JP2000176955A - 発泡体の製造方法 - Google Patents

発泡体の製造方法

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JP2000176955A
JP2000176955A JP10360849A JP36084998A JP2000176955A JP 2000176955 A JP2000176955 A JP 2000176955A JP 10360849 A JP10360849 A JP 10360849A JP 36084998 A JP36084998 A JP 36084998A JP 2000176955 A JP2000176955 A JP 2000176955A
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thermoplastic resin
foam
foamable thermoplastic
foamable
crosslinking
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Yoshine Takeda
美稲 竹田
Michiaki Sasayama
道章 笹山
Hidefumi Nagara
英史 長良
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一定の厚さの発泡体を得ることができ、且
つ、その切削代を再利用することのできる熱可塑性樹脂
発泡体の製造方法を提供する。 【解決手段】 発泡剤を含有している発泡性熱可塑性樹
脂粒状体2が平面的に略均一に配置されており、かつ上
記発泡性熱可塑性樹脂粒状体2が発泡性熱可塑性樹脂薄
膜3を介して一体的に連結されている発泡性熱可塑性樹
脂シート1を一対の無端搬送ベルト21,22間に供給
し、一対の無端搬送ベルト間21,22で上記発泡性熱
可塑性樹脂シート1を搬送しつつ、無端搬送ベルト間2
1,22で加圧しながら上記発泡剤の分解温度以上に加
熱し発泡させる発泡体の製造方法において、 少なくと
も発泡性熱可塑性樹脂薄膜3側の無端搬送ベルト21
が、直径0.2〜1.2mm、ピッチ5〜50mmの貫
通孔21aが設けられたベルトで構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発泡体の製造方法
に関し、より詳細には、厚み方向に沿って疑似的な一次
元発泡を可能とする発泡性熱可塑性樹脂シートを用いた
発泡体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂発泡体は軽量であり、断熱
性、柔軟性、浮揚性及び成形性などにおいて優れている
ため、屋上断熱材、車両用天井材もしくは床用断熱材な
どの各種断熱材、緩衝材、浮揚材または異形成形物等に
おいて幅広く用いられている。
【0003】上記のような熱可塑性樹脂発泡体の製造方
法として、従来、熱分解型発泡剤を含有している発泡性
熱可塑性樹脂シートを該発泡剤の分解温度以上に加熱
し、発泡させることにより発泡体を得る方法が広く用い
られている。この発泡性熱可塑性樹脂シートの発泡に際
しては、内部に含有されている発泡剤が分解することに
より発生するガスの圧力により発泡が行われる。従っ
て、発泡性熱可塑性樹脂シートは、通常、ほぼ3次元的
に均等に発泡・膨張するので、発泡体の製造に際して
は、特に連続的に長尺状の発泡体を製造する場合は、幅
方向及び長手方向の膨張によるしわの発生等に対応する
必要がある。
【0004】そこで、上記の問題に対応するため、発泡
剤を含有している発泡性熱可塑性樹脂粒状体が平面的に
略均一に配置されており、かつ上記発泡性熱可塑性樹脂
粒状体が発泡性熱可塑性樹脂薄膜を介して一体的に連結
されている発泡性熱可塑性樹脂シートを一対の無端搬送
ベルト間に供給し、一対の無端搬送ベルト間で上記発泡
性熱可塑性樹脂シートを搬送しつつ、無端搬送ベルト間
で加圧しながら上記発泡剤の分解温度以上に加熱し発泡
させる発泡体の製造方法が提案されている(特開平10
−15972号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この方法によ
ると、しわ等の問題は解決したが、発泡性熱可塑性樹脂
シートを一対の無端搬送ベルト間に供給する際、発泡性
熱可塑性樹脂薄膜と無端ベルトとの間に巻き込んだ空気
が部分的に存在し、得られる発泡体に窪みが発生すると
いう問題があった。
【0006】本発明は上記の課題を解決し、厚み方向に
疑似的な一次元発泡を行い、厚み精度や重量精度のばら
つきが少なく、かつ表面性状などの品質に優れている発
泡体を高い生産性をもって連続的に製造するにあたり、
発泡性熱可塑性樹脂薄膜と無端ベルトとの間に巻き込ん
だ空気による発泡体の窪みが発生することのない発泡体
の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の発泡体の製造方
法は、発泡剤を含有している発泡性熱可塑性樹脂粒状体
が平面的に略均一に配置されており、かつ上記発泡性熱
可塑性樹脂粒状体が発泡性熱可塑性樹脂薄膜を介して一
体的に連結されている発泡性熱可塑性樹脂シートを一対
の無端搬送ベルト間に供給し、一対の無端搬送ベルト間
で上記発泡性熱可塑性樹脂シートを搬送しつつ、無端搬
送ベルト間で加圧しながら上記発泡剤の分解温度以上に
加熱し発泡させる発泡体の製造方法において、少なくと
も発泡性熱可塑性樹脂薄膜側の無端搬送ベルトが、直径
0.2〜1.2mm、ピッチ5〜50mmの貫通孔が設
けられたベルトで構成されているものである。
【0008】本発明においては、発泡剤を含有している
発泡性熱可塑性樹脂シートとして、上記のように発泡性
熱可塑性樹脂粒状体が発泡性熱可塑性樹脂薄膜を介して
一体的に連結されているものが用いられる。
【0009】熱可塑性樹脂 上記発泡性熱可塑性樹脂粒状体及び発泡性熱可塑性樹脂
薄膜を構成するための熱可塑性樹脂としては、発泡可能
な熱可塑性樹脂であれば、特に限定されるものではな
い。このような熱可塑性樹脂としては、例えば、低密度
ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリ
エチレン(以下、「ポリエチレン」とは、低密度ポリエ
チレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレ
ン、またはこれらの混合物をいう。)、ランダムポリプ
ロピレン、ホモポリプロピレン、ブロック状ポリプロピ
レン(以下、「ポリプロピレン」とは、ランダムポリプ
ロピレン、ホモポリプロピレン、ブロック状ポリプロピ
レン、またはこれらの混合物をいう。)等のオレフィン
系樹脂;ポリ塩化ビニル、塩素化ポリ塩化ビニル、AB
S樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアミ
ド、ポリフッ化ビニリデン、ポリフェニレンサルファイ
ド、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、及びこれらの
共重合体等が挙げられ、これらは、単独で用いられて
も、併用されてもよい。
【0010】上記熱可塑性樹脂の中でも、得られる発泡
体の表面性及び柔軟性を高め得るので、ポリエチレン、
ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂またはこれらの混
合物が好ましく、柔軟性を高めるためには、高密度ポリ
エチレン、ホモポリプロピレンまたはこれらの少なくと
も一方を含む混合物が特に好ましい。
【0011】上記発泡性熱可塑性樹脂粒状体を構成する
熱可塑性樹脂と、発泡性熱可塑性樹脂薄膜を構成する熱
可塑性樹脂とは、同一の樹脂である必要性はないが、発
泡性及び接着性等の観点から、同種の樹脂を用いること
が好ましい。
【0012】上記熱可塑性樹脂は必要に応じて架橋され
ていてもよい。架橋された熱可塑性樹脂を用いることに
より、発泡倍率の向上及び得られる発泡体の軽量化を図
り得るため、架橋されたものを用いることが好ましい。
架橋方法としては、特に限定されず、例えば、シラン
グラフト重合体を熱可塑性樹脂に溶融混練後、水処理を
行い、架橋する方法、熱可塑性樹脂に過酸化物を該過
酸化物の分解温度より低い温度で溶融混練後、過酸化物
の分解温度以上に加熱して架橋する方法、放射線を照
射して架橋する方法等が挙げられる。
【0013】上記のシラングラフト重合体を用いた架
橋方法を説明する。上記シラングラフト重合体として
は、特に限定されず、例えば、シラングラフトポリエチ
レンやシラングラフトポリプロピレン等を例示すること
ができる。なお、上記シラングラフト重合体は、例え
ば、重合体を不飽和シラン化合物でグラフト変性するこ
とにより得ることができる。
【0014】前述の水処理方法は、水中に浸漬する方法
のほか、水蒸気にさらす方法も含まれ、かかる場合、1
00℃より高い温度で処理する場合には、加圧下におい
て行えばよい。
【0015】上記水処理の際の水及び水蒸気の温度が低
いと、架橋反応速度が低下し、また、高すぎると低発泡
性組成物で被覆された高発泡性組成物柱状体同士が融着
するので、50〜130℃が好ましく、90〜120℃
が特に好ましい。
【0016】また、水処理する際の時間が短いと、架橋
反応が完全に進行しない場合があるので、水処理時間は
1〜12時間の範囲とすることが好ましい。シラングラ
フト重合体の添加量が多すぎると、架橋がかかりすぎ、
得られる発泡体の発泡倍率が低下し、また、少なすぎる
と、セルが破泡し、均一な発泡セルが得られなくなるの
で、シラングラフト重合体の添加量は、熱可塑性樹脂1
00重量部に対して5〜50重量部が好ましく、20〜
35重量部が特に好ましい。
【0017】また、シラングラフト重合体を用いてシラ
ン架橋する場合には、必要に応じてシラン架橋触媒を用
いてもよい。シラン架橋触媒は、シラングラフト重合体
同士の架橋反応を促進するものであれば、特に限定され
ず、例えば、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラ
ウレート、ジオクチル錫ジラウレート、オクタン酸錫、
オレイン酸錫、オクタン錫鉛、2−エチルヘキサン酸亜
鉛、オクタン酸コバルト、ナフテン酸鉛、カブリル酸亜
鉛、ステアリン酸亜鉛等が挙げられる。
【0018】上記シラン架橋触媒の添加量が多くなる
と、得られる発泡体の発泡倍率が低下し、また、少なく
なると、架橋反応速度が低下し、水処理に時間を要する
ので、上記熱可塑性樹脂100重量部に対して、シラン
架橋触媒の添加量は、0.001〜10重量部の範囲が
好ましく、0.01〜0.1重量部がより好ましい。
【0019】本発明では、好ましくは、上記発泡性熱可
塑性樹脂において用いられる熱可塑性樹脂が、ほとんど
相溶性を有しない高架橋熱可塑性樹脂組成と低架橋もし
くは無架橋熱可塑性樹脂組成との混合物よりなる。この
場合、発泡時には低架橋もしくは無架橋樹脂組成物が流
動し易いので、得られる発泡体の表面平滑性が高められ
る。
【0020】上記発泡性熱可塑性樹脂粒状体に用いられ
る熱可塑性樹脂は、上述したように特に限定されない
が、発泡剤と、互いにほとんど相溶性を有しない高架橋
熱可塑性樹脂と、低架橋もしくは無架橋熱可塑性樹脂と
の混合物であることが好ましい。この場合、発泡時には
低架橋もしくは無架橋熱可塑性樹脂が流動し易いので、
得られる熱可塑性樹脂発泡体の表面平滑性が高められ
る。
【0021】上記互いにほとんど相溶性を有さない上記
2種類の樹脂に使用される熱可塑性樹脂(架橋前)とし
ては、前述した熱可塑性樹脂の内2種類〔以下、樹脂そ
のものの架橋性能には拘泥されず、高架橋熱可塑性樹脂
を形成する樹脂を「高架橋性樹脂」、低架橋もしくは無
架橋熱可塑性樹脂を形成する樹脂を「低(無)架橋性樹
脂」という〕を適宜選択して用いることができるが、上
記高架橋熱可塑性樹脂と、低架橋もしくは無架橋熱可塑
性樹脂が互いに相溶せずに均一微細に分散するために
は、高架橋性樹脂と、低(無)架橋性樹脂の熱可塑性樹
脂の溶解度パラメーターの差が0.1〜2.0であるこ
とが好ましく、0.2〜1.5であることがさらに好ま
しい。
【0022】溶解度パラメーターの差が2.0を超える
と、架橋して得られる高架橋熱可塑性樹脂と、低架橋も
しくは無架橋熱可塑性樹脂が非常に粗く分散するため、
得られる発泡体の発泡倍率が低下する。他方、溶解性パ
ラメーターの差が0.1より小さいと、架橋して得られ
る高架橋熱可塑性樹脂と、低架橋もしくは無架橋熱可塑
性樹脂の相溶性が高くなり、得られる熱可塑性樹脂発泡
体の表面平滑性が低下する。
【0023】上記、高架橋性樹脂と、低(無)架橋性樹
脂のメルトインデックス(MI)の差が、大きくなる
と、架橋して得られる高架橋熱可塑性樹脂と、低架橋も
しくは無架橋熱可塑性樹脂とが非常に粗く分散するた
め、得られる発泡体の発泡倍率が低下し、小さくなる
と、架橋して得られる高架橋熱可塑性樹脂と、低架橋も
しくは無架橋熱可塑性樹脂の相溶性が高くなり、得られ
る熱可塑性樹脂発泡体の表面平滑性が低下することがあ
るため、高架橋熱可塑性樹脂と、低架橋もしくは無架橋
熱可塑性樹脂とが互いに相溶せずに均一微細に分散し、
かつ高発泡倍率の熱可塑性樹脂発泡体を得るには、MI
の差は5〜13g/10分が好ましく、7〜11g/1
0分がより好ましい。
【0024】なお、本明細書におけるMIは、JIS
K7210に従って、測定された値である。架橋して得
られる高架橋熱可塑性樹脂と、低架橋もしくは無架橋熱
可塑性樹脂とが均一微細に分散し、かつ表面平滑性に優
れた高発泡倍率の熱可塑性樹脂発泡体を得るためには、
高架橋性樹脂と、低(無)架橋性樹脂との混合比率は重
量比で、2:8〜8:2であることが望ましく、4:6
〜6:4がより好ましい。
【0025】高架橋熱可塑性樹脂の架橋度が高すぎる
と、架橋がかかりすぎ、得られる熱可塑性樹脂発泡体の
発泡倍率が低下し、逆に、低すぎると発泡時にセルが破
泡し、均一なセルが得られないことがあるので、架橋度
の指標となるゲル分率で5〜60重量%が好ましく、1
0〜30重量%がより好ましい。
【0026】低架橋または無架橋熱可塑性樹脂の架橋度
が高いと、架橋がかかりすぎ、得られる熱可塑性樹脂発
泡体の流動性が低下し、熱可塑性樹脂発泡体の表面平滑
性が低くなることがあるので、架橋度の指標となるゲル
分率で5重量%以下が好ましく、3重量%以下がより好
ましい。
【0027】互いにほとんど相溶性を有さない、高架橋
熱可塑性樹脂と、低架橋もしくは無架橋熱可塑性樹脂の
混合物を調製する方法としては、上記2種類の熱可塑性
樹脂を混合し、高架橋性樹脂のみを、または低(無)架
橋性樹脂より高架橋性樹脂を優先的に架橋することによ
り達成される。
【0028】高架橋性樹脂のみを、または低(無)架橋
性樹脂より高架橋性樹脂を優先的に架橋する方法として
は、例えば、高架橋性樹脂のみを、または低(無)架
橋性樹脂より高架橋性樹脂を優先的に架橋する架橋剤を
用いて架橋する方法、第1段階で、架橋性官能基を有
する、高架橋性樹脂と同種の高架橋性樹脂とを混合し架
橋して、高架橋熱可塑性樹脂を形成させた後、第2段階
で、これを低(無)架橋性樹脂と混合する方法等が挙げ
られる。
【0029】もっとも、高架橋熱可塑性樹脂と、低架橋
もしくは無架橋熱可塑性樹脂とが均一微細に分散できる
こと、高架橋性樹脂を優先的に架橋し易いこと、並びに
熱可塑性樹脂を容易に調製し得ることから、高架橋性樹
脂とほとんど同じメルトインデックスを有し、かつ架橋
性官能基を有する、高架橋性樹脂と同種の架橋性樹脂
を、高架橋性樹脂及び低(無)架橋性樹脂と共に混合し
た後、架橋させる方法が最も好ましい。
【0030】高架橋性樹脂の具体的な例としては、マレ
イン酸変性ポリエチレン、マレイン酸変性ポリプロピレ
ン、シラン変性ポリエチレン、シラン変性ポリプロピレ
ン等が挙げられる。高架橋性樹脂のみに、または低
(無)架橋性樹脂より高架橋性樹脂を優先的に架橋する
ことが容易なこと、及び混合後の架橋が容易なことか
ら、シラン変性ポリエチレン、シラン変性ポリプロピレ
ンが最も好ましい。
【0031】上記架橋性官能基を有する高架橋性樹脂を
架橋する方法としては、過酸化物を用いて架橋する方
法、イソシアネートを用いて架橋する方法、アミンを用
いて架橋する方法、反応性官能基を加水分解した後、水
架橋する方法等が挙げられる。
【0032】混合後の架橋が容易なことから、反応性官
能基を加水分解した後、水架橋する方法が最も好まし
い。
【0033】発泡剤 本発明において、上記発泡性熱可塑性樹脂粒状体及び発
泡性熱可塑性樹脂薄膜に含有される発泡剤としては熱分
解型の発泡剤が用いられる。
【0034】上記熱分解型発泡剤としては、用いられる
熱可塑性樹脂の溶融温度より高い分解温度を有するもの
であれば、特に限定されず、例えば、重炭酸ナトリウ
ム、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム、アジド化
合物、ほう水素化ナトリウム等の無機系熱分解型発泡
剤;アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリ
ル、N,N´−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、
P,P´−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、P,
P´−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド、アゾ
ジカルボン酸バリウム、トリヒドラジノトリアジン等が
挙げられ、分解温度や分解速度の調整が容易でガス発生
量が多く、衛生上優れているアゾジカルボンアミドが好
ましい。
【0035】上記熱分解型発泡剤の添加量が多すぎる
と、破泡し、均一なセルが形成されず、逆に少なすぎる
と十分に発泡しなくなることがあるため、熱分解型発泡
剤は、熱可塑性樹脂100重量部に対し、1〜25重量
部の割合で含有させることが好ましい。
【0036】他に添加し得る成分 発泡体の強度を高めるために、上記発泡性熱可塑性樹脂
粒状体及び発泡性熱可塑性樹脂薄膜に用いられる上記熱
可塑性樹脂には、必要に応じて、ガラス短繊維、炭素短
繊維、ポリエステル短繊維等の補強材;炭酸カルシウ
ム、水酸化アルミニウム、ガラスパウダー等の充填材等
を添加してもよい。
【0037】発泡性熱可塑性樹脂シートの製造 本発明で用いられる発泡性熱可塑性樹脂シートの製造方
法は特に限定されるものではない。例えば、後述する
ように、発泡性熱可塑性樹脂シートを構成する熱可塑性
樹脂及び熱分解型発泡剤などを押出機に供給し、熱分解
型発泡剤の分解温度より低い温度で溶融混練した後、ダ
イからシート状に押し出し、発泡性熱可塑性粒状体の形
状に対応した凹部を有するロールと平滑なロールとで賦
形しつつ冷却する方法、発泡性熱可塑性樹脂シートを
構成する熱可塑性樹脂及び熱分解型発泡剤などを押出機
に供給し、熱分解型発泡剤の分解温度より低い温度で溶
融混練し、発泡性熱可塑性樹脂粒状体の形状に応じた凹
部を有する金型に射出した後冷却する方法などが挙げら
れる。
【0038】本発明においては、上記発泡剤を含有して
いる発泡性熱可塑性樹脂粒状体が平面的に略均一に配置
されており、かつ上記発泡性熱可塑性樹脂粒状体が発泡
性熱可塑性樹脂薄膜を介して一体的に連結されている発
泡性熱可塑性樹脂シートを一対の無端搬送ベルト間に供
給し、一対の無端搬送ベルト間で上記発泡性熱可塑性樹
脂シートを搬送しつつ、無端搬送ベルト間で加圧しなが
ら上記発泡剤の分解温度以上に加熱し発泡させる。この
際、少なくとも発泡性熱可塑性樹脂薄膜側の無端搬送ベ
ルトに貫通孔が設けられたものを用いる。
【0039】無端ベルトの貫通孔 上記無端ベルトに設けられる貫通孔の大きさは、小さす
ぎると無端ベルトと発泡性熱可塑性樹脂薄膜との間に巻
き込んだ空気による発泡体の窪みが発生することがあ
り、大きすぎると、軟化した発泡性熱可塑性樹脂薄膜が
貫通孔を閉塞し、無端ベルトと発泡性熱可塑性樹脂シー
トとの離型性が悪くなり、また、無端ベルト自体の耐久
性が低下することがあるので、直径0.2〜1.2mm
に限定され、好ましくは0.5〜1.0mmである。
【0040】上記無端ベルトに設けられる貫通孔のピッ
チは、狭すぎると無端ベルト自体の耐久性が低下し、広
すぎると無端ベルトと発泡性熱可塑性樹脂薄膜との間に
巻き込んだ空気による発泡体の窪みが発生することがあ
るので、5〜50mmに限定され、好ましくは10〜2
0mmである。
【0041】上記貫通孔の配置は特に限定されず、格子
状、千鳥状、ランダム状等の何れであってもよいが、無
端ベルトの耐久性の観点から、千鳥状に設けられている
のが好ましい。
【0042】上記貫通孔は、必要に応じて、発泡性熱可
塑性樹脂粒状体側の無端ベルトに設けられてもよい。
【0043】(作用)本発明の発泡体の製造方法は、発
泡剤を含有している発泡性熱可塑性樹脂粒状体が平面的
に略均一に配置されており、かつ上記発泡性熱可塑性樹
脂粒状体が発泡性熱可塑性樹脂薄膜を介して一体的に連
結されている発泡性熱可塑性樹脂シートを一対の無端搬
送ベルト間に供給し、一対の無端搬送ベルト間で上記発
泡性熱可塑性樹脂シートを搬送しつつ、無端搬送ベルト
間で加圧しながら上記発泡剤の分解温度以上に加熱し発
泡させる発泡体の製造方法において、少なくとも発泡性
熱可塑性樹脂薄膜側の無端搬送ベルトが、直径0.2〜
1.2mm、ピッチ5〜50mmの貫通孔が設けられた
ベルトで構成されているものであるから、発泡性熱可塑
性樹脂薄膜と無端ベルトとの間に巻き込んだ空気による
発泡体の窪みが発生することがない。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細を図面に基づ
いて説明する。図1は、本発明において用いられる発泡
性熱可塑性樹脂シートの製造方法を説明する略図的側面
図である。図1に示すように発泡性熱可塑性樹脂シート
を構成する熱可塑性樹脂及び熱分解型発泡剤などを押出
機11に供給し、熱分解型発泡剤の分解温度より低い温
度で溶融混練した後、ダイ12からシート状に押し出
し、発泡性熱可塑性粒状体2の形状に対応した凹部13
aを有するロール13とロール14とで賦形しつつ冷却
する。
【0045】上記のようにして、例えば図2に示す発泡
性熱可塑性樹脂シート1が得られる。発泡性熱可塑性樹
脂シート1では、発泡性熱可塑性樹脂粒状体2が、発泡
性熱可塑性樹脂薄膜3により一体的に連結されている。
言い方を変えれば、上記発泡性熱可塑性樹脂シート1
は、発泡性熱可塑性樹脂粒状体2で構成される柱状突出
部が、発泡性熱可塑性樹脂薄膜3の一方面から突出する
ように形成されている形状を有する。もっとも、発泡性
熱可塑性樹脂粒状体2は、図2に示した例では、その一
端すなわち下端側において発泡性熱可塑性樹脂薄膜3に
より連結されているが、発泡性熱可塑性樹脂粒状体2の
高さ方向のほぼ中心部において発泡性熱可塑性樹脂薄膜
3により連結されていてもよい。
【0046】また、上記発泡性熱可塑性樹脂シート1で
は、発泡性熱可塑性樹脂粒状体2は、図3に平面図で示
すように千鳥状に略均一に配置されている。上記発泡性
熱可塑性樹脂粒状体2の形状は、特に限定されず、例え
ば、六方体、円柱、球状体などが挙げられるが、発泡性
熱可塑性樹脂粒状体2が発泡する際に、発泡を均一に行
わせるには、図2、3に示すように円柱状の形状が最も
好ましい。
【0047】発泡性熱可塑性樹脂粒状体2が円柱状の場
合、その径は、目的とする発泡体の発泡倍率や厚さによ
っても異なるため特に限定されるものではないが、大き
すぎると発泡速度が低下し、小さすぎると発泡時の加熱
で円柱が溶融し、変形する。従って、発泡性熱可塑性樹
脂粒状体2が円柱の場合、その径は、1mm〜20mm
が好ましく、2mm〜10mmの範囲が特に好ましい。
【0048】発泡性熱可塑性樹脂粒状体2が円柱の場
合、その高さは、目的とする発泡体の発泡倍率や厚さに
よっても異なるため特に限定されるものではないが、高
すぎると発泡時の加熱により円柱が溶融・変形し、小さ
すぎると発泡性熱可塑性樹脂薄膜3と同時に発泡するた
め、幅方向及び長手方向において大きく膨張することに
なる。従って、円柱状の発泡性熱可塑性樹脂粒状体2の
高さは3mm〜30mmが好ましく、5mm〜20mm
が特に好ましい。
【0049】発泡性熱可塑性樹脂粒状体2間の距離は、
目的とする発泡体の発泡倍率や厚さによっても異なるた
め、特に限定されるものではないが、上記距離が大きす
ぎると発泡性熱可塑性樹脂粒状体2が発泡した時に充填
不足が発生する可能性があり短すぎると発泡時の加熱に
より円柱が溶融・変形し、発泡性熱可塑性樹脂薄膜3部
分の面積が少なくなり、幅方向及び長手方向において大
きく膨張しがちとなる。従って、発泡性熱可塑性樹脂粒
状体2間の中心間距離は、2mm〜30mmが好まし
く、3mm〜20mmが特に好ましい。
【0050】最終的に得られる発泡体の発泡倍率を均一
化するには、上記発泡性熱可塑性樹脂粒状体2は、発泡
性熱可塑性樹脂シートにおいて平面的に略均一に配置さ
れることが必要である。もっとも、熱可塑性樹脂粒状体
2を平面的に略均一に配置する態様としては、特に限定
されるものではなく、図3に示したように千鳥状に配置
されていてもよく、格子状に配置されていてもよい。発
泡性熱可塑性樹脂粒状体2が千鳥状に配置されている場
合には、個々の発泡性熱可塑性樹脂粒状体2が発泡して
得られる粒状発泡体が六角柱の形状となるため、擬似的
なハニカム構造を構成することになる。そのため、得ら
れる発泡体の表面平滑性が高められ、圧縮強度も十分な
ものとなる。従って、好ましくは、発泡性熱可塑性樹脂
粒状体2は、千鳥状に配置される。
【0051】また、発泡性熱可塑性樹脂粒状体2が格子
状に配置されている場合には、個々の発泡性熱可塑性樹
脂粒状体2が発泡して得られる粒状発泡体が四角柱の形
状となる。
【0052】発泡性熱可塑性樹脂薄膜3の厚みは、目的
とする発泡体の発泡倍率や厚みによっても異なるため、
特に限定されるものではないが、厚くなりすぎると、発
泡時に発泡性熱可塑性樹脂粒状体2を移動させ、幅方向
及び長手方向における膨張が大きくなり、薄すぎると加
熱時に発泡性熱可塑性樹脂粒状体2が転倒することにな
る。従って、発泡性熱可塑性樹脂薄膜3の厚みは、0.
1〜3mmが好ましく、0.2〜2mmが特に好まし
い。
【0053】製造工程 図4は、本発明の製造方法で用いられる製造装置の概略
構成を示す図であり、図5は、図4のA部を拡大して示
す断面図である。図4において、本製造装置では、一対
の無端搬送ベルト21,22が図示の矢印方向に周回さ
れている。すなわち、無端搬送ベルト21は、ローラー
23a〜23gに図示のように架渡されており、いずれ
かのローラーが図示しないモータなどの回転駆動源に連
結されており、それによって無端搬送ベルト21は図示
の矢印方向に周回されている。同様に、他方の無端搬送
ベルト22は、ローラー24a〜24gに架渡されてお
り、これらのローラーのうちいずれかのローラーがモー
ターなどの図示しない回転駆動源に連結されており、そ
れによって無端搬送ベルト22が図示の矢印方向に周回
されている。
【0054】ここで、無端搬送ベルト21には、図5に
示すように、貫通孔21aが設けられている。
【0055】無端搬送ベルト21,22は、高温にさら
されるため、耐熱性に優れた材料により構成さているこ
とが望ましく、例えばポリテトラフルオロエチレンを繊
維補強した材料、表面全体にポリテトラフルオロエチレ
ン処理をした布製ベルト、あるいは繊維により構成する
ことができる。
【0056】また、上記無端搬送ベルト21,22は、
最終的に得られる熱可塑性樹脂発泡体との離型性に優れ
ていることが望ましく、従って、熱可塑性樹脂発泡体を
構成するのに用いられる熱可塑性樹脂よりも高い溶融温
度を有する材料から構成されることが望ましく、例え
ば、発泡後の離型性を考慮すると、無機繊維にポリテト
ラフルオロエチレンを含浸塗布し、高温にて焼成してベ
ルト状に加工したものなどを挙げることができる。
【0057】上記無端搬送ベルト21,22の上流に
は、繰り出し装置が設けられており、該繰り出し装置2
5は、上記のようにして用意された発泡性熱可塑性樹脂
シート26を無端搬送ベルト21,22間に供給するた
めに設けられている。
【0058】また、無端搬送ベルト21,22が所定距
離を隔てて上下に対向し合っている搬送領域において
は、下流に向かって、加熱装置27及び冷却装置28が
配置されている。
【0059】上記繰り出し装置25としては、発泡性熱
可塑性樹脂シート26を繰り出し得る限り、適宜の構造
を有するものを用いることができる。例えば、発泡性熱
可塑性樹脂シートを紙管に巻付け、紙管を巻き出し治具
に取付け、紙管を回転させることにより発泡性熱可塑性
樹脂シートを繰り出し得る構造のものを例示することが
できる。
【0060】加熱装置27は、発泡性熱可塑性樹脂シー
トを加熱し発泡させるために設けられており、発泡剤の
分解温度以上に発泡性熱可塑性樹脂シートを加熱するよ
うに構成されている。加熱装置における加熱方法は特に
限定されず、遠赤外線を利用したもの、熱風を吹きつけ
るもの、板状ヒーターなどの適宜のものを用いることが
でき、熱風を吹きつける形式の加熱装置が加熱均一性及
びコストの総合的観点から好ましい。
【0061】上記のように、加熱装置27による加熱温
度は、発泡剤の分解温度以上に設定されることが必要で
あるが、この場合、発泡剤の分解開始温度から分解温度
よりも30℃高い温度までの間に設定されていることが
望ましい。これは、急激な発泡により発泡体のセル構造
が乱れるのを防止するには、上記温度範囲に加熱するこ
とが望ましいからである。
【0062】また、上記冷却装置28については、発泡
後の発泡体を冷却し得る限り適宜の構造のものを用いる
ことができるが、好ましくは、無端搬送ベルト21,2
2が対向し合っている搬送領域において、無端搬送ベル
ト21,22の背面側から無端搬送ベルト21,22間
の発泡体を冷却するように構成されているものが望まし
く、冷却方法については、空冷式、水冷式の何れであっ
てもよく、また冷却板を無端搬送ベルト21,22の背
面に接触させるものであってもよい。冷却装置による冷
却は、発泡体をその軟化温度以下まで冷却すればよく、
好ましくは、冷却装置により常温付近まで発泡体を冷却
することにより、無端搬送ベルト21,22から発泡体
29を容易に剥離することができる。
【0063】次に、図4を参照して、具体的な工程を説
明する。まず、繰り出し装置25から発泡性熱可塑性樹
脂シート26を繰り出す。該発泡性熱可塑性樹脂シート
26は、無端搬送ベルト21,22間の搬送領域に供給
される。搬送領域では、無端搬送ベルト22上に荷重を
加えることにより、発泡性熱可塑性樹脂シートが加圧さ
れる。加圧のための加圧治具としては、ロールや金網等
の適宜のものを用いることができる。上記荷重が小さす
ぎると発泡性熱可塑性樹脂シートの波うちを防止するこ
とができないことがあり、大きすぎると無端搬送ベルト
21,22との摩擦が大きくなり耐久性が低下すること
がある。従って、上記荷重は0.1〜20g/cm2
範囲とすることが好ましい。
【0064】次に、上記のように加圧されつつ搬送され
ている発泡性熱可塑性樹脂シートが加熱装置27により
加熱され、発泡性熱可塑性樹脂シートが発泡し、しかる
後冷却装置28により冷却されて発泡体29が得られ
る。発泡体29は無端搬送ベルト21,22間から下流
に送られ、取り出される。
【0065】本発明の製造方法では、上記のように特定
の形状の発泡性熱可塑性樹脂シートを無端搬送ベルト2
1,22間に供給し、加圧しつつ加熱して発泡させ、さ
らに冷却するという一連の工程をおいて連続的に発泡体
を得ることができる。
【0066】また、発泡体の製造に際し、上記のように
加圧しつつ加熱発泡させるため、発泡性熱可塑性樹脂粒
状体2は垂直方向の寸法が長くなり、それによって発泡
性熱可塑性樹脂粒状体2同士がより効果的に融着する。
例えば、発泡性熱可塑性樹脂粒状体2を千鳥状に配置し
た場合などにおいては、上記融着によりハニカム構造を
有するような発泡体を得ることができる。
【0067】
【実施例】以下、本発明を実施例をもってさらに詳しく
説明する。
【0068】実施例1〜3 発泡性熱可塑性樹脂シートを構成する材料として、高密
度ポリエチレンン(三菱化学社製、商品名「HY34
0」、MI=1.5g/10分)50重量部、ポリプロ
ピレン(三菱化学社製、商品名「MA3」、メルトイン
デックス(MI)=11g/10分)30重量部、架橋
性シラン変成ポリプロピレン(三菱化学社製、商品名
「XPM800H」、MI=11g/10分、架橋後の
ゲル分率80重量%)20重量部、架橋剤としてジブチ
ル錫ラウレート0.1重量部、及び熱分解型発泡剤とし
てアゾジカルボンアミド(大塚化学社製、商品名「SO
−20」、分解温度210℃)5重量部を含有する組成
物を、図1に示した2軸押出機11に供給した。2軸押
出機11としては、径65mmのものを用いた。2軸押
出機11において、上記組成物を180℃で溶融混練
し、面長900mm、リップ0.8mmのTダイ12に
よりシート状に押し出した。さらに、千鳥状に凹部13
aが設けられた径500mm及び面長1100mmのロ
ール13と、平滑面を有するロール14間で該シートを
賦形しつつ冷却し、巻取機(図示せず)で巻き取り、図
3に示したように発泡性熱可塑性樹脂薄膜3の厚みが
0.4mm、発泡性熱可塑性樹脂粒状体2の直径が4m
m、高さが4mmで千鳥状に配置された発泡性熱可塑性
樹脂シート1の巻回物を得た。
【0069】得られた発泡性熱可塑性樹脂シート1の巻
回物を98℃の水中に3時間浸漬した後乾燥し、架橋性
シラン変成ポリプロピレンを架橋させた。
【0070】次いで、図4に示した繰り出し装置25
に、取り付け、表1に示した形態の発泡性熱可塑性樹脂
シート1を得、発泡性熱可塑性樹脂粒状体2側が上面に
なるようにして、表1に示した所定の貫通孔21a(図
5参照)が設けられた無端ベルト21,22間に連続的
に繰り出した。この場合無端搬送ベルト21,22の速
度は、0.6m/分とした。また、加熱装置27におい
ては、加熱装置27内に金網(図示せず)を配置し、発
泡性熱可塑性樹脂シート26に7g/cm2の荷重をか
けつつ発泡性熱可塑性樹脂シート26を230℃に加熱
し発泡させた。また、冷却装置28においては、無端搬
送ベルト21,22間の間隔を8mmとし、無端搬送ベ
ルト21,22の背面から冷却ロール(図示せず)を接
触させることにより発泡体を押圧冷却した。このように
して、実施例1〜3及び比較例1、2の発泡体を得、以
下の評価に供した。
【0071】離型性 発泡性熱可塑性樹シート状体1を加熱発泡し、押圧、冷
却後の無端ベルト21、22からの離型状態を肉眼で観
察した。形状精度 得られた発泡体の形状を肉眼で観察すると共に、発泡倍
率を測定し、所定の倍率になっているか否かを判定し
た。寸法精度 得られた発泡体を定尺寸法に切断し、長さ、幅、厚みを
測定し、所定の寸法になっているか否かを判定した。発泡体表面性 発泡性熱可塑性樹脂粒状体2側及び発泡性熱可塑性樹脂
薄膜3側の表面性状を肉眼で観察した。以上の結果を表
1に纏めて記した。
【0072】
【表1】
【0073】
【発明の効果】本発明の発泡体の製造方法は、上述の如
きものであるから、厚み方向に疑似的な一次元発泡を行
い、厚み精度や重量精度のばらつきが少なく、かつ表面
性状などの品質に優れている発泡体を高い生産性をもっ
て連続的に製造するにあたり、発泡性熱可塑性樹脂薄膜
と無端ベルトとの間に巻き込んだ空気による発泡体の窪
みが発生することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において用いられる発泡性熱可塑性樹脂
シートの製造方法を説明する略図的側面図である。
【図2】本発明で用いられる発泡性熱可塑性樹脂シート
の一例を説明するための断面図である。
【図3】本発明で用いられる発泡性熱可塑性樹脂シート
において発泡性熱可塑性樹脂粒状体が千鳥状に配置され
ている形態を説明するための平面図。
【図4】本発明の製造方法を実施するのに用いられる製
造装置の概略構成を示す側面図である。
【図5】図4のA部を拡大して示す断面図である。
【符号の説明】
1 発泡性熱可塑性樹脂シート 2 発泡性熱可塑性樹脂粒状体 3 発泡性熱可塑性樹脂薄膜 21,22 無端搬送ベルト 21a 貫通孔 29 発泡体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F212 AA05 AA11 AA11J AB02 AB03 AG03 AG20 AH26 AH46 AJ04 AJ10 AJ11 UA01 UA09 UB02 UB13 UG02 UG05 UH18 UJ26 UL02 UN02

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡剤を含有している発泡性熱可塑性樹
    脂粒状体が平面的に略均一に配置されており、かつ上記
    発泡性熱可塑性樹脂粒状体が発泡性熱可塑性樹脂薄膜を
    介して一体的に連結されている発泡性熱可塑性樹脂シー
    トを一対の無端搬送ベルト間に供給し、一対の無端搬送
    ベルト間で上記発泡性熱可塑性樹脂シートを搬送しつ
    つ、無端搬送ベルト間で加圧しながら上記発泡剤の分解
    温度以上に加熱し発泡させる発泡体の製造方法におい
    て、 少なくとも発泡性熱可塑性樹脂薄膜側の無端搬送ベルト
    が、直径0.2〜1.2mm、ピッチ5〜50mmの貫
    通孔が設けられたベルトで構成されていることを特徴と
    する発泡体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015020309A (ja) * 2013-07-17 2015-02-02 積水化学工業株式会社 架橋機及び熱可塑性樹脂発泡体の製造装置並びに熱可塑性樹脂の架橋方法及び熱可塑性樹脂発泡体の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015020309A (ja) * 2013-07-17 2015-02-02 積水化学工業株式会社 架橋機及び熱可塑性樹脂発泡体の製造装置並びに熱可塑性樹脂の架橋方法及び熱可塑性樹脂発泡体の製造方法

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