JP5614020B2 - 歯磨組成物 - Google Patents
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Description
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、使用感(歯磨き時の冷涼感、べたつきのなさ、ざらつきのなさ及び刷掃感、すすぎ後のさっぱり感)及び保存安定性に優れた、口腔内のさっぱり感を効果的に高めることができる歯磨組成物を提供することを目的とする。
なお、本発明において冷涼感とは、例えばメントールの配合などにより発現する清涼感、いわゆる「スースーする感じ」とは異なり、「冷たい」と使用者が感じることができる感覚であり、本発明によれば、メントールやメントールを含む香料成分、エタノールなどの清涼感付与成分を配合しなくても、歯磨き時の冷涼感、べたつきのなさ、ざらつきのなさ及び刷掃感、並びにすすぎ後のさっぱり感を兼備することで、歯磨きにより口腔内がさっぱりする感覚が格段に高まり、かつ保存安定性にも優れるものである。
請求項1:
(A)エリスリトールと、(B)ソルビット及び/又はグリセリンと、(C)ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテンから選ばれるポリオレフィン系樹脂(C−1)及び/又はナイロン(C−2)からなる水不溶性粉体と、(D)キサンタンガムとを含有し、(A)成分を20〜45質量%、(B)成分を28〜40質量%、(C)成分を0.3〜5質量%、(D)成分を0.2〜0.6質量%配合し、かつシリカ系研磨剤を2〜25質量%配合してなることを特徴とする歯磨組成物。
請求項2:
(C)成分の水不溶性粉体が、ポリエチレン末及び/又はナイロン末である請求項1記載の歯磨組成物。
請求項3:
更に、(E)酸化チタンを0.1〜1.5質量%含有する請求項1又は2記載の歯磨組成物。
エリスリトールとしては、冷涼感を付与できれば特に制限はなく、種々のものを使用できる。その形状は特に限定されず、粉末状であっても顆粒状でもよく、歯磨組成物中では固体で分散し、歯磨き中に口腔内で溶ければよい。具体的には、エリスリトール(三菱化学フーズ)等の市販品を使用できる。
ソルビット及びグリセリンは、市販品を使用でき、例えばソルビットはロケット(株)製のNEOSORB70/02SB、東和化成工業(株)製のD−ソルビトール液(70%)として入手可能であり、グリセリンはライオンケミカル(株)から入手することができる。
(C)成分としては、上記樹脂からなる水不溶性粉体の1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよいが、特にポリエチレン末、ナイロン末が好適であり、ポリエチレン末又はナイロン末の単独使用、あるいはポリエチレン末及びナイロン末の併用が好ましい。
ナイロン末は、ポリアミド系の重合物で、使用感を付与するためにファンデーション等に用いられる。ナイロン末の素材となるナイロンとしては、ナイロン6,ナイロン6,6、ナイロン4,6等が好ましい。
酸化チタンは、通常歯磨剤に使用できるものであれば特に制限はなく、市販品を使用できる。例えば、石原産業(株)製のTIPAQUE CR−50等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩、N−ラウロイルザルコシン酸ナトリウム、N−ミリストリルザルコシン酸ナトリウムや、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、水素添加ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、N−パルミトイルグルタルミン酸ナトリウム等のN−アシルグルタメート、N−メチル−N−アシルタウリンナトリウム等のN−アシルタウレートなどが挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、アルキルアンモニウム、アルキルベンジルアンモニウム塩等が挙げられる。
なお、界面活性剤の配合量は、組成物全体の0.1〜5%、特に0.3〜3%が好ましい。
研磨剤の配合量は通常、組成物全体の0〜25%、特に2〜20%である。
表1に示す組成の練歯磨組成物を下記方法にて調製し、使用感(歯磨き時の冷涼感、べたつきのなさ、ざらつきのなさ及び刷掃感、すすぎ後のさっぱり感)、保存安定性(液分離)を下記方法で評価した。結果を表1に示す。
歯磨組成物の製造法:
精製水中にソルビット及び/又はグリセリンを含む水溶成分(エリスリトール、粘結剤、プロピレングリコールを除く)を常温で混合溶解させた(A相)。プロピレングリコール中に粘結剤を常温で分散させたB相を攪拌中のA相中に添加混合して、C相を調製した。C相中にエリスリトール、香料、研磨剤、水不溶性粉体(ポリエチレン末、ナイロン末)等の水溶性成分以外の成分を、ニーダー(石山工作所製)を用いて常温で混合し、減圧(5.3kPa)による脱泡を行い、歯磨組成物を得た。
専門パネラー10人を用いた官能試験により評価した。口径8mmのラミネートチューブに充填した試験歯磨組成物を歯ブラシ上に約1.5cm載せ、通常歯を磨く方法で2分間使用し、歯磨き時の冷涼感、べたつきのなさ、ざらつきのなさ及び刷掃感を下記基準で評価した。更に、すすぎ後のさっぱり感は下記方法及び基準で評価した。それぞれ評価基準−1〜評価基準−5に基づき、10人の結果の平均点から評価基準−6に従ってそれぞれを判定した。
評価基準−1;
5点:冷涼感を十分に感じる
4点:冷涼感を感じる
3点:冷涼感をやや感じる
2点:冷涼感をほとんど感じない
1点:冷涼感を全く感じない
評価基準−2;
5点:べたつき感を全く感じない
4点:べたつき感をほとんど感じない
3点:べたつき感をやや感じる
2点:べたつき感を感じる
1点:べたつき感を強く感じる
評価基準−3;
5点:ざらつき感を全く感じない
4点:ざらつき感をほとんど感じない
3点:ざらつき感をやや感じる
2点:ざらつき感を感じる
1点:ざらつき感を強く感じる
評価基準−4;
5点:刷掃感を強く感じる
4点:刷掃感を感じる
3点:刷掃感をやや感じる
2点:刷掃感をほとんど感じない
1点:刷掃感を全く感じない
専門パネラー10人を用いた官能試験により評価した。練歯磨組成物の歯磨き時の使用感を評価した後に20mlの水道水で5秒間すすぎ、すすぎ後のさっぱり感を以下に示す基準で評価した。
評価基準−5;
5点:さっぱり感を十分に感じる
4点:さっぱり感を感じる
3点:さっぱり感をやや感じる
2点:さっぱり感をほとんど感じない
1点:さっぱり感を全く感じない
◎:平均点が4.5点以上5.0点以下
○:平均点が4.0点以上4.5点未満
△:平均点が3.0点以上4.0点未満
×:平均点が3.0点未満
口径8mmのラミネートチューブに充填した試験歯磨組成物を50℃の恒温槽に4週間保存後、ラミネートチューブから紙の上に押出したときの液分離の程度を以下の基準で評価した。
○:液分離は認められない
△:やや液分離が認められる
×:液分離している
エリスリトール;エリスリトール 三菱化学フーズ(株)製 エリスリトール
キシリトール;ロケット(株)製 XYLISORB 700
ソルビット液(70%);ロケット(株)製 NEOSORB70/02SB
グリセリン液(85%);ライオンケミカル(株)製 グリセリン液(85%)
ポリエチレン末;住友精化(株)製 フロービーズCL−2080
ナイロン末;ACROS ORGANICS社製 ナイロン6
香料組成;
香料1:
カシアオイル 20
オレンジオイル 20
オイゲノール 10
プロピレングリコール 50
計 100%
香料2:
ユーカリオイル 50
レモンオイル 20
カンファー 5
プロピレングリコール 25
計 100%
香料3:
メチルサリシレート 10
オレンジオイル 10
レモン 10
カシアオイル 10
プロピレングリコール 60
計 100%
表2に示す組成の練歯磨組成物を上記と同様の方法にて調製し、上記と同様に使用感及び保存安定性(液分離)を評価し、保型性を下記方法で評価した。結果を表2に示す。
口径8mmのラミネートチューブに充填した試験歯磨組成物を歯ブラシ上へ約1g乗せ、歯ブラシを90度傾けたときの歯ブラシからの垂れ具合を、目視にて以下の基準で評価した。
○: 歯ブラシから垂れない
△: 形状が変わり、数秒で垂れる
×: すぐに垂れてしまう
キサンタンガム;ケルコ(株)製、ケルデント
表3に示す組成の練歯磨組成物を上記と同様の方法にて調製し、上記と同様に使用感及び保存安定性(液分離)を評価し、保存安定性(変色)を下記方法で評価した。結果を表3に示す。
口径8mmのラミネートチューブに充填した試験歯磨組成物を50℃及び−5℃の恒温槽に4週間保存後、ラミネートチューブから紙の上に押出したときの50℃で保存した試験歯磨組成物について、−5℃で保存した試験歯磨組成物を対照として、変色の程度を以下の基準で評価した。
○:変色が認められない
△:変色が認められる
×:著しい変色が認められる
酸化チタン;石原産業(株)製、TIPAQUE CR−50
表4,5に示す組成の練歯磨組成物を上記と同様の方法にて調製し、上記と同様に使用感、保存安定性(液分離)、歯ブラシへ乗せたときの保型性、保存安定性(変色)を評価した。結果を表4,5に併記する。
Claims (3)
- (A)エリスリトールと、(B)ソルビット及び/又はグリセリンと、(C)ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテンから選ばれるポリオレフィン系樹脂(C−1)及び/又はナイロン(C−2)からなる水不溶性粉体と、(D)キサンタンガムとを含有し、(A)成分を20〜45質量%、(B)成分を28〜40質量%、(C)成分を0.3〜5質量%、(D)成分を0.2〜0.6質量%配合し、かつシリカ系研磨剤を2〜25質量%配合してなることを特徴とする歯磨組成物。
- (C)成分の水不溶性粉体が、ポリエチレン末及び/又はナイロン末である請求項1記載の歯磨組成物。
- 更に、(E)酸化チタンを0.1〜1.5質量%含有する請求項1又は2記載の歯磨組成物。
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