JP6349709B2 - 口腔用組成物 - Google Patents

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本発明は、製剤の高温外観安定性が優れ、かつ実効感(コーティング感)付与効果が優れ、また良好な使用感も有する、カチオン性殺菌剤及びカチオン性高分子化合物を含有する口腔用組成物に関する。
歯周病やう蝕の予防には、プラーク(歯垢)の抑制が重要であり、プラーク抑制を目的として殺菌剤を配合した口腔用組成物が用いられ、殺菌剤として、口腔細菌の殺菌効果、プラーク抑制効果、歯肉炎改善効果を有するカチオン性殺菌剤は広く使用されている。
また、ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリド等のカチオン性高分子化合物は、歯の表面に吸着しやすい性質を有しており、カチオン性殺菌剤の塩化セチルピリジニウム(CPC)との組み合わせにより歯垢の付着抑制効果が相乗的に向上することが、特許文献1(特開2001−139443号公報)に提案されている。
しかしながら、カチオン性高分子化合物、カチオン性殺菌剤は組み合わせて口腔用組成物、特に液体口腔用組成物に配合すると、独特の渋味、苦味、異味を生じ嗜好性が低下するといった課題や、製造直後や高温保存後の外観安定性の確保が困難になり、特に液体製剤でオリのなさを確保することができないという課題が生じた。更に、カチオン性殺菌剤を含有する口腔用組成物、特に液体口腔用組成物においては、殺菌剤を含有し殺菌効果や歯垢付着抑制効果を有してもその効果を実感し難いという課題があるが、特許文献1では効果実感について考慮されていない。
また、特許文献2(特開2012−201632号公報)では、カチオン性殺菌剤及びカチオン化セルロースを配合した、エタノールを含まない液体口腔用組成物にアネトールを配合すると歯垢付着抑制効果及び殺菌力が優れると共に外観安定性が向上することが提案されているが、これも効果実感について考慮がなく言及もない。
特開2001−139443号公報 特開2012−201632号公報 特開2013−203676号公報
従って、製剤の高温外観安定性、実効感付与効果が優れ、嗜好性も良好な口腔用組成物を与える技術の開発が望まれた。
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、製剤の高温外観安定性が優れ、かつ実効感(コーティング感)付与効果が優れ、また良好な使用感も有する、カチオン性殺菌剤及びカチオン性高分子化合物を含有する口腔用組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、(A)カチオン性殺菌剤と、(B)カチオン性高分子化合物と、(C)塩基性アミノ酸とを組み合わせて配合すると、高温外観安定性が優れ、かつ(A)成分由来の殺菌効果や(A)、(B)成分由来の歯垢付着抑制効果を与えると共に実効感(コーティング感)付与効果が優れ、また、良好な使用感(渋味・苦味・異味のなさ)も有し、特に液体製剤として好適な口腔用組成物が得られることを知見した。
本発明では、(A)、(B)成分に(C)成分を組み合わせると、(C)成分の塩基性アミノ酸によって特異的かつ顕著に、高温外観安定性、実効感付与効果が向上し、また(A)、(B)成分の併用系に独特な渋味・苦味・異味を抑え使用感も良好とし得る。これによって、本発明組成物は、後述の実施例に示すように、特に液体製剤に調製して50℃で1ヶ月保存してもオリ発生を抑制し得る高温外観安定性を有し、かつ(A)成分由来の殺菌効果、(A)、(B)成分由来の歯垢付着抑制効果を与えると共に実効感(コーティング感)、即ち、歯を噛み合わせた時に歯面がコーティングされて滑るようにツルツルしていたり、舌先で歯面や上顎、下顎を触ったときにツルツルしていると感じられ十分に効果があったと感じることができる実感を付与することができ、また、口に含んで洗口しても渋味、苦味、異味といった不快な味を与えることがない使用に適した良好な使用感をも与えることができる。
なお、出願人が提案した特許文献3(特開2013−203676号公報)は、ラウロイルグルタミン酸塩及び/又はミリストイルグルタミン酸塩の配合によって、カチオン性殺菌剤、カチオン性高分子化合物を含む口腔用組成物が高温外観安定性、実効感付与効果を奏するものであり、これは本発明とは異なるアプローチ、技術的思想による。
従って、本発明は、
(A)塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム及び塩化ベンザルコニウムから選ばれる1種以上のカチオン性殺菌剤を0.01〜0.2質量%と、
(B)ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウム塩及び塩化O−〔2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル〕ヒドロキシエチルセルロースから選ばれる1種以上のカチオン性高分子化合物を0.005〜0.5質量%と、
(C)塩基性アミノ酸を0.01〜0.4質量%と
を含有し、(C)/[(A)+(B)]が質量比として0.5〜8であることを特徴とする液体口腔用組成物を提供する。
本発明によれば、製剤の高温外観安定性が優れ、かつ実効感付与効果が優れ、また、良好な使用感も有する、カチオン性殺菌剤及びカチオン性高分子化合物を含有する口腔用組成物を提供できる。
以下、本発明につき更に詳述する。
本発明の口腔用組成物は、(A)カチオン性殺菌剤、(B)カチオン性高分子化合物、(C)塩基性アミノ酸を含有することを特徴とする。
(A)成分のカチオン性殺菌剤としては、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用し得るが、特に塩化セチルピリジニウムが、殺菌効果が優れ、使用感の点からも好ましい。
(A)カチオン性殺菌剤の配合量は、組成物全体の0.01〜0.2%(質量%、以下同様。)が好ましく、より好ましくは0.02〜0.1%である。配合量が多いほど実効感を付与できるが、使用感(渋味・苦味・異味のなさ)の低下を抑えるには、配合量が0.2%以下であることが好ましい。
(B)成分のカチオン性高分子化合物としては、カチオン化セルロース、ジメチルジアリルアンモニウムのホモポリマー、塩化ジメチルジアリルアンモニウムとエチレン性不飽和炭化水素基を有する重合可能な単量体とのコポリマー、カチオン化ポリビニルピロリドン、カチオン化ポリアミド、カチオン化ポリメタクリレート、カチオン化ポリアクリルアミド、カチオン化メタクリレートとアクリルアミドとのコポリマー、カチオン化メタクリレートとメタクリレートのコポリマー、ポリエチレンイミド、カチオン化デンプン、カチオン化アミロース、カチオン化グアーガム、カチオン化ローストビーンガム、カチオン化寒天、キチン、キトサン及びこれらの変性物等が挙げられる。これらの中でも、カチオン化セルロースが、(A)成分と組み合わせることで歯垢付着抑制効果を向上し得ると共に、本発明の効果発現の点でより好適である。
カチオン化セルロースとしては、ヒドロキシエチルセルロースにジメチルジアリルアンモニウム塩をグラフト重合したヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウム塩、ヒドロキシエチルセルロースに2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドを結合した塩化O−〔2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル〕ヒドロキシエチルセルロース等が挙げられ、窒素含有量が0.1〜3%であるものが好ましい。これらは1種単独で又は2種を組み合わせて使用できる。
このようなカチオン化セルロースとして、具体的にヒドロキシエチルセルロース・ジメチルジアリルアンモニウム塩としては、2%水溶液の粘度が30〜3,000mPa・s(BH型ブルックフィールド粘度計、ローターNo.2、20回転、21℃、測定時間1分)のものが使用でき、例えば、アクゾノーベル(株)製のセルコートL−200(2%水溶液粘度:30〜3,000mPa・s)、セルコートH−100(2%水溶液粘度:500〜2,750mPa・s)等が挙げられる。
塩化O−〔2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル〕ヒドロキシエチルセルロースとしては、1%又は2%水溶液で粘度測定ができ、2%水溶液の粘度が5〜800mPa・s(BL型粘度計、ローターNo.2、30回転、25℃)のものとしてライオン(株)製のレオガードKGP(2%水溶液粘度:5〜50mPa・s)、レオガードG(2%水溶液粘度:100〜600mPa・s)、レオガードGP(2%水溶液粘度100〜600mPa・s)、レオガードLP(2%水溶液粘度:300〜800mPa・s)、1%水溶液の粘度が500〜2,600mPa・s(BH型ブルックフィールド粘度計、ローターNo.2、20回転、25℃)のものとしてライオン(株)製のレオガードMGP(1%水溶液粘度:500〜1,200mPa・s)、レオガードMLP(1%水溶液粘度:1,000〜2,600mPa・s)等が挙げられる。
これらの中で、特にヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウム塩のヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリド、とりわけセルコートL−200が、歯垢付着抑制効果が優れると共に実効感付与効果が優れる点からより好適である。
(B)カチオン性高分子化合物の配合量は、組成物全体の0.005〜0.5%が好ましく、より好ましくは0.01〜0.1%であり、とりわけ0.01〜0.05%が好ましい。配合量が多いほど実効感を付与できるが、高温外観安定性の低下、更には使用感(渋味・苦味・異味のなさ)の低下を抑えるには、配合量が0.5%以下であることが好ましい。
(C)成分の塩基性アミノ酸は、(A)、(B)成分の併用系と組み合わせて配合することで高温外観安定性、実効感付与効果を向上し、またこの併用系の使用感の悪さ(渋味・苦味・異味)を改善し、他のアミノ酸では達成し得ない作用効果を与える。
(C)成分の塩基性アミノ酸としては、アルギニン、リシン、ヒスチジンが好適であり、1種単独で又は効果発現の点で2種以上を組み合わせて使用できる。特にアルギニンが、使用感の点で好ましく、より良好な使用感のもとで高温外観安定性、実効感付与効果を向上し得る。
なお、(C)成分の塩基性アミノ酸は、塩酸塩等の塩であってもよく、市販のものを使用することもできる。具体的には、味の素ヘルシーサプライ社製のL−アルギニン、リシン塩酸塩、L−ヒスチジン等を使用し得る。
(C)塩基性アミノ酸の配合量は、組成物全体の0.01〜0.4%が好ましく、より好ましくは0.01〜0.3%である。配合量が多いほど高温外観安定性及び実効感付与効果を向上し、また、使用感(渋味・苦味・異味のなさ)を改善できるが、配合量が0.4%以下であることが、使用感(渋味・苦味・異味のなさ)の低下を抑えるにはより好適である。
更に、本発明では、(A)、(B)成分の合計量に対して(C)成分の配合量が適切比率であると上記効果がより優れ、この場合、(C)成分/[(A)成分+(B)成分]が質量比として0.1〜8が好ましく、より好ましくは0.2〜7、更に好ましくは0.5〜6である。配合比率が上記範囲内であると、高温外観安定性、実効感付与効果がより向上し、また、使用感がより優れる。なお、配合比率が小さすぎると高温外観安定性、実効感付与効果、使用感(渋味・苦味・異味のなさ)を十分に改善できない場合があり、大きすぎると使用感が低下する場合がある。
本発明の口腔用組成物は、特に液体口腔用組成物として好適であり、洗口剤、口中清涼剤、更には歯ブラシでブラッシングして使用する液体歯磨剤、歯磨ジェルなどとして、特に洗口剤、液体歯磨剤として調製し、適用することができる。
この場合、本発明組成物には、上記成分に加えてその他の公知成分を、本発明の効果を妨げない範囲で必要に応じて配合できる。液体口腔用組成物には、例えば湿潤剤、増粘剤、甘味剤、香料、界面活性剤、有効成分、着色料、防腐剤、pH調整剤、溶媒等を配合できる。なお、研磨剤成分は、特に実効感発現の点から含まないことが好ましい。
湿潤剤としては、プロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール、キシリトール、ソルビット等の糖アルコールを1種又は2種以上配合できる。その配合量は、通常2〜20%である。
増粘剤としては、例えばキサンタンガム、カラギナン、ポリアクリル酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等が挙げられる。その配合量は、通常0〜3%である。
甘味剤としては、サッカリン、サッカリンナトリウム、ステビオサイド、スクラロース、還元パラチノース、エリスリトール、アスパルテーム等が挙げられる。
香料としては、例えばペパーミント油、スペアミント油、ユーカリ油、ウィンターグリーン油、クローブ油、タイム油、セージ油、カルダモン油、ローズマリー油、マジョラム油、レモン油、ナツメグ油、ラベンダー油、パラクレス油等の天然精油、及びl−メントール、l−カルボン、シンナミックアルデヒド、オレンジオイル、1,8−シネオール、メチルサリシレート、オイゲノール、チモール、リナロール、リモネン、メントン、メンチルアセテート、シトラール、カンファー、ボルネオール、ピネン、スピラントール等の上記天然精油中に含まれる香料成分、また、エチルアセテート、エチルブチレート、イソアミルアセテート、ヘキサナール、ヘキセナール、メチルアンスラニレート、エチルメチルフェニルグリシデート、ベンツアルデヒド、バニリン、エチルバニリン、フラネオール、マルトール、エチルマルトール、ガンマ/デルタデカラクトン、ガンマ/デルタウンデカラクトン、N−エチル−p−メンタン−3−カルボキサミド、メンチルラクテート、エチレングリコール−l−メンチルカーボネート等の香料成分、更には、いくつかの香料成分や天然精油を組み合わせてなる、アップル、バナナ、ストロベリー、ブルーベリー、メロン、ピーチ、パイナップル、グレープ、マスカット、ワイン、チェリー、スカッシュ、コーヒー、ブランデー、ヨーグルト等の調合フレーバーの1種又は2種以上が挙げられる。これらの香料は、組成物中0.00001〜3%で、本発明の効果を妨げない範囲で使用することができる。
なお、本発明では、香料として後述の実施例で使用の香料Aのようなペパーミント系香料を使用しても、良好な使用感(渋味・苦味・異味のなさ)を与えることができる。
界面活性剤としては、口腔用組成物に配合される非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン性界面活性剤を配合できる。
非イオン性界面活性剤としては、特にエチレンオキサイドの平均付加モル数が60〜100モルのポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、アルキル基の炭素数が16(セチル)〜18(ステアリル)でエチレンオキサイドの平均付加モル数が20〜40モルのポリオキシエチレンアルキルエーテル、脂肪酸の炭素数が12(ラウリン酸)〜18(ステアリン酸)、特に12〜14(ミリスチン酸)のデカグリセリンモノ脂肪酸エステル等から選ばれる1種又は2種以上が、高温外観安定性の点から好ましく、中でもポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が好適である。この場合、エチレンオキサイドの平均付加モル数が大きいほど高温外観安定性が向上し、100を超えるものは一般的には市販されていない。非イオン性界面活性剤の配合量は組成物全体の0〜2%、特に0.1〜1%が好ましい。
本発明では、非イオン性界面活性剤を配合しても(A)カチオン性殺菌剤の活性が維持され、実効感付与効果が優れる。
また、ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩、ラウロイルメチルタウリン、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、α−スルホ脂肪酸アルキルエステル・ナトリウム、アルキルリン酸エステル塩などのアニオン性界面活性剤を配合し得る。アニオン性界面活性剤の配合量は組成物全体の0〜2%、特に0.1〜1%が好ましい。なお、アニオン性界面活性剤のラウロイルグルタミン酸塩、ミリストイルグルタミン酸塩等のアシルアミノ酸塩は配合しても、その配合量が0.005%以下程度であってもよいが、配合しなくてもよい。
更に、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインなどの酢酸ベタイン型両性界面活性剤、N−脂肪酸アシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン塩などのイミダゾリン型両性界面活性剤、N−脂肪酸アシル−L−アルギネート塩等のアミノ酸型界面活性剤などを配合することもできる。
上記界面活性剤の総配合量は、0.01〜5%、特に0.2〜2%が好ましい。
有効成分としては、例えば塩酸クロルヘキシジン、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン液等の殺菌剤、トラネキサム酸、イプシロン−アミノカプロン酸、アラントイン、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、アラントインジヒドロキシアルミニウムなどの抗炎症剤、デキストラナーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、ムタナーゼ、リゾチーム、溶菌酵素、リテックエンザイム等の酵素、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化第一錫等のフッ化物、アズレン、塩化リゾチーム、アスコルビン酸等のビタミンC類、ジヒドロコレステロール、グリチルレチン塩類、グリチルレチン酸類、ヒドロコレステロール、クロロフィル、銅クロロフィリンナトリウム、タイム、オウゴン、チョウジ、ハマメリス等の植物抽出物、グルコン酸銅、カロペプタイド、ポリリン酸ナトリウム、水溶性無機リン酸化合物、ポリビニルピロリドン、歯石防止剤、歯垢防止剤、硝酸カリウム、乳酸アルミニウム等を添加することができる。なお、これら有効成分の配合量は、本発明の効果を妨げない範囲で有効量とすることができる。
着色料として、青色1号、緑色3号、黄色4号、赤色105号等の安全性の高い水溶性色素を添加できる。
pH調整剤としては、有機酸又はその塩、例えばクエン酸、リン酸やそのナトリウム塩、カリウム塩等を使用できるが、組成物のpHは5.5〜8.5に調整されることが好ましく、この付近のpH調整剤としてクエン酸とクエン酸ナトリウム、リン酸二水素ナトリウムとリン酸一水素ナトリウムとを組み合わせたものを好適に使用できる。
溶媒としては、精製水が配合され、その配合量は通常60%以上、特に70%以上である。なお、エタノール等の低級一価アルコールは、必要に応じて本発明の効果を妨げない範囲で添加してもよいが、刺激を抑え使用感を良好に維持しつつ本発明の効果を与えるには、添加量が10%以下、特に5%以下、とりわけ3%以下、更には1%以下が好ましく、添加しない(0%)ほうがより好ましい。
以下、実施例及び比較例、処方例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において%は特に断らない限りいずれも質量%を示す。
[実施例、比較例]
表1〜4に示す組成の液体口腔用組成物(洗口剤)を常法により調製し、下記方法で評価した。結果を表1〜4に示す。なお、表中の配合量は純分量である。
〈1〉高温外観安定性(50℃で1ヶ月保存後のオリのなさ)の評価方法
サンプルの液体口腔用組成物を満注量500mLの無色透明なPET容器(吉野工業所製)に450mL充填し、50℃の恒温槽(三洋電機社製、MPR−311)に1ヶ月保存後の高温外観安定性(オリのなさ)を下記の評価基準に則り、目視判定した。
高温外観安定性(オリのなさ)の評価基準:
A:振とうしてもオリが全く認められない。
B:振とうした際にごく微小なオリが認められるが、問題ないレベルである。
C:わずかなオリが認められる。
D:かなりのオリが認められる。
(B以上を合格とした)
〈2〉実効感(コーティング感)付与効果の評価方法
サンプルの液体口腔用組成物約10mlを口に含み、30秒間すすいだ後、洗口後の歯面の実効感(コーティング感)について下記の4段階で評価し、10名の平均点を次の判定基準に従いA、B、C、Dで示した。
なお、ここで、実効感(コーティング感)とは、歯を噛み合わせた時に歯面がコーティングされて滑るようにツルツルしていると感じることができたり、舌先で歯面や上顎、下顎を触ったときにツルツルしていると感じることができる実感である。
実効感(コーティング感)付与効果の評価基準:
4点:コーティング感があった。
3点:コーティング感がややあった。
2点:コーティング感がほとんどなかった。
1点:コーティング感がなかった。
実効感(コーティング感)付与効果の判定基準:
A:平均点3.5点以上4.0点以下
B:平均点3.0点以上3.5点未満
C:平均点2.0点以上3.0点未満
D:平均点2.0点未満
(B以上を合格とした)
〈3〉使用感(渋味・苦味・異味のなさ)の評価方法
サンプルの液体口腔用組成物約10mlを口に含み、30秒間すすいだ後、洗口後の使用感について下記の4段階の基準で評価し、10名の平均点を次の判定基準に従ってA、B、C、Dで示した。
使用感の評価基準:
4点:渋味・苦味・異味がなかった。
3点:渋味・苦味・異味がわずかにあったが問題ないレベルであった。
2点:渋味・苦味・異味がややあり、若干使用し難かった。
1点:渋味・苦味・異味がかなりあり、使用するのに支障があった。
使用感の判定基準:
A:平均点3.5点以上4.0点以下
B:平均点3.0点以上3.5点未満
C:平均点2.0点以上3.0点未満
D:平均点2.0点未満
(B以上を合格とした)
また、使用原料の詳細は下記のとおりである。なお、下記の粘度は、BH型ブルックフィールド粘度計(ローターNo.2、20回転)で測定した。
(A)塩化セチルピリジニウム:和光純薬工業社製
(A)塩化ベンゼトニウム:ハイアミン1622、ロンザジャパン社製
(B)ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリド
セルコートL−200:アクゾノーベル社製、窒素含有量2%、
粘度150mPa・s(21℃、測定時間1分)
セルコートH−100:アクゾノーベル社製、窒素含有量1%、
粘度600mPa・s(21℃、測定時間1分)
(B)塩化O−〔2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル〕ヒドロキシ
エチルセルロース
レオガードMGP:ライオン社製、窒素含有量1.8%、
粘度600mPa・s(25℃)
(C)アルギニン:L−アルギニン Cグレード、味の素ヘルシーサプライ社製
(C)リシン:リシン塩酸塩、味の素ヘルシーサプライ社製
(C)ヒスチジン:L−ヒスチジン、味の素ヘルシーサプライ社製
アラニン(比較成分):L−アラニン、味の素ヘルシーサプライ社製
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油:日光ケミカルズ社製
プロピレングリコール:旭硝子社製
グリセリン:85%、阪本薬品工業社製
キシリトール:ロケット・フルーレ社製
エタノール:信和アルコール産業社製
クエン酸:扶桑化学社製
クエン酸ナトリウム:扶桑化学社製
サッカリンナトリウム:大東化学社製
その他の成分については医薬部外品原料規格2006に適合したものを用いた。
香料Aの組成は後述の表5〜11に示すとおりである。
Figure 0006349709
Figure 0006349709
Figure 0006349709
Figure 0006349709
表1〜4の結果に示すように、(C)塩基性アミノ酸を含まないと、(A)、(B)成分を含んでいても、高温外観安定性が劣り実効感付与効果が低く、使用感が低下する(比較例3、4)のに対して、(A)、(B)、(C)成分を配合した液体口腔用組成物(実施例)は、高温外観安定性が優れ、(A)成分由来の殺菌効果、(A)、(B)成分由来の歯垢付着抑制効果を与えると共に実効感付与効果が優れ、また、使用感(渋味・苦味・異味のなさ)が良好であった。
Figure 0006349709
Figure 0006349709
表中、部は質量部である(以下、同様。)。
Figure 0006349709
Figure 0006349709
Figure 0006349709
Figure 0006349709
Figure 0006349709
以下、処方例を示す。これらは上記と同様に調製し、同様の評価において、高温外観安定性(50℃で1ヶ月保存後のオリのなさ)、実効感(コーティング感)、使用感(渋味・苦味・異味のなさ)が優れていた。
[処方例1]洗口剤
(A)塩化セチルピリジニウム 0.05%
(B)ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリド
(セルコートL−200) 0.01
(C)アルギニン 0.1
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 0.5
プロピレングリコール 3
グリセリン 4.5
キシリトール 3
クエン酸 0.07
クエン酸ナトリウム 0.25
サッカリンナトリウム 0.004
香料 0.2
精製水 バランス
合計 100.0%
(C)/[(A)+(B)]の質量比 1.7
[処方例2]洗口剤
(A)塩化セチルピリジニウム 0.05%
(A)塩化ベンゼトニウム 0.01
(B)ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリド
(セルコートL−200) 0.01
(C)アルギニン 0.1
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 0.5
プロピレングリコール 3
グリセリン 4.5
キシリトール 3
クエン酸 0.07
クエン酸ナトリウム 0.25
サッカリンナトリウム 0.004
香料 0.2
精製水 バランス
合計 100.0%
(C)/[(A)+(B)]の質量比 1.7
[処方例3]歯磨ジェル
(A)塩化セチルピリジニウム 0.05%
(B)ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリド
(セルコートL−200) 0.01
(C)アルギニン 0.1
ソルビット液(70%) 40
プロピレングリコール 3
キサンタンガム 0.3
ポリアクリル酸ナトリウム 1.0
サッカリンナトリウム 0.2
ラウリル硫酸ナトリウム 1.2
香料 0.8
精製水 バランス
合計 100.0%
(C)/[(A)+(B)]の質量比 1.7

Claims (7)

  1. (A)塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム及び塩化ベンザルコニウムから選ばれる1種以上のカチオン性殺菌剤を0.01〜0.2質量%と、
    (B)ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウム塩及び塩化O−〔2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル〕ヒドロキシエチルセルロースから選ばれる1種以上のカチオン性高分子化合物を0.005〜0.5質量%と、
    (C)塩基性アミノ酸を0.01〜0.4質量%と
    を含有し、(C)/[(A)+(B)]が質量比として0.5〜8であることを特徴とする液体口腔用組成物。
  2. (A)カチオン性殺菌剤が、塩化セチルピリジニウムである請求項1記載の液体口腔用組成物。
  3. (B)カチオン性高分子化合物が、ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウム塩である請求項1又は2記載の液体口腔用組成物。
  4. (C)塩基性アミノ酸が、アルギニンである請求項1乃至3のいずれか1項記載の液体口腔用組成物。
  5. (C)/[(A)+(B)]が質量比として0.5〜6である請求項1乃至4のいずれか1項記載の液体口腔用組成物。
  6. アニオン性界面活性剤のアシルアミノ酸塩の含有量が0〜2質量%である請求項1乃至5のいずれか1項記載の液体口腔用組成物。
  7. エタノールの含有量が0〜10質量%である請求項1乃至6のいずれか1項記載の液体口腔用組成物。
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