JP2017122090A - トランス−1233zdの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロパン及び1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを製造するための蒸気相方法と題された米国特許5,710,352。
1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンの異性化と題された米国特許公開20100152504。
(a)反応器内で1,1,1−トリフルオロ−3,3−ジクロロプロパン(243fa)を脱塩化水素化して、それによってシス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、トランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、及び塩化水素を含む生成物流を生成させ;
(b)場合によっては、工程(a)の生成物流から塩化水素を回収し;
(c)シス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンの少なくとも一部をトランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンに異性化し;そして
(d)トランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン生成物を分離及び精製する;
ことを含むトランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを製造するための連続統合製造方法を提供する。
(a)蒸気相反応器内で1,1,1−トリフルオロ−3,3−ジクロロプロパン(243fa)を脱塩化水素化して、それによってシス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、トランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、及び塩化水素を含む生成物流を生成させ;
(b)場合によっては、工程(a)の生成物流から塩化水素を回収し;
(c)トランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン生成物を分離及び精製し;そして
(d)シス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン及び1,1,1−トリフルオロ−3,3−ジクロロプロパンの分離した混合物を、再循環のために工程(a)の蒸気相反応器に戻して、その中で243faをトランス−及びシス−1233zdの混合物に脱塩化水素化し、更にシス−1233zdをトランス−1233zdに異性化する;
ことを含むトランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを製造する方法を提供する。
(a)反応器内で1,1,1−トリフルオロ−3,3−ジクロロプロパン(243fa)を脱塩化水素化して、それによってシス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、トランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、及び塩化水素を含む生成物流を生成させ;
(b)場合によっては、工程(a)の生成物流から塩化水素を回収し;
(c)シス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンの少なくとも一部をトランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンに異性化し;そして
(d)トランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン生成物を分離及び精製する;
ことを含むトランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを製造するための連続統合製造方法を提供する。
(a)蒸気相反応器内で1,1,1−トリフルオロ−3,3−ジクロロプロパン(243fa)を脱塩化水素化して、それによってシス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、トランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、及び塩化水素を含む生成物流を生成させ;
(b)場合によっては、工程(a)の生成物流から塩化水素を回収し;
(c)トランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン生成物を分離及び精製し;そして
(d)シス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン及び1,1,1−トリフルオロ−3,3−ジクロロプロパンの分離した混合物を、再循環のために工程(a)の蒸気相反応器に戻して、その中で243faをトランス/シス−1233zdに脱塩化水素化するだけでなく、シス−1233zdをトランス−1233zdに異性化する;
ことを含む。
本方法の第1工程は、243faを脱塩化水素化することによって243faを接触転化させて、シス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、トランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、及び塩化水素の組み合わせを含む生成物流を生成させることを含む。好ましくは、243faの脱塩化水素化は、蒸気相中で、より好ましくは固定床反応器内において蒸気相中で行う。
場合によっては、しかしながら好ましくは、次に脱塩化水素化反応の生成物流から塩化水素を回収する。HClカラムを用いて、粗中間体流中のHClを回収する。高純度のHClがカラムの頂部から単離され、これを濃HClとして脱イオン水中に吸収させる。
生成物流中のシス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンの少なくとも一部を、トランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンに異性化する。シス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、又はそれとトランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン及び/又は1,1,1−トリフルオロ−3,3−ジクロロプロパンとの混合物の流れを、シス−1233zdの殆どをトランス−1233zdに転化させるのに好適な異性化触媒を含む異性化反応器中に供給する。
る。反応は、大気圧、大気圧以上、又は真空下で行うことができる。真空圧は約5Torr〜約760Torrであってよい。シス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペンと触媒との接触時間は約0.5秒間〜約120秒間の範囲であってよいが、より長いか又はより短い時間を用いることができる。
トランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンは、抽出及び好ましくは蒸留のような当該技術において公知の任意の手段によって、未反応の出発材料、及びシス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンなどの副生成物を含む反応生成物混合物から回収することができる。蒸留は、好ましくは、標準的な蒸留カラム内で、大気圧、大気圧以上、又は真空において行うことができる。好ましくは、圧力は、約300psig未満、より好ましくは約150psig未満、最も好ましくは100psig未満である。蒸留カラムの圧力によって、蒸留運転温度が本質的に決定される。トランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンは約19℃の沸点を有し;シス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンは38℃の沸点を有し;243faは71℃〜74℃の沸点を有する。トランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンは、蒸留カラムを約30℃〜約100℃で運転することによって、留出物として回収することができる。単一又は複数の蒸留カラムを用いることができる。留出物の部分はトランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンの実質的に全部を含む。
実施例1においては、3種類の異なる触媒、即ちフッ素化金属酸化物、金属ハロゲン化物、及び担持金属を243faの脱塩化水素化のために用いた。それぞれの場合において、20ccの触媒を用いた。99.9%の243faを、12g/時の速度で触媒上に流した。表1に示されるように、表1に示す全ての触媒は、243faの脱塩化水素化中において、高い活性(>70%の243faの転化率)、及びシス/トランス−1233zdへの高い選択率(>95%)を示した。
選択された触媒上でのシス−1233zdの異性化:
実施例2においては、3種類の異なる触媒、即ちフッ素化金属酸化物、金属ハロゲン化物、及び担持金属をシス−1233zdの異性化のために用いた。それぞれの場合において、20ccの触媒を用いた。88.0%のシス−1233zd及び11.0%の243faの混合物を、12g/時の速度で触媒上に通した。規定の触媒に関して、供給流中に含まれる243faへの脱塩化水素化反応が殆ど起こらないように、好適な反応温度を注意深く選択した。
実施例3においては、243faの脱塩化水素化及びシス−1233zdの異性化の組み合わせを、フッ素化クロミア触媒上で行った。20ccの触媒を用いた。10.0%のシス−1233zd/89.0%の243faの混合物を、12g/時の速度で触媒上に通した。243faの脱塩化水素化及びシス−1233zdの異性化の両方を起こすことができるように、反応温度を注意深く選択した。
流中において主成分(>70%)として検出され、243fa及びシス−1233zdの両方の割合は、供給流中よりも生成物流中においてより低かった。その結果、トランス−1233zdとそのシス異性体とのより高いモル比(約12)が実現された。この実施例は、最適の運転温度においては、243faの脱塩化水素化及びシス−1233zdの異性化を、同じ反応器内において同時に起こすことができることを示す。
本発明は以下の態様を含む。
[1]
(a)1,1,1−トリフルオロ−3,3−ジクロロプロパン(243fa)を脱塩化水素化して、それによってシス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、トランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、及び塩化水素を含む生成物流を生成させ;
(b)場合によっては、工程(a)の生成物流から塩化水素を回収し;
(c)シス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンの少なくとも一部をトランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンに異性化し;そして
(d)トランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン生成物を分離及び精製する;
ことを含むトランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを製造するための連続統合製造方法。
[2]
243faの脱塩化水素を、ハロゲン化金属酸化物、金属ハロゲン化物、及び担持金属触媒からなる群から選択される触媒を用いて蒸気相中で行う、[1]に記載の方法。
[3]
243faの脱塩化水素をフッ素化クロミア触媒上で行う、[2]に記載の方法。
[4]
243faの脱塩化水素を苛性溶液を用いて行う、[1]に記載の方法。
[5]
苛性溶液が、KOH、NaOH、Ca(OH)2、及びCaOからなる群から選択される塩基の水溶液である、[4]に記載の方法。
[6]
苛性溶液の濃度が約2重量%〜約100重量%である、[4]に記載の方法。
[7]
苛性溶液の濃度が約10重量%〜約80重量%である、[4]に記載の方法。
[8]
シス−1233zdの異性化を、ハロゲン化金属酸化物、金属ハロゲン化物、及び担持金属触媒からなる群から選択される触媒を用いて蒸気相中で行う、[1]に記載の方法。
[9]
シス−1233zdの異性化をフッ素化クロミア触媒上で行う、[8]に記載の方法。
Claims (9)
- (a)1,1,1−トリフルオロ−3,3−ジクロロプロパン(243fa)を脱塩化水素化して、それによってシス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、トランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、及び塩化水素を含む生成物流を生成させ;
(b)場合によっては、工程(a)の生成物流から塩化水素を回収し;
(c)シス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンの少なくとも一部をトランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンに異性化し;そして
(d)トランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン生成物を分離及び精製する;
ことを含むトランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを製造するための連続統合製造方法。 - 243faの脱塩化水素を、ハロゲン化金属酸化物、金属ハロゲン化物、及び担持金属触媒からなる群から選択される触媒を用いて蒸気相中で行う、請求項1に記載の方法。
- 243faの脱塩化水素をフッ素化クロミア触媒上で行う、請求項2に記載の方法。
- 243faの脱塩化水素を苛性溶液を用いて行う、請求項1に記載の方法。
- 苛性溶液が、KOH、NaOH、Ca(OH)2、及びCaOからなる群から選択される塩基の水溶液である、請求項4に記載の方法。
- 苛性溶液の濃度が約2重量%〜約100重量%である、請求項4に記載の方法。
- 苛性溶液の濃度が約10重量%〜約80重量%である、請求項4に記載の方法。
- シス−1233zdの異性化を、ハロゲン化金属酸化物、金属ハロゲン化物、及び担持金属触媒からなる群から選択される触媒を用いて蒸気相中で行う、請求項1に記載の方法。
- シス−1233zdの異性化をフッ素化クロミア触媒上で行う、請求項8に記載の方法。
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