JP2017179030A - 樹脂組成物、樹脂シートの製造方法、積層シートの製造方法及び発泡壁紙の製造方法 - Google Patents

樹脂組成物、樹脂シートの製造方法、積層シートの製造方法及び発泡壁紙の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017179030A
JP2017179030A JP2016064936A JP2016064936A JP2017179030A JP 2017179030 A JP2017179030 A JP 2017179030A JP 2016064936 A JP2016064936 A JP 2016064936A JP 2016064936 A JP2016064936 A JP 2016064936A JP 2017179030 A JP2017179030 A JP 2017179030A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
manufacturing
sheet
resin composition
fine particles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016064936A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6705248B2 (ja
Inventor
歩 塩田
Ayumu Shioda
歩 塩田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP2016064936A priority Critical patent/JP6705248B2/ja
Publication of JP2017179030A publication Critical patent/JP2017179030A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6705248B2 publication Critical patent/JP6705248B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

【課題】熱や水分によって架橋が可能であるとともに、押出成形したときであってもゲルが発生しにくい樹脂組成物、当該樹脂組成物を用いた樹脂シートの製造方法、積層シートの製造方法、及び発泡壁紙の製造方法を提供すること。【解決手段】本発明は、基材と、該基材上に設けられた発泡樹脂層と、を備える発泡壁紙の前記発泡樹脂層を形成するための樹脂組成物であって、発泡剤と、充填剤と、シラン架橋性樹脂を含有する樹脂分と、を含み、前記充填剤が、平均粒径が0.3〜1.0μmの微粒子を含む、樹脂組成物、当該樹脂組成物を用いた樹脂シートの製造方法、積層シートの製造方法、及び発泡壁紙の製造方法を提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂組成物、樹脂シートの製造方法、積層シートの製造方法及び発泡壁紙の製造方法に関する。より詳細には、本発明は、戸建て住宅、集合住宅、店舗、事務所ビル等の建築物の壁面装飾などに利用可能な樹脂組成物、並びに樹脂シート、積層シート及び発泡壁紙の製造方法に関する。
建築物の壁面装飾に用いる壁紙としては、紙基材に塩化ビニル樹脂の樹脂層を設けた塩化ビニル壁紙が広く利用されている。近年、環境に配慮し、エチレン−酢酸ビニル共重合体のようなハロゲンを含有しない樹脂が用いられてきている(例えば下記特許文献1及び2を参照)。
また、壁紙を作製するための樹脂組成物においては、表面強度や隠蔽性の付与、単位面積当たりの燃焼カロリーの低減、嵩増しによる製造コスト低減等を目的として、炭酸カルシウムや二酸化チタン等の無機充填剤が好適に添加される。
これらの発泡壁紙の製造方法としては、先ず、基材上に、発泡剤及び充填剤が含まれる樹脂組成物を溶融押出コートし積層する、又は別途Tダイ押出法によりシーティングしておき、後からドライラミネート若しくは熱ラミネートにて基材を貼り合わせるかして、基材上に樹脂シートが設けられた積層シートを得る。その後、必要に応じて表面に印刷が施された樹脂シートを加熱して発泡剤を分解・発泡させる。これらの方法は、基材上に樹脂組成物を塗布・乾燥する方法に比べて生産効率の点で有利である。
発泡壁紙用の樹脂組成物は、製膜した樹脂シートが、発泡させたときに十分な発泡倍率が得られ、なおかつガス抜けが目立たない良好な発泡状態となるものであることが求められる。そのため、製膜後に電子線等で架橋処理を行うことで、発泡に適する粘度に調整することが行われる(例えば下記特許文献3を参照)。しかし、電子線照射においては、紙基材を黄変させてしまう等の性能的な課題のほか、電子線照射装置が高価である等の課題もある。
特開平6−47875号公報 特開2001−347611号公報 特許第3923969号
本発明者らは、電子線以外の手段によって架橋が可能な樹脂シートについて検討を行ったところ、シラン架橋性樹脂を含む樹脂シートが熱や水分によって十分架橋することができ、良好な発泡状態を形成できることを見出した。一方で、シラン架橋性樹脂が含まれる樹脂組成物を押出成形したときに、ゲルが発生してしまう場合があることも、本発明者らの検討により判明した。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、熱や水分によって架橋が可能であるとともに、押出成形したときであってもゲルが発生しにくい樹脂組成物、当該樹脂組成物を用いた樹脂シートの製造方法、積層シートの製造方法、及び発泡壁紙の製造方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、基材と、該基材上に設けられた発泡樹脂層と、を備える発泡壁紙の発泡樹脂層を形成するための樹脂組成物であって、発泡剤と、充填剤と、シラン架橋性樹脂を含有する樹脂分と、を含み、充填剤が、平均粒径が0.3〜1.0μmの微粒子を含む、樹脂組成物を提供する。
本発明の樹脂組成物は、熱や水分によって架橋が可能であるとともに、押出成形したときであってもゲルが発生しにくい。本発明の樹脂組成物によれば、ゲルが十分少ない、熱や水分によって架橋が可能な樹脂シートを押出成形により得ることができる。このような効果が得られる理由について本発明者らは以下のとおり推察する。まず、ゲルが生じる要因の一つとして、シラン架橋性樹脂及び充填剤が含まれるマスターバッチを作製する際に、充填剤が有する水分等の影響でシラン架橋性樹脂と充填剤との間で局所的な架橋反応が起こることが考えられる。そして、粒径が大きい充填剤においては、上記反応がゲルとして認識される水準まで進行しやすくなっているものと考えられる。これに対し、上記特定の平均粒径を有する微粒子とシラン架橋性樹脂とを組み合わせることにより、上記反応の進行と充填剤同士の凝集とが抑制され、充分な充填量を確保しながらも押出成形したときのゲルの発生が抑制されたものと本発明者らは考えている。
上記微粒子は、炭酸カルシウムであることが好ましい。炭酸カルシウムを用いることにより、上述した本発明の樹脂組成物による効果を得つつコストの低減を図ることができる。
上記微粒子は、表面に脂肪酸を有していることが好ましい。表面に脂肪酸を有する微粒子を用いることにより、微粒子が有する結晶水、配位水等の水分とシラン架橋性樹脂との反応を抑制することができ、ゲルの発生をより効率的に抑制することができる。
充填剤は、平均粒径が0.15〜0.25μmである第2の微粒子を更に含むことが好ましい。また、当該第2の微粒子は、酸化チタンであることが好ましい。上記第2の微粒子を更に含むことにより、ゲルの発生を抑制しつつ隠蔽性を更に向上させることができる。
第2の微粒子は、表面にポリオールを有していることが好ましい。表面にポリオールを有する第2の微粒子を用いることにより、第2の微粒子と樹脂との相溶性をより向上させることができ、ゲル発生の抑制効果と隠蔽性とを更に高水準で両立することができる。
また、本発明は、上記本発明に係る樹脂組成物を、押出製膜することにより、樹脂シートを形成する樹脂シート形成工程を備える、樹脂シートの製造方法を提供する。
本発明はまた、基材上に、上記本発明に係る樹脂シートの製造方法により得られた樹脂シートをラミネートして積層シートを得る積層シート形成工程を備える、積層シートの製造方法を提供する。
上記積層シートの製造方法は、基材上にラミネートされる前若しくはラミネート中の樹脂シートに含まれる樹脂分の一部若しくは全部を架橋する架橋工程、又は積層シートにおける樹脂シートに含まれる樹脂分の一部若しくは全部を架橋する架橋工程を更に備えていてもよい。
上記架橋は、過熱水蒸気を用いて行われることが好ましい。過熱水蒸気を用いて架橋反応を行うことで架橋反応の反応効率を上げることができ、所望の特性を有する積層シートを効率的に製造することが可能となる。
また、本発明は、基材と、該基材上に設けられた発泡樹脂層と、を備える発泡壁紙の製造方法であって、上記本発明に係る積層シートの製造方法により得られた積層シートに含まれる発泡剤を発泡させることにより発泡樹脂層を形成する発泡工程を備える、発泡壁紙の製造方法を提供する。
本発明によれば、熱や水分によって架橋が可能であるとともに、押出成形したときであってもゲルが発生しにくい樹脂組成物、当該樹脂組成物を用いた樹脂シートの製造方法、積層シートの製造方法、及び発泡壁紙の製造方法を提供することができる。
[樹脂組成物]
本実施形態に係る樹脂組成物は、基材と、該基材上に設けられた発泡樹脂層と、を備える発泡壁紙の発泡樹脂層を形成するための樹脂組成物であって、発泡剤と、充填剤と、樹脂分とを含む。
以下、樹脂組成物に含有される各構成成分についてより詳細に説明する。
<発泡剤>
本実施形態に係る発泡剤としては、例えば、アゾジカルボンアミド等のアゾ系発泡剤、p−トルエンスルホニルヒドラジド等のヒドラジド系発泡剤、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ系発泡剤などが挙げられ、これらは1種を単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。発泡剤の含有量は、特に制限されないが、その合計量が、樹脂組成物全量を基準として2〜30質量%であることが好ましい。発泡剤の含有量が上記範囲であると、発泡後に発泡剤が発泡壁紙内に残ることで発生する黄変を抑え、また圧縮回復性及び触感の面において良好な発泡壁紙を製造することができる。
発泡剤としては、例えば、ビニホールAC#3C−K2(永和化成株式会社製、アゾジカルボンアミド系発泡剤)等の市販品を用いることができる。
<充填剤>
本実施形態に係る充填剤は、平均粒径が0.3〜1.0μmの微粒子(以下、第1の微粒子という場合もある)を含む。
なお、本願明細書において平均粒径とは、空気透過法により得られた値を意味する。微粒子の平均粒径は、例えば比表面積測定方法により測定することができる。
第1の微粒子としては、無機微粒子及び有機微粒子が挙げられる。無機微粒子としては、例えば、炭酸カルシウム、二酸化チタン等が挙げられ、これらは1種を単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。有機充填剤としては、例えば、メラミンシアヌレート、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、木粉、セルロース及びその誘導体が挙げられ、これらは1種を単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。第1の微粒子としては、無機微粒子が好ましく、炭酸カルシウムがより好ましい。
本実施形態に係る充填剤に含まれる第1の微粒子の平均粒径は、表面強度や隠蔽性、単位面積当たりの燃焼カロリーの低減、嵩増しによる製造コスト低減といった充填剤としての性能を維持しつつ樹脂との相溶性を向上させることができ、シラン架橋性樹脂の架橋反応が進行した場合であってもゲルの発生を抑制する観点から、0.3〜1.0μmであることが必要である。上記の観点から、第1の微粒子の平均粒径は、0.4〜0.8μmであることが好ましく、0.5〜0.7μmであることがより好ましい。
本実施形態に係る充填剤に含まれる第1の微粒子は、表面に脂肪酸を有していることが好ましい。表面に脂肪酸を有する微粒子を用いることにより、微粒子が有する結晶水、配位水等の水分とシラン架橋性樹脂との反応を抑制することができ、ゲルの発生をより効率的に抑制することができる。なお、第1の微粒子の平均粒径が小さいほど微粒子の総表面積が増加して上記の効果が得られやすくなる。このような観点から、表面に脂肪酸を有する微粒子の平均粒径は、1.0μm以下であることが好ましい。
第1の微粒子としては、例えば、マイクロパウダーμ 3N(備北粉化工業株式会社製、炭酸カルシウム、平均粒径0.6μm、表面処理なし)、マイクロパウダーμ 3S(備北粉化工業株式会社製、炭酸カルシウム、平均粒径0.6μm、ステアリン酸処理)等の市販品を用いることができる。
本実施形態に係る充填剤は、ゲルの発生を抑制しつつ隠蔽性を更に向上させる観点から、平均粒径が0.15〜0.25μmである第2の微粒子を更に含むことが好ましい。第2の微粒子としては、無機微粒子及び有機微粒子が挙げられる。無機微粒子としては、例えば、炭酸カルシウム、二酸化チタン等が挙げられ、これらは1種を単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。有機充填剤としては、例えば、メラミンシアヌレート、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、木粉、セルロース及びその誘導体が挙げられ、これらは1種を単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。第2の微粒子としては、無機微粒子が好ましく、二酸化チタンがより好ましい。
本実施形態に係る充填剤に第2の微粒子が含まれる場合、その平均粒径は0.15〜0.25μmであることが好ましいが、凝集を抑制しつつ充填剤としての性能を付与する観点から、0.18〜0.23μmであることがより好ましく、0.19〜0.22μmであることが更に好ましい。
上記第2の微粒子は、表面にポリオールを有していることが好ましい。表面にポリオールを有する微粒子を用いることにより、第2の微粒子と樹脂との相溶性をより向上させることができ、ゲル発生の抑制効果と隠蔽性とを更に高水準で両立することができる。
第2の微粒子としては、例えば、タイペークCR−60(石原産業株式会社製、二酸化チタン、平均粒径0.21μm、ポリオール処理なし)、タイペークCR−60−2(石原産業株式会社製、二酸化チタン、平均粒径0.21μm、ポリオール処理)等の市販品を用いることができる。
充填剤の含有量は、特に制限されないが、その合計量が、樹脂組成物全量を基準として、10〜70質量%であることが好ましく、15〜50質量%であることがより好ましく、20〜30質量%であることが更に好ましい。
また、充填剤に含まれる第1の微粒子の含有量は、充填剤全量を基準として、40〜100質量%であることが好ましく、40〜80質量%であることがより好ましく、45〜75質量%であることが更に好ましく、50〜70質量%であることが特に好ましい。
また、充填剤に第2の微粒子が含まれる場合、その含有量は、充填剤全量を基準として、20〜60質量%であることが好ましく、25〜55質量%であることがより好ましく、30〜50質量%であることが更に好ましい。
また、本実施形態に係る充填剤は、本発明の効果を損なわない範囲において、上記第1の微粒子及び第2の微粒子以外の微粒子を含むことができる。このような微粒子としては、例えば、ソフトン1500(備北粉化工業株式会社製、炭酸カルシウム、平均粒径1.5μm、表面処理なし)、ソフトン1000(備北粉化工業株式会社製、炭酸カルシウム、平均粒径2.2μm、表面処理なし)、ライトンA(備北粉化工業株式会社製、炭酸カルシウム、平均粒径1.8μm、エステル処理)、ライトンS−4(備北粉化工業株式会社製、炭酸カルシウム、平均粒径2.2μm、ステアリン酸処理)等の市販品を用いることができる。
本実施形態に係る充填剤は、平均粒径が1.0μmより大きい微粒子の含有量が充填剤全量を基準として10質量%以下であることが好ましく、平均粒径が1.0μmより大きい微粒子を含まないことがより好ましい。また、本実施形態に係る充填剤は、平均粒径が3.0μm以上の微粒子を含まないことが好ましい。
<樹脂分>
本実施形態に係る樹脂分は、シラン架橋性樹脂を含有する。
シラン架橋性樹脂としては、例えばシラン架橋性ポリオレフィン系樹脂等を用いることができる。シラン架橋性ポリオレフィン系樹脂としては、母体としてのポリオレフィン系重合体に加水分解性シリル基を主として側鎖に導入した樹脂が挙げられる。このような樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン系、高密度ポリエチレン系、エチレン−酢酸ビニル共重合体系、ポリプロピレン系等の重合体に加水分解性シリル基を主として側鎖に導入した樹脂が挙げられる。架橋は置換シリル基の加水分解により行われる。なお、このシリル基が末端に位置するポリオレフィン系樹脂が含まれていてもよい。
シラン架橋性ポリオレフィン系樹脂は、ポリオレフィン系重合体のモノマーとエチレン性不飽和基又はエポキシ基を有するシラン化合物とを容器中でランダム共重合させる方法、又はポリオレフィン系重合体の溶融物に過酸化物を用いて上記シラン化合物をグラフト共重合する方法等により得ることができる。ここで、母体としてのポリオレフィン系重合体は、後述するエチレン単独重合体又はエチレンと他のオレフィンとの共重合体のうちの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。さらに、母体のポリオレフィン系樹脂は、樹脂同士の混合又は分散が許容される程度であれば、上記ポリオレフィン系樹脂と、上記ポリオレフィン系樹脂とは異なる樹脂とを併用してもよい。混合又は分散の程度は、使用する押出機の種類により大差があり、また適宜の相溶化剤も使用できるので、組合せ樹脂は一概に区分はできないが、同種の樹脂であることが好ましい。シラン架橋性樹脂として、具体的には、三菱化学株式会社製「リンクロン」等が挙げられる。
エチレン性不飽和基を有するシラン化合物としては、例えば、ビニル基を有するシラン化合物、アクリロイル基を有するシラン化合物、メタクリロイル基を有するシラン化合物等が挙げられる。ビニル基を有するシラン化合物としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリプロポキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ビニルトリペンチロキシシラン、ビニルトリフェノキシシラン、ビニルトリベンジルオキシシラン、ビニルトリメチレンジオキシシラン、ビニルトリエチレンジオキシシラン、ビニルトリプロピオニルオキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、及びビニルトリカルボキシシラン等が挙げられる。アクリロイル基を有するシラン化合物としては、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。メタクリロイル基を有するシラン化合物としては、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。
エポキシ基を有するシラン化合物としては、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。
本実施形態に係る樹脂組成物におけるシラン架橋性樹脂の含有量は、特に制限されないが、ゲルの発生や面荒れが生じにくい等の成形安定性をより向上させる観点から、樹脂組成物全量を基準として、5〜25質量%であることが好ましく、6〜15質量%であることがより好ましく、7〜10質量%であることが更に好ましい。
また、本実施形態に係る樹脂分は、上述したシラン架橋性樹脂以外に、エチレン単独重合体又はエチレンと他のオレフィンとの共重合体を更に含むことが好ましい。
エチレン単独重合体及びエチレンと他のオレフィンとの共重合体は、無極性の非ハロゲン系熱可塑性樹脂であり、これらを用いることで、エチレン−メタクリル酸メチル共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、及びアイオノマー樹脂等の極性樹脂を使用した場合と比較して、充填剤を増量した場合の粘度上昇が抑えられるため、高品質の壁紙を安定して生産することができる。
エチレン単独重合体としては、例えば、高圧法で合成された低密度ポリエチレン、中低圧法で合成されたコモノマーを含まない高密度ポリエチレン等が挙げられる。中でも、低密度ポリエチレンが好ましい。
低密度ポリエチレンは、例えば、密度が0.91g/cm以上0.94g/cm以下の範囲にあるものが挙げられる。低密度ポリエチレンの密度は、好ましくは0.91g/cm以上0.93g/cm以下であり、より好ましくは0.92g/cm以上0.93g/cm以下である。低密度ポリエチレンの分子量、融点、メルトフローレート(MFR)等については特に制限されないが、融点については、50℃〜140℃が好ましく、60℃〜110℃がより好ましい。融点が140℃以下であれば樹脂を溶融して成形する際により高温で溶融する必要がなく、発泡剤が成形中に分解してしまうことを抑制できる。一方、融点が50℃以上であれば、実使用上の熱耐久性が得られやすくなる。MFRについては3〜150のものが好ましく、4〜100のものがより好ましい。MFRが3以上であれば、成形時に生じるせん断発熱を抑えることができ、加工温度の制御が容易になり、成形中に発泡剤が分解してしまうことを抑制できる。一方、MFRが150以下であれば、製造された発泡壁紙の機械強度が保たれ、施工性及び耐久性に優れる層が形成されやすくなる。
低密度ポリエチレンとしては、例えば、ノバテックLD LC802A、ノバテックLD LC604、ノバテックLD LC600A(以上、日本ポリエチレン株式会社製)、宇部ポリエチレン J2516(宇部丸善ポリエチレン株式会社製)等の市販品を用いることができる。
エチレンと他のオレフィンとの共重合体は、例えば直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、コモノマーとの共重合で得られた高密度ポリエチレン等が挙げられ、これらは1種を単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。中でも、超低密度ポリエチレンが好ましい。
超低密度ポリエチレンとしては、例えば、密度が0.85g/cm以上0.91g/cm未満の範囲にあるものが挙げられる。超低密度ポリエチレンの密度は、好ましくは0.86g/cm以上0.90g/cm以下であり、より好ましくは0.87g/cm以上0.90g/cm以下であり、更に好ましくは0.87g/cm以上0.90g/cm以下であり、特に好ましくは0.88g/cm以上0.90g/cm以下であり、最も好ましくは0.89g/cm以上0.90g/cm以下である。超低密度ポリエチレンの分子量、融点、MFR等については特に制限されないが、融点については50〜100℃が好ましく、55〜90℃がより好ましい。融点が100℃以下であれば樹脂を溶融して成形する際により高温で溶融する必要がなく、発泡剤が成形中に分解してしまうことを抑制できる。一方、融点が50℃以上であれば、実使用上の熱耐久性が得られやすくなる。MFRについては3〜150のものが好ましく、4〜100のものがより好ましい。MFRが3以上であれば、成形時に生じるせん断発熱を抑えることができ、加工温度の制御が容易になり、成形中に発泡剤が分解してしまうことを抑制できる。一方、MFRが150以下であれば、製造された発泡壁紙の機械強度が保たれ、施工性及び耐久性に優れる層が形成されやすくなる。
超低密度ポリエチレンとしては、例えば、タフマー DF140、DF940、DF7350(以上、三井化学株式会社製)、カーネルKJ640T(日本ポリエチレン株式会社製)、エクセレンFX CX5508(住友化学株式会社製)、エンゲージ 8400/8407(ダウ・ケミカル社製)、エボリューP SP90100(株式会社プライムポリマー製)等の市販品を用いることができる。
エチレン単独重合体又はエチレンと他のオレフィンとの共重合体の含有量は、これらの合計量が、樹脂組成物全量を基準として10〜90質量%であることが好ましく、30〜70質量%であることがより好ましく、40〜70質量%であることが更に好ましく、50〜70質量%であることが特に好ましい。
また、本実施形態に係る樹脂組成物は、必要に応じて顔料等を添加して着色してもよい。顔料の添加による着色は、透明であってもよいし、半透明であってもよいし、不透明であってもよい。顔料としては、例えば、酸化鉄、カーボンブラック等の無機顔料、又はアニリンブラック、フタロシアニンブルー等の有機顔料などを挙げることができる。
顔料の添加量は、樹脂組成物全量を基準として、好ましくは5〜50質量%、より好ましくは10〜30質量%である。
また、樹脂組成物には、必要に応じて、難燃剤、セル調整剤、安定剤、滑剤、発泡助剤、シラン架橋助剤等の周知の添加剤を用いることができる。
難燃剤としては、例えば、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の金属酸化物系難燃剤、リン酸エステル系等のリン系難燃剤、テトラブロモビスフェノールA等の臭素系難燃剤などが挙げられる。
セル調整剤としては、例えば、アクリル酸エステル系樹脂、メタクリル酸エステル系樹脂等が挙げられる。
安定剤としては、例えば、アミン系酸化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤等のラジカル捕捉剤、リン系、イオウ系等の過酸化物分解剤、フェノール系酸化防止剤等の熱安定剤などが挙げられる。
滑剤としては、例えば、ステアリン酸、ラウリン酸等の脂肪酸系、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド等の脂肪酸アミド系、ステアリン酸亜鉛、ラウリン酸カルシウム、オクチル酸亜鉛等の金属石鹸系の滑剤などが挙げられる。滑剤としては、例えば、アデカスタブAP−546、アデカスタブOF−101(以上、株式会社ADEKA製)等の市販品を用いることができる。
発泡助剤としては、例えば、上記金属石鹸系の滑剤のほかに、尿素系、塩化亜鉛、酸化亜鉛等が挙げられる。
シラン架橋助剤としては、例えば、ジオクチルチンジラウレート等のスズ系の架橋助剤などが挙げられる。
[樹脂シートの製造方法]
本実施形態に係る樹脂シートの製造方法は、上述した本実施形態に係る樹脂組成物を、押出成形することにより、樹脂シートを形成する樹脂シート形成工程を備える。
押出成形の方法としては、例えば、Tダイ押出法、Tダイ押出同時ラミネーション法、Tダイ押出タンデムラミネーション法、円形ダイ押出法、円形ダイインフレーション押出法等の押出成形が挙げられる。
樹脂シートは、押出成形以外に、射出成形、プレス成形、ブロー成形、カレンダ成形、コーティング成形、キャスト成形、ディッピング成形、真空成形、トランスファ成形等の公知の成形方法によっても製造することができる。
樹脂組成物は、各成分を押出機で溶融・混練・分散させた後に、適宜ペレット化したものを用いることができる。押出機は単軸押出機でも2軸押出機でもよいが、生産性や品質への影響を考慮した場合、2軸押出機が望ましい。
押出成形の条件としては、押出温度100〜160℃、押出圧力2〜50MPaが挙げられる。発泡剤成分の分解を抑制しつつ樹脂分の融点以上とする観点から、押出温度は110〜150℃が好ましく、120〜140℃が好ましい。また、押出安定性の観点から、押出圧力は、3〜40MPaが好ましく、3〜30MPaがより好ましい。
樹脂シートの厚みは、用途に応じて適宜設定することができるが、例えば、発泡壁紙用途であれば、50〜200μmとすることができる。
本実施形態に係る樹脂シートの製造方法は、上述した樹脂シートに含まれる樹脂分の一部又は全部を架橋する架橋工程を更に備えていてもよい。架橋処理としては、過熱蒸気処理、水架橋処理等が挙げられ、架橋反応の反応効率を上げることができ、所望の特性を有する樹脂シートを効率的に製造することが可能となる観点から、過熱蒸気処理が好ましい。
過熱蒸気処理は、例えば、130〜280℃の環境下で20秒から15分間、過熱蒸気(過熱水蒸気ともいう)処理する方法等が挙げられる。過熱蒸気処理は、例えば、過熱蒸気雰囲気下に樹脂シートを配し、樹脂シートに過熱蒸気を接触させる方法が挙げられる。また、水架橋させる方法としては、湿度60%以上の環境下、40〜70℃の温度域で1日〜1か月養生させて水架橋させる方法が挙げられ、具体的には、40℃90%の恒温恒湿槽の環境下において養生させて水架橋させる方法が挙げられる。
樹脂シートの架橋処理は、樹脂組成物を成形したものに施してもよく、後述する積層シートにした後に施してもよい。
[積層シートの製造方法]
本実施形態に係る積層シートの製造方法は、基材上に、上記樹脂シート形成工程で得られた樹脂シートをラミネートして積層シートを得る積層シート形成工程を備える。
ラミネートの方法としては、特に限定されるものではないが、樹脂シートと基材とを、熱プレス機等を用いて熱圧着を行う方法、過熱蒸気を用いて圧着を行う方法等が挙げられる。過熱蒸気を用いて圧着を行う方法によれば、過熱蒸気によって樹脂シートの表面の溶融状態を保ったまま基材上へラミネートすることが可能となり、そのレベリング効果によって、密着させる基材の表面の凹凸が樹脂シートに転写されることを抑制することができる。また、樹脂シートがシラン架橋性樹脂を含む場合は、過熱蒸気によってシラン架橋性樹脂を効率よく架橋させることができる。
上記基材としては、従来ある壁紙用裏打紙等の紙基材として通常使用されているものであれば特に限定されずに使用可能である。このような基材としては、例えば、スルファミン酸グアニジン、リン酸グアニジン等の水溶性難燃剤を含浸させたパルプ主体の難燃紙、又は炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の無機質剤を混抄した無機質紙などが挙げられる。これらの秤量は、50〜300g/mであってもよく、60〜160g/mであってもよい。
また、基材と上記樹脂シートとの接着性を向上させる観点から、基材の表面で樹脂シートを設ける側の面には、例えば、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理等の易接着処理を施してもよく、アクリル−ブチル共重合体、イソシアネートとポリオールとからなるポリウレタン等から形成される易接着処理層を設けてもよい。
本実施形態に係る積層シートの製造方法は、基材上にラミネートされる前若しくはラミネート中の樹脂シートに含まれる樹脂分の一部若しくは全部を架橋する架橋工程、又は積層シートにおける樹脂シートに含まれる樹脂分の一部若しくは全部を架橋する架橋工程を更に備えていてもよい。架橋処理については、上記樹脂シートの製造方法で述べた方法と同様とすることができる。樹脂シートがシラン架橋性樹脂を含む場合は、過熱蒸気によってラミネートとシラン架橋性樹脂の架橋とを同時に行うことができる。
[発泡壁紙の製造方法]
本実施形態に係る発泡壁紙は、基材と、基材上に設けられた発泡樹脂層と、を備える。このような発泡壁紙は、上記積層シート形成工程で得られた積層シートに含まれる発泡剤を発泡させることにより発泡樹脂層を形成する発泡工程を備える。
発泡剤の発泡は、樹脂シートを加熱することにより行うことができる。加熱条件としては、当該樹脂シートを構成する成分によって適宜設定することができ、特に制限はないが、160〜280℃で10〜120秒間加熱することが好ましく、220〜240℃で20〜40秒間加熱することがより好ましく、220℃で40秒間加熱することが更に好ましい。
さらに、本実施形態に係る発泡壁紙の製造方法においては、発泡樹脂層の基材とは反対側の面に凹凸形状を設ける凹凸形状形成工程を備えていてもよい。凹凸形状形成工程は、例えば上記発泡工程の後に備えることができる。凹凸形状を設ける方法としては、特に制限されるものではないが、例えば、加熱発泡の際の熱を利用して、表面側を冷却エンボスロールとし、基材側をゴムロールとしておき、2つのトールでニップし(エンボス加工し)冷却することにより、表面に凹凸形状を形成する方法等が挙げられる。凹凸形状としては、特に制限されるものではないが、例えば、木目板導管溝、石板表面凹凸、布表面テクスチャア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等が挙げられる。これらは、目的に応じて適宜選択可能であり、複数を組み合わせてもよい。
本実施形態に係る発泡壁紙の製造方法は、模様層及び表面保護層を設ける印刷工程を備えていてもよい。模様層及び表面保護層は、公知の材料を使用して適宜設けることができる。本発明の目的が達成できるのであれば、模様層及び表面保護層を設けなくともよい。模様層及び表面保護層は、グラビアコーティング等の公知の印刷技術を用いて設けることが可能である。なお、印刷工程は、例えば上記発泡工程の前に設けることができる。すなわち、模様層及び表面保護層は、発泡剤を発泡させる前に設けることができる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[樹脂シートの作製]
(実施例1〜4、比較例1〜8)
コートハンガータイプのマニュホールドを有するTダイを用いて、スクリュー径(D)15mm、L/D(スクリュー長をスクリュー径で除したもの)=25のダルメイジ付きフライトスクリューを用い、表1に示される組成(表中の数値は質量部を示す)を有する樹脂組成物を、押出温度130℃、押出時間60分、厚み100μmで製膜し、樹脂シートを得た。
Figure 2017179030
表1に示される各成分は以下の材料を用いた。
[低密度ポリエチレン]
樹脂A:ノバテックLD LC802A(日本ポリエチレン株式会社製、商品名、密度=0.917g/cm、MFR=7)
[超低密度ポリエチレン]
樹脂B:カーネルKJ640T(日本ポリエチレン株式会社製、商品名、密度=0.88g/cm、MFR=30)
[シラン架橋性樹脂]
樹脂C:リンクロンSS732N(三菱化学株式会社製、商品名、低密度ポリエチレンベース)
[炭酸カルシウム]
充填剤A:マイクロパウダーμ 3N(備北粉化工業株式会社製、商品名、平均粒径=0.6μm、表面処理なし)
充填剤B:マイクロパウダーμ 3S(備北粉化工業株式会社製、商品名、平均粒径=0.6μm、ステアリン酸処理)
充填剤C:ソフトン1500(備北粉化工業株式会社製、商品名、平均粒径=1.5μm、表面処理なし)
充填剤D:ソフトン1000(備北粉化工業株式会社製、商品名、平均粒径=2.2μm、表面処理なし)
充填剤E:ライトンA(備北粉化工業株式会社製、商品名、平均粒径=1.8μm、エステル処理)
充填剤F:ライトンB(備北粉化工業株式会社製、商品名、平均粒径=2.2μm、ステアリン酸処理)
[二酸化チタン]
充填剤G:タイペークCR−60(石原産業株式会社製、商品名、平均粒径=0.21μm、アルミナ処理)
充填剤H:タイペークCR−60−2(石原産業株式会社製、商品名、平均粒径=0.21μm、ポリオール処理)
発泡剤:ビニホールAC#3C−K2(永和化成工業株式会社製、商品名、アゾジカルボンアミド系発泡剤)
発泡助剤:アデカスタブOF−101(株式会社ADEKA製、商品名)
シラン架橋助剤:リンクロンLZ013(三菱化学株式会社製、商品名)
[樹脂シートの評価]
実施例及び比較例において作製した樹脂シートについて、目測にてゲルの数を計測した。結果を表2に示す。
Figure 2017179030

*1:ゲル多数により計測不可
[発泡壁紙の作製]
裏打紙(KJ特殊紙製、WK−651HT、重量65g/m)上に、上記で製膜した樹脂シートを置き、110℃で加熱した熱プレス機でプレス圧力5MPaの条件で2分間プレスして熱融着させ、積層シートを得た。
さらに、樹脂シート側表面にコロナ放電処理を施した後、グラビア印刷機により水性インキ(大日精化工業株式会社製、ハイドリックWP)を用いて1g/mで絵柄模様を印刷し、グラビアコーティング機(倉敷紡績株式会社製、GP−10)を用いて艶消し表面コート剤(日信化学工業株式会社、ビニブラン890)を2g/mで塗工し、架橋前原反を作製した。
上記架橋前原反に対し、それぞれ、蒸気温度140℃、過熱蒸気量60kg/時間の過熱水蒸気炉に入れて5分間の過熱水蒸気噴霧を行い、樹脂分を架橋させ、架橋された積層シートを得た。
上記で得られた各積層シートを、220℃のオーブンで40秒間加熱を行い、発泡剤を発泡させて発泡壁紙を作製した。作製した発泡壁紙について、以下に示す性能評価を行った。各発泡壁紙の性能評価の結果を表3に示す。いずれの発泡壁紙も、良好な発泡性及び良好な気泡状態を有しており、実用上問題ない品質であった。
<発泡倍率>
カミソリ刃で断面出しを行い、マイクロスコープ(株式会社キーエンス製:VHX−600(商品名))にて観察・測長した。
<気泡状態>
セル状態はカミソリ刃で断面出しを行い、表面のガス抜けの有無を目視で確認した。なお、セルの形状がある程度均一である場合「○」、セルの大きさに隔たりがあり巨大なセルが見られる場合「×」として評価した。「○」であれば、気泡状態は良好であるといえる。
Figure 2017179030

Claims (11)

  1. 基材と、該基材上に設けられた発泡樹脂層と、を備える発泡壁紙の前記発泡樹脂層を形成するための樹脂組成物であって、
    発泡剤と、充填剤と、シラン架橋性樹脂を含有する樹脂分と、を含み、
    前記充填剤が、平均粒径が0.3〜1.0μmの微粒子を含む、樹脂組成物。
  2. 前記微粒子が、炭酸カルシウムである、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記微粒子は、表面に脂肪酸を有している、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記充填剤が、平均粒径が0.15〜0.25μmである第2の微粒子を更に含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  5. 前記第2の微粒子が、酸化チタンである、請求項4に記載の樹脂組成物。
  6. 前記第2の微粒子は、表面にポリオールを有している、請求項4又は5に記載の樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の樹脂組成物を、押出製膜することにより、樹脂シートを形成する樹脂シート形成工程を備える、樹脂シートの製造方法。
  8. 基材上に、請求項7に記載の方法により得られた樹脂シートをラミネートして積層シートを得る積層シート形成工程を備える、積層シートの製造方法。
  9. 前記基材上にラミネートされる前若しくはラミネート中の前記樹脂シートに含まれる前記樹脂分の一部若しくは全部を架橋する架橋工程、又は前記積層シートにおける前記樹脂シートに含まれる前記樹脂分の一部若しくは全部を架橋する架橋工程を更に備える、請求項8に記載の積層シートの製造方法。
  10. 前記架橋が、過熱水蒸気を用いて行われる、請求項8又は9に記載の積層シートの製造方法。
  11. 基材と、該基材上に設けられた発泡樹脂層と、を備える発泡壁紙の製造方法であって、
    請求項8〜10のいずれか一項に記載の方法により得られた積層シートに含まれる前記発泡剤を発泡させることにより発泡樹脂層を形成する発泡工程を備える、発泡壁紙の製造方法。
JP2016064936A 2016-03-29 2016-03-29 樹脂組成物、樹脂シートの製造方法、積層シートの製造方法及び発泡壁紙の製造方法 Active JP6705248B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016064936A JP6705248B2 (ja) 2016-03-29 2016-03-29 樹脂組成物、樹脂シートの製造方法、積層シートの製造方法及び発泡壁紙の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016064936A JP6705248B2 (ja) 2016-03-29 2016-03-29 樹脂組成物、樹脂シートの製造方法、積層シートの製造方法及び発泡壁紙の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017179030A true JP2017179030A (ja) 2017-10-05
JP6705248B2 JP6705248B2 (ja) 2020-06-03

Family

ID=60003768

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016064936A Active JP6705248B2 (ja) 2016-03-29 2016-03-29 樹脂組成物、樹脂シートの製造方法、積層シートの製造方法及び発泡壁紙の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6705248B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20210064799A (ko) * 2019-11-26 2021-06-03 주식회사 휴비스 입경이 상이한 무기입자를 포함하는 폴리에스테르 발포시트

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013208715A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Dainippon Printing Co Ltd 積層シート及び発泡積層シート
JP2015081395A (ja) * 2013-10-23 2015-04-27 株式会社トッパン・コスモ 発泡壁紙
JP2015205472A (ja) * 2014-04-22 2015-11-19 株式会社トッパン・コスモ 発泡積層シート及びその製造方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013208715A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Dainippon Printing Co Ltd 積層シート及び発泡積層シート
JP2015081395A (ja) * 2013-10-23 2015-04-27 株式会社トッパン・コスモ 発泡壁紙
JP2015205472A (ja) * 2014-04-22 2015-11-19 株式会社トッパン・コスモ 発泡積層シート及びその製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20210064799A (ko) * 2019-11-26 2021-06-03 주식회사 휴비스 입경이 상이한 무기입자를 포함하는 폴리에스테르 발포시트
KR102313714B1 (ko) * 2019-11-26 2021-10-19 주식회사 휴비스 입경이 상이한 무기입자를 포함하는 폴리에스테르 발포시트

Also Published As

Publication number Publication date
JP6705248B2 (ja) 2020-06-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6303393B2 (ja) 発泡壁紙
JP6746969B2 (ja) 多層樹脂シート、積層シート、多層樹脂シートの製造方法、積層シートの製造方法及び発泡壁紙の製造方法
JP6720631B2 (ja) 樹脂組成物、樹脂シートの製造方法、積層シートの製造方法及び発泡壁紙の製造方法
JP6705248B2 (ja) 樹脂組成物、樹脂シートの製造方法、積層シートの製造方法及び発泡壁紙の製造方法
JP6520138B2 (ja) 樹脂組成物、樹脂シート、積層シート及び発泡壁紙
JP6728872B2 (ja) 樹脂組成物、樹脂シートの製造方法、積層シートの製造方法及び発泡壁紙の製造方法
JP2017088802A (ja) 樹脂組成物、樹脂シートの製造方法、積層シートの製造方法及び発泡壁紙の製造方法
JP6554961B2 (ja) 樹脂シート、積層シート及び発泡壁紙
JP6638277B2 (ja) 樹脂組成物セット、樹脂シート、積層シート及び発泡壁紙、並びに樹脂シート及び発泡壁紙の製造方法
JP6413696B2 (ja) 樹脂組成物、樹脂シート、積層シート及び発泡壁紙
JP6733130B2 (ja) 発泡壁紙の製造方法及び積層シートの製造方法
JP6582504B2 (ja) 樹脂組成物、積層シート、積層体、発泡壁紙及び発泡壁紙の製造方法
JP6554797B2 (ja) 樹脂組成物、積層シート、積層体、発泡壁紙及び発泡壁紙の製造方法
JP6485021B2 (ja) 樹脂組成物、樹脂シート、積層シート及び発泡壁紙
JP6705235B2 (ja) 樹脂組成物、樹脂シートの製造方法、積層シートの製造方法及び発泡壁紙の製造方法
JP6690274B2 (ja) 積層シート及び発泡壁紙の製造方法
JP6358000B2 (ja) 樹脂シート、積層シート、発泡壁紙及び発泡壁紙の製造方法
JP6384224B2 (ja) 樹脂組成物、積層シート、積層体、発泡壁紙及び発泡壁紙の製造方法
JP6492494B2 (ja) 樹脂組成物、樹脂シート、積層シート及び発泡壁紙
JP2017100398A (ja) 多層樹脂シート、積層シート、多層樹脂シートの製造方法、積層シートの製造方法及び発泡壁紙の製造方法
JP6607064B2 (ja) 多層樹脂シート、積層シート、多層樹脂シートの製造方法、積層シートの製造方法及び発泡壁紙の製造方法
JP6413557B2 (ja) 樹脂組成物、樹脂シート、積層シート及び発泡壁紙
JP6607063B2 (ja) 多層樹脂シート、積層シート、多層樹脂シートの製造方法、積層シートの製造方法及び発泡壁紙の製造方法
JP6492482B2 (ja) 樹脂組成物、樹脂シート、積層シート及び発泡壁紙
JP2017088746A (ja) 樹脂組成物、並びに樹脂シート、積層シート及び発泡壁紙の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20160603

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20160617

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191203

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200204

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200227

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200414

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200427

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6705248

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250