JP2004137372A - 粉粒体供給装置および炉壁煉瓦の補修方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】所定量の粉粒体2を搬送するための粉粒体搬送路11と、この粉粒体搬送路11の先端に設けられて搬送された粉粒体を吹き出すための粉粒体吹出しノズル12と、粉粒体搬送路11の途中に接続されて粉粒体搬送路11にキャリアガスを供給するためのキャリアガス搬送路30とを備え、粉粒体搬送路11とキャリアガス搬送路30との接続部は、粉粒体搬送路11側にエゼクト効果が生じるように粉粒体搬送路11とキャリアガス搬送路30とが配置される粉粒体供給装置0を用いて、凸状に張り出した炉壁煉瓦の張出部に粉粒体2を吹き付けることにより、この張出部を切削する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、凸状に張り出した炉壁煉瓦の張出部を削り取って平滑にするための粉粒体供給装置および炉壁煉瓦の補修方法に関するものであり、例えば、凸状に張り出したコークス炉炭化室の炉壁煉瓦の張出部に粉粒体を吹き付けることによって張出部を平滑に削って補修するための粉粒体供給装置および炉壁煉瓦の補修方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
室炉式コークス炉は、通常、30〜50年といった長期間にわたって使用される。長期間の使用による老朽化が進行したコークス炉では、炭化室の炉壁を構成する炉壁煉瓦の一部が内部側に凸状に張り出してくる現象である「炭化室窯幅の狭小化」が発生する。
【0003】
この炭化室窯幅の狭小化を生じたコークス炉の炭化室に石炭を装入し、乾留後の製品コークスをコークス炉外に押し出そうとすると、凸状に張り出した炉壁煉瓦が抵抗となってコークスを炉外に押出すことができなくなる現象である「押し詰まり」が発生する。この押し詰まりが発生すると、炭化室内に残存したコークスを炉外に掻き出す必要が生じ、長時間にわたる生産ロスを招いてしまう。このため、以前より、作業者がカッティング・ハンマ等を用いて、凸状に張り出した炉壁煉瓦の張出部を叩いて削り落とすことにより炭化室の内壁面を平滑に補修していた。
【0004】
しかしながら、この方法では炭化室内壁面を平滑にするための補修作業に長時間を要するとともに、補修作業時に行われるハンマリングの衝撃により炉壁煉瓦の損傷領域をかえって拡大してしまうこともあった。このため、カッティング・ハンマ等を用いた補修作業では、狭小化した窯幅を十分に修復することはできなかった。
【0005】
凸状に張り出した炉壁煉瓦の張出部を削ることに関する発明として、耐熱性硬質粉粒体を噴射衝突させることにより凸状に張り出した炉壁煉瓦の張出部を部分的に削り落とす発明 (特許文献1参照) や、凸状に張り出した炉壁煉瓦の張出部を平滑に削り取るサンド・ブラスト用ノズルに関する発明 (特許文献2参照) 等が知られている。
【0006】
しかし、特許文献1により開示された粉粒体のコントロールは、圧搾気体圧力とノズル口径とにより行われるため、補修前に圧搾機およびノズル径を決定・設定しなければならない。したがって、炉壁煉瓦の損傷状態により粉粒体の吐出量等を変更したい場合には、圧搾機やノズルを交換する必要があり、補修作業の長時間化は避けられない。一方、コークス炉の炭化室の炉壁煉瓦の補修作業は、高温状態にある炉壁面の温度変動を極力抑制するため、短時間で行われることが求められる。このため、特許文献1により開示された発明を、コークス炉の炭化室の炉壁煉瓦の補修作業に適用することは難しい。
【0007】
また、炉壁煉瓦の補修領域は必ずしも同様な高さや長さで存在するのではないため、必然的に供給装置と先端ノズルとの距離は変動する。この距離が長い場合、粉粒体供給配管内での圧力損失も無視できなくなる。このため、特許文献1により開示された発明による補修作業は、自ずから限定された領域でしか行うことができない。
【0008】
一方、特許文献2により提案されたサンド・ブラスト用ノズルは、炉壁面の凸部を削り取るに際しその周辺の健全な炉壁面を損傷させることがない方法であるものの、そのノズル形状から先端口径が狭くなり圧力損失をまねき、また均一に粉粒体を吐出させるため、凸部への単位面積当たりの粉粒体量が減少し同一吐出量では補修時間が長時間化したり、炉壁面の凸部の状況によってノズルを取り替える必要があるために作業性に問題を生ずる。
【0009】
図5は、従来の最も一般的な粉粒体供給装置の構造を模式的に示す説明図である。
同図に示すように、この粉粒体供給装置は、圧搾気体17をホッパ本体15とホッパ吐出部19に供給することにより、ホッパ本体15内の粉粒体16をホッパ本体15内部で加圧しながらホッパ吐出部19で気体搬送する。
【0010】
しかし、この装置は圧搾気体17のみで粉粒体16を搬送するため、粉粒体16の状況により吐出量が変動する。すなわち、粉粒体16に水分が含まれている場合、ホッパ本体15内で粉粒体16が棚吊りし、ホッパ本体15内への圧搾気体17ではホッパ吐出口19まで搬送されない。また、粉粒体16の粒度によっても吐出量が変動し、粉粒体16の供給量が粉粒体毎に変動してしまう。つまり、粒度が細かなものは吐出量が多くなり、粗いものは吐出量が少なくなり、吐出量が安定しない。吐出量を安定させるには、圧搾空気17の供給圧力を高くせざるを得ず、吐出量が過剰になる傾向がある。
【0011】
過剰に吐出された粉粒体は、当然のことながら、炉壁面において凸部の煉瓦を削り取り過ぎる結果を招き、これを防止するためには粉粒体の粒度を細かくするか、あるいは硬度を弱くする必要もあり、補修時間の延長および粉粒体量の増加を招き、必ずしも経済的な補修方法ではない。
【0012】
したがって、従来の粉粒体供給装置は塗装面の事前処理等に用いられるような、大容量でしかも削り取る量にあまり精度を必要としない場所で使用する装置といえる。
【0013】
なお、粉粒体を供給する装置として、図6に示すような炉壁面をモルタルで補修する時に使用する乾式吹付け機を用いることも考えられる。
この場合、圧搾気体22をホッパ20内に供給し内部加圧させることと、ホッパ吐出部26は圧搾気体22で回転可能なテーブルフィーダ24で粉粒体21を定量的に切出し、そのテーブルフィーダ24の吐出部25に圧搾気体22を供給し搬送することができる。
【0014】
【特許文献1】
特開昭60−36681号公報
【特許文献2】
特開平10−15828号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この装置は、粉粒体として耐火物補修用のモルタルを搬送することを目的とするものであり、モルタルは、ノズル先端部で水と混和させ炉壁面に吹き付ける目的で使用される。このモルタルは、炉壁面を削り取る砂粒体と異なり、粒度も細かくかつ密度も軽いものを使用するのが一般的である。
【0016】
したがって、炉壁面を削り取るような粗粒でかつ密度の重い粉粒体を使用した場合、吐出部から搬送配管中で粉粒体が閉塞してしまい、先端まで供給できない。また、何とか吐出した場合であっても、吐出される粉粒体の速度が遅く、目的とする炉壁面の凸部を短時間で削り取ることはできない。
【0017】
本発明は、かかる事情に鑑み、炉壁面の凸部を損傷させることなく短時間で迅速に、しかも平滑に削り取ることができる粉粒体供給装置および炉壁煉瓦の補修方法を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明は、所定量の粉粒体を搬送するための粉粒体搬送路と、この粉粒体搬送路の先端に設けられて搬送された粉粒体を吹き出すための粉粒体吹出しノズルと、粉粒体搬送路の途中に接続されて粉粒体搬送路にキャリアガスを供給するためのキャリアガス搬送路とを備え、粉粒体搬送路とキャリアガス搬送路との接続部が、粉粒体搬送路側にエゼクト効果が生じるように粉粒体搬送路とキャリアガス搬送路とが配置されることを特徴とする粉粒体供給装置である。
【0019】
この粉粒体を搬送する粉粒体搬送路中にキャリアガスを装入すると、粉粒体が搬送しやすくなるためキャリアガスによって搬送されることが望ましい。
この本発明にかかる粉粒体供給装置は、粉粒体を貯留する粉粒体貯留用ホッパと、この粉粒体貯留用ホッパの内部の底部に設けられて、粉粒体を前記の所定量ずつ切り出すための粉粒体切出し装置とを備えることが望ましい。
【0020】
これらの本発明にかかる粉粒体供給装置は、キャリアガス搬送路が、粉粒体搬送路に接続する第1の部分と、この第1の部分に接続するとともにこの第1の部分よりも内径が大きい第2の部分とを有することが、望ましい。
【0021】
これらの本発明にかかる粉粒体供給装置は、粉粒体吹出しノズルの周囲に装着されたエゼクタを備えることが、望ましい。
別の観点からは、本発明は、上述した粉粒体供給装置を用いて、凸状に張り出した炉壁煉瓦の張出部に粉粒体を吹き付けることにより、この張出部を切削することを特徴とする炉壁煉瓦の補修方法である。この場合に、炉壁煉瓦がコークス炉炭化室の炉壁煉瓦であることが望ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる粉粒体供給装置および炉壁煉瓦の補修方法の実施の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以降の説明では、炉壁煉瓦がコークス炉炭化室の炉壁煉瓦である場合を例にとる。
【0023】
図1は、本実施の形態の粉粒体供給装置0の構造を、一部透視した状態で簡略化して示す斜視図である。また、図2は、この粉粒体供給装置0の構造を模式的に示す説明図である。
【0024】
図1および図2に示すように、本実施の形態の粉粒体供給装置0は、粉粒体貯留用ホッパ1と、粉粒体切出し装置9と、粉粒体搬送路11と、粉粒体吹出しノズル12と、キャリアガス搬送路30と、キャリアガス流速制御機構5a、7aとを備える。そこで、粉粒体供給装置0のこれらの構成要素を順次説明する。
【0025】
[粉粒体貯留用ホッパ1]
粉粒体貯留用ホッパ1は、粉粒体2を貯留する。この粉粒体貯留用ホッパ1は、図示するように、この種のホッパとして慣用されるものであるため、粉粒体貯留用ホッパ1に関する説明は省略する。
【0026】
粉粒体2は耐熱性を有する硬質のものであり、本実施の形態では粉粒体2として珪砂を用いた。
本実施の形態では、粉粒体貯留用ホッパ1は以上のように構成される。
【0027】
[粉粒体切出し装置9]
粉粒体貯留用ホッパ1の内部の底部には、粉粒体2を所定量ずつ切り出すための粉粒体切出し装置9が設けられている。本実施の形態では、粉粒体切出し装置9として切り出しフィーダを用いた。この切り出しフィーダ9は、円盤状の回転部9aと、回転部9aの中心部に垂設された円錐部9bとを有している。回転部9aは、図示しない支持機構により回転自在に支持されている。切り出しフィーダ9は、モータ8により回転駆動される。
【0028】
モータ8は、エアー駆動型のモータであり、配管4に接続された配管6を介して圧搾気体3を供給されることにより、駆動される。モータ8へ供給されるエアーの量は、配管6に設けられたコントロール弁6aの開度を調整されることにより、制御される。
【0029】
図1に示すように、回転部9aの上面から側面にかけて、略楕円状の窪み部9cが多数連設されている。これらの窪み部9cは、いずれも、上方から供給される、粉粒体貯留用ホッパ1の内部に収容された粉粒体2を一旦収容する。そして、回転部9aの回転に伴って、各窪み部9cに収容された粉粒体2が、回転部9aの側面と粉粒体貯留用ホッパ1の内壁面との間に形成される切り出し口10に定量的に切り出される。この際、回転部9aの回転速度を変更することにより、粉粒体2の切出し量が制御される。
【0030】
本実施の形態では、粉粒体切出し装置9は以上のように構成される。
[粉粒体搬送路11]
粉粒体貯留用ホッパ1には、粉粒体搬送路11が取り付けられる。粉粒体搬送路11は、所定量の粉粒体をキャリアガスによって一方向へ向けて搬送する。本実施の形態では、粉粒体搬送路11は、配管11aと配管11aに接続されたホース11bとにより構成される。
【0031】
配管11aは、くの字状に屈曲して設けられており、回転部9aの側面と粉粒体貯留用ホッパ1の内壁面との間に形成される切り出し口10に臨むように、粉粒体貯留用ホッパ1に設けられる。これにより、切り出し口10に切り出された粉粒体2は、配管11a内を流れ、ホース11bに導かれる。
【0032】
本実施の形態では、粉粒体搬送路11を流れる粉粒体2は、キャリアガスにより気流輸送される。すなわち、一端を配管4に接続されて圧搾気体3を流す配管5の他端が、配管11aの粉粒体貯留用ホッパ1との接続部の上方に、切り出し口10に臨むようにして接続されており、切り出し口10に圧搾気体3を供給する。切り出し口10に供給された圧搾気体3は、切り出し口10に切り出された粉粒体2を、配管11aへ搬送する。なお、配管5にはコントロール弁5aが設けられており、コントロール弁5aの開度を調整することにより、配管5内を流れるキャリアガスの流量が制御される。
【0033】
本実施の形態では、粉粒体搬送路11は以上のように構成される。
[粉粒体吹出しノズル12]
粉粒体搬送路11の一部をなすホース11bの先端には、粉粒体吹出しノズル12が設けられる。ホース11bの内部を搬送された粉粒体2は、圧搾気体3とともに、粉粒体吹出しノズル12から吹き出される。
【0034】
図3は、粉粒体吹出しノズル12の周辺の状況を示す説明図である。同図に示すように、粉粒体吹出しノズル12の周囲にはエゼクタ14が装着されており、粉粒体吹出しノズル12からの粉粒体2および圧搾気体3の噴出に伴って、粉粒体吹出しノズル12の周囲の外気Qを、粉粒体吹出しノズル12と圧搾気体3との間に吸い込む。これにより、粉粒体吹出しノズル12からの粉粒体2および圧搾気体3の噴出速度が高められる。
【0035】
本実施の形態では、粉粒体吹出しノズル12は以上のように構成される。
[キャリアガス搬送路30]
本実施の形態では、配管4と配管11aの屈曲部とが、キャリアガス搬送路30により接続される。
【0036】
図4は、キャリアガス搬送路30と配管11aの屈曲部との接続部を示す説明図である。
図1および図4に示すように、キャリアガス搬送路30は、小径の第1の配管13と、大径の第2の配管7とにより構成される。本実施の形態では、第1の配管13が粉粒体搬送路11に接続する第1の部分をなし、第2の配管7が、この第1の部分に接続するとともにこの第1の部分よりも内径が大きい第2の部分をなしている。
【0037】
配管7には、内部を流れる圧搾気体の流量を制御するためのコントロール弁7aが設置されている。
このように、キャリアガス搬送路30は、粉粒体搬送路11の途中に接続されて粉粒体搬送路11の内部に粉粒体2が流れる方向と同方向へ向けてキャリアガスを供給する。
【0038】
なお、本例では、配管11aを斜めに屈曲させて、この配管11aの屈曲部に第1の配管13を接続しているが、本発明はかかる形態に限定されるものではなく、図1に示す領域Aの範囲を1本の配管で構成するとともにこの配管に領域Bの配管11aを接続するようにしてもよい。
【0039】
本実施の形態では、キャリアガス搬送路30は以上のように構成される。
[キャリアガス流速制御機構5a、7a]
上述したように、配管5にはコントロール弁5aが設けられており、配管7にはコントロール弁7aが設けられている。
【0040】
本実施の形態では、コントロール弁5a、7aは、粉粒体搬送路11およびキャリアガス搬送路30それぞれを流れるキャリアガスの流速を制御するためのキャリアガス流速制御機構をなしている。
【0041】
このキャリアガス流速制御機構5a、7aは、粉粒体搬送路11の配管11aを流れるキャリアガスに、キャリアガス搬送路30との接続部でエゼクト効果が生じるように、制御する。
【0042】
なお、このエゼクト効果とは、高流速の流体は動圧が大きくなるために静圧が低下し、これにより、周囲の流体を引き込む現象であり、本例では、キャリアガス搬送路30を流れる高流速のキャリアガスによるエゼクト効果によって、粉粒体搬送路11を流れるキャリアガスおよび粉粒体2をキャリアガス搬送路30に引き込むことにより、配管11aの粉粒体詰まり等を防止している。
【0043】
本実施の形態では、キャリアガス流速制御機構5a、7aは以上のように構成される。
本実施の形態の粉粒体供給装置0は以上のように構成される。次に、この粉粒体供給装置0を用いて凸状に張り出した炉壁煉瓦を補修する状況を説明する。
【0044】
図1において、ホッパ1の内部に粉粒体2を投入した後、コントロール弁5a、6a、7aを開くことにより、圧搾気体3を配管4から配管5、6、7の各々に供給する。
【0045】
配管6を流れる圧搾気体3はモータ8に供給される。これにより、切り出しフィーダ9が回転駆動され、ホッパ1内に貯留された粉粒体2が定量的に切り出される。
【0046】
切り出された粉粒体2は、切り出し口10で配管5より供給された圧搾気体3によって、切り出しフィーダ9の内部に粉粒体2が残存することなく、粉粒体搬送路11の配管11aへ導かれる。
【0047】
粉粒体搬送路11の配管11aへ導かれた粉粒体2は、配管7でエアージェットされた圧搾気体3により、先端ノズル12へ向けて搬送される。すなわち、図4に示すように、エアージェットの効果を高めるために、キャリアガス搬送路30は、第1の配管13の内径が第2の配管7の内径よりも小さい先絞り配管構造としている。これにより、第1の配管13の内部におけるキャリアガスの流速が高められ、この結果、エゼクト効果が高められ、粉粒体搬送路11の配管11aから安定的に、かつ粉粒体吹出しノズル12まで流速を低下させることなく、粉粒体2が搬送される。
【0048】
そして、本実施の形態では、粉粒体吹出しノズル12の周囲にエゼクタ14が装着されているため、粉粒体吹出しノズル12からの粉粒体の吐出速度を倍加させることができ、粉粒体吹出しノズル12から離れた炉壁面の削り取りも、その効果を低下させずに行うことができる。
【0049】
このようにして、本実施の形態では、この粉粒体供給装置0を用いて、凸状に張り出したコークス炉炭化室の炉壁煉瓦の張出部に粉粒体を吹き付けて、この張出部を切削することによって、コークス炉炭化室の炉壁煉瓦を補修する。
【0050】
また、本実施の形態では、炉壁面を削り取る際、粉粒体2の吐出量はテーブルフィーダの回転数で行い、また粉粒体2の吐出速度はエアージェット配管の制御弁で可能であり、圧搾気体の圧力変動および粉粒体の粒度変化にも充分対応できる。
【0051】
このように、本実施の形態によれば、炉壁面の凸部を損傷させることなく短時間で、しかも平滑に削り取ることができる。
【0052】
【実施例】
さらに、本発明を実施例を参照しながら説明する。
図7は、本実施例で用いた試験装置を示す説明図である。同図に示すように、炉壁煉瓦を想定した硅石煉瓦27を複数積み上げ、そのうちのひとつの硅石煉瓦28を、粉粒体吹出しノズルから噴出した粉粒体を用いて削り取る試験を行った。なお、本試験では、圧搾気体として空気を使用し、また粉粒体として表1に示す一般硅砂を用いた。
【0053】
【表1】
【0054】
まず、図5、図6に示す従来型の粉粒体供給装置と、図1〜図4に示す本発明にかかる粉粒体供給装置とについて、比較した。なお、本例では、第1の配管13の内径は第2の配管7の内径と同じとするとともに、エゼクタ14は装着しなかった。
【0055】
その結果を表2に示す。なお、圧搾空気圧力は、いずれの装置でも、5kg/cm2 とした。
【0056】
【表2】
【0057】
図5、図6に示す従来型の粉粒体供給装置を用いると、ホッパ内での閉塞および粉粒体が吐出する際に均一に吐出されない状況(脈動)が見られた。これに対し、図1〜図4に示す本発明にかかる粉粒体供給装置によれば、研削時間および粉粒体使用量も低減され、処理効率が高まったことが確認された。
【0058】
次に、この本発明にかかる粉粒体供給装置において、第1の配管13の内径を第2の配管7の内径よりも小さくして同様な試験を行った。その結果、研削時間が大幅に短縮した。
【0059】
さらに、エゼクタ14を設置して同様な試験を行った。その結果、研削時間がさらに大幅に短縮された。結果を表3に示す。
【0060】
【表3】
【0061】
以上述べたように、本発明にかかる粉粒体供給装置を使用することにより、従来の粉粒体供給装置の約7倍の作業能率で作業できるようになった。また、砂粒の使用量も約1/4に削減できるようになった。
【0062】
その結果、コークス炉の炭化室炉壁煉瓦の凸部の平滑化作業が容易になり、操業時のコークス排出時の押し詰まりを解消でき、安定的なコークス生産が期待できる。
【0063】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明により、炉壁面の凸部を損傷させることなく短時間で、しかも平滑に削り取ることが可能となった。
【0064】
このため、コークス炉炭化室炉壁煉瓦の凸部の平滑化作業が容易になり、操業時のコークス排出時の押し詰まりを解消でき、安定的なコークス生産を期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の粉粒体供給装置の構造を、一部透視した状態で簡略化して示す斜視図である。
【図2】粉粒体供給装置の構造を模式的に示す説明図である。
【図3】粉粒体吹出しノズルの周辺の状況を示す説明図である。
【図4】キャリアガス搬送路と配管の屈曲部との接続部を示す説明図である。
【図5】従来の最も一般的な粉粒体供給装置の構造を模式的に示す説明図である。
【図6】炉壁面をモルタルで補修する時に使用する乾式吹付け機の構成を示す説明図である。
【図7】実施例で用いた試験装置を示す説明図である。
【符号の説明】
0 粉粒体供給装置
1 粉粒体貯留用ホッパ
2 粉粒体
3 圧搾気体
4、5、6 配管
5a、7a キャリアガス流速制御機構
7 第2の配管
8 エアーモータ
9 粉粒体切出し装置
9a 回転部
9b 円錐部
9c 窪み部
10 切り出し口
11 粉粒体搬送路
11a 配管
11b ホース
12 粉粒体吹出しノズル
13 第1の配管
14 エゼクタ
30 キャリアガス搬送路
Claims (7)
- 所定量の粉粒体を搬送するための粉粒体搬送路と、
該粉粒体搬送路の先端に設けられて搬送された粉粒体を吹き出すための粉粒体吹出しノズルと、
前記粉粒体搬送路の途中に接続されて粉粒体搬送路にキャリアガスを供給するためのキャリアガス搬送路とを備え、
前記粉粒体搬送路と前記キャリアガス搬送路との接続部は、粉粒体搬送路側にエゼクト効果が生じるように前記粉粒体搬送路と前記キャリアガス搬送路とが配置されること
を特徴とする粉粒体供給装置。 - 前記粉粒体搬送路における前記粉粒体は、キャリアガスによって搬送される請求項1に記載された粉粒体供給装置。
- 前記粉粒体を貯留する粉粒体貯留用ホッパと、該粉粒体貯留用ホッパの内部の底部に設けられて、該粉粒体を前記所定量ずつ切り出すための粉粒体切出し装置とを備える請求項1または請求項2に記載された粉粒体供給装置。
- 前記キャリアガス搬送路は、前記粉粒体搬送路に接続する第1の部分と、該第1の部分に接続するとともに該第1の部分よりも内径が大きい第2の部分とを有する請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載された粉粒体供給装置。
- 前記粉粒体吹出しノズルの周囲に装着されたエゼクタを備えることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載された粉粒体供給装置。
- 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載された粉粒体供給装置を用いて、凸状に張り出した炉壁煉瓦の張出部に前記粉粒体を吹き付けることにより、該張出部を切削することを特徴とする炉壁煉瓦の補修方法。
- 前記炉壁煉瓦はコークス炉炭化室の炉壁煉瓦である請求項6に記載された炉壁煉瓦の補修方法。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101481612B1 (ko) * | 2013-07-08 | 2015-01-12 | 주식회사 포스코 | 챔버 보수장치 |
CN108019052A (zh) * | 2017-12-05 | 2018-05-11 | 马鞍山钢铁股份有限公司 | 一种焦炉煤气管砖通道密封修补装置及其密封修补方法 |
JP2018090702A (ja) * | 2016-12-02 | 2018-06-14 | 黒崎播磨株式会社 | コークス炉炉壁の切削方法 |
-
2002
- 2002-10-17 JP JP2002303198A patent/JP2004137372A/ja active Pending
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