JPH1190951A - 熱可塑性樹脂発泡体の製造方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂発泡体の製造方法

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JPH1190951A
JPH1190951A JP9254936A JP25493697A JPH1190951A JP H1190951 A JPH1190951 A JP H1190951A JP 9254936 A JP9254936 A JP 9254936A JP 25493697 A JP25493697 A JP 25493697A JP H1190951 A JPH1190951 A JP H1190951A
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thermoplastic resin
sheet
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foamable
foam
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JP9254936A
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English (en)
Inventor
Hidefumi Nagara
英史 長良
Yoshine Takeda
美稲 竹田
Michiaki Sasayama
道章 笹山
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シラン架橋樹脂を用いて押出、架橋、発泡工
程をインライン化しても十分な発泡倍率の発泡体を得る
ことのできる、熱可塑性樹脂発泡体の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 少なくともシラン架橋性熱可塑性樹脂と
熱分解型発泡剤を含む発泡性熱可塑性樹脂組成物を溶融
混練し、シート状物6に賦形する工程と、水溶時にその
水溶液が中性を示す両親媒性化合物を溶解させてなる熱
水2b中に上記シート状物を浸漬して架橋し、発泡性架
橋シート状物7を得る工程と、発泡性架橋シート状物7
を一対の無端ベルト3a間に供給して搬送するとともに
発泡性架橋シート状物を上記熱分解型発泡剤の分解温度
以上に加熱し、発泡させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂発泡
体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】緩衝材や断熱材として多く使用されてい
る高発泡ポリオレフィン系発泡体は、発泡時、発泡に適
した樹脂粘度を維持するために、架橋して使用すること
が多い。この架橋の方法としては、従来より、化学架橋
剤を用いる方法および電子線を用いる方法が実用化され
ている。
【0003】一方、ポリエチレン樹脂にシラン化合物を
グラフトしてなるシラン変成ポリエチレン樹脂を、水分
を含有する雰囲気中に曝して架橋させる、いわゆる水架
橋方法が、従来の電子線を用いる方法に比べて架橋の設
備費が著しく少なくてすむことから、様々な提案がなさ
れ、他の樹脂にも応用が試みられている。たとえば、特
開昭58−134132号公報等には、均一なセル構造
を有する機械的特性に優れた発泡体を得るための組成物
として、シラン変性プロピレン系樹脂粒状体、プロピレ
ン系樹脂粒状体及び分解型発泡剤を特定量を含む、水架
橋性の発泡性プロピレン系樹脂組成物が開示されてい
る。上記先行技術に記載のように、シラン架橋性熱可塑
性樹脂を含む樹脂組成物を架橋する場合、該樹脂組成物
を水分に接触させる必要があり、架橋速度を高めるため
に熱水に接触させる方法が用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例え
ば、シラン架橋樹脂発泡体を得る場合、シラン架橋性熱
可塑性樹脂組成物をシート状に賦形したものを単純に熱
水に浸漬した場合、シートの厚みにもよるが、架橋に1
時間〜1日程度の長時間を要する。そのため、該シラン
架橋性樹脂組成物の押出、架橋、発泡工程をインライン
化した場合、架橋ラインを非常に長くしなければなら
ず、短い架橋ラインを用いて発泡体を得ようとすると、
架橋が不十分なため、発泡倍率の小さな薄い発泡体しか
得られず、発泡倍率の大きな発泡体を得ようとすると、
全体としてのライン長が非常に長くなるという問題があ
った。
【0005】本発明は、上記の課題を解決し、シラン架
橋樹脂を用いて押出、架橋、発泡工程をインライン化し
ても十分な発泡倍率の発泡体を得ることのできる、熱可
塑性樹脂発泡体の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明(以
下、「本発明1」という)の熱可塑性樹脂発泡体の製造
方法は、少なくともシラン架橋性熱可塑性樹脂と熱分解
型発泡剤を含む発泡性熱可塑性樹脂組成物(以下、単に
「樹脂組成物」ということもある)を溶融混練し、シー
ト状物に賦形する工程と、水溶時にその水溶液が中性を
示す両親媒性化合物を溶解させてなる熱水中に上記シー
ト状物を浸漬して架橋し、発泡性架橋シート状物を得る
工程と、発泡性架橋シート状物を一対の無端ベルト間に
供給して搬送するとともに発泡性架橋シート状物を上記
熱分解型発泡剤の分解温度以上に加熱し、発泡させるも
のである。
【0007】本発明1に使用されるシラン架橋性熱可塑
性樹脂としては、従来より公知のシラン架橋性熱可塑性
樹脂を適宜用いることができ、例えば、シラン架橋性ポ
リエチレンやシラン架橋性ポリプロピレンなどのシラン
架橋性ポリオレフィンやシラン架橋性ポリスチレンなど
を挙げることができる。
【0008】本発明1に使用される熱分解型の化学発泡
剤としては、発泡体の製造に一般に用いられるものであ
れば特に限定されるものではなく、例えば、アゾジカル
ボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、N,N´−
ジニトロソペンタメチレンテトラミン、P,P´−オキ
シビスベンゼンスルホニルヒドラジド、アゾジカルボン
酸バリウム、トリヒドラジノトリアジンなどを挙げるこ
とができ、分解ピーク温度が鋭敏であるため、なかでも
アゾジカルボンアミドを用いることが好ましい。
【0009】上記熱分解型の化学発泡剤の添加量は、得
ようとする発泡体の発泡倍率により異なるが、少なすぎ
ると発泡倍率が小さい発泡体しか得られず、多すぎると
得られる発泡体が破泡しやすくなるため、シラン架橋性
熱可塑性樹脂を含む全熱可塑性樹脂100重量部に対し
て1〜25重量部が好ましい。
【0010】本発明1において使用される発泡性熱可塑
性樹脂組成物には、必要に応じてシラン架橋触媒が含ま
れていてもよい。上記シラン架橋触媒としては、シラン
架橋性熱可塑性樹脂の架橋反応を促進し得るものであれ
ば特に限定されるものではなく、例えば、ジブチル錫ジ
アセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジ
ラウレート、オクタン酸錫、オレイン酸錫、オクタン酸
鉛、2−エチルヘキサン亜鉛、オクタン酸コバルト、ナ
フテン酸鉛、カプリル酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛などを
挙げることができる。
【0011】本発明1において使用される発泡性熱可塑
性樹脂組成物には、さらに必要に応じて無架橋の熱可塑
性樹脂が含まれていてもよい。このような無架橋熱可塑
性樹脂としては特に限定されるものではなく、例えば、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩
化ビニル、酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体
などを挙げることができる。
【0012】本発明1の熱可塑性樹脂発泡体の製造方法
は、まず上記発泡性熱可塑性樹脂組成物を溶融混練し、
シート状物に賦形する。この際、賦形されるシート状物
が、厳密なシート状であってもよいが、突起部を有する
シートのような異型シートであってもよい。
【0013】発泡性熱可塑性樹脂組成物を溶融混練する
方法は、特に限定されるものではなく、例えば、一軸押
出機、二軸パラレル押出機などを用いて溶融混練する方
法を挙げることができる。
【0014】また、溶融混練後に、発泡性熱可塑性樹脂
組成物をシート状物に賦形する方法についても、特に限
定されるものではなく、例えば、Tダイから押し出され
た発泡性熱可塑性樹脂組成物を、所定のクリアランスを
有するように対向配置された一対の冷却回転ロール間に
通す方法などを挙げることができる。
【0015】本発明1の熱可塑性樹脂発泡体の製造方法
においては、上記賦形されたシート状物を、水溶時にそ
の水溶液が中性を示す両親媒性化合物を溶解させてなる
熱水中に上記賦形されたシート状物を浸漬して架橋し、
発泡性架橋シート状物を得る。
【0016】上記両親媒性化合物とは、一分子中に疎水
性部分と親水性部分とを併せ持っている化合物をいい、
例えば、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、
ヘキサデシルピリジニウムブロマイド等の長炭化水素鎖
を有する第四級アンモニウム塩;ミリスチン酸ナトリウ
ム、パルミチン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム
等の長炭化水素鎖を有するカルボン酸塩;ホスファチジ
ルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファ
チジルグリセロール等のリン脂質などを挙げることがで
きる。
【0017】なお、水溶時にその水溶液が中性を示す両
親媒性化合物なる表現において、水溶時に中性とは、p
Hが6〜8の範囲をいうものとする。シラン架橋性樹脂
が架橋する場合、通常、加水分解反応と縮合反応との2
段階の反応を伴う。pHが6より小さいと、加水分解反
応が妨げられることがあり、逆にpHが8より大きいと
縮合反応が妨げられることがあり、何れの場合において
も架橋反応が完結し難くなる。
【0018】両親媒性化合物を水に溶解させる際の両親
媒性化合物濃度は、臨界ミセル濃度以上にすることが好
ましい。臨界ミセル濃度とは、水中に両親媒性化合物の
ミセルが形成され始める濃度をいい、化合物に固有の値
である。臨界ミセル濃度以上の濃度で架橋させれば、臨
界ミセル濃度以上で水の表面張力が最低となり、シラン
架橋性樹脂組成物の濡れ性が最も高まるからである。従
って、両親媒性化合物を臨界ミセル濃度以上に溶解させ
れば、本発明による架橋速度増大効果が特に顕著とな
り、発泡体を製造する上で好ましい。
【0019】本発明1においては、上記両親媒性化合物
を溶解させてなる熱水中に発泡性熱可塑性樹脂組成物を
シート状物に賦形したものを浸漬することにより架橋反
応が進行するが、両親媒性化合物の作用によりシラン架
橋性樹脂組成物の表面の濡れ性が高められ、水分のシラ
ン架橋性樹脂組成物中への浸透速度が高められるので、
架橋反応速度が大幅に高められる。本願発明者の実験に
よれば、従来1時間〜1日要した架橋時間を30分以下
に短縮し得ることが確かめられている。
【0020】なお、上記両親媒性化合物を溶解させてな
る熱水には、必要に応じて架橋反応を阻害しない範囲内
で、エチレングリコール等を溶解させ、又は高圧化にて
熱水の沸点を上昇させ100℃以上の高温中で、賦形さ
れたシート状物を浸漬するとさらに架橋反応を促進する
ことができる。
【0021】本発明1の熱可塑性樹脂発泡体の製造方法
は、上記のようにして得られた発泡性架橋シート状物
を、一対の無端ベルト間に供給して搬送するとともに発
泡性架橋シート状物を上記熱分解型発泡剤の分解温度以
上に加熱し、発泡させるものである。
【0022】上記無端ベルトは特に限定されないが、そ
の材質については、高温の発泡性架橋シート状物が供給
されるため、さらに、発泡に際し、高温に曝されるた
め、耐熱性に優れているものが好ましく、さらに、得ら
れる熱可塑性樹脂発泡体との離型性に優れているものが
好ましく、例えば、繊維補強ポリテトラフルオロエチレ
ン製のベルト、表面にポリテトラフルオロエチレン等の
フッ素樹脂を塗布、又は積層した布製ベルト、さらに
は、無機繊維からなる織布、不織布からなるベルトなど
が使用される。就中、無機繊維にポリテトラフルオロエ
チレンを含浸塗布し、高温で焼成してベルト状に加工し
たものが好ましい。
【0023】請求項2記載の発明(以下、「本発明2」
という)の熱可塑性樹脂発泡体の製造方法は、少なくと
もシラン架橋性熱可塑性樹脂、ポリビニルアルコール及
び熱分解型発泡剤を含む発泡性熱可塑性樹脂組成物を溶
融混練し、シート状物に賦形する工程と、上記シート状
物を熱水中に浸漬し、又は水蒸気に晒して架橋し、発泡
性架橋シート状物を得る工程と、発泡性架橋シート状物
を一対の無端ベルト間に供給して搬送するとともに発泡
性架橋シート状物を上記熱分解型発泡剤の分解温度以上
に加熱し、発泡させるものである。
【0024】本発明2に使用される発泡性熱可塑性樹脂
組成物は、ポリビニルアルコールを含むこと以外は本発
明1に使用される発泡性熱可塑性樹脂組成物と同様であ
る。
【0025】上記ポリビニルアルコールの量は少なすぎ
ると樹脂組成物に親水性を付与する効果が小さくなり、
多すぎると、得られる発泡性架橋シート状物の機械的強
度が変化し、発泡に支障をきたすことがあるので、シラ
ン架橋性熱可塑性樹脂を含む全熱可塑性樹脂100重量
部(ポリビニルアルコールを除く)に対して0.1〜3
重量部が好ましい。
【0026】本発明2の熱可塑性樹脂発泡体の製造方法
は、上記発泡性熱可塑性樹脂組成物を溶融混練し、シー
ト状物に賦形する工程と、上記シート状物を熱水中に浸
漬し、又は水蒸気に晒して架橋し、発泡性架橋シート状
物を得る工程と、発泡性架橋シート状物を一対の無端ベ
ルト間に供給して搬送するとともに発泡性架橋シート状
物を上記熱分解型発泡剤の分解温度以上に加熱し、発泡
させるものであり、上記シート状物を熱水中に浸漬する
にあたり、熱水に両親媒性化合物を溶解させることを要
しない以外は、本発明1と同様である。
【0027】本発明2において、賦形されたシート状物
を架橋し、発泡性架橋シート状物を得るに当たり、発泡
性熱可塑性樹脂組成物中のポリビニルアルコールが賦形
されたシート状物に親水性を付与するため、両親媒性化
合物が溶解されていない熱水中に賦形されたシート状物
を浸漬しても、架橋反応を十分に促進するのである。
【0028】なお、本発明2においては、シート状物を
架橋する工程において、賦形されたシート状物を熱水に
浸漬する代わりに、水蒸気に晒してもよい。
【0029】又、請求項3記載の発明(以下、「本発明
3」という)の熱可塑性樹脂発泡体の製造方法のよう
に、本発明1において使用される発泡性熱可塑性樹脂組
成物として、シラン架橋性熱可塑性樹脂と熱分解型発泡
剤に加え、さらにポリビニルアルコールを含んだものを
使用する(即ち本発明1と本発明2を併用する)ことも
有効である。
【0030】請求項4記載の発明(以下、「本発明4」
という)の熱可塑性樹脂発泡体の製造方法は、本発明1
〜3において使用される発泡性熱可塑性樹脂組成物が、
ほとんど相溶性を有しない2種類の無架橋熱可塑性樹脂
と、該無架橋熱可塑性樹脂のうち一方の熱可塑性樹脂と
同種類であるシラン架橋性熱可塑性樹脂と、熱分解型発
泡剤、及びシラン架橋触媒を含むものである。
【0031】本発明4において、上記ほとんど相溶性を
有しない2種類の無架橋熱可塑性樹脂としては、無架橋
熱可塑性樹脂のうち一方の熱可塑性樹脂と、該一方の熱
可塑性樹脂と同種類であるシラン架橋性熱可塑性樹脂と
を混合して架橋させる際に生成する、架橋したシラン架
橋性熱可塑性樹脂と同種類の無架橋熱可塑性樹脂(部分
的に架橋されてもよい)とが相溶した相〔以下、「高架
橋熱可塑性樹脂相(A)」という〕と、他方の無架橋熱
可塑性樹脂を主成分とする相(以下、「低(無)架橋熱
可塑性樹脂相(B)という)に分離・分散されるような
無架橋熱可塑性樹脂を選定することが好ましい。この場
合、発泡時には低(無)架橋熱可塑性樹脂相(B)が流
動し易いので、得られる熱可塑性樹脂発泡体の表面平滑
性が高められる。
【0032】上記互いにほとんど相溶性を有さない上記
2種類の樹脂としては、前述した熱可塑性樹脂の内2種
類〔以下、樹脂そのものの架橋性能には拘泥せず、高架
橋熱可塑性樹脂相(A)を形成する樹脂を「高架橋性樹
脂(A’)」、低(無)架橋熱可塑性樹脂相(B)を形
成する樹脂を「低(無)架橋性樹脂(B’)」という〕
を適宜選択して用いることができるが、上記高架橋熱可
塑性樹脂相(A)と、低(無)架橋熱可塑性樹脂相
(B)が互いに相溶せずに均一微細に分散するために
は、高架橋性樹脂(A’)と、低(無)架橋性樹脂
(B’)の溶解度パラメーターの差が0.1〜2.0で
あることが好ましく、0.2〜1.5であることがさら
に好ましい。
【0033】上記溶解度パラメーターの差が2.0を超
えると、架橋することにより得られる高架橋熱可塑性樹
脂相(A)と、低(無)架橋熱可塑性樹脂相(B)が非
常に粗く分散するため、得られる発泡体の発泡倍率が低
下する。他方、溶解性パラメーターの差が0.1より小
さいと、架橋することにより得られる高架橋熱可塑性樹
脂相(A)と、低(無)架橋熱可塑性樹脂相(B)の相
溶性が高くなり、得られる熱可塑性樹脂発泡体の表面平
滑性が低下することがあるからである。
【0034】尚、上記溶解度パラメーターは、σ=ρΣ
Fi/Mにより求めたものをいう。ここで、ρは樹脂成
分の密度、Mは樹脂成分を構成するモノマーの分子量、
Fiは、モノマーの構成グループのモル吸引数である。
【0035】上記高架橋性樹脂(A’)と低(無)架橋
性樹脂(B’)のメルトインデックス(MI)の差は、
大きくなると、高架橋熱可塑性樹脂相(A)と、低
(無)架橋熱可塑性樹脂相(B)とが非常に粗く分散す
るため、得られる発泡体の発泡倍率が低下し、小さくな
ると、架橋することにより得られる高架橋熱可塑性樹脂
(A)と、低(無)架橋熱可塑性樹脂相(B)の相溶性
が高くなり、得られる熱可塑性樹脂発泡体の表面平滑性
が低下することがあるため、高架橋性樹脂(A’)と低
(無)架橋性樹脂(B’)のMIの差は5〜13g/1
0分が好ましく、7〜11g/10分がより好ましい。
なお、本明細書におけるMIは、JIS K7210に
従って、測定されたものをいう。
【0036】上記高架橋性樹脂(A’)と低(無)架橋
性樹脂(B’)の混合比率は、高架橋熱可塑性樹脂相
(A)と、低(無)架橋熱可塑性樹脂相(B)とが均一
微細に分散し、かつ表面平滑性に優れた高発泡倍率の熱
可塑性樹脂発泡体を得るためには、重量比で、2:8〜
8:2であることが望ましく、4:6〜6:4がより好
ましい。
【0037】上記高架橋熱可塑性樹脂相(A)の架橋度
は、高すぎると架橋がかかりすぎ、得られる熱可塑性樹
脂発泡体の発泡倍率が低下し、逆に、低すぎると発泡時
にセルが破泡し、均一なセルが得られないことがあるの
で、架橋度の指標となるゲル分率で5〜40重量%が好
ましく、10〜30重量%がより好ましい。
【0038】上記低(無)架橋熱可塑性樹脂相(B)の
架橋度は、高すぎると架橋がかかりすぎ、得られる熱可
塑性樹脂発泡体の流動性が低下し、熱可塑性樹脂発泡体
の表面平滑性が低くなることがあるので、架橋度の指標
となるゲル分率で5重量%以下が好ましく、3重量%以
下がより好ましい。
【0039】なお、本明細書におけるゲル分率とは、架
橋することにより得られた樹脂成分を、120℃のキシ
レン中に24時間浸漬した後の残渣重量のキシレン浸漬
前の架橋樹脂成分の重量に対する重量百分率をいう。
【0040】互いにほとんど相溶性を有さない、高架橋
熱可塑性樹脂相(A)と、低(無)架橋熱可塑性樹脂相
(B)とが均一に分散された発泡性架橋シート状物を形
成するには、上記高架橋性樹脂(A’)と低(無)架橋
性樹脂(B’)及び高架橋性樹脂(A’)と同種類であ
るシラン架橋性熱可塑性樹脂(C)を混合し、シラン架
橋触媒を用いて架橋させることにより、シラン架橋性熱
可塑性樹脂(C)を優先的に架橋させる。
【0041】上記ほとんど相溶性を有しない2種類の無
架橋熱可塑性樹脂(A)、(B)としては、上述した無
架橋熱可塑性樹脂の適宜のものが用いられるが、より具
体的には、以下の組み合わせを用いることができる。す
なわち、ポリエチレンとポリプロピレン、ポリプロピレ
ンとポリスチレン、ポリスチレンとエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体とをブレンドしたものが挙げられる。2種類
の無架橋熱可塑性樹脂のブレンド比(重量比)は特に限
定されるものではない。また、一方の無架橋熱可塑性樹
脂として2種以上の無架橋熱可塑性樹脂を混合したもの
を用いてもよい。
【0042】上記、シラン架橋性熱可塑性樹脂(C)と
しては、本発明1で例示したシラン架橋性熱可塑性樹脂
を用いることができ、その種類に応じて同種類の高架橋
性樹脂(A’)を適宜選すればよい。この際、高架橋性
樹脂(A’)とシラン架橋性熱可塑性樹脂(C)のMI
の差は、大きすぎると高架橋性樹脂(A’)とシラン架
橋性熱可塑性樹脂(C)が分離し、所望の架橋度を有す
る高架橋熱可塑性樹脂相(A)が得られなくなるので、
2g/10分以下が好ましく、さらに好ましくは1g/
10分以下である。
【0043】上記シラン架橋性熱可塑性樹脂の量は、少
なすぎると高架橋熱可塑性樹脂相(A)の架橋度が小さ
くなり、多すぎると発泡性架橋シート状物を発泡させる
際の溶融粘度が高くなりすぎて発泡性が低下することが
あるので、熱可塑性樹脂A’、B’、C総量中1〜99
重量%が好ましく、さらに好ましくは10〜40重量%
である。
【0044】本発明4で使用される熱分解型発泡剤、及
びシラン架橋触媒は、本発明1で例示したものと同様の
ものが使用される。この際、シラン架橋触媒の量は、少
なすぎると、架橋反応が十分に進行し難いことがあり、
多すぎると発泡性架橋シート状物を発泡させる際の溶融
粘度が高くなりすぎて発泡性が低下することがあるの
で、熱可塑性樹脂A’、B’、C合計100重量部に対
し、0.001〜10重量部が好ましく、さらに好まし
くは、0.01〜1重量部である。
【0045】(作用)本発明1の熱可塑性樹脂発泡体の
製造方法は、少なくともシラン架橋性熱可塑性樹脂と熱
分解型発泡剤を含む発泡性熱可塑性樹脂組成物を溶融混
練し、シート状物に賦形する工程と、水溶時にその水溶
液が中性を示す両親媒性化合物を溶解させてなる熱水中
に上記シート状物を浸漬して架橋し、発泡性架橋シート
状物を得る工程を有するものであるから、賦形されたシ
ート状物の濡れ性を高めて、水の浸透速度を高め架橋反
応を促進することができる。
【0046】さらに、上記のようにして得られた発泡性
架橋シート状物を一対の無端ベルト間に供給して搬送す
るとともに発泡性架橋シート状物を上記熱分解型発泡剤
の分解温度以上に加熱し、発泡させるものであるから、
押出、架橋、発泡工程をインライン化しても十分な発泡
倍率の発泡体を得ることができる。
【0047】本発明2の熱可塑性樹脂発泡体の製造方法
は、少なくともシラン架橋性熱可塑性樹脂、ポリビニル
アルコール及び熱分解型発泡剤を含む発泡性熱可塑性樹
脂組成物を溶融混練し、シート状物に賦形する工程と、
上記シート状物を熱水中に浸漬し、又は水蒸気に晒して
架橋し、発泡性架橋シート状物を得る工程を有するもの
であるから、シラン架橋性樹脂組成物中に、ポリビニル
アルコールを含有させることによってシラン架橋性樹脂
組成物の親水性を高めて、賦形されたシート状物中にお
ける水の拡散速度を高め、架橋反応を促進することがで
きる。
【0048】さらに、上記のようにして得られた発泡性
架橋シート状物を一対の無端ベルト間に供給して搬送す
るとともに発泡性架橋シート状物を上記熱分解型発泡剤
の分解温度以上に加熱し、発泡させるものであるから、
押出、架橋、発泡工程をインライン化しても十分な発泡
倍率の発泡体を得ることができる。
【0049】本発明3の熱可塑性樹脂発泡体の製造方法
は、本発明1において、発泡性熱可塑性樹脂組成物とし
て、さらにポリビニルアルコールを含むものであるか
ら、本発明1の効果にさらに本発明2の効果が付加さ
れ、押出、架橋、発泡工程をインライン化した際にさら
に十分な発泡倍率の発泡体を得ることができる。
【0050】本発明4の熱可塑性樹脂発泡体の製造方法
は、本発明1〜3において、発泡性熱可塑性樹脂組成物
が、ほとんど相溶性を有しない2種類の無架橋熱可塑性
樹脂と、該無架橋熱可塑性樹脂のうち一方の熱可塑性樹
脂と同種類であるシラン架橋性熱可塑性樹脂と、熱分解
型発泡剤、及びシラン架橋触媒を含むものであるから、
本発明1〜3に発明の効果に加え、発泡時にシラン架橋
性熱可塑性樹脂と相溶性を有しない無架橋熱可塑性樹脂
が流動し易いので、得られる熱可塑性樹脂発泡体の表面
平滑性が高められる。
【0051】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ詳しく説明する。図1は、本発明1〜4の
熱可塑性樹脂発泡体の製造方法に使用される熱可塑性樹
脂発泡体の製造装置の一例を示す説明図である。図1に
おいて1aは2軸押出機、1bはTダイ、1cは賦形ロ
ール、2aは熱水槽、3aは無端ベルト、3bは加熱装
置、3cは冷却ロール、6は賦形されたシート状物、7
は発泡性架橋シート状物、8は熱可塑性樹脂発泡体であ
る。
【0052】図1の製造装置を用いて本発明1〜4の熱
可塑性樹脂発泡体を得るには、本発明1〜4で説明した
発泡性熱可塑性樹脂組成物を2軸パラレル押出機1aに
供給して溶融混練し、Tダイ1bから押し出す。次い
で、Tダイ1bから押し出された発泡性熱可塑性樹脂組
成物を、所定の間隙を有する賦形ロール1cにより、シ
ート状に賦形する。
【0053】次の工程においては、賦形されたシート状
物6を、熱水槽2a中に蓄えられた熱水2b(本発明1
及び3においては前記両親媒性化合物が溶解されてい
る)中に浸漬して架橋し、発泡性架橋シート状物7を得
る。
【0054】さらに次の工程においては、得られた発泡
性架橋シート状物7を一対の無端ベルト3a(無機繊維
にポリテトラフルオロエチレンを含浸塗布し、高温で焼
成してベルト状に加工したもの)間に供給する。次い
で、発泡性架橋シート状物7を無端ベルト3aにより、
発泡性熱可塑性樹脂組成物中の熱分解型発泡剤の分解温
度以上に加熱された加熱装置3b内に搬送し発泡させ、
冷却ロール3c間を通過させて、熱可塑性樹脂発泡体8
を得る。
【0055】図2は、本発明1〜4の熱可塑性樹脂発泡
体の製造方法に使用される製造装置の別の例を、賦形ロ
ール部分を拡大して示す側面図であり、本発明4の熱可
塑性樹脂発泡体の製造方法に特に好適に使用される。な
お、この製造装置は、賦形ロール部分を除いて図1と同
様のものが使用される。
【0056】図2に示した賦形ロール4、5の内、賦形
ロール4には、円柱状の凹部41が千鳥状に設けられて
いる。なお、凹部41の形状は六角柱等の角柱状であっ
てもよい。又、凹部41は格子状に設けられていてもよ
い。
【0057】図2に示す賦形ロール4,5を用いて熱可
塑性樹脂発泡体を得るには、特開平8−112873号
公報に記載した方法が使用でき、例えば、図1で説明し
たと同様にTダイ1bから押し出された発泡性熱可塑性
樹脂組成物を、図2に示した賦形ロール4,5に供給
し、凹部41の形状に対応する凸部61を有するシート
状物62を得る。
【0058】図3は、図2に示した賦形ロール4,5を
用いて得られたシート状物から熱可塑性樹脂発泡体が形
成される際の形状の変化を示し、(a)はその模式的平
面図、(b)は模式的側面図である。
【0059】凸部61を有するシート状物62は、図1
で示したと同様の工程で架橋、発泡される。図3に示し
たシート状物、発泡性架橋シート状物、熱可塑性樹脂発
泡体等の形状は、左側からそれぞれ図1、図2のX、
Y、Zの地点に於ける形状を示す。
【0060】図2に示した賦形ロール4,5を用いて得
られた凸部61を有するシート状物は、図1で説明した
と同様にして架橋され、発泡される。図1のY地点にお
いては、上記発泡性架橋シート状物をを発泡させると、
凸部71の部分が発泡するが、このとき、凸部71の外
表面は発泡により生じる気泡を保持し難いため内部に比
べ発泡倍率が低くなり、低発泡薄膜となる。このような
低発泡薄膜は、粒状体の内部の発泡により、隣接する粒
状体の低発泡薄膜と近接し熱融着する(図1Z地点)。
この結果、凸部71の内部の高い発泡倍率の高発泡体の
外表面を低発泡薄膜が被覆した状態となり、かつ複数の
高発泡体部81が互いに低発泡薄膜を介して熱融着され
ている状態となり、疑似ハニカム状の高発泡体部81が
得られる。
【0061】また発泡性架橋シート状物の平面部72
は、連続発泡層82となり、この連続発泡層82の上に
高発泡体部81が複数配置された状態となる。なお、連
続発泡層82も厚みが薄く、気泡保持が困難であるため
低発泡になり、得られた熱可塑性樹脂発泡体83は、高
発泡倍率を有しながら、機械的強度に優れた発泡体とな
る。
【0062】
【実施例】
(実施例1)高密度ポリエチレン1(三菱化学社製、品
番「HY340」、MI=1.5g/10分)25重量
部、高密度ポリエチレン2(三菱化学社製、品番「HJ
381P」、MI=9g/10分)25重量部、ポリプ
ロピレン(三菱化学社製、品番「MA3」、MI=10
g/10分)30重量部、シラン架橋性ポリプロピレン
(三菱化学社製、品番「XPM800HM」、MI=1
1g/10分)20重量部、シラン架橋触媒としてジブ
チル錫ジラウレート1重量部及び熱分解型化学発泡剤と
してアゾジカルボンアミド(大塚化学社製、品番「SO
−20」、分解温度201℃)5重量部をドライブレン
ドし、図1に示した二軸パラレル押出機1aに供給し、
180℃で溶融混練し、Tダイ1bからシート状に押し
出した。
【0063】この溶融混練されたシート状の発泡性熱可
塑性樹脂組成物を、図2に示した、高さ4mm、直径4
mmの凹部41が千鳥状に設けられている賦形ロール
4、5間に供給し、図3に示した、凸部61を有するシ
ート状物62を得た。このシート状物62を、図1に示
したバスライン長50mの、100℃の熱水2bが蓄え
られた熱水槽2aに供給して熱水2bに浸漬して架橋
し、凸部71、平面部72からなる発泡性架橋シート状
物を得た。なお、熱水2bには、両親媒性化合物として
1.5×10-3mol/lのヘキサデシルトリメチルア
ンモニウムクロライド(臨界ミセル濃度1.3×10-3
mol/l)を溶解させたものを使用した。
【0064】得られた発泡性架橋シート状物を、図1に
示した一対の無端ベルト3a間に供給し、ラインスピー
ド2m/minで、230℃に加熱された加熱装置3b
内に搬送し発泡させ、冷却ロール3c間を通過させて、
熱可塑性樹脂発泡体を得た。
【0065】(実施例2)発泡性熱可塑性樹脂組成物と
してさらにポリビニルアルコール(平均重合度500、
鹸化度96mol」)1重量部を加えてドライブレンド
したものを用い、熱水2bとして、両親媒性化合物が溶
解されていない工業用水を使用したこと以外は実施例1
と同様にして熱可塑性樹脂発泡体を得た。
【0066】(実施例3)発泡性熱可塑性樹脂組成物と
してさらにポリビニルアルコール(平均重合度500、
鹸化度96mol」)1重量部を加えてドライブレンド
したものを用い、熱水槽2aのバスライン長を30mと
したこと以外は、実施例1と同様にして熱可塑性樹脂発
泡体を得た。
【0067】(比較例)熱水2bとして、両親媒性化合
物が溶解されていない工業用水を使用したこと以外は実
施例1と同様にして熱可塑性樹脂発泡体を得た。
【0068】(評価)実施例1〜3、比較例で得られた
熱可塑性樹脂発泡体の発泡体厚みをノギスで測定すると
ともに、発泡倍率をJIS K6767に従って測定し
た。その結果、実施例1〜3で得られた熱可塑性樹脂発
泡体は、いずれも発泡体厚み7mm、発泡倍率10倍で
あったのに対し、比較例で得られた熱可塑性樹脂発泡体
は発泡体厚み2.1mm、発泡倍率3倍であった。
【0069】
【発明の効果】本発明1の熱可塑性樹脂発泡体の製造方
法は上述の如きものであるから、押出、架橋、発泡工程
をインライン化しても十分な発泡倍率の発泡体を得るこ
とができる。
【0070】本発明2の熱可塑性樹脂発泡体の製造方法
は上述の如きものであるから、押出、架橋、発泡工程を
インライン化しても十分な発泡倍率の発泡体を得ること
ができる。
【0071】本発明3の熱可塑性樹脂発泡体の製造方法
は上述の如きものであるから、押出、架橋、発泡工程を
インライン化しても十分な発泡倍率の発泡体を得るとと
もに、架橋に必要な熱水槽のライン長を短くできる。
【0072】本発明4の熱可塑性樹脂発泡体の製造方法
は上述の如きものであるから、押出、架橋、発泡工程を
インライン化しても十分な発泡倍率の発泡体を得るとと
もに、得られる熱可塑性樹脂発泡体は表面平滑性に優
れ、又、機械的強度に優れた高発泡倍率の発泡体を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明1〜4の熱可塑性樹脂発泡体の製造方法
に使用される熱可塑性樹脂発泡体の製造装置を示す説明
図である。
【図2】本発明1〜4の熱可塑性樹脂発泡体の製造方法
に使用される製造装置の別の例を、賦形ロール部分を拡
大して示す側面図である。
【図3】図2に示した賦形ロールを用いて得られたシー
ト状物から熱可塑性樹脂発泡体が形成される際の形状の
変化を示し、(a)はその模式的平面図、(b)は模式
的側面図である。
【符号の説明】
2b 熱水 3a 無端ベルト 6、62 シート状物 7 発泡性架橋シート 8 熱可塑性樹脂発泡体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29K 105:04 B29L 7:00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともシラン架橋性熱可塑性樹脂と
    熱分解型発泡剤を含む発泡性熱可塑性樹脂組成物を溶融
    混練し、シート状物に賦形する工程と、水溶時にその水
    溶液が中性を示す両親媒性化合物を溶解させてなる熱水
    中に上記シート状物を浸漬して架橋し、発泡性架橋シー
    ト状物を得る工程と、発泡性架橋シート状物を一対の無
    端ベルト間に供給して搬送するとともに発泡性架橋シー
    ト状物を上記熱分解型発泡剤の分解温度以上に加熱し、
    発泡させることを特徴とする熱可塑性樹脂発泡体の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 少なくともシラン架橋性熱可塑性樹脂、
    ポリビニルアルコール及び熱分解型発泡剤を含む発泡性
    熱可塑性樹脂組成物を溶融混練し、シート状物に賦形す
    る工程と、上記シート状物を熱水中に浸漬し、又は水蒸
    気に晒して架橋し、発泡性架橋シート状物を得る工程
    と、発泡性架橋シート状物を一対の無端ベルト間に供給
    して搬送するとともに発泡性架橋シート状物を上記熱分
    解型発泡剤の分解温度以上に加熱し、発泡させることを
    特徴とする熱可塑性樹脂発泡体の製造方法。
  3. 【請求項3】 発泡性熱可塑性樹脂組成物として、さら
    にポリビニルアルコールを含むことを特徴とする請求項
    1記載の熱可塑性樹脂発泡体の製造方法。
  4. 【請求項4】 発泡性熱可塑性樹脂組成物が、ほとんど
    相溶性を有しない2種類の無架橋熱可塑性樹脂と、該無
    架橋熱可塑性樹脂のうち一方の熱可塑性樹脂と同種類で
    あるシラン架橋性熱可塑性樹脂と、熱分解型発泡剤、及
    びシラン架橋触媒を含むことを特徴とする請求項1〜3
    の何れかに記載の熱可塑性樹脂発泡体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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GB2455039A (en) * 2006-10-17 2009-06-03 Honda Motor Co Ltd Press-working method and press working apparatus
KR100914550B1 (ko) * 2007-12-27 2009-09-02 장상준 수중발포를 이용한 폴리스틸렌 폼 보드 제조방법
JP2015205472A (ja) * 2014-04-22 2015-11-19 株式会社トッパン・コスモ 発泡積層シート及びその製造方法

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