JP3959639B2 - 練歯磨組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、保型性が高く、歯ブラシ上ヘの乗せ易さが良好で、かつ口腔内分散性に優れた練歯磨組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、歯磨剤は、う蝕、歯周病をはじめとする口腔内の不具合を予防することを目的に使用されている。それら不具合を予防する有効成分を口腔内全体に迅速に行き届かせるには、歯磨剤の口腔内分散性を良くする必要があり、分散性の改善を目的としたものとして、液状歯磨(特許文献1:特開2001−31542号公報など)や低粘度歯磨(特許文献2:特開平5−262628号公報)が提案されている。しかしながら、上記液状歯磨は、歯ブラシに乗せたときに液垂れを起こすなど使用上の欠点があり、上記低粘度歯磨は、汎用されている容器から押し出すときに、飛び出しの勢いがよすぎて歯ブラシから落ちるといった欠点がある。
【0003】
特許文献3(特開昭61−15824号公報)には、架橋型ポリアクリル酸又はその塩を配合した流動性組成物、特許文献4(特開昭61−15825号公報)には、架橋型ポリアクリル酸塩とカルボキシメチルセルロースナトリウムとの併用による歯磨剤の歯ブラシ上での保型性と口腔内分散性の良好な歯磨組成物が提案されているが、いずれも口腔内分散性の点で十分満足できるとは言い難かった。
【0004】
また、特許文献5(特開2002−47160号公報)には、刺激抑制剤として、カルボキシメチルセルロースナトリウムと架橋型ポリアクリル酸塩が配合された歯磨剤が提案されているが、この歯磨剤は、歯ブラシ上での保型性が十分なものではなかった。
【0005】
更に、歯磨剤の歯ブラシ上での保型性及び口腔内分散性に優れた歯磨組成物が、特許文献6(特開平5−170631号公報)、特許文献7(特開平6−239721号公報)、特許文献8(特開平6−157258号公報)等に提案されている。しかしながら、これら歯磨組成物においても、歯磨の歯ブラシ上での保型性及び口腔内分散性については、なお検討の余地があり、更に歯ブラシ上での保型性及び口腔内分散性に優れた歯磨組成物の開発が望まれていた。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−31542号公報
【特許文献2】
特開平5−262628号公報
【特許文献3】
特開昭61−15824号公報
【特許文献4】
特開昭61−15825号公報
【特許文献5】
特開2002−47160号公報
【特許文献6】
特開平5−170631号公報
【特許文献7】
特開平6−239721号公報
【特許文献8】
特開平6−157258号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、歯ブラシ上での保型性及び口腔内分散性に優れた練歯磨組成物を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、粘結剤として架橋型ポリアクリル酸又はその塩とカルボキシメチルセルロース塩とを特定割合で配合し、かつ下記に示す方法により測定された吸液量2.0〜3.0mL/gのシリカ系無機増粘剤と、吸液量が前記範囲外のシリカ系研磨剤,リン酸カルシウム系化合物,炭酸カルシウムから選ばれる1種又は2種以上の研磨剤を組成物全体に対して10〜50質量%とを併用し、組成中の水分量を45質量%以上にした練歯磨組成物が、容器から押し出して歯ブラシ上に乗せた時に極めて良好な保型性を有し、しかも、ブラッシング時の口腔内分散性にも格段に優れており、後述する実施例からも明らかなように、上記した従来の保型性及び口腔内分散性を改善した練歯磨組成物に比較しても非常に優れた保型性及び口腔内分散性となることを見出し、本発明をなすに至った。
【0009】
従って、本発明は、粘結剤として架橋型ポリアクリル酸又はその塩とカルボキシメチルセルロース塩とを1:1〜1:3の質量比で配合し、かつ下記方法により測定された吸液量が2.0〜3.0mL/gのシリカ系無機増粘剤を組成物全体に対して2〜8質量%と、吸液量が前記範囲外のシリカ系研磨剤,リン酸カルシウム系化合物,炭酸カルシウムから選ばれる1種又は2種以上の研磨剤を組成物全体に対して10〜50質量%とを配合してなり、組成中の水分量が45質量%以上であることを特徴とする練歯磨組成物を提供する。
吸液量の測定方法
試料1.0gを清浄なガラス板上に量りとり、ミクロビュレットを用いて、42.5質量%グリセリンを少量ずつ滴下しながらステンレス製のへらで液が均一になるように試料を混合した。試料が一つの塊となり、へらでガラス板よりきれいに剥がれるようになったときを終点とした。要した液量(mL)を吸液量とした。
【0010】
以下、本発明につき、更に詳細に説明する。本発明の練歯磨組成物は、粘結剤として架橋型ポリアクリル酸又はその塩とカルボキシメチルセルロース塩、特定吸液量の無機増粘剤を必須に含有し、組成中の水分量が特定値以上であるものである。
【0011】
ここで、架橋型ポリアクリル酸又はその塩としては、架橋型ポリアクリル酸の分子量が1,000以上のものが好適であり、他の製品性状を阻害しない限り1,000,000以上のものも使用できる。架橋型ポリアクリル酸塩としては、ナトリウム塩、アンモニウム塩等が使用できるが、他の製品性状への影響が少ないことからナトリウム塩が好適である。
【0012】
架橋型ポリアクリル酸又はその塩の配合量は、組成物全体の0.3〜1.0%(質量%、以下同様)、特に0.4〜0.8%が好ましく、配合量が少なすぎると充分な保型性が得られない場合があり、多すぎると口腔内での分散性が悪くなる場合がある。
【0013】
カルボキシメチルセルロース塩としては、エーテル化度が0.6〜1.4、重合度が100〜500の範囲にあるカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩が好適である。
【0014】
カルボキシメチルセルロース塩の配合量は、組成物全体の0.5〜2.0%、特に0.8〜1.3%が好ましく、配合量が少なすぎると組成物の保型性が悪くなる場合があり、多すぎると良好な分散性が得られない場合がある。
【0015】
本発明において、架橋型ポリアクリル酸又はその塩とカルボキシメチルセルロース塩との配合比率は、本発明の効果を有効に発揮させる点で、質量比で1:1〜1:3の割合とするもので、好ましくは1:1〜1:2である。架橋型ポリアクリル酸又はその塩に対するカルボキシメチルセルロース塩の配合割合が1より小さいと、歯ブラシ上での保型性が悪く、3より大きいと分散性が悪くなる。
【0016】
また、本発明組成物に配合される無機増粘剤は、吸液量が2.0〜3.0mL/g、好ましくは2.0〜2.6mL/gのものであり、吸液量が少なすぎると充分な保型性が得られず、多すぎると分散性が悪くなる。
【0017】
なお、上記吸液量は、無機増粘剤1g当りの吸液量(mL)として、後述する実施例に記載の測定法により算出することができる。
【0018】
上記無機増粘剤としては、上記範囲の吸液量を有するシリカ系無機増粘剤が好適に使用でき、具体的にはTokusil(徳山曹達社製、商品名)、SORBOSIL TC15(INEOS社製、商品名)、TIXOSIL 43(Rhodia社製、商品名)等が例示される。なお、これらの中では特にTokusilが好適である。
【0019】
また、上記無機増粘剤としては、平均粒径0.1〜50μmのものが好適に使用される。
【0020】
特定吸液量を有する無機増粘剤の配合量は、組成物全体の2%以上8%以下、好ましくは3%以上6%以下である。配合量が上記値より少ないと十分な保型性が得られず、上記値より多いと満足な口腔内分散性が得られない。
【0021】
更に、本発明の練歯磨組成物は、組成中の水分量が45%以上、好ましくは45〜60%であることが必要であり、上記水分量になるように組成中の水分配合量を調整する。水分量が45%より少ないと、本発明の目的とする満足な口腔内分散性が得られない。
【0022】
本発明の練歯磨組成物には、上述した成分に加えて、本発明の効果を損なわない範囲で、通常練歯磨組成物に使用されている各種の任意成分を配合することができる。配合することのできる他の成分としては、吸液量が上記範囲外の無機系研磨剤等の研磨剤、上記架橋型ポリアクリル酸又はその塩やカルボキシメチルセルロース塩以外の粘結剤、界面活性剤、甘味剤、香料及び防腐剤、各種有効成分等がある。
【0023】
研磨剤としては、通常口腔用組成物に使用される無機系、有機系、無機有機複合系などの種々の研磨剤が使用できるが、無機系の研磨剤においては吸液量が2.0〜3.0mL/gの範囲外のもの、具体的には、吸液量が2.0〜3.0mL/gの範囲外の沈降性シリカ、アルミノシリケート等のシリカ系研磨剤、第2リン酸カルシウム・2水和物及び無水和物、第1リン酸カルシウム、第3リン酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム等のリン酸カルシウム系化合物、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、不溶性メタリン酸ナトリウム、第3リン酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、ベントナイト、ケイ酸ジルコニウム、チタニウム結合ケイ酸塩等の1種又は2種以上を配合することができるが、中でも吸液量が前記範囲外のシリカ系研磨剤,リン酸カルシウム系化合物,炭酸カルシウムから選ばれる1種又は2種以上の研磨剤が配合される。特に本発明では、研磨剤として吸液量が2.0〜3.0mL/gの範囲外のシリカ系研磨剤を使用することが好適である。なお、研磨剤の配合量は、組成物全体の10〜50%とすることができる。
【0024】
粘結剤としては、上記架橋型ポリアクリル酸又はその塩やカルボキシメチルセルロース塩以外のもの、例えばカラギーナン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースナトリウム、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、トラガントガム、カラヤガム、アラビヤガム、ローカストビーンガム、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルピロリドン、カーボポール、ビーガム等が挙げられる。(配合量:通常0.5〜2.0%)
【0025】
界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性イオン界面活性剤が配合可能であり、アニオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム、N−ラウロイルザルコシン酸ナトリウム、N−ミリストリルザルコシン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、水素添加ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、N−パルミトイルグルタルミン酸ナトリウム等のN−アシルグルタメート、N−メチル−N−アシルタウリンナトリウム等のN−アシルタウレート等が挙げられる。カチオン性界面活性剤としては、アルキルアンモニウム、アルキルベンジルアンモニウム塩などが挙げられる。
【0026】
非イオン性界面活性剤としては、ショ糖脂肪酸エステル、マルトース脂肪酸エステル等のショ糖脂肪酸エステル、マルチトール脂肪酸エステル、ラクトール脂肪酸エステル等の糖アルコール脂肪酸エステル、アルキロールアマイド、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ラウリル酸モノ又はジエタノールアミド等の脂肪酸ジエタノールアミド、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルあるいはプルロニック等が挙げられる。
【0027】
また、両性イオン界面活性剤としては、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン、N−ラウリルジアミノエチルグリシン、N−ミリスチルジアミノエチルグリシン等のN−アルキルジアミノエチルグリシン、N−アルキル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリンベタインナトリウム等が挙げられる。これら界面活性剤は単独で使用してもよく、また2種以上を併用してもよい。
【0028】
上記界面活性剤の配合量は、組成物全体の0.5〜2.0%が好ましい。
【0029】
甘味剤としては、サッカリンナトリウム、ステビオサイド、ステビアエキス、パラメトキシシンナミックアルデヒド、ネオへスペリジルヒドロカルコン、ペルラルチン、グリチルリチン、ソーマチン、アスパラチルフェニルアラニンメチルエステル等がある。
【0030】
香料としては、メントール、アネトール、カルボン、オイゲノール、リモネン、n−デシルアルコール、シトロネロール、α−テレピネオール、シトロネリルアセテート、シネオール、リナロール、エチルリナロール、ワニリン、チモール、スペアミント油、ペパーミント油、レモン油、オレンジ油、セージ油、ローズマリー油、桂皮油、ピメント油、桂葉油、シソ油、冬緑油、丁字油あるいはユーカリ油等が挙げられる。防腐剤としては、安息香酸ナトリウム、メチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、塩化セチルピリジニウム、イソプロピルメチルフェノール、ソルビン酸カリウム等を挙げることができる。
【0031】
なお、これら任意成分の配合量は、本発明の効果を妨げない範囲で通常量とすることができる。
【0032】
本発明の練歯磨組成物には、これらの成分以外にも各種有効成分として、デキストラナーゼ、アミラーゼ、プロテナーゼ、ムタナーゼ等の酵素、モノフルオロリン酸ナトリウム等のアルカリ金属モノフルオロフォスフェート、フッ化ナトリウム、フッ化第1スズ等のフッ化物、トラネキサム酸、イプシロンアミノカプロン酸、アルミニウムクロルヒドロキシアラントイン、アズレン、グリチルリチン酸塩、グリチルレチン酸、塩化ナトリウム、ビタミン類等の抗炎症剤、銅クロロフィル、グルコン酸銅、セチルピリジウムクロライド、塩化ベンザルコニウム、トリクロサン、ヒノキチオール、塩化リゾチーム等の殺菌剤、ポリリン酸塩類等の歯石予防剤、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン等のタバコヤニ除去剤なども配合できる。
【0033】
その他にも、結晶性セルロース等の有機粉末の造粒物や、寒天、ゼラチン、デンプン、カラギーナン、グルコマンナン、アルギン酸ナトリウム等の天然高分子や、ポリ酢酸ビニル、アクリル、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルピロリドン等の合成高分子及びそれらの共重合体、カルバナワックス、ロジン、ライスワックス、マイクロクリスタリンワックス、ミツロウ、パラフィンワックス等のワックス類、セタノール、ステアリルアルコール等の高級アルコール、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ウレタン、シリコン、天然ゴム等のラテックスゴムを架橋、重合、成形することなどにより得られたもの、あるいは、これらの原料を混合して得られたものやラメフィルムを用いることができる。ラメフィルムとしては、有機樹脂の積層フィルム末及び、有機樹脂積層フィルム中にアルミニウム等の蒸着層を導入した積層フィルム末等、具体的には、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末等を用いることができる。
【0034】
これら有効成分は、本発明の効果を妨げない範囲で通常の有効量で配合することができる。
【0035】
本発明の練歯磨組成物を収容する容器としては、内容物を排出する排出口である口部の内径が5mm以上であるチューブ状容器、機械的又は差圧によるディスペンサー容器等の各種容器が好適に用いられる。本発明の練歯磨組成物は、このような容器に収容されることにより、使用時に容器から排出させて歯ブラシ上へ乗せた時に保型性がより優れたものとなる。
【0036】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。なお、以下の例において、配合%はいずれも質量%である。
【0037】
[実施例1,2、比較例1〜5]
表1に示した成分を配合した練歯磨剤を常法により調製し、歯ブラシ上での保型性及び口腔内分散性を以下の方法により評価した。結果を表1に示す。なお、無機増粘剤の吸液量は、下記方法により測定した値である。
【0038】
吸液量の測定方法
試料1.0gを清浄なガラス板上に量りとり、ミクロビュレットを用いて、42.5%グリセリンを少量ずつ滴下しながらステンレス製のへらで液が均一になるように試料を混合した。試料が一つの塊となり、へらでガラス板よりきれいに剥がれるようになったときを終点とした。要した液量(mL)を吸液量とした。
【0039】
試験方法
歯ブラシ上での保型性:
サンプルを口部の内径5mmの容器に充填し、歯ブラシ上へ約1g乗せ、歯ブラシを90度傾けたときの歯ブラシからの垂れ具合いを目視にて下記基準により評価した。
○:歯ブラシから垂れない
△:形状が変わり、数秒で垂れる
×:すぐに垂れてしまう
口腔内分散性:
サンプル1gを入れた栓付きの試験管に水20mLを加え、10秒間撹拌したときのサンプルの溶け残りを目視で下記基準により評価した。
○:溶け残りなし
△:わずかに溶け残る
×:溶け残りが残る
【0040】
【表1】
*1:Zeodent 113(Huber社製)
*2:Tokusil(徳山曹達社製)
【0041】
実験の結果は表1に示す通りであり、水分量が45%以上であり、粘結剤として架橋型ポリアクリル酸又はその塩とカルボキシメチルセルロース塩を1:1〜1:3の割合で配合し、かつ吸液量が2.0〜3.0mL/gである無機増粘剤を2〜8%配合した場合、歯ブラシ上での保型性と口腔内分散性に優れた練歯磨組成物を提供することが可能であることが、この実験の結果から把握できる。
【0042】
[実施例3〜8]
表2に示す組成の練歯磨剤を常法により調製した。これらの歯磨剤では、いずれも水分量が45%以上で、粘結剤として1:1〜1:3の配合比で架橋型ポリアクリル酸又はその塩とカルボキシメチルセルロース塩が配合され、かつ吸液量が2.0〜3.0mL/gである無機増結剤が2〜8%配合されており、実施例1,2の場合と同様に優れた保型性及び口腔内分散性を有することを確認した。
【0043】
【表2】
*1:Zeodent 113(Huber社製)
*2:Tokusil(徳山曹達社製)
【0044】
【発明の効果】
本発明の練歯磨組成物は、容器から押し出して歯ブラシ上に乗せた時に歯ブラシ上で優れた保型性を有し、かつ、口腔内分散性に優れている。
Claims (1)
- 粘結剤として架橋型ポリアクリル酸又はその塩とカルボキシメチルセルロース塩とを1:1〜1:3の質量比で配合し、かつ下記方法により測定された吸液量が2.0〜3.0mL/gのシリカ系無機増粘剤を組成物全体に対して2〜8質量%と、吸液量が前記範囲外のシリカ系研磨剤,リン酸カルシウム系化合物,炭酸カルシウムから選ばれる1種又は2種以上の研磨剤を組成物全体に対して10〜50質量%とを配合してなり、組成中の水分量が45質量%以上であることを特徴とする練歯磨組成物。
吸液量の測定方法
試料1.0gを清浄なガラス板上に量りとり、ミクロビュレットを用いて、42.5質量%グリセリンを少量ずつ滴下しながらステンレス製のへらで液が均一になるように試料を混合した。試料が一つの塊となり、へらでガラス板よりきれいに剥がれるようになったときを終点とした。要した液量(mL)を吸液量とした。
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