JP2017161408A - シンチレータ、シンチレータパネルおよび放射線画像変換パネル - Google Patents

シンチレータ、シンチレータパネルおよび放射線画像変換パネル Download PDF

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Abstract

【課題】長期間のX線照射によりシンチレータ自体の輝度のへたりが少なく、キャリブレーション等の煩雑な処理の必要とならない、放射線耐久性の高いシンチレータを提供する。
【解決手段】蛍光体と賦活剤を含むシンチレータ層を備えるシンチレータであって、波長440nmにおける光反射率がA1、波長520nmにおける光反射率がB1であるシンチレータにおいて、放射線を2,000R照射させた後の波長440nmにおける光反射率をA2、波長520nmにおける光反射率をB2とした時、該放射線照射前後における光反射率比『A=A2/A1』、『B=B2/B1』が『0.70≦A/B≦1.10』であることを特徴とするシンチレータ。
【選択図】図1

Description

本発明は、放射線画像を形成する際に用いられるシンチレータ、シンチレータパネルおよび放射線画像変換パネルに関する。
従来、X線画像のような放射線画像は医療現場において病状の診断に広く用いられている。特に、増感紙−フィルム系による放射線画像は、長い歴史のなかで高感度化と高画質化が図られた結果、高い信頼性と優れたコストパフォーマンスを併せ持った撮像システムとして、今なお、世界中の医療現場で用いられている。しかしながら、これら画像情報は、いわゆるアナログ画像情報であって、現在発展を続けているデジタル画像情報のような、自由な画像処理や瞬時の電送が出来ない。
近年、コンピューテッドラジオグラフィ(computed radiography:CR)やフラットパネル型の放射線ディテクタ(flat panel detector:FPD)等に代表されるデジタル方式の放射線画像検出装置が登場している。これら放射線画像検出装置では、デジタルの放射線画像が直接得られ、陰極管を利用したパネルや液晶パネル等の画像表示装置に画像を直接表示することが可能であり、病院や診療所での診断作業の利便性を大幅に向上させている。
上記FPDでは、その原理上、X線を可視光に変換するために、照射されたX線を可視光に変換して発光する特性を有するX線蛍光体で作られた蛍光体(シンチレータ)層を有するシンチレータパネルが使用される。このとき、長期間のX線照射によりシンチレータ自体の輝度が低下し(輝度の「へたり」ともいう)、キャリブレーションが必要となるなどの課題があった。
本発明者らは、このような課題は、賦活剤の含有量の影響によるものでないかと考えた。
蛍光体とともに賦活剤を使用するものとして、特許文献1(特開2012-98110号公報)には、CsI/Tl蛍光体層中のTlの濃度の適正値は0.38〜1.91wt%であり、特許文献1では、平均Tl濃度を0.3wt%と従来よりも少なめになるように設定しても、従来のTlの濃度の場合と比較して感度特性に差異は認められないと開示されている。
また、特許文献2(特開2008-51793号公報)では、柱状結晶体の集合体からなるシンチレータ層内で、賦活剤の濃度が放射線の入射側で高く(0.7モル%以上)、光検出器側で低い(0.3モル%以上)することが開示されている。
また本願出願人も、特許文献3(特開2015-17972号公報)では、シンチレータ層の厚さ方向の賦活剤濃度プロファイル曲線が、ピークを2つ以上示し、シンチレータ層の光電変換素子に対向する主面から100μmの厚さまでの領域に存在する賦活剤の量が、0.3〜0.7モル%であることを提案している。
賦活剤の含有量の影響については、非特許文献でも言及されているものがある。例えば非特許文献1(T.Jingらによる)では、発光量が最適となる様な賦活剤(タリウム)濃度は0.1〜0.2モル%との記載がある。また同文献では、良好な発光量のためには、濃度を0.02モル%以下にすべきではないとの記載もあり、極端な低濃度も、却って好ましくないことが開示されている。
特開2012−098110号公報 特開2008−051793号公報 特開2015−017972号公報
Jing, T., et al. "Evaluation of a structured cesium iodide film for radiation imaging purposes." Nuclear Science Symposium and Medical Imaging Conference, 1993., 1993 IEEE Conference Record.. IEEE, 1994.
しかしながら、いずれの文献も、発光量・輝度・感度と呼ばれる「光の強さ」を考慮した記載になっており、長期放射線照射下での輝度低下は何ら認識・考慮された記載になっていない。
本発明者らはこの原因として、シンチレータ自体の光反射率の低下が影響しているものと考えた。そして、光反射率の変化を基に、鋭意検討した結果、波長440nmおよび520nmにおける放射線放射前後の光反射率の変化が所定の関係を満足するように調整することで、上記解題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
[1]蛍光体と賦活剤を含むシンチレータ層を備えるシンチレータであって、波長440nmにおける光反射率がA1、波長520nmにおける光反射率がB1であるシンチレータにおいて、
放射線を2,000R照射させた後の波長440nmにおける光反射率をA2、波長520nmにおける光反射率をB2とした時、該放射線照射前後における光反射率比『A=A2/A1』、『B=B2/B1』が『0.70≦A/B≦1.10』であることを特徴とするシンチレータ。
[2]前記シンチレータに含まれる賦活剤の濃度が0.005〜0.2モル%であることを特徴とする[1]のシンチレータ。
[3]前記シンチレータに含まれる賦活剤の濃度が0.01〜0.15モル%であることを特徴とする[2]のシンチレータ。
[4]前記シンチレータには、母材として少なくともヨウ化セシウムを含むことを特徴とする[1]〜[3]のシンチレータ。
[5]前記シンチレータに含有する賦活剤は、少なくともタリウムを含むことを特徴とする[1]〜[4]のシンチレータ。
[6]前記シンチレータに含有する賦活剤は、少なくともタリウムとともにナトリウムを含むことを特徴とする[5]のシンチレータ。
[7]前記[1]〜[6]のシンチレータの層が支持体上に配置されてなることを特徴とするシンチレータパネル。
[8]前記[1]〜[6]のシンチレータの層が光電変換パネル上に配置されてなることを特徴とする放射線画像変換パネル。
本発明によれば、長期間のX線照射によりシンチレータ自体の輝度のへたりが少なく、キャリブレーション等の煩雑な処理の必要とならない、放射線耐久性の高いシンチレータを得ることができる。
本発明で定義する光反射率AおよびBの概略を示す概念図である。 本発明にかかるシンチレータパネルの概略図を示す。 実施例で使用した製造装置の概略図を示す。
以下に、本発明に係るシンチレータについて具体的に説明する。
シンチレータ
本発明のシンチレータは、X線等の入射された放射線のエネルギーを吸収して、光を発光する蛍光体を含み、蛍光体と賦活剤を含む柱状結晶シンチレータ層を備える。
本発明のシンチレータでは、440nmにおける光反射率、波長520nmにおける光反射率について、所定量の放射線を照射後の変化を定義する。
シンチレータの放射線照射前と照射後の光反射率は図1に概略が示される。放射線照射前では、図1に示すように450〜500nm波長の間に光反射率が変化する曲線である。
これに対し、放射線照射後では、高波長側のシンチレータの光反射率が、大きく影響を受け、低下する。とくに、500〜550nmの範囲で、その低下の幅が大きく、特に520nmでは低下が顕著となる。
通常、シンチレータは、X線を緑色(中心波長:550nm)に発光させるため、受光素子は550nmに感度を持つ。このため、550nmに近い波長の方が、光反射率の低下として顕著にとらえることが可能である。
そこで、本発明のシンチレータは、放射線としてX線を2,000R照射後、シンチレータの波長440nmにおける光反射率をA2、波長520nmにおける光反射率をB2とし、照射前のシンチレータの波長440nmにおける光反射率をA1、波長520nmにおける光反射率をB1とし、該放射線照射前後における光反射率比A=A2/A1、B=B2/B1をそれぞれ求め、光反射率比AおよびBとが、A≦Bであることを構成とする。
すなわち、520nmにおける光反射率の変化率が、440nmにおける光反射率の変化率と同じかそれよりも小さい。このように、520nmの光反射率の変化が小さいシンチレータは、放射線耐久性が高く、放射線照射後のシンチレータ自体の輝度低下が低いという特徴を有する。
なお、440nmは本発明のベースとなる波長であり、シンチレータの光反射率の変化が、シンチレータの組成によらず、放射線照射前後で一定の比率となる。
前記光反射率比AとBの関係は、0.70≦A/B≦1.1を満足、さらに、0.75≦A/B≦1.02であることが好ましく、より好ましくは0.80≦A/B≦0.95である。このような関係式を満足するシンチレータは、放射線耐久性が高く、2000R照射の輝度の低下率がきわめて低い。このようなシンチレータを使用すれば、キャリブレーションなどの操作も必要がないか、回数を減らすことが可能となる。
シンチレータを構成する材料としては、外部から入射してきたX線のエネルギーを効率よく光に変換できるものであれば特に限定はない。したがって、上記条件を満たす限り、従来公知の種々の蛍光体をシンチレータとして用いることができ、その中でも、ヨウ化セシウム(CsI)、硫酸化ガドリニウム(GOS)、タングステン酸カドミウム(CWO)、ケイ酸ガドリニウム(GSO)、ゲルマニウム酸ビスマス(BGO)、ケイ酸ルテチウム(LGO)、タングステン酸鉛(PWO)などを好適に用いることができる。なお、本発明において用いるシンチレータは、CsIなどの瞬間発光の蛍光体に限られず、用途によっては、臭化セシウム(CsBr)などの輝尽性蛍光体であってもよい。
本発明においては、これらの材料の中でも、CsIが、X線などの放射線のエネルギーを可視光に変換する効率が比較的高く、賦活剤との組み合わせによって、上記のように特定波長での光反射率の低下の少ないシンチレータを構成できるために好ましい。
本発明では、CsIを蛍光体母材として、これとともに賦活剤を含むことが好ましい。賦活剤の濃度は、モル%で示される。シンチレータに含まれる賦活剤の濃度が0.005〜0.25モル%であることが好ましく、0.005〜0.20モル%がより好ましく、0.01〜0.15モル%であることがさらに好ましい。FPDとして用いた場合に得られる放射線画像が視認可能かどうかという観点で考えれば、賦活剤濃度は、少なくとも0.005モル%からであることが好ましく、さらに0.01モル%以上であることがより好ましいが、0.25モル%を超えると、放射線耐久性が低下し、短い周期でキャリブレーション操作が必要となり好ましくないため、前述の濃度範囲が好ましい。このような範囲で、賦活剤が含まれていると、上記所定の光反射率を満足したシンチレータを構成でき、放射線画像が視認可能な程度の輝度を維持しつつ、より放射線耐久性に優れたシンチレータを得ることができる。
賦活剤としては、タリウム(Tl)、ユーロピウム(Eu)、インジウム(In)、リチウム(Li)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、ナトリウム(Na)などを含むものが好ましい。これらの賦活剤は、元素の状態でシンチレータ中に存在する。なお、賦活剤は、例えば、沃化タリウム(TlI)、臭化タリウム(TlBr)、塩化タリウム(TlCl)、フッ化タリウム(TlF、TlF3)等が使用される。
シンチレータに含有される賦活剤は、少なくともタリウムを含むことが好ましい。タリウムを含むと、X線を照射したときの蛍光の波長がずれることがなく、光電変換素子による蛍光の検出精度が高い上に、上記520nmでの放射線照射後の光反射率の低下を少なくすることができ、本発明で定義する所定の光反射率を満足するシンチレータを得ることができる。
賦活剤は、少なくともタリウムとともにナトリウムを含むことが好ましい。
ナトリウムを含むと、X線により劣化した輝度が短時間で回復し、放射線耐久性がより高くなる。ナトリウムの濃度は、0.1〜5モル%、好ましくは0.1〜3モル%の割合で含まれることが好ましい。この範囲でナトリウムを含むと、高い放射線耐久性を有しながらX線特性を維持できる。
シンチレータ層は柱状結晶であることが好ましく、複数層から形成されていても良い。柱状結晶の根元部同士が互いに独立した形態で存在することも望ましい態様である。
柱状結晶は、光ガイド効果により結晶内での発光光の散乱が抑えられる。柱状結晶を形成する方法としては、気相堆積法が挙げられる。気相堆積法としては、例えば、蒸着法、スパッタリング法、CVD法、イオンプレーティング法などを用いることができるが、本発明では特に蒸着法が好ましい。例えば、蒸着装置を用いて、蛍光体材料および賦活剤を蒸着源として、蒸着用基板上に蒸着させればよい。例えば、CsI:Tlを採用する場合、CsIとTlIを同時に蒸着することによって柱状結晶を形成することができる。このようにすれば柱状結晶から構成されるシンチレータが形成できる。
また、シンチレータ粒子の分散液を塗布乾燥することでシンチレータを形成することも可能である。
シンチレータ層の膜厚は、シンチレータパネルの輝度と得られる放射線画像の鮮鋭性とのバランスがよい点から、100〜1000μmであることが好ましく、100〜800μmであることがより好ましい。また、非特許文献1に記載のように、賦活剤(タリウム)濃度が低く発光量が低下してしまう場合でも膜厚を400〜800μmにすることで、発光量の低さを、膜厚の増加による発光量向上でカバーすることが出来るため、特に好ましい。
・シンチレータの作製
シンチレータは、特に蛍光体材料から形成されるものであれば特に制限されないが、たとえば蒸着法によって形成することができる。
以下、蒸着法における実施形態について説明する。真空容器内に蒸発源及び支持体回転機構を有する蒸着装置を用いて、支持体を前記支持体回転機構に設置して、当該支持体を回転しながら蛍光体材料を蒸着することによりシンチレータ層を形成する態様が好ましい。真空容器の内部の底面付近には、支持体に垂直な中心線を中心とした円の円周上の位置に複数の蒸発源が配置することができる。この場合において、支持体と蒸発源との間隔は100〜1500mmとされるのが好ましく、より好ましくは200〜1000mmである。
なお、シンチレータ層を形成する際に、3個以上の多数の蒸発源を設けることも可能であり、各々の蒸発源は等間隔に配置してもよく、間隔を変えて配置してもよい。また、支持体と蒸発源との間隔は各々の蒸発源で異なっていてもよい。また、支持体に垂直な中心線を中心とした円の半径は任意に定めることができる。
この様に複数の蒸発源を設けることによって蒸発源の蒸気流が重なり合う部分が整流化され、支持体の表面に蒸着する前記蛍光体の結晶性を均一にすることができる。このとき、多数の蒸発源を設けるほど多くの箇所で蒸気流が整流化されるため、より広範囲において前記蛍光体の結晶性を均一にすることができる。また、蒸発源を支持体に垂直な中心線を中心とした円の円周上に配置することによって、蒸気流の整流化によって結晶性が均一になるという作用を、支持体の表面において等方的に得ることができる。
すなわち、大面積の面内分布を満たす蒸着を行うことにより、賦活剤濃度、結晶径、膜厚分布を満たすことが可能となり、1回の蒸着から1枚の多面取りの蒸着を基板でなく、複数の基板を同時にセットすることによる多面取りも可能となる。また、1枚の大きな基板に蒸着を行った後に、複数枚切り出すことにより、効率的な生産を行うことも可能となる。
蒸発源は、前記蛍光体を収容して抵抗加熱法で加熱するため、ヒータを巻いたアルミナ製のるつぼから構成しても良いし、ボートや、高融点金属からなるヒータから構成しても良い。
また、前記蛍光体を加熱する方法は、抵抗加熱法以外に電子ビームによる加熱や、高周波誘導による加熱等の方法でも良いが、本発明では比較的簡単な構成で取り扱いが容易、安価、かつ、非常に多くの物質に適用可能である点から直接電流を流し抵抗加熱する方法や、周りのヒータでるつぼを間接的に抵抗加熱する方法が好ましい。また、蒸発源は分子源エピタキシャル法による分子線源でも良い。
支持体ホルダには、支持体を加熱する加熱ヒータを備えることが好ましい。この加熱ヒータで支持体を加熱することによって、支持体の支持体ホルダに対する密着性の強化や、前記シンチレータ層の膜質調整を行う。また、支持体の表面の吸着物を離脱・除去し、支持体の表面と前記蛍光体との間に不純物層が発生することを防止する。
また、加熱手段として温媒又は熱媒を循環させるための機構を有していてもよい。この手段は蛍光体の蒸着時における支持体4の温度を50〜150℃といった比較的低温に保持して蒸着する場合に適している。
また、加熱手段としてハロゲンランプを有していてもよい。この手段は蛍光体の蒸着時における支持体の温度を150℃以上といった比較的高温に保持して蒸着する場合に適している。
さらに、支持体ホルダには、支持体を水平方向に回転させる支持体回転機構が設けられている。支持体回転機構は、支持体ホルダを支持すると共に支持体を回転させる支持体回転軸及び真空容器の外部に配置されて支持体回転軸の駆動源となるモータから構成されている。
蒸着装置には、上記構成の他に、真空容器に真空ポンプが配されている。真空ポンプは、真空容器の内部に存在する気体の排気を行うもので、高真空領域まで排気するために、作動圧力領域の異なる真空ポンプを2種類もしくはそれ以上配置してもよい。真空ポンプとしては、ロータリーポンプ、ターボ分子ポンプ、クライオポンプ、ディフュージョンポンプ、メカニカルブースタ等を用いることができる。
チャンバー内の圧力を調整するために、真空容器内にガスを導入できる機構が設けられている。導入するガスは、一般的には例えばNe、Ar、Kr等の不活性ガスが用いられる。真空容器内の圧力は、真空容器内を真空ポンプで排気しながら導入するガス量で調整してもよいし、所望の圧力よりも高真空となるまで真空排気行った後に真空排気を停止して、その後所望の圧力となるまでガスを導入することにより調整してもよい。また、真空容器と真空ポンプの間に圧力制御弁を設ける等によりポンプの排気量を調整して真空容器内の圧力を制御してもよい。
また、蒸発源と支持体との間には、蒸発源から支持体に至る空間を遮断するシャッタが水平方向に開閉自在に設けられており、このシャッタによって、蒸発源において前記蛍光体の表面に付着した目的物以外の物質が蒸着の初期段階で蒸発し、支持体に付着するのを防ぐことができるようになっている。
以上の製造装置を用いて本発明のシンチレータが支持体上に配置されたシンチレータパネルシンチレータパネルを製造する方法を一例にして説明する。
まず、支持体ホルダに支持体を取付ける。なお支持体については後述する。また、真空容器の底面付近において、支持体に垂直な中心線を中心とした円の円周上に蒸発源を配置する。次に、るつぼやボート等に、2つ以上の蛍光体母体化合物(CsI:賦活剤なし)と、賦活剤(TlI)を充填し、蒸発源にセットする。充填した蛍光体母材および賦活剤の中の不純物を蒸着前に除去するため、予備加熱を行ってもよい。予備加熱は使用する材料の融点以下であることが望ましい。例えばCsIの場合、予備加熱温度は50〜550℃が好ましく、100〜500℃がより好ましい。TlIの場合、50〜500℃が好ましく、100〜500℃がより好ましい。
蒸着装置内を一旦排気し、Arガスを導入して真空度を調整した後、基板を回転させる。基板回転は装置の大きさにもよるが2〜15回転が好ましく、4〜10回転がより好ましい。次いで、蛍光体母体化合物(CsI:賦活剤なし)のるつぼを加熱して蛍光体を蒸着し、下地層を形成する。この時基板温度は5〜100℃が好ましく、15〜50℃がより好ましい。下地層の厚さは、結晶径やシンチレータ層の厚さにもよるが、0.1〜50μmであることが好ましい。次に基板の加熱を開始し、基板温度を150〜250℃に加熱し、残りの蛍光体母体化合物(CsI:賦活剤なし)と賦活剤(TlI)のるつぼの蒸発を開始する。この時、蛍光体母体化合物は、生産性を考慮して、下地層よりも早い蒸着速度で蒸発をすることが好ましい。下地層やシンチレータ層の厚さにもよるが、下地層蒸着時よりも5〜100倍の速度で蒸着することが好ましく、10〜50倍で蒸着することがより好ましい。るつぼの加熱温度ならびに蒸着速度は、高くするにつれ蒸着に要する時間を短縮することができ、これにより生産性を向上させることができる。蒸着時間の短縮により結晶径が増大し、放射線画像特性が悪化する傾向にあるため、下地層及びシンチレータ層形成時におけるるつぼの加熱温度と蒸着速度は、生産性と放射線画像特性を考慮してどの様な制御を行っても構わない。賦活剤の蒸発方法は、賦活剤単体を蒸発させてもよいが、CsIとTlIを混合した蒸発源を作成し、CsIは蒸発せずTlIのみが蒸発する温度に加熱して蒸発させてもよい。
蒸着時に加熱を行っていた支持体は、高温のため、取り出すために冷却を行う必要がある。シンチレータ層を80℃まで冷却する工程での平均冷却速度を0.5℃〜10℃/分の範囲内とすることで、基板にダメージなく冷却することができる。例えば支持体に厚さ50μm以上500μm以下の高分子フィルム等の比較的薄い基板を用いた場合に特に有効である。この冷却工程は、真空度1×10-5Pa〜0.1Paの雰囲気下で行われることが特に好ましい。また、冷却工程時に、蒸着装置の真空容器内にArやHe等不活性ガスを導入する手段を講じてもよい。なお、ここでいう平均冷却速度とは、冷却開始(蒸着終了時)から80℃まで冷却する間の時間と温度を連続的に測定し、この間の1分間あたりの冷却速度を求めたものである。
蒸着終了後、前記シンチレータ層を加熱処理しても良い。
シンチレータパネルおよび放射線画像変換パネル
本発明にかかるシンチレータパネルは、前記シンチレータの層が支持体上に配置されてなる。
本発明にかかるシンチレータパネルおよび放射線画像変換パネルの概略図を図2に示す。シンチレータパネルは必須成分として、シンチレータ層を含むものであり、たとえば図2に示されるように、支持体1、反射層2、シンチレータ層3、接着剤層4を含み、さらに、放射線画像変換パネルの場合、および光電変換素子を含むセンサーパネル(TFTパネルということもある)5を含む。
支持体1は、シンチレータ層3を構成する柱状結晶を形成させる土台として用いられるとともに、シンチレータ層の構造を保持する役割を有する。
支持体の材料としては、X線等の放射線を透過させることが可能な、各種のガラス、高分子材料、金属等が挙げられる。より具体的には、例えば、石英、ホウ珪酸ガラス、化学的強化ガラスなどの板ガラス;アモルファスカーボン;サファイア、チッ化珪素、炭化珪素などのセラミック;シリコン、ゲルマニウム、ガリウム砒素、ガリウム燐、ガリウム窒素など半導体;又、セルロースアセテートフィルム、ポリエステル樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィルム、トリアセテートフィルム、ポリカーボネートフィルム、炭素繊維強化樹脂シート等の高分子フィルム(プラスチックフィルム);アルミニウムシート、鉄シート、銅シート等の金属シート或いは該金属の酸化物の被覆層を有する金属シート;バイオナノファイバーフィルムなどを用いることができる。これらは単独で用いても積層して用いてもよい。
支持体の材料の中でも、特に、厚さ50〜500μmの可撓性を有する高分子が好ましく、その中でも蒸着時の耐熱性の観点から、ポリイミドが特に好ましい。
シンチレータパネルには、シンチレータ層の他、従来公知のシンチレータパネルと同様、反射層(図2中の添え字2)や、保護層、耐湿保護膜、接着剤層(図2中の添え字4)などを更に有することができる。本発明に係る放射線画像変換パネルは、シンチレータ層と光電変換素子を含むので、放射線画像検出器として用いることができる。この場合、シンチレータ層が、光電変換素子の組み込まれた光電変換素子パネル(図2中添え字5)と直接カップリングされていることが、シンチレータ層で生じた発光光を効率よく光変換素子パネルに入射できるなどの点から好ましい。
反射層2は、シンチレータ層の光電変換素子パネル側とは反対の主面側であり、かつ、支持体とシンチレータ層との間である位置に設けられることが、シンチレータ層で発生した蛍光(発光光)をより効率よく光電変換素子パネルに導くことが可能となる。非特許文献1に記載のように、特定の賦活剤(タリウム)濃度以下で発光量が低下してしまう場合であっても、反射層2を用いることで、光電変換素子パネルに導かれる蛍光の強さが更に低下するのを抑制出来るため、特に好ましい。
反射層の材質は、従来公知のシンチレータパネルで使用されていた材質と同様のものを採用することができる。中でも、反射率の高い金属が好ましい。金属の電気伝導率は、6.0S/m(ジーメンス毎メートル)以上のものであることが好ましく、30S/m以上のものがより好ましい。反射層の材質中の金属は、1種単独であってもよいし、2種以上であってもよい。反射率の高い金属膜層としては、Al、Ag、Cr、Cu、Ni、Mg、Pt、Auからなる群から選択される少なくとも1種の金属を含む材料が挙げられる。これら金属の中では、特に、Al(40S/m)、Ag(67S/m)、Au(46S/m)が反射率や電気伝導率の点で好ましい。また、反射層は、白色顔料と適当なバインダー樹脂とからなるものであってもよい。反射層は一層で形成されていてもよく、あるいは、二層以上で形成されていてもよい。
反射層は、真空蒸着、スパッタ蒸着、メッキ、塗布により、例えば支持体上に直接付着することができるが、生産性の観点からスパッタ蒸着または塗布による付着が好ましい。真空蒸着、スパッタ蒸着、メッキにより付着させる場合、例えば、アルミニウム、銀、白金、パラジウム、金、銅、鉄、ニッケル、クロム、コバルト、ステンレス鋼のうち一種又は二種以上の元素又は合金を含む材料により形成することができるが、高反射率の観点から、銀若しくはアルミニウム又は銀若しくはアルミニウムを主成分とする合金が好ましい。また、このような金属膜を二層以上形成するようにしてもよい。金属膜を二層以上とする場合は、下層をニッケル(Ni)若しくはクロム(Cr)又はその両方を含む層とすることが支持体との接着性を向上させる点から好ましい。また、金属膜上にシリカ(SiO2)、二酸化チタン(TiO2)等の金属酸化物からなる層をこの順に設けて更に反射率を向上させてもよい。前述の金属層を支持体上に形成する方法としては、蒸着、スパッタ、又は、金属箔の貼り合わせ等、特に制約はないが、密着性の観点からスパッタが最も好ましい。金属反射層の膜厚は、金属反射層の付着方法にもよるが、好ましくは50nm〜400nm、更に好ましくは10nm〜200nmが好ましい。金属反射層を含む場合には、シンチレータ層中の蛍光体による金属反射層の腐食等を防止するために、金属反射層とシンチレータ層との間に保護層(以下、「反射層用保護層」ともいう)を形成してもよい。金属反射層用保護層は、樹脂を溶剤に溶解して得られる塗料を塗布、乾燥して形成してなることが、接着性向上や生産性向上の観点から好ましい。金属反射層用保護層の樹脂(前記溶剤に溶解する樹脂でもある)としては、ガラス転位温度が30〜100℃のポリマーであることが好ましい。
具体的には、金属反射層用保護層の樹脂としては、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール、ポリエステル樹脂、セルロース誘導体(ニトロセルロース等)、スチレン−ブタジエン共重合体、各種の合成ゴム系樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノキシ樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂、アクリル系樹脂、尿素ホルムアミド樹脂等が挙げられるが、特にポリエステル樹脂が好ましい。
金属反射層用保護層の膜厚としては、蒸着結晶(シンチレータ層中の柱状結晶である蛍光体)と反射層との接着性(膜付き)の点で0.1μm以上が好ましく、保護層表面の平滑性を確保する点で3.0μm以下が好ましい。より好ましくは、同様の観点から、金属反射層用保護層の厚さは0.2〜2.5μmの範囲である。
また、反射層として、少なくとも光散乱粒子、およびバインダーより構成される弾性を有する樹脂を主成分とする層を付着させる方法も一態様である。例えば塗布による反射層を用いることで、基板上に存在する凹凸などの欠陥を覆い隠すことができるため、シンチレータ層表面での凹凸も抑制できる。これによって、光電変換素子との密着性が向上し、蛍光が光電変換素子パネルに導かれやすくなるため、好ましい。シンチレータ層を蒸着法を用いて形成する場合は、蒸着で生ずるシンチレータ結晶の異常成長により、シンチレータ層表面での凹凸が特に出やすくなる。よって、弾性を有する樹脂を主成分とする反射層と組み合わせてシンチレータを作成することは、シンチレータ層表面での凹凸抑制の観点で、特に好ましい。また、シンチレータ層の膜厚が厚い場合も、膜厚のバラツキも大きくなり、シンチレータ層表面での凹凸も大きくなりやすい傾向にあるため、弾性を有する樹脂を主成分とする反射層と組み合わせてシンチレータ層表面での凹凸を抑制することは、特に好ましい。非特許文献1に記載されているような、賦活剤が低濃度のシンチレータの場合であっても、反射層によって、蛍光が光電変換素子パネルに導かれやすくなることにより、蛍光の強さが更に低下するのを抑制出来るため、特に好ましい。また、反射層を、弾性を有する樹脂を主成分とする層とすることで、シンチレータ層を支持体側から賦勢して光電変換素子にシンチレータパネルを圧着させるに際し、シンチレータ層表面に形成された凸部が反射層に押し込まれて、シンチレータ層と光電変換素子が均一に接触することで振動により帯電するのを抑制することができる。
以下、反射層は弾性を有する樹脂を主成分とする層である場合について述べる。
反射層を構成する材料としては、シンチレータ層2上の凹凸を吸収することができる柔らかい樹脂が好ましい。具体的には、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合体及び塩化ビニル・アクリロニトリル共重合体等の塩化ビニル共重合体;シリコーン樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ブチラール樹脂(ポリビニルブチラール等)、ポリエステル樹脂、セルロース誘導体(ニトロセルロース等)、ポリパラキシリレン、及びブタジエン・アクリロニトリル共重合体及びスチレン・ブタジエン共重合体等の合成ゴムその他の樹脂;フェノール樹脂、エポキシ樹脂(フェノキシ樹脂等)、尿素樹脂、メラミン樹脂及び尿素ホルムアミド樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。これらの中では、潮解性のあるCsI(ヨウ化セシウム)を形成させる観点より、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ブチラール樹脂等の疎水性樹脂であることが好ましい。また上記した樹脂を2種類以上用いても良い。特にガラス転移温度(Tg)が5℃以上異なる2種類以上の樹脂を用いることで塗膜物性を容易に制御することができて好ましい。この場合用いる樹脂はガラス転移温度が異なれば同種類であっても、異なる種類であっても良い。
反射層の弾性率は、0.001〜10GPaであることが好ましく、より好ましくは0.01〜5GPa、さらに好ましくは0.01〜1GPaである。反射層の弾性率が0.001GPa以上であると、反射層の表面のべたつきが小さくなり、製造中に異物が付着しにくくなって画像欠陥が減少する傾向にある。一方、反射層の弾性率が10GPa以下であると、シンチレータ層の表面に形成された凸部が反射層で吸収でき、シンチレータ層と光電変換素子を均一に接触させることが可能となり、振動により帯電するのを抑制することが容易になる。
反射層の膜厚は、シンチレータ層の膜厚の最大値と最小値の差よりも大きい必要がある。反射層の膜厚は、シンチレータ層の膜厚の最大値と最小値の差に対して1.5〜30倍が好ましく、より好ましくは2〜10倍、さらに好ましくは2〜5倍である。具体的には、反射層の厚さは、通常10〜300μm、好ましくは30〜100μmの範囲内にある。反射層の膜厚が蛍光体膜厚の1.5倍以上であると、シンチレータ層の表面に形成された凸部が反射層で吸収されやすく、シンチレータ層と光電変換素子を均一に接触させることで振動により帯電するのを抑制することが容易になる。一方、反射層の膜厚が蛍光体膜厚の30倍以下であると、成膜後の残留応力により支持体の反りが大きくなるのを防止する傾向にある。このような支持体にシンチレータ層を蒸着すると、シンチレータ層にひび割れが発生しにくく、画質(特に鮮鋭性)が良好となる傾向にある。
反射層は、一層又は二層以上からなっていてもよい。
本発明において、シンチレータ層は支持体側から賦勢され、光電変換素子にシンチレータパネルが圧着される。シンチレータ層の賦勢の方法としては特に制約は無いが、例えば、クッション材のような弾性体の押圧、真空封止による大気圧による押圧、ネジ止め等による機械的な押圧等が挙げられる。
反射層は、フィラーを含有していてもよい。フィラーには、例えば、反射層が光を反射する光反射粒子、又は光を吸収する光吸収粒子等が挙げられる。
反射層に含有される光反射粒子は、シンチレータ層で生じた発光光の反射層内の光拡散を防止することで鮮鋭性を向上させる機能を有する。また反射層に到達した発光光をシンチレータ層の柱状結晶内に効果的に戻すことで感度を向上させる機能を有する。
これらの光反射粒子は、後述するように、市販のものを用いてもよいし、既知の方法に従って製造してもよい。
光反射粒子は、反射層を構成する上記材料と異なる屈折率を有する粒子状材料であれば特に限定されるものではなく、その材料としては、アルミナ、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、二酸化チタン(TiO2)、硫酸バリウム、シリカ、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、ガラス及び樹脂などを挙げることができる。これらは一種単独で用いてもよいし、二種以上を混合して用いてもよい(上記において、ガラス、樹脂のように別カテゴリーのものを二種以上用いてもよいし、例えば樹脂におけるアクリル樹脂やポリエステル樹脂のように、同じカテゴリー内で二種以上のものを用いてもよいし、ガラス、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂のように別カテゴリーのものと同じカテゴリーのものがそれぞれ一種又は二種以上混在していてもよい)。
これらの中では、例えば、ガラスビーズ、樹脂ビーズ等、特にガラスビーズは、金属酸化物と比べて、屈折率を任意に設定できるため、光拡散性を制御し易い特徴があるため、好ましい。
ガラスビーズはより高屈折率のものが好ましく、例えば、BK7(n=約1.5、nは相対屈折率、以下同じ);LaSFN9(n=約1.9);SF11(n=約1.8);F2(n=約1.6);BaK1(n=約1.6);チタン酸バリウム(n=約1.9);高屈折率青ガラス(n=約1.6〜1.7);TiO2−BaO(n=約1.9〜2.2);ホウケイ酸塩(n=約1.6);又はカルコゲナイドガラス(n=約2又はそれよりも高い);などが挙げられる。樹脂ビーズとしてはアクリル粒子、ポリエステル樹脂粒子、ポリオレフィン粒子、シリコン粒子等が挙げられ、具体的にはケミスノー(登録商標)(綜研化学社製)、シリコンレジンKRシリーズ他(信越化学工業社製)、テクポリマー(登録商標)(積水化成品工業社製)等を好適に用いることができる。
二酸化チタンなどの白色顔料は隠蔽性が高く、屈折率が大きいため、光を反射し、屈折させることによりシンチレータの発光を容易に散乱し、シンチレータパネルを含む放射線画像変換パネルなどの感度を顕著に向上させることができる。
光反射粒子としては、入手の容易性及び高い屈折率を有する点から、二酸化チタンが特に好ましい。光反射粒子として二酸化チタンを使用する場合は、二酸化チタンは、分散性及び作業性を改良するために、無機化合物や有機化合物で表面処理を施したものであってもよい。上記表面処理した二酸化チタンやその表面処理方法は、例えば、特開昭52−35625号公報、特開昭55−10865号公報、特開昭57−35855号公報、特開昭62−25753号公報、特開昭62−103635号公報及び特開昭平9−050093号公報等に開示されているものを採用することができる。上記表面処理には、酸化アルミニウム水和物、含水酸化亜鉛、二酸化珪素などの無機化合物や、2〜4価のアルコール、トリメチロールアミン、チタネートカップリング剤やシランカップリング剤などの有機化合物を表面処理剤として好ましく用いることができる。これら表面処理剤の使用量は、上記特許文献などに示されているように、それぞれの目的に応じて選択できる。
二酸化チタンとしては、ルチル型、ブルッカイト型及びアナターゼ型のいずれの結晶構造を有するものであってもよいが、樹脂の屈折率との比率が大きく、高輝度を達成できること、及び可視光の反射率などの観点から、ルチル型のものが特に好ましい。
二酸化チタンとしては、例えば、塩酸法で製造されたCR−50、CR−50−2、CR−57、CR−80、CR−90、CR−93、CR−95、CR−97、CR−60−2、CR−63、CR−67、CR−58、CR−58−2、CR−85、硫酸法で製造されたR−820、R−830、R−930、R−550、R−630、R−680、R−670、R−580、R−780、R−780−2、R−850、R−855、A−100、A−220、W−10(以上商品名:石原産業社製)などが挙げられる。
二酸化チタンの面積平均粒子径は、反射率の観点から、0.1〜5.0μmが好ましく、0.2〜0.3μmがさらに好ましい。また、二酸化チタンとしては、ポリマーとの親和性、分散性を向上させるためやポリマーの劣化を抑えるため、Al、Si、Zr、Znなどの酸化物で表面処理されたものが特に好ましい。
但し、光反射粒子として二酸化チタンを使用する場合は、400nm以下の光の反射率が低くなる、また二酸化チタンの光触媒作用によりバインダーが劣化する傾向があるなどの観点から、400nm以下の波長でも高い反射率を有する硫酸バリウム、アルミナ、酸化イットリウム、酸化ジルコニウムの中から選ばれる少なくとも一種の光反射粒子と併用することが好ましい。特に400nm以下の波長域での反射率が高いという観点から、硫酸バリウムがより好ましい。硫酸バリウムの量と二酸化チタンとの割合は、質量比率で95:5〜5:95が好ましく、さらに好ましくは20:80〜5:95である。
また、光反射粒子は、中実粒子及び空隙粒子から選ばれる少なくとも一種からなることが好ましい。
空隙粒子としては、空隙を有している限り特に制限はなく、例えば、中空部が粒子内に一つ存在する単一中空粒子、中空部が粒子内に多数存在する多中空粒子、多孔質粒子、などが挙げられ、これらは目的に応じて適宜選択することができる。
これら空隙粒子の中では、多中空粒子及び多孔質粒子が好ましい。
ここで、空隙粒子とは、中空部や細孔などの空隙を有する粒子をいう。
「中空部」とは、粒子内部の空孔(空気層)のことをいう。
中空粒子は、空孔(空気層)と外殻部(樹脂層等)との屈折率差によって中実粒子にはない光の反射特性、拡散特性を反射層に付与することができる。
多中空粒子とは、粒子内部にこのような空孔を複数有する粒子である。また多孔質粒子とは粒子に細孔を有するものであり、細孔とは粒子の表面から粒子の内部へ向かって凹状に窪んだ部分のことである。細孔の形状としては、例えば、空洞形状であったり、針や曲線のように粒子内部や中心へ向かって窪んだ形状、またそれらが粒子を貫通した形状等が挙げられる。細孔の大きさや容積は大小様々でよく、特にこれらに限定されるものではない。
前記空隙粒子の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前述の材料が挙げられ、なかでもスチレン・アクリル共重合体等の熱可塑性樹脂などが好適に挙げられる。
前記空隙粒子は、適宜製造したものであってもよいし、市販品であってもよい。市販品としては、例えば、ローペイクHP1055、ローペイクHP433J(いずれも日本ゼオン株式会社製)、SX866(JSR株式会社製)などが挙げられる。
これら多中空粒子としては、富士シリシア化学(株)製のサイロスフエアー(登録商標)やサイロホービック(登録商標)などが好適に使用できる。
これらの空隙粒子のなかでも、空隙率の大きさの点から多中空粒子が特に好ましい。
光反射粒子として空隙粒子を使用する場合は、光反射粒子が、これら形状の粒子のうち、一種の形状の粒子のみで構成されていてもよいし、二種以上の空隙粒子を含んでいてもよい。また中実粒子と空隙粒子を併用してもよい。
また、これら空隙粒子と白色顔料を併用してもよく、二酸化チタン、アルミナ、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウムなどの白色顔料が、その表面に水分(H2O)や二酸化炭素(CO2)を吸着し、これらを、熱やX線などのエネルギーにより放出しシンチレータ特性を劣化させることを防止できる。すなわち、空隙粒子と白色顔料とを併用することで、白色顔料からの水分(HエO)や二酸化炭素(CO2)等の不純ガスの放出が抑制され、シンチレータ特性の劣化が防止される。
また白色顔料を使用する場合に、反射層中に多数の気泡が形成されていてもよい。気泡が、白色顔料表面からの水分(H2O)や二酸化炭素(CO2)の脱離を吸収し、これらに起因するシンチレータ特性の劣化が防止される。この方法を採用すると、反射層内において屈折率差の大きい白色顔料と、気泡とが接触するため、反射層を構成する材料間の反射率の差がより大きくなり、反射層の反射率も向上する。
光反射粒子の面積平均粒子径は、反射率、形成された反射層表面のひび割れ防止、反射層を形成するために作製される塗布液(以下、「反射層形成用塗布液」ともいう。他の用途の塗布液も同様。)の安定性等を考慮すると、0.1μm〜5.0μmが好ましい。光反射粒子の面積平均粒子径がこのような範囲にあると、反射層2の光散乱が効率的に生じ、透明性が低くなり、反射率が向上し、また、反射層形成用塗布液の経時安定性が増加し、塗布後の乾燥により反射層2にひび割れが発生しない。
光反射粒子は、光散乱粒子の反射層への分散性の観点から、0.05〜10.0μmの範囲に粒度分布を有することが好ましい。
光反射粒子は、反射層2を構成する成分の合計体積100体積%中、通常3〜70体積%となる量で含まれ、10〜50体積%となる量で含まれていることが好ましい。光反射粒子が上記範囲で含まれていると、反射層の機能を損なうことなく反射率が向上し、シンチレータパネルの感度が向上する。さらにシンチレータ層と反射層、又は支持体と反射層の接着性が向上する傾向がある。
また、上記光反射粒子を含有する反射層には、空隙粒子や気泡に由来する空隙が5〜30体積%の量で含まれることが好ましい。
反射層に含有される光吸収粒子は、支持体の反射率を所望の値により精度よく調整しやすくする等のために用いられる。光吸収粒子には、光吸収性の顔料等が挙げられる。
光吸収性の顔料としては、従来公知の種々の顔料が使用可能である。顔料は、より光散乱しやすい赤色の長波長成分を吸収するものの方がよく、青色の着色材が好ましい。そのような青色の着色材としては、例えば、ウルトラマリン青、プロシア青(フェロシアン化鉄)等が好ましい。また、有機青色顔料としては、フタロシアニン、アントラキノン、インジゴイド、カルボニウム等を用いることができる。これらの中でも、光吸収性の顔料層の放射線耐久性、紫外線耐久性などの観点から、フタロシアニンが好ましい。またチタン系黒色顔料のチタンブラックなども好適に使用することができる。チタンブラックとは二酸化チタンから酸素の一部を取り除くことで黒色化したものであり、特に光散乱粒子として二酸化チタン使用する場合には、二酸化チタンと比重が同じであるためクッション層形成用塗布液の安定性が高く、二酸化チタンとチタンブラックの混合比を調整することで、容易に蒸着用基板の反射率を調整することができるメリットがある。顔料は、反射層を構成する成分の合計体積100体積%中、3〜70体積%となる量で含まれていることが吸収性の観点から好ましい。
また、反射層に対して、硬膜剤を添加しても良い。硬膜剤を添加することにより、蒸着法によるシンチレータ積層時の熱による変形、クラックを防ぐ事ができる。本発明に係る反射層で用いることのできる硬膜剤としては、特に制限はなく、例えば、多官能イソシアネート及びその誘導体、メラミン及びその誘導体、アミノ樹脂及びその誘導体等を挙げることができるが、硬膜剤として多官能イソシアネート化合物を用いることが好ましく、例えば、東ソー社製のコロネートHX、コロネート3041、コロネート2030等が挙げられる。硬膜剤の使用量は、樹脂に対して50質量%以下の比率で添加することが好ましく、特に5〜40質量%が好ましい。
シンチレータパネルは外周が耐湿保護膜で覆われていることが好ましい。耐湿保護膜は、シンチレータパネル全体を防湿し、シンチレータ層の劣化(例えば、シンチレータ層の蛍光体が潮解性である場合は、蛍光体の潮解によるシンチレータ層の劣化)を抑制する役割を有する。
耐湿保護膜としては、透湿度の低い保護フィルム、ポリパラキシリレンのような耐湿膜などが挙げられる。 例えば、保護フィルムの場合、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)を用いることができる。PETの他には、PET以外のポリエステルフィルム、ポリメタクリレートフィルム、ニトロセルロースフィルム、セルロースアセテートフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム等を用いることができる。また、耐湿保護膜は、必要とされる防湿性にあわせて、これらフィルムに金属酸化物などを蒸着した蒸着フィルムを複数枚積層した構成とすることもできる。耐湿保護膜の厚さは10〜100μmであることが好ましい。
本発明にかかるシンチレータパネルおよび放射線画像変換パネルは、光電変換素子5と密接に貼り合わせるための接着剤層4を有していてもよい。接着剤層4は、上記シンチレータパネルと光電変換素子5とを接合するための層であり、特に、接着剤層4とシンチレータ層3は直接接着している。接着剤層4とシンチレータ層が直接接着していない場合、例えば、接着剤層4とシンチレータ層との間に空気層が存在する場合や、シンチレータ層の保護層あるいは防湿層等が存在する場合、シンチレータ層で発光した光が光電変換素子に到達する間に拡散し画質が低下する場合がある。
接着剤層4は、放射線の照射によりシンチレータ層で発光した光が接着剤層4を介して、光電変換素子に効率よく到達できるように、シンチレータ層の発光波長に対して透明である必要がある。具体的には、接着剤層4の透過率はシンチレータ層の発光波長に対して通常70%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上である。
上記接着剤層4を構成する材料としては、例えば、ホットメルトシート及び感圧性接着シート等を用いることが好ましい。
ここで、ホットメルトシートとは、水又は溶剤を含まず、室温では固形であり、不揮発性の熱可塑性材料からなる接着性樹脂(ホットメルト樹脂)をシート状に成形したものをいう。ホットメルトシートは、被着体の間に挿入した後、融点以上の温度で溶融させて、再び融点以下の温度にして固化させることにより、被着体同士を接合できるものである。
ホットメルトシートは、水又は溶剤を含まないため、例えば、CsI(Na)又はCsI(Tl)からなるシンチレータ層のように、潮解性を有するシンチレータ層に接触させても、シンチレータ層が潮解することがないため、シンチレータパネルと光電変換素子との接合に好適である。
また、ホットメルトシートには残留揮発物等が含まれることがなく、シンチレータパネル及び光電変換素子を接合した後、乾燥させても、接着剤層4の収縮が小さく、寸法安定性に優れる。
ホットメルトシートを用いてシンチレータパネルと光電変換素子とを貼り合わせる際に、ホットメルトシートは適切な温度で溶融し、かつ市場環境で溶融しないことが必要である。
具体的には、接着剤層4を構成するホットメルト樹脂の融点は、通常50〜150℃、好ましくは60〜120℃、さらに好ましくは60〜90℃である。融点の下限を上記範囲にすることで、輸送中、使用中、又は保管中に接着剤層4が溶融してしまうことがない。また、融点の上限を上記範囲にすることで、接着剤層4を加熱溶融した後の冷却に伴う熱収縮を小さくすることができ、接合されたシンチレータパネル/光電変換素子の反りを抑えることができる。
上記ホットメルトシートは、接着性の観点から、加熱溶融によりシンチレータパネル及び光電変換素子に隙間無く密着する必要がある。また、画質の観点から、ホットメルト樹脂はシンチレータの柱状結晶間へ深く浸透しないことが望ましい。上記観点から接着剤層4を構成するホットメルト樹脂の溶融粘度は、通常100〜100,000Pa・s、好ましくは1,000〜100,000Pa・s、さらに好ましくは1,000〜10,000Pa・sである。溶融粘度の下限を上記範囲にすることで、蛍光体の柱状結晶間への接着剤の浸透を適切に制御することができる。また、溶融粘度の上限を上記範囲にすることで、接着剤が被着体に隙間無く密着することで所望の接着性を確保することができる。
本発明における、蛍光体の柱状結晶間への接着剤の浸透深さは、好ましくは1〜50μm、さらに好ましくは5〜30μmである。浸透深さの下限を上記範囲にすることで蛍光体の柱状結晶との接着性を確保することができる。浸透深さの上限を上記範囲にすることで蛍光体の発光が柱状間で拡散することを抑制し、良好な画質(特に鮮鋭性)が得られる。
上記ホットメルト樹脂には、例えば、ポリオレフィン系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリウレタン系若しくはアクリル系の樹脂を主成分としたものを用いることができる。これらのうち、光透過性、防湿性及び接着性の観点から、ポリオレフィン系の樹脂を主成分としたものが好ましい。ポリオレフィン系の樹脂としては、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−アクリル酸エステル共重合体(EMA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体(EMMA)、アイオノマー樹脂等を用いることができる。上記共重合体のモノマー比率を調整することで、樹脂の融点を任意に調整することができる。例えば、EVA系のホットメルト樹脂では、酢酸ビニルの重量比率を1%〜40%とすることで、融点を110℃〜60℃に調整することができる。なお、これらの樹脂は、二種以上組み合わせた、いわゆるポリマーブレンドとして用いてもよい。
上記接着剤層4は、一種又はそれぞれ融点の異なる二種以上のホットメルト樹脂を含むホットメルトシートからなる層であってもよいし、二層以上のホットメルトシートの積層体であり、該二層以上の層がそれぞれ融点の異なるホットメルト樹脂で形成されていてもよい。上記接着剤層4が、二層以上のホットメルトシートの積層体である場合、シンチレータパネルと接触する側のホットメルト樹脂の融点は、光電変換素子と接触する側のホットメルト樹脂の融点よりも高いことが好ましい。このような構成とすることで、例えば、シンチレータパネルと光電変換素子とを加熱圧着する際に、光電変換素子側のホットメルト樹脂は低融点であるため、溶融して光電変換素子との高い接着性を発揮する一方、シンチレータパネル側のホットメルト樹脂は高融点であるため、溶融しにくく、柱状結晶への浸透を効果的に抑制することができる。
上記ホットメルトシートは、溶融したホットメルト樹脂をダイコーター等によって塗布することによって形成したものであってもよいし、市販のホットメルトシートを用いてもよい。
上記ホットメルトシートは作業性の観点よりセパレータ上に形成されていることが好ましい。セパレータの材質としては特に制約はなく、紙、もしくはPETフィルム等のプラスチックフィルムを用いることができるが、クリーンの観点よりPETフィルム等のプラスチックフィルムが好ましい。さらに剥離性の観点より、セパレータのホットメルトシートを形成する面にはシリコーン等の離形処理を施していることが好ましい。セパレータはホットメルトシートの片側に設けても、両側に設けてもよいが、取り扱い中にホットメルト表面にゴミが付着しないよう、セパレータはホットメルトシートの両側に設けることが好ましい。
上記接着剤層4にホットメルトシートを用いる場合、シンチレータパネルと光電変換素子との間にホットメルトシートを挿入し、10,000〜1,000,000Paの圧力下において50〜150℃で加熱することによって、該シンチレータパネルと該光電変換素子とを接合することができる。圧力を少なくとも10,000Pa以上にすることで、シンチレータパネルと光電変換素子を空気溜まりなく均一に接着させることができる。一方、圧力を少なくとも1,000,000Pa以下にすることで、蛍光体へのダメージを抑えることができ、画質を損ねる懸念が小さくなる。ホットメルトシートの片側にセパレータが設けられている場合は、上記接着工程を二段階に分けることが好ましい。即ち、先ず、ホットメルトシートのセパレータが設けられていない面をシンチレータの表面と接触させ、上記条件下にて加圧および加熱することで、ホットメルトシートをシンチレータに接着することができる。次に、ホットメルトシートのシンチレータと接着している面の反対面のセパレータを剥離した後、ホットメルトシートを光電変換素子表面と接触させ、上記条件下にて加圧および加熱することで、ホットメルトシートを介してシンチレータパネルと光電変換素子とを接合することができる。なお、上記では、先にホットメルトシートとシンチレータパネルを接着させる例を示したが、先にホットメルトシートと光電変換素子を接着させてもよい。ホットメルトシートの両側にセパレータが設けられている場合は、片側のセパレータを剥離した後に、上記と同じ手順を用いればよい。
本発明の接着剤層4には感圧性接着シートを用いてもよい。本発明の接着剤層4に用いることができる感圧性接着シートとしては、例えば、感圧性粘着剤を塗布した、いわゆる両面テープがある。感圧性粘着剤には、例えば、アクリル系、ウレタン系、ゴム系又はシリコーン系の樹脂を主成分とするものがある。なかでも、光透過性及び接着性の観点から、アクリル系又はシリコーン系の樹脂を主成分とするものが好ましい。市販の両面テープには、例えば、日東電工(株)製 No.5601、No.5603、No.5605等、(株)寺岡製作所製 No.7027、No.7029等、積水化学工業(株)製 #5402、#5402A、#5405、#5405A等がある。
本発明に用いることができる感圧性接着シートは、PETフィルム等の基材を持たず、粘着剤単体で形成されていることが好ましい。
上記接着剤層に感圧性接着シートを用いる場合、シンチレータパネルと光電変換素子との間に感圧性接着シートを挿入し、ラミネーション装置等を用いて、10,000〜1,000,000Paの減圧下に、該シンチレータパネルと該光電変換素子とを接合することができる。
上記ホットメルト樹脂又は感圧性接着シートは、スペーサー効果を目的としてスペーサー粒子を含んでいてもよい。
前記スペーサー効果を目的とした粒子には、該接着層の厚みと同程度の粒径を有し、かつ、該接着層を構成する材料と同程度の屈折率を有することが好ましい。スペーサー粒子としては例えば、粒径が通常1〜50μm程度のポリマー粒子、ガラスビーズ等がある。上記接着剤層4にこのようなスペーサー粒子を添加することで、シンチレータパネルと光電変換素子とを貼り合せた際に、接着剤層4の膜厚、すなわち、光電変換素子とシンチレータパネルの距離を均一に保持することができる。さらに、接着剤層4を構成する樹脂が柱状結晶へ浸透するのを効果的に抑制することができる。また、接着剤層4を構成する樹脂と、スペーサー粒子の界面での光散乱を抑えるという観点から、スペーサー粒子は、接着剤層4を構成する樹脂と同程度の屈折率を有するものを用いることが好ましい。特に、メタクリル酸メチル、スチレンの共重合体は、組成比によって屈折率を1.5〜1.6の範囲で任意に調整できるため有用である。このような製品としては、例えば、積水化成品工業(株)製テクポリマー等がある。
上記接着剤層4の膜厚は、通常1〜100μm、好ましくは1〜30μm、さらに好ましくは3〜20μmである。膜厚の下限を上記範囲にすることで、シンチレータパネルと光電変換素子との接着性を確保することができる。また、膜厚の上限を上記範囲に抑えることで、シンチレータ層で発光した光が接着剤層4内部で拡散されるのが抑制され、鮮鋭性の高い画像を得ることができる。
本発明の接着剤層としては、下記観点よりホットメルトシートが好ましい。
・ホットメルトシートは常温では接着力を生じないため、感圧性接着シートと比較して、位置合わせが非常に容易である。即ち、接着力が生じない状態でシンチレータパネルおよび光電変換素子に重ね合せた後、加熱溶融して接着力を生じさせるため、位置合わせを正確且つ容易に行うことができる。
・ホットメルトシートの常温での弾性率が、感圧性接着シートよりも一般的に大きいため接着強度が高い。特に、シンチレータ層を構成する蛍光体が柱状構造の場合、加熱によりホットメルトシートがシンチレータの柱状間に適度に浸透することで接着性がさらに向上する。
この様な接着剤層を設けることで、シンチレータ層表面の凹凸と光電変換素子の凹凸のミスフィットにより、シンチレータ層と光電変換素子の間に発生してしまう空隙を抑制できる。空隙の屈折率は接着剤層4の屈折率より小さいことから、シンチレータから光電変換素子に向かって進む蛍光が屈折する確率は、接着剤層4を介在させた方が小さくなるため、蛍光が光電変換素子パネルに導かれやすくなり、好ましい。もちろん、弾性を有する樹脂を主成分とする反射層を用いることでも基板上に存在する凹凸やシンチレータ層表面での凹凸の欠陥を覆い隠すことは可能であり、接着剤層と弾性を有する樹脂を主成分とする反射層を組み合わせることで、蛍光が光電変換素子パネルに導かれやすくなることによって、蛍光の強さが更に低下するのを抑制出来るため、やはり好ましい。
本発明に係る放射線画像変換パネルに含まれる光電変換素子は、シンチレータ層で発生した発光を吸収して、電荷の形に変換することで電気信号に変換して、放射線画像変換パネルの外部に出力する役割を有しており、従来公知のものを用いることができる。
ここで、光電変換素子は、例えば、パネルなどに組み込まれていてもよい。光電変換素子が組み込まれたパネル(光電変換素子パネル)の構成は特に制限されないが、通常、光電変換素子パネル用基板と、画像信号出力層と、光電変換素子とがこの順で積層された形態を有している。
光電変換素子は、シンチレータ層で発生した光を吸収して、電荷の形に変換する機能を有する限り、どのような具体的な構造を有していてもよい。例えば、本発明に係る放射線画像変換パネルに含まれる光電変換素子は、透明電極と、入射した光により励起されて電荷を発生する電荷発生層と、対電極とからなるものとすることができる。これら透明電極、電荷発生層および対電極は、いずれも、従来公知のものを用いることができる。また、本発明に係る放射線画像変換パネルに含まれる光電変換素子は、適当なフォトセンサーから構成されていても良く、例えば、複数のフォトダイオードを2次元的に配置してなるものであってもよく、あるいは、CCD(Charge Coupled Devices)、CMOS(Complementary metal-oxide-semiconductor)センサーなどの2次元的なフォトセンサーからなるものであってもよい。
以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
[実施例1]
(基板)
厚さ125μmのポリイミドフィルム(宇部興産製 UPILEX−125S)支持体に下記の手順にて蒸着用基板43を形成した。ポリエステル樹脂(東洋紡社製 バイロンGK140)を10質量部、溶剤としてシクロヘキサノン40質量部及びメチルエチルケトン(MEK)40質量部を混合し、サンドミルで分散処理して反射層形成用塗布液を調製した。この反射層形成用塗布液を、コンマコーターで500mm幅のポリイミドフィルム支持体上に塗工後、反射層形成用塗布液を180℃で3分間乾燥して、樹脂層を支持体上に形成して、支持体及び反射層からなる蒸着用基板43を作製した。
(シンチレータの作製)
本実施例1では、次に示すように、図3に示す蒸着装置40を使用して(但し、蒸着源47cは省略した)、1層のみを蒸着用基板43の主面の一方に形成することで、シンチレータ層を形成した。
まず、蛍光体原料(CsI)を蒸着材料として第1の抵抗加熱ルツボに充填し、賦活剤(TlI)を第2の抵抗加熱ルツボに充填し、それぞれの抵抗加熱ルツボの内容物を、それぞれ蒸着源47a、47bとした。また、回転可能なホルダ44に蒸着用基板43を設置し、蒸着用基板43と蒸着源47との間隔を400mmに調節した(より具体的には、蒸着用基板43と蒸着源47aとの間隔、および、蒸着用基板43と蒸着源47bとの間隔がそれぞれ400mmになるように調整した)。ホルダ44には当該ホルダ44を回転させる回転機構45が配されている。回転機構45は、ホルダ44に接続された回転軸46とその駆動源となるモータ(図示略)から構成されたもので、当該モータを駆動させると、回転軸46が回転してホルダ44を蒸着源47に対向させた状態で回転させることができるようになっている。
次いで、真空ポンプ42を用いて、蒸着装置40の真空容器41内部にある空気を一旦排気し、Arガスを導入して蒸着装置40の真空容器41内における真空度を0.5Pa(絶対圧)に調整した後、10rpmの速度でホルダ44と共に蒸着用基板43を回転させた。そして蒸着用基板43の温度を、蒸着開始時には250℃とし、シンチレータ中の賦活剤(Tl)濃度が0.005モル%となるように制御した。
シンチレータ層の膜厚が400μmとなったところで蒸着を終了して、シンチレータを得た。
(X線耐久特性)
まず、シンチレータの光反射率を(A)を下記輝度測定法により求めた。次に、シンチレータ全面に10RのX線を照射し、放射線画像変換パネルに記録されたX線定法をハロゲン光で消去した。これを繰り返し行い、累計X線量が2000Rとなったところでシンチレータの光反射率(B)を求めた。
光反射率は、下記の測定装置を用い、同様の測定条件にて行った。
装置:コニカミノルタ分光測色計、CM−2600d測定光の波長 :350〜750nm
X線照射前後の440nmの光反射率(A1およびA2)および520nmにおける光反射率(B1およびB2)を評価し、A/Bを算出した。
X線耐久性は、管電圧80kVpのX線1ショット25Rを連続80回照射することで合計2,000R照射し、その前後の輝度を測定することによって行い、以下の基準で評価した。
輝度の評価は、放射線画像変換パネルを、PaxScan(Varian社製FPD:2520)にセットして管電圧80kVpのX線を照射し、得られた画像データの平均シグナル値を発光量とした。
・X線耐久性の評価基準
◎:X線照射前後の輝度低下量が2%未満
○:X線照射前後の輝度低下量が2%以上4%未満
×:X線照射前後の輝度低下量が4%以上
・輝度の評価基準
実施例1の輝度に対し、大きいものを◎、小さいものを×とした。
[実施例2〜4、比較例1および2]
表1に示すようにTl濃度を変更した以外は実施例1と同様にしてシンチレータを作製し、評価した。結果を合わせて表1に示す。
Figure 2017161408
本発明によれば、X線照射後の光反射率の変化を所定の範囲に調整しているので、X線耐久性に優れたシンチレータを得ることができる。
1・・・支持体
2・・・反射層
3・・・シンチレータ層
4・・・接着剤層
5・・・センサーパネル
40・・・蒸着装置
41・・・真空容器
42・・・真空ポンプ
43・・・蒸着用基板
44・・・ホルダ
45・・・回転機構
46・・・回転軸
47・・・蒸着源
48・・・シャッター

Claims (8)

  1. 蛍光体と賦活剤を含むシンチレータ層を備えるシンチレータであって、波長440nmにおける光反射率がA1、波長520nmにおける光反射率がB1であるシンチレータにおいて、
    放射線を2,000R照射させた後の波長440nmにおける光反射率をA2、波長520nmにおける光反射率をB2とした時、該放射線照射前後における光反射率比『A=A2/A1』、『B=B2/B1』が『0.70≦A/B≦1.10』であることを特徴とするシンチレータ。
  2. 前記シンチレータに含まれる賦活剤の濃度が0.005〜0.2モル%であることを特徴とする請求項1に記載のシンチレータ。
  3. 前記シンチレータに含まれる賦活剤の濃度が0.01〜0.15モル%であることを特徴とする請求項2に記載のシンチレータ。
  4. 前記シンチレータには、母材として少なくともヨウ化セシウムを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のシンチレータ。
  5. 前記シンチレータに含有する賦活剤は、少なくともタリウムを含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のシンチレータ。
  6. 前記シンチレータに含有する賦活剤は、少なくともタリウムとともにナトリウムを含むことを特徴とする請求項5に記載のシンチレータ。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のシンチレータの層が支持体上に配置されてなることを特徴とするシンチレータパネル。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のシンチレータの層が光電変換パネル上に配置されてなることを特徴とする放射線画像変換パネル。
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