JP5614020B2 - 歯磨組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、使用感(歯磨き時の冷涼感、べたつきのなさ、ざらつきのなさ及び刷掃感、すすぎ後のさっぱり感)に優れ、かつ保存安定性(液分離)に優れた歯磨組成物に関する。
歯磨組成物を用いて口腔内を清掃する目的の1つは、口腔内のさっぱり感を得ることであり、よりさっぱり感の強い歯磨組成物が望まれている。歯磨組成物にはメントール等の香料成分やエタノールを配合することで清涼感を付与し、さっぱり感を感じさせている。しかし、さっぱり感を高めるためにこれら香料成分やエタノールを多量に配合すると、口腔内への刺激や苦味が強くなるといった問題があった。
これら問題を解決するために、吸熱水和成分を配合した歯磨剤組成物が提案されている(特許文献1)。これは、歯磨き中に吸熱水和成分が溶解するときの吸熱反応により、口腔内で冷涼感を生じることによる。特許文献2〜6には、吸熱水和成分(エリスリトール)、水、粘結剤を含有することで、冷涼感や清涼感に優れ、保存安定性に優れた歯磨き組成物が提案されている。
しかしながら、これら提案された組成物は、歯磨き時やすすぎ後の使用感が十分とは言い難く、口腔内のさっぱり感が満足できるものではなく、また、実際の販売現場における環境を考えた場合、過酷な条件でも保存安定性が良好であることが重要であり、この点も改善の余地があった。
特開2000−191483号公報 特開2005−281306号公報 特開2007−63187号公報 特開2007−63188号公報 特開2007−70259号公報 特開2007−70261号公報
よって、従来技術では、口腔内のさっぱり感を効果的に高めることができる優れた使用感と良好な保存安定性とを兼ね備えることは難しかった。
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、使用感(歯磨き時の冷涼感、べたつきのなさ、ざらつきのなさ及び刷掃感、すすぎ後のさっぱり感)及び保存安定性に優れた、口腔内のさっぱり感を効果的に高めることができる歯磨組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、(A)エリスリトールを20〜45質量%、(B)ソルビット及び/又はグリセリンを28〜40質量%配合し、かつ(C)後述のポリオレフィン系樹脂及び/又はポリアミド系樹脂からなる水不溶性粉体を0.3質量%配合し、後述のとおり(D)キサンタンガムを0.2〜0.6質量%配合し、シリカ系研磨剤を2〜25質量%配合することにより、意外にも、優れた冷涼感を付与し得る上、歯磨き時のべたつきのなさ、ざらつきのなさ及び刷掃感に優れ、かつすすぎ後のさっぱり感にも優れ、これら特性を併せ持つことで歯磨きによる口腔内のさっぱり感を効果的に高めることができると共に、高温で保存後の液分離が抑制され保存安定性にも優れ、よって、優れた口腔内のさっぱり感付与効果と保存安定性とを兼ね備えた歯磨組成物が得られることを知見し、本発明をなすに至った。
即ち、本発明者が検討したところ、歯磨組成物にエリスリトール等の冷涼感を付与できる成分を配合すると冷涼感が得られるが、歯磨き時やすすぎ後の使用感、特に歯磨き時にべたつきを感じたり、刷掃感が感じられなかったり、すすぎ後のさっぱり感が満足できるものではなく、このため口腔内のさっぱり感付与効果が十分ではないことが判明した。本発明によれば、エリスリトールと、ソルビット及び/又はグリセリンとを特定量配合し、かつポリオレフィン系樹脂及び/又はポリアミド系樹脂からなる水不溶性粉体、特にポリエチレン末及び/又はナイロン末を配合することによって、これらの課題を解決して、優れた冷涼感を有し、かつ歯磨き時のべたつきやざらつきがなく、刷掃感が良好で、すすぎ後のさっぱり感も兼ね備え、口腔内のさっぱり感付与効果に優れる上、過酷な条件下で保存しても液分離がほとんどない優れた保存安定性(以下、液分離についての保存安定性を保存安定性(液分離)と記す。)を有する歯磨組成物を得ることができる。
なお、本発明において冷涼感とは、例えばメントールの配合などにより発現する清涼感、いわゆる「スースーする感じ」とは異なり、「冷たい」と使用者が感じることができる感覚であり、本発明によれば、メントールやメントールを含む香料成分、エタノールなどの清涼感付与成分を配合しなくても、歯磨き時の冷涼感、べたつきのなさ、ざらつきのなさ及び刷掃感、並びにすすぎ後のさっぱり感を兼備することで、歯磨きにより口腔内がさっぱりする感覚が格段に高まり、かつ保存安定性にも優れるものである。
更に、上記(A)〜(C)を配合した歯磨組成物に、(D)キサンタンガムを配合することにより、保型性を高めることができる。また、更に(E)酸化チタンを配合することにより、長期保存後の変色が抑制され保存安定性(以下、変色についての保存安定性を保存安定性(変色)と記す。)が高まる。
従って、本発明は、下記の歯磨組成物を提供する。
請求項1:
(A)エリスリトールと、(B)ソルビット及び/又はグリセリンと、(C)ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテンから選ばれるポリオレフィン系樹脂(C−1)及び/又はナイロン(C−2)からなる水不溶性粉体と、(D)キサンタンガムとを含有し、(A)成分を20〜45質量%、(B)成分を28〜40質量%、(C)成分を0.3質量%、(D)成分を0.2〜0.6質量%配合し、かつシリカ系研磨剤を2〜25質量%配合してなることを特徴とする歯磨組成物。
請求項2:
(C)成分の水不溶性粉体が、ポリエチレン末及び/又はナイロン末である請求項1記載の歯磨組成物。
請求項3:
更に、(E)酸化チタンを0.1〜1.5質量%含有する請求項1又は2記載の歯磨組成物。
本発明の歯磨組成物は、使用感(歯磨き時の冷涼感、歯磨き時のべたつきのなさ、ざらつきのなさ及び刷掃感、すすぎ後のさっぱり感)に優れると共に、保存安定性に優れる。
以下、本発明につき更に詳細に説明する。本発明の歯磨組成物は、練歯磨、液状歯磨、潤製歯磨等の歯磨剤、特に練歯磨として好適に調製され、(A)エリスリトール、(B)ソルビット及び/又はグリセリン、(C)水不溶性粉体を必須成分として含有する。
(A)エリスリトールは、非う蝕性の天然の糖アルコールの1種で、メロン、ブドウ、梨等の果実や醤油・味噌・清酒等の発酵食品に含まれている。また、ぶどう糖を発酵させることにより作ることもできる。
エリスリトールとしては、冷涼感を付与できれば特に制限はなく、種々のものを使用できる。その形状は特に限定されず、粉末状であっても顆粒状でもよく、歯磨組成物中では固体で分散し、歯磨き中に口腔内で溶ければよい。具体的には、エリスリトール(三菱化学フーズ)等の市販品を使用できる。
エリスリトールの配合量は、組成全体の20〜45%(質量%、以下同様。)、好ましくは30〜45%、より好ましくは35〜40%である。配合量が20%未満では歯磨き時の十分な冷涼感や、すすぎ後のさっぱり感が得られず、45%を超えると歯磨き時のべたつきが強くなり、また、液分離が生じて保存安定性に劣る。
(B)成分のソルビット及びグリセリンは、通常歯磨組成物に使用されるものを使用できる。一般的にソルビットは60〜70%水溶液として、グリセリンは85%程度の水溶液や95%以上の濃グリセリンとして配合される。
ソルビット及びグリセリンは、市販品を使用でき、例えばソルビットはロケット(株)製のNEOSORB70/02SB、東和化成工業(株)製のD−ソルビトール液(70%)として入手可能であり、グリセリンはライオンケミカル(株)から入手することができる。
ソルビット及び/又はグリセリンの配合量は、純分換算で組成物全体の28〜40%であり、特に29〜35%が好ましい。配合量が28%未満では、保存安定性(液分離)に劣り、また歯磨き時にざらつきが生じ、40%を超えると歯磨き時のべたつきが強くなり、刷掃感が弱くなって使用感に劣る。
(C)成分は、ポリオレフィン系樹脂及び/又はポリアミド系樹脂からなる水不溶性粉体である。ポリオレフィン系樹脂としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン挙げられ、ポリアミド系樹脂としてはナイロン挙げられるが、中でもポリエチレン、ナイロンが好適である。
(C)成分としては、上記樹脂からなる水不溶性粉体の1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよいが、特にポリエチレン末、ナイロン末が好適であり、ポリエチレン末又はナイロン末の単独使用、あるいはポリエチレン末及びナイロン末の併用が好ましい。
ポリエチレン末は、エチレンを重合して得られる高重合のパラフィンで、白色の粉末、顆粒又は粒であり、スクラブ剤や安定化剤としてファンデーション、洗顔剤などに用いられている。なお、ポリエチレン末の素材となるポリエチレン樹脂としては、エチレン単独重合体、エチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−α−オレフィンランダム共重合体等が挙げられるが、特にエチレン単独重合体が好ましい。また、ポリエチレン末表面を酸化チタンやタルクで被覆したものも使用できる。
ナイロン末は、ポリアミド系の重合物で、使用感を付与するためにファンデーション等に用いられる。ナイロン末の素材となるナイロンとしては、ナイロン6,ナイロン6,6、ナイロン4,6等が好ましい。
上記水不溶性粉体の平均粒径は、特に限定されないが、歯磨き時の刷掃感の要因の一つとなる点から5〜500μm(上記平均粒径はマイクロトラック法(日機装(株)製 MT3300 II)による測定値)が好ましい。
水不溶性粉体としては、市販品を使用でき、例えばポリエチレン末としては住友精化(株)製のフロービーズCL−2080、HE−3040等、ナイロン末としては東レ(株)製のSP−500、ACROS ORGANICS社製 ナイロン6等が挙げられる。
(C)成分の配合量は、組成全体の0.1〜10%、好ましくは、0.3〜5%、より好ましくは0.5〜2%である。配合量が0.1%未満では、刷掃感に劣ったり、べたつき感が強くなり、10%を超えるとざらつき感が強くなり、使用感に劣ったり、液分離安定性に劣る
更に、本発明では、(D)キサンタンガムを配合するキサンタンガムを配合することでより優れた保型性を付与することができる。
キサンタンガムは、市販品を用いることができ、例えばADMファーイースト(株)製のノヴァザン、ケルコ(株)製のモナートガムDA、ケルザンT、ケルデント、大日本製薬(株)製のエコーガム等が挙げられる。
キサンタンガム配合量は、組成全体0.2〜0.6%である。配合量が0.1%未満では十分な保型性が得られない1%を超えるとべたつきが生じるなど使用感に劣る
更に、本発明組成物には(E)酸化チタンを配合することが好ましく、これにより長期保存後に変色することがほとんどないより優れた保存安定性(変色)を付与することができる。
酸化チタンは、通常歯磨剤に使用できるものであれば特に制限はなく、市販品を使用できる。例えば、石原産業(株)製のTIPAQUE CR−50等が挙げられる。
酸化チタンの配合量は、組成物全体の0.1〜1.5%、特に0.4〜1%が好ましい。配合量が0.1%未満では十分な保存安定性(変色)が得られないことがあり、1.5%を超えると歯磨き時にざらつきが強くなるなど使用感が劣る場合がある。
本発明の歯磨組成物には、上述した成分に加えて、本発明の効果を損なわない範囲で、通常歯磨組成物に使用されているその他の各種成分を必要に応じて配合することができる。配合できる任意成分としては、粘結剤、界面活性剤、研磨剤、湿潤剤、甘味剤、香料、pH調整剤、有効成分あるいは薬効成分、防腐剤等がある。
粘結剤としては、キサンタンガムに加えて、増粘性シリカやケイ酸アルミニウム等の無機粘結剤、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリビニルピロリドン、カラギーナン、メチルセルロース、ヒドロキエチルセルロースナトリウム、アルギン酸ナトリウム、トラガントガム、カラヤガム、アラビヤガム、ローカストビーンガム、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、架橋型ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、カーボポール、ビーガム等の有機粘結剤を配合してもよい。これらの粘結剤は配合しなくてもよいが、添加する場合の配合量はキサンタンガムとの合計で組成全体の0.1〜2%がよい。
界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤の1種を単独で又は2種以上を組み合わせて配合できる。
アニオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩、N−ラウロイルザルコシン酸ナトリウム、N−ミリストリルザルコシン酸ナトリウムや、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、水素添加ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、N−パルミトイルグルタルミン酸ナトリウム等のN−アシルグルタメート、N−メチル−N−アシルタウリンナトリウム等のN−アシルタウレートなどが挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、アルキルアンモニウム、アルキルベンジルアンモニウム塩等が挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、マルトース脂肪酸エステル等のショ糖脂肪酸エステル、マルチトール脂肪酸エステル、ラクトール脂肪酸エステル等の糖アルコール脂肪酸エステル、アルキロールアマイド、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ラウリル酸モノ又はジエタノールアミド等の脂肪酸ジエタノールアミド、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン脂肪酸エステル、プルロニック等が挙げられる。両性界面活性剤としては、例えばヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、脂肪酸アミドプロピルベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等が挙げられる。
なお、界面活性剤の配合量は、組成物全体の0.1〜5%、特に0.3〜3%が好ましい。
研磨剤としては、第2リン酸カルシウム・2水和塩及び無水和物、第1リン酸カルシウム、第3リン酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム等のリン酸カルシウム系化合物、沈降性シリカ、アルミノシリケート等のシリカ系研磨剤、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、第3リン酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、ベントナイト等の1種又は2種以上を配合することができる。
研磨剤の配合量は通常、組成物全体の0〜25%、特に2〜20%である。
湿潤剤としては、エリスリトール、ソルビット及びグリセリン以外の多価アルコールを配合でき、例えばプロピレングリコール、平均分子量200〜6,000のポリエチレングリコール、エチレングリコール、1,3−ブチレングリコール等や、還元でんぷん糖化物の1種を単独で又は2種以上を組み合わせて配合できる。配合量は、ソルビット及びグリセリンの配合量と合わせて組成全体の28〜50%が好適である。
甘味剤としては、サッカリンナトリウム、ステビオサイド、ステビアエキス、パラメトキシシンナミックアルデヒド、ネオヘスペリジルヒドロカルコン、ペリラルチン、グリチルリチン、ソーマチン、アスパラチルフェニルアラニンメチルエステル等がある。甘味剤の配合量は通常、組成物全体の0.01〜5%である。
香料としては、メントール、アネトール、カルボン、オイゲノール、リモネン、n−デシルアルコール、シトロネロール、α−テレピネオール、シトロネリルアセテート、シネオール、リナロール、エチルリナロール、ワニリン、チモール、スペアミント油、ペパーミント油、レモン油、オレンジ油、セージ油、ローズマリー油、桂皮油、ピメント油、桂葉油、シソ油、冬緑油、丁字油,ユーカリ油等が挙げられる。組成物中への香料の配合量は0.001〜2%とすることができる。なお、メントールやこれを含む香料は配合しなくてもよい。
pH調整剤としては、クエン酸、乳酸、リンゴ酸等の有機酸やその塩類、塩酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸水素ニナトリウム、リン酸ニ水素ナトリウム等の無機化合物などが挙げられる。
薬効成分あるいは有効成分としては、デキストラナーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、ムタナーゼ等の酵素、トラネキサム酸、イプシロンアミノカプロン酸、アルミニウムクロルヒドロキシアラントイン、アズレン、グリチルリチン酸塩、グリチルレチン酸、塩化ナトリウム、ビタミン類等の抗炎症剤、銅クロロフィル、グルコン酸銅、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、トリクロサン、ヒノキチオール、塩化リゾチーム等の殺菌剤、ピロリン酸塩類、ポリリン酸塩類やゼオライト等の歯石予防剤、グリシン、プロリン等のアミノ酸類などを配合できる。なお、薬効成分あるいは有効成分の配合量は本発明の効果を妨げない範囲で有効量とすることができる。
その他にも、任意成分として、リン酸水素カルシウム、ゼオライト、ハイドロキシアパタイト、雲母チタン等の無機化合物やその造粒物、結晶性セルロース等のセルロース系の有機粉末の造粒物、寒天、ゼラチン、デンプン、グルコマンナン等の天然高分子化合物、ポリ酢酸ビニル、アクリル、ポリウレタン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル等の合成高分子化合物及びそれらの共重合体、カルナバワックス、ロジン、ライスワックス、マイクロクリスタリンワックス、ミツロウ、パラフィンワックス等のワックス類、セタノール、ステアリルアルコール等の高級アルコール、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ウレタン、シリコン、天然ゴム等のラテックスゴムを架橋、重合、成形等により得られたもの、あるいは、これらの原料を混合して得られたものやラメフィルムを用いることができる。ラメフィルムとしては、有機樹脂の積層フィルム末、及び、有機樹脂積層フィルム中にアルミニウム等の蒸着層を導入した積層フィルム末等、具体的には、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末などを本発明の効果を妨げない範囲で配合することができる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。なお、以下の例において配合量はいずれも質量%である。また、ソルビットは70%溶液及びグリセリンは85%溶液を用い、下記に示す表中の配合量は、純分換算した量で示した。
参考例1〜14、比較例1〜7]
表1に示す組成の練歯磨組成物を下記方法にて調製し、使用感(歯磨き時の冷涼感、べたつきのなさ、ざらつきのなさ及び刷掃感、すすぎ後のさっぱり感)、保存安定性(液分離)を下記方法で評価した。結果を表1に示す。
歯磨組成物の製造法:
精製水中にソルビット及び/又はグリセリンを含む水溶成分(エリスリトール、粘結剤、プロピレングリコールを除く)を常温で混合溶解させた(A相)。プロピレングリコール中に粘結剤を常温で分散させたB相を攪拌中のA相中に添加混合して、C相を調製した。C相中にエリスリトール、香料、研磨剤、水不溶性粉体(ポリエチレン末、ナイロン末)等の水溶性成分以外の成分を、ニーダー(石山工作所製)を用いて常温で混合し、減圧(5.3kPa)による脱泡を行い、歯磨組成物を得た。
<使用感>
専門パネラー10人を用いた官能試験により評価した。口径8mmのラミネートチューブに充填した試験歯磨組成物を歯ブラシ上に約1.5cm載せ、通常歯を磨く方法で2分間使用し、歯磨き時の冷涼感、べたつきのなさ、ざらつきのなさ及び刷掃感を下記基準で評価した。更に、すすぎ後のさっぱり感は下記方法及び基準で評価した。それぞれ評価基準−1〜評価基準−5に基づき、10人の結果の平均点から評価基準−6に従ってそれぞれを判定した。
1.冷涼感
評価基準−1;
5点:冷涼感を十分に感じる
4点:冷涼感を感じる
3点:冷涼感をやや感じる
2点:冷涼感をほとんど感じない
1点:冷涼感を全く感じない
2.べたつきのなさ
評価基準−2;
5点:べたつき感を全く感じない
4点:べたつき感をほとんど感じない
3点:べたつき感をやや感じる
2点:べたつき感を感じる
1点:べたつき感を強く感じる
3.ざらつきのなさ
評価基準−3;
5点:ざらつき感を全く感じない
4点:ざらつき感をほとんど感じない
3点:ざらつき感をやや感じる
2点:ざらつき感を感じる
1点:ざらつき感を強く感じる
4.刷掃感
評価基準−4;
5点:刷掃感を強く感じる
4点:刷掃感を感じる
3点:刷掃感をやや感じる
2点:刷掃感をほとんど感じない
1点:刷掃感を全く感じない
5.すすぎ後のさっぱり感
専門パネラー10人を用いた官能試験により評価した。練歯磨組成物の歯磨き時の使用感を評価した後に20mlの水道水で5秒間すすぎ、すすぎ後のさっぱり感を以下に示す基準で評価した。
評価基準−5;
5点:さっぱり感を十分に感じる
4点:さっぱり感を感じる
3点:さっぱり感をやや感じる
2点:さっぱり感をほとんど感じない
1点:さっぱり感を全く感じない
評価基準−6;(専門パネラー10人の評価結果を平均した値の判定基準)
◎:平均点が4.5点以上5.0点以下
○:平均点が4.0点以上4.5点未満
△:平均点が3.0点以上4.0点未満
×:平均点が3.0点未満
<保存安定性(液分離)の評価>
口径8mmのラミネートチューブに充填した試験歯磨組成物を50℃の恒温槽に4週間保存後、ラミネートチューブから紙の上に押出したときの液分離の程度を以下の基準で評価した。
○:液分離は認められない
△:やや液分離が認められる
×:液分離している
下記例における使用原料及び香料組成は、以下の通りである。
エリスリトール;エリスリトール 三菱化学フーズ(株)製 エリスリトール
キシリトール;ロケット(株)製 XYLISORB 700
ソルビット液(70%);ロケット(株)製 NEOSORB70/02SB
グリセリン液(85%);ライオンケミカル(株)製 グリセリン液(85%)
ポリエチレン末;住友精化(株)製 フロービーズCL−2080
ナイロン末;ACROS ORGANICS社製 ナイロン6
香料組成;
香料1:
カシアオイル 20
オレンジオイル 20
オイゲノール 10
プロピレングリコール 50
計 100%
香料2:
ユーカリオイル 50
レモンオイル 20
カンファー 5
プロピレングリコール 25
計 100%
香料3:
メチルサリシレート 10
オレンジオイル 10
レモン 10
カシアオイル 10
プロピレングリコール 60
計 100%
Figure 0005614020
Figure 0005614020
表1の結果から、(A)エリスリトールを含有しなかったり、その含有量が20%未満の場合は、歯磨き時の冷涼感及びざらつきのなさ、すすぎ後のさっぱり感に劣り、含有量が45%を超えるとべたつき感、液分離安定性に劣っていた(比較例1〜3)。また、(B)成分の含有量が28%未満であると、歯磨き時にざらつきが生じるとともに、液分離安定性が悪く(比較例4)、40%を超えるとべたつきのなさ及び刷掃感に劣っていた(比較例5、6)。(C)成分の水不溶性粉体を含有しない場合も同様にべたつきのなさ及び刷掃感が悪かった(比較例7)。これらに対して、(A)及び(B)成分を適当量含有し、かつ(C)成分を含有する歯磨組成物(参考例)は、使用感に優れ口腔内のさっぱり感付与効果が高く、かつ保存安定性(液分離)にも優れ
[実施例
表2に示す組成の練歯磨組成物を上記と同様の方法にて調製し、上記と同様に使用感及び保存安定性(液分離)を評価し、保型性を下記方法で評価した。結果を表2に示す。
<保型性の評価>
口径8mmのラミネートチューブに充填した試験歯磨組成物を歯ブラシ上へ約1g乗せ、歯ブラシを90度傾けたときの歯ブラシからの垂れ具合を、目視にて以下の基準で評価した。
○: 歯ブラシから垂れない
△: 形状が変わり、数秒で垂れる
×: すぐに垂れてしまう
下記例における使用原料は、以下の通りである。なお、(A)成分、(B)成分及び(C)成分については、表1で使用した原料と同様のものを使用した。
キサンタンガム;ケルコ(株)製、ケルデント
Figure 0005614020
表2の結果から、(A)〜(C)成分に加え、更に(D)キサンタンガムを含有することで、使用感及び保存安定性(液分離)に加えて歯ブラシへ乗せたときの保型性にも優れることがわかった。
参考1521
表3に示す組成の練歯磨組成物を上記と同様の方法にて調製し、上記と同様に使用感及び保存安定性(液分離)を評価し、保存安定性(変色)を下記方法で評価した。結果を表3に示す。
<保存安定性(変色)>
口径8mmのラミネートチューブに充填した試験歯磨組成物を50℃及び−5℃の恒温槽に4週間保存後、ラミネートチューブから紙の上に押出したときの50℃で保存した試験歯磨組成物について、−5℃で保存した試験歯磨組成物を対照として、変色の程度を以下の基準で評価した。
○:変色が認められない
△:変色が認められる
×:著しい変色が認められる
下記例における使用原料は、以下の通りである。なお、(A)〜(D)成分は表1,2で使用した原料と同様のものを使用した。
酸化チタン;石原産業(株)製、TIPAQUE CR−50
Figure 0005614020
表3の結果から、(A)〜(C)成分に加え、更に(E)酸化チタンを配合することで、使用感、保存安定性(液分離)に加えて保存安定性(変色)にも優れることがわかった。
[実施例6〜9、参考例22〜24
表4,5に示す組成の練歯磨組成物を上記と同様の方法にて調製し、上記と同様に使用感、保存安定性(液分離)、歯ブラシへ乗せたときの保型性、保存安定性(変色)を評価した。結果を表4,5に併記する。
Figure 0005614020
Figure 0005614020

これらの結果から、(A)エリスリトールを20〜45%、(B)ソルビトール及び/又はグリセリンを28〜40%含有し、かつ(C)ポリオレフィン系樹脂及び/又はポリアミド樹脂からなる水不溶性粉体、特にポリエチレン末及び/又はナイロン末を含有することにより、優れた使用感(冷涼感、べたつきのなさ、ざらつきのなさ、刷掃感、すすぎ後のさっぱり感)及び優れた保存安定性(液分離)を有する歯磨組成物が実現できることがわかった。

Claims (3)

  1. (A)エリスリトールと、(B)ソルビット及び/又はグリセリンと、(C)ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテンから選ばれるポリオレフィン系樹脂(C−1)及び/又はナイロン(C−2)からなる水不溶性粉体と、(D)キサンタンガムとを含有し、(A)成分を20〜45質量%、(B)成分を28〜40質量%、(C)成分を0.3質量%、(D)成分を0.2〜0.6質量%配合し、かつシリカ系研磨剤を2〜25質量%配合してなることを特徴とする歯磨組成物。
  2. (C)成分の水不溶性粉体が、ポリエチレン末及び/又はナイロン末である請求項1記載の歯磨組成物。
  3. 更に、(E)酸化チタンを0.1〜1.5質量%含有する請求項1又は2記載の歯磨組成物。
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