JP2017178752A - 球状AlN粒子、球状AlNフィラー、および、球状AlN粒子の製造方法 - Google Patents

球状AlN粒子、球状AlNフィラー、および、球状AlN粒子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高充填性、高熱伝導を指向したフィラー粒子として使用可能で、従来よりも緻密であり、高熱伝導度とするためAlN含有量が高い、球状AlN粒子およびその製造方法を提供する。【解決手段】La、Dy、Erのいずれか1種以上の化合物とSiの化合物とAlNを含有する球状粒子であって、前記La、Dy、Erのいずれか1種以上の化合物を酸化物換算で合計0.01〜0.5wt%、前記Siの化合物をSiO2換算で0.01〜0.5wt%、前記AlNを80wt%以上、の割合で含有し、理論密度の90%以上の相対密度を有し、0.85〜1.00の円形度を有することを特徴とする、球状AlN粒子。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体の封止材料等として用いられる、球状AlN粒子、球状AlNフィラー、および、球状AlN粒子の製造方法に関係する。
AlN(窒化アルミニウム)は、セラミックスの中でも高熱伝導性を有する材料であり、半導体用の基板としてAlNの焼結体が実用化されている。AlNは、難焼結性の材料であることから、AlN単体では焼結することが困難であり、一般にCa化合物やY化合物などが焼結助剤として用いられている。また、AlNは、高温で酸化されてしまうため、焼結の際は酸素を含まない不活性ガス雰囲気中、たとえば、窒素ガス雰囲気中で焼成するのが一般的である。
一方、セラミックスの球状粒子は、半導体の封止材料や絶縁性樹脂基板、放熱シート等に用いられている。これらの用途には、SiO2(シリカ)やAl23(アルミナ)などの酸化物の球状粒子を樹脂と混合して使用されており、これらの球状粒子としては、溶射法により製造されたものが広く使われている。
特に、高熱伝導性が求められる樹脂基板や放熱シート、放熱グリースなどには、シリカより熱伝導率の高いアルミナの球状粒子も用いられる。しかしながら、アルミナの熱伝導率は、焼結体で30W/mK程度であり必ずしも高くなく、樹脂に高充填した材料の熱伝導率も10数W/mKのものしか得られない。
今後、パワーデバイス等のより放熱性が求められる部品に適用する場合、更に高熱伝導率化が必要となる。これらの用途では、高熱伝導性とともに絶縁性が求められるため、AlNが有力な材料である。
しかしながら、AlNは高温で酸化あるいは分解してしまうため、一般的な球状粒子の量産法である溶射法を適用して球状粒子を製造することが困難である。
溶射法は、搬送ガスを用いるなどして原料の粉末を高温の火炎中に供給し、原料を溶融させることで、表面張力により溶融した原料を球状化し、そのまま冷却することで球状粒子を得る方法である。
溶射法では、火炎を形成するために燃料ガスと酸素とが必要であることから、酸化雰囲気で原料を溶融するため、非酸化物を溶射する場合、原料の少なくとも一部が酸化した球状粒子しか得ることができない。
特許文献1には、AlN球状粒子を溶射により製造する方法として、AlN粉末を可燃性ガスと搬送窒素と燃焼酸素と希釈空気により燃焼させた酸化性雰囲気下の火炎中に通して製造する方法が開示されている。
また、球状AlN粒子を得る方法として、特許文献2には球状のアルミナ粒子を窒化する方法が開示されている。
この技術では、カーボン粒子と緻密なAl23粒子とを混合したものを、窒素雰囲気下においてマイクロ波を照射して加熱することで、Al23及び酸窒化アルミニウムの少なくとも一方からなるコアと、コアの表面に形成されたAlN表面層を具えるAlN粒子が製造できる。
また、緻密なアルミナ粒子以外を原料として用いる方法として、特許文献3にはアルミナ粉末又はアルミナ水和物粉末の球状造粒物を出発原料として使用し、還元窒化を行うことにより球状窒化アルミニウム粉末を製造する方法が開示されている。
特開2011−190171号公報 特開2012−41253号公報 国際公開第2011/93488号
パワーデバイス等の高温環境下での使用あるいは高発熱化に伴い、放熱部材にはより高熱伝導化が求められており、特に樹脂基板や放熱シート、放熱グリースなど用いられるフィラー粒子として、樹脂に高充填でき高熱伝導が得られる球状で緻密なAlN粒子は非常に有用である。
なお、特許文献1は、溶射によりAlN原料を球状化する技術を提案している。
しかしながら、溶射による方法では、火炎を形成するために燃料ガスと酸素ガスもしくは酸素含有ガスを使用する必要があるため、原料のAlNが酸化するのを防ぐことができない。
さらに、特許文献1では、実施例に示されるようにAlN残量は最大で60%であり、溶射過程でAlNの40%以上が酸化されてAl23に変化してしまう。
このため、熱伝導に重要な役割を果たす表面を、AlNより熱伝導率の低いAl23が覆う構造になる。したがって、このような粒子を樹脂と混合した場合、高い熱伝導率を得ることができない。
また、特許文献2では、緻密なAl23球状粒子を原料として用いて、窒化させる方法が提案されている。
しかしながら、緻密なAl23粒子を原料として用いた場合、窒化反応は表面から起こるため、表層にAlNが形成されるが、内部は熱伝導率が低いAl23、AlON(酸窒化アルミニウム)として残ってしまう。
このように表面層のみをAlN化した場合、内部までAlNである粒子に比べて、樹脂と混合した際の熱伝導率は低くなってしまう。また、緻密なAl23粒子を窒化した場合、窒化されて表面に形成されたAlN層と内部のコア(Al23)の間には、窒化反応の際に空隙が発生するため、樹脂と混合した際、AlN層が剥がれてしまう。あるいは、当該空隙により熱伝導が低下してしまう。
また、特許文献3には、アルミナ粉末又はアルミナ水和物粉末の球状造粒物を還元窒化する技術が開示されている。
しかしながら、この方法を用いる場合、球状のAlN粒子を得ることができるが、球状AlN粒子の原料として、比表面積が30〜500m2/gのものを用いることが望ましいとしている。
これは、造粒物の比表面積が小さ過ぎると、還元窒化工程での昇温過程或いは熱処理工程で粒子間の空隙が閉塞してしまい、球状造粒物の内部までの還元窒化が十分に行われなくなってしまう問題が生じるためである。
しかしながら、造粒粉の原料に比表面積が大きい、すなわち粒径が小さいものを用いた場合、造粒粉の内部での原料粉の充填密度が低くなり、高温での還元窒化過程でも空隙が多く残ったままAlNへの反応が起こるため、最終的に得られる球状AlN粒子の表面あるいは内部に空隙が多く残存してしまう問題がある。
例えば、特許文献3の球状AlN粉末の比表面積が全般に高いが、これは、微細な気孔が多く残存していることを示しており、このため、特許文献3の球状AlN粉末は、十分高い熱伝導度が得られない可能性がある。
また、特許文献3では、球状造粒物を、熱処理工程を経た後に還元窒化工程に供給することもできるとしており、この際、熱処理物は、ある程度以上の比表面積(例えば2m2/g以上)を有すべきとしている。具体的には、水酸化アルミニウム、あるいは、ベーマイトの球状造粒物を、約600℃で一定時間熱処理することにより得られたγ−アルミナの球状造粒物、あるいは、1100℃以上の温度で一定時間熱処理することにより得られたα−アルミナの球状造粒物を、還元窒化工程に供給することができると述べられている。
しかしながら、還元窒化工程の前処理として熱処理を行う場合、熱処理を2回行うことになるため、製造コストが高くなる欠点がある。
以上のように、従来の技術では、緻密で高熱伝導性の球状AlN粒子を得ることが困難であった。
本発明は、以上のような従来技術の問題点に鑑み、高充填性、高熱伝導性を指向したフィラー粒子として使用可能で、従来よりも緻密であり、高熱伝導度とするため、AlN含有量が高い球状AlN粒子およびその製造方法を提供することを目的とする。
発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、所定の粒径範囲のAl23粉末に、La、Dy、Erのいずれか1種以上の化合物と、Siの化合物とをそれぞれ所定の割合で混合し、球状に造粒した造粒物を、炭素粉末と混合して、高温で窒化することで、従来よりも高充填性、高熱伝導性を有し、半導体分野にも適用可能な球状AlN粒子を製造することができることを見出した。
また、製造された球状AlN粒子は、La、Dy、Erのいずれか1種以上の化合物と、Siの化合物とを、それぞれ所定の割合含有し、AlNの含有比率が80wt%以上であり、理論密度の90%以上の相対密度を有し、円形度が0.85〜1.00とすることができ、この特徴により、従来よりも高充填性、高熱伝導性を有することが判った。
本発明の要旨は以下の通りである。
[1]La、Dy、Erのいずれか1種以上の化合物とSiの化合物とAlNを含有する球状粒子であって、
粒子全体の重量100wt%に対して、前記La、Dy、Erのいずれか1種以上の化合物を酸化物換算で合計0.01〜0.5wt%、前記Siの化合物をSiO2換算で0.01〜0.5wt%、前記AlNを80wt%以上、の割合で含有し、
理論密度の90%以上の相対密度を有し、
0.85〜1.00の円形度を有することを特徴とする、球状AlN粒子。
[2]前記[1]記載の球状AlN粒子複数個からなる球状AlNフィラーであって、
平均粒径(D50)が5〜150μmであることを特徴とする、球状AlNフィラー。
[3]前記[1]に記載の球状AlN粒子の製造方法であって、
平均粒径が0.05〜4μmのAl23粉末に、La、Dy、Erのいずれか1種以上の化合物の粉末と、Siの化合物の粉末とを混合する原料粉混合工程と、
前記原料粉混合工程で生じた混合物を球状に造粒する造粒工程と、
前記造粒工程で生じた球状の造粒物を炭素粉末と混合する炭素粉末混合工程と、
前記炭素粉末混合工程で生じた混合物を窒素雰囲気中で温度1400〜1800℃にて熱処理して窒化する窒化工程とを有し、
前記原料粉混合工程では、混合後の割合が、Al23粉末100wt%に外割で、前記La、Dy、Erのいずれか1種以上の化合物の粉末を酸化物換算で合計0.008〜0.565wt%、及び、前記Siの化合物をSiO2換算で0.008〜0.565wt%、含有するように混合することを特徴とする、球状AlN粒子の製造方法。
[4]前記造粒工程においては、スプレードライ法により造粒することを特徴とする、前記[3]に記載の球状AlN粒子の製造方法。
[5]前記窒化工程においては、熱処理をマイクロ波により行うことを特徴とする、前記[3]または[4]に記載の球状AlN粒子の製造方法。
[6]前記窒化工程における前記熱処理の温度が、1600〜1800℃であることを特徴とする前記[3]〜[5]のいずれか1項に記載の球状AlN粒子の製造方法。
本発明によれば、高充填性、高熱伝導性を指向したフィラー粒子として使用可能で、従来よりも緻密であり、高熱伝導度とするためAlN含有量が高い球状AlN粒子およびその製造方法が提供される。
1実施例に係る球状AlN粒子断面のEPMA元素マッピング図である。 1比較例に係る球状AlN粒子断面のEPMA元素マッピング図である。
本発明の球状AlN粒子は、粒子全体の重量100wt%に対して、La、Dy、Erのいずれか1種以上の化合物を酸化物換算で合計0.01〜0.5wt%、Siの化合物をSiO2換算で0.01〜0.5wt%、AlNを80wt%以上、の割合で含有し、理論密度の90%以上の相対密度を有し、0.85〜1.00の円形度を有する。
本発明による球状AlN粒子は、Al23粉末100wt%に外割で、0.008〜0.565wt%のLa、Dy、Erのいずれか1種以上の化合物と0.008〜0.565wt%のSi化合物を混合し、球状に造粒・乾燥した造粒粉を、炭素粉末と混合して、高温で熱処理する方法により製造することができる。
まず、本発明の球状AlN粒子の製造方法に於いて用いる原料について説明する。
(Al23粉末)
Al23の原料として用いるAl23粉末は、平均粒径(D50)が0.05〜4μmのものを用いることが望ましい。平均粒径(D50)が0.05μmより小さいAl23粉末を用いる場合、後述する造粒工程に於いて、造粒・乾燥して得られる造粒粉中のAl23粉末の充填率が低くなりやすいため、最終的に得られる球状AlN粒子に空隙が残りやすくなり、高熱伝導性の粒子を得ることができない。また、平均粒径(D50)が4μmより大きいAl23粉末を用いる場合、内部まで窒化してAlNになりにくくなり、高熱伝導性の粒子が得られない。また、Al23粉末は、上記の平均粒径の範囲であっても、比表面積が30m2/g以下のものを用いることが望ましい。比表面積が30m2/gよりも大きい場合、得られる球状AlN粒子に空隙が残り、高熱伝導を得ることができない。
La、Dy、Erの化合物およびSi化合物は、原料として用いるAl23粉末が窒化する前段階での焼結や窒化した後のAlN粒子の焼結を促進する焼結助剤として働くことで、緻密な球状粒子を得るために有効である。
ここで、前記造粒粉は、過度に緻密ではなく、空隙を内包することで、窒化反応が球状粒子の表面だけでなく、造粒粉内部でも反応が起こることにより、AlN含有率が80%以上の球状AlN粒子を得ることができる。緻密なAl23球状粒子を用いて、AlN含有率の高い球状AlN粒子を得ようとする場合、表面のAlNが成長して、表面の凹凸が大きくなり、円形度を低下させてしまうが、本発明のAlN粒子は、造粒粉に含まれる個々のAl23粒子が窒化してAlNとなるため、AlN含有率が80%以上になっても表面の凹凸が大きくなることなく、0.85〜1.00の高い円形度の球状AlN粒子を得ることができる。
また、原料に微細なAl23粉末を用いることにより、窒化する前のAl23の焼結も起こるが、窒化した後のAlN粒子も微細なためAlN粒子の焼結が進みやすく、理論密度の90%以上の相対密度を有する緻密な球状AlN粒子を得ることができる。
これらの効果により、酸化物換算で0.01〜0.5wt%のLa、Dy、Erのいずれか1種以上とSiO2換算で0.01〜0.5wt%のSiを含有し、AlNの含有比率が80wt%以上であり、AlNの含有比率から計算される理論密度の90%以上の相対密度を有し、円形度が0.85〜1.00であることを特徴とする、球状AlN粒子を得ることが可能となる。
本発明の球状AlN粒子は、酸化物換算で0.01〜0.5wt%のLa、Dy、Erのいずれか1種以上とともにSiO2換算で0.01〜0.5wt%のSiを含む。La、Dy、Erのいずれか1種以上とSiを一緒に存在させることにより、窒化前のAl23の焼結を促進する効果が得られる。
窒化前にAl23が焼結することにより、Al23粒子同士がネック形成により結合し、造粒粉の球形の形状を保ったまま、Al23の強固な骨格が形成され、窒化してAlNを生成する際も球形を保ったままで反応が進み、円形度の高い球状AlN粒子を得ることができる。
但し、窒化が進む前に過度にAl23の焼結が進行してしまうと、造粒粉の空隙が閉塞してしまい、造粒粉内部の反応に必要な窒素が供給されなくなるため、AlN含有量の高い球状AlN粒子を得ることができなくなってしまう。
このため、適度なAl23の焼結を起こすために最適な添加量である酸化物換算で0.008〜0.565wt%のLa、Dy、Erのいずれか1種以上とともにSiO2換算で0.008〜0.565wt%のSiをAl23に添加することが重要である
また、La、Dy、Erのいずれか1種以上の化合物およびSi化合物は、高温度で酸化物となるものが望ましい。La、Dy、Erの酸化物とSiO2が同時に存在することで、球状AlN粒子のAlN含有量を高める効果が得られる。これは、La23、Dy23、Er23とSiO2、Al23により低温で生成する液相中に窒素が溶け込み、AlNが析出する反応が起こり、AlNの生成を促進するためと考えられる。
このような効果を得るためには、La、Dy、Erのいずれか1種以上の化合物とSiの化合物は、それぞれ別にではなく、両者を同時に添加することが必要である。
La、Dy、Erの酸化物とAl23の共融温度は1800℃前後と高温であり、La、Dy、Erの酸化物を2種以上用いてもAl23との共融点は高温のままである。このため、La、Dy、Erの酸化物のいずれか1種以上とAl23を添加しても、Al23が焼結する1300〜1600℃といった温度域では、Al23の焼結にはほとんど寄与せず、Al23の焼結が進む前にAl23の窒化が起こってしまう。
しかしながら、La、Dy、Erの酸化物とSiO2とAl23が共存する場合、共融点は1400℃以下の低温となるため、液相生成によるAl23に焼結促進の効果を得ることができる。
La、Dy、Er以外の希土類酸化物でも同様にSiO2と同時に添加することにより、Al23の焼結を促進する効果が得られる。しかしながら、発明者らが鋭意検討した結果、La、Dy、Er以外の希土類酸化物を用いた場合、La、Dy、Erに比べて、Al23の焼結が早期に進行しやすくなってしまい、窒化が進む前に造粒粉が緻密になり過ぎてしまうため、AlN含有率の高い粒子を得ることが困難であることが明らかとなった。La、Dy、Erの化合物を用いた場合、Al23の焼結が適度に進行しつつ、窒化反応が起こるため、本発明によるAlN含有率が高く、緻密な球状AlN粒子を得ることが可能となる。
本発明者は、上記知見に鑑みながらも、さらに、La、Dy、ErとSiの添加量の最適化を検討した。その結果、Al23100wt%に外割で、La、Dy、Erのいずれか1種以上を酸化物換算で0.008〜0.565wt%およびSiをSiO2換算で0.008〜0.565wt%を添加することにより、還元窒化の昇温過程もしくは還元窒化のための高温での温度保持過程で、還元窒化前のAl23の焼結が適度に進行することを見出し、本発明に至った。この効果は、La、Dy、ErのいずれかとSiが酸化物の状態で共存することにより、高温で液相を生成することにより得られる効果であり、窒化に必要な雰囲気中の窒素の粒子内部への侵入を妨げない程度にAl23同士が結合し、その後の窒化の際に造粒粉の形状を保ったまま緻密化することで、より緻密な球状AlN粒子を得ることが可能となる。
Si化合物の量が酸化物換算で0.008wt%より少ない場合、AlNの焼結を促進する効果が得られず。緻密な球状AlN粒子を得ることができない。
また、酸化物換算で0.565wt%より多くLa、Dy、Erのいずれか1種以上を含む場合、AlNの焼結が急激に進み、収縮が不均一になって粒子の形状がいびつになるため、十分に高い円形度の球状粒子を得ることが出来ない。
AlNの焼結を促進する効果において、La、Dy、Erのいずれか1種以上の化合物およびSi化合物は、高温度で酸化物となるものを用いることが望ましい。
AlNの焼結は、La23、Dy23、Er23のいずれか1種以上とSiO2およびAl23により生成する液相による液相焼結で進行するが、特にLa23、Dy23、Er23のいずれか1種以上を含む液相が生成することによりAlNの焼結を促進する効果が得られる。
SiO2換算でのSiの量が0.008wt%より少ない場合、窒化前のAl23の焼結が進まず、窒化前に骨格が形成されず、窒化あるいはAlNが焼結する過程でいびつな形状になりやすく、高い円形度の粒子を得ることが出来ない。
0.565wt%より多くSiを含む場合、窒化前のAl23の焼結が過度に進み、造粒粉の表面の気孔が閉塞してしまい、造粒粉内部の窒化が進まず、AlNの割合が低い粒子となってしまうため、熱伝導率の高い粒子を得ることが出来ない。
更にAl23の焼結が均一に起こらないと、造粒粉がいびつな形に収縮を起こしていまい、高い円形度のAlN粒子を得ることができない。
Al23の焼結を均一にするためには、局所的に急激な焼結が起こらないように、SiO2とLa23、Dy23、Er23のいずれか1種以上を適切な添加量、すなわち0.008〜0.565wt%の範囲で添加し、これらの添加成分をAl23粉末と均一に分散、混合することが重要である。
また、原料として用いるAl23粉末に不純物として含まれるSiO2は、Al23に固溶する等の形で内部に閉じこめられた状態で存在していることが多く、焼結の進行を促進する効果が少ない場合がある。また、高純度の原料Al23粉末中に不純物として含まれるSiO2は、極少量のため、これだけでは、AlN粒子中のSiO2換算でのSiの量は0.01wt%にはならない。このため、原料Al23粉末に含まれるSiO2以外に、本発明で規定する適正範囲内でSi化合物を添加する必要がある。
Si化合物は、Al23の焼結過程で粒界に存在し、粒界で液相を生成することで焼結を促進する効果が得られるので、好ましくはSiO2粉末などの形態でAl23粉末原料に添加することにより、高い効果が得られる。また、SiO2以外のSi化合物でもAl23の焼結過程でSiO2を生成することにより同様の効果を得ることができる。
AlN球状粒子に含まれるLa、Dy、ErおよびSiの含有量は、原子吸光法により測定することができる。
球状AlN粒子のAlNの含有比率は80%以上とすることで、樹脂等と混合した際に高い熱伝導率を得ることができる。
AlNの含有比率が80%より少ない場合、未反応のAl23や反応中間生成物であるAlONなどの熱伝導率の低い成分が多く含まれることから、樹脂と混合した際の熱伝導率が低くなるので、球状AlN粒子のAlNの含有比率は80%以上であることが望ましい。
球状AlN粒子のAlNの含有比率は、X線回折等の分析により測定する。X線回折で測定する場合は、AlNおよびAl23、AlONの最強ピークの強度比を計算することでAlNの含有比率を算出することが出来る。
球状AlN粒子の密度は、理論密度の90%以上の相対密度とすることで高い熱伝導率の粒子を得ることができる。
ここでいう理論密度は、AlNおよびAl23、AlONの理論密度と、X線回折等の分析で測定されたAlN、Al23、AlONの含有割合から計算した理論密度を用いる。
本発明の球状AlN粒子は、上記のAl化合物以外にLa、Dy、Erのいずれか1種以上とSiからなる化合物を含有している。しかしながら、La、Dy、Erのいずれか1種以上の化合物、Si化合物については、その存在形態が判らない場合がある。この場合、La、Dy、ErおよびSiの化合物を考慮した理論密度を算出することが困難であるため、ここでは、Al化合物に対して含有量が少ないLa、Dy、Erの化合物およびSi化合物を考慮せず、粒子がAlNおよびAl23、AlONから構成されるものとして理論密度を計算する。
球状AlN粒子の相対密度が、90%以下の場合、粒子内部に10%以上の空隙を有することになり、球状AlN粒子の熱伝導率を低下させてしまう。
また、球状AlN粒子が実質的に空隙を含まない場合、相対密度は100%になるが、前述した様に、La、Dy、ErおよびSi化合物を考慮せず理論密度を計算し、それに対する相対密度を計算するため、計算上の理論密度が100%を超えることもあり得る。
球状AlN粒子の密度は、JIS−R1620「ファインセラミックス粉末の粒子密度測定方法」に準拠したピクノメータ法、懸ちょう法、気体置換法のいずれかの測定方法で測定することができる。
球状AlN粒子の円形度は、0.85〜1.00の範囲とすることで、高い流動性が得られ、充填性の良いフィラーとして使用することができる。
なお、本発明で言うフィラーとは、複数の粒子からなる集合体をフィラーとする。
円形度が0.85より低い場合は、いびつな形状の粒子が多く含まれることから、樹脂と混合した際の充填率を高くすることが困難となるため望ましくない。
円形度は、市販のフロー式粒子像分析装置により測定することができる。また、走査型電子顕微鏡(SEM)等の顕微鏡写真から画像解析処理ソフトウェアを用いて次のように求めることができる。AlN粒子のサンプルの写真を撮影し、AlN粒子(二次元投影図)の面積、周囲長さを計測する。AlN粒子が真円であると仮定し、計測された面積を有する真円の円周を計算する。円形度=円周/周囲長さの式により、円形度を求める。円形度=1のときが、真円である。つまり、円形度が1に近いほど、真円に近いとされる。
球状AlN粒子を製造する際は、1ロットで多数個の粒子群が製造されるが、それらの球状AlN粒子群においては、平均粒径(D50)が5〜150μmであることが望ましい。平均粒径が150μmを超えると、粒子の内部までAl23が窒化するのに必要な窒素が侵入しにくくなることがあり、粒子の中心にAl23等が残った粒子になることがある。また、5μmより小さい粒子の場合、Al23が窒化してAlNになる過程で他の粒子と焼結して凝集してしまい、円形度を低下させてしまうことがある。これらの球状AlN粒子群は、球状AlNフィラーとして用いることができる。そのため、球状AlN粒子群からなる球状AlNフィラーも、平均粒径(D50)が5〜150μmであることが望ましい。
なお、ここでの平均粒径は、例えばレーザー回折法による粒度分布測定等により求めることができる。
また、ここでいう平均粒径は、メディアン径と呼ばれるもので、レーザー回折法等の方法で粒径分布を測定して、粒径の頻度の累積が50%となる粒径を平均粒径(D50)とする。
前述したように、本発明による球状AlN粒子は、Al23粉末100wt%に外割で、0.008〜0.565wt%のLa、Dy、Erのいずれか1種以上の化合物と0.008〜0.565wt%のSi化合物を混合し、球状に造粒した粉末を、炭素粉末と混合して、高温で窒化する方法により製造することができる。以下、本発明の球状AlN粒子の製造について工程順に説明する。
<造粒について>
原料粉末であるAl23粉末、La、Dy、Erのいずれか1種以上の化合物とSiからなる化合物を水等の溶媒と分散剤等の添加剤を混合してスラリーを作製する。この際、球状の壊れにくい造粒粉を得るために、バインダーを添加することが望ましい。このスラリーをスプレードライ等の方法を用いて、球状に造粒する。造粒粉を窒化して得られる球状AlN粒子は、造粒の粒径とほぼ同じものが得られる。このため、造粒粉の平均粒径(D50)が5〜150μmになるように、スラリー濃度、造粒条件を調整することにより、目的とする球状AlN粒子を得ることが可能となる。
(Al23粉末)
用いる原料粉末としては、平均粒径(D50)が0.05〜4μmのAl23粉末を用いることが望ましい。平均粒径(D50)が0.05μmより小さいAl23粉末を用いた場合、造粒・乾燥して得られる造粒粉中のAl23粉末の充填率が低くなりやすいため、得られる球状AlN粒子に空孔が残りやすくなる。また、平均粒径(D50)が4μmより大きいAl23粉末を用いた場合、造粒粉の強度が低くなり、球状に造粒した造粒粉が壊れて、得られるAlN粒子の円形度が低下する場合がある、また、Al23粉が窒化してAlNになる際、表面の凹凸が大きくなり、円形度が低くなるため、樹脂と混合する際の充填率を上げることが難しくなることがある。
Al23粉末の平均粒径は、例えばレーザー回折法による粒度分布測定やSEMにより観察した粒子のサイズの測定により、メディアン径(D50)で測定する。
また、原料に用いるAl23粉末の比表面積は、2〜30m2/gの粉末を用いることが望ましい。
比表面積が2m2/gより小さいAl23粉末を用いた場合、加熱過程でAl23での焼結が起こりにくいため、窒化あるいはAlNが焼結する過程でいびつな形状になりやすく、高い円形度の粒子を得ることが出来ない。
また、比表面積が30m2/gより大きいAl23粒子を用いた場合、昇温過程や窒化が起こる温度より低温での焼結が進行し易くなるため、Al23造粒粉の表面の気孔が閉塞してしまい、内部の窒化に必要な窒素が供給されずにAlN化の低い粒子になるため望ましくない。
表面積は、JIS−Z8830に規定されるBET比表面積測定法により測定することができる。
(La、Dy、Er化合物)
原料に用いるLa、Dy、Erの化合物は、酸化物、炭酸化物、蓚酸化物、塩化物、硝酸化物、アルコキシド、等を用いることができる。
特に安価で安定な酸化物の粉末を用いることができ、粒径1μm以下の微細な酸化物粉末を用いることで造粒粉の焼結やAlN化した後の焼結が均一に起こるため、円形度が高く、AlN含有率の高い球状AlN粒子を得ることができる。また、混合割合が少量なため、粒径の下限は特に問わない。
(Si化合物)
原料に用いるSi化合物は、SiO2、テトラメトキシシラン等のシリコンアルコキシド、コロイダルシリカ等を用いることができる。SiO2を用いる場合、非晶質、石英、クリストバライト等、その構造は問わないが、1μm以下の微細なSiO2粉末を用いることで造粒粉中のAl23の焼結が均一に起こるため、円形度が高く、AlN含有率の高い球状AlN粒子を得ることができる。また、混合割合が少量なため、粒径の下限は特に問わない。
(混合・造粒)
原料であるAl23粉末とLa、Dy、Erの化合物、Si化合物の混合は、均一に混合される混合方法であれば特にどのような方法を用いても良い。乾式混合もしくは水、アルコール、アセトン等の溶媒を用いた湿式混合で混合することができる。
混合した粉末を球状に造粒する方法としては、スプレードライ、転動造粒、撹拌造粒、流動造粒などの方法を用いることができる。
特にスプレードライ法を用いた場合、大量の原料粉を効率良く球状に造粒することができる。スプレードライによる造粒を行う場合、水等の溶媒に分散剤やバインダー等の添加材を用いることにより、原料が均一に分散し、強度の高い造粒粉を得ることができる。
また、窒化により得られる球状AlN粒子は、造粒粉の粒径とほぼ同一であるため、造粒粉の粒径を制御することにより、所望の粒径の球状AlN粒子を得ることができる。
<窒化還元について>
(炭素混合)
また、球状に造粒した粉末と炭素粉末とを混合して高温で窒化することにより、よりAlNの含有比率が高い球状AlN粒子を得ることができる。
炭素粉末として用いるのは、活性炭、グラファイト、アモルファスカーボン等、いずれの形態の炭素粉末を用いても良い。
炭素粉末を造粒した粉末と混合して熱処理することにより、炭素粉末が造粒粉の間に存在することで、造粒粉同士の焼結や融着等による結合を抑制することができ、樹脂と混合した際に高充填可能な円形度の高い球状AlN粒子を得ることができる。
また、炭素を添加することにより、Al23の還元窒化を促進し、AlN含有比率の高い球状AlN粒子を得ることができる。
炭素粉末は、Al23のOが全てCO2として還元されるのに必要な量に対して、0.5倍以上の量を混合することが望ましい。炭素量が0.5倍より少ない場合、Al23の還元される量が少なくなり、これに伴って窒化してAlNとなる割合が少なくなり、目的とするAlN含有率の粒子を得ることができない。炭素の添加割合に特に上限はないが、Al23が還元されるのに必要な量の5倍以内で十分な効果が得られる。
Al23を直接窒化する場合、NH3ガスやH2ガスを用いることもできるが、安価かつ安全なN2ガスを窒素源とした場合、窒化反応が起こりにくく、炭素を添加して還元窒化させることにより効率的にAl23をAlNに転換させることができる。
炭素は、Al23と接触して還元し、N2ガスによる窒化を促す効果があるが、本発明による球状AlN粒子は粒子内部でも窒化が進んでいるから、炭素がAl23と接触還元してCOガスが生成し、COガスもAl23の還元に寄与して窒化反応を促進していると考えられる。
(熱処理)
球状の造粒粉を窒素含有雰囲気中で1400〜1800℃の温度で熱処理を行うことにより、球状のAlN粒子を得ることができる。熱処理の際の温度は、放射温度計により測定する。
1400℃より低い温度では、Al23の窒化が起こりにくく、AlNの含有比率が低い粒子となるため望ましくない。1800℃より高い温度で熱処理した場合、窒化してできた球状AlN粒子同士が焼結をし始め、粒子が結合してしまったり、AlN粒子の分解が起こり始めるため、望ましくない。
造粒した粉末を窒化する熱処理の加熱方法としては、例えば、カーボンルツボ等の容器に造粒粉を入れて、カーボンヒーター等を用いた抵抗加熱や、高周波誘導加熱により、容器の外側から加熱する外熱方式で加熱することができる。
また、造粒した粉末を窒化する際に、マイクロ波により加熱する方法を用いることにより、ルツボ等の容器にいれた粉末を内部まで均一に加熱でき、通常の外部加熱による熱処理よりも低温、且つ短時間で球状AlN粒子を得ることができる。
マイクロ波による加熱を使用して球状AlN粒子を得る場合、球状に造粒した粉末と炭素粉末を混合してマイクロ波照射することにより、マイクロ波の吸収効率の良い炭素が発熱源として作用するため、より効率良く球状AlN粒子を得ることが可能となる。
<炭素除去処理について>
炭素粉を添加して球状AlN粒子を作製した場合、炭素を除去するために、大気等の酸化性雰囲気中で、400〜1000℃の温度に加熱して炭素を酸化除去することができる。この際、酸化性雰囲気中で熱処理することにより、球状AlN粒子の表面が酸化して酸化層が形成されることで、水分等とAlNが直接反応することを防ぐ効果を得ることができる。
また、その際、AlN粒子は緻密なため、表層の酸化層の厚みは1μm程度と薄くなり、AlNの割合の低下への影響は殆どない。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明は下記の実施例に限定して解釈されるものではない。
(実施例1)
表1に示す通り、Al23粉にSiO2粉と各種希土類酸化物粉に、PVA系バインダ、ポリカルボン酸系分散剤および水を添加し、ボールミルで混合したものをスプレードライにより造粒した。得られた造粒粉と活性炭(平均粒径5μm)を2:1の重量比で混合したものをアルミナルツボに入れ、マイクロ波を用いて窒素雰囲気中1600℃で3h加熱処理した。この際の温度は放射温度計により測定した。これを大気中600℃で熱処理し、炭素を酸化・除去することにより、球状AlN粒子を得た。
得られた球状AlN粒子の平均粒径(D50)は、シーラス社製レーザー回折散乱式粒度分布測定装置「CILAS 920」により測定した。円形度は、Sysmex社製フロー式粒子像解析装置「FPIA−2100」を用いて測定した。
AlNの含有率は、リガク製X線回折装置「RINT−2500 TTR」によりX線回折パターンを測定した。AlNの含有比率の計算は、AlN(PDFカードNo.25−1133)およびAl23(PDFカードNo.10−0173)、AlON(PDFカードNo.48−0686)の最大ピークの強度を測定し、その強度比からAlN含有率を百分率計算した。
本発明による球状AlN粒子は、0.95〜0.98と高い円形度を示し、AlN含有率が96〜97%と高く、理論密度の計算値に対する相対密度も96%以上と高かった。
これに対し、本発明の範囲外であるものは円形度が0.87〜0.93と低く、AlN含有率が75〜84%と低かった。
また、窒化の状態を確認するために、得られた球状AlN粒子を樹脂に埋め込んで研磨し、粒子断面の元素分布を日本電子製電子プローブマイクロアナライザ (EPMA)「JXA−8230」を用いて元素マッピングを測定した。
その結果、図1に示す本発明によるNo.3サンプルでは粒子の内部でO(酸素)がほとんど見られず、粒子全体にN(窒素)が分布しており、粒子全体がほとんどAlNになっていることが確認された。
これに対して、比較例のサンプルでは、図2に示すNo.4サンプルのように粒子の周囲にのみNが分布しており、粒子の内部はほとんどOが残っており、窒化が表面でしか起こっていないことが確認された。

Claims (6)

  1. La、Dy、Erのいずれか1種以上の化合物とSiの化合物とAlNを含有する球状粒子であって、
    粒子全体の重量100wt%に対して、前記La、Dy、Erのいずれか1種以上の化合物を酸化物換算で合計0.01〜0.5wt%、前記Siの化合物をSiO2換算で0.01〜0.5wt%、前記AlNを80wt%以上の割合で含有し、
    理論密度の90%以上の相対密度を有し、
    0.85〜1.00の円形度を有することを特徴とする、球状AlN粒子。
  2. 請求項1に記載の球状AlN粒子複数個からなる球状AlNフィラーであって、
    平均粒径(D50)が5〜150μmであることを特徴とする、球状AlNフィラー。
  3. 請求項1に記載の球状AlN粒子の製造方法であって、
    平均粒径が0.05〜4μmのAl23粉末に、La、Dy、Erのいずれか1種以上の化合物の粉末と、Siの化合物の粉末とを混合する原料粉混合工程と、
    前記原料粉混合工程で生じた混合物を球状に造粒する造粒工程と、
    前記造粒工程で生じた球状の造粒物を炭素粉末と混合する炭素粉末混合工程と、
    前記炭素粉末混合工程で生じた混合物を窒素雰囲気中で温度1400〜1800℃にて熱処理して窒化する窒化工程とを有し、
    前記原料粉混合工程では、混合後の割合が、Al23粉末100wt%に外割で、前記La、Dy、Erのいずれか1種以上の化合物の粉末を酸化物換算で合計0.008〜0.565wt%、及び、前記Siの化合物をSiO2換算で0.008〜0.565wt%、含有するように混合することを特徴とする、球状AlN粒子の製造方法。
  4. 前記造粒工程においては、スプレードライ法により造粒することを特徴とする、請求項3に記載の球状AlN粒子の製造方法。
  5. 前記窒化工程においては、熱処理をマイクロ波により行うことを特徴とする、請求項3または4に記載の球状AlN粒子の製造方法。
  6. 前記窒化工程における前記熱処理の温度が、1600〜1800℃であることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の球状AlN粒子の製造方法。
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