JP2015205472A - 発泡積層シート及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】樹脂架橋による発泡状態の優れたものであり、かつ電子線による裏打ち紙の劣化や機械強度の低下などの問題のない発泡積層シート及びその製造方法を提供すること。【解決手段】基材シート上に、樹脂組成物が架橋・発泡した発泡樹脂層が設けられてなる発泡積層シートにおいて、前記樹脂組成物中に3〜40重量%のシラン架橋性樹脂を含有してなること、前記樹脂組成物の架橋方法が100℃〜500℃の過熱水蒸気を噴霧してなることを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は表面に発泡樹脂層を有する発泡積層シートに関し、特には基材シート上に発泡樹脂層を設け、戸建て住宅、集合住宅、店舗、事務所ビル等の建築物の壁面に貼り合わせて壁面装飾等として使用可能な発泡積層シートに関する。
前記用途に用いる発泡積層シートとしては、紙基材に塩化ビニル樹脂の発泡樹脂層を形成したものが知られている。近年、環境に配慮し、発泡樹脂層にエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂のようなオレフィン系樹脂等のハロゲンを含有しない樹脂が用いられてきている。
たとえば、エチレン−酢酸ビニル共重合体を含むエマルジョンに、マイクロカプセル型発泡剤を添加した発泡樹脂組成物を、紙基材に塗布・乾燥後、表面に絵柄模様を印刷し、次いで加熱発泡させ、エンボス版により凹凸模様を形成してなる発泡積層シートが知られている。また、エチレン−酢酸ビニル共重合体に熱分解型発泡剤を添加した発泡樹脂組成物を、Tダイ押出機を用いて紙基材上に押し出し積層し、表面に絵柄模様を印刷し、次いで加熱発泡させ、エンボス版により凹凸模様を形成してなる発泡積層シートが知られている。
しかしながら、エマルジョンとマイクロカプセル型発泡剤の場合、エマルジョンの水を揮発乾燥させる為に大きなエネルギーを必要とする。また、表面の平滑性が、化学発泡剤を使用した場合と比べると劣る。またエンボス加工時に、マイクロカプセルのシェルが屈強であるがゆえにエンボスの押し込みが不充分になることがあり、結果として意匠性に制限が出てくるほか、施工時の不陸隠蔽性も悪くなりやすいという問題点がある。
また、熱分解型発泡剤とTダイ押出機の場合、Tダイの流速が端部では中央部に比べて流速が遅く滞留時間が長いために、端部では、中央部よりも発泡剤その他の原料の熱劣化が進行しやすい。更には主原料である酢酸ビニルにより押出機を腐食させてしまう問題や、酢酸ビニルの極性が炭酸カルシウム、二酸化チタンなどの無機充填剤成分に過剰に作用して、押出機内で増粘効果をもたらし、それに伴って製膜安定不良、トルク・樹脂圧の異常などを起こす問題を抱える。また、エチレン−酢酸ビニル共重合体の加水分解による経年劣化も懸念される。
また、特許文献4には、Tダイ押出機を用いて、裏打ち紙上に発泡剤含有樹脂を直接加熱溶融押出ししたのちに、電子線照射により樹脂を架橋させ、その後に加熱発泡するという製造方法に関する記載がある。この場合、電子線により樹脂が架橋されるため、溶融張力や分子量の増大の効果により、発泡セルが微細で、かつ表面状態の優れた発泡積層シートを得ることができる。しかしこの文献の方法により製造した発泡積層シートは、樹脂を架橋させるために照射した電子線が一部裏打ち紙にまで達してしまうため、裏打ち紙のセルロースが電子線劣化し、機械強度の低下や黄変などの問題が発生する(この傾向は、後の加熱発泡工程で受ける熱履歴により、より増大する)。特に黄変は、発泡積層シートの意匠感を損なう。
特開平6−47875 特開2000−255011 特開2001−347611 特許第3923969号
本発明はこの問題点を解決するためになされたものであり、すなわちその課題とするところは、樹脂架橋による発泡状態の優れたものであり、かつ電子線による裏打ち紙の劣化や機械強度の低下などの問題のない発泡積層シート及びその製造方法を提供することにある。
本発明はこの課題を解決するためになされたものであり、すなわちその請求項1記載の発明は、基材シート上に、樹脂組成物が架橋・発泡した発泡樹脂層が設けられてなる発泡積層シートにおいて、前記樹脂組成物中に3〜40重量%のシラン架橋性樹脂を含有してなることを特徴とする発泡積層シートである。
またその請求項2記載の発明は、基材シート上に、樹脂組成物を架橋させた後に発泡させてなる発泡樹脂層を積層してなる発泡積層シートの製造方法において、前記樹脂組成物中にシラン架橋性樹脂を含有してなり、前記樹脂組成物の架橋方法が100℃〜500℃の過熱水蒸気を噴霧してなることを特徴とする、発泡積層シートの製造方法である。
本発明はその請求項1記載の発明により、樹脂組成物中に3〜40重量%のシラン架橋性樹脂を含有することで、電子線を用いずに過熱水蒸気を用いた水架橋による樹脂架橋を可能とし、最適な架橋を可能とすることで高い発泡倍率と優れた微細セル構造を有する発泡積層シートを得ることが可能となるという効果を奏する。
樹脂成分が架橋構造をとる為、溶融張力の向上とガス保持力の向上効果が期待できる。これは、他の架橋方法である電子線照射による架橋などと比べて、架橋度を厚み方向で均一にさせる事ができるという点で優位である。
電子線照射による架橋においては、電子線の厚み方向への浸透量に差が生じてしまう。即ち、照射面側の表層がもっとも高照射量であり、深く潜っていくにつれて、照射量は減衰していく。電子線照射時の加速電圧を高くする事で、深さ方向の浸透量をほぼ均一にする事は可能になるが、これは、裏打紙にも高照射量で電子線が到達する事を意味しており、裏打紙の劣化に繋がる。
一方で、本発明のようなシラン架橋性樹脂を用いた水架橋においては、厚み方向で架橋度を均一にする事が可能である。また、裏打紙に悪影響を及ぼす事もない為、裏打紙の劣化に由来する問題も発生しない。
また、電子線照射による架橋においては、電子線照射装置の導入コスト負担が大きいが、本発明の発泡積層シートでは、これらのコストが不要になるという点でも優位性がある。更に、電子線照射による架橋では電子線によって添加剤が劣化してしまうが、水架橋においてはこのような問題も起こらず、使用できる添加剤の自由度が高い。
この他にも、架橋方法として熱架橋が挙げられるが、架橋時に加熱する必要があり、発泡剤が発泡しない温度領域において調整しなければならない。更に架橋剤として添加する過酸化物は取り扱いに注意せねばならず、架橋剤の管理に気をつける必要がある。これらの点において、シラン架橋性樹脂を用いた水架橋は過剰な熱を与える必要がないこと、架橋剤が扱いやすいことからも優位性がある。
このように本発明の発泡積層シートでは、従来の電子線照射を行なう発泡体・熱架橋剤を用いる発泡積層シートと比較して、有利な点が多い。しかしながら、架橋に時間がかかってしまう欠点があり、40℃90%の恒温恒湿槽で養生させると7日間程要する。この間養生にかかるエネルギーコストや養生場所の確保は、量産を見据えると大きな問題となる。本発明の発泡積層シートでは、この架橋時間を大幅に短縮することが可能であり、エネルギーコストを削減し、インラインで架橋することが可能なため養生場所の確保も不必要になる利点がある。
本発明はその請求項2記載の発明により、100℃〜500℃の過熱水蒸気を噴霧してなることにより、インラインでの製造が可能な程により短い時間での水架橋を可能とし、かつ発泡させずに表面が荒れることがなくその後の印刷などの加工適性に優れたものとなる。
本発明の発泡積層シートの一実施例の断面の構造を示す説明図である。
以下、本発明を図面に基づき詳細に説明する。図1に本発明の発泡積層シートの一実施例の断面の構造を示す。基材シート1の上に発泡樹脂層2を設けてなり、表面に適宜絵柄印刷3を設けてなる。
本発明における基材シート1としては、従来ある裏打紙といわれているものに通常使用されているものであれば得に限定されずに使用可能であるが、特には、スルファミン酸グアニジンやリン酸グアニジンなどの水溶性難燃剤を含浸させたパルプ主体の難燃紙、あるいは、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの無機質剤を混抄した無機質紙などが好適であり、その坪量としては50〜300g/m、好ましくは60〜160g/mである。
また、基材シート1の表面で、後述する発泡樹脂層2を設ける側の面に、たとえば、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理等の易接着処理を施す、および/ないし、アクリル−ブチル共重合体、イソシアネートとポリオールからなるポリウレタン等を塗布した易接着処理層(図示しない)を設けてもよい。
本発明における発泡樹脂層2としては、樹脂組成物中にシラン架橋性樹脂を含有してなるものが用いられる。樹脂組成物に用いる樹脂としては、熱可塑性樹脂が好適であり、具体的には、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体などを挙げることができるが、環境問題への対応を考慮して、燃焼時の塩化水素又はダイオキシン等の有害物質の発生のおそれのない、ポリオレフィン系樹脂からなるものが好ましい。具体的にはエチレン単独もしくはエチレンと他のオレフィンモノマーとの共重合樹脂が使用可能である。
シラン架橋性樹脂としては、従来より公知のシラン架橋性熱可塑性樹脂を適宜用いることができ、例えば、シラン架橋性ポリエチレンやシラン架橋性ポリプロピレンなどのシラン架橋性ポリオレフィンやシラン架橋性ポリスチレンなどを挙げることができる。シラン架橋性樹脂は樹脂組成物中に3〜40重量%とするものが用いられる。3重量%より少ないと、ガス保持力や溶融張力が不充分であり、高発泡かつ微細なセルを得る事が難しい。また40重量%を超える添加量では、架橋後から時間が経つと架橋が進みすぎてしまい請求項1記載の範囲内のものに比較して、高い発泡倍率が得られない。
本発明における発泡樹脂層2にはその他に無機充填剤や発泡剤、発泡助剤等を適宜添加しても良い。無機充填剤としては特に制限はないが例えば、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、チタンホワイト、タルク、石英粉末、ガラス繊維、クレーまたはマイカなどを挙げることができ、これらの1種または2種以上を用いることができるが、好ましくは炭酸カルシウム、チタンホワイト、水酸化マグネシウムである。その平均粒径は0.1〜100μmであり、好ましくは平均粒子径が0.1〜30μm以下、さらに好ましくは0.3〜15μmである微粒子状無機化合物である。
発泡剤としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウムなどの無機発泡剤、N,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロソテレフタルアミド、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミンなどのニトロソ化合物、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾシクロヘキシルニトリル、アゾジアミミノベンゼン、バリウム・アゾジカルボキシレートなどのアゾ化合物、ベンゼンスルホニルヒドラジド、トルエンスルフォニルヒドラジド、p,p’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、ジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホニルヒドラジドなどのスルホニルヒドラジド化合物、カルシウムアジド、4,4’−ジフェニルジスルホニルアジド、p−トルエンスルホニルアジドなどのアジド化合物などが挙げられる。
中でも、熱分解型化学発泡剤が分解温度以下での加工処理が可能であることから好ましく、例えば4,4’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド(標準分解温度164℃)、ジニトロソペンタメチレンテトラミン(同210℃)、アゾジカルボンアミド(同210℃)、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン(同210℃)、P−トルエン・スルフォニルセミカルバザイド(同230℃)、ヒドラジンカルボンアミド(同245℃)、5−フェニルテトラゾール(同250℃)、バリウム・アゾジカルボキシレート(同250℃)等の化合物単独又はこれらの混合物が挙げられる。
発泡助剤としては、酸化亜鉛、ステアリン酸亜鉛、サリチル酸、フタル酸、しゅう酸等の有機酸などが挙げられるが、好ましくはステアリン酸亜鉛である。
以下、本発明の発泡積層シートの製造方法について解説する。前記発泡樹脂層の各構成材料を混合する方法としては、実質的に均一に分散される方法であれば、特に制限はなく周知の方法が使用できる。例えば、ロール、ボールミル、タンブラー、ブラベンダー、バンバリーミキサー、ヘンシェルミキサー、1軸ないしは2軸の押出機等の混練機が挙げられるが、特に好ましくは押出機を用いた混合である。
前記発泡樹脂層2はTダイ押出機等によりシート化した後、100℃〜500℃の過熱水蒸気を噴霧して架橋させる。架橋温度は100℃より低くては十分な架橋が得られず、また500℃を超えてしまうと請求項2記載の範囲内のものに比較して、樹脂積層シート表面がすぐ荒れてしまい、印刷に適さない。
前記発泡樹脂層2を前記基材シートの表面に設ける方法としては、Tダイ押出機等によりシート化した後、前記基材シート1と貼り合わせることによって得ることができる。この際、Tダイから押出された溶融シートを、ロールにより圧延したり、1軸ないしは2軸方向に延伸したりすることにより目的の厚みに加工することも可能である。
本発明の発泡積層シートはその後前記発泡樹脂層2の表面に適宜絵柄印刷3を印刷により設けても良い。さらに必要に応じて表面にアクリル系、ウレタン系、エステル系その他の樹脂を1〜10μm程度コーティングすることによる表面保護層(図示しない)を設けても良い。
本発明の発泡積層シートはその後2倍〜10倍に発泡し、必要に応じて表面側よりエンボス加工を施して凹凸模様をつけても良い。
コートハンガータイプのマニュホールドを有するTダイを用いて、スクリュー径(D)65mm、L/D(スクリュー長をスクリュー径で割ったもの)=32のバリアタイプスクリューを用い、押出し厚み100μmで単層の樹脂シートとして押出し製膜した。押出し条件は、シリンダーからダイに渡る全てのゾーンで設定温度125℃とした。押出しに使用した材料は、表1に示す配合にて行ない、発泡樹脂層2とした。
次に、前記発泡樹脂層2を表2のように過熱水蒸気を噴霧して架橋させた後に、熱プレス機を用いて、基材シート1として裏打紙((株)興人製:「WK−665IHT」)を用い、温度120℃、プレス圧力5MPaの条件で2分間の熱圧着を行った。
前記熱圧着した基材シート1と発泡樹脂層2の発泡樹脂層2側の表面にコロナ放電処理を施した後、グラビア印刷機により水性インキを用いて織物絵柄を印刷した。次に220℃で40秒加熱して発泡樹脂層2を発泡させた。これにより発泡積層シートを得た。
表1の代わりに表3の処方を用いた以外は実施例1と同様の方法を用いて、実施例2〜4の発泡積層シートを得た。
<比較例1〜2>
コートハンガータイプのマニュホールドを有するTダイを用いて、スクリュー径(D)65mm、L/D(スクリュー長をスクリュー径で割ったもの)=32のバリアタイプスクリューを用い、押出し厚み100μmで単層樹脂シートを押出し製膜した。押出し条件は、シリンダーからダイに渡る全てのゾーンで設定温度125℃とした。押出しに使用した材料は、表4に示す配合にて行なった以外は実施例1と同様の方法を用いて、比較例1〜2の発泡積層シートを得た。
<比較例3>
過熱水蒸気温度を550℃、蒸気量:15kg/hで架橋を行った以外は実施例1と同様にして比較例3の発泡積層シートを得た。
<比較例4>
40℃90%の恒温恒湿槽を用いて架橋を行い、220℃で40秒加熱して発泡させた以外は実施例1と同様にして比較例4の発泡積層シートを得た。
<比較例5>
比較例2で製膜した樹脂シートを常温常湿(25℃35%)下に10日間養生させ、ほかは、実施例1と同様の方法を用いて、比較例5の発泡積層シートを得た。
<性能評価>
実施例1〜4及び比較例1〜4の発泡積層シートについて、(1)発泡倍率、(2)発泡セルサイズ、(3)表面状態、(4)架橋時間を評価した。(1)発泡倍率、(2)発泡セルサイズは、剃刀刃(平刃)を用いて断面出しを行なった凹凸模様を賦型する前のサンプルについて、株式会社キーエンス社製のマイクロスコープVHX−600を用いて観察を行なった。
(1)発泡倍率は、発泡後の厚みを発泡前の厚み(=100μm)で除する事で規定した。また(2)発泡セルサイズは、倍率を100倍として任意の位置の断面をディスプレイに映し出し、その画面内に映る不定形状の発泡セルの中で、最大サイズのものを目視で選び出し、その発泡セルの厚み方向に垂直な部分の寸法を、代表特性値として規定した。
(4)架橋時間は、最適と思われる架橋に要する時間、あるいは表面が荒れない時間を規定した。それらの結果を表5に示す。
この結果から、比較例の架橋剤添加量が3%未満の発泡積層シートは、架橋が足りずガス抜けが起きてしまい、全体的に発泡倍率が低い。一方、架橋剤添加量が40%より多い発泡積層シートは、高い発泡倍率をと微細な発泡セルサイズを得る事ができるが、常温常湿下(25℃35%)にて10日間置いた積層シートを用いた場合、架橋が進んでしまい、発泡倍率が下がる。このため、管理方法を考慮しなければならず、品質の安定化が難しい。また、500℃より高い温度の過熱水蒸気を噴霧すると、長い時間噴霧すると表面が荒れてしまうため短い時間しか噴霧できない。それでは架橋に必要な水分を十分供給できず、適さない。同じ理由から、500℃が発泡体として許容範囲の温度であると規定したが、200℃以下の過熱蒸気を用いることがより好ましい。恒温恒室槽での養生は過熱水蒸気噴霧とほぼ変わらない架橋を与え、同様の発泡体を得ることができるが、架橋時間が長く適さない。しかしながら実施例の発泡積層シートでは、短時間で架橋が十分に行われ、尚且つ十分な発泡・微細セルの発泡積層シートを得る事ができる。
本発明の発泡積層シートは、戸建て住宅、集合住宅、店舗、事務所ビル等の建築物の壁面に貼り合わせて壁面装飾等として使用可能である。
1…基材シート
2…発泡樹脂層
3…絵柄印刷

Claims (2)

  1. 基材シート上に、樹脂組成物が架橋・発泡した発泡樹脂層を設けてなる発泡積層シートにおいて、前記樹脂組成物中に3〜40重量%のシラン架橋性樹脂を含有してなることを特徴とする発泡積層シート。
  2. 基材シート上に、樹脂組成物を架橋させた後に発泡させてなる発泡樹脂層を積層してなる発泡積層シートの製造方法において、
    前記樹脂組成物中にシラン架橋性樹脂を含有してなり、前記樹脂組成物に100℃〜500℃の過熱水蒸気を噴霧して架橋させてなることを特徴とする、発泡積層シートの製造方法。
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