JP2017149302A - 車両用空気吹き出し装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】空調風の吹き出し方向を2方向に容易に設定することのできる車両用空気吹き出し装置を提供する。
【解決手段】車両用空気吹き出し装置10は、通風路Xを囲むケーシング11と、通風路X内に配置される複数のフラップ12a〜12cとを備える。ケーシング11のコアンダ壁11c側に設けられるフラップ12b,12cは、吹き出しモードがデフロストモードとは異なる別モードに設定されている場合、空調風をコアンダ壁11cに導く。ケーシング11の前側壁11b側に設けられるフラップ12aは、吹き出しモードが別モードに設定されている場合、空調風を前側壁11bに導く。コアンダ壁11cには、フラップ12b,12cを通過する空調風をコアンダ効果により沿わせて曲げるコアンダ面11eが形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両用空気吹き出し装置に関する。
特許文献1には、車両用空調装置により生成される空調風を車室内に導く車両用空気吹き出し装置が開示されている。空調風は、車室内を空調するための空気風である。この車両用空気吹き出し装置は、通風路を内部に有するケーシングと、通風路に配置されるフラップとを備えている。通風路は、インストルメントパネルの上面に形成された吹出口を介して空調風を車室内に導く通路である。通風路は、車両の上下方向に延びるように形成されている。吹出口は、インストルメントパネルの上面のフロントガラス側に設けられている。通風路におけるフラップが配置される通風部分は、フラップにより、車両後方側に位置する後方側通風部分と、車両前方側に位置する前方側通風部分とに区画されている。後方側通風部分の壁面は、ケーシングに形成された湾曲面を介してインストルメントパネルの上面に滑らかに繋がっている。フラップは、車両前後方向にスライド移動可能となっている。
特許文献1に記載の車両用空気吹き出し装置では、フラップを車両前後方向に移動させることにより、デフロストモードと、フェイスモードとを切り替え可能となっている。デフロストモードは、空調風をフロントガラス2に吹き出すモードである。フェイスモードは、車両乗員の顔に向けて空調風を吹き出すモードである。
具体的には、特許文献1に記載の車両用空気吹き出し装置は、車両用空調装置の吹き出しモードがデフロストモードに設定されている場合、フラップを車両前方に移動させることにより、前方側通風部分の流路断面積を後方側通風部分の流路断面積よりも小さくする。これにより、前方側通風部分の気流の流速が後方側通風部分の気流の流速よりも速くなるため、高速の気流が前方側通風部分に沿って上向きに流れる。その結果、空調風をフロントガラスに向かって吹き出すことができる。
また、特許文献1に記載の車両用空気吹き出し装置は、車両用空調装置の吹き出しモードがフェイスモードに設定されている場合、フラップを車両後方側に移動させることにより、後方側通風部分の流路断面積を前方側通風部分の流路断面積よりも小さくする。これにより、後方側通風部分の気流の流速が前方側通風部分の気流の流速よりも速くなるため、高速の気流が後方側通風部分を流れる。この高速の気流は、コアンダ効果により湾曲面に沿って流れることで、車両後方側に曲げられる。その結果、車両乗員の顔に向けて空調風を吹き出すことができる。
特開2014−210564号公報
ところで、車両用空気吹き出し装置では、吹き出しモードがフェイスモードに設定されている際にフロントガラスに向けて少量の空調風を吹き出す、いわゆるデフ漏らしを行いたいという要望がある。この点、特許文献1に記載の車両用空気吹き出し装置では、フラップのスライド移動によりフェイスモードに設定された場合、フラップを通過した空調風はコアンダ効果により車両後方側に曲げられてしまう。そのため、フェイスモード時にデフ漏らしを実現することが難しいという実情がある。
なお、このような課題は、フェイスモードに限らず、空調風の吹き出し方向が2方向に設定された吹き出しモードを有する車両用空気吹き出し装置に共通する課題である。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、空調風の吹き出し方向を2方向に容易に設定することのできる車両用空気吹き出し装置を提供することにある。
上記課題を解決する車両用空気吹き出し装置(10)は、車両用空調装置(20)から吹き出される空調風を吹出口(11a)を介して車室内に導く通風路(X)を囲むケーシング(11)と、通風路内に配置される複数のフラップ(12a,12b,12c)と、を備える。空調風の吹き出しモードには、空調風を吹出口を介してフロントガラス(2)に吹き出すデフロストモードと、デフロストモードとは異なる態様で空調風を吹き出す別モードとが含まれる。複数のフラップのうち、ケーシングの一側壁(11c)側に設けられる第1フラップ(12b,12c)は、吹き出しモードが別モードに設定されている場合、空調風を一側壁に導く。複数のフラップのうち、ケーシングの一側壁とは反対の他側壁(11b)側に設けられる第2フラップ(12a)は、吹き出しモードが別モードに設定されている場合、空調風を他側壁に導く。一側壁には、第1フラップを通過する空調風をコアンダ効果により沿わせて曲げるコアンダ面(11e)が形成されている。
この構成によれば、第1フラップを通過した空調風はケーシングの一側壁のコアンダ面に沿って流れる。また、第2フラップを通過した空調風はケーシングの他側壁に沿って流れる。よって、空調風の吹き出し方向を、コアンダ面に沿った方向と、ケーシングの他側壁に沿った方向の2方向に容易に設定することができる。
なお、上記手段、及び特許請求の範囲に記載の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
本発明によれば、空調風の吹き出し方向を2方向に容易に設定することができる。
実施形態の車両用空気吹き出し装置の断面構造を車両用空調装置の断面構造と共に示す断面図である。 実施形態の車両用空調装置の構造を模式的に示す模式図である。 実施形態の車両用空気吹き出し装置における第1フェイスモード時のフラップ周辺の拡大断面構造を示す断面図である。 実施形態の車両用空気吹き出し装置の電気的な構成を示すブロック図である。 実施形態の車両用空気吹き出し装置におけるデフロストモード時のフラップ周辺の拡大断面構造を示す断面図である。 実施形態の車両用空気吹き出し装置における第2フェイスモード時のフラップ周辺の拡大断面構造を示す断面図である。 他の実施形態の車両用空気吹き出し装置における第1フェイスモード時のフラップ周辺の拡大断面構造を示す断面図である。 他の実施形態の車両用空気吹き出し装置におけるデフロストモード時のフラップ周辺の拡大断面構造を示す断面図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
図1に示されるように、車両用空気吹き出し装置10は、車両に搭載され、車両用空調装置20の空調ケース21から吹き出される空調風を吹出口11aを介して車室内に導く装置である。吹出口11aは、インストルメントパネル1の上面1aにおいて車両上方に向けて開口している。なお、本実施形態に係る車両用空気吹き出し装置10と同様の構成のものは、一般に「ハイブリッドデフ装置」とも呼ばれる。
車両用空調装置20は、車室内の前席の前方に配置されたインストルメントパネル1の内部に配置されている。図2に示されるように、車両用空調装置20は、外殻を構成する空調ケース21を有している。この空調ケース21は、空調対象空間である車室内へ空気を導く空気通路を構成している。空調ケース21の空気流れ最上流部には、車室内空気(内気)を吸入する内気吸入口22と、車室外空気(外気)を吸入する外気吸入口23とが形成されると共に、各吸入口22、23を選択的に開閉する吸入口開閉ドア24が設けられている。これら内気吸入口22、外気吸入口23、及び吸入口開閉ドア24は、空調ケース21内への吸入空気を内気及び外気に切り替える内外気切替手段を構成している。なお、吸入口開閉ドア24は、図示しない車両用空調装置20の制御装置から出力される制御信号により、その作動が制御される。吸入口開閉ドア24の空気流れ下流側には、車室内へ空気を送風する送風手段としての送風機25が配置されている。
送風機25の空気流れ下流側には、送風機25により送風された空調風を冷却する蒸発器26が配置されている。蒸発器26は、その内部を流通する冷媒と空調風とを熱交換させる熱交換器であり、図示しない圧縮機、凝縮器、膨張弁等と共に蒸気圧縮式の冷凍サイクルを構成するものである。
蒸発器26の空気流れ下流側には、蒸発器26にて冷却された空気を加熱するヒータコア27が配置されている。本実施形態のヒータコア27は、車両エンジンの冷却水を熱源として空気を加熱する熱交換器である。また、蒸発器26の空気流れ下流側には、蒸発器26通過後の空気を、ヒータコア27を迂回して流す冷風バイパス通路28が形成されている。
ここで、ヒータコア27及び冷風バイパス通路28の空気流れ下流側にて混合される空調風の温度は、ヒータコア27を通過する空調風及び冷風バイパス通路28を通過する空調風の風量割合によって変化する。
このため、蒸発器26の空気流れ下流側であって、ヒータコア27及び冷風バイパス通路28の入口側には、エアミックスドア29が配置されている。このエアミックスドア29は、ヒータコア27及び冷風バイパス通路28へ流入する冷風の風量割合を連続的に変化させるもので、蒸発器26及びヒータコア27と共に温度調整手段として機能する。エアミックスドア29は、車両用空調装置20の制御装置から出力される制御信号によってその作動が制御される。
空調ケース21の空気流れ最下流部には、デフロスタ/フェイス開口部30及びフット開口部31が設けられている。デフロスタ/フェイス開口部30は、車両用空気吹き出し装置10を介して、インストルメントパネル1の上面1aに設けられた吹出口11aに連通している。フット開口部31は、フットダクト32を介して、フット吹出口33に連通している。
吹出口11aは、デフロストモード、第1フェイスモード、及び第2フェイスモードの3つの空調風の吹き出しモードにおいてケーシング11から導かれた空調風を吹き出す吹出口である。ここで、デフロストモードは、空調風を吹出口11aを介してフロントガラス2に吹き出し、フロントガラス2の曇りを晴らす吹き出しモードである。第1フェイスモードは、空調風を車両の前席乗員の上半身に向けて吹き出すとともに、その空調風の風量よりも少ない風量の空調風をフロントガラス2に向けて吹き出す吹き出しモードである。すなわち、第1フェイスモードは、デフ漏らし機能を有するフェイスモードである。第2フェイスモードは、空調風を車両の前席乗員の上半身のみに向けて吹き出す吹き出しモードである。すなわち、第2フェイスモードは、デフ漏らし機能の無いフェイスモードである。
吹出口11aは、車幅方向に細長く延びた形状であり、運転席の正面及び助手席の正面にわたって配置されている。なお、吹出口11aの車幅方向長さ及び上面1aにおける配置場所は任意に変更可能である。
そして、上記各開口部30、31の空気流れ上流側には、デフロスタ/フェイス開口部30を開閉するデフロスタ/フェイスドア34と、フット開口部31を開閉するフットドア35とが配置されている。デフロスタ/フェイスドア34及びフットドア35は、車室内への空気の吹出状態を切り替える吹出モードドアである。
図1に示されるように、車両用空気吹き出し装置10は、インストルメントパネル1内に配置され、デフロスタ/フェイス開口部30と連通することで、デフロスタ/フェイス開口部30から吹き出された空調風を車室内に導くようになっている。
次に、車両用空気吹き出し装置10の構成について説明する。図1に示されるように、車両用空気吹き出し装置10は、ケーシング11と、フラップ12a〜12cと、ルーバ13と、駆動機構14とを有している。以下では、上、下、右、左、前、後と単に記載するものは、車両を基準とした上、下、右、左、前、後をいう。
ケーシング11は、車両上下方向に延びる無底四角筒状のダクトである。詳しくは、ケーシング11は、前方側に位置する前側壁11b、車両後方側に位置するコアンダ壁11c、車両右方向に位置する右側壁11d、及び図示しない車両左方向に位置する左側壁を有している。本実施形態では、コアンダ壁11cが一側壁に相当する。また、前側壁11bが、コアンダ壁11cとは反対の他側壁に相当する。ケーシング11により囲まれる空間は、デフロスタ/フェイス開口部30から吹き出された空調風を吹出口11aを介して車室内に導く通風路Xを構成している。
図3に示されるように、通風路Xには、車両上下方向に平行な方向Sに空調風が流れている。以下、方向Sを「空調風の流れ方向」と称する。通風路Xには、フラップ12a〜12c、ルーバ13等が配置されている。
コアンダ壁11cは、上方に延びるにつれて緩やかに車両後方側に曲がるコアンダ面11eを通風路X側に形成する壁である。ケーシング11の下方端は、上述のデフロスタ/フェイス開口部30と接続され、上方端は吹出口11aとなっている。
フラップ12a、フラップ12b、及びフラップ12cは、この順で車両前方から車両後方に向けて所定の間隔を有して並べて配置されている。各フラップ12a〜12cは、羽形状の部材である。駆動機構14が、この各フラップ12a〜12cを駆動して各フラップ12a〜12cの傾斜角度(姿勢の一例に相当する)を変化させることで、吹き出しモードを切り替えることができる。なお、傾斜角度は、図中に示されるように、各フラップ12a〜12cが通風路X内の空調風の流れ方向Sに対してなす傾斜角度θ1〜θ3である。
各フラップ12a〜12cは、2枚の板部材を有している。フラップ12a〜12cの各板部材は、フラップシャフト15a〜15cにそれぞれ固定され、フラップシャフト15a〜15cを中心として互いに対称的に延びている。フラップ12a〜12cの各板部材は、ケーシング11の内部の通風路Xにおいて、フラップシャフト15a〜15cの長手方向の殆どの部分から、フラップシャフト15a〜15cの回転中心から離れるように、延びている。このように構成された各フラップ12a〜12cは、フラップシャフト15a〜15cと同軸かつ一体的に左右方向を軸として回転する。本実施形態では、フラップ12b,12cが、ケーシング11のコアンダ壁11c側に設けられる第1フラップに相当する。また、フラップ12aが、ケーシング11の前側壁11b側に設けられる第2フラップに相当する。
フラップシャフト15a〜15cは、ケーシング11を左右方向に真っ直ぐ貫通する位置に配置され、一端がケーシング11の右側壁11dに軸支され、他端がケーシング11の図示しない左側壁に軸支されている。フラップシャフト15a〜15cは、駆動機構14から伝達される動力に基づき回転する。フラップシャフト15a〜15cの回転に基づいてフラップ12a〜12cがそれぞれ回転する。
ルーバ13は、通風路Xにおいて吹出口11aの長手方向に、すなわち車両左右方向に一連に並んで複数配置され、吹出口11aの長手方向における空調風の送風量分布を調整するために駆動機構14によって駆動される。
ルーバ13は、2枚の平板部材を有し、それら板部材の各々は、複数のルーバ13にそれぞれ対応するルーバシャフト16に固定され、ルーバシャフト16を中心として互いに対称的に延びている。これら2枚の板部材は、ケーシング11の内部の通風路Xにおいて、ルーバシャフト16の長手方向の殆どの部分から、ルーバシャフト16の回転中心から離れるように、延びている。このように構成された各ルーバ13は、ルーバシャフト16と同軸かつ一体的に前後方向を軸として回転する。
ルーバシャフト16は、前後方向に真っ直ぐ延びる棒形状の部材である。また、ルーバシャフト16は、その前端側がケーシング11の前側壁11bを貫通して前側壁11bに軸支されると共に、その後端側がコアンダ壁11cに軸支される。そして、ルーバシャフト16は、フラップシャフト15a〜15c及びフラップ12a〜12cよりも下方に位置する。ルーバシャフト16は、駆動機構14から伝達される動力に基づき回転する。
次に、フラップ12a〜12cを回転させるための構成について説明する。以下では、便宜上、ルーバ13を回転させるための構成についてはその説明を割愛する。
図4に示されるように、駆動機構14は、リンク機構14aと、モータ14bとを備えている。リンク機構14aは、フラップシャフト15a〜15cにそれぞれ接続されている。リンク機構14aは、モータ14bから伝達される動力をフラップシャフト15a〜15cに伝達することにより、フラップシャフト15a〜15cを個別に回転させる。これにより、フラップ12a〜12cのそれぞれの姿勢が個別に変化する。
車両用空気吹き出し装置10は、操作部41と、制御装置40とを備えている。
操作部41は、車両用空気吹き出し装置10の吹き出しモードを設定する際に車両の乗員により操作される部分である。操作部41としては、例えば車両のインストルメントパネル1に設けられた専用の操作部や、カーナビゲーション装置のタッチパネル等を用いることができる。操作部41の操作情報は、制御装置40に送信される。
制御装置40は、CPUやメモリ等を有するマイクロコンピュータを中心に構成されている。制御装置40は、操作部41から送信される操作情報に基づいて、乗員により設定された吹き出しモードの情報を取得する。制御装置40は、取得した吹き出しモードの情報に基づいてモータ14bを駆動させることにより、フラップ12a〜12cのそれぞれの姿勢が吹き出しモードに応じた姿勢となるように、フラップシャフト15a〜15cを回転させる。
次に、車両用空気吹き出し装置10の動作例について説明する。
制御装置40は、操作部41から送信される操作情報に基づいて、吹き出しモードがデフロストモード、第1フェイスモード、及び第2フェイスモードのいずれに設定されているかの情報を取得する。制御装置40は、取得した吹き出しモードの情報に応じてルーバシャフト16を回転させ、ルーバ13の傾斜角度を調整する。これにより、吹出口11aから車室内に導かれる空調風の車両左右方向の広がりが調整される。
また、制御装置40は、吹き出しモードがデフロストモードに設定されている場合、図5に示されるようにフラップ12a〜12cを通風路X内の空調風の流れ方向Sに平行な姿勢に設定する。
このようなデフロストモード時には、空調ケース21のデフロスタ/フェイス開口部30から車両用空気吹き出し装置10の通風路Xに入った空調風はルーバ13を通過してフラップ12a〜12cへと導かれ、フラップ12a〜12cの横を通過する。デフロストモード時には、第1フェイスモード時及び第2フェイスモード時と比較して、フラップ12cとケーシング11のコアンダ壁11cとの間に形成される後方側通風部分X1の流路断面積が広くなる。したがって、後方側通風部分X1に高速の気流が十分形成されず、前側壁11bに沿って上向きに気流が流れる。この結果、車両用空調装置20で温度調整された空調風は、吹出口11aからフロントガラス2に向かって吹き出される。これにより、フロントガラス2の曇りを解消することができる。
また、制御装置40は、吹き出しモードが第1フェイスモードに設定されている場合、図3に示されるようにフラップ12a〜12cのそれぞれの姿勢を設定する。すなわち、フラップ12aは、空調風が前側壁11bに導かれるように通風路X内の空調風の流れ方向Sに対して傾斜した姿勢に設定される。また、フラップ12b,12cは、空調風がコアンダ壁11cに導かれるように通風路X内の空調風の流れ方向Sに対して傾斜した姿勢に設定される。
このような第1フェイスモード時には、デフロストモード時と比べて、後方側通風部分X1の流路断面積が狭くなる。したがって、後方側通風部分X1を流れる気流の流速をデフロストモードよりも速くさせることができる。これにより、後方側通風部分X1に高速の気流が形成される。高速の気流となった空調風は、コアンダ効果によってコアンダ面11e及びインストルメントパネル1の上面1aに沿って流れることで、車両後方側に曲げられる。この結果、車両用空調装置20で温度調整された空調風(例えば冷風)は、吹出口11aから乗員の上半身に向かって吹き出される。
また、第1フェイスモード時には、フラップ12aとケーシング11の前側壁11bとの間に形成される前方側通風部分X2にも気流が形成される。この気流の風量は、コアンダ面11eに沿って流れる気流の風量よりも少量となる。この気流からなる空調風は、前側壁11bに沿って車両上方へと流れ、吹出口11aからフロントガラス2に向かって吹き出される。これにより、空調風の大部分を乗員の上半身に向かって吹き出しつつ、少量の空調風をフロントガラス2に向かって吹き出す、いわゆるデフ漏らしを実現することができる。デフ漏らしにより、乗員の快適性を確保しつつ、フロントガラス2の曇りを解消することが可能となる。
さらに、制御装置40は、吹き出しモードが第2フェイスモードに設定されている場合、図6に示されるようにフラップ12a〜12cのそれぞれの姿勢を設定する。すなわち、フラップ12a〜12cは、空調風がコアンダ壁11cに導かれるように通風路X内の空調風の流れ方向Sに対して傾斜した姿勢に設定される。
このような第2フェイスモード時には、第1フェイスモード時と同様に、後方側通風部分X1に高速の気流が形成される。この高速の気流に導かれて、フラップ12a〜12cを通過した気流がインストルメントパネル1の上面1aに沿って流れることで、車両後方側に曲げられる。この結果、車両用空調装置20で温度調整された空調風(例えば冷風)は、吹出口11aからコアンダ面11e及びインストルメントパネル1の上面1aに沿って流れ、乗員の上半身に向かって吹き出される。
以上説明した本実施形態の車両用空気吹き出し装置10によれば、以下の(1)〜(5)に示される作用及び効果を得ることができる。
(1)空調風の吹き出しモードが第1フェイスモードに設定されている場合、フラップ12aは、空調風が前側壁11bに導かれるように通風路X内の空調風の流れ方向Sに対して傾斜した姿勢となる。また、フラップ12b,12cは、空調風がコアンダ壁11cに導かれるように通風路X内の空調風の流れ方向Sに対して傾斜した姿勢となる。これにより、空調風の吹き出し方向を2方向に容易に設定することができる。
(2)フラップ12a〜12cは、モータ14bからリンク機構14aを介して伝達される動力に基づいてフラップシャフト15a〜15cを中心に回転することにより、通風路X内の空調風の流れ方向に対する傾斜角度θ1〜θ3を変更可能である。これにより、吹き出しモードに応じて、ケーシング11の前側壁11b及びコアンダ壁11cに導かれる空調風の風量を調整することが可能となる。
(3)第1フェイスモード時にコアンダ壁11cに空調風を導くフラップを第1フラップとし、前側壁11bに空調風を導くフラップを第2フラップとすると、フラップ12b,12cは第1フラップに属し、フラップ12aは第2フラップに属することになる。よって、第1フラップの数は第2フラップの数よりも多くなる。これにより、第1フェイスモード時に前側壁11bに導かれる空調風の風量を、コアンダ壁11cに導かれる空調風の風量よりも少なくすることができるため、デフ漏らしを容易に実現することができる。
(4)空調風の吹き出しモードがデフロストモードに設定されている場合、フラップ12a〜12cは、通風路X内の空調風の流れ方向Sに平行な姿勢となる。これにより、空調風を吹出口11aを介してフロントガラス2に吹き出し、フロントガラス2の曇りを晴らすデフロストモードを容易に実現することができる。
(5)空調風の吹き出しモードが第2フェイスモードに設定されている場合、フラップ12a〜12cは、空調風がコアンダ壁11cに導かれるように通風路X内の空調風の流れ方向に対して傾斜した姿勢となる。これにより、空調風を車両の前席乗員の上半身のみに向けて吹き出す第2フェイスモードを容易に実現することができる。
なお、上記実施形態は、以下の形態にて実施することもできる。
・フラップ12a〜12cのうちの少なくとも1つを固定してもよい。例えば図7に示されるように、フラップ12aを、空調風が前側壁11bに導かれるように通風路X内の空調風の流れ方向Sに対して傾斜した姿勢で固定してもよい。このような構成によれば、フラップ12b,12cを、空調風がコアンダ壁11cに導かれるように通風路X内の空調風の流れ方向Sに対して傾斜した姿勢に設定すれば、第1フェイスモードを実現することができる。また、図8に示されるように、フラップ12b,12cを、通風路X内の空調風の流れ方向Sに平行な姿勢に設定すれば、デフロストモードを実現することができる。すなわち、デフロストモードと第1フェイスモードとの間で切り替え可能な車両用空気吹き出し装置10を実現することができる。この構成の場合、フラップ12aを動作させるための機構が不要となるため、車両用空気吹き出し装置10の部品点数を削減することができる。
・フラップの数は、複数であれば、適宜変更可能である。例えばフラップの数を2個にする場合には、上記実施形態のフラップ12aとフラップ12cとを用いればよい。また、フラップの数を4個以上にする場合には、フラップ12b,12cと同様に動作するフラップの数を増やせばよい。あるいは、フラップ12aと同様に動作するフラップを増やしてもよい。
・吹き出しモードが第1フェイスモードに設定されている場合、フラップ12aとフラップ12cとの間に配置されるフラップ12bの傾斜角度θ2を、フラップ12a及びフラップ12cのそれぞれの傾斜角度θ1,θ3とは異なる傾斜角度に設定してもよい。すなわち、吹き出しモードが第1フェイスモードに設定されている場合、フラップ12bの姿勢を、フラップ12a及びフラップ12cと異なる姿勢に設定してもよい。この場合、フラップ12cが第1フラップに相当し、フラップ12aが第2フラップに相当する。また、フラップ12bが、フラップ12a及びフラップ12cと異なる態様で動作する第3フラップに相当する。このような構成によれば、吹き出しモードに応じてフラップ12bの姿勢を適宜調整することにより、コアンダ面11eに導かれる空調風及び前側壁11bに導かれる空調風のそれぞれの風量や風向を調整することができる。すなわち、前席乗員の上半身に向かって吹き出される空調風、及びフロントガラス2に向かって吹き出される空調風のそれぞれの風量や風向を調整することができる。
・フラップ12a〜12cの形状や駆動方式は適宜変更可能である。例えばフラップ12a〜12cは、回転により空調風の吹き出し方向を変更するものに限らず、通風路X内において空調風の流れ方向Sに対して直交する方向にスライド移動することにより、すなわちその位置を変化することにより、空調風の吹き出し方向を変更するものであってもよい。
・車両用空気吹き出し装置10の構造は適宜変更可能である。例えば車両用空気吹き出し装置10は、ルーバ13が設けられていない構造であってもよい。
・デフロストモードとは異なる態様で空調風を吹き出す別モードは、第1フェイスモード及び第2フェイスモードに限らず、任意の吹き出しモードを採用することができる。この種の別モードとしては、例えば前席乗員の上半身から若干ずれた位置に向けて空気を吹き出すモード等がある。
・制御装置40が提供する手段及び/又は機能は、実体的な記憶装置に記憶されたソフトウェア及びそれを実行するコンピュータ、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、あるいはそれらの組み合わせにより提供することができる。例えば制御装置40がハードウェアである電子回路により提供される場合、それは多数の論理回路を含むデジタル回路、またはアナログ回路により提供することができる。
・本発明は上記の具体例に限定されるものではない。すなわち、上記の具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素及びその配置、材料、条件、形状、サイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
X:通風路
2:フロントガラス
10:車両用空気吹き出し装置
11:ケーシング
11a:吹出口
11c:コアンダ壁(一側壁)
11b:前側壁(他側壁)
11e:コアンダ面
12a,12b,12c:フラップ
20:車両用空調装置

Claims (7)

  1. 車両用空調装置(20)から吹き出される空調風を吹出口(11a)を介して車室内に導く通風路(X)を囲むケーシング(11)と、
    前記通風路内に配置される複数のフラップ(12a,12b,12c)と、を備え、
    空調風の吹き出しモードには、空調風を前記吹出口を介してフロントガラス(2)に吹き出すデフロストモードと、前記デフロストモードとは異なる態様で空調風を吹き出す別モードとが含まれ、
    前記複数のフラップのうち、前記ケーシングの一側壁(11c)側に設けられる第1フラップ(12b,12c)は、前記吹き出しモードが前記別モードに設定されている場合、空調風を前記一側壁に導き、
    前記複数のフラップのうち、前記ケーシングの前記一側壁とは反対の他側壁(11b)側に設けられる第2フラップ(12a)は、前記吹き出しモードが前記別モードに設定されている場合、空調風を前記他側壁に導き、
    前記一側壁には、前記第1フラップを通過する空調風をコアンダ効果により沿わせて曲げるコアンダ面(11e)が形成されている
    車両用空気吹き出し装置。
  2. 前記第2フラップは、空調風を前記他側壁に導く状態で固定されている
    請求項1に記載の車両用空気吹き出し装置。
  3. 前記第2フラップは、その位置又は姿勢を変更可能に形成されている
    請求項1に記載の車両用空気吹き出し装置。
  4. 前記第1フラップを構成するフラップの数は、前記第2フラップを構成するフラップの数よりも多い
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用空気吹き出し装置。
  5. 前記複数のフラップには、前記第1フラップ(12c)と前記第2フラップ(12a)との間に配置される第3フラップ(12b)が更に含まれ、
    前記第3フラップは、前記吹き出しモードが前記別モードに設定されている場合、前記第1フラップ及び前記第2フラップとは異なる態様で動作する
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の車両用空気吹き出し装置。
  6. 前記別モードは、前記車両の前席乗員の上半身に向けて空調風を吹き出すとともに、その空調風の風量よりも少ない風量の空調風を前記フロントガラスに向けて吹き出すフェイスモードであり、
    前記吹き出しモードが前記デフロストモードに設定されている場合、前記第1フラップ及び前記第2フラップは、通風路内の空調風の流れ方向に平行な姿勢となり、
    前記吹き出しモードが前記フェイスモードに設定されている場合、前記第1フラップは、空調風が前記一側壁に導かれるように前記通風路内の空調風の流れ方向に対して傾斜した姿勢となるとともに、前記第2フラップは、空調風が前記他側壁に導かれるように前記通風路内の空調風の流れ方向に対して傾斜した姿勢となる
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の車両用空気吹き出し装置。
  7. 前記フェイスモードを第1フェイスモードとするとき、
    前記吹き出しモードには、空調風を前記車両の前席乗員の上半身のみに向けて吹き出す第2フェイスモードが更に含まれ、
    前記吹き出しモードが前記第2フェイスモードに設定されている場合、前記第1フラップ及び前記第2フラップは、空調風が前記一側壁に導かれるように前記通風路内の空調風の流れ方向に対して傾斜した姿勢となる
    請求項6に記載の車両用空気吹き出し装置。
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