JP3090695B2 - オレフィン系樹脂架橋発泡体の製造方法 - Google Patents

オレフィン系樹脂架橋発泡体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オレフィン系樹脂架橋
発泡体に関し、さらに詳しくは、外観が平滑美麗なオレ
フィン系樹脂架橋発泡体を生産性よく製造する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】オレフィン系樹脂架橋発泡体は、通常、
樹脂中に架橋結合を生成せしめて粘弾性的流動特性を改
善した後、発泡せしめることにより製造される。オレフ
ィン系樹脂架橋発泡体の製造方法は、上記架橋結合を生
成せしめる架橋工程によって大別される。具体的には、
(1)電離性放射線を照射してオレフィン系樹脂分子に
ラジカルを発生させ架橋せしめる方法、(2)有機過酸
化物の分解によるラジカルでオレフィン系樹脂の水素を
引き抜き、ラジカルを発生させ、架橋せしめる化学ラジ
カル架橋法、(3)アルコキシ基を含有する硅素化合物
をあらかじめグラフトまたは共重合した樹脂を使用し、
発泡性樹脂組成物を成形した後、アルコキシ基の脱水お
よび縮合により架橋せしめる化学縮合架橋法、等があ
る。
【0003】ところが、これらの方法には、以下のよう
な利点とともに問題点がある。 (1)電離性放射線による架橋方法は、発泡開始前に電
離性放射線を照射し、樹脂に一定の架橋度(ゲル分率表
示で一般的には15〜45%)を付与することにより、
発泡時の気泡形成に必要な樹脂の粘弾性を得ており、か
つ、厚味方向の架橋度を比較的均一にすることができる
ため、気泡が均一で、表面が平滑美麗な発泡体を得るこ
とができる。ところが、架橋度を上げると、樹脂の粘弾
性が過剰になり、十分膨らみきれなかったり、表面に亀
裂が発生したりするため、架橋度を比較的低く押えるこ
とになり、得られる発泡体の耐熱性が劣る。また、電離
性放射線の発泡性樹脂組成物シートへの透過能力には限
界があるため、この方法では厚味のある発泡体を得るこ
とができない。
【0004】(2)有機過酸化物による架橋は、発泡前
の架橋のみでなく、発泡中または発泡後も架橋反応が進
行するため、比較的高架橋度にすることが可能で、得ら
れる発泡体の耐熱性が優れ、また、肉厚の発泡体も得る
ことができる。しかし、発泡性樹脂組成物シートの表層
は、高温で酸素にさらされるため、有機過酸化物の分解
ラジカルによる水素引抜き反応で生成した樹脂ラジカル
に酸素分子が結合して、架橋反応活性をなくしたり、あ
るいは樹脂の酸化分解を引き起こす。また、有機過酸化
物の分解ラジカルの活性を低下させる。その結果、発泡
性樹脂組成物シートの表層の架橋はほとんど進まず、発
泡に際し、表層部分の気泡が破壊して、表面が平滑では
ない粗雑な発泡体が得られる。
【0005】(3)アルコキシシランによる架橋は、縮
合反応による架橋であるため、酸素の影響はほとんどな
く表層まで架橋する。そのために、表面平滑な発泡体が
得られ、厚物の生産も可能である。しかし、アルコキシ
シランをグラフトまたは共重合させる樹脂の製造工程が
必要であり、しかも架橋に際して、温水や水蒸気中で長
時間処理して反応させる必要があるため、工程が煩雑で
特別の設備を必要とし、生産性およびコストにおいて不
利である。
【0006】以上のような方法の外に、特殊な方法とし
て、特公昭45−28503号や特開昭62−2500
39号には、オレフィン系樹脂組成物シートの架橋反応
を電離性放射線照射と有機過酸化物との併用で行ない、
耐熱性や成形性、外観等を改善する方法が提案されてい
る。
【0007】上記の方法では、電離性放射線の照射エネ
ルギーにより、オレフィン系樹脂中に水素引抜きラジカ
ルが発生するとともに、有機過酸化物の分解ラジカルも
発生して、これらのラジカル同志が結合を起こすため、
架橋効率が著るしく阻害される。そして、従来の方法で
は、比較的高い加速電圧の電離性放射線を照射している
こともあり、有機過酸化物の添加量が多い場合には、上
記の反応の競合により、発泡に必要な架橋を形成するこ
とが困難であり、逆に、有機過酸化物の量が少ない場合
には、照射時に分解してしまうために、発泡中または発
泡後の架橋の進行が抑制され、高架橋化が困難である。
したがって、反応の競合性と反応活性の相殺性により、
所望の効果を得ることができず、実際の生産に採用する
ことは極めて困難である。
【0008】最近、発泡剤と化学架橋剤を含むオレフィ
ン系樹脂シートの表面に、発泡剤を含有するポリオレフ
ィン系樹脂組成物シートを表面層として積層した後、該
表面層に電離性放射線を照射し、次いで全体を加熱発泡
させる方法が提案されている(特開平1−286826
号)。この方法は、放射線架橋法の利点と化学ラジカル
架橋の利点を組み合わせることを目的とするものであ
り、外観平滑な発泡体を得ることができるとされてい
る。しかしながら、この方法では、異なる発泡性樹脂組
成物シートを積層する必要があり、別工程で各シートを
成形するにしても、共押出で積層するにしても、設備が
複雑、重装備になる。また、発泡剤および架橋剤が分解
する温度以下の比較的低温で積層する必要があるため、
積層界面が必ずしも一体化しておらず、発泡時に層間が
剥離したり、層間に大気泡が発生したりする場合があ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、この
ような従来技術の有する問題点を克服し、優れた外観、
物性を有するオレフィン系樹脂架橋発泡体の製造方法を
提供することにある。すなわち、本発明の目的は、表面
の破泡がなく、外観が平滑美麗な発泡体を提供すること
にある。また、本発明の目的は、発泡体の架橋度が比較
的低架橋度から高架橋度のものまで調整でき、品質への
多様な要求に応えることのできるオレフィン系樹脂架橋
発泡体の製造方法を提供することにある。(例えば、低
架橋度の発泡体は、熱加工成型時の伸び性が良好であ
り、また、高架橋度の発泡体は、耐熱性が良好であ
る。)さらに、本発明の目的は、厚味のある発泡体(厚
物)の生産も可能なオレフィン系樹脂架橋発泡体の製造
方法を提供することにある。本発明の他の目的は、複雑
な工程や設備を必要とせず、生産性の高いオレフィン系
樹脂架橋発泡体の製造方法を提供することにある。
【0010】本発明者は、鋭意研究した結果、有機過酸
化物および熱分解型発泡剤を含有するオレフィン系樹脂
組成物シートに、従来技術と比較して、加速電圧の小さ
な低電圧電子線を照射し、しかる後、加熱して有機過酸
化物による化学架橋および熱分解型発泡剤による分解発
泡を行なうことにより前記目的が達成できることを見出
した。
【0011】すなわち、50〜400keVの低電圧電
子線を照射すると、電子線の透過が表層付近のみであ
る。そして、低電圧電子線の照射により表面層の有機過
酸化物を分解させてその活性を消去し、かつ、オレフィ
ン系樹脂に必要量の架橋がおこる程度の比較的高線量を
シート両面に照射(望ましくは1〜10Mrad)し、
表層を発泡に必要な粘度を得る架橋度(一般的には、ゲ
ル分率で10〜40%)にせしめて、加熱発泡時の破泡
を防止する。次いで、加熱発泡させると、発泡体の厚味
の大部分を占める内層部分は、電子線照射による影響を
けていない有機過酸化物により架橋が進行し、外観が
平滑美麗で、かつ、物性に優れた発泡体を得ることがで
きる。
【0012】ところで、発泡性樹脂組成物シートの表層
は、電子線で照射される際、酸素にさらされるため、電
子線によって生じたポリオレフィンラジカルが、有機過
酸化物を誘発分解し、これによって生じた過酸化物ラジ
カルが空気中の酸素と結合することによって消失するた
め、ポリオレフィンの架橋がさほど上がらず、結果とし
て、充分な表面平滑性の得られない場合がある。そこ
で、電子線の照射を低酸素濃度雰囲気中で行なうことに
より、安定して、外観平滑性に優れ、物性の良好な発泡
体を得ることができる。
【0013】本発明は、これらの知見に基づいて完成す
るに至ったものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、有機過酸化物および熱分解型発泡剤を含有するオレ
フィン系樹脂組成物シートに、50〜400keVの低
電圧電子線を、1000ppm以下の酸素濃度雰囲気中
照射して表層を架橋し、しかる後、加熱して有機過酸
化物による化学架橋および熱分解型発泡剤による分解発
泡を行なうことを特徴とするオレフィン系樹脂架橋発泡
体の製造方法が提供される 下、本発明について詳述
する。
【0015】(架橋・発泡方法) 本発明においては、有機過酸化物および熱分解型発泡剤
を含有する発泡性オレフィン系樹脂組成物シートに、先
ず、50〜400keV、好ましくは100〜300k
eVの低電圧電子線を照射する。低電圧電子線の照射に
より、表面層に存在する有機過酸化物を分解させて活性
を消去し、かつ、表面層のオレフィン系樹脂に必要量の
架橋が起こる程度の比較的高線量をシートの両面に照射
する。線量は、使用するオレフィン系樹脂の種類にもよ
るが、通常、1〜10Mrad、好ましくは2〜6Mr
adである。
【0016】電子線照射は、酸素濃度が1000ppm
以下、好ましくは400ppm以下で行う。低酸素濃度
とするためには、通常、不活性ガスを電子性照射帯域に
導入する。不活性ガスとしては、例えば、窒素、ヘリウ
ム、アルゴン等を挙げることができるが、コストの面か
ら窒素ガスが好ましい。低電圧電子線の照射により生じ
たポリオレフィンラジカルが、表面層に存在する有機過
酸化物を誘発分解して過酸化物ラジカルを発生させる
が、低酸素濃度雰囲気とすることにより、このラジカル
は酸素と結合することが抑制ないしは防止され、新たに
ポリオレフィン系樹脂から水素を引き抜くことにより、
オレフィンラジカルを発生させて架橋反応が進行するも
のと推定される。
【0017】かくして、シートの表層を発泡に必要な粘
度となる架橋度(ゲル分率で10〜40%)にして、加
熱発泡時の破泡を防止する。次いで、加熱し熱分解型発
泡剤を分解させて発泡させる。その際、有機過酸化物の
大部分は、シートの内層部にあって、低電圧電子線の照
射によっては分解されていないため、十分な架橋反応が
進行する。以上により、発泡体表面の破泡をなくし、平
滑美麗な発泡体を得ることができる。また、シート内層
部の有機過酸化物は、低電圧電子線の影響を受けないた
め、有機過酸化物の量や種類を変化させることにより、
発泡体の平均架橋度を調整することができる。
【0018】上記方法では、必要な電子線の透過は、限
られた表層部分のみで、内層への透過は不要なため、厚
物の生産も可能である。また、組成物の異なるシートを
積層する必要がないため、貼り合わせ層や発泡前の架橋
度に明確な界面が存在せず、発泡時の層間における剥離
や大気泡発生が全くない。しかも、表層の破泡を防止す
る電子線照射架橋を施こすことにより、発泡性樹脂組成
物シートの熱に対する形状保持性が発現し、発泡前に有
機過酸化物を一部分解して予備架橋する工程をとらなく
ても、発泡オーブンの中に直接導入し、発泡と同時に有
機過酸化物で架橋することができ、生産性も高くなる。
【0019】本発明の方法において、電子線照射時の加
速電圧50〜400keVに限定され、好ましくは1
00〜300keVである。50keV未満では電子線
の透過厚味が薄過ぎて、表層での破泡を十分防止するこ
とができず、逆に、400keVを越えると、電子線が
樹脂組成物シートの比較的内層にまで透過し、有機過酸
化物の分解や前記反応の競合により内層の架橋度上昇へ
の妨害になる。
【0020】発泡性オレフィン系樹脂樹脂シートの厚味
は、通常、0.5mm以上、好ましくは1mm以上とす
る。低電圧電子線を照射して架橋する表層の厚味は、通
常、0.1〜0.5mm、好ましくは0.1〜0.3m
m程度である。厚味が0.5mm未満のシートでは内層
全体にわたって有機過酸化物への電子線の影響を生じ、
目的を達成することが困難である。
【0021】本発明の方法において、分子構造中にベン
ゼン環を有しない非芳香族系の有機過酸化物を用いる
と、ベンゼン環による電子線のエネルギー吸収がないた
め、上記の効果を一層有効にすることができる。
【0022】また、加熱発泡時の架橋の進行をはやめ、
発泡体内層の部分的破泡を防止し、気泡の安定化と独立
気泡率をより一層上昇させるためには、分解半減期が1
分である温度が140℃〜180℃の有機過酸化物と、
120〜140℃の低温分解型有機過酸化物を少量、望
ましくは0.4重量部以下併用することが効果的であ
る。
【0023】(オレフィン系樹脂) 本発明で使用するオレフィン系樹脂としては、例えば、
低密度ポリエチレン、中〜高密度ポリエチレン、直鎖状
低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ブテン−プロピ
レン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−エチレン共重合
体、エチレン−アクリレート共重合体等を挙げることが
でき、これらはそれぞれ単独または混合して使用でき
る。
【0024】(有機過酸化物) 本発明で使用できる有機過酸化物の具体例について、分
解半減期が1分である温度と共に示す。 2,4−ジク
ロロベンゾイルペルオキシド(121℃)、ベンゾイル
ペルオキシド(130℃)、1,1−ジ(t−ブチルペ
ルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン
(148℃)、n−ブチル−4,4−ジ(t−ブチルペ
ルオキシ)バレレート(166℃)、ジクミルペルオキ
シド(171℃)、α,α′−ビス(t−ブチルペルオ
キシイソプロピル)ベンゼン(175℃)、2,5−ジ
メチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン
−3(179℃)、t−ブチルペルオキシクメン(17
6℃)等。
【0025】これらの有機過酸化物は、単独または2種
以上混合して使用できる。これらの中でも、非芳香族系
の1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−
トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ジ
(t−ブチルペルオキシ)バレレート、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3
等が、ベンゼン環による電子線の吸収が少ないため、よ
り効果的である。有機過酸化物の添加量は、オレフィン
系樹脂100重量部に対し、通常、0.4〜2.0重量
部、好ましくは0.6〜1.5重量部である。
【0026】(熱分解型発泡剤) 発泡剤としては、例えば、アゾジカルボンアミド、オキ
シビスベンゼンスルホニルヒドラジド等、熱で分解し、
気泡を発生する熱分解型発泡剤を用いる。所望の発泡度
により添加部数を変化して使用するが、一般的には、オ
レフィン系樹脂100重量部に対し、2.5〜25重量
部である。
【0027】(その他添加剤) 本発明で使用するオレフィン系樹脂組成物には、所望に
より、発泡剤の分解性を改善する脂肪酸の金属塩や亜鉛
華等の発泡助剤、トリメチロールプロパントリメタクリ
レートやジビニルベンゼン等の架橋助剤、抗酸化剤、着
色剤、難燃剤、充填材等各種の添加剤を加えることがで
きる。
【0028】
【実施例】以下、本発明について、実施例および比較例
を挙げて具体的に説明する。 <物性の測定方法> 架橋度: 架橋度は、発泡体を少量切りとり、それを120℃のキ
シレン中に24時間浸漬放置後、未溶解残分を取り出
し、80℃で8時間真空乾燥後の重量をはかり、最初の
発泡体の重さに対する比を計算して示した。
【0029】外観状況: 得られた発泡体の表層を目視により観察し、次の5段階
で評価した。 ◎:平滑美麗性が極めて優れている。 〇:平滑美麗性に優れている。 △:平滑美麗性が良好である。 ×:平滑性が悪く、表面が粗雑である。
【0030】[実施例1〜4、比較例1〜3] 低密度ポリエチレン樹脂(MI 2.5、密度0.92
2)100重量部に対して、発泡剤としてアゾジカルボ
ンアミド15重量部、発泡助剤として亜鉛華1.5重量
部、および有機過酸化物(ジクミルペルオキド)を表1
に示す割合で添加し、ヘンシェルミキサーで均一混合し
た後、65mmφの一軸押出機(L/D=26)に投
入、T−ダイよりシート状に吐出して、厚味2mm、幅
450mmのシートを成形した。押出機の温度条件は、
配合物投入側より130℃、135℃、140℃、金型
は125℃で、押出量は30kg/時間であった。
【0031】しかる後、該シートに自己シールド型低電
圧小型電子線照射機で、窒素雰囲気下(酸素濃度200
ppm)、電圧200eV、表に示す線量でシート
の両面を照射し、次いで約230℃の加熱オーブン中に
投入して、厚味約7mm、幅約800mm、発泡倍率約
30倍の発泡シートを作成した。結果を表に示す。
【0032】また、比較のため、空気中で電子線を照射
した場合、およびシートの表面を照射せず、有機過酸化
物のみで架橋させた場合についても、表に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、発泡前のシート表面に
破泡を防止する架橋を行なうことにより、平滑美麗な発
泡体を得ることができる。
【0035】また、本発明の方法によれば、電子線の影
響をけるのはシートの表層のみで、内層部の有機過酸
化物は影響を受けないため、内層の有機過酸化物濃度を
高めて架橋度を上昇させることができ、耐熱性が要求さ
れる用途にも対応できる。また、内層部への電子線の透
過は必要ないから、厚物の生産も可能である。
【0036】さらに、表層を低電圧電子線で照射後のシ
ートは、発泡オーブンで直接有機過酸化物架橋および熱
分解型発泡剤による発泡ができるため、生産性に優れて
いる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機過酸化物および熱分解型発泡剤を含
    有するオレフィン系樹脂組成物シートに、50〜400
    keVの低電圧電子線を、1000ppm以下の酸素濃
    度雰囲気中で照射して表層を架橋し、しかる後、加熱し
    て有機過酸化物による化学架橋および熱分解型発泡剤に
    よる分解発泡を行なうことを特徴とするオレフィン系樹
    脂架橋発泡体の製造方法。
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