JP2017123435A - プローバ及びプローブコンタクト方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウエハ上の電極パッドとプローブとの間で良好なコンタクトを実現するプローバ及びプローブコンタクト方法を提供する。【解決手段】ウエハチャック固定部72aに着脱自在に固定されたウエハチャック34を昇降させるZ軸移動・回転部72と、プローブカード32、ウエハチャック34及びウエハチャック34に設けたリング状シール部材48により形成した内部空間を減圧する真空電空レギュレータ54と、プローブカード32のプローブ36をウエハW上の電極パッドにオーバードライブの状態で接触させるようにZ軸移動・回転部72を制御する昇降制御手段と、プローブ36が電極パッドにオーバードライブの状態で接触した後、内部空間の減圧によりウエハチャック34がプローブカード32に引き寄せられるように真空電空レギュレータ54を制御する減圧制御手段と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、半導体ウエハ上に形成された複数の半導体装置(チップ)の電気的特性の検査を行うプローバ及びプローブコンタクト方法において、特に、複数の測定部を備えたマルチステージ式のプローバ及びプローブコンタクト方法に関する。
半導体製造工程は、多数の工程を有し、品質保証及び歩留まりの向上のために、各種の製造工程で各種の検査が行われる。例えば、半導体ウエハ上に半導体装置の複数のチップが形成された段階で、各チップの半導体装置の電極パッドをテストヘッドに接続し、テストヘッドから電源及びテスト信号を供給し、半導体装置の出力する信号をテストヘッドで測定して、正常に動作するかを電気的に検査するウエハレベル検査が行われている。
ウエハレベル検査の後、ウエハはフレームに貼り付けられ、ダイサで個別のチップに切断される。切断された各チップは、正常に動作することが確認されたチップのみが次の組み立て工程でパッケージ化され、動作不良のチップは組み立て工程から除かれる。更に、パッケージ化された最終製品は、出荷検査が行われる。
ウエハレベル検査は、ウエハ上の各チップの電極パッドにプローブを接触させるプローバを使用して行われる。プローブはテストヘッドの端子に電気的に接続され、テストヘッドからプローブを介して各チップに電源及びテスト信号が供給されると共に各チップからの出力信号をテストヘッドで検出して正常に動作するかを測定する。
半導体製造工程においては、製造コストの低減のために、ウエハの大型化や一層の微細化(集積化)が進められており、1枚のウエハ上に形成されるチップの個数が非常に大きくなっている。それに伴って、プローバでの1枚のウエハの検査に要する時間も長くなっており、スループットの向上が求められている。そこで、スループットの向上を図るため、多数のプローブを設けて複数個のチップを同時に検査できるようにするマルチプロービングが行われている。近年、同時に検査するチップ数は益々増加し、ウエハ上のすべてのチップを同時に検査する試みも行われている。そのため、電極パッドとプローブを接触させる位置合わせの許容誤差が小さくなっており、プローバにおける移動の位置精度を高めることが求められている。
一方、スループットを増加するもっとも簡単な方法として、プローバの台数を増加させることが考えられるが、プローバの台数を増加させると、製造ラインにおけるプローバの設置面積も増加するという問題を生じる。また、プローバの台数を増加させると、その分装置コストも増加することになる。そのため、設置面積の増加や装置コストの増加を抑えてスループットを増加させることが求められている。
このような背景のもと、例えば特許文献1には、複数の測定部を備えた試験装置(マルチステージ式のプローバ)が提案されている。この試験装置では、ウエハとプローブカードとの相対的な位置合わせを行うアライメント装置が各測定部間を相互に移動できるように構成されている。
しかしながら、特許文献1に記載された試験装置では、各測定部でアライメント装置を共有することによって省スペース化やコストダウンを図ることができるものの、次のような問題がある。
すなわち、アライメント装置の移動距離が長くなると、アライメント装置を各測定部に移動させるための移動機構やその移動機構が取り付けられる支持部材(フレーム)は、アライメント装置の自重や熱膨張又は熱収縮による影響によって歪みが発生しやすくなるので、各測定部に移動したアライメント装置の位置精度が低下する要因となる。このため、撮像手段を用いてウエハ上の電極パッドやプローブの位置を検出するのに時間を要し、結果的にアライメント動作に時間がかかり、スループットが遅くなるという問題がある。
これに対し、本願出願人は、複数の測定部を備えたマルチステージ式のプローバにおいて、上記問題を改善したプローバを提案している(特許文献2参照)。このプローバでは、各測定部に移動したアライメント装置は位置決め固定装置により位置決めして固定されるので、アライメント装置の移動位置の精度を保ちつつ、設置面積の増加や装置コストの増加を抑えてスループットを向上させることができる。
特開2010−186998号公報 特開2014−192218号公報
ところで、特許文献1や特許文献2に記載される従来のプローバにおいては、ウエハチャックをプローブカード側に保持する真空吸着方式が採用されている。この真空吸着方式では、ウエハチャックとプローブカードとの間に形成された内部空間(密閉空間)を減圧手段により減圧して、ウエハチャックをプローブカード側に引き寄せることにより、ウエハ上の電極パッドとプローブとが離れた状態から接触した状態となるコンタクト動作が行われる。
しかしながら、真空吸着方式によるコンタクト動作では、ウエハチャックの移動距離や移動速度等を精度よく制御することは困難であり、コンタクト動作にばらつきが生じやすい。また、ウエハチャックをプローブ側に引き寄せる際の移動速度が遅いため、ウエハ上の電極パッドにプローブが接触しても電極パッド上の酸化膜(絶縁体)を除去することができず、ウエハ上の電極パッドとプローブとの間で良好なコンタクトを実現することは困難であるという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、マルチステージ式プローバにおいて、ウエハ上の電極パッドとプローブとの間で良好なコンタクトを実現することができるプローバ及びプローブコンタクト方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1態様に係るプローバは、ウエハを保持するウエハチャックと、ウエハチャックと対向するように設けられ、ウエハの各電極パッドと対応する位置にプローブを有するプローブカードと、ウエハチャックに設けられ、ウエハチャックに保持されたウエハを取り囲むように形成された環状のシール部材と、ウエハチャックを着脱自在に固定するウエハチャック固定部を有し、ウエハチャック固定部に固定されたウエハチャックを昇降させる機械的昇降手段と、機械的昇降手段によりウエハチャックをプローブカードに向かって移動させたときにプローブカード、ウエハチャック、及びシール部材により形成される内部空間を減圧する減圧手段と、プローブを電極パッドにオーバードライブの状態で接触させるように、機械的昇降手段を制御してウエハチャックを移動させる昇降制御手段と、プローブが電極パッドにオーバードライブの状態で接触した後、内部空間の減圧によりウエハチャックがプローブカードに引き寄せられるように減圧手段を制御する減圧制御手段と、を備える。
本発明の第2態様に係るプローバは、第1態様において、機械的昇降手段によりウエハチャックをプローブカードに向かって移動させたとき、プローブが電極パッドに接触する手前のウエハチャックの高さ位置をコンタクト直前位置とし、プローブが電極パッドに接触したときの高さ位置をコンタクト位置とし、ウエハの検査時にプローブが電極パッドにオーバードライブの状態で接触するときのウエハチャックの高さ位置をオーバードライブ最終位置とし、コンタクト位置とオーバードライブ最終位置との間におけるウエハチャックの高さ位置をオーバードライブ途中位置としたとき、昇降制御手段は、ウエハチャックを待機位置からコンタクト直前位置まで第1移動速度で移動させ、かつウエハチャックをコンタクト直前位置からオーバードライブ途中位置まで第1移動速度よりも遅い第2移動速度で移動させるように機械的昇降手段を制御し、減圧制御手段は、ウエハチャックの高さ位置がオーバードライブ最終位置となるように減圧手段を制御する。
本発明の第3態様に係るプローバは、第2態様において、昇降制御手段は、ウエハチャックを待機位置からコンタクト直前位置まで第1移動速度で移動させた後、ウエハチャックの移動を一時的に停止してから、ウエハチャックをコンタクト直前位置からオーバードライブ途中位置まで第2移動速度で移動させる。
本発明の第4態様に係るプローバは、第2態様又は第3態様において、昇降制御手段は、コンタクト直前位置とオーバードライブ途中位置との間でウエハチャックを複数回往復移動させるように機械的昇降手段を制御する。
本発明の第5態様に係るプローバは、第1態様において、機械的昇降手段によりウエハチャックをプローブカードに向かって移動させたとき、プローブが電極パッドに接触する手前のウエハチャックの高さ位置をコンタクト直前位置とし、プローブが電極パッドに接触したときの高さ位置をコンタクト位置とし、ウエハの検査時にプローブが電極パッドにオーバードライブの状態で接触するときのウエハチャックの高さ位置をオーバードライブ最終位置とし、コンタクト位置とオーバードライブ最終位置との間におけるウエハチャックの高さ位置をオーバードライブ途中位置としたとき、昇降制御手段は、ウエハチャックを待機位置からコンタクト直前位置まで第1移動速度で移動させ、かつウエハチャックをコンタクト直前位置からオーバードライブ最終位置まで第1移動速度よりも遅い第2移動速度で移動させるように機械的昇降手段を制御し、減圧制御手段は、ウエハチャックの高さ位置がオーバードライブ最終位置となるように減圧手段を制御する。
本発明の第6態様に係るプローバは、第5態様において、昇降制御手段は、ウエハチャックをオーバードライブ最終位置に移動させた後、ウエハチャックをオーバードライブ途中位置に移動させるように機械的昇降手段を制御する。
本発明の第7態様に係るプローバは、第2態様〜第6態様のいずれか1つの態様において、減圧制御手段は、ウエハチャックの高さをオーバードライブ最終位置とオーバードライブ途中位置との間で複数回往復移動させるように減圧手段を制御する。
本発明の第8態様に係るプローバは、第2態様〜第7態様のいずれか1つの態様において、減圧手段による内部空間の減圧を開始する第1タイミングよりも遅い第2タイミングでウエハチャック固定部によるウエハチャックの固定を解除するタイミング制御手段を備える。
本発明の第9態様に係るプローブコンタクト方法は、ウエハを保持するウエハチャックと、ウエハチャックと対向するように設けられ、ウエハの各電極パッドと対応する位置にプローブを有するプローブカードと、ウエハチャックに設けられ、ウエハチャックに保持されたウエハを取り囲むように形成された環状のシール部材と、ウエハチャックを着脱自在に固定するウエハチャック固定部を有し、ウエハチャック固定部に固定されたウエハチャックを昇降させる機械的昇降手段と、機械的昇降手段によりウエハチャックをプローブカードに向かって移動させたときにプローブカード、ウエハチャック、及びシール部材により形成される内部空間を減圧する減圧手段と、を備えるプローバにおけるプローブコンタクト方法であって、機械的昇降手段によりウエハチャックをプローブカードに向かって移動させたとき、プローブが電極パッドに接触する手前のウエハチャックの高さ位置をコンタクト直前位置とし、プローブが電極パッドに接触したときの高さ位置をコンタクト位置とし、ウエハの検査時にプローブが電極パッドにオーバードライブの状態で接触するときのウエハチャックの高さ位置をオーバードライブ最終位置とし、コンタクト位置とオーバードライブ最終位置との間におけるウエハチャックの高さ位置をオーバードライブ途中位置としたとき、機械的昇降手段によりウエハチャックを待機位置からコンタクト直前位置まで第1移動速度で移動させる第1移動工程と、機械的昇降手段によりウエハチャックをコンタクト直前位置からオーバードライブ途中位置まで第1移動速度よりも遅い第2移動速度で移動させる第2移動工程と、減圧手段によりウエハチャックの高さ位置がオーバードライブ最終位置となるように内部空間を減圧する減圧工程と、を備える。
本発明の第10態様に係るプローブコンタクト方法は、第9態様において、第1移動工程と第2移動工程との間にウエハチャックの移動を一時的に停止する停止工程を備える。
本発明の第11態様に係るプローブコンタクト方法は、第9態様又は第10態様において、第2移動工程は、コンタクト直前位置とオーバードライブ途中位置との間でウエハチャックを複数回往復移動させる。
本発明の第12態様に係るプローブコンタクト方法は、ウエハを保持するウエハチャックと、ウエハチャックと対向するように設けられ、ウエハの各電極パッドと対応する位置にプローブを有するプローブカードと、ウエハチャックに設けられ、ウエハチャックに保持されたウエハを取り囲むように形成された環状のシール部材と、ウエハチャックを着脱自在に固定するウエハチャック固定部を有し、ウエハチャック固定部に固定されたウエハチャックを昇降させる機械的昇降手段と、機械的昇降手段によりウエハチャックをプローブカードに向かって移動させたときにプローブカード、ウエハチャック、及びシール部材により形成される内部空間を減圧する減圧手段と、を備えるプローバにおけるプローブコンタクト方法であって、機械的昇降手段によりウエハチャックをプローブカードに向かって移動させたとき、プローブが電極パッドに接触する手前のウエハチャックの高さ位置をコンタクト直前位置とし、プローブが電極パッドに接触したときの高さ位置をコンタクト位置とし、ウエハの検査時にプローブが電極パッドにオーバードライブの状態で接触するときのウエハチャックの高さ位置をオーバードライブ最終位置とし、コンタクト位置とオーバードライブ最終位置との間におけるウエハチャックの高さ位置をオーバードライブ途中位置としたとき、機械的昇降手段によりウエハチャックを待機位置からコンタクト直前位置まで第1移動速度で移動させる第1移動工程と、機械的昇降手段によりウエハチャックをコンタクト直前位置からオーバードライブ最終位置まで第1移動速度よりも遅い第2移動速度で移動させる第2移動工程と、減圧手段によりウエハチャックの高さ位置がオーバードライブ最終位置となるように内部空間を減圧する減圧工程と、を備える。
本発明の第13態様に係るプローブコンタクト方法は、第12態様において、第2移動工程は、ウエハチャックをオーバードライブ最終位置に移動させた後、機械的昇降手段によりウエハチャックをオーバードライブ途中位置に移動させる。
本発明の第14態様に係るプローブコンタクト方法は、第9態様〜第13態様のいずれか1つの態様において、減圧工程は、減圧手段によりウエハチャックの高さをオーバードライブ最終位置とオーバードライブ途中位置との間で複数回往復移動させる。
本発明の第15態様に係るプローブコンタクト方法は、第9態様〜第13態様のいずれか1つの態様において、減圧手段による内部空間の減圧を開始する第1タイミングよりも遅い第2タイミングでウエハチャック固定部によるウエハチャックの固定を解除するタイミング制御工程を備える。
本発明によれば、マルチステージ式プローバにおいて、ウエハ上の電極パッドとプローブとの間で良好なコンタクトを実現することができる。
本発明の実施形態に係るプローバの全体構成を示した外観図 本発明の実施形態に係るプローバの全体構成を示した平面図 本発明の実施形態に係るプローバにおける測定ユニットの構成を示した概略図 図3に示した測定ユニットにおける測定部の構成を示した概略図 本発明の実施形態に係るプローバの制御装置の構成を示した機能ブロック図 本発明の実施形態に係るプローバにおけるコンタクト動作を示したフローチャート 本発明の実施形態に係るプローバにおけるコンタクト動作を説明するための図 本発明の実施形態に係るプローバにおけるコンタクト動作を説明するための図 本発明の実施形態に係るプローバにおけるコンタクト動作を説明するための図 本発明の実施形態に係るプローバにおけるコンタクト動作を説明するための図 本発明の実施形態に係るプローバにおけるコンタクト動作を説明するための図 本発明の実施形態に係るプローバにおけるコンタクト動作を説明するための図 本発明の実施形態に係るプローバにおけるコンタクト動作のタイミングチャート図 本発明の実施形態に係るプローバにおけるコンタクト動作の第1動作例を示した図 本発明の実施形態に係るプローバにおけるコンタクト動作の第2動作例を示した図 本発明の実施形態に係るプローバにおけるコンタクト動作の第3動作例を示した図 本発明の実施形態に係るプローバにおけるコンタクト動作の第4動作例を示した図 本発明の実施形態に係るプローバにおけるコンタクト動作の第5動作例を示した図 コンタクト動作の第5動作例において電極パッド上の酸化膜がプローブにより除去される様子を示した模式図 本発明の実施形態に係るプローバにおけるコンタクト動作の第6動作例を示した図
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施形態について説明する。
図1及び図2は、本発明の実施形態に係るプローバの全体構成を示した外観図と平面図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態のプローバ10は、検査するウエハW(図4参照)を供給及び回収するローダ部14と、ローダ部14に隣接して配置され、複数の測定部16を有する測定ユニット12とを備えている。測定ユニット12は、複数の測定部16を有しており、ローダ部14から各測定部16にウエハWが供給されると、各測定部16でそれぞれウエハWの各チップの電気的特性の検査(ウエハレベル検査)が行われる。そして、各測定部16で検査されたウエハWはローダ部14により回収される。なお、プローバ10は、操作パネル22、後述する制御装置(図5参照)等も備えている。
ローダ部14は、ウエハカセット20が載置されるロードポート18と、測定ユニット12の各測定部16とウエハカセット20との間でウエハWを搬送する搬送ユニット24とを有する。搬送ユニット24は、図示しない搬送ユニット駆動機構を備えており、X、Z方向に移動可能に構成されるとともに、θ方向(Z方向周り)に回転可能に構成されている。また、搬送ユニット24は、上記搬送ユニット駆動機構により前後に伸縮自在に構成された搬送アーム26を備えている。搬送アーム26の上面部には図示しない吸着パッドが設けられており、搬送アーム26は、この吸着パッドでウエハWの裏面を真空吸着してウエハWを保持する。これにより、ウエハカセット20内のウエハWは、搬送ユニット24の搬送アーム26によって取り出され、その上面に保持された状態で測定ユニット12の各測定部16に搬送される。また、検査の終了した検査済みのウエハWは逆の経路で各測定部16からウエハカセット20に戻される。
図3は、本発明の実施形態に係るプローバにおける測定ユニットの構成を示した概略図である。図4は、図3に示した測定ユニットにおける測定部の構成を示した概略図である。
図3に示すように、測定ユニット12は、複数の測定部16が多段状に積層された積層構造(多段構造)を有しており、各測定部16はX方向及びZ方向に沿って2次元的に配列されている。本実施形態では、一例として、X方向に4つの測定部16がZ方向に3段積み重ねられている。
測定ユニット12は、複数のフレームを格子状に組み合わせた格子形状を有する筐体(不図示)を備えている。この筐体は、X方向、Y方向、Z方向にそれぞれ延びる複数のフレームを格子状に組み合わせて形成されたものであり、これらのフレームにより形成された各空間部にそれぞれ測定部16の構成要素が配置される。
各測定部16は、いずれも同一の構成を有しており、図4に示すように、ヘッドステージ30と、プローブカード32と、ウエハチャック34とを備えている。また、各測定部16には、それぞれ、図示しないテストヘッドが設けられている。なお、テストヘッドは、図示しないテストヘッド保持部によりヘッドステージ30の上方に支持されている。
ヘッドステージ30は、筐体の一部を構成するフレーム部材(不図示)に支持されており、プローブカード32が着脱自在に装着固定される。ヘッドステージ30に装着固定されたプローブカード32は、ウエハチャック34のウエハ保持面34aと対向するように設けられる。なお、プローブカード32は、検査するウエハW(デバイス)に応じて交換される。
プローブカード32には、検査するウエハWの各チップの電極パッドの位置に対応して配置された、カンチレバーやスプリングピン等の複数のプローブ36が設けられている。各プローブ36は、図示しないテストヘッドの端子に電気的に接続され、テストヘッドから各プローブ36を介して各チップに電源及びテスト信号が供給されると共に各チップからの出力信号をテストヘッドで検出して正常に動作するかを測定する。なお、プローブカード32とテストヘッドとの接続構成については、本発明の要部ではないため、詳細な説明を省略する。
プローブ36は、バネ特性を有し、プローブ36の先端位置より接触点を上昇させることにより、電極パッドに所定の接触圧で接触する。また、プローブ36は、電気的検査を行うときに、電極パッドがオーバードライブの状態で接触されると、プローブ36の先端が電極パッドの表面にのめり込み、その電極パッドの表面にそれぞれ針跡を形成するようになっている。なお、オーバードライブとは、ウエハWとプローブ36の先端の配列面との傾き、及び、プローブ36の先端位置のばらつきなどを考慮して、電極パッドとプローブ36が確実に接触するように、プローブ36の先端位置より高い位置まで電極パッド、すなわちウエハWの表面を距離αだけ上昇させた状態をいう。また、プローブ36の先端位置(後述するコンタクト位置に相当)からウエハWの表面を更に上昇させる移動量、すなわち上記距離αをオーバードライブ量と称する。
ウエハチャック34は、真空吸着等によりウエハWを吸着して固定する。ウエハチャック34は、検査するウエハWが載置されるウエハ保持面34aを有しており、ウエハ保持面34aには複数の吸引口40が設けられている(図4では1つのみ図示)。吸引口40は、ウエハチャック34の内部に形成された吸引路42を介して真空ポンプなどの吸引装置(真空源)44に接続されている。吸引装置44と吸引路42との間を接続する吸引経路にはウエハ吸着用電磁弁46が設けられている。なお、ウエハ吸着用電磁弁46はウエハ吸着用電磁弁制御部110(図5参照)により制御される。
ウエハチャック34のウエハ保持面34aよりも外側には、ウエハ保持面34aに保持されたウエハWを取り囲むように形成された弾性を有するリング状シール部材(チャックシールゴム)48が設けられている。後述するZ軸移動・回転部72によりウエハチャック34をプローブカード32に向かって移動(上昇)させたときに、リング状シール部材48がヘッドステージ30の下面に接触することで、ウエハチャック34、プローブカード32、及びリング状シール部材48により囲まれた内部空間S(図7B〜図7F参照)が形成される。なお、リング状シール部材48は本発明の環状のシール部材の一例である。
ヘッドステージ30には、プローブカード32とウエハチャック34との間に形成された内部空間Sを減圧するための吸引口50が設けられている。吸引口50は、ヘッドステージ30の内部に形成された吸引路52を介して吸引装置44に接続されている。吸引装置44と吸引路52との間を接続する吸引経路には真空電空レギュレータ54が設けられている。真空電空レギュレータ54は内部空間Sの内部圧力(真空度)を調節する制御弁である。なお、真空電空レギュレータ54は後述する吸引制御部114(図5参照)により制御される。吸引装置44及び真空電空レギュレータ54は本発明の減圧手段の一例である。
ウエハチャック34には、内部空間Sと外部空間との間を連通する連通路56が設けられている。連通路56の一端はウエハチャック34のウエハ保持面34aのうちウエハWが載置されない外周付近の領域に開口しており、連通路56の他端はウエハチャック34の側面に開口している。ウエハチャック34の側面には、連通路56を開放及び遮断可能なシャッタ手段58が設けられている。シャッタ手段58を開いた場合には連通路56は開放状態となり、内部空間Sは連通路56を介して外部空間と連通した状態(連通状態)となる。一方、シャッタ手段58を閉じた場合には連通路56は遮断状態となり、内部空間Sは外部空間と連通しない状態(非連通状態)となる。なお、シャッタ手段58は後述するシャッタ制御部116(図5参照)により制御される。シャッタ手段58は公知の構成が適用されるため、詳細な説明を省略する。
なお、本実施形態では、一例として、ウエハチャック34に設けられた連通路56及びシャッタ手段58により内部空間Sを外部空間と連通した連通状態(非密閉状態)と非連通状態(密閉状態)との間で選択的に切り替え可能な構成としたが、本実施形態の構成に代えて、例えば、ヘッドステージ30あるいはプローブカード32に連通路及びシャッタ手段を設けた構成としてもよい。
ウエハチャック34の内部には、検査するウエハWを高温状態(例えば、最高で150℃)、又は低温状態(例えば最低で−40℃)で電気的特性の検査が行えるように、加熱/冷却源としての加熱冷却機構(不図示)が設けられている。加熱冷却機構としては、公知の適宜の加熱器/冷却器が採用できるものであり、例えば、面ヒータの加熱層と冷却流体の通路を設けた冷却層との二重層構造にしたものや、熱伝導体内に加熱ヒータを巻き付けた冷却管を埋設した一層構造の加熱/冷却装置など、様々のものが考えられる。また、電気加熱ではなく、熱流体を循環させるものでもよく、またペルチエ素子を使用してもよい。
ウエハチャック34は、後述するアライメント装置70に着脱自在に支持固定される。アライメント装置70は、ウエハチャック34をX、Y、Z、θ方向に移動することで、ウエハチャック34に保持されたウエハWとプローブカード32との相対的な位置合わせを行う。
アライメント装置70は、ウエハチャック34を着脱自在に支持固定してウエハチャック34をZ軸方向に移動すると共にZ軸を回転中心としてθ方向に回転するZ軸移動・回転部72と、Z軸移動・回転部72を支持してX軸方向に移動するX軸移動台74と、X軸移動台74を支持してY軸方向に移動するY軸移動台76とを備えている。
Z軸移動・回転部72、X軸移動台74、及びY軸移動台76は、それぞれ、少なくともモータを含む機械的な駆動機構によりウエハチャック34を所定の方向に移動自在もしくは回転自在に構成される。機械的な駆動機構としては、例えば、サーボモータとボールネジとを組み合わせたボールネジ駆動機構により構成される。また、ボールネジ駆動機構に限らず、リニアモータ駆動機構やベルト駆動機構等で構成されていてもよい。なお、Z軸移動・回転部72、X軸移動台74、及びY軸移動台76は、後述する各制御部によりウエハチャック34の移動距離、移動方向、移動速度、加速度を変更可能に構成されている。本実施形態では、具体的には次のような構成を有する。
Z軸移動・回転部72は、本発明の機械的昇降手段の一例であり、ウエハチャック34をZ軸方向に移動させるためのZ軸駆動モータ122(例えば、ステッピングモータ、サーボモータ、リニアモータ等)(図5参照)と、ウエハチャック34のZ軸方向への移動距離を検出するためのZ軸エンコーダ(例えば、ロータリーエンコーダやリニアスケール等)(不図示)とを備えている。Z軸駆動モータ122は、後述するZ軸移動制御部106(図5参照)からのモータ制御信号に基づき制御され、ウエハチャック34を所望の移動速度または加速度で目標位置に移動させるように駆動する。また、Z軸エンコーダは、ウエハチャック34の移動に応じてエンコーダ信号を出力する。
また、Z軸移動・回転部72は、ウエハチャック34をθ方向に回転させるための回転駆動モータ124(例えば、ステッピングモータ、サーボモータ、リニアモータ等)(図5参照)と、ウエハチャック34のθ方向への回転角度を検出するための回転エンコーダ(例えば、ロータリーエンコーダ等)(不図示)とを備えている。回転駆動モータ124は、後述するθ回転制御部108(図5参照)からのモータ制御信号に基づき制御され、ウエハチャック34を所望の回転速度または加速度で目標位置に移動させるように駆動する。また、回転エンコーダは、ウエハチャック34の回転に応じてエンコーダ信号を出力する。
X軸移動台74は、ウエハチャック34をX軸方向に移動させるためのX軸駆動モータ118(例えば、ステッピングモータ、サーボモータ、リニアモータ等)(図5参照)と、ウエハチャック34のX軸方向への移動距離を検出するためのX軸エンコーダ(例えば、ロータリーエンコーダやリニアスケール等)(不図示)とを備えている。X軸駆動モータ118は、後述するX軸移動制御部102(図5参照)からのモータ制御信号に基づき制御され、ウエハチャック34を所望の移動速度または加速度で目標位置に移動させるように駆動する。また、X軸エンコーダは、ウエハチャック34の移動に応じてエンコーダ信号を出力する。
Y軸移動台76は、ウエハチャック34をY軸方向に移動させるためのY軸駆動モータ120(例えば、ステッピングモータ、サーボモータ、リニアモータ等)(図5参照)と、ウエハチャック34のY軸方向への移動距離を検出するためのY軸エンコーダ(例えば、ロータリーエンコーダやリニアスケール等)(不図示)とを備えている。Y軸駆動モータ120は、後述するY軸移動制御部104(図5参照)からのモータ制御信号に基づき制御され、ウエハチャック34を所望の移動速度または加速度で目標位置に移動させるように駆動する。また、Y軸エンコーダは、ウエハチャック34の移動に応じてエンコーダ信号を出力する。
アライメント装置70は、それぞれの段毎に設けられており(図3参照)、図示しないアライメント装置駆動機構によって、各段に配置された複数の測定部16間で相互に移動可能に構成されている。すなわち、アライメント装置70は、同一の段に配置される複数(本例では4つ)の測定部16間で共有されており、同一の段に配置された複数の測定部16間を相互に移動する。各測定部16に移動したアライメント装置70は図示しない位置決め固定装置により所定位置に位置決めされた状態で固定され、ウエハチャック34をX、Y、Z、θ方向に移動させて、ウエハチャック34に保持されたウエハWとプローブカード32との相対的な位置合わせを行う。なお、図示は省略したが、アライメント装置70は、ウエハチャック34に保持されたウエハWの各チップの電極パッドとプローブ36との相対的な位置関係を検出するために、針位置検出カメラと、ウエハアライメントカメラとを備えている。また、アライメント装置駆動機構としては、ボールネジ駆動機構、リニアモータ駆動機構、ベルト駆動機構等の機械的な駆動機構により構成される。
アライメント装置70の上面を構成するZ軸移動・回転部72のウエハチャック支持面72aには、外周に沿って環状に形成された弾性を有するリング状シール部材(Z軸シールゴム)78が設けられる。また、ウエハチャック支持面72aのリング状シール部材78の内側には吸引口80が設けられている。吸引口80は、ウエハチャック34の内部に形成された吸引路82を介して吸引装置44に接続されている。吸引装置44と吸引路82との間を接続する吸引経路には、吸引装置44側から順に、チャック固定用電磁弁84、と、絞り弁86とが設けられている。なお、チャック固定用電磁弁84は後述するチャック固定用電磁弁制御部112(図5参照)により制御される。Z軸移動・回転部72のウエハチャック支持面72aは本発明のウエハチャック固定部の一例である。また、ウエハチャック支持面72aに設けられた吸引口80はウエハチャック固定部の構成要素の一例である。
Z軸移動・回転部72のウエハチャック支持面72aのリング状シール部材78の外側には、アライメント装置70に対するウエハチャック34の相対的な位置関係が常に一定となるように位置決めピン88が設けられている。この位置決めピン88は、ウエハチャック34の中心軸を中心とする周方向に沿って等間隔に3箇所に設けられている(図4においては2つのみを図示)。ウエハチャック34の下面には各位置決めピン88にそれぞれ対応する位置に位置決め部材であるVブロック90が設けられている。ウエハチャック34を真空吸着により吸着して固定する際には、各Vブロック90のV溝内にそれぞれ対応する位置決めピン88を係合させることで、ウエハチャック34の水平方向(X方向及びY方向)の動きを拘束して、アライメント装置70とウエハチャック34との相対的な位置決めが行われる。
なお、本実施形態では、アライメント装置70は、真空吸着等によりウエハチャック34を吸着して固定するが、ウエハチャック34を固定できるものであれば、真空吸着以外の固定手段でもよく、例えば機械的手段等で固定するようにしてもよい。
図5は、本発明の実施形態に係るプローバの制御装置の構成を示した機能ブロック図である。
図5に示すように、本実施形態のプローバ10の制御装置は、全体制御部100、X軸移動制御部102、Y軸移動制御部104、Z軸移動制御部106、θ回転制御部108、ウエハ吸着用電磁弁制御部110、チャック固定用電磁弁制御部112、吸引制御部114、シャッタ制御部116等を備えている。
全体制御部100は、プローバ10を構成する各部を統括的に制御する。具体的には、全体制御部100は、検査するウエハWの各チップの電極パッドとプローブカード32の各プローブ36とを接触させる動作(コンタクト動作)の制御を行う。また、全体制御部100は、コンタクト動作の他に、各測定部16の間でアライメント装置70を相互に移動させる移動制御や、テストヘッドによるウエハレベル検査の動作の制御などを行う。なお、コンタクト動作以外の制御については、本発明の要部ではないため、詳細な説明を省略する。
X軸移動制御部102は、X軸移動台74に設けられるX軸駆動モータ118の駆動を制御することでX軸移動台74をX軸方向に移動させることにより、ウエハチャック34をX軸方向に移動させる。Y軸移動制御部104は、Y軸移動台76に設けられるY軸駆動モータ120の駆動を制御することでY軸移動台76をY軸方向に移動させることにより、ウエハチャック34をY軸方向に移動させる。Z軸移動制御部106は、Z軸移動・回転部72に設けられるZ軸駆動モータ122の駆動を制御することでZ軸移動・回転部72を昇降させることにより、ウエハチャック34をZ軸方向に移動させる。θ回転制御部108は、Z軸移動・回転部72に設けられる回転駆動モータ124の駆動を制御することでZ軸移動・回転部72をθ方向に回転させることにより、ウエハチャック34をθ方向に回転させる。なお、Z軸移動制御部106は本発明の昇降制御手段の一例である。
ウエハ吸着用電磁弁制御部110は、ウエハ吸着用電磁弁46のON/OFF(開/閉)を制御することで、吸引口40による吸引圧を調整し、ウエハチャック34に対するウエハWの固定/非固定を選択的に切り替える。
チャック固定用電磁弁制御部112は、チャック固定用電磁弁84のON/OFF(開/閉)を制御することで、吸引口80による吸引圧を調整し、Z軸移動・回転部72に対するウエハチャック34の固定/非固定を選択的に切り替える。
吸引制御部114は、真空電空レギュレータ54の動作を制御することで、内部空間Sの内部圧力(真空度)を無段階に調節する。吸引制御部114は本発明の吸引制御手段の一例である。
シャッタ制御部116は、シャッタ手段58の開閉を制御することで、内部空間Sと外部空間との間を連通する連通路56の開放/遮断を選択的に切り替える。
次に、本実施形態に係るプローバ10におけるコンタクト動作について、図6、図7A〜図7F、図8を参照して説明する。なお、この動作は全体制御部100による制御の下で行われる。以下では、本実施形態に係るプローバ10におけるコンタクト動作の概略について説明した後に、その詳細な動作について説明する。
図6は、本発明の実施形態に係るプローバにおけるコンタクト動作を示したフローチャートである。図7A〜図7Fは、本発明の実施形態に係るプローバにおけるコンタクト動作を説明するための図である。図8は、本発明の実施形態に係るプローバにおけるコンタクト動作を示したタイミングチャート図である。なお、図8に示すタイミングチャートの時間幅は図面を簡略化するために表現したものであり、実際の時間とは異なっている。また、図8における「Z軸高さ」とは、Z軸移動・回転部72のウエハチャック支持面72aのZ軸方向の位置(高さ位置)を示している。また、図8における「チャック高さ」とは、後述するコンタクト位置を基準位置(0点位置)としたときのウエハチャック34の高さ位置(具体的には、ウエハ保持面34aのZ軸方向の位置)を示している。
以下、本明細書では、ウエハチャック34をプローブカード32に向かって移動させたとき、プローブカード32の各プローブ36がウエハWの各チップの電極パッドに接触する手前のウエハチャック34の高さ位置を「コンタクト直前位置」とし、プローブカード32の各プローブ36がウエハWの各チップの電極パッドに接触したときのウエハチャック34の高さ位置を「コンタクト位置」とし、ウエハWの検査時にプローブカード32の各プローブ36がウエハWの各チップの電極パッドにオーバードライブ状態(プローブカード32の適正オーバードライブ量)で接触するときのウエハチャックの高さ位置を「オーバードライブ最終位置」とし、コンタクト位置とオーバードライブ最終位置との間におけるウエハチャック34の高さ位置を「オーバードライブ途中位置」と称する。
(事前動作)
コンタクト動作の事前動作について説明する。
まず、コンタクト動作の事前動作として、これから検査を行う測定部16にアライメント装置70を移動させた後、不図示の位置決め固定装置により位置決め固定した状態で、アライメント装置70にウエハチャック34が受け渡される。なお、コンタクト動作の開始前におけるウエハチャック34の受け渡し動作については、本発明の要部ではないため、詳細な説明を省略する。
(ステップS10:ウエハチャック固定工程)
アライメント装置70にウエハチャック34が受け渡された後、図7Aに示すように、チャック固定用電磁弁制御部112は、チャック固定用電磁弁84をON(開状態)とし、Z軸移動・回転部72のウエハチャック支持面72a(図4参照)にウエハチャック34を吸着して固定する(図8の時間T1)。このとき、Z軸移動・回転部72の位置決めピン88をウエハチャック34のVブロック90のV溝内に係合させることで、アライメント装置70とウエハチャック34との相対的な位置決めが行われる。
その後、アライメント装置70に支持固定されたウエハチャック34にウエハWが供給(ロード)されると、ウエハ吸着用電磁弁制御部110は、ウエハ吸着用電磁弁46をON(開状態)とし、ウエハ保持面34a(図4参照)にウエハWを吸着固定する(図8の時間T2)。
(ステップS12:アライメント工程)
次に、X軸移動制御部102、Y軸移動制御部104、及びθ回転制御部108は、全体制御部100による制御の下、針位置検出カメラ及びウエハアライメントカメラにより撮像された結果に基づき、X軸駆動モータ118、Y軸駆動モータ120、回転駆動モータ124を制御して、ウエハチャック34に保持されたウエハWとプローブカード32との相対的な位置合わせを行う。
(ステップS14:シャッタ開工程)
次に、図7Aに示すように、シャッタ制御部116は、シャッタ手段58を開いて連通路56を開放する(図8の時間T3)。
なお、シャッタ開工程は、少なくとも、後述するZ軸上昇工程においてリング状シール部材48がヘッドステージ30に接触した状態(図7B参照)になる前に実行されていればよい。例えば、シャッタ開工程は、ウエハチャック固定工程とアライメント工程との間に行われてもよいし、ウエハチャック固定工程よりも先に行われていてもよい。また、シャッタ開工程は、ウエハチャック固定工程又はアライメント工程と同時に行われてもよい。
(ステップS16:Z軸上昇工程)
次に、図7B及び図7Cに示すように、Z軸移動制御部106は、Z軸駆動モータ122を制御して、Z軸移動・回転部72を上昇させることにより、ウエハチャック34をプローブカード32に向かって移動させる(図8の時間T4〜T5)。具体的には、ウエハチャック34が所定の高さ位置(待機位置)からリング状シール部材48がヘッドステージ30に接触する高さ位置まで移動するようにウエハチャック34を上昇させ(図7B参照)、さらに、ウエハチャック34がコンタクト位置を超えたオーバードライブ途中位置まで移動するようにウエハチャック34を上昇させる(図7C参照)。これにより、プローブカード32の各プローブ36はオーバードライブの状態でウエハWの各チップの電極パッドに接触する。なお、Z軸上昇工程は、本発明の要部であり、詳細は後述する。
(ステップS18:シャッタ閉工程)
次に、図7Dに示すように、シャッタ制御部116は、シャッタ手段58を閉じて連通路56を遮断する(図8の時間T6)。これにより、リング状シール部材48によりウエハチャック34とプローブカード32との間に形成された内部空間Sは外部空間と連通しない非連通状態(密閉状態)となる。
(ステップS20:減圧工程)
次に、図7Dに示すように、吸引制御部114は、真空電空レギュレータ54の動作を制御して内部空間Sの減圧を開始する(図8の時間T7)。このとき、吸引制御部114は、Z軸移動・回転部72の吸引口80(図4参照)によるウエハチャック34の固定が解除された場合にプローブカード32の適正オーバードライブ量(適正OD位置)までウエハチャック34が上昇するような目標圧力を設定し、その目標圧力となるように内部空間Sの内部圧力を調整する。内部空間Sの目標圧力は経験的または実験的に求めてもよいし、設計値から求めてもよい。例えば、目標圧力を決めるためには、プローブカード32の適正オーバードライブ量までウエハチャック34が上昇したときにプローブ36から受ける反力(プローブ36が潰されたときの反力)と、プローブカード32に設けられているプローブ36の総本数とから求めることができる。プローブカード32の総針圧(プローブ36から受ける圧力の合計)が分かれば、リング状シール部材48によって囲まれる面(吸着面)の面積で除算することによって必要な負圧が内部空間Sの目標圧力として求められる。但し、ウエハチャック34の重量とリング状シール部材48とを潰すことによる反力分を加味して内部空間Sの目標圧力を設定することが必要である。
(ステップS22:判断工程)
次に、吸引制御部114は、内部空間Sの内部圧力(圧力値P1)が真空電空レギュレータ54による設定圧力(圧力値P2)に到達したか否かを判断する。この判断は内部圧力(圧力値P1)が設定圧力(圧力値P2)に到達するまで繰り返し行われ、設定圧力(圧力値P2)に到達した場合には次のステップS24に進む。これにより、内部空間Sの内部圧力が設定圧力で安定したところで、後述するウエハチャック固定解除工程(ステップS24)が行われる。なお、内部空間Sの内部圧力は、例えばウエハチャック34又はヘッドステージ30に設けた圧力センサにより内部空間Sの内部圧力を直接検出してもよいし、真空電空レギュレータ54に内蔵又は接続された圧力センサにより検出してもよい。
(ステップS24:ウエハチャック固定解除工程)
次に、図7Eに示すように、チャック固定用電磁弁制御部112は、チャック固定用電磁弁84をOFF(閉状態)とし、Z軸移動・回転部72の吸引口80(図4参照)によるウエハチャック34の固定を解除する(図8の時間T9)。
このとき、真空電空レギュレータ54により内部空間Sの内部圧力は設定圧力に調節されているので、Z軸移動・回転部72によるウエハチャック34の固定が解除されると、ウエハチャック34はZ軸移動・回転部72から離脱してオーバードライブ最終位置まで上昇する(図8のT9〜T10)。これにより、ウエハWとプローブ36の先端の配列面との傾き、及び、プローブ36の先端位置のばらつきなどに影響されることなく、検査するウエハWの各チップの電極パッドとプローブカード32の各プローブ36とが所定の接触圧で確実に接触する。
このように本実施形態では、内部空間Sの減圧が開始された後にウエハチャック34の固定が解除されるので、これらの工程の切り替えの瞬間にウエハチャック34がどちら側にも固定されていない不安定な状態(フリーな状態)がなくなり、ウエハチャック34の受け渡し動作を安定して行うことが可能となり、ウエハW上の電極パッドとプローブ36との間で良好なコンタクトを実現することができる。なお、上記制御は、本発明のタイミング制御手段として機能する全体制御部100の制御の下、吸引制御部114とチャック固定用電磁弁制御部112とが連携して制御することによって実現される。
また、本実施形態では、Z軸移動・回転部72の吸引路82とチャック固定用電磁弁84との間を接続する吸引経路には絞り弁86が設けられているため、内部空間Sの減圧が開始された後にウエハチャック34の固定が解除されても、ウエハチャック34の下側(Z軸移動・回転部72側)の負圧が急に失われないようになっている。そのため、ウエハチャック34が上下両側(すなわち、Z軸移動・回転部72とプローブカード32との両側)から引っ張られている状態で急に下側からの拘束(すなわち、Z軸移動・回転部72からの吸着による固定力)がなくなることがないので、ウエハチャック34の急激な移動が生じることがなく、異常振動の発生や異常接触を低減できる。したがって、ウエハチャック固定解除工程が行われたときにウエハチャック34がZ軸移動・回転部72から急激に離脱するのを抑制することができるので、ウエハチャック34の受け渡し動作をより安定して行うことが可能となる。
なお、本実施形態では、一例として、Z軸移動・回転部72の吸引路82とチャック固定用電磁弁84との間を接続する吸引経路に絞り弁86を設けた構成を示したが、Z軸移動・回転部72の吸引口80と吸引装置44との間を接続する経路に絞り弁86が設けられていればよく、例えば、Z軸移動・回転部72の吸引路82に絞り弁86が設けられていてもよい。
(ステップS26:Z軸下降工程)
次に、図7Fに示すように、Z軸移動制御部106は、Z軸駆動モータ122を制御して、Z軸移動・回転部72を所定の高さ位置(待機位置)まで下降させる(図8の時間T11〜T12)。
以上のようにして、ウエハチャック34がアライメント装置70(Z軸移動・回転部72)からヘッドステージ30(プローブカード32側)に受け渡されると、プローブカード32の各プローブ36は均一な接触圧でウエハWの各チップの電極パッドに接触した状態となり、ウエハレベル検査を開始可能な状態となる。その後、テストヘッドから各プローブ36を介してウエハWの各チップに電源及びテスト信号が供給され、各チップから出力される信号を検出して電気的な動作検査が行われる。
なお、ウエハチャック34がアライメント装置70(Z軸移動・回転部72)からヘッドステージ30(プローブカード32側)に受け渡された後、アライメント装置70は他の測定部16に移動し、その測定部16において同様の手順でコンタクト動作が行われ、ウエハレベル検査が順次行われる。
次に、本実施形態に係るプローバ10におけるコンタクト動作を詳細に説明する。
(第1動作例)
本実施形態に係るプローバ10におけるコンタクト動作の第1動作例について、図9を参照して説明する。図9は、コンタクト動作の第1動作例を示した図(グラフ)であり、ウエハチャック34(ウエハ保持面34a)の高さの時間的な変化を示している。
図9に示すように、第1動作例では、まず、Z軸移動制御部106は、ウエハチャック34を所定の待機位置(例えば、−500μm)からコンタクト直前位置(例えば、−50μm)まで第1移動速度(直線A1の傾きに相当)で移動させる(直線A1部分)。
次に、Z軸移動制御部106は、ウエハチャック34をコンタクト直前位置で一時的に停止させる(直線A2部分)。
次に、Z軸移動制御部106は、ウエハチャック34をコンタクト直前位置からコンタクト位置を超えたオーバードライブ途中位置(例えば、+50μm)まで第1移動速度よりも遅い第2移動速度(直線A3の傾きに相当)で移動させる(直線A3部分)。
ここで、例えば、従来技術のように真空吸着方式によるコンタクト動作が行われた場合、ウエハチャック34の移動速度が遅いため、電極パッド上の酸化膜を十分に除去することは困難である。これに対し、本実施形態では、Z軸移動・回転部72(Z軸駆動モータ122)によりプローブ36と電極パッドとをオーバードライブ状態で接触させるコンタクト動作が行われるので、電極パッド上に形成された酸化膜を除去するのに必要となる速度(酸化膜除去必要速度)よりも十分に速い速度でウエハチャック34をプローブカード32に向かって移動させることができる。また、Z軸移動・回転部72によりウエハチャック34を移動させるときの第2移動速度は、上述したようにコンタクト直前位置までの第1移動速度よりも遅く、ウエハWやプローブ36にダメージを与えない速度(コンタクト適正速度)に設定される。
次に、Z軸移動制御部106は、ウエハチャック34がオーバードライブ途中位置に到達したら、ウエハチャック34の移動を停止させる(直線A4部分)。
次に、吸引制御部114は、真空電空レギュレータ54の動作を制御して内部空間Sを減圧することにより、ウエハチャック34をオーバードライブ途中位置からオーバードライブ最終位置(例えば、+100μm)まで移動させる(直線A5部分)。
なお、本実施形態では、上述したように、内部空間Sの減圧を開始するタイミング(第1タイミング;図8の時間T7)よりも遅いタイミング(第2タイミング;図8の時間T9)でZ軸移動・回転部72の吸引口80(図4参照)によるウエハチャック34の固定が解除されるようになっている。これにより、これらの工程の切り替えの瞬間にウエハチャック34がどちら側にも固定されていない不安定な状態(フリーな状態)がなくなり、ウエハチャック34の受け渡し動作を安定して行うことができる。後述する他の動作例においても同様である。
第1動作例によれば、ウエハチャック34を所定の待機位置からコンタクト直前位置まで第1移動速度で移動させた後、ウエハチャック34の移動を一時的に停止してから、ウエハチャック34をコンタクト直前位置からオーバードライブ途中位置まで第1移動速度よりも速い第2移動速度で移動させている。このとき、ウエハチャック34の移動はZ軸移動・回転部72(Z軸駆動モータ122)により行われるため、ウエハチャック34の移動距離や移動速度等を精度よく調整できるとともに、電極パッド上に形成された酸化膜を除去するのに必要なウエハチャック34の移動速度を確保することも可能となる。これにより、ウエハWにダメージを与えることなく、電極パッド上に形成された酸化膜を除去することが可能となる。また、スループットの向上を図ることができるとともに、コンタクト時の振動を最小限に抑えて、検査中の他の測定部16への影響を小さくすることができる。したがって、ウエハW上の電極パッドとプローブ36との間で良好なコンタクトを実現することができる。
(第2動作例)
本実施形態に係るプローバ10におけるコンタクト動作の第2動作例について、図10を参照して説明する。図10は、コンタクト動作の第2動作例を示した図(グラフ)である。
図10に示すように、第2動作例では、Z軸移動制御部106は、ウエハチャック34を第1移動速度(直線B1の傾きに相当)でコンタクト直前位置(例えば、−50μm)まで移動させた後(直線B1部分)、ウエハチャック34をコンタクト直前位置で一時的に停止させることなく、ウエハチャック34の移動速度を変更して、ウエハチャック34をオーバードライブ途中位置(例えば、+50μm)まで第2移動速度(直線B2の傾きに相当)で移動させている(直線B2部分)。他の動作については、第1動作例と同様である。
上述した第1動作例では、ウエハチャック34をコンタクト直前位置で一時的に停止させているが、プローバ10におけるコンタクト動作の諸条件(例えば、コンタクト直前位置とコンタクト位置との間の距離等)によっては、ウエハチャック34をコンタクト直前位置で一時的に停止させなくてもよい場合がある。第2動作例は、このような場合を想定したものであり、ウエハチャック34をコンタクト高さ手前で一時的に停止する動作が行われないので、第1動作例に比べてスループットの向上を図ることが可能となる。
(第3動作例)
本実施形態に係るプローバ10におけるコンタクト動作の第3動作例について、図11を参照して説明する。図11は、コンタクト動作の第3動作例を示した図(グラフ)である。
図11に示すように、第3動作例では、Z軸移動制御部106は、ウエハチャック34をコンタクト直前位置(例えば、−50μm)まで第1移動速度(直線C1の傾きに相当)で移動させた後(直線C1部分)、ウエハチャック34をコンタクト直前位置で一時的に停止させる(直線C2部分)。その後、ウエハチャック34をコンタクト直前位置からオーバードライブ途中位置(例えば、+50μm)まで第1移動速度よりも遅い第2移動速度(直線C3の傾きに相当)で移動させた後(直線C3部分)、オーバードライブ途中位置でウエハチャック34を一時的に停止させる(直線C4部分)。ここまでの動作は第1動作例と同様である。
第3動作例ではさらに、Z軸移動制御部106は、ウエハチャック34をオーバードライブ途中位置からコンタクト直前位置まで移動させる(直線C5部分)。このとき、ウエハチャック34の移動速度は第2移動速度とは同じ大きさでもよいし、第2移動速度とは異なる大きさであってもよい。図11に示した例では、ウエハチャック34をオーバードライブ途中位置からコンタクト直前位置まで移動させるときの移動速度は第2移動速度とは同じ大きさで向きが反対方向となっている。
次に、Z軸移動制御部106は、ウエハチャック34をコンタクト直前位置で一時的に停止させた後(直線C6部分)、ウエハチャック34をコンタクト直前位置からオーバードライブ途中位置まで移動させる(直線C7部分)。このとき、ウエハチャック34の移動速度(直線C7の傾きに相当)は、最初にウエハチャック34をコンタクト直前位置からオーバードライブ途中位置まで移動させるときの第2移動速度(直線C3の傾きに相当)とは同じ大きさ及び向きに設定される。なお、ウエハチャック34の移動速度の大きさは、少なくとも電極パッド上に形成された酸化膜を除去するのに必要となる速度(酸化膜除去必要速度)よりも大きければよく、第2移動速度の大きさと異なっていてもよい。
次に、Z軸移動制御部106は、ウエハチャック34がオーバードライブ途中位置に到達したら、ウエハチャック34の移動を停止させる(直線C8部分)。
次に、吸引制御部114は、真空電空レギュレータ54の動作を制御して内部空間Sを減圧することにより、ウエハチャック34をオーバードライブ途中位置からオーバードライブ最終位置(例えば、+100μm)まで移動させる(直線C9部分)。
第3動作例によれば、上述した第1動作例と同様な効果が得られるとともに、ウエハチャック34をコンタクト直前位置からオーバードライブ途中位置まで移動させる工程(Z軸上昇工程)を複数回繰り返すことにより、プローブカード32の各プローブ36をウエハWの各チップの電極パッドにオーバードライブの状態で複数回繰り返し接触させるプローブ接触工程(リピートコンタクト工程)が行われる。これにより、電極パッド上に形成された酸化膜の除去効果が大きくなり、ウエハW上の電極パッドとプローブ36との電気的な接触信頼性が向上する。
なお、第3動作例では、ウエハチャック34をコンタクト直前位置からオーバードライブ途中位置まで移動させる工程(Z軸上昇工程)が2回繰り返されているが、Z軸上昇工程の繰り返し数は特に限定されず、Z軸上昇工程が3回以上繰り返されてもよい。
(第4動作例)
本実施形態に係るプローバ10におけるコンタクト動作の第4動作例について、図12を参照して説明する。図12は、コンタクト動作の第4動作例を示した図(グラフ)である。
図12に示すように、第4動作例では、Z軸移動制御部106は、ウエハチャック34をコンタクト直前位置(例えば、−50μm)まで第1移動速度(直線D1の傾きに相当)で移動させた後(直線D1部分)、ウエハチャック34をコンタクト直前位置で一時的に停止させる(直線D2部分)。ここまでの動作は第1動作例と同様である。
第4動作例ではさらに、Z軸移動制御部106は、ウエハチャック34をコンタクト直前位置からオーバードライブ最終位置(例えば、+100μm)まで第2移動速度(直線D3の傾きに相当)で移動させ(直線D3部分)、ウエハチャック34がオーバードライブ最終位置に到達したらウエハチャック34の移動を停止させる(直線D4部分)。
次に、吸引制御部114は、真空電空レギュレータ54の動作を制御して内部空間Sを減圧することにより、ウエハチャック34の高さ位置がオーバードライブ最終位置で維持されるようにウエハチャック34を真空吸着して保持する(直線D5部分)。
第4動作例によれば、上述した第1動作例と同様な効果が得られるとともに、Z軸移動・回転部72(Z軸駆動モータ122)によりウエハチャック34をコンタクト直前位置からオーバードライブ最終位置まで移動させているので、内部空間Sの減圧によりウエハチャック34をオーバードライブ中間位置からオーバードライブ最終位置まで移動させる場合に比べてコンタクト動作に要する時間を短くすることができ、さらなるスループットの向上を図ることが可能となる。
(第5動作例)
本実施形態に係るプローバ10におけるコンタクト動作の第5動作例について、図13を参照して説明する。図13は、コンタクト動作の第5動作例を示した図(グラフ)である。また、図14は、コンタクト動作の第5動作例において電極パッド上の酸化膜がプローブにより除去される様子を示した模式図である。
図13に示すように、第5動作例では、Z軸移動制御部106は、ウエハチャック34をコンタクト直前位置(例えば、−50μm)まで第1移動速度(直線E1の傾きに相当)で移動させた後(直線E1部分)、ウエハチャック34をコンタクト直前位置で一時的に停止させる(直線E2部分)。ここまでの動作は第1動作例と同様である。
第5動作例ではさらに、Z軸移動制御部106は、ウエハチャック34をオーバードライブ最終位置(例えば、+100μm)まで第1移動速度よりも遅い第2移動速度(直線E3の傾きに相当)で移動させ(直線E3部分)、ウエハチャック34がオーバードライブ最終位置に到達したら、ウエハチャック34の移動を停止させる(直線E4部分)。
次に、Z軸移動制御部106は、ウエハチャック34をオーバードライブ最終位置からオーバードライブ途中位置まで移動させる(直線E5部分)。このとき、ウエハチャック34の移動速度は第2移動速度とは大きさが同じで向きは反対方向となっているが、第2移動速度とは異なる大きさであってもよい。
次に、Z軸移動制御部106は、ウエハチャック34がオーバードライブ途中位置に到達したら、ウエハチャック34の移動を停止させる(直線E6部分)。
次に、吸引制御部114は、真空電空レギュレータ54の動作を制御して内部空間Sを減圧することにより、ウエハチャック34をオーバードライブ途中位置からオーバードライブ最終位置(例えば、+100μm)まで移動させる(直線E7部分)。
第5動作例では、上述した第1動作例と同様な効果が得られるとともに、Z軸移動・回転部72(Z軸駆動モータ122)によりオーバードライブ状態を維持しながらウエハチャック34の上下動作が行われる。すなわち、プローブ36と電極パッドとが離れない高さでウエハチャック34の上下に往復動作するため、上述した第3動作例(リピートコンタクト)に比べてウエハチャック34の上下動作の移動距離が短く、短時間で効率的にコンタクト動作を行うことが可能となり、スループットの向上を図ることができる。
また、第5動作例では、プローブ36はカンチレバー式プローブである態様が好適である。例えば、上述した第3動作例のように、ウエハチャック34をコンタクト直前位置とオーバードライブ途中位置との間で繰り返し接触させるプローブ接触工程(リピートコンタクト工程)が行われる場合には、酸化膜が除去された領域と酸化膜が除去されていない領域との境界にプローブ36が接触するため、プローブ36の針先に酸化膜が残り、その酸化物の一部が残留物となって針先に付着する場合がある。これに対し、第5動作例では、プローブ36としてカンチレバー式プローブを用いることにより、図14の(a)〜(e)に示すように、ウエハチャック34の移動に伴ってプローブ36の先端が電極パッドPの表面を水平方向にすべる挙動を起こすため、電極パッドP上に形成された酸化膜Qは削り取られ、酸化膜Qの除去効果を高めることができる。また、図14に示すように、プローブ36と電極パッドPとが離れない高さでウエハチャック34が上下に往復動作するので、プローブ36により削り取られた酸化膜Qが電極パッドPの両端に集められ、電極パッドPのプローブ接触面における酸化膜Qの残留を解消することができ、電極パッドPのプローブ接触面上の酸化膜Qを除去した部分にプローブ36を接触させることができる。これにより、ウエハW上の電極パッドとプローブ36との電気的な接触信頼性を高めることが可能となる。
(第6動作例)
本実施形態に係るプローバ10におけるコンタクト動作の第6動作例について、図15を参照して説明する。図15は、コンタクト動作の第6動作例を示した図(グラフ)である。
図15に示すように、第6動作例では、Z軸移動制御部106は、ウエハチャック34をコンタクト直前位置(例えば、−50μm)まで第1移動速度(直線F1の傾きに相当)で移動させた後(直線F1部分)、ウエハチャック34をコンタクト直前位置で一時的に停止させる(直線F2部分)。その後、ウエハチャック34をコンタクト直前位置からオーバードライブ途中位置(例えば、+50μm)まで第1移動速度よりも遅い第2移動速度(直線F3の傾きに相当)で移動させた後(直線F3部分)、ウエハチャック34がオーバードライブ途中位置に到達したら、ウエハチャック34の移動を停止させる(直線F4部分)。その後、吸引制御部114は、真空電空レギュレータ54の動作を制御して内部空間Sを減圧することにより、ウエハチャック34をオーバードライブ最終位置(例えば、+100μm)まで移動させる(直線F5部分)。ここまでの動作は第1動作例と同様である。
第6動作例ではさらに、吸引制御部114は、ウエハチャック34をオーバードライブ最終位置で一時的に停止させた後(直線F6部分)、ウエハチャック34をオーバードライブ途中位置まで移動させる(直線F7部分)。そして、ウエハチャック34をオーバードライブ途中位置で一時的に停止させた後(直線F8部分)、ウエハチャック34をオーバードライブ最終位置まで移動させる(直線F9部分)。このとき、ウエハチャック34の上下動作は、真空電空レギュレータ54により内部空間Sの内部圧力を変化させることによって実現される。
第6動作例では、上述した第1動作例と同様の効果が得られるとともに、真空電空レギュレータ54により内部空間Sの内部圧力を変化させることによってオーバードライブ状態を維持しながらウエハチャック34の上下動作が行われる。すなわち、プローブ36と電極パッドとが離れない高さでウエハチャック34が上下に往復動作するので、上述した第5動作例と同様に、プローブ36により削り取られた酸化膜が電極パッドの両端に集められ、酸化膜を除去した部分にプローブ36を接触させることができる。これにより、ウエハW上の電極パッドとプローブ36との電気的な接触信頼性を高めることが可能となる。
以上説明したように、本実施形態に係るプローバ10におけるコンタクト動作では、Z軸移動・回転部72によりウエハチャック34を上下(Z方向)に移動させることによって、ウエハW上の電極パッドとプローブ36とをオーバードライブ状態で接触させる動作が行われる。このZ軸移動・回転部72は、少なくともモータ(Z軸駆動モータ122)を含む機械的駆動機構により構成されるため、ウエハチャック34の移動距離や移動速度等を精度よく調整することが可能である。また、Z軸移動・回転部72は、従来技術のように真空吸着方式によるコンタクト動作に比べて十分に速い移動速度でウエハチャック34を移動させることができる。したがって、ウエハW上の電極パッドとプローブ36とを接触させる際に、電極パッド上の酸化膜(絶縁体)をプローブ36の接触によって除去することが可能となり、ウエハWにダメージを与えない状態で、ウエハW上の電極パッドとプローブ36との間で良好なコンタクトを実現することができる。
また、本実施形態では、内部空間Sの減圧を開始するタイミング(第1タイミング;図8の時間T7)よりも遅いタイミング(第2タイミング;図8の時間T9)でZ軸移動・回転部72の吸引口80(図4参照)によるウエハチャック34の固定が解除されるので、これらの工程の切り替えの瞬間にウエハチャック34がどちら側にも固定されていない不安定な状態(フリーな状態)がなくなり、ウエハチャック34の受け渡し動作を安定して行うことが可能となり、ウエハW上の電極パッドとプローブ36との間で良好なコンタクトを実現することができる。
また、本実施形態では、少なくともウエハチャック34のリング状シール部材48がヘッドステージ30に接触した状態(図7B参照)となる前にシャッタ開工程(ステップS14)が行われる。すなわち、Z軸上昇工程(ステップS16)において、リング状シール部材48がヘッドステージ30に接触した状態(図7B参照)からさらにウエハチャック34を上昇させた状態(図7C参照)となるまでの間は、内部空間Sは連通路56を介して外部空間と連通した連通状態(非密閉状態)となっている。
ここで、内部空間Sが外部空間と連通しない非連通状態(密閉状態)でZ軸移動・回転部72によりウエハチャック34を上昇させようとした場合、ウエハチャック34の上昇に伴って内部空間S内の空気が瞬間的に圧縮されて強い反力が発生し、この反力によりヘッドステージ30が振動してしまい、プローブカード32とウエハWとが意図しない形で接触する可能性がある。この場合、プローブカード32とウエハWとの異常接触により、プローブカード32やウエハWが破損してしまう恐れがある。
これに対し、本実施形態では、上述したように内部空間Sが外部空間と連通した連通状態(非密閉状態)でZ軸移動・回転部72によるウエハチャック34の上昇が行われるので、ウエハチャック34を上昇させる際に無理な反力(ウエハチャック34を元に戻そうとする反力)が生じることなく、ウエハチャック34を安定かつ効率的に上昇させることができ、プローブカード32やウエハWの破損を防ぐことができる。
また、本実施形態では、Z軸移動・回転部72の吸引口80に接続される経路には気体の流量を制限する絞り弁86が設けられているので、ウエハチャック固定解除工程(ステップS24)が行われたときにウエハチャック34がZ軸移動・回転部72から急激に離脱するのを抑制することができ、ウエハチャック34の受け渡し動作をより安定して行うことが可能となる。
以上、本発明に係るプローバ及びプローブコンタクト方法について詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
10…プローバ、12…測定ユニット、14…ローダ部、16…測定部、18…ロードポート、20…ウエハカセット、22…操作パネル、24…搬送ユニット、26…搬送アーム、30…ヘッドステージ、32…プローブカード、34…ウエハチャック、34a…ウエハ保持面、36…プローブ、40…吸引口、42…吸引路、44…吸引装置、44…吸引装置、46…ウエハ吸着用電磁弁、48…リング状シール部材、48…リング状シール部材、50…吸引口、52…吸引路、54…真空電空レギュレータ、56…連通路、58…シャッタ手段、70…アライメント装置、72…Z軸移動・回転部、72a…ウエハチャック支持面、74…X軸移動台、76…Y軸移動台、78…リング状シール部材、78…リング状シール部材、80…吸引口、82…吸引路、84…チャック固定用電磁弁、86…絞り弁、88…位置決めピン、90…Vブロック、92…Z軸移動機構、94…θ回転機構、100…全体制御部、102…X軸移動制御部、104…Y軸移動制御部、106…Z軸移動制御部、108…θ回転制御部、110…ウエハ吸着用電磁弁制御部、112…チャック固定用電磁弁制御部、114…吸引制御部、116…シャッタ制御部、118…X軸駆動モータ、120…Y軸駆動モータ、122…Z軸駆動モータ、124…回転駆動モータ、P…電極パッド、Q…酸化膜、S…内部空間、W…ウエハ

Claims (15)

  1. ウエハを保持するウエハチャックと、
    前記ウエハチャックと対向するように設けられ、前記ウエハの各電極パッドと対応する位置にプローブを有するプローブカードと、
    前記ウエハチャックに設けられ、前記ウエハチャックに保持された前記ウエハを取り囲むように形成された環状のシール部材と、
    前記ウエハチャックを着脱自在に固定するウエハチャック固定部を有し、前記ウエハチャック固定部に固定された前記ウエハチャックを昇降させる機械的昇降手段と、
    前記機械的昇降手段により前記ウエハチャックを前記プローブカードに向かって移動させたときに前記プローブカード、前記ウエハチャック、及び前記シール部材により形成される内部空間を減圧する減圧手段と、
    前記プローブを前記電極パッドにオーバードライブの状態で接触させるように、前記機械的昇降手段を制御して前記ウエハチャックを移動させる昇降制御手段と、
    前記プローブが前記電極パッドにオーバードライブの状態で接触した後、前記内部空間の減圧により前記ウエハチャックが前記プローブカードに引き寄せられるように前記減圧手段を制御する減圧制御手段と、
    を備えるプローバ。
  2. 前記機械的昇降手段により前記ウエハチャックを前記プローブカードに向かって移動させたとき、前記プローブが前記電極パッドに接触する手前の前記ウエハチャックの高さ位置をコンタクト直前位置とし、前記プローブが前記電極パッドに接触したときの高さ位置をコンタクト位置とし、前記ウエハの検査時に前記プローブが前記電極パッドにオーバードライブの状態で接触するときの前記ウエハチャックの高さ位置をオーバードライブ最終位置とし、前記コンタクト位置と前記オーバードライブ最終位置との間における前記ウエハチャックの高さ位置をオーバードライブ途中位置としたとき、
    前記昇降制御手段は、前記ウエハチャックを待機位置から前記コンタクト直前位置まで第1移動速度で移動させ、かつ前記ウエハチャックを前記コンタクト直前位置から前記オーバードライブ途中位置まで前記第1移動速度よりも遅い第2移動速度で移動させるように前記機械的昇降手段を制御し、
    前記減圧制御手段は、前記ウエハチャックの高さ位置が前記オーバードライブ最終位置となるように前記減圧手段を制御する、
    請求項1に記載のプローバ。
  3. 前記昇降制御手段は、前記ウエハチャックを前記待機位置から前記コンタクト直前位置まで前記第1移動速度で移動させた後、前記ウエハチャックの移動を一時的に停止してから、前記ウエハチャックを前記コンタクト直前位置から前記オーバードライブ途中位置まで前記第2移動速度で移動させる、
    請求項2に記載のプローバ。
  4. 前記昇降制御手段は、前記コンタクト直前位置と前記オーバードライブ途中位置との間で前記ウエハチャックを複数回往復移動させるように前記機械的昇降手段を制御する、
    請求項2又は3に記載のプローバ。
  5. 前記機械的昇降手段により前記ウエハチャックを前記プローブカードに向かって移動させたとき、前記プローブが前記電極パッドに接触する手前の前記ウエハチャックの高さ位置をコンタクト直前位置とし、前記プローブが前記電極パッドに接触したときの高さ位置をコンタクト位置とし、前記ウエハの検査時に前記プローブが前記電極パッドにオーバードライブの状態で接触するときの前記ウエハチャックの高さ位置をオーバードライブ最終位置とし、前記コンタクト位置と前記オーバードライブ最終位置との間における前記ウエハチャックの高さ位置をオーバードライブ途中位置としたとき、
    前記昇降制御手段は、前記ウエハチャックを待機位置から前記コンタクト直前位置まで第1移動速度で移動させ、かつ前記ウエハチャックを前記コンタクト直前位置から前記オーバードライブ最終位置まで前記第1移動速度よりも遅い第2移動速度で移動させるように前記機械的昇降手段を制御し、
    前記減圧制御手段は、前記ウエハチャックの高さ位置が前記オーバードライブ最終位置となるように前記減圧手段を制御する、
    請求項1に記載のプローバ。
  6. 前記昇降制御手段は、前記ウエハチャックを前記オーバードライブ最終位置に移動させた後、前記ウエハチャックを前記オーバードライブ途中位置に移動させるように前記機械的昇降手段を制御する、
    請求項5に記載のプローバ。
  7. 前記減圧制御手段は、前記ウエハチャックの高さを前記オーバードライブ最終位置と前記オーバードライブ途中位置との間で複数回往復移動させるように前記減圧手段を制御する、
    請求項2〜6のいずれか1項に記載のプローバ。
  8. 前記減圧手段による前記内部空間の減圧を開始する第1タイミングよりも遅い第2タイミングで前記ウエハチャック固定部による前記ウエハチャックの固定を解除するタイミング制御手段を備える、
    請求項2〜7のいずれか1項に記載のプローバ。
  9. ウエハを保持するウエハチャックと、
    前記ウエハチャックと対向するように設けられ、前記ウエハの各電極パッドと対応する位置にプローブを有するプローブカードと、
    前記ウエハチャックに設けられ、前記ウエハチャックに保持された前記ウエハを取り囲むように形成された環状のシール部材と、
    前記ウエハチャックを着脱自在に固定するウエハチャック固定部を有し、前記ウエハチャック固定部に固定された前記ウエハチャックを昇降させる機械的昇降手段と、
    前記機械的昇降手段により前記ウエハチャックを前記プローブカードに向かって移動させたときに前記プローブカード、前記ウエハチャック、及び前記シール部材により形成される内部空間を減圧する減圧手段と、
    を備えるプローバにおけるプローブコンタクト方法であって、
    前記機械的昇降手段により前記ウエハチャックを前記プローブカードに向かって移動させたとき、前記プローブが前記電極パッドに接触する手前の前記ウエハチャックの高さ位置をコンタクト直前位置とし、前記プローブが前記電極パッドに接触したときの高さ位置をコンタクト位置とし、前記ウエハの検査時に前記プローブが前記電極パッドにオーバードライブの状態で接触するときの前記ウエハチャックの高さ位置をオーバードライブ最終位置とし、前記コンタクト位置と前記オーバードライブ最終位置との間における前記ウエハチャックの高さ位置をオーバードライブ途中位置としたとき、
    前記機械的昇降手段により前記ウエハチャックを待機位置から前記コンタクト直前位置まで第1移動速度で移動させる第1移動工程と、
    前記機械的昇降手段により前記ウエハチャックを前記コンタクト直前位置から前記オーバードライブ途中位置まで前記第1移動速度よりも遅い第2移動速度で移動させる第2移動工程と、
    前記減圧手段により前記ウエハチャックの高さ位置が前記オーバードライブ最終位置となるように前記内部空間を減圧する減圧工程と、
    を備えるプローブコンタクト方法。
  10. 前記第1移動工程と前記第2移動工程との間に前記ウエハチャックの移動を一時的に停止する停止工程を備える、
    請求項9に記載のプローブコンタクト方法。
  11. 前記第2移動工程は、前記コンタクト直前位置と前記オーバードライブ途中位置との間で前記ウエハチャックを複数回往復移動させる、
    請求項9又は10に記載のプローブコンタクト方法。
  12. ウエハを保持するウエハチャックと、
    前記ウエハチャックと対向するように設けられ、前記ウエハの各電極パッドと対応する位置にプローブを有するプローブカードと、
    前記ウエハチャックに設けられ、前記ウエハチャックに保持された前記ウエハを取り囲むように形成された環状のシール部材と、
    前記ウエハチャックを着脱自在に固定するウエハチャック固定部を有し、前記ウエハチャック固定部に固定された前記ウエハチャックを昇降させる機械的昇降手段と、
    前記機械的昇降手段により前記ウエハチャックを前記プローブカードに向かって移動させたときに前記プローブカード、前記ウエハチャック、及び前記シール部材により形成される内部空間を減圧する減圧手段と、
    を備えるプローバにおけるプローブコンタクト方法であって、
    前記機械的昇降手段により前記ウエハチャックを前記プローブカードに向かって移動させたとき、前記プローブが前記電極パッドに接触する手前の前記ウエハチャックの高さ位置をコンタクト直前位置とし、前記プローブが前記電極パッドに接触したときの高さ位置をコンタクト位置とし、前記ウエハの検査時に前記プローブが前記電極パッドにオーバードライブの状態で接触するときの前記ウエハチャックの高さ位置をオーバードライブ最終位置とし、前記コンタクト位置と前記オーバードライブ最終位置との間における前記ウエハチャックの高さ位置をオーバードライブ途中位置としたとき、
    前記機械的昇降手段により前記ウエハチャックを待機位置から前記コンタクト直前位置まで第1移動速度で移動させる第1移動工程と、
    前記機械的昇降手段により前記ウエハチャックを前記コンタクト直前位置から前記オーバードライブ最終位置まで前記第1移動速度よりも遅い第2移動速度で移動させる第2移動工程と、
    前記減圧手段により前記ウエハチャックの高さ位置が前記オーバードライブ最終位置となるように前記内部空間を減圧する減圧工程と、
    を備えるプローブコンタクト方法。
  13. 前記第2移動工程は、前記ウエハチャックを前記オーバードライブ最終位置に移動させた後、前記機械的昇降手段により前記ウエハチャックを前記オーバードライブ途中位置に移動させる、
    請求項12に記載のプローブコンタクト方法。
  14. 前記減圧工程は、前記減圧手段により前記ウエハチャックの高さを前記オーバードライブ最終位置と前記オーバードライブ途中位置との間で複数回往復移動させる、
    請求項9〜13のいずれか1項に記載のプローブコンタクト方法。
  15. 前記減圧手段による前記内部空間の減圧を開始する第1タイミングよりも遅い第2タイミングで前記ウエハチャック固定部による前記ウエハチャックの固定を解除するタイミング制御工程を備える、
    請求項9〜13のいずれか1項に記載のプローブコンタクト方法。
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