本発明における好ましい実施の形態を例示する。
本発明の浴室ユニットは、浴槽の周縁部のうちの洗い場床側に面しない周縁部から立ち上がる浴槽側内壁部と、浴槽側内壁部の上端部に設けられ且つ上方に上壁パネルが配置される第2壁配置部とを備えた連結部材を有していてもよい。そして、洗い場内壁部の上端部の高さと、浴槽側内壁部の上端部の高さとが揃えられていてもよい。
この構成によれば、洗い場内壁部の上端と浴槽の上面の高さがずれていても、洗い場内壁部の上端部と浴槽側内壁部の上端部を揃えて統一感のあるデザインとすることができる。しかも、洗い場側の上壁パネルと浴槽側の上壁パネルについても、下端部の高さをより合わせやすいため、デザイン性をより一層高めることができる。
本発明において、壁配置部は、洗い場内壁部の上端縁部に沿って形成され上面が上壁パネルの端面に隣接する隣接面として構成された隣接部と、隣接部から上方に立ち上がる壁部として構成されるとともに隣接部に沿って形成され且つ上壁パネルの裏面側に配置される立壁部とを有していてもよい。
この構成によれば、上壁パネルの端面を隣接面に隣接させ、上壁パネルの裏面を立壁部に隣接させた近接構造で位置を定めることができる。そして、上壁パネルと周壁部材の境界部付近では、裏面側への水の回り込みをより防ぎ易くなる。
本発明の浴室ユニットは、板状に構成され且つ第1貫通部が形成された上面固定部と、上面固定部から折れ曲がる板状に構成され且つ第2貫通部が形成された側面固定部とを備えた接続金具を有していてもよい。洗い場内壁部の裏面部には、凸部が形成され、防水パンの側面部は、凸部の下方に配置されていてもよい。そして、第1貫通部に通され且つ凸部の上面と交差する方向に延びる第1連結具によって上面固定部が凸部の上面に固定され、第2貫通部に通され且つ防水パンの側面と交差する方向に延びる第2連結具によって側面固定部が防水パンの側面に固定される構成であってもよい。
このように、周壁部材の裏側に形成された凸部と接続金具の上面固定部とを、凸部の上面と交差する方向に延びる第1連結具によって固定する場合、上面固定部に形成された第1貫通部の内面と第1貫通部を通る第1連結具の外面の間に隙間があれば、この隙間の範囲で周壁部材を相対的に移動することができる。つまり、防水パンに対する周壁部材の相対位置(凸部の上面の方向の相対位置)を微調整しつつ固定することが可能となる。更に、防水パン又は下方部材の側面と接続金具の側面固定部とを、その側面と交差する方向に延びる第2連結具によって固定する構造となっている。この構成では、側面固定部に形成された第2貫通部の内面と第2貫通部を通る第2連結具の外面の間に隙間があれば、この隙間の範囲で防水パンを相対的に移動することができる。つまり、周壁部材に対する防水パンの相対位置(側面の方向の相対位置)を微調整しつつ固定することが可能となる。このように、周壁部材と防水パンの位置関係を、2つの平面方向で微調整しつつ固定することができるため、防水パンや周壁部材に反りやねじれなどの製造ばらつきが生じても、微調整によってその影響を抑えた形で固定することが可能となる。
<実施例1>
次に、本発明を具体化した実施例1について、図1〜図8を参照しつつ説明する。図2は、実施例1の浴室ユニット1を側方から見た一部断面概略図であり、洗い場部3については、A−A位置の断面を概略的に示している。図3は、実施例1の浴室ユニット1を、図2とは反対側から見た一部断面概略図であり、洗い場部3については、B−B位置の断面を概略的に示している。図4は、浴室ユニット1のC−C断面概略図であり、カウンター及び水栓については仮想線で示している。図5は、浴室ユニット1のD−D断面概略図であり、カウンターを仮想線で示し、水栓の図示は省略している。
まず、浴室ユニット1及び関連構成の概要を説明する。図1で示す浴室ユニット1は、マンションや戸建て住宅の浴室の一部を構成するユニットである。図2のように、浴室ユニット1は、浴槽部2、洗い場部3、支持部10、排水トラップ17、排水パイプ18などを備えている。
以下の説明では、便宜上、鉛直方向を上下方向とする。そして、浴槽と洗い場の並ぶ方向(図1の例では、平面視矩形状に構成される洗い場部3の短辺の方向)を前後方向とし、洗い場部3側を前側、浴槽部2側を後側とする。そして、上記上下方向及び上記前後方向と直交する方向を左右方向とする。
図1、図2のように、浴槽部2は、湯を貯留するための浴槽5と、エプロン6と、連結部材60とを備える。浴槽5は、上面が開放された箱状をなし、その底部と後述する浴槽側フレーム13との間に図示しない支持部材を介在させた形で浴槽側フレーム13上に支持される。エプロン6は、浴槽5の洗い場部3側の外面を覆い隠す部分である。エプロン6は、浴槽5に組み付けられる板状のエプロン本体6Aと、エプロン本体6Aに組み付けられる化粧板6Bとを備える。エプロン本体6Aには図示しない点検口が貫通した開口形状で形成されている。化粧板6Bは、表面が洗い場部3の内部空間に臨む配置となっている。
図1のように、洗い場部3は、防水パン20と、複数の腰高壁40,41とを備え、図2のように、後述する洗い場側フレーム14上に支持される。洗い場部3を構成する防水パン20及び複数の腰高壁40,41は、化粧板6Bとともに上方が開放した箱状部を構成する。具体的には、防水パン20の上面部が洗い場床22を構成しており、腰高壁40,41及び化粧板6Bが、洗い場床22の前後端部及び左右端部から立ち上がる構成で配置され、周壁を構成している。洗い場部3は、防水機能を有し、洗い場部3の内部空間で使用されて洗い場床22に落ちた湯水を、傾斜した洗い場床22によって後述する収容凹部38側に流す構造となっている。なお、洗い場部3の詳細については後述する。
図2〜図5のように、支持部10は、浴槽部2及び洗い場部3の下方に配置されている。支持部10は、浴槽5及び防水パン20を下方側から支持する部分であり、載置台を構成するフレーム12と、フレーム12に取り付けられた複数の支持脚16とを備える。フレーム12は、浴槽部2側に配置される浴槽側フレーム13と、洗い場部3側に配置される洗い場側フレーム14と、境界フレーム15とを備え、これらが一体化されている。
浴槽側フレーム13は、前後方向に細長い複数の前後梁13Aと、左右方向に細長い複数の左右梁(図示略)とを備え、前後梁13Aと左右梁とが連結された構成をなす。そして、この浴槽側フレーム13は、浴槽部2を載置する台として機能する。
洗い場側フレーム14は、前後方向に細長い複数の前後梁14Aと、左右方向に細長い複数の左右梁14Bとを備えた下フレームと、この下フレームの上面に固定された環状フレーム14Cとを有する。下フレームは、前後梁13Aと左右梁14Bとが連結された構成をなし、環状フレーム14Cは、防水パン20の周縁部に沿ってこの周縁部の下方に環状且つ矩形枠状に配置されている。このように構成される洗い場側フレーム14は、境界フレーム15(境界梁)によって浴槽側フレーム13に連結され、一体化されている。そして、この洗い場側フレーム14は、洗い場部3を載置する台として機能する。
図2〜図4のように、浴槽側フレーム13、洗い場側フレーム14、境界フレーム15が一体化してなるフレーム12の下面部には複数の支持脚16が設けられている。各支持脚16は、フレーム12の下面から下方へ延びる構成で突出し鉛直方向に沿って配置されている。各支持脚16の下端部は、浴室100の床スラブ102の上面に載置されて接着されるようになっている。
図2のように、排水トラップ17は、床スラブ102と防水パン20との間の隙間、及び床スラブ102と浴槽5との間の隙間に配置されている。この排水トラップ17は、防水パン20の収容凹部38設けられた洗い場用排水口39に連通する洗い場用流入口と、浴槽5の排出口5Bに連通する浴槽用流入口と、排水パイプ18に通じる流出口とを有する。防水パン20の洗い場用排水口39を介して放出される排水や、浴槽5の排出口5Bから放出される排水は、排水トラップ17を通って排水パイプ18から排出される。
次に、洗い場部3の具体的な構成について詳述する。
図1のように、洗い場部3は、防水パン20によって底部が構成され、腰高壁40,41によって腰高の周壁部が構成されている。防水パン20は、上面部が浴槽5に隣接した洗い場床22を構成する洗い場パンである。この防水パン20は、例えば樹脂材料によって構成されるとともに全体として一枚板状をなし、図2等で示す床スラブ102における洗い場領域の全体を覆うように左右方向に長い長方形状をなす。
図2、図3のように、防水パン20の上面部(表面部)によって構成される洗い場床22の上面は、前後方向において、後方側(浴槽5側)となるにつれ下位置となるように後方側に向かって下り勾配となる傾斜面となっている。また、図4、図5のように、洗い場床22の上面は、左右方向において、左右両端から中央側となるにつれて下位置となるように左右中央に向かって下り勾配となる傾斜面となっている。図1〜図3のように、洗い場床22の上面のうち最も低い位置(洗い場床22の後端縁における左右方向中央位置)には、上面を浅く凹ませた形態の収容凹部38が形成されている。収容凹部38の平面形状は、全体として方形をなす。収容凹部38の底面には、防水パン20の下面側(裏面側)へ連通する貫通形態の円形の洗い場用排水口39が形成されている。
図1〜図3のように、収容凹部38には、収容凹部38を部分的に閉塞する目皿36が取外し可能に収容されている。目皿36の平面形状は、全体として収容凹部38とほぼ整合するような方形をなし、目皿36の外形寸法は、収容凹部38の開口寸法よりも少し小さく設定されている。洗い場床22の上面を流れる湯水は、収容凹部38と目皿36の間の隙間を通って収容凹部38内に入り込み、洗い場用排水口39から排出される。
図2〜図4のように、防水パン20の下面(裏面)には、防水パン20の上面に作用する負荷に対する剛性を高める手段として、洗い場床22の床面と略直角に下方へ突出する複数のリブ28が、洗い場床22のほぼ全領域に亘って形成されている。これらリブ28は、前後方向に延びる複数の突条部と左右方向に延びる複数の突条部とを備えており、洗い場床22のほぼ全領域に亘って格子状に配置されている。防水パン20は、このように格子状に構成されたリブ28が洗い場側フレーム14の下フレーム(前後梁14A及び左右梁14B)上に接触しつつ下フレームに支持され、格子状に構成されたリブ28の外側に配置される周縁部30(図6、図7参照)が環状フレーム14Cに接触しつつ環状フレーム14Cに支持された構成で、洗い場側フレーム14に載置されている。
図1〜図5で示す複数の腰高壁40,41は、周壁部材の一例に相当し、洗い場部3の内部空間を囲む腰高の周壁の一部として機能する。これら腰高壁40,41は、防水パン20とは分割された別部材として構成され、図6のように、後述する接続金具80によって防水パン20に固定される。
図1のように、一方側の腰高壁40は、前後方向に延びる壁部40Aと、壁部40Aから折れ曲がり左右方向に延びる壁部40Bとを備える。他方の腰高壁41は、前後方向に延びる壁部41Aと、壁部41Aから折れ曲がり左右方向に延びる壁部41Bとを備える。図1、図4のように、壁部40Bの端部と壁部41Bの端部によって出入口46が構成され、この出入口46は、図示しない扉によって開閉されるようになっている。
腰高壁40,41を構成する壁部40A,40B,41A,41Bのいずれも、洗い場床22の周縁部から立ち上がる洗い場内壁部42と、洗い場内壁部42の上端部に設けられ且つ上方に上壁パネル120(図2〜図5)が配置される壁配置部50とを備える。図2〜図5のように、本構成では、腰高壁40を構成する壁部40A,40Bの各壁配置部50及び腰高壁41を構成する壁部41A,41Bの各壁配置部50に隣接する形で上壁パネル120が配置されるようになっている。
壁部40A,41Aの洗い場内壁部42は、防水パン20における前後方向の周縁部(左右端の周縁部)に沿って配置されると共にこの周縁部から立ち上がり、内壁面が鉛直方向と平行な方向(具体的には左右方向と直交する方向)となっている。壁部40B,41Bの洗い場内壁部42は、防水パン20における左右方向の周縁部(前端の周縁部)に沿って配置されると共にこの周縁部から立ち上がり、内壁面が鉛直方向と平行な方向(具体的には前後方向と直交する方向)となっている。壁部40A,40B,41A,41Bの各洗い場内壁部42の上端縁部は、ほぼ同じ高さとなっており、壁部40A,41Aの各洗い場内壁部42の上端縁部は前後方向に延びた構成をなす。壁部40B,41Bの各洗い場内壁部42の上端縁部は左右方向に延びた構成をなす。
図1のように、壁部40A,40B,41A,41Bの各洗い場内壁部42の上端部に設けられた各壁配置部50はいずれも、隣接部52と立壁部54とを備える。
図1〜図5のように、隣接部52は、洗い場内壁部42の上端縁部に沿って形成され上面が上壁パネル120(図2〜図5)の下端面に隣接する隣接面として構成されている。壁部40Aの隣接部52は、所定幅に構成され、壁部40Aの洗い場内壁部42の上端縁部に沿うように前後方向に延びている。壁部40Bの隣接部52は、所定幅に構成され、壁部40Bの洗い場内壁部42の上端縁部に沿うように左右方向に延びている。壁部41Aの隣接部52は、所定幅に構成され、壁部41Aの洗い場内壁部42の上端縁部に沿うように前後方向に延びている。壁部41Bの隣接部52は、所定幅に構成され、壁部41Bの洗い場内壁部42の上端縁部に沿うように左右方向に延びている。隣接部52は、上面(隣接面)が幅方向において立壁部54側よりも洗い場内壁部42側の方が若干低くなるように傾斜した構成をなす。
図1〜図5のように、立壁部54は、腰高壁の裏側への水の回り込みを防ぐ構造の一つである水切り部として機能し、隣接部52から上方に立ち上がる壁部としてリブ状に構成されるとともに隣接部52に沿って形成され且つ上壁パネル120の裏面側に配置される構成をなす。壁部40Aの立壁部54は、壁部40Aに設けられた隣接部52の左右方向の端部から立ち上がるリブ状に構成され、前後方向に延びている。壁部40Bの立壁部54は、壁部40Bに設けられた隣接部52の前端部から立ち上がるリブ状に構成され、左右方向に延びている。壁部41Aの立壁部54は、壁部41Aに設けられた隣接部52の左右方向の端部から立ち上がるリブ状に構成され、前後方向に延びている。壁部41Bの立壁部54は、壁部41Bに設けられた隣接部52の前端部から立ち上がるリブ状に構成され、左右方向に延びている。
このように構成される各壁部40A,40B,41A,41Bの各壁配置部50の上方に、上壁パネル120が配置される。例えば、下端面が壁部40Aの隣接部52に隣接するように配置される上壁パネル120は、板状に構成されるとともに板面が鉛直方向と平行に配置され、例えば、内面(板面)が壁部40Aの洗い場内壁部42の内壁面と面一となっている。下端面が壁部40Bの隣接部52に隣接するように配置される上壁パネル120は、板状に構成されるとともに板面が鉛直方向と平行に配置され、例えば、内面(板面)が壁部40Bの洗い場内壁部42の内壁面と面一となっている。更に、下端面が壁部41Aの隣接部52に隣接するように配置される上壁パネル120も、板状に構成されるとともに板面が鉛直方向と平行に配置され、例えば、壁部41Aの洗い場内壁部42の内壁面と面一となっている。そして、下端面が壁部41Bの隣接部52に隣接するように配置される上壁パネル120も、板状に構成されるとともに板面が鉛直方向と平行に配置され、例えば、内面(板面)が壁部41Bの洗い場内壁部42の内壁面と面一となっている。本構成では、例えば、浴室ユニット1の周囲に構成される図示しない建築躯体の柱にベース部としての下地材が取り付けられ、その下地材に木材(例えばヒノキ材など)やその他の材料からなる上壁パネル120が、上述した面一の配置となるように取り付けられ、保持されている。上壁パネル120は、下端面が立壁部54の上端部よりも下側の位置に配置され、隣接部52の上面(隣接面)に近接する。具体的には、上壁パネル120の下端面と隣接部52の上面(隣接面)との間に僅かな隙間が構成されるようにそれぞれが配置され、その隙間にはシリコン等のシール材を充填している。このような構造により、水が裏側に回ることを確実に防いでいる。なお下地材については、防水性があることが好ましい。
次に、防水パン20に対する腰高壁40,41の固定構造について説明する。
図6には、腰高壁41の壁部41Bが防水パン20に固定される部分の断面構造を示しており、壁部41Aや腰高壁40の壁部40A,40Bも、図6と同様の断面構造で防水パン20に固定されている。以下では、図6で開示される壁部41Bの断面構造を参照しつつ具体的に説明し、壁部41A、壁部40A,40Bの固定部分の断面構造については、図6と同様であるとして詳細な説明は省略する。
図6のように、腰高壁41の壁部41Bは、板状に構成された洗い場内壁部42が上下方向に立ち上がる。壁部41Bの洗い場内壁部42の内壁面は、例えば鉛直方向とほぼ平行になっており、前後方向と直交する方向となっている。壁部41Bの洗い場内壁部42の下端部には、この洗い場内壁部42の壁面に対しほぼ直角に折れ曲がる構成で裏面側に延びる折れ曲がり部43が形成されている。この折れ曲がり部43の上方側の近接位置には、洗い場内壁部42の裏面から突出する凸部44が形成されている。凸部44は、例えば、木材、金属部材、樹脂部材などを接着媒体などによって洗い場内壁部42の裏面に接着してなる部分である。
図6のように、腰高壁41は接続金具80によって防水パン20に固定される。接続金具80は、板状に構成され且つ板厚方向に貫通した孔部である第1貫通部82が形成された上面固定部81と、上面固定部81から折れ曲がる板状に構成され且つ板厚方向に貫通した孔部である第2貫通部86が形成された側面固定部84とを備え、全体としてL状の形態をなす。防水パン20の側面部21は、洗い場内壁部42の裏面部に形成された凸部44の下方に配置されている。具体的には、凸部44と上述した環状フレーム14Cの間に挟み込まれた形で防水パン20の周縁部30が配置され、この周縁部30の端面部が側面部21となっている。そして、このように凸部44と環状フレーム14Cの間に防水パン20の周縁部30が挟み込まれた状態で、接続金具80が凸部44と環状フレーム14Cとを連結しつつ固定している。
接続金具80は、第1貫通部82に通され且つ凸部44の上面と交差する方向に延びるねじ部材などからなる第1連結具91によって上面固定部81が凸部44の上面に固定される。更に、第2貫通部86に通され且つ防水パン20の側面と交差する方向に延びるねじ部材などからなる第2連結具92によって側面固定部84が環状フレーム14C(防水パン20の下方に設けられた下方部材)の側面に固定される。
図6のように、防水パン20の周縁部30は、環状フレーム14Cの上面に直接、載置されている。この周縁部30には、断面が略U字形をなすように屈曲して上面に溝34を開口させた形態の屈曲部33が形成されている。溝34内には、支持バー37が嵌合され、支持バー37の上面には、腰高壁41の下端縁部として構成される折れ曲がり部43が固着されている。腰高壁41の洗い場内壁部42の下端部と洗い場床22の間の隙間には、この隙間をシールするためのシリコン製のシール材35が充填されている。
図1で示す洗い場部3において、出入口46付近の断面構造は、図7のようになっている。出入口46の位置でも、防水パン20の周縁部30の断面構造は、壁部41Bが配置される部分と同様であり、図6で示す構造と同様になっている。そして、このような周縁部の断面構造は、防水パン20の前端の周縁部の全範囲にわたって続いている。なお、防水パン20の左右両端の周縁部においても図6、図7と同様の断面構造が左右両端の周縁部の全範囲にわたって続いている。
図7のように、出入口46の開放領域において防水パン20の周縁部30の上方には、左右方向に延びる細長のドア下部材98が配置されている。このドア下部材98は、図7のような断面構造で左右方向に続いており、上面が水平な板面として構成される上壁部98Aと、上下方向に立ち上がる後壁部98Bと、後壁部98Bから折れ曲がる下壁部98Cとを備える。下壁部98Cは、後壁部98Bの壁面に対しほぼ直角に折れ曲がる構成で裏面側に延び、下壁部98Cの上方側の近接位置には、後壁部98Bの裏面から突出する凸部96が形成されている。凸部96は、例えば、木材、金属部材、樹脂部材などを接着媒体などによって後壁部の裏面に接着してなる部分である。
図7のように、防水パン20の周縁部30は、後壁部98Bの裏面部に形成された凸部96の下方に配置されている。具体的には、凸部96と環状フレーム14Cの間に挟み込まれた形で防水パン20の周縁部30が配置され、このように周縁部30が挟み込まれた状態で、平板状の接続金具95が凸部96と環状フレーム14Cとを連結しつつ固定している。具体的には、接続金具95の上端側と凸部96とがねじ等の固定具93によって固定され、接続金具95の下端側と環状フレーム14Cとがねじ等の固定具94によって固定されている。なお、下壁部98Cと、周縁部30の間の構造は、図6における折れ曲がり部43と周縁部30の間の構造と同様である。
次に、浴槽部2における上壁パネル120付近の構造について説明する。
図1〜図3、図5のように、浴槽部2には、平面視矩形状に構成された浴槽5の周縁部に連結される構成で連結部材60が設けられている。この連結部材60は、浴槽5の周縁部のうちの洗い場床22側に面しない周縁部7A,7B,7Cに連結される部材である。図1のように、連結部材60は前後方向の周縁部7Aに連結される前後方向の壁部60Aと、左右方向の周縁部7Bに連結される左右方向の壁部60Bと、前後方向の周縁部7Cに連結される前後方向の壁部60Cとを備え、これらが一体的に形成されている。この連結部材60は、洗い場床22側に面しない周縁部7A,7B,7Cからそれぞれ立ち上がる浴槽側内壁部62と、浴槽側内壁部62の上端部に設けられ且つ上方に上壁パネル120が配置される第2壁配置部70とを備える。
浴槽側内壁部62は、上下方向に立ち上がり、具体的には、内壁面が鉛直方向とほぼ平行になっている。例えば、前後方向に延びる周縁部7A,7Cからそれぞれ立ち上がる浴槽側内壁部62は、内壁面が左右方向と直交する面となっている。左右方向に延びる周縁部7Bからそれぞれ立ち上がる浴槽側内壁部62は、内壁面が前後方向と直交する面となっている。
図2、図3、図5のように、連結部材60は、浴槽側内壁部62の上端部の高さが洗い場内壁部42の上端部の高さと揃えられている。具体的には、壁部60A,60B,60Cの各浴槽側内壁部62の上端縁部は、ほぼ同じ高さとなっており、上述した各洗い場内壁部42の上端縁部の高さと同じ高さに揃えられている。壁部60A,60Cの各浴槽側内壁部62の上端縁部は前後方向に延びた構成をなす。壁部60Bの浴槽側内壁部62の上端縁部は左右方向に延びた構成をなす。
第2壁配置部70は、浴槽側内壁部62の上端縁部に沿って形成され上面が上壁パネル120の下端面に隣接する隣接面として構成された隣接部72と、隣接部72から上方に立ち上がる壁部として構成されるとともに隣接部72に沿って形成され且つ上壁パネル120の裏面側に配置される立壁部74とを有する。第2壁配置部70と上壁パネル120の隣接構造は、壁配置部50と上壁パネル120の隣接構造と同様である。
壁部60Aの隣接部72は、所定幅に構成され、壁部60Aの浴槽側内壁部62の上端縁部に沿うように前後方向に延びている。壁部60Bの隣接部72は、所定幅に構成され、壁部60Bの浴槽側内壁部62の上端縁部に沿うように左右方向に延びている。壁部60Cの隣接部72は、所定幅に構成され、壁部60Cの浴槽側内壁部62の上端縁部に沿うように前後方向に延びている。隣接部72は、上面(隣接面)が幅方向において立壁部74側よりも浴槽側内壁部62側の方が若干低くなるように傾斜した構成をなす。
立壁部74は、腰高壁の裏側への水の回り込みを防ぐ構造の一つである水切り部として機能し、隣接部72から上方に立ち上がる壁部としてリブ状に構成されるとともに隣接部72に沿って形成され且つ上壁パネル120の裏面側に配置される構成をなす。壁部60Aの立壁部74は、壁部60Aに設けられた隣接部72の左右方向の端部から立ち上がるリブ状に構成され、前後方向に延びている。壁部60Bの立壁部74は、壁部60Bに設けられた隣接部72の後端部から立ち上がるリブ状に構成され、左右方向に延びている。壁部60Cの立壁部74は、壁部460Cに設けられた隣接部72の左右方向の端部から立ち上がるリブ状に構成され、前後方向に延びている。
このように構成される各壁部60A,60B,60Cの各第2壁配置部70に、上壁パネル120が配置される。下端面が壁部70Aの隣接部72の上面に隣接する上壁パネル120は、板状に構成されるとともに板面が鉛直方向と平行に配置され、例えば、内面(板面)が壁部60Aの浴槽側内壁部62の内壁面と面一となっている。下端面が壁部60Bの隣接部72の上面に隣接する上壁パネル120は、板状に構成されるとともに板面が鉛直方向と平行に配置され、例えば、内面(板面)が壁部60Bの浴槽側内壁部62の内壁面と面一となっている。更に、下端面が壁部60Cの隣接部72に隣接する上壁パネル120も、板状に構成されるとともに板面が鉛直方向と平行に配置され、例えば、内面(板面)が壁部60Cの浴槽側内壁部62の内壁面と面一となっている。
次に、連結部材60を浴槽5の周縁部に固定する固定構造について説明する。なお、以下では、図8を参照し、壁部60Bと周縁部7Bとの固定構造を説明するが、壁部60Aと周縁部7Aの固定構造、及び壁部60Cと周縁部7Cの固定構造も図8と同様の構造になっている。
図8のように、浴槽5の周縁部7B上に載置された構成で、連結部材60の壁部60Bが配置されている。浴槽5の周縁部7Bは、壁部60Bを載置しつつ支持する支持部8Aと、この支持部8Aから上方に立ち上がるリブ状の立ち上がり壁8Bとを有する。支持部8Aは、所定幅の上面が水平且つ平坦に構成され、このような上面が左右方向に延びる形で続いている。更に、周縁部7Bには、支持部8Aから下方側に立ち下がる立ち下がり壁8Cが形成されている。
図8のように、浴槽側内壁部62の下端部には、この浴槽側内壁部62の壁面に対しほぼ直角に折れ曲がる構成で裏面側に延びる折れ曲がり部63が形成されている。この折れ曲がり部63の上方側の近接位置には、浴槽側内壁部62の裏面から突出する凸部64が形成されている。凸部64は、例えば、木材、金属部材、樹脂部材などを接着媒体などによって浴槽側内壁部62の裏面に接着してなる部分である。
浴槽5の周縁部7Bは、浴槽側内壁部62の裏面部に形成された凸部64の下方に配置されている。そして、支持部8Aの上面に、壁部60Bの折れ曲がり部63が載置され、折れ曲がり部63の下面と支持部8Aの上面の間の隙間には、この隙間をシールするためのシリコン製のシール材9が充填されている。このような載置状態で、浴槽5と連結部材60とが接続金具76によって連結された形で固定されている。接続金具76は、凸部64の端面に当接する当接部76Aと、立ち下がり壁8Cの壁面に当接する当接部76Bと、これら当接部76A,76Bを連結する連結部76Cを備え、当接部76A,76Bがねじ部材等の固定具78A,78Bによって凸部64、立ち下がり壁8Cにそれぞれ固定されている。
以上のように、本構成の浴室ユニット1は、洗い場床22を構成する防水パン20と、洗い場の内壁部を構成する腰高壁40,41とが分割された別部材として構成されている。この構成によれば、洗い場床22と腰高壁40,41をそれぞれ別々の部材によって構成することができ、これらを一体成形することに起因する制約が緩和される。
特に、洗い場床22と洗い場内壁部42の材質や形状を選定する上で自由度がより大きくなり、洗い場床22と洗い場内壁部42の組み合わせのバリエーションを増やしやすくなる。また、洗い場床22と洗い場の内壁部が分割されているため、扉の位置変更などのように一部の設計変更が求められる場合に、必ずしも洗い場床22と内壁部を一括して変更する必要はなく、より小さな部位の設計変更で対応しやすくなる。例えば図1の構成を、後述する図9のような構成(図1から扉の位置を変更した構成)に設計変更する場合に、一部の設計変更で済み、製造コストの低減を図りやすくなる。
また、本構成は、洗い場の床部と周壁部を一体成型する構成のように、周壁部に抜き勾配を設ける必要がない。つまり、一体成型時に求められる制約(床部に対して周壁部の内壁を若干の鈍角で傾斜させるような制約)がないため、上述した洗い場内壁部42のように内壁面を洗い場床22の床面に対してほぼ垂直に形成することも可能となる。また、腰高壁40,41の壁面と、上壁パネル120の壁面をいずれも垂直平面とすることができ、面一にすることもできる。このような構成により、意匠性を高めることができる。
更に、浴室ユニット1は、浴槽5の周縁部のうちの洗い場床22側に面しない周縁部から立ち上がる浴槽側内壁部62と、浴槽側内壁部62の上端部に設けられ且つ上方に上壁パネル120が配置される第2壁配置部70とを備えた連結部材60を有する。そして、洗い場内壁部42の上端部の高さと、浴槽側内壁部62の上端部の高さとが揃えられている。この構成によれば、洗い場内壁部42の上端と浴槽5の上面の高さがずれていても、洗い場内壁部42の上端部と浴槽側内壁部62の上端部を揃えて統一感のあるデザインとすることができる。しかも、洗い場側の上壁パネル120と浴槽5側の上壁パネル120についても、下端部の高さをより合わせやすいため、デザイン性をより一層高めることができる。
また、壁配置部50は、洗い場内壁部42の上端縁部に沿って形成され上面が上壁パネルの端面に隣接する隣接面として構成された隣接部52と、隣接部52から上方に立ち上がる壁部として構成されるとともに隣接部52に沿って形成され且つ上壁パネル120の裏面側に配置される立壁部54とを有する。この構成によれば、上壁パネル120の端面を隣接部52の上面(隣接面)に隣接させ、上壁パネル120の裏面を立壁部54に隣接させた近接構造で位置を定めることができる。そして、上壁パネル120と腰高壁40,41の境界部付近では、裏面側への水の回り込みをより防ぎ易くなる。
また、浴室ユニット1は、板状に構成され且つ第1貫通部82が形成された上面固定部81と、上面固定部81から折れ曲がる板状に構成され且つ第2貫通部86が形成された側面固定部84とを備えた接続金具80を有する。そして、洗い場内壁部42の裏面部には、凸部44が形成され、防水パン20の側面部は、凸部44の下方に配置されている。そして、第1貫通部82に通され且つ凸部44の上面と交差する方向に延びる第1連結具91によって上面固定部81が凸部44の上面に固定され、第2貫通部86に通され且つ防水パン20の側面と交差する方向に延びる第2連結具92によって側面固定部84が防水パン20の下方に配置された下方部材(環状フレーム14C)の側面に固定される。
このように、腰高壁40,41の裏側に形成された凸部44と接続金具80の上面固定部81とを、凸部44の上面と交差する方向に延びる第1連結具91によって固定する場合、上面固定部81に形成された第1貫通部82の内面と第1貫通部82を通る第1連結具91の外面の間に隙間があれば、この隙間の範囲で腰高壁40,41を相対的に移動することができる。つまり、防水パン20に対する腰高壁40,41の相対位置(凸部44の上面の方向の相対位置)を微調整しつつ固定することが可能となる。更に、下方部材(環状フレーム14C)の側面と接続金具80の側面固定部84とを、その側面と交差する方向に延びる第2連結具92によって固定する構造となっている。この構成では、側面固定部84に形成された第2貫通部86の内面と第2貫通部86を通る第2連結具92の外面の間に隙間があれば、この隙間の範囲で防水パン20を相対的に移動することができる。つまり、腰高壁40,41に対する防水パン20の相対位置(側面の方向の相対位置)を微調整しつつ固定することが可能となる。このように、腰高壁40,41と防水パン20の位置関係を、2つの平面方向で微調整しつつ固定することができるため、防水パン20や腰高壁40,41に反りやねじれなどの製造ばらつきが生じても、微調整によってその影響を抑えた形で固定することが可能となる。
<実施例2>
次に、図9を参照し、実施例2について説明する。
実施例2は、腰高壁の一部の構成を変更し、且つドア下部材の配置を変更した点のみが実施例1と異なり、それ以外は実施例1と同様である。なお、浴槽部2については、実施例1と同一の構成であるため、実施例1と同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図9で示す実施例2の構成も、上面部が浴槽5に隣接した洗い場床22を構成する防水パン20と、防水パン20とは分割された別部材として防水パン20に固定される複数の腰高壁41,240,241とを備える。
図9の構成において、腰高壁41の構成は、実施例1と同一である。腰高壁240は、腰高壁41に隣接して配置され、左右方向に延びる壁部240Bと、壁部240Bから折れ曲がり前後方向に延びる壁部240Aとを備える。壁部240A,240Bの断面構造は、腰高壁41の断面構造と同様であり、これら壁部240A,240Bの防水パン20に対する固定構造も、腰高壁41の固定構造と同様である。
また、浴槽部2に隣接して腰高壁241が設けられており、この腰高壁241の断面構造も、腰高壁41の断面構造と同様であり、防水パン20に対する固定構造も、腰高壁41の固定構造と同様である。腰高壁41,240,241のいずれも、洗い場床22の周縁部から立ち上がる洗い場内壁部42と、洗い場内壁部42の上端部に設けられ且つ上方に上壁パネル(実施例1の上壁パネル120と同様のパネル)が配置される壁配置部50とを備える。この壁配置部50の構造も実施例1と同様である。そして、腰高壁240と腰高壁241との間に出入口246が配置され、実施例1と同様のドア下部材98が実施例1と同様の固定構造で防水パン20の周縁部に固定されている。
<実施例3>
次に、図10を参照し、実施例3について説明する。
実施例3は、実施例1の構成を前後逆の対称構造とした点が実施例1と異なり、それ以外は実施例1と同様である。浴槽部2及び洗い場部3のいずれも、実施例1の構成を前後逆の対称構造にした点のみが異なり、具体的な構造は実施例1と同一である。よって、符号については、実施例1と同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図10で示す実施例3の構成も、上面部が浴槽5に隣接した洗い場床22を構成する防水パン20と、防水パン20とは分割された別部材として防水パン20に固定される複数の腰高壁40,41とを備える。腰高壁40,41の断面構造や固定構造は実施例1と同様である。
<実施例4>
次に、図11を参照し、実施例4について説明する。
実施例4は、腰高壁の一部の構成を変更し、且つドア下部材の配置を変更した点のみが実施例3と異なり、それ以外は実施例3と同様である。具体的には、浴槽部2及び洗い場部3のいずれも、実施例2の構成を前後逆の対称構造にした点のみが実施例2の構成と異なり、具体的な構造は実施例2と同一である。よって、符号については、実施例2と同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図11で示す実施例4の構成も、上面部が浴槽5に隣接した洗い場床を構成する防水パン20と、防水パン20とは分割された別部材として防水パン20に固定される複数の腰高壁41,240,241とを備える。腰高壁41,240,241の断面構造や固定構造は実施例1、3と同様である。
<実施例5>
次に、図12を参照し、実施例5について説明する。
実施例5は、洗い場部3の前後方向の長さを実施例1よりも大きくした点が実施例1と異なり、それ以外は実施例1と同様である。よって、符号については、実施例1と同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。なお、浴槽部2については、実施例1と同一である。
図12で示す実施例5の構成も、上面部が浴槽5に隣接した洗い場床22を構成する防水パン20と、防水パン20とは分割された別部材として防水パン20に固定される複数の腰高壁40,41とを備える。腰高壁40,41の断面構造や固定構造は実施例1と同様である。
<実施例6>
次に、図13を参照し、実施例6について説明する。
実施例6は、洗い場部3の前後方向の長さを実施例4よりも大きくした点が実施例4と異なり、それ以外は実施例4と同一である。よって、符号については、実施例4と同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図13で示す実施例6の構成も、上面部が浴槽5に隣接した洗い場床22を構成する防水パン20と、防水パン20とは分割された別部材として防水パン20に固定される複数の腰高壁41,240,241とを備える。腰高壁41,240,241の断面構造や固定構造は実施例1、4と同様である。
<他の実施例>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施例では、接続金具80を、防水パン20の下方に配置される下方部材(環状フレーム14C)に固定したが、防水パン20の側面部に直接固定されていてもよい。
(2)防水パンに固定される腰高壁の数は、2つに限られず、3以上であってもよい。