JP2017178563A - 表示システム、行先階登録システム、及びエレベータシステム - Google Patents

表示システム、行先階登録システム、及びエレベータシステム Download PDF

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Abstract

【課題】エレベータ利用の利便性を向上可能な表示システム、行先階登録システム、及びエレベータシステムを提供する。【解決手段】表示システムは、行先階登録装置30と、行先階登録装置30の設置階に他の階床を行先階とする号機が到着するまでの待ち時間を求める群管理制御装置10と、を備える。群管理制御装置10は、行先階として設置階以外の各階床を順次設定することで、待ち時間を、設置階以外の全ての階床について求める。行先階登録装置30は、設置階以外の全ての階床及び各階床についての待ち時間に関する情報を表示する。【選択図】図4

Description

本発明は、エレベータにおける表示システム、行先階登録システム、及びエレベータシステムに関する。
特許文献1は、利用者により行先階(目的階)が登録され、割当号機名を表示する際に、当該割当号機が登録階に到着するまでの時間に応じて割当号機名の表示色を変更したり、到着までの時間を表示したりするエレベータの目的階登録装置を開示している。
特開2007−191263号公報
特許文献1に記載の目的階登録装置では、割当号機の到着までの時間が長い場合、利用者は割当号機の到着を待たざるを得ず、エレベータ利用の利便性の点で課題がある。
本発明は、エレベータ利用の利便性を向上可能な表示システム、行先階登録システム、及びエレベータシステムを提供する。
本発明のエレベータの表示システムは、複数台の号機を乗場行先階登録に基づいて運行するエレベータシステムにおける表示システムである。
表示システムは、
表示装置と、
表示装置の設置階に他の階床を行先階とする号機が到着するまでの待ち時間を求める制御装置と、を備える。
制御装置は、行先階として設置階以外の各階床を順次設定することで、待ち時間を、設置階以外の全ての階床について求める。
表示装置は、設置階以外の全ての階床及び各階床についての待ち時間に関する情報を表示する。
本発明のエレベータの行先階登録システムは、本発明の表示システムを有する。
表示装置は、利用者による行先階の指定を受け付ける操作部を備える。
制御装置は、指定された行先階を複数台の号機のうちのいずれかの号機に割当てて、その運行を制御することが可能である。
表示装置は、操作部で行先階が指定された場合、指定された行先階をいずれかの号機に割当てることを依頼する信号を制御装置に出力する。
本発明のエレベータシステムは、
複数台の号機と、
本発明のエレベータの行先階登録システムと、を有する。
本発明によれば、表示装置において、設置階以外の全ての階床及び各階床についての号機が到着するまでの待ち時間に関する情報が表示される。そのため、利用者は、自己の行先階だけでなく他の階床についても、待ち時間の目安を知ることができる。よって、利用者において、行先階を変更する等、エレベータの到着までの時間に応じた適切な対応を取ることが可能となり、利便性が向上する。
実施形態1におけるエレベータシステムの電気的構成を示すブロック図 実施形態1における行先階登録装置の電気的構成を示すブロック図 実施形態1におけるエレベータ制御装置の電気的構成を示すブロック図 実施形態1における行先階登録装置の表示部の表示例を示す図 実施形態1における群管理制御装置による表示用の待ち時間の計算処理を示すフローチャート 実施形態1における群管理制御装置による行先階登録装置への平均待ち時間の送信処理を示すフローチャート 実施形態1における群管理制御装置による平均待ち時間の計算処理を示すフローチャート 実施形態1における行先階登録装置による表示処理を示すフローチャート 実施形態2における行先階登録装置の表示部の表示例を示す図 実施形態3における行先階登録装置の表示部の表示例を示す図 実施形態4における行先階登録装置の表示部の表示例を示す図 実施形態5における行先階登録装置の表示部の表示例を示す図
(実施形態1)
本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
1.構成
1−1.エレベータシステムの概要
図1は、実施形態1に係るエレベータシステムの構成を示すブロック図である。本実施形態に係るエレベータシステムは、A号機からC号機の3台のエレベータ(以下適宜「号機」という)60A〜60Cと、群管理制御装置10と、複数台の行先階登録装置30と、3台のエレベータ制御装置40A〜40Cとを有する。行先階登録装置30は、ビルの各階のエレベータ乗場に配備されている。エレベータ制御装置40A〜40Cは、エレベータ60A〜60Cに対応させて設けられている。各エレベータ60A〜60Cは、かご、巻上機(モータ)、釣合おもり等を有する。なお、各エレベータ60A〜60Cに関し、特に区別する必要がない場合、適宜単に「エレベータ60」という。
本実施形態のエレベータシステムでは、呼びの登録方式として乗場行先階登録方式を採用しており、群管理制御装置10は、各階の行先階登録装置30において新規に登録された行先階呼び(以下適宜「新規行先階呼び」という)を、複数台のエレベータ60のいずれかに割り当てる制御を行う。また、群管理制御装置10は、複数台のエレベータ60A〜60Cの運行を統合的に制御する。群管理制御装置10及び行先階登録装置30は、本発明の表示システム及び行先階登録システムを実現する。
1−2.エレベータシステムの構成
1−2−1.群管理制御装置
群管理制御装置10は、行先階登録装置30において利用者により登録(指定)された行先階呼びを、複数台のエレベータ60A〜60Cのうちのいずれかに割り当てる制御を行う。なお、行先階呼びをエレベータに割り当てることを、以下において、適宜、行先階をエレベータに割り当てるという場合がある。また、群管理制御装置10は、複数台のエレベータ60A〜60Cの運行を統合的に制御する。
群管理制御装置10は、コンピュータを利用して構成され、制御部11と、記憶部12と、入出力インタフェース13とを備える。
記憶部12は、例えばRAM、ROM、HDD、SSD等を利用して構成され、プログラム、及び種々のデータを格納している。プログラムは、本実施形態の群管理制御装置10の各種機能を実現するためのプログラムを含む。
制御部11は、例えばCPU、MPU等を利用して構成される。制御部11は、記憶部12から読み出した上記プログラムに基づいて種々のデータ等を利用して演算処理を行うことにより、群管理制御装置10における後述する各種の機能を実現する。
入出力インタフェース13は、例えばLANアダプタ等を利用して構成される。入出力インタフェース13は、群管理制御装置10と、行先階登録装置30、エレベータ制御装置40(40A〜40C)との間で各種信号を送受信するためのインタフェースである。入出力インタフェース13は、制御部11から出力される信号を所定の形式の信号に変換して行先階登録装置30、エレベータ制御装置40に出力する。また、入出力インタフェース13は、行先階登録装置30、エレベータ制御装置40から入力された信号を所定の形式の信号に変換して制御部11に出力する。
1−2−2.行先階登録装置
図2は、実施形態1における行先階登録装置30の電気的構成を示すブロック図である。行先階登録装置30は、利用者による行先階の登録(指定)を受け付ける装置である。行先階登録装置30は、制御部31と、記憶部32と、入出力インタフェース33と、表示部34と、操作部35とを備える。
記憶部32は、例えばRAM、ROM、HDD、SSD等を利用して構成され、プログラム、及び種々のデータを格納している。プログラムは、本実施形態の行先階登録装置30の各種機能を実現するためのプログラムを含む。記憶部32には、データとして、例えば、行先階登録装置30の装置識別情報が格納されている。
制御部31は、例えばCPU、MPU等を利用して構成される。制御部31は、記憶部32から読み出した上記プログラムに基づいて種々のデータ等を利用して演算処理を行うことにより、行先階登録装置30における後述する各種の機能を実現する。
入出力インタフェース33は、例えばLANアダプタ等を利用して構成される。入出力インタフェース33は、行先階登録装置30と群管理制御装置10との間で各種信号を送受信するためのインタフェースである。入出力インタフェース33は、制御部31から出力された信号を所定の形式の信号に変換して群管理制御装置10に出力する。また、入出力インタフェース33は、群管理制御装置10から入力された信号を所定の形式の信号に変換して制御部31に出力する。
操作部35は、利用者が行先階を入力するためのインタフェースである。操作部35は、操作部35の操作内容に対応する信号を制御部31に出力する。
表示部34は、制御部31から出力される表示信号に基づく表示を行う。
表示部34及び操作部35は、例えば液晶ディスプレイパネルや有機ELディスプレイパネルを利用したタッチパネル式表示装置により一体的に構成されている。
1−2−3.エレベータ制御装置
エレベータ制御装置40A〜40C(A号機制御装置40A、B号機制御装置40B、C号機制御装置40C)は、群管理制御装置10からの制御信号にしたがって、対応するエレベータ60A〜60Cの巻上機(モータ)等の動作を制御することにより、各エレベータ60A〜60Cのかごの上昇、下降、停止等を制御する。また、エレベータ制御装置40A〜40Cはそれぞれ、対応するエレベータ60A〜60Cのかごの位置、走行方向、ドアの開閉状態、荷重等を含むかご状態を検知して、検知したかご状態を示す情報を含むかご状態信号を群管理制御装置10に出力する。なお、複数台のエレベータ制御装置40A〜40Cは互いに同一の構成を有する。そのため、構成等の説明において区別する必要がない場合、適宜、各エレベータ制御装置を「エレベータ制御装置40」という。
図3は、実施形態1におけるエレベータ制御装置40(40A〜40C)の電気的構成を示すブロック図である。各エレベータ制御装置40は、制御部41と、記憶部42と、入出力インタフェース43と、を備える。
記憶部42は、例えばRAM、ROM、HDD、SSD等を利用して構成され、プログラム、及び種々のデータを格納している。プログラムは、本実施形態のエレベータ制御装置40の各種機能を実現するためのプログラムを含む。
制御部41は、例えばCPU、MPU等を利用して構成される。制御部41は、記憶部42から読み出した上記プログラムに基づいて種々のデータ等を利用して演算処理を行うことにより、エレベータ制御装置40における後述する各種の機能を実現する。
入出力インタフェース43は、例えばLANアダプタ等を利用して構成される。入出力インタフェース43は、エレベータ制御装置40と群管理制御装置10との間で各種信号を送受信するためのインタフェースである。入出力インタフェース43は、制御部41から出力された信号を所定の形式の信号に変換して群管理制御装置10に出力する。また、入出力インタフェース43は、群管理制御装置10から入力された信号を所定の形式の信号に変換して制御部41に出力する。
1−2−4.エレベータシステムを構成する各装置間の接続
エレベータシステムを構成する各装置間は、情報伝送可能なネットワークNWを介して接続されている。ネットワークNWは、例えばEthernet(登録商標)等のLAN(Local Area Network)により構成され、各装置間での各種の情報の送受信は、TCP/IP等の各種のプロトコルにしたがって行われる。ネットワークNW上に接続されている前述の各装置は、装置間において、各装置が有する入出力インタフェースにより、TCP/IP等の各種のプロトコルにしたがった通信による信号伝送(情報伝送)が可能である。なお、エレベータシステムを構成する各装置間は、他の信号形式のネットワークや、専用の信号網を介して接続されてもよい。
2.動作
2−1.動作の概要
本実施形態に係るエレベータの群管理システムの動作の概要について説明する。本システムは、行先階登録装置30によって利用者の行先階の登録を受け付ける。行先階登録装置30で登録を受け付けると、登録された行先階に係る行先階呼びを、群管理制御装置10において、複数台のエレベータ60A〜60Cのうちのいずれかに割り当てる。さらに、エレベータ制御装置40において、登録された行先階を割り当てた割当号機を、行先階の登録が行われた登録階(出発階)から、登録された行先階へ走行させるように運行制御を行う。また、登録を受け付けた行先階登録装置30は、割当号機を示す割当号機情報を群管理制御装置10から取得し、割当号機を示す情報を表示する。
ここで、本実施形態において、群管理制御装置10(制御装置)は、行先階登録装置30(表示装置)の設置階に他の階床を行先階とする号機が到着するまでの平均待ち時間AWT(i,j)を求める。また、群管理制御装置10は、行先階として設置階以外の各階床を順次設定することで、平均待ち時間AWT(i,j)を、設置階以外の全ての階床について求める。そして、行先階登録装置30は、群管理制御装置10で求められた平均待ち時間AWT(i,j)に基づいて、設置階以外の全ての階床及び各階床についての待ち時間に関する情報を表示する。
2−2.群管理制御装置の動作
2−2−1.エレベータの割当動作
群管理制御装置10は、制御部11によってエレベータの割当処理を行う。エレベータの割当処理は、行先階登録装置30で登録された行先階を、複数台のエレベータ60A〜60Cのうちのいずれかのエレベータに割り当てる処理である。具体的に、制御部11は、行先階登録装置30から入出力インタフェース13を介して割当依頼信号を受信すると、エレベータの割当処理を開始する。割当依頼信号は、行先階登録装置30で登録された行先階を、複数台のエレベータ60A〜60Cのうちのいずれかのエレベータに割り当てることを要求する信号である。割当依頼信号は、利用者によって登録された行先階を示す行先階情報と、当該行先階の登録操作が行われた階(出発階)を示す出発階情報、および当該行先階の登録が行われた行先階登録装置30を識別する装置識別情報とを含む。なお、割当依頼信号が示すこれらの情報を以下適宜「割当依頼情報」という。制御部11は、割当依頼情報が示す出発階及び行先階を、エレベータ60A〜60Cのうちのいずれかに、エレベータ60A〜60C(1〜3号機)毎に求めた評価値に基づいて割り当てる。
具体的に、制御部11はまず、各エレベータ60の運行情報に基づいて、行先階を割り当てるエレベータ60を選択するための評価値を、エレベータ60A〜60C毎に算出する。ここで、各エレベータ60A〜60Cの運行情報は、例えば、各エレベータ60A〜60Cのかご状態(かごの位置、走行方向、ドアの開閉状態、荷重等を含む)、予測される待ち時間(現在から割当号機が出発階に到着するまでの時間)、予測されるサービス完了時間(現在から割当号機が行先階に到着するまでの時間)などを示す情報を含む。上記評価値の算出後、制御部11は、エレベータ60A〜60Cのうちから例えば最も小さい評価値を有するエレベータを選択し、行先階を、選択したエレベータに割り当てる。
また、制御部11は、割り当てたエレベータ60(割当号機)に対応するエレベータ制御装置40に、割り当てた新規行先階呼びの出発階から行先階への走行を指示する制御信号を出力する。
2−2−2.行先階登録装置に表示させる待ち時間の計算動作
群管理制御装置10の制御部11は、現在登録されているが未応答である全ての行先階呼びを考慮して、出発階i及び行先階jの行先階呼びが発生したと仮定し、前述した実割当時と同様の評価を行って(待ち時間等の計算を行って)割当号機を決定する。このとき、群管理制御装置10の制御部11は、出発階i及び行先階jのi及びjをそれぞれ順次変更することで、全ての階床間において割当号機の決定を行う。群管理制御装置10の制御部11は、割当号機の決定において用いた待ち時間WT(t,i,j)をそれぞれ少なくとも過去所定時間Y分記憶する。なお、これらの割当号機の決定は、待ち時間WT(t,i,j)の計算のためのものであり、実際の割当てが行われるわけではない。
群管理制御装置10の制御部11は、上記の待ち時間WT(t,i,j)のそれぞれについて、過去所定時間Y分の平均値を求め、平均待ち時間AWT(i,j)として記憶する。所定時間Yは、例えば5分(300秒)である。
2−3.行先階登録装置の動作
2−3−1.割当依頼動作
行先階登録装置30は、操作部35において、利用者による行先階の登録操作を受け付ける。行先階登録装置30の制御部31は、利用者により登録された行先階を示す行先階情報と、その行先階を登録する操作が行われた行先階登録装置30の設置階を示す出発階情報と、当該行先階登録装置30を識別する装置識別情報とを含む割当依頼信号を生成する。行先階登録装置30の制御部31は、生成した割当依頼信号を、群管理制御装置10に出力する。
また、行先階登録装置30の制御部31は、上述の割当依頼信号の応答として、群管理制御装置10から、割当号機を示す割当号機情報を受信すると、利用者によって登録された行先階と、割当号機情報が示す割当号機を示す情報とを、表示部34に表示させる。これによって、行先階登録装置30は、登録された行先階が、表示された割当号機に割り当てられたことを利用者に報知する。
2−3−2.待ち時間に関する情報の表示動作
行先階登録装置30(表示装置)は、自登録装置の設置階以外の全ての階床及び各階床についての待ち時間に関する情報を表示する。
図4は、実施形態1における行先階登録装置30の表示部34の表示例を示す図である。本例では、行先階登録装置30の表示部34において、当該行先階登録装置30の設置階以外の全階床の階床ボタンが表示される。行先階登録装置30の制御部31は、各階床ボタンの表示色の濃度を、階床の平均待ち時間AWT(i,j)に基づく区分に応じた濃度に設定する。より具体的には、行先階登録装置30の制御部31は、平均待ち時間AWT(i,j)を、15秒未満の第1の区分、15〜30秒の第2の区分、30〜45秒の第3の区分、45〜60秒の第4の区分、60秒以上の第5の区分の5段階に分類し、階床ボタンの表示色の濃度を、区分に応じた濃度に設定する。図4の例では、平均待ち時間AWT(i,j)が長い区分ほど、表示色の濃度を濃くしている。具体的に、2階、3階、4階、6階、7階、9階、10階、11階、12階の平均待ち時間AWT(i,j)が第1の区分の15秒未満に属することが第1の区分に対応する最も薄い濃度で示されている。また、8階、13階の平均待ち時間AWT(i,j)が第4の区分の45〜60秒に属することが第4の区分に対応する濃度で示されている。また、1階の平均待ち時間AWT(i,j)が、第5の区分の60秒以上であることが第5の区分に対応する最も濃い濃度で示されている。
2−4.具体的動作
実施形態1に係るエレベータの群管理制御装置10により行われる表示用の待ち時間の計算処理について説明する。図5は、実施形態1における群管理制御装置10による待ち時間の計算処理を示すフローチャートである。
群管理制御装置10の制御部11は、前回待ち時間WT(t,i,j)の計算を行ってから所定時間Tが経過したか否かを判断する(S11)。所定時間Tは、例えば5秒である。この場合、待ち時間WT(t,i,j)の計算が1分間で12回行われることとなる。
所定時間Tが経過していない場合(S11でNO)、群管理制御装置10の制御部11は、ステップS11の判断を再度実行する。
所定時間Tが経過した場合(S11でYES)、群管理制御装置10の制御部11は、時刻tとして現在時刻を設定する(S12)。
群管理制御装置10の制御部11は、出発階iとして最下階を設定する(S13)。
群管理制御装置10の制御部11は、行先階jとして最下階を設定する(S14)。
群管理制御装置10の制御部11は、出発階iと行先階jとが等しいか否かを判断する(S15)。
出発階iと行先階jとが等しくない場合(S15でNO)、群管理制御装置10の制御部11は、出発階i、行先階jの行先階呼びが発生したと仮定して、割当号機を決定する(S16)。具体的に、群管理制御装置10は、現在登録されているが未応答である全ての行先階呼びを考慮して、出発階i及び行先階jの行先階呼びが発生したと仮定し、前述した実割当時と同様の評価を行って(待ち時間等の計算を行って)割当号機を決定する。なお、これらの割当号機の決定は、待ち時間WT(t,i,j)の計算のためのものであり、実際の割当てが行われるわけではない。
群管理制御装置10の制御部11は、出発階i、行先階jの行先階呼びに対する割当号機が出発階iに到着するまでの、求めた待ち時間を待ち時間WT(t,i,j)として設定する(S17)。なお、待ち時間WT(t,i,j)としては、ステップS16において割当号機の決定のために割当シミュレーションを行ったときに求めた待ち時間WT(t,i,j)を用いればよい。
群管理制御装置10の制御部11は、行先階jとして、現在の行先階jに1を加算した値を設定する(S18)。
出発階iと行先階jとが等しい場合(S15でYES)、割当号機の決定に関する処理を行う必要がないので、群管理制御装置10の制御部11は、ステップS16、S17の処理をバイパスし、ステップS18の処理を実行する。
群管理制御装置10の制御部11は、行先階jが最上階よりも上の階か否かを判断する(S19)。つまり、群管理制御装置10の制御部11は、全ての階床を行先階として設定してステップS17までの処理が完了したか否かを判断する。
行先階jが最上階よりも上の階でない場合(S19でNO)、群管理制御装置10の制御部11は、ステップS15以後を再度実行する。
行先階jが最上階よりも上の階である場合(S19でYES)、群管理制御装置10の制御部11は、出発階iとして、現在の出発階iに1を加算した値を設定する(S20)。
群管理制御装置10の制御部11は、出発階iが最上階よりも上の階か否かを判断する(S21)。つまり、群管理制御装置10の制御部11は、全ての階床を出発階として設定してステップS17までの処理が完了したか否かを判断する。
出発階iが最上階よりも上の階でない場合(S21でNO)、群管理制御装置10の制御部11は、ステップS14以後を再度実行する。
出発階iが最上階よりも上の階である場合(S21でYES)、群管理制御装置10の制御部11は、ステップS11以後を再度実行する。
図6は、実施形態1における群管理制御装置による行先階登録装置30への平均待ち時間AWT(i,j)の送信処理を示すフローチャートである。
群管理制御装置10の制御部11は、前回平均待ち時間AWT(i,j)の送信を行ってから所定時間Xが経過したか否かを判断する(S31)。所定時間Xは、例えば60秒である。
所定時間Xが経過した場合(S31でYES)、群管理制御装置10の制御部11は、平均待ち時間AWT(i,j)を計算する(S32)。平均待ち時間AWT(i,j)の計算の具体例については後述する。
群管理制御装置10の制御部11は、設置階mとして最下階を設定する(S33)。
群管理制御装置10の制御部11は、ロケーションkとして1を設定する(S34)。ロケーションとは、設置階mに配置されている行先階登録装置30を区別するための、1から始まる整数の通し番号である。1つの階床には、行先階登録装置30が複数台設置される場合があり、これらを区別するために、通し番号としてのロケーションが設定されている。
群管理制御装置10の制御部11は、設置階m、ロケーションkの行先階登録装置30に平均待ち時間AWT(i,j)を示す情報を送信する(S35)。なお、平均待ち時間AWT(i,j)を示す情報には、ステップS32で求めた全ての階床間の平均待ち時間AWT(i,j)が含まれていてもよいし、全ての出発階のうち、出発階が設置階mについての平均待ち時間AWT(i,j)のみが含まれてもよい。出発階が設置階mについての平均待ち時間AWT(i,j)のみにすれば、送信データ量を少なくすることができる。
群管理制御装置10の制御部11は、設置階mについて全てのロケーションkに対して平均待ち時間AWT(i,j)を示す情報の送信が完了したか否かを判断する(S36)。群管理制御装置10の記憶部12には、例えば、各設置階に対応付けてロケーションの個数が格納されており、群管理制御装置10の制御部11は、ロケーションkの値が設置階mにおけるロケーションの個数に達したか否かを判断し、達した場合、全てのロケーションkに対して平均待ち時間AWT(i,j)を示す情報の送信が完了したと判断する。
平均待ち時間AWT(i,j)を示す情報の送信が完了していない場合(S36でNO)、群管理制御装置10の制御部11は、ロケーションkとして、現在のロケーションkに1を加算した値を設定する(S37)。
平均待ち時間AWT(i,j)を示す情報の送信が完了した場合(S36でYES)、群管理制御装置10の制御部11は、設置階mとして、現在の設置階mに1を加算した値を設定する(S38)。
群管理制御装置10の制御部11は、設置階mが最上階よりも上の階か否かを判断する(S39)。
設置階mが最上階よりも上の階でない場合(S39でNO)、群管理制御装置10の制御部11は、ステップS34以後を再度実行する。
設置階mが最上階よりも上の階である場合(S39でYES)、群管理制御装置10の制御部11は、ステップS31以後を再度実行する。
図7は、実施形態1における群管理制御装置による平均待ち時間AWT(i,j)の計算処理を示すフローチャートである。
群管理制御装置10の制御部11は、出発階iとして最下階を設定する(S51)。
群管理制御装置10の制御部11は、行先階jとして最下階を設定する(S52)。
群管理制御装置10の制御部11は、出発階iと行先階jとが等しいか否かを判断する(S53)。
出発階iと行先階jとが等しくない場合(S53でNO)、群管理制御装置10の制御部11は、出発階i、行先階jに関し、過去所定時間Yの待ち時間WT(t,i,j)の平均値である平均待ち時間AWT(i,j)を求める(S54)。所定時間Yは、例えば5分(300秒)である。
群管理制御装置10の制御部11は、行先階jとして、現在の行先階jに1を加算した値を設定する(S55)。
出発階iと行先階jとが等しい場合(S53でYES)、平均待ち時間AWT(i,j)を求める必要がないので、群管理制御装置10の制御部11は、ステップS54の処理をバイパスし、ステップS55の処理を実行する。
群管理制御装置10の制御部11は、行先階jが最上階よりも上の階か否かを判断する(S56)。つまり、群管理制御装置10の制御部11は、全ての階床についてステップS54の処理が完了したか否かを判断する。
行先階jが最上階よりも上の階でない場合(S56でNO)、群管理制御装置10の制御部11は、ステップS53以後の処理を再度実行する。
行先階jが最上階よりも上の階である場合(S56でYES)、群管理制御装置10の制御部11は、出発階iとして、現在の出発階iに1を加算した値を設定する(S57)。
群管理制御装置10の制御部11は、出発階iが最上階よりも上の階か否かを判断する(S58)。つまり、群管理制御装置10の制御部11は、全ての階床を出発階として設定してステップS54の処理が完了したか否かを判断する。
出発階iが最上階よりも上の階でない場合(S58でNO)、群管理制御装置10の制御部11は、ステップS52以後を再度実行する。
出発階iが最上階よりも上の階である場合(S58でYES)、群管理制御装置10の制御部11は、本フローチャートによる処理を終了する。
図8は、実施形態1における行先階登録装置30による表示処理を示すフローチャートである。
行先階登録装置30の制御部31は、群管理制御装置10から平均待ち時間AWT(i,j)を示す情報を受信したか否かを判断する(S71)。
平均待ち時間AWT(i,j)を示す情報を受信していない場合(S71でNO)、行先階登録装置30の制御部31は、ステップS71の判断を再度実行する。
平均待ち時間AWT(i,j)を示す情報を受信した場合(S71でYES)、行先階登録装置30の制御部31は、受信した平均待ち時間AWT(i,j)を記憶する(S72)。
行先階登録装置30の制御部31は、階床nとして最下階を設定する(S73)。
行先階登録装置30の制御部31は、階床nが自登録装置の設置階か否かを判断する(S74)。各階床に設置されている行先階登録装置30の記憶部32には、自登録装置の設置階を示す情報が格納されており、制御部31は、階床nと自登録装置の設置階とを比較し、同じである場合、階床nが自登録装置の設置階であると判断する。
階床nが自登録装置の設置階でない場合(S74でNO)、行先階登録装置30の制御部31は、表示部34において、平均待ち時間AWT(i,j)に基づいて、階床n及びその平均待ち時間AWT(i,j)に関する情報を表示する(S75)。表示態様の具体例については後述する。
行先階登録装置30の制御部31は、階床nとして、現在の階床nに1を加算した値を設定する(S76)。
階床nが自登録装置の設置階である場合(S74でYES)、階床n及びその平均待ち時間AWT(i,j)に関する情報を表示する必要がないので、行先階登録装置30の制御部31は、ステップS75の処理をバイパスし、ステップS76の処理を実行する。
行先階登録装置30の制御部31は、階床nが最上階よりも上の階か否かを判断する(S77)。つまり、行先階登録装置30の制御部31は、全ての階床についての上記の処理が完了したか否かを判断する。
階床nが最上階よりも上の階でない場合(S77でNO)、行先階登録装置30の制御部31は、ステップS74以後の処理を再度実行する。
階床nが最上階よりも上の階である場合(S77でYES)、行先階登録装置30の制御部31は、ステップS71以後の処理を再度実行する。
3.作用
本実施形態では、行先階登録装置30(表示装置)において、平均待ち時間AWT(i,j)に基づいて、設置階以外の全ての階床及び各階床についての待ち時間に関する情報が表示される。そのため、利用者は、自己の行先階だけでなく他の階床について、待ち時間の目安を知ることができる。したがって、利用者において、エレベータの到着までの時間に応じた適切な対応を取ることが可能となり、利便性が向上する。また、表示は、一定周期で自動的に更新されながら行われるので、エレベータの利用者が、エレベータを利用するために行先階登録装置30の位置に来たときには、最新の待ち時間に関する情報が行先階登録装置30の表示部34に表示されている。したがって、利用者は、行先階登録装置30を操作しなくても、自己の行先階に向かう号機が到着するまでの待ち時間の目安を迅速に知ることができる。
前述の図4を参照してより具体的に説明する。図4は、現在利用者がいる階が5階である場合を示している。利用者の目的階が1階であるものとして、1階への平均待ち時間AWT(i,j)(待ち時間)は60秒以上である。一方、隣接階である2階への平均待ち時間AWT(i,j)(待ち時間)は15秒以下である。したがって、利用者は、例えば2階までエレベータで移動して、2階から1階までは階段を利用するなどの経路をとること等の判断が可能となる。同様に、利用者の目的階が13階であるものとして、13階への平均待ち時間AWT(i,j)(待ち時間)は45〜60秒である。一方、隣接階である12階への平均待ち時間AWT(i,j)(待ち時間)は15秒以下である。したがって、利用者は、例えば12階までエレベータで移動して、12階から13階までは階段を利用するなどの経路をとること等の判断が可能となる。
ここで、利用者は、行先階呼びを登録してもエレベータがなかなか到着しない場合、エレベータの利用を諦め、階段を利用する場合がある。この場合、登録された行先階呼びは無駄呼びとなり、エレベータの運行効率を低下させる。しかし、本実施形態では、行先階登録装置30の表示部34を見ただけで待ち時間の目安がわかるため、長い待ち時間を嫌う利用者は、行先階登録装置30を操作することなく、階段を利用する可能性が高くなる。そのため、利用者における長待ちのストレスの軽減、及び無駄呼びの低減が期待できる。
(実施形態2〜5)
実施形態2〜5において、行先階登録装置30の表示部34における他の表示例を説明する。
図9は、実施形態2における行先階登録装置30の表示部34の表示例を示す図である。本実施形態では、実施形態1同様に、行先階登録装置30の表示部34には、当該行先階登録装置30の設置階以外の全階床分の階床ボタンが表示される。行先階登録装置30の制御部31は、各階床ボタンの上に、平均待ち時間AWT(i,j)が属する区分の待ち時間の範囲を示す数字等の文字を表示する。具体的に、行先階登録装置30の制御部31は、平均待ち時間AWT(i,j)が第1の区分(15秒未満)に属する場合、「15秒未満」という文字を表示し、平均待ち時間AWT(i,j)が第2の区分(15〜30秒)に属する場合、「15〜30秒」という文字を表示し、平均待ち時間AWT(i,j)が第3の区分(30〜45秒)に属する場合、「30〜45秒」という文字を表示し、平均待ち時間AWT(i,j)が第4の区分(45〜60秒)に属する場合、「45〜60秒」という文字を表示し、平均待ち時間AWT(i,j)が第5の区分(60秒以上)に属する場合、「60秒以上」という文字を表示する。図9の例では、2階、3階、4階、6階、7階、9階、10階、11階、12階の平均待ち時間AWT(i,j)が第1の区分の15秒未満に属することが「15秒未満」という文字で示されている。また、8階、13階の平均待ち時間AWT(i,j)が、第4の区分の45〜60秒に属することが「45〜60秒」という文字で示されている。また、1階の平均待ち時間AWT(i,j)が、第5の区分の60秒以上であることが「60秒以上」という文字で示されている。
図10は、実施形態3における行先階登録装置30の表示部34の表示例を示す図である。本実施形態では、実施形態1同様に、行先階登録装置30の表示部34には、当該行先階登録装置30の設置階以外の全階床分の階床ボタンが表示される。また、行先階登録装置30の制御部31は、各階床ボタンの表示色を、階床の平均待ち時間AWT(i,j)に基づく区分に応じた色に設定するとともに、色と平均待ち時間AWT(i,j)との関係を示す凡例を表示する。具体的に、行先階登録装置30の制御部31は、平均待ち時間AWT(i,j)が第1の区分(15秒未満)に属する場合、階床ボタンを白色で表示し、平均待ち時間AWT(i,j)が第2の区分(15〜30秒)に属する場合、階床ボタンを青色で表示し、平均待ち時間AWT(i,j)が第3の区分(30〜45秒)に属する場合、階床ボタンを黄色で表示し、平均待ち時間AWT(i,j)が第4の区分(45〜60秒)に属する場合、階床ボタンを桃色で表示し、平均待ち時間AWT(i,j)が第5の区分(60秒以上)に属する場合、階床ボタンを赤色で表示する。図10の例では、2階、3階、4階、6階、7階、9階、10階、11階、12階の平均待ち時間AWT(i,j)が第1の区分の15秒未満に属することが、階床ボタンを青色で表示することで示されている。また、8階、13階の平均待ち時間AWT(i,j)が、第4の区分の45〜60秒に属することが、階床ボタンをピンクで表示することで示されている。また、1階の平均待ち時間AWT(i,j)が、第5の区分の60秒以上であることが、階床ボタンを赤色で表示することで示されている。
図11は、実施形態4における行先階登録装置30の表示部34の表示例を示す図である。本実施形態では、行先階登録装置30の表示部34には、テンキーと、当該行先階登録装置30の設置階以外の全階床分の矩形状の階床表示ボックス(階床オブジェクト)が表示される。また、行先階登録装置30の制御部31は、各階床表示ボックスの表示色の濃度を、階床の平均待ち時間AWT(i,j)に基づく区分に応じた濃度に設定する。この濃度については、実施形態1における階床ボタンの濃度同様に設定される。図11の例では、2階、3階、4階、6階、7階、9階、10階、11階、12階の平均待ち時間AWT(i,j)が第1の区分の15秒未満に属することが、階床表示ボックスの濃度を第1の区分に対応する最も薄い濃度で表示することで示されている。また、8階、13階の平均待ち時間AWT(i,j)が第4の区分の45〜60秒に属することが、階床表示ボックスの濃度を第4の区分に対応する濃度で表示することで示されている。また、1階の平均待ち時間AWT(i,j)が第5の区分の60秒以上であることが、階床表示ボックスの濃度を第5の区分に対応する最も濃い濃度で表示することで示されている。なお、本実施形態では、操作部35としてのテンキーは、ハードウェア式のテンキーにより構成されてもよい。また、各階床の階床表示ボックスをタッチすることで行先階指定を行えるようにしてもよい。これにより、直感的な操作が可能となる。
図12は、実施形態5における行先階登録装置30の表示部34の表示例を示す図である。本実施形態では、行先階登録装置30の表示部34には、テンキーと、当該行先階登録装置30の設置階以外の全階床分の棒グラフが表示される。また、行先階登録装置30の制御部31は、各階床の棒グラフの長さを、階床の平均待ち時間AWT(i,j)に基づく区分に応じた長さに設定する。図12の例では、区分の平均待ち時間AWT(i,j)が長いほど、棒グラフの長さを長くする。図12の例では、2階、3階、4階、6階、7階、9階、10階、11階、12階の平均待ち時間AWT(i,j)が第1の区分の15秒未満に属することが、棒グラフの長さを第1の区分に対応する最も短い長さで表示することで示されている。また、8階、13階の平均待ち時間AWT(i,j)が第4の区分の45〜60秒に属することが、棒グラフの長さを第4の区分に対応する長さで表示することで示されている。また、1階の平均待ち時間AWT(i,j)が第5の区分の60秒以上であることが、棒グラフの長さを第5の区分に対応する最も長い長さで表示することで示されている。なお、本実施形態では、操作部35としてのテンキーは、ハードウェア式のテンキーにより構成されてもよい。また、各階床の棒グラフをタッチすることで行先階指定を行えるようにしてもよい。これにより、直感的な操作が可能となる。
4.まとめ
(1)実施形態1〜5における表示システムは、複数台の号機を乗場行先階登録に基づいて運行するエレベータシステムにおける表示システムである。
表示システムは、
行先階登録装置30(表示装置)と、
行先階登録装置30(表示装置)の設置階に他の階床を行先階とする号機が到着するまでの平均待ち時間AWT(i,j)(待ち時間)を求める群管理制御装置10(制御装置)と、を備える。
群管理制御装置10(制御装置)は、行先階として設置階以外の各階床を順次設定することで、平均待ち時間AWT(i,j)(待ち時間)を、設置階以外の全ての階床について求める。
行先階登録装置30(表示装置)は、設置階以外の全ての階床及び各階床についての待ち時間に関する情報を表示する。
これにより、行先階登録装置30(表示装置)において、設置階以外の全ての階床及び各階床についての待ち時間に関する情報が表示される。そのため、利用者は、自己の行先階だけでなく他の階床についても、待ち時間の目安を知ることができる。よって、利用者において、行先階を変更する等、エレベータの到着までの時間に応じた適切な対応を取ることが可能となり、利便性が向上する。
(2)実施形態1、3、4において、
行先階登録装置30(表示装置)は、
設置階以外の全ての階床について、階床を示す階床オブジェクトを表示し、かつ、
各階床の階床オブジェクトの表示色の態様を、各階床の待ち時間に応じた態様に設定する。
これにより、利用者に、直感的に待ち時間の目安を把握させることができる。
(3)実施形態1、3において、
行先階登録装置30(表示装置)は、階床オブジェクトの表示色の態様と待ち時間との関係を示す凡例をあわせて表示する、
これにより、利用者に、待ち時間の目安を適切に把握させることできる。
(4)実施形態2において、
行先階登録装置30(表示装置)は、
設置階以外の全ての階床について、階床を示す階床オブジェクトを表示し、かつ、
各階床オブジェクトの近傍に、各階床オブジェクトに対応する階床についての待ち時間を示す数字を表示する。
これにより、利用者に、待ち時間の目安を明確に把握させることできる。
(5)実施形態5において、
行先階登録装置30(表示装置)は、
設置階以外の全ての階床について、階床を示す階床オブジェクトを棒グラフにより表示し、かつ、
各階床の棒グラフの長さを、各階床の待ち時間に応じた長さに設定する。
これにより、利用者に、直感的に待ち時間の長短を把握させることができる。
(6)実施形態1〜5において、
群管理制御装置10(制御装置)は、エレベータの運行状況を示す情報に基づいて複数台の号機の運行をシミュレーションすることにより、各平均待ち時間AWT(i,j)(待ち時間)を求める。
これにより、実際の運行状況に応じた待ち時間に関する情報を表示できる。そのため、利用者においてより適切な判断を行うことができるようになる。
(7)実施形態1〜5において、
群管理制御装置10(制御装置)は、
行先階登録装置30(表示装置)の設置階に他の階床を行先階とする号機が到着するまでの待ち時間WT(t,i,j)を求め、
行先階として設置階以外の各階床を順次設定することで、待ち時間WT(t,i,j)を、設置階以外の全ての階床について求め、
各平均待ち時間AWT(i,j)(待ち時間)は、過去所定時間Yに求められた複数の待ち時間WT(t,i,j)の平均値である。
これにより、一時的な変動等に左右されない待ち時間についての情報を利用者に提供することができる。
(8)実施形態1〜5の行先階登録システムは、
実施形態1〜5の表示システムを有し、
行先階登録装置30(表示装置)は、
利用者による行先階の指定を受け付ける操作部35を備え、
操作部35で行先階が指定された場合、指定された行先階をいずれかの号機に割当てることを依頼する信号を、複数台の号機の運行を制御する群管理制御装置10(装置)に出力する。
これにより、利用者において、行先階登録装置30の表示部34の待ち時間に関する表示に基づいて行先階の登録を行うことができるようになる。
(9)実施形態1〜5において、
行先階登録装置30(表示装置)は、設置階以外の全ての階床について、階床を示す階床オブジェクトを表示し、
操作部35は、行先階登録装置30(表示装置)の画面においてユーザによりタッチされた位置に対応する信号を出力可能であり、
行先階登録装置30(表示装置)は、いずれかの階床オブジェクトがタッチされ、またはタッチ後に確定操作が行われた場合、タッチされた階床オブジェクトに対応する階床を行先階として設定し、当該行先階をいずれかの号機に割当てることを依頼する信号出力する。
これにより、利用者において、行先階の登録を迅速に行うことができるようになる。
(10)実施形態1〜5のエレベータシステムは、
複数台の号機と、
実施形態1〜5の行先階登録システムと、を有する。
これにより、複数台のエレベータを有するエレベータシステムにおいて、上記の作用及び効果が得られる。
(その他の実施形態)
前記実施形態では、本発明のエレベータの表示システムにおける表示装置として、行先階登録のための操作部35を備えた行先階登録装置30を例示した。しかし、本発明の表示システムにおける表示装置は、行先階登録のための操作部35を備えていることは必須ではない。例えば、表示装置は、30インチ程度の汎用的な液晶ディスプレイ装置であってもよい。この場合、利用者は、表示装置に表示された到着までの待ち時間を参照して、行先階登録装置において行先階の指定を行えばよい。あるいは、本実施形態のような行先階登録装置30と、上記のような汎用的な表示装置とを併設してもよい。また、表示装置を例えば50インチ程度の大型のディスプレイにすれば、利用者が、エレベータホールから離れた位置において待ち時間の目安を予め把握できる。そのため、利用者は、どのような経路を取るかを事前に判断できるので、迅速な登録操作が可能となる。また。エレベータを利用せずに階段を利用する等の判断を予め行うことが可能となり、エレベータホールへの利用者の集中を抑制することができる。
前記実施形態では、行先階登録装置30の制御部31は、平均待ち時間AWT(i,j)を15秒未満、15〜30秒、30〜45秒、45〜60秒、60秒以上の5段階に区分し、属する区分に応じた態様で待ち時間を表示する。しかし、行先階登録装置30の制御部31は、平均待ち時間AWT(i,j)を4段階以下、または6段階以上の所定の数に区分し、属する区分に応じた態様で待ち時間を表示してもよい。
あるいは、行先階登録装置30の制御部31は、平均待ち時間AWT(i,j)に応じて、段階的でなく連続的に表示態様を変更してもよい。例えば、実施形態1において、階床ボタンの濃度を連続的に変化させてもよい。また、実施形態4において、階床表示ボックスの濃度を連続的に変化させてもよい。また、実施形態5において、階床に対応する棒グラフの長さを連続的に変化させてもよい。
あるいは、行先階登録装置30の制御部31は、平均待ち時間AWT(i,j)そのものの値を実施形態2のように数字で表示してもよい。あるいは、待ち時間WT(t,i,j)そのものの値を表示してもよい。
前記実施形態では、制御部11、31、41は、CPU、MPU等を利用して構成され、記憶部12、32、42から読み出したプログラムに基づいて種々のデータ等を利用して演算処理を行うことにより、各種の機能を実現している。つまり、各制御部11、31、41は、ハードウェアとソフトウェアとの協働により実現されている。しかし、各制御部11、31、41は、例えば、ハードウェア(電子回路)のみ、FPGA、ASIC等を利用して構成してもよい。
10 群管理制御装置
11 制御部
12 記憶部
13 入出力インタフェース
30 行先階登録装置
31 制御部
32 記憶部
33 入出力インタフェース
34 表示部
35 操作部
40、40A〜40C エレベータ制御装置
41 制御部
42 記憶部
43 入出力インタフェース
60、60A〜60C エレベータ

Claims (10)

  1. 複数台の号機を乗場行先階登録に基づいて運行するエレベータシステムにおける表示システムであって
    表示装置と、
    前記表示装置の設置階に他の階床を行先階とする号機が到着するまでの待ち時間を求める制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、行先階として前記設置階以外の各階床を順次設定することで、前記待ち時間を、前記設置階以外の全ての階床について求め、
    前記表示装置は、前記設置階以外の全ての階床及び各階床についての前記待ち時間に関する情報を表示する、
    表示システム。
  2. 前記表示装置は、
    前記設置階以外の全ての階床について、階床を示す階床オブジェクトを表示し、かつ、
    各階床の階床オブジェクトの表示色の態様を、各階床の待ち時間に応じた態様に設定する、
    請求項1に記載の表示システム。
  3. 前記表示装置は、前記階床オブジェクトの表示色の態様と待ち時間との関係を示す凡例をあわせて表示する、
    請求項2に記載の表示システム。
  4. 前記表示装置は、
    前記設置階以外の全ての階床について、階床を示す階床オブジェクトを表示し、かつ、
    各階床オブジェクトの近傍に、各階床オブジェクトに対応する階床についての待ち時間を示す数字を表示する、
    請求項1に記載の表示システム。
  5. 前記表示装置は、
    前記設置階以外の全ての階床について、階床を示す階床オブジェクトを棒グラフにより表示し、かつ、
    各階床の棒グラフの長さを、各階床の待ち時間に応じた長さに設定する、
    請求項1に記載の表示システム。
  6. 前記制御装置は、エレベータの運行状況を示す情報に基づいて前記複数台の号機の運行をシミュレーションすることにより、各待ち時間を求める、
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の表示システム。
  7. 前記制御装置は、
    前記表示装置の設置階に他の階床を行先階とする号機が到着するまでの待ち時間を求め、
    行先階として前記設置階以外の各階床を順次設定することで、前記待ち時間を、前記設置階以外の全ての階床について求め、
    各待ち時間は、過去所定時間に求められた複数の待ち時間の平均値である、
    請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の表示システム。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の表示システムを有し、
    前記表示装置は、
    利用者による行先階の指定を受け付ける操作部を備え、
    前記操作部で行先階が指定された場合、指定された行先階をいずれかの号機に割当てることを依頼する信号を、前記複数台の号機の運行を制御する装置に出力する、
    行先階登録システム。
  9. 前記表示装置は、前記設置階以外の全ての階床について、階床を示す階床オブジェクトを表示し、
    前記操作部は、前記表示装置の画面においてユーザによりタッチされた位置に対応する信号を出力可能であり、
    前記表示装置は、いずれかの階床オブジェクトがタッチされ、またはタッチ後に確定操作が行われた場合、タッチされた階床オブジェクトに対応する階床を行先階として設定し、当該行先階をいずれかの号機に割当てることを依頼する信号を出力する、
    請求項8に記載の行先階登録システム。
  10. 複数台の号機と、
    請求項8または請求項9に記載のエレベータの行先階登録システムと、を有する、
    エレベータシステム。
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