JP5092964B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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本発明は、エアミックスドアにて冷風と温風との風量割合を調整して車室内吹出空気温度を調整するエアミックス方式の車両用空調装置に関する。
従来、この種の車両用空調装置では、フェイス吹出口とフット吹出口の両方から空調風を吹き出すバイレベルモード時に、フェイス吹出温度をフット吹出温度よりも低くすることで、乗員の空調フィーリングが良好な頭寒足熱型の上下吹出温度差(車室内温度分布)の実現を図っている。ところが、実際にバイレベルモードとした場合には、冷風と温風とがエアミックス空間で充分に混合されないうちに冷風がフェイス吹出口へ、温風はフット吹出口へと流出し、上下吹出温度差が必要以上に拡大してしまうという問題がある。
このバイレベルモード時の上下吹出温度差を適正化するための手段が、例えば、特許文献1に開示されている。特許文献1では、空調ユニットにおける暖房用熱交換器の空気流れ下流側の内面に空気混合促進部材としてリブを突出させ、温風の流れ方向を強制的に変えることで、冷風と温風との混合性を促進させている。
特開2001−1743号公報
しかしながら、特許文献1のように、空気混合促進部材としてリブを突出させ、温風の流れ方向を強制的に変える場合、リブ自体が通風抵抗となって圧力損失が増大することから、各吹出口から吹き出す空調風の風量が低下する等の問題が発生する。
本発明は、上記点に鑑み、空調ユニット内を流れる空気の通風抵抗の増加を抑制するとともに、冷風と温風との混合性を向上させることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1または2に記載の発明では、車室内へ向かって空気が流れる空気通路を形成する空調ケース(11)と、空調ケース(11)内に配置され、空気を加熱する暖房用熱交換器(13)と、空調ケース(11)内にて暖房用熱交換器(13)を通過して温風が流れる温風通路(18)と、空調ケース(11)内にて暖房用熱交換器(13)をバイパスして冷風が流れる冷風通路(15)と、温風通路(18)を通過する温風と冷風通路(15)を通過する冷風との風量割合を調整するエアミックスドア(16)と、エアミックスドア(16)により温度調整された空気を、乗員の頭部側に吹き出すフェイス開口部(22)、および乗員の足元側に吹き出すフット開口部(23)を含んで構成される吹出開口部とを備える車両用空調装置において、冷風通路(15)および温風通路(18)の空気流れ下流側に冷風通路(15)の冷風と温風通路(18)の温風とを混合するエアミックス空間(19)が形成され、エアミックス空間(19)の空気流れ上流側には、空気通路内の空気流れに縦渦を発生させるための縦渦発生部材(30)が配置され、縦渦発生部材(30)は、一対の稜線部(31a)を持つ三角形状のデルタ翼(31)を複数有して構成され、複数のデルタ翼(31)は、それぞれデルタ翼(31)の底辺部(31c)が空気流れに直交する方向に沿って同軸上に並ぶように配置され、かつ、エアミックスドア(16)を最大冷房位置と最大暖房位置の中間位置に操作したエアミックス状態にて、それぞれ稜線部(31a)が空気流れ方向に向かって傾斜する前傾状態となるように設けられていることを特徴としている。
これによると、エアミックスドア(16)を最大冷房位置と最大暖房位置の中間位置に操作したエアミックス状態にて、縦渦発生部材(30)で空気の流れに縦渦を発生させた後、発生した縦渦をエアミックス空間(19)に発生する冷風と温風の温度境界層(冷風と温風の界面)に衝突させることで、エアミックス空間(19)に発生する冷風と温風の温度境界層を拡大させることができる。つまり、縦渦発生部材(30)で発生させた縦渦により、エアミックス空間(19)における冷風と温風の混合を促進させることができる。これにより、エアミックス空間(19)における冷風と温風の混合性を向上させることができ、フェイス吹出口とフット吹出口から吹き出す空調風の上下吹出温度差の拡大を抑制することができる。
しかも、縦渦発生部材(30)は、従来のリブ等のように空気の流れを強制的に変えるものと異なり、三角形状のデルタ翼(31)によって空気の流れに沿って縦渦を発生させるものである。そのため、縦渦発生部材(30)では、従来の空気混合促進部材よりも空調ケース(11)内部(空調ユニット部(10)内)における空気流れの通風抵抗の増加を抑制することができる。
従って、空調ユニット部(10)内を流れる空気の通風抵抗の増加を抑制するとともに、冷風と温風との混合性を向上させることができる。なお、「縦渦」とは、空気流れに対して並行な方向を渦軸(中心軸)とする螺旋状の渦をいい、エアミックス空間(19)の空気流れ上流側を流れる空気が、デルタ翼(31)の一対の稜線部(31a)を乗り越える際に発生する。
ところで、従来までのエアミックス空間(19)等に空気混合促進部材を配置するような構成では、エアミックス空間(19)に空気混合促進部材を配置する空間等を確保する必要があるため、車両用空調装置における空調ユニット部(10)の体格を小型化することが困難であった。本発明では、縦渦発生部材(30)の複数のデルタ翼(31)で空気の流れに縦渦を発生させた後、エアミックス空間(19)の冷風と温風の温度境界層に衝突させる構成としている。そのため、エアミックス空間(19)等に空気混合促進部材を配置するような構成に比べて、エアミックス空間(19)が狭い場合であっても冷風と温風の混合性を向上させることが可能となる。
さらに、請求項1または3に記載の発明では、複数のデルタ翼(31)は、それぞれデルタ翼(31)の底辺部(31c)が空気流れに直交する方向に延びる回転軸(30a)に連結され、回転軸(30a)を回転させる角度可変機構によって、デルタ翼(31)と空気流れ方向とのなす傾斜角度(θ)が可変可能となっていることを特徴としている。
縦渦発生部材(30)で発生させる縦渦は、デルタ翼(31)と空気流れ方向とのなす傾斜角度(θ)によってその挙動が変化し、エアミックス空間(19)における冷風と温風との混合性が変化する。そのため、角度可変機構によってデルタ翼(31)と空気流れ方向とのなす傾斜角度(θ)を可変させることで、エアミックス空間(19)における冷風と温風との混合性を調整することができる。
さらに、請求項に記載の発明では、請求項1または3に記載の車両用空調装置において、デルタ翼(31)と空気流れ方向とのなす傾斜角度(θ)を周期的に可変させるように角度可変機構を制御する制御手段(40)を備えることを特徴としている。
制御手段(40)により、デルタ翼(31)と空気流れ方向とのなす傾斜角度(θ)を周期的に可変させるように角度可変機構を制御することで、縦渦発生部材30により発生させる縦渦の発生位置を周期的にずらすことができるため、冷風と温風の混合性をより向上させることができる。
さらにまた、請求項に記載の発明のように、請求項に記載の車両用空調装置において、制御手段(40)によって、デルタ翼(31)と空気流れ方向とのなす傾斜角度(θ)を複数のデルタ翼(31)毎に変化させるようにしてもよい。
また、請求項に記載の発明では、デルタ翼(31)をデルタ翼(31)と空気流れ方向とのなす傾斜角度(θ)が10°〜60°の範囲内となるように設けることを特徴としている。
これは、本発明者らが実験を行なった結果、デルタ翼(31)と空気流れ方向とのなす傾斜角度(θ)を10°〜60°の範囲内となるように設けることが、冷風と温風の混合性にとって有効であったことによる。
また、請求項6に記載の発明では、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、デルタ翼(31)を、一対の稜線部(31a)の長さが同じ二等辺三角形状とすること特徴としている。これによれば、各稜線部(31a)を通過する際に発生する一対の縦渦が合体し易くなるため、より強い縦渦に成長させることが期待できる。
ところで、デルタ翼(31)における一対の稜線部(31a)間の頂部(31b)の形状を鋭く尖った形状とすると、空気が流れる際にデルタ翼(31)の頂部(31b)が自励振動し、異音発生に繋がる可能性がある。
そこで、請求項7に記載の発明のように、請求項1ないし6のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、デルタ翼(31)における一対の稜線部(31a)間の頂部(31b)の形状をR形状、若しくは平坦形状にすることで、空気の流れによるデルタ翼31の頂部31bの自励振動を抑制することができるため、異音の発生も抑制することができる。
また、請求項8に記載の発明のように、請求項1ないし7のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、エアミックスドア(16)を平板状の板ドアで形成し、縦渦発生部材(30)を、エアミックスドア(16)の冷風通路(15)側の板面に配置してもよい。
また、請求項9に記載の発明のように、請求項1ないし7のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、縦渦発生部材(30)を、エアミックス空間(19)の空気流れ上流側の冷風通路(15)若しくは温風通路(18)の内壁面に配置してもよい。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図1〜4を用いて詳細に説明する。図1は、車両用空調装置における空調ユニット部10の縦断面図であり、図1の前後上下方向の各矢印は車両搭載状態での方向を示す。車両左右(幅)方向は、図1の紙面垂直方向である。
本実施形態の車両用空調装置の室内ユニットは、大別して図1に示す空調ユニット部10と、この空調ユニット部10に空気を送風する送風機ユニット部(図示せず)との2つの部分に分かれている。
送風機ユニット部は、車室内前部の計器盤(図示せず)内側のうち、中央部から助手席側へオフセットして配置されており、これに対し、空調ユニット部10は車室内前部の計器盤(図示せず)内側のうち、車両左右(幅)方向の略中央部に配置されている。
送風機ユニット部は周知のごとく外気(車室外空気)と内気(車室内空気)を切替導入する内外気切替箱と、この内外気切替箱を通して吸入した空気を送風する遠心式の送風機とを有している。
内外気切替箱は、内気を導入する内気導入口と、外気を導入する外気導入口と、この両導入口を切換開閉する内外気切換ドアと、この内外気切換ドアを駆動する駆動機構などから構成されている。また、送風機は、送風機を収納するスクロールケースの中心部に配置した遠心多翼ファン(シロッコファン)を電動モータで回転駆動する構成となっている。
次に、空調ユニット部10は、1つの共通の空調ケース(ケース)11内に、エバポレータ(冷房用熱交換器)12とヒータコア(暖房用熱交換器)13とを両方とも一体的に内蔵するタイプのものである。空調ケース11は、ポリプロピレンのような、ある程度弾性を有し、強度的にも優れた樹脂の成形品から成り、車両の左右方向への分割面を有する左右2分割のケースから成る。
この左右2分割の空調ケース11は、上記のエバポレータ12、ヒータコア13および後述のドア16、21、24などの機器を収納した後に、金属バネクリップやネジなどの締結手段によって一体に結合される。
空調ケース11の最前部には、図示しないケース壁と、空気流入部14とが形成されている。この空気流入部14には、送風機ユニット部の送風空気が流入する。この空気流入部14は、助手席前方の部位に配置される送風機ユニット部の空気出口部に接続するため、空調ケース11のうち、助手席側の側面に開口している。
空調ケース11内において、空気流入部14の直後の部位には、エバポレータ12が空気通路の全域を横切るように配置されている。このエバポレータ12は周知の如く、冷凍サイクルの低圧冷媒の蒸発潜熱を送風空気から吸収して、送風空気を冷却するものである。
ここで、エバポレータ12は、周知の積層型のものであり、アルミニウムなどの金属薄板を2枚張り合わせて構成した偏平チューブ間にコルゲートフィンを介在させて多数積層配置し、一体的にろう付けしたものである。
そして、エバポレータ12の空気流れ下流側(車両後方側)に、所定の間隔を開けてヒータコア13が隣接配置されている。このヒータコア13は、エバポレータ12を通過した後の冷風を加熱するものであり、その内部に高温のエンジン冷却水(温水)が流れ、この冷却水を熱源として空気を加熱するものである。
ヒータコア13は周知のごとく、アルミニウムなどの金属薄板を溶接などにより断面偏平状に接合して成る偏平チューブ間にコルゲートフィンを介在させ、多数積層配置して一体的にろう付けしたものである。
また、空調ケース11内で、ヒータコア13の車両上方側部位には、このヒータコア13をバイパスして冷風が流れる冷風バイパス通路(冷風通路)15が形成されている。また、空調ケース11内で、ヒータコア13とエバポレータ12との間には、ヒータコア13で加熱される温風と、冷風バイパス通路15を流れてヒータコア13をバイパスする冷風との風量割合を調整する平板状のエアミックスドア16が配置されている。
エアミックスドア16は、車両左右(幅)方向(紙面垂直方向)に延びるように配置されたシャフト部(回転軸)16aと、このシャフト部16aと一体に形成された基板部16bとにより構成されている。そして、シャフト部16aの回転により、基板部16bが車両上下方向に回動可能となっている。
そして、基板部16bの冷風バイパス通路15側の板面には、冷風バイパス通路15内の空気流れ(冷風流れ)に縦渦を発生させる縦渦発生部材30が設けられている。この縦渦発生部材30の詳細については後述する。
エアミックスドア16のシャフト部16aは、空調ケース11に回動自在に支持され、かつ、シャフト部16aの一端部は空調ケース11の外部に突出して図示しないリンク機構に結合され、サーボモータ等のアクチュエータ51(図4参照)により回動操作されるようになっている。
具体的には、図1において、エアミックスドア16が2点鎖線位置Aの位置に操作されると、ヒータコア13の送風空気の入口側を全閉して冷風バイパス通路15を全開する最大冷房位置となり、エバポレータ12を通過した冷風の全風量が冷風バイパス通路15側へ流れる。また、2点鎖線位置Bの位置に操作されると、ヒータコア13の送風空気の入口側を全開して冷風バイパス通路15を全閉する最大暖房位置となり、エバポレータ12を通過した冷風の全風量がヒータコア13を通過して再加熱される。
そして、2点鎖線位置A、Bの間に示す実線位置Cは中間位置であり、エアミックスドア16を任意の中間位置に回転操作されると、ヒータコア13と冷風バイパス通路15を通過する空気の風量割合が調整される。なお、エアミックスドア16は、風量割合の調整によって吹出空気温度を調整する温度調整手段を成している。
空調ケース11内において、ヒータコア13の温風流れ下流側(車両後方側の部位)には、ヒータコア13との間に所定間隔を開けて車両上下方向に延びる温風ガイド壁17が空調ケース11に一体成形されている。この温風ガイド壁17により、ヒータコア13の直後から上方へ向かう温風通路18が形成される。
この温風通路18の温風流れ下流側(上方側)は、ヒータコア13の上方部において冷風バイパス通路15と合流し、冷風と温風との混合を行うエアミックス空間(混合空間)19を形成している。
ここで、温風通路18出口部において下流側エッジ部11bの下流側で空気流の剥離が生じているのを抑制するために、下流側エッジ部11bの角を落としてR形状としている。なお、下流側エッジ部11bの角はR形状に限らず、C面取りとしてもよい。
このように、温風通路18からの温風流れが屈曲しながら冷風流れと合流する時に内側となる下流側エッジ部11bを、鋭いエッジ部から角を落として滑らかなエッジ部とすることで、下流側エッジ部11b下流側での空気流の剥離が抑制され、エアミックス空間19において滑らかな冷温風の混合を図っている。
また、空調ケース11の上面部には、車両前方側の部位にはデフロスタ開口部20が形成されている。このデフロスタ開口部20は、エアミックス空間19から温度制御された空調空気が流入するものであり、デフロスタ開口部20はデフロスタドア21によって開閉される。
デフロスタドア21は、空調ケース11に回動可能に支持されたシャフト部21aと、このシャフト部21aと一体に形成された基板部21bとによって構成される。そしてデフロスタ開口部20は、図示しないデフロスタダクトを介してデフロスタ吹出口に接続され、この吹出口から、車両前面窓ガラスの内面に向けて主に温風を吹き出す。
また、空調ケース11の車両後方側には、フェイス開口部22と入口穴23aとが形成されている。また、入口穴23aの下流側にはフット開口部23が設けられている。ここで、フェイス開口部22は、冷風バイパス通路15側に設けられ、フット開口部23は、温風通路18側に設けられている。そのため、冷風バイパス通路15を流れる冷風がフェイス開口部22に流れ易く、温風通路18を流れる温風がフット開口部23に流れ易くなっている。
そして、フェイス開口部22と入口穴23aとは、フェイス−フット切換ドア24によって開口割合が調節される。このフェイス−フット切換ドア24は、空調ケース11に回動可能に支持されたシャフト部24aと、このシャフト部24aと一体に形成された基板部24bとによって構成されている。
デフロスタドア21とフェイス−フット切換ドア24は、吹出モード切換用の吹出モードドアであり、図示しないリンク機構に連結されて、サーボモータ等のアクチュエータ52(図4参照)により連動操作されるようになっている。フェイス開口部22は、図示しないフェイスダクトを介してインストルメントパネルの中央部上方側に配置されているフェイス吹出口に接続され、この吹出口から車室内の乗員上半身に向けて主に冷風を吹き出す。
またフット開口部23は、図示しないフットダクトを介してフット吹出口に接続され、このフット吹出口から乗員足元に向けて主に温風を吹き出す。尚、上述した各ドア16、21、24は、いずれも各シャフト部16a、21aおよび24aおよび各基板部16b、21bおよび24bを有し、各シャフト部16a、21aおよび24aは長さが略同一である。また各基板部16b、21bおよび24bは、主に樹脂製のドア基板を有し、この基板の表裏面に弾性シール部を構成した構造である。
次に、縦渦発生部材30の詳細について図2〜図4に基づいて説明する。ここで、図2(a)は、エアミックスドア16の斜視図であり、図2(b)はエアミックスドア16のシャフト部16a近傍の拡大断面図である。また、図3は、縦渦発生部材30の正面図であり、図4は、縦渦発生部材30によって縦渦を発生させた場合のエアミックスドア付近の模式図である。
図2に示すように、縦渦発生部材30は、エアミックスドア16の基板部16bの冷風バイパス通路15側の板面において、シャフト部16aの外側端から所定距離L1だけ離れた位置に埋設されている。つまり、縦渦発生部材30は、エアミックス空間19の空気流れ上流側に配置されている。ここで、本実施形態では、縦渦発生部材30で発生させる縦渦をより強い渦に成長させるために、上述の所定距離Lは、例えば5mm以上となるように設定されている。
縦渦発生部材30は、図3に示すように、三角形状の板材からなるデルタ翼31を複数有して構成されている。ここで、本実施形態では、同形状のデルタ翼31を5つ有する構成としている。なお、デルタ翼31の数は5つに限定されるものではなく、適宜変更することができる。
デルタ翼31は、それぞれ一対の稜線部31a(同等な長さの2辺)、一対の稜線部31a間の頂部(一対の稜線部31aが交差する角部)31b、および一対の稜線部31a以外の辺である底辺部31cとからなる。なお、本実施形態のデルタ翼31は、底辺部31cの長さA(例えば、18mm)が、デルタ翼31の高さHと同等となるようにしている。
本実施形態のデルタ翼31は、デルタ翼31の形状を一対の稜線部31aの長さが同じ二等辺三角形状としている。これは、デルタ翼31を二等辺三角形状とすることで、各稜線部31aを通過する際に発生する一対の縦渦が合体し易くなり、より強い縦渦に成長させることが期待できるためである。なお、デルタ翼31の形状は、二等辺三角形状に限定されるものではなく、その他の三角形状としてもよい。
また、デルタ翼31は、それぞれ底辺部31cが同軸上に並ぶように連結されている。そして、底辺部31cが連結された複数のデルタ翼31は、エアミックスドア16の基板部16b上にて、空気流れに直交する方向に沿って配置されている。
また、複数のデルタ翼31は、エアミックスドア16が最大冷房位置と最大暖房位置の中間位置に操作されるエアミックス状態にて、それぞれ稜線部31aが空気流れ方向に向かって傾斜する前傾状態となるように設けられている。つまり、デルタ翼31は、デルタ翼31の板面と空気流れ方向とのなす傾斜角度(迎角)θが鋭角となるように設けられている。
ここで、縦渦発生部材30の近傍においては、冷風がエアミックスドア16の板面に沿って流れるため、デルタ翼31と空気流れ方向とのなす傾斜角度θをデルタ翼31とエアミックスドア16の板面とのなす傾斜角度としてもよい。なお、説明の都合上、以下、デルタ翼31の板面と空気流れ方向とのなす傾斜角度θを縦渦発生部材30の傾斜角度θともいう。
このように、本実施形態の縦渦発生部材30は、二等辺三角形状のデルタ翼31が空気流れ方向となす傾斜角度θが鋭角となるように設けられている。そのため、図4に示すように、縦渦発生部材30により、エバポレータ12で冷却されてエアミックスドア16の基板部16bの冷風バイパス通路15側に沿って流れる冷風に縦渦を発生させることができる。
なお、縦渦は、空気流れ上流側から流れる冷風が1つのデルタ翼31の一対の稜線部31aを乗り越える際に発生する。そのため、本実施形態のように複数のデルタ翼31を有する構成では、縦渦発生部材30の空気流れ下流側に複数の縦渦が発生することとなる。
次に、本実施形態の電気制御部の概要を図5により説明する。空調制御装置(制御手段)40は、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成される。この空調制御装置40は、そのROM内に空調装置制御プログラムを記憶しており、その空調装置制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行う。
空調制御装置40の入力側には空調用センサ群41〜45からセンサ検出信号が入力され、また、車室内前部の計器盤付近に配置される空調操作パネル46に設けられた各種空調操作スイッチから操作信号が入力される。
空調用センサ群としては、具体的には、外気温Tamを検出する外気センサ41、内気温Trを検出する内気センサ42、車室内に入射する日射量Tsを検出する日射センサ43、エバポレータ12の空気吹出部に配置されて吹出空気温度Teを検出する蒸発器温度センサ44、ヒータコア13に流入するエンジン冷却水温度Twを検出する水温センサ45等が設けられる。
また、空調操作パネル46には各種空調操作スイッチとして、吹出モードドア21、24により切り替わる吹出モードをマニュアル設定する吹出モードスイッチ47、冷凍サイクル用の圧縮機の作動指令信号を出すエアコンスイッチ48、空調自動制御状態の指令信号を出すオートスイッチ49、および車室内温度を設定する温度設定手段をなす温度設定スイッチ50等が設けられる。
空調制御装置40の出力側には、エアミックスドア16を回転させるアクチュエータ51や吹出モードドア21、24を回転させるアクチュエータ52等が接続され、これらの機器の作動が空調制御装置40の出力信号により制御される。
次に、上記構成において本実施形態の作動を説明する。図示しない車両エンジンのスタートスイッチ(イグニッションスイッチ)の投入状態においてオートスイッチ49が投入されると空調制御装置40がROMに記憶している空調装置制御プログラムが実行される。
空調装置制御プログラムが実行されると、空調操作パネル46の操作信号やセンサ群41〜45により検出された検出信号が読込まれる。そして、これらの信号に基づいて、車室内吹出空気の目標吹出温度TAOを算出する。
そして、空調制御装置40は目標吹出温度TAOに基づいて、送風機により送風される空気の目標送風量、内外気モード、吹出モード、エアミックスドア16の目標開度、圧縮機の作動等を決定し、決定した制御状態が得られるように各種アクチュエータに制御信号を出力する。そして、再び、操作信号および検出信号の読込み→TAOの算出→新たな制御状態の決定→制御信号の出力といったルーチンを繰り返す。
ここで、吹出モードについて説明すると、例えば、吹出モードスイッチ37が手動操作された場合、操作信号に応じて、フェイスモード、バイレベルモード、フットモード等に切り替えられる。
以下、バイレベルモードにおける車両用空調装置の作動について説明する。バイレベルモードは、フェイス吹出口から乗員の上半身側に向けて空調風を吹出し、同時に、フット吹出口から乗員の足元側に向けて空調風を吹出すモードである。
このバイレベルモードでは、図1に示すように、デフロスタドア21は、デフロスタ開口部20を全閉し、フェイス−フット切替ドア24は、フェイス開口部22およびフット開口部23の双方を同程度に開放する開度位置に回転操作される。なお、バイレベルモードでは、乗員の好みに応じた温度の空調風をフェイス吹出口およびフット吹出口から吹出すために、エアミックスドア16の位置は中間位置Cとなる。
このバイレベルモードでは、送風機ユニット部からの送風空気が空気流入部14より空調ユニット部10内に流入し、エバポレータ12にて冷却されて冷風となる。そして、この冷風がエアミックスドア16により冷風バイパス通路15を流れる風とヒータコア13で加熱される風とに振り分けられる。
そして、ヒータコア13で加熱された温風は温風通路18を上昇した後に、エアミックス空間19へ向かう。エアミックス空間19では、冷風バイパス通路15からの冷風と、温風通路18からの温風とが衝突して混合が成される。
ここで、エアミックスドア16に縦渦発生部材30を設けていない場合における冷風と温風との混合状態について図6に基づいて説明する。図6は、エアミックスドア16に縦渦発生部材30を設けていない場合における冷風バイパス通路15の冷風流れ方向から見たエアミックス空間19内の温度分布を示している。但し、図6の温度分布は、冷風バイパス通路15を流れる冷風と温風通路18を流れる温風との風量割合が、冷風:温風=2:1とした場合の結果である。
なお、図6における縦軸が車両上下方向、横軸が車両左右(幅)方向を示している。また、図6における数字(0.1〜0.9)は、冷風と温風の温度変化を無次元化した無次元温度T*を示すためのものであり下記数式G1により算出される。
T*=(T−Tmin)/(Tmax−Tmin)…(G1)
ここで、Tがエアミックス空間19の上下左右方向の各位置における空気温度を示し、Tmaxはエアミックス空間19内における空気温度の最高温度を示し、Tminがエアミックス空間19内における空気温度の最低温度を示している。なお、無次元温度T*の数値が高い領域が高温領域を示し、無次元温度T*の数値が低い領域が低温領域を示している。
これによれば、無次元温度T*(0.1〜0.9を示す線)が上下方向の中央部のやや下方側に密集する状態となることが分かる。すなわち、エアミックス空間19における冷風と温風との充分な混合がなされていない状態であることが分かる。従って、冷風と温風とを単純に衝突させるだけでは、エアミックス空間19における冷風と温風との充分な混合が得られないことが分かる。
本実施形態では、縦渦発生部材30によって、冷風バイパス通路15を通過する冷風のうち、エアミックスドア16の基板部16bの冷風バイパス通路15側に沿って流れる冷風に縦渦を発生させるようにしている。そして、縦渦発生部材30により発生させた縦渦を、エアミックス空間19にて、冷風と温風の温度境界層に衝突させることで冷風と温風の混合の促進を図っている。
この縦渦発生部材30による冷風と温風の混合の効果を図7に基づいて説明する。図7は、エアミックスドア16に縦渦発生部材30を設けている場合における、冷風バイパス通路15の冷風流れ方向から見たエアミックス空間19内の温度分布を示している。
ここで、図7(a)〜図7(g)は、縦渦発生部材30の傾斜角度θを10°〜70°まで10°ずつ増加させた場合の温度分布を示している。なお、図7における三角形状の点線が車両左右方向におけるデルタ翼31の位置を示している。図7における縦軸、横軸、無次元温度T*等の内容は、図6と同様であるため説明を省略する。また、図7においては無次元温度T*の数字を0.1および0.9のみを表示し、0.2〜0.8については省略しているが、下側の線から順に0.9→0.8→…→0.2→0.1となっている。
図7(a)〜図7(g)に示すように、図6の縦渦発生部材30を設けない場合に比べて、無次元温度T*(0.1〜0.9を示す線)が上下方向に拡大するとともに、無次元温度T*を示す線が上下方向に凹凸となる鋸歯状の曲線となっていることが分かる。すなわち、縦渦発生部材30を設けない場合に比べて、エアミックス空間19における冷風と温風との充分な混合がなされている状態であることが分かる。
このように、縦渦発生部材30で発生した縦渦を、エアミックス空間19の冷風と温風の温度境界層に衝突させることで、エアミックス空間19内における冷風と温風の混合性を向上させることができる。
また、図7(a)〜図7(f)に示すように、縦渦発生部材30の傾斜角度θを10°〜60°の範囲では傾斜角度θを増加させるほど、無次元温度T*(0.1〜0.9を示す線)が上下方向に拡大することが分かる。そのため、縦渦発生部材30の傾斜角度θを調整することで、バイレベルモード時の、フェイス吹出口とフット吹出口から吹き出す空調風の上下吹出温度差の調整をすることが可能となる。
ここで、本発明者らの検討によれば、縦渦発生部材30の傾斜角度θは、10°〜60°の範囲に設定する方が好ましいことが分かった。縦渦発生部材30の傾斜角度θを10°より小さくすると、縦渦発生部材30で発生する縦渦の大きさが小さくなり、エアミックス空間19における温度境界層の拡散効果が少なくなる場合があるためである。また、縦渦発生部材30の傾斜角度θを60°より大きくしても、エアミックス空間19における温度境界層の拡散効果の変化が現れ難くなるためである。
以上説明したように、エアミックスドア16を最大冷房位置と最大暖房位置の中間位置に操作したエアミックス状態にて、縦渦発生部材30で空気の流れに縦渦を発生させた後、発生した縦渦をエアミックス空間19に発生する冷風と温風の温度境界層に衝突させることで、冷風と温風の混合を促進させることができる。そのため、エアミックス空間19における冷風と温風の混合性を向上させることができ、フェイス吹出口22とフット吹出口23から吹き出す空調風の上下吹出温度差の拡大を抑制することができる。
しかも、縦渦発生部材30は、従来のリブ等のように空気の流れを強制的に変えるものと異なり、三角形状のデルタ翼31によって空気の流れに沿って縦渦を発生させるものである。そのため、縦渦発生部材30を用いた場合のほうが、従来の空気混合促進部材よりも空調ケース11内部における空気流れの通風抵抗の増加を抑制することができる。
従って、室内空調ユニット内を流れる空気の通風抵抗の増加を抑制するとともに、冷風と温風との混合性を向上させることができる。
さらに、縦渦発生部材30の複数のデルタ翼31で空気の流れに縦渦を発生させた後、エアミックス空間19の冷風と温風の温度境界層に衝突させる構成としている。そのため、エアミックス空間19等に空気混合促進部材を配置するような構成に比べて、エアミックス空間19が狭い場合であっても冷風と温風の混合性を向上させることが可能となる。
なお、本実施形態では、縦渦発生部材30の傾斜角度θの最小値θminを10°と規定したが、これに限定されるものではない。デルタ翼31を前傾状態にした場合におけるデルタ翼31の頂部31bとエアミックスドア16の板面との距離(エアミックスドア16の板面に直交する方向の距離)が速度境界層厚さ(壁面せん断力により速度が急減する厚さ)を越えていれば縦渦が発生する。そのため、縦渦発生部材30の傾斜角度θの最小値θminは、下記数式G2を満たす範囲で設定しても良い。
H×sinθmin>δ すなわち、θmin>sin−1(δ/H)…(G2)
ここで、Hがデルタ翼高さを示し、δが速度境界層厚さを示している。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図8に基づいて説明する。上記第1実施形態と同様または均等な部分について同一の符号を付し、その説明を省略する。ここで、図8(a)は、エアミックスドア16の斜視図であり、図8(b)は、エアミックスドア16のシャフト部16a近傍の拡大断面図である。
第2実施形態では、図8に示すように、縦渦発生部材30の構成を複数のデルタ翼31と、複数のデルタ翼31を回動可能に支持するシャフト部(回転軸)30aとで構成している。なお、縦渦発生部材30のシャフト部30aは、縦渦発生部材30をエアミックスドア16の基板部16bの冷風バイパス通路15側の板面に配設している。
具体的には、縦渦発生部材30のシャフト部30aは、エアミックスドア16の基板部16bの冷風バイパス通路15側の板面上に、車両左右方向に並行に延びるように配置されている。ここで、縦渦発生部材30のシャフト部30aは、エアミックスドア16のシャフト部16aと図示しないリンク機構(角度可変機構)を介して連結し、エアミックスドア16の開度位置と連動操作されるようにしている。
エアミックス空間19における冷風と温風の温度境界層の状態は、エアミックスドア16の開度によって変化するため、エアミックスドア16と対応させて縦渦発生部材30の傾斜角度θを可変させることで冷風と温風の混合性を調整することが可能となる。
また、エアミックスドア16の開度が最大冷房位置や最大暖房位置に設定された場合には、冷風と温風が混合させないため、縦渦発生部材30をエアミックスドア16の板面方向に並行となるようにすることができる。これによれば、縦渦発生部材30を、冷風バイパス通路15を通過する冷風および温風通路18を通過する温風の抵抗ならないようにすることができる。
なお、縦渦発生部材30のシャフト部30aは、エアミックスドア16との連動に限らず、単独で駆動制御できるように構成してもよい。縦渦発生部材30のシャフト部30aを単独で制御できる構成であれば、バイレベルモード時の、フェイス吹出口とフット吹出口から吹き出す空調風の上下吹出温度差の調整をすることが可能となる。
さらに、縦渦発生部材30の傾斜角度θを周期的に可変させ、縦渦発生部材30を揺動させてもよい。これによれば、上下方向における縦渦の発生位置を周期的にずらすことができるため、冷風と温風の混合性をより向上させることができる。
さらにまた、縦渦発生部材30の傾斜角度θをデルタ翼31毎に可変させる構成であってもよい。これによっても、上下方向における縦渦の発生位置を周期的にずらすことができるため、冷風と温風の混合性をより向上させることができる。
(他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、以下のように種々変形可能である。
(1)上述の実施形態では、縦渦発生部材30をエアミックスドア16の基部16bの冷風バイパス通路15側の板面上に設ける構成について説明したが、これに限定されるものではない。縦渦発生部材30の配置位置は、縦渦発生部材30で発生させた縦渦を、エアミックス空間19の冷風と温風の温度境界層に衝突させることが可能な位置であれば、冷風と温風の混合性を向上させることが可能である。
そのため、例えば、縦渦発生部材30をエアミックス空間19の空気流れ上流側の冷風バイパス通路15の内壁面に設ける構成としてもよく、縦渦発生部材30をエアミックス空間19の空気流れ上流側の温風通路18に設ける構成としてもよい。この場合、エアミックス空間19の上流側の冷風バイパス通路15、若しくは温風通路18の位置で発生させた縦渦が、空気の流れに沿って下流側のエアミックス空間19に流れ、エアミックス空間19内の冷風と温風の温度境界層に衝突させることができる。
(2)また、上述の実施形態では、デルタ翼31の底辺部31cの長さが、デルタ翼31の高さHと同等となるようにしているが、これに限定されるものではない。例えば、デルタ翼31の底辺部31cの長さに対してデルタ翼31の高さを高くしてもよい。
(3)また、上述の実施形態では、図3に示すようにデルタ翼31の頂部31bの形状を、鋭く尖った形状としているが、デルタ翼31の頂部31bを鋭く尖った形状とすると、空気の流れによりデルタ翼31の頂部31bが自励振動し、異音発生に繋がる可能性がある。
そのため、例えば、デルタ翼31の頂部31bを、図9(a)に示すようにR形状、若しくは、図9(b)に示すように平坦形状にしてもよい。これによれば、空気の流れによるデルタ翼31の頂部31bの自励振動を抑制することができるため、異音の発生も抑制することができる。なお、図9は、縦渦発生部材30の正面図である。
(4)また、上述の実施形態では、本発明を空調ユニット部10にエバポレータ12を配設している車両用空調装置に適用しているが、エバポレータ12を配設しない暖房のみのタイプの車両用空調装置に適用することができる。
本発明の第1実施形態に係る空調ユニット部の縦断面図である。 (a)は第1実施形態に係るエアミックスドアの斜視図であり、(b)は第1実施形態に係るエアミックスドアのシャフト部近傍の拡大断面図である。 縦渦発生部材のデルタ翼の正面図である。 縦渦発生部材による縦渦を発生させた場合のエアミックスドア付近の模式図である。 第1実施形態に係る電気制御部の概略ブロック図である。 縦渦発生部材を設けていない場合の冷風バイパス通路の冷風流れ方向から見たエアミックス空間内の温度分布図である。 縦渦発生部材を設けている場合の冷風バイパス通路の冷風流れ方向から見たエアミックス空間内の温度分布図である。 (a)は第2実施形態に係るエアミックスドアの斜視図であり、(b)は第2実施形態に係るエアミックスドアのシャフト部近傍の拡大断面図である。 他の実施形態に係る縦渦発生部材の正面図である。
符号の説明
11 空調ケース
13 ヒータコア(暖房用熱交換器)
15 冷風バイパス通路(冷風通路)
16 エアミックスドア
18 温風通路
19 エアミックス空間
22 フェイス開口部
23 フット開口部
30 縦渦発生部材
31 デルタ翼
31a 稜線部
31b 頂部
31c 底辺部

Claims (9)

  1. 車室内へ向かって空気が流れる空気通路を形成する空調ケース(11)と、
    前記空調ケース(11)内に配置され、空気を加熱する暖房用熱交換器(13)と、
    前記空調ケース(11)内にて前記暖房用熱交換器(13)を通過して温風が流れる温風通路(18)と、
    前記空調ケース(11)内にて前記暖房用熱交換器(13)をバイパスして冷風が流れる冷風通路(15)と、
    前記温風通路(18)を通過する温風と前記冷風通路(15)を通過する冷風との風量割合を調整するエアミックスドア(16)と、
    前記エアミックスドア(16)により温度調整された空気を、乗員の頭部側に吹き出すフェイス開口部(22)、および乗員の足元側に吹き出すフット開口部(23)を含んで構成される吹出開口部とを備える車両用空調装置において、
    前記冷風通路(15)および前記温風通路(18)の空気流れ下流側に前記冷風通路(15)の冷風と前記温風通路(18)の温風とを混合するエアミックス空間(19)が形成され、
    前記エアミックス空間(19)の空気流れ上流側には、前記空気通路内の空気流れに縦渦を発生させるための縦渦発生部材(30)が配置され、
    前記縦渦発生部材(30)は、一対の稜線部(31a)を持つ三角形状のデルタ翼(31)を複数有して構成され、
    前記複数のデルタ翼(31)は、それぞれ前記デルタ翼(31)の底辺部(31c)が空気流れに直交する方向に沿って同軸上に並ぶように配置され、かつ、前記エアミックスドア(16)を最大冷房位置と最大暖房位置の中間位置に操作したエアミックス状態にて、それぞれ前記稜線部(31a)が空気流れ方向に向かって傾斜する前傾状態となるように設けられ
    さらに、前記複数のデルタ翼(31)は、それぞれ前記デルタ翼(31)の前記底辺部(31c)が空気流れに直交する方向に延びる回転軸(30a)に連結され、前記回転軸(30a)を回転させる角度可変機構によって、前記デルタ翼(31)と空気流れ方向とのなす傾斜角度(θ)が可変可能となっていることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 車室内へ向かって空気が流れる空気通路を形成する空調ケース(11)と、
    前記空調ケース(11)内に配置され、空気を加熱する暖房用熱交換器(13)と、
    前記空調ケース(11)内にて前記暖房用熱交換器(13)を通過して温風が流れる温風通路(18)と、
    前記空調ケース(11)内にて前記暖房用熱交換器(13)をバイパスして冷風が流れる冷風通路(15)と、
    前記温風通路(18)を通過する温風と前記冷風通路(15)を通過する冷風との風量割合を調整するエアミックスドア(16)と、
    前記エアミックスドア(16)により温度調整された空気を、乗員の頭部側に吹き出すフェイス開口部(22)、および乗員の足元側に吹き出すフット開口部(23)を含んで構成される吹出開口部とを備える車両用空調装置において、
    前記冷風通路(15)および前記温風通路(18)の空気流れ下流側に前記冷風通路(15)の冷風と前記温風通路(18)の温風とを混合するエアミックス空間(19)が形成され、
    前記エアミックス空間(19)の空気流れ上流側には、前記空気通路内の空気流れに縦渦を発生させるための縦渦発生部材(30)が配置され、
    前記縦渦発生部材(30)は、一対の稜線部(31a)を持つ三角形状のデルタ翼(31)を複数有して構成され、
    前記複数のデルタ翼(31)は、それぞれ前記デルタ翼(31)の底辺部(31c)が空気流れに直交する方向に沿って同軸上に並ぶように配置され、かつ、前記エアミックスドア(16)を最大冷房位置と最大暖房位置の中間位置に操作したエアミックス状態にて、それぞれ前記稜線部(31a)が空気流れ方向に向かって傾斜する前傾状態となるように設けられ
    前記デルタ翼(31)は、前記デルタ翼(31)と空気流れ方向とのなす傾斜角度(θ)が10°〜60°の範囲内となるように設けられていることを特徴とする車両用空調装置。
  3. 前記複数のデルタ翼(31)は、それぞれ前記デルタ翼(31)の前記底辺部(31c)が空気流れに直交する方向に延びる回転軸(30a)に連結され、前記回転軸(30a)を回転させる角度可変機構によって、前記デルタ翼(31)と空気流れ方向とのなす傾斜角度(θ)が可変可能となっていることを特徴とする請求項に記載の車両用空調装置。
  4. 前記デルタ翼(31)と空気流れ方向とのなす傾斜角度(θ)を周期的に可変させるように前記角度可変機構を制御する制御手段(40)を備えることを特徴とする請求項1または3に記載の車両用空調装置。
  5. 前記制御手段(40)は、前記デルタ翼(31)と空気流れ方向とのなす傾斜角度(θ)を前記複数のデルタ翼(31)毎に変化させることを特徴とする請求項に記載の車両用空調装置。
  6. 前記デルタ翼(31)は、前記一対の稜線部(31a)の長さが同じ二等辺三角形状であること特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  7. 前記デルタ翼(31)は、前記一対の稜線部(31a)間の頂部(31b)の形状が、R形状若しくは平坦形状に形成されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  8. 前記エアミックスドア(16)は、平板状の板ドアで形成され、
    前記縦渦発生部材(30)は、前記エアミックスドア(16)の前記冷風通路(15)側の板面に配置されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  9. 前記縦渦発生部材(30)は、前記エアミックス空間(19)の空気流れ上流側の前記冷風通路(15)若しくは前記温風通路(18)の内壁面に配置されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
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