JP2017117817A - リアクトルおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】組み立てや小型化が容易なリアクトルおよびその製造方法を提供すること。【解決手段】第一コア110、第一コア110の外周面110S全面を少なくとも被覆する絶縁シート120及び絶縁シート120で覆われた第一コア110を内周部に配置する巻線部130を含み且つ並列配置された1対の磁性ユニットと、1対の磁性ユニットを構成する各々の第一コア110の少なくとも一端側に配置される第二コアとを有し、絶縁シート120が、(i)第一コア110の4つの外周面110Sのうち、対向外周面110S1を除いた3つの外周面110S2、110S3、110S4と平行を成し且つ第一コア110の両端よりも外側に伸びるように設けられると共に、(ii)第一コア110の両端面110Tの少なくとも一部を覆うように対向外周面110S1側から折り込まれて設けられているリアクトル及びその製造方法。【選択図】図2

Description

本発明は、リアクトルおよびその製造方法に関するものである。
リアクトルは、一般的に、ロの字型に柱状のコアが配置されると共に、並列に配置された1対のコアの外周を囲うように、導線を巻回することで形成された巻線部(コイル)を有する構造を持つ。また、コアと巻線部との間の絶縁を確保するために、通常、コアを筒状のボビンに挿通させた後、ボビンの外周面に巻線が巻回される。
一方、ボビンを用いずに絶縁シートを介して巻線をコアに巻回する技術も提案されている。たとえば、特許文献1には、磁性鋼板を積層してなる長尺のコアに絶縁シートを巻回して粘着テープで仮止めした部材に対して導線を巻回して巻線部を形成することが開示されている。
特開2006−13294号公報
しかし、特許文献1記載の技術では、絶縁シートを用いることで、コアと巻線部との間の絶縁が確保されるものの、巻線部は、コアの軸方向の中央部のみに設けられているため、リアクトルが大型化してしまう。また、巻線部が設けられた1対のコア(第一コア)の両端側の外周面間に、さらに別のコア(第二コア)を配置する。このため、リアクトルの組み立てに際して第一コアと第二コアとの位置合わせが必要となり、組み立てプロセスが煩雑になる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、組み立てや小型化が容易なリアクトルおよびその製造方法を提供することを課題とする。
上記課題は以下の本発明により達成される。すなわち、
本発明のリアクトルは、(a)四角柱状の第一コア、(b)第一コアの4つの外周面全面を少なくとも被覆する絶縁シート、および、(c)導線を巻回して四角筒状に形成されると共に、絶縁シートで覆われた第一コアを内周部に配置する巻線部を含み、かつ、並列に配置された1対の磁性ユニットと、並列に配置された1対の磁性ユニットを構成する各々の第一コアの少なくとも一端側に、各々の第一コアの端面に対して、4つの外周面のうちのいずれか1つの外周面が対向するように配置された四角柱状の第二コアと、を少なくとも有し、一方の磁性ユニットを構成する第一コアの4つの外周面のうちのいずれか1つの外周面と、他方の磁性ユニットを構成する第一コアの4つの外周面のうちのいずれか1つの外周面とが、互いに平行を成すように対向する対向外周面を構成し、さらに、絶縁シートが、(i)第一コアの4つの外周面のうち、対向外周面を除いた3つの外周面と平行を成し、かつ、第一コアの軸方向両端よりも外側に伸びるように設けられると共に、(ii)第一コアの両端面の少なくとも一部を覆うように対向外周面側から折り込まれて設けられている、ことを特徴とする。
本発明のリアクトルの一実施形態は、第二コアが、並列に配置された1対の磁性ユニットを構成する第一コアの一端側と他端側とにそれぞれ配置されていることが好ましい。
本発明のリアクトルの他の実施形態は、1対の磁性ユニットと第二コアとを少なくとも有するリアクトル本体の外面全体がワニス層で覆われていることが好ましい。
本発明のリアクトルの他の実施形態は、平面上に展開した状態の絶縁シートが、1枚の方形状のシートを成すことが好ましい。
本発明のリアクトルの他の実施形態は、第二コアの4つの外周面のうち、(i)第一コアの端面と対向する外周面、および、(ii)第一コアの端面と対向する外周面の両隣の外周面のうち第一コア側の領域、を少なくとも覆うように絶縁シートが設けられていることが好ましい。
本発明のリアクトルの他の実施形態は、第一コアの端面を覆う絶縁シートと、第二コアの第一コアの端面と対向する外周面を覆う絶縁シートとが接触していることが好ましい。
本発明のリアクトルの他の実施形態は、第二コアの第一コアの端面と対向する外周面を覆う絶縁シートの総厚みT2が、第一コアの端面を覆う絶縁シートの総厚みT1よりも大きいことが好ましい。
本発明のリアクトルの他の実施形態は、第一コアの端面側と、第二コアの第一コアの端面と対向する外周面側との間に、絶縁部材が配置されていることが好ましい。
本発明のリアクトルの製造方法は、四角柱状の第一コアの軸方向長さよりも大きい幅を持つ絶縁シートの幅方向両端が、第一コアの両端よりも外側に位置する状態で、第一コアの4つの外周面全面を覆うように、絶縁シートにより第一コアを巻回する巻回工程と、第一コアの4つの外周面全面を覆うように巻回された状態の絶縁シートの第一コアの両端よりも外側に位置する部分のうち、4つの外周面のいずれか1つの外周面の両端よりも外側に位置する部分が、第一コアの両端面と接触するように折り込む折り込み工程と、導線を巻回することにより形成されると共に、第一コアの軸方向長さと略等しい軸方向長さを持つ四角筒状の巻線部の内周部に、第一コアの両端部と、巻線部の両端部とが略一致するように、絶縁シートで覆われた第一コアを挿入することで、1対の磁性ユニットを作製する磁性ユニット作製工程と、一方の磁性ユニットを構成する第一コアの両端面へと絶縁シートが折り込まれる起点となった第一コアの外周面と、他方の磁性ユニットを構成する第一コアの両端面へと絶縁シートが折り込まれる起点となった第一コアの外周面とを、平行を成すように対向させることにより、一対の磁性ユニットを並列に配置する磁性ユニット配置工程と、並列に配置された1対の磁性ユニットを構成する各々の第一コアの少なくとも一端側に、各々の第一コアの端面に対して、4つの外周面のうちのいずれか1つの外周面が対向するように四角柱状の第二コアを配置する第二コア配置工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、組み立てや小型化が容易なリアクトルおよびその製造方法を提供することができる。
本実施形態のリアクトルの主要部の一例を示す分解斜視図である。 図1に示すリアクトルの主要部を構成する第一の四角柱状部材および絶縁シートの詳細を示す斜視図である。 図1に示すリアクトルの主要部を構成する第二の四角柱状部材の外周面が、絶縁シートで覆われた状態の一例を示す斜視図である。 本実施形態のリアクトルの一例を示す斜視図である。 本実施形態のリアクトルの製造方法の製造方法の一過程を説明する斜視図である。ここで図5(A)は、巻回工程に用いられる第一コアを示す斜視図であり、図5(B)は、第一コアに対して絶縁シートを巻回している状態を示す斜視図であり、図5(C)は、第一コアの4つの外周面全面を絶縁シートで巻回し終えた状態を示す斜視図である。 他の実施形態のリアクトルの主要部の一例を示す分解斜視図である。 図6に示すリアクトルの主要部を構成する巻線部および絶縁シートの詳細を示す斜視図である。 図6に示すリアクトルの主要部を構成する第一コアの詳細を示す斜視図である。
図1は、本実施形態のリアクトルの主要部の一例を示す分解斜視図であり、図1および以降に示す図において、図中に示すX方向、Y方向およびZ方向は互いに直交する方向を意味する。
本実施形態のリアクトルは、その主要部10として、1対の磁性ユニット100と、四角柱状の第二コア140とを含むものであり、図1に示す例では、1対の磁性ユニット100と、1対の第二コア140と、1対の絶縁部材150とを含む。また、各々の磁性ユニット100は、(a)四角柱状の第一コア110と、(b)第一コア110の4つの外周面全面を少なくとも被覆する絶縁シート120、および、(c)導線を巻回して四角筒状に形成されると共に、絶縁シート120で覆われた第一コア110を内周部に配置する巻線部130を含む。そして、これら1対の磁性ユニット100は、各々の磁性ユニット100の巻線部130同士が接触しないようにX方向に一定の距離を置いて離間すると共に、各々の第一コア110の軸方向が平行を成すように並列に配置される。なお、当該軸方向は、Y方向と平行を成す方向である。
また、第二コア140は、並列に配置された1対の磁性ユニット100を構成する各々の第一コア110の一端側および他端側に、各々の第一コア110の端面110Tに対して、4つの外周面140Sのうちのいずれか1つの外周面140S1(140S)が対向するように配置される。この場合、第二コア140は、第一コア110の端面110Tおよび巻線部130の端面130Tと絶縁された状態で配置される。なお、図1に示す例では、1対の磁性ユニット100を構成する各々の第一コア110の一端側および他端側に、各々1つずつ、合計2つの第二コア140が配置されているが、1対の磁性ユニット100を構成する各々の第一コア110の一端側のみに、第二コア140を1つ配置するだけでもよい。
さらに、図1に示す例では、1対の磁性ユニット100を構成する各々の第一コア110の端面110T側と、第二コアの140の第一コアの端面110Tと対応する外周面140S1側との間に、絶縁部材150が配置される。これに加えて、第二コア140には、第二コア140の4つの外周面140Sのほぼ全面を覆うように、絶縁シート160が巻回されている。それゆえ、第二コア140は、絶縁シート160および絶縁部材150により、第一コア110に対して確実に絶縁されると共に、巻線部130に対しても確実に絶縁される。また、絶縁部材150を用いる場合、通常は、絶縁部材150の厚みを適宜選択することで、第一コア110と第二コア140との距離(ギャップ寸法)を調整し、これにより、リアクトルに要求される電気的特性の調整(インダクタンス値Lと飽和電流値Isatとのバランス調整)を行うことができる。
但し、第二コア140を、第一コア110および巻線部130と絶縁する絶縁手段は、絶縁シート120、絶縁シート160および絶縁部材150の組み合わせに限定されるものでは無く、適宜選択することができる。たとえば、絶縁シート120および絶縁シート160のみを用いて、第二コア140と、第一コア110および巻線部130との間を十分に絶縁すると共に、電気的特性の調整に必要な所望のギャップ寸法も確保できる場合は、絶縁部材150を省略して、絶縁シート120および絶縁シート160を主たる絶縁手段ならびに所望のギャップ寸法の形成手段として利用することもできる。
次に、図1に示すリアクトル中における第一コア110および絶縁シート120の詳細について、図2により説明する。まず、第一コア110は4つの外周面110Sを有している。ここで、一方の磁性ユニット100を構成する第一コア110の4つの外周面110Sのうちのいずれか1つの外周面110S1(110S)と、他方の磁性ユニット100を構成する第一コア110の4つの外周面110Sのうちのいずれか1つの外周面110S1とが、互いに平行を成すように対向する対向外周面を構成している。
この場合において、4つの外周面110Sを覆う絶縁シート120は、さらに、(i)第一コア110の4つの外周面110Sのうち、対向外周面110S1を除いた3つの外周面110S2(110S)、110S3(110S)、110S4(110S)と平行を成し、かつ、第一コア110の軸方向両端よりも外側(Y方向の両側)に伸びるように設けられると共に、(ii)第一コア110の両端面110Tの少なくとも一部を覆うように対向外周面110S1側から折り込まれて設けられる。
このため、図2に例示するような絶縁シート120で巻回された状態の第一コア110を四角筒状の巻線部130に挿通して磁性ユニット100を組み立てる場合、第一コア110の軸方向長さと同一またはほぼ同一の軸方向長さを持つ巻線部130を採用することもできる。このような巻線部130を用いても、巻線部130の端部近傍と、第一コア110の4つの外周面110Sの端部近傍のみならず端面110Tとの間での絶縁が確実に確保できるためである。それゆえ、本実施形態のリアクトルでは、端面110Tとの絶縁を確実に確保するために、第一コア110よりも大幅に軸方向長さの短い巻線部130を用いる必要が無く、同程度の軸方向長さを持つ巻線部130を用いる場合、リアクトルをより小型化することが容易である。
これに加えて、リアクトルの組み立てに際しては、3つの外周面110S2、110S3、110S4と平行を成し、かつ、第一コア110の軸方向両端よりも外側に伸びるように設けられた絶縁シート120(以下、第一コア110の軸方向両端よりも外側に伸びるように位置する絶縁シート120を襟部120Cと称す場合がある)と端面110Tとで囲まれた空間X内に差し込むように、第二コア140(および必要に応じて用いられる絶縁部材150)を配置できる。したがって、リアクトルの組み立てに際しては、並列に配置された1対の磁性ユニット100に対して、第二コア140や絶縁部材150を、位置ずれなく簡単に取り付けることが容易である。これに加えて、取付後は、襟部120Cが、第二コア140や絶縁部材150の位置ずれを防いでくれる。このため、リアクトルの組み立てが容易になる。
ここで、第二コア140の外周面140S1の高さ(Z方向長さ)および絶縁部材150の高さ(Z方向長さ)は、特に制限されるものではないが、上述した組み立ての容易化や位置ずれ防止をより確実にする観点から、通常、第一コアの高さ(Z方向長さ)と略同一とされる。また、第二コア140の外周面140S1の幅(X方向長さ)および絶縁部材150の幅(X方向長さ)も、特に制限されるものではないが、同様の観点から、一方の磁性ユニット100の襟部120Cと、他方の磁性ユニット100の襟部120Cとの最大距離(襟部120Cのうち外周面110S3と平行を成す絶縁シート120間の距離)と略同一とされる。
第一コア110の両端面110Tは、この端面110Tの少なくとも一部を覆うように対向外周面110S1側から折り込まれた絶縁シート120(以下、端面110Tを覆っている絶縁シート120を折り込み部120F1と称す場合がある)より覆われていればよい。しかしながら、端面110Tの全面が折り込み部120F1で覆われていてもよい。また、襟部120Cの高さA1、A2(Y方向長さ)は特に限定されないが、空間X内に配置された第二コア140の厚み(但し、当該厚みは、絶縁部材150をさらに用いる場合は第二コア140の厚みと絶縁部材150の厚みとの和を意味する)と同程度であってもよく、第二コア140の厚みよりも大きくてもよい。なお、襟部120Cの高さA1,A2が、第二コア140の厚みよりも高い場合、襟部120Cの先端部は、第二コア140の外周面140S3を覆うように折り込まれることが好ましい。
また、本実施形態のリアクトルでは、一般的に金型成形により作製されるボビンの代わりに、市販の汎用品を適宜利用できる絶縁シート120を用いる。このため、リアクトルの製造に際して、コストの高い金型を用いなくてもよく、リアクトルのコストを下げることができる。また、製造するリアクトルが需要の少ない特注品の場合、大幅なコストダウンを図ることも容易であるため、コスト面で多品種少量生産への対応も容易である。
絶縁シート120を平面上に展開した場合における絶縁シート120の平面形状等は、図2に例示したように第一コア110の4つの外周面110S全面と、両端面110Tの少なくとも一部とを覆うことができ、かつ、襟部120Cが形成できるのであれば特に限定されない。しかしながら、リアクトルの製造プロセス簡略化の観点から、1つの第一コア110に用いられる絶縁シート120は、平面上に展開した状態において1枚の方形状シートを成すものであることが最も好ましい。
リアクトルの組み立てに際して、絶縁シート120は、第一コア110に対して一重巻きで巻回してもよいし、二重巻、三重巻等の多重巻で巻回してもよい。しかしながら、端面110Tを覆う折り込み部120F1の形成を容易にする観点からは一重巻または二重巻が好ましく、一重巻がより好ましい。
なお、図1に示す例では、第二コア140には、第二コア140の4つの外周面140Sのほぼ全面を覆うように、絶縁シート160が巻回されている。しかしながら、絶縁シート160を用いる場合、図3に示すように、絶縁シート160は、4つの外周面140Sのうち、(i)第一コア110の端面110Tと対向する外周面140S1、および、(ii)第一コア110の端面110Tと対向する外周面140S1の両隣の外周面140S2(140)、140S4(140)のうち第一コア110側の領域、を少なくとも覆うように設けられていればよい。図3に示す構成を採用することで、周方向における絶縁をより確実なものとできる。
また、第二コア140の軸方向(X方向と平行を成す方向)においては、外周面140S全面のうち、a)図1および図3に例示したように、両端近傍を除くほぼ全面を覆うよう絶縁シート160に設けてもよく、b)図1、図3よりも被覆率を低くして、中央部寄りの部分のみを覆うように絶縁シート160に設けてもよく、c)図1、図3よりも被覆率をさらに高くして両端近傍も確実に覆うように絶縁シート160を設けてもよく、d)両端より外側にはみ出るように絶縁シート160を設けてもよい。但し、d)両端より外側にはみ出るように絶縁シート160を設ける場合、両端からはみ出た絶縁シート160は、両端面140Tを覆うように端面140Tに向かって折り込まれる。なお、第二コア140の軸方向における絶縁をより確実とする観点では、上記a)、c)、あるいはd)に示す態様を採用することが好適である。
なお、本実施形態のリアクトルでは、既述したように絶縁シート120と絶縁シート160との合計厚みが、十分な絶縁と所望のギャップ寸法の確保とに適した厚みである場合には、図1に例示する主要部10から、絶縁部材150を省くこともできる。この場合、絶縁シート160を用いていれば、第一コア110の端面110Tを覆う絶縁シート120(折り込み部120F1)と、第二コア140の第一コア110の端面110Tと対向する外周面140S1を覆う絶縁シート160とが接触する。それゆえ、第一コア110と第二コア140とは、これら両部材の間に配置された絶縁シート120および絶縁シート160により絶縁される。絶縁部材150の省略は、絶縁シート120および絶縁シート160の厚みが大きく、これら絶縁シート120、160のみにより、十分な絶縁と所望のギャップ寸法が確保できる場合に好適である。
また、第一コア110と第二コア140との間で、絶縁シート120と絶縁シート160とが接触する態様において、第二コア140の第一コア110の端面110Tと対向する外周面140S1を覆う絶縁シート160の総厚みT2は、折り込み部120F1の総厚みT1よりも大きいことが好ましい。第一コア110と第二コア140との間の絶縁を単純に確保する観点からは、総厚みT1および総厚みT2との和T0が大きければ、厚みT0に占める総厚みT1(あるいは総厚みT2)の割合は特に限定されるものでは無い。しかしながら、折り込み部120F1は、磁性ユニット100の組み立てに際して、第一コア110の両端側からはみ出た絶縁シート120を、端面110Tに向かって折り込むことで形成される。したがって、折り込み部120F1の形成を容易とする観点からは、折り込み部120F1は適度に薄い方が望ましい。このような観点も考慮すれば、第一コア110と第二コア140との間での絶縁を確保するためには、総厚みT0に占める総厚みT1の割合は小さい方が望ましい、言い換えれば、総厚みT2は、総厚みT1よりも大きいことが好ましい。
なお、「総厚みT1」とは、対向外周面110S1が、1層の絶縁シート120により覆われている場合は、1枚の絶縁シート120の厚みt1を意味し、多重巻することにより2層以上積層された絶縁シート120により覆われている場合は、絶縁シート120の厚みt1を積層数n1で積算した値(t1×n1)を意味する。また、「総厚みT2」とは、外周面140S1が、1層の絶縁シート160により覆われている場合は、1枚の絶縁シート160の厚みt2を意味し、多重巻することにより2層以上積層された絶縁シート160により覆われている場合は、絶縁シート160の厚みt2を積層数n2で積算した値(t2×n2)を意味する。
絶縁シート120、160としては、公知の絶縁性材料からなるシートであれば特に制限なく利用できるが、通常は、市販されている絶縁シートを利用することが好ましい。このような絶縁シートとしては、たとえば、アラミドシート、ポリエステルシート等の各種の樹脂シート、絶縁性繊維を主成分として含む絶縁性基材からなるシート、2種類以上の絶縁シートを積層した複合シートなどが挙げられ、片面、または、両面の一部もしくは全面に粘着層が設けられていてもよい。なお、絶縁性繊維を主成分として含む絶縁性基材としては、代表的には、パルプ繊維を主成分として含む紙基材が挙げられる。絶縁シート120、160の厚みは適宜選択できるが、一般的には、0.02〜0.5mmの範囲内において、作製するリアクトルの要求仕様に応じて適宜選択することが好ましい。また、絶縁シート160を用いる場合、絶縁シート120および絶縁シート160として、同じ絶縁シートを用いてもよく、異なる絶縁シートを用いてもよい。また、絶縁部材150も絶縁シート120、160と同様の絶縁性材料からなる部材を用いることができる。
絶縁部材150は、絶縁シート120、160と同様にフレキシブルなシート状の部材であってもよいが、通常は、適度な剛性を持つ板状の部材であることが好ましい。また、その厚みは特に制限されないが、一般的には、0.1〜3mm程度であることが好ましい。絶縁部材150の平面形状としては、リアクトルの組み立てに際して、空間X内に絶縁部材150を差し込むように配置した際に、絶縁部材150の位置ずれが生じにくい形状であれば特に制限されないが、通常、長方形状が選択される。
また、第一コア110および第二コア140としては、たとえば、平面形状が長方形状の磁性鋼板を複数枚積層した磁性部材などを適宜利用できる。巻線部130は、四角筒状であれば、導線の太さ・形状や巻き方は特に限定されず、図1に例示したような平角線(導線)をエッジワイズ巻きしたものに限定されない。
また、本実施形態のリアクトルは、図1に示す主要部10以外に通常は、磁性ユニット100や、第二コア140等を固定する固定部材を備える。図4は、本実施形態のリアクトルの全体像を示す外観斜視図であり、図1に示すリアクトルの主要部10を、固定部材170に取付けて固定した状態の一例を示す図である。図4に示す本実施形態のリアクトル20では、台座172および2枚の固定板174を備えた固定部材170の台座172上に、並列に配置された1対の磁性ユニット100と、1対の磁性ユニット100の両端側の襟部120C内に収納配置された第二コア140および絶縁部材150をと含む主要部10が配置されている。固定部材170は、XY平面の平面形状が方形状の台座172のY方向両端側の端部からZ方向上方に伸びる2枚の固定板174が設けられている。そして、台座172により2つの磁性ユニット100を支持すると共に、2枚の固定板174の内面174Sがリアクトル20の主要部10を構成する第二コア140の外周面140S3側と接することで、主要部10を、2枚の固定板174の間に挟み込んで固定する。また、主要部10の固定部材170への固定を確実とするために、固定板174の幅方向(X方向)の中央部の上端側近傍には、ネジ穴(図4中、不図示)が設けられ、各々の固定板174のネジ穴にネジ176を差し込みネジの先端をナット(図4中、不図示)で締めている。
また、本実施形態のリアクトル20は、通常、1対の磁性ユニット100と第二コア140とを少なくとも有するリアクトル本体30の外面全体がワニス層(図4中、不図示)で覆われる。なお、「リアクトル本体」は、ワニス層も備えたリアクトル20を構成する部材のうち、ワニス層以外の部材全てを意味し、上述したように、1対の磁性ユニット100と第二コア140とを少なくとも有するのであれば、その他の部材については、リアクトル20の構成に応じて適宜具備される。たとえば、図4に示すリアクトル本体30に対してワニス含浸を行うことでワニス層が形成されたリアクトル20を得ることができる。
ワニス層の形成のために、リアクトル本体30に対してワニス含浸を行った場合、磁歪振動による騒音を低減できることが知られている。しかしながら、本実施形態のリアクトル20がワニス層を有する場合、ワニス含浸に際して、第一コア110と絶縁シート120との間などにワニス溜りが形成されるため、更なる騒音の低減効果を得ることができる。このような効果は、絶縁シート160をさらに用いたり、絶縁シート120、160を多重巻した場合により一層増大させることが可能である。また、ワニス含浸時のワニス溜りの形成を促進する観点からは、絶縁シート120、160として、絶縁性繊維を主成分として含む絶縁シート(但し、FRP(Fiber Reinforced Plastics)シートなどのように絶縁性繊維間にワニスが浸透できる隙間が実質的に存在しない絶縁シートを除く)を用いることも好適である。ワニス含浸時に、絶縁性シートの絶縁性繊維間にもワニスが浸透できるため、ワニス溜りの形成がより促進されるためである。
次に、本実施形態のリアクトル20の製造方法については、リアクトル20が製造できる方法であれば特に制限されないが、通常は、以下に説明する巻回工程、折り込み工程、磁性ユニット作製工程、磁性ユニット配置工程、第二コア配置工程を少なくとも含む。
(1)巻回工程
巻回工程では、図5(A)〜図5(C)に示すように、四角柱状の第一コア110の軸方向長さW1さよりも大きい幅W2を持つ絶縁シート120の幅方向両端が、第一コア110の両端よりも外側に位置する状態で、第一コア110の4つの外周面110Sの全面を覆うように、絶縁シート120により第一コア110を巻回する。絶縁シート120を外周面110Sに固定するために、接着剤や、粘着テープを適宜用いることができる。また、絶縁シート120の外周面110Sと対向する面には、粘着層が予め設けられていてもよい。
また、図5に示す例では、1つの第一コア110に対して1枚の方形状の絶縁シート120が用いられており、この絶縁シート120の幅方向(Y方向と平行な方向)と直交する奥行方向の長さは、第一コア110の周方向長さよりも若干大きな長さとなっている。なお、絶縁シート120の奥行方向の長さは、第一コア110の周方向長さと同等以上であればよく、絶縁シート120の巻回数に応じて適宜選択される。
幅W2は、軸方向長さW1よりも大きければよいが、第一コア110の軸方向の一端側の折り込み部120F1の折り込み長さA1、第一コア110の軸方向の他端側の折り込み部120F1の折り込み長さA2、第一コア110の軸方向の一端側の襟部120Cの高さA1、および、第一コア110の軸方向の他端側の襟部120Cの高さA2(図2、図5(C))として適当な値が確保できるように選択される。ここで、図2および図5(C)中、折り込み長さA1と高さA1とは同一値であり、折り込み長さA2と高さA2とは同一値であり、A1+A2=W2−W1である。また、A1とA2とは異なる値でもよいが、通常は同じ値とされる。なお、第一コア110の端面110Tと、巻線部130との絶縁をより確実にするために、折り込み長さA1、A2は、対向外周面110S1の周方向の両隣りに位置する外周面110S2、110S4の周方向長さLの0.25倍以上であることが好ましく、0.5倍以上であることがより好ましい。また、これにより襟部120Cの高さA1、A2としても、空間X内に収納配置された第二コア140等を支持する上で適度な高さを得ることが容易となる。
(2)折り込み工程
折り込み工程では、第一コア110の4つの外周面110Sの全面を覆うように巻回された状態の絶縁シート120の第一コア110の両端よりも外側に位置する部分(図5(C)中の符号A1,A2で示される範囲)のうち、4つの外周面110Sのいずれか1つの外周面110S(対向外周面110S1となる面)の両端(軸方向両端)よりも外側に位置する部分(図5(C)中に示す領域120F2)を、第一コア110の両端面110Tと接触するように折り込む。これにより、図2に示すように、領域120F2に対応する折り込み部120F1、および、襟部120Cが形成される。なお、折り込み工程の実施を容易にする観点から、絶縁シート120には、折り目に相当するラインに印刷もしくは描画された目印線、あるいは、折り目等を予め設けておいてもよい。
(3)磁性ユニット作製工程
磁性ユニット作製工程では、導線を巻回することにより形成されると共に、第一コアの軸方向長さW1と略等しい軸方向長さを持つ四角筒状の巻線部130の内周部に、第一コア110の両端部と、巻線部130の両端部とが略一致するように、図2に例示する絶縁シート120で覆われた第一コア110を挿入する。これにより、図1の中央部に例示したような1対(2個)の磁性ユニット100を作製する。
(4)磁性ユニット配置工程
磁性ユニット配置工程では、一方の磁性ユニット100を構成する第一コア110の両端面110Tへと絶縁シート120が折り込まれる起点となった第一コア110の外周面110S(対向外周面110S1)と、他方の磁性ユニット100を構成する第一コア110の両端面110Tへと絶縁シート120が折り込まれる起点となった第一コア110の外周面(対向外周面110S1)とを、平行を成すように対向させる。これにより、図1の中央部に例示したように、一対の磁性ユニット100を並列に配置する。
(5)第二コア配置工程
第二コア配置工程では、並列に配置された1対の磁性ユニット100を構成する各々の第一コア110の少なくとも一端側に、各々の第一コア110の端面110Tに対して、4つの外周面140Sのうちのいずれか1つの外周面140S1が対向するように四角柱状の第二コア140を配置する。この際、第一コア110の端面110Tおよび巻線部130の端面130Tと絶縁された状態で配置される。これにより本実施形態のリアクトル20の主要部10が完成する。
なお、図1に示す例では、まず、長方形状の絶縁部材150の両端を、各々の磁性ユニット100の襟部120C内に差し込むように、絶縁部材150を各々の第一コア110の端面110Tと対向させて配置する。次に、4つの外周面140Sを覆うように絶縁シート160が巻回された第二コア140を、各々の第一コア110の端面110Tに対して、4つの外周面140Sのうちのいずれか1つの外周面140S1が対向するように配置する。
(6)その他の工程
第二コア配置工程を実施した後は、必要に応じてさらに他の工程を実施してもよい。なお、通常、第二コア配置工程を実施した後は、リアクトルの主要部10を固定部材170に取付けて、リアクトル本体30を作製した後、次に、リアクトル本体30を、ワニスで満たした塗布槽に浸漬するなどにより、リアクトル本体30の外面全面を覆うようにワニス層を形成する。なお、ワニス層の形成に際しては、リアクトル本体30の内部へもワニスが浸透する。その後、ワニス槽からリアクトル本体30を引き上げてワニスを固化させることで、本実施形態のリアクトル20を得ることができる。
次に、参考例として、他の実施形態のリアクトルについて以下に説明する。図6は、他の実施形態のリアクトルの主要部の一例を示す分解斜視図であり、図7は、図6に示すリアクトルの主要部を構成する各部材のうち、絶縁シートが巻回された巻線部について示す斜視図であり、図8は、図6に示すリアクトルの主要部を構成する各部材のうち、第一コアについて示す斜視図である。
他の実施形態のリアクトルは、その主要部12として、1対の磁性ユニット200と、四角柱状の第二コア240とを含むものであり、図1に示す例では、1対の磁性ユニット200と、1対の第二コア240と、1対の絶縁部材250とを含む。そして、これら1対の磁性ユニット200は、各々の磁性ユニット200の巻線部230同士が接触しないようにX方向に一定の距離を置いて離間すると共に、各々の磁性ユニット200の軸方向が平行を成すように並列に配置される。なお、当該軸方向は、Y方向と平行を成す方向である。
また、磁性ユニット200は、(a)巻線部230、(b)絶縁シート220、(c)四角柱状の第一コア210、および、(d)絶縁材料からなるスペーサー280を含む。
ここで、巻線部230は、導線を巻回して形成された筒状の部材である。また、巻線部230の内周面230Sは、中心軸(Y方向と平行を成す軸)を挟んで互いに平行を成す平坦面からなる1対の第一内周面230S1、230S3、および、内周方向において1対の第一内周面230S1、230S3の間に設けられた1対の第二内周面230S2、230S4から構成される。なお、図6に示す例では巻線部230は、四角筒状であり、第二内周面230S2、230S4も平坦面からなる。
絶縁シート220は、巻線部230の第一内周面230S1、230S3および巻線部の端面230Tのうち第一内周面230S1、230S3に隣接する領域230TSを少なくとも被覆している。なお、図6に示す例では、絶縁シート220は、第一内周面230S1、230S3の反対側の外周面も覆うように、巻線部230に巻回されている。
第一コア210は、巻線部230の内周部に配置されており、4つの外周面210Sのうち、1対の互いに平行を成す外周面210S1、210S3は、巻線部230の第一内周面230S1、230S3をそれぞれ覆う絶縁シート220と接触している。また、もう1対の互いに平行を成す外周面210S2と、巻線部230の第二内周面230S2との間には、軸方向が第一コア210の軸方向と平行を成すように棒状のスペーサー280が配置されている。同様に、外周面S210S4と第二内周面230S4との間にも、棒状のスペーサー280が配置されている。したがって、これら2本のスペーサー280により、第一コア210は巻線部230内において軸方向にずれないように安定して固定される。また、第一コア210と、巻線部230とは、絶縁シート220およびスペーサー280により互いに絶縁される。なお、絶縁を確保する観点からは、使用する第一コア210の高さH(外周面210S1、210S3の周方向長さ)絶縁シート220の幅W3(Z軸方向長さ)よりも小さいことが必要であり、絶縁をより確実にするなどの観点からは、高さHは、幅W3の0.9倍以下程度が好適である。
また、巻線部230は、第一内周面230S1、230S3のみならず、端面230Tのうち、これら第一内周面230S1、230S3に隣接する領域230TSも絶縁シート220で覆われている。このため、図6に例示するように、巻線部230の軸方向長さと、第一コア210の軸方向長さとを同程度とし、巻線部230の両端面230Tと、第一コア210の両端面210Tとが略面一となるように、巻線部230内に第一コア210を配置しても、巻線部230の端面230T近傍と、第一コア210の端面210T近傍との間の絶縁も確保できる。それゆえ、第一コア210の軸方向長さと同程度の軸方向長さを有する巻線部230を用いることができ、リアクトルを小型化することが容易である。
また、第二コア240は、並列に配置された1対の磁性ユニット200を構成する各々の第一コア210の一端側および他端側に、各々の第一コア210の端面210Tに対して、4つの外周面240Sのうちのいずれか1つの外周面240S1(240S)が対向するように配置される。この場合、第二コア240は、第一コア210の端面210Tおよび巻線部230の端面230Tと絶縁された状態で配置される。なお、図6に示す例では、1対の磁性ユニット200を構成する各々の第一コア210の一端側および他端側に、各々1つずつ、第二コア240が配置されているが、1対の磁性ユニット200を構成する各々の第一コア210の一端側のみに、第二コア240を1つ配置するだけでもよい。
さらに、図6に示す例では、1対の磁性ユニット200を構成する各々の第一コア210の端面210T側と、第二コアの240の第一コアの端面210Tと対応する外周面240S1側との間に、絶縁部材250が配置される。それゆえ、第二コア240は、絶縁シート220および絶縁部材250により、第一コア210に対して確実に絶縁されると共に、巻線部230に対しても確実に絶縁される。
但し、第二コア240を、第一コア210および巻線部230と絶縁する絶縁手段は、絶縁シート220および絶縁部材250の組み合わせに限定されるものでは無く、適宜選択することができる。たとえば、絶縁部材250を省略した上で、第一コア210の端面210Tと、第二コア240の外周面240S1との間の絶縁を確保するために、図3に例示した場合と同様に、第二コア240の4つの外周面240Sのうち、(i)第一コア210の端面210Tと対向する外周面240S1、および、(ii)第一コア210の端面210Tと対向する外周面240S1の両隣の外周面240S2、240S4のうち第一コア210側の領域、を少なくとも覆うように絶縁シートを設けてもよい。
また、図6に示すリアクトルの主要部12は、通常、図4に例示した本実施形態のリアクトル20と同様に、固定部材170に取付けて固定したリアクトル本体を、ワニス含浸して、リアクトル本体外面にワニス層が形成される。なお、リアクトルの主要部12を構成する各部材の材料については、本実施形態のリアクトル20と同様のものが適宜利用できる。
図6等に例示した他の実施形態のリアクトルは、図1等に例示した本実施形態のリアクトル20と比べると、新たな部品としてスペーサー280がさらに必要になる、第一コア210と巻線部230との絶縁を確保するためにスペーサー280を使用する分だけ、巻線部230の巻線長が長くなり、かつ、製品高さ(Z方向高さ)も高くなる。しかしながら、第一コア210の軸方向(Y方向)に関しては、リアクトルをより小型化できる。また、スペーサー280により、巻線部230と第一コア210との間に軸方向に貫通する空隙が形成されるため、ワニス含浸に際しては、ワニスがこの空隙から侵入して、リアクトルの主要部12の各部の隙間により効率的にワニス溜りを形成できる。それゆえ更なる騒音の低減効果を得ることも可能である。
10、12 :主要部
20 :リアクトル
30 :リアクトル本体
100 :磁性ユニット
110 :第一コア
110S、110S2、110S3、110S4 :外周面
110S1 :外周面(対向外周面)
110T :端面
120 :絶縁シート
120C :襟部
120F1 :折り込み部
120F2 :領域
130 :巻線部
130T :端面
140 :第二コア
140S、140S1、140S2、140S3、140S4 :外周面
150 :絶縁部材
160 :絶縁シート
170 :固定部材
172 :台座
174 :固定板
174S :内面
176 :ネジ
200 :磁性ユニット
210 :第一コア
210S、210S1、210S2、210S3、210S4 :外周面
210T :端面
220 :絶縁シート
230 :巻線部
230S :内周面
230S1、230S1 :第一内周面
230S2、240S4 :第二内周面
230T :端面
230TS :領域
240 :第二コア
240S、240S1、240S2、240S3、240S4 :外周面
250 :絶縁部材
280 :スペーサー

Claims (9)

  1. (a)四角柱状の第一コア、(b)前記第一コアの4つの外周面全面を少なくとも被覆する絶縁シート、および、(c)導線を巻回して四角筒状に形成されると共に、前記絶縁シートで覆われた前記第一コアを内周部に配置する巻線部を含み、かつ、並列に配置された1対の磁性ユニットと、
    並列に配置された前記1対の磁性ユニットを構成する各々の前記第一コアの少なくとも一端側に、各々の前記第一コアの端面に対して、4つの外周面のうちのいずれか1つの外周面が対向するように配置された四角柱状の第二コアと、を少なくとも有し、
    一方の磁性ユニットを構成する前記第一コアの4つの外周面のうちのいずれか1つの外周面と、他方の磁性ユニットを構成する前記第一コアの4つの外周面のうちのいずれか1つの外周面とが、互いに平行を成すように対向する対向外周面を構成し、
    さらに、前記絶縁シートが、
    (i)前記第一コアの4つの外周面のうち、前記対向外周面を除いた3つの外周面と平行を成し、かつ、前記第一コアの軸方向両端よりも外側に伸びるように設けられると共に、
    (ii)前記第一コアの両端面の少なくとも一部を覆うように前記対向外周面側から折り込まれて設けられている、
    ことを特徴とするリアクトル。
  2. 前記第二コアが、並列に配置された前記1対の磁性ユニットを構成する前記第一コアの一端側と他端側とにそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項1に記載のリアクトル。
  3. 前記1対の磁性ユニットと前記第二コアとを少なくとも有するリアクトル本体の外面全体がワニス層で覆われていることを特徴とする請求項1または2に記載のリアクトル。
  4. 平面上に展開した状態の前記絶縁シートが、1枚の方形状のシートを成すことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のリアクトル。
  5. 前記第二コアの4つの外周面のうち、(i)前記第一コアの端面と対向する外周面、および、(ii)前記第一コアの端面と対向する外周面の周方向両隣の外周面のうち前記第一コア側の領域、を少なくとも覆うように絶縁シートが設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のリアクトル。
  6. 前記第一コアの端面を覆う絶縁シートと、前記第二コアの前記第一コアの端面と対向する外周面を覆う絶縁シートとが接触していることを特徴とする請求項5に記載のリアクトル。
  7. 前記第二コアの前記第一コアの端面と対向する外周面を覆う絶縁シートの総厚みT2が、前記第一コアの端面を覆う絶縁シートの総厚みT1よりも大きいことを特徴とする請求項6に記載のリアクトル。
  8. 前記第一コアの端面側と、前記第二コアの前記第一コアの端面と対向する外周面側との間に、絶縁部材が配置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のリアクトル。
  9. 四角柱状の第一コアの軸方向長さよりも大きい幅を持つ絶縁シートの幅方向両端が、前記第一コアの両端よりも外側に位置する状態で、前記第一コアの4つの外周面全面を覆うように、前記絶縁シートにより前記第一コアを巻回する巻回工程と、
    前記第一コアの4つの外周面全面を覆うように巻回された状態の前記絶縁シートの前記第一コアの両端よりも外側に位置する部分のうち、前記4つの外周面のいずれか1つの外周面の両端よりも外側に位置する部分が、前記第一コアの両端面と接触するように折り込む折り込み工程と、
    導線を巻回することにより形成されると共に、前記第一コアの軸方向長さと略等しい軸方向長さを持つ四角筒状の巻線部の内周部に、前記第一コアの両端部と、前記巻線部の両端部とが略一致するように、前記絶縁シートで覆われた前記第一コアを挿入することで、1対の磁性ユニットを作製する磁性ユニット作製工程と、
    一方の磁性ユニットを構成する前記第一コアの両端面へと前記絶縁シートが折り込まれる起点となった前記第一コアの外周面と、他方の磁性ユニットを構成する前記第一コアの両端面へと前記絶縁シートが折り込まれる起点となった前記第一コアの外周面とを、平行を成すように対向させることにより、前記一対の磁性ユニットを並列に配置する磁性ユニット配置工程と、
    並列に配置された前記1対の磁性ユニットを構成する各々の前記第一コアの少なくとも一端側に、各々の前記第一コアの端面に対して、4つの外周面のうちのいずれか1つの外周面が対向するように四角柱状の第二コアを配置する第二コア配置工程と、
    を含むことを特徴とするリアクトルの製造方法。
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