JP5077392B2 - 壁紙 - Google Patents

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Description

本発明は、建築物の内装材、特に壁装材として好適に用いられる壁紙に関する。
従来、建築物の内装材等に使用されている壁紙としては、紙基材の上に塩化ビニル樹脂を形成したいわゆる塩化ビニル壁紙が広く利用されている。ところが、近年では塩化ビニルを使用しない化粧シートが考えられており、発泡させたポリオレフィンを用いた化粧シートが提案されている。
これらは印刷を施した基材シートの上に、発泡剤を混入したポリオレフィン樹脂を溶融押し出しコートし積層するか、別途Tダイ押し出し法によりシーティングしておき、後からドライラミネート又は熱ラミネートにて基材シートに貼り合わせる方法をとっている。
ところが、上記のポリオレフィン系の発泡体層を有する壁紙は、一般に表面強度が低い。そのため、表面強度を補強するために、発泡体層上からポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム等を積層したり、あるいはアクリルエマルション等によるコーティング処理を別途に施す必要がある。
それに対し、上記のような補強を別途に施すことなく、表面強度を改善する方法が知られている。これは、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂層に電子線を照射することにより架橋する方法である(特許文献1)。
特開平10−193538号公報
しかしながら、上記方法は、オレフィン系のものであればいずれも架橋発泡が良好とされているが、実際はそうではない。その点において、樹脂の種類、物性等についてさらなる改善が必要である。
また、前記の特許文献1の実施例のものでは、表面強度の向上は図れるものの、別の問題が生じる。すなわち、紙/押出し樹脂層のラミネート原反の段階でカール現象を起こし、印刷加工等を行うことが困難になる。特に、2色以上の重ね塗り等の処理は不可能になる。
しかも、壁紙として製品化(色印刷なし、1色印刷製品)された後は、施工時に生じる紙の伸張に発泡樹脂層の伸びが追従せず、壁面に貼った後に壁紙端部が反り返ることがある。
従って、本発明は、優れた表面強度を有するとともに、加工性が良好な壁紙を提供することを主な目的とする。
本発明者は、上記の問題点を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の物性を有する発泡体層を形成することにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の壁紙に係る。
1. 繊維質基材シート上にポリオレフィン系樹脂発泡体層が積層されている壁紙を製造する方法であって、
前記発泡体層が、
(1) 前記発泡体層の200〜240℃における貯蔵弾性率及びTanδがそれぞれ1600〜18000Pa及び0.8〜2.0であり、
(2) 前記発泡体層の200〜240℃における損失弾性率及びTanδがそれぞれ1600〜18000Pa及び0.8〜2.0であって、以下の(i)〜(iii)の工程:
(i) 1)エチレン−酢酸ビニル共重合体、2)発泡剤及び3)架橋助剤を含む樹脂組成物を加熱し、Tダイ押し出しによって非発泡状態で前記繊維質基材シート上に積層することにより層を形成する工程、
(ii) 前記層を、電離放射線により架橋する工程、及び
(iii) 架橋した層を発泡する工程
をこの順に行うことにより製造されることを特徴とする壁紙の製造方法。
2. 前記(ii)工程と(iii)工程との間に、装飾処理を施す工程を含む、前記項1に記載の方法。
. 前記架橋助剤の一部又は全部が、アクリルモノマーである、前記項1又は2に記載の方法
. 前記エチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル成分が15〜30重量%である、前記項1〜3のいずれかに記載の方法
本発明の壁紙によれば、特定の物性を有するポリオレフィン系樹脂発泡体層を有することから、優れた表面強度とともに良好な加工性を発揮することができる。
本発明の壁紙の一例を示す図(断面図)である。 本発明の壁紙の一例を示す図(断面図)である。
本発明壁紙
本発明の壁紙は、繊維質基材シート上にポリオレフィン系樹脂発泡体層が積層されている壁紙であって、
(1)前記発泡体層が、1)エチレン−酢酸ビニル共重合体、2)発泡剤及び3)架橋助剤を含む樹脂組成物により形成されており、
(2)前記発泡体層の200〜240℃における貯蔵弾性率及びTanδがそれぞれ1600〜18000Pa及び0.8〜2.0であり、
(3)前記発泡体層の200〜240℃における損失弾性率及びTanδがそれぞれ1600〜18000Pa及び0.8〜2.0である、
ことを特徴とする。
繊維質基材シートとしては、例えば紙、不織布、織布等が用いられる。紙としては、難燃紙又は一般紙のいずれであっても良い。
難燃紙としては、紙の中に次のような難燃剤を含有させた紙である。難燃剤としては、例えば尿素、アンモニウム化合物等の窒素化合物、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の水酸化物(好ましくは水和物)のほか、自消性を有するリン又はハロゲン元素を含む難燃剤が適している。特に水酸化マグネシウム等のように結晶水を含む化合物を配合することにより、燃焼分解時に結晶水の気化熱によって好適に難燃化を図ることができる。
不織布としては、例えば湿式不織布、乾式不織布等がある。湿式不織布としては、例えば抄紙式がある。また、乾式不織布としては、例えば接着剤式、機械結合式(ニードルパンチ、ステッチボンド)、スパンボンド式等がある。より具体的には、不織布として、レーヨン紙、パルプを混抄したもの、和紙、ガラス不織布、石綿不織布、ポリエステル不織布等が用いられる。
ポリオレフィン系樹脂発泡体層は、
(1)前記発泡体層が、1)エチレン−酢酸ビニル共重合体、2)発泡剤及び3)架橋助剤を含む樹脂組成物により形成されており、
(2)前記発泡体層の200〜240℃における貯蔵弾性率及びTanδがそれぞれ1600〜18000Pa及び0.8〜2.0であり、
(3)前記発泡体層の200〜240℃における損失弾性率及びTanδがそれぞれ1600〜18000Pa及び0.8〜2.0である。
かかる要件(1)〜(3)を充足することにより、優れた表面強度を維持しつつ、良好な加工性を発揮することができる。逆に言えば、上記の要件のいずれかに欠ける場合には、表面強度が低下したり、あるいは前記したようなカール現象等が生じ、後の加工に支障を来すことになる。
前記発泡体層の主成分であるポリオレフィン系樹脂としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)及びエチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)の少なくとも1種である。EVAとしては、酢酸ビニル成分が15〜30重量%であることが望ましい。また、EMMAとしては、メタクリル酸メチル成分が15〜30重量%であることが望ましい。かかる範囲に設定することによって、より優れた表面強度を達成することができる。
なお、前記発泡体層は、本発明の効果を妨げない範囲内で他の樹脂が含まれていても良い。
本発明の発泡体層は、発泡倍率の限定は特にないが、通常は3〜7倍程度であれば良い。上記範囲であれば、所望の表面強度、加工性等をより確実に得ることができる。
本発明の発泡体層は、必要に応じて装飾処理が施されていても良い。例えば、エンボス加工等の公知の装飾処理が挙げられる。
また、本発明の壁紙の構成は、基本的には繊維質基材にポリオレフィン系樹脂発泡体層が積層されているものであるが、本発明の効果を妨げない範囲内で他の層(接着剤層、プライマー層等)が含まれていても良い。
壁紙の製法
本発明の壁紙の製造方法は、上記のような特性を有する発泡体層が形成できる限り限定されない。例えば、ポリオレフィン系樹脂、発泡剤及び架橋助剤を含む樹脂組成物により発泡体層を形成する工程を含む製造方法によって好適に本発明壁紙を製造することができる。
上記樹脂組成物のポリオレフィン系樹脂は、前記で示したものを1種又は2種以上で用いることができる。
発泡剤は、公知又は市販のものを使用することができる。例えば、アゾジカーボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物;パラトルエンスルホニルヒドラジド、オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド等のスルホニルヒドラジド系化合物;N,N′−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ化合物;炭酸アンモニウム、ソジウムボロンハイドライト、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム等の熱分解型発泡剤等を用いることができる。これらは1種又は2種以上で用いることができる。
発泡剤の添加量は、使用する発泡剤の種類、発泡方法等により適宜設定すれば良いが、一般的にはポリオレフィン系樹脂100重量部に対して1〜10重量部程度とすれば良い。
また、発泡剤とともに必要に応じて発泡促進剤を添加することができる。発泡促進剤は使用する熱分解型発泡剤の熱分解、気体発生反応を促進する物質を使用すれば良い。例えば、発泡剤としてアゾジカーボンアミド等のアゾ化合物を用いる場合は、発泡促進剤として二塩基性硫酸鉛、三塩基性硫酸鉛、三塩基性マレイン酸鉛、二塩基性フタル酸鉛、ステアリン酸鉛、亜鉛華、尿素、シュウ酸、エタノールアミン等を少なくとも1種用いることができる。また、発泡剤としてN,N′−ジニトロソペンタメチレンテトラミンを用いる場合は、発泡促進剤としてシュウ酸、サリチル酸、無水フタル酸、尿素、エチレングリコール、ホウ酸、安息香酸等を少なくとも1種用いることができる。
架橋助剤は、ポリオレフィン系樹脂を架橋するものであれば良く、用いるポリオレフィン系樹脂の種類等に応じて適宜選択すれば良い。本発明では、特にアクリルモノマー等を好適に用いることができる。
架橋助剤の添加量は、使用する架橋助剤の種類、所望の発泡体層の特性等に応じて適宜設定できるが、通常はポリオレフィン系樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部、特に1〜3重量部とすることが望ましい。
その他、必要に応じて上記樹脂組成物に添加剤を配合することができる。例えば、無機充填剤を入れて増量効果を付与したり、難燃剤を入れて難燃性を付与した発泡体層にすることもできる。
無機充填剤としては、例えば炭酸カルシウム、硫酸バリウム、クレー、タルク等の粉末(粒子)のほか、マイカ、シリカ、アルミナ、ケイソウ土、ケイ砂、シラスバルーンのような無機質中空体等が挙げられる。
難燃剤としては、例えば尿素等の窒素化合物、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の水酸化物(特に結晶水を持つ化合物)、自消性を有するリン又はハロゲン元素を含む難燃剤等が適している。特に水酸化物のような化合物を配合することにより、燃焼分解時に結晶水の気化熱で難燃化を図ることができる。また、ポリオレフィン系樹脂に、窒素化合物とリン化合物からなる混合難燃化合物が25〜100重量部配合されていると好ましい。その理由としては、ポリオレフィンとの相溶性が良好となり、熱安定性も良くなるからである。
繊維質基材上にポリオレフィン系樹脂発泡体層を形成する場合は、上記混練物を用い、公知の積層方法等に従って実施することができる。例えば、Tダイによる押出し法、カレンダー加工による方法、接着剤を用いるドライラミネートによる方法等のいずれも採用することができる。
形成された発泡体層(発泡前のもの)は、発泡に先立って電離放射線等による処理(架橋処理)を施すことが望ましい。例えば、繊維質基材シート上に上記樹脂組成物による層を形成し、電子線等の電離放射線を照射して架橋させることにより、後工程で発泡体を形成することになる未発泡樹脂層の材料特性を変化させる。これにより、所定の表面強度を有する発泡樹脂層を得ることができる。
なお、電離放射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち分子を重合・架橋し得るエネルギー量子を有するものを意味し、通常は紫外線、電子線等が用いられる。紫外線源としては、例えば超高圧水銀燈、高圧水銀燈、低圧水銀燈、カーボンアーク、ブラックライトランプ、メタルハライドランプ等の光源を用いることができる。また、電子線源としては、例えばコックロフトワルトン型、バンデグラフ型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、あるいは直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器を用れば良い。強度としては、通常50〜300keV程度、好ましくは100〜200keVのエネルギーをもつ電子を照射すれば良い。
次いで、発泡処理を行い、所定の発泡体層を形成する。発泡処理の方法は特に限定されず、公知の壁紙で採用されている方法に従えば良い。例えば、発泡する前の層を200〜300℃程度で加熱することにより実施することができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面を用いながらより詳細に説明する。図1は、本発明による壁紙4の一実施例を示す断面図であり、図中、1は模様、2は発泡体層、3は繊維質基材シート、4は壁紙である。
壁紙4としては、図1のようなもの以外にも種々のものが挙げられる。例えば、図2のような壁紙15は、繊維質基材シート14上に、エンボス加工された発泡体層13が積層され、このエンボス凹部にワイピングインキ12があり、凸部に木目柄11があり、全体を保護層10で覆ったものとなっている。
装飾処理を施す場合、前記発泡体層表面に対し、図1のように直接模様を印刷することも可能であるが、インキと発泡体層との接着力をより強固なものにする場合には、発泡体層の表面に易接着層の塗布、コロナ放電処理、プラズマ処理等の易接着処理を施すことが望ましい。
易接着層(プライマー層又はアンカー層ともいう)としては、例えばアクリル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリウレタン、塩素化ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン等を使用することができる。特に、特にアクリル、塩素化ポリプロピレン等が望ましい。
アクリルとしては、例えばポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸プロピル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル・(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、(メタ)アクリル酸エチル・(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸メチル共重合体、スチレン・(メタ)アクリル酸メチル共重合体等の(メタ)アクリル酸エステルを含む単独又は共重合体からなるアクリル樹脂のことである。但し、(メタ)アクリルとは、アクリル又はメタアクリルを意味するものとし、以下同様である。
ポリウレタンとはポリオール(多価アルコール)を主剤とし、イソシアネートを架橋助剤(硬化剤)とする組成物である。
ポリオールとしては、分子中に2個以上の水酸基を有するもので、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール等が用いられる。
また、イソシアネートとしては、分子中に2個以上のイソシアネート基を有する多価イソシアネートが用いられる。例えば、2−4トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、4−4ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート、或いはヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂肪族(乃至は脂環族)イソシアネートが用いられる。
本発明の壁紙4に装飾処理を施す方法としては、例えば上記発泡体層2に顔料を添加して透明着色又は不透明着色を施す方法が挙げられる。
顔料としては、公知又は市販のものを使用できる。例えば、チタン白、亜鉛華、弁柄、朱、群青、コバルトブルー、チタン黄、黄鉛、カーボンブラック等の無機顔料;イソインドリノン、ハンザイエローA、キナクリドン、パーマネントレッド4R、フタロシアニンブルー、インダスレンブリーRS、アニリンブラック等の有機顔料(染料も含む);アルミニウム、真鍮等の金属顔料;二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の箔粉からなる真珠光沢(パール)顔料等が挙げられる。これらは、用途に応じて、透明着色顔料又は不透明着色顔料のいずれかを選択することができる。これら顔料は、粉末又は鱗片状箔片として添加、分散すれば良い。
また、本発明の壁紙4に装飾処理を施す他の方法としては、例えば図1又は図2のように、発泡体層に装飾層(模様1、木目柄11)を設ける方法が挙げられる。装飾層は、印刷層、金属薄膜等を積層することにより形成することができる。印刷法としては、例えばグラビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷、転写シートからの転写印刷等の公知の印刷法を用い、インキ(或いは塗料)にて模様1を形成すれば良い。
模様1(柄)としては、例えば木目模様、石目模様、布目模様、皮絞模様、幾何学図形、文字、記号等のほか、或いは全面ベタ等がある。模様は発泡体層の表面、裏面、表裏両面、層間等に設けることができる。
装飾層用のインキ(図2のワイピングインキ12も含む)又は塗料については、バインダー(ベヒクル)として塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等の塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル、酢酸ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、セルロース系樹脂等を用いることができる。これらは1種又は2種以上混合して用いることができる。これに前記に列挙したような公知の顔料を添加した物を用いれば良い。図2の保護層10は、顔料を含まない装飾層のインキと同じ成分である。
図1のように、発泡体層に直接印刷する場合は、バインダーとしてアクリル、塩素化ポリオレフィン、ポリウレタン等が接着性の点で好ましいが、易接着プライマーを適当に選択して層形成すれば、その他のバインダーを用いても十分な接着性を得ることができる。
装飾層を金属薄膜によって形成する場合、金属薄膜を全面又は部分的にパターン状に積層する方法が挙げられる。金属薄膜は、アルミニウム、クロム、金、銀、銅等の金属を用い、真空蒸着、スパッタリング等の方法で製膜する。或いはこれらの組み合わせでも良い。金属薄膜は、全面に設けても良いし、部分的にパターン状に設けても良い。
装飾層は、艶調整層にしても良い。艶調整層とは、発泡体層の表面に所望の艶を与えるものであって、適宜のベヒクルを用いた塗料を塗布することにより形成できる。ベヒクルとしては、前記した装飾層に用いられるインキのベヒクルと同じである。艶調整層を形成する塗料には、通常適量の艶消し剤を分散させて、所望の艶消し度を与えるが、艶消し剤を全く含まないグロス(光沢)タイプの塗料を用いることもある。使用できる艶消し剤は、例えばマイカ、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、ケイソウ土、ケイ砂、シラスバルーンのような無機質中空体などである。
本発明の壁紙4において、より良好な耐候性(耐光性)を付与するために、必要に応じて発泡体層又はその保護層中に、紫外線吸収剤、及び/又は光安定剤を添加することができ、その添加量は紫外線吸収剤、光安定剤とも通常0.5〜10重量%程度であるが、一般的には紫外線吸収剤と光安定剤とを併用するのが好ましい。
紫外線吸収剤としては、例えばベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン、サリチル酸エステル等の有機物、あるいは0.2μm径以下の微粒子状の酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化チタン等の無機物を用いることができる。光安定剤としては、ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケート等のヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤、ピペリジン系ラジカル捕捉剤等のラジカル捕捉剤を用いることができる。
壁紙4を貼りつけるための被着材としては特に制限されず、例えば石膏ボード、パーライトボード、襖、扉等の平板、曲面板等の板材、立体形状物品〔成形品〕等の各種形状の物品が対象となる。
これら各種被着材への積層方法としては、例えば1)接着剤層を間に介して被着材に加圧ローラーで加圧して積層する方法、2)被着材の表面に壁紙4を間に接着剤層を介して対向乃至は載置し、被着材(成形品)側からの真空吸引による圧力差により壁紙4を成形品表面に積層する、所謂真空プレス積層方法、3)円柱、多角柱等の柱に、壁紙4を間に接着剤層を介して供給しつつ、複数の向きの異なるローラーにより、柱状体を構成する複数の側面に順次壁紙4を加圧接着して積層してゆく、所謂ラッピング加工方法等がある。
特に、壁紙4を凹凸立体物に貼り合わせる方法としては、前記方法のうち、ラッピング加工法が好ましい。
本発明の壁紙4は、所定の成形加工等を施して、各種用途に用いる。例えば、壁、天井、床等建築物の内装、窓枠、扉、手摺等の建具の表面化粧、家具又は弱電・OA機器のキャビネットの表面化粧、自動車、電車等の車輛内装、航空機内装、窓硝子の化粧等の用途が挙げられる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明の特徴を一層明確にする。但し、本発明の範囲は、実施例に限定されるものではない。
実施例1
発泡体層を形成する樹脂組成物として、エチレン−酢酸共重合体(住友化学製「5053」,MFR70,VA20)100重量部、炭酸カルシウム(白石工業製「ホワイトンH」)10重量部、二酸化チタン(デュポン製「R108」)20重量部、セル調整剤(アデカ製「OF101」)5重量部、発泡剤(永和化成製「ADCA#3」)3重量部、発泡剤(永和化成製「OBSH#5000」)1重量部及び架橋助剤(JSR製、アクリルモノマー)1重量部の混練物を用いた。
この混練物を120℃に加熱し、Tダイ押し出しによって非発泡状態で上質紙(繊維質基材シート)上に積層した。次に、この樹脂層側から電子線を照射した(175kv,5Mrad)。そして、この樹脂層の表面に、アクリル系インキ(大日精化製)を用いて石目柄印刷をグラビア印刷法にて行った後、加熱炉中にて230°Cで30秒間加熱し、前記樹脂層を5倍に発泡させることにより発泡体層を形成した。
参考例1
発泡体層を形成する樹脂組成物として、エチレン−酢酸共重合体(東ソー製「634」,MFR4.3,VA26)100重量部、炭酸カルシウム(白石工業製「ホワイトンH」)10重量部、二酸化チタン(デュポン製「R108」)20重量部、セル調整剤(アデカ製「OF101」)5重量部、発泡剤(永和化成製「ADCA#3」)3重量部及び発泡剤(永和化成製「OBSH#5000」)1重量部を含む混練物を用いた。
この混練物を用いてカレンダー加工によって非発泡状態で上質紙(繊維質基材シート)上に積層した。次に、この樹脂層側から電子線を照射した(175kv,3Mrad)。そして、この樹脂層の表面に、アクリル系インキ(大日精化製)を用いて石目柄印刷をグラビア印刷法にて行った後、加熱炉中にて230°Cで30秒間加熱し、前記樹脂層を5倍に発泡させることにより発泡体層を形成した。
比較例1
発泡体層を形成する樹脂組成物として、エチレン−酢酸共重合体(住友化学製「5053」,MFR70,VA20)100重量部、炭酸カルシウム(白石工業製「ホワイトンH」)10重量部、二酸化チタン(デュポン製「R108」)20重量部、セル調整剤(アデカ製「OF101」)5重量部、発泡剤(永和化成製「ADCA#3」)3重量部及び発泡剤(永和化成製「OBSH#5000」)1重量部の混練物を用いた。
この混練物を120℃に加熱し、Tダイ押し出しによって非発泡状態で上質紙(繊維質基材シート)上に積層した。次に、この樹脂層側から電子線を照射した(175kv,5Mrad)。そして、この樹脂層の表面に、アクリル系インキ(大日精化製)を用いて石目柄印刷をグラビア印刷法にて行った後、加熱炉中にて230°Cで30秒間加熱し、前記樹脂層を6倍に発泡させることにより発泡体層を形成した。
比較例2
発泡体層を形成する樹脂組成物として、エチレン−酢酸共重合体(東ソー製「634」,MFR4.3,VA26)100重量部、炭酸カルシウム(白石工業製「ホワイトンH」)10重量部、二酸化チタン(デュポン製「R108」)20重量部、セル調整剤(アデカ製「OF101」)5重量部、発泡剤(永和化成製「ADCA#3」)3重量部及び発泡剤(永和化成製「OBSH#5000」)1重量部を含む混練物を用いた。
この混練物を用いてカレンダー加工によって非発泡状態で上質紙(繊維質基材シート)上に積層した。次に、電子線照射を行うことなく、この樹脂層の表面に、アクリル系インキ(大日精化製)を用いて石目柄印刷をグラビア印刷法にて行った後、加熱炉中にて230°Cで30秒間加熱し、前記樹脂層を7倍に発泡させることにより発泡体層を形成した。
試験例1
各実施例及び比較例で得られた壁紙について、材料温度200℃及び240℃における貯蔵弾性率G’、損失弾性率G’’及びTanδをそれぞれ測定した。その結果を表1に示す。
Figure 0005077392

表1の結果からも明らかなように、物性値が本発明の範囲外である比較例1及び比較例2では、十分な表面強度が得られなかった。これに対し、本発明品は、所定の物性を満たし、表面強度も十分満足できるものであった。

Claims (4)

  1. 繊維質基材シート上にポリオレフィン系樹脂発泡体層が積層されている壁紙を製造する方法であって、
    前記発泡体層が、
    (1) 前記発泡体層の200〜240℃における貯蔵弾性率及びTanδがそれぞれ1600〜18000Pa及び0.8〜2.0であり、
    (2) 前記発泡体層の200〜240℃における損失弾性率及びTanδがそれぞれ1600〜18000Pa及び0.8〜2.0であって、以下の(i)〜(iii)の工程:
    (i) 1)エチレン−酢酸ビニル共重合体、2)発泡剤及び3)架橋助剤を含む樹脂組成物を加熱し、Tダイ押し出しによって非発泡状態で前記繊維質基材シート上に積層することにより層を形成する工程、
    (ii) 前記層を、電離放射線により架橋する工程、及び
    (iii) 架橋した層を発泡する工程
    をこの順に行うことにより製造されることを特徴とする壁紙の製造方法。
  2. 前記(ii)工程と(iii)工程との間に、装飾処理を施す工程を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記架橋助剤の一部又は全部が、アクリルモノマーである、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記エチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル成分が15〜30重量%である、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
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