JP2017190437A - 修飾セルロース微細繊維及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】塩基触媒又は酸触媒を含む触媒と二塩基カルボン酸無水物を含む反応性解繊液をセルロースに浸透させて、セルロースをエステル化して化学解繊し、カルボキシル基含有セルロース微細繊維を得る修飾解繊工程と、得られたカルボキシル基含有セルロース微細繊維と分散媒とを2000rpm以上の回転速度で攪拌し、カルボキシ基含有セルロース微細繊維を得る攪拌工程とを経て修飾セルロース微細繊維を製造する。前記触媒はピリジン類であってもよい。前記反応性解繊液は、さらにドナー数25以上の非プロトン性溶媒を含んでいてもよい。前記二塩基カルボン酸無水物は脂肪族ジカルボン酸無水物であってもよい。
【選択図】なし
Description
(1)平均置換度が0.3〜1.5である
(2)平均繊維径が50nm以下である
(3)繊維径300nm以上の繊維数が全繊維数に対して5%以下である
(4)平均繊維長が1μm以上である
(5)23℃、剪断速度1s−1における0.18重量%の水分散液の粘度が15ポアズ以上である
(6)飽和吸水率が100倍以上である
(7)チキソトロピー指数が5以上である
(8)結晶化度が70%以上である
本発明の修飾セルロース微細繊維の製造方法は、塩基触媒又は酸触媒を含む触媒と二塩基カルボン酸無水物(環状型酸無水物)とを含む反応性解繊液(反応性解繊溶液又は混合液)をセルロースに浸透させてセルロースをエステル化して化学解繊し、カルボキシル基含有セルロース微細繊維を得る修飾解繊工程を含む。本発明では、この工程によってセルロースが修飾されると同時に、解繊される理由は次のように推定できる。すなわち、前記触媒及び二塩基カルボン酸無水物(特に、さらに非プロトン性溶媒)を含む反応性解繊液は、セルロースに対する溶解性の低い溶液であり、この溶液がセルロースのミクロフィブリル間に浸透してセルロースを膨潤させ、ミクロフィブリルの表面の水酸基を修飾する。さらに、この修飾によりミクロフィブリル間の水素結合が破壊され、ミクロフィブリル同士は容易に離れ、解繊される。また、前記溶液は、ミクロフィブリルの結晶ゾーン(ドメイン)に浸透しないため、得られたカルボキシル基含有セルロース微細繊維は、ダメージが少なく、天然のミクロフィブリルに近い構造を有している。同時に、この工程では、従来技術(例えば、特許文献3)のような強力な剪断力の働きによる機械的解繊手段を用いることなく、セルロースを解繊できるため、物理的な作用によるダメージも少ない。そのため、得られたカルボキシル基含有セルロース微細繊維は、高い強度を保持していると推定できる。
原料となるセルロースは、セルロース単独の形態であってもよく、リグニンやヘミセルロースなどの非セルロース成分を含む混合形態であってもよい。
二塩基カルボン酸(ジカルボン酸)無水物(エステル化剤)には、脂肪族ジカルボン酸無水物、脂環族ジカルボン酸無水物、芳香族ジカルボン酸無水物が含まれる。
本発明では、セルロースのエステル化を促進するために、二塩基カルボン酸無水物に加えて触媒を用いる。触媒には、塩基触媒、酸触媒(プロトン酸、ルイス酸など)などが含まれ、金属触媒(有機スズ化合物など)などであってもよい。これらのうち、塩基触媒、酸触媒が汎用される。
溶媒としては、二塩基カルボン酸無水物の反応性及びセルロースの解繊を損なわない溶媒であれば特に限定されないが、二塩基カルボン酸無水物のミクロフィブリル間への浸透性を促進でき、かつセルロースの水酸基に対する反応性を適度に調整できるため、ドナー数25以上の非プロトン性溶媒を含む溶媒が好ましい。このような非プロトン性溶媒のドナー数は、例えば25〜35、好ましくは26〜33、さらに好ましくは28〜30程度である。ドナー数が低すぎると、二塩基カルボン酸無水物のミクロフィブリル間への浸透性を向上させる効果が発現しない虞がある。なお、ドナー数はについては、文献「Netsu Sokutei 28(3)135-143」を参照できる。
修飾解繊工程では、本発明の効果を損なわない範囲で、他のエステル化剤を用いてもよい。他のエステル化剤としては、二塩基カルボン酸(例えば、コハク酸、アジピン酸などの脂肪族ジカルボン酸;フタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸など)、一塩基カルボン酸又はその無水物[例えば、(無水)酢酸、(無水)プロピオン酸、(無水)酪酸、(無水)イソ酪酸、(無水)吉草酸、エタン酸プロピオン酸無水物、(無水)(メタ)アクリル酸、(無水)クロトン酸などの(無水)脂肪族モノカルボン酸;(無水)シクロヘキサンカルボン酸、(無水)テトラヒドロ安息香酸などの(無水)脂環族カルボン酸;(無水)安息香酸、(無水)4−メチル安息香酸などの(無水)芳香族モノカルボン酸など]、多塩基カルボン酸類(例えば、トリメリット酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸などの(無水)ポリカルボン酸など)などが挙げられる。これらのエステル化剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。他のエステル化剤の割合は、二塩基カルボン酸無水物100重量部に対して50重量部以下であり、例えば0〜30重量部、好ましくは0.01〜10重量部、さらに好ましくは0.1〜5重量部程度である。他のエステル化剤の割合が多すぎると、修飾率が低下したり、得られたカルボキシル基含有セルロース微細繊維の反応性が低下する虞がある。
修飾解繊工程では、塩基触媒又は酸触媒を含む触媒と二塩基カルボン酸無水物とを含む反応性解繊液をセルロースに浸透させて、セルロースをエステル化反応させて、セルロースミクロフィブリルの表面にある水酸基をエステル化して修飾し、かつセルロースを解繊できればよく、このような化学解繊方法は特に限定されないが、通常、触媒及び二塩基カルボン酸無水物(及び必要に応じて溶媒)を含む反応性解繊液を調製し、調製した反応性解繊液にセルロースを添加して混合する方法を利用できる。
得られたカルボキシル基含有セルロース微細繊維は、化学解繊によりナノサイズにまで解繊されているが、一部にミクロンサイズの繊維が残存している。そのため、攪拌工程で分散媒と高速で攪拌することにより、より均一な繊維径を有するナノファイバーを調製できる。
本発明のカルボキシル基含有セルロース微細繊維は、前記攪拌工程を経て得られ、二塩基カルボン酸無水物で修飾されているとともに、極細のナノサイズであり、かつ均一な繊維径に解繊されている。カルボキシル基含有セルロース微細繊維の平均繊維径は100nm以下(好ましくは50nm以下、さらに好ましくは30nm以下)であってもよく、例えば1〜50nm、好ましくは3〜40nm、さらに好ましくは5〜30nm(特に10〜20nm)程度である。繊維径が大きすぎると、膜や溶液の状態における透明性、チキソトロピー性、成膜性などが低下したり、補強材としての効果が低下する虞がある。一方、繊維径が小さすぎると、微細繊維の取り扱い性や耐熱性も低下する虞がある。
原料となるセルロースパルプとしては、市販木材パルプ(Georgia Pacific社製、商品名:フラッフパルプARC48000GP)をサンプル瓶に入れるサイズまで切断したパルプを用いた。また、このパルプの光学顕微鏡写真を図1に示す。パルプの平均繊維径は約40μmであった。
他の原料、触媒及び溶媒としては、ナカライテスク(株)製の試薬を用いた。
二塩基カルボン酸無水物、ピリジン又はピリジンとジメチルスルホキシドの混合溶媒をバイオ瓶に入れ、スターラーで混合液が均一に混ざるまで攪拌した。次に、セルロースパルプを加え、さらに既定時間まで撹拌した後、エタノールと水の混合液(50/50重量比)を加えて残留無水コハク酸を失活し、さらに同じ溶媒で洗浄することによりピリジンとジメチルスルホキシド、残留コハク酸を除いた。得られた二塩基カルボン酸修飾セルロースナノファイバーと一定量の蒸留水をミキサーに加えて、1〜10分攪拌して二塩基カルボン酸修飾セルロースナノファイバーの水分散液を得た。なお、二塩基カルボン酸修飾セルロースナノファイバーの水分散液中に二塩基カルボン酸修飾セルロースナノファイバーは0.05〜5重量%である。ミキサーはテスコム社製のPALCOOKIN TM3である。
得られたカルボキシル基含有セルロース微細繊維を走査型電子顕微鏡FE−SEM(日本電子(株)製「JSM−6700F」、測定条件:20mA、60秒)で25〜50000倍の範囲でセルロースの解繊度合を観察し、以下の基準で評価した。
×:繊維径300nm以上の微細繊維が多く存在する。
カルボキシル基含有セルロース微細繊維の修飾率は平均置換度で示し、以下に示す滴定法(電気伝導度滴定法)によって測定した。なお、平均置換度とは、セルロースの繰り返し単位1個当たりの修飾された水酸基の数(置換基の数)の平均値である。
(式中、Tはエステル化置換基のである二塩基カルボン酸無水物の分子量である)。
カルボキシル基含有セルロース微細繊維の形状は走査型電子顕微鏡FE−SEM(日本電子(株)製「JSM−6700F」、測定条件:20mA、60秒)を用いて観察した。なお、平均繊維径及び平均繊維長は、SEM写真の画像からランダムに50個の繊維を選択し、加算平均して算出した。
カルボキシル基含有セルロース微細繊維の結晶化度は、参考文献:Textile Res. J. 29:786-794(1959)に基づき、XRD分析法(Segal法)により測定し、下記式により算出した。
[式中、I200はX線回折における格子面(002面)(回折角2θ=22.6°)の回折強度、IAMはアモルファス部(002面と110面間の最低部、回折角2θ=18.5°)の回折強度である]。
カルボキシルキ含有セルロースナノファイバーの水分散液(濃度約0.18重量%)を遠心分離機で12000rpmの回転速度で90分遠心した後、上澄みを除いた。得られたセルロールナノファイバーゲル(W1)を送風乾燥機で乾燥し、固形分量(W2)を秤量し、下記式に基づいて飽和吸水率を算出した。
レオメータ(レオロジカ社製「DAR−50」)を用いて、23℃、1s−1のせん断速度で、カルボキシルキ含有セルロースナノファイバーの水分散液(濃度約0.18重量%)の粘度を測定した。
レオメータ(レオロジカ社製「DAR−50」)を用いて、カルボキシルキ含有セルロースナノファイバーの水分散液(濃度約0.18重量%)の粘度を23℃で測定し、剪断速度(ν1=1s−1)と(ν2=10s−1)(ν2の値はν1の10倍である)での粘度(η1とη2)をそれぞれ評価し、粘度比(η2/η1)によりチキソトロピー指数(TI)を算出した。
ピリジン36g及び無水コハク酸4gを110mlのサンプル瓶に入れ、スターラーで混合液が均一に混ざるまで攪拌した。次に、セルロースパルプ1.3gを添加し、さらに23℃の室温で48時間攪拌した後、蒸留水50mlを添加して残留無水コハク酸を失活させ、カルボキシル基含有セルロースナノファイバーを含む分散液を得た。さらに、この分散液に、蒸留水とエタノールとの混合溶媒(50/50重量比)200mlを添加し、遠心分離法で3回洗浄することにより、ピリジン、残留コハク酸を除去した。カルボキシル基含有セルロース微細繊維を光学顕微鏡(ニコン(株)製「OPTIPHOT−POL」)でセルロースの解繊度合を観察したところ、解繊が進行し、1μm以上の繊維径を有する繊維が殆ど存在しなかった。回収した水及びエタノールを含むカルボキシル基含有セルロースナノファイバーと蒸留水500mlとをミキサー((株)テスコム製「PALCOOKIN TM3」)に充填し、3分間撹拌した。なお、評価のため、ミキサーで処理したカルボキシル基含有セルロースナノファイバーの水分散液中の固形分濃度は0.18重量%に調整した。得られたカルボキシル基含有セルロース微細繊維のSEM写真を図2及び3に示す。繊維の平均繊維径は15nmであり、平均繊維長は5μm以上であった。また、繊維径300nm以上の繊維が殆ど観察されなかった。得られたカルボキシル基含有セルロース微細繊維は、水、ジメチルアセトアミド、エチレングリコール、メタノール等の溶媒に容易に分散できた。
23℃の室温で24時間攪拌した以外は実施例1と同様にしてカルボキシル基含有セルロースナノファイバーを得た。カルボキシル基含有セルロース微細繊維の解繊度合が実施例1とほぼ同様であった。得られたカルボキシル基含有セルロース微細繊維の平均繊維径は15nmであり、平均繊維長は5μm以上であった。また、繊維径300nm以上の繊維が殆ど観察されなかった。得られたカルボキシル基含有セルロース微細繊維は、水、ジメチルアセトアミド、エチレングリコール、メタノール等の溶媒に容易に分散できた。
ピリジン36g及び無水コハク酸4gの代わりに、ピリジン32g、ジメチルスルホキシド8g及び無水コハク酸4.5gを用いた以外は実施例2と同様にしてカルボキシル基含有セルロースナノファイバーを得た。カルボキシル基含有セルロース微細繊維の解繊度合も実施例1と同じ結果であった。得られたカルボキシル基含有セルロース微細繊維のSEM写真を図4及び5に示す。繊維の平均繊維径は15nmであり、平均繊維長は5μm以上であった。また、繊維径300nm以上の繊維が殆ど観察されなかった。得られたカルボキシル基含有セルロース微細繊維は、水、ジメチルアセトアミド、エチレングリコール、メタノール等の溶媒に容易に分散できた。
回収した水及びエタノールを含むカルボキシル基含有セルロースナノファイバーと蒸留水300mlとをミキサー((株)テスコム製「PALCOOKIN TM3」)に充填し、3分間撹拌した以外は実施例3と同様にしてカルボキシル基含有セルロースナノファイバーを得た。カルボキシル基含有セルロース微細繊維の解繊度合も実施例3と同じ結果であった。得られたカルボキシル基含有セルロース微細繊維の平均繊維径は15nmであり、平均繊維長は5μm以上であった。また、繊維径300nm以上の繊維が殆ど観察されなかった。得られたカルボキシル基含有セルロース微細繊維は、水、ジメチルアセトアミド、エチレングリコール、メタノール等の溶媒に容易に分散できた。
ピリジン36g及び無水コハク酸4g及びパルプ1.3gの代わりに、ピリジン9g、無水コハク酸1g及びパルプ0.3gを用い、かつミキサー処理しない以外は実施例1と同様にしてカルボキシル基含有セルロースナノファイバーを得た。なお、評価サンプルの固形分濃度は0.47重量%に調整した。得られたカルボキシル基含有セルロース微細繊維のSEM写真を図6及び7に示す。繊維の平均繊維径は20nmであり、平均繊維長は5μm以上であった。また、50000万倍で観察された形状は実施例1とほぼ同等であったが、5000倍以下の観察では、繊維径300nm以上の繊維が多く存在することを判明した。
ピリジン36g及び無水コハク酸4g及びパルプ1.3gの代わりに、ピリジン1g、ジメチルスルホキシド8g、無水コハク酸2g及びパルプ0.3gを用い、かつミキサー処理しない以外は実施例1と同様にしてカルボキシル基含有セルロースナノファイバーを得た。なお、評価サンプルの固形分濃度は0.47重量%に調整した。得られたカルボキシル基含有セルロース微細繊維のSEM写真を図8及び9に示す。繊維の平均繊維径は20nmであり、平均繊維長は5μm以上であった。また、50000万倍で観察された形状は実施例1とほぼ同等であったが、5000倍以下の観察では、繊維径300nm以上の繊維が多く存在することを判明した。
Claims (14)
- 塩基触媒又は酸触媒を含む触媒と二塩基カルボン酸無水物とを含む反応性解繊液をセルロースに浸透させて、セルロースをエステル化して化学解繊し、カルボキシル基含有セルロース微細繊維を得る修飾解繊工程と、得られたカルボキシル基含有セルロース微細繊維と分散媒とを2000rpm以上の回転速度で攪拌し、カルボキシル基含有セルロース微細繊維を得る攪拌工程とを含む修飾セルロース微細繊維の製造方法。
- 触媒がピリジン類である請求項1記載の製造方法。
- 反応性解繊液が、さらにドナー数25以上の非プロトン性溶媒を含む請求項1又は2記載の製造方法。
- ドナー数25以上の非プロトン性溶媒が、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド及びN−メチル−2−ピロリドンからなる群より選択された少なくとも1種である請求項3記載の製造方法。
- 触媒の割合が、反応性解繊液全体に対して10〜95重量%である請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
- 二塩基カルボン酸無水物が、脂肪族ジカルボン酸無水物、脂環族ジカルボン酸無水物及び芳香族ジカルボン酸無水物からなる群より選択された少なくとも1種である請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
- 二塩基カルボン酸無水物が脂肪族ジカルボン酸無水物である請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
- 二塩基カルボン酸無水物の割合が、反応性解繊液全体に対して10〜90重量%である請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。
- セルロースと反応性解繊液との重量割合が、前者/後者=1/99〜30/70である請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法。
- 分散媒が、水及び溶解パラメーター10以上の有機溶媒から選択された少なくとも1種である請求項1〜9のいずれかに記載の製造方法。
- 溶解パラメーター10以上の有機溶媒がC1−4アルカノールである請求項10記載の製造方法。
- 分散媒の割合が、カルボキシル基含有セルロース微細繊維100重量部に対して900〜200000重量部である請求項1〜11のいずれかに記載の製造方法。
- セルロースの平均繊維径が1μm以上である請求項1〜12のいずれかに記載の製造方法。
- 二塩基カルボン酸無水物で修飾され、かつ下記特性(1)〜(8)を充足するカルボキシル基含有セルロース微細繊維。
(1)平均置換度が0.3〜1.5である
(2)平均繊維径が50nm以下である
(3)繊維径300nm以上の繊維数が全繊維数に対して5%以下である
(4)平均繊維長が1μm以上である
(5)23℃、剪断速度1s−1における0.18重量%の水分散液の粘度が15ポアズ以上である
(6)飽和吸水率が100倍以上である
(7)チキソトロピー指数が5以上である
(8)結晶化度が70%以上である
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