JP2017146158A - 磁気計測装置 - Google Patents

磁気計測装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017146158A
JP2017146158A JP2016026993A JP2016026993A JP2017146158A JP 2017146158 A JP2017146158 A JP 2017146158A JP 2016026993 A JP2016026993 A JP 2016026993A JP 2016026993 A JP2016026993 A JP 2016026993A JP 2017146158 A JP2017146158 A JP 2017146158A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
excitation light
diamond sensor
magnetic
diamond
light source
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016026993A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017146158A5 (ja
JP6655415B2 (ja
Inventor
雄治 波多野
Yuji Hatano
雄治 波多野
隆 吉野
Takashi Yoshino
隆 吉野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Renesas Electronics Corp
Original Assignee
Renesas Electronics Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Renesas Electronics Corp filed Critical Renesas Electronics Corp
Priority to JP2016026993A priority Critical patent/JP6655415B2/ja
Priority to US15/432,250 priority patent/US10502796B2/en
Publication of JP2017146158A publication Critical patent/JP2017146158A/ja
Publication of JP2017146158A5 publication Critical patent/JP2017146158A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6655415B2 publication Critical patent/JP6655415B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/02Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux
    • G01R33/032Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux using magneto-optic devices, e.g. Faraday or Cotton-Mouton effect
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/12Measuring magnetic properties of articles or specimens of solids or fluids
    • G01R33/1284Spin resolved measurements; Influencing spins during measurements, e.g. in spintronics devices
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/0059Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons using light, e.g. diagnosis by transillumination, diascopy, fluorescence
    • A61B5/0071Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons using light, e.g. diagnosis by transillumination, diascopy, fluorescence by measuring fluorescence emission

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)

Abstract

【課題】磁気計測装置における小型化を実現する。
【解決手段】磁気計測装置10は、ダイヤモンドセンサ12a、励起光源11、ダイヤモンドセンサケース12b、およびフォトダイオード14を有する。励起光源11は、ダイヤモンドセンサケース12bに励起光を照射する。ダイヤモンドセンサケース12bは、表面あるいは内面のいずれか一方に励起光を反射させる反射膜30が形成され、ダイヤモンドセンサ12aを格納する。フォトダイオード14は、強度を検出する。ダイヤモンドセンサケース12bは、蛍光出力窓31および励起光入力窓32を有する。蛍光出力窓31は、ダイヤモンドセンサ12aが発生した蛍光を出力する。励起光入力窓32は、励起光源11より照射される励起光が入力される。フォトダイオード14は、ダイヤモンドセンサ12aの磁気計測面である第1の面に対向する第2の面側に設けられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気計測装置に関し、特に、ダイヤモンド結晶の窒素−空孔対を用いた高感度磁気センサの小型化に有効な技術に関する。
常温大気中で動作可能な高感度磁気計測装置として、窒素−空孔対(NVセンタ)を含むダイヤモンド結晶が提案されている(例えば非特許文献1参照)。
この非特許文献1では、ダイヤモンド結晶に緑色レーザの励起光および周期を制御されたマイクロ波のパルス列を照射しつつ、ダイヤモンド結晶から発生する蛍光を検出することにより、その周期に対応した交流磁場が計測可能であることが示されている。
その際、蛍光の検出を、一般的に行われているように、励起光の入射方向に反射してくる部分を検出するのみでなく、ダイヤモンド結晶の周縁から四方に放射される部分も集光することにより、高感度化が可能であることが示されている。
D. Sage et al., "Efficient photon detection from color centers in a diamond optical waveguide"PHYSICAL REVIEW B 85, 121202(R) (2012)
上述した非特許文献1は、緑色レーザ光源からダイクロイックミラーを介してダイヤモンド結晶の1つの面に緑色励起光を入射しつつ、その面から励起光の入射方向に反射してくる蛍光をダイクロイックミラーにより励起光と分離した後、低域フィルタを介してフォトダイオードにて検出している。
同時に、ダイヤモンド結晶における励起光の入射方向とは直交する四方の側面から放射される蛍光も、各面に配置した低域フィルタおよびフォトダイオードにて検出している。これにより、蛍光の集光効率を高めて、高感度化を実現している。
また、低域フィルタおよびフォトダイオードは、合計で5個の面に配置されている。1つの面にはダイクロイックミラーも配置されている。これらの光学部品は体積が大きいので、磁気計測装置全体としては体積が大きいものとなる。これによって、磁気計測装置を用いて構成される各種の装置が大型化してしまうという問題がある。
一実施の形態による磁気計測装置は、ダイヤモンドセンサ、励起光源、ダイヤモンドセンサケース、および蛍光強度検出部を有する。ダイヤモンドセンサは、複数の窒素−空孔対を有する。
励起光源は、ダイヤモンドセンサケースに励起光を照射する。ダイヤモンドセンサケースは、表面あるいは内面のいずれか一方に励起光を反射させる反射膜が形成され、ダイヤモンドセンサを格納する。蛍光強度検出部は、ダイヤモンドセンサケースから発生する蛍光の強度を検出する。
このダイヤモンドセンサケースは、第1の窓および第2の窓を有する。第1の窓は、ダイヤモンドセンサが発生した蛍光を出力する。第2の窓は、励起光源より照射される励起光が入力される。また、蛍光強度検出部は、ダイヤモンドセンサの磁気計測面である第1の面に対向する第2の面側に設けられる。
特に、第2の窓は、ダイヤモンドセンサの少なくとも1つの側面に励起光が照射される位置に形成される。励起光源は、第2の窓に励起光を照射する。
さらに磁気計測装置は、励起光源の動作を制御する制御回路を有する。この制御回路は、第2の窓が複数ある場合に、複数の第2の窓に励起光がそれぞれ個別に照射されるように励起光源を制御する。
上記一実施の形態によれば、磁気計測装置の小型化を実現することができる。
実施の形態1による磁気計測装置における構成の一例を示す説明図である。 図1の磁気計測装置が有するダイヤモンドセンサ部およびマイクロ波コイルにおける平面図である。 図1の磁気計測装置が有するダイヤモンドセンサ部における断面の一例を示す説明図である。 図3の反射膜を形成する材料として用いられるチタンおよびアルミニウムにおける表皮深さの交流電流の周波数依存性の一例を示す説明図である。 静磁場計測に用いるODMR上の動作点の一例を示す説明図である。 実施の形態2による磁気計測装置における断面の一例を示す説明図である。 図6の平面図である。 実施の形態3による磁気計測装置における断面の一例を示す説明図である。 図8の平面図である。 実施の形態4による磁気計測装置における断面の一例を示す説明図である。 実施の形態5による磁気計測装置における断面の一例を示す説明図である。 図11の平面図である。 図11および図12に示す励起光源における照射領域を模式的に示した説明図である。 実施の形態6による磁気計測装置を適用した際の水の核磁化計測技術の原理を示す説明図である。 水の核磁化計測における駆動タイミングの一例を示す説明図である。 水の核磁化計測に用いるODMR上の動作点を示す説明図である。 実施の形態7による磁気計測装置を用いた調理家電装置の一例を示す説明図である。 実施の形態8による磁気計測装置を用いたヘルスケア装置の一例を示す説明図である。 実施の形態9による磁気計測装置が有するダイヤモンドセンサ部における構成の一例を示す説明図である。 図19のA−A’断面の一例を示す説明図である。 図19に示す磁気計測装置における他の構成例を示す説明図である。 図21のA−A’断面の一例を示す説明図である。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは特に明示した場合および原理的に明らかにそうではないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
また、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。なお、図面をわかりやすくするために平面図であってもハッチングを付す場合がある。
〈概要〉
一実施の形態による磁気計測装置においては、平板状のダイヤモンドセンサを格納する同じく平板状のダイヤモンドセンサケースの、磁気計測面である主面に対向する裏面に、低域フィルタを介してフォトダイオードを配置する。ここで、主面は、ダイヤモンドセンサの磁気計測面であり、第1の面となる。また、裏面は、第2の面となる。
低域フィルタとダイヤモンドセンサの第2の面との間、および低域フィルタとフォトダイオードとの間には、レンズをそれぞれ配置する。ダイヤモンドセンサケースの内面には、反射膜を設ける。ダイヤモンドセンサケースには、該ダイヤモンドセンサの第2の面とレンズとが接する部分に蛍光を出力する窓が設けられる。また、ダイヤモンドセンサケースの側面には、励起光源からの励起光を入力する窓が設けられる。
反射膜は、金属膜であり、マイクロ波の周波数における表皮効果深さよりは薄く、光の周波数における表皮効果深さよりは厚くする。例えばチタンの場合には、300nm程度、銅またはアルミの場合には、100nm程度とする。
ダイヤモンドセンサケースの周囲には、マイクロ波コイルを設ける。マイクロ波コイルは、ダイヤモンドセンサの位置における静磁場に対応した周波数のマイクロ波を印加する。マイクロ波コイルの発生する磁場は、ダイヤモンドセンサの主面に垂直になるようにする。
ダイヤモンドは、屈折率が高い(n=2.4)ので入射した励起光は結晶内で多重反射され易いが、内側に反射膜を設けたダイヤモンドセンサケース内にダイヤモンドセンサを格納することにより、励起効率を高めることができる。一部は、レンズを介して出力されるが、低域フィルタにて反射され、大部分はダイヤモンドセンサケース内に再び戻ってくる。
一方、ダイヤモンドセンサケース内において、励起光を照射されたNVセンタから出力された蛍光も多重反射して閉じ込められる。一部はレンズと低域フィルタを介してフォトダイオードに出力される。
反射膜の厚さは、光の周波数における表皮効果深さよりは厚いため、殆どの光は反射する。一方、マイクロ波の周波数における表皮効果深さよりは薄いため、ダイヤモンド結晶の周囲に設けられたマイクロ波アンテナにより生成された磁界は、ほとんど透過して、ダイヤモンド結晶中のNVセンタに照射される。
これにより、複数個のフォトダイオードを各方位に配置せずに、かつ励起光と蛍光を分離するダイクロイックミラーなどの光学部品を必要とせずに高感度な磁気計測装置を実現可能である。
ダイヤモンドセンサの厚さ方向には、ダイヤモンドセンサケースとフォトダイオードとがレンズを介して近接した構造となっており、薄さを実現している。また、広さとしては、ダイヤモンドセンサケースの外側にマイクロ波コイルがあるだけである。
よって、ダイヤモンドセンサの有効面積を大きくとることができる。励起光源およびレンズに接しない面は、反射膜を設けることで、励起効率、および蛍光の集光効率が高められ、かつモジュールを小さい構造に保つことができる。
以下、実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
〈磁気計測装置の構成〉
図1は、本実施の形態1による磁気計測装置における構成の一例を示す説明図である。図2は、図1の磁気計測装置が有するダイヤモンドセンサ部およびマイクロ波コイルにおける平面図である。
磁気計測装置10は、モジュール化されたパッケージ形状の構成からなり、該磁気計測装置10が薄型化および小型化されている。この磁気計測装置10は、図1および図2に示すように、励起光源11、ダイヤモンドセンサ部12、低域フィルタ13、フォトダイオード14、マイクロ波コイル15、レンズ16,17、信号処理回路18、マイクロ波回路19、および制御回路20を有する。
ダイヤモンドセンサ部12の上部には、第1のレンズとなるレンズ16が設けられている。より詳細には、後述するダイヤモンドセンサケース12bに形成されている蛍光出力窓31にレンズ16が設けられている。
このレンズ16の上方には、ある間隔をおいて低域フィルタ13が設けられている。低域フィルタ13の上方には、ある間隔をおいて蛍光強度検出部であるフォトダイオード14が設けられている。このフォトダイオード14の受光面、言い換えれば低域フィルタ側の面には、第2のレンズとなるレンズ17が設けられている。
ダイヤモンドセンサ部12のある1つの側面近傍には、励起光源11が設けられている。また、ダイヤモンドセンサ部12の周辺部には、マイクロ波コイル15が予め設定されたターン数によって巻かれている。
フォトダイオード14の上方には、信号処理回路18、マイクロ波回路19、および制御回路20がそれぞれ設けられている。これら信号処理回路18、マイクロ波回路19、および制御回路20は、それぞれ個別の半導体チップによって形成されている。
信号処理回路18、マイクロ波回路19、および制御回路20は、例えば図示しないパッケージ基板上に図示しない半田バンプなどによって実装される。パッケージ基板は、例えばフォトダイオード14の受光面に対向する面側に設けられる。
信号処理回路18、マイクロ波回路19、および制御回路20は、例えばパッケージ基板に形成された配線パターンなどによって接続される。また、信号処理回路18とフォトダイオード14、制御回路20と励起光源11、およびマイクロ波回路19とマイクロ波コイル15とは、例えば図示しないボンディングワイヤなどによってそれぞれ接続される。これらは、例えば二酸化珪素(SiO)などからなる図示しない絶縁膜によって絶縁されている。
そして、励起光源11、ダイヤモンドセンサ部12、低域フィルタ13、フォトダイオード14、マイクロ波コイル15、レンズ16,17、信号処理回路18、マイクロ波回路19、および制御回路20は、例えば熱硬化性の樹脂などによって封止され、矩形状の図示しないパッケージが形成されている。
なお、図1では、信号処理回路18、マイクロ波回路19、および制御回路20が、それぞれ異なる半導体チップによって形成されている例を示したが、これらは、1つまたは2つの半導体チップによって形成するようにしてもよい。
ダイヤモンドセンサ部12は、例えば四辺形の平板状からなるダイヤモンドセンサ12aおよび該ダイヤモンドセンサ12aを覆うケース状からなるダイヤモンドセンサケース12bを有する。
ダイヤモンドセンサケース12bには、第1の窓である蛍光出力窓31および第2の窓である励起光入力窓32がそれぞれ形成されている。蛍光出力窓31は、ダイヤモンドセンサ12aが発生した蛍光を出力する窓である。
蛍光出力窓31は、例えば円形などからなり、ダイヤモンドセンサケース12bにおいて、ダイヤモンドセンサ12aの主面である磁気計測面に対向する裏面側に形成される。この磁気計測面は、第1の面となり、裏面は、第2の面となる。
励起光入力窓32は、励起光源11より照射される励起光が入力される窓であり、蛍光出力窓31と同様に、例えば円形などからなる。励起光入力窓32は、ダイヤモンドセンサケース12bの上述した励起光源11が設けられている側面に形成されている。
言い換えれば、励起光入力窓32は、第1の面である磁気計測面と第2の面である裏面とに直交する面である4つの側面のうち、励起光源11が設けられている側面に形成されている。
なお、図1では、励起光入力窓32をある1つの側面に形成する例を示しているが、励起光入力窓32の数については、特に制限はなく、例えば2つ以上の励起光入力窓32をそれぞれの側面に形成するようにしてもよい。
また、図1では、蛍光出力窓31および励起光入力窓32が円形の形状からなる例を示したが、これら蛍光出力窓31および励起光入力窓32の形状については、特に制限はない。
ダイヤモンドセンサケース12bの表面あるいは内面のいずれか一方には、蛍光出力窓31および励起光入力窓32を除いて反射膜30が形成されている。ここで、図1では、ダイヤモンドセンサケース12bの内面に反射膜30が形成されている例を示している。
すなわち、蛍光出力窓31および励起光入力窓32は、ダイヤモンドセンサケース12bの表面あるいは内面のいずれか一方において反射膜30が形成されていない領域である。反射膜30は、金属膜であり、例えばチタン、銅、またはアルミニウムなどからなる。
ダイヤモンドセンサ12aは、多数の窒素−空孔対、すなわちNVセンタを有し、励起光源11による励起光の照射を受けた時に蛍光を発する。そして、その際にマイクロ波コイル15によって照射されるマイクロ波の周波数に対する蛍光強度の依存性が磁場に鋭敏に依存することを利用して、磁場の強度を検出する。磁場の検出感度は、蛍光の集光効率に依存する。
マイクロ波コイル15は、ダイヤモンドセンサ部12にマイクロ波を照射する。マイクロ波コイル15の発生する磁場は、ダイヤモンドセンサ12aの主面に対して垂直となるように設定される。
励起光源11は、ダイヤモンドセンサ12aに励起光を照射する。フォトダイオード14は、ダイヤモンドセンサケース12bから発生する蛍光の強度を検出する。信号処理回路18は、フォトダイオード14が取り込んだ蛍光強度を検出する。制御回路20は、励起光源11、マイクロ波回路19、および信号処理回路18の動作を制御する。
励起光源11より照射され、励起光入力窓32からダイヤモンドセンサ12aに入力された励起光は、該ダイヤモンドセンサケース12bに形成されている反射膜30にて多重反射してダイヤモンドセンサケース12bに閉じ込められる。一部の励起光は、レンズ16を介して出力されるが、後述する低域フィルタ13によって反射され、ダイヤモンドセンサ12aに再び戻ってくる。
一方、ダイヤモンドセンサ12aは、前述したように多数の窒素−空孔対を有しているので、その内部において、励起光が照射されたNVセンタから出力された蛍光も多重反射して閉じ込められる。一部は、レンズ16および低域フィルタ13を介してフォトダイオード14に出力される。
このように、励起光および蛍光が、反射膜30によってダイヤモンドセンサケース12bの内部にて多重反射するので、1つのフォトダイオード14のみによっても蛍光を十分に集光することが可能となる。
励起光源11は、例えば半導体レーザもしくは発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)などからなり、例えば533nm前後もしくはより短い波長の励起光を出力する。励起光源11における発光動作の制御は、制御回路20によって行われる。
マイクロ波回路19は、マイクロ波コイル15に振幅および周波数が制御されたマイクロ波を供給する。マイクロ波の振幅および周波数は、制御回路20によって制御される。
マイクロ波の周波数f[GHz]は、ダイヤモンドセンサ12aに印加されている静磁場B0[単位T(テスラ)]との間で、f=|B0*28.07−2.87| [GHz]の関係を満たしている必要がある。ここで、| |は、絶対値を現す。
ダイヤモンドセンサ12aは、高温高圧(HPHT)法で合成された単結晶であるか、あるいはHPHT法にて合成された単結晶の上に、蒸着プロセスの1つであるCVD(Chemical Vapor Deposition)プロセスなどにて成膜された多結晶薄膜である。またはCVDプロセスによって、モリブデン基板、シリコン基板などの異種材料基板の上にヘテロエピタキシャル成長により形成された多結晶薄膜である。多結晶薄膜は、単結晶簿板に比べて、より低コストにて製造することができるという利点がある。
低域フィルタ13は、例えばガラス表面に誘電体薄膜を積層した構造からなる。ここで、誘電体薄膜の屈折率をn、厚さをt、励起光波長をλ、励起光の低域フィルタ13に対する入射角をα、とすると、t=λ/2/n/tanαの条件で全反射が起きる。
励起光は、単色光であるのでλは一定である。誘電体としては、例えば酸化チタン(TiO)、あるいは酸化アルミニウム(Al)などの機械的強度が高く、屈折率の高いものが望ましい。
フォトダイオード14が取り込んだ蛍光信号は、信号処理回路18に出力される。この信号処理回路18は、指定回数の信号積算、および背景雑音減算などの処理を行う。制御回路20は、例えばマイクロコントローラなどを有する。この制御回路20は、励起光源11、信号処理回路18、およびマイクロ波回路19にタイミング信号を供給して動作制御を行う。
〈ダイヤモンドセンサ部の構成例〉
続いて、ダイヤモンドセンサ部12の構成について、図3を用いて詳しく説明する。
図3は、図1の磁気計測装置10が有するダイヤモンドセンサ部12における断面の一例を示す説明図である。この図3では、ダイヤモンドセンサケース12bの内面に反射膜30が形成された例を示している。
前述したよう、ダイヤモンドセンサケース12bは、例えば平板状からなるダイヤモンドセンサ12aを覆うケース状からなる。ダイヤモンドセンサケース12bの内面には、蛍光出力窓31および励起光入力窓32を除いて反射膜30が形成されている。
ダイヤモンドセンサケース12bは、例えばセラミックス、ガラス、あるいはプラスチックなどの絶縁性構造材からなる。また、蛍光出力窓31および励起光入力窓32は、反射膜30を形成していない領域である。
例えばガラスなどの透明な材質であれば励起光が透過するので、反射膜30が形成されていない領域が蛍光出力窓31および励起光入力窓32となる。図3では、ダイヤモンドセンサケース12bを透明な素材によって形成した場合を示している。
一方、セラミックスなどの透明でない材質によって構成される場合には、励起光が透過しない。そのため、蛍光出力窓31および励起光入力窓32の領域を切り欠くことによって形成する。
反射膜30は、例えば金属膜であり、その厚さは、マイクロ波の周波数における表皮効果深さよりは薄く、光の周波数における表皮効果深さよりは厚くする。このため、反射膜30は、殆どの光を反射する一方、殆どのマイクロ波を透過させる。
これにより、ダイヤモンドセンサケース12bの周辺部に設けられたマイクロ波コイル15により生成された磁界は、殆ど透過してダイヤモンドセンサ12a中のNVセンタに照射される。その結果、蛍光の集光効率を高くしながら、小型化の構成の磁気計測装置10を実現することができる。
また、ダイヤモンドセンサケース12bは、例えば薄いビニールなどに反射膜30を形成したものであってもよい。この場合、反射膜30が形成されたビニールをダイヤモンドセンサ12aに貼り付けることによって、ダイヤモンドセンサケース12bが形成される。これによって、ダイヤモンドセンサ部12を簡単に形成することができる。
〈反射膜の膜厚について〉
図4は、図3の反射膜30を形成する材料として用いられるチタンおよびアルミニウムにおける表皮深さの交流電流の周波数依存性の一例を示す説明図である。ここで、表皮深さとは、交流電流が導体を流れる時、電流密度が表面が一番高く、深さ方向に減衰する現象において、電流密度が表面の1/e(eは指数関数の底)となる深さであって、√(2ρ/ωμ)であることが知られている。
ここで、ρは導体の電気抵抗率、ωは電流の角周波数(=2π×周波数)、μは導体の絶対透磁率である。
本式に基づくチタンとアルミニウムの表皮深さの交流電流の周波数依存性は、図4に示すようになる。この図4には、マイクロ波の2GHz〜3GHzの周波数範囲、および可視光の4〜8×10GHzの周波数範囲を重ねて示す。ここで、図4において、太実線は、アルミニウム(Al)における周波数依存性を示しており、細実線は、チタン(Ti)における周波数依存性を示している。
マイクロ波を透過して可視光を反射するのに好適な膜厚範囲は、マイクロ波と可視光の周波数の対数軸上での中間の周波数である1000GHz前後における表皮深さであると考えられる。
よって、反射膜30の膜厚は、図4よりチタンの場合、300nm前後が好適であり、アルミニウムの場合、100nm前後が好適である。
〈磁気計測装置による静磁場計測の原理〉
図5は、静磁場計測に用いるODMR上の動作点の一例を示す説明図である。
以下、図1に示す磁気計測装置10における静磁場、すなわちDC磁場計測原理について、図5に示すダイヤモンドセンサのODMR(Optically Detected Magnetic Resonance:光磁気共鳴特性)を用いて説明する。
図5において、縦軸はダイヤモンドセンサの蛍光強度であり、横軸はダイヤモンドセンサに印加するマイクロ波の周波数である。マイクロ波周波数による蛍光強度の変化を光磁気共鳴特性と称する。
静磁場を印加しない状態では、蛍光強度の”谷”は、2.87GHz付近にあるが、静磁場B0[単位テスラ]を印加していくと”谷”の周波数軸上の位置fは、
f=|B0*28.07−2.87| [GHz] (式1)
の関係を保って変化する。
ここで、蛍光強度の”谷”の半分の深さを参照値とし、蛍光強度実測値と、この参照値との差分の積分値をマイクロ波の周波数の変化量として帰還することにより、動作点を常に”谷”の半分の深さに追随させることが可能となる。この場合、磁場の変化ΔB0を周波数の変化Δfに比例する値として、
ΔB0=Δf/28.07
として得ることができる。
ここで、厳密には、Bはベクトル量であるため、ダイヤモンドセンサ中のNVセンタの方位の磁場の成分となる。ダイヤモンドセンサ中にNVセンタの方位に各結晶軸方向の分布がある場合には、それぞれの方向のNVセンタの存在比率で重み付けした平均方向の磁場の成分となる。
なお、実際には、微弱な蛍光変化から雑音を除くために、一定周期でマイクロ波のオン/オフを繰り返し、マイクロ波オンの場合と、オフの場合との蛍光強度差をODMRの縦軸とする。
また、”谷”の半分の深さの代わりに”谷”の最急斜面の点として動作点を設定すると、磁場の変化による蛍光強度変化が最大になるので、感度は最もよい値となる。
このような動作点において、核磁化信号が交流信号としてダイヤモンドセンサに到達した時のODMRの変化を同図中に示す。核磁化信号の正相にある時と、逆相にある時とで、蛍光強度に差が生じる。この差を計測することで、核磁化信号の強度を計測可能である。動作点は、同図の”谷”の最も急峻な斜面におく。
〈磁気計測装置による核磁化信号計測の原理〉
また、図1の磁気計測装置10を用いた計測としては、自発磁化を有する磁性試料や、環境磁場を計測する静磁場(DC磁場)計測の他に、磁界により励起された核磁化信号、すなわちAC磁場の計測がある。この核磁化信号の計測は、試料に静磁場とともに特定の周波数の高周波パルス信号を加えて、該高周波パルス信号を除去した後に誘導放出される高周波信号(AC磁場)を検出する。
核磁化信号計測では、プロトン原子核の吸収・放出の高周波信号が利用される。この場合、静磁場B0と高周波信号周波数fとは、f/B0が一定値の関係にあることが知られている。
プロトンは、水分に含まれ、有機体は、通常水分を含むため、核磁化信号計測により、有機体内の水分の分布や化学的な状態、例えば溶質、濃度などや例えば温度などの物理的な状態を検出することが可能となる。
この場合、試料内において、f/B0が上記した一定値となる部分だけが共鳴するため、磁場分布を調整することにより、試料内部の状態を外部の磁気計測装置にて検出可能となる。試料内部の状態は、温度を含む。これは、分子の運動が温度に依存して変化して、この運動の変化が核磁化信号における緩和時間などに現れるためである。
核磁化信号にて試料内部の計測を行うためには、試料の被計測部分からの核磁化信号を、離れた場所で磁気計測装置において有効に検出する必要がある。そのため、磁気計測装置10においては、計測可能面積が広い必要がある。
ここで、計測可能面積が広いとは、磁気信号を検出可能なセンサ部分、すなわちダイヤモンドセンサ12aが広いことを指す。また、広面積である場合、扱い易さという観点では、磁気計測装置が薄い構造であることが望ましい。よって、図1に示す磁気計測装置10は、ダイクロイックミラーなどの光学部品を用いず、またフォトダイオードも1個であるので最適となる。
以上により、蛍光の集光効率が高く、かつ小型化の磁気計測装置10を実現することができる。
(実施の形態2)
〈概要〉
前記実施の形態1では、励起光をダイヤモンドセンサケース12bの側面から入射する構成としたが、本実施の形態2においては、励起光をダイヤモンドセンサケース12bの斜め上方から入射する技術について説明する。
〈磁気計測装置の構成例〉
図6は、本実施の形態2による磁気計測装置10における断面の一例を示す説明図である。図7は、図6の平面図である。なお、図6および図7においては、簡単化のため、信号処理回路18、マイクロ波回路19、および制御回路20については省略している。
図6に示す磁気計測装置10が前記実施の形態1の図1の磁気計測装置10と異なるところは、上記したように励起光源11からダイヤモンドセンサケース12bへの励起光入力が該ダイヤモンドセンサケース12bの側面ではなく、ダイヤモンドセンサ12aの磁気計測面に対向する裏面の斜め上方から行われる点にある。
ダイヤモンドセンサ部12が有するダイヤモンドセンサ12aは、図6および図7に示すように、長方形状の平板からなる。よって、ダイヤモンドセンサ12aを覆うダイヤモンドセンサケース12bについても長方形状からなる。励起光源11は、ダイヤモンドセンサ部12の一方の短辺側近傍の上方、言い換えればダイヤモンドセンサ12a裏面側の斜め上方に俯角を付けて設けられている。
長方形状のダイヤモンドセンサケース12bは、同じく長方形状のダイヤモンドセンサ12aを覆うケースであり、蛍光出力窓31および励起光入力窓32aがそれぞれ形成されている。
蛍光出力窓31は、ダイヤモンドセンサ12aが発生した蛍光を出力する窓であり、ダイヤモンドセンサ12aの裏面側に形成されている。励起光入力窓32aは、上方に位置する俯角を付けて設けられた励起光源11からの励起光が入力されるように、該励起光源11が設けられるダイヤモンドセンサ部12の一方の短辺側に形成されている。
ここでも、図1と同様に、蛍光出力窓31および励起光入力窓32aは、例えば円形の形状からなるが、蛍光出力窓31および励起光入力窓32aの形状については、特に制限はない。
ダイヤモンドセンサケース12bの表面あるいは内面のいずれか一方には、蛍光出力窓31および励起光入力窓32aを除いて反射膜30が形成されている。すなわち、蛍光出力窓31および励起光入力窓32aは、ダイヤモンドセンサケース12bの表面あるいは内面のいずれか一方において反射膜30が形成されていない領域である。
なお、図6では、ダイヤモンドセンサケース12bの内面に反射膜30が形成されている例を示している。
また、ダイヤモンドセンサ部12の周辺部には、マイクロ波コイル15が予め設定されたターン数によって正方形状に巻かれている。ここで、ダイヤモンドセンサ部12は、上述したように長方形状からなるので、励起光源11が設けられる短辺側については、周辺部ではなく、該励起光源11とレンズ16との間に、該ダイヤモンドセンサ部12の長辺を直交するようにマイクロ波コイル15が設けられている。その他の構成については、前記実施の形態1の図1および図2と同様であるので説明は省略する。
〈磁気計測装置の動作例〉
励起光源11から発生する励起光は、ダイヤモンドセンサケース12bの励起光入力窓32aを介して、ダイヤモンドセンサケース12b内部に照射される。ダイヤモンドセンサ部12が発生する蛍光出力は、反射膜30によってダイヤモンドセンサケース12b内で多重反射した後、蛍光出力窓31、レンズ16、および低域フィルタ13を透過して、レンズ17によってフォトダイオード14に入射される。このとき、励起光は、低域フィルタ13が反射するので、フォトダイオード14には達しない。
図1に示す磁気計測装置10のように励起光をダイヤモンドセンサケース12bの側面から入射する場合には、励起光のビーム方向とダイヤモンドセンサケース側面とを精度よく合致させる必要がある。そのため、ダイヤモンドセンサケース12bの厚さを薄くすることが困難な場合がある。
一方、図6および図7に示すように、励起光をダイヤモンドセンサケース12bの斜め上方から入射する場合には、ダイヤモンドセンサケース12bにおいて、励起光が当たる位置に励起光入力窓32aを形成しておくだけでよいので、ダイヤモンドセンサケース12bの厚さを薄くしても位置合わせの困難さが生じない。
このように、励起光をダイヤモンドセンサケース12bの斜め上方から照射することにより、ダイヤモンドセンサ部12を薄型化することができる。また、HPHT法などによって形成される単結晶板のダイヤモンドセンサに比べて安価である集積化プロセスで製造される多結晶のダイヤモンドセンサは、厚さが薄い場合には厚い場合に較べて特に低コストで製造できるので、本実施の形態を用いることによってダイヤモンドセンサのコストを低減することができる。
以上により、大きな表面積を有する磁気計測装置10を低コストにて実現することができる。
(実施の形態3)
〈概要〉
前記実施の形態1における磁気計測装置10では、1つのダイヤモンドセンサ部12に対して1つのレンズが設けられた構成としたが、本実施の形態3では、1つのダイヤモンドセンサ部12に対して複数のレンズが設けられた場合について説明する。
〈磁気計測装置の構成例〉
図8は、本実施の形態3による磁気計測装置10における断面の一例を示す説明図である。図9は、図8の平面図である。図9は、磁気計測装置10をダイヤモンドセンサ12aにおける磁気計測面、すなわち主面側方向からみた平面図である。なお、図8および図9においては、簡単化のため、信号処理回路18、マイクロ波回路19、および制御回路20については省略している。
図8および図9に示す磁気計測装置10が前記実施の形態1の図1および図2と異なる点は、レンズ16,17がそれぞれ1つではなく、複数のマイクロレンズ40,40aによって構成されている点である。
また、受光素子がフォトダイオード14ではなく、蛍光強度検出部となるイメージセンサ41となっている点も異なるところである。イメージセンサ41は、例えばCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(complementary metal oxide semiconductor)センサなどからなる。
さらに、励起光源11の位置についても異なっており、該励起光源11は、ダイヤモンドセンサ部12のある1つのコーナ部近傍に設けられている。この場合、励起光源11が近傍に設けられているダイヤモンドセンサ部12の該当するコーナ部には、励起光入力窓32が形成されている。
励起光入力窓32は、図9に示すように、例えば図8のダイヤモンドセンサ12aおよびダイヤモンドセンサケース12bのコーナ部がそれぞれ切り欠き加工されることによって形成されている。この断面部分によって形成された励起光入力窓32に励起光源11による励起光の照射が行われる。
なお、図9では、励起光入力窓32がダイヤモンドセンサ12aおよびダイヤモンドセンサケース12bの1つのコーナ部に形成された例を示したが、励起光入力窓32の数については、励起光源11の数と一致していれば、特に制限はない。
マイクロレンズ40aは、イメージセンサ41の受光面、言い換えれば低域フィルタ13側の面にアレイ状に設けられている。各々のマイクロレンズ40aは、イメージセンサ41が有する1つの画素あるいは複数個の画素に対応するようにそれぞれ設けられている。
また、マイクロレンズ40は、ダイヤモンドセンサケース12bに形成された蛍光出力窓31に設けられている。これらマイクロレンズ40は、マイクロレンズ40aと同数からなり、個々のマイクロレンズ40は、マイクロレンズ40aにそれぞれ対向する位置にアレイ状に設けられている。
また、図8および図9に示す磁気計測装置10では、ダイヤモンドセンサ部12の周辺部に設けられたマイクロ波コイル15に加えて、複数のマイクロコイル42を設けた構成となっている。なお、図8では、マイクロ波コイル15を省略している。
マイクロコイル42は、ダイヤモンドセンサ12aの主面である磁気計測面に形成されている。各々のマイクロコイル42は、マイクロレンズ40の形状に沿うようにそれぞれ形成されている。
各々のマイクロコイル42は、図1に示すマイクロ波回路19に接続されており、該マイクロ波回路19によってダイヤモンドセンサ部12の領域毎、すなわちマイクロレンズ40毎に異なる周波数のマイクロ波を照射する。その他の構成については、前記実施の形態1の図1および図2と同様であるので、説明は省略する。
〈磁気計測装置の計測例〉
静磁場(DC磁場)計測において、静磁場B0は、ODMRの“谷”の周波数軸上の位置fより(式1)により判明するが、本実施の形態では、イメージセンサ41の全体視野が複数のマイクロレンズ40により領域毎に分割して計測される。そのため、マイクロレンズ40aにおける各領域毎の静磁場が計測可能となる。
静磁場(DC磁場)計測において、静磁場B0は、ODMRの“谷”の周波数軸上の位置fより(式1)により判明するが、本実施の形態では、イメージセンサ41のマイクロレンズ40a毎に分割して計測される。そのため、各々のマイクロレンズ40a毎の静磁場が計測可能となる。
その際、ダイヤモンドセンサ部12の周囲を囲むように設けられたマイクロ波コイル15の周波数を掃引して、各領域毎のODMRの“谷”を計測していくことも可能である。また、各マイクロレンズ40毎に設けられたマイクロコイル42の複数個に同時に異なるマイクロ波周波数を照射することにより、各領域毎のODMRの“谷”の周波数軸上の位置を計測するための時間を短縮することが可能となる。
以上により、核磁化信号(AC磁場)計測においても、イメージセンサ41のマイクロレンズ40a毎の核磁化信号を計測することができる。ここで、ダイヤモンドセンサ12aの各マイクロレンズ40毎の静磁場に差異が存在する場合には、各マイクロレンズ40毎にそれぞれ“谷”の最急峻斜面を設定することが高感度化に有効である。
各マイクロレンズ40毎に設けたマイクロコイル42のそれぞれに各マイクロレンズ40毎に“谷”の最急峻斜面に調整されたマイクロ波周波数を照射することにより、核磁化信号の分布計測の高感度化を可能とすることができる。
なお、図8および図9では、ダイヤモンドセンサ部12のコーナ部から励起光源11によって励起光を照射する構成としたが、励起光の照射は、これに限定されるものではなく、例えば図1および図6に示すように、ダイヤモンドセンサ部12の側面や斜め上方からであってもよい。
(実施の形態4)
〈概要〉
本実施の形態4においては、電磁波雑音の影響を受けにくい磁気計測装置10について説明する。
前記実施の形態3における磁気計測装置10では、ダイヤモンドセンサ部12とイメージセンサ41との距離が接近しているために、イメージセンサ41が発生する電磁波雑音の影響をダイヤモンドセンサ12aが受けてしまう恐れがある。
このようなイメージセンサ41が発生する電磁波雑音の影響を避けるため、ダイヤモンドセンサケース12bとイメージセンサ41の距離を離す必要が生じる場合がある。
〈磁気計測装置の構成例〉
図10は、本実施の形態4による磁気計測装置10における断面の一例を示す説明図である。
図10に示す磁気計測装置10では、低域フィルタ13とダイヤモンドセンサ部12との間に複数の光路ガイド43が設けられている。その他の構成については、前記実施の形態3の図8および図9と同様である。
光路ガイド43は、イメージセンサ41が発生する電磁波雑音の影響を避けるため、ダイヤモンドセンサケース12bとイメージセンサ41の距離をとるために設けられている。個々の光路ガイド43は、各々のマイクロレンズ40にそれぞれ対応するように設けられている。
光路ガイド43は、例えばガラスなどからなり、マイクロレンズ40によって集光された励起光が散逸するのを低減するものであり、集光された励起光は、光路ガイド43内において反射してマイクロレンズ40a側に到達する。これにより、ダイヤモンドセンサ部12とイメージセンサ41との距離をとりながら、効率良く励起光を集光することができる。
以上により、磁気計測の感度を低下させることなく、電磁波雑音の影響を受けにくい磁気計測装置10を実現することができる。
なお、ここでも、励起光源11による励起光の照射は、例えば図1および図6に示すように、ダイヤモンドセンサ部12の側面や斜め上方からであってもよい。
(実施の形態5)
〈概要〉
本実施の形態5では、励起光源11を複数個設けることによって、強力で、より均一度の高い励起光照射を行うことができる技術について説明する。
具体的には、複数の励起光源11をダイヤモンドセンサ部12とフォトダイオード14との間に配置してダイヤモンドセンサ部12に照射する。
〈磁気計測装置の構成例〉
図11は、本実施の形態5による磁気計測装置10における断面の一例を示す説明図である。図12は、図11の平面図である。
図11および図12に示す磁気計測装置10は、4つの励起光源11a〜11dを有している。これら励起光源11a,11b,11c,11dは、ダイヤモンドセンサ部12の4つのコーナ部の斜め上方に俯角を付けてそれぞれ設けられている。
また、ダイヤモンドセンサ部12が有するダイヤモンドセンサケース12bの4つのコーナ部には、ダイヤモンドセンサ12aの裏面側に励起光入力窓32a〜32dがそれぞれ形成されている。励起光入力窓32a〜32dは、例えば円形からなるが、形状については、これに限定されるものではない。その他の構成については、前記実施の形態1の図1および図2と同様である。
励起光源11a〜11dから照射された励起光は、励起光入力窓32a〜32dからそれぞれダイヤモンドセンサケース12b内に入射光を与える。このように、ダイヤモンドセンサケース12bの4つのコーナ部から入射光を与えることができるため、ダイヤモンドセンサケース12b内部全体をより強い励起光で照射することが可能となるとともにダイヤモンドセンサケース12b内部の受ける励起光の強度が、より均一度が高いものとなる。
以上により、ダイヤモンドセンサ12aの発生する蛍光強度をより高めることができ、磁気計測装置の感度をより向上させることができる。
〈励起光の意図的な分布について〉
また、ダイヤモンドセンサケース12b内部の受ける励起光の強度に意図的に分布を持たせることも可能である。
図13は、図11および図12に示す励起光源11a〜11dにおける照射領域を模式的に示した説明図である。
図13において、網掛けにて示す照射領域11arは、励起光源11aによって照射される励起光の範囲を示している。同様に、網掛けにて示す照射領域11br〜11drは、励起光源11b〜11dによって照射される励起光の範囲をそれぞれ示している。
ここで、照射領域11ar〜11drについて説明する。
励起光は、各励起光源11a〜11dからの励起光がダイヤモンドセンサケース12b内において多重反射を繰り返すことにより、ダイヤモンドセンサ12a内の全体に行き渡る。
しかしながら、ダイヤモンドセンサ12a中および反射膜30による反射時の損失が若干は必ず有る。よって、照射領域11ar〜11drは、励起光源11a〜11dに近接した部分が最も強く照射されていることを示すものである。
例えば照射領域11arの磁場を計測したい場合には、励起光源11aのみを照射すればよい。また、各照射領域11ar〜11drの重み付けを行った磁場を計測したい場合には、各励起光源11a〜11dの強度にその重み付けを行えばよい。
これにより、全体の励起光の消費電力を抑えつつ、ダイヤモンドセンサ12aの領域毎に重み付けを行った磁場計測を行うことが可能となる。
ここでは、4つの励起光源11a,11b,11c,11dを設け、ダイヤモンドセンサ部12の4つのコーナ部の斜め上方から励起光を照射する例を示したが、励起光の照射位置については、これに限定されるものではない。
例えば前記実施の形態1の図1の構成において、4つの励起光源を用いるように構成してもよい。この場合、4つの励起光源は、ダイヤモンドセンサ部12の4つの側面からそれぞれ照射するように構成される。当然、励起光入力窓32aは、ダイヤモンドセンサケース12bの4つの側面にそれぞれ設けられることになる。
(実施の形態6)
〈概要〉
本実施の形態6では、磁気計測装置を適用した水の核磁化信号計測技術の原理、駆動タイミング、および動作点の設定に関して、図14〜図16を用いて説明する。
〈水の核磁化計測方法の原理〉
まず、前記実施の形態1〜5の磁気計測装置10を用いた、水の核磁化信号計測への適用の原理について図14を用いて説明する。
図14は、本実施の形態6による磁気計測装置を適用した際の水の核磁化計測技術の原理を示す説明図である。
励起コイルCLは、水を入れた試験管TBに巻かれている。励起コイルCLが巻かれた試験管TBは、磁石MGの間に配置される。磁石MGによる直流静磁場と励起コイルCLによる高周波磁場とは、試験管TB中の水に対して直交方向に印加される。
試験管TBの底面には、近接して磁気計測装置10が配置される。磁気計測装置10は、核磁化信号に対して最大感度を有するように、磁気計測装置10の主面が励起コイルCLによる高周波磁場と直交して配置される。
磁気計測装置10において、ダイヤモンドセンサ12aを囲むマイクロ波コイル15には、マイクロ波が供給される。図14に示す磁気計測装置10においては、ダイヤモンドセンサ部12、低域フィルタ13、フォトダイオード14またはイメージセンサ41の順に試験管TBに近い位置に置かれる。
〈水の核磁化計測における駆動タイミング例〉
続いて、水の核磁化計測における駆動タイミング例を図15により説明する。
図15は、水の核磁化計測における駆動タイミングの一例を示す説明図である。
水分子の緩和時間T1は、数百ms程度であるので、例えば500ミリ秒の周期で、高周波出力の最初の一定時間τの印加、FID(Free Induction Decay;自由誘導放出)信号の初期検出、FID信号の減衰後の検出を行う。
FID信号の初期検出と減衰後の検出を行うために、具体的には500ミリ秒の周期を前半と後半に分けて、露光A、露光Bとして、フォトダイオードの露光を行う。そして、最初の一定時間τの高周波出力印加後、数msの待機時間の後、初期検出の時間だけ、露光Aのタイミング内に、励起光をイネーブルする。
また、減衰後にも励起光を、露光Bのタイミング内にイネーブルする。励起光は、イネーブル信号がオンであり、かつ高周波出力同期パルスが正相である時にのみ発光するようにする。
これにより、露光A時のフォトダイオード出力として、FID信号の振幅の初期検出タイミングでの平均値を求めることができ、露光B時のフォトダイオード出力として、FID信号の振幅の減衰後の検出タイミングでの平均値を求めることができる。
ここで、最初の一定時間τとは、
τ=π/(2γB)
γ=e/m=電子電荷/水素原子核質量
B=高周波出力が試験管中の水において生ずる磁場強度
であり、π/2パルスと呼ばれるものである。
π/2パルス印加後に、水分子に蓄積された核磁化エネルギーの誘導放出が行われ、磁気計測装置10にはFID信号が検出される。
π/2パルス印加後の減衰前のFID信号と、減衰後のFID信号を比較することにより、水の緩和時間T1を測定することができる。水の緩和時間T1は水の温度を反映するので、水の温度を非接触で計測することが可能である。
ここで高周波出力の周波数Fは、試験管中の水に、磁石により印加されている静磁場強度B0との間にF/B0=42.57[MHz/テスラ]の関係があり、ラーモア周波数と呼ばれるものである。
本測定技術では、励起コイルのインダクタンスLと、別のキャパシタンスとのLC共振を用いることをしていないので、周波数を変化させて広帯域の計測を行うことができる。試料内、この場合、図14の試験管TB中の水の静磁場B0が一定でない場合でも、静磁場B0の値に対応した周波数Fを設定することにより、核磁化の計測が可能である。
静磁場B0に分布を持たせることにより、位置的に分布した試料内の核磁化信号を分離して計測が可能となる。
〈動作点の設定方法〉
次に、水の核磁化計測に用いるODMR(Optically Detected Magnetic Resonance: 光磁気共鳴特性)上の動作点を図16により説明する。
図16は、水の核磁化計測に用いるODMR上の動作点を示す説明図である。
図16において、縦軸はダイヤモンドセンサの蛍光強度であり、横軸はダイヤモンドセンサに印加するマイクロ波の周波数である。マイクロ波の周波数による蛍光強度の変化をODMRと称する。
静磁場を印加しない状態では、蛍光強度の”谷”は、2.87GHz付近にあるが、静磁場B0を印加していくと”谷”の周波数軸上の位置fは、(式1)の関係を保って変化する。
静磁場B0の下での”谷”の最急斜面に動作点を設定する。このような動作点において、FID信号の振幅の初期検出タイミングでの平均値を反映した露光Aにおける蛍光出力平均と、FID信号の減衰後の検出タイミングでの平均値を反映した露光Bにおける蛍光出力平均とをODMRの変化として同図中に示す。FID信号の減衰前後で、蛍光強度に差が生じる。この差を計測することで、核磁化信号の強度を計測可能である。
(実施の形態7)
〈概要〉
本実施の形態7では、水の核磁化信号計測を適用し、磁気計測装置10を非侵襲の調理家電装置に適用した例を説明する。
〈磁気計測装置の調理家電応用例〉
図17は、本実施の形態7による磁気計測装置10を用いた調理家電装置の一例を示す説明図である。図17(a)は、調理家電装置の斜視図である。図17(b)は、図17(a)の平面図であり、図17(c)は、図17(b)におけるA−A‘断面図である。
調理家電装置は、例えば内部に水を含む食材を加熱する加熱調理などに用いられる調理用家電である。調理家電装置は、図17に示すように、底面となる一方の端面を有する中空円柱状の制御加熱容器50を有している。制御加熱容器50の底面部および側面部には、複数の磁気計測装置10が制御加熱容器50の円周方向と直交するように等間隔にて直線状に設けられている。
また、制御加熱容器50の外周部には、励起コイル51が設けられており、その外側の左右には、円弧状の磁石52がそれぞれ設けられている。
制御加熱容器50は、非磁性・非金属であり、例えばセラミックスなどによって形成される。この制御加熱容器50は、内部に水を含む食材を入れる容器である。励起コイル51には、周波数Fの高周波電流を印加する。周波数Fは、磁石により印加されている静磁場強度B0との間にF/B0=42.57[MHz/テスラ]の関係におく。
励起コイル51に前記π/2パルスの高周波電流を印加後の、減衰前および減衰後のFID信号を磁気計測装置10にて計測することにより、制御加熱容器50内の温度を計測することができる。
水分子からのFID信号は、2次元的に放射されて、近距離にある磁気計測装置10においてより明朗に検出可能である。このため、磁気計測装置10を制御加熱容器50の周囲に並べて配置することにより、制御加熱容器50内の温度分布を計測することが可能となる。
励起コイル51は、加熱コイルを兼ねることができる。静磁場強度B0との間にF/B0=42.57[MHz/テスラ]の関係がある水の部分に加熱が行われるところ、制御加熱容器50内の静磁場には若干の分布が生じることから、周波数Fを調整することにより、加熱箇所を調整することができる。
図15に示したFID信号振幅計測は、LC共振を用いるものではないので、周波数Fが変化しても支障がない。制御加熱容器50内に均一な磁場を形成しようとすると、磁石が大きなものとなりコストがかかるが、図17に示す調理家電装置では、磁石が大きい必要はなくなる。
また、励起コイル51を加熱コイルとして用いる場合には、加熱過程において、制御加熱容器50内の温度分布は、円周方向には均一となる。よって、磁気計測装置10は、1次元的に配置すれば内部温度分布を計測可能となる。
以上により、小型で効率のよい調理家電装置を実現することができる。
(実施の形態8)
〈概要〉
本実施の形態8では、磁気計測装置10による水の核磁化計測をヘルスケア装置に適用した例について説明する。
〈ヘルスケア装置の構成例〉
図18は、本実施の形態8による磁気計測装置10を用いたヘルスケア装置の一例を示す説明図である。図18(a)は、ヘルスケア装置の斜視の一例を示す説明図であり、図18(b)は、図18(a)の断面図である。図18(c)は、図18(b)におけるA−A‘断面図である。
ヘルスケア装置は、例えばハイパーサーミア、いわゆる温熱療法などに用いられるヘルスケア機器である。ヘルスケア装置は、図18(a)に示すように、制御加熱対象である人体の胴部60を囲むように複数の磁気計測装置10が密に配置されている。磁気計測装置10は、例えば対象者が着用する衣類に縫い込まれている。
また、磁気計測装置10が密に配置されている周りには、励起コイル61が巻かれている。励起コイル61の外側には、対となった磁石62が対向するように配置されている。
励起コイル61には、周波数Fの高周波電流を印加する。周波数Fは、人体の胴部における、制御加熱を行う部分において、磁石により印加されている静磁場強度B0との間にF/B0=42.57[MHz/テスラ]の関係におく。
励起コイル61に前記π/2パルスの高周波電流を印加後の、減衰前および減衰後のFID信号を磁気計測装置10にて計測することにより、人体の胴部60内の温度を計測することができる。
水分子からのFID信号は、2次元的に放射され、近距離にある磁気センサモジュールにおいてより明朗に検出可能である。このため、磁気計測装置10を人体の胴部60の周囲に並べて配置することにより、人体の胴部60内の温度分布を計測することが可能となる。
励起コイル61は、加熱コイルを兼ねることができる。静磁場強度B0との間にF/B0=42.57[MHz/テスラ]の関係がある水の部分に加熱が行われるところ、人体の胴部60内の静磁場には若干の分布が生じることから、周波数Fを調整することにより、加熱箇所を調整することができる。
加熱位置の細部の制御が必要である場合には、磁気計測装置10内の例えば図1に示すマイクロ波コイル15からの放射を活用することができる。多数の磁気計測装置10に同期した同一周波数のマイクロ波を供給し、かつ相互の位相を調整して干渉を調整することにより、フェーズドアレイアンテナの原理により、人体の胴部60内の特定の点にピンポイントで電力を集中することができる。
以上により、ハイパーサーミアなどのヘルスケア応用に有用である。
また、モジュール化されて厚さ方向を薄くした磁気計測装置10は、体内の情報を検出するウェアラブル診断装置などへの適用においても有効である。モジュール化されて厚さ方向を薄くした磁気計測装置10は、人間の体表面に稠密に並べても圧迫感が少なく軽量化を可能とすることができる。その結果、ウェアラブル診断装置を着用する患者の負担を軽くすることができる。
(実施の形態9)
〈概要〉
前記実施の形態1〜5では、マイクロ波コイル15がダイヤモンドセンサ部12の外部に設けられていた。本実施の形態9においては、マイクロ波コイルがダイヤモンドセンサケース12bの内部に設けられている例について説明する。
〈磁気計測装置の構成例〉
図19は、本実施の形態9による磁気計測装置が有するダイヤモンドセンサ部における構成の一例を示す説明図である。図20は、図19のA−A’断面の一例を示す説明図である。
なお、図19および図20においては、簡単化のために、ダイヤモンドセンサ部12および励起光源11のみを示しており、他の構成である低域フィルタ13、フォトダイオード14、レンズ17、信号処理回路18、マイクロ波回路19、および制御回路20については省略している。
図19および図20に示す磁気計測装置10が、図1などの磁気計測装置10と異なる点は、ダイヤモンドセンサ部12が有するダイヤモンドセンサケース12bの構成である。このダイヤモンドセンサケース12bは、図19および図20に示すように、ダイヤモンドセンサ格納部12cおよびマイクロ波コイル15を有する。
ダイヤモンドセンサ格納部12cは、ダイヤモンドセンサ12aが格納されるキャビティであり、ダイヤモンドセンサケース12bの中央部に形成されている。このダイヤモンドセンサ格納部12cの周りには、マイクロ波コイル15が設けられている。
マイクロ波コイル15は、図20に示すように、例えば銅箔などからなる配線パターンHP1および配線パターンHP2によって形成されている。配線パターンHP1は、最上層、すなわちダイヤモンドセンサケース12bの裏面に形成された配線パターンである。配線パターンHP2は、配線パターンHP1の下方に形成された配線パターンである。
配線パターンHP1と配線パターンHP2とは、ビアViaによって接続されている。ビアViaは、ダイヤモンドセンサケースにビアホールを開口し、該ビアホールに銅などの金属材料を埋め込むことによって上層に形成された配線パターンHP1とその下層に形成された配線パターンHP2とを電気的に接続する。
励起光源11は、ダイヤモンドセンサ部12のある1つの側面近傍に設けられている。ダイヤモンドセンサケース12bには、励起光光路74が形成されている。励起光光路74は、励起光源11より照射される励起光の光路である。
励起光光路74は、励起光源11が設けられている側面側からダイヤモンドセンサ格納部12cが形成されている側面側にかけて貫通するように形成された孔である。励起光光路74は、配線パターンHP1と配線パターンHP2との間に挟まれるように形成される。
蛍光出力窓31は、ダイヤモンドセンサ12aが発生した蛍光を出力する窓であり、図1と同様に、ダイヤモンドセンサケース12bにおいて、ダイヤモンドセンサ12aの主面である磁気計測面に対向する裏面側に形成される。蛍光出力窓31の上部には、レンズ16が設けられている。
反射膜30は、ダイヤモンドセンサケース12bに形成されたダイヤモンドセンサ格納部12cの表面に形成されている。この場合においても、反射膜30は、励起光光路74の開口部および蛍光出力窓31を除いて形成されている。反射膜30は、金属膜であり、例えばチタン、銅、またはアルミニウムなどからなる。
このように、マイクロ波コイル15をダイヤモンドセンサケース12bに形成する構成とすることにより、磁気計測装置10全体を小型かつ薄型に構成することができる。
〈磁気計測装置の他の構成例〉
図21は、図19に示す磁気計測装置における他の構成例を示す説明図である。また、図22は、図21のA−A’断面の一例を示す説明図である。
なお、図19および図20においては、簡単化のために、ダイヤモンドセンサ部12のみを示しており、他の構成である低域フィルタ13、フォトダイオード14、レンズ17、信号処理回路18、マイクロ波回路19、および制御回路20については省略している。
図21および図22に示す磁気計測装置10が図19および図20の磁気計測装置10と異なるところは、ダイヤモンドセンサ部12が有するダイヤモンドセンサケース12bに、マイクロ波コイル15に加えて励起光源11aについても設けた点である。
この場合、励起光源11aは、例えば表面実装型のLED(Light Emitting Diode)などからなり、ダイヤモンドセンサ格納部12cにダイヤモンドセンサ12aとともに格納され、ダイヤモンドセンサ12aのある1つの側面を照射する。
配線パターンHP1と下層に形成された配線パターンHP2との間には、電源配線パターンHP3が形成されている。電源配線パターンHP3は、例えば図1の制御回路20などから供給される電源電圧を励起光源11aに供給する配線パターンである。ここでも、反射膜30は、蛍光出力窓31を除いて形成されている。その他の構成については、図19および図20と同様であるので説明は省略する。
このように、マイクロ波コイル15に加えて励起光源11aについてもダイヤモンドセンサケース12b内に設けることにより、磁気計測装置10をより小型かつ薄型に構成することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
なお、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
また、ある実施の形態の構成の一部を他の実施の形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施の形態の構成に他の実施の形態の構成を加えることも可能である。また、各実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることが可能である。
10 磁気計測装置
11 励起光源
11a〜11d 励起光源
12 ダイヤモンドセンサ部
12a ダイヤモンドセンサ
12b ダイヤモンドセンサケース
12c ダイヤモンドセンサ格納部
13 低域フィルタ
14 フォトダイオード
15 マイクロ波コイル
16 レンズ
17 レンズ
18 信号処理回路
19 マイクロ波回路
20 制御回路
30 反射膜
31 蛍光出力窓
32 励起光入力窓
32a〜32d 励起光入力窓
40 マイクロレンズ
40a マイクロレンズ
41 イメージセンサ
42 マイクロコイル
43 光路ガイド
50 制御加熱容器
51 励起コイル
52 磁石
60 胴部
61 励起コイル
62 磁石
74 励起光光路

Claims (13)

  1. 蛍光の強度の変化から磁場の強度を検出する磁気計測装置であって、
    複数の窒素−空孔対を有するダイヤモンドセンサと、
    表面あるいは内面のいずれか一方に励起光を反射させる反射膜が形成され、前記ダイヤモンドセンサを格納するダイヤモンドセンサケースと、
    前記ダイヤモンドセンサケースに前記励起光を照射する励起光源と、
    前記ダイヤモンドセンサケースから発生する前記蛍光の強度を検出する蛍光強度検出部と、
    を有し、
    前記ダイヤモンドセンサケースは、
    前記ダイヤモンドセンサが発生した蛍光を出力する第1の窓と、
    前記励起光源より照射される前記励起光が入力される第2の窓と、
    を有し、
    前記蛍光強度検出部は、前記ダイヤモンドセンサの磁気計測面である第1の面に対向する第2の面側に設けられる、磁気計測装置。
  2. 請求項1記載の磁気計測装置において、
    前記第2の窓は、前記ダイヤモンドセンサの少なくとも1つの側面に前記励起光が照射される位置に形成され、
    前記励起光源は、前記第2の窓に前記励起光を照射する、磁気計測装置。
  3. 請求項2記載の磁気計測装置において、
    前記励起光源の動作を制御する制御回路を有し、
    前記制御回路は、前記第2の窓が複数ある場合に、複数の前記第2の窓に前記励起光がそれぞれ個別に照射されるように前記励起光源を制御する、磁気計測装置。
  4. 請求項1記載の磁気計測装置において、
    前記第2の窓は、前記ダイヤモンドセンサの少なくとも1つのコーナ部に前記励起光が照射される位置に形成され、
    前記励起光源は、前記第2の窓に前記励起光を照射する、磁気計測装置。
  5. 請求項4記載の磁気計測装置において、
    前記励起光源の動作を制御する制御回路を有し、
    前記制御回路は、前記第2の窓が複数ある場合に、複数の前記第2の窓に前記励起光がそれぞれ個別に照射されるように前記励起光源を制御する、磁気計測装置。
  6. 請求項1記載の磁気計測装置において、
    前記第2の窓は、前記ダイヤモンドセンサの前記第2の面に前記励起光が照射される位置に形成され、
    前記励起光源は、前記第2の窓に前記励起光を照射する、磁気計測装置。
  7. 請求項1記載の磁気計測装置において、
    前記ダイヤモンドセンサケースから出力される前記蛍光を集光する第1のレンズと、
    前記第1のレンズから出射される前記蛍光を集光する第2のレンズと、
    前記励起光源が照射した前記励起光を反射させ、前記ダイヤモンドセンサから発生した前記蛍光を透過させて前記蛍光強度検出部に到達させる低域フィルタと、
    を有し、
    前記低域フィルタは、前記第1のレンズと前記第2のレンズとの間に設けられる、磁気計測装置。
  8. 請求項1記載の磁気計測装置において、
    前記反射膜は、金属膜であり、
    前記反射膜の膜厚は、前記ダイヤモンドセンサケースに印加されるマイクロ波の周波数における表皮効果深さより薄く、光の周波数における表皮効果深さより厚い、磁気計測装置。
  9. 請求項1記載の磁気計測装置において、
    前記ダイヤモンドセンサは、多結晶の薄膜である、磁気計測装置。
  10. 請求項1記載の磁気計測装置において、
    前記蛍光強度検出部は、フォトダイオードである、磁気計測装置。
  11. 請求項7記載の磁気計測装置において、
    前記蛍光強度検出部は、複数の画素を有するイメージセンサであり、
    前記第1および前記第2のレンズは、複数のマイクロレンズからなり、
    前記マイクロレンズは、前記イメージセンサの1つまたは複数の画素にそれぞれ対応するように設けられる、磁気計測装置。
  12. 請求項11記載の磁気計測装置において、
    前記第1のレンズが有する前記マイクロレンズによって集光された前記励起光が散逸するのを低減する光路ガイドを有し、
    前記光路ガイドは、前記低域フィルタと前記第1のレンズとの間に設けられる、磁気計測装置。
  13. 請求項1記載の磁気計測装置において、
    前記励起光源は、半導体レーザまたはLEDである、磁気計測装置。
JP2016026993A 2016-02-16 2016-02-16 磁気計測装置 Active JP6655415B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016026993A JP6655415B2 (ja) 2016-02-16 2016-02-16 磁気計測装置
US15/432,250 US10502796B2 (en) 2016-02-16 2017-02-14 Magnetometer

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016026993A JP6655415B2 (ja) 2016-02-16 2016-02-16 磁気計測装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2017146158A true JP2017146158A (ja) 2017-08-24
JP2017146158A5 JP2017146158A5 (ja) 2018-11-08
JP6655415B2 JP6655415B2 (ja) 2020-02-26

Family

ID=59559597

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016026993A Active JP6655415B2 (ja) 2016-02-16 2016-02-16 磁気計測装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US10502796B2 (ja)
JP (1) JP6655415B2 (ja)

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020038086A (ja) * 2018-09-03 2020-03-12 株式会社デンソー ダイヤモンドセンサシステム
JP2020063960A (ja) * 2018-10-16 2020-04-23 国立大学法人東京工業大学 磁気計測装置
JP2020067444A (ja) * 2018-10-26 2020-04-30 スミダコーポレーション株式会社 磁場発生源検出装置および磁場発生源検出方法
JP2020106352A (ja) * 2018-12-27 2020-07-09 スミダコーポレーション株式会社 励起光照射装置および励起光照射方法
JP2020176994A (ja) * 2019-04-22 2020-10-29 スミダコーポレーション株式会社 励起光照射装置および励起光照射方法
JP2020193819A (ja) * 2019-05-24 2020-12-03 国立大学法人大阪大学 撮像装置および撮像方法
JP2021067684A (ja) * 2019-10-28 2021-04-30 パロ アルト リサーチ センター インコーポレイテッド コンパクトダイヤモンドnv中心イメージャ
JP2021189148A (ja) * 2020-06-04 2021-12-13 スミダコーポレーション株式会社 励起光照射装置および励起光照射方法
WO2022163677A1 (ja) * 2021-01-27 2022-08-04 住友電気工業株式会社 ダイヤモンド磁気センサユニット及びダイヤモンド磁気センサシステム
WO2022163679A1 (ja) * 2021-01-27 2022-08-04 日新電機株式会社 ダイヤモンドセンサユニット
WO2022163678A1 (ja) * 2021-01-27 2022-08-04 日新電機株式会社 ダイヤモンドセンサユニット及びダイヤモンドセンサシステム
WO2022210695A1 (ja) * 2021-03-31 2022-10-06 住友電気工業株式会社 ダイヤモンド光磁気センサ
WO2022244399A1 (ja) * 2021-05-18 2022-11-24 スミダコーポレーション株式会社 磁場測定装置および磁場測定方法
WO2022249995A1 (ja) * 2021-05-25 2022-12-01 京セラ株式会社 検出基板、検出機及び検出装置
WO2024080386A1 (ja) * 2022-10-13 2024-04-18 スミダコーポレーション株式会社 磁場測定装置
JP7530284B2 (ja) 2020-12-22 2024-08-07 矢崎総業株式会社 センサ
WO2024181575A1 (ja) * 2023-03-01 2024-09-06 京セラ株式会社 電流センサ及び電流検出装置

Families Citing this family (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10677953B2 (en) * 2016-05-31 2020-06-09 Lockheed Martin Corporation Magneto-optical detecting apparatus and methods
WO2018075913A1 (en) 2016-10-20 2018-04-26 Quantum Diamond Technologies Inc. Methods and apparatus for magnetic particle analysis using wide-field diamond magnetic imaging
EP3559668B1 (en) 2016-12-23 2023-07-19 Quantum Diamond Technologies Inc. Methods and apparatus for magnetic multi-bead assays
DE102017205268A1 (de) * 2017-03-29 2018-10-04 Robert Bosch Gmbh Verfahren zum Fertigen einer Kristallkörpereinheit für eine Sensorvorrichtung, Verfahren zum Herstellen einer Sensorvorrichtung, System und Verfahren zum Erfassen einer Messgröße sowie Sensorvorrichtung
JP7204733B2 (ja) 2017-07-31 2023-01-16 クアンタム ダイヤモンド テクノロジーズ インク. 試料測定のための方法および装置
EP3441001B1 (en) * 2017-08-07 2024-02-21 Diamsense Ltd. Position detectors for in-vivo devices and methods of controlling same
WO2019164638A2 (en) * 2018-01-29 2019-08-29 Massachusetts Institute Of Technology On-chip detection of spin states in color centers for metrology and information processing
RU2694798C1 (ru) * 2018-04-24 2019-07-16 Федеральное государственное бюджетное научное учреждение "Федеральный исследовательский центр Институт прикладной физики Российской академии наук" (ИПФ РАН) Способ измерения характеристик магнитного поля
US11150313B1 (en) * 2018-05-25 2021-10-19 Hrl Laboratories, Llc On-chip excitation and readout architecture for high-density magnetic sensing arrays based on quantum defects
DE102018214617A1 (de) * 2018-08-29 2020-03-05 Robert Bosch Gmbh Sensoreinrichtung
DE102018219750A1 (de) * 2018-11-19 2020-05-20 Robert Bosch Gmbh Licht-Wellenleiterstruktur für effiziente Lichtanregung und Photonen-Detektion für Farbzentren in Diamant
DE102019203929A1 (de) * 2019-03-22 2020-09-24 Robert Bosch Gmbh Sensoreinrichtung und Verfahren zur Herstellung einer Spiegelanordnung für eine Sensoreinrichtung
CN110398300A (zh) * 2019-06-24 2019-11-01 中北大学 一种基于集群nv色心金刚石的温度传感器
CN114502947A (zh) 2019-10-02 2022-05-13 X开发有限责任公司 基于电子自旋缺陷的测磁法
WO2021151429A2 (de) * 2020-01-30 2021-08-05 Elmos Semiconductor Se Nv-zentrum basierendes mikrowellenfreies und galvanisch getrenntes magnetometer
DE102020210245B3 (de) 2020-08-12 2022-02-03 Universität Stuttgart Gradiometer zur Erfassung eines Gradientenfeldes einer physikalischen Größe
US11774526B2 (en) 2020-09-10 2023-10-03 X Development Llc Magnetometry based on electron spin defects
DE102020214279A1 (de) 2020-11-13 2022-05-19 Robert Bosch Gesellschaft mit beschränkter Haftung Verfahren zur Vitalfunktionsmessung mittels Magnetfeldmessung und Verfahren zur Personenerkennung mittels Magnetfeldmessung
DE102020134883A1 (de) 2020-12-23 2022-06-23 Quantum Technologies UG (haftungsbeschränkt) Vorrichtung zur Bestimmung einer magnetischen Flussdichte und Verfahren zur Bestimmung einer magnetischen Flussdichte mit einer solchen Vorrichtung sowie Verfahren zur Herstellung einer Vorrichtung zur Bestimmung der magnetischen Flussdichte
US11531073B2 (en) 2020-12-31 2022-12-20 X Development Llc Fiber-coupled spin defect magnetometry
US11774384B2 (en) 2021-01-15 2023-10-03 X Development Llc Spin defect magnetometry pixel array
CN113176238B (zh) * 2021-04-22 2023-10-31 国网安徽省电力有限公司电力科学研究院 基于金刚石薄膜的磁成像装置
CN113834801A (zh) * 2021-09-09 2021-12-24 国仪量子(合肥)技术有限公司 金属无损探伤设备、方法及存储介质
DE102021132974B3 (de) * 2021-12-14 2023-01-05 Balluff Gmbh Sensor, Magnetfeld-Positionsmesssystem und Verfahren zur Positionsbestimmung
DE102022212536A1 (de) * 2022-11-24 2024-05-29 Hahn-Schickard-Gesellschaft für angewandte Forschung e.V. Quantenvorrichtung

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06297206A (ja) * 1993-04-09 1994-10-25 Sumitomo Electric Ind Ltd 硬質焼結体工具およびその製造方法
JP2011044254A (ja) * 2009-08-19 2011-03-03 Sumitomo Electric Ind Ltd 電子放出素子、及び、電子放出素子の作製方法
JP2014515000A (ja) * 2011-05-24 2014-06-26 エレメント シックス リミテッド ダイヤモンドセンサ、検出器及び量子装置
JP2014517322A (ja) * 2011-06-13 2014-07-17 プレジデント アンド フェローズ オブ ハーバード カレッジ 固体状態のスピン系における効率的な蛍光検出
WO2015107907A1 (ja) * 2014-01-20 2015-07-23 独立行政法人科学技術振興機構 ダイヤモンド結晶、ダイヤモンド素子、磁気センサー、磁気計測装置、および、センサーアレイの製造方法
JP2015529328A (ja) * 2012-08-22 2015-10-05 プレジデント アンド フェローズ オブ ハーバード カレッジ ナノスケール走査センサ
CN105137371A (zh) * 2015-08-11 2015-12-09 北京航空航天大学 一种芯片级金刚石nv-色心磁成像装置及成像方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BRPI0908763A2 (pt) * 2008-02-07 2015-07-28 Lahav Gan Dispositivo, método para a obtenção de uma referência de freqüência e sistema.
US8193808B2 (en) * 2009-09-11 2012-06-05 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Optically integrated biosensor based on optically detected magnetic resonance
WO2013040446A1 (en) * 2011-09-16 2013-03-21 The Trustees Of Columbia University In The City Of New York High-precision ghz clock generation using spin states in diamond

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06297206A (ja) * 1993-04-09 1994-10-25 Sumitomo Electric Ind Ltd 硬質焼結体工具およびその製造方法
JP2011044254A (ja) * 2009-08-19 2011-03-03 Sumitomo Electric Ind Ltd 電子放出素子、及び、電子放出素子の作製方法
JP2014515000A (ja) * 2011-05-24 2014-06-26 エレメント シックス リミテッド ダイヤモンドセンサ、検出器及び量子装置
JP2014517322A (ja) * 2011-06-13 2014-07-17 プレジデント アンド フェローズ オブ ハーバード カレッジ 固体状態のスピン系における効率的な蛍光検出
JP2015529328A (ja) * 2012-08-22 2015-10-05 プレジデント アンド フェローズ オブ ハーバード カレッジ ナノスケール走査センサ
WO2015107907A1 (ja) * 2014-01-20 2015-07-23 独立行政法人科学技術振興機構 ダイヤモンド結晶、ダイヤモンド素子、磁気センサー、磁気計測装置、および、センサーアレイの製造方法
CN105137371A (zh) * 2015-08-11 2015-12-09 北京航空航天大学 一种芯片级金刚石nv-色心磁成像装置及成像方法

Cited By (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7144730B2 (ja) 2018-09-03 2022-09-30 株式会社デンソー ダイヤモンドセンサシステム
JP2020038086A (ja) * 2018-09-03 2020-03-12 株式会社デンソー ダイヤモンドセンサシステム
JP2020063960A (ja) * 2018-10-16 2020-04-23 国立大学法人東京工業大学 磁気計測装置
WO2020080362A1 (ja) * 2018-10-16 2020-04-23 国立大学法人東京工業大学 磁気計測装置
JP7186963B2 (ja) 2018-10-16 2022-12-12 国立大学法人東京工業大学 磁気計測装置
JP2020067444A (ja) * 2018-10-26 2020-04-30 スミダコーポレーション株式会社 磁場発生源検出装置および磁場発生源検出方法
JP7209176B2 (ja) 2018-10-26 2023-01-20 スミダコーポレーション株式会社 磁場発生源検出装置および磁場発生源検出方法
JP7209182B2 (ja) 2018-12-27 2023-01-20 スミダコーポレーション株式会社 励起光照射装置および励起光照射方法
JP2020106352A (ja) * 2018-12-27 2020-07-09 スミダコーポレーション株式会社 励起光照射装置および励起光照射方法
JP2020176994A (ja) * 2019-04-22 2020-10-29 スミダコーポレーション株式会社 励起光照射装置および励起光照射方法
JP7223272B2 (ja) 2019-04-22 2023-02-16 スミダコーポレーション株式会社 励起光照射装置および励起光照射方法
JP7417220B2 (ja) 2019-05-24 2024-01-18 国立大学法人大阪大学 撮像装置および撮像方法
JP2020193819A (ja) * 2019-05-24 2020-12-03 国立大学法人大阪大学 撮像装置および撮像方法
JP2021067684A (ja) * 2019-10-28 2021-04-30 パロ アルト リサーチ センター インコーポレイテッド コンパクトダイヤモンドnv中心イメージャ
JP7428322B2 (ja) 2020-06-04 2024-02-06 スミダコーポレーション株式会社 励起光照射装置および励起光照射方法
JP2021189148A (ja) * 2020-06-04 2021-12-13 スミダコーポレーション株式会社 励起光照射装置および励起光照射方法
JP7530284B2 (ja) 2020-12-22 2024-08-07 矢崎総業株式会社 センサ
WO2022163679A1 (ja) * 2021-01-27 2022-08-04 日新電機株式会社 ダイヤモンドセンサユニット
WO2022163678A1 (ja) * 2021-01-27 2022-08-04 日新電機株式会社 ダイヤモンドセンサユニット及びダイヤモンドセンサシステム
WO2022163677A1 (ja) * 2021-01-27 2022-08-04 住友電気工業株式会社 ダイヤモンド磁気センサユニット及びダイヤモンド磁気センサシステム
WO2022210695A1 (ja) * 2021-03-31 2022-10-06 住友電気工業株式会社 ダイヤモンド光磁気センサ
WO2022244399A1 (ja) * 2021-05-18 2022-11-24 スミダコーポレーション株式会社 磁場測定装置および磁場測定方法
WO2022249995A1 (ja) * 2021-05-25 2022-12-01 京セラ株式会社 検出基板、検出機及び検出装置
WO2024080386A1 (ja) * 2022-10-13 2024-04-18 スミダコーポレーション株式会社 磁場測定装置
WO2024181575A1 (ja) * 2023-03-01 2024-09-06 京セラ株式会社 電流センサ及び電流検出装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20170234941A1 (en) 2017-08-17
US10502796B2 (en) 2019-12-10
JP6655415B2 (ja) 2020-02-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6655415B2 (ja) 磁気計測装置
JP2016205954A (ja) 磁気計測装置
US10962610B2 (en) On-chip detection of spin states in color centers for metrology and information processing
JP6494269B2 (ja) 磁気計測装置
CN105158709B (zh) 一种基于内嵌nv‑色心金刚石的磁场测量装置
JP4004962B2 (ja) 磁気共鳴画像化装置に使用するカテーテル
CN105444749B (zh) 基于贝利相移的集群nv色心金刚石固态自旋共振陀螺仪
CN110167441B (zh) 用于感测来自身体的电磁信号的电感感测系统
EP3918392A1 (en) Defect centre-based sensor
EP3206567A1 (en) Analyte-sensing device
US20220228998A1 (en) Spin defect magnetometry imaging
CN105137371A (zh) 一种芯片级金刚石nv-色心磁成像装置及成像方法
JP2007504879A (ja) 磁気共鳴イメージングによりモニタされるインターベンショナル処置用のカテーテル先端部のトラッキング
JP6195557B2 (ja) Mr撮像ガイド治療システム
AU2021204316B2 (en) A magneto-encephalography device
US9146290B2 (en) RF transmit and/or receive antenna for a hybrid MRI/HIFU system
US10495698B2 (en) Magneto-encephalography device
CN114502947A (zh) 基于电子自旋缺陷的测磁法
WO2012038948A2 (en) Optical magnetometer sensor array
EA033641B1 (ru) Магнитно-резонансный томограф
CN110087541A (zh) 生物体物质测定装置
JP2021520275A (ja) 誘導性センシングに使用する装置及び方法
CN106842085A (zh) 小型铯光泵磁力仪探头
RU2795044C2 (ru) Система индуктивного считывания электромагнитных сигналов от тела
RU2795044C9 (ru) Система индуктивного считывания электромагнитных сигналов от тела

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180925

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180925

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190906

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190924

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191125

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200107

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200203

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6655415

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150