JP2017154130A - 重金属含有水溶液用の浄化剤、及び重金属含有水溶液の浄化方法 - Google Patents

重金属含有水溶液用の浄化剤、及び重金属含有水溶液の浄化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 亜鉛、カドミウム等の重金属を含有する水溶液用の浄化剤、及びそれを用いた重金属含有水溶液の浄化方法を提供する。【解決手段】 ジチオカルバミン酸の塩100重量部に対し、重量平均分子量300以上のポリアミンを2〜50重量部含む重金属含有水溶液用の浄化剤を用いて、亜鉛、カドミウム等の重金属を含有する水溶液から、当該重金属を除去する。【選択図】 なし

Description

本発明は、亜鉛、カドミウム等の重金属を含有する水溶液から、当該重金属を除去することを可能にする浄化剤、及びそれを用いた重金属含有水溶液の浄化方法に関するものである。
亜鉛、カドミウム等の重金属を含有した水溶液は、排水処理設備に送り、例えば、鉄イオンを添加してアルカリ性にし、亜鉛イオン、カドミウムイオン等を鉄イオンやその他含有されるイオンと共に水酸化物として沈殿させるなどの処理を行い、水溶液から分離した後に放流される方法などが行われてきた。
亜鉛含有量の排水基準は、従来5mg/Lと定められていたが、水生生物保全の観点から排水基準が強化され、平成18年には2mg/Lに変更されている。しかし、一律排水基準に対応することが著しく困難と認められる10業種に属する特定事業場に対し、暫定排水基準として5mg/Lが適用されてきた。近年、亜鉛の排水基準である2mg/Lが要求されるようになった。
また、カドミウムは非常に有害な重金属であるため、近年、排水基準として0.03mg/L以下が要求されるようになり、排水処理の重要性が高まっている。
ところで、めっき工場、電子部品・機械部品製造工場、自動車工場、火力発電所、ごみ焼却場等からの排水には、クエン酸、グルコン酸などの有機酸、エチレンジアミン四酢酸(以下、EDTAと略す)、シアン、アミン、アンモニア、硫酸、ポリリン酸等の、亜鉛、カドミウム等の重金属と錯生成能力を持つ化合物が含まれ、上記した水酸化物法では浄化処理できない事例が多くなっている。
これに対し、亜鉛、カドミウム等の重金属と錯生成能力を持つ化合物を化学的に処理した後に、これら重金属を不溶化処理する方法が知られている。しかしながら、例えば、塩素系薬剤による酸化法、電解酸化法、過酸化水素−第一鉄塩法、オゾン酸化法、湿式酸化法等の化学的処理を用いても、共存する重金属元素による酸化反応の阻害、スケールの生成等の問題から、十分な浄化処理が行えない状況である。
排水中に含まれる各種の重金属元素を除去する技術としては、例えば、無機凝集剤又は有機凝集剤の添加による凝集分離除去法、電解による除去法、活性炭、無機吸着剤又は有機高分子材料による吸着除去法、排水を加熱蒸発させる乾固法、膜を用いた逆浸透法、電気透析又は限外ろ過法等が提案されている。
上記した諸方法を用いた場合であっても、以下のような問題が多々あり、いずれの方法もそれらに対する改善の必要性があった。例えば、
(1)凝集分離除去法では亜鉛を充分に処理できない、
(2)吸着除去法等は、例え亜鉛を吸着できたとしても処理後に多量の固形成分が発生する、
(3)逆浸透法、電気透析又は限外ろ過法等は、排水中に有機物を含有すると除去が困難であり、また、その処理コストが高い、
(4)加熱蒸発による乾固法は、処理法が煩雑かつ処理コストが高い、
等である。
ところで、ジチオカルバミン酸の塩を排水中の重金属処理剤として使用する方法が提案されている(例えば、特許文献1〜4参照)。しかしながら、これら特許文献に記載の方法では、重金属と錯生成能力を持つ化合物を含む重金属含有排水からの、当該重金属の浄化処理効果が十分なものではなかった。
また、分子内に三つ以上のアミノ基を有するポリアミンと、アミンのカルボジチオ酸塩を含む重金属処理剤が提案されている(例えば、特許文献5参照)。しかしながら、特許文献5に開示されている方法では、亜鉛、カドミウム等の重金属の浄化処理効果は不十分であった。
特開2009−249399公報 特開2011−074350公報 特開2014−088477公報 特開2002−177902公報 特開2008−273995公報
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、亜鉛、カドミウム等の重金属を含有する水溶液用の浄化剤を提供すること、及びそれを用いた重金属含有水溶液の浄化方法を提供することである。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明の重金属含有水溶液用の浄化剤、及びそれを用いた重金属含有水溶液の浄化方法を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の要旨を有するものである。
[1]ジチオカルバミン酸の塩100重量部に対し、重量平均分子量300以上のポリアミンを2〜50重量部含む重金属含有水溶液用の浄化剤。
[2]ジチオカルバミン酸の塩が、1級アミノ基及び2級アミノ基からなる群より選ばれるアミノ基を少なくとも1つ有するアミン化合物と、二硫化炭素と、アルカリ金属水酸化物との反応生成物であることを特徴とする上記[1]に記載の浄化剤。
[3]ジチオカルバミン酸の塩が、1級アミノ基及び2級アミノ基からなる群より選ばれるアミノ基を2つ以上有するアミン化合物と、二硫化炭素と、アルカリ金属水酸化物との反応生成物であることを特徴とする上記[1]に記載の浄化剤。
[4]ジチオカルバミン酸の塩が、ピペラジン又はテトラエチレンペンタミンと、二硫化炭素と、アルカリ金属水酸化物との反応生成物であることを特徴とする上記[1]に記載の浄化剤。
[5]重量平均分子量300以上のポリアミンが、重量平均分子量300以上のポリエチレンイミンであることを特徴とする上記[1]〜[4]のいずれかに記載の浄化剤。
[6]重量平均分子量300以上のポリアミンが、重量平均分子量が1800〜200万のポリエチレンイミンであることを特徴とする上記[1]〜[4]のいずれかに記載の浄化剤。
[7]亜鉛及びカドミウムからなる群より選ばれる少なくとも一種の重金属を含む重金属含有水溶液に、上記[1]〜[6]のいずれかに記載の重金属含有水溶液用の浄化剤を添加した後、生成した固形物を除去することを特徴とする亜鉛含有水溶液の浄化方法。
[8]重金属含有水溶液が、さらに亜鉛又はカドミウムと錯生成能力を持つ化合物を含むことを特徴とする上記[7]に記載の浄化方法。
[9]亜鉛又はカドミウムと錯生成能力を持つ化合物が、カルボキシル基及びアミノ基からなる群より選ばれる官能基を分子内に有する化合物であることを特徴とする上記[8]に記載の浄化方法。
[10]固形物を除去する前に、無機凝集剤を添加することを特徴とする上記[7]〜[9]のいずれかに記載の浄化方法。
[11]固形物を除去する前に、無機凝集剤及び高分子凝集剤を添加することを特徴とする上記[7]〜[9]のいずれかに記載の浄化方法。
[12]無機凝集剤が、鉄化合物及びアルミニウム化合物からなる群より選択されることを特徴とする上記[10]又は[11]に記載の浄化方法。
本発明の重金属水溶液用の浄化剤は、亜鉛の浄化処理が難しい亜鉛含有水溶液(例えば、亜鉛と錯生成能力を持つ化合物、及び亜鉛を含有する水溶液)であっても、亜鉛濃度を2mg/L以下に低減することができ、その除去速度も速い。
本発明の重金属水溶液用の浄化剤は、カドミウムの浄化処理が難しいカドミウム含有水溶液(例えば、カドミウムと錯生成能力を持つ化合物、及びカドミウムを含有する水溶液)であっても、カドミウム濃度を0.03mg/L以下に低減でき、その除去速度も速い。
本発明の重金属水溶液用の浄化剤は、亜鉛、カドミウム以外に、鉛、水銀、パラジウム等の重金属を含む水溶液(例えば、石炭火力発電所からの脱硫排水等)であっても、亜鉛濃度を2mg/L以下に低減でき、かつカドミウム濃度を0.03mg/L以下に低減できるとともに、鉛、水銀、パラジウム等の重金属の濃度も大幅に低減できる。
本発明の重金属水溶液用の浄化剤は、重量平均分子量300以上のポリアミンを所定量含有することで、ジチオカルバミン酸塩を含めた薬剤の添加量を低減することができるため、経済的である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の重金属含有水溶液用の浄化剤は、ジチオカルバミン酸の塩100重量部に対し、重量平均分子量300以上のポリアミンを2〜50重量部含むことを特徴とする。
ジチオカルバミン酸の塩としては、分子内にジチオカルバミル基を有する化合物であれば特に限定されない。例えば、1級アミノ基及び2級アミノ基からなる群より選ばれるアミノ基を少なくとも1つ有するアミン化合物と、二硫化炭素と、アルカリ金属水酸化物を反応させて得られる化合物が挙げられる。1級アミノ基及び2級アミノ基からなる群より選ばれるアミノ基を2つ以上有するアミン化合物と、二硫化炭素と、アルカリ金属水酸化物を反応させて得られる化合物がより好ましい。
1級アミノ基及び2級アミノ基からなる群より選ばれるアミノ基を少なくとも1つ有するアミン化合物としては、具体的には、ジエチルアミン、ピペラジン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘプタエチレンオクタミン等が例示される。
これらのうち、亜鉛、カドミウムの処理性能、及び化合物としての安定性の点で、ピペラジン又はテトラエチレンペンタミンと、二硫化炭素と、アルカリ金属水酸化物を反応させて得られる化合物が好ましい。ただし、テトラエチレンペンタミンのジチオカルバミン酸の塩は、原料であるテトラエチレンペンタミンが、主成分のリニア体[下記式(1)参照]以外に類縁体[下記式(2)〜(4)参照]を含む組成物のみが工業的に製造されているため、得られるジチオカルバミン酸の塩も組成物となり、品質管理上煩雑になる欠点がある。一方、ピペラジンのジチオカルバミン酸の塩はこのような欠点がなく、特に好ましい。
Figure 2017154130
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Figure 2017154130
Figure 2017154130
アルカリ金属水酸化物としては、入手が容易な点で、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが特に好ましい。
重量平均分子量300以上のポリアミンとしては、例えば、重量平均分子量300以上のポリエチレンイミン類、重量平均分子量300以上のポリエーテルアミン(ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等の末端水酸基を1級アミノ基に変換した化合物)等が挙げられる。これらのうち、亜鉛、カドミウム等の重金属の処理性能の点で、重量平均分子量300以上のポリエチレンイミン類が好ましい。
ポリアミンの重量平均分子量としては、亜鉛、カドミウムの処理能力向上の点で1800以上が好ましい。重量平均分子量を1800以上とすることで、ジチオカルバミン酸塩を含めた薬剤使用量を低減できる場合がある。これらのうち、亜鉛、カドミウム等の重金属の処理性能の点で、重量平均分子量1800以上のポリエチレンイミン類がより好ましい。
重量平均分子量300以上のポリアミンの添加量は、ジチオカルバミン酸の塩100重量部に対し2〜50重量部であり、好ましくは8〜25重量部である。2重量部以上添加することで、十分な亜鉛の処理能力を得られるが、50重量部よりも過剰に添加した場合は亜鉛、カドミウムの処理効果が低下する。
本発明の浄化剤は、亜鉛及びカドミウムからなる群より選ばれる少なくとも一種の重金属を含む重金属含有水溶液の浄化処理に特に有用である。
本発明の重金属含有水溶液の浄化方法は、亜鉛及びカドミウムからなる群より選ばれる少なくとも一種の重金属を含む重金属含有水溶液に、上記した本発明の浄化剤を添加した後、生成した固形物を除去することを特徴とする。ここで、生成した固形物には、本発明の浄化剤により固定化された重金属が含まれる。
本発明の浄化方法は、亜鉛の処理が難しい亜鉛含有水溶液(例えば、亜鉛と錯生成能力を持つ化合物、及び亜鉛を含有する水溶液)、カドミウムの処理が難しいカドミウム含有水溶液(例えば、カドミウムと錯生成能力を持つ化合物、及びカドミウムを含有する水溶液)に対して特に有効である。
亜鉛又はカドミウムと錯生成能力を持つ化合物としては、亜鉛又はカドミウムと錯体を形成する化合物であれば特に限定されない。例えば、分子内にカルボキシル基及びアミノ基からなる群より選ばれる官能基を有する化合物が挙げられる。具体的には、EDTA、ポリ燐酸等が挙げられ、特に亜鉛、カドミウムと強固な錯体を形成する化合物として、EDTAが挙げられる。
重金属含有水溶液中の亜鉛濃度については特に限定するものではないが、排水基準である2mg/Lより高い濃度の亜鉛を含有することが好ましい。
また、重金属含有水溶液中の亜鉛濃度については特に限定するものではないが、排水基準である0.03mg/Lより高い濃度のカドミウムを含有することが好ましい。
ジチオカルバミン酸の塩と重量平均分子量300以上のポリアミンとを重金属含有水溶液中に別々に添加する場合、添加する順番は特に限定されない。例えば、最初にジチオカルバミン酸の塩を添加し、次に重量平均分子量300以上のポリアミンを添加する方法、先に重量平均分子量300以上のポリアミンを添加し、次にジチオカルバミン酸の塩を添加する方法等が挙げられる。
固形物の除去を速やかに行うために、固形物を除去する前に、凝集剤を添加することが好ましい。凝集剤としては、例えば、無機凝集剤、高分子凝集剤が挙げられ、無機凝集剤と高分子凝集剤を併用することがより好ましい。
無機凝集剤としては、市販されている無機凝集剤を使用でき、特に限定されない。例えば、塩化第二鉄等の鉄化合物、硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム等のアルミニウム化合物、等が挙げられる。
重金属含有水溶液が亜鉛又はカドミウムと錯生成能力を持つ化合物を含む場合、無機凝集剤の添加量は、重金属含有水溶液中に含まれる亜鉛又はカドミウムと錯生成能力を持つ化合物の含有量以上とすることが好ましい。無機凝集剤の添加量を亜鉛又はカドミウムと錯生成能力を持つ化合物の含有量以上とすることで、凝集性が増し、処理後の水溶液の亜鉛濃度、カドミウム濃度を排水基準以下に低減することが容易になる。
重金属含有水溶液中の、亜鉛又はカドミウムと錯生成能力を持つ化合物の含有量は、重金属含有水溶液中の、亜鉛又はカドミウムと錯生成能力を持つ化合物の濃度を、例えば、HPLC、ガスクロマトグラフィー、滴定等の分析を行うことで算出することができる。
高分子凝集剤は、市販されている高分子凝集剤を使用でき、特に限定されない。例えば、アクリル酸ポリマー、アクリルアミドポリマー、ジメチルアミノエチルメタアクリレートポリマー等が挙げられる。凝集性能の点で、弱アニオン性のアクリル酸ポリマーが好ましい。固形物を除去する前に高分子凝集剤を添加することで、除去する固形物のハンドリングが容易となる場合がある。
無機凝集剤と高分子凝集剤を併用する場合、これらの凝集剤を添加する順番は特に限定されないが、無機凝集剤を添加し、次に高分子凝集剤を添加することが好ましい。
固形物を除去する方法としては特に限定されず、例えば、ろ過、遠心分離、及び固形物を沈降させた後、上澄み液と分離する方法等が挙げられる。
以下に、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定して解釈されるものではない。
(分析方法)
水溶液中の重金属イオン濃度(例えば、亜鉛イオン濃度、カドミウムイオン濃度等)は、ICP発光分光分析装置(OPTIsMA3300DV、Perkin Elmaer社製)で測定した。
水溶液中の重金属(例えば、亜鉛、カドミウム等)の除去速度の指標として、浄化処理後の水溶液の上澄み液の透過率を測定した。すなわち、所定時間における透過率が大きい程、薬剤添加によって生成する固形物が速やかに沈降し、水溶液中の重金属の除去速度が大きいことを示す。測定は、透過型デジタルレーザセンサ(LX2―02、キーエンス社製)を用い、以下の計算式から透過率を測定した。
透過率=浄化処理後の水溶液の上澄み液の受光量(mV)÷純水の受光量(mV)×100(%)。
調製例.
実施例、比較例で使用したジチオカルバミン酸の塩は、以下の方法に従って調製した。
(ジチオカルバミン酸の塩Aの調製)
ピペラジン(東ソー社製)112gと純水386gを混合した後、25℃で、窒素気流中で攪拌しながら48重量%水酸化カリウム306g(キシダ化学社製)と二硫化炭素196g(キシダ化学社製)をそれぞれ4分割して交互に滴下した。1時間攪拌し、化学式(5)に示す化合物40重量%を含む水溶液を得た。
Figure 2017154130
(ジチオカルバミン酸の塩Bの調製)
テトラエチレンペンタミン(東ソー社製)159gと純水331gを混合した後、25℃で、窒素気流中で攪拌しながら48重量%水酸化ナトリウム281g(キシダ化学社製)と二硫化炭素230g(キシダ化学社製)をそれぞれ4分割して交互に滴下した。1時間攪拌し、化学式(6)に示す化合物40重量%を含む水溶液を得た。
Figure 2017154130
(ポリアミン)
ポリアミンとして、以下の日本触媒製ポリエチレンイミン類(重量平均分子量1800〜7万)、BASF製ポリエチレンイミン類(重量平均分子量75万〜200万)、ハンツマン社製ポリエーテルアミン、及び東ソー社製トリエチレンテトラミンを使用した。
ポリエチレンイミンの重量平均分子量1800品(以下、PEI(1800)と略す)。
ポリエチレンイミンの重量平均分子量1万品(以下、PEI(1万)と略す)。
ポリエチレンイミンの重量平均分子量7万品(以下、PEI(7万)と略す)。
ポリエチレンイミンの重量平均分子量75万品(以下、PEI(75万)と略す)。
ポリエチレンイミンの重量平均分子量200万品(以下、PEI(200万)と略す)。
ポリエーテルアミンの重量平均分子量400品(グレード名、ジェファーミンD−400、以下、D−400と略す)。
ポリエーテルアミンの重量平均分子量3000品(グレード名、ジェファーミンT−3000、以下、T−3000と略す)。
トリエチレンテトラミン(重量平均分子量146)(以下、EA(146)と略す)。
ヘプタエチレンオクタミン(重量平均分子量320)(以下、EA(320)と略す)。
(無機凝集剤)
無機凝集剤として、38重量%塩化第二鉄水溶液(キシダ化学社製)、27重量%硫酸アルミニウム水溶液(キシダ化学社製)、及び30重量%ポリ塩化アルミニウム水溶液(キシダ化学社製)を使用した。
(高分子凝集剤)
高分子凝集剤として、オルガノ社製OA−23(弱アニオンポリマー)を使用した。
実施例1.
500mLビーカーに、ジャーテスター(Jar Tester)を設置し、亜鉛イオン10mg/LとEDTA260mg/Lを含む水溶液を500mL添加した。次いで、150rpmで攪拌しながら、ジチオカルバミン酸の塩Aを640mg/L、ポリアミンとしてPEI(1800)を20mg/L加え、150rpmで10分間攪拌した。次いで、38重量%塩化第二鉄水溶液を800mg/L加え、150rpmで5分間攪拌した。次いで、高分子凝集剤として0.1重量%OA−23水溶液を2000mg/L加え、50rpmで5分間攪拌した。水溶液のpHは、微量の塩酸及び水酸化ナトリウムを用いて、常にpH7となるよう調整した。攪拌終了後、10分間静置し、アドバンテック社製5Aのろ紙で水溶液をろ別し、処理後の水溶液の亜鉛濃度を測定した。結果を表1に示す。
実施例2〜19.
添加する薬剤を表1〜表3に示す薬剤に変更する以外、実施例1と同様にして、処理後の水溶液の亜鉛濃度を測定した。これらの結果を表1〜表3に併せて示す。
Figure 2017154130
Figure 2017154130
Figure 2017154130
実施例1〜5では、処理後の水溶液の亜鉛濃度は2mg/L以下であり、排水基準である2mg/Lを下回っており、亜鉛の処理が十分であった。
実施例6〜19は、ジチオカルバミン酸の塩100重量部に対するポリアミンの重量部を本発明の範囲内で変化させて処理した例である。処理後の水溶液の亜鉛濃度は2mg/L以下であり、排水基準である2mg/Lを下回っており、亜鉛の処理が十分であった。また、ジチオカルバミン酸の塩100重量部に対するポリアミンの重量部には最適な範囲があり、ポリアミンの重量部を増加させれば、処理後の水溶液の亜鉛濃度もそれに応じて低減するわけではないことが分かる。
比較例1.
添加する薬剤を表4に示す薬剤に変更し、水溶液のpHを微量の塩酸及び水酸化ナトリウムを用いて常にpH10となるよう調整する以外、実施例1と同様にして、処理後の水溶液の亜鉛濃度を測定した。これらの結果を表4に併せて示す。
比較例2〜8.
添加する薬剤を表4に示す薬剤に変更する以外、実施例1と同様にして、処理後の水溶液の亜鉛濃度を測定した。これらの結果を表4に併せて示す。
Figure 2017154130
比較例1は、鉄イオンを添加して中和し、亜鉛イオンを鉄イオンと共に水酸化物として沈殿させる従来の処理方法の例である。処理後の水溶液の亜鉛濃度は4.3mg/Lであり、排水基準である2mg/Lを超過しており、亜鉛の処理が不十分であった。
比較例2〜3は、ポリアミンを添加せずにジチオカルバミン酸の塩Aの添加量を減らした例である。処理後の水溶液の亜鉛濃度は4.1mg/L以上であり、排水基準である2mg/Lを超過しており、亜鉛の処理が不十分であった。
比較例4は、本発明の範囲外である重量平均分子量146のポリアミンと、ジチオカルバミン酸の塩Aを併用した例であるが、処理後水溶液の亜鉛濃度は5mg/L以上であり、排水基準である2mg/Lを超過しており、亜鉛の処理が不十分であった。
比較例5は、ジチオカルバミン酸の塩Aを添加せずに、ポリアミンとしてPEI(1800)のみを添加し、次に無機凝集剤を添加してpH7で処理した例である。処理後の水溶液の亜鉛濃度は6mg/L以上であり、排水基準である2mg/Lを超過しており、亜鉛の処理が不十分であった。
比較例6は、ポリアミンを添加せずに、ジチオカルバミン酸の塩Aのみを多量に添加した例である。処理後の水溶液の亜鉛濃度を排水基準である2mg/L以下にするため、高価なジチオカルバミン酸の塩Aを1300mg/Lも添加しており、経済的ではない。
比較例7は、ジチオカルバミン酸の塩Aと、本発明の範囲を下回る量のPEI(1800)を添加した例である。比較例6に比べてジチオカルバミン酸の塩Aの添加量の削減効果はなかった。
比較例8は、ジチオカルバミン酸の塩Aと、本発明の範囲を超える量のPEI(1800)を添加した例である。処理後の水溶液の亜鉛濃度は6.0mg/Lであり、亜鉛の処理性能が大幅に悪化した。
比較例6〜比較例8より、ジチオカルバミン酸の塩と併用するポリアミンの量には、亜鉛を処理できる好適な範囲が存在することが分かる。また、本発明の浄化剤は、高価なジチオカルバミン酸の塩Aの添加量を大幅に削減できることが分かる。
実施例20.
亜鉛と錯生成能力を持つ化合物、及び添加する薬剤を、表5に示す化合物、薬剤に変更する以外、実施例1と同様にして、処理後の水溶液の亜鉛濃度を測定した。これらの結果を表5に併せて示す。
比較例9〜10.
亜鉛と錯生成能力を持つ化合物、及び添加する薬剤を、表5に示す化合物、薬剤に変更し、水溶液のpHを微量の塩酸及び水酸化ナトリウムを用いて常にpH10となるよう調整する以外、実施例1と同様にして、処理後の水溶液の亜鉛濃度を測定した。これらの結果を表5に併せて示す。
Figure 2017154130
実施例20は、本発明の範囲で薬剤を用いて処理した例であるが、亜鉛の濃度を十分に低減することができた。
比較例9〜10は、鉄イオンを添加して中和し、亜鉛イオンを鉄イオンと共に水酸化物として沈殿させる従来の処理方法の例である。処理後の水溶液の亜鉛濃度は10mg/Lであり、排水基準である2mg/Lを超過しており、亜鉛の処理が不十分であった。
実施例21.
500mLビーカーにジャーテスター(Jar Tester)を設置し、亜鉛イオン10mg/LとEDTA260mg/Lを含む水溶液を500mL添加した。次いで、150rpmで攪拌しながら、ジチオカルバミン酸の塩Aを400mg/L、ポリアミンとしてPEI(1800)を12mg/L加え、150rpmで10分間攪拌した。次いで、38重量%塩化第二鉄水溶液を800mg/L加え、150rpmで5分間攪拌した。水溶液のpHは、微量の塩酸及び水酸化ナトリウムを用いて、常にpH7となるよう調整した。攪拌終了後、処理後の水溶液を500mLメスシリンダーに移液し、10分間静置後、上澄み100mLを分取して処理後の水溶液の透過率を測定した。また、攪拌終了後、10分間静置した処理後の水溶液を、アドバンテック社製5Aのろ紙でろ別し、亜鉛濃度を測定した。結果を表6に示す。
実施例22〜40.
添加する薬剤を表6、表7に示す薬剤に変更する以外、実施例21と同様にして、処理後の水溶液の透過率、及び亜鉛濃度を測定した。これらの結果を表6、表7に併せて示す。
Figure 2017154130
Figure 2017154130
表6及び表7から明らかなように、実施例21〜40では、処理後水溶液の亜鉛濃度はいずれも排水基準である2.0mg/Lを下回っており、亜鉛の処理が十分であった。また、処理後の水溶液の透過率は、いずれも70%以上であり、亜鉛の除去速度が十分に大きいものであった。
実施例21〜27は、ポリアミンの種類を変化させた例である。ポリアミンの種類によらず、処理後水溶液の亜鉛濃度は、排水基準である2mg/L以下であり、亜鉛の処理が十分であった。また、処理後の水溶液の透過率は、いずれも70%以上であり、亜鉛の除去速度が十分に大きいものであった。
実施例21、28〜33は、ジチオカルバミン酸の塩100重量部に対するポリアミン(PEI(1800))の重量部を本発明の範囲内で変化させて処理した例である。ポリアミンの添加量によらず、処理後水溶液の亜鉛濃度は、排水基準である2mg/L以下であり、亜鉛の処理が十分であった。また、処理後水溶液の透過率は、いずれも70%以上であり、亜鉛の除去速度が十分に大きいものであった。
実施例34〜35は、塩化第二鉄の添加量を増やした例である。塩化第二鉄の添加量によらず、処理後の水溶液の亜鉛濃度は、排水基準である2mg/L以下であり、亜鉛の処理が十分であった。また、処理後水溶液の透過率は、いずれも70%以上であり、亜鉛の除去速度が十分に大きいものであった。
実施例36〜39は、無機凝集剤として、硫酸アルミニウム水溶液、ポリ塩化アルミニウム水溶液を用いた例である。無機凝集剤の種類によらず、処理後の水溶液の亜鉛濃度は、排水基準である2mg/L以下であり、亜鉛の処理が十分であった。また、処理後の水溶液の透過率は、いずれも78%以上であり、亜鉛の除去速度が十分に大きいものであった。
実施例40は、ジチオカルバミン酸の塩Bを用いた例であるが、処理後の水溶液の亜鉛濃度は排水基準である2.0mg/L以下であり、亜鉛の処理が十分であった。また、処理後の水溶液の透過率は80%であり、亜鉛の除去速度が十分に大きいものであった。
比較例11.
添加する薬剤を表8に示す薬剤に変更し、水溶液のpHを微量の塩酸及び水酸化ナトリウムを用いて常にpH10となるよう調整する以外、実施例21と同様にして、処理後の水溶液の透過率、及び亜鉛濃度を測定した。これらの結果を表8に併せて示す。
比較例12〜18.
添加する薬剤を表8に示す薬剤に変更する以外、実施例21と同様にして、処理後の水溶液の透過率、及び亜鉛濃度を測定した。これらの結果を表8に併せて示す。
Figure 2017154130
比較例11は、鉄イオンを添加して中和し、亜鉛イオンを鉄イオンと共に水酸化物として沈殿させる従来の処理方法の例である。処理後の水溶液の透過率は99%であるが、亜鉛濃度が4.3mg/Lであり、排水基準である2mg/Lを超過しており、亜鉛の処理が不十分であった。
比較例12〜14は、ポリアミンを添加せずにジチオカルバミン酸の塩Aを添加した例である。添加量によらず処理後の水溶液の亜鉛濃度は、排水基準である2mg/Lを超過しており、亜鉛の処理が不十分であった。また、透過率は63%以下とポリアミンを添加した実施例21〜40に比べて低く、亜鉛の除去速度も不十分であった。
比較例15は、ジチオカルバミン酸の塩Aを添加せずに、PEI(1800)のみを添加し、次に無機凝集剤を添加してpH7で処理した例である。処理後の水溶液の透過率は84%であるが、亜鉛濃度が6.2mg/Lであった。すなわち、排水基準である2mg/Lを超過しており、亜鉛の処理が不十分であった。
比較例16は、本発明の範囲外である重量平均分子量146のポリアミン(EA(146))と、ジチオカルバミン酸の塩Aとを併用した例である。処理後の水溶液の透過率は62%、亜鉛濃度は5.5mg/Lであり、EA(146)を加えなかった比較例15に比べ、亜鉛の処理及び透過率に大きな改善効果は見られなかった。
比較例17は、ジチオカルバミン酸の塩Aと、本発明の範囲を下回る量のPEI(1800)を添加した例である。処理後の水溶液の亜鉛濃度は、排水基準である2mg/Lを超過しており、亜鉛の処理が不十分であった。また、処理後の水溶液の透過率は52%であり、亜鉛の除去速度が不十分であった。
比較例18は、ジチオカルバミン酸の塩Aと、本発明の範囲を上回る量のPEI(1800)を添加した例である。処理後の水溶液の亜鉛濃度は6.0mg/Lであり、亜鉛の処理性能が大幅に悪化した。また、処理後の水溶液の透過率は49%あり、亜鉛の除去速度が不十分であった。
比較例17及び比較例18から、ジチオカルバミン酸の塩と併用するポリアミンの量には、亜鉛を処理できる好適な範囲が存在することが分かる。
実施例41.
500mLビーカーにジャーテスター(Jar Tester)を設置し、亜鉛イオン10mg/LとEDTA260mg/Lを含む水溶液を500mL添加した。次いで、150rpmで攪拌しながら、ジチオカルバミン酸の塩Aを400mg/L、及びポリアミンとしてPEI(1800)を12mg/L加え、150rpmで10分間攪拌した。次いで、38重量%塩化第二鉄水溶液を800mg/L加え、150rpmで5分間攪拌した。次いで、高分子凝集剤として0.1重量%OA−23水溶液を2000mg/L加え、50rpmで5分間攪拌した。水溶液のpHは、微量の塩酸及び水酸化ナトリウムを用いて、常にpH7となるよう調整した。攪拌終了後、処理後の水溶液を500mLメスシリンダーに移液し、10分間静置後、上澄み100mLを分取して処理後の水溶液の透過率を測定した。また、攪拌終了後、10分間静置した処理後の水溶液を、アドバンテック社製5Aのろ紙でろ別し、亜鉛濃度を測定した。結果を表9に示す。
実施例42、比較例20〜21.
添加する薬剤を表9に示す薬剤に変更する以外、実施例41と同様にして、処理後の水溶液の透過率、及び亜鉛濃度を測定した。これらの結果を表9に併せて示す。
比較例19.
添加する薬剤を表9に示す薬剤に変更し、水溶液のpHを微量の塩酸及び水酸化ナトリウムを用いて常にpH10となるよう調整する以外、実施例42と同様にして、処理後の水溶液の透過率、及び亜鉛濃度を測定した。これらの結果を表9に併せて示す。
Figure 2017154130
実施例41〜42は、実施例21〜22に高分子凝集剤(OA−23)を添加した例である。処理後の亜鉛濃度は、高分子凝集剤を添加しない場合と同値であったが、透過率は90%以上であった。OA−23を添加した場合、固形物の沈降性が向上する結果となった。
比較例19は、比較例13に高分子凝集剤(OA−23)を添加した例である。処理後の水溶液の亜鉛濃度はOA−23を添加しない場合と同値であった。すなわち、排水基準である2mg/Lを超過しており、亜鉛の処理が不十分であった。
比較例20は、比較例14に高分子凝集剤(OA−23)を多量に添加した例である。処理後の水溶液の亜鉛濃度は4.0mg/L、透過率は65%であり、OA−23を加えなかった比較例14に対し、大きな改善効果は見られなかった。
比較例21は、比較例15に高分子凝集剤(OA−23)を添加した例である。処理後の水溶液の透過率は90%に向上したが、亜鉛濃度はOA−23を添加しない場合と同値であった。すなわち、排水基準である2mg/Lを超過しており、亜鉛の処理が不十分であった。
比較例19〜21より、ジチオカルバミン酸の塩と組合せる添加剤として、一般的な高分子凝集剤では処理効果の改善があまり見られず、特定のポリアミンが必要であることが分かる。
実施例43.
500mLビーカーに、ジャーテスター(Jar Tester)を設置し、カドミウムイオン10mg/LとEDTA260mg/Lを含む水溶液を500mL添加した。次いで、150rpmで攪拌しながら、ジチオカルバミン酸の塩Aを400mg/L、ポリアミンとしてEA(320)を12mg/L加え、150rpmで10分間攪拌した。次いで、38重量%塩化第二鉄水溶液を800mg/L加え、150rpmで10分間攪拌した。次いで、高分子凝集剤として0.1重量%OA−23水溶液を2000mg/L加え、50rpmで5分間攪拌した。水溶液のpHは、微量の塩酸及び水酸化ナトリウムを用いて、常にpH7となるように調整した。攪拌終了後、10分間静置し、アドバンテック社製5Aのろ紙で水溶液をろ別し、処理後の水溶液のカドミウム濃度を測定した。結果を表10に示す。
実施例44〜55.
添加する薬剤を表10、表11に示す薬剤に変更する以外、実施例44と同様にして、処理後の水溶液のカドミウム濃度を測定した。これらの結果を表10、表11に併せて示す。
Figure 2017154130
Figure 2017154130
表10、表11から明らかなように、実施例43〜55では、処理後の水溶液のカドミウム濃度はいずれも0.03mg/L以下であった。すなわち、排水基準である0.03mg/Lを下回っており、カドミウムの処理が十分であった。
実施例43〜46、52〜55は、ポリアミンの種類を変化させた例である。処理後の水溶液のカドミウム濃度はいずれも0.03mg/L以下であり、ポリアミンの種類に関係なくカドミウムの処理効果が得られることが分かる。
また、実施例43〜46より、重量平均分子量が1800以上のポリエチレンイミンは、重量平均分子量が320のポリアミン(EA(320))に比べ、ジチオカルバミン酸塩を含めた薬剤の添加量を減らすことができることが分かる。
実施例44、47〜50は、ジチオカルバミン酸の塩100重量部に対するポリアミン[PEI(1800)]の重量部を本発明の範囲内で変化させて処理した例であるが、ポリアミンの添加量を増やすことによって、ジチオカルバミン酸の塩の添加量を減らすことができた。
実施例51は、ジチオカルバミン酸の塩Bを用いた例であるが、処理後水溶液のカドミウム濃度は0.03mg/L以下であり、カドミウムの処理が十分であった。
比較例22.
添加する薬剤を表12に示す薬剤に変更し、水溶液のpHを微量の塩酸及び水酸化ナトリウムを用いて常にpH9となるよう調整する以外、実施例43と同様にして、処理後の水溶液のカドミウム濃度を測定した。結果を表12に示す。
比較例23〜29.
添加する薬剤を表12に示す薬剤に変更する以外、実施例43と同様にして、処理後の水溶液のカドミウム濃度を測定した。これらの結果を表12に併せて示す。
Figure 2017154130
比較例22は鉄イオンを添加してアルカリ性にし、カドミウムイオンを鉄イオンと共に水酸化物として沈殿させる従来の処理方法の例である。処理後の水溶液のカドミウム濃度は4mg/L以上であり、排水基準である0.03mg/Lを超過しており、カドミウムの処理が不十分であった。
比較例23〜24はジチオカルバミン酸の塩Aを添加せずに、PEI(1800)のみを添加した例である。処理後の水溶液のカドミウム濃度は2.9mg/Lであり、排水基準である0.03mg/Lを超過しており、カドミウムの処理が不十分であった。
比較例25はポリアミンを添加せずに、ジチオカルバミン酸の塩Aのみを320mg/L添加した例である。処理後の水溶液のカドミウム濃度は0.10mg/Lであり、排水基準である0.03mg/Lを超過しており、カドミウムの処理が不十分であった。
比較例26はジチオカルバミン酸の塩Aと、本発明の範囲外であるEA(146)を添加した例である。処理後の水溶液のカドミウム濃度は0.10mg/Lであり、EA(146)を加えなかった比較例4に比べ、カドミウムの処理に改善効果は見られなかった。
比較例27はジチオカルバミン酸の塩Aと、本発明の範囲を超える量のPEI(1800)を添加した例である。処理後の水溶液のカドミウム濃度は0.81mg/Lであり、カドミウムの処理性能が大幅に低下した。
比較例28はポリアミンを添加せずに、ジチオカルバミン酸の塩Aを多量に添加した例である。処理後の水溶液のカドミウム濃度を排水基準である0.03mg/L以下にするため、高価なジチオカルバミン酸の塩Aを480mg/Lも添加しており、経済的ではない。
比較例29はジチオカルバミン酸の塩Aと、本発明の範囲を下回る量のPEI(1800)を添加した例である。カドミウムの濃度を0.03mg/L以下にするためのジチオカルバミン酸の塩Aの添加量は480mg/Lであり、比較例28に比べてジチオカルバミン酸の塩Aの添加量の削減効果はなかった。
比較例27〜29より、ジチオカルバミン酸の塩と併用するポリアミンの量には、カドミウムを処理できる好適な範囲が存在することが分かる。また、本発明の浄化剤は、高価なジチオカルバミン酸の塩Aの添加量を大幅に削減できることが分かる。
実施例56.
カドミウムと錯生成能力を持つ化合物、及び添加する薬剤を、表13に示す化合物、及び薬剤に変更する以外、実施例43と同様にして、処理後の水溶液のカドミウム濃度を測定した。結果を表13に示す。
比較例30〜31.
カドミウムと錯生成能力を持つ化合物、及び添加する薬剤を、表13に示す化合物、及び薬剤に変更し、水溶液のpHを微量の塩酸及び水酸化ナトリウムを用いて常にpH9となるよう調整する以外、実施例43と同様にして、処理後の水溶液のカドミウム濃度を測定した。結果を表13に併せて示す。
Figure 2017154130
表13から明らかなように、実施例56では、処理後の水溶液のカドミウム濃度はいずれも0.03mg/L以下であった。すなわち、排水基準である0.03mg/Lを下回っており、カドミウムの処理が十分であった。
比較例30〜31は鉄イオンを添加してアルカリ性にし、カドミウムイオンを鉄イオンと共に水酸化物として沈殿させる従来の処理方法の例である。処理後の水溶液のカドミウム濃度は1.5mg/L以上であり、排水基準である0.03mg/Lを超過しており、カドミウムの処理が不十分であった。
実施例57〜59.
添加する薬剤を表14に示す薬剤に変更する以外、実施例43と同様にして、処理後の水溶液のカドミウム濃度を測定した。これらの結果を表14に併せて示す。
比較例32〜35.
添加する薬剤を表14に示す薬剤に変更し、水溶液のpHを微量の塩酸及び水酸化ナトリウムを用いて常にpH9となるよう調整する以外、実施例43と同様にして、処理後の水溶液のカドミウム濃度を測定した。これらの結果を表14に併せて示す。
Figure 2017154130
表14から明らかなように、実施例57〜59では、処理後の水溶液のカドミウム濃度はいずれも0.03mg/L以下であった。すなわち、排水基準である0.03mg/Lを下回っており、カドミウムの処理が十分であった。
比較例32〜35はアルミニウムイオンを添加してアルカリ性にし、カドミウムイオンをアルミニウムイオンと共に水酸化物として沈殿させる従来の処理方法の例である。処理後水溶液のカドミウム濃度はいずれも5.8mg/L以上であり、排水基準である0.03mg/Lを超過しており、カドミウムの処理が不十分であった。
実施例60.
500mLビーカーにジャーテスター(Jar Tester)を設置し、カドミウムイオン10mg/LとEDTA260mg/Lを含む水溶液を500mL添加した。次いで、150rpmで攪拌しながら、ジチオカルバミン酸の塩Aを400mg/L、ポリアミンとしてEA(320)を12mg/L加え、150rpmで10分間攪拌した。次いで、38重量%塩化第二鉄水溶液を800mg/L加え、150rpmで10分間攪拌した。水溶液のpHは、微量の塩酸及び水酸化ナトリウムを用いて、常にpH7となるように調整した。攪拌終了後、処理後の水溶液を500mLメスシリンダーに移液し、10分間静置後、上澄み100mLを分取して処理後の水溶液の透過率を測定した。また、攪拌終了後、10分間静置した処理後の水溶液を、アドバンテック社製5Aのろ紙でろ別し、カドミウム濃度を測定した。結果を表15に示す。
実施例61〜74.
添加する薬剤を表15、表16に示す薬剤に変更する以外、実施例60と同様にして、処理後の水溶液の透過率、及びカドミウム濃度を測定した。これらの結果を表15、表16に併せて示す。
これらの結果を表15、表16に併せて示す。
Figure 2017154130
Figure 2017154130
表15、表16から明らかなように、実施例60〜74では、処理後の水溶液のカドミウム濃度がいずれも排水基準である0.03mg/Lを下回っており、カドミウムの処理が十分であった。また、処理後水溶液の透過率は、いずれも80%以上であり、カドミウムの除去速度が十分に大きいものであった。
実施例60〜67は、ポリアミンの種類を変化させた例である。ポリアミンの種類によらず処理後の水溶液のカドミウム濃度は0.03mg/L以下とカドミウムの処理が十分であった。また、処理後の水溶液の透過率はいずれも80%以上であり、カドミウムの除去速度が十分に大きいものであった。
実施例63、68〜71は、ジチオカルバミン酸の塩A100重量部に対するポリアミン(PEI(1800))の重量部を、本発明の範囲内で変化させて処理した例である。処理後の水溶液のカドミウム濃度は、ポリアミンの添加量によらず、排水基準である0.03mg/L以下とカドミウムの処理が十分であった。また、処理後の水溶液の透過率は、いずれも81%であり、カドミウムの除去速度が十分に大きいものであった。
実施例72は、ジチオカルバミン酸の塩Bを用いた例である。処理後の水溶液のカドミウム濃度は0.03mg/L以下とカドミウムの処理が十分であった。また、処理後の水溶液の透過率は93%であり、カドミウムの除去速度が十分に大きいものであった。
実施例73、74は、無機凝集剤として硫酸アルミニウム水溶液、ポリ塩化アルミニウム水溶液を用いた例である。処理後の水溶液のカドミウム濃度は、無機凝集剤の種類によらず、0.03mg/L以下とカドミウムの処理が十分であった。また、処理後の水溶液の透過率は89%、90%であり、カドミウムの除去速度が十分に大きいものであった。
比較例36〜38.
添加する薬剤を表17に示す薬剤に変更し、水溶液のpHを微量の塩酸及び水酸化ナトリウムを用いて常にpH9となるよう調整する以外、実施例60と同様にして、処理後の水溶液の透過率、及びカドミウム濃度を測定した。これらの結果を表17に併せて示す。
比較例39〜44.
添加する薬剤を表17に示す薬剤に変更する以外、実施例60と同様にして、処理後の水溶液の透過率、及びカドミウム濃度を測定した。これらの結果を表17に併せて示す。
Figure 2017154130
比較例36〜38は、鉄イオン、又はアルミニウムイオンを添加してアルカリ性にし、カドミウムイオンを鉄イオン、又はアルミニウムイオンと共に水酸化物として沈殿させる従来の処理方法の例である。処理後の水溶液の透過率は90%以上であるが、カドミウム濃度は4mg/L以上であった。すなわち、排水基準である0.03mg/Lを超過しており、カドミウムの処理が不十分であった。
比較例39は、ポリアミンを添加せずに、ジチオカルバミン酸の塩Aのみを320mg/L添加した例である。処理後の水溶液のカドミウム濃度は0.10mg/Lであり、排水基準である0.03mg/Lを超過しており、カドミウムの処理が不十分であった。また、処理後の水溶液の透過率は68%であり、ポリアミンを添加した実施例61〜75に比べ、カドミウムの除去速度が不十分であった。
比較例40〜41は、ジチオカルバミン酸の塩Aを添加せずに、PEI(1800)のみを添加し、次に無機凝集剤を添加してpH7で処理した例である。処理後の水溶液の透過率は、80%以上であるが、処理後の水溶液のカドミウム濃度は2.9mg/Lであった。すなわち、排水基準である0.03mg/Lを超過しており、カドミウムの処理が不十分であった。
比較例42は、本発明の範囲外である重量平均分子量146のポリアミンと、ジチオカルバミン酸の塩Aとを併用した例である。処理後の水溶液のカドミウム濃度は0.10mg/Lであり、ポリアミンを加えなかった比較例39に比べ、カドミウムの処理量、及び透過率(すなわち、カドミウムの除去速度)に改善効果は見られなかった。
比較例43は、ジチオカルバミン酸の塩Aと、本発明の範囲を下回る量のポリアミンを添加した例である。処理後の水溶液のカドミウム濃度は、排水基準である0.03mg/Lを超過しており、カドミウムの処理が不十分であった。また、処理後の水溶液の透過率は68%であり、本発明の範囲内の量でポリアミンを添加した実施例61〜75に比べ、カドミウムの除去速度が不十分であった。
比較例44は、ジチオカルバミン酸の塩Aと、本発明の範囲を上回る量のポリアミンを添加した例である。処理後の水溶液のカドミウム濃度は、排水基準である0.03mg/Lを超過しており、カドミウムの処理が不十分であった。また、処理後の水溶液の透過率は45%であり、本発明の範囲内の量でポリアミンを添加した実施例61〜75に比べ、固形物の沈降性が大幅に悪化した。
比較例43及び比較例44から、ジチオカルバミン酸の塩と併用するポリアミンの量には、カドミウムを処理できる好適な範囲が存在することが分かる。
実施例75.
500mLビーカーにジャーテスター(Jar Tester)を設置し、カドミウムイオン10mg/LとEDTA260mg/Lを含む水溶液を500mL添加した。150rpmで攪拌しながら、ジチオカルバミン酸の塩Aを320mg/L、ポリアミンとしてPEI(1800)を10mg/L加え、150rpmで10分間攪拌した。次いで、38重量%塩化第二鉄水溶液を800mg/L加え、150rpmで10分間攪拌した。次いで、高分子凝集剤として0.1重量%OA−23水溶液を2000mg/L加え、50rpmで5分間攪拌した。水溶液のpHは、微量の塩酸及び水酸化ナトリウムを用いて、常にpH7となるよう調整した。攪拌終了後、処理後の水溶液を500mLメスシリンダーに移液し、10分間静置後、上澄み100mLを分取して処理後の水溶液の透過率を測定した。また、攪拌終了後、10分間静置した処理後の水溶液を、アドバンテック社製5Aのろ紙でろ別し、カドミウム濃度を測定した。結果を表18に示す。
実施例76〜77.
添加する薬剤を表18に示す薬剤に変更する以外、実施例75と同様にして、処理後の水溶液の透過率、及びカドミウム濃度を測定した。これらの結果を表18に併せて示す。
比較例45〜47.
添加する薬剤を表18に示す薬剤に変更し、水溶液のpHを微量の塩酸及び水酸化ナトリウムを用いて常にpH9となるよう調整する以外、実施例75と同様にして、処理後の水溶液の透過率、及びカドミウム濃度を測定した。これらの結果を表18に併せて示す。
Figure 2017154130
実施例75は、実施例63にさらに高分子凝集剤(OA−23)を添加した例である。処理後の水溶液のカドミウム濃度は、高分子凝集剤を添加しない場合と同値であったが、透過率は90%に向上した。
実施例76は、実施例75のジチオカルバミン酸の塩A及びPEI(1800)の添加量を減らした例である。処理後の水溶液のカドミウム濃度、透過率は実施例75と同値であった。
実施例77は、実施例73にさらに高分子凝集剤を添加した例である。処理後の水溶液のカドミウム濃度は、高分子凝集剤を添加しない場合と同値であったが、透過率は93%に向上した。
比較例45〜47は、比較例36〜38にさらに高分子凝集剤を添加した例である。処理後の水溶液のカドミウム濃度は、高分子凝集剤を添加しない場合と同値で4mg/L以上であった。すなわち、排水基準である0.03mg/Lを超過しており、カドミウムの処理が不十分であった。
実施例78.
500mLビーカーにジャーテスター(Jar Tester)を設置し、石炭火力発電所の脱硫排水を500mL添加した。次いで、150rpmで攪拌しながら、ジチオカルバミン酸の塩Aを9.7mg/L、ポリアミンとしてPEI(1万)を0.3mg/L加え、150rpmで10分間攪拌した。次いで30重量%ポリ塩化アルミニウム水溶液を1000mg/L加え、150rpmで5分間攪拌した。次いで、高分子凝集剤として0.1重量%OA−23水溶液を2000mg/L加え、50rpmで5分間攪拌した。水溶液のpHは、微量の塩酸及び水酸化ナトリウムを用いて、常にpH7となるように調整した。攪拌終了後、10分間静置し、アドバンテック社製5Aのろ紙で水溶液をろ別し、処理後の水溶液の重金属濃度を測定した。結果を表19に示す。
実施例79.
石炭火力発電所の脱硫排水を表19に示す脱硫排水に変更する以外、実施例78と同様にして、処理後の水溶液の重金属濃度を測定した。結果を表19に併せて示す。
Figure 2017154130
実施例78、実施例79は、石炭火力発電所の脱硫排水中に本発明の範囲で薬剤を添加して処理した例である。処理後の水溶液の亜鉛濃度は0.1mg/L未満、かつカドミウム濃度は0.03mg/L未満であり、さらに他の重金属類も排水基準以下に処理できた。すなわち、本発明の浄化剤は重金属を含有する実排水の浄化に有効であることを確認することができた。
なお、各重金属の排水基準は、鉛<0.1mg/L、水銀<0.005mg/Lである。

Claims (12)

  1. ジチオカルバミン酸の塩100重量部に対し、重量平均分子量300以上のポリアミンを2〜50重量部含む重金属含有水溶液用の浄化剤。
  2. ジチオカルバミン酸の塩が、1級アミノ基及び2級アミノ基からなる群より選ばれるアミノ基を少なくとも1つ有するアミン化合物と、二硫化炭素と、アルカリ金属水酸化物との反応生成物であることを特徴とする請求項1に記載の浄化剤。
  3. ジチオカルバミン酸の塩が、1級アミノ基及び2級アミノ基からなる群より選ばれるアミノ基を2つ以上有するアミン化合物と、二硫化炭素と、アルカリ金属水酸化物との反応生成物であることを特徴とする請求項1に記載の浄化剤。
  4. ジチオカルバミン酸の塩が、ピペラジン又はテトラエチレンペンタミンと、二硫化炭素と、アルカリ金属水酸化物との反応生成物であることを特徴とする請求項1に記載の浄化剤。
  5. 重量平均分子量300以上のポリアミンが、重量平均分子量300以上のポリエチレンイミンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の浄化剤。
  6. 重量平均分子量300以上のポリアミンが、重量平均分子量が1800〜200万のポリエチレンイミンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の浄化剤。
  7. 亜鉛及びカドミウムからなる群より選ばれる少なくとも一種の重金属を含む重金属含有水溶液に、請求項1〜6のいずれかに記載の重金属含有水溶液用の浄化剤を添加した後、生成した固形物を除去することを特徴とする亜鉛含有水溶液の浄化方法。
  8. 重金属含有水溶液が、さらに亜鉛又はカドミウムと錯生成能力を持つ化合物を含むことを特徴とする請求項7に記載の浄化方法。
  9. 亜鉛又はカドミウムと錯生成能力を持つ化合物が、カルボキシル基及びアミノ基からなる群より選ばれる官能基を分子内に有する化合物であることを特徴とする請求項8に記載の浄化方法。
  10. 固形物を除去する前に、無機凝集剤を添加することを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の浄化方法。
  11. 固形物を除去する前に、無機凝集剤及び高分子凝集剤を添加することを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の浄化方法。
  12. 無機凝集剤が、鉄化合物及びアルミニウム化合物からなる群より選択されることを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の浄化方法。
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