JP4811384B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

本発明は、冷風と温風との風量割合を調整して車室内吹出空気温度を調整するエアミックス方式の車両用空調装置に関するものである。
図11に、従来におけるバッフルの斜視図を示す。また、図12に、車両用空調装置内の冷風通路と温風通路の合流部位の概念図を示す。
従来、車両用空調装置として、ケース内の冷風通路と温風通路の合流部位に、冷風と温風の混合性を向上させるためのバッフルを配置した構成のものがある。このようなバッフルとしては、図11に示すように、例えば、温風が流れる温風通路51と、冷風と温風の混合風が流れる混合風通路52とが、冷温風流れの幅方向で交互に配置された構造のバッフル50がある(例えば、特許文献1参照)。
ところで、例えば、図12に示すように、車両用空調装置内のエアミックス空間61に対して、図中左下側から温風が流れ込み、図中下側から冷風が流れ込む場合のように、温風流れと、冷風流れの2つの風流れが合流して1つの風流れとなる場合では、エアミックス空間61において、合流部位よりも空気流れ上流側の温風通路から見た冷風流れの奥側(冷風流れの温風通路から離れた側)の部分62まで温風が到達しないため、空調風は、図12中の左から右に向かって、高温から低温の層状になってしまう。
そこで、上記した図11に示す構造のバッフル50を、図12に示す冷風通路と温風通路の合流部位に配置すれば、温風がバッフル50内の温風通路51を流れることにより、冷風流れを横切って、温風が冷風流れの奥側まで到達するので、バッフルを用いない場合と比較して、エアミックス空間61における冷風流れの奥側の部分62の温度を上げ、冷温風の混合性の向上を図ることが可能となる。
一方、図12に示す冷風通路と温風通路に対して、合流部位に連なる冷風通路と温風通路との位置を入れ替えた場合では、合流部位よりも空気流れ上流側の冷風通路から見た温風流れの奥側(温風流れの冷風通路から離れた側)の部分62まで冷風が到達しないため、空調風は、図12中の右から左に向かって、高温から低温の層状になってしまう。
そこで、上記した図11に示す構造のバッフル50を、このような冷風通路と温風通路の合流部位に配置すれば、冷風が温風流れを横切って、冷風が温風流れの奥側まで到達するので、バッフルを用いない場合と比較して、エアミックス空間61における温風流れの奥側の部分62の温度を下げ、冷温風の混合性の向上を図ることが可能となる。
特開2004−237940号公報
しかし、上記した構造のバッフルを用いた場合であっても、前者では、冷風流れの奥側の部分62の温度上昇効果が不十分であり、後者では、温風流れの奥側の部分62の温度低下効果が不十分であり、エアミックス空間61での冷温風の混合性が不十分であった。
本発明は、上記点に鑑み、エアミックス方式の車両用空調装置において、冷温風の混合性をさらに向上させることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、ユニットケース(12)内の温風通路(18)と冷風通路(16)との合流部位に配置されたバッフル(20)は、温風が流れる第1温風通路(21)と、冷風と温風が合流して混合風となって流れる混合風通路(22)とが、冷温風流れの幅方向で交互に配置されているとともに、混合風通路(22)よりも温風通路(18)から離れた側で、第1温風通路(21)を冷温風流れの幅方向でつなげる第2温風通路(23)を備えることを第1の特徴としている。なお、ここで言う混合風通路(22)よりも温風通路(18)から離れた側とは、混合風通路(22)よりもバッフルの温風入口から遠い側を意味する。
これによれば、混合風通路(22)よりも温風通路(18)から離れた側で、第1温風通路を冷温風流れの幅方向でつなげる第2温風通路を備えているので、単に、第1温風通路と混合風通路とが冷温風流れの幅方向で交互に配置されているバッフルを用いた場合と比較して、温風通路からの温風を、冷風流れを横切って、冷風流れの温風通路から離れた側、すなわち、合流部位よりも空気流れ上流側の温風通路から見た冷風流れの奥側に多く導くことができる。
この結果、バッフルよりも空気流れ下流側における冷風流れの奥側部分の温度をより上げることができ、冷温風の混合性を向上させることができる。
本発明の具体例を説明すると、例えば、すべての第1温風通路(21)を冷温風流れの幅方向でつなげるように、第2温風通路(23)が設けられていることが好ましい。
また、例えば、バッフル(20)の第2温風通路(23)が設けられている部分における冷温風流れの幅方向での長さは、ユニットケース内部の幅と同じであることが好ましい。
また、例えば、バッフル(20)の第2温風通路(23)が設けられている部分における冷温風流れの幅方向での長さがユニットケース内部の幅よりも短くなっている場合では、第2温風通路(23)は、冷温風幅方向における端部が開口し、第2温風通路を流れる温風の一部が、端部から冷温風幅方向に流出するようになっていることが好ましい。この場合では、このようにすることで、温風をより多く導くことができる。
また、例えば、第1温風通路(21)には、バッフルの冷風入口の反対側となる部位を覆う屋根(42)が設けられていることが好ましい。これにより、第1温風通路を流れる温風が冷風流れ方向に抜けることを抑制でき、より多くの温風を第2温風通路に導くことができるからである。
このとき、例えば、屋根の一端(42a)は、第1温風通路の温風入口側端部に位置していることが好ましい。
また、例えば、第1壁部(26)と第2壁部(27)との距離を保つための補強リブ(43)が、第1壁部(26)と第2壁部(27)との間に設けられていることが好ましい。
また、例えば、第2温風通路(23)は、その混合風通路(22)の隣に位置する部分での冷風流れ上流側端部(23b)が鋭角であり、冷風流れ上流側端部(23b)がケース壁面(12b)に接していることが好ましい。これにより、冷風の通風抵抗を下げることができるからである。
また、本発明では、ユニットケース(12)内の温風通路(18)と冷風通路(16)との合流部位に配置されたバッフル(20)は、冷風が流れる第1冷風通路(21)と、冷風と温風が合流して混合風となって流れる混合風通路(22)とが、冷温風流れの幅方向で交互に配置されているとともに、混合風通路(22)よりも冷風通路(16)から離れた側で、第1冷風通路(21)を冷温風流れの幅方向でつなげる第2冷風通路(23)を備えることを第2の特徴としている。なお、ここで言う混合風通路(22)よりも冷風通路(16)から離れた側とは、混合風通路(22)よりもバッフルの冷風入口から遠い側を意味する。
これによれば、混合風通路(22)よりも冷風通路(16)から離れた側で、第1例風通路を冷温風流れの幅方向でつなげる第2冷風通路を備えているので、単に、第1温風通路と混合風通路とが冷温風流れの幅方向で交互に配置されているバッフルを用いた場合と比較して、冷風通路からの冷風を、温風流れの冷風通路から離れた側、すなわち、合流部位よりも空気流れ上流側の冷風通路から見た温風流れの奥側の部位に多く導くことができる。
この結果、温風流れの奥側部分の温度をより下げることができ、冷温風の混合性を向上させることができる。
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
(第1実施形態)
図1に、本実施形態の車両用空調装置における室内空調ユニット10の縦断面図を示す。図1の前後上下の各矢印は、車両搭載状態での方向を示しており、図1の紙面垂直方向が、車両左右(幅)方向であり、後述するユニットケース12の幅方向およびエアミックス空間19での冷温風流れの幅方向である。
この室内空調ユニット10は、車室内前部に位置する計器盤(インパネ)の内側において車両左右方向の略中央部に搭載される。室内空調ユニット10のうち、車両前方側の上方部に送風機11が配置されている。この送風機11は遠心式多翼ファン(シロッコファン)により構成される送風ファン11aを有し、この送風ファン11aを図示しない電動モータにより回転駆動する構成になっている。
送風機11のスクロールケーシング11bの巻始め部であるノーズ部11cは、送風ファン11aの下側に位置しており、そして、スクロールケーシング11bの巻終わり部11dはノーズ部11cの車両前方側に所定間隔を隔てて対向配置されている。
送風ファン11aの吸入側には図示しない内外気切替箱が接続され、この内外気切替箱を通して導入される外気または内気を送風ファン11aにより吸入して図1の矢印aのようにユニットケース12内の最前部の空間12aへ向かって上方から下方へと送風する。
ユニットケース12は送風ファン11aの送風空気が流れる空気通路を構成する。ユニットケース12は周知のごとく複数の分割ケースに分割して樹脂により成形され、この複数の分割ケースをネジ、金属バネクリップ等の締結手段により一体に締結することによりユニットケース12が構成される。
ユニットケース12の内部において送風ファン11aの下方部に冷房用熱交換器をなす蒸発器13が配置されている。より具体的には、蒸発器13はその熱交換コア面が上下方向に延びるように縦配置されている。ただし、蒸発器13の下端部よりも上端部が若干量だけ車両後方側(風下側)に位置するように蒸発器13は傾斜配置されている。
このように配置された蒸発器13を送風ファン11aの送風空気の全量が車両前方側から後方側へと通過する。蒸発器13は、冷媒通路をなす偏平状のチューブ(図示せず)と空気側伝熱面積を増大するコルゲート状の伝熱フィンとを交互に多数積層して接合した周知の熱交換コア部を有している。
冷凍サイクルの減圧手段(図示せず)にて減圧された低圧冷媒が蒸発器13の熱交換コア部のチューブにて蒸発器13の通過空気から吸熱して蒸発することにより通過空気が冷却される。
ユニットケース12のうち、蒸発器13の下方に位置する最底部位に排水口14を開口して蒸発器13の凝縮水を排出するようになっている。
そして、ユニットケース12内において、蒸発器13の風下側(車両後方側)に暖房用熱交換器をなす温水式ヒータコア15が配置されている。より具体的には、ヒータコア15の上端部が蒸発器13の上端部に近接し、かつ、ヒータコア15の下端部が蒸発器13の熱交換コア面から車両後方側へ離れるようにヒータコア15は傾斜配置されている。したがって、蒸発器13とヒータコア15は山形状(逆V状)の配置形態をなしている。
ただし、ヒータコア15は蒸発器13よりも高さ寸法が大幅に小さくしてあるので、ヒータコア15の下端部とユニットケース12の底面部との間にヒータコア15をバイパスして冷風が流れる冷風通路16が形成される。
つまり、蒸発器13とヒータコア15は、互いの一端部が山形状(逆V状)の形態にて近接するように配置され、この互いの一端部が送風機11に隣接配置されている。そして、ヒータコア15のうち送風機11から離れる側の端部の側方に冷風通路16が形成される構成となっている。
ヒータコア15は、車両エンジン(図示せず)からの温水を熱源として空気を加熱するものである。具体的には、ヒータコア15は、図示しないが、温水通路をなす偏平状のチューブと空気側伝熱面積を増大するコルゲート状の伝熱フィンとを車両左右方向に交互に多数積層して接合した周知の熱交換コア部15aと、多数本のチューブの上下両端部に接合され、チューブに対する温水流れの分配、集合を行うタンク部15b、15cとを有している。なお、本実施形態では、下側タンク部15bが温水入口タンク部で、上側タンク部15cが温水出口タンク部になっている。
蒸発器13とヒータコア15との間に、エアミックスドア17を、その回転軸17aを中心として、回転可能に配置している。ここで、エアミックスドア17は周知のごとくヒータコア15の熱交換コア部15aを通過する温風通路18の温風とヒータコア15をバイパスして冷風通路16を通過する冷風との風量割合を調整して車室内への吹出空気温度を調整する温度調整手段である。
エアミックスドア17は平板状のドア本体部の端部に回転軸17aを一体に設けた片持ちドアにより構成されている。回転軸17aはヒータコア15の下端部の車両前方側部位に配置され、回転軸17aの軸方向は車両左右方向(図1の紙面垂直方向)に延びるように配置され、回転軸17aの両端部はユニットケース12の左右の側壁部の軸受孔(図示せず)に回転可能に支持される。
回転軸17aの一端部はユニットケース12の外部へ突出して温度調整操作機構(図示せず)に連結される。これにより、温度調整操作機構の操作力にてエアミックスドア17を、回転軸17aを中心として回転操作できる。なお、温度調整操作機構は本例ではサーボモータを用いたアクチュエータ機構により構成される。
エアミックスドア17は回転軸17aを中心として図1の1点鎖線位置17bと破線位置17cとの間で回転可能になっている。エアミックスドア17の1点鎖線位置17bはヒータコア15の熱交換コア部15cを通過する温風通路18を全閉して冷風通路16を全開する最大冷房位置である。これに対し、エアミックスドア17の破線位置17cは冷風通路16を全閉して、温風通路18を全開する最大暖房位置である。
ユニットケース12の内部において、温風通路18と冷風通路16の合流部位に、温風通路18の温風bと冷風通路16を通過する冷風cとを混合する空気混合部をなすエアミックス空間19が形成されている。
本実施形態では、ヒータコア15の空気出口側の面である空気出口面15dの直後であって、ヒータコア15の空気出口面15dから温風が吹き出される温風吹出空間に対して、図中下側から冷風通路16の冷風が流入するようになっており、エアミックス空間19は、ヒータコア15の空気出口面15dの直後の温風吹出空間自体に形成されている。なお、温風吹出空間とは、ヒータコア15の空気出口面15dと、空気出口面15dに対向するユニットケース12の車両後方側内壁面12bとによって挟まれている空間である。また、ユニットケース12の車両後方側内壁面12bが、特許請求の範囲に記載のケース壁面に相当する。
また、本実施形態では、図1中の矢印b、cのように、空気出口面15dからの温風の向きは、右斜め上方向であり、温風吹出空間に流入する冷風通路16からの冷風の向きは、左斜め上方向であり、両者の向きは、概略直交している。なお、両者の向きは、概略直交の関係に限らず、両者が交差する関係でも、互いに平行な関係でも良い。
また、本実施形態では、バッフル20から流出する冷風と温風との混合風の向きは上方向である。なお、バッフル20から流出する混合風の向きは、上方向に限らず、他の方向であっても良い。
また、図1に示すように、ユニットケース12内部のエアミックス空間19、すなわち、ヒータコア15の空気出口面15dの直後に形成される温風吹出空間に、冷温風の混合促進用バッフル20が配置されており、このバッフル20に対して、図中左側から温風が流入し、図中下側から冷風が流入するようになっている。
図2に、このバッフル20の斜視図を示す。また、図3、4に、それぞれ、図2中のA−A線断面図、B−B線断面図を示す。
図2に示すように、バッフル20は、主として温風が流れる第1温風通路21と、冷風と温風が合流して混合風となって流れる混合風通路22とが、冷温風流れの幅方向(車両左右方向)で交互に配置されているとともに、混合風通路22よりも温風通路18から離れた側、すなわち、バッフル20の温風入口から遠い側(混合風通路22よりも図1中の車両後方側内壁面12b側)で、第1温風通路21を冷温風流れの幅方向でつなげる第2温風通路23を備える形状である。
具体的には、バッフル20は、ユニットケース12の幅方向(車両左右方向)に、空間を複数に分割する分割板24を有しており、その面がユニットケース12の幅方向に対して垂直となるように、複数の分割板24が所定の間隔で配置されている。
また、バッフル20は、分割板24の冷風流れ上流側に設けられた冷風遮断板25を有している。この冷風遮断板25は、隣り合う分割板24の間の空間への冷風の流入を遮断するものである。本実施形態では、冷風遮断板25は、冷風の通風抵抗を下げるため、円弧形状となっており、その一部が分割板24よりもヒータコア15側(車両前方側)に位置している。
また、バッフル20は、混合風通路22と第2温風通路23とを仕切る(区切る)仕切板26と、仕切板26に対向して配置され、温風を上方へ誘導するための温風誘導板27とを有している。
隣り合う分割板24と冷風遮断板25に囲まれた空間を温風が流れ、隣り合う分割板24と仕切板26に囲まれている空間を混合風が流れる。すなわち、隣り合う分割板24と冷風遮断板25とによって第1温風通路21が構成され、隣り合う分割板24と仕切板26とによって混合風通路22が構成されている。この混合風通路22には、ヒータコア15からの温風と、冷風通路16からの冷風とが衝突して、両者が混合した混合風が流れる。
なお、冷風遮断板25は、第1温風通路21と混合風通路22が冷温風流れの幅方向で交互に位置するように、分割板24によって形成された複数の空間に対して交互に設置されている。
また、仕切板26と温風誘導板27とによって第2温風通路23が構成されている。仕切板26は、分割板24に対して垂直に配置されており、分割板24の温風が流入する側とは反対側(車両後方側)の端部に連なっている。
一方、温風誘導板27は、バッフル20の車両左右方向での幅と同じ長さである。また、温風誘導板27は、図3、4に示すように、ユニットケース12の車両後方側壁面12bに沿った形状であり、車両後方側壁面12bに接している。
そして、図3に示すように、温風誘導板27の下端が冷風遮断板25に連なることで、第2温風通路23が第1温風通路21と連通した状態となっており、図4に示すように、温風誘導板27の下端が仕切板26に連なることで、混合風通路22と第2温風通路23とが区切られている。
本実施形態では、第2温風通路23は、すべての第1温風通路21を冷温風流れの幅方向でつなげるように、冷温風流れの幅方向に延びる細長い形状となっている。この第2温風通路23によって、冷温風流れの幅方向で連なる1つの温風流れが形成される。
また、第2温風通路23の冷温風流れの幅方向での長さは、ユニットケース12内部の幅と同等である。すなわち、バッフル20の第2温風通路23が設けられている部分での冷温風流れの幅方向の長さはユニットケース12内部の幅と同じであり、図示しないが、バッフル20のその部分における冷温風流れの幅方向での端部20aはユニットケース12の内壁に接している。このように、本実施形態では、第2温風通路23はユニットケース12の幅いっぱいに形成されている。
また、本実施形態では、冷温風流れの幅方向におけるバッフル20の両端に混合風通路22が配置されており、冷温風流れの幅方向におけるバッフル20の両端では、第2温風通路23の一部23aが第1温風通路21よりも端側に突出している。このため、バッフル20の両端においても、第2温風通路23の一部23aは、混合風通路22よりも車両後方側に位置する。
次に、このような構成のバッフル20におけるヒータコア15の空気出口面15dからの温風と、冷風通路16からの冷風の流れを説明する。
図2、3に示すように、第1温風通路21は冷風遮断板25によって冷風流れが遮断されており、第1温風通路21での温風流れに、冷風通路16からの冷風流れの風圧が直接加わることがないので、ヒータコア15の空気出口面15dからの温風は、図3中の矢印b1のように、主に、第1温風通路21内を車両後方側内壁面12bに向かって、冷風遮断板25に沿って流れて、第2温風通路23に流入し、第2温風通路23内を冷温風流れの幅方向(車両左右方向)に広がりながら、温風誘導板27に沿って、上方に向かって流れる(図2中の矢印b1参照)。
なお、第1温風通路21に流入した温風の一部は、図3中の矢印b2のように、第1温風通路21から上方に向かって流れる。
また、図4に示すように、混合風通路22においては、車両後方領域(車両後方側内壁面12b側の領域)を、図4中の矢印c1のように、冷風通路16の冷風が仕切板26に沿って上方へ向かって流れ、車両前方領域(ヒータコア15側の領域)を、図4中の矢印b3のように、ヒータコア15の空気出口面15dから吹き出す温風が、冷風流れc1に沿って上方へ向かって流れる。
このとき、図4に示すように、混合風通路22よりも車両後方側(車両後方側内壁面12b側)に位置する第2温風通路23では、ユニットケース12の幅方向(車両左右方向)に広がった温風が、図4中の矢印b1のように、温風誘導板27に沿って上方に向かって流れる。このように、バッフル20の混合風通路22が形成されている部分では、車両の前後方向において、冷温風流れが、図4に示すように、温風b3、冷風c1、温風b1の3層流となる。
ここで、本実施形態では、図4に示すように、バッフル20の混合風通路22が形成されている部分を車両の前後方向に沿って切断したときの断面をみたとき、第2温風通路23の下端23bは、仕切板26と温風誘導板27とのなす角が鋭角になっている。すなわち、第2温風通路23は、その混合風通路22の隣に位置する部分での冷風流れ上流側端部23bが鋭角となっている(尖っている)。そして、この上流側端部23bがユニットケース12の車両後方側壁面12bに接している。
なお、第2温風通路23の下端23b側の形状を、鋭角の代わりに、冷風流れに直交するような底面を有する形状とすることもできるが、この場合、第2温風通路23の下端に冷風がぶつかることで、冷風の通風抵抗が増大してしまう。
これに対して、本実施形態のように、第2温風通路23の下端23bを鋭角形状とし、下端23bがユニットケース12の車両後方側壁面12bに接しているので、仕切板26に沿って、冷風が流れやすくなっており、冷風の通風抵抗を下げることができる。
また、図2に示すように、バッフル20は、冷温風流れの幅方向(車両左右方向)の両端に位置する分割壁24に突起部28が形成されており、この突起部28が、図示しないユニットケース12に形成されたバッフル固定用孔に、はめ込まれることで、バッフル20がユニットケース12に取り付けられる。なお、バッフル20は、例えば、樹脂等によって一体成形されるものである。
次に、本実施形態における吹出開口部について説明する。図1に示すように、車室内の異なる複数部位に空調風を吹き出すための複数の吹出開口部30〜32がユニットケース12のうちエアミックス空間19の風下側部位に配置されている。本実施形態では、エアミックス空間19の風下側部位とはエアミックス空間19の上方側部位のことである。
複数の吹出開口部30〜32のうちフット開口部30は、エアミックス空間19のすぐ上方の車両前方寄りの部位に配置され、フットドア33により開閉される。フットドア33は回転軸33aを中心として回転可能な板ドアからなる。
フット開口部30は、より具体的にはユニットケース12の左右の側壁部に分岐して開口し、このユニットケース12の左右の側壁部の開口にはそれぞれ左右のフット吹出ダクト(図示せず)が接続され、この左右のフット吹出ダクトの下流側端部に位置するフット吹出口から空調風(主に温風)を乗員足元部へ吹き出すようになっている。
なお、フットドア33はフット開口部30とフェイス・デフロスタ用吹出通路34を開閉するようになっている。
ユニットケース12の上面部のうち車両後方側部位にフェイス開口部31が開口し、このフェイス開口部31よりも車両前方側部位にデフロスタ開口部32が開口し、このフェイス開口部31とデフロスタ開口部32は、上述の吹出通路34を経てエアミックス空間19に連通可能になっている。そして、フェイス開口部31とデフロスタ開口部32は、回転軸35aを中心として回転可能な板ドアからなるフェイスドア35により開閉される。
フェイス開口部31にはフェイス吹出ダクト(図示せず)が接続され、このフェイス吹出ダクトの先端部に設けられたフェイス吹出口から空調風(主に冷風)を乗員上半身へ向かって吹き出すようになっている。
デフロスタ開口部32にはデフロスタ吹出ダクト(図示せず)が接続され、このデフロスタ吹出ダクトの先端部に設けられたデフロスタ吹出口から空調風(主に温風)を車両窓ガラスの内面に向かって吹き出すようになっている。
なお、フットドア33とフェイスドア35は吹出モードドアであり、両ドア33、35の回転軸33a、35aはユニットケース12の外部に突出して図示しないリンク機構を介して共通の吹出モード操作機構(図示せず)に連結される。これにより、吹出モード操作機構の操作力によりリンク機構を介してフットドア33とフェイスドア35を連動して回転操作し、吹出モードを切り替えることができる。なお、吹出モード操作機構は本例ではサーボモータを用いたアクチュエータ機構により構成される。
次に、上記構成に基づいて本実施形態の作動を説明する。空調装置の風量切替スイッチ(図示せず)が投入されて、送風機11のファン駆動用モータ(図示せず)に通電されると、送風ファン11aが回転駆動される。すると、図示しない内外気切替箱を通して導入される外気または内気が送風ファン11aにより吸入され図1の矢印aのようにユニットケース12内の最前部の空間12aへ向かって上方から下方へと送風される。
この送風空気の全量が最初に蒸発器13を車両前方側から車両後方側へと通過して冷却され、冷風となる。この冷風は、エアミックスドア17の開度により冷風通路16を通過する冷風cと温風通路18を通過してヒータコア15で加熱される温風bとに振り分けられる。この冷風cと温風bはヒータコア15の風下側に形成されるエアミックス空間19で混合して所定温度の空調風となる。
そして、エアミックス空間19で混合した所望温度の空調風は、吹出モードドア33、35により切替開閉されるフット開口部30、フェイス開口部31およびデフロスタ開口部32のいずれか1つあるいは複数の開口部から車室内へ吹き出して、車室内の空調作用あるいは車両窓ガラスの防曇作用を発揮する。
次に、本実施形態の主な特徴について説明する。
本実施形態の室内空調ユニット10では、ヒータコア15とフット開口部30とが車両前方側(図1中左側)に位置し、冷風通路16とフェイス開口部31とが車両後方側(図1中右側)に位置している。
このため、上記した背景技術の欄で説明したように、単に、温風通路51と混合風通路52とが冷温風流れの幅方向で交互に配置された構造のバッフル50(図11参照)を、本実施形態のエアミックス空間19に設置した場合では、ヒータコア15からの温風が、冷風流れの奥側、すなわち、フェイス開口部31側に導かれるが、そのフェイス開口部31側では、冷温風流れの幅方向(車両左右方向)に、温風流れと冷風流れとが交互に形成されるため、フェイス開口部31側での温度上昇効果が不十分であった。
この結果、フット開口部30とフェイス開口部31の両方から空調風が吹き出すB/LもしくはFOOTモードでは、フェイス開口部31からの空調風の温度がフット開口部30からの空調風の温度よりも低くなり、フット開口部30とフェイス開口部31からの空調風の温度差が大きくなってしまう。
これに対して、本実施形態のバッフル20は、第1温風通路21と混合風通路22とが、冷温風流れの幅方向で交互に配置されているとともに、混合風通路22よりも車両後方側で、すべての第1温風通路21を冷温風流れの幅方向でつなげる第2温風通路23を備えている。すなわち、バッフル20の車両後方側部分に、冷温風流れの幅方向に延びる細長い形状の第2温風通路23を有している。
これにより、第2温風通路23によって、エアミックス空間19の車両後方側部分に、冷温風流れの幅方向(図3、4の紙面垂直方向)で連なる温風流れを形成できる。すなわち、冷風流れの奥側において、温風流れをケースの幅方向全域に形成できる。
この結果、本実施形態によれば、単に、温風通路51と混合風通路52とが冷温風流れの幅方向で交互に配置された構造のバッフル50を用いた場合と比較して、エアミックス空間19における冷風流れの奥側の部分に多くの温風を導くことができ、フェイス開口部31に温風を多く導くことができる。したがって、B/LもしくはFOOTモードにおけるフット開口部30とフェイス開口部31からの空調風の温度差を小さくすることができる。
(第2実施形態)
図5に、本実施形態におけるバッフル20の斜視図を示す。なお、図5では、図2と同様の構成部に図2と同一の符号を付している。以下では、第1実施形態との相違点を説明する。
第1実施形態で説明したバッフル20では、第2温風通路23の冷温風流れの幅方向(車両左右方向)での長さが、ユニットケース12内部の幅と同等であって、バッフル20の冷温風流れの幅方向での端部20aがユニットケース12の内壁に接していたのに対して、本実施形態のバッフル20は、第2温風通路23の冷温風流れの幅方向での長さが、ユニットケース12内部の幅よりも少し短くなっており、バッフル20の端部20aに開口部41が設けられている。この開口部41は、例えば、端部20aの全域を占める大きさである。
このように、バッフル20における第2温風通路23の冷温風流れの幅方向での長さについては、第1実施形態のように、ユニットケース12内部の幅と同等としたり、これよりも短くしたりしても良い。
ただし、短くした場合では、冷温風流れの幅方向において、バッフル20の端部20aとユニットケース12の内壁との間の領域に、温風が流れず、冷風が流れてしまう。
そこで、このような場合では、本実施形態のように、バッフル20の端部20aに開口部41を設け、第2温風通路23を流れる温風の一部を、図5中の矢印b4のように、この開口部41から冷温風幅方向に流れるようにすることが好ましい。これにより、車両後方側に多くの温風を流すことができるからである。なお、開口部41の形状、開口部41の大きさは任意に変更可能である。
(第3実施形態)
図6に、本実施形態におけるバッフル20の斜視図を示す。なお、図6では、図2と同様の構成部に図2と同一の符号を付している。以下では、第1実施形態との相違点を説明する。
本実施形態のバッフル20では、第1温風通路21の上方側の一部に、第1温風通路21を覆う屋根42が設けられており、この屋根42によって、第1温風通路21を流れる温風が上方に抜けることが抑制され、より多くの温風が第2温風通路23に届くようになっている。なお、第1温風通路21の上方側とは、冷風流れの下流側、すなわち、第1温風通路21のうちバッフル20の冷風入口の反対側を意味する。
また、本実施形態では、屋根42の一端42aは、分割板24の温風入口側端部(ヒータコア15側の端部)24aに一致しており、第1温風通路21の温風入口側端部に位置している。すなわち、屋根42は第1温風通路21の温風入口側に配置されている。なお、屋根42の配置場所は、第1温風通路21の温風入口側に限らず、第1温風通路21の温風入口側端部から離れた場所でも良い。
ただし、より多くの温風を第2温風通路23に届かせるという観点では、屋根42を第1温風通路21の温風入口側に配置することが好ましく、さらに、第1温風通路21の全域に屋根を配置することがより好ましい。
(第4実施形態)
図7に、本実施形態におけるバッフル20の斜視図を示す。なお、図7では、図2と同様の構成部に図2と同一の符号を付している。以下では、第1実施形態との相違点を説明する。
本実施形態のバッフル20は、第2温風通路23の空間を保つための補強リブ43が設けられている。この補強リブ43は、第1壁部としての仕切板26と、第2壁部としての温風誘導板27との距離を保つためのものであり、仕切板26と温風誘導板27との間に設けられている。
補強リブ43は、例えば、仕切板26と温風誘導板27に対して垂直な面方向をなす板形状であって、仕切板26と温風誘導板27に連なっている。また、補強リブ43は、第2温風通路23の上端から下端23bの間に部分的に設けられ、例えば、仕切板26と温風誘導板27の上端側に設けられる。また、この補強リブ43は、仕切板26と温風誘導板27と一体成形により形成され、もしくは、仕切板26と温風誘導板27と別部材として仕切板26と温風誘導板27に接合されたりして形成される。
なお、第2温風通路23の上端から下端23bの間にわたって設けても良い。この場合、冷温風の幅方向において、補強リブ43によって、第2温風通路23が仕切られた状態となるが、第2温風通路23の補強リブ43を除く部分では、温風が車両幅方向に広がって、上方に流れるので、この場合であっても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
(第5実施形態)
図8に、本実施形態におけるバッフル20の斜視図を示す。なお、図8では、図2と同様の構成部に図2と同一の符号を付している。以下では、第1実施形態との相違点を説明する。
第1実施形態のバッフル20では、第2温風通路23は、すべての第1温風通路21を冷温風流れの幅方向でつなげるように、冷温風流れの幅方向に延びる細長い形状となっていたが、本実施形態では、隣り合う第1温風通路21が第2温風通路23によって冷温風流れの幅方向でつながっている部分と、隣り合う第1温風通路21が冷温風流れの幅方向でつながっていない部分とを設けている。
図8に示すバッフル20は、例えば、車両の右から左方向に向かって(紙面奥側から手前方向に向かって)、1番目、2番目、3番目、4番目と順番に並ぶ4つの第1温風通路21を有しており、1番目と2番目の第1温風通路21同士、3番目と4番目の第1温風通路21同士を冷温風流れの幅方向でつなげる第2温風通路23を2つ有する形状となっている。2番目と3番目の第1温風通路21同士はつながっておらず、それらの間に混合風通路22が位置している。
本実施形態のバッフル20であっても隣り合う第1温風通路21が第2温風通路23によって冷温風流れの幅方向でつながっている部分を有しているので、上記した背景技術の欄で説明したように、単に、温風通路51と混合風通路52とが冷温風流れの幅方向で交互に配置された構造のバッフル50と比較して、エアミックス空間19における冷風流れの奥側の部分に多くの温風を導くことができる。
(第6実施形態)
第1〜第5実施形態では、エアミックス空間19に流入する温風の流れ方向は略右方向(図1中の矢印b参照)であり、エアミックス空間19に流入する冷風の流れ方向は略上方向(図1中の矢印c参照)であり、バッフル20に対して、図1中左側から温風が流入し、図1中下側から冷風が流入する場合を例として説明したが、本実施形態では、第1実施形態に対して、温風通路18と冷風通路16の位置を入れ替え、バッフル20に流入する温風流れと冷風流れの向きを入れ替えた場合を説明する。
図9に、本実施形態の車両用空調装置における室内空調ユニット10の縦断面図を示し、図10に、図9中のバッフル20の斜視図を示す。なお、図9、10では、図1、2と同様の構成部に図1、2と同一の符号を付している。
本実施形態では、図9に示すように、ヒータコア15は、冷風通路16よりも送風機11から離れて配置されており、冷風通路16はヒータコア15よりも送風機11に近い側に配置されている。そして、図9中の矢印cのように、冷風通路16からエアミックス空間19に流入する冷風の流れ方向は右斜め上方向(略右方向)であり、図9中の矢印bのように、温風通路18からエアミックス空間19に流入する温風の流れ方向は略上方向である。
図10に示すように、本実施形態のバッフル20は、第1実施形態で説明した図2に示すバッフル20と同様の形状であり、第1実施形態に対してバッフル20に流入する冷風流れと温風流れとを入れ替えたことにともなって、バッフル20を構成する構成部の一部を変更したものである。
すなわち、本実施形態のバッフル20は、図2中の第1温風通路21を、主として冷風が流れる第1冷風通路21に変更し、図2中の第2温風通路22を、混合風通路22よりも冷風通路16から離れた側、すなわち、バッフル20の冷風入口から遠い側で、第1冷風通路21を冷温風流れの幅方向でつなげる第2冷風通路23に変更し、図2中の冷風遮断板25を、分割板24の温風流れ上流側に設けられた温風遮断板25に変更し、図2中の温風誘導板27を、冷風を上方へ誘導するための冷風誘導板27に変更したものである。
このため、本実施形態では、図10に示すように、第1冷風通路21は温風遮断板25によって温風流れが遮断されており、第1冷風通路21での冷風流れに、温風通路18からの温風流れの風圧が直接加わることがないので、バッフル20に流入した冷風cは、主に、第1冷風通路21内を車両後方側に向かって、温風遮断板25に沿って流れて、第2冷風通路23に流入し、第2冷風通路23内を冷温風流れの幅方向(車両左右方向)に広がりながら、冷風誘導板27に沿って、上方に向かって流れる(図10中の矢印c1参照)。
このとき、第1冷風通路21に流入した冷風の一部は、図10中の矢印c2のように、第1冷風通路21から上方に向かって流れる。
また、混合風通路22においては、車両後方領域を、図10中の矢印b1のように、バッフル20に流入した温風が仕切板26に沿って上方へ向かって流れ、車両前方領域(冷風通路16側の領域)を、図10中の矢印c3のように、バッフル20に流入した冷風が、温風流れb1に沿って上方へ向かって流れる。
このとき、混合風通路22よりも車両後方側に位置する第2冷風通路23では、ユニットケース12の幅方向(車両左右方向)に広がった冷風が、図10中の矢印c1のように、冷風誘導板27に沿って上方に向かって流れるので、バッフル20の混合風通路22が形成されている部分では、車両の前後方向において、冷温風流れが、冷風c3、温風b1、冷風c1の3層流となる。
このように、本実施形態のバッフル20は、冷風通路16から離れた側である車両後方側部分に、冷温風流れの幅方向に延びる細長い形状の第2冷風通路23を有しているので、温風流れの奥側に、冷風流れをケースの幅方向全域に形成できる。
この結果、本実施形態によれば、単に、温風通路51と混合風通路52とが冷温風流れの幅方向で交互に配置された構造のバッフル50を用いた場合と比較して、エアミックス空間19における温風流れの奥側の部分に多くの冷風を導くことができ、フェイス開口部31に冷風を多く導くことができる。したがって、第1実施形態と同様に、B/LもしくはFOOTモードにおけるフット開口部30とフェイス開口部31からの空調風の温度差を小さくすることができる。
なお、本実施形態に対して第2〜第5実施形態を組み合わせることも可能である。
すなわち、第2実施形態のように、バッフル20における第2冷風通路23の冷温風流れの幅方向での長さを、ユニットケース12内部の幅よりも少し短くし、バッフル20の端部20aに開口部41を設けても良い。
また、第3実施形態のように、第1冷風通路21の上方側(温風流れの下流側、すなわち、第1冷風通路21のうちバッフル20の温風入口の反対側)の一部に、第1冷風通路21を覆う屋根42を設けても良い。
また、第4実施形態のように、第2冷風通路23の空間を保つための補強リブ43を設けても良い。
また、第5実施形態のように、隣り合う第1冷風通路21が第2冷風通路23によって冷温風流れの幅方向でつながっている部分と、隣り合う第1冷風通路21が冷温風流れの幅方向でつながっていない部分とを設けても良い。
(他の実施形態)
(1)第1〜第5実施形態では、バッフル20の第1温風通路21と混合風通路22とが交互に配置されている部分において、冷温風流れの幅方向での両端に、混合風通路22が位置していたが、第1温風通路21が両端に位置していても良い。同様に、第6実施形態において、バッフル20の第1冷風通路21と混合風通路22とが交互に配置されている部分において、冷温風流れの幅方向での両端に第1冷風通路21が位置していても良い。
(2)第1〜第5実施形態では、バッフル20の第2温風通路23を仕切板26と温風誘導板27とによって構成する場合を説明したが、温風誘導板27を省略して、仕切板26とユニットケース12の車両後方側内壁面12bとによって第2温風通路23を構成しても良い。同様に、第6実施形態において、冷風誘導板27を省略して、仕切板26とユニットケース12の車両後方側内壁面12bとによってバッフル20の第2冷風通路23を構成しても良い。
(3)第1〜第5実施形態では、バッフル20の図1中左側部分から温風が流入し、バッフル20の図1中下側部分から冷風が流入するようになっており、この反対に、第6実施形態では、バッフル20の図10中左側部分から冷風が流入し、バッフル20の図10中下側部分から温風が流入するようになっていたが、バッフル20のうち温風が流入する部分と冷風が流入する部分は、図1や図10の場合に限定されず、バッフル20の温風が流入する部分と冷風が流入する部分とが異なっていれば、任意に変更可能である。
(4)第1〜第5実施形態では、バッフル20の配置場所が、ヒータコア15の空気出口面15dの直後の温風吹出空間自体に形成されたエアミックス空間19であったが、バッフル20の配置場所は、ヒータコア15の空気出口面15dの直後の温風吹出空間に限られず、温風通路18と冷風通路16との合流部位であれば、任意に変更可能である。
本発明の第1実施形態における室内空調ユニット10の縦断面図である。 図1中のバッフル20の斜視図である。 図2中のA−A線断面図である。 図2中のB−B線断面図である。 本発明の第2実施形態におけるバッフル20の斜視図である。 本発明の第3実施形態におけるバッフル20の斜視図である。 本発明の第4実施形態におけるバッフル20の斜視図である。 本発明の第5実施形態におけるバッフル20の斜視図である。 本発明の第6実施形態における室内空調ユニット10の縦断面図である。 図10中のバッフル20の斜視図である。 従来におけるバッフルの斜視図である。 温風通路と冷風通路の合流部位の概念図である。
符号の説明
10…室内空調ユニット、12…ユニットケース、
12b…ユニットケース12の車両後方側内壁面(ケース壁面)、
20…バッフル、21…第1温風通路、22…混合風通路、23…第2温風通路。

Claims (16)

  1. 車室内へ向かって空気が流れる空気通路を形成するユニットケース(12)と、
    前記ユニットケース(12)内に配置され、空気を加熱する暖房用熱交換器(15)と、
    前記ユニットケース(12)内にて前記暖房用熱交換器(15)を通過して温風が流れる温風通路(18)と、
    前記ユニットケース(12)内にて前記暖房用熱交換器(15)をバイパスして冷風が流れる冷風通路(16)と、
    前記温風通路(18)を通過する温風と前記冷風通路(16)を通過する冷風との風量割合を調整するエアミックスドア(17)と、
    前記エアミックスドア(17)により温度調整された空調風を車室内の複数の部位に吹き出す複数の吹出開口部(30〜32)とを有する車両用空調装置において、
    前記ユニットケース(12)内の前記温風通路(18)と前記冷風通路(16)との合流部位に、バッフル(20)が配置されており、
    前記バッフル(20)に対して、前記温風通路(18)から温風が流入するとともに、前記冷風通路(16)から冷風が流入するようになっており、
    前記バッフル(20)は、温風が流れる第1温風通路(21)と、冷風と温風が合流して混合風となって流れる混合風通路(22)とが、冷温風流れの幅方向で交互に配置されているとともに、前記混合風通路(22)よりも前記温風通路(18)から離れた側で、前記第1温風通路(21)を冷温風流れの幅方向でつなげる第2温風通路(23)を備えることを特徴とする車両用空調装置。
  2. すべての前記第1温風通路(21)を冷温風流れの幅方向でつなげるように、前記第2温風通路(23)が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記バッフル(20)の前記第2温風通路(23)が設けられている部分における冷温風流れの幅方向での長さは、前記ユニットケース内部の幅と同じであることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記バッフル(20)の前記第2温風通路(23)が設けられている部分における冷温風流れの幅方向での長さは、前記ユニットケース内部の幅よりも短くなっており、
    前記第2温風通路(23)は、冷温風幅方向における端部が開口しており、
    前記第2温風通路を流れる温風の一部が、前記端部から冷温風幅方向に流出するようになっていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
  5. 前記第1温風通路(21)には、前記バッフルの冷風入口の反対側となる部位を覆う屋根(42)が設けられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  6. 前記屋根の一端(42a)は、前記第1温風通路の温風入口側端部に位置していることを特徴とする請求項5に記載の車両用空調装置。
  7. 前記第2温風通路(23)は、前記混合風通路路(22)と第2温風通路(23)とを区切る第1壁部(26)と、前記第1壁部(26)に対向する第2壁部(27)とによって構成されており、
    前記第1壁部(26)と前記第2壁部(27)との距離を保つための補強リブ(43)が、前記第1壁部(26)と前記第2壁部(27)との間に設けられていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれが1つに記載の車両用空調装置。
  8. 前記第2温風通路(23)は、その前記混合風通路(22)の隣に位置する部分での冷風流れ上流側端部(23b)が鋭角であり、前記冷風流れ上流側端部(23b)が前記ユニットケース(12)のケース壁面(12b)に接していることを特徴とする請求項1ないし7のいずれが1つに記載の車両用空調装置。
  9. 車室内へ向かって空気が流れる空気通路を形成するユニットケース(12)と、
    前記ユニットケース(12)内に配置され、空気を加熱する暖房用熱交換器(15)と、
    前記ユニットケース(12)内にて前記暖房用熱交換器(15)を通過して温風が流れる温風通路(18)と、
    前記ユニットケース(12)内にて前記暖房用熱交換器(15)をバイパスして冷風が流れる冷風通路(16)と、
    前記温風通路(18)を通過する温風と前記冷風通路(16)を通過する冷風との風量割合を調整するエアミックスドア(17)と、
    前記エアミックスドア(17)により温度調整された空調風を車室内の複数の部位に吹き出す複数の吹出開口部(30〜32)とを有する車両用空調装置において、
    前記ユニットケース(12)内の前記温風通路(18)と前記冷風通路(16)との合流部位に、バッフル(20)が配置されており、
    前記バッフル(20)に対して、前記温風通路(18)から温風が流入するとともに、前記冷風通路(16)から冷風が流入するようになっており、
    前記バッフル(20)は、冷風が流れる第1冷風通路(21)と、冷風と温風が合流して混合風となって流れる混合風通路(22)とが、冷温風流れの幅方向で交互に配置されているとともに、前記混合風通路(22)よりも前記冷風通路(16)から離れた側で、前記第1冷風通路(21)を冷温風流れの幅方向でつなげる第2冷風通路(23)を備えることを特徴とする車両用空調装置。
  10. すべての前記第1冷風通路(21)を冷温風流れの幅方向でつなげるように、前記第2冷風通路(23)が設けられていることを特徴とする請求項9に記載の車両用空調装置。
  11. 前記バッフル(20)の前記第2冷風通路(23)が設けられている部分における冷温風流れの幅方向での長さは、前記ユニットケース内部の幅と同じであることを特徴とする請求項9または10に記載の車両用空調装置。
  12. 前記バッフル(20)の前記第2冷風通路(23)が設けられている部分における冷温風流れの幅方向での長さは、前記ユニットケース内部の幅よりも短くなっており、
    前記第2冷風通路(23)は、冷温風幅方向における端部が開口しており、
    前記第2冷風通路を流れる冷風の一部が、前記端部から冷温風幅方向に流出するようになっていることを特徴とする請求項9または10に記載の車両用空調装置。
  13. 前記第1冷風通路(21)には、前記バッフルの温風入口の反対側となる部位を覆う屋根(42)が設けられていることを特徴とする請求項9ないし12のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  14. 前記屋根の一端(42a)は、前記第1冷風通路の温風入口側端部に位置していることを特徴とする請求項13に記載の車両用空調装置。
  15. 前記第2冷風通路(23)は、前記混合風通路路(22)と第2冷風通路(23)とを区切る第1壁部(26)と、前記第1壁部(26)に対向する第2壁部(27)とによって構成されており、
    前記第1壁部(26)と前記第2壁部(27)との距離を保つための補強リブ(43)が、前記第1壁部(26)と前記第2壁部(27)との間に設けられていることを特徴とする請求項9ないし14のいずれが1つに記載の車両用空調装置。
  16. 前記第2冷風通路(23)は、その前記混合風通路(22)の隣に位置する部分での温風流れ上流側端部(23b)が鋭角であり、前記温風流れ上流側端部(23b)が前記ユニットケース(12)のケース壁面(12b)に接していることを特徴とする請求項9ないし15のいずれが1つに記載の車両用空調装置。
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