JPH04312840A - 架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体の製造方法 - Google Patents

架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体の製造方法

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Publication number
JPH04312840A
JPH04312840A JP3078848A JP7884891A JPH04312840A JP H04312840 A JPH04312840 A JP H04312840A JP 3078848 A JP3078848 A JP 3078848A JP 7884891 A JP7884891 A JP 7884891A JP H04312840 A JPH04312840 A JP H04312840A
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JP
Japan
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polyolefin resin
foam
sheet
weight
parts
Prior art date
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Pending
Application number
JP3078848A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Shirato
斉 白土
Kuranosuke Yamamoto
山本 倉之輔
Noritaka Tsujimoto
典孝 辻本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP3078848A priority Critical patent/JPH04312840A/ja
Publication of JPH04312840A publication Critical patent/JPH04312840A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、架橋ポリオレフィン系
樹脂発泡体に関し、さらに詳しくは、表面が美麗で、耐
熱性、成形性、生産性に優れ、薄物品から厚物品に至る
までの製造が可能である架橋ポリオレフィン系樹脂発泡
体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体
の製造方法としては、大別して以下の3つの方法が知ら
れている。第1の方法は、熱分解型の発泡剤を配合した
ポリオレフィン系樹脂をシート状に成形し、該シートに
電離性放射線を照射してポリオレフィン系樹脂を架橋せ
しめ、ついで全体を前記熱分解型発泡剤の分解温度以上
に加熱することによって発泡体を得る方法である。
【0003】第2の方法は、熱分解型発泡剤と該発泡剤
よりも分解温度の低い化学架橋剤とが配合されたポリオ
レフィン系樹脂をシート状に成形し、まず該発泡剤と化
学架橋剤の分解温度の間で加熱することによりポリオレ
フィン系樹脂を架橋し、ついで該発泡剤の分解温度以上
に加熱することによって発泡体を得る方法である。
【0004】第3の方法は、ポリオレフィン系樹脂に、
炭素−炭素不飽和結合および−Si(OR)n[RはH
もしくはアルキル基で、nは2〜3の整数を表わす]を
有する化合物と遊離ラジカル発生剤を配合した組成物を
、遊離ラジカル発生剤の分解温度以上で混練することに
よりシラングラフト化ポリオレフィン系樹脂を作り、該
シラングラフト化ポリオレフィン系樹脂に熱分解型発泡
剤を配合してシート状に成形し、該シートを水環境下に
さらすことによりシラノール縮合架橋を進行させ、つい
で全体を発泡剤の分解温度以上に加熱することによって
発泡体を得る方法である。
【0005】しかしながら、第1の方法では、表面美麗
な発泡体を得ることができるが、電離性放射線の透過能
力に限界があるため、シートが厚肉品の場合、表層部は
架橋されるものの内層部の架橋が十分に進行せず、全体
として十分な発泡倍率の発泡体が得られないという欠点
がある。
【0006】第2の方法では、内層部での架橋が進行し
、厚物の発泡体も得ることができるが、架橋のための加
熱が通常大気中で行われるため、化学架橋剤の分解によ
り発生したラジカルが大気中の酸素に補足されて表層部
の架橋度が上がらず、発泡剤の分解ガスの圧力により気
泡が破壊される。その結果、表面が凹凸状を呈し、平滑
性の損なわれた発泡体しか得られないという欠点がある
【0007】第3の方法では、全体的に均一な架橋反応
が進行し、シラノール縮合反応が酸素の影響をまったく
受けないことから表面美麗で、薄物から厚物までの発泡
体を得ることができるが、シラノール縮合の反応速度が
非常に遅く、生産性が極端に悪い。シラノール縮合触媒
の添加により反応速度を上げることができるが、成形性
が悪くなる。
【0008】これらの問題点を解決するために、特開平
1−286826号では、化学架橋剤と熱分解型発泡剤
を含有するポリオレフィン系樹脂のシート芯体の両面も
しくは片面に、熱分解型発泡剤を含有するポリオレフィ
ン系樹脂を積層し、まず表面層に電離性放射線を照射し
て表面層を架橋せしめ、ついで化学架橋剤と熱分解型発
泡剤の分解温度の間で加熱して芯体を架橋し、最後に該
発泡剤の分解温度以上に加熱することにより発泡体を製
造する方法が提案されている。この方法によれば、表面
層は電離性放射線により十分な架橋が得られるため平滑
・美麗となり、芯体層は化学架橋剤により架橋されるた
めに厚物の発泡体が可能となり、さらに表面層の存在に
より酸素によるラジカルの補足が防止されるために均一
に架橋が進み、それにより均一・微細な気泡で厚みの制
限を受けることのない発泡体を得ることができる。
【0009】しかし、この方法は、電離性放射線を使用
することから、その設備コストが高く、また表面層の架
橋度が限定され(低密度ポリエチレンを使用する場合に
は、ゲル分率が30〜40%程度である)、耐熱性、加
熱寸法安定性、成形性が不十分である。耐熱性を改善す
るために、表面層としてポリプロピレンを特定割合で配
合したポリオレフィン系樹脂を用いる方法も開示されて
いるが、この場合、原料コストの上昇および表面層とシ
ート芯体との接着性の悪化等の問題が生じる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、表面
が美麗で、耐熱性、成形性、生産性に優れ、薄物品から
厚物品の製造が可能である架橋ポリオレフィン系樹脂発
泡体の製造方法を提供することにある。本発明者らは、
前記従来技術の有する問題点を克服するために鋭意研究
した結果、発泡剤および化学架橋剤を含有する発泡性ポ
リオレフィン系樹脂組成物シートの両面もしくは片面に
、発泡剤を含有するシラングラフト化ポリオレフィン系
樹脂組成物のシートを表面層として積層し、先ず、水環
境下またはシラノール縮合触媒が分散された水環境下に
さらして、シラノール縮合架橋を進行させ、ついで全体
を加熱発泡することにより、前記目的を達成できること
を見出し、その知見に基づいて本発明を完成するに至っ
た。
【0011】
【課題を解決するための手段】かくして本発明によれば
、発泡剤および化学架橋剤を含有するポリオレフィン系
樹脂組成物のシートの両面もしくは片面に、発泡剤を含
有するシラングラフト化ポリオレフィン系樹脂組成物の
シートを表面層として積層し、水環境下またはシラノー
ル縮合触媒が分散された水環境下にさらし、ついで全体
を加熱発泡することを特徴とする架橋ポリオレフィン系
樹脂発泡体の製造方法が提供される。
【0012】以下、本発明について詳述する。(ポリオ
レフィン系樹脂組成物)本発明において基材層として用
いられるポリオレフィン系樹脂は、特に限定されるもの
ではないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレン
共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エ
チレン−プロピレン−ジエン共重合体、塩素化ポリエチ
レン等、およびこれらの2種以上の混合物を挙げること
ができる。
【0013】本発明で使用する熱分解型発泡剤としては
、ポリオレフィン系樹脂発泡体の製造に通常用いられる
ものが使用でき、例えば、アゾジカルボンアミド、N,
N′−ニトロソペンタメチレンテトラミン、ベンゼンス
ルホニルヒドラジド、トルエンスルホニルヒドラジド、
アゾビスイソブチルニトリル、N,N′−ジメチル−N
,N′−ジニトロテレフタルアミド等が挙げられる。そ
の使用量は、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し
て、通常、2〜40重量部の範囲である。
【0014】化学架橋剤としては、例えば、ジクミルパ
ーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブ
チルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5
−ジ(t−ブチルパーオキサイド)ヘキサンのような有
機過酸化物を挙げることができる。化学架橋剤の配合量
は、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、通常
、0.05〜5重量部である。ポリオレフィン系樹脂組
成物には、必要に応じて発泡助剤、架橋助剤、顔料、充
填剤、難燃剤、抗酸化剤等を配合することができる。
【0015】(シラングラフト化ポリオレフィン系樹脂
組成物) 表面層に用いられるシラングラフト化ポリオレフィン系
樹脂とは、ポリオレフィン系樹脂と、−C=C−基およ
び−Si(OR)n[RはHまたはアルキル基で、nは
2〜3の整数を表わす]を有するシラン化合物を、遊離
ラジカル発生剤の存在下に加熱することにより得られる
変性ポリオレフィン系樹脂である。ここで使用するポリ
オレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレ
ン−プロピレン共重合体、エチレン−エチルアクリレー
ト共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、
塩素化ポリエチレン等、およびこれらの2種以上の混合
物を挙げることができる。
【0016】遊離ラジカル発生剤としては、例えば、ベ
ンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ラ
ウロイルパーオキサイド等の有機過酸化物;t−ブチル
−オキシ−2エチルヘキシルヘキサノエート、t−ブチ
ルバーオキシイソブチレート等の有機パーエステル;等
を挙げることができる。シラン化合物としては、例えば
、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、
ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン等が挙げ
られる。
【0017】また、この表面層を形成するシラングラフ
ト化ポリオレフィン系樹脂組成物には、本発明の目的を
損なわない範囲において、未変性のポリオレフィン系樹
脂をブレンドしてもよい。表面層に配合される熱分解型
発泡剤は、前記ポリオレフィン系樹脂組成物層に添加さ
れる発泡剤と同様であって、その配合量は、シラングラ
フト化ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、通
常、2〜40重量部である。本発明においては、表面層
に必要に応じて発泡助剤、シラノール縮合触媒、抗酸化
剤、顔料、充填材、難燃剤等を添加することができる。
【0018】(発泡体の製造方法)本発明においては、
ポリオレフィン系樹脂組成物のシートの両面もしくは片
面に、発泡剤を含有するシラングラフト化ポリオレフィ
ン系樹脂組成物のシートを表面層として積層する。積層
方法としては、例えば、それぞれの樹脂組成物を用いて
多層共押出する方法、それぞれの樹脂組成物をシート状
に成形した後、発泡剤や化学架橋剤が分解しない温度で
熱融着もしくは接着する方法などが挙げられる。
【0019】シート表面層は、厚みが通常50μm〜2
000μmの範囲である。シート厚みが50μm未満の
場合、発泡時にガス抜けが発生し易く、また生産性およ
び厚み精度が低下するため好ましくない。一方、200
0μmを越えると、表面層への水の浸透が遅くなるため
、水架橋に時間がかかり、生産性が悪くなるため好まし
くない。基材層のポリオレフィン系樹脂組成物シートの
厚みは、薄物から厚物まで任意に設定することができる
。表面層のシラングラフト化ポリオレフィン系樹脂組成
物シートは、基材層の片面または両面に設けるが、両面
に設けると、両面とも表面が平滑美麗な発泡体を得るこ
とができる。また、両面に表面層を設けると、基材層は
中央層となる。表面層と基材層のポリオレフィン系樹脂
を同種のポリマーとすれば、両者の積層界面での接着性
が良好となるため、好ましい。
【0020】上記の組成を持つ積層体は、水環境下また
はシラノール縮合触媒が分散された水環境化にさらされ
て、表面層がシラノール縮合により架橋される。ここで
用いられるシラノール縮合触媒としては、触媒活性が高
いものが好ましく、例えば、ジブチル錫ジラウレート、
ジブチル錫アセテート、ジブチル錫ジオクテート、オク
チル錫オキサイド等が挙げられる。さらに、水環境の温
度としては、80℃以上が好ましく、より好ましくは使
用されるシラングラフト化ポリオレフィン系樹脂の融点
よりも高く、ポリオレフィン系樹脂組成物層の化学架橋
剤の分解温度よりも低い温度範囲である。また、シラノ
ール縮合触媒を分散する場合には、水への分散性を良好
にするために、界面活性剤等を添加することができる。
【0021】このように水環境にさらされた積層体は、
ついで全体を加熱発泡することにより架橋ポリオレフィ
ン系樹脂発泡体とする。加熱発泡する場合、化学架橋剤
の分解温度以上に加熱してポリオレフィン樹脂組成物シ
ート層を架橋してから、発泡剤の分解温度以上に加熱す
るか、あるいは発泡剤の分解温度以上に一気に加熱して
架橋と発泡とを同時に行なう方法のいずれでもよい。
【0022】
【実施例】以下、本発明について、実施例および比較例
を挙げて具体的に説明するが、本発明は、これらの実施
例のみに限定されるものではない。なお、物性の測定方
法は次のとおりである。
【0023】〈架橋度〉発泡体を少量切り取り、それを
120℃のキシレン中に24時間浸漬して放置後、未溶
解部分を取り出し、80℃で2時間真空乾燥後の重量を
計り、最初の発泡体の重さに対する比を算出してゲル分
率とした。
【0024】〈発泡体の状況〉得られた発泡体の表面お
よび気泡の均一性を目視により観察して、次の3段階で
評価した。 ○;平滑・美麗で気泡が均一である。 △;平滑・美麗で気泡は均一であるが、破泡により中央
部が連続気泡である。 ×;破泡により表面が粗雑で、気泡の均一性もない。
【0025】〈耐熱性〉得られた発泡体を120℃のオ
ーブンに22時間放置後、寸法変化率を測定した。(加
熱寸法変化率)
【0026】〈成形性〉発泡体シートを加熱し、円柱状
メス型金型を用いて真空成形を行ない、その成形時の深
さHと直径Dの比(H/D)で表示した。この値が大き
いほど成形性が良好である。
【0027】[実施例1]低密度ポリエチレン(MI;
4.0、密度0.922)100重量部、ビニルトリメ
トキシシラン1.5重量部、およびジクミルパーオキサ
イド0.15重量部を混合した配合物を設定温度160
〜210℃で押出し、シラングラフト化ポリエチレンを
得た。   表面層組成;     シラングラフト化ポリエチレン       
                 100重量部  
  アゾジカンボンアミド             
                     15重量
部    ジブチル錫ジラウレート         
                     0.5重
量部    抗酸化剤               
                         
    0.5重量部    顔料         
                         
              1.0重量部  中央層
組成;     低密度ポリエチレン(MI;4.0、密度0.
922)  100重量部    アゾジカルボンアミ
ド                        
          15重量部    ジクミルパー
オキサイド                    
          0.6重量部    抗酸化剤 
                         
                  0.2重量部

0028】上記各組成物を120〜140℃で多層押出
成形し、表面層0.5mm厚、中央層2mm厚の3層積
層体シートを得た。該積層体シートを130℃のジブチ
ル錫ジラウレート含有熱水(水/ポリエチレングリコー
ル/エマルゲンPP=1/2/0.003混合水。エマ
ルゲンPP;花王(株)社製、オキシエチレン・オキシ
プロピレンブロックコポリマー、分子量約8000)(
ジブチル錫ジラウレート含有割合0.1重量%)に5分
間浸漬し、ついで全体を230℃に加熱して発泡体を得
た。
【0029】[実施例2]3層のシートを130℃の熱
圧プレスで積層体としたこと以外は、実施例1と同様に
して発泡体を得た。
【0030】[比較例1]実施例1の表面層組成物を用
い、厚みが3mmの単層シートになるように押出成形し
、130℃のジブチル錫ジラウレート含有熱水(水/ポ
リエチレングリコール/エマルゲンPP=1/2/0.
003)に5分間浸漬し、ついで230℃に加熱して発
泡体を得た。
【0031】[比較例2]実施例1の中央層組成物を用
い、厚みが3mmの単層シートになるように押出成形し
、ついで230℃に加熱して発泡体を得た。
【0032】[比較例3]     低密度ポリエチレン(MI;4.0、密度0.
922)    100重量部    アゾジカンボン
アミド                      
              15重量部    抗酸
化剤                       
                       0.
5重量部    顔料               
                         
          1.0重量部上記組成物を、厚み
が3mmのシートになるように押出成形し、該シートに
電子線を照射し(電圧750kev、線量2Mrad)
、ついで230℃に加熱して発泡体を得た。
【0033】[比較例4]表面層の組成を比較例3と同
一にし、中央層の組成を実施例1の中央層と同一にして
、実施例1と同様に多層押出成形により表面層0.5m
m厚、中央層2.0mm厚の3層積層体シートを得た。 該積層体シートに電子線を照射して(電圧300kev
、線量2Mrad)表面層を架橋し、ついで全体を23
0℃に加熱することにより発泡体を得た。
【0034】
【表1】 表1から明らかなように、本発明の発泡体は、表面層お
よび中央層とも架橋度が高く、表面が平滑・美麗で、し
かも耐熱性に優れている。これに対して、シラングラフ
ト化ポリオレフィン系樹脂組成物のシートを用い、実施
例と同様の熱水処理時間で処理して得た発泡体(比較例
1)は、発泡倍率、架橋度、発泡体の状況、耐熱性が共
に不十分であり、化学架橋剤を含有するポリオレフィン
系樹脂組成物のシートを加熱発泡させて得た発泡体(比
較例2)は、破泡により表面が粗雑で、気泡の均一性も
ないものであり、電子線照射架橋による発泡体(比較例
3)は、架橋度が上がらず、耐熱性に劣るものであり、
また、多層積層体シートの表面層を電子線照射架橋して
得た発泡体(比較例4)は、表面層の架橋度および耐熱
性が不十分である。
【0035】[実施例3]下記の表面層組成物を用い、
実施例1と同一の方法でシラングラフト化ポリエチレン
を製造した。   表面層組成;     シラングラフトポリエチレン        
                    30重量部
    低密度ポリエチレン(MI;4.0、密度0.
922)    70重量部    アゾジカンボンア
ミド                       
           15重量部    ジブチルチ
ンジラウレート                  
          0.5重量部    抗酸化剤 
                         
                  0.5重量部 
   顔料                    
                         
   1.0重量部  中央層組成;     低密度ポリエチレン(MI;4.0、密度0.
922)  100重量部    アゾジカルボンアミ
ド                        
          15重量部    ジクミルパー
オキサイド                    
          0.2重量部    抗酸化剤 
                         
                  0.2重量部上
記組成物で実施例1と同様に多層押出成形して、表面層
0.5mm厚、中央層2mm厚の3層積層体をシート状
に作成し、130℃のジブチル錫ジラウレート含有熱水
(水/ポリエチレングリコール/エマルゲンPP=1/
2/0.003)に5分間浸漬し、ついで230℃に加
熱して発泡体を得た。
【0036】[実施例4]3層のシートを130℃の熱
圧プレスで積層体としたこと以外は、実施例3と同様に
して発泡体を得た。
【0037】[比較例5]実施例3の表面層組成物を用
い、厚みが3mmの単層シートになるように押出成形し
、130℃のジブチル錫ジラウレート含有熱水(水/ポ
リエチレングリコール/エマルゲンPP=1/2/0.
003)に5分間浸漬し、ついで230℃に加熱して発
泡体を得た。
【0038】[比較例6]実施例3の中央層組成物を用
い、厚みが3mmの単層シートになるように押出成形し
、ついで230℃に加熱して発泡体を得た。
【0039】[比較例7]表面層の組成を比較例3と同
一にし、中央層の組成を実施例3の中央層と同一にし、
実施例3と同様に多層押出成形して表面層0.5mm厚
、中央層2.0mm厚の3層積層体シートを得た。該積
層体シートに電子線を照射して(電圧300kev、線
量2Mrad)表面層を架橋し、ついで全体を230℃
に加熱することにより発泡体を得た。
【0040】
【表2】 表2から明らかなように、本発明の発泡体は、発泡倍率
や架橋度が高く、表面が平滑・美麗であり、耐熱性、成
形性なども優れている。
【0041】[実施例5]低密度ポリエチレン(MI;
4.0、密度0.922)100重量部、ビニルトリメ
トキシシラン1.5重量部、およびジクミルパーオキサ
イド0.15重量部を混合した配合物を設定温度160
〜210℃で押出し、シラングラフト化ポリエチレンを
得た。   表面層組成;     シラングラフト化ポリエチレン       
                 100重量部  
  アゾジカンボンアミド             
                     15重量
部    ジブチル錫ジラウレート         
                     1.0重
量部    抗酸化剤               
                         
    0.5重量部    顔料         
                         
              1.0重量部  中央層
組成;     低密度ポリエチレン(MI;4.0、密度0.
922)  100重量部    アゾジカルボンアミ
ド                        
          15重量部    ジクミルパー
オキサイド                    
          0.6重量部    抗酸化剤 
                         
                  0.2重量部上
記各組成物を120〜140℃で多層押出成形し、表面
層0.5mm厚、中央層2mm厚の3層積層体シートを
得た。該積層体シートを105℃の熱水(水/ポリエチ
レングリコール=1/1混合水)に20分間浸漬し、つ
いで全体を230℃に加熱して発泡体を得た。
【0042】[実施例6]3層のシートを130℃の熱
圧プレスで積層体としたこと以外は、実施例5と同様に
して発泡体を得た。
【0043】[比較例8]実施例1の表面層組成物を用
い、厚みが3mmの単層シートになるように押出成形し
、105℃の熱水(水/ポリエチレングリコール=1/
1)に20分間浸漬し、ついで230℃に加熱して発泡
体を得た。
【0044】
【表3】 表3から明らかなように、本発明の発泡体は、表面層お
よび中央層とも架橋度が高く、表面が平滑・美麗で、し
かも耐熱性に優れている。
【0045】[実施例7]下記の表面層組成物を用い、
実施例5と同一の方法でシラングラフト化ポリエチレン
を製造した。   表面層組成;     シラングラフトポリエチレン        
                    30重量部
    低密度ポリエチレン(MI;4.0、密度0.
922)    70重量部    アゾジカンボンア
ミド                       
           15重量部    ジブチル錫
ジラウレート                   
           1.0重量部    抗酸化剤
                         
                   0.5重量部
    顔料                   
                         
    1.0重量部  中央層組成;     低密度ポリエチレン(MI;4.0、密度0.
922)  100重量部    アゾジカルボンアミ
ド                        
          15重量部    ジクミルパー
オキサイド                    
          0.2重量部    抗酸化剤 
                         
                  0.2重量部上
記組成物で実施例5と同様に多層押出成形して、表面層
0.5mm厚、中央層2mm厚の3層積層体をシート状
に作成し、105℃の熱水(水/ポリエチレングリコー
ル=1/1)に20分間浸漬し、ついで230℃に加熱
して発泡体を得た。
【0046】[実施例8]3層のシートを130℃の熱
圧プレスで積層体としたこと以外は、実施例7と同様に
して発泡体を得た。
【0047】[比較例9]実施例7の表面層組成物を用
い、厚みが3mmの単層シートになるように押出成形し
、105℃の熱水(水/ポリエチレングリコール=1/
1)に20分間浸漬し、ついで230℃に加熱して発泡
体を得た。
【0048】
【表4】
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、表面層にシラングラフ
ト化ポリオレフィン系樹脂を使用していることから表面
が平滑・美麗であり、中央層の化学架橋剤による架橋は
、表面層による酸素遮断効果のために均一に進み、その
結果、気泡が均一・微細でありかつ厚みの制限を受けな
い発泡体を製造することができる。また、本発明によれ
ば、所望によりシラノール縮合触媒含有の水にさらすこ
とにより、表面層の架橋速度を調整して生産性の調整が
でき、かつ、一貫生産も可能である。さらに、本発明に
よる発泡体は表面層、中央層ともに架橋度の調整が自在
にできるため、耐熱性、成形性に優れている。したがっ
て、その耐熱性を活かして温水パイプカバーやクーラー
の配管等の、高温環境下で使用される断熱材等に、成形
性を活かしてカーエアコンの断熱材等に、表面平滑性を
活かして雑貨用、車両用天井材等に極めて有用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  発泡剤および化学架橋剤を含有するポ
    リオレフィン系樹脂組成物のシートの両面もしくは片面
    に、発泡剤を含有するシラングラフト化ポリオレフィン
    系樹脂組成物のシートを表面層として積層し、水環境下
    またはシラノール縮合触媒が分散された水環境下にさら
    し、ついで全体を加熱発泡することを特徴とする架橋ポ
    リオレフィン系樹脂発泡体の製造方法。
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