JP7048272B2 - 口腔用組成物 - Google Patents
口腔用組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7048272B2 JP7048272B2 JP2017223960A JP2017223960A JP7048272B2 JP 7048272 B2 JP7048272 B2 JP 7048272B2 JP 2017223960 A JP2017223960 A JP 2017223960A JP 2017223960 A JP2017223960 A JP 2017223960A JP 7048272 B2 JP7048272 B2 JP 7048272B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- silica
- component
- oral composition
- weight
- dispersibility
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Cosmetics (AREA)
Description
項1. (A)ホスホコリン基含有重合体と、(B)シリカと、(C)水と、を含有し、
前記(B)成分の吸水量(mL/g)と含有量(重量%)との積が7.4~48である、口腔用組成物。
項2. 前記(A)成分が、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体である、項1に記載の口腔用組成物。
項3. 前記(B)成分が増粘性シリカを含み、前記増粘性シリカの含有量が2.5重量%以上である、項1又は2に記載の口腔用組成物。
項4. 前記(B)成分が研磨性シリカを含み、前記研磨性シリカの含有量が5.5重量%以上である、項1~3のいずれかに記載の口腔用組成物。
項5. (D)モノテルペンをさらに含む、項1~4のいずれかに記載の口腔用組成物。
項6. 前記(D)成分がl-メントールである、項5に記載の口腔用組成物。
項7. (B)シリカと(C)水とを含み、前記(B)成分の吸水量(mL/g)と含有量(重量%)との積が7.4~48である口腔用組成物における前記(B)成分の分散性を向上させるために使用される分散性向上剤であって、
少なくとも(A)ホスホコリン基含有重合体を有効成分とする、分散性向上剤。
項8. 前記有効成分にさらに(D)モノテルペンを含む、項7に記載の分散性向上剤。
項9. (B)シリカと(C)水とを含み、前記(B)成分の吸水量(mL/g)と含有量(重量%)との積が7.4~48である口腔用組成物において前記(B)成分の分散性を向上する分散性向上方法であって、
口腔用組成物に、前記(B)成分と前記(C)成分と共に、(A)ホスホコリン基含有重合体を配合する、分散性向上方法。
項10. さらに(D)モノテルペンを配合する、項9に記載の分散性向上方法。
本発明の口腔用組成物は、ホスホコリン基含有重合体(以下、(A)成分と表記することがある)と、(B)シリカ(以下、(B)成分と表記することがある)と、水(以下、(C)成分と表記することがある)とを含有することを特徴とする。以下、本発明の口腔用組成物について詳述する。
本発明の口腔用組成物は、(A)成分として、ホスホコリン基含有重合体を含有する。ホスホコリン基含有重合体は、後述する所定の総吸水値で含まれる(B)シリカと共存させることによって、シリカの分散性を向上させることができる。
シリカは、無水ケイ酸または二酸化ケイ素と同義である。シリカは、増粘作用や汚れ除去作用を有する公知の成分である。
本発明の口腔用組成物は、基剤として水を含有する。前記の(B)成分は、所定の総吸水値となる含有量で水との共存下で保存すると、分散性不良でケーキング(振とうによる再分散が困難な沈積物の形成)や離水を生じる傾向を示すが、本発明の口腔用組成物によれば、このようなシリカの分散性をケーキングも離水も生じさせないほどに効果的に向上させることができる。
モノテルペンとは、分子内にイソプレン単位が2個含まれる構造を有し、清涼化作用等を有する公知の成分である。
本発明で使用されるモノテルペンの種類については、薬学的に許容されることを限度として、特に制限されないが、例えば、メントール、チモール、ゲラニオール、リナロール、ボルネオール、シネオール、テルピネオール等のアルコール系モノテルペン;シトラール、シトロネラール、ペリルアルデヒド、サフラナール等のアルデヒド系モノテルペン;カンフル、メントン、カルボメントン、ヨノン等のケトン系モノテルペン等が挙げられる。これらのモノテルペンは、光学異性体が存在する場合には、d体、l体、dl体のいずれであってもよい。
本発明の口腔用組成物は、前述する成分以外に、本発明の効果を損なわない範囲で、口腔用組成物の製剤形態に応じて、当該技術分野で通常使用される成分を含有していてもよい。このような成分としては、例えば、防腐剤、殺菌剤、抗菌剤、消炎剤、研磨剤、グルコシルトランスフェラーゼ(GTase)阻害剤、プラーク抑制剤、知覚過敏抑制剤、歯石予防剤、歯質強化/再石灰化剤、抗ヒスタミン剤、局所麻酔剤、血行促進剤、増粘剤、湿潤剤、賦形剤、香料、甘味剤、色素、消臭剤、界面活性剤、溶剤、pH調整剤等が挙げられる。
また、本発明の口腔用組成物のpHについては、口腔内への適用が許容される範囲で適宜設定すればよいが、例えば、4~8、好ましくは5~7.5、更に好ましくは6~7が挙げられる。ここで、pHとは、25℃の温度条件下で測定される値である。
前述するように、ホスホコリン基含有重合体は、所定の総吸水値で配合されるシリカ及び水を含む口腔用組成物において、シリカの分散性を向上させることができる。従って、本発明は、更に、所定の総吸水値で配合されるシリカ及び水を含む口腔用組成物におけるシリカの分散性を向上させるために使用される分散性向上剤であって、少なくともホスホコリン基含有重合体を有効成分とする分散性向上剤を提供する。有効成分には、シリカの分散性向上効果をより一層向上させるために、ホスホコリン基含有重合体に加えてモノテルペンがさらに含まれてもよい。また、本発明は、所定の総吸水値で配合されるシリカ及び水を含む口腔用組成物において、シリカの分散性を向上させる分散性向上方法であって、口腔用組成物に、所定の総吸水値で配合されるシリカ及び水と共に、ホスホコリン基含有重合体を配合する、分散性向上方法を提供する。シリカの分散性向上効果をより一層向上させるために、ホスホコリン基含有重合体に加えてモノテルペンがさらに配合されてもよい。
表1~表3に示す組成の液剤を調製し、得られた液剤5mLをガラス製スクリュー管瓶(容量6mL)に充填し、遮光条件下で室温(25℃)で1日間静置した。1日間静置後の各液剤の外観を観察し、以下に示す判定基準に従ってシリカ分散の程度を評価した。
(1)ケーキング
○:1日静置後に、上下に激しく20回振って撹拌させた際、全てのシリカが溶液中に分散される。
×:1日静置後に、上下に激しく20回振って撹拌させた際、容器底部に一部のシリカが分散せずに凝集した状態で付着している。
(2)分散度
1日静置後の、液剤全体が占める高さに対するシリカ分散領域(白濁部位)が占める高さの比率を「分散度」とした。さらに、シリカのみを同じ含有濃度で精製水に分散させた液剤を「参照用液剤」(例えば、実施例1における参照用液剤はシリカ4%分散液であり、実施例2における参照用液剤はシリカ5%分散液というように、評価対象となる液剤と同じシリカを同じ総吸水値で含むシリカ単独分散液をいう)とし、参照用液剤を一日放置後の、参照用液剤全体が占める高さに対するシリカ分散領域(白濁部位)が占める高さの比率を「参照用分散度」とした。参照用分散度を100とした場合の各溶剤の分散度の値を「相対分散度」として導出し、分散性の指標の1つとした。(したがって、比較例における相対分散度は全て100である。)これによって、シリカの絶対含有量による分散性評価への影響を排除した。
分散度の計算式:(液剤中のシリカ分散領域の高さ)/(液剤全体の高さ)
相対分散度の計算式:(評価対象となる各液剤の分散度)/(シリカのみを精製水に分散させた参照用液剤の分散度)×100
なお、シリカの含有量が比較的多く分散度が100となる場合については相対分散度が計算できないため「○」評価とし、ケーキングの有無で分散性を評価した。
シリカの総吸水値を求めるための吸水量(mL/g)は、JIS K5101-13-1(吸油量の測定法)を参考にして以下のように定義した。即ち、測定試料(シリカ)1gをガラス版の上に置き、精製水を4,5滴ずつ徐々に加え、その都度パレットナイフで精製水を試料に練り込み;これを繰り返し、試料が塊になるまで精製水の滴下を続け;さらに、精製水を1滴ずつ塊に滴下して、均一になるまで練りこむ作業を、試料が滑らかなペースト状になるまで繰り返し(この場合においてペースト状とは、水分過不足のない状態をいい、具体的には、パレットナイフでガラス板に塗り広げたときに塗り広げられた試料に割れ目が生じず、さらにパレットナイフで1つの塊としてまとめ直すこともできる性状をいう);当該ペースト状になるまでに要した水量(ml)を吸水量とした。
本試験例では、増粘性シリカまたは研磨性シリカを変更し表4~表6に示す組成の液剤を調製したことを除き、試験例1と同様にシリカ分散の程度を評価した。
表7に示す組成の練歯磨剤を製造した。得られた練歯磨剤をチューブ容器に入れて保存した。以下に示す判定基準に従って、シリカ分散の程度を評価した。なお、表7において、各成分の含有量の単位は、重量%である。
チューブ容器に入れた練歯磨剤を、遮光条件下、50℃で1か月静置した後、容器を切り開き、製剤表面の離水を目視にて確認した。
◎:離水が認められない、または、やや表面が濡れている程度である。
×:離水が認められた。
表8に示す組成の練歯磨剤を製造した。なお、表中の各成分の含有量の単位は、重量%である。得られた口腔用組成物については、いずれも保存後に離水は抑制されていたためシリカが良好に分散していた。
Claims (10)
- (A)ホスホコリン基含有重合体と、(B)シリカと、(C)水と、を含有し、
前記(B)成分の吸水量(mL/g)と含有量(重量%)との積が7.4~48である、口腔用組成物。 - 前記(A)成分が、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体である、請求項1に記載の口腔用組成物。
- 前記(B)成分が増粘性シリカを含み、前記増粘性シリカの含有量が2.5重量%以上である、請求項1又は2に記載の口腔用組成物。
- 前記(B)成分が研磨性シリカを含み、前記研磨性シリカの含有量が5.5重量%以上である、請求項1~3のいずれかに記載の口腔用組成物。
- (D)モノテルペンをさらに含む、請求項1~4のいずれかに記載の口腔用組成物。
- 前記(D)成分がl-メントールである、請求項5に記載の口腔用組成物。
- (B)シリカと(C)水とを含み、前記(B)成分の吸水量(mL/g)と含有量(重量%)との積が7.4~48である口腔用組成物における前記(B)成分の分散性を向上させるために使用される分散性向上剤であって、
少なくとも(A)ホスホコリン基含有重合体を有効成分とする、分散性向上剤。 - 前記有効成分にさらに(D)モノテルペンを含む、請求項7に記載の分散性向上剤。
- (B)シリカと(C)水とを含み、前記(B)成分の吸水量(mL/g)と含有量(重量%)との積が7.4~48である口腔用組成物において前記(B)成分の分散性を向上する分散性向上方法であって、
口腔用組成物に、前記(B)成分と前記(C)成分と共に、(A)ホスホコリン基含有重合体を配合する、分散性向上方法。 - さらに(D)モノテルペンを配合する、請求項9に記載の分散性向上方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017125617 | 2017-06-27 | ||
JP2017125617 | 2017-06-27 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019006754A JP2019006754A (ja) | 2019-01-17 |
JP7048272B2 true JP7048272B2 (ja) | 2022-04-05 |
Family
ID=65026708
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017223960A Active JP7048272B2 (ja) | 2017-06-27 | 2017-11-21 | 口腔用組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7048272B2 (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017128533A (ja) | 2016-01-20 | 2017-07-27 | 日油株式会社 | 口腔用シリカ分散安定化剤およびこれを含有する歯磨剤組成物 |
-
2017
- 2017-11-21 JP JP2017223960A patent/JP7048272B2/ja active Active
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017128533A (ja) | 2016-01-20 | 2017-07-27 | 日油株式会社 | 口腔用シリカ分散安定化剤およびこれを含有する歯磨剤組成物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019006754A (ja) | 2019-01-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI440473B (zh) | 具有增進之穩定性、流變能力和效能的低水氟化亞錫與檸檬酸鋅潔牙劑 | |
JP6381912B2 (ja) | 口腔用組成物 | |
JP2019052110A (ja) | 口腔用組成物 | |
JP7011407B2 (ja) | 口腔用組成物 | |
JP6513360B2 (ja) | 口腔用組成物 | |
AU2017240683A1 (en) | Oral care compositions containing potassium nitrate and peroxide | |
JP6968523B2 (ja) | 口腔用又は外用組成物 | |
JP7000048B2 (ja) | 口腔用組成物 | |
JP6946075B2 (ja) | 口腔用組成物 | |
JP7117844B2 (ja) | 口腔用組成物 | |
JP7048272B2 (ja) | 口腔用組成物 | |
JP7455317B2 (ja) | 口腔用組成物 | |
JP7050135B2 (ja) | 口腔用又は外用組成物 | |
CN105792805A (zh) | 含有脂肪两亲物的口腔护理增白组合物 | |
JP7442257B2 (ja) | 歯のステイン付着抑制剤 | |
JP7028568B2 (ja) | 口腔用組成物 | |
JP7102139B2 (ja) | 練歯磨剤 | |
JP7108383B2 (ja) | 口腔用組成物 | |
JP6925929B2 (ja) | 口腔用組成物 | |
JP7409759B2 (ja) | 口腔用組成物 | |
JP6734090B2 (ja) | 口腔用組成物 | |
JP2019069928A (ja) | 口腔用組成物 | |
JP2019069930A (ja) | 口腔用組成物 | |
JP2019069929A (ja) | 口腔用組成物 | |
JP6832616B2 (ja) | 液状口腔用組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20201019 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20210824 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210907 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220322 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220324 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7048272 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |