JP2017090510A - トナー粒子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 懸濁重合法によるトナー粒子の製造方法であって、蒸留工程におけるトナー粒子間の合一を抑制し、かつ、画像特性に優れたトナー粒子を製造するトナー粒子の製造方法を提供することである。【解決手段】重合性単量体および着色剤を含む重合性単量体組成物の粒子を難水溶性無機微粒子を含む水系媒体の中で形成する造粒工程、該重合性単量体組成物の該粒子に含まれる該重合性単量体を重合することによりトナー粒子を得る重合工程、及び、該トナー粒子の分散液から有機揮発物質を除去する蒸留工程、を有するトナー粒子の製造方法であって、該重合工程における該難水溶性無機微粒子のゼータ電位をVa(mV)、該蒸留工程における該難水溶性無機微粒子のゼータ電位をVb(mV)としたときに、下記式1及び式2を満たす。式1 0<Va<Vb式2 2≦Vb−Va≦25【選択図】 なし

Description

本発明は電子写真、静電印刷、磁気記録のような、画像形成方法において静電荷画像を顕像化するためのトナー粒子の製造方法に関する。
近年、トナー粒子の製造方法として、重合性単量体等を使用した懸濁重合法、乳化重合凝集法や、結着樹脂等を溶剤中で造粒する溶解懸濁法等の湿式トナーに関する提案が盛んにおこなわれている。
たとえば懸濁重合法では、重合性単量体、着色剤、離型剤及び重合開始剤、さらに必要に応じて架橋剤、荷電制御剤およびその他の添加剤を均一に溶解または分散させて着色剤含有組成物とする。これを、分散安定剤を含有する水系媒体中に適当な撹拌機を用いて分散させ、重合性単量体を重合させて、所望の粒径を有するトナー粒子の懸濁液を得る。
このようにして製造されたトナー粒子は、非常にシャープな粒度分布であることから、高い現像性を実現できるばかりか、高収率であることから生産性の観点からも優れている。
懸濁重合法によるトナーの製造において、残留有機揮発物質がトナー中に残存すると、トナーを静電画像形成装置で使用する場合、画像定着時の加熱加圧等により残留有機揮発物質がトナー中から揮発して作業環境を悪化させたり、不快な臭気を発生させたりする。湿式トナーの残留有機揮発物質を低減する方法の一つとして、重合後のトナー分散液の蒸留が挙げられる。
蒸留工程ではトナー分散液に飽和水蒸気を供給するため、加熱によりトナー粒子が著しく軟化される。その結果、たとえトナー粒子が分散安定剤で保護された状態であっても、保護が弱い面を介してトナー粒子同士が融合することにより、粗大化および異形粒子が生成する恐れがある。このような粗大化が生じると、収率が大幅に低下する。また、合一によりトナー中における異形粒子の存在割合が大きくなると摩擦帯電性などのトナー特性および画像評価した場合の現像特性に悪影響が現れ、画像濃度の変動、白い筋、カブリの発生が見られるなど製品性状の低下を招くため好ましくない。特に近年、トナーを静電画像形成装置で使用する場合、定着時の省電力化や環境安全性向上のためにトナー粒子の低温定着性が要求されている。そのため、トナー粒子の熱耐性は一層厳しくなっており、製造工程におけるトナー粒子の熱耐性の向上が重要な課題となっている。
蒸留工程におけるトナー粒子の合一による粗大化、異形化を抑制する方法として、蒸留中の超音波照射により蒸留中の合一を抑制する方法が提案されている(特許文献1参照)。
また、低温で蒸留を行うことで合一を抑制する手段として、減圧水蒸気蒸留により有機溶媒を除去する方法が提案されている(特許文献2参照)。
分散安定剤の性状を調整して粒子の合一を抑制する手段として、重合工程中に分散安定剤として用いる難水溶性無機微粒子のゼータ電位値を調整する方法が提案されている。かかる方法は、重合工程中におけるゼータ電位値を調整することによって、難水溶性無機微粒子と、重合性単量体組成物粒子の表面との間に働く静電的相互作用を制御する方法である(特許文献3参照)。
分散安定剤の追加添加によってトナー粒子の合一を抑制する手段として、分散安定剤によって水系分散媒体中に液滴として分散させた重合性単量体組成物に対して、重合前に分散安定剤を追加添加する方法が提案されている(特許文献4参照)。
特開2011−17886号公報 特開2011−8018号公報 特開2012−159751号公報 特許第3972709号
特許文献1で提案されている方法は、特に、蒸留タンクから超音波発生装置へ処理物が送液され、超音波処理された後、再び該蒸留タンク内に戻される循環機構を蒸留容器の外部に設けた場合、超音波照射の効率が高まる。その結果、より効果的に合一が抑制される。しかし、特許文献1で提案されている方法では、超音波照射はトナー粒子の分散に効果的に作用すると同時に、大きな熱を発する。その結果、局所的に粒子の合一を促進することにもつながるため、十分な粗大化抑制効果を得られない場合がある。
特許文献2で提案されている方法では、水蒸気の温度を低温に保つため、十分な溶媒除去効果が得られない。近年、残留有機揮発物質の規制は、世界的に厳しくなっており、合一抑制のための低温蒸留と残留有機揮発物質の規制値以下の低減を両立することは容易ではない。
特許文献3で提案されている方法は、静電的相互作用が最適となることで、難水溶性無機微粒子の分散安定性の向上と、難水溶性無機微粒子の重合性単量体組成物粒子への過剰な付着に起因する微小粒子生成の抑制を両立させることができる。しかし、特許文献3で提案されている方法では、蒸留工程中に温度が上昇すると、トナーの軟化による合一が促進されるため、蒸留工程中に温度が上昇する場合は、より強い分散安定剤の付着力および、粒子間反発力を得る必要がある。
特許文献4で提案されている方法では、トナー粒子一粒子あたりの分散安定剤の付着量が十分でない。また、トナー粒子に一度付着した分散安定剤の剥離が避けられず、剥離後に再び分散安定剤に覆われるまでは、他のトナー粒子と融合しやすい部分が生じるため、トナー粒子の合一を十分抑制することができない。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、造粒工程、重合工程、及び、蒸留工程を有するトナー粒子の製造方法において、蒸留工程におけるトナー粒子間の合一を抑制し、画像特性に優れたトナー粒子を製造する技術を提供することを目的とする。
本発明者らは、蒸留工程におけるトナー粒子間の合一抑制について鋭意検討を行った結果、以下の方法を見出した。
すなわち、重合性単量体および着色剤を含む重合性単量体組成物の粒子を難水溶性無機微粒子を含む水系媒体の中で形成する造粒工程、該重合性単量体組成物の該粒子に含まれる該重合性単量体を重合することによりトナー粒子を得る重合工程、及び、該トナー粒子の分散液から有機揮発物質を除去する蒸留工程、を有するトナー粒子の製造方法であって、該重合工程における該難水溶性無機微粒子のゼータ電位をVa(mV)とし、該蒸留工程における該難水溶性無機微粒子のゼータ電位をVb(mV)としたときに、下記式1及び式2を満たすことを特徴とする。
式1 0<Va<Vb
式2 2≦Vb−Va≦25
以上説明したように、本発明によれば、蒸留工程におけるトナー粒子の合一を効果的に抑制することができるため、トナー粒子の粗大化が抑制され、トナー粒子収率が向上する。さらに、異形粒子の混入を抑制することができるため、画像特性に優れたトナー粒子の製造方法を提供することが可能となる。
本発明の製造方法の蒸留工程で使用されるシステムの断面図の一例である。 本発明の製造方法により製造されるトナー粒子を使用可能な電子写真装置の現像部の拡大図の一例である。 本発明の製造方法により製造されるトナー粒子を使用可能な電子写真装置の断面図の一例である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明は重合性単量体等を使用した懸濁重合法、乳化重合凝集法などの湿式法によるトナー粒子の製造方法に好適に用いることができる。以下に、その一例として、本発明を懸濁重合法によるトナーの製造方法に用いた場合について説明する。
懸濁重合法とは、下記の各工程によりトナー粒子を得る製造方法である。
・重合性単量体及び着色剤を含有する重合性単量体組成物を水系媒体に加え、水系媒体中で重合性単量体組成物を造粒し重合性単量体組成物の粒子を形成する工程
・重合性単量体組成物の粒子に含まれる重合性単量体を重合する工程
以下、懸濁重合法によるトナー粒子の製造法に本発明を用いた場合について工程毎に説明する。
(着色剤含有組成物調製工程)
重合性単量体および着色剤を含む着色剤含有組成物を調製する。着色剤は予め媒体撹拌ミルなどで重合性単量体中に分散させた後に他の組成物と混合してもよいし、その他の組成物と同時、または、その他の組成物を混合した後に分散させてもよい。
(造粒工程)
後述する分散安定剤を含む水系媒体に重合性単量体組成物を投入し、分散させ、水系媒体中に着色剤含有組成物の液滴を造粒することによって着色剤含有組成物分散液を得る。
造粒工程は例えば高剪断力を有する撹拌機を設置した縦型撹拌槽で行うことができる。高剪断力を有する撹拌機としては特に限定するものではないが、ULTRA‐TURRAX(IKA社製)、T.K.ホモミクサー(プライミクス工業(株)(旧特殊機化工業(株))製)、T.K.フィルミックス(プライミクス工業(株)製)、クレアミックス(エム・テクニック(株)製)、キャビミックス(太平洋機工(株)製)などの市販のものを用いることができる。また、撹拌機を縦型撹拌槽内で、撹拌槽下部から一部プロセス液を抜き出し再度撹拌槽へ戻す循環機構を有し、循環機構内にインライン式の高剪断力を有する分散機を用いることもできる。インライン式の分散機としてはコロイドミル(IKA社製)、キャビトロン(太平洋機工(株)製)、W・モーション(エム・テクニック(株)製)などの市販の分散機を用いることができる。
(水系分散媒体の調整)
分散安定剤としては、例えば、以下のものを挙げることができるが、これらに限定されない。
炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭酸塩;リン酸アルミニウム、リン酸マグネシウム、リン酸カルシウム、リン酸バリウム、リン酸亜鉛等のリン酸金属塩;硫酸バリウム、硫酸カルシウム等の硫酸塩;水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化第二鉄の金属水酸化物。
これらは、単独、あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。これらは、水系媒体中に難水溶性無機微粒子として存在することにより分散安定剤としての機能を発揮する。
本発明に用いられる難水溶性無機微粒子は、中心径がおおよそ数十nm程度で、水系媒体中において正帯電性から負帯電性の領域にわたり帯電性の分布を有している。このうち、正帯電性を有する難水溶性無機微粒子は、水系媒体中で均一に分散した液滴として存在している重合性単量体組成物粒子の表面に静電的相互作用によって吸着し、液滴の合一を物理的・静電的に抑制しているものと考えられる。
(重合工程)
上述のようにして得られた重合性単量体組成物分散液を重合工程に導入することにより、トナー粒子分散液を得る。本発明における重合工程には、温度調節可能な一般的な撹拌槽を用いることができる。
重合温度は40℃以上、一般的には50〜90℃で行われる。重合温度は終始一定でもよいが、所望の分子量分布を得る目的で重合工程後半に昇温してもよい。撹拌に用いられる撹拌羽根はトナー用原料分散液を滞留させることなく浮遊させ、かつ槽内の温度を均一に保てるようなものならばどのようなものを用いても良い。撹拌羽根又は撹拌手段としては、以下のようなものが挙げられる。
パドル翼、傾斜パドル翼、三枚後退翼、プロペラ翼、ディスクタービン翼、ヘリカルリボン翼及びアンカー翼のごとき一般的な撹拌羽根、並びに、「フルゾーン」((株)神鋼環境ソリューション製)、「ツインスター」((株)神鋼環境ソリューション製)、「マックスブレンド」(住友重機械工業(株)製)、「スーパーミックス」(佐竹化学機械工業(株)製)及び「Hi−Fミキサー」(綜研化学(株)製)。
(蒸留工程)
未反応の重合性単量体や副生成物等の揮発性不純物を除去するために、重合終了後に一部水系媒体を蒸留工程で留去する。蒸留工程は常圧もしくは減圧下で行うことができる。
蒸留工程では、熱でトナー粒子が軟化し、粒子同士の合一が進行しやすくなる。特に、難水溶性無機微粒子がトナー粒子の表面に十分な付着力を持って吸着することができない場合、トナー粒子の表面保護が弱まり、蒸留工程中に熱で軟化したトナー粒子同士の合一が促進される。その結果、粗大粒子や、真球状でないトナー粒子の割合が多くなってしまうという課題があった。
一般的に、トナー粒子の真球性を評価する指標としては、平均円形度が有名である。しかし前記課題のように、重合工程中の液滴同士の合一による真球性の悪化度を評価する場合には、トナー粒子の「アスペクト比」の値がより好適に用いられる。アスペクト比は、粒子の針状度を評価する指標であり、重合工程中に合一粒子が増加し、針状粒子の割合が増加した場合には、アスペクト比の値が顕著に低下するという特徴を有する。アスペクト比の値は、例えばフロー式粒子像分析装置「FPIA−3000」(シスメックス(株)製)により測定することができる。フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000」(シスメックス(株)製)の測定原理は、流れている粒子を静止画像として撮像し、画像解析を行うというものである。
試料チャンバーへ加えられた試料は、試料吸引シリンジによって、フラットシースフローセルに送り込まれる。フラットシースフローに送り込まれた試料は、シース液に挟まれて扁平な流れを形成する。フラットシースフローセル内を通過する試料に対しては、1/60秒間隔でストロボ光が照射されており、流れている粒子を静止画像として撮影することが可能である。また、扁平な流れであるため、焦点の合った状態で撮像される。粒子像はCCDカメラで撮像され、撮像された画像は512×512の画像処理解像度(一画素あたり0.37×0.37μm)で画像処理され、各粒子像の輪郭抽出を行い、粒子像の最大長Dmaxや最大長垂直長Dv−max等が計測される。
粒子像の最大長Dmaxとは、粒子画像の輪郭上の二点における最大の長さとして計測される値である。
最大長垂直長Dv−maxとは、最大長Dmaxに平行な二本の直線で粒子像輪郭を挟んだとき(これら二本の直線はそれぞれ粒子像輪郭に接する。)、二本の直線間を垂直に結ぶ最短の長さとして計測される値である。
次に、最大長Dmaxと最大長垂直長Dv−maxを用いてアスペクト比Rを求める。アスペクト比とは、最大長垂直長Dv−maxを最大長Dmaxで割った値として定義され、次式で算出される。
アスペクト比R=Dv−max/Dmax
粒子同士の合一が少なく、粒子像がより円形の時にアスペクト比Rは1に近づき、粒子同士の合一が多く、粒子像の針状度が高くなればなるほどアスペクト比Rは小さい値になる。トナー粒子のアスペクト比Rが小さい場合、トナー粒子の真球性が低下するため、現像性や転写性に弊害を生じる場合がある。
トナー粒子同士の合一に伴うアスペクト比低下の原因として、トナー粒子の表面保護に使用する難水溶性無機微粒子のゼータ電位の絶対値が小さいことが挙げられる。
ゼータ電位とは、溶液中の微小粒子の周囲に形成されるイオン固定層とイオン拡散層とからなる電気二重層中の、液体流動が起こり始める「滑り面」(イオン固定層とイオン拡散層との界面)の電位として定義される。
無機微粒子の表面特性により、このゼータ電位は正(正帯電性)や負(負帯電性)の値を示す。ゼータ電位の絶対値が大きいほど前記溶液中における無機微粒子の表面の電荷が大きいことを示す。
水系媒体中において、難水溶性無機微粒子の表面は一般的に正帯電性を帯びているが、この正帯電性の大きさが、負帯電性を有するトナー粒子の表面への吸着力と相関のあることが知られている。よって、難水溶性無機微粒子のゼータ電位値を規定することにより、トナー粒子の合一を好適に制御することができる。
該難水溶性無機微粒子のゼータ電位をVa(mV)、蒸留工程における該難水溶性無機微粒子のゼータ電位をVb(mV)としたとき、式1及び式2を満たすとき、トナー粒子同士の合一を十分に抑制でき、かつトナー品質を維持することができる。
式1 0<Va<Vb
式2 2≦Vb−Va≦25
前記Va,Vbがそれぞれ正の値をとり、VbがVaよりも大きな値であり、その差が2以上、25以下の時、難水溶性無機微粒子の正帯電性が適切な値となるため、水系媒体中で均一に分散したトナー粒子の表面に適度な付着力で吸着できると考えられる。その結果、トナー粒子同士の合一が好適に制御され、粗大化が抑制され、トナー収率が向上する。さらに、異形粒子の混入を抑制することができるため、画像特性に優れたトナー粒子が得られる。
前記Va,Vbが負の値をとる場合、またはVbからVaを差し引いた値が2未満となる場合、難水溶性無機微粒子と、負帯電性を有するトナー粒子の表面との間に働く静電的相互作用が小さくなりすぎるため、難水溶性無機微粒子の付着性が不十分となる。その結果、トナー粒子の表面保護が弱まり,蒸留工程において軟化したトナー粒子同士が合一し、粗大粒子が生成するため好ましくない。また、VbからVaを差し引いた値が25を超える値をとる場合、難水溶性無機微粒子とトナー粒子の表面との付着力が非常に強くなる。加えて、難水溶性無機微粒子同士の反発力も過剰になるため、本来なら蒸留中に合一を起こして減少する微小粒子(6.332μm未満の粒子の存在比率)が安定化され、蒸留後も多数残存してしまう。トナー粒子中に占める微小粒子の割合が高いと、現像スジ等の画像弊害を引き起こす原因となるため好ましくない。
ゼータ電位を前記範囲に調節するためには、例えば難水溶性無機微粒子製造時の各原料の添加量や添加速度を調節することで達成可能である。また、調製後の難水溶性無機微粒子のゼータ電位を調整するには、電位決定イオンの添加など、種々の手段によって達成可能である。例えば、アパタイトの場合、カルシウムイオン、リン酸イオンが電位決定イオンとして働き、カルシウムイオンを添加した場合、アパタイトは正に帯電し、リン酸イオンを添加した場合は負に帯電する。
前記分散安定剤としての難水溶性無機微粒子には、陽イオンと、陰イオンからなる塩を用いることが分散安定性の面から好ましい。陽イオンは、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオンからなる群より選ばれる少なくとも一種の陽イオン、陰イオンは、炭酸イオン、水酸化物イオン、リン酸イオンからなる群より選ばれる少なくとも一種の陰イオンが好ましい。それらの中でも特にリン酸カルシウム塩類を用いることが好ましい。リン酸カルシウム塩類の具体例としては、以下のものが好適に用いられる。
ヒドロキシアパタイト、フルオロアパタイト、カルシウム欠損型アパタイト、炭酸アパタイト、リン酸三カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸二水素カルシウム、二リン酸カルシウム、リン酸四カルシウム、リン酸八カルシウム及びそれら複数の混合物。
また、これらのリン酸カルシウム塩類の正帯電性や酸への可溶度などを考慮すると、本発明に用いられるリン酸カルシウム塩類にはヒドロキシアパタイトを含有することがさらに好ましい。ヒドロキシアパタイトを含有することによって難水溶性無機微粒子の正帯電性がさらに良好となり、難水溶性無機微粒子とトナー粒子との吸着性をより高めることが可能となる。そのため、トナー粒子の合一をより抑制することが可能となる。よって、より一層粒度分布のシャープなトナー粒子を得ることが可能となり、現像性、定着性に優れたトナーが得られる。さらに、これらの難水溶性無機微粒子は市販のものをそのまま用いてもよいが、難水溶性無機微粒子の粒径制御を考慮すると分散媒中にて難水溶性無機微粒子を生成させることがよい。例えば、ヒドロキシアパタイトの場合、高撹拌下においてリン酸ナトリウム水溶液と塩化カルシウム溶液とを混合することにより得ることがよい。
前述したように、ゼータ電位は電荷決定イオンの添加など、種々の手段によって調整されるが、水系媒体のpHを調整することにより調整することが好ましい。
以下の場合、分散媒体のpHと難水溶性無機微粒子のゼータ電位とは正比例の関係となる。
難水溶性無機微粒子が塩化カルシウム水溶液とリン酸ナトリウム水溶液を混合することによって調製され、該難水溶性無機微粒子のリン酸イオンに対するカルシウムイオンの化学当量が1.65以上である場合。
このような場合に、特に、重合工程におけるスラリーのpHをa、蒸留工程におけるスラリーのpHをbとしたとき、下記式3を満たすことが好ましい。
式3 1≦b−a≦9
bからaを差し引いた値が1以上、9以下の時、難水溶性無機微粒子の正帯電性が良好となり、トナー粒子同士の合一が効果的に抑制される。
電荷決定イオンの水溶液の添加によりゼータ電位を調整した場合、混合直後の不均一さにより各分散剤ごとに吸着するイオン量にばらつきが生じ、ゼータ電位の標準偏差が大きくなる場合がある。このような場合、分散剤のトナー粒子への吸着が不均一になる。
pH調整は、塩基性成分を含むスチームを蒸留容器中に投入することにより行うことが好ましい。この方法によれば、塩基性水溶液を投入する方法等と比較して、pHの局所的な変化を抑制することができる。そのため、pHの過度な変化に伴うトナー母体の表面の組成変化を起こすことがなく、表面の帯電安定性の低下によるカブリ等の画像弊害を防ぐことができる。また、水溶液添加によるpH調整はスラリー温度の低下を招くため、高温での残留溶媒除去の点からも好ましくない。塩基成分を含有した水蒸気は、水蒸気の原料である水自体に塩基成分を添加した塩基性水溶液から水蒸気を作成してもよい。または、水蒸気の供給配管中に塩基成分を溶解した水溶液を適宜滴下したものを使用することもできる。
(洗浄工程、固液分離工程及び乾燥工程)
重合体粒子の表面に付着した分散安定剤を除去する目的で、重合体粒子分散液を酸またはアルカリで処理をすることもできる。この後、一般的な固液分離法により重合体粒子は液相と分離されるが、酸またはアルカリおよびそれに溶解した分散安定剤成分を完全に取り除くため、水を再度添加して重合体粒子を洗浄する。この洗浄工程を何度か繰り返し、十分な洗浄が行われた後に、再び固液分離してトナー粒子を得る。得られたトナー粒子は必要であれば公知の乾燥手段により乾燥される。
(分級工程)
こうして得られたトナー粒子は従来の粉砕法トナーと比較して十分シャープな粒度を有するものであるが、さらにシャープな粒度を要求される場合には風力分級機などで分級を行うことにより、所望の粒度分布から外れる粒子を分別して取り除くこともできる。
<塩基性成分>
本発明のトナーに好適に用いられる塩基性成分としては、特に限定されるわけではないが、アミン化合物が用いられる。アミン化合物としては、以下のものが挙げられる。
モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N,N−ジメチル−エタノールアミン、N−メチル−エタノールアミン、等のアルカノールアミン、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジn−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、2‐ヒドロキシメチル‐2‐プロピルアミン等の脂肪族アミン;アニリン、メチルアニリン、エチルアニリン、pドデシルアニリン、メチルベンジルアミン、アルキルジフェニルアミン、アルキルナフチルアミン、ヘキシルアニリン、オクチルアニリン、デシルアニリン等の芳香族アミン;モルホリン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ピペリジン、ピペコリン、ピロリジン、ヘキサメチレンジアミン、モルホリン等の環式アミン。
<重合性単量体>
本発明のトナーに好適に用いられる重合性単量体としては、ラジカル重合が可能なビニル系重合性単量体が用いられる。該ビニル系重合性単量体としては、単官能性のものまたは多官能性のものを使用することができる。
単官能性重合性単量体としては以下のものが挙げられる。
スチレン;α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、ο−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレンなどのスチレン誘導体類;メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、iso−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、ジメチルフォスフェートエチルアクリレート、ジエチルフォスフェートエチルアクリレート、ジブチルフォスフェートエチルアクリレート、2−ベンゾイルオキシエチルアクリレートなどのアクリル系モノマー類;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、iso−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、n−ノニルメタクリレート、ジエチルフォスフェートエチルメタクリレート、ジブチルフォスフェートエチルメタクリレートなどのメタクリル系重合性単量体類;メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル、ギ酸ビニルなどのビニルエステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロピルケトンなどのビニルケトン類。
多官能性重合性単量体としては、以下のものが挙げられる。
ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、2,2’−ビス(4−(アクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、2,2’−ビス(4−(メタクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタリン、ジビニルエーテル。
本発明においては、上記した単官能性重合性単量体を単独、あるいは2種以上組み合わせて、または上記した単官能性重合性単量体と多官能性重合性単量体を組み合わせて使用する。上述の単量体の中でもスチレンまたはスチレン誘導体を単独もしくは混合して、またはそれらとほかの単量体と混合して使用することがトナーの現像特性及び耐久性などの点から好ましい。
<着色剤>
本発明に好ましく使用される着色剤として、以下の有機顔料または染料、無機顔料が挙げられる。
シアン系着色剤としての有機顔料又は有機染料としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アントラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物が利用できる。具体的には、以下のものが挙げられる。
C.I.ピグメントブルー1、C.I.ピグメントブルー7、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:1、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントブルー62、C.I.ピグメントブルー66。
マゼンタ系着色剤としての有機顔料又は有機染料としては、以下のものが挙げられる。縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物。具体的には、以下のものが挙げられる。
C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントレッド23、C.I.ピグメントレッド48:2、C.I.ピグメントレッド48:3、C.I.ピグメントレッド48:4、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド81:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド146、C.I.ピグメントレッド150、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド169、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド184、C.I.ピグメントレッド185、C.I.ピグメントレッド202、C.I.ピグメントレッド206、C.I.ピグメントレッド220、C.I.ピグメントレッド221、C.I.ピグメントレッド254。
イエロー系着色剤としての有機顔料又は有機染料としては、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、アリルアミド化合物に代表される化合物が用いられる。具体的には、以下のものが挙げられる。
C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー62、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー95、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー109、C.I.ピグメントイエロー110、C.I.ピグメントイエロー111、C.I.ピグメントイエロー120、C.I.ピグメントイエロー127、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー129、C.I.ピグメントイエロー147、C.I.ピグメントイエロー151、C.I.ピグメントイエロー154、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー168、C.I.ピグメントイエロー174、C.I.ピグメントイエロー175、C.I.ピグメントイエロー176、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー181、C.I.ピグメントイエロー191、C.I.ピグメントイエロー194。
黒色着色剤としては、カーボンブラック、及び、上記イエロー系/マゼンタ系/シアン系着色剤を用い黒色に調色されたものが利用される。
これらの着色剤は、単独又は混合し更には固溶体の状態で用いることができる。本発明のトナーに用いられる着色剤は、色相角、彩度、明度、耐光性、OHP透明性、トナー中の分散性の点から選択される。
該着色剤は、好ましくは結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上、20質量部以下添加して用いられる。
着色剤を選択する上で、着色剤の持つ重合阻害性や水相移行性に注意を払う必要がある。特に染料やカーボンブラックは重合阻害性を有しているものが多いので使用の際に注意を要する。好ましくはこれらに表面改質、例えば重合阻害のない物質による疎水化処理を施しておいたほうが良い。染料を表面処理する方法としては、予めこれら染料の存在下に重合性単量体を重合させる方法が挙げられ、得られた着色重合体を重合性単量体組成物等トナー用原料に添加する。さらにカーボンブラックについては上記染料と同様の処理の他、カーボンブラックの表面官能基と反応する物質、例えばポリオルガノシロキサンでグラフト処理を行ってもよい。
<離型剤>
本発明で用いられる離型剤としては室温で固体状態のワックスがトナーの耐ブロッキング性、多数枚耐久性、低温定着性、耐オフセット性の点でよい。ワックスとしては以下のものが挙げられる。
パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックスなどのポリメチレンワックス、アミドワックス、高級脂肪酸、長鎖アルコール、エステルワックス及びこれらのグラフト化合物、及びこれらのブロック化合物。
これらは低分子量成分が除去されており、示差走査熱量計によって得られる吸熱曲線の最大吸熱ピークがシャープなものが好ましい。OHPに定着した画像の透光性を向上させるためには特に直鎖状エステルワックスが好適に用いられる。直鎖状エステルワックスは重合性単量体100質量部に対して1〜40質量部、より好ましくは4〜30質量部含有されるのがよい。
本発明においては、トナー粒子の可塑性を増し、低温領域での定着性をよくするために、融点が80℃より小さい第2の離型剤を併用することができる。第2の離型剤としては炭素数15〜100個の直鎖状のアルキルアルコール、直鎖状脂肪酸、直鎖状酸アミド、直鎖状エステルあるいはモンタン系誘導体のワックスが好ましく用いられる。これらのワックスから液状脂肪酸などの不純物を予め除去してあるものはより好ましい。
<荷電制御剤>
本発明により製造されるトナーは荷電制御剤を含有してもよい。荷電制御剤としては公知のものが利用できる。例えばトナーを負荷電性に制御するものとしては、以下のものが挙げられる。
有機金属化合物、キレート化合物が有効であり、モノアゾ系染料金属化合物、アセチルアセトン金属化合物、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩、無水物、エステル類、ビスフェノール等のフェノール誘導体類。
さらに、以下のものが挙げられる。
尿素誘導体、含金属サリチル酸系化合物、4級アンモニウム塩、カリックスアレーン、ケイ素化合物、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル−スルホン酸共重合体、非金属カルボン酸系化合物。
トナーを正荷電性に制御するものとしては、以下のものが挙げられる。
ニグロシン及び脂肪酸金属塩による変性物;トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートなどの4級アンモニウム塩;ホスホニウム塩などのオニウム塩及びこれらのレーキ顔料、トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、リンタングステン酸、リンモリブデン酸、リンタングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン化物、またはフェロシアン化物)、高級脂肪酸の金属塩。これらを単独でまたは2種類以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも4級アンモニウム塩などの荷電制御剤が特に好ましく用いられる。
これらの荷電制御剤は重合性単量体100質量部に対して0.01〜20質量部、より好ましくは0.5〜10質量部使用するのがよい。
<重合開始剤>
本発明に用いることができる重合開始剤としては、アゾ系重合開始剤がある。アゾ系重合開始剤としては以下のものが挙げられる。
2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスメチルブチロニトリル。
また、有機過酸化物系開始剤を用いることもできる。有機過酸化物系開始剤としては以下のものが挙げられる。
ベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、tert−ブチル−パーオキシピバレート。
また、酸化性物質と還元性物質を組み合わせたレドックス系開始剤を用いることもできる。酸化性物質としては以下のものが挙げられる。
過酸化水素、過硫酸塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩など)の無機過酸化物、4価のセリウム塩などの酸化性金属塩。
還元性物質としては以下のものが挙げられる。
還元性金属塩(2価の鉄塩、1価の銅塩、3価のクロム塩)、アンモニア、低級アミン(メチルアミン、エチルアミンなどの炭素数1〜6のアミン)、ヒドロキシルアミン等のアミノ化合物、チオ硫酸ナトリウム、ナトリウムハイドロサルファイト、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレートなどの還元性硫黄化合物、低級アルコール(炭素数1〜6)、アスコルビン酸又はその塩、および低級アルデヒド(炭素数1〜6)。
開始剤は10時間半減期温度を参考に選択され単独又は混合して利用される。該重合開始剤の添加量は目的とする重合度により変化するが、一般的には重合性単量体100質量部に対し0.5〜20質量部が添加される。
<架橋剤>
本発明には各種架橋剤を用いることもできる。架橋剤としては、以下のものが挙げられる。
ジビニルベンゼン、4,4’−ジビニルビフェニル、ヘキサンジオールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、グリシジルアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、グリシジルメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート。
<結着樹脂>
本発明の懸濁重合法で用いられる結着樹脂としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、例えば以下のものが挙げられる。
スチレン、クロロスチレン等のスチレン類;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類、などの単独重合体、又は共重合体。
前記スチレン又はその置換体の重合体としては、例えば、ポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエン、等が挙げられる。前記スチレン系共重合体としては、例えば、以下のものが挙げられる。
スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体。
特に代表的な結着樹脂としては、例えば以下のものが挙げられる。
ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<外添剤>
本発明の製造方法では、トナーへの各種特性付与を目的として外添剤を使用することができる。外添剤はトナーに添加した時の耐久性の点から、トナー粒子の体積平均粒径の1/10以下の粒径であることが好ましい。外添剤としては、以下のものが挙げられる。
酸化アルミニウム粒子、酸化チタン粒子、チタン酸ストロンチウム粒子、酸化セリウム粒子、酸化マグネシウム粒子、酸化クロム粒子、酸化錫粒子、酸化亜鉛粒子などの金属酸化物粒子;窒化ケイ素粒子などの窒化物粒子;炭化ケイ素粒子などの炭化物粒子;硫酸カルシウム粒子、硫酸バリウム粒子、炭酸カルシウム粒子などの無機金属塩粒子;ステアリン酸亜鉛粒子、ステアリン酸カルシウム粒子などの脂肪酸金属塩粒子;カーボンブラック粒子、シリカ粒子。
これら外添剤はトナー粒子100質量部に対し0.01〜10質量部が用いられ、好ましくは0.05〜5質量部が用いられる。外添剤は単独で用いても、また複数併用しても良いがそれぞれ疎水化処理を行ったものがより好ましい。
<磁性材料>
本発明の製造方法は、磁性材料を含有する磁性トナーの製造方法にも適用でき、トナーに含有される磁性材料は着色剤の役割を兼ねることもできる。本発明において、磁性トナー中に含まれる磁性材料としては以下のものが挙げられる。
マグネタイト、ヘマタイト、フェライトなどの酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケルのような金属あるいはこれらの金属とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属の合金およびその混合物。
これらの磁性体は体積平均粒径(Dv)が0.5μm以下、好ましくは0.1〜0.5μm程度のものがよい。
磁性体の体積平均粒径(Dv)は、透過型電子顕微鏡(TEM)を用い、1万倍ないしは4万倍の拡大倍率の写真で視野中の100個の磁性体の投影面積に等しい円の相当径を求め、それをもとに体積平均粒径の算出を行う。
上記磁性体のトナー中への含有量は、重合性単量体100質量部に対して20〜200質量部、特に好ましくは重合性単量体100質量部に対して40〜150質量部がよい。
また、上記磁性体の800kA/m印加時の磁気特性が、飽和磁化(σs)50〜200Am/kg、残留磁化(σr)2〜20Am/kgのものが好ましい。磁性体の磁気特性は、振動型磁力計VSM P−1−10(東英工業(株)製)を用いて、25℃の室温にて外部磁場79.6kA/mで測定する。
<疎水化剤>
また、トナー粒子中でのこれらの磁性体の分散性を向上させるために、磁性体の表面を疎水化処理することも好ましい。疎水化処理にはシランカップリング剤やチタンカップリング剤などのカップリング剤類が用いられる。中でもシランカップリング剤が好ましく用いられる。シランカップリング剤としては以下のものが挙げられる。
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン。
本発明により製造されるトナーは、前述したように、一成分及び二成分系現像剤のいずれとしても使用できる。
一成分系現像剤として磁性体をトナー中に含有させた磁性トナーの場合には、現像スリーブ中に内蔵されたマグネットを利用して磁性トナーを搬送したり帯電したりする方法が用いられる。また、磁性体を含有しない非磁性トナーを用いる場合には、ブレード及びファーブラシを用い現像スリーブにて強制的に摩擦帯電しスリーブ上にトナーを付着させることで搬送させる方法がある。
本発明の製造方法により得られるトナーを、二成分系現像剤として用いる場合には、トナーと共にキャリアを用い現像剤として使用する。本発明に使用されるキャリアとしては特に限定されるものではないが、主として鉄、銅、亜鉛、ニッケル、コバルト、マンガンおよびクロム原子からなる単独または複合フェライト状態で構成される。
飽和磁化、電気抵抗を広範囲にコントロールできる点からキャリア形状も重要であり、たとえば球状、扁平、不定形を選択し、更にキャリアの表面状態の微細構造たとえば表面凹凸性をもコントロールすることが好ましい。一般的には上記金属の化合物を焼成、造粒することにより、あらかじめキャリアコア粒子を生成した後、樹脂をコーティングする方法が用いられている。キャリアのトナーへの負荷を軽減するために、以下の方法も利用することが可能である。
金属化合物と樹脂を混練後、粉砕、分級して低密度分散キャリアを得る方法、
直接金属化合物と重合性単量体との混練物を水系媒体中にて懸濁重合させて真球状に分散した重合キャリアを得る方法。
キャリアの粒径の測定は、シンパテック(SYNPATEC)社製で乾式分散機(ロドス<RODOS>)を備えたレーザー回折式粒度分布測定装置(へロス<HELOS>)を用いてキャリアの体積基準のメディアン径として測定する。
これらキャリアの体積基準のメディアン径は10〜100μm、より好ましくは20〜50μmであることが好ましい。
二成分系現像剤を調製する場合のキャリアと本発明におけるトナーとの混合比率は現像剤中のトナー濃度として2質量%〜15質量%、好ましくは4質量%〜13質量%にすると通常良好な結果が得られる。トナー濃度が2質量%未満では画像濃度が低く実用不可となり、15質量%を超えるとカブリや機内飛散が増加しやすく、画像の劣化および現像剤の消費量増加が起こりやすい。
次に本発明のトナーを評価する画像形成装置について図2及び図3を用いて説明する。
該画像形成装置の構成を図3に示す。図3は本発明の製造方法により製造されるトナー粒子を使用可能な画像形成装置の一例としてタンデム型のカラーLBP(カラーレーザープリンタ)の断面図を示す。又、図2は、当該装置の現像部の拡大図である。
図3において、101(101a〜101d)は図示矢印方向(反時計方向)に所定のプロセススピードで回転する潜像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと称する)である。感光ドラム101a,101b,101c,101dは順にカラー画像のイエロー(Y)成分、マゼンタ(M)成分、シアン(C)成分、ブラック(Bk)成分のそれぞれを分担するものである。これらの感光ドラム101a〜101dは、不図示のドラムモータ(直流サーボモータ)によって回転駆動されるが、各感光ドラム101a〜101dにそれぞれ独立した駆動源を設けても良い。なお、ドラムモータの回転駆動は不図示のDSP(デジタルシグナルプロセッサ)によって制御され、その他の制御は不図示のCPUによって行われる。
また、静電吸着搬送ベルト109aは、駆動ローラ109bと固定ローラ109c、109e及びテンションローラ109dに張架されており、駆動ローラ109bによって図示矢印方向に回転駆動され、記録媒体Sを吸着して搬送する。
以下、4色のうち、イエロー(Y)を例として説明する。
感光ドラム101aはその回転過程で1次帯電手段102aにより所定の極性及び電位に一様に1次帯電処理される。そして、感光ドラム101aに対してレーザービーム露光手段(以下、スキャナーと称する)103aにより光像露光がなされ、該感光ドラム101a上に画像情報の静電潜像が形成される。
次に、現像部104aによってトナー像が感光ドラム101a上に形成され、静電潜像が可視化される。同様な工程が他の3色(マゼンタ(B)、シアン(C)及びブラック(Bk))についてもそれぞれ実施される。
而して、4色のトナー像は、所定のタイミングで給紙ローラ108bにより搬送されてきた記録媒体Sを停止、再搬送するレジストローラ108cにより同期される。そして、感光ドラム101a〜101dと静電吸着搬送ベルト109aとのニップ部において記録媒体Sにトナー像が順次転写される。また、これと同時に記録媒体Sへのトナー像転写後の感光ドラム101a〜101dはクリーニング手段106a、106b、106c、106dによって転写残トナー等の残存付着物が除去され、繰り返し作像に供される。
4つの感光ドラム101a〜101dからトナー像が転写された記録媒体Sは、駆動ローラ109b部において静電吸着搬送ベルト109a面から分離されて定着器110に送り込まれる。そして、定着器110においてトナー像が定着された後、排出ローラ110cによって排出トレー113に排出される。
次に現像部の拡大図(図2)を用いて、本発明として適用される非磁性一成分接触現像方式での画像形成方法の具体例を説明する。図2において、現像ユニット13は、一成分現像剤としての非磁性トナー17を収容した現像剤容器23と、現像剤容器23内の長手方向に延在する開口部に位置し潜像担持体(感光ドラム)10と、対向設置されたトナー担持体14とを備える。そして、潜像担持体10上の静電潜像を現像して可視化するようになっている。潜像担持体接触帯電部材11は潜像担持体10に当接している。潜像担持体接触帯電部材11のバイアスは電源12により印加されている。
トナー担持体14は、上記開口部にて図に示す右略半周面を現像剤容器23内に突入し、左略半周面を現像剤容器23外に露出して横設されている。この現像剤容器23外へ露出した面は、図2のように現像ユニット13の図中左方に位置する潜像担持体10に当接している。
トナー担持体14は矢印B方向に回転駆動され、潜像担持体10の周速は50〜170mm/秒、トナー担持体14の周速は潜像担持体10の周速に対して1〜2倍の周速で回転させている。
トナー担持体14の上方位置には、SUS等の金属板や、ウレタン、シリコーン等のゴム材料、バネ弾性を有するSUS又はリン青銅の金属薄板を基体とし、トナー担持体14への当接面側にゴム材料を接着したもの等からなる規制部材16がある。これは、規制部材支持板金24に支持され、自由端側の先端近傍をトナー担持体14の外周面に面接触にて当接するように設けられている。そして、その当接方向としては、当接部に対して先端側がトナー担持体14の回転方向上流側に位置するいわゆるカウンター方向になっている。規制部材16の一例としては、厚さ1.0mmの板状のウレタンゴムを規制部材支持板金24に接着した構成で、トナー担持体14に対する当接圧(線圧)を、適宜設定したものである。当接圧は、との接点におけるトナー担持体の接線に対する規制部材の当接角を40度以下になるよう設定するとトナーの層規制の点で更に好ましい。
トナー供給ローラ15は、規制部材16のトナー担持体14の表面との当接部に対しトナー担持体14の回転方向上流側に当接され、かつ回転可能に支持されている。このトナー供給ローラ15のトナー担持体14に対する当接幅としては、1〜8mmが有効で、またトナー担持体14に対してその当接部において相対速度を持たせることが好ましい。当接面26は、トナー担持体14とトナー供給ローラ15との当接面である。
帯電ローラ29はローラ形状の帯電部材である。帯電ローラ29は本発明の画像形成方法に必須のものではないが、設置されているとより好ましい。帯電ローラ29はNBR(アクリロニトリルブタジエンゴム)、シリコーンゴム等の弾性体であり、抑圧部材30に取り付けられている。そしてこの抑圧部材30による帯電ローラ29のトナー担持体14への当接荷重は0.49〜4.9Nに設定する。帯電ローラ29の当接により、トナー担持体14上のトナー層は細密充填され均一コートされる。規制部材16と帯電ローラ29の長手位置関係は、帯電ローラ29がトナー担持体14上の規制部材16当接全域を確実に覆うことができるように配置されるのが好ましい。
また、帯電ローラ29の駆動については、トナー担持体14との間は従動又は同周速が必須であり、帯電ローラ29とトナー担持体14間に周速差が生じるとトナーコートが不均一になり、画像上に濃淡ムラが発生するため好ましくない。
帯電ローラ29のバイアスは、電源27によってトナー担持体14と潜像担持体10の両者間に直流で(図2の27)印加されており、トナー担持体14上の非磁性トナー17は帯電ローラ29より、放電によって電荷付与を受ける。
帯電ローラ29のバイアスは、非磁性トナーと同極性の放電開始電圧以上のバイアスであり、トナー担持体14に対して1000〜2000Vの電位差が生じるように設定される。
帯電ローラ29による帯電付与を受けた後、トナー担持体14上に薄層形成されたトナー層は、一様に潜像担持体10との対向部である現像部へ搬送される。
この現像部において、トナー担持体14上に薄層形成されたトナー層は、図2に示す電源27によってトナー担持体14と潜像担持体10の両者間に印加された直流バイアスによって、潜像担持体10上の静電潜像にトナー像として現像される。
<体積基準のメディアン径(Dv50)、個数基準のメディアン径(Dn50)の測定方法>
トナー粒子の体積基準のメディアン径(Dv50)、および個数基準のメディアン径(Dn50)は、以下のようにして算出する。測定装置としては、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター(株)製)を用いる。測定条件の設定及び測定データの解析は、付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター(株)製)を用いる。なお、測定は実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで行う。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター(株)製)が使用できる。
なお、測定、解析を行う前に、以下のように前記専用ソフトの設定を行った。
前記専用ソフトの「標準測定方法(SOMME)を変更」画面において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター(株)製)を用いて得られた値を設定する。「閾値/ノイズレベルの測定ボタン」を押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、「測定後のアパーチャーチューブのフラッシュ」にチェックを入れる。
前記専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定」画面において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
具体的な測定法は以下のとおりである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250mL丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mLを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、専用ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100mL平底ビーカーに前記電解水溶液約30mLを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業(株)製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.3mL加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetra150」(日科機バイオス(株)製)を準備する。超音波分散器の水槽内に約3.3lのイオン交換水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを約2mL添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行ない、体積基準のメディアン径(Dv50)、および個数基準のメディアン径(Dn50)を算出する。
<粒度分布の算出>
粒度分布は下記の計算式4により導かれる数値を指標とした。
体積基準のメディアン径(Dv50)÷個数基準のメディアン径(Dn50)…式4
上記指標は数値が1に近いほど粒度分布がシャープなことを表す。以下この指標をDv50/Dn50とする。
<難水溶性無機微粒子のゼータ電位測定>
本発明における難水溶性無機微粒子のゼータ電位値(ζt)及びゼータ電位の平均値に対する標準偏差(σt)の測定は、Zetasizer Nano ZS(MALVERN社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「Dispersion Technology software 4.20」(MALVERN社製)を用いて算出した。具体的な測定方法は下記のとおりである。
(1)難水溶性無機微粒子を含有する水系媒体の製造が完了した後、ただちに70℃まで昇温した。その後、各実施例の重合時、または蒸留時に対応する、ゼータ電位調整またはpH調製を行った。
ゼータ電位調整:電荷決定イオン含有水溶液の添加
pH調製:水酸化ナトリウム水溶液添加
(2)その後、ただちに調製容器内から水系媒体を一部抜き取り、容積10mLのシリンジに移した。次に、シリンジ先端を、イオン交換水で2回とも洗いしたゼータ電位測定用キャピラリーセル(DTS1060−Clear disposable zeta cell)の片方のサンプルポートに挿入し、気泡が発生しないよう水系媒体をゆっくりと注いだ。液がキャピラリ部分に隙間なく注入されたことを確認した後、二つのサンプルポートに栓をした。
(3)セルを測定装置のセルホルダーに差し込み、検出部の蓋を閉じた。下記の測定条件で測定を行った。
F(ka)selection Model:Smoluchowski
Dispersant:Water
Temperature:重合または蒸留時温度(通常は70℃)
Result Calculation:General Purpose
(4)測定終了後、表示される測定結果のレポート画面において、「Zeta Potential」の値をゼータ電位の平均値とした。
<スラリーおよび無機微粒子を含む水系分散媒体のpH測定>
スラリーおよび無機微粒子を含む水系分散媒体のpHはJIS Z8802−1984の7で規定された測定方法により、以下のようにガラス電極によるpH計測定する。まず、電極を洗浄したものをJIS Z8802−1984の7で規定された手法により、pH計の調整を行う。
次に、測定サンプルを測定値が変化しない程度の液量10〜25mLをとり、そのサンプルの液温が±0.1℃以上変化がないようにし、上述したJIS Z8802−1984の7で規定されたガラス電極を有するpH計により測定を行う。引き続いて測定される3回の結果が、用いるpH計の再現性に応じて、それぞれ±0.02、±0.05、又は±0.1以内の範囲で一致するまで行った値を平均し、水系媒体のpHとする。
<微小粒子率、アスペクト比の測定方法>
トナー粒子の微小粒子率およびアスペクト比は、フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000」(シスメックス(株)製)によって、校正作業時の測定及び解析条件で測定した。
具体的な測定方法は、以下のとおりである。
まず、ガラス製の容器中に予め不純固形物などを除去したイオン交換水約20mLを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業(株)製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.2mL加える。更に測定試料を約0.04g加え、超音波分散器を用いて2分間分散処理を行い、測定用の分散液とする。その際、分散液の温度が10℃以上40℃以下となる様に適宜冷却する。超音波分散器としては、発振周波数50kHz、電気的出力150Wの卓上型の超音波洗浄器分散器(例えば「VS−150」((株)ヴェルヴォクリーア製))を用いる。そして、水槽内には所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2mL添加する。
測定には、対物レンズとして「LUCPLFLN」(倍率20倍、開口数0.40)を搭載した前記フロー式粒子像分析装置を用い、シース液にはパーティクルシース「PSE−900A」(シスメックス(株)製)を使用した。前記手順に従い調製した分散液を前記フロー式粒子像分析装置に導入し、HPF測定モードで、トータルカウントモードにて2000個のトナー粒子を計測する。そして、粒子解析時の2値化閾値を85%とし、解析粒子径を粒子周囲長とし6.332μm以上、400.0μm未満に限定し、6.332μm未満の粒子の存在比率を微小粒子率とした。アスペクト比は解析粒子径を円相当径(個数)とし4.044μm以上、100.0μm未満に限定し算出した。
測定にあたっては、測定開始前に標準ラテックス粒子(例えば、Duke Scientific社製の「RESEARCH AND TEST PARTICLES Latex Microsphere Suspensions 5100A」をイオン交換水で希釈)を用いて自動焦点調整を行う。その後、測定開始から2時間毎に焦点調整を実施することが好ましい。
なお、本願実施例では、シスメックス(株)による校正作業が行われた、シスメックス(株)が発行する校正証明書の発行を受けたフロー式粒子像分析装置を使用した。解析粒子径を粒子周囲長6.332μm以上、400.0μm未満、および、解析粒子径を円相当径(個数)4.044μm以上、100.0μm未満、に限定した以外は、校正証明を受けた時の測定及び解析条件で測定を行った。
本発明を以下に示す実施例により具体的に説明する。以下にトナー粒子の製造方法について記載する。
〔実施例1〕
下記の手順によってトナーを製造した。 水系媒体と重合性単量体組成物の総量が、20kgになるように、下記の比率で材料を調整した。
(顔料分散組成物の調製)
スチレン21.55質量部に対して、C.I.ピグメントレッド122を2.23質量部及びC.I.ピグメントレッド150を1.35質量部、荷電制御剤(ボントロンE88;オリエント化学工業(株)製)を0.42質量部用意した。これらを、アトライタ(日本コークス工業(株)製)に導入し、半径1.25mmのジルコニアビーズを用いて200rpmにて25℃で180分間撹拌を行い、顔料分散組成物を調製した。
(着色剤含有組成物の調製)
下記材料を同一容器内に投入しT.K.ホモミクサー(特殊機化工業(株)製)を用いて、周速20m/秒にて混合・分散した。
・顔料分散組成物 25.76質量部
・スチレン 9.60質量部
・n−ブチルアクリレート 13.10質量部
・ポリエステル樹脂 2.20質量部
・スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸メチル−αメチルスチレン共重合体
5.35質量部
(スチレン/メタクリル酸/メタクリル酸メチル/αメチルスチレン=80.85/2.50/1.65/15.0、ピーク分子量:Mp=19,700、重量平均分子量:Mw=7,900、ガラス転移温度:Tg=96℃、酸価=12.0mgKOH/g、Mw/Mn=2.1)
・スルホン酸基含有樹脂(アクリベースFCA−1001−NS、藤倉化成製)
0.44質量部
更に、60℃に加温した後、炭化水素ワックス(HNP−9;日本精蝋(株)製)8.0質量部を投入し、30分間分散・混合を行い、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)4.44質量部を溶解し、着色剤含有組成物を調製した。
(水系分散媒体1の調製)
造粒タンクにイオン交換水144.15質量部、リン酸ナトリウム12水和物2.01質量部、10質量%塩酸0.83質量部を添加しリン酸ナトリウム水溶液を作成し、60℃に加温した。イオン交換水9.53質量部に塩化カルシウム2水和物1.36質量部を溶解し塩化カルシウム水溶液を得た。前述のリン酸ナトリウム水溶液に塩化カルシウム水溶液を添加し、T.K.ホモミクサー(特殊機化工業(株)製)を用いて周速25m/秒にて30分撹拌した。
(造粒)
水系分散媒体1中に着色剤含有組成物を投入し、温度60℃、窒素雰囲気下において、T.K.ホモミクサー(特殊機化工業(株)製)にて周速20m/秒で撹拌した。次いで造粒タンク下部より、造粒タンク内の混合液を連続的に抜き出しタンク上部に混合液を戻し循環させた。循環ライン中に具備したキャビトロン(太平洋機工(株)製)を用いてローター周速40m/秒にて着色剤含有組成物を水系分散媒体中で分散させた。キャビトロンを通過した積算流量が、造粒タンクに仕込んだ液量の5倍となるまで循環させ、着色剤含有組成物の分散液を得た。
(重合)
着色剤含有組成物の分散液を別のタンクに移し、パドル撹拌翼で撹拌しつつ温度70℃に昇温した。5時間反応させた後、更に85℃に昇温し、2時間反応させた。
反応後のスラリーのpHを測定したところ、5.2であった。並行して分散剤のpHを5.2に調整してゼータ電位を測定したところ、13mVであった。
重合終了時のサンプルの粒度測定をベックマン・コールターにより行ったところ、重量平均径D4は5.9μmであった。
(蒸留)
重合工程終了後、重合スラリーを、図1の蒸留タンク1に移送し、タンク内の撹拌を開始した。次いで、給水タンク39内に逆浸透膜で濾過して精製した水(RO水)1000kgとエタノールアミン(沸点:170℃)80gを投入し、10分間撹拌を開始し、ボイラー水を作成した。撹拌停止後、給水タンク39の内部を目視したところ、RO水とエタノールアミンは、均一に混和していた。次に、給水タンク39から簡易ボイラー38:K007(日本電熱(株)製)にボイラー水の供給を開始し、水蒸気の作成を開始した。
次いで、簡易ボイラー38から、蒸留タンク1内に5kg/時間の流量で水蒸気の供給を開始した。この時、水蒸気配管31の温度計33及び圧力計34は、それぞれ、200kPaと120℃を表示していた。水蒸気供給開始から、25分後に98℃に達した。この時刻を蒸留開始時刻とした。このときのスラリーのpHを測定したところ8.8であった。
並行して分散剤のpHを8.8に調整してゼータ電位を測定したところ、30mVであった。
その後、蒸留操作を4時間継続した時点で蒸留操作を終了した。蒸留終了時のサンプルの粒度測定をベックマン・コールターにより行った。重量平均径D4が6.2μmであった。
この結果、蒸留中にトナーの合一は、ほとんど生じておらず、良好な蒸留操作であった。
(洗浄/濾過/乾燥)
冷却後、塩酸を加えpHを1.4にし、2時間撹拌しトナー粒子の分散液を得た。トナー粒子の分散液を濾別し、水洗後、温度40℃にて48時間乾燥しトナー粒子を得た。
得られたトナー粒子の体積基準のメディアン径(Dv50)、個数基準のメディアン径(Dn50)、を表2に示す。
(外添)
このトナー粒子100.0質量部に対し、ジメチルシリコーンオイルで表面処理された疎水性シリカ微粉体1.0質量部(数平均一次粒子径:7nm)をFMミキサー(日本コークス工業(株)製)で10分間乾式混合してトナーを得た。
得られたトナーの現像性評価を以下に示す方法で行った。その結果を表2に示す。
<画像評価>
図3に示す画像形成装置を用い、極低温低湿環境下(温度0℃、相対湿度5%)において画像評価を行った。画像形成装置について、以下に説明する。
図3は、非磁性一成分接触現像方式の電子写真プロセスを利用した、600dpiレーザービームプリンタ(HEWLETT PACKARD製:Color LaserJet CP4005)改造機の概略図である。本実施例では、下記(a)〜(g)の条件を追加改造した装置を使用した。
(a)該トナー担持体の回転周速は、感光体との接触部分において同方向であり、該感光体回転周速に対し160%となるように駆動した。
(b)本発明における画像形成装置のプロセススピードは250mm/秒であり、これに対する、トナー担持体の周速は400mm/秒である。
(c)トナー担持体にトナーを塗布する手段として、現像器内に発泡ウレタンゴムからなる塗布ローラを設け、該トナー担持体に当接させた。塗布ローラには、約−550Vの電圧を印加する。
(d)該トナー担持体上のトナーのコート層を制御するために、樹脂をコートしたステンレス製ブレードを用いた。
(e)現像時の印加電圧をDC成分(−450V)のみとした。
該画像形成装置に用いられるトナー担持体と同径、同硬度、同抵抗を有するゴムローラーの表面に市販の塗料をごく薄く塗布し、画像形成装置を仮組みしたあと該ゴムローラーを取り外し、光学顕微鏡によりステンレスブレードの表面を観察し、NE長を測定した。NE長(自由長)は1.30mmであった。
(f)クリーニングブレードの当接圧を初期設定の75%にした。
(g)4色のカートリッジステーションの中でカートリッジが入っていないステーションがあってもマシンが正常に作動するように調整した。
これらのプロセスカートリッジの改造に適合するよう電子写真装置に以下のように改造及びプロセス条件設定を行った。
改造された装置はローラ帯電器(直流のみを印加)を用い像担持体を一様に帯電する。帯電に次いで、レーザー光で画像部分を露光することにより静電潜像を形成し、トナーにより可視画像とした後に、電圧を+700V印加したローラによりトナー像を転写材に転写するプロセスを持つ。
感光体帯電電位は、暗部電位を−600Vとし、明部電位を−150Vとした。
以上の条件で、極低温低湿環境下(温度0℃、相対湿度5%)の環境下にて、0.5%の印字比率の画像を10,000枚までプリントアウトするに際して、初期と10,000枚耐久後と30,000枚耐久後、以下に示す画像評価を行った。
なお、評価する際には、本発明のマゼンタトナーが入ったカートリッジは画像形成装置のマゼンタステーションに入れて行った。
(カブリの評価)
カブリの測定については、東京電色社製の反射濃度計、REFLECTMETER M
ODEL TC−6DSを使用して、標準紙及びプリントアウト画像の非画像部の反射率を測定した。測定で用いられるフィルターには、グリーンフィルターを用いた。測定結果から下記の式よりカブリを算出し、以下の基準で評価した。
カブリ(反射率:%)=標準紙上の反射率(%)−サンプル非画像部の反射率(%)
A;カブリ(反射率)が0.5%未満
B;カブリ(反射率)が0.5%以上、1.0%未満
C;カブリ(反射率)が1.0%以上、2.0%未満
D;カブリ(反射率)が2.0以上
評価上、Aが最もよく、Dが最も悪い。
〔実施例2〕
実施例1において、蒸留工程のボイラー水作成時に給水タンク39内へのエタノールアミンの投入を実施せず、蒸留開始時のpHは5質量%水酸化ナトリウム水溶液を添加することにより5.2に調整した。上記以外は実施例1と同様の条件、方法でトナーを得た。実施例2において、Va、Vbはそれぞれ13、18であった。また、a、bはそれぞれ5.1、6.2であった。
つまり、実施例2では、蒸留工程において、塩基性成分を含むスチームを蒸留容器中に投入しない。
〔実施例3〕
実施例2において、蒸留開始時のpHを9.2に調整した。上記以外は実施例2と同様の条件、方法でトナーを得た。実施例3において、Va、Vbはそれぞれ13、32であった。また、a、bはそれぞれ4.9、9.2であった。
〔実施例4〕
実施例2において、蒸留開始時のpHを13.9に調整した。上記以外は実施例2と同様の条件、方法でトナーを得た。実施例4において、Va、Vbはそれぞれ13、35であった。また、a、bはそれぞれ4.9、13.9であった。
〔実施例5〕
(水系分散媒体2の調製)
リン酸ナトリウム水溶液用イオン交換水を144.77質量部に、塩化カルシウム溶解用イオン交換水を8.98質量部に、塩化カルシウム2水和物を1.28質量部に、変更した以外は、水系分散媒体1の調製例と同様の方法により水系媒体2を調製した。
実施例2において、水系分散媒体1の代わりに水系分散媒体2を用いた。また、蒸留開始時のpHを7.1に調整した。上記以外は実施例2と同様の条件、方法でトナーを得た。実施例5において、Va、Vbはそれぞれ12、20であった。また、a、bはそれぞれ5.2、7.1であった。
〔実施例6〕
(水系分散媒体3の調製)
リン酸ナトリウム水溶液用イオン交換水を145.09質量部に、塩化カルシウム溶解用イオン交換水を8.71質量部に、塩化カルシウム2水和物を1.24質量部に、変更した以外は、水系分散媒体1の調製例と同様の方法により水系媒体3を調製した。
実施例2において、水系分散媒体1の代わりに水系分散媒体3を用いた。また、蒸留開始時のゼータ電位調整を、10質量%塩化マグネシウム水溶液を投入することにより行った。さらに、蒸留開始時のpHを7.3に調整した。上記以外は実施例2と同様の条件、方法でトナーを得た。実施例6において、Va、Vbはそれぞれ10、25であった。また、a、bはそれぞれ5.1、7.3であった。
〔実施例7〕
実施例6において、水系分散媒体3の代わりに水系分散媒体1を用いた。また、蒸留開始時のpHを5.5に調整した。上記以外は実施例6と同様の条件、方法でトナーを得た。実施例7において、Va、Vbはそれぞれ13、25であった。また、a、bはそれぞれ5.5、6.0であった。
〔実施例8〕
実施例7において、蒸留開始時のpHを4.9に調整した。上記以外は実施例7と同様の条件、方法でトナーを得た。実施例8において、Va、Vbはそれぞれ13、25であった。また、a、bはそれぞれ5.0、4.9であった。
〔実施例9〕
(炭酸カルシウム微粒子分散液の調製)
造粒タンクにイオン交換水148.44質量部、炭酸ナトリウム0.561質量部を添加し炭酸ナトリウム水溶液を作成し、60℃に加温した。イオン交換水7.77質量部に塩化カルシウム2水和物1.11質量部を溶解し塩化カルシウム水溶液を得た。前述の炭酸ナトリウム水溶液に塩化カルシウム水溶液を添加し、T.K.ホモミクサー(特殊機化工業(株)製)を用いて周速30m/秒にて30分撹拌した。その後、5質量%水酸化ナトリウム水溶液でpHを10に調整した。
実施例2において、水系分散媒体1の代わりに炭酸カルシウム微粒子分散液を用いた。また、蒸留開始時のゼータ電位調整を、10質量%塩化カルシウム水溶液を投入することにより行った。また、蒸留開始時のpHを10.3に調整した。上記以外は実施例2と同様の条件、方法でトナーを得た。実施例9において、Va、Vbはそれぞれ13、25であった。また、a、bはそれぞれ10.0、10.3であった。
〔実施例10〕
(炭酸マグネシウム微粒子分散液の調製)
造粒タンクにイオン交換水148.68質量部、炭酸ナトリウム0.561質量部を添加し炭酸ナトリウム水溶液を作成し、60℃に加温した。イオン交換水7.56質量部に塩化マグネシウム6水和物1.08質量部を溶解し塩化マグネシウム水溶液を得た。前述の炭酸ナトリウム水溶液に塩化マグネシウム水溶液を添加し、T.K.ホモミクサー(特殊機化工業(株)製)を用いて周速30m/秒にて30分撹拌した。その後、5質量%水酸化ナトリウム水溶液でpHを8.1に調整した。
実施例2において、水系分散媒体1の代わりに炭酸マグネシウム微粒子分散液を用いた。また、蒸留開始時のゼータ電位調整を、10質量%塩化マグネシウム水溶液を投入することにより行った。また、蒸留開始時のpHを8.2に調整した。上記以外は実施例2と同様の条件、方法でトナーを得た。実施例10において、Va、Vbはそれぞれ13、25であった。また、a、bはそれぞれ8.1、8.2であった。
〔実施例11〕
(水酸化マグネシウム微粒子分散液の調製)
造粒タンクにイオン交換水145.01質量部、10質量%水酸化ナトリウム水溶液4.23質量部を添加し、60℃に加温した。イオン交換水7.56質量部に塩化マグネシウム6水和物1.08質量部を溶解し塩化マグネシウム水溶液を得た。前述の造粒タンクに塩化マグネシウム水溶液を添加し、T.K.ホモミクサー(特殊機化工業(株)製)を用いて周速30m/秒にて30分撹拌した。その後、10%炭酸ナトリウム水溶液でpHを12.0に調整した。
実施例2において、水系分散媒体1の代わりに水酸化マグネシウム微粒子分散液を用いた。また、蒸留開始時のゼータ電位調整を、10質量%塩化マグネシウム水溶液を投入することにより行った。また、蒸留開始時のpHを12.1に調整した。上記以外は実施例2と同様の条件、方法でトナーを得た。実施例11において、Va、Vbはそれぞれ13、25であった。また、a、bはそれぞれ12.0、12.1であった。
〔実施例12〕
(水系分散媒体4の調製)
水系分散媒体1の調製例において、塩化カルシウム水溶液を添加する代わりに、下記の塩化カルシウム2水和物、塩化アルミニウム混合溶液を添加した。
塩化カルシウム2水和物、塩化アルミニウム混合溶液は、塩化カルシウム2水和物1.09質量部および塩化アルミニウム6水和物0.272質量部を、溶解用イオン交換水9.53質量部に溶解させて得た。
上記以外の方法は、水系分散媒体1の調製と同様の方法により水系媒体4を調製した。
実施例2において、水系分散媒体1の代わりに水系分散媒体4を用いた。また、蒸留開始時のゼータ電位調整を、10質量%塩化マグネシウム水溶液を投入することにより行った。また、また、蒸留開始時のpHを5.2に調整した。上記以外は実施例2と同様の条件、方法でトナーを得た。実施例12において、Va、Vbはそれぞれ13、25であった。また、a、bはそれぞれ5.1、5.2であった。
〔実施例13〕
(硫酸バリウム微粒子分散液の調製)
造粒タンクにイオン交換水142.37質量部、10%希硫酸5.19質量部を添加し、60℃に加温した。イオン交換水9.03質量部に塩化バリウム2水和物1.29質量部を溶解し塩化バリウム水溶液を得た。前述の造粒タンクに塩化バリウム水溶液を添加し、T.K.ホモミクサー(特殊機化工業(株)製)を用いて周速30m/秒にて30分撹拌した。その後、5質量%水酸化ナトリウム水溶液でpHを5.1に調整した。
実施例2において、水系分散媒体1の代わりに硫酸バリウム微粒子分散液を用いた。また、蒸留開始時のゼータ電位調整を、10質量%塩化バリウム水溶液を投入することにより行った。また、蒸留開始時のpHを5.2に調整した。さらに、洗浄工程においては塩酸を加えた後、硫酸バリウムが完全に溶解するまで加熱を行った。上記以外は実施例2と同様の条件、方法でトナーを得た。実施例13において、Va、Vbはそれぞれ13、25であった。また、a、bはそれぞれ5.2、5.2であった。
〔実施例14〕
実施例7において、蒸留開始時のpHを5.2に調整した。上記以外は実施例7と同様の条件、方法でトナーを得た。実施例14において、Va、Vbはそれぞれ13、15であった。また、a、bはそれぞれ5.2、5.2であった。
〔実施例15〕
実施例7において、水系分散媒体1の代わりに水系分散媒体3を用いた。また、蒸留開始時のpHを7.0に調整した。上記以外は実施例7と同様の条件、方法でトナーを得た。実施例15において、Va、Vbはそれぞれ10、33であった。また、a、bはそれぞれ5.0、7.0であった。
〔比較例1〕
実施例13において、蒸留開始時の硫酸バリウム無機微粒子のゼータ電位が、重合時のゼータ電位以下となるように10質量%硫酸を加えて調整した。また、この際、5質量%水酸化ナトリウム水溶液によってpHを5.2に調整した。上記以外は実施例13と同様の条件、方法でトナーを得た。比較例1において、Va、Vbはそれぞれ13、9であった。また、a、bはそれぞれ5.1、5.2であった。
〔比較例2〕
実施例1において、蒸留開始時のpHを5.2に調整した。また、蒸留開始時の無機微粒子のゼータ電位と重合時のゼータ電位の差が2.0未満となるように10質量%塩化カルシウム水溶液を加えて調整した。上記以外は実施例1と同様の条件、方法でトナーを得た。比較例2において、Va、Vbはそれぞれ13、14であった。また、a、bはそれぞれ5.1、5.2であった。
〔比較例3〕
実施例1において、蒸留開始時のpHを10.0に調整した。また、蒸留開始時の無機微粒子のゼータ電位と重合時のゼータ電位の差が25.0より大きくなるように10質量%塩化カルシウム水溶液を加えて調整した。上記以外は実施例1と同様の条件、方法でトナーを得た。比較例3において、Va、Vbはそれぞれ13、40であった。また、a、bはそれぞれ5.1、10であった。
表1に、実施例、比較例における重合開始時のゼータ電位Va、蒸留開始時のゼータ電位Vb、および重合開始時のpH(a)、蒸留開始時のpH(b)などを示す。
表2に、得られたトナーのDv50、Dv50/Dn50、10μm以上の粒子の占める割合、アスペクト比、微小粒子率、画像評価結果などを示す。


<粗大粒子評価>
トナー粒子の粗大粒子を表す指標としては、重量分布において粒径10μm以上の粒子が占める割合を使用する。すなわち、10μm以上の粒子が占める割合が多いほど、粒子が合一もしくは、粗大化したことを表す。下記の評価基準において、Aが最も優れた結果であり、Dが最も劣った結果であることを意味する。
A:0%以上1.0%未満
B:1.0%以上3.0%未満
C:3.0%以上5.0%未満
D:5.0%以上
<微小粒子率評価>
トナー粒子中に占める微小粒子の割合が高いと、現像スジ等の画像弊害を引き起こす原因となる。粒子周囲長が6.332μm未満の粒子の存在比率を微小粒子率とした。下記の評価基準において、Aが最も優れた結果であり、Dが最も劣った結果であることを意味する。
A:0%以上10.0%未満
B:10.0%以上15.0%未満
C:15.0%以上25.0%未満
D:25.0%以上
<アスペクト比評価>
トナー粒子の合一の有無を示す指標としては、アスペクト比(短軸/長軸)を使用する。
粒子同士の合一が少なく、粒子像がより円形の時にアスペクト比Rは1に近づき、粒子同士の合一が多く、粒子像の針状度が高くなればなるほどアスペクト比Rは小さい値になる。トナー粒子のアスペクト比Rが小さい場合、トナー粒子の真球性が低下するため、現像性や転写性が低下する場合がある。下記の評価基準において、Aが最も優れた結果であり、Dが最も劣った結果であることを意味する。
A:0.915%以上
B:0.900%以上0.915%未満
C:0.880%以上0.900%未満
D:0.880%未満
1:蒸留タンク 2:撹拌翼 3:撹拌軸
4:撹拌モーター 5:気液界面 6:温度調節用のジャケット
7:蒸留容器内温度計 8:ジャケット温度計 9:容器排出弁
10:潜像担持体(感光ドラム) 11:潜像担持体接触帯電部材 12:電源
13:現像ユニット 14:トナー担持体 15:トナー供給ローラ
16:規制部材 17:非磁性トナー
23:現像剤容器 24:規制部材支持板金 25:撹拌部材
26:当接面 27:電源 29:帯電ローラ
30:抑圧部材 31:水蒸気配管 32:水蒸気バルブ
33:水蒸気温度計 34:水蒸気圧力計 35:凝縮水タンク
36:コンデンサ 37:ベントライン 38:簡易ボイラー
39:給水タンク
101a〜d:感光ドラム 102a〜d:一次帯電手段
103a〜d:スキャナー 104a〜d:現像部
106a〜d:クリーニング手段
108b:給紙ローラ 108c:レジストローラ
109a:静電吸着搬送ベルト 109b:駆動ローラ
109c:固定ローラ 109d:テンションローラ
110 :定着器 110c:排出ローラ
113 :排出トレー S:記録媒体

Claims (4)

  1. 重合性単量体および着色剤を含む重合性単量体組成物の粒子を難水溶性無機微粒子を含む水系媒体の中で形成する造粒工程、該重合性単量体組成物の該粒子に含まれる該重合性単量体を重合することによりトナー粒子を得る重合工程、及び、該トナー粒子の分散液から有機揮発物質を除去する蒸留工程、を有するトナー粒子の製造方法であって、
    該重合工程における該難水溶性無機微粒子のゼータ電位をVa(mV)とし、
    該蒸留工程における該難水溶性無機微粒子のゼータ電位をVb(mV)としたときに、下記式1及び式2を満たすことを特徴とするトナー粒子の製造方法。
    式1 0<Va<Vb
    式2 2≦Vb−Va≦25
  2. 該難水溶性無機微粒子が、
    カルシウムイオン、マグネシウムイオン、及びアルミニウムイオンからなる群より選ばれる少なくとも一種の陽イオンと、
    炭酸イオン、水酸化物イオン、及びリン酸イオンからなる群より選ばれる少なくとも一種の陰イオンと
    からなる塩である請求項1に記載のトナー粒子の製造方法。
  3. 該難水溶性無機微粒子は塩化カルシウム水溶液とリン酸ナトリウム水溶液を混合することによって調製され、かつ、
    該難水溶性無機微粒子のリン酸イオンに対するカルシウムイオンの化学当量が1.65以上であり、かつ、
    該重合工程におけるスラリーのpHをaとし、該蒸留工程におけるスラリーのpHをbとしたとき、下記式3を満たすようにbを調整する請求項1または請求項2に記載のトナー粒子の製造方法。
    式3 1≦b−a≦9
  4. 該蒸留工程において、塩基性成分を含むスチームを蒸留容器中に投入する請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のトナー粒子の製造方法。
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