JP2017186332A - 口腔用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】フッ素イオンの歯への吸着を促進するとともに、シリカの沈降を抑制する口腔用組成物を提供する。【解決手段】ホスホリルコリン基含有重合体、フッ素化合物、および、4重量%以上のシリカを含む口腔用組成物に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、口腔用組成物に関する。
う蝕は、口腔における大きな疾患である。従来、う蝕の予防のために、日常のセルフケア行動としてフッ素化合物配合歯磨剤の使用が推奨されている。フッ素化合物は歯の表面にフッ素イオンを供給し、う蝕原性菌が産生する酸への抵抗性を歯に付与し、初期う蝕を再石灰化により修復し、元の健康な歯質に回復させ得る。さらに、フッ素イオンはう蝕原性菌の発育を抑制する作用も有する。
う蝕予防のために用いられるフッ素化合物としては、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化スズ等が挙げられる。フッ素化合物の効果を向上させるためには、フッ素化合物の口腔内滞留性を改善する技術の開発が行われているが、従来の方法は、歯の表面へのフッ素イオンの供給が十分とはいえなかった。
一方、ホスホリルコリンは細胞膜と類似した構造を有し、生体への親和性が高く、有用な生体適合材料である。ホスホリルコリン基を含む重合体は、保湿性に優れることから、従来、皮膚外用剤に配合されている(特許文献1)。また、ホスホリルコリン基を含む重合体が、口腔への微生物の付着を防止する作用(特許文献2)や歯肉炎を予防する作用(特許文献3)を有することが報告されている。しかし、口腔においてホスホリルコリン基を含む重合体とフッ素化合物との組み合わせによる作用は知られていない。
ところで、歯磨剤には、研磨性シリカ等のシリカが配合される。シリカの配合量が少ない場合には問題とならないものの、配合量を増加させると、ケーキングが生じ、シリカが沈降して再分散できなくなるということがあった。
特開2006−219450号公報 特開2011−153101号公報 特開2015−853号公報
本発明は、フッ素イオンの歯への吸着を促進するとともに、シリカの沈降を抑制する口腔用組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、ホスホリルコリン基含有重合体がフッ素イオンの歯への吸着を促進する作用を有するとともに、シリカを多量に配合してもシリカのケーキングを抑制できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、ホスホリルコリン基含有重合体、フッ素化合物、および、4重量%以上のシリカを含む口腔用組成物に関する。
フッ素イオンの歯への吸着を促進する観点から、ホスホリルコリン基含有重合体の配合量が0.005〜0.1重量%であることが好ましい。
フッ素イオンの歯への吸着を促進する観点から、ホスホリルコリン基含有重合体が2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体であることが好ましい。
フッ素イオンの歯への吸着を促進する観点からフッ素化合物がフッ化ナトリウムまたはモノフルオロリン酸ナトリウムであることが好ましい。
本発明の口腔用組成物は、ホスホリルコリン基含有重合体を含むことにより、フッ素イオンの歯への吸着を促進することができるとともに、シリカを4重量%以上含有するにもかかわらず、シリカのケーキングを抑制することができる。
本発明の口腔用組成物は、ホスホリルコリン基含有重合体、フッ素化合物、および、4重量%以上のシリカを含むことを特徴とする。
ホスホリルコリン基含有重合体は、ホスホリルコリン基含有単量体からなる重合体である。ホスホリルコリン基含有単量体としては、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンが挙げられ、これらの中でもフッ素イオンの歯への吸着を促進する観点から2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンが好ましい。
ホスホリルコリン基含有重合体は1種の単量体からなる単重合体であってもよいが、2種以上の単量体からなる共重合体であることが好ましい。
ホスホリルコリン基含有重合体が共重合体である場合、2種以上のホスホリルコリン基含有単量体からなる共重合体であってもよく、ホスホリルコリン基含有単量体、およびホスホリルコリン基含有単量体以外の単量体からなる共重合体であってもよい。ホスホリルコリン基含有単量体以外の単量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メタクリル酸ナトリウム、2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウム等が挙げられる。これらの中でも、フッ素イオンの歯への吸着を促進する観点から、アルキル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムが好ましく、アルキル(メタ)アクリレートがより好ましく、ブチル(メタ)アクリレートがさらに好ましい。
具体的なホスホリルコリン基含有重合体としては、ポリメタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン単重合体、2−メタクロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体(ポリクオタニウム−51)、2−メタクロイルオキシエチレンホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル・メタクリル酸ナトリウム共重合体(ポリクオタニウム−65)、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウム共重合体(ポリクオタニウム−64)、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ステアリル共重合体(ポリクオタニウム−61)が挙げられる。これらの中でも、フッ素イオンの歯への吸着を促進する観点から、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体、ポリメタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン単重合体、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウム共重合体が好ましく、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウム共重合体がより好ましく、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体がさらに好ましい。なお、括弧内の名称は化粧品成分表示名称を示す。
ホスホリルコリン基含有重合体の配合量は特に限定されないが、フッ素イオンの歯への吸着を促進する観点から、組成物中に0.005〜0.1重量%であることが好ましく、0.005〜0.09重量%であることがより好ましく、0.01〜0.07重量%であることがさらに好ましい。0.005重量%未満では十分にフッ素イオンの歯への吸着促進効果が得られない可能性がある。また、0.1重量%を超えても十分にフッ素イオンの歯への吸着促進効果が得られない可能性がある。
フッ素化合物は歯の表面にフッ素イオンを供給し、その結果、歯に、う蝕原性菌が産生する酸への抵抗性を付与し、初期う蝕を再石灰化させ、う蝕原性菌の発育を抑制する。フッ素化合物としては、アルカリ金属のフッ化物、フルオロリン酸、フルオロリン酸の塩、フッ化第一スズ、フッ化ジアミン銀等が挙げられる。フッ素イオンの歯への吸着を促進する観点から、フッ素化合物としては、アルカリ金属のフッ化物、フルオロリン酸、フルオロリン酸の塩が好ましく、アルカリ金属のフッ化物がより好ましい。
アルカリ金属のフッ化物としては、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム等が挙げられる。これらのアルカリ金属のフッ化物の中でも、フッ素イオンの歯への吸着を促進する観点から、フッ化ナトリウムが好ましい。
フルオロリン酸としては、モノフルオロリン酸、ジフルオロリン酸等が挙げられる。これらのフルオロリン酸の中でも、フッ素イオンの歯への吸着を促進する観点から、モノフルオロリン酸が好ましい。
フルオロリン酸の塩としては、前記フルオロリン酸のアルカリ金属塩が挙げられる。より具体的には、前記フルオロリン酸のナトリウム塩、カリウム塩等が挙げられる。これらのフルオロリン酸の塩の中でも、ナトリウム塩が好ましく、モノフルオロリン酸ナトリウムが最も好ましい。
フッ素化合物の配合量は特に限定されないが、組成物中のフッ素イオンの量に換算して、0.01〜0.2重量%であることが好ましく、0.045〜0.14重量%であることがより好ましい。0.01重量%未満では十分にフッ素イオンによる効果が得られなくなる傾向があり、0.2重量%を超えるとフッ素イオンの歯への吸着を促進する効果が効率的に得られない傾向がある。
シリカは、無水ケイ酸または二酸化ケイ素ともいい、主に組成物の増粘や歯牙の研磨を目的として配合され、それぞれ増粘性シリカ、研磨性シリカと呼ばれる。シリカには、粒子径や、吸水・吸油量によって様々なものが存在するが、一般的に増粘性シリカとしては吸油量が150g/100g以上350g/100g以下のものが用いられ、研磨性シリカとしては吸油量が20g/100g以上100g/100g以下のものが用いられる。ここで、吸油量とは、JIS K5101−13−2:2004により測定され、吸収されるあまに油の量により特定される値を意味する。このような増粘性シリカとしては、増粘性シリカZeodent 153(J.M.Huber Corporation社製)、Zeodent 165(J.M.Huber Corporation社製)、サイロピュア23(富士シリシア化学株式会社製)、Carplex#67(エボニック ジャパン株式会社製)等の市販品を用いることができる。また、このような研磨性シリカとしては、Sorbosil AC23(PQ Corporation社製)、Sorbosil AC33(PQ Corporation社製)、Sorbosil AC43(PQ Corporation社製)、Sorbosil AC36(PQ Corporation社製)、Sorbosil AC77(PQ Corporation社製)、Zeodent 103(J.M.Huber Corporation社製)、Zeodent 1113(J.M.Huber Corporation社製)、Zeodent 153(J.M.Huber Corporation社製)、サイロピュア35(富士シリシア化学株式会社製)、サイロピュア39(富士シリシア化学株式会社製)等の市販品を用いることができる。これらの増粘性シリカと研磨性シリカは併用することもできる。
シリカの配合量は、組成物中に4重量%以上であるが、5重量%以上が好ましい。上限は特に限定されないが、40重量%以下であることがより好ましい。4重量%未満では配合量が少なく、シリカのケーキング自体が生じない傾向がある。また、前記シリカが増粘性シリカの場合、増粘性シリカの配合量は、組成物中に5重量%以上が好ましく、配合量の上限としては、15重量%以下が好ましい。一方、研磨性シリカの場合、研磨性シリカの配合量は、組成物中に6重量%以上が好ましく、配合量の上限としては、35重量%以下が好ましい。
本発明の口腔用組成物には、口腔用途に使用される公知の様々な成分を配合することもできる。このような成分としては、例えば、薬用成分、溶剤、湿潤剤、基材、研磨剤、可溶化剤又は溶解補助剤、pH調整剤、粘結剤、甘味料、結合剤、整腸剤、香料、防腐剤、色素などが挙げられる。
薬用成分としては、例えば、アズレンスルホン酸ナトリウム、ε−アミノカプロン酸、トラネキサム酸、アラントイン、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、アラントインジヒドロキシアルミニウム、エピジヒドロコレステリン、ジヒドロコレステロール、塩化ナトリウム、グリチルリチン酸及び塩類、β−グリチルレチン酸、塩化セチルピリジニウム、イソプロピルメチルフェノール、デカリニウム塩化物、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、塩酸クロルヘキシジン、トリクロサン、アスコルビン酸及び塩類、塩酸ピリドキシン、トコフェロール酢酸エステル、トコフェロールニコチン酸エステル、ゼオライト、ピロリン酸塩類、リン酸水素塩類、リン酸塩類、ポリリン酸塩類、ポリエチレングリコール、ポビドン、塩化リゾチーム、銅クロロフィリンナトリウム、ヒノキチオール、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ラウロイルサルコシンナトリウム、硝酸カリウム、乳酸アルミニウム、塩化亜鉛、デキストラナーゼが挙げられる。これらの薬用成分は2種以上を組み合わせて使用してもよい。配合量は特に限定されないが、組成物中に0.001〜30重量%が好ましい。
溶剤としては、例えば、水、エタノール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ブチレングリコール等が挙げられ、これらの溶剤は2種以上を組み合わせて使用してもよい。配合量は特に限定されないが、組成物中に5〜95重量%が好ましい。
湿潤剤としては、例えば、グリセリン、ソルビトール、プロピレングリコール、エチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリプロピレングリコール、キシリット、マルチット、ラクチット、ポリオキシエチレングリコール、ジグリセリン等が挙げられこれらの湿潤剤は2種以上を組み合わせて使用してもよい。配合量は特に限定されないが、組成物中に10〜60重量%が好ましい。
基剤としては、例えば、前述したシリカ以外に、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、夕ルク、酸化チタン等の無機賦形剤;セルロース、結晶セルロース等のセルロース類;デンプン、ヒドロキシプロピルスターチ等のデンプン類;デキストリン、ゼラチン等が挙げられる。これらの基剤は、2種以上を組み合わせて使用してもよい。配合量は特に限定されないが、組成物中に0.1〜20重量%が好ましい。
研磨剤としては、前述した研磨性シリカ以外に、例えば、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、リン酸水素カルシウム、リン酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム、炭酸カルシウム、結晶セルロース、ポリエチレン末、炭粒等が挙げられ、これらの研磨剤は2種以上を組み合わせて使用してもよい。配合量は特に限定されないが、組成物中に1〜40重量%が好ましい。なお、フッ化ナトリウムなど、フルオロリン酸又はその塩以外のフッ素化合物を配合する場合、リン酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム、炭酸カルシウム、リン酸水素カルシウム等の配合量は組成物中5重量%以下が好ましく、3重量%以下がより好ましい。5重量%を超えると、組成物中に存在するフッ素イオンがカルシウムと結合してフッ化カルシウムとなってしまうため、フッ素イオンにより生じる効果が損なわれることになる傾向がある。
可溶化剤又は溶解補助剤としては、例えば、アルキルジアミノエチルグリシンなどのグリシン型両性界面活性剤、アルキルエーテルカルボン酸塩、テトラデセンスルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸塩、ラウリル硫酸ナトリウムなどのアルキル硫酸塩、N−ココイルメチルタウリンナトリウムなどのN−アシルタウリン塩、POE(10)ラウリルエーテルリン酸ナトリウムなどのPOEアルキルエーテルリン酸およびその塩、ラウロイルメチルアラニンナトリウムなどのN−アシルアミノ酸塩、POE(3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウムなどのPOEアルキルエーテル硫酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩などの陰イオン界面活性剤などが挙げられる。具体的にはポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンオレイン酸エステル、ステアリン酸ポリオキシル40、ショ糖ステアリン酸エステル、モノステアリン酸デカグリセリル、ラウリルグルコシド、マクロゴール4000。なお、括弧内の数字は付加モル数を示す。これらの可溶化剤又は溶解補助剤は、2種以上を組み合わせて使用してもよい。配合量は特に限定されないが、組成物中に0.1〜5重量%が好ましい。
pH調整剤としては、例えば、クエン酸、クエン酸ナトリウム、リン酸、リン酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、塩酸、酢酸、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、ホウ酸、ホウ砂などが挙げられ、これらのpH調整剤は、2種以上を組み合わせて使用してもよい。配合量は特に限定されないが、組成物中に0.01〜1重量%が好ましい。
甘味料としては、例えば、アセスルファムカリウム、ステビア、サッカリン、ソーマチン、キシリトール、エリスリトール、マルチトール、アスパルテーム、D−ソルビトール、D−マンニトール、ハチミツ、ブドウ糖、還元麦芽糖水あめ、白糖、シュガーエステル等が挙げられる。これらの甘味料は、2種以上を組み合わせて使用してもよい。配合量は特に限定されないが、組成物中に0.001〜1重量%が好ましい。
粘結剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、カラギーナン、キサンタンガム、グアーガム、ジェランガム、タマリンドガム、アルギン酸ナトリウム、ポビドン等が挙げられる。これらの粘結剤は、2種以上を組み合わせて使用してもよい。配合量は特に限定されないが、組成物中に0.1〜5重量%が好ましい。
防腐剤としては、例えば、安息香酸ナトリウム、エタノール、クロロブタノール、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、硫酸オキシキノリン、フェネチルアルコール、ベンジルアルコール、ビグアニド化合物、アクリノールなどが挙げられる。配合量は特に限定されないが、組成物中に0.001〜1重量%が好ましい。
本発明の口腔用組成物の具体的用途は、口腔用として使用されるものであれば特に限定されないが、例えば練歯磨剤、洗口液、スプレー剤、軟膏、パスタ剤、ジェル剤などに好適に使用することができる。特に、フッ素イオンの歯への吸着促進効果が効果的に得られるという観点から、練歯磨剤、洗口液、スプレー剤、ジェル剤により好適に使用することができる。
実施例において、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
(参考例1〜10および参考比較例1〜4)
表1〜4に示す組成の処置液を作製した。表1〜4において各成分の数値の単位は重量%であり、フッ素イオン濃度のみppmで示す。
<ハイドロキシアパタイト粉末へのフッ素吸着促進効果の評価>
下記の方法により、各処置液のフッ素吸着促進効果を評価した。歯面の代替として、化学的性質が類似のハイドロキシアパタイトの粉末(CHTセラミックハイドロキシアパタイト TypeI担体、平均粒子径:80μm/g、バイオ・ラッドラボラトリーズ株式会社)(以下、アパタイトと略す。)を使用した。
10mLの試験管にアパタイト(500mg)を計り取り、この試験管に、処置液2mLを加えて、10分間、室温にて軽く振盪することにより処置を行った。
次いで、処置液を捨て、蒸留水(5mL)を試験管に加えてアパタイトを洗浄した。この洗浄操作を2回繰り返し、アパタイトに沈着していないフッ素イオンを水洗除去した。その後、1N塩酸(1mL)を加えてアパタイトを溶解した。
スチロール棒瓶にアパタイトを溶解した塩酸液を1mL計り取り、1mLの緩衝液(TISAB(Total Ionic Strength Adjustor Buffer)II、Thermo社)を加え、更に蒸留水1mLを加えて、フッ素イオン電極(Thermo社)でアパタイトに沈着したフッ素イオンの量を測定した。
参考比較例1で沈着したフッ素イオン量に対する、参考例1で沈着したフッ素イオン量の割合を算出した。同様に、参考比較例2で沈着したフッ素イオン量に対する参考例2〜8で沈着したフッ素イオン量の割合を算出し、参考比較例3で沈着したフッ素イオン量に対する参考例9で沈着したフッ素イオン量の割合を算出し、参考比較例4で沈着したフッ素イオン量に対する参考例10で沈着したフッ素イオン量の割合を算出した。
各参考例のハイドロキシアパタイト(表1〜4においては、HAPと記載する。)へのフッ素吸着促進効果を下記の基準に従い評価した。
101%以上: +
103%以上: ++
105%以上: +++
得られた結果を表1〜4に示す。いずれの参考例においても、ホスホリルコリン基含有重合体の配合により、フッ素イオンの歯への吸着が促進された。特に、ホスホリルコリン基含有重合体の含有量が0.01〜0.07重量%である場合(参考例1、3〜5および7〜10)にフッ素イオンの歯への吸着促進効果に優れることが確認された。
Figure 2017186332
Figure 2017186332
Figure 2017186332
Figure 2017186332
(実施例1〜4および比較例1)
表5に示す組成の処置液を作製した。表5において各成分の数値の単位は重量%であり、フッ素イオン濃度のみppmで示す。ここで、増粘性シリカとしては、Sorbosil TC15(PQ Corporation社製、吸油量300g/100g)、研磨性シリカとしては、Zeodent 113(J.M.Huber Corporation社製、吸油量90g/100g)を用いた。
下記の方法により、各処置液のフッ素吸着促進効果およびシリカのケーキングを評価した。歯面の代替として、化学的性質が類似のハイドロキシアパタイトの粉末(CHTセラミックハイドロキシアパタイト TypeI担体、平均粒子径:80μm/g、バイオ・ラッドラボラトリーズ株式会社)(以下、アパタイトと略す。)を使用した。
<ハイドロキシアパタイト粉末へのフッ素吸着促進効果の評価>
前述した方法により評価し、比較例1で沈着したフッ素イオン量に対する、実施例1〜4で沈着したフッ素イオン量の割合を算出した。
シリカのケーキングの評価
各組成物約5gをガラス製スクリュー管瓶(容量6mL)に充填し、室温で1日間静置した。静置後の外観を観察し、如何に示す判定基準によってケーキングの有無を評価した。
〇:上下に激しく20回振って撹拌させた際、全てのシリカが溶液中に分散される。
×:上下に激しく20回振って撹拌させた際、容器底部に一部のシリカが分散せずに付着している。
得られた結果を表5に示す。
Figure 2017186332
いずれの実施例においても、ホスホリルコリン基含有重合体を含むことにより、フッ素イオンの歯への吸着が促進された。また、シリカのケーキングを抑制することができた。
(処方例1〜8)
以下の処方で、各組成物を常法にしたがって作製し、フッ素吸着促進効果を評価した。その結果、いずれの組成物においてもフッ素吸着促進効果が確認された。
(処方例1)練歯磨剤
Figure 2017186332
(処方例2)練歯磨剤
Figure 2017186332
(処方例3)練歯磨剤
Figure 2017186332
(処方例4)練歯磨剤
Figure 2017186332
(処方例5)練歯磨剤
Figure 2017186332
(処方例6)練歯磨剤
Figure 2017186332
(処方例7)練歯磨剤
Figure 2017186332
(処方例8)練歯磨剤
Figure 2017186332

Claims (4)

  1. ホスホリルコリン基含有重合体、フッ素化合物、および、4重量%以上のシリカを含む口腔用組成物。
  2. ホスホリルコリン基含有重合体の配合量が0.005〜0.1重量%である請求項1に記載の口腔用組成物。
  3. ホスホリルコリン基含有重合体が2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体である請求項1または2に記載の口腔用組成物。
  4. フッ素化合物がフッ化ナトリウムまたはモノフルオロリン酸ナトリウムである請求項1〜3のいずれかに記載の口腔用組成物。
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