JP6358000B2 - 樹脂シート、積層シート、発泡壁紙及び発泡壁紙の製造方法 - Google Patents

樹脂シート、積層シート、発泡壁紙及び発泡壁紙の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6358000B2
JP6358000B2 JP2014187743A JP2014187743A JP6358000B2 JP 6358000 B2 JP6358000 B2 JP 6358000B2 JP 2014187743 A JP2014187743 A JP 2014187743A JP 2014187743 A JP2014187743 A JP 2014187743A JP 6358000 B2 JP6358000 B2 JP 6358000B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
sheet
foamed
base material
foaming agent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014187743A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016060057A (ja
Inventor
歩 塩田
歩 塩田
佐川 浩一
浩一 佐川
剛謙 杉田
剛謙 杉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Inc filed Critical Toppan Inc
Priority to JP2014187743A priority Critical patent/JP6358000B2/ja
Publication of JP2016060057A publication Critical patent/JP2016060057A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6358000B2 publication Critical patent/JP6358000B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

本発明は、樹脂シート、積層シート、発泡壁紙及び発泡壁紙の製造方法に関する。より詳細には、本発明は、戸建て住宅、集合住宅、店舗、事務所ビル等の建築物の壁面装飾などに利用可能な樹脂シート、積層シート、発泡壁紙及び発泡壁紙の製造方法に関する。
建築物の壁面装飾等に用いる壁紙としては、紙基材に塩化ビニル樹脂の樹脂層を設けた塩化ビニル壁紙が広く利用されている。近年、環境に配慮し、発泡させたポリオレフィン系樹脂から形成される発泡樹脂層を備える発泡壁紙が提案されている(例えば、下記特許文献1など)。
発泡壁紙は、基材上に、発泡剤を混入したポリオレフィン樹脂を溶融押出コートし積層するか、別途Tダイ押出法によりシーティングしておき、後からドライラミネート又は熱ラミネートにて基材に貼り合わせ、表面に印刷を施した後に加熱により発泡剤を分解・発泡させる方法によって作製される。このように作製した発泡壁紙は、表面化粧としてエンボス処理がなされることが多い。
特開2011−74598号公報
ところで、発泡樹脂層を有する発泡壁紙は、その構造上、一般に圧縮回復性が低い。しかし、製造後の自重による潰れ、施工時の施工ローラーによる圧力痕、施工後に重量物を立て掛けることで生じる置き痕等の改善という観点から、圧縮回復性は実用上重要な性能である。
一方で、エンボス処理が施される場合には、エンボス版の版板を十分に再現できるエンボス再現性が求められる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、十分な圧縮回復性及び十分なエンボス再現性を両立する発泡樹脂層を形成することができる樹脂シート及び積層シート並びにこれらを用いた発泡壁紙及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討を行った結果、特定の成分を含む樹脂シートの所定温度における貯蔵弾性率及びTanδがそれぞれ特定の範囲内にあれば、これを発泡させたときに、圧縮回復性及びエンボス再現性を両立する発泡樹脂層が得られることを見出し、この知見に基づき本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、基材と、該基材上に設けられた発泡樹脂層と、を備える発泡壁紙の前記発泡樹脂層を形成するための樹脂シートであって、充填剤、発泡剤、及びエチレン単独重合体又はエチレンと他のオレフィンとの共重合体を含み、115℃における貯蔵弾性率が1500MPa〜5000MPaであり、且つ115℃におけるTanδが1.4〜2.0である、樹脂シートを提供する。このような樹脂シートを用いることにより、十分な圧縮回復性及び十分なエンボス再現性を両立する発泡樹脂層を形成することができる。
なお、本発明の樹脂シートによって上記効果が得られる理由としては、上記特定の成分が含まれ且つ上記特定の貯蔵弾性率及びTanδを有する樹脂シートによれば、発泡剤が分解して発泡する(発泡セルを形成する)際、発泡セルの形状を決定する重要なファクターである樹脂の伸張粘度が適度なものとなり、これにより発泡セルの形状が良好に制御されて圧縮回復性及びエンボス再現性を両立する発泡樹脂層が得られたものと本発明者らは推察する。
上記樹脂シートは、充填剤、発泡剤、エチレン単独重合体又はエチレンと他のオレフィンとの共重合体を含有する樹脂組成物を架橋させて得られるものであってもよい。樹脂組成物は、シラン架橋性樹脂を更に含有してもよい。
また、本発明は、基材と、該基材上に設けられた上記樹脂シートと、を備える、積層シートを提供する。
さらに、本発明は、基材と、該基材上に設けられた発泡樹脂層と、を備える発泡壁紙であって、上記積層シートにおける樹脂シートに含まれる発泡剤を発泡させて得られる、発泡壁紙を提供する。
また、本発明は、基材と、該基材上に設けられた発泡樹脂層と、を備える発泡壁紙の製造方法であって、上記本発明に係る樹脂シートを、基材上にラミネートして積層シートを得る工程と、積層シートにおける樹脂シートに含まれる発泡剤を発泡させることにより、発泡樹脂層を形成する工程と、を備える、発泡壁紙の製造方法を提供する。
また、本発明は、基材と、該基材上に設けられた発泡樹脂層と、を備える発泡壁紙の製造方法であって、基材上に、充填剤、発泡剤、エチレン単独重合体又はエチレンと他のオレフィンとの共重合体を含有する樹脂組成物から形成される樹脂組成物層を設ける工程と、樹脂組成物層を架橋させて、基材上に、充填剤、発泡剤、及びエチレン単独重合体又はエチレンと他のオレフィンとの共重合体を含み、115℃における貯蔵弾性率が1500MPa〜5000MPaであり、且つ115℃におけるTanδが1.4〜2.0である、樹脂シートが形成された積層シートを得る工程と、積層シートにおける樹脂シートに含まれる発泡剤を発泡させることにより、発泡樹脂層を形成する工程と、を備える、発泡壁紙の製造方法を提供する。樹脂組成物は、シラン架橋性樹脂を更に含有していてもよい。
さらに、本発明は、基材と、該基材上に設けられた発泡樹脂層と、を備える発泡壁紙の製造方法であって、基材上に、充填剤、発泡剤及びエチレン単独重合体又はエチレンと他のオレフィンとの共重合体を含有する樹脂組成物のシート状物をラミネートしながら、樹脂組成物を架橋させて、基材上に、充填剤、発泡剤、及びエチレン単独重合体又はエチレンと他のオレフィンとの共重合体を含み、115℃における貯蔵弾性率が1500MPa〜5000MPaであり、且つ115℃におけるTanδが1.4〜2.0である、樹脂シートが形成された積層シートを得る工程と、積層シートにおける樹脂シートに含まれる発泡剤を発泡させることにより、発泡樹脂層を形成する工程と、を備える、発泡壁紙の製造方法を提供する。樹脂組成物は、シラン架橋性樹脂を更に含有していてもよい。
上記製造方法においては、シート状物と前記基材とを、過熱蒸気によりラミネートすることができる。
通常、架橋後の樹脂シートを基材に密着させる方法としては、熱ラミネーション法が一般的であるが、この方法では密着させた樹脂シートの表面にラミネートに使用したヒートロール等の表面形状が転写されてしまい、平滑性が乱れてしまう可能性がある。一方、過熱蒸気等によって樹脂組成物層又はシート状物の表面の溶融状態を保ったまま基材上へラミネートする方法では、ロールタッチをほとんど行わず、且つ上述したような表面の溶融によるレベリング効果が期待でき、より平滑な樹脂面を得ることができる。
また、樹脂組成物がシラン架橋性樹脂を含む場合には、過熱蒸気によってシラン架橋性樹脂を効率よく架橋させることができる。
本発明によれば、十分な圧縮回復性及び十分なエンボス再現性を両立する発泡樹脂層を形成することができる樹脂シート及び積層シート並びにこれらを用いた発泡壁紙及びその製造方法を提供することができる。
[樹脂シート]
本実施形態に係る樹脂シートは、充填剤、発泡剤、及びエチレン単独重合体又はエチレンと他のオレフィンとの共重合体を含み、115℃における貯蔵弾性率が1500MPa〜5000MPaであり、且つ115℃におけるTanδが1.4〜2.0である。
上記貯蔵弾性率が1500MPa以下又はTanδが2.0以上である場合には、発泡の際に樹脂の伸張粘度が足りないために発泡セルが必要以上に大きくなり、潰れやすい大型の発泡セルが多数形成されてしまう。一方で貯蔵弾性率が5000MPa以上又はTanδが1.4以下である場合には、樹脂の伸張粘度が高すぎるために必要十分なサイズまで発泡セルが成長せず、ほとんど発泡しなくなってしまう。このような観点から、上記貯蔵弾性率は、2000MPa〜4500MPaであることが好ましく、2500MPa〜4000MPaであることがより好ましい。また、上記Tanδは、1.5〜1.9であることが好ましく、1.6〜1.8であることがより好ましい。
また、本実施形態の樹脂シートは、製造時の加工温度のぶれ等による性能低下防止の観点から、110〜120℃の範囲にわたって上記貯蔵弾性率を満たすことが好ましい。また、本実施形態の樹脂シートは、上記と同様の観点から、110〜120℃の範囲にわたって上記Tanδを満たすことが好ましい。
次に、上記樹脂シートの各構成成分について詳細に説明する。
[充填剤]
充填剤としては、無機充填剤及び有機充填剤が挙げられる。無機充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、二酸化チタン等が挙げられ、これらは1種を単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。有機充填剤としては、例えば、メラミンシアヌレート、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、木粉、セルロース及びその誘導体が挙げられ、これらは1種を単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。
充填剤の含有量は、特に制限されないが、その合計量が、樹脂シートを構成する材料全体100質量部に対して10〜70質量部であることが好ましい。充填剤を添加する理由としては、発泡壁紙の隠蔽性の確保、単位面積当たりの燃焼カロリーの低減、嵩増しによる製造コストの低減等が挙げられるが、充填剤の含有量が樹脂シートを構成する材料全体100質量部に対して10〜70質量部であると、発泡壁紙としての良好な隠蔽性を確保しながら燃焼カロリーが低く、製造コストの手頃な発泡壁紙を製造することができる。
[発泡剤]
本実施形態に係る発泡剤としては、例えば、アゾジカルボンアミド等のアゾ系発泡剤、p−トルエンスルホニルヒドラジド等のヒドラジド系発泡剤、N,N’−ジニトロゾペンタメチレンテトラミン等のニトロソ系発泡剤などが挙げられ、これらは1種を単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。発泡剤の含有量は、特に制限されないが、その合計量が、樹脂シートを構成する材料全体100質量部に対して2〜30質量部であることが好ましい。発泡剤の含有量が上記範囲であると、発泡後に発泡剤が発泡壁紙内に残ることで発生する黄変を抑え、また圧縮回復性及び触感の面において良好な発泡壁紙を製造することができる。
本実施形態においては、発泡剤としてマイクロカプセル発泡剤以外の発泡剤を用いることが好ましい。すなわち、本実施形態の樹脂シートはマイクロカプセル発泡剤を含まないことが好ましい。マイクロカプセル発泡剤を発泡剤として用いた場合、粒径によっては発泡後のシェル膜が膜表面を乱し、触感及び印刷適性に悪影響を及ぼす可能性があるが、マイクロカプセル発泡剤以外の発泡剤を用いた場合は、表面の平滑性が確保された、触感が良く、印刷適性の高い発泡壁紙を得ることができる。
なお、本実施形態の樹脂シートにおいて、マイクロカプセル発泡剤を含まないとの構成は、マイクロカプセル発泡剤以外の発泡剤を用いても、樹脂シートの貯蔵弾性率及びTanδを上記範囲とすることにより、良好な発泡状態が得られ、それにより圧縮回復性及びエンボス再現性を両立する発泡樹脂層を形成することができるという本発明者らの知見に基づくものである。
[エチレン単独重合体又はエチレンと他のオレフィンとの共重合体]
エチレン単独重合体及びエチレンと他のオレフィンとの共重合体は、無極性の非ハロゲン系熱可塑性樹脂であり、これらを用いることで、エチレン−メタクリル酸メチル共重合樹脂、エチレン−メタクリル酸共重合樹脂、及びアイオノマー樹脂等の極性樹脂を使用した場合と比較して、充填剤を増量した場合の粘度上昇が抑えられるため、高品質の壁紙を安定して生産することができる。
エチレン単独重合体としては、例えば、高圧法で合成された低密度ポリエチレン(LD)、中低圧法で合成されたコモノマーを含まない高密度ポリエチレン等が挙げられ、これらは1種を単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。エチレン単独重合体の分子量、融点、メルトフローレート(MFR)等については特に制限されないが、融点については50℃〜140℃が好ましく、60℃〜110℃がより好ましい。融点が140℃以下であれば樹脂を溶融して成型する際により高温で溶融する必要がなく、発泡剤が成型中に分解してしまうという可能性が少ない。一方、融点が50℃以上であれば、実使用上の熱耐久性が十分に得られる。MFRについては3〜150のものが好ましく、4〜100のものがより好ましい。MFRが3以上の樹脂であれば、成形時に生じるせん断発熱を抑えることができ、加工温度の制御が容易になり、成型中に発泡剤が分解してしまうという可能性が少ない。一方、MFRが150以下であれば、製造された発泡壁紙の機械強度が保たれ、施工性及び耐久性に優れる。
エチレンと他のオレフィンとの共重合体は、例えば直鎖状低密度ポリエチレン(LL)、超低密度ポリエチレン(VLD)、コモノマーとの共重合で得られた高密度ポリエチレン(HD)等が挙げられ、これらは1種を単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。エチレンと他のオレフィンとの共重合体の分子量、融点、メルトフローレート(MFR)等については特に制限されないが、融点については50℃〜140℃が好ましく、60℃〜110℃がより好ましい。融点が140℃以下であれば樹脂を溶融して成型する際により高温で溶融する必要がなく、発泡剤が成型中に分解してしまうという可能性が少ない。一方、融点が50℃以上であれば、実使用上の熱耐久性が十分に得られる。MFRについては3〜150のものが好ましく、4〜100のものがより好ましい。MFRが3以上の樹脂であれば、成形時に生じるせん断発熱を抑えることができ、加工温度の制御が容易になり、成型中に発泡剤が分解してしまうという可能性が少ない。一方、MFRが150以下であれば、製造された発泡壁紙の機械強度が保たれ、施工性及び耐久性に優れる。
エチレン単独重合体又はエチレンと他のオレフィンとの共重合体の含有量は、これらの合計量が、樹脂シートを構成する材料全体100質量部に対して20〜80質量部であることが好ましく、40〜75質量部であることがより好ましく、50〜70質量部であることが更に好ましい。なお、この場合、エチレン単独重合体又はエチレンと他のオレフィンとの共重合体は、架橋されていてもよい。
[シラン架橋性樹脂]
樹脂シートは、充填剤、発泡剤、エチレン単独重合体又はエチレンと他のオレフィンとの共重合体、及び1種以上のシラン架橋性樹脂を含有する樹脂組成物を架橋(例えば、加熱による架橋又は水架橋等)して得られるものであってもよい。シラン基を有するシラン架橋性樹脂を含有する樹脂組成物を加熱することによって、樹脂シートにおける最適な架橋度を得ると同時に、樹脂シートを基材上にラミネートして積層シートを得る際に、表面の平滑性が高い積層シートを得ることができる。
シラン架橋性樹脂としては、加水分解性シリル基を有する樹脂が挙げられ、例えばシラン架橋性ポリオレフィン系樹脂等を用いることができる。シラン架橋性ポリオレフィン系樹脂としては、母体としてのポリオレフィン系重合体に加水分解性シリル基を主として側鎖に導入した樹脂が挙げられる。このような樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン系、高密度ポリエチレン系、エチレン−酢酸ビニル共重合体系、ポリプロピレン系等の重合体に加水分解性シリル基を主として側鎖に導入した樹脂が挙げられる。架橋は、置換シリル基の加水分解により行われる。なお、このシリル基が末端に位置するポリオレフィン系樹脂が含まれていてもよい。
シラン架橋性ポリオレフィン系樹脂は、ポリオレフィン系重合体のモノマーとエチレン性不飽和シラン化合物を容器中でランダム共重合させる方法、又はポリオレフィン系重合体の溶融物に過酸化物を用いてエチレン性不飽和シラン化合物をグラフト共重合する方法等により得ることができる。ここで、母体としてのポリオレフィン系重合体は、上記の樹脂のうちの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。さらに、母体のポリオレフィン系樹脂は、樹脂同士の混合又は分散が許容される程度であれば、上記ポリオレフィン系樹脂と、上記ポリオレフィン系樹脂とは異なる樹脂とを併用してもよい。混合又は分散の程度は、使用する押出機の種類により大差があり、また適宜の相溶化剤も使用できるので、組合せ樹脂は一概に区分はできないが、同種の樹脂であることが好ましい。シラン架橋性樹脂として、具体的には、三菱化学株式会社製「リンクロン」等が挙げられる。
また、本実施形態に係る樹脂シートには、必要に応じて顔料等を添加して着色してもよい。顔料の添加による着色は、透明であってもよいし、半透明であってもよいし、不透明であってもよい。顔料としては、例えば、酸化鉄、カーボンブラック等の無機顔料、又はアニリンブラック、フタロシアニンブルー等の有機顔料などを挙げることができる。
顔料の添加量としては、樹脂シートを構成する材料全体100質量部に対して、好ましくは5〜50質量部、より好ましくは10〜30質量部である。
また、樹脂シートには、必要に応じて、難燃剤、セル調整剤、安定剤、滑剤、発泡助剤、シラン架橋助剤等の周知の添加剤を用いることができる。
難燃剤としては、例えば、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の金属酸化物系難燃剤、リン酸エステル系等のリン系難燃剤、テトラブロモビスフェノールA等の臭素系難燃剤などが挙げられる。
セル調整剤としては、例えば、アクリル酸エステル系樹脂、メタクリル酸エステル系樹脂等が挙げられる。
安定剤としては、例えば、ヒンダードアミン系光安定剤等のラジカル補足剤、リン系、イオウ系等の過酸化物分解剤、フェノール系酸化防止剤等の熱安定剤、紫外線吸収剤等の光安定剤などが挙げられる。
滑剤としては、例えば、ステアリン酸、ラウリン酸等の脂肪酸系、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド等の脂肪酸アミド系、ステアリン酸亜鉛、ラウリン酸カルシウム、オクチル酸亜鉛等の金属石鹸系の滑剤などが挙げられる。
発泡助剤としては、例えば、上記金属石鹸系の滑剤の他に、尿素系、塩化亜鉛、酸化亜鉛等が挙げられる。
シラン架橋助剤としては、例えば、スズ系の架橋助剤等が挙げられる。
本実施形態の樹脂シートは、上述した各構成成分を含有する樹脂組成物を、例えば、押出ラミネーション機等を用いて押出製膜したシート状物に対して、電子線照射処理、過熱蒸気(過熱水蒸気ともいう)処理等の加熱による架橋処理や水架橋処理(例えば、温度40℃〜70℃、湿度60%以上の環境下)等を行うことによって作製することができる。当該樹脂組成物が上記シラン架橋性樹脂を含む場合には、上記のうち過熱蒸気処理を行うことが好ましい。過熱蒸気処理は、例えば、過熱蒸気雰囲気下にシート状物を配し、シート状物に過熱蒸気を接触させる方法が挙げられる。
[積層シート]
本実施形態に係る積層シートは、基材と、基材上に設けられた上記樹脂シートと、を備える。当該積層シートは、樹脂シートを、基材上にラミネートして得ることができる。ラミネートの方法としては、特に限定されるものではないが、樹脂シートと基材とを、熱プレス機等を用いて熱圧着を行う方法、過熱蒸気を用いながら圧着を行う方法等が挙げられる。
また、基材と上記樹脂シートとの接着性を向上させる観点から、基材の表面で樹脂シートを設ける側の面で、例えば、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理等の易接着処理を施してもよく、アクリル−ブチル共重合体、イソシアネートとポリオールとからなるポリウレタン等から形成される易接着処理層を設けてもよい。
[基材]
上記基材としては、従来ある壁紙用裏打紙等の紙基材として通常使用されているものであれば特に限定されずに使用可能である。このような基材としては、例えば、スルファミン酸グアニジン、リン酸グアニジン等の水溶性難燃剤を含浸させたパルプ主体の難燃紙、又は炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の無機質剤を混抄した無機質紙などが挙げられる。これらの秤量は、50〜300g/mであってもよく、60〜160g/mであってもよい。
[発泡壁紙]
本実施形態に係る発泡壁紙は、基材と、基材上に設けられた発泡樹脂層と、を備える。このような発泡壁紙は、例えば、上述した樹脂シートを、基材上にラミネートして積層シートを得る工程と、上記樹脂シートの発泡剤を発泡させることにより、発泡樹脂層を形成する工程と、を備える、製造方法によって得ることができる。
発泡剤の発泡は、樹脂シートを加熱することにより行うことができる。加熱条件としては、当該樹脂シートを構成する成分によって適宜設定することができ、特に制限はないが、160℃〜280℃で10秒〜120秒間加熱することが好ましく、220℃〜240℃で20秒〜40秒間加熱することがより好ましく、220℃で40秒間加熱することが更に好ましい。
さらに、他の実施形態として、発泡壁紙は、基材上に、充填剤、発泡剤、エチレン単独重合体又はエチレンと他のオレフィンとの共重合体を含有する樹脂組成物から形成される樹脂組成物層を設ける工程と、樹脂組成物層を架橋させて、基材上に、充填剤、発泡剤、及びエチレン単独重合体又はエチレンと他のオレフィンとの共重合体を含み、115℃における貯蔵弾性率が1500MPa〜5000MPaであり、且つ115℃におけるTanδが1.4〜2.0である、樹脂シートが形成された積層シートを得る工程と、積層シートにおける樹脂シートに含まれる発泡剤を発泡させることにより、発泡樹脂層を形成する工程と、を備える、方法によっても得ることができる。
基材上に上記樹脂組成物から形成される樹脂組成物層を設ける方法としては、樹脂組成物を基材上に塗布して、所望により乾燥させる方法、予め支持体上に塗布等の方法により樹脂組成物層を設けておき、この樹脂組成物層(樹脂組成物のシート状物)を、基材上にラミネート(転写)する方法、樹脂組成物を押出機等で製膜して得られたシート状物を基材上にラミネートする方法等が挙げられる。
さらに他の実施形態として、発泡壁紙は、基材上に、充填剤、発泡剤及びエチレン単独重合体又はエチレンと他のオレフィンとの共重合体を含有する樹脂組成物のシート状物をラミネートしながら、樹脂組成物を架橋させて、基材上に、充填剤、発泡剤、及びエチレン単独重合体又はエチレンと他のオレフィンとの共重合体を含み、115℃における貯蔵弾性率が1500MPa〜5000MPaであり、且つ115℃におけるTanδが1.4〜2.0である、樹脂シートが形成された積層シートを設ける工程と、積層シートにおける樹脂シートに含まれる発泡剤を発泡させることにより、発泡樹脂層を形成する工程と、を備える、製造方法によっても得ることができる。
この場合、ラミネート方法及び架橋方法としては、過熱蒸気処理が好ましい。このような方法によれば、過熱蒸気によってシート状物の表面の溶融状態を保ったまま基材上へラミネートすることが可能となり、そのレベリング効果によって、密着させる基材の表面の凹凸が発泡樹脂層に転写されることを抑制することができる。
さらに、本実施形態に係る発泡壁紙において、発泡樹脂層の基材とは反対側の面は凹凸形状を有していてもよい。凹凸形状を設ける方法としては、特に制限されるものではないが、例えば、加熱発泡の際の熱を利用して、表面側を冷却エンボスロールとし、基材側をゴムロールとしておき、2つのトールでニップし(エンボス加工し)冷却することにより、表面に凹凸形状を形成する方法等が挙げられる。凹凸形状としては、特に制限されるものではないが、例えば、木目板導管溝、石板表面凹凸、布表面テクスチャア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等が挙げられ、目的とする意匠により適宜選択可能である。
本実施形態に係る発泡壁紙は、模様層及び表面保護層を設けてもよい。模様層及び表面保護層は、公知の材料を使用して適宜設けることができる。本発明の目的が達成できるのであれば、模様層及び表面保護層を設けなくともよい。模様層及び表面保護層は、グラビアコーティング等の公知の印刷技術を用いて設けることが可能である。なお、模様層及び表面保護層は、発泡剤を発泡させる前に設けることができる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
<樹脂シートの作製>
コートハンガータイプのマニュホールドを有するTダイを用いて、スクリュー径(D)65mm、L/D(スクリュー長をスクリュー径で除したもの)=32のバリアタイプスクリューを用い、押出ラミネーション機を用いて、厚み100μmで、表1に示される組成(表1中、数値は質量部を示す)を有するシート状物1を押出製膜した。押出条件は、シリンダーからダイに渡るすべてのゾーンで設定温度125℃とした。
次に、押出製膜したシート状物1に対して、加速電圧200kV、照射線量50kGyにて電子線照射することで、樹脂シート1を得た。樹脂シート1の115℃での貯蔵弾性率及びTanδを以下に示す方法によって測定した。結果を表3に示す。
(115℃での貯蔵弾性率及びTanδ)
Malvern Instrument Ltd.製Bohlin Gemini2回転式レオメーターを用いて測定を行った。測定は動的粘弾性測定モード(オシレーション)で行い、測定温度90℃〜120℃での温度掃引にて貯蔵弾性率・Tanδを測定し、115℃での貯蔵弾性率とTanδの値を得た。なお、Tanδの値は貯蔵弾性率G’と損失弾性率G’’の比G’’/G’として定義される値であり、粘弾性体に対して正弦的な振動ひずみを与えたときに応答として得られる応力との振幅の比をG’、位相差をδとして、Tanδを算出した。
Figure 0006358000
表1中、低密度ポリエチレンには、日本ポリエチレン株式会社製「ノバテックLDLC604」MFR=8を使用し、超低密度ポリエチレンには、東ソー株式会社製「ルミタック09L54A」MFR=4.5を使用し、炭酸カルシウムには、備北粉化株式会社製「ソフトン1000」を使用し、二酸化チタンには、石原産業株式会社製「タイペークCR−60−2」を使用し、アゾジカルボンアミド系発泡剤には、永和化成株式会社製「ビニホールAC#3C−K2」を使用し、発泡助剤Aには、株式会社ADEKA製「アデカスタブ OF−101(炭酸カルシウムと亜鉛系金属石鹸との混合物)」を使用し、ステアリン酸亜鉛には、株式会社ADEKA製「アデカスタブ AP−546」を使用した。
<積層シートの作製>
上記で得られた樹脂シート1と、壁紙用の裏打紙(株式会社興人製:WK−6651HT(商品名))とを、熱プレス機を用いて、温度120℃、プレス圧力5MPaの条件で2分間の熱圧着を行い、積層シート1を得た。得られた積層シート1の表面の平滑性を以下に示す方法によって測定した。結果を表3に示す。
(表面平滑性)
JIS B 0633準拠の表面粗さ計を用いて、積層シートの表面の平滑性をRSmで評価した。測定はn=5で行い、平均値を算出した。
<発泡壁紙の作製>
積層シート1の樹脂層側表面にコロナ放電処理を施した後、グラビア印刷により水性インキを用いて織物絵柄を印刷した。次に220℃で40秒間加熱して、樹脂シートを発泡させ発泡樹脂層とし、発泡壁紙1を得た。得られた発泡壁紙1の発泡倍率、発泡セル形状、圧縮回復率及びエンボス再現性を以下に示す方法によって測定した。結果を表3に示す。
(発泡倍率)
発泡前の樹脂シートの厚さ(a)を測定し、これを初期値とした。次に、発泡炉にて発泡した後の発泡壁紙の発泡樹脂層の厚さ(b)を測定し、(b)/(a)を発泡倍率として算出した。
(発泡セル形状)
剃刀刃(平刃)を用いて断面出しを行った凹凸模様を賦型する前のサンプルについて、マイクロスコープを用いてセル形状を観察した。発泡セル形状に関して、セル形状が均一なものを「○」、セルの形状が不均一で大きさにバラつきがあるものを「△」、発泡セルがほとんど確認できないものを「×」として評価した。
(圧縮回復率)
作製した発泡壁紙を2cm×2cmの大きさの試験片に裁断し、圧縮前の試験片の厚み(c)を測定し、これを初期値とした。次に、1000gの分銅を試験片の上にのせ、250g/cmの圧力で圧縮した。24時間放置した後、分銅を除いて解圧し、更に24時間放置した後、試験片の厚み(d)を測定し、(d)×100/(c)を圧縮回復率として算出した。
(エンボス再現性)
作製した発泡壁紙に対してメカニカルエンボスを実施した後、検査員10名が表面のエンボス形状を評価し、うち8人がエンボス版の版柄の再現性が特に良好であると判断したものを「○」、それ以外のものを「×」として評価した。
[実施例2]
<樹脂シートの作製>
表2に示される組成(表2中、数値は質量部を示す)を有するシート状物2を、実施例1と同様の方法によって押出製膜した。シート状物2に対して、電子線照射の代わりに、132℃、蒸気量60kg/hの過熱蒸気で5分間処理した以外は、実施例1と同様の方法によって樹脂シート2を得た。樹脂シート2の115℃での貯蔵弾性率及びTanδを実施例1と同様の方法によって測定した。結果を表3に示す。
Figure 0006358000
表2中、低密度ポリエチレンには、日本ポリエチレン株式会社製「ノバテックLDLC604」MFR=8を使用し、超低密度ポリエチレンには、東ソー株式会社製「ルミタック09L54A」MFR=4.5を使用し、シラングラフトポリエチレン樹脂には、三菱化学株式会社製「リンクロンXCF710」を使用し、シラン架橋助剤には、三菱化学株式会社製「リンクロンLZ013」を使用し、炭酸カルシウムには、備北粉化株式会社製「ソフトン1000」を使用し、二酸化チタンには、石原産業株式会社製「タイペークCR−60−2」を使用し、アゾジカルボンアミド系発泡剤には、永和化成株式会社製「ビニホールAC#3C−K2」を使用し、発泡助剤Aには、株式会社ADEKA製「アデカスタブ OF−101(炭酸カルシウムと亜鉛系金属石鹸との混合物)」を使用し、ステアリン酸亜鉛には、株式会社ADEKA製「アデカスタブ AP−546」を使用した。
<積層シートの作製>
上記で得られた樹脂シート2から、実施例1と同様の方法によって積層シート2を得た。得られた積層シート2の表面の平滑性を実施例1と同様の方法によって測定した。結果を表3に示す。
<発泡壁紙の作製>
積層シート2から、実施例1と同様の方法によって発泡壁紙2を得た。得られた発泡壁紙2の発泡倍率、発泡セル形状、圧縮回復率及びエンボス再現性を実施例1と同様の方法によって測定した。結果を表3に示す。
[実施例3]
<発泡壁紙の作製>
実施例1と同様の方法によって得られたシート状物1に対して、132℃、蒸気量60kg/hの過熱蒸気で5分間処理しながら、当該シート状物1の裏面に対し、当該過熱蒸気の熱によって裏打紙を圧着させ、積層シート3を得た。得られた積層シート3から裏打紙を剥がして除去し、架橋されたシート状物1を樹脂シート3として、その115℃での貯蔵弾性率及びTanδを実施例1と同様の方法によって測定した。結果を表3に示す。また、得られた積層シート3の表面の平滑性を実施例1と同様の方法によって測定した。結果を表3に示す。
更に、積層シート3から、実施例1と同様の方法によって発泡壁紙3を得た。得られた発泡壁紙3の発泡倍率、発泡セル形状、圧縮回復率及びエンボス再現性を実施例1と同様の方法によって測定した。結果を表3に示す。
[実施例4]
<樹脂シートの作製>
発泡剤として2種のマイクロカプセル発泡剤(F−55及び改12SP−31−15:ともに株式会社松本油脂製薬製)を用いた以外は実施例1と同様の方法によりシート状物4及び樹脂シート4を得た。得られた樹脂シート4の115℃での貯蔵弾性率及びTanδを実施例1と同様の方法によって測定した。結果を表3に示す。
<積層シートの作製>
上記で得られた樹脂シート4から、実施例1と同様の方法によって積層シート4を得た。得られた積層シート4の表面平滑性を実施例1と同様の方法によって測定した。結果を表3に示す。
<発泡壁紙の作製>
積層シート4から、実施例1と同様の方法によって発泡壁紙4を得た。得られた発泡壁紙4の発泡倍率、発泡セル形状、圧縮回復率及びエンボス再現性を実施例1と同様の方法によって測定した。結果を表3に示す。
[比較例1]
実施例1と同様の方法によってシート状物1を押出製膜した。得られたシート状物1を、140℃、蒸気量100kg/hの過熱蒸気で1分間処理し、樹脂シートC1を得た。得られた樹脂シートC1の115℃での貯蔵弾性率及びTanδを実施例1と同様の方法によって測定した。結果を表3に示す。
上記で得られた樹脂シートC1から、実施例1と同様の方法によって積層シートC1を得た。得られた積層シートC1の表面平滑性を実施例1と同様の方法によって測定した。結果を表3に示す。
積層シートC1から、実施例1と同様の方法によって発泡壁紙C1を得た。得られた発泡壁紙C1の発泡倍率、発泡セル形状、圧縮回復率及びエンボス再現性を実施例1と同様の方法によって測定した。結果を表3に示す。
[比較例2]
実施例1と同様の方法によってシート状物1を押出製膜した。得られたシート状物1を、140℃、蒸気量30kg/hの過熱蒸気で10分間処理し、樹脂シートC2を得た。得られた樹脂シートC2の115℃での貯蔵弾性率及びTanδを実施例1と同様の方法によって測定した。結果を表3に示す。
上記で得られた樹脂シートC2から、実施例1と同様の方法によって積層シートC2を得た。得られた積層シートC2の表面平滑性を実施例1と同様の方法によって測定した。結果を表3に示す。
積層シートC2から、実施例1と同様の方法によって発泡壁紙C2を得た。得られた発泡壁紙C2の発泡倍率、発泡セル形状、圧縮回復率及びエンボス再現性を実施例1と同様の方法によって測定した。結果を表3に示す。
Figure 0006358000
表3の結果から明らかなように、樹脂シートにおける貯蔵弾性率及びTanδの値が本発明の範囲外にある場合、発泡壁紙は圧縮回復性が低い、及び/又はエンボス再現性が悪いという結果となった(比較例1及び2)。一方で、樹脂シートにおける貯蔵弾性率及びTanδの値が本発明の範囲内にあれば、発泡壁紙は、圧縮回復率及びエンボス再現性を高い水準で両立することができる(実施例1〜4)。さらに、マイクロカプセル発泡剤を使用した積層シート(実施例4)と比較して、マイクロカプセル発泡剤以外の発泡剤を使用した積層シート(実施例1〜3)は表面平滑性が良く、印刷適性及び触感が向上する傾向がある。

Claims (11)

  1. 基材と、該基材上に設けられた発泡樹脂層と、を備える発泡壁紙の前記発泡樹脂層を形成するための樹脂シートであって、
    充填剤、発泡剤、及びエチレン単独重合体又はエチレンと他のオレフィンとの共重合体を含み、115℃における貯蔵弾性率が1500MPa〜5000MPaであり、且つ115℃におけるTanδが1.4〜2.0である、樹脂シート。
  2. 前記樹脂シートは、充填剤、発泡剤、エチレン単独重合体又はエチレンと他のオレフィンとの共重合体を含有する樹脂組成物を架橋させて得られるものである、請求項1に記載の樹脂シート。
  3. 前記樹脂組成物が、シラン架橋性樹脂を更に含有する、請求項2に記載の樹脂シート。
  4. 基材と、該基材上に設けられた請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂シートと、を備える、積層シート。
  5. 基材と、該基材上に設けられた発泡樹脂層と、を備える発泡壁紙であって、
    請求項4に記載の積層シートにおける前記樹脂シートに含まれる前記発泡剤を発泡させて得られる、発泡壁紙。
  6. 基材と、該基材上に設けられた発泡樹脂層と、を備える発泡壁紙の製造方法であって、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂シートを、基材上にラミネートして積層シートを得る工程と、
    前記積層シートにおける前記樹脂シートに含まれる前記発泡剤を発泡させることにより、発泡樹脂層を形成する工程と、
    を備える、発泡壁紙の製造方法。
  7. 基材と、該基材上に設けられた発泡樹脂層と、を備える発泡壁紙の製造方法であって、
    基材上に、充填剤、発泡剤、エチレン単独重合体又はエチレンと他のオレフィンとの共重合体を含有する樹脂組成物から形成される樹脂組成物層を設ける工程と、
    前記樹脂組成物層を架橋させて、前記基材上に、充填剤、発泡剤、及びエチレン単独重合体又はエチレンと他のオレフィンとの共重合体を含み、115℃における貯蔵弾性率が1500MPa〜5000MPaであり、且つ115℃におけるTanδが1.4〜2.0である、樹脂シートが形成された積層シートを得る工程と、
    前記積層シートにおける前記樹脂シートに含まれる前記発泡剤を発泡させることにより、発泡樹脂層を形成する工程と、
    を備える、発泡壁紙の製造方法。
  8. 前記樹脂組成物が、シラン架橋性樹脂を更に含有する、請求項7に記載の製造方法。
  9. 基材と、該基材上に設けられた発泡樹脂層と、を備える発泡壁紙の製造方法であって、
    基材上に、充填剤、発泡剤及びエチレン単独重合体又はエチレンと他のオレフィンとの共重合体を含有する樹脂組成物のシート状物をラミネートしながら、前記樹脂組成物を架橋させて、前記基材上に、充填剤、発泡剤、及びエチレン単独重合体又はエチレンと他のオレフィンとの共重合体を含み、115℃における貯蔵弾性率が1500MPa〜5000MPaであり、且つ115℃におけるTanδが1.4〜2.0である、樹脂シートが形成された積層シートを得る工程と、
    前記積層シートにおける前記樹脂シートに含まれる前記発泡剤を発泡させることにより、発泡樹脂層を形成する工程と、
    を備える、発泡壁紙の製造方法。
  10. 前記樹脂組成物が、シラン架橋性樹脂を更に含有する、請求項9に記載の製造方法。
  11. 前記シート状物と前記基材とを、過熱蒸気によりラミネートする、請求項9又は10に記載の製造方法。
JP2014187743A 2014-09-16 2014-09-16 樹脂シート、積層シート、発泡壁紙及び発泡壁紙の製造方法 Active JP6358000B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014187743A JP6358000B2 (ja) 2014-09-16 2014-09-16 樹脂シート、積層シート、発泡壁紙及び発泡壁紙の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014187743A JP6358000B2 (ja) 2014-09-16 2014-09-16 樹脂シート、積層シート、発泡壁紙及び発泡壁紙の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016060057A JP2016060057A (ja) 2016-04-25
JP6358000B2 true JP6358000B2 (ja) 2018-07-18

Family

ID=55795506

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014187743A Active JP6358000B2 (ja) 2014-09-16 2014-09-16 樹脂シート、積層シート、発泡壁紙及び発泡壁紙の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6358000B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2271943A1 (en) * 1996-11-15 1998-05-22 Sentinel Products Corp. Open cell foamed articles including silane-grafted polyolefin resins
JP2000297170A (ja) * 1999-02-10 2000-10-24 Tosoh Corp エチレン系発泡成形用樹脂組成物およびそれよりなる発泡体
JP2006097212A (ja) * 2004-09-30 2006-04-13 Dainippon Printing Co Ltd 壁紙
RU2645564C2 (ru) * 2012-09-27 2018-02-21 Дай Ниппон Принтинг Ко., Лтд. Многослойный лист и вспененный многослойный лист

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016060057A (ja) 2016-04-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6303393B2 (ja) 発泡壁紙
JP6746969B2 (ja) 多層樹脂シート、積層シート、多層樹脂シートの製造方法、積層シートの製造方法及び発泡壁紙の製造方法
JP6720631B2 (ja) 樹脂組成物、樹脂シートの製造方法、積層シートの製造方法及び発泡壁紙の製造方法
JP6358000B2 (ja) 樹脂シート、積層シート、発泡壁紙及び発泡壁紙の製造方法
JP6638277B2 (ja) 樹脂組成物セット、樹脂シート、積層シート及び発泡壁紙、並びに樹脂シート及び発泡壁紙の製造方法
JP6705248B2 (ja) 樹脂組成物、樹脂シートの製造方法、積層シートの製造方法及び発泡壁紙の製造方法
JP6520138B2 (ja) 樹脂組成物、樹脂シート、積層シート及び発泡壁紙
JP6413696B2 (ja) 樹脂組成物、樹脂シート、積層シート及び発泡壁紙
JP6554797B2 (ja) 樹脂組成物、積層シート、積層体、発泡壁紙及び発泡壁紙の製造方法
JP6554961B2 (ja) 樹脂シート、積層シート及び発泡壁紙
JP6582504B2 (ja) 樹脂組成物、積層シート、積層体、発泡壁紙及び発泡壁紙の製造方法
JP6728872B2 (ja) 樹脂組成物、樹脂シートの製造方法、積層シートの製造方法及び発泡壁紙の製造方法
JP2017088802A (ja) 樹脂組成物、樹脂シートの製造方法、積層シートの製造方法及び発泡壁紙の製造方法
JP6733130B2 (ja) 発泡壁紙の製造方法及び積層シートの製造方法
JP6536146B2 (ja) 発泡壁紙
JP6384224B2 (ja) 樹脂組成物、積層シート、積層体、発泡壁紙及び発泡壁紙の製造方法
JP6492494B2 (ja) 樹脂組成物、樹脂シート、積層シート及び発泡壁紙
JP6690274B2 (ja) 積層シート及び発泡壁紙の製造方法
JP6413557B2 (ja) 樹脂組成物、樹脂シート、積層シート及び発泡壁紙
JP6607064B2 (ja) 多層樹脂シート、積層シート、多層樹脂シートの製造方法、積層シートの製造方法及び発泡壁紙の製造方法
JP6607063B2 (ja) 多層樹脂シート、積層シート、多層樹脂シートの製造方法、積層シートの製造方法及び発泡壁紙の製造方法
JP2017100398A (ja) 多層樹脂シート、積層シート、多層樹脂シートの製造方法、積層シートの製造方法及び発泡壁紙の製造方法
JP6705235B2 (ja) 樹脂組成物、樹脂シートの製造方法、積層シートの製造方法及び発泡壁紙の製造方法
JP6492482B2 (ja) 樹脂組成物、樹脂シート、積層シート及び発泡壁紙
JP6520434B2 (ja) 樹脂組成物、樹脂シート、積層シート及び発泡壁紙

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20160603

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20160617

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170822

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180516

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180522

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180604

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6358000

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250