JP2017132639A - 粉体搬送機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】平均粒径の異なる粉体をホッパから供給して気体搬送する場合でも、粉体の供給が円滑で、供給量も容易に増減できる粉体搬送機構を提供する。
【解決手段】ホッパ1に貯留された粉体PDをエジェクタ2に吸引し、エジェクタ2に供給される搬送気体CGと混合して前記エジェクタ2から搬送ホース25に放出して気体搬送するに際し、気密状態としたホッパ1に供給される押圧気体PGの圧力を加減調整し、エジェクタ2に吸引される粉体PDの量を増減調整する粉体搬送機構である。
【選択図】図1
【解決手段】ホッパ1に貯留された粉体PDをエジェクタ2に吸引し、エジェクタ2に供給される搬送気体CGと混合して前記エジェクタ2から搬送ホース25に放出して気体搬送するに際し、気密状態としたホッパ1に供給される押圧気体PGの圧力を加減調整し、エジェクタ2に吸引される粉体PDの量を増減調整する粉体搬送機構である。
【選択図】図1
Description
本発明は、ホッパに貯留された粉体を、エジェクタに吸引して搬送気体と混合し、前記エジェクタから搬送ホースに放出して、前記搬送ホースにより気体搬送する粉体搬送機構に関する。
ホッパに貯留された粉体を搬送気体と混合し、搬送ホースに沿って気体搬送する粉体搬送装置は、例えば粉体塗装装置や、コークス炉を補修する耐火性粉体の吹付装置の粉体搬送機構として利用される。特許文献1は、粉体(粉・粒体)の排出口(搬出口)を下部に備えた気密状態のホッパと、前記ホッパに搬送気体(キャリアガス)を流通させる供給機構と、前記ホッパの排出口に連通する連通口を有し、別系の搬送気体を流通させる粉体の搬送ホース(搬出管)とから構成される粉体搬送装置(粉・粒体供給装置)を開示する(特許文献1・実用新案登録請求の範囲)。
特許文献1が開示する粉体搬送装置は、ホッパを気密状態にし、かつ所定圧の搬送気体の雰囲気に調整することにより、粉体の流動性を高め、連続的な定量供給機能を向上させる(特許文献1・第2頁19行〜第3頁3行)。これにより、搬送ホースの搬送気体の流通によって、連通口を介して排出口から前記粉体を極めて円滑に連続的に定量搬出して供給でき、粉体の連続的な定量供給機能の信頼性が著しく向上されるとする(特許文献1・第3頁4行〜19行)。
特許文献1は、更に搬送ホースを流れる搬送気体が、排出口の下端側を減圧し、排出口からの粉体の落下を助長するとしている(特許文献1・第5頁9行〜11行)。また、ホッパと搬送ホースとに分岐して同じ搬送気体を供給することにより、ホッパ内のガス圧と搬送ホースのガス圧とがほぼ同じになり、粉体の定量搬出が確保されるとしている(特許文献1・第5頁11行〜第6頁4行)。粉体の供給量(繰出量)は、排出口に設けた開閉弁の開度調整による(特許文献1・第6頁12行〜14行)。
特許文献1が開示する粉体搬送装置が粉体の供給量を加減するため、排出口に設けた開閉弁は、ホッパの排出口から搬出管の連通口までの断面積を可変する。これは、開閉弁が障害物になることを意味する。このため、粉体の種類によって、排出口から供給される粉体が開閉弁に付着する問題が懸念される。例えばコークス炉を補修する耐火性粉体は、平均粒径の異なる数種類の耐火性粉体を混合しており、平均粒径の小さな耐火性粉体が開閉弁に付着する可能性がある。粉体が付着すると、開閉弁の開度が同じでも断面積が小さくなり、供給される粉体の量を変化させてしまう問題が生ずる。
また、上述したコークス炉を補修する耐火性粉体は、ホッパに貯留されると、平均粒径の大きな耐火性粉体の隙間に平均粒径の小さな耐火性粉体が入り込み、耐火性粉体全体の流動性が失われやすい。このため、特許文献1が開示する粉体搬送装置で前記耐火性粉体を気体搬送しようとすると、ホッパに搬送気体が供給されても、耐火性粉体全体の流動性が失われており、搬出管を流れる搬送気体が形成する負圧による吸引力が低い上、ホッパの排出口から搬出管の連通口の間に設けられた開閉弁が邪魔になるので、ホッパから搬出管へ耐火性粉体が円滑に供給されなくなると考えられる。
こうしたことから、特許文献1が開示する粉体搬送装置を、コークス炉を補修する耐火性粉体の吹付装置に用いられる粉体搬送機構に適用しても、耐火性粉末をうまく気体搬送させることができず、特に排出口に設けた開閉弁によって耐火性粉末の量をうまく増減調整できないと考えられる。そこで、耐火性粉末を気体搬送する吹付装置での利用を考慮して、平均粒径の異なる数種類の粉体をホッパから供給して気体搬送する場合でも、粉体の供給が円滑で、供給量も容易に増減できる粉体搬送機構を開発するため、検討した。
検討の結果開発したものが、ホッパに貯留された粉体をエジェクタに吸引し、エジェクタに供給される搬送気体と混合して前記エジェクタから搬送ホースに放出して気体搬送するに際し、気密状態としたホッパに供給される押圧気体の圧力を加減調整し、エジェクタに吸引される粉体の量を増減調整することを特徴とする粉体搬送方法を利用する粉体搬送機構である。ホッパに供給される押圧気体の圧力やエジェクタに供給される搬送気体の圧力は、いずれもゲージ圧である。押圧気体の圧力を加減調整する手段は、後述するように、押圧気体の供給ホースに介在させた圧力調整バルブを例示できる。
本発明の粉体搬送機構が利用する粉体搬送方法は、エジェクタに搬送気体を供給すると共に、気密状態としたホッパにも押圧気体を供給し、前記押圧気体により高められるホッパ内の圧力を押圧力として粉体をエジェクタに押し込む。粉体は、エジェクタの吸引力と前記押圧力との合力に応じた量が吸引されるので、前記押圧力を決定する押圧気体の圧力を加減調整することにより、エジェクタに吸引される粉体の量を増減調整できる。このとき、押圧気体は、粉体と共に吸引される。これから、ホッパに供給される押圧気体は、搬送気体に混合されても問題のない気体、好ましくはエジェクタに供給される搬送気体と同一であるとよい。
ホッパに供給される押圧気体は、ホッパに貯留される粉体の上方に供給され、ホッパの下端から粉体をエジェクタに吸引させることが望ましい。例えば粉体中に押圧気体を供給して吹き上げ、前記粉体に流動性を与えることも考えられるが、本発明が特に対象とする耐火性粉体は、不定形の外形で角張っており、しかも重くて固いため、均一に宙に舞わせることが難しい。これから、ホッパに貯留される粉体の上方に押圧気体を供給し、重力に逆らわない下方に向けた押圧力を発生させて上方から粉体を押し付け、ホッパの下端に接続したエジェクタの吸引口に押し込むとよい。具体的には、押圧気体は、下向きに噴出するように、ホッパに供給するとよい。
また、エジェクタに供給される搬送気体は、水を噴霧して混入させておくとよい。本発明の粉体搬送機構が利用する粉体搬送方法は、押圧気体の押圧力とエジェクタの吸引力とを合わせることにより、従来に比べて大量の粉体を搬送気体に供給、混合させることができる。噴霧して搬送気体に混入させた水は、粉体を適度な湿り気を与えてまとまりをよくし、搬送気体で搬送しやすくするほか、例えば本発明を、耐火性粉体を気体搬送する吹付装置に利用する場合、搬送ホース端のノズルから吹き出す粉体の跳ね返りや粉塵の発生を抑えたり、前記ノズル端で加える水と混ざりやすくしたりする。
本発明を利用した粉体搬送機構は、次のようになる。すなわち、ホッパに貯留された粉体をエジェクタに吸引し、エジェクタに供給される搬送気体と混合して前記エジェクタから搬送ホースに放出して気体搬送する粉体搬送機構であって、投入口を塞いで粉体を気密状態で貯留するホッパの排出口にエジェクタの吸引口を接続し、ホッパの給気口に、圧力調整バルブを介して押圧気体の供給ホースを接続し、エジェクタの給気口に、圧力調整バルブを介して搬送気体の供給ホースを接続し、そして粉体を混合させた搬送気体を放出するエジェクタの放出口に搬送ホースを接続して構成され、ホッパは、供給ホースに介在させた圧力調整バルブを開度調整して気密状態としたホッパに供給される押圧気体の圧力を加減調整し、エジェクタに吸引される粉体の量を増減調整することを特徴とする粉体搬送機構である。
圧力調整バルブは、通過する搬送気体又は押圧気体の圧力を、供給元の圧力を上限として加減調整する部材で、定常状態として、エジェクタの給気口における搬送気体の圧力やホッパの給気口における押圧気体の圧力を一定に保持する。これにより、エジェクタに吸引される粉体の量は、吸引ホースに介在させた圧力調整バルブの開度のみによって増減調整できる。エジェクタに吸引される粉体の量は、厳密にはホッパ内の圧力に比例するところ、前記ホッパ内の圧力は微少に変動するから、ホッパ内の圧力の変動情報を制御装置に伝達するフィードバック機構を構成し、前記制御装置により搬送気体又は押圧気体の圧力調整バルブの一方又は双方を自動調整させてもよい。
上述同様、ホッパは、エジェクタに供給される搬送気体と同一の押圧気体が供給されることが望ましい。また、ホッパに供給される押圧気体が形成する加圧層により粉体をエジェクタに押し込めるように、ホッパは、貯留された粉体より上方に給気口を開口し、下端に設けられた排出口にエジェクタの吸引口を接続する。ホッパの吸気口は、押圧気体を下方に噴射できるように、下向きに開口していることが望ましい。また、搬送気体の供給ホースは、エジェクタの吸気口と圧力調整バルブとの間に水を噴霧させるルプリケータを設け、搬送気体に混入させた噴霧した水により、前記搬送気体と混合される粉体に適度な湿り気を与えることができる。
本発明の粉体搬送機構は、ホッパからエジェクタまでの間から粉体の量を増減調整する開閉弁(装置停止時の閉鎖弁を除く)をなくして前記ホッパからエジェクタまで邪魔のない供給路を確保し、押圧気体の押圧力に加えてエジェクタの吸引力を合わせ、ホッパからエジェクタへ粉体が円滑に供給できる効果がある。また、開閉弁がない、すなわち粉体を供給する途中に邪魔がないため、前記押圧気体の圧力を加減調整するだけでホッパから供給される粉体の量が増減調整できる効果もある。
これにより、例えば平均粒径の異なる数種類の耐火性粉体を気体搬送する吹付装置に本発明の粉体搬送機構を用いれば、ホッパからエジェクタへ粉体が円滑に供給できる効果を利用して、前記耐火性粉体をエジェクタに吸引させる量を増やして補修作業の時短を実現できる。また、押圧気体の圧力を加減調整するだけでホッパから供給される粉体の量が増減調整できる効果を利用して、供給できる耐火性粉体を増減調整し、補修対象に合わせて補修範囲や厚みを加減したきめ細やかな被覆層の形成ができる。
ホッパに供給される押圧気体は、エジェクタに供給される搬送気体と同一であると、粉体と共に押圧気体がエジェクタに吸引されても問題がなくなる。この場合、例えば搬送気体の供給ホースを途中で分岐し、ホッパ及びエジェクタそれぞれの圧力調整バルブに前記分岐した供給ホースを接続するだけで済み、粉体搬送機構へ供給する気体が一種類でよくなる。これは、粉体搬送機構を用いる耐火性粉末の吹付装置の装置構成を、過度に複雑にしないで済むほか、吹付装置の小型化及び軽量化に繋がり、取り扱い性に優れた吹付装置の提供ができる利点となる。
本発明の粉体搬送機構が利用する粉体搬送方法は、エジェクタに供給される搬送気体の圧力を一定にしたまま、押圧気体の圧力を加減調整することにより、気密状態としたホッパ内の圧力を加減調整してエジェクタに供給される粉体の量を増減調整できる。これにより、粉体の量を増減調整するために搬送気体の圧力を高め、搬送ホースが曲がりにくくなることを避けることができ、搬送ホースを取り回すことのできる従来同様の補修作業が保証される。また、搬送気体に水を噴霧して混入させ、粉体に湿り気を与えてまとまりをよくすることにより、円滑に気体搬送できるようにし、例えば吹付装置において、粉体の跳ね返りや粉塵の発生を抑え、搬送ホース端のノズルにおける水との混合を容易にする利点をもたらす。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。本発明は、図1に見られるように、例えば耐火性粉体PDを気体搬送する吹付装置の粉体搬送機構として利用される。本例の吹付装置は、ホッパ1に貯留された耐火性粉体PDをエジェクタ2に吸引させて搬送ホース25により気体搬送し、前記搬送ホース25端のノズル251から吹き出す際、水供給ホース252から供給された水WTも一緒に吹き出し、前記耐火性粉末PDと水WTを混合させる乾式吹付である。作業者は、搬送ホース25を取り回してコークス炉の補修箇所にノズル251を向け、耐火性粉末PD及び水WTを吹き付けて被覆層を形成し、補修する。吹付装置としての装置構成は、従来と変わらず、使い方も従来同様である。これから、本発明を適用した吹付装置は、現行装置に代替してすぐに利用しうる。
本例の粉体搬送機構は、搬送気体CGの供給ホース23を途中で分岐し、分岐された側を押圧気体PGの供給ホース14として気密状態のホッパ1に接続し、前記搬送気体CGの供給ホース23をエジェクタ2に接続し、ホッパ1からエジェクタ2に耐火性粉体PDを吸引して、前記エジェクタ2に接続された搬送ホース25へ耐火性粉体PD及び搬送気体CGを放出する構成である。搬送ホース25へ放出された耐火性粉体PD及び搬送気体CGは、搬送ホース25端のノズル251から噴出される。
本発明を吹付装置に適用する場合、搬送気体CGは、圧縮空気が多用される。押圧気体PGは、搬送気体CGと異なってもよいが、特段の事情のない限り、搬送気体CGと同じ圧縮空気が利用される。圧縮空気である搬送気体CG及び押圧気体PGの圧力は、一般的な工場で供給される圧縮空気の利用をすることから、0.01MPa〜0.7MPaで、例えば搬送気体CGを0.5MPaとし、押圧気体PGを0.01MPa〜0.7MPaの範囲で加減調整する。本発明を溶射装置に適用する場合、搬送気体CG及び押圧気体PG共に、酸素が利用され、圧力は前記吹付装置の例による。
本発明を適用する吹付装置又は溶射装置が搬送する耐火性粉体は、アルミナ系粉体、カルシウム系粉体、シリカ系粉体がある。このうち、アルミ系粉体の粒径が相対的に大きく、カルシウム系粉体及びシリカ系粉体の粒径が相対的に小さい。このため、耐火性粉体が、アルミナ系粉体とカルシウム系粉体又はシリカ系粉体との混合粉体であると、ホッパ1から直接搬送ホース25に送り込み、気体搬送することが難しくなる。本発明は、こうした粒径の異なる耐火性粉体の混合粉体を、ホッパ1内の圧力による押圧力と、エジェクタ2の吸引力とにより、搬送ホース25に取り込み、円滑に気体搬送できるようにする。
ホッパ1は、上段の円筒部分と下段の逆錐台部分を繋げた中空容器で、上段の円筒部分の上部開口を投入口11としながら、前記投入口11を開閉自在な蓋111で塞ぎ、内部を気密状態にする。ホッパ1内の圧力は、壁面に設けた圧力計15により計測する。蓋111は、開閉に際して予め内部の押圧気体を逃がして大気圧まで減圧する圧力逃がし弁112を設けている。また、ホッパ1は、下段の逆錐台部分の最下端に設けた排出口12を、エジェクタ2の吸引口21に接続している。本例のホッパ1は、装置停止時に耐火性粉体PDが落下しないように、前記排出口12とエジェクタ2の吸引口21との間に開閉自在な閉鎖弁121を介在させている。
ホッパ1は、内部に貯留する耐火性粉体PDに、排出口12に向けて押し出す押圧力を与えるため、押圧気体PGを供給する吸気口13を投入口11直下の壁面に設けている。本例の給気口13は、壁面を直交して貫通し、開口を下方に向けて屈曲させたL字状パイプで、ホッパ1に貯留される耐火性粉体PDに向けて押圧気体PGを吹き下ろす。耐火性粉体PDは、ホッパ1内に供給される押圧気体PGが充満することによるホッパ内の圧力を押圧力とする。これから、押圧気体PGは、必ずしも下方に向けて吹き下ろす必要はないが、下方に向けて吹き下ろすことにより、不要な耐火性粉体PDの舞い上がりを防止する働きもある。
押圧気体PGの供給ホース14は、搬送気体CGの供給ホース23に設けられた分岐パイプ234と前記吸気口13とを繋ぎ、途中に圧力調整バルブ141を介在させている。押圧気体PGは、分岐された搬送気体CGと同一気体で、それぞれの圧力調整バルブ141,231により個別に圧力を加減調整される。ホッパ1に供給される押圧気体PGの圧力は、圧力調整バルブ141に加減調整される。押圧気体PGの圧力は、圧力調整バルブ141の下流に設けた圧力計142により計測する。本例は、説明の便宜上、圧力調整バルブ141及び圧力計142を別体としているが、両者は一体でもよい。
エジェクタ2は、吸気口22から供給される搬送気体CGを用いたベンチュリ作用により吸引口21を通してホッパ1から耐火性粉体PDを吸引して前記搬送気体CGに混合し、耐火性粉体PD及び搬送気体CGを一体に放出口24から搬送ホース25に放出する。搬送気体CGの供給ホース23は、上流から順に分岐パイプ234、圧力調整バルブ231、圧力計232及びルプリケータ233を介在させ、エジェクタ2の吸気口22に接続される。分岐パイプ234は、押圧気体PGの供給ホース14が分岐されている。
エジェクタ2に供給される搬送気体CGの圧力は、圧力調整バルブ231に加減調整され、圧力計232により計測される。本例は、説明の便宜上、圧力調整バルブ231及び圧力計232を別体としているが、両者は一体でもよい。ルプリケータ233は、搬送気体CGに水を噴霧して混合させる。本例の搬送気体CGは、既述した通り、押圧気体PGと同一であるが、ルプリケータ233から水が噴霧されることにより、湿度に関して相対的に高く、湿っている。こうして湿った搬送気体CGに混合される耐火性粉体PDは、まとまりがよくなり、搬送ホース25を通じた気体搬送をより円滑にする。
エジェクタ2から放出された耐火性粉体PD及び搬送気体CGは、搬送ホース25を通って前記搬送ホース25端に設けられたノズル251から一体に放出される。本例の吹付装置は乾式であるから、放出された耐火性粉体PDは、前記ノズル251に水供給ホース252から供給される水WTが混合され、補修対象となるコークス炉の内壁に吹き付けられる。搬送気体CGは、ルプリケータ233により噴霧された水WTが混合されており、前記搬送気体CGに混合される耐火性粉体PDを湿らせてまとめる。そして、湿らされた耐火性粉体PDは、ノズル251から噴射しても飛び散りや跳ね返りが少なく、粉塵の発生を抑制又は防止し、水供給ホース252から供給される水WTとも混ざりやすい。
上記例示の気体搬送機を用いた吹付装置を構成し、ホッパ1に供給する押圧気体PGの圧力を加減調整して耐火性粉体PDの混合量の変化を測定した。搬送気体CG及び押圧気体PGは、圧縮空気で同一である。耐火性粉体PDは、アルミナ系粉体の粗粒(平均粒径:2.10mm、比重3.5)、中粒(平均粒径:0.77mm、比重3.5)及び微粒(平均粒径:0.20mm、比重3.5)、シリカフューム(シリカ系粉体、平均粒径:0.0005mm、比重0.57)、そしてアルミナセメント(カルシウム系粉体、平均粒径:0.05mm、比重3.0)の混合粉体である。あくまでホッパ1に供給する押圧気体PGの圧力を加減調整して耐火性粉体PDの混合量の変化を測定することが目的であるため、測定ではルプリケータ233を使用していない。
測定は、搬送気体CGの圧力を一定としながら、押圧気体PGの圧力を圧力調整バルブ141により加減調整して、ホッパ1内の圧力(MPa)を加減調整し、搬送ホース25端のノズル251から吐出される耐火性粉体PDの1時間当たりの吐出量から、エジェクタ2に吸引される耐火性粉体PDの量、すなわち搬送気体CGに混合される耐火性粉体PDの混合量(kg/h)を計測した。ホッパ1内の圧力をエジェクタ2に供給される搬送気体CGの圧力より高くするため、測定では搬送気体CGの圧力を最大値より低く抑えて、押圧気体PGの圧力を相対的に高くできるようにしている。
搬送気体CGの圧力が0.5MPa、0.4MPa、そして0.35MPaそれぞれにおいて、ホッパ1内の圧力を0.01MPa〜0.7MPaまで変化させ、搬送気体CGに混合される耐火性粉体PDの混合量(吐出量)(kg/h)を計測した。測定結果を、図2に示す。図2に示されるグラフから明らかなように、押圧気体PGの圧力により増減調整されるホッパ1内の圧力(MPa)と、搬送気体CGに混合される耐火性粉体PDの混合量(kg/h)とは、対数比例関係にあることが見て取れる。これから、押圧気体PGの圧力を加減調整すれば、耐火性粉末PDの混合量を増減調整できることが証明される。
ホッパ1内の圧力(MPa)と耐火性粉体PDの混合量(kg/h)とが対数比例関係となるのは、耐火性粉体PDの混合量が増加すると前記耐火性粉体PDの搬送ホース25に対する摩擦抵抗が大きくなり、耐火性粉体PDの増加量がだんだんと制限されてくるためと考えられる。しかし、ホッパ1内の圧力(MPa)と耐火性粉体PDの混合量(kg/h)とは1対1の関係にあり、ホッパ1内の圧力(MPa)を決定する押圧気体PGの圧力を加減調整すれば、耐火性粉体PDの混合量を増減調整できる。
本発明を適用した吹付装置は、ホッパ1内の圧力を0.01MPaにした場合、搬送気体CGの圧力を問わず、耐火性粉体PDを吐出できなかったが、ホッパ1内の圧力を0.5MPaにした場合、搬送気体CGの圧力が0.5MPa又は0.4MPaで2500kg/hr、搬送気体CGの圧力が0.35MPaでも2000kg/hrもの耐火性粉体PDの吐出量があり、例えば押圧気体PGを用いない同構成の吹付装置(押圧気体PGの圧力が「0」の場合)の吐出量(300kg/hr)より大幅に増えていることが確認された。これは、押圧気体PGによる耐火性粉体PDの押圧力とエジェクタ2の吸引力との相乗作用によって、搬送気体CGに対する耐火性粉体PDの混合が円滑であることの現れと見られる。これから、本発明は、ホッパ1への押圧気体PGの供給とエジェクタ2との併用により、大量の粉体を円滑に気体搬送できるようにし、かつ前記粉体の搬送気体CGに対する混合量を押圧気体の圧力を加減調整して増減調整できる効果を有することが理解される。
1 ホッパ
11 投入口
12 排出口
13 給気口
14 供給ホース
141 圧力調整バルブ
2 エジェクタ
21 吸引口
22 給気口
23 供給ホース
231 圧力調整バルブ
232 圧力計
233 ルプリケータ
24 放出口
25 搬送ホース
251 ノズル
PD 耐火性粉体
CG 搬送気体
PG 押圧気体
WT 水
11 投入口
12 排出口
13 給気口
14 供給ホース
141 圧力調整バルブ
2 エジェクタ
21 吸引口
22 給気口
23 供給ホース
231 圧力調整バルブ
232 圧力計
233 ルプリケータ
24 放出口
25 搬送ホース
251 ノズル
PD 耐火性粉体
CG 搬送気体
PG 押圧気体
WT 水
Claims (4)
- ホッパに貯留された粉体をエジェクタに吸引し、エジェクタに供給される搬送気体と混合して前記エジェクタから搬送ホースに放出して気体搬送する粉体搬送機構であって、
投入口を塞いで粉体を気密状態で貯留するホッパの排出口にエジェクタの吸引口を接続し、
ホッパの給気口に、圧力調整バルブを介して押圧気体の供給ホースを接続し、
エジェクタの給気口に、圧力調整バルブを介して搬送気体の供給ホースを接続し、そして
粉体を混合させた搬送気体を放出するエジェクタの放出口に搬送ホースを接続して構成され、
ホッパは、供給ホースに介在させた圧力調整バルブを開度調整して気密状態としたホッパに供給される押圧気体の圧力を加減調整し、エジェクタに吸引される粉体の量を増減調整することを特徴とする粉体搬送機構。 - ホッパは、エジェクタに供給される搬送気体と同一の押圧気体が供給される請求項1記載の粉体搬送機構。
- ホッパは、貯留された粉体より上方に給気口を開口し、下端に設けられた排出口にエジェクタの吸引口を接続した請求項1又は2いずれか記載の粉体搬送機構。
- 搬送気体の供給ホースは、エジェクタの吸気口と圧力調整バルブとの間に水を噴霧させるルプリケータを設けた請求項1〜3いずれか記載の粉体搬送機構。
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