JP2017103926A - 電流センサの異常検出装置 - Google Patents

電流センサの異常検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】少なくとも一方がデジタル方式である第1および第2の電流センサの異常を検出するための異常検出装置において、異常検出精度を向上させる。
【解決手段】少なくとも一方がデジタル方式である電流センサ120、130は、カットオフ周波数f1以上の周波数成分を遮断するフィルタ部124、134をそれぞれ通過した信号を出力する。電池ECU300は、フィルタ部310、330と異常検出部354とを備える。フィルタ部310は、電流センサ120の出力信号から、カットオフ周波数f2以上の周波数成分を遮断する。フィルタ部330は、電流センサ130の出力信号から、カットオフ周波数f2以上の周波数成分を遮断する。異常検出部は、フィルタ部310を通過した信号とフィルタ部330を通過した信号とを比較することによって、電流センサ120、130のいずれかに異常があることを検出する。
【選択図】図2

Description

本発明は電流センサの異常検出装置に関し、より特定的には、少なくとも一方がデジタル方式である第1および第2の電流センサの異常を検出するための異常検出装置に関する。
同一電流経路上に第1および第2の電流センサが設けられた装置構成において、各電流センサにより検出された信号同士を比較することによって、第1および第2の電流センサのうちのいずれかに異常があることを検出する異常検出装置が提案されている。たとえば特開2013−90474号公報(特許文献1)は、第1の電流センサの出力値の変動量と、第2の電流センサの出力値の変動量とを比較することによって電流センサの異常を検出する異常検出手法を開示する。
特開2013−90474号公報 特開2014−147249号公報
上記のような異常検出装置において異常検出精度を向上させるためには、各センサにおいて同じタイミングで検出された信号同士を比較することが求められる。しかしながら、たとえば2つの電流センサのうちの少なくとも一方がデジタル方式である装置構成においては、デジタル信号処理に時間を要するので、2つの信号のタイミングにずれが生じ得る。このような場合には、電流センサの異常を正確に検出できない可能性がある。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、少なくとも一方がデジタル方式である第1および第2の電流センサの異常を検出するための異常検出装置において、異常検出精度を向上させることである。
本発明のある局面に従う電流センサの異常検出装置は、少なくとも一方がデジタル方式である第1および第2の電流センサの異常を検出する。第1および第2の電流センサの各々は、第1のカットオフ周波数以上の周波数成分を遮断するフィルタを通過した信号を出力する。異常検出装置は、第1および第2のフィルタと、異常検出部とを備える。第1のフィルタは、第1の電流センサの出力信号から、第1のカットオフ周波数よりも低い第2のカットオフ周波数以上の周波数成分を遮断する。第2のフィルタは、第2の電流センサの出力信号から、第2のカットオフ周波数以上の周波数成分を遮断する。異常検出部は、第1のフィルタを通過した信号と第2のフィルタを通過した信号とを比較することによって、第1および第2の電流センサのいずれかに異常があることを検出する。
上記構成によれば、第1および第2の電流センサからの出力信号は、異常検出装置において、第1のカットオフ周波数よりも低い第2のカットオフ周波数を有するフィルタ(第1または第2のフィルタ)を通過する。これにより、第2のカットオフ周波数以上の周波数成分を遮断して信号波形の単位時間当たりの変化量を十分に小さくする(言い換えると、なまらせる)ことができるので、2つの信号間のタイミングのずれの影響を低減することができる。したがって、異常検出精度を向上させることができる。
車両の全体構成を概略的に示す図である。 本実施の形態に係る電流センサの異常検出装置の構成例を示す機能ブロック図である。 本実施の形態における電流センサの異常検出処理を説明するためのフローチャートである。 電流センサから演算部へと伝達される信号波形の一例を示す図である。 実施の形態の変形例1に係る電流センサの異常検出装置の構成例を示す機能ブロック図である。 実施の形態の変形例1における電流センサの異常検出処理を説明するためのフローチャートである。 本実施の形態の変形例2に係る電流センサの異常検出装置の構成例を示す機能ブロック図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
以下に説明する実施の形態では、本発明に係る電流センサの異常検出装置が車両に搭載される構成を例に説明する。しかし、本発明に係る電流センサの異常検出装置の用途は車両用に限定されるものではない。
[実施の形態]
図1は、車両の全体構成を概略的に示す図である。図1には車両の一例としてハイブリッド車両が示される。車両1は、バッテリ100と、電圧センサ110と、電流センサ120,130と、システムメインリレー(SMR:System Main Relay)140と、平滑コンデンサC1と、コンバータ200と、平滑コンデンサC2と、インバータ210,220と、モータジェネレータ10,20と、動力分割装置30と、エンジン40と、駆動輪50と、電池用電子制御ユニット(電池ECU:Electronic Control Unit)300と、ハイブリッド用電子制御ユニット(HVECU)240と、警告灯250とを備える。
バッテリ100は、再充電可能な直流電源であり、たとえば、ニッケル水素もしくはリチウムイオン等の二次電池、または電気二重層キャパシタ等を含んで構成される。バッテリ100は、走行用のモータジェネレータ20へ供給される電力を蓄える。また、バッテリ100は、コンバータ200から正極線PL1へ出力される直流電力を受けて充電される。
電圧センサ110は、正極線PL1と負極線NLとの間に接続される。電圧センサ110は、バッテリ100の電圧VBを検出し、その検出結果を示す信号を電池ECU300に出力する。
電流センサ120,130の各々は、バッテリ100とSMR140との間において正極線PL1上に設けられる。電流センサ120は、バッテリ100に入出力される電流IB1を検出し、その検出結果を示す信号を電池ECU300に出力する。同様に、電流センサ130は、バッテリ100に入出力される電流IB2を検出し、その検出結果を示す信号を電池ECU300に出力する。電流センサ120,130の構成については図2にてより詳細に説明する。
SMR140は、正極線PL1および負極線NL上に電気的に接続される。SMR140の閉成/開放は、ECU300からの制御信号に応じて制御される。SMR140が閉成されている場合、バッテリ100とコンバータ200との間で電力の授受が行なわれ得る。
平滑コンデンサC1は、正極線PL1と負極線NLとの間の電圧変動の交流成分を平滑化する。
コンバータ200は、バッテリ100とインバータ210,220との間に設けられた電流可逆型の昇圧チョッパ回路である。より具体的に、コンバータ200は、リアクトルLと、スイッチング素子Q1,Q2と、ダイオードD1,D2とを含む。スイッチング素子Q1,Q2は、正極線PL2と負極線NLとの間に直列に接続される。ダイオードD1,D2は、スイッチング素子Q1,Q2に逆並列にそれぞれ接続される。リアクトルLの一端は、正極線PL1に接続され、他端は、スイッチング素子Q1,Q2の接続ノードに接続される。コンバータ200は、HVECU240からのPWM(Pulse Width Modulation)信号に応答してスイッチング素子Q1,Q2をオン/オフさせることによって、正極線PL1と正極線PL2との間で昇圧または降圧を行なう。
平滑コンデンサC2は、正極線PL2と負極線NLとの間の電圧変動の交流成分を平滑化する。
インバータ210,220の各々は、一般的な三相インバータであり、正極線PL2および負極線NLに電気的に接続される。インバータ210,220は、モータジェネレータ10,20に対応してそれぞれ設けられる。インバータ210は、HVECU240からの信号に基づいて、エンジン40の出力を用いてモータジェネレータ10が発電した交流電力を直流電力に変換し、その直流電力を正極線PL2へ出力する。インバータ220は、HVECU240からの信号に基づいて、正極線PL2から受ける直流電力を交流電力に変換し、その交流電力をモータジェネレータ20へ出力する。
モータジェネレータ10,20の各々は、交流モータであり、たとえば、ロータに永久磁石が埋設された永久磁石型交流同期モータである。モータジェネレータ10は、動力分割装置30を介して受けるエンジン40の動力を用いて交流電力を発生し、その交流電力をインバータ210へ出力する。モータジェネレータ20は、インバータ220から受ける交流電力によって、駆動輪50を駆動するためのトルクを発生する。エンジン40は、ガソリンエンジンまたはディーゼルエンジン等の内燃機関である。
動力分割装置30は、たとえば遊星歯車機構(図示せず)によって構成され、エンジン40、モータジェネレータ10、および駆動輪50の駆動軸に連結される。エンジン40が発生する動力は、動力分割装置30によって2つの経路に分割される。一方は駆動輪50の駆動軸へ伝達される経路であり、他方はモータジェネレータ10へ伝達される経路である。
HVECU240は、図示しないCPU(Central Processing Unit)およびメモリを含んで構成され、SMR140、コンバータ200、インバータ210,220およびエンジン40を制御する。この制御は、予め記憶されたプログラムをCPUで実行するソフトウェア処理および/または電子回路によるハードウェア処理によって実現される。
電池ECU300は、図示しないCPUおよびメモリを含んで構成される。電池ECU300は、メモリに記憶された情報、電圧センサ110および電流センサ120,130からの信号、ならびにHVECU240からの充放電指令に基づいて、バッテリ100が正常であるかどうかを監視するとともにバッテリ100の充放電を制御する。
また、経年劣化または衝撃等に起因して電流センサ120,130の異常が生じ得る。そのため、電池ECU300は、電流センサ120からの出力信号と電流センサ130からの出力信号とを比較することによって、電流センサ120,130のいずれかに異常があることを検出する。電流センサ120,130のいずれかの異常が検出された場合には、電池ECU300は、その旨(異常情報)をHVECU240に出力する。HVECU240は、異常情報を受けると、警告灯250を点灯させることによって電流センサ120,130に異常があることをユーザに報知する。これにより、ユーザは、たとえば車両1をディーラ等に持ち込むことによって、異常箇所の点検(さらに、その結果として電流センサの修理または交換)を依頼することができる。
図2は、本実施の形態に係る電流センサの異常検出装置の構成例を示す機能ブロック図である。電流センサ120は、アナログ方式の電流センサであり、A/D変換部122と、フィルタ部124と、D/A変換部126とを含む。なお、図2ならびに後述する図5および図7においては、アナログ信号を実線で示し、デジタル信号を破線で示す。
A/D変換部122は、図示しない検出機構(たとえばホール素子)により検出されたアナログ信号をデジタル信号に変換して、フィルタ部124に出力する。
フィルタ部124は、A/D変換部122からのデジタル信号をフィルタリングして、D/A変換部126に出力する。フィルタ部124のカットオフ周波数fcはf1であり、たとえばf1=1kHzである。すなわち、信号がフィルタ部124を通過することにより、f1=1kHz以上の周波数成分は遮断(除去)される。
D/A変換部126は、フィルタ部124によりフィルタリングされたデジタル信号をアナログ信号に変換して、電池ECU300に出力する。なお、図1にて説明したIB1は、D/A変換部126から出力されるアナログ信号が示す電流値である。
電流センサ130は、デジタル方式の電流センサであり、A/D変換部132と、フィルタ部134とを含む。
A/D変換部132は、A/D変換部122と同様に、図示しない検出機構により検出されたアナログ信号をデジタル信号に変換して、フィルタ部134に出力する。
フィルタ部134は、A/D変換部132からのデジタル信号をフィルタリングして、電池ECU300に出力する。フィルタ部134のカットオフ周波数fcもf1(=1kHz)である。すなわち、信号がフィルタ部134を通過することにより、f1=1kHz以上の周波数成分は遮断される。なお、図1にて説明したIB2は、フィルタ部134から出力されるデジタル信号が示す電流値である。
電池ECU300は、演算部350を備える。演算部350は、電流センサ120からの出力信号を受けるための入力ポートIN1と、電流センサ130からの出力信号を受ける入力ポートIN2と、電圧センサ110(図1参照)からの出力信号を受けるための入力ポートIN3と、抵抗算出部352と、異常検出部354とを含む。入力ポートIN1,IN2に入力される信号が示す電流値をIP,IQでそれぞれ表す。
抵抗算出部352は、入力ポートIN2により受けた信号(電流IQを示す信号)と、入力ポートIN3により受けた信号(電圧を示す信号)とに基づいて、バッテリ100の内部抵抗を算出する。この算出手法には公知の各種手法を適用できるため、詳細な説明は繰り返さない。
異常検出部354は、入力ポートIN1により受けた信号(電流IPを示す信号)と、入力ポートIN2により受けた信号(電流IQを示す信号)とを比較することによって、電流センサ120,130のいずれかに異常があることを検出する。この異常検出処理について、以下により詳細に説明する。
図3は、本実施の形態における電流センサ120,130の異常検出処理を説明するためのフローチャートである。図3および後述する図6に示すフローチャートは、所定の制御周期が経過する毎または所定条件が成立する毎に演算部350(より特定的には異常検出部354)によってメインルーチンから読み出されて繰り返し実行される。なお、これらのフローチャートの各ステップ(以下、Sと略す)は、基本的には異常検出部354によるソフトウェア処理によって実現されるが、異常検出部354内に作製された専用のハードウェア(図示しない電子回路)によって実現されてもよい。
S110において、異常検出部354は、電流IPと電流IQとの差分が予め定められた正常範囲内(たとえば数Aの範囲)であるか否かを判定する。
電流IPと電流IQとの差分が正常範囲内である場合(S110においてYES)、異常検出部354は処理をS120に進め、電流センサ120,130には、いずれにも異常はない(正常である)と判定する。この場合には、車両1においては通常通りのバッテリ100の充放電制御が実行される。その後、処理はメインルーチンへと戻される。
一方、上記差分が正常範囲外である場合(S110においてNO)には、異常検出部354は処理をS130に進め、電流センサ120,130のいずれかに異常があると判定する。そして、異常検出部354は、電流センサ120,130のいずれかに異常がある旨を示す異常情報をHVECU240に出力する(S135)。HVECU240は、異常情報に応答して警告灯250を点灯させる。これにより、ユーザに異常が報知される。なお、車両1においてはバッテリ100の充放電制御に制限を課してもよい。その後、処理はメインルーチンへと戻される。
以上のような電流センサ120,130の異常検出処理において異常検出精度を向上させるためには、各電流センサ120,130において同じタイミングで検出された信号同士を比較することが求められる。しかしながら、一般に、アナログ方式の電流センサとデジタル方式の電流センサとでは信号処理時間が異なるので、2つの出力信号のタイミングにずれが生じ得る。このような場合には、電流センサ120,130の異常を正確に検出できない可能性がある。たとえば異常検出部354では、電流センサ120,130はいずれも正常であるにもかかわらず、電流センサ120,130のいずれかに異常があるとの誤検出が起こる可能性がある。
そこで、本実施の形態においては、電流センサ120,130からの出力信号の入力ポートIN2,IN3への伝送経路の各々に、カットオフ周波数fc=f1よりも低いカットオフ周波数fc=f2を有するフィルタ部を設ける構成を採用する。より具体的には、図2に戻り、電池ECU300は、フィルタ部310と、A/D変換部320と、フィルタ部330と、フィルタ部340とさらに備える。
フィルタ部310は、電流センサ120(より特定的にはD/A変換部126)からのアナログ信号をフィルタリングして、A/D変換部320に出力する。フィルタ部310のカットオフ周波数はf2であり、たとえばf2=16Hzである。すなわち、信号がフィルタ部310を通過することにより、f2以上の周波数成分は遮断される。
A/D変換部320は、フィルタ部310によりフィルタリングされたアナログ信号をデジタル信号に変換して、入力ポートIN1に出力する。
フィルタ部330は、電流センサ130(より特定的にはフィルタ部134)からのデジタル信号をフィルタリングして、入力ポートIN2に出力する。フィルタ部330のカットオフ周波数fcは、フィルタ部310のカットオフ周波数fcと等しく、fc=f2(=16Hz)である。すなわち、信号がフィルタ部330を通過することにより、f2以上の周波数成分は遮断される。
フィルタ部340は、電圧センサ110からのデジタル信号をフィルタリングして、入力ポートIN3に出力する。フィルタ部340のカットオフ周波数fcは、フィルタ部310,330のカットオフ周波数fcと等しく、fc=f2(=16Hz)である。
このように、フィルタ部310,330のカットオフ周波数は、いずれもf2(=16Hz)であり、電流センサ120,130にそれぞれ設けられたフィルタ部124,134のカットオフ周波数であるf1(=1kHz)と比べて大幅に低い。そのため、電流センサ120,130からの出力信号にフィルタ部310,340をそれぞれ通過させることによって、f2以上の周波数成分を遮断して信号波形の単位時間当たりの変化量を十分に小さくする(言い換えると、なまらせる)ことができる。よって、電流センサ120からの出力信号のタイミングと、電流センサ130からの信号のタイミングとが多少ずれていたとしても、タイミングのずれの影響を低減することができる。したがって、異常検出精度を向上させることができる。
なお、各フィルタ部124,134,310,330,340の詳細な構成については種々の公知の構成を採用することができるので、説明は繰り返さない。一例として、フィルタ部124,134,330,340は、ソフトウェアにより構成されたフィルタである一方で、フィルタ部310は、ハードウェアにより構成されたフィルタである。
図4は、電流センサ120,130から演算部350に入力される信号波形の一例を示す図である。図4に示す例においては、電流センサ120,130がいずれも正常であるとする。
波形W1(実線で示す)は、フィルタ部310,330が設けられていない場合における信号波形の一例を示す。波形W2(1点鎖線で示す)は、波形W1に所定時間(たとえば1ms)の遅延が生じた場合の波形を示す。なお、電流IB1,IB2は基本的には直流であるので一定であるが、たとえばコンバータ200のキャリア周波数が高くなることで電流IB,IB2にはリプル成分が重畳し得る。
たとえば時刻t0において、波形W1により表される電流値と、波形W2により表される電流値との誤差が相対的に大きい。そのため、時刻t0において波形W1,W2により示される電流値を用いて異常検出を行なうと、電流センサ120,130の異常を正確に検出できない可能性がある。つまり、実際には電流センサ120,130はいずれも正常であるにもかかわらず、電流センサ120,130のいずれかに異常があるとの誤検出が起こる可能性がある。
これに対し、波形W1F(実線で示す)は、フィルタ部310,330が設けられた場合の信号波形を示す。波形W2F(1点鎖線で示す)は、波形W3に所定時間の遅延が生じた場合の波形を示す。波形W1,W2と波形W1F,W2Fとの対比から明らかなように、波形W1Fにより表される電流値と、波形W2Fにより表される電流値との誤差は相対的に小さい。したがって、電流センサ120,130のいずれかに異常があるとの誤検出を防止することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、電流センサ120,130に設けられたフィルタ部124,134が有するカットオフ周波数fc=f1よりも低いカットオフ周波数fc=f2を有するフィルタ部310,330が電池ECU300内部に設けられる。これにより、信号波形をなまらせることができるので、誤検出を防止することができる。つまり、異常検出精度を向上させることができる。
なお、図示しないが、電流センサ120,130のうちのいずれかに異常がある場合には、異常が生じた電流センサから出力される信号波形は、図4に示すような正常な電流センサから出力される信号波形と大きく異なる。したがって、電流センサ120,130のうちのいずれかに異常が生じた場合には、その旨を適切に検出することが可能である。
また、カットオフ周波数fc=f1は、本発明に係る「第1のカットオフ周波数」に相当し、カットオフ周波数fc=f2は、本発明に係る「第2のカットオフ周波数」に相当する。フィルタ部310は本発明に係る「第1のフィルタ部」に相当し、フィルタ部320は本発明に係る「第1のフィルタ部」に相当する。
[変形例1]
上述の実施の形態では、電流センサ120,130のいずれかに異常があることは検出できるものの、どちらの電流センサに異常が生じたかは特定することができない。変形例1では、電流センサ120,130のうちのどちらに異常が生じたかを特定可能な構成について説明する。なお、変形例1および後述する変形例2において、車両の全体構成は図1に示した構成と同等であるため、説明は繰り返さない。
図5は、実施の形態の変形例1に係る電流センサの異常検出装置の構成例を示す機能ブロック図である。電池ECU300Aは、フィルタ部312と、A/D変換部322と、フィルタ部324とをさらに備える点において、電池ECU300(図2参照)と異なる。また、演算部360は、入力ポートIN1A,IN1Bを含むとともに、異常検出部354に代えて異常検出部364を含む。入力ポートIN1A,IN1Bに入力される信号が示す電流値をIPA,IPBでそれぞれ表す。
電流センサ120のD/A変換部126から出力されるアナログ信号は、2つに分割される。2つのアナログ信号は、フィルタ部310,312にそれぞれ通される。
フィルタ部312は、D/A変換部126からのアナログ信号をフィルタリングして、A/D変換部322に出力する。フィルタ部312のカットオフ周波数はf1(=1kHz)である。
A/D変換部322は、フィルタ部312によりフィルタリングされたアナログ信号をデジタル信号に変換して、フィルタ部324に出力する。
フィルタ部324は、A/D変換部322からのデジタル信号をフィルタリングして、入力ポートIN1Bに出力する。フィルタ部324のカットオフ周波数fcは、フィルタ部310のカットオフ周波数fcと等しく、fc=f2(=16Hz)である。電池ECU300Aの他の構成は、実施の形態における電池ECU300の対応する構成(図2参照)と同等であるため、詳細な説明は繰り返さない。
図6は、実施の形態の変形例1における電流センサ120,130の異常検出処理を説明するためのフローチャートである。
S210において、異常検出部364は、電流IPAと電流IQとの差分が予め定められた正常範囲内であるか否かを判定する。電流IPAと電流IQとの差分が正常範囲内である場合(S210においてYES)、異常検出部364は処理をS220に進め、電流IPBと電流IQとの差分が正常範囲内であるか否かをさらに判定する。電流IPAと電流IQとの差分が正常範囲内である場合(S220においてYES)、異常検出部364は、電流センサ120,130には、いずれにも異常はないと判定する(S230)。その後、処理はメインルーチンへと戻される。
一方、電流IPAと電流IQとの差分が正常範囲外である場合(S220においてNO)には、異常検出部364は、電流IPBを示す信号(入力ポートIN1Bにより受ける信号)の伝送経路に異常があると判定し(S240)、その旨を示す異常情報をHVECU240に出力する(S245)。その後、処理はメインルーチンへと戻される。
S210にて電流IPAと電流IQとの差分が正常範囲外である場合(S210においてNO)、異常検出部364は処理をS250に進め、電流IPBと電流IQとの差分が正常範囲内であるか否かをさらに判定する。電流IPBと電流IQとの差分が正常範囲内である場合(S250においてYES)、異常検出部364は、電流IPAを示す信号(入力ポートIN1Aにより受ける信号)の伝送経路に異常があると判定し(S260)、その旨を示す異常情報をHVECU240に出力する(S265)。その後、処理はメインルーチンへと戻される。
これに対し、電流IPBと電流IQとの差分が正常範囲内である場合(S250においてNO)、異常検出部364は、電流IQを示す信号(入力ポートIN2により受ける信号)の伝送経路に異常があると判定し(S270)、その旨を示す異常情報をHVECU240に出力する(S275)。なお、上述のように、電流IQを示す信号はバッテリ100の内部抵抗を算出するのに用いられる信号であるため、この場合にはHVECU240は車両1が退避走行を行なうようにエンジン40、コンバータ200およびインバータ210,220を制御することが好ましい。その後、処理はメインルーチンへと戻される。
以上のように、実施の形態の変形例1によれば、実施の形態と同様に、フィルタ部310、324,340によって信号波形をなまらせることができるので、誤検出を防止することができる。さらに、異なる電流値間での比較を行なうことによって、電流センサ120,130のうちのいずれに異常が生じたかを特定することができる。
[変形例2]
実施の形態およびその変形例1では、2つの電流センサのうちの一方がデジタル式であり、他方がアナログ方式である構成を例に説明した。変形例2においては、2つの電流センサがいずれもデジタル方式である構成について説明する。
図7は、本実施の形態の変形例2に係る電流センサの異常検出装置の構成例を示す機能ブロック図である。変形例2においては、電流センサ120Bは、電流センサ130と同様にデジタル方式のセンサであり、デジタル信号を出力する。したがって、フィルタ部310の後段にはA/D変換部320(図2参照)が設けられていない。電池ECU300Bの他の構成は、実施の形態における電池ECU300の対応する構成(図2参照)と同等であるため、詳細な説明は繰り返さない。
変形例2においても、電流センサ120,130に設けられたフィルタ部124,134が有するカットオフ周波数fc=f1よりも低いカットオフ周波数fc=f2を有するフィルタ部310,330が設けられる。これにより、信号波形を十分になまらせることができるので、誤検出を防止することができる。つまり、異常検出精度を向上させることができる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 車両、10,20 モータジェネレータ、30 動力分割装置、40 エンジン、50 駆動輪、100 バッテリ、110 電圧センサ、120,120B,130 電流センサ、140 SMR、122,132,320,322 A/D変換部、126 D/A変換部、124,134,310,312,324,330,340 フィルタ部、200 コンバータ、210,220 インバータ、240 HVECU、250 警告灯、350,360 演算部、352 抵抗算出部、354,364 異常検出部、300,300A,300B 電池ECU、IN1A,IN1B,IN1,IN2,IN3 入力ポート、Q1,Q2 スイッチング素子、C1,C2 平滑コンデンサ、D1,D2 ダイオード、L リアクトル、PL1,PL2 正極線、NL 負極線。

Claims (1)

  1. 少なくとも一方がデジタル方式である第1および第2の電流センサの異常を検出するための異常検出装置であって、
    前記第1および第2の電流センサの各々は、第1のカットオフ周波数以上の周波数成分を遮断するフィルタを通過した信号を出力し、
    前記異常検出装置は、
    前記第1の電流センサの出力信号から、前記第1のカットオフ周波数よりも低い第2のカットオフ周波数以上の周波数成分を遮断する第1のフィルタと、
    前記第2の電流センサの出力信号から、前記第2のカットオフ周波数以上の周波数成分を遮断する第2のフィルタと、
    前記第1のフィルタを通過した信号と前記第2のフィルタを通過した信号とを比較することによって、前記第1および第2の電流センサのいずれかに異常があることを検出する異常検出部とを備える、電流センサの異常検出装置。
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