JP7530284B2 - センサ - Google Patents

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Description

本発明は、センサに関する。
NVセンタを有するダイヤモンド素子を用いて光検出磁気共鳴(ODMR:Optically Detected Magnetic Resonance)の原理により磁界を計測するセンサが知られている(例えば、特許文献1参照)。このセンサでは、励起光としての緑色光をNVセンタに照射すると共にマイクロ波を周波数掃引しながらNVセンタに照射し、NVセンタから発せられる赤色蛍光を検出する。このセンサでは、共鳴周波数のマイクロ波がNVセンタに照射されると、NVセンタにおいて電子スピン共鳴が生じてNVセンタから発せられる赤色蛍光の輝度が低下する。ここで、磁界がNVセンタにゼーマン分裂を生じさせることにより、マイクロ波の周波数掃引時に少なくとも2点の赤色蛍光の輝度低下点が生じる。NVセンタにおけるゼーマン分裂は、磁界強度に比例した大きさで生じるので、2点の赤色蛍光の輝度低下点に対応するマイクロ波の周波数の差(以下、周波数のスプリットという)は、磁界強度に比例して大きくなる。これにより、このマイクロ波の周波数のスプリットの大きさに基づいて磁界強度を検出できる。
国際公開第2015/107907号
ところで、電動車(xEV)の電池残量を計測する電池センサには、電動車の出力電流のレンジの拡大に伴う測定レンジの拡大の要求がある。この電池センサに上述のセンサを用いる場合、マイクロ波の周波数のスプリットの変動のレンジが拡大する。そのため、広い周波数帯域でセンサを動作させることができるアンテナが要求される。
また、電池センサに上述のセンサを用いる場合、NVセンタに対して、広い周波数帯域で一様な磁界を発生させる必要があるところ、コプレーナ線路をアンテナとして使用した場合には、周波数を変化させると磁界強度の分布が変化し、NVセンタの位置で磁界に強弱が生じることが確認されている(図16参照)。さらに、電池センサには小型化の要求もあるところ、コプレーナ線路はダイヤモンド素子の100倍以上の寸法になる。
本発明は、上記事情に鑑み、NVセンタ等のカラーセンタを有する素子に対して、広い周波数帯域で一様な磁界を発生させることができ、且つ、センサの小型化にも対応できるセンサを提供することを目的とする。
本発明のセンサは、励振対象のカラーセンタを有する素子と、前記素子を挟んで設けられた一対のカラーセンタ励振用アンテナと、一対の前記カラーセンタ励振用アンテナに周波数可変の高周波電流を供給する給電器とを備え、前記カラーセンタ励振用アンテナは、前記素子に対向して設けられた基板と、前記基板における前記素子と対向する面に形成され、前記給電器により前記高周波電流を供給されてマイクロ波を放射する放射素子とを備え、前記放射素子は、複数のループ導体を備え、複数の前記ループ導体は、相互に周方向の長さが異なり、周方向の長さが大きくなるほど外周側に位置するように多重に相互に間隔を空けて配されており、相互に共振周波数が異なり、前記給電器は、一方の前記カラーセンタ励振用アンテナの前記放射素子により形成される磁束と他方の前記カラーセンタ励振用アンテナの前記放射素子により形成される磁束とが同じ向きで前記素子を通過するように、一対の前記カラーセンタ励振用アンテナの前記放射素子に前記高周波電流を供給する。
また、本発明のセンサは、励振対象のカラーセンタを有する素子と、前記素子を挟んで設けられた一対のカラーセンタ励振用アンテナと、一対の前記カラーセンタ励振用アンテナに周波数可変の高周波電流を供給する給電器とを備え、前記カラーセンタ励振用アンテナは、前記素子の表面に形成され、前記給電器により前記高周波電流を供給されてマイクロ波を放射する放射素子を備え、前記放射素子は、複数のループ導体を備え、複数の前記ループ導体は、相互に周方向の長さが異なり、周方向の長さが大きくなるほど外周側に位置するように多重に相互に間隔を空けて配されており、相互に共振周波数が異なり、前記給電器は、一方の前記カラーセンタ励振用アンテナの前記放射素子により形成される磁束と他方の前記カラーセンタ励振用アンテナの前記放射素子により形成される磁束とが同じ向きで前記素子を通過するように、一対の前記カラーセンタ励振用アンテナの前記放射素子に前記高周波電流を供給する。
本発明によれば、NVセンタ等のカラーセンタを有する素子に対して、広い周波数帯域で一様な磁界を発生させることができ、且つ、センサの小型化にも対応できる。
図1は、本発明の一実施形態に係るセンサの概略を示す図である。 図2は、NVセンタを有するダイヤモンド素子の構造を模式的に示す図である。 図3は、NVセンタを有するダイヤモンド素子を備え光検出磁気共鳴の原理により磁界強度等を計測するダイヤモンド量子センサの原理を説明するための図である。 図4は、マイクロ波の周波数掃引時の赤色蛍光の輝度低下点とマイクロ波の周波数と磁界強度との関係を示すグラフである。 図5は、図1に示すアンテナを表面側から示す斜視図である。 図6は、図1に示すアンテナを表面側から示す平面図である。 図7は、図1に示す一対のアンテナとダイヤモンド素子とを示す斜視図である。 図8は、図7に示す一対のアンテナとダイヤモンド素子とを、基板を不図示にして示した斜視図である。 図9は、図7及び図8に示す一対のアンテナによって形成される磁界を示す断面図である。 図10は、図7及び図8に示す一対のアンテナによって形成される磁界を示す断面図である。 図11は、実施例の一対のアンテナの磁界強度のシミュレーション結果を示すグラフである。 図12は、ループ導体を3個にしたアンテナの直上での磁界強度のシミュレーション結果を示す図である。 図13は、ループ導体を4個にしたアンテナの直上での磁界強度のシミュレーション結果を示す図である。 図14は、ループ導体を5個にしたアンテナの直上での磁界強度のシミュレーション結果を示す図である。 図15は、比較例のアンテナの磁界強度のシミュレーション結果を示すグラフである。 図16は、第2の比較例のアンテナの磁界強度の分布を示す図である。
以下、本発明を好適な実施形態に沿って説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す実施形態においては、一部構成の図示や説明を省略している箇所があるが、省略された技術の詳細については、以下に説明する内容と矛盾点が発生しない範囲内において、適宜公知又は周知の技術が適用される。
図1は、本発明の一実施形態に係るセンサ1の概略を示す図である。この図に示すように、センサ1は、NVセンタを有するダイヤモンド素子2と、励起光としての緑色光GLをダイヤモンド素子2に照射する光学系3と、NVセンタの電子スピン共鳴に起因して生じる光信号を検知する光センサ4と、光センサ4が検知した光信号を処理し、センサ1全体の制御を司る制御・演算処理部5と、ダイヤモンド素子2に周波数可変のマイクロ波を照射する一対のアンテナ10と、一対のアンテナ10に高周波電流を供給する電力増幅器6とを備える。センサ1は、緑色光GLをNVセンタに照射すると共にマイクロ波を周波数掃引しながらNVセンタに照射させ、光検出磁気共鳴の原理により、計測対象の磁界強度、電界強度、温度等を計測する。
ダイヤモンド素子2は、例えば、縦2~5mm×横2~5mmの方形の板状に形成されている。即ち、ダイヤモンド素子2は、縦と横の寸法が10mmに満たない小サイズの板状の素子である。
一方、アンテナ10は、例えば、縦2~5mm×横2~5mmの方形のマイクロ波放射領域を備える平面アンテナである。即ち、アンテナ10は、縦と横の寸法が10mmに満たない小サイズのマイクロ波放射領域を備える平面アンテナである。詳細は後述するが、一対のアンテナ10は、ダイヤモンド素子2を挟む。そして、それぞれのアンテナ10のマイクロ波を放射する面とダイヤモンド素子2の一方の面とは相互に隙間を空けずに対向している。
図2は、NVセンタを有するダイヤモンド素子2の構造を模式的に示す図である。この図に示すように、NVセンタは、ダイヤモンド格子中の炭素の置換位置に入った窒素(Nitrogen)と、この窒素に隣接する炭素原子が抜けた空孔(Vacancy)との対からなる複合不純物欠陥である。このNVセンタは、中性電荷状態NV0から電子を1個捕獲してNVとなると、磁気量子数m=-1、0、+1の電子スピン3重項状態を形成する。ダイヤモンド量子センサは、この電子スピン3重項状態を用いて磁界や電界や温度や歪み等を計測する。
図3は、NVセンタを有するダイヤモンド素子2を備え光検出磁気共鳴の原理により磁界強度等を計測するダイヤモンド量子センサの原理を説明するための図である。図2及び図3に示すように、NVセンタは、励起光としての緑色光GLを照射されると赤色蛍光RLを発する。この赤色蛍光RLの輝度は、NVセンタが基底状態(電子スピンの磁気量子数m=0の状態)から励起された場合には大きいのに対して、NVセンタが電子スピン共鳴が生じる準位(電子スピンの磁気量子数m=±1の状態)から励起された場合には小さくなる。
ここで、磁界強度が0の場合に共鳴周波数(約2.8GHz)のマイクロ波MWをNVセンタに照射すると、NVセンタが電子スピン共鳴(ESR:Electron Spin Resonance)が生じる準位(m=±1)に遷移する。この準位から光励起された電子の一部は、無輻射遷移を経て基底状態に戻ることにより発光に寄与しない。従って、上述のように、NVセンタが電子スピン共鳴が生じる準位から励起された場合、赤色蛍光RLの輝度は低下する。
図4は、マイクロ波MWの周波数掃引時の赤色蛍光RLの輝度低下点とマイクロ波MWの周波数と磁界強度Bとの関係を示すグラフである。このグラフに示すように、磁界強度Bが0の場合には、赤色蛍光RLの輝度低下点は1点のみであるのに対し、磁界強度Bが0より大きな値B,B,B(B>B>B>0)である場合には、赤色蛍光RL
の輝度低下点は2点存在する。ここで、2点の赤色蛍光RLの輝度低下点に対応するマイクロ波MWの周波数のスプリットΔf(=f-f)は、磁界強度Bに比例して大きくなる。
ところで、本実施形態のセンサ1は、電動車の電池残量を計測する電池センサとして使用される。ここで、電動車の出力電流のレンジは、例えば10mAから1000Aを超える値までというように広い。それに伴って、本実施形態のセンサ1のアンテナ10には、マイクロ波MWを、例えば1~5GHzのような広い周波数帯域で掃引でき、この広い周波数帯域で安定して高出力である性能が要求される。また、アンテナ10のサイズをダイヤモンド素子2のサイズに合わせて小型化することが要求される。即ち、アンテナ10には、小型化という制約の上で上記性能を満たすことが要求される。さらに、アンテナ10には、ダイヤモンド素子2に対して、広い周波数帯域で一様な磁界を生じさせることが要求される。
以下、一対のアンテナ10について説明する。図5は、図1に示すアンテナ10を表面側から示す斜視図であり、図6は、図1に示すアンテナ10を表面側から示す平面図である。これらの図に示すように、アンテナ10は、基板11と、放射素子12と、複数のコンデンサ13A,13Bと、給電線14A,14Bとを備える。一対のアンテナ10は、同一の構成である。
基板11は、方形の板材であり、例えばプリント基板で用いられる材料等により形成されている。この基板11の表面に方形のマイクロ波放射領域が設定されており、このマイクロ波放射領域がダイヤモンド素子2の一方の方形の面と対向する。本実施形態では、マイクロ波放射領域は、基板11の四辺のうちの一辺(図6中の上側の一辺)に寄った位置に配されている。
放射素子12は、複数のループ状の導体(以下、ループ導体という)12A,12Bを備える。複数のループ導体12A,12Bは、基板11のマイクロ波放射領域に形成されている。ループ導体12A,12Bは、銅箔等の導電性の箔であり、方形のループ状(環状)に形成されている。ループ導体12A,12Bの形成方法としては、例えば銅箔エッチング等が挙げられる。
ループ導体12A,12Bは、相互に周方向の長さが異なる。なお、後述するようにループ導体12A,12BにはギャップG1~G3が設けられているが、このギャップG1~G3の部分を含めたループ導体12A,12Bの周方向の長さを、ループ導体12A,12Bの周長と称する。
ループ導体12A,12Bの周長は、12A,12Bの順に大きくなる。周長が最大(1番目)のループ導体12Bは、マイクロ波放射領域の最外周部に形成されている。周長が最小(2番目)のループ導体12Aは、ループ導体12Bより内周側にループ導体12Bとの間に間隔を空けて形成されている。
ループ導体12A,12Bの中心は、一致している。なお、3個以上のループ導体を備える場合は、その3個以上のループ導体は、マイクロ波放射領域の中央部から最外周部まで等間隔で配される。
ループ導体12Aには1個のギャップG1が形成され、ループ導体12Bには、2個のギャップG2,G3が形成されている。3個のギャップG1~G3は、同一直線上に並ぶように整列されている。この3個のギャップG1~G3を通る直線は、ループ導体12A,12Bの中心を通りループ導体12A,12Bの図6中の上下に平行に並んだ対辺と直交する。ここで、それぞれのループ導体12A,12Bは、図6中の上下に平行に並んだ対辺を有するところ、ギャップG1は、ループ導体12Aの図6中の上側の一辺に形成され、ギャップG2は、ループ導体12Bの図6中の上側の一辺に形成され、ギャップG3は、ループ導体12Bの図6中の下側の一辺に形成されている。
複数のコンデンサ13A,13Bは、基板11の裏面に実装されている。複数のコンデンサ13A,13Bは、基板11の裏面の図6中左右方向の中央部に1列に並べて整列されている。
コンデンサ13Aは、ループ導体12AのギャップG1と重なる位置に配され、スルーホールを通してループ導体12Aと電気的に接続されている。このコンデンサ13Aは、ループ導体12Aの共振周波数を調整する機能を有する。ループ導体12Aの共振周波数は、第1周波数(例えば、約5GHz)に調整されている。
コンデンサ13Bは、ループ導体12BのギャップG2と重なる位置に配され、スルーホールをとおしてループ導体12Bと電気的に接続されている。このコンデンサ13Bは、ループ導体12Bの共振周波数を調整する機能を有する。ループ導体12Bの共振周波数は、第1周波数より低い第2周波数(例えば、約1GHz)に調整されている。
給電線14A,14Bは、基板11の表面に形成された導波路である。給電線14A,14Bは、銅箔等の導電性の箔であり、直線状に形成されている。給電線14A,14Bの形成方法としては、例えば銅箔エッチング等が挙げられる。
給電線14A,14Bは、基板11の表面に相互に平行に形成されている。給電線14A,14Bの一端は、基板11の四辺のうちの一辺(図6中の下側の一辺)に重なるように配され、電力増幅器6(図1参照)が接続されている。他方で、給電線14A,14Bの他端は、ループ導体12BのギャップG3を挟むように配され、ループ導体12Bの一端又は他端に接続されている。
図7は、図1に示す一対のアンテナ10とダイヤモンド素子2とを示す斜視図である。図8は、図7に示す一対のアンテナ10とダイヤモンド素子2とを、基板11を不図示にして示した斜視図である。これらの図に示すように、一対のアンテナ10は、マイクロ波放射領域でダイヤモンド素子2を挟み込むように配されている。具体的には、外周側のループ導体12Bにより囲繞された方形の領域と、ダイヤモンド素子2の一方の方形の面とは、縦辺の長さと横辺の長さが同等であり、中心位置も一致している。また、一対のアンテナ10は、給電線14A,14Bが相互に放射素子12の中心に対して対称に配されている。なお、外周側のループ導体12Bにより囲繞された方形の領域とダイヤモンド素子2のNVセンタとが対向していればよく、外周側のループ導体12Bとダイヤモンド素子2との寸法の関係は上記に限定されるものではない。例えば、ダイヤモンド素子2の一方の方形の面の縦横の長さが、外周側のループ導体12Bに囲繞された方形の領域の縦横の長さよりも大きかったり、外周側のループ導体12Bに囲繞された方形の領域の縦横の長さが、ダイヤモンド素子2の一方の方形の面の縦横の長さよりも大きかったりしてもよい。
以上のような構成の一対のアンテナ10は、電力増幅器6(図1参照)から給電線14A,14Bを通して周波数可変の高周波電流を供給され、ループ導体12A,12Bから周波数可変のマイクロ波MWを放射する。一対のアンテナ10に供給される高周波電流の周波数は掃引される。この高周波電流の周波数掃引時の周波数に応じて、ループ導体12A,12Bの何れかにおいて共振が生じ、共振により増幅された磁界がループ導体12A,12Bから発生する。
ここで、電力増幅器6から出力される高周波電流は、不図示の分配器で分配されて一対のアンテナ10に対して供給される。これにより、周波数及び位相が同期した高周波電流が一対のアンテナ10に供給される。また、高周波電流は、一対のアンテナ10のループ導体12Bにおいて同じ方向(図中矢印Aで示す時計周り方向)に流れるように、一対のアンテナ10に対して供給される。
図9及び図10は、図7及び図8に示す一対のアンテナ10によって形成される磁界を示す断面図である。図9は、一対のアンテナ10に周波数が1GHzの高周波電流を供給した場合に一対のアンテナ10によって形成される磁界のシミュレーション結果を示す。また、図10は、一対のアンテナ10に周波数が5GHzの高周波電流を供給した場合に一対のアンテナ10によって形成される磁界のシミュレーション結果を示す。
上述したように、周波数及び位相が同期した高周波電流が、相互に対向した一対のループ導体12Bにおいて同方向に流れる。そして、相互に対向した一対のループ導体12A,12Bの間にダイヤモンド素子2が存在する。これにより、図9及び図10に示すように、一方の放射素子12により形成される磁束と他方の放射素子12により形成される磁束とが、同じ向き(ダイヤモンド素子2の両面に対して垂直な方向)でダイヤモンド素子2を通過する。即ち、一方の放射素子12により形成される磁束と他方の放射素子12により形成される磁束とが、ダイヤモンド素子2の位置において重畳される。この現象は、一対のループ導体12Bに供給する高周波電流の周波数が、1GHzの場合と5GHzの場合との双方で生じることが、本願の発明者が実施したシミュレーションにより確認されている。従って、本実施形態のセンサ1によれば、ダイヤモンド素子2と同等の寸法のマイクロ波放射量域を備える一対のアンテナ10を用いて、NVセンタに対し、広い周波数帯域で一様な磁界を発生させることができる。
以下、本発明者が本実施形態のアンテナ10の効果を確認するために実施したシミュレーションについて説明する。図11は、実施例のアンテナの磁界強度(ダイヤモンド素子2に設定した観測ライン上での磁界強度)のシミュレーション結果を示すグラフである。この図中に示すように、観測ラインは、ダイヤモンド素子2の厚さ方向の中央部に設定されている。この観測ラインは、ダイヤモンド素子2の対辺の一方から他方へダイヤモンド素子2の中心点を通過するように設定されている。観測ラインの図中左端は、グラフの0.0[mm]の位置に相当し、観測ラインの図中右端は、グラフの2.0[mm]の位置に相当する。
本シミュレーションでは、一対のループ導体12Bに対して、周波数及び位相が同期した高周波電流を、同じ方向に流れるように供給し、ダイヤモンド素子2を通過する磁束を発生させた。高周波電流の周波数を、1GHz,2GHz,3GHz,4GHz,5GHzと変化させた。その結果、図11のグラフに示すように、1~5GHzの何れの周波数でも、磁界強度が約8.0[A/m]以上になることを確認できる。また、観測ラインの中心(1.0mmの位置)での磁界強度が観測ラインの両側(0.3mm、1.7mmの位置)での磁界強度と同等の高さであることを確認できる。
本発明者は、ループ導体の数による効果の差異を確認するためのシミュレーションを実施した。図12は、ループ導体12Sを3個にしたアンテナの直上での磁界強度のシミュレーション結果を示す図である。図13は、ループ導体12Sを4個にしたアンテナの直上での磁界強度のシミュレーション結果を示す図である。図14は、ループ導体12Sを5個にしたアンテナの直上での磁界強度のシミュレーション結果を示す図である。これらのシミュレーションのモデルでは、各ループ導体12Sの上下一対の対辺のうちの上側の一辺にコンデンサ13Sが設定されている。
このシミュレーションでの磁界強度は、アンテナの直上の縦5mm×横5mmの方形領域における磁界強度であり、ダイヤモンド素子2のアンテナとの対向面における磁界強度を想定している。アンテナの磁界の発生領域は、縦5mm×横5mmの方形領域である。給電点は、ループ導体12Sが3個、4個、5個の何れの場合も、外周側から2番目のループ導体上に設定した。
このシミュレーションでは、1~5GHzのレンジで高周波電流の周波数を掃引した。図12、図13、及び図14は、高周波電流の周波数が1GHz、2GHz、3GHz、4GHz、5GHzのときのアンテナの直上での磁界強度の分布を示している。これらの図においてハッチングで示す領域は、磁界強度が10A/m以上の領域である。これらの図から、ループ導体12Sの数が多くなるほど、磁界強度が10A/m以上の領域が広くなり、アンテナの特性が良好になることを確認できる。
本発明者は、比較例のアンテナの効果を確認するためにシミュレーションを実施した。図15は、比較例のアンテナの磁界強度のシミュレーション結果を示すグラフである。この図中に示すように、比較例のアンテナの放射素子12’は、共振周波数が3GHz、囲繞する領域が縦2mm横2mmの正方形である一のループ素子である。即ち、比較例のアンテナの放射素子12’は、本実施形態のアンテナ10の放射素子12から内周側のループ導体12Aを除いた構成である。また、比較例のセンサでは、1個のアンテナがダイヤモンド素子2の片側に設けられており、一対のアンテナによりダイヤモンド素子2を挟んだ本実施形態のセンサ1とは構成が異なる。観測ラインは、上記の実施例のシミュレーションと同様に設定されている。
本シミュレーションでは、1個のループ導体のみを備える放射素子12’に対して、高周波電流を供給し、ダイヤモンド素子2を通過する磁束を発生させた。高周波電流の周波数を、1GHz,2GHz,3GHz,4GHz,5GHzと変化させた。その結果、図15のグラフに示すように、上記の実施例に比して、観測ラインの中心(1.0mm)の位置での磁界強度が低くなることを確認できる。特に、周波数が1GHzの場合に、磁界強度が約7.0[A/m]未満となるように、上記の実施例に比して劣ることを確認できる。
また、本発明者は、第2の比較例のアンテナの効果を確認するためにシミュレーションを実施した。図16は、第2の比較例のアンテナの磁界強度の分布を示す図である。この図に示すように、第2の比較例のアンテナ100は、2本の平行なコプレーナ線路101が基板102上に形成されたものである。ダイヤモンド素子2は、2本のコプレーナ線路101の一部に面して設けられている。図中の破線で示す範囲は、磁界強度が0.1[A/m]未満の磁界強度が著しく低下する範囲である。
本シミュレーションでは、2本のコプレーナ線路101に対して、高周波電流を供給し、磁束を発生させた。高周波電流の周波数を、1GHz,3GHz,5GHzと変化させた。その結果、2本のコプレーナ線路101の周囲に磁束が形成されるものの、磁界強度は、コプレーナ線路101に沿って一様ではないことを確認できる。ここで、周波数が3GHz,5GHzの場合には、著しく磁界強度が低下する範囲が、コプレーナ線路101に沿って所定間隔で生じることを確認できる。特に、周波数が5GHzの場合には、ダイヤモンド素子2と重なる位置において、磁界強度が著しく低下することを確認できる。
それに対して、本実施形態のセンサ1では、相互に周長が異なる複数のループ導体12A,12Bが、周長が大きくなるほど外周側に位置するように多重に相互に間隔を空けて配されており、相互に共振周波数が異なる。このような構成を採用したことにより、それぞれのループ導体12A,12Bの共振周波数を計測対象の磁界強度やそのレンジに応じて適宜設定できる。また、方形のマイクロ波放射領域内での磁界強度が高い領域を広げることができる。また、アンテナ10から発生される磁界強度を共振を利用して増幅できる。さらに、周波数及び位相が同期した高周波電流が、相互に対向した一対のループ導体12Bにおいて同方向に流れることにより、一方の放射素子12により形成される磁束と他方の放射素子12により形成される磁束とが、同じ向きでダイヤモンド素子2を通過する。即ち、一方の放射素子12により形成される磁束と他方の放射素子12により形成される磁束とが、ダイヤモンド素子2の位置において重畳される。従って、本実施形態のセンサ1によれば、アンテナ10をダイヤモンド素子2のサイズに合わせて小型化した場合でも、その小型化されたアンテナ10が、1~5GHzのような広い周波数帯域で安定して高出力のマイクロ波MWを放射することが可能になる。従って、NVセンタを有するダイヤモンド素子2を用いたセンサ1を、小型化の制約の上で、広い周波数帯域で安定して動作させることが可能になる。
また、本実施形態に係るアンテナ10によれば、発生する磁界強度を共振を利用して増幅するので、小型化の制約の上でアンテナ10を高出力化すると共に、アンテナ10に入力するエネルギーを低減することができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよいし、適宜公知や周知の技術を組み合わせてもよい。
例えば、本実施形態では、励振対象のカラーセンタを有する素子をNVセンタを有するダイヤモンド素子としたが、当該素子を、スズ(Sn)と空孔とからなるSnVカラーセンタを有するダイヤモンド素子、シリコン(Si)と空孔とからなるSiVカラーセンタを有するダイヤモンド素子、又はゲルマニウム(Ge)と空孔とからなるGeVカラーセンタを有するダイヤモンド素子等の他のものにしてもよい。
また、本実施形態では、ループ導体12A,12Bの共振周波数を調整するためにコンデンサ13A,13Bを各ループ導体12A,12Bに設けたが、ループ導体12A,12Bの共振周波数がコンデンサ13A,13Bによる調整無しで所望の値になるのであれば、コンデンサ13A,13Bを設けなくてもよい。また、コンデンサ13A,13Bを設ける場合、コンデンサ13A,13Bを全てのループ導体12A,12Bに設けることは必須ではなく、コンデンサ13A,13Bを設けるループ導体12A,12Bとコンデンサ13A,13Bを設けないループ導体12A,12Bとが混在してもよい。
また、本実施形態では、2個のループ導体12A,12Bを設けたが、ループ導体12A,12Bの数は、カラーセンタを有する素子のサイズに応じて適宜増減してもよい。また、本実施形態では、ループ導体12A,12Bの形状を方形としたが、円形や三角形等の他のループ形状にしてもよい。また、本明細書に記載の「ループ導体」は、一又は複数のギャップのあることにより有端のものと、ギャップがないことにより無端のものとの双方を含む。また、本実施形態では、2個のループ導体12Bに給電点を設定したが、給電点の数や位置は、アンテナ10から発生する磁界の強度及び強度分布やカラーセンタを有する素子のサイズ等に応じて適宜設定すればよい。給電線14A,14Bの本数は1本であってもよい。
さらに、本実施形態では、アンテナ10の放射素子12を基板11に設けたが、アンテナ10の放射素子12をダイヤモンド素子2の表面に設けてもよい。即ち、ダイヤモンド素子2の相互に平行な一対の方形の面の一方と他方とにそれぞれアンテナ10の放射素子12を形成してもよい。この場合、基板11が不要になるので、センサ1をさらに小型化できる。
1 :センサ
2 :ダイヤモンド素子(素子)
3 :光学系
4 :光センサ
6 :電力増幅器(給電器)
10 :アンテナ(カラーセンタ励振用アンテナ)
11 :基板
12 :放射素子
12A,12B:ループ導体
13A,13B:コンデンサ
14A,14B:給電線(第1の給電線、第2の給電線)
G1 :ギャップ(第1のギャップ)
G2 :ギャップ(第1のギャップ)
G3 :ギャップ(第2のギャップ)
GL :緑色光
RL :赤色蛍光
MW :マイクロ波

Claims (6)

  1. 励振対象のカラーセンタを有する素子と、
    前記素子を挟んで設けられた一対のカラーセンタ励振用アンテナと、
    一対の前記カラーセンタ励振用アンテナに周波数可変の高周波電流を供給する給電器と
    を備え、
    前記カラーセンタ励振用アンテナは、
    前記素子に対向して設けられた基板と、
    前記基板における前記素子と対向する面に形成され、前記給電器により前記高周波電流を供給されてマイクロ波を放射する放射素子と
    を備え、
    前記放射素子は、複数のループ導体を備え、
    複数の前記ループ導体は、相互に周方向の長さが異なり、周方向の長さが大きくなるほど外周側に位置するように多重に相互に間隔を空けて配されており、相互に共振周波数が異なり、
    前記給電器は、一方の前記カラーセンタ励振用アンテナの前記放射素子により形成される磁束と他方の前記カラーセンタ励振用アンテナの前記放射素子により形成される磁束とが同じ向きで前記素子を通過するように、一対の前記カラーセンタ励振用アンテナの前記放射素子に前記高周波電流を供給するセンサ。
  2. 前記給電器は、一対の前記放射素子に対して、周波数及び位相が同期した前記高周波電流を、同じ方向に流れるように供給する請求項1に記載のセンサ。
  3. 複数の前記ループ導体の少なくとも一つは、第1のギャップが形成され、
    前記第1のギャップと重なる位置に設けられ、前記第1のギャップが形成された前記ループ導体と電気的に接続されたコンデンサを備える請求項1又は2に記載のセンサ。
  4. 複数の前記ループ導体の少なくとも一つは、第2のギャップが形成され、前記第2のギャップを挟んで前記ループ導体の一端と他端とが対向し、
    前記ループ導体の一端に接続された第1の給電線と、
    前記ループ導体の他端に接続された第2の給電線と
    を備える請求項1~3の何れか1項に記載のセンサ。
  5. 励振対象のカラーセンタを有する素子と、
    前記素子を挟んで設けられた一対のカラーセンタ励振用アンテナと、
    一対の前記カラーセンタ励振用アンテナに周波数可変の高周波電流を供給する給電器と
    を備え、
    前記カラーセンタ励振用アンテナは、
    前記素子の表面に形成され、前記給電器により前記高周波電流を供給されてマイクロ波を放射する放射素子を備え、
    前記放射素子は、複数のループ導体を備え、
    複数の前記ループ導体は、相互に周方向の長さが異なり、周方向の長さが大きくなるほど外周側に位置するように多重に相互に間隔を空けて配されており、相互に共振周波数が異なり、
    前記給電器は、一方の前記カラーセンタ励振用アンテナの前記放射素子により形成される磁束と他方の前記カラーセンタ励振用アンテナの前記放射素子により形成される磁束とが同じ向きで前記素子を通過するように、一対の前記カラーセンタ励振用アンテナの前記放射素子に前記高周波電流を供給するセンサ。
  6. 緑色光を前記素子に照射する光学系と、
    前記素子から発生する赤色蛍光の輝度を検出する光センサと
    を備え、
    前記光センサが検出する前記赤色蛍光の輝度に応じて、磁界、電界、及び温度の少なくとも一つを計測する請求項1~5の何れか1項に記載のセンサ。
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