに同じ数のA(Aggregation)−MSDU/MSDUを収容する場合は、
γ(a)=1/n(a)
となる。
さらに、L(s,a)を、アクセスポイントaが帰属無線端末装置sに対して一回のフレーム伝送で送信するデータ量(bit)(つまり、A−MPDU長)とすると、
Figure 2017212761
と表すことができる。
ここで、
Figure 2017212761
は、アクセスポイントaが帰属無線端末装置sに対して送信するA−MSDU長(A−MSDUが未使用の場合は、MSDU長)(byte)
である。また、numMPDU(s,a)は、アクセスポイントaが帰属無線端末装置sに対して送信するA−MPDU中に含まれるMPDU数である。
アクセスポイントaが帯域幅bを用いて帰属無線端末装置sに対してフレームを伝送する際にチャネルを占有する総時間 (μsec)を
Figure 2017212761
とすると、
Figure 2017212761
と表すことができる。
ここで、
Figure 2017212761
は、キャリアセンス,ランダム・バックオフ,プリアンブル,ACK/BA(Block ACK)時間,RTS時間,CTS時間などのオーバヘッド値(μsec)である。
DATAは、numMPDU(s,a)のデータを伝送速度(データレート)1300Mbit/sで送信するのに必要な時間(μsec)である。
Figure 2017212761
は、アクセスポイントaが帯域幅bを用いて帰属無線端末装置sに対してフレームを送信するデータレート(Mbit/s)である。また、R(coef)は、データレート変換係数である。
ここで、
Figure 2017212761
とする。
例えば、最大能力40MHzを有するHT対応無線端末装置宛てに40MHzの帯域(つまり、b=40MHz)でデータフレーム送信する際のデータレートが450Mbit/sであるとすると、当該無線端末装置宛てに20MHzの帯域幅(つまり、b=20MHz)でデータフレームを送信する際のデータレート変換係数は、R(coef)=52/108(つまり、b=40→20)となり、使用データレートは、
Figure 2017212761
となる。
次に、Max_Thput(a)を、アクセスポイントaのみが存在する環境において取得可能な最大スループット(Mbit/s)とすると、
Figure 2017212761
と表すことができる。Max_Thput(a)は、アクセスポイントaのみが存在する環境において、aが帰属無線端末装置宛てに常にデータを送信するフルバッファ時において取得可能な最大スループットである。
ここで、θ(a)を、アクセスポイントaにおける帰属無線端末装置当たりの収容トラヒック量(Mbit/s)とする。
また、α(a)を、アクセスポイントaのチャネルアクセス確率の最大値とする。これは、チャネルを占有したい時間率でもあり、α(a)=1の時は、アクセスポイントaだけでチャネルが飽和することになる。α(a)は次式で定義できる。
Figure 2017212761
なお、θ(a)×n(a)は、アクセスポイントaにおける発生総トラヒック量である。
次に、チャネルを共用する場合における取得可能なスループットの計算方法を説明する。
Figure 2017212761
を、制御可能アクセスポイントaにおいて検知可能であり、かつ、制御可能アクセスポイントaのプライマリチャネルをプライマリチャネルとして用いる無線基地局の集合とする。
集合
Figure 2017212761
には、制御可能アクセスポイントaや仮割当の制御可能無線基地局、制御不可のシステム外の無線基地局も含まれる。
なお、
Figure 2017212761
を集合
Figure 2017212761
内のアクセスポイント数(≧1)とする。
同じように、
Figure 2017212761
を、制御可能アクセスポイントaにおいて検知可能であり、かつ、制御可能アクセスポインaのセカンダリ20チャネルをプライマリチャネルとして用いる無線基地局の集合とする。
また、
Figure 2017212761
を、制御可能アクセスポイントaにおいて検知可能であり、かつ、制御可能アクセスポイントaのセカンダリ40チャネルをプライマリチャネルとして用いる無線基地局の集合とする。
ここで、
Figure 2017212761
である。
Figure 2017212761
を、制御可能アクセスポイントaに対してプライマリチャネルとしてチャネルcを割り当てた場合に、制御可能アクセスポイントaがプライマリチャネルにアクセス可能な確率とすると、
Figure 2017212761
と表すことができる。
また、B(a)を、集合
Figure 2017212761
内で、
Figure 2017212761
となるアクセスポイントの部分集合とする。
なお、B(a)には、制御可能アクセスポイントa,仮割当の制御可能無線基地局,システム外の無線基地局も含まれる。
また、
Figure 2017212761
である。
さらに、
Figure 2017212761
である。
ここで、
Figure 2017212761
を、制御可能アクセスポイントaがプライマリチャネルにアクセスする確率とすると、
Figure 2017212761
を下記のように定義できる。
Figure 2017212761
また、
Figure 2017212761
を、制御可能アクセスポイントaがセカンダリ20チャネルにアクセスする確率
Figure 2017212761
(制御可能アクセスポイントaが40MHz対応の時のみ必要)とする。
また、
Figure 2017212761
を、制御可能アクセスポイントaがセカンダリ40チャネルにアクセスする確率
Figure 2017212761
(制御可能アクセスポイントaが80MHz対応の時のみ必要)とする。
Figure 2017212761

Figure 2017212761
を次のように定義する。
Figure 2017212761
ここで、
Figure 2017212761
は、セカンダリチャネルとして、当該セカンダリ20チャネルにアクセスする無線基地局の数(但し、プライマリチャネルを共有する集合
Figure 2017212761
内の他無線基地局を含まない)である。
また、
Figure 2017212761
は、セカンダリチャネルとして、当該セカンダリ40チャネルにアクセスする他無線基地局の数(但し、プライマリチャネルを共用する集合
Figure 2017212761
内の他無線基地局を含まない)である。
最終的に、
Figure 2017212761
を、制御可能アクセスポイントaに対してプライマリチャネルとしてチャネルcを割り当てた場合の見込みスループット(Mbit/s)とすると、
Figure 2017212761
を以下のように定義できる。
Figure 2017212761
ここで、Tを以下のように計算する。
帯域幅b=20(MHz)を用いた通信時間T〜Tは以下のように計算される。
端末sがnon−HT(IEEE 802.11a規格対応)の場合;
Figure 2017212761
端末sがHT(IEEE 802.11n規格対応)の場合;
Figure 2017212761
端末sがVHT(IEEE 802.11ac規格対応)の場合;
Figure 2017212761
一方、帯域幅b=40(MHz)を用いた通信時間T〜Tは以下のように計算される。
端末sがHT(IEEE 802.11n規格対応)の場合;
Figure 2017212761
端末sがVHT(IEEE 802.11ac規格対応)の場合;
Figure 2017212761
他方、帯域幅b=80(MHz)を用いた通信時間Tは以下のように計算される。
端末sがVHT(IEEE 802.11ac規格対応)の場合;
Figure 2017212761
最後に、
Figure 2017212761
を、制御可能アクセスポイントaに対してプライマリチャネルとしてチャネルcを割り当てた場合における、アクセスポイントaの効用関数(満足度)とすると、
Figure 2017212761
を下記のように再定義可能である。
Figure 2017212761
なお、本実施形態では、アクセスポイントがそれぞれの帰属無線端末装置宛てにデータを送信する機会が全て等しいと仮定しているが、この限りではない。帰属無線端末装置ごとにデータの送信機会割合が把握できるのであれば、それらの値を用いても良い。
チャネル割当サーバ1003は、各無線基地局において、U値が最も高いチャネルと帯域幅の組を選択すると取得スループットが最大となると予測できる。
本実施形態では、繰り返し計算による最適化を目指している。また、例えば、ベストエフォート型トラヒックの場合は、U値が必ずしも1にならなくても、帰属無線端末装置のユーザが満足するのであれば問題ない。そこで、チャネル算出部1032は、該当無線基地局の仮チャネルとしてU値が予め設定したβ値(0≦β≦1)以上となるチャネルおよび帯域幅を算出する。
つまり、アクセスポイントaは、
Figure 2017212761
となるチャネルcおよび帯域幅bを仮チャネルおよび仮帯域幅として選択する。もし、該当するチャネルおよび帯域幅の候補が複数ある場合は、それらの中からランダムにチャネルおよび帯域幅の組を1つ選択する。また、もし、
Figure 2017212761
となるチャネルcおよび帯域幅bが存在しない場合は、
Figure 2017212761
が最大となるチャネルおよび帯域幅を仮チャネルおよび仮帯域幅として選択する。
チャネル算出部1032は、システムが制御対象とする全ての無線基地局の仮チャネルおよび仮帯域幅を決定した後、全ての無線基地局のU値の合計値Utotal、または、全ての無線基地局のU値の積算値Uproductを計算する。そして、U値が小さい無線基地局のスループット向上を目指す。全ての無線基地局の仮チャネルおよび仮帯域幅が決定した後、U値が予め設定したUTH以下の無線基地局の中から一台を選択し、当該無線基地局のU値が
Figure 2017212761
となるチャネルcおよび帯域幅bをそれぞれ新しい仮チャネルおよび新しい仮帯域幅として一時的に選択する。もし
Figure 2017212761
となるチャネルcおよび帯域幅bが存在しない場合は、
Figure 2017212761
が最大となるチャネルおよび帯域幅を新しい仮チャネルおよび新しい仮帯域幅として一時的に選択する。
なお、UTH値は0以上1以下の値である。
具体的には、当該無線基地局において、利用可能な全てのチャネルと全ての帯域幅について再度U値を計算し、システム内の全ての制御対象無線基地局の合計U値、または、U値の積算値を計算し、合計U値、または、積算U値が1つ前の繰り返し計算後の値のα倍以上か否かを確認する。
つまり、r+1回目の繰り返し計算における合計U値をUtotal (r+1)とすると、
total (r+1)≧α・Utotal (r)
の条件を満たす場合は、選択した新しい仮チャネルを当該無線基地局の仮チャネルとする。また、その時の帯域幅を新しい仮帯域幅とする。もし、この条件を満たさない場合は、新しい仮チャネルおよび新しい仮帯域幅を採用せず、r回目で算出した仮チャネルおよび仮帯域幅をそれぞれ当該無線基地局の仮チャネルおよび仮帯域幅とする。
一方、積算値で判断する場合の条件式は以下のようになる。
product (r+1)≧α・Uproduct (r)
続いて、もう一度、小さいU値を持つ無線基地局のU値が向上するか、又は、システム全体のU値(Utotal又はUproduct)が改善するようなチャネルおよび帯域幅を選択する。
なお、α、βは0以上1以下のパラメータである。α値とβ値を適切に設定することで、システムスループットを向上できるとともに、局所的に低下する無線基地局のスループットを改善することができる。
特に、αは主にシステムスループットに関するパラメータであり、βは主にスループットの公平性や下位スループットに関するパラメータである(0≦α、β≦1)。αを大きくすると、システムスループットが改善するようにチャネルが決定される。また、βを大きくすると、スループットの公平性や下位スループットが改善する。
なお、α、βは固定値でもよく、あるいは、状況に応じて動的に変化させてもよい。
このように、小さいU値を持つ無線基地局のU値が向上するようなチャネルおよび帯域幅を選択する動作を予め定められた複数回(再帰回数 Max_r)実施することで、システムの合計スループットを向上できるとともにセル間でのスループットの公平性を向上できる。予め決められたMax_r回数上記の動作を繰り返し、最終的に新仮チャネルおよび新仮帯域幅を各々の無線基地局に反映させる。
次に、図30〜図35を参照して、第10実施形態におけるチャネル算出部1032がチャネル選択処理を行う動作を説明する。図30は、第10実施形態におけるチャネル算出部1032がチャネル選択処理を行う動作を示すフローチャートである。
まず、初期設定として、繰り返し計算回数に0を代入する(ステップS201)。次に、制御対象(制御可能)無線基地局およびそれらの無線基地局において検知する周辺の他制御対象外(制御不可)無線基地局における占有予定時間率を計算する(ステップS202)。すなわち、システムの内部および外部を問わず、検知可能なすべての無線基地局について占有予定時間率の計算を行う。
次に、チャネルや帯域幅(以下、図面においてはBWとして示す)が未設定の無線基地局のリスト(以下、制御可能無線基地局リストと呼ぶ)より、チャネルおよび帯域幅を設定する無線基地局を選択する(ステップS203)。このとき、無線基地局の選択方法として、ランダムに選択する方法、手動設定順(ネットワークオペレータ等が予め設定した優先順)に選択する方法、ボトルネックが大きな無線基地局の順(周辺無線基地局数が多い順)に選択する方法が適用できる。そして、チャネル割当アルゴリズムに応じて、選択された無線基地局に設定するチャネルおよび帯域幅を仮決定する(ステップS204)。このステップS203およびステップS204におけるプロセスを全ての制御可能無線基地局に対して実施する。
全ての制御可能無線基地局の仮割当チャネル(仮チャネル:仮割当CH)と仮割当帯域幅(仮帯域幅:仮割当BW)が決定されると、繰り返し計算により制御可能無線基地局の仮割当チャネルや仮割当帯域幅の最適化が行われる(ステップS205)。繰り返し計算後、最後に、各制御可能無線基地局の仮割当チャネル、仮割当帯域幅を、それぞれ、割当チャネル、割当帯域幅とし、各無線基地局に設定する(ステップS206)。
次に、図31を用いて、ステップS204の仮割当チャネル、仮割当帯域幅の決定方法について説明する。図31は、選択された制御可能無線基地局の仮割当チャネルと仮割当帯域幅を決定するプロセスを示す図である。
まず、初期設定として次の処理を行う。すなわち、仮割当可能なチャネルと帯域幅の組を記憶するためにtempListを用意する。また、選択された無線基地局(以下、選択無線基地局と呼ぶ)の現在の最大U値を記憶するためtempUという変数を用意する。そして、tempListを空に設定し、tempUに0を代入する(ステップS207)。
次に、選択無線基地局に割当可能な帯域幅の中から1つを選択する(ステップS208)。割当可能な帯域幅は、当該無線基地局又はその帰属無線端末装置の能力(例えば、使用可能最大帯域幅)によって定まる値である。例えば、選択無線基地局がIEEE802.11ac対応であれば、割当可能帯域幅は20MHz、40MHz、80MHzとなる。また、選択無線基地局がIEEE802.11n対応であれば、割当可能帯域幅は20MHz、40MHzとなる。さらに、選択無線基地局がIEEE802.11aのみに対応していれば、割当可能帯域幅は20MHzとなる。
選択無線基地局に割り当てられる帯域幅は、上記の通り、当該無線基地局の能力だけから決定しても良く、帰属無線端末装置の能力に関する情報も考慮した上で決定しても良い。例えば、選択無線基地局がIEEE802.11ac対応であれば、割当可能帯域幅は20MHz、40MHz、80MHzとなるが、20MHzと40MHzに対応した帰属無線端末装置しか存在しないのであれば、当該無線基地局に対して割り当てる帯域幅を20MHz、40MHzに制限しても良い。
次に、選択無線基地局に対して割当可能なプライマリチャネルリスト(以下、割当可能プライマリチャネルリストと呼ぶ)を作成する(ステップS209)。非特許文献2では、あるアクセスポイントと端末局で構成されるセル内で通信を行う際に、伝送帯域幅に係らず必ず用いなければならない単位チャネルが定義されており、これはプライマリチャネル(Primary Channel)と呼ばれている。一方、通信を行う際に用いられるが、プライマリチャネルではないチャネルはセカンダリチャネル(Secondary Channel)(非特許文献2ではセカンダリxMHzチャネル(Secondary xMHz Channel)、xは20、40、80のうちのいずれかの数)と呼ばれている。
次に、ステップS209で作成した割当可能プライマリチャネルリストが空かどうかを確認する(ステップS210)。もし、割当可能プライマリチャネルリストが空であれば(ステップS210がYES)、当該無線基地局に対して選択した割当帯域幅を用いたセルを立ち上げることはできないので、後述するステップS217を実施する。一方、割当可能プライマリチャネルリストが空ではない場合(ステップS210がNO)、ステップS211に処理を進める。
ステップS211では、割当可能プライマリチャネルリストから1つのチャネルを選択する。次に、選択したチャネルにおける当該無線基地局のU値を計算する(ステップS212)。次に、選択した帯域幅および選択したチャネルにおける当該無線基地局のU値が、予め設定されたβ以上、かつ、tempU値がβ以上かどうか確認する(ステップS213)。なお、0≦β≦1である。
この条件を満たす場合(ステップS213がYES)、tempListに選択した帯域幅および選択したチャネルの組を追加し、ステップS212で計算したU値でtempU値を更新する(ステップS219)。一方、上記条件が満たされない場合(ステップS213がNO)、U値が現在のtempU値より大きいかどうかを確認する(ステップS214)。
この条件を満たす場合(ステップS214がYES)、現在のtempListを全て空にし(ステップS218)、選択した帯域幅および選択したチャネルの組をtempListに追加し、ステップS212で計算したU値でtempU値を更新する(ステップS219)。一方、ステップS214の条件が満たされない場合(ステップS214がNO)、U値が現在のtempU値に等しいかどうか確認する(ステップS215)。
この条件を満たす場合(ステップS215がYES)、tempListに選択した帯域幅および選択したチャネルの組を追加し、ステップS212で計算したU値でtempU値を更新する(ステップS219)。一方、ステップS215の条件を満たさない場合は、選択チャネルを無視し、ステップS216へ処理を進める。
ステップS216では、割当可能なプライマリチャネルリストのうち、未選択のチャネルがあるかどうかを確認(ステップS216)し、未選択のチャネルが存在する場合(ステップS216がYES)、再度ステップS211を実施する。すなわち、ステップS211〜S215およびS218〜S219の処理をすべての割当可能プライマリチャネルについて実施する。一方、割当可能なプライマリチャネルリストには未選択チャネルがない場合(ステップS216がNO)、当該無線基地局に割り当てられる帯域幅のうち、未選択の帯域幅があるかどうかを確認する(ステップS217)。未選択の帯域幅が存在する場合(ステップS217がYES)、ステップS208を実施する。すなわち、ステップ208〜S216およびS218〜S219の処理をすべての割当可能帯域幅について実施する。一方、未選択の帯域幅がない場合(ステップS217がNO)、最後に、tempListより帯域幅およびチャネルの組を1つランダムに選択する(ステップS220)。この選択された帯域幅、チャネルは、当該無線基地局の仮割当帯域幅、仮割当チャネルである。
次に、図32を用いて、仮割当チャネルおよび仮割当帯域幅を決定済みの制御可能無線基地局についてチャネルや帯域幅を繰り返し計算によって最適化する方法(図30のステップS205)について説明する。図32は、繰り返し計算による制御可能無線基地局のU値の改善を行うプロセスを示している。
まず、全ての制御可能無線基地局の現在U値を計算する。そして、全ての制御可能無線基地局のU値の和(Utotal)と積(Uproduct)を計算する(ステップS221)。そして、繰り返し計算の終了条件を満たすかどうか確認する(ステップS222)。
以下の(1)〜(3)の何れかの条件を満たす時に繰り返し計算が収束したとみなして繰り返し計算を終了し、最終的な割当チャネルおよび割当帯域幅を決定する。
1.全ての制御可能無線基地局のU値が1に達した時(つまり、
Figure 2017212761
(全てのa))
2.繰り返し計算回数がその上限値に達した時
3.R回目(R≧DeltaR)の繰り返し計算後の値
Figure 2017212761
が以下の条件を満たす時
Figure 2017212761
ここで、DeltaRは、1以上の整数であり、上記条件3は、
Figure 2017212761
の改善率に応じて、収束特性を評価する条件である。
もし、繰り返しの終了条件を満たしているのであれば(ステップS222がYES)、繰り返しを終了させる。一方、終了条件が満たされていないのであれば(ステップS222がNO)、繰り返しの際に用いる評価条件に応じて
Figure 2017212761
を設定する(ステップS223)。設定される値は、r回目の繰り返しにおけるUtotal、または、Uproductである。例えば、Utotalを用いた評価を行うのであれば、
Figure 2017212761
とする。一方、Uproductを用いた評価を行うのであれば、
Figure 2017212761
とする。
次に、繰り返し計算用の無線基地局を1台選択する(ステップS224)。選択無線基地局の現在の仮割当チャネル、仮割当帯域幅をそれぞれ、tempCH、tempBWとする(ステップS225)。選択無線基地局に対して、図31を参照して上述した仮割当帯域幅および仮割当チャネルの算出プロセスを再度実施する(ステップS226)。得られた新しい仮割当チャネルと新しい仮割当帯域幅が、それぞれ、tempCHとtempBWと等しいのであれば(ステップS227のYES)、選択無線基地局の仮割当チャネルおよび帯域幅の変更はない。この場合は、後述するステップS230へ処理を進める。一方、新しい仮割当チャネルがtempCHと異なっているか、新しい仮割当帯域幅がtempBWと異なっているか、または、新しい仮割当チャネルおよび新しい仮割当帯域幅の両方がそれぞれtempCHおよびtempBWと異なっているのであれば(ステップS227がNO)、処理をステップS228に進める。
ステップS228では、全ての制御可能無線基地局のU値を再度評価し、全ての制御可能無線基地局のU値の和(Utotal)と積(Uproduct)を計算する。そして、UTEMPにUtotalまたはUproductを代入する。次に、次の条件が満たされているかどうか確認する(ステップS229)。なお、αは0以上1以下の数である。
Figure 2017212761
この条件が満たされる場合(ステップS229がYES)、選択無線基地局の仮割当チャネルおよび仮割当帯域幅を新しい仮割当チャネルおよび新しい仮割当帯域幅で更新する(ステップS232)。一方、ステップS229の条件が満たされない場合は、選択無線基地局の仮割当チャネルおよび仮割当帯域幅を更新せず、仮割当チャネルおよび仮割当帯域幅の値をそれぞれTempCHおよびTempBWに戻す(ステップS230)。最後に、ステップS229の条件を満たすかどうかによらず、繰り返し計算回数を1つ増やし(ステップS231)、ステップS221を再度実施する。
次に、図33を用いて割当可能プライマリチャネルリストの作成方法(図31のステップS209)について説明する。図33は、割当可能プライマリチャネルリストを作成するプロセスを示している。
まず、初期設定として、割当可能プライマリチャネルリスト={空}とし、空のリストを作成する(ステップS233)。次に、選択無線基地局の仮割当帯域幅が20MHzかどうかを確認する(ステップS234)。もし選択無線基地局の仮割当帯域幅が20MHzであれば(ステップS234がYES。20MHzのBSS(basic service set))、プライマリチャネルとして割当可能な全てのチャネルを設定(ステップS243)して、本プロセスを終了する。ここで、割当可能なチャネルとは、当該無線基地局で使用可能なチャネルの中で、レーダなど検出されていないチャネルまたはチャネルリストである。
もし選択無線基地局の仮割当帯域幅が20MHzではない場合(ステップS234がNO。40MHzまたは80MHzのBSS)、選択無線基地局は、40MHz,80MHzなどの広帯域なセルを立ち上げることになるので、標準規格の規定通りに、プライマリチャネルと他セルのセカンダリ20チャネルが被らないようにチャネルを選択する必要がある。そのため、まず、割当可能チャネルの中から1つのチャネルを選択する(ステップS235)。次に、選択したチャネルのセカンダリ20チャネルが割当可能かどうかを確認する(ステップS236)。
ここで、割当可能プライマリチャネルの例を図34Aおよび図34Bに示す。これらの図において、無線基地局aおよび無線基地局bは既存の無線基地局であり、CH36〜CH48が割当可能チャネル、仮割当帯域幅が40である場合を想定している。図34AにおいてはCH40,CH44,CH48が割当可能プライマリチャネルである。図34Bにおいては、CH36,CH48が割当可能プライマリチャネルである。
例えば、選択したチャネルがCH44の場合、ステップS236では、CH48が当該無線基地局に対して割当可能かどうかを確認する。あるいは、選択したチャネルがCH36の場合、ステップS236では、CH40が当該無線基地局に対して割当可能かどうかを確認する。もしCH40の割り当てが可能な場合(ステップS236がYES)、ステップS237へ処理を進める。一方、CH40の割当が不可であれば(ステップS236がNO)、選択したチャネルは当該無線基地局に割り当てられないチャネルであると判断し(ステップS242)、ステップS240に処理を進める。
ステップS237では、選択したチャネルのセカンダリ20チャネルをプライマリチャネルとして使っている周辺無線基地局が存在するかどうかを確認する(ステップS237)。もし該当する周辺無線基地局が存在する場合は、標準規格の規定により、選択したチャネルは当該無線基地局へ割り当てることはできないため、処理をステップS242へ進める。これに対して、もし該当する周辺無線基地局が存在しない場合(ステップS237がNO)、処理をステップS238へ進める。
ステップS238では、選択無線基地局の仮割当帯域幅が40MHzかどうかを確認する。選択無線基地局の仮割当帯域幅が40MHzの場合(ステップS238がYES。40MHzのBSS)、選択チャネルは当該無線基地局へ割当可能なプライマリチャネルであると判断して、選択したチャネルを割当可能プライマリチャネルリストに追加(ステップS239)して、処理をステップS240へ進める。一方、選択無線基地局の仮割当帯域幅が40MHzではない場合(ステップS238がNO。80MHzのBSS)、当該無線基地局は80MHz以上のセルを立ち上げることになるので、選択チャネルのセカンダリ40チャネルは当該無線基地局に対して割当可能なチャネルかどうか確認する(ステップS241)。例えば、選択したチャネルがCH44の場合、ステップS241では、CH36およびCH40が当該無線基地局に対して割当可能かどうかを確認する。
もしセカンダリ40チャネルが割当可能ではない場合(ステップS241がNO)、ステップS242を実施する。一方、もしセカンダリ40チャネルが割当可能な場合(ステップS241がYES)、選択チャネルは当該無線基地局に対して割当可能なプライマリチャネルであると判断して、選択したチャネルを割当可能プライマリチャネルリストに追加する(ステップS239)。最後に、ステップS240では、すべての割当可能チャネルについてステップS236〜S239およびS241〜S242の処理を行ったかどうかを判定し、未処理の割当可能チャネルが残っている場合には、処理をステップS235に戻して、当該無線基地局の割当可能な他のチャネルにおいても上述したプロセスを実施する。そして、全ての割当可能チャネルに対して、割当可能なプライマリチャネルリストの作成が終わると本プロセスを終了する。
次に、図35を用いて繰り返し計算を行う無線基地局の選択法(図32のステップS224)について説明する。図35は、繰り返し計算を行う無線基地局の選択方法を示す図である。
まず、全ての制御可能無線基地局のU値を昇順に並び替える(ステップS244)。次に、予め設定されたAP Ratio for Iterationsパラメータはゼロかどうかを確認する(ステップS245)。もし、このパラメータがゼロの場合(ステップS245がYES)、制御可能無線基地局のうちU値が最小の無線基地局を選択する。該当する無線基地局が複数存在する場合はその中からランダムに1台の無線基地局を選択(ステップS248)し、本プロセスを終了する。もし、AP Ratio for Iterations値がゼロより大きい場合(ステップS245がNO)、繰り返し計算対象の無線基地局数を以下のように計算する(ステップS246)。
対象無線基地局数Num(target)=ceil(制御可能無線基地局数×AP Ratio for Iterations)
ここで、ceilは繰り上げを行う関数であり、例えばceil(0.1)=1.0、ceil(1.0)=1、ceil(1.6)=2である。
次に、制御可能無線基地局のうち、U値が下位Num(target)台の無線基地局の中から1台の無線基地局をランダムに選択(ステップS247)し、本プロセスを終了する。
例えば、制御可能無線基地局の数を10(以下、制御可能無線基地局をAP#1〜AP#10とする)とし、R回目の繰り返し計算後に各無線基地局のU値が以下のようになったと仮定する。
AP#1:U=0.9、AP#2:U=0.6、AP#3:U=1.0、AP#4:U=0.1、AP#5:U=0.1、AP#6:U=0.3、AP#7:U=0.5、AP#8:U=1.0、AP#9:U=0.9、AP#10:U=0.6
R+1回目の繰り返し計算のため、U値を昇順に並べ替えると以下のようになる。
AP#4(U=0.1)、AP#5(U=0.1)、AP#6(U=0.3)、AP#7(U=0.5)、AP#2(U=0.6)、AP#10(U=0.6)、AP#1(U=0.9)、AP#9(U=0.9)、AP#3(U=1.0)、AP#8(U=1.0)
AP Ratio for Iterations=0.0の場合、対象無線基地局数Num(target)=1であり、AP#4およびAP#5が最小のU値を持つ。そこで、AP#4およびAP#5からランダムに1台の無線基地局を選択して、R+1回目の繰り返し計算を実施する。
AP Ratio for Iterations=0.5の場合、対象無線基地局数Num(target)=5であるので、AP#4,AP#5,AP#6,AP#7,AP#2,AP#10の中からランダムに1台の無線基地局を選択して、R+1回目の繰り返し計算を実施する。
AP Ratio for Iterations=1.0の場合、対象無線基地局数Num(target)=10であるので、AP#1〜AP#10の中からランダムに1台の無線基地局を選択して、R+1回目の繰り返し計算を実施する。
前述した第1〜第3実施形態におけるマネジメントエンジン8、第4実施形態におけるマネジメントエンジン80、および、第5〜10実施形態における無線基地局をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによってマネジメントエンジン8およびマネジメントエンジン80を実現し、また、各々の無線基地局が使用すべきチャネルの割当を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OS(Operating System)や周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWW(World Wide Web)システムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM(Read Only Memory)、CD(Compact Disc)−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM(Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよく、PLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されるものであってもよい。
以上、図面を参照して本発明の実施形態を説明してきたが、上記実施形態は本発明の例示に過ぎず、本発明が上記実施形態に限定されるものではないことは明らかである。したがって、本発明の技術思想及び範囲を逸脱しない範囲で構成要素の追加、省略、置換、その他の変更を行ってもよい。
本発明は、無線LAN基地局が密集している環境において局地的なスループットの低下を回避することが不可欠な用途に適用できる。
11、12、13、14、15、16、17、18・・・アクセスポイント(AP、無線LAN基地局)、21、22、23、24、25、26・・・無線端末、41・・・他機器、51、52、53、54、55、56、61・・・ネットワーク、7・・・インターネット、8・・・マネジメントエンジン(ME)、9・・・バンドル配信サーバ、91、92、93、94、95、96・・・サービスゲートウェイ(SGW)、1001、1002・・・無線基地局、1011、1021・・・無線通信部、1012、1022・・・制御部、1013、1023・・・アクセス権獲得部、1014、1024・・・チャネル設定部、1015、1025・・・無線環境情報保持部、1003・・・チャネル割当サーバ、1031・・・通信部、1032・・・チャネル算出部、1033・・・情報収集部、1034・・・制御部

Claims (3)

  1. 無線通信ネットワークを構成する無線LAN基地局が動作するために必要な設定を行う無線通信装置であって、
    前記無線LAN基地局に設定されている設定情報と、前記無線LAN基地局における無線環境情報とを収集する情報収集部と、
    収集した前記設定情報と前記無線環境情報とに基づき、収集元の無線LAN基地局に対して設定すべきパラメータを求めるパラメータ算出部と、
    求めた前記パラメータをネットワークを介して収集元の前記無線LAN基地局に対して送信し、パラメータ設定を行うパラメータ設定部とを備え、
    前記無線LAN基地局は、複数の無線通信方式のうち少なくとも一つの無線通信方式のチャネルを使用して無線通信を行い、
    前記情報収集部は、前記無線LAN基地局が検知した周辺無線環境を表す情報を前記無線環境情報として収集し、
    前記パラメータ算出部は、前記無線環境情報に基づいて、前記無線LAN基地局が使用すべき無線通信方式を決定するための指標値として、各々の前記無線LAN基地局において、
    UX=他の無線通信方式に移行した場合の見込みスループット/現在使用中のシステムにおける平均スループット
    で表されるUX値を計算し、前記UX値が最大となる無線通信方式のチャネルを前記無線LAN基地局に割り当てる仮無線通信方式のチャネルとして決定し、
    繰り返し計算により、最終的に使用すべき無線通信方式のチャネルを決定する、
    無線通信装置。
  2. 無線通信ネットワークを構成する無線LAN基地局が動作するために必要な設定を行うマネジメントエンジンを備える無線通信システムであって、
    前記マネジメントエンジンは、
    前記無線LAN基地局に設定されている設定情報と、前記無線LAN基地局における無線環境情報とを収集する情報収集部と、
    収集した前記設定情報と前記無線環境情報とに基づき、収集元の無線LAN基地局に対して設定すべきパラメータを求めるパラメータ算出部と、
    求めた前記パラメータをネットワークを介して収集元の前記無線LAN基地局に対して送信し、パラメータ設定を行うパラメータ設定部とを備え、
    前記無線LAN基地局は、
    前記情報収集部から情報収集の要求を受けると、前記設定情報と前記無線環境情報とを前記マネジメントエンジンへ送信する情報送信部と、
    前記パラメータ設定部から前記パラメータを受け取ると、前記パラメータに基づき自己の設定を行う設定部とを備え、
    前記無線通信システムは、複数の無線通信方式のうち少なくとも一つの無線通信方式のチャネルを使用して無線通信を行う複数の無線LAN基地局を具備し、
    前記無線LAN基地局は、周辺無線環境を検知して、前記周辺無線環境を表す情報を前記無線環境情報として生成し、生成した前記無線環境情報を前記マネジメントエンジンに通知する周辺無線環境通知部を備え、
    前記パラメータ算出部は、前記無線環境情報に基づいて、前記無線LAN基地局が使用すべき無線通信方式を決定するための指標値として、各々の前記無線LAN基地局において、
    UX=他の無線通信方式に移行した場合の見込みスループット/現在使用中のシステムにおける平均スループット
    で表されるUX値を計算し、前記UX値が最大となる無線通信方式のチャネルを前記無線LAN基地局に割り当てる仮無線通信方式のチャネルとして決定し、
    繰り返し計算により、最終的に使用すべき無線通信方式のチャネルを決定する、
    無線通信システム。
  3. 無線通信ネットワークを構成する無線LAN基地局が動作するために必要なパラメータ設定を行う無線通信システムが行う無線通信方法であって、
    前記無線LAN基地局に設定されている設定情報と、前記無線LAN基地局における無線環境情報とを収集する情報収集ステップと、
    収集した前記設定情報と前記無線環境情報とに基づき、収集元の無線LAN基地局に対して設定すべきパラメータを求めるパラメータ算出ステップと、
    求めた前記パラメータをネットワークを介して収集元の前記無線LAN基地局に対して送信し、パラメータ設定を行うパラメータ設定ステップとを有し、
    前記無線LAN基地局は、複数の無線通信方式のうち少なくとも一つの無線通信方式のチャネルを使用して無線通信を行い、
    前記情報収集ステップにおいて、前記無線LAN基地局が検知した周辺無線環境を表す情報を前記無線環境情報として収集し、
    前記パラメータ算出ステップにおいて、前記無線環境情報に基づいて、前記無線LAN基地局が使用すべき無線通信方式を決定するための指標値として、各々の前記無線LAN基地局において、
    UX=他の無線通信方式に移行した場合の見込みスループット/現在使用中のシステムにおける平均スループット
    で表されるUX値を計算し、前記UX値が最大となる無線通信方式のチャネルを前記無線LAN基地局に割り当てる仮無線通信方式のチャネルとして決定し、
    繰り返し計算により、最終的に使用すべき無線通信方式のチャネルを決定する、
    無線通信方法。
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