JP2004003970A - 放射線検出器およびその製造方法、放射線ct装置 - Google Patents

放射線検出器およびその製造方法、放射線ct装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004003970A
JP2004003970A JP2003038170A JP2003038170A JP2004003970A JP 2004003970 A JP2004003970 A JP 2004003970A JP 2003038170 A JP2003038170 A JP 2003038170A JP 2003038170 A JP2003038170 A JP 2003038170A JP 2004003970 A JP2004003970 A JP 2004003970A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
scintillator
polyester resin
radiation
reflecting material
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003038170A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Tsunoda
角田 健一
Susumu Matsui
松井 進
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Metals Ltd filed Critical Hitachi Metals Ltd
Priority to JP2003038170A priority Critical patent/JP2004003970A/ja
Publication of JP2004003970A publication Critical patent/JP2004003970A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】放射線検出器に使用されている樹脂は放射線被爆により変質を起こす。変質は、樹脂の光反射率、光透過率の低下である。樹脂の変質は検出器出力電流低下の原因の一つであり、検出器の寿命を左右している。多量の放射線曝射を受けても、放射線検出器の出力電流低下が少ない長寿命の放射線検出器およびCT装置を提供する。
【解決手段】シンチレータを覆う光反射材に、ルチル型酸化チタン粉末とポリエステル樹脂を混合、固化したものを用いる。また、シンチレータと半導体光検出素子の接合にポリエステル樹脂を用いる。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明に属する技術分野】
本発明は放射線検出器に関し、特にX線、γ線などの放射線を使うコンピュータ断層撮影(CT)装置に使用される放射線検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8に放射線検出器を用いた放射線CT装置の概念図を示す。CT装置の中央には被撮影体51が配されている。被撮影体51の周囲を回る架50の外周側に放射線源52(例ばX線管)が配置され、被撮影体51をはさんで放射線源52と対向する位置に複数の放射線検出器1が配列されている。放射線源52から扇状に出た放射線53は被撮影体51の各部分で吸収されながら透過し放射線検出器1に到達する。被撮影体51の各部分により放射線53の吸収係数が異なるので、放射線検出器8に到達する放射線53の強度は被撮影体51の各部分により違いが生じる。その強度の違いを放射線検出器1の出力として取り出すことにより被撮影体51の明暗像を得ることができる。放射線源52と放射線検出器1は被撮影体51に対し回転しながら同様な測定を行い、その測定値を合成し画像に再構築することにより被撮影体51の断面像であるCT画像を得ることができる。
【0003】
図9および10に、放射線検出器の構造を示す。各図のa)は放射線検出器の一部分解斜視図、b)はX−X断面を示している。判り易くするため同一の部品には同じ符号を用いている。図9は一般にシングルアレーと呼称されるもので、光を電気に変換する半導体光検出素子2に、放射線を光に変換するシンチレータ3が配され、シンチレータの半導体光検出素子と接する面以外は光反射材4で覆われている。図10は、一般にマルチアレーと呼称されるもので、シンチレータ3が碁盤目状に配されており、シンチレータ3間の光反射材4に放射線遮蔽材5を有する構造である。図10では、放射線遮蔽材は行方向にしか入れていないが、列方向若しくは両方向に入れた構造でも良いのもである。また、シングルアレー、マルチアレー型とも、放射線遮蔽材を入れたものと、入れないものがある。
【0004】
放射線を光に変換するシンチレータはCdWO、BiGe12、GdS:Pr(Ce、F)などがあり、これらは放射線が入射すると可視光を発生する。この可視光をシンチレータに付けられた半導体光検出素子で受光し電気信号に変換する。シンチレータに入射した放射線がそのシンチレータを通過して隣のシンチレータに再度入射すると分解能が低下するため、シンチレータの間には放射線が通過しないようにMo、W、Pbなどの重金属で作られた放射線遮蔽板が設けられたものもある。
【0005】
また、シンチレータで発生した可視光は全立体角の方向に放射されるので、効率良くシンチレータに付けられた半導体光検出素子に導く必要がある。そこでシンチレータは半導体光検出素子と対向している面を除いて光反射率の高い光反射材で周囲が覆われている構造をしている。シンチレータに光反射材として白色塗料を塗布したり、白色塗料をMoなどの放射線遮蔽板の上に付けたものをシンチレータ間に入れることも行われている。この白色塗料は酸化チタン(TiO)、亜鉛華(ZnO)、鉛白(PbO)、硫化亜鉛(ZnS)等をエポキシ系の樹脂に混練したものが使用されることが多い。
【0006】
CT画像を得る場合、放射線源52と放射線検出器1が被撮影体51を1回転する間に放射線検出器1が受ける曝射線量は、およそ1レントゲンである。また1人の被撮影体51のCT画像を得るためには40回転必要であるので、仮に週5日稼動で1日に10人の測定を行うとすると、5年間で放射線検出器1が受ける放射線曝射線量はほぼ500000レントゲンに達する。放射線検出器1は多量の放射線53を受けても、出力低下等の性能劣化を起こさないことが必要である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、現在使用されている放射線検出器1は放射線曝射を受けることにより徐々に出力が低下してしまい、累計放射線曝射線量500000レントゲンでは、初期の出力に対し10%程度出力電流が低下してしまう。出力電流が10%以上低下してしまうと放射線CT装置の分解能が悪くなり鮮明なCT画像を得ることができなくなるので放射線検出器1の交換が必要となり、多大の費用が発生する。
【0008】
放射線検出器1の出力低下の要因として半導体光検出素子の劣化やシンチレータ自体の発光強度低下もあげられるが、最大の要因はシンチレータの表面に形成された光反射材の光反射率が放射線曝射によって著しく低下する事であることが判った。更に詳細に調査を進めると、光反射材の反射率の低下と、シンチレータと半導体光検出素子の接着剤の光透過率の低下である事が判った。光反射材やシンチレータと半導体光検出素子の接着には、エポキシ系樹脂が主に用いられており、放射線曝射によりエポキシ系樹脂の劣化が問題である。
【0009】
本発明では、放射線曝射による放射線検出器の出力電流の低下が少ない、長寿命の放射線検出器を提供することを目的としている。
【0010】
また、本発明では、放射線曝射による出力低下の少ない、長寿命の放射線検出器を備えた放射線CT装置を提供することも目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の放射線検出器は、シンチレータと半導体光検出素子を積層したものを複数個並べ、このシンチレータの周囲にその半導体光検出素子に対向している面以外に光反射材を有する構造であり、光反射材はポリエステル樹脂とルチル型酸化チタン粉末を混合したものであることを特徴とする。
【0012】
ポリエステル樹脂は透明なためそのままでは光は透過してしまい、光反射材としての機能を果たす事は出来ない。そのため、白色のルチル型酸化チタン粉末を混合する必要がある。ポリエステル樹脂は飽和ポリエステル、不飽和ポリエステルを使用することができる。ポリエステル樹脂は液状であり、加熱残分が30〜60%程度の物を用いるのが、ルチル型酸化チタン粉末を混合するとき混ぜ易い。加熱残分が多い、つまり高粘度のポリエステル樹脂を使用すると、ルチル型酸化チタンの混合が不均一になるためである。ポリエステル樹脂を加熱、固化させたときに樹脂中に含まれる空気が外部に出易い、易脱泡型ポリエステル樹脂(例えば、日立化成製 易脱泡不飽和ポリエステル樹脂 ポリセットNR2172APT等)を使用することが好ましい。ポリエステル樹脂を用いるのは、放射線曝射による変質が、樹脂の中で小さいためである。
【0013】
本発明の光反射材は、重量比でポリエステル樹脂1に対してルチル型酸化チタン粉末が0.25から3含まれている事が望ましい。
【0014】
ポリエステル樹脂とルチル型酸化チタンの重量比は得る光反射率によって変える必要があるが、ポリエステル樹脂1に対してルチル型酸化チタン粉末を0.25以上とすることにより、420から700nmの光波長領域において光波長に対する光反射率の変化を1ポイント以下とすることができる。また、500000レントゲンの放射線曝射後でも光反射率を420から700nmの光波長領域において、93%以上とすることができる。重量比を増すことにより光を反射するルチル型酸化チタン粉末の量が増えるため、光反射率を上げることができるが、重量比が3を超えると光反射率は飽和するため、これ以上ルチル型酸化チタン粉末を入れても光反射率向上効果は得られない。また、重量比が5以上となるとポリエステル樹脂の接着力が低下し、シンチレータや放射線遮蔽板から剥がれてしまうため、混合比率を3以下とすることが好ましいものである。ポイントとは、百分率で表わされた数値の差で、例えば光反射率98.5%のものが96.0%に変化したとすると、2.5ポイントと表わされる。
【0015】
本発明の光反射材に用いるルチル型酸化チタン粉末は、その平均粒径が0.15μmから1μmであることが望ましい。
【0016】
ルチル型酸化チタンの平均粒径は0.15μm〜1μmの範囲が好ましい。平均粒径が0.15μmよりも小さくなると、光反射材の光反射率が92%程度まで低下するため使用する事ができない。また、平均粒径が1μm以上になると光反射材の光反射率が92%程度まで低下することが確かめられている。平均粒径は0.15μm〜1μmの範囲のルチル型酸化チタンを用いると、光反射率は93.5%以上得られるものである。500000レントゲンの放射線曝射前後での光反射率の変化は0.5ポイント位であり、曝射後においても光反射率93%以上が確保できる。
【0017】
本発明の光反射材に用いるルチル型酸化チタン粉末は、ルチル型酸化チタン粉末の表面にAlとSiOの少なくとも1種が付けられてれているとともに、その組成はTiOを85から99wt%とAlとSiOの少なくとも1種または合計で1から15wt%とを含んでいることが望ましい。
【0018】
ルチル型酸化チタン粉末の粒子表面は、AlとSiOの少なくとも1種で表面処理が施されており、TiOを85〜99wt%と、AlとSiOの少なくとも1種が合計で1〜15wt%の範囲外では、光反射率が90%以下となるものである。前記範囲内であれば、500000レントゲンの放射線曝射前後での光反射率の変化は1ポイント以下に抑えることができ、曝射後に於いても光反射率は93%以上が得られる。
【0019】
本発明の光反射材に用いるポリエステル樹脂は、500000レントゲンの放射線曝射前後における光透過率の変化は420から700nmの波長領域において1ポイント以内であることが望ましい。
【0020】
ポリエステル樹脂でも分子量が異なるものや、飽和型、不飽和型等多数の種類がある。初期の光透過率が高いだけでなく、500000レントゲンの放射線を照射した後の光透過率が高い必要がある。そのため、初期の光透過率が高いポリエステル樹脂を固化させ、少なくとも500000レントゲンの放射線を照射し、放射線曝射前後における光透過率の変化が1ポイント以下であるポリエステル樹脂を選択することが必要である。
【0021】
本発明の光反射材は、500000レントゲンの放射線曝射前後における光反射率の変化が420から700nmの波長領域において1ポイント以内であることが望ましい。
【0022】
ポリエステル樹脂およびルチル型酸化チタンの平均粒径、混合重量比、表面処理を選定することで、500000レントゲン曝射前後で放射線検出器出力を、10%以下の変化率に抑えることができるため、放射線検出器の寿命を延ばすことができ、放射線検出器の交換頻度を下げることが可能となるばかりでなく、費用の低減が図れるものである。
【0023】
本発明の放射線検出器は、少なくともシンチレータと半導体光検出素子を、ポリエステル樹脂で接合することが望ましい。シンチレータ間の光反射材、放射線遮蔽材と半導体光検出素子間は、例え樹脂が変質しても、半導体光検出素子の出力には影響を与えないので、ポリエステル樹脂である必要はない。しかし、作業上同部位にもポリエステル樹脂を使用する事が容易であることは言うまでもない。
【0024】
本発明の放射線検出器の製造方法は、シンチレータブロックに複数本の溝を形成する工程、溝とシンチレータブロックの周囲にルチル型酸化チタンとポリエステル樹脂を混合した光反射材を充填、固化する工程、連結しているシンチレータブロック面を研削、研磨行いシンチレータを分離しシンチレータと光反射材を同一面にする工程、シンチレータと光反射材の同一面に半導体光検出素子をポリエステル樹脂で付加する工程を有することを特徴とする。
【0025】
加熱残分が少ないポリエステル樹脂を使用すると、シンチレータブロックに複数本の溝に完全に光反射材を充填できない場合がある。その時は、予めポリエステル樹脂に酸化チタン粉末等を混練りした、白色のシート状になったものを併用することもできる。例えばTORAY社の商標名ルミナーの二軸延伸ポリエステルフィルムを使用することができる。前記、シンチレータブロックに形成された溝に、白色のポリエステルシートを挿入し、シンチレータと白色のポリエステルシート間にルチル型酸化チタンとポリエステル樹脂を混合した光反射材を充填、固化する。白色のポリエステルシートは、加熱による減量がないので光反射材の充填を確実に行うことができる。
【0026】
本発明の放射線検出器の別の製造方法は、シンチレータブロックに複数本の溝を形成する工程、溝の中央部に放射線遮蔽板を挿入、保持する工程、溝とシンチレータの周囲にルチル型酸化チタン粉末とポリエステル樹脂を混合した光反射材を充填、固化する工程、連結しているシンチレータブロック面を研削、研磨を行いシンチレータを分離し、シンチレータと光反射材、放射線遮蔽板を同一面にする工程、シンチレータと光反射材、放射線遮蔽板を同一面に半導体光検出素子をポリエステル樹脂で付加する工程を有することを特徴とする。
【0027】
本発明の放射線検出器の別の製造方法は、シンチレータウェファーの片面にルチル型酸化チタン粉末とポリエステル樹脂を混合した光反射材を塗布する工程、反射材を塗布したシンチレータウェファーを複数枚積層、固化する工程、積層されたシンチレータウェファーを切断、研磨する工程、半導体光検出素子と対向する面以外にルチル型酸化チタン粉末とポリエステル樹脂を混合した光反射材を塗布、固化する工程、シンチレータと光反射材の露出面に半導体光検出素子をポリエステル樹脂で付加する工程を有することを特徴とする。
【0028】
本発明の放射線検出器の別の製造方法は、シンチレータウェファーの両面にルチル型酸化チタン粉末とポリエステル樹脂を混合した光反射材を塗布する工程、反射材を塗布したシンチレータウェファーと放射線遮蔽材を交互に複数枚積層、固化する工程、積層されたシンチレータウェーを切断、研磨する工程、半導体光検出素子と対向する面以外にルチル型酸化チタン粉末とポリエステル樹脂を混合した光反射材を塗布、固化する工程、シンチレータと光反射材、放射線遮蔽材の露出面に半導体光検出素子をポリエステル樹脂で付加する工程を有することを特徴とする。
【0029】
本発明の放射線CT装置は、シンチレータより発光した光を反射する反射材にルチル型酸化チタン粉末とポリエステル樹脂を用い、また、シンチレータと半導体光検出素子をポリエステル樹脂で接合した、放射線検出器を搭載していることを特徴とする。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明の放射線検出器の一部分解斜視図を、図1a)に、断面図を図1b)に示す。図1a)の曲線部は光反射材を取り除いている。シンチレータに対応した複数の、光から電気に変換する半導体光検出素子2上に複数のシンチレータ3が一定間隔を保ち並べられている。図1では、図を判り易くするためシンチレータは4個としているが、実際は8〜24個シンチレータが配されている。シンチレータ3の半導体光検出素子2に対向する面を除きシンチレータ3の外周はルチル型酸化チタンを含むポリエステル樹脂からなる光反射材6で覆われている。
【0031】
本発明の放射線検出器の製造方法を図2を用いて説明する。加工治具10に接着用ワックス(図示せず)を用いてシンチレータウェファー11を貼り付ける(図2a)。外周スライサーを用いシンチレータウェファーに櫛歯状に溝を入れる(図2b)。櫛歯状の溝深さは、シンチレータウェファー厚の90%程度とし、10%程度の厚みで連結させておく。完全に切り離しても良いが、本実施例に於いては連結した構造とした。櫛歯状に加工したシンチレータウェファーに、ルチル型酸化チタンを混合したポリエステル樹脂を櫛歯状シンチレータウェファーを覆うように充填した後、大気中で80℃×3時間加熱、固化させ光反射材6を形成した(図2c)。図示はしていないが、ルチル型酸化チタンを混合したポリエステル樹脂が流れ出さないようにシンチレータウェファーの周囲には堰を設けた。また、脱泡するため、ルチル型酸化チタンを混合したポリエステル樹脂を櫛歯状シンチレータウェファーに覆う様に付加したものを、塩化ビニル製ポット内に入れポット内を3×10−3MPa以下の真空にしながら、ポットを自転約1000rpm、公転約2000rpmで回転させた。加工治具から一体化されたシンチレータウェファーと光反射材を剥がす(図2d)。櫛歯状のシンチレータウェファーの連結個所をY−Y部まで研削および研磨加工行い、各チャンネルにシンチレータを切り離す(図2e)。最後に、シンチレータに対向する位置に半導体光検出素子をポリエステル樹脂で付加し、放射線検出器1を得た(図2f)。
【0032】
図3に示す、試験片12を作製し500000レントゲンの放射線を爆射して、ポリエステル樹脂とルチル型酸化チタン粉末の混合比率、ルチル型酸化チタン粉末の平均粒径、ルチル型酸化チタン粉末の表面にAlとSiO処理の最適値を求め、光反射材を作製したので、各検討内容に付いて図表を用いて説明する。
【0033】
ポリエステル樹脂とルチル型酸化チタン粉末の混合比率に付いて説明する。試験片12には、ルチル型酸化チタン(平均粒径約0.3μm)粉体の表面にAlとSiOの微粉末を各々1wt%ずつ塗布処理したルチル型酸化チタン粉末とポリエステル樹脂を混合し、その重量比を0から6まで変えた。20mm×30mm×1mm厚のモリブデン板13上に塗布し、大気中、80℃×3時間にて固化して光反射材14を形成した。光反射材14の厚みは0.05mmとした。試料片12の光反射材14に、500000レントゲンに相当する放射線曝射前後の光反射率(波長512nm)を分光光度計を使用して測定した。表1に、ポリエステル樹脂の重量を1としてルチル型酸化チタンの重量比と、500000レントゲンに相当する放射線曝射前後での光反射率および変化、モリブデン(Mo)板13と光反射材14との接着状態を示す。ポリエステル樹脂に対しルチル型酸化チタンの重量比を上げて行くに従い、放射線曝射前および後での光反射率は高くなる。ルチル型酸化チタンの重量比が0.25以上に於いては、500000レントゲンに相当する放射線曝射後においても、光反射率が93%以上であり、また、光反射率の変化が0.6ポイント以下である。しかし、ポリエステル樹脂に対しルチル型酸化チタンの重量比が4を超えると、接着力が低下し、モリブデン板と光反射材が剥がれてしまうため、最適重量比は0.25〜3である。
【0034】
表1
Figure 2004003970
【0035】
次に、ルチル型酸化チタン粉末の平均粒径に付いて説明する。ルチル型酸化チタン粉末の平均粒径を、0.1μmから2μmまで変えた。ルチル型酸化チタン粉体の表面は、AlとSiOの微粉末をそれぞれ1wt%ずつ塗布処理されたものを使用し、ポリエステル樹脂とルチル型酸化チタン粉末の重量比は1とした。20mm×30mmx1mm厚のモリブデン板13上に塗布し、大気中、80℃×3時間にて固化して光反射材14を形成した。光反射材14の厚みは0.05mmとした。試料片12の光反射材に、500000レントゲンに相当する放射線線曝射前後の光反射率(波長512nm)を分光光度計を使用して測定した。表2に、ルチル型酸化チタンの平均粒径と、500000レントゲンに相当する放射線線曝射前後での光反射率および変化を示す。全ての試料(試料番号11〜18)で、放射線線曝射前後における光反射率の変化は0.5ポイント以下であった。また、ルチル型酸化チタンの平均粒径が0.15〜1μmの範囲では、放射線曝射後に於いても光反射率が93%以上を示している。これらのことから、最適なルチル型酸化チタンの平均粒径は、0.15〜1μmと言える。
【0036】
表2
Figure 2004003970
【0037】
次に、ルチル型酸化チタン粉体の表面処理に付いて説明する。ルチル型酸化チタン粉末の表面にAlとSiOを、0〜20wt%塗布処理したものを組合わせ、表3に示す試料番号19から40の試験片12を製作した。ポリエステル樹脂とルチル型酸化チタン粉末の重量比は1とした。20mm×30mmx1mm厚のモリブデン板13上に塗布し、大気中、80℃×3時間にて固化して光反射材を形成した。光反射材の厚みは0.05mmとした。試料片12の光反射材に、500000レントゲンに相当する放射線曝射前後の光反射率(波長512nm)を分光光度計を使用して測定した。表3に示す試料番号20から34は、放射線曝射後の光反射率が93%以上であり、放射線曝射前後での光反射率の変化が0.5ポイント以下である。この結果より、AlもしくはSiOを1wt%以上含み、総量で15wt%以下が最適であると言える。
【0038】
表3
Figure 2004003970
【0039】
平均粒径0.15〜1μm、AlもしくはSiOを1wt%以上含み総量で15wt%以下で表面が処理されたルチル型酸化チタン粉末の重量が0.25〜3と、ポリエステル樹脂の重量1で構成された光反射材を用いた、図1に示す本発明の放射線検出器は、500000レントゲンに相当する放射線曝射後においても、放射線検出器出力の変化率は10%以下にすることができ、放射線検出器の長寿命化が図れた。
【0040】
図4から図6に本発明の他の実施例を示す。図6の放射線遮蔽板15を有するマルチアレーの製造に付いて、以下詳細に説明する。図2と図6で示した製造方法を応用することで、図4および図5の製造方法は容易に理解できるので、本明細書では、図4および図5の製造工程に付いては省略した。
【0041】
図6の放射線遮蔽板15を有するマルチアレー型放射線検出器1の製造工程を図7を用いて説明する。加工治具10に接着用ワックス(図示せず)を用いてシンチレータウェファー11を貼り付ける(図7a)。外周スライサーを用いシンチレータウェファーに碁盤目状に第1の溝16を入れる(図7b)。碁盤目状の溝深さは、シンチレータウェファー厚の90%程度とし、10%程度の厚みで連結させておく。完全に切り離しても良いが、本実施例においては連結した構造とした。シンチレータウェハー11の端部は切り欠いた状態にすることで、端部の放射線遮蔽材15が外側に現れる構造となる。碁盤目状に加工したシンチレータウェファーの一方向に、放射線遮蔽材15を挿入する第2の溝17を追加する。第2の溝17の深さは第1の溝16より深くし、溝幅は放射線遮蔽材厚みより僅か大きくすることで、放射線遮蔽材15が倒れずに第2の溝17に装着できる(図7c)。第2の溝17に放射線遮蔽材15を挿入する(図7d)。この時、第2の溝17から放射線遮蔽材15が容易に抜ける様な場合には、第2の溝17に瞬間接着剤で放射線遮蔽材15を固定することとしても良い。ただし、瞬間接着剤の塗布は、第1の溝16の底面に出ない様にすることが好ましい。ルチル型酸化チタンを混合したポリエステル樹脂を櫛歯状シンチレータウェファーと放射線遮蔽材を覆うように充填した後、大気中で80℃×3時間加熱固化させ光反射材6を形成した(図7e)。図示していないが、ルチル型酸化チタンを混合したポリエステル樹脂が流れ出さないようにシンチレータウェファーの周囲には堰を設けた。また、脱泡するため、ルチル型酸化チタンを混合したポリエステル樹脂を櫛歯状シンチレータウェファーに覆う様に付加したものを、塩化ビニル製ポット内に入れポット内を3×10−3MPa以下の真空にしながら、ポットを自転約1000rpm、公転約2000rpmで回転させた。加工治具10から一体化されたシンチレータウェファーと光反射材を剥がす(図7f)。櫛歯状のシンチレータウェファーの連結個所をY−Y部まで研削および研磨加工行い、各チャンネルにシンチレータを切り離す(図7g)。最後に、シンチレータに対向する位置に半導体光検出素子2をポリエチレン樹脂で付加し、放射線検出器1を得た(図7h)。
【0042】
【発明の効果】
以上詳しく説明したように本発明の放射線検出器は、ポリエステル樹脂とルチル型酸化チタン粉末を混合した光反射材を使用しているので、多量の線量の放射線曝射を受けても光反射材の光反射率低下が小さく、また、シンチレータと半導体光検出素子をポリエステル樹脂で接合しているので、多量の放射線曝射を受けても樹脂の光透過率の低下が小さいので、放射線検出器の出力低下を低くすることができ、放射線検出器の長寿命化が図れた。その結果、CT装置の長寿命化が得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放射線検出器の分解斜視図と断面図である。
【図2】本発明の放射線検出器の製造工程を説明する図である。
【図3】試験片の斜視図である。
【図4】本発明の他の放射線検出器の分解斜視図と断面図である。
【図5】本発明の他の放射線検出器の分解斜視図と断面図である。
【図6】本発明の他の放射線検出器の分解斜視図と断面図である。
【図7】本発明の他の放射線検出器の製造工程を説明する図である。
【図8】CT装置の概念図である。
【図9】従来の放射線検出器の分解斜視図と断面図である。
【図10】従来の放射線検出器の分解斜視図と断面図である。
【符号の説明】
1 放射線検出器、2 半導体光検出素子、3 シンチレータ、
4 光反射材、5 放射線遮蔽材、6 光反射材、10 加工治具、
11 シンチレータウェファー、12 試験片、13 モリブデン板、
14 光反射材、15 放射線遮蔽材、16 第1の溝、17 第2の溝、
50 架、51 被撮影体、52 放射線源、53 放射線。

Claims (12)

  1. シンチレータと半導体光検出素子を積層し、このシンチレータの周囲にその半導体光検出素子に対向している面以外に光反射材を有する放射線検出器であって、光反射材はポリエステル樹脂とルチル型酸化チタン粉末を混合したものであることを特徴とする放射線検出器。
  2. 光反射材は重量比でポリエステル樹脂1に対してルチル型酸化チタン粉末が0.25から3含まれている事を特徴とする請求項1に記載の放射線検出器。
  3. ルチル型酸化チタン粉末はその平均粒径が0.15μmから1μmであることを特徴とする請求項1もしくは2に記載の放射線検出器。
  4. ルチル型酸化チタン粉末の表面にAlとSiOの少なくとも1種が付けられており、その組成はTiOを85から99wt%とAlとSiOの少なくとも1種または合計で1から15wt%とを含んでいることを特徴とする請求項1から3いずれかに記載の放射線検出器。
  5. ポリエステル樹脂の500000レントゲンの放射線曝射前後における光透過率の変化は420から700nmの波長領域において1ポイント以内であることを特徴とする請求項1に記載の放射線検出器。
  6. 光反射材の500000レントゲンの放射線曝射前後における光反射率の変化は420から700nmの波長領域において1ポイント以内であることを特徴とする請求項1から5いずれかに記載の放射線検出器。
  7. シンチレータと半導体光検出素子を、ポリエステル樹脂で接合したことを特徴とする請求項1から6いずれかに記載の放射線検出器。
  8. シンチレータブロックに複数本の溝を形成する工程、溝とシンチレータブロックの周囲にルチル型酸化チタンとポリエステル樹脂を混合した光反射材を充填、固化する工程、連結しているシンチレータブロック面を研削、研磨行いシンチレータを分離しシンチレータと光反射材を同一面にする工程、シンチレータと光反射材の同一面に半導体光検出素子をポリエステル樹脂で付加する工程を有することを特徴とする放射線検出器の製造方法。
  9. シンチレータブロックに複数本の溝を形成する工程、溝の中央部に放射線遮蔽板を挿入、保持する工程、溝とシンチレータの周囲にルチル型酸化チタン粉末とポリエステル樹脂を混合した光反射材を充填、固化する工程、連結しているシンチレータブロック面を研削、研磨を行いシンチレータを分離し、シンチレータと光反射材、放射線遮蔽板を同一面にする工程、シンチレータと光反射材、放射線遮蔽板を同一面に半導体光検出素子をポリエステル樹脂で付加する工程を有することを特徴とする放射線検出器の製造方法。
  10. シンチレータウェファーの片面にルチル型酸化チタン粉末とポリエステル樹脂を混合した光反射材を塗布する工程、反射材を塗布したシンチレータウエファーを複数枚積層、固化する工程、積層されたシンチレータウエファーを切断、研磨する工程、半導体光検出素子と対向する面以外にルチル型酸化チタン粉末とポリエステル樹脂を混合した光反射材を塗布、固化する工程、シンチレータと光反射材の露出面に半導体光検出素子をポリエステル樹脂で付加する工程を有することを特徴とする放射線検出器の製造方法。
  11. シンチレータウェファーの両面にルチル型酸化チタン粉末とポリエステル樹脂を混合した光反射材を塗布する工程、反射材を塗布したシンチレータウエファーと放射線遮蔽材を交互に複数枚積層、固化する工程、積層されたシンチレータウエファーを切断、研磨する工程、半導体光検出素子と対向する面以外にルチル型酸化チタン粉末とポリエステル樹脂を混合した光反射材を塗布、固化する工程、シンチレータと光反射材、放射線遮蔽材の露出面に半導体光検出素子をポリエステル樹脂で付加する工程を有することを特徴とする放射線検出器の製造方法。
  12. シンチレータより発光した光を反射する反射材にルチル型酸化チタン粉末とポリエステル樹脂を用い、また、シンチレータと半導体光検出素子をポリエステル樹脂で接合した、請求項1から7に記載の放射線検出器を搭載していることを特徴とする放射線CT装置。
JP2003038170A 2002-03-25 2003-02-17 放射線検出器およびその製造方法、放射線ct装置 Pending JP2004003970A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003038170A JP2004003970A (ja) 2002-03-25 2003-02-17 放射線検出器およびその製造方法、放射線ct装置

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002083160 2002-03-25
JP2003038170A JP2004003970A (ja) 2002-03-25 2003-02-17 放射線検出器およびその製造方法、放射線ct装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004003970A true JP2004003970A (ja) 2004-01-08

Family

ID=30445893

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003038170A Pending JP2004003970A (ja) 2002-03-25 2003-02-17 放射線検出器およびその製造方法、放射線ct装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004003970A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100594586B1 (ko) * 2004-01-17 2006-06-30 남상희 염료 감응 디지털 엑스레이 검출장치
WO2010092869A1 (ja) * 2009-02-12 2010-08-19 日立金属株式会社 放射線検出器および放射線検出器の製造方法
WO2012147747A1 (ja) * 2011-04-25 2012-11-01 日立金属株式会社 シンチレータアレイの製造方法
WO2013080565A1 (ja) * 2011-12-01 2013-06-06 株式会社 東芝 シンチレータアレイとそれを用いたx線検出器およびx線検査装置
WO2013146304A1 (ja) 2012-03-30 2013-10-03 日立金属株式会社 シンチレータアレイの製造方法
JP2015219196A (ja) * 2014-05-20 2015-12-07 株式会社アルバック 放射線像変換パネルの製造方法及び放射線像変換パネル
JPWO2014162717A1 (ja) * 2013-04-01 2017-02-16 株式会社東芝 シンチレータアレイ、x線検出器、およびx線検査装置
JP2017161408A (ja) * 2016-03-10 2017-09-14 コニカミノルタ株式会社 シンチレータ、シンチレータパネルおよび放射線画像変換パネル

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100594586B1 (ko) * 2004-01-17 2006-06-30 남상희 염료 감응 디지털 엑스레이 검출장치
WO2010092869A1 (ja) * 2009-02-12 2010-08-19 日立金属株式会社 放射線検出器および放射線検出器の製造方法
JP5541413B2 (ja) * 2011-04-25 2014-07-09 日立金属株式会社 シンチレータアレイの製造方法
WO2012147747A1 (ja) * 2011-04-25 2012-11-01 日立金属株式会社 シンチレータアレイの製造方法
US9046615B2 (en) 2011-04-25 2015-06-02 Hitachi Metals, Ltd. Production method of scintillator array
WO2013080565A1 (ja) * 2011-12-01 2013-06-06 株式会社 東芝 シンチレータアレイとそれを用いたx線検出器およびx線検査装置
JPWO2013080565A1 (ja) * 2011-12-01 2015-04-27 株式会社東芝 シンチレータアレイとそれを用いたx線検出器およびx線検査装置
US9217794B2 (en) 2011-12-01 2015-12-22 Kabushiki Kaisha Toshiba Scintillator array, and X-ray detector and X-ray examination device using scintillator array
JP2013228355A (ja) * 2012-03-30 2013-11-07 Hitachi Metals Ltd シンチレータアレイの製造方法及び放射線検出器の製造方法
WO2013146304A1 (ja) 2012-03-30 2013-10-03 日立金属株式会社 シンチレータアレイの製造方法
EP2833165A4 (en) * 2012-03-30 2015-12-16 Hitachi Metals Ltd METHOD OF MANUFACTURING A SINTILLATOR ASSEMBLY
US9575188B2 (en) 2012-03-30 2017-02-21 Hitachi Metals, Ltd. Production method of scintillator array
JPWO2014162717A1 (ja) * 2013-04-01 2017-02-16 株式会社東芝 シンチレータアレイ、x線検出器、およびx線検査装置
JP2015219196A (ja) * 2014-05-20 2015-12-07 株式会社アルバック 放射線像変換パネルの製造方法及び放射線像変換パネル
JP2017161408A (ja) * 2016-03-10 2017-09-14 コニカミノルタ株式会社 シンチレータ、シンチレータパネルおよび放射線画像変換パネル

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN1260579C (zh) 射线检测仪、其制造方法和射线ct装置
JP4192990B2 (ja) 放射線検出装置
JP4898008B2 (ja) シンチレータ・パック形成方法
US7310405B2 (en) High-Z cast reflector compositions and method of manufacture
US6661012B2 (en) X-ray detector
JP4558457B2 (ja) 放射線検出器用のシンチレータ・アレイの製造方法
JP3332200B2 (ja) X線ct用放射線検出器
US20040251420A1 (en) X-ray detectors with a grid structured scintillators
US7479638B2 (en) Arrangement of a scintillator and an anti-scatter-grid
CN1230122C (zh) 防散射x-射线栅板器件及栅板的制造方法
US4288264A (en) Detector construction
JP2004003970A (ja) 放射線検出器およびその製造方法、放射線ct装置
US20040155320A1 (en) Method and apparatus for deposited hermetic cover for digital X-ray panel
JP2009210415A (ja) 放射線検出器
JP3104696B2 (ja) 放射線検出器およびそれを用いた放射線ct装置
JP2021507214A (ja) 放射線捕捉デバイス用の構造化表面部品、そのような部品を製造する方法及びx線検出器
JP2014052330A (ja) 放射線画像検出器及び放射線画像検出器の製造方法
JP4103349B2 (ja) 多チャンネル放射線検出器
JP4451112B2 (ja) 放射線検出器及びそれを用いた放射線画像診断装置
JP3228252B2 (ja) 放射線ct装置用放射線検出器およびそれを用いた放射線ct装置
US6252927B1 (en) Method of manufacturing a scintillator and a scintillator layer thus manufactured
JP2004184163A (ja) 放射線検出器及び医用画像診断装置
JP2003014853A (ja) 多チャンネル放射線検出器、その放射線検出器を持ったx線ct装置及びその放射線検出器の製造方法
JPH10160852A (ja) 放射線検出器
JP7450486B2 (ja) 放射線撮像パネル、放射線撮像装置、放射線撮像システム、放射線撮像パネルの製造方法、および、シンチレータプレート

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050920

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050930

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051122

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060728

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060825

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20061005

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20061102