JP6271665B1 - 球状窒化アルミニウム粉末の製造方法 - Google Patents

球状窒化アルミニウム粉末の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】球状窒化アルミニウム粉末の製造方法の提供。【解決手段】(A)酸化アルミニウム粉末と樹脂を提供し、前記酸化アルミニウム粉末と前記樹脂を溶媒中に分散溶解させ、混合スラリーを形成する工程S101と、(B)前記混合スラリーを噴霧乾燥し、球状粉末を形成する工程S102と、(C)前記球状粉末を不活性雰囲気下で炭化処理し、炭化球状粉末を形成する工程S103と、(D)前記炭化球状粉末を窒化雰囲気下で炭素熱還元し、球状窒化アルミニウム粉末を形成する工程S104と、(E)前記球状窒化アルミニウム粉末を窒化雰囲気下で継続して緻密化焼結熱処理する工程S105と、(F)前記焼結熱処理後の球状窒化アルミニウム粉末を酸化雰囲気下で脱炭し、緻密球状窒化アルミニウム焼結顆粒を形成する工程S106と、を含む球状窒化アルミニウム粉末の製造方法。本製造方法により数十ミクロンの緻密球状窒化アルミニウム焼結顆粒が得られる。【選択図】図1

Description

本発明は窒化アルミニウム粉末の製造方法に関し、特に、球状窒化アルミニウム粉末の製造方法に関する。
窒化アルミニウムは高い結合強度、高い格子調和振動等の特性を備え、熱伝導率が高い非金属材料の1つであり、窒化アルミニウムの理論熱伝導率は320W/m・Kに達し、かつその熱膨張率はケイ素に近いため、窒化アルミニウム粉末は電子基板の理想的な材料である。
放熱材料の熱伝導率を高めるために、熱伝導率が高いフィラーが重要な役割を担うが、シリコンゴムは高温耐性、低温性能、耐劣化特性、優れた電気性能を備えているため、航空宇宙、電子分野の放熱材料に広く応用されている。一般にシリコンゴムの放熱材料中に窒化アルミニウムと窒化ホウ素等のフィラーを充填することで、シリコンゴムの熱伝導率を高めることができ、そのうちミクロンレベルの球状窒化アルミニウムは高い熱伝導性と電気絶縁性を備えているため、放熱材料のフィラーに適しており、放熱片、接着剤、塗料等に充填される。球状の窒化アルミニウム粉末は、その粒径範囲が10〜100μmの間であり、流動性に優れ、強度が高く、樹脂中に充填して放熱フィラーとすることができる。
窒化アルミニウム粉末の合成方法には、化学気相堆積法(Chemical vapor deposition)、有機金属前駆体法(Organometallic precusor)、直接窒化法(Direct nitridation)、炭素熱還元法(Carbothermal reduction)、燃焼合成法(Combustion synthesis)等がある。比較すると、炭素熱還元法は簡単なプロセスにより高純度で、粒径が細かく、性能が安定した窒化アルミニウム粉末を得ることができ、最もよく使用される窒化アルミニウム粉末製造方法である。
炭素熱還元法は従来固体カーボンブラックと酸化アルミニウム粉末を混合し、比較的高い温度(>1700℃)下で窒化アルミニウム粉末を合成する必要があり、カーボンブラックと酸化アルミニウム粉末の混合均一度を制御することが容易でなく、また比較的高いカーボンブラック混合比率が必要であり、高い炭素含有量は炭素除去過程により長い時間を要するだけでなく、窒化アルミニウム粉末の酸素含有量が高くなり、純度が低下する。炭素熱還元法で球状窒化アルミニウム粉末を製造する関連文献には、例えば中国特許第103079996号がある。この特許はアルミナ、希土類金属(Y、La)またはアルカリ土類金属化合物及びカーボン粉を混合した後1620〜1900℃の温度下で窒化を行い、球状窒化アルミニウム顆粒を得るものであるが、上述の反応には10〜20時間という長い時間を要し、かつストリップ状の産物が出現しやすく、反応の制御が難しい。
数十ミクロンレベルの球状窒化アルミニウム顆粒を製造するとき、通常はミクロンまたはサブミクロンレベルの窒化アルミニウム粉末、添加剤等を充分に混合してスラリーとし、噴霧造粒及び高温焼結、ボールミル等のプロセスを通じて球状窒化アルミニウム顆粒を得る。例えば中国特許第101525238号は、窒化アルミニウム粉末と球状化脱酸補助材料がボールミル混合を経た後窒素ガスまたはアルゴンガス環境中において、1550〜1900℃の温度下で0〜20時間保持した後、酸洗、水洗、乾燥を経て、酸素含有量が<1wt%の球状窒化アルミニウム粉末を得る。中国特許第103588182号は、球状アルミニウム粉末、窒化アルミニウム粉末、塩化アンモニウム粉末を混合し、ボールミルにかけた後、ボールミル後の混合粉末を多孔黒鉛ルツボに入れて燃焼合成を行い、灰白色の球状窒化アルミニウム粉末を得る。中国特許第104909762号は、粒径が0.5〜5μmの窒化アルミニウム粉末、バインダ、焼結助剤、分散剤を有機溶媒中で12時間ボールミル混合してスラリーを形成し、噴霧造粒を経て球状窒化アルミニウムを得、窒素下で高温1450〜1850℃の高温で0.5〜2時間焼成し、焼成後の粉末をアルコール中でボールミル分散した後、乾燥を経て球状窒化アルミニウムを得る。米国特許第20140042675号は窒化アルミニウム粉末を有機溶媒中で1時間ボールミルにかけ、粒径2〜3μmの窒化アルミニウム粉末を形成した後、窒化アルミニウムアルコール溶液中にバインダPVB、焼結助剤、分散剤を加え、22時間混合してスラリーを形成し、このスラリーに噴霧造粒を行って平均粒径110.7μmの球状窒化アルミニウム粉末を形成する。上述の球状窒化アルミニウムを製造する方法は、原料にいずれも窒化アルミニウム粉末を採用しており、価格が高く、コスト抑制が容易でないだけでなく、反応時間が長いため、工業量産を実現することができない。
このため、現在業界では、コストが比較的低い酸化アルミニウムと炭素含有材料を原料として採用でき、簡易なプロセスを組み合わせ、数十ミクロンレベルの球状窒化アルミニウム粉末を製造できる、球状窒化アルミニウム粉末の製造方法を発展させる必要がある。また同時に焼結熱処理を組み合わせ、窒化アルミニウム粉末の緻密性をさらに高めることで、業界のニーズに適合した球状窒化アルミニウム粉末を直接製造することができる。
中国特許第103079996号明細書 中国特許第101525238号明細書 中国特許第103588182号明細書 中国特許第104909762号明細書 米国特許第20140042675号明細書
上述の従来技術の欠点に鑑み、本発明の主な目的は、原料の混合、噴霧乾燥、炭化、炭素熱還元、緻密化焼結熱処理、脱炭等の工程を含み、良好な特性を備えた球状窒化アルミニウム粉末を製造できる、球状窒化アルミニウム粉末の製造方法を提供することにある。
本発明の採用する噴霧乾燥処理方式は、原料を含有する混合スラリーを、高速旋回方式で霧化して、乾燥した球状固体粉末を産生し、この方法は乾燥プロセスが迅速であるだけでなく、球状粉末の粒径の大きさを10〜80μmの範囲に直接制御することができ、かつ本発明の炭素熱還元と緻密化焼結熱処理は、二段階の昇温を通じて連続して行われ、緻密な球状窒化アルミニウム焼結顆粒を直接得ることができ、球状窒化アルミニウムの製造プロセスの経済性が向上される。
上述の目的を達するため、本発明に基づく球状窒化アルミニウム粉末の製造方法は、(A)酸化アルミニウム粉末と樹脂を提供し、前記酸化アルミニウム粉末と前記樹脂を溶媒中に分散溶解させ、混合スラリーを形成する工程と、(B)前記混合スラリーを噴霧乾燥し、球状粉末を形成する工程と、(C)前記球状粉末を不活性雰囲気下で炭化処理し、炭化球状粉末を形成する工程と、(D)前記炭化球状粉末を窒化雰囲気下で炭素熱還元し、球状窒化アルミニウム粉末を形成する工程と、(E)前記球状窒化アルミニウム粉末を窒化雰囲気下で継続して緻密化焼結熱処理する工程と、(F)前記焼結熱処理後の球状窒化アルミニウム粉末を酸化雰囲気下で脱炭し、緻密球状窒化アルミニウム焼結顆粒を形成する工程と、を含む。
上述の工程(A)の酸化アルミニウム粉末の結晶構造は、α‐アルミナ相、γ‐アルミナ相、δ‐アルミナ相またはその組み合わせの群のいずれかを選択でき、前記樹脂は、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリテトラフルオロエチレンまたはメラミン-フォルムアルデヒド樹脂のいずれかを選択でき、前記溶媒が水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ノルマルブタノールまたはアセトン水溶液のいずれかを選択でき、前記混合方法が撹拌またはボールミルである。
上述の工程(C)の炭化処理温度は700℃〜900℃であり、工程(D)の炭素熱還元温度は1500℃〜1700℃であり、窒化雰囲気が純窒素ガス、窒素ガスと水素ガスの混合ガスまたは窒素ガスとアンモニアガスの混合ガスであり、工程(E)の焼結温度が1750℃〜1850℃であり、窒化雰囲気が純窒素ガス、窒素ガスと水素ガスの混合ガスまたは窒素ガスとアンモニアガスの混合ガスである。
本発明の球状窒化アルミニウム粉末の製造方法の特色は、炭素成分を含有する樹脂と酸化アルミニウム粉末を噴霧乾燥法で数十ミクロンの球状の均一な混合粉末にし、その球状粉末が大きな比表面積を備え、かつ樹脂が酸化アルミニウム表面に薄い層を生成し、炭化時に高活性多孔物質が形成され、酸化アルミニウムとの接触表面積が増大し、炭素熱還元の進行時、窒化速度を高めることができ、炭素資源の使用量が減少され、高い経済効果を発揮する。製造プロセスの面では、二段階の昇温を通じ、炭素熱還元と緻密化焼結熱処理を連続して行い、高密度で低比表面積の緻密球状窒化アルミニウム焼結顆粒を直接得ることができ、製造プロセスが簡単で省エネの効果も兼ね備えている。
以上の概述と以下の詳細な説明及び図面はいずれも本発明の予定する目的を達するために採る方法、手段、効果を説明するためのものである。本発明のその他目的及び利点については、後続の説明と図面で述べる。
本発明の球状窒化アルミニウム粉末の製造方法のフローチャートである。 本発明の実施例の噴霧乾燥を経た後の球状粉末の走査電子顕微鏡画像である。 本発明の実施例の炭化処理を経た後の炭化球状粉末の走査電子顕微鏡画像である。 本発明の実施例の炭素熱還元を経た後の球状窒化アルミニウム粉末の走査電子顕微鏡画像である。 本発明の実施例の炭素熱還元を経た後の球状窒化アルミニウム粉末のX線粉末回折パターン図である。 本発明の実施例の緻密球状窒化アルミニウム焼結顆粒の走査電子顕微鏡画像である。
以下、特定の具体的な実施例を挙げて本発明の実施方法を説明する。この技術分野を熟知した者であれば本明細書に開示された内容から本発明の利点と効果を容易に理解できるであろう。
本発明の球状窒化アルミニウム粉末の製造方法は、噴霧乾燥の方式を利用して、炭素含有樹脂で酸化アルミニウム粉末の表面を均一に覆い、1回の炭化後均一に混合し、1500℃〜1700℃下で炭素熱還元反応を行い、球状窒化アルミニウム粉末を形成した後、1750℃〜1850℃の高温下で粉末の緻密化焼結熱処理を継続して行い、焼結後の粉末に対して酸化雰囲気環境で脱炭作業を行い、緻密球状窒化アルミニウム焼結顆粒を製造する。そのうち炭素熱還元反応では、酸化アルミニウム粉末表面を被覆した、炭化後の樹脂成分を還元剤として、窒化雰囲気下で、酸化アルミニウムを還元し、還元されたアルミニウムが窒素ガスと反応して窒化アルミニウム粉末が生成される。さらに焼結熱処理のプロセスにより、窒化アルミニウム粉末の緻密性を高め、比表面積を小さくし、緻密球状窒化アルミニウム顆粒を製造する。
図1の本発明の球状窒化アルミニウム粉末の製造方法のフローチャートを参照する。図に示すように、本発明の球状窒化アルミニウム粉末の製造方法は、(A)酸化アルミニウム粉末と樹脂を提供し、前記酸化アルミニウム粉末と前記樹脂を溶媒中に分散溶解させ、混合スラリーを形成する工程S101と、(B)前記混合スラリーを噴霧乾燥し、球状粉末を形成する工程S102と、(C)前記球状粉末を不活性雰囲気下で炭化処理し、炭化球状粉末を形成する工程S103と、(D)前記炭化球状粉末を窒化雰囲気下で炭素熱還元し、球状窒化アルミニウム粉末を形成する工程S104と、(E)前記球状窒化アルミニウム粉末を窒化雰囲気下で継続して緻密化焼結熱処理する工程S105と、(F)前記焼結熱処理後の球状窒化アルミニウム粉末を酸化雰囲気下で脱炭し、緻密球状窒化アルミニウム焼結顆粒を形成する工程S106と、を含む。
そのうち、酸化アルミニウム粉末の結晶構造は、α‐アルミナ相、γ‐アルミナ相、δ‐アルミナまたはその組み合わせの群のいずれかを選択でき、樹脂材料は、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリテトラフルオロエチレンまたはメラミン-フォルムアルデヒド樹脂のいずれかを選択でき、溶媒は水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ノルマルブタノールまたはアセトン水溶液のいずれを選択できる。原料混合には、酸化アルミニウム粉末と樹脂の重量比が1:0.5〜2.0の範囲を採用することができ、混合方法は撹拌またはボールミルを選択できる。
〔実施例1〕
100gの酸化アルミニウム粉末を1000mLのエタノールに入れ、分散溶液を形成し、別途50gのフェノール樹脂を1000mLのエタノールに溶解させ、樹脂溶液を形成する。その後、上述の2つの溶液を均一に混合し、混合スラリーを形成する。その後、混合スラリーを霧化器の回転速10000rpmの条件下で、噴霧乾燥で球状粉末を形成する。図2の本発明の実施例の噴霧乾燥を経た後の球状粉末の走査電子顕微鏡画像を参照する。図に示すように、噴霧乾燥後の粉末は丸い球体の形状を呈し、数十ミクロンの球状粉末であり、レーザー粒径分析器で測定した前記粉末の平均粒径D50は40.74μmである。得られた球状粉末を窒化ホウ素ルツボ(BNルツボ)に入れ、800℃下、窒素ガス雰囲気の高温炉内で炭化処理を行う。炭化時間は1時間とし、炭化球状粉末を形成する。図3の本発明の実施例の炭化処理後の球状粉末の走査電子顕微鏡画像を参照する。炭化後の球状粉末を毎分5℃の速度で昇温させ、1600℃下で7時間温度を維持し、窒素ガスまたは窒素と水素の混合ガスの雰囲気下の高温炉内で炭素熱還元を行い、球状窒化アルミニウム粉末を形成する。図4の本発明の実施例の炭素熱還元を経た後の球状窒化アルミニウム粉末の走査電子顕微鏡画像を参照する。図に示すように、炭素熱還元後の粉末は丸い球体の形状を呈する。また、図5の本発明の実施例の炭素熱還元を経た後の球状窒化アルミニウム粉末のX線粉末回折パターン図を参照する。実施例1で採用した酸化アルミニウムとフェノール樹脂の重量比は1:0.5であり、図に示すように、製造して得られた粉末は窒化アルミニウム単一の純相を呈し、球状窒化アルミニウム粉末の製造が完了していることが証明されている。その後球状窒化アルミニウム粉末を高温炉内において1850℃で5時間温度を維持する条件で粉末の緻密化焼結熱処理を行う。最後に空気中で、温度650℃で10時間脱炭作業を行い、緻密球状窒化アルミニウム焼結顆粒を得る。図6の本発明の実施例の緻密球状窒化アルミニウム焼結顆粒の走査電子顕微鏡画像を参照する。図に示すように、脱炭後の球状窒化アルミニウム顆粒は均一な丸い球体の形状を呈する。かつ前記粉末を測定して得られた平均粒径D50は29.74μmであり、その顆粒の球形度D/D(短径と長径の比)は0.85より大きく、ガス吸着法で測定した粉末の(Brunauer−Emmett−Teller、BET)比表面積は0.16m/gで、緻密球状窒化アルミニウム焼結顆粒が成功裏に製造されていることが示された。
〔実施例2〕
100gの酸化アルミニウム粉末を1000mLのエタノールに入れ、分散溶液を形成し、このほか60gのフェノール樹脂を1000mLのエタノールに溶解させ、樹脂溶液を形成する。その後、上述の2つの溶液を均一に混合し、混合スラリーを形成する。その後、混合スラリーを霧化器の回転速10000rpmの条件下で、噴霧乾燥で球状粉末を形成する。レーザー粒径分析器で測定した前記粉末の平均粒径D50は39.54μmである。得られた球状粉末をBNルツボに入れ、800℃下、窒素ガス雰囲気の高温炉内で炭化処理を行う。炭化時間は2時間とし、炭化球状粉末を形成する。炭化後の球状粉末を毎分5℃の速度で昇温させ、1600℃下で7時間温度を維持し、窒素ガスまたは窒素と水素の混合ガスの雰囲気下の高温炉内で炭素熱還元を行い、球状窒化アルミニウム粉末を形成する。図5の本発明の実施例の炭素熱還元を経た後の球状窒化アルミニウム粉末のX線粉末回折パターン図を参照する。実施例2で採用した酸化アルミニウムとフェノール樹脂の重量比は1:0.6であり、図に示すように、製造して得られた粉末は窒化アルミニウム単一の純相を呈し、球状窒化アルミニウム粉末の製造が完了していることが証明されている。その後球状窒化アルミニウム粉末を高温炉内において1830℃で7時間温度を維持する条件で粉末の緻密化焼結熱処理を行う。最後に空気中で、温度580℃で5時間脱炭作業を行い、緻密球状窒化アルミニウム焼結顆粒を得る。レーザー粒径分析器で測定した前記粉末の的平均粒径D50は28.25μmで、顆粒の球形度D/D(短径と長径の比)は0.85より大きく、ガス吸着法で測定した粉末のBET比表面積は0.19m/gで、緻密球状窒化アルミニウム焼結顆粒が成功裏に製造されていることが示された。
〔実施例3〕
100gの酸化アルミニウム粉末を1000mLのエタノールに入れ、分散溶液を形成し、別途70gのフェノール樹脂を1000mLのエタノールに溶解させ、樹脂溶液を形成する。その後、上述の2つの溶液を均一に混合し、混合スラリーを形成する。その後、混合スラリーを霧化器の回転速12000rpmの条件下で、噴霧乾燥で球状粉末を形成する。レーザー粒径分析器で測定した前記粉末の平均粒径D50は37.24μmである。得られた球状粉末をBNルツボに入れ、800℃下、窒素ガス雰囲気の高温炉内で炭化処理を行う。炭化時間は4時間とし、炭化球状粉末を形成する。炭化後の球状粉末を毎分5℃の速度で昇温させ、1600℃下で7時間温度を維持し、窒素ガスまたは窒素と水素の混合ガスの雰囲気下の高温炉内で炭素熱還元を行い、球状窒化アルミニウム粉末を形成する。図5の本発明の実施例の炭素熱還元を経た後の球状窒化アルミニウム粉末のX線粉末回折パターン図を参照する。実施例3で採用した酸化アルミニウムとフェノール樹脂の重量比は1:0.7であり、図に示すように、製造して得られた粉末は窒化アルミニウム単一の純相を呈し、球状窒化アルミニウム粉末の製造が完了していることが証明されている。その後球状窒化アルミニウム粉末を高温炉内において1800℃で10時間温度を維持する条件で粉末の緻密化焼結熱処理を行う。最後に空気中で、温度580℃で3時間脱炭作業を行い、緻密球状窒化アルミニウム焼結顆粒を得る。レーザー粒径分析器で測定した前記粉末の的平均粒径D50は27.68μmで、顆粒の球形度D/D(短径と長径の比)は0.85より大きく、ガス吸着法で測定した粉末のBET比表面積は0.23m/gで、緻密球状窒化アルミニウム焼結顆粒が成功裏に製造されていることが示された。
従来の炭素熱還元法と比較して、本発明の製造方法は炭素含有樹脂を使用してカーボンブラック系を置き換え、1600℃の温度範囲内で純相の窒化アルミニウム粉末を合成することができる。このほか、本発明の製造方法は別途スラリー調製工程及びプロセス環境が必要なく、昇温を通じて高密度と低表面積の緻密球状窒化アルミニウム顆粒の製造を達成することができる。このため、本発明の製造方法は流れが簡単で、生産コストが低く、追加の添加剤を使用する必要がなく、炭素含有原料の使用量を大幅に減少することができる。本発明の製造方法は噴霧乾燥方式を利用して、炭素含有樹脂で酸化アルミニウム粉末表面を均一に覆い、1回の炭化を経た後均一に混合され、炭素熱還元反応温度を大幅に下げることができ、経済性と省エネの効果を備え、将来的な応用分野がより広がる。
S101〜S106 工程

Claims (9)

  1. 球状窒化アルミニウム粉末の製造方法であって、
    酸化アルミニウム粉末と樹脂を提供し、前記酸化アルミニウム粉末と前記樹脂を溶媒中に分散溶解させて混合スラリーを形成する工程(A)と、
    前記混合スラリーを噴霧乾燥し、球状粉末を形成する工程(B)と、
    前記球状粉末を不活性雰囲気下で炭化処理し、炭化球状粉末を形成する工程(C)と、
    前記炭化球状粉末を窒化雰囲気下で炭素熱還元し、球状窒化アルミニウム粉末を形成する工程(D)と、
    前記球状窒化アルミニウム粉末を窒化雰囲気下で、かつ焼結温度が1750℃〜1850℃で継続して緻密化焼結熱処理する工程(E)と、
    前記焼結熱処理後の球状窒化アルミニウム粉末を酸化雰囲気下で脱炭する工程(F)と、
    を含むことを特徴とする、球状窒化アルミニウム粉末の製造方法。
  2. 前記酸化アルミニウム粉末の結晶構造が、α‐アルミナ相、γ‐アルミナ相、δ‐アルミナ相またはその組み合わせの群のいずれかであることを特徴とする、請求項1に記載の球状窒化アルミニウム粉末の製造方法。
  3. 前記樹脂が、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリテトラフルオロエチレン、またはメラミン-フォルムアルデヒド樹脂よりいずれかが選択されることを特徴とする、請求項1に記載の球状窒化アルミニウム粉末の製造方法。
  4. 前記溶媒が水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ノルマルブタノール、またはアセトン水溶液よりいずれかが選択されることを特徴とする、請求項1に記載の球状窒化アルミニウム粉末の製造方法。
  5. 前記酸化アルミニウム粉末と前記樹脂の重量比が1:0.5〜2.0であることを特徴とする、請求項1に記載の球状窒化アルミニウム粉末の製造方法。
  6. 前記工程(A)の混合方法が撹拌またはボールミルであることを特徴とする、請求項1に記載の球状窒化アルミニウム粉末の製造方法。
  7. 前記工程(C)の炭化処理温度が700℃〜900℃であることを特徴とする、請求項1に記載の球状窒化アルミニウム粉末の製造方法。
  8. 前記工程(D)の炭素熱還元温度が1500℃〜1700℃であることを特徴とする、請求項1に記載の球状窒化アルミニウム粉末の製造方法。
  9. 前記工程(D)と工程(E)の窒化雰囲気が、純窒素ガス、窒素ガスと水素ガスの混合ガスまたは窒素ガスとアンモニアガスの混合ガスであることを特徴とする、請求項1に記載の球状窒化アルミニウム粉末の製造方法。
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