JP2005089959A - 壁紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】発泡適性粘度の温度範囲を広くし生産を安定させ、また、表面が傷付いたり、へこんだりせず、拭き掃除などで強く擦っても、樹脂層が凝集破壊しないようにする。
【解決手段】繊維質基材シート上に、装飾処理が施されている発泡剤入りのポリオレフィン系樹脂による発泡体層が積層された壁紙について、発泡体層はポリオレフィン系樹脂を電子線等の電離放射線を照射して架橋させてから発泡させて、架橋された発泡体層とし、装飾処理は発泡体層の表面、裏面、表裏両面、或いは層間に印刷法で形成した模様による装飾層とする。発泡体層と装飾層の間に易接着層を設けたり、装飾層上に保護層を設けたりするのも良い。
【選択図】 図1

Description

本発明は、建築物の内装材、特に壁装材として好適に用いられる化粧シートに関するものである。
従来、斯かる用途に用いる化粧シートとしては、主に下記の壁紙が知られている。
紙基材の上に塩化ビニル樹脂を形成したいわゆる塩化ビニル壁紙が広く利用されている。しかし、近年塩化ビニルを使用しない化粧シートが考えられており、発泡させたポリオレフィンを用いた化粧シートが提案されている。
これらは印刷を施した基材シートの上に、発泡剤を混入したポリオレフィン樹脂を溶融押し出しコートし積層するか、別途Tダイ押し出し法によりシーティングしておき、後からドライラミネートまたは熱ラミネートにて基材シートに貼り合わせる方法をとっている。
このような化粧シートにあっては、発泡体表面が傷付きやすいという問題点があった。
また、ポリオレフィンは結晶性高分子のため、発泡適性粘度の温度範囲が狭くなり、生産が安定しないという問題点があった。
上記の問題点を解決するために、本発明においては、繊維質基材シート上に、発泡剤入りのポリオレフィン系樹脂組成物を積層し、発泡適性粘度の温度範囲を広くするために、電子線等の電離放射線を照射して架橋させてから、加熱発泡させることにした。それにより、生産は安定した上に、表面の発泡シートは電子線で架橋されているので、硬く表面が傷付かなくなった。
尚、此処で電離放射線とは電磁波又は荷電粒子線のうち分子を重合、架橋し得るエネルギー量子を有するものを意味し、通常紫外線、電子線が用いられる。紫外線源としては超高圧水銀燈、高圧水銀燈、低圧水銀燈、カーボンアーク、ブラックライトランプ、メタルハライドランプ等の光源を用いる。電子線源としてはコックロフトワルトン型、バンデグラフ型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、或いは直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器を用い。100〜1000keV好ましくは100〜300keVのエネルギーを持つ電子を照射する。
そして、下記の4つの発明をするに至った。
(1)繊維質基材シート上に、装飾処理が施されている発泡剤入りのポリオレフィン系樹脂による発泡体層が積層されている壁紙であって、前記発泡体層は、前記ポリオレフィン系樹脂を電子線等の電離放射線を照射して架橋させてから発泡させた、架橋された発泡体層であり、前記装飾処理は、前記発泡体層の表面、裏面、表裏両面、或いは層間に印刷法で形成された模様による装飾層である壁紙。
(2)上記(1)に於いて、発泡体層と装飾層の間に易接着層を設けた壁紙。
(3)上記(2)に於いて、繊維質基材シート上に、発泡体層、易接着層、装飾層が、この順に積層された壁紙。
(4)上記(3)に於いて、繊維質基材シート上に、発泡体層、易接着層、装飾層、保護層が、この順に積層された壁紙。
本発明の壁紙は、繊維質基材シート上に、発泡剤入りのポリオレフィン系樹脂組成物を積層し、発泡適性粘度の温度範囲を広くするために、電子線等の電離放射線を照射して架橋させてから、加熱発泡させた壁紙なので、生産は安定した上に、表面の発泡シートは電子線で架橋されているので、硬く表面が傷付いたり、へこんでしまうことがなくなった。また、ふきそうじなどで強くこすり、樹脂層が凝集破壊することもなくなった。
以下、本発明の実施の形態を図面も含めてより詳細に説明する。図1は、本発明による壁紙4の一実施例を示す断面図であり、図中、1は模様、2は発泡体層、3は繊維質基材シート、4は壁紙である。
請求項1において、架橋された発泡体層とは、発泡剤入りのポリオレフィン系樹脂の塗布層に電子線等の電離放射線を照射して架橋させてから、加熱発泡させることによって形成されるものである。
壁紙4としては、実施例1で代表される図1のようなもの以外にも色々ある。例えば、実施例2で代表される図2のような壁紙15は、繊維質基材シート14上に、エンボス加工された発泡体層13が積層され、このエンボス凹部にワイピングインキ12があり、凸部に木目柄11があり、全体を保護層10で覆ったものとなっている。
繊維質基材シート上に、発泡剤入りのポリオレフィン系樹脂組成物を積層する方法としては、押し出しラミネート、2液硬化型ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂等の接着剤を用いたドライラミネート、ゾルコート等の手段が使える。そして、発泡剤入りのポリオレフィン系樹脂組成物の積層面に、発泡適性粘度の温度範囲を広くするために、電子線等の電離放射線を照射して架橋させてから、加熱発泡させることにした。
繊維質基材シートとしては、紙、不織布、織布が用いられる。ここで、紙としては、難燃紙、一般紙とも用いられる。難燃紙としては、紙の中に難燃剤を含有した紙のことである。
難燃剤としては、尿素、アンモニウム化合物等の窒素化合物、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等結晶水を持つ物質、自消性を有するリンまたはハロゲン元素を含む難燃剤が適している。特に水酸化マグネシウム等結晶水を持つ物質を多量に配合することにより、燃焼分解時に結晶水の気化熱で難燃化を図るものである。
不織布としては、湿式不織布、乾式不織布がある。湿式不織布としては、抄紙式、乾式不織布としては、接着剤式、機械結合式(ニードルパンチ、ステッチボンド)、スパンボンド式がある。具体的には、不織布として、レーヨン紙、パルプを混抄したもの、和紙、ガラス不織布、石綿不織布、ポリエステル不織布などが用いられる。
本発明におけるポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・ブテン−1共重合体、ポリプロピレン、プロピレン・ブテン−1共重合体、ポリブテン−1、ブテン−1・プロピレン・エチレン・3元共重合体、ブテン−1・ヘキセン−1・オクテン−1・3元共重合体、ポリメチルペンテン、或いは特開平6−16832号公報或いは、特公平6−23278号公報等に記載のオレフィン系エラストマー等が使用される。これらの樹脂は、単独でも、2種以上混合しても良い。
これらポリオレフィン系樹脂はそれ自体でも用いられるが、ポリオレフィン樹脂に柔軟性、耐衝撃性、易接着性を付与する為に、好ましくは各種ゴム類を添加する。ゴム類としては、ジエン系ゴム、水素添加ジエン系ゴム、オレフィンエラストマー等であるが、中でも水素添加ジエン系ゴムが好ましい。
水素添加ジエン系ゴムは、ジエン系ゴム分子の二重結合の少なくとも一部分に水素原子を付加させてなるもので、本発明においてはポリオレフィン系樹脂の改質材として、使用される。ポリオレフィン系樹脂の結晶化を抑え、柔軟性、透明性をアップさせる役割がある。又一般にポリオレフィン系樹脂にジエン系ゴムを添加するとジエン系ゴムの二重結合の為、耐候性・耐熱性はジエン系ゴム無添加のポリオレフィン系樹脂より低下するが、本発明では、ジエン系ゴムの二重結合を水素で飽和させるため、ポリオレフィン系樹脂の耐候性、耐熱性の低下も無く良好なものとなる。
ジエン系ゴムとしては、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、プロピレン・ブタジエンゴム、アクリロニトリル・ブタジエンゴム、アクリロニトリル・イソプレンゴム、スチレン・ブタジエンゴム等が有る。本発明の目的からは特にスチレン・ブタジエンゴムが好ましい。添加量としては、ポリオレフィン樹脂100重量部に対し、1〜90重量部程度とする。
次に、発泡体層とするには、例えば、前記したポリオレフィン系樹脂のプラスチゾル、又はオルガノゾル等の組成物に起泡剤を添加し、プラネタリーミキサー等の攪拌機で攪拌して機械的に発泡させるか、或いはアゾジカーボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、パラトルエンスルホニルヒドラジド、オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド等のスルホニルヒドラジド系化合物、N,N′−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ化合物、炭酸アンモニウム、ソジウムボロンハイドライト、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム等の熱分解型発泡剤、或いはアクリロニトリル、(メタ)アクリル酸メチル等からなる樹脂皮殻にヘキサン、ヘプタン、ブタン、空気等の熱膨張性気体を内包させたマイクロカプセル型発泡剤を単独、又は二種以上混合したものを樹脂100重量部に対して1〜10重量部程度添加し、発泡剤を加熱分解して発泡させる方法等による。
熱分解型発泡剤を用いて発泡体層とする場合には、該発泡剤とともに必要に応じて発泡促進剤を添加することができる。発泡促進剤は使用する熱分解型発泡剤の熱分解、気体発生反応を促進する物質を使用する。例えば、発泡剤にアゾジカーボンアミド等のアゾ化合物を用いた場合は、発泡促進剤として二塩基性硫酸鉛、三塩基性硫酸鉛、三塩基性マレイン酸鉛、二塩基性フタル酸鉛、ステアリン酸鉛、亜鉛華、尿素、シュウ酸、エタノールアミン等を単独、又は二種以上混合して用いることができる。また、発泡剤にN,N′−ジニトロソペンタメチレンテトラミンを用いた場合は、発泡促進剤としてシュウ酸、サリチル酸、無水フタル酸、尿素、エチレングリコール、ホウ酸、安息香酸等を単独、又は二種以上混合して用いることができる。
以上の発泡体層の発泡倍率は3〜10倍の範囲内であることが好ましい。その理由としては、3倍未満であるとエンボッシングの効果が少なくなり、意匠性に乏しいからである。また、10倍を超えると発泡される樹脂の破断伸度以上になり、パンク現象がみられるからである。
前記ポリオレフィン系樹脂には、無機充填剤を入れて増量効果を持たせたり、難燃剤を入れて難燃性を付与した発泡体層にすることもできる。無機充填剤としては、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、クレー、タルク等の粉末やマイカ、シリカ、アルミナ、ケイソウ土、ケイ砂、シラスバルーンのような無機質中空体などである。
難燃剤としては、尿素等の窒素化合物、水酸化マグネシウム等結晶水を持つ物質、自消性を有するリンまたはハロゲン元素を含む難燃剤が適している。特に水酸化マグネシウム等結晶水を持つ物質を多量に配合することにより、燃焼分解時に結晶水の気化熱で難燃化を図るものである。また、ポリオレフィン系樹脂に、窒素化合物とリン化合物からなる混合難燃化合物が25〜100重量部配合されていると好ましい。その理由としては、ポリオレフィンとの相溶性が良好となり、熱安定性も良くなるからである。
装飾処理を施すこととして、前記発泡体層表面に図1のように、直接模様を印刷したりすることも可能であるが、インキと発泡体層との接着力を、より強固なものにする必要がある場合には、発泡体層の表面に易接着層の塗布、コロナ放電処理、プラズマ処理等の易接着処理を施すと良い。
ここで、易接着層(プライマー層、或いはアンカー層とも云う)としては、アクリル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリウレタン、塩素化ポリプロピレン、塩素化ポリエチレンが使用されるが、特にアクリルや塩素化ポリプロピレンが望ましい。
アクリルとしては、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸プロピル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル・(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、(メタ)アクリル酸エチル・(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸メチル共重合体、スチレン・(メタ)アクリル酸メチル共重合体等の(メタ)アクリル酸エステルを含む単独又は共重合体からなるアクリル樹脂のことである。但し、此処で(メタ)アクリルとはアクリル又はメタアクリルを意味するものとし以下同様である。
ポリウレタンとはポリオール(多価アルコール)を主剤とし、イソシアネートを架橋剤(硬化剤)とする組成物である。
ポリオールとしては、分子中に2個以上の水酸基を有するもので、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール等が用いられる。
又、イソシアネートとしては、分子中に2個以上のイソシアネート基を有する多価イソシアネートが用いられる。例えば、2−4トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、4−4ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート、或いはヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂肪族(乃至は脂環族)イソシアネートが用いられる。
本発明の壁紙4に装飾処理を施す方法として、上記発泡体層2に顔料を添加して透明着色又は不透明着色を施す方法が挙げられる。
添加する顔料としては、チタン白、亜鉛華、弁柄、朱、群青、コバルトブルー、チタン黄、黄鉛、カーボンブラック等の無機顔料、イソインドリノン、ハンザイエローA、キナクリドン、パーマネントレッド4R、フタロシアニンブルー、インダスレンブリーRS、アニリンブラック等の有機顔料(或いは染料も含む)、アルミニウム、真鍮、等の金属顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の箔粉からなる真珠光沢(パール)顔料等であり、用途に応じて、透明着色顔料か不透明着色顔料かのいずれかを選択する。これらは、粉末、或いは鱗片状箔片として添加、分散せしめられる。
また、本発明の壁紙4に装飾処理を施す他の方法としては、例えば図1や図2のように、発泡体層に装飾層(模様1、木目柄11)を設ける方法が挙げられる。装飾層は印刷や、金属薄膜を積層することにより形成することができる。印刷法としては、グラビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷、転写シートからの転写印刷等公知の印刷法を用いインキ(或いは塗料)にて模様1を形成する。
模様1(柄)としては、木目模様、石目模様、布目模様、皮絞模様、幾何学図形、文字、記号、或いは全面ベタ等がある。模様は発泡体層の表面、裏面、表裏両面、或いは層間に設ける。
装飾層用のインキ(図2のワイピングインキ12も含む)或いは塗料としては、バインダー(ベヒクル)として、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等の塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル、酢酸ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、セルロース系樹脂、等を用い、一種又は二種以上混合して用いる。これに前記に列挙した様な公知の顔料を添加した物を用いる。図2の保護層10は、顔料を含まない装飾層のインキと同じ成分である。
図1のように、発泡体層に直接印刷する場合は、バインダーとしてアクリル、塩素化ポリオレフィン、ポリウレタン等が接着性の点で好ましいが、易接着プライマーを適当に選択して層形成すれば、其の他のバインダーを用いても十分な接着性を与える。
装飾層を金属薄膜によって形成する場合、金属薄膜を全面又は部分的にパターン状に積層する方法が挙げられる。金属薄膜は、アルミニウム、クロム、金、銀、銅等の金属を用い、真空蒸着、スパッタリング等の方法で製膜する。或いはこれらの組み合わせでも良い。該金属薄膜は、全面に設けても、或いは、部分的にパターン状に設けても良い。
次に、装飾層を艶調整層にしてもよい。艶調整層とは、発泡体層の表面に、好ましい艶を与えるものであって、適宜のベヒクルを用いた塗料を塗布することにより形成できる。ベヒクルとしては、前記した装飾層に用いられるインキのベヒクルと同じである。艶調整層を形成する塗料には、通常適量の艶消し剤を分散させて、所望の艶消し度を与えるが、艶消し剤を全く含まないグロス(光沢)タイプの塗料を用いることもある。使用できる艶消し剤は、マイカ、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、ケイソウ土、ケイ砂、シラスバルーンのような無機質中空体などである。
本発明の壁紙4において、より良好な耐候性(耐光性)を付与するために、必要に応じて発泡体層や保護層中に、紫外線吸収剤、及び/又は光安定剤を添加することができ、その添加量は紫外線吸収剤、光安定剤とも通常0.5〜10重量%程度であるが、一般的には紫外線吸収剤と光安定剤とを併用するのが好ましい。
紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン、サリチル酸エステル等の有機物、又は0.2μm径以下の微粒子状の酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化チタン等の無機物を用いることができる。光安定剤としては、ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケート等のヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤、ピペリジン系ラジカル捕捉剤等のラジカル捕捉剤を用いることができる。
壁紙4を貼りつけるための被着材としては、例えば石膏ボード、パーライトボード、襖、扉等の平板、曲面板等の板材、立体形状物品〔成形品〕等の各種形状の物品が対象となる。
これら各種被着材への積層方法としては、例えば、
(1)接着剤層を間に介して被着材に加圧ローラーで加圧して積層する方法、
(2)被着材の表面に壁紙4を間に接着剤層を介して対向乃至は載置し、被着材(成形品)側からの真空吸引による圧力差により壁紙4を成形品表面に積層する、所謂真空プレス積層方法、
(3)円柱、多角柱等の柱に、壁紙4を間に接着剤層を介して供給しつつ、複数の向きの異なるローラーにより、柱状体を構成する複数の側面に順次壁紙4を加圧接着して積層してゆく、所謂ラッピング加工方法等がある。
特に、壁紙4を凹凸立体物に貼り合わせる方法としては、前記方法のうち、ラッピング加工法が好ましい。
本発明の壁紙4は、所定の成形加工等を施して、各種用途に用いる。例えば、壁、天井、床等建築物の内装、窓枠、扉、手摺等の建具の表面化粧、家具又は弱電・OA機器のキャビネットの表面化粧、自動車、電車等の車輛内装、航空機内装、窓硝子の化粧等の用途が挙げられる。
以下、本発明の実施例について詳細に説明する。
〔実施例1〕
ポリプロピレン樹脂(ノーブレン AH−561 住友化学株式会社製)に、発泡剤としてアゾジカーボンアミド、発泡促進剤として二塩基性硫酸鉛を添加して、混練、200〜220°Cに加熱して溶融させたものをTダイから押し出して、上質紙(繊維質基材シート)上に積層した。次に、このポリプロピレン樹脂層側から電子線を照射して架橋させた。そして、この架橋されたポリプロピレン樹脂層の表面に、2液硬化型ポリエステル系インキ(FPGR 昭和インク工業所製)を用いて石目柄印刷をグラビア印刷法にて行った後、230°Cで加熱して、ポリプロピレン樹脂層を5倍に発泡させた。電子線で架橋させることにより、ポリプロピレンの発泡適性粘度の温度範囲が広くなり、生産が安定した上に、表面の発泡体層は、電子線で架橋されているので、硬く表面が傷付かなくなった。
〔実施例2〕
ポリプロピレン樹脂(ノーブレン AH−561 住友化学株式会社製)に、発泡剤としてアゾジカーボンアミド、発泡促進剤として二塩基性硫酸鉛を添加して、混練、200〜220°Cに加熱して溶融させたものをTダイから押し出して、上質紙(繊維質基材シート)上に積層した。次に、このポリプロピレン樹脂層側から電子線を照射して架橋させた。そして、この架橋されたポリプロピレン樹脂層の表面を、230°Cで加熱して、ポリプロピレン樹脂層を5倍に発泡させた。次にその発泡体層に加熱エンボスにより木目導管状エンボスを施した。さらにこのエンボスの凹部に黒色のワイピングインキを埋めこんだ。次に、発泡体層のエンボス凸部に、2液硬化型ポリエステル系インキ(FPGR 昭和インク工業所製)を用いてチークの木目柄を3色刷りでグラビア印刷法にて行った後、透明アクリル系樹脂層をグラビアコーティングにより形成した。電子線で架橋させることにより、ポリプロピレンの発泡適性粘度の温度範囲が広くなり、生産が安定した上に、表面の発泡体層は、電子線で架橋されているので、硬く表面がへこんだりしなかった。
本発明による壁紙の一例を示す断面図である。 本発明による壁紙の一例を示す断面図である。
符号の説明
1 模様
2 発泡体層
3 繊維質基材シート
4 壁紙
10 保護層
11 木目柄
12 ワイピングインキ
13 発泡体層
14 繊維質基材シート
15 壁紙

Claims (4)

  1. 繊維質基材シート上に、装飾処理が施されている発泡剤入りのポリオレフィン系樹脂による発泡体層が積層されている壁紙であって、
    前記発泡体層は、前記ポリオレフィン系樹脂を電子線等の電離放射線を照射して架橋させてから発泡させた、架橋された発泡体層であり、
    前記装飾処理は、前記発泡体層の表面、裏面、表裏両面、或いは層間に印刷法で形成された模様による装飾層である、壁紙。
  2. 発泡体層と装飾層の間に易接着層を設けた、請求項1記載の壁紙。
  3. 繊維質基材シート上に、発泡体層、易接着層、装飾層が、この順に積層された、請求項2記載の壁紙。
  4. 繊維質基材シート上に、発泡体層、易接着層、装飾層、保護層が、この順に積層された、請求項3記載の壁紙。
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