JP2017090895A - スポンジローラ、スポンジローラの製造方法及び画像形成装置 - Google Patents
スポンジローラ、スポンジローラの製造方法及び画像形成装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017090895A JP2017090895A JP2016175972A JP2016175972A JP2017090895A JP 2017090895 A JP2017090895 A JP 2017090895A JP 2016175972 A JP2016175972 A JP 2016175972A JP 2016175972 A JP2016175972 A JP 2016175972A JP 2017090895 A JP2017090895 A JP 2017090895A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mass
- sponge roller
- silicone rubber
- group
- parts
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Fixing For Electrophotography (AREA)
- Electrophotography Configuration And Component (AREA)
- Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
Abstract
【解決手段】軸体とその軸体の外周面に形成された弾性層とを有するスポンジローラであって、前記弾性層が、平均セル径が150μm以下であり、かつミラブル型シリコーンゴムと、前記ミラブル型シリコーンゴム100質量部に対して3.2〜5.0質量%で含有される樹脂マイクロバルーンと、前記ミラブル型シリコーンゴム100質量部に対して0.1〜8.0質量部で含有される架橋剤(但し、前記架橋剤として付加反応架橋剤が含有されるときには、付加反応触媒をさらに含む)と、のみで構成されたことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
(1)軸体とその軸体の外周面に形成された弾性層とを有するスポンジローラであって、前記弾性層が、平均セル径が150μm以下であり、かつミラブル型シリコーンゴムと、前記ミラブル型シリコーンゴム100質量部に対して3.2〜5.0質量%で含有される樹脂マイクロバルーンと、前記ミラブル型シリコーンゴム100質量部に対して0.1〜8.0質量部で含有される架橋剤(但し、前記架橋剤として付加反応架橋剤が含有されるときには、付加反応触媒をさらに含む)と、のみで構成されたことを特徴とするスポンジローラであり、
(2)前記弾性層の比重が0.75以下であり、25%圧縮耐久試験における硬度低下が10%以下であるスポンジローラであり、
(3)上記(1)又は(2)のスポンジローラを備えて成る画像形成装置であり、
(4)ミラブル型シリコーンゴムと、未膨張マイクロバルーンと、架橋剤と、を混合して混合物を調製し、前記混合物を、軸体の外側表面に押出成形し、次いで、加熱硬化して弾性層を得ることを含む前記弾性層を有するスポンジローラの製造方法であって、前記加熱硬化は、複数回の加熱操作によって行い、前記加熱硬化において、前記未膨張マイクロバルーンが膨張すると同時に前記ミラブル型シリコーンが硬化してセル壁が形成され、その後に膨張したマイクロバルーンのみが熱収縮された状態となって平均セル径が150μm以下に調整される、スポンジローラの製造方法であり、
(5)前記未膨張マイクロバルーンは、前記ミラブル型シリコーンゴム100質量部に対して0.5〜5.0質量部であり、前記架橋剤は、前記ミラブル型シリコーンゴム100質量部に対して0.1〜8.0質量部であることを特徴とする製造方法である。
(A)下記平均組成式(I)
R1 aSiO(4-a)/2 (I)
(式中、R1は同一又は異種の非置換もしくは置換の一価炭化水素基を示し、aは1.95〜2.05の正数である。)
で表される重合度が100以上のオルガノポリシロキサン、
(B)BET吸着法による比表面積が50m2/g以上の補強性シリカ、
(C)下記一般式(II)
R2mSi(OR3)4-m (II)
(式中、R2は独立に水素原子又は非置換もしくは置換の一価炭化水素基であり、R3は同
一又は異種の非置換もしくは置換のアルキル基であり、mは0,1,2又は3である。)
で示されるアルコキシシラン、
(D)水、
(E)下記一般式(III)
R4 3SiNHSiR4 3 (III)
(式中、R4は同一又は異種の一価炭化水素基を示す。)
で示されるヘキサオルガノジシラザンを含有してなる。
前記オルガノポリシロキサンを示す式(I)におけるR1は、炭素数1〜12、特に炭素数1〜8のものが好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基等のアルケニル基、シクロアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、ベンジル基、2−フェニルエチル基等のアラルキル基、あるいはこれらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素、塩素等のハロゲン原子もしくはシアノ基などで置換した、例えばクロロメチル基、トリフルオロプロピル基、シアノエチル基等が挙げられ、メチル基、ビニル基、フェニル基、トリフルオロプロピル基が好ましく、特にメチル基、ビニル基が好ましい。
特に、(A)成分としてのオルガノポリシロキサンは、1分子中に2個以上、通常、2〜50個、特に2〜20個程度のアルケニル基、シクロアルケニル基等の脂肪族不飽和基を有するものが好ましく、特にビニル基を有するものであることが好ましい。この場合、全R1中0.01〜20モル%、特に0.02〜10モル%が脂肪族不飽和基であることが好ましい。なお、この脂肪族不飽和基は、分子鎖末端でケイ素原子に結合していても、分子鎖の途中(分子鎖非末端)のケイ素原子に結合していても、その両方であってもよいが、少なくとも分子鎖末端のケイ素原子に結合していることが好ましい。
特に、(A)成分としてのオルガノポリシロキサンは、1分子中に2個以上、通常、2〜50個、特に2〜20個程度のアルケニル基、シクロアルケニル基等の脂肪族不飽和基を有するものが好ましく、特にビニル基を有するものであることが好ましい。この場合、全R1中0.01〜20モル%、特に0.02〜10モル%が脂肪族不飽和基であることが好ましい。なお、この脂肪族不飽和基は、分子鎖末端でケイ素原子に結合していても、分子鎖の途中(分子鎖非末端)のケイ素原子に結合していても、その両方であってもよいが、少なくとも分子鎖末端のケイ素原子に結合していることが好ましい。
また、aは1.95〜2.05、好ましくは1.98〜2.02、より好ましくは1.99〜2.01の正数である。また、全R1中90モル%以上、好ましくは95モル%以上、更に好ましくは脂肪族不飽和基を除く全てのR1がアルキル基、特にはメチル基であることが望ましい。
(A)成分であるオルガノポリシロキサンの分子構造は、直鎖状、又は一部分岐構造を有する直鎖状であることが好ましい。具体的には、該オルガノポリシロキサンの主鎖を構成するジオルガノシロキサン単位(R1 2SiO2/2、R1は上記と同じ、以下同様)の繰り返し構造が、ジメチルシロキサン単位のみの繰り返しからなるもの、又はこの主鎖を構成するジメチルシロキサン単位の繰り返しからなるジメチルポリシロキサン構造の一部として、フェニル基、ビニル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等を置換基として有するジフェニルシロキサン単位、メチルフェニルシロキサン単位、メチルビニルシロキサン単位、メチル−3,3,3−トリフルオロプロピルシロキサン単位等のジオルガノシロキサン単位を導入したもの等が好適である。
また、分子鎖両末端は、例えば、トリメチルシロキシ基、ジメチルフェニルシロキシ基、ビニルジメチルシロキシ基、ジビニルメチルシロキシ基、トリビニルシロキシ基等のトリオルガノシロキシ基(R1 3SiO1/2)やヒドロキシジメチルシロキシ基等のヒドロキシジオルガノシロキシ基(R1 2(HO)SiO1/2)などで封鎖されていることが好ましい。
(A)成分のオルガノポリシロキサンは、上述したように、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基(R1 3SiO1/2)又はヒドロキシジオルガノシロキシ基(R1 2(HO)SiO1/2)で封鎖され、主鎖がジオルガノシロキサン単位(R1 2SiO2/2)の繰り返しからなる直鎖状のものを好ましく挙げることができる。特に好ましいものとしては、分子中の置換基(即ち、ケイ素原子に結合する非置換又は置換の一価炭化水素基)の種類として、メチルビニルポリシロキサン、メチルフェニルビニルポリシロキサン、メチルトリフルオロプロピルビニルポリシロキサン等を挙げることができる。
このようなオルガノポリシロキサンは、例えば、オルガノハロゲノシランの1種又は2種以上を(共)加水分解縮合することにより、あるいは環状ポリシロキサン(シロキサンの3量体、4量体等)をアルカリ性又は酸性の触媒を用いて開環重合することによって得ることができる。
なお、上記オルガノポリシロキサンの重合度は100以上(通常、100〜100,000)、好ましくは1,000〜100,000、より好ましくは2,000〜50,000、特に好ましくは3,000〜20,000であり、室温(25℃)において自己流動性のない、いわゆる生ゴム状(非液状)であることが好ましい。重合度が小さすぎるとコンパウンドとした際に、ロール粘着等の問題が生じ、ロール作業性が悪化する。なお、この重合度は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)分析によるポリスチレン換算の重量平均重合度として測定することができる。
(A)成分は、1種を単独で用いても、分子量(重合度)や分子構造の異なる2種又は3種以上の混合物であってもよい。
(B)成分の補強性シリカは、機械的強度の優れたシリコーンゴム組成物を得るために添加される充填剤であり、この目的のためには比表面積(BET吸着法)が50m2/g以上であることが必要であり、好ましくは100〜450m2/g、より好ましくは100〜300m2/gである。比表面積が50m2/g未満だと、硬化物の機械的強度が低くなってしまう。
このような補強性シリカとしては、例えば煙霧質シリカ(ヒュームドシリカ)、沈降シリカ(湿式シリカ)等が挙げられ、またこれらの表面をクロロシランやヘキサメチルジシラザン等で疎水化処理したものも好適に用いられる。このなかでも動的疲労特性に優れる煙霧質シリカが好ましい。(B)成分は1種又は2種以上を併用してもよい。
(B)成分の補強性シリカの配合量は、(A)成分のオルガノポリシロキサン100質量部に対して5〜100質量部であり、10〜50質量部であることが好ましい。(B)成分の配合量が少なすぎる場合には補強効果が得られず、多すぎる場合には加工性が悪くなり、また機械的強度が低下してしまい、動的疲労耐久性も悪化してしまう。
前記式(II)で示される(B)成分のアルコキシシランとしては、オルガノトリアルコキシシラン、ジオルガノジアルコキシシラン、トリオルガノアルコキシシラン等のオルガノアルコキシシランや、m=1で、かつR2が水素原子であるトリアルコキシシラン、m=0のテトラアルコキシシランが例示できる。
ここで、R2は水素原子、又は同一もしくは異種の非置換もしくは置換の一価炭化水素基であり、非置換もしくは置換の一価炭化水素基としては、前記(A)成分の式(I)中のR1と同様のものが挙げられるが、通常、炭素数1〜8、特に炭素数1〜4のものが好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基等のアルケニル基、シクロヘキセニル基等のシクロアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、ベンジル基、2−フェニルエチル基等のアラルキル基、あるいはこれらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素、塩素、臭素などのハロゲン原子もしくはシアノ基等で置換したクロロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、2−シアノエチル基などが挙げられ、メチル基、ビニル基、フェニル基、トリフルオロプロピル基が好ましく、特にメチル基、ビニル基、フェニル基が好ましい。また(A)成分のオルガノポリシロキサンとの相溶性の点から(A)成分の非置換もしくは置換の一価炭化水素基R1と同一であることが好ましい。
R3の非置換又は置換のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等の、通常、炭素数1〜4程度のアルキル基や、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基等のアルコキシ置換アルキル基が例示されるが、加水分解性等の点からメチル基、エチル基が好ましい。式中のmは0,1,2又は3であり、好ましくは1又は2である。
このようなアルコキシシランとしては、例えば、ジメトキシジメチルシラン、ジエトキシジメチルシラン、ジメトキシジエチルシラン、ジエトキシジエチルシラン、ジメトキシメチルビニルシラン、ジメトキシジフェニルシラン、ジメトキシメチルフェニルシラン、トリメトキシメチルシラン、トリエトキシメチルシラン、トリメトキシビニルシラン、トリメトキシフェニルシラン、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等を挙げることができるが、m=2であるジアルキルジアルコキシシラン等のジオルガノジアルコキシシランが好ましく、特にジメトキシジメチルシランが好ましい。
これらアルコキシシランは比較的安価であり、これを出発原料として用いることは経済的に極めて有利である。上述したアルコキシシランは単独又は2種以上の組み合わせで使用できる。ただし複数のアルコキシシランを混ぜて使用する場合には、両者の加水分解速度が異なるため、均一に反応しない可能性があるので注意が必要である。
(C)成分の使用量は、上記(A)成分100質量部に対して0.1〜20質量部であり、好ましくは1〜15質量部である。アルコキシシランの使用量が少なすぎるとコンパウンドの可塑度が高くなりすぎ、また可塑戻り(クリープハードニング)が大きくなり、多すぎるとコンパウンドの可塑度が低くなりすぎ、ロールミル等の混練手段においてロール粘着性が発生してロール作業性が悪化する。
(D)成分である水のpHは特に限定されないが、pHが高すぎたり、低すぎたりすると、配合時に使用する装置が腐食してしまうため、pHは1.0〜12.0であることが好ましく、より好ましくは2.0〜10.0、更に好ましくは2.0〜7.0である。
ここで、(D)成分の水は、上記範囲のpHとするために、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸、及び蟻酸、酢酸等の有機酸を用いて調整した酸性水溶液や、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水等を用いて調整した塩基性水溶液として用いることも可能である。
また用いる水の量は、前記アルコキシシランのアルコキシ基に対して0.3〜10倍モル、特に0.5〜2.0倍モル、とりわけ1.0〜1.5倍モルが好ましい。この量が上記範囲よりも少ないと、アルコキシ基が完全に加水分解せず、わずかしか水酸基が生成しないといった問題が生じる。多く添加しても、過剰の水を除去する必要がある。
前記(E)成分であるヘキサオルガノジシラザンを示す式(III)において、R4としては、前記(A)成分におけるR1と同様のものが挙げられるが、特にメチル基、エチル基等の炭素数1〜6程度のアルキル基が好ましく、また分子中にビニル基等のアルケニル基を有していても構わない。
(E)成分としては、ヘキサメチルジシラザン、1−ビニルペンタメチルジシラザン、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシラザン、1,3−ジメチル−1,1,3,3−テトラビニルジシラザン等が例示されるが、ヘキサメチルジシラザン、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシラザンが好ましく、ヘキサメチルジシラザンがより好ましい。
(E)成分としては、上記のヘキサオルガノジシラザンの他にアンモニア水を用いることができる。アンモニア水の濃度は特に限定されないが、通常1〜30質量%、好ましくは10〜28質量%、より好ましくは15〜28質量%程度のものを用いることができる。
(E)成分の配合量は、(A)成分のオルガノポリシロキサン100質量部に対してヘキサオルガノジシラザンの場合には、0.01〜1質量部、好ましくは0.02〜1質量部、より好ましくは0.05〜0.5質量部であり、アンモニア水の場合には、0.01〜1質量部、好ましくは0.05〜1質量部、より好ましくは0.1〜1質量部である。(E)成分の配合量が少なすぎる場合には、配合時間の短縮効果が少なく、また耐圧縮永久歪、動的疲労耐久性向上の効果が得られず、多すぎる場合には、得られるゴムの硬度が高くなりすぎ、また経済的にも好ましくない。
(E)成分の添加は、(C)成分のアルコキシシランと(D)成分の水とによる加水分解が充分に行われた後に添加することが必要であり、具体的には、組成物の製造過程において各成分を均一に混合、混練する際に、(A)、(C)、(D)成分に、(B)成分を必要添加量の25質量%以上(25〜100質量%)、好ましくは50〜100質量%添加して、均一に混合したあとに、(E)成分を添加することが必要である。
(C)成分のアルコキシシランと(D)成分の水とによる加水分解が不充分な時点で(E)成分が添加されると、硬化前の耐可塑戻り特性や硬化後の耐圧縮永久歪特性に劣った組成物となる。
この発明におけるミラブル型シリコーンゴムは、上述した(A)〜(E)成分の所定量を、所定の配合順序(配合時期)で二本ロール(ロールミル)、ニーダー、バンバリーミキサー等で均一に混練り、混合することによって得ることができる。
即ち、(B)成分の必要添加量の25〜100質量%、好ましくは50〜100質量%と、(A)、(C)、(D)成分とを混合する。この混合時に(C)成分であるアルコキシシランと(D)成分である水とが加水分解反応し、該加水分解反応物が(B)成分であるシリカのウェッターとして作用するため、混合時間が短縮される。この場合、ここでの混合、混練は(C)成分の(D)成分による加水分解反応を十分達成させるため、好ましくは0〜100℃、より好ましくは10〜90℃、更に好ましくは30〜80℃において好ましくは1〜120分、より好ましくは10〜60分間の条件とすることが望ましい。
次いで、このように(C)成分と(D)成分の加水分解反応が十分進行した後に(E)成分であるヘキサオルガノジシラザン又はアンモニア水を添加する。これにより混合時間もより短縮される。なお、(B)成分のシリカ全量を前の混合、混練工程で使用していない場合は(B)成分のシリカの残部はこの混合、混練工程時に添加する。この(E)成分及び(B)成分の残量を添加し、混合、混練する場合の温度は0〜100℃、特に10〜90℃、とりわけ40〜80℃が好ましく、また混合、混練時間は1〜120分、特に3〜60分間とすることが好ましい。
なお、上記(A)〜(E)成分の総配合時間は5分〜5時間、より好ましくは10分〜3時間とすることが好ましい。
この発明におけるミラブル型シリコーンゴムは、上述したものの外に、信越化学工業株式会社製のKE−571−U、KE−1571−U、KE−951−U、KE−541−U、KE−551−U、KE−561−U、KE−961T−U、KE−1541−U、KE−1551−U、KE−941−U、KE−971T−Uを使用することができる。
この発明における未膨張マイクロバルーンは、膨張していない樹脂マイクロバルーンを挙げることができる。
前記有機過酸化物架橋剤は、単独でミラブル型シリコーンゴムを架橋させることも可能であるが、付加反応架橋剤の補助架橋剤として併用すると、得られるスポンジローラの強度、歪み等の物性をより一層向上させることができる。有機過酸化物架橋剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ビス−2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン等が挙げられる。有機過酸化物架橋剤の配合量は、通常、ミラブル型シリコーンゴム100質量部に対して0.1〜5.0質量部である。有機過酸化物架橋剤は一種単独で又は二種以上を混合して用いることができる。
実施例1〜3にあっては、表1に示されるベースゴム材料と、表1に示される架橋剤と、表1に示される触媒と、表1に示される未膨張マイクロバルーンとを、表1に示される配合量をもって、二本ロールで十分に混練して混合物を得た。
なお、実施例1〜3で用いられたベースゴム材料は、信越化学工業株式会社製の商品名KE−551Uであるミラブル型シリコーンゴムであり、比較例1及び比較例2で用いられた液状シリコーンゴムは信越化学工業株式会社製の商品名KE−1950−30である、表1に「パーオキサイド架橋」、「パーオキサイド」と記載された架橋剤は、信越化学工業株式会社製のC−3であり、表1に「付加架橋」と記載された架橋剤は、信越化学工業株式会社製の商品名C−25Bである。表1に記載された白金触媒は信越化学工業株式会社製の商品名C−25Aである。
表1に記載された未膨張マイクロバルーンは松本油脂製薬株式会社製の商品名マツモトマイクロスフェアーである。
(耐久性試験)
このようにして製造されたスポンジローラ及び図3に示された耐久性試験装置70を用いて、各スポンジローラの耐久性試験を実施して硬度の低下状況を評価した。具体的には、この耐久性試験装置70は、筐体内部の下面に固定され、内部ヒータ72を備えた加熱ローラ71と、この加熱ローラ71の軸方向に沿って、その両側に設けられた保温材73と、加熱ローラ71と対向するように、筐体内部の上面に上下動可能に設けられた試験ローラ装着部74と、試験ローラ装着部74を上下に移動可能な押圧力調整手段75、例えば、押圧調整用マイクロメータとを備えている。なお、加熱ローラ71として、直径20mmの金属(ステンレス鋼、SUS304)製ローラを用いた。
耐久試験について
製品外径φ30、シャフト外径φ14、肉厚 8mm
圧縮率25% → 2mm押込み
*2:均一なセルが形成されなかった。
*3:上段の値は駆動軸側のローラ弾性体の外側表面の測定値であり、下段の値は軸方向で反対側の弾性体の内側表面の測定値である。
*4:この液状シリコーンゴムは、表1に示す付加架橋を含む液状シリコーンゴムと白金触媒を含む液状シリコーンゴムとを表1に示される割合で含む。
2 軸体
3 発泡弾性層
4 シリコーンコート層
6 セル
30 画像形成装置
31 像担持体
32 帯電手段
33 露光手段
34 転写手段
35 定着手段
36 被転写体
37 クリーニング手段
40 現像手段
41 現像剤収納部
42 現像剤
43 現像剤供給手段
44 現像剤担持体
45 現像剤規制部材
50 筐体
52 開口
53 定着ローラ
54 無端ベルト支持ローラ
55 無端ベルト
56 加圧ローラ
70 耐久性試験装置
71 加熱ローラ
72 内部ヒータ
73 保温材
74 試験ローラ装着部
75 押圧力調整手段
Claims (5)
- 軸体とその軸体の外周面に形成された弾性層とを有するスポンジローラであって、
前記弾性層が、平均セル径が150μm以下であり、かつミラブル型シリコーンゴムと、前記ミラブル型シリコーンゴム100質量部に対して3.2〜5.0質量%で含有される樹脂マイクロバルーンと、前記ミラブル型シリコーンゴム100質量部に対して0.1〜8.0質量部で含有される架橋剤(但し、前記架橋剤として付加反応架橋剤が含有されるときには、付加反応触媒をさらに含む)と、のみで構成されたことを特徴とするスポンジローラ。 - 前記弾性層の比重が0.75以下であり、25%圧縮耐久試験における硬度低下が10%以下である前記請求項1に記載のスポンジローラ。
- 請求項1又は請求項2に記載のスポンジローラを備えて成ることを特徴とする画像形成装置。
- ミラブル型シリコーンゴムと、未膨張マイクロバルーンと、架橋剤と、を混合して混合物を調製し、前記混合物を、軸体の外側表面に押出成形し、次いで、加熱硬化して弾性層を得ることを含む前記弾性層を有するスポンジローラの製造方法であって、
前記加熱硬化は、複数回の加熱操作によって行い、
前記加熱硬化において、前記未膨張マイクロバルーンが膨張すると同時に前記ミラブル型シリコーンが硬化してセル壁が形成され、その後に膨張したマイクロバルーンのみが熱収縮された状態となって平均セル径が150μm以下に調整される
ことを特徴とするスポンジローラの製造方法。 - 前記未膨張マイクロバルーンは、前記ミラブル型シリコーンゴム100質量部に対して0.5〜5.0質量部であり、前記架橋剤は、前記ミラブル型シリコーンゴム100質量部に対して0.1〜8.0質量部であることを特徴とする請求項4に記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016175972A JP2017090895A (ja) | 2016-09-08 | 2016-09-08 | スポンジローラ、スポンジローラの製造方法及び画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016175972A JP2017090895A (ja) | 2016-09-08 | 2016-09-08 | スポンジローラ、スポンジローラの製造方法及び画像形成装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015216684 Division | 2015-11-04 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019074693A Division JP2019162875A (ja) | 2019-04-10 | 2019-04-10 | スポンジローラの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017090895A true JP2017090895A (ja) | 2017-05-25 |
Family
ID=58769324
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016175972A Pending JP2017090895A (ja) | 2016-09-08 | 2016-09-08 | スポンジローラ、スポンジローラの製造方法及び画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017090895A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019163806A (ja) * | 2018-03-19 | 2019-09-26 | 信越ポリマー株式会社 | 定着・加圧ローラ、定着装置及び画像形成装置 |
JP2019164244A (ja) * | 2018-03-19 | 2019-09-26 | 信越ポリマー株式会社 | スポンジローラ、画像形成装置 |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0812888A (ja) * | 1994-06-28 | 1996-01-16 | Toshiba Silicone Co Ltd | シリコーンゴムスポンジ組成物 |
JP2000230541A (ja) * | 1998-12-08 | 2000-08-22 | Sumitomo Electric Ind Ltd | ゴム被覆ローラ及びその製造方法 |
JP2001100581A (ja) * | 1999-09-28 | 2001-04-13 | Canon Inc | 加圧用回転体、加熱定着装置及び画像形成装置 |
JP2002148990A (ja) * | 2000-11-09 | 2002-05-22 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 熱定着ロール用シリコーンゴム組成物及び熱定着ロール |
JP2002258653A (ja) * | 2001-03-05 | 2002-09-11 | Canon Inc | 加圧ローラ、加熱装置および画像形成装置 |
US20040121255A1 (en) * | 2002-12-20 | 2004-06-24 | Nexpress Solutions Llc | Roller for use in a fusing station |
JP2014112172A (ja) * | 2012-11-07 | 2014-06-19 | Nok Corp | 定着加圧ロール及び定着装置 |
JP2015090451A (ja) * | 2013-11-06 | 2015-05-11 | Nok株式会社 | 定着加圧ロール及び定着装置 |
-
2016
- 2016-09-08 JP JP2016175972A patent/JP2017090895A/ja active Pending
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0812888A (ja) * | 1994-06-28 | 1996-01-16 | Toshiba Silicone Co Ltd | シリコーンゴムスポンジ組成物 |
JP2000230541A (ja) * | 1998-12-08 | 2000-08-22 | Sumitomo Electric Ind Ltd | ゴム被覆ローラ及びその製造方法 |
JP2001100581A (ja) * | 1999-09-28 | 2001-04-13 | Canon Inc | 加圧用回転体、加熱定着装置及び画像形成装置 |
JP2002148990A (ja) * | 2000-11-09 | 2002-05-22 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 熱定着ロール用シリコーンゴム組成物及び熱定着ロール |
JP2002258653A (ja) * | 2001-03-05 | 2002-09-11 | Canon Inc | 加圧ローラ、加熱装置および画像形成装置 |
US20040121255A1 (en) * | 2002-12-20 | 2004-06-24 | Nexpress Solutions Llc | Roller for use in a fusing station |
JP2014112172A (ja) * | 2012-11-07 | 2014-06-19 | Nok Corp | 定着加圧ロール及び定着装置 |
JP2015090451A (ja) * | 2013-11-06 | 2015-05-11 | Nok株式会社 | 定着加圧ロール及び定着装置 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019163806A (ja) * | 2018-03-19 | 2019-09-26 | 信越ポリマー株式会社 | 定着・加圧ローラ、定着装置及び画像形成装置 |
JP2019164244A (ja) * | 2018-03-19 | 2019-09-26 | 信越ポリマー株式会社 | スポンジローラ、画像形成装置 |
JP7060196B2 (ja) | 2018-03-19 | 2022-04-26 | 信越ポリマー株式会社 | 定着・加圧ローラ、定着装置及び画像形成装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6008353B1 (ja) | スポンジローラ、スポンジローラの製造方法及び画像形成装置 | |
JP4420231B2 (ja) | 定着ロール | |
JP5492397B2 (ja) | 弾性ローラ及び定着装置 | |
JP4849617B2 (ja) | ローラの製造方法及びローラ製造装置 | |
JP5110686B2 (ja) | 弾性ローラ、画像形成装置用定着装置及び画像形成装置 | |
JP7073736B2 (ja) | スポンジローラ及びスポンジローラの製造方法 | |
JP6624516B2 (ja) | スポンジローラ、スポンジローラの製造方法及び画像形成装置 | |
JP2017090895A (ja) | スポンジローラ、スポンジローラの製造方法及び画像形成装置 | |
JP2017116891A (ja) | スポンジローラ、スポンジローラの製造方法及び画像形成装置 | |
JP6551347B2 (ja) | スポンジローラ、スポンジローラの製造方法及び画像形成装置 | |
JP4433172B2 (ja) | 熱定着ローラ | |
JP2019164244A (ja) | スポンジローラ、画像形成装置 | |
JP2019162875A (ja) | スポンジローラの製造方法 | |
JP7060196B2 (ja) | 定着・加圧ローラ、定着装置及び画像形成装置 | |
JP6624517B2 (ja) | スポンジローラ、その製造方法及び画像形成装置 | |
JP4895282B2 (ja) | ローラの製造方法 | |
JP2019128364A (ja) | スポンジローラ、スポンジローラの製造方法及び画像形成装置 | |
JP6554689B2 (ja) | 低硬度微細セルローラ及び当該低硬度微細セルローラを備えた画像形成装置 | |
JP7570187B2 (ja) | スポンジローラ | |
JP7536730B2 (ja) | スポンジローラ | |
JP2019191304A (ja) | スポンジローラ、及び画像形成装置 | |
JP2019191305A (ja) | スポンジローラ及び画像形成装置 | |
WO2021246263A1 (ja) | スポンジローラ | |
JP2024128693A (ja) | スポンジローラ | |
JP6744006B2 (ja) | 未膨張マイクロバルーンの表面シリカ除去方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180207 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20180704 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190116 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190122 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190311 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20190326 |