JP2017081233A - 自動車の前部車体構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】衝突荷重を、エプロンレインの上面部及び下面部と連結部材とに効率的に分散させて、ヒンジピラーに効率的に伝達させることのできる、自動車の前部車体構造を提供する。
【解決手段】自動車の前部車体構造1であって、上下に延びるヒンジピラー2と、ヒンジピラー2の上部から前方に延びるエプロンレイン10と、エプロンレイン10の下方でヒンジピラー2との間を筋交い状に連結する連結部材20と、を備え、エプロンレイン10は、前後方向にわたって連続的に延在する上面部及び下面部を有し、該下面部には、後方下方に傾斜した傾斜方向Sに分岐され、連結部材20が接合される傾斜面部35が設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車の前部車体構造に関する。
自動車の前部車体構造として、上下に延びるヒンジピラーと該ヒンジピラーの上部から前方に延びるエプロンレインとを連結部材により筋交い状に連結し、エプロンレインに伝達された衝突荷重を、エプロンレインから直接にヒンジピラーに伝達させると共に、連結部材を介してヒンジピラーに伝達させるようにしたものが知られている。
例えば、特許文献1には、連結部材を、その前端面で、前後方向に延びるエプロンレインの下面部に突き当てて連結したものが示されている。また、特許文献2には、エプロンレインを前後方向に延びる上側枝部と、該上側枝部から分岐されて後方下方に傾斜した傾斜方向に延びる下側枝部(連結部材)とに、側面視で二股Y字状に形成することが示されている。なお、いずれのエプロンレインも、中空の閉断面形状に形成されている。
特開2009−255705号公報 特開2004−306803号公報
ところで、特許文献1の構造では、エプロンレインの上面部及び下面部は前後方向に連続的に延在しており、衝突荷重はエプロンレインを介してロス無くヒンジピラーに伝達されるようになっている。しかしながら、連結部材は、前端部がエプロンレインの下面部に突き当てて接合されているので、エプロンレインの下面部から連結部材への荷重伝達経路は、接合部において屈曲することになる。この結果、エプロンレインから連結部材に伝達される衝突荷重は、屈曲した接合部においてロスが生じやすい。
また、特許文献2の構造では、エプロンレインは中空状に形成されているので、二股Y字状部において、エプロンレインの上面部は上側枝部の上面部へ前後方向に連続的に延在すると共に、エプロンレインの下面部は下側枝部の下面部へ傾斜方向に連続的に延在している。しかしながら、エプロンレインの下面部は、中空の二股Y字状部において分断されるために、上側枝部の下面部へ前後方向に連続的に延在していない。
したがって、エプロンレインから上側枝部及び下側枝部に伝達される衝突荷重は、エプロンレインの上面部及び下面部に対して連続的に延在している上側枝部の上面部及び下側枝部の下面部に効率的に伝達されるが、連続的に延在していない上側枝部の下面部には効率的に伝達されにくい。
すなわち、エプロンレインから連結部材を介してヒンジピラーへの衝突荷重を伝達する荷重伝達経路に関して、エプロンレインの上面部及び下面部と連結部材とに効率的に分散させてヒンジピラーへ効率的に伝達させる観点で更に改良する余地がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、衝突荷重を、エプロンレインの上面部及び下面部と連結部材とに効率的に分散させてヒンジピラーに効率的に伝達させることのできる、自動車の前部車体構造を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本願発明は次のように構成したことを特徴とする。
本願の請求項1に記載の発明は、自動車の前部車体構造であって、上下に延びるヒンジピラーと、前記ヒンジピラーの上部から前方に延びるエプロンレインと、前記エプロンレインの下方で前記ヒンジピラーとの間を筋交い状に連結する連結部材と、を備え、前記エプロンレインは、前後方向にわたって連続的に延在する上面部及び下面部を有し、該下面部には、後方下方に傾斜した傾斜方向に分岐され、前記連結部材が接合される第1面部が設けられていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の発明において、前記エプロンレインは、前方に位置する前部エプロンレインと、後方に位置する後部エプロンレインとに分割されており、前記前部エプロンレインは、少なくとも下面部が、サスペンションタワーに一体形成されており、該下面部には、前記第1面部と、前後方向に延びる第2面部と、が設けられており、前記第1面部に、前記連結部材が、前記傾斜方向に沿って接合され、前記第2面部に、前記後部エプロンレインが、前後方向に沿って接合されていることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、前記請求項2に記載の発明において、前記第1面部及び前記第2面部は、車幅方向に隣接して設けられていることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、前記請求項2又は3に記載の発明において、前記第2面部は、前記第1面部から上方に突出するように設けられていることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、前記請求項2又は3に記載の発明において、前記第2面部は、前記第1面部から下方に凹設されて設けられていることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、前記請求項1〜5のいずれか1つに記載の発明において、前記第1面部は、前記エプロンレインに一体形成されていることを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、前記請求項1〜5のいずれか1つに記載の発明において、前記第1面部は、前記エプロンレインとは別部材として形成されていることを特徴とする。
前記の構成により、本願各請求項の発明によれば、次の効果が得られる。
まず、請求項1に記載の発明によれば、前後方向わたって連続的に延在しているエプロンレインの下面部には、後方下方に傾斜した傾斜方向に分岐して延びる第1面部が設けられている。したがって、エプロンレインに作用する衝突荷重を、エプロンレインの上面部及び下面部を介する前後方向への荷重伝達経路と、エプロンレインの下面部から第1面部で分岐されて連結部材を介する傾斜方向への荷重伝達経路とに効率的に分散させて、ヒンジピラーへ効率的に伝達させることができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、高剛性に形成されるサスペンションタワーを荷重伝達経路に介在させることによって、衝突荷重をより効率的に伝達できる。また、連結部材及び後部エプロンレインは、それぞれの延在方向に沿って第1面部及び第2面部に接合されているので、これらの接合部において荷重伝達経路が屈曲しておらず、より効率的に衝突荷重を伝達させることができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、第1面部と第2面部とが車幅方向に隣接して位置するので、エプロンレインの下面部における荷重伝達経路を、前後方向にわたって分断させることなく連続的に構成しながらも、連結部材を介した傾斜方向にも分断させることなく連続的に分岐させることができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、エプロンレインの下面部が第1面部の上方に位置する場合でも、エプロンレインの下面部を、第2面部に前後方向に連続的に接続できる。
また、請求項5に記載の発明によれば、エプロンレインの下面部が第1面部と同程度の高さ若しくは下方に位置する場合でも、エプロンレインの下面部を、第2面部に前後方向に連続的に連結できる。
また、請求項6に記載の発明によれば、部品点数の増大を抑制できる。さらにエプロンレインに一体形成することにより、第1面部及び第2面部の剛性を高めることができ、衝突荷重をより一層効果的に伝達できる。
また、請求項7に記載の発明によれば、エプロンレインの形状の制約を受けることがないので、第1面部及び第2面部の形状の自由度を高めることができる。
すなわち、本発明による自動車の前部車体構造によれば、衝突荷重を、エプロンレインの上面部及び下面部と連結部材との3つの荷重伝達経路に効率的に分散させて、ヒンジピラーに効率的に伝達できる。
本発明の一実施形態に係る前部車体構造を示す斜視図である。 図1の前部車体構造の分解斜視図である。 図1の前部車体構造の側面図であり。 図3のIV−IV線における断面図である。 図3のV−V線における断面図である。 図3のVI−VI線における断面図である。 前部エプロンレイン部材と、後部エプロン部材及び第1連結部材との、接合部の変形例を示す図である。
以下、本発明の一実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。以下の説明では、自動車の前部車体構造を車幅方向の一方側(右側)について説明するが、他方側(左側)についても同様である。また、各図において示す、前/後、内/外、及び上/下の各方向はそれぞれ、特段の説明がある場合を除いて、車両の前後方向、車幅方向、及び上下方向の各方向を示している。
図1は、本発明の一実施形態に係る前部車体構造1を示している。図1に示すように、前部車体構造1は、車室(図示しない)の前方側部において上下に延びるヒンジピラー2と、ヒンジピラー2の上部から前方に延びるエプロンレイン10と、エプロンレイン10の下方でヒンジピラー2との間を筋交い状に連結する連結部材20と、を備えている。前部車体構造1は、車両の衝突時に作用する衝突荷重(例えば前突時における前突荷重)が、エプロンレイン10から直接にヒンジピラー2に伝達されると共に、エプロンレイン10から連結部材20に分散されてヒンジピラー2に伝達されるようになっている。
エプロンレイン10の車幅方向内側には、前後方向に延びるサイドフレーム5が設けられている。サイドフレーム5とエプロンレイン10との間には、サスペンションタワー部31を有するサスペンションタワー部構造体(サスペンションタワー)30が車幅方向に架け渡されている。サスペンションタワー部構造体30とヒンジピラー2との間には、該領域を、車幅方向に区画するエプロンパネル3が設けられている。
ヒンジピラー2は、上下方向に延びる閉断面構造に構成されており、フロントドア(不図示)が開閉可能に枢支されるようになっている。
エプロンレイン10は、前方に位置する前部エプロンレイン11と、後方に位置する後部エプロンレイン12と、に分割されている。前部エプロンレイン11は、サスペンションタワー部31の車幅方向外側において前方に延びており、後部エプロンレイン12は、前部エプロンレイン11とヒンジピラー2とを前後方向に連結しており、それぞれ前後方向に延びる閉断面構造に構成されている。
連結部材20は、前端部がエプロンレイン10の下面部に接合され、後方下方に傾斜した傾斜方向Sに延びる第1連結部材21と、第1連結部材21の後端部とヒンジピラー2の下部とを前後方向に連結する第2連結部材22と、に分割されている。
図2は、前部車体構造1の分解斜視図を示している。図2に示すように、前部エプロンレイン11(図1参照)は、サスペンションタワー部構造体30の車幅方向外側部分に、前部エプロンレイン部材13を接合することによって構成されている。後部エプロンレイン12(図1参照)は、エプロンパネル3に、後部エプロンレイン部材14を接合することによって構成されている。
サスペンションタワー部構造体30は、サスペンションタワー部31と、ホイールハウス上面部32とを一体的に有しており、これらが例えばアルミダイカスト法によって一体形成されている。サスペンションタワー部31には、サスペンション(不図示)の上部が締結固定されるようになっている。ホイールハウス上面部32は、サスペンションタワー部31の車幅方向外側において、フロントタイヤ(不図示)を収容するホイールハウス4の上面部を構成している。
また、サスペンションタワー部構造体30は、ホイールハウス上面部32の車幅方向内側の端部から上方に延びる縦壁部33と、縦壁部33の上端部から車幅方向内側に延びてサスペンションタワー部31の外周に接続されているフランジ部34とを備えている。したがって、サスペンションタワー部構造体30の車幅方向外側部分には、ホイールハウス上面部32と縦壁部33とによって、前後方向に延びるL字状断面が構成されている。
ホイールハウス上面部32の後端部には、傾斜方向Sに延びる傾斜面部(第1面部)35と、傾斜面部35から上方に隆起されて、頂面部36aが略水平方向に延びる隆起部(第2面部)36と、が一体的に形成されている。換言すると、ホイールハウス上面部32の後端部において、傾斜面部35と隆起部36とが、車幅方向において隣接している。なお、後述するように、傾斜面部35と隆起部36とによって、ホイールハウス上面部32の後端部を前後方向と傾斜方向Sとに分岐させて、それぞれに後部エプロンレイン部材14及び第1連結部材21が接続されるようになっている。
また、ホイールハウス上面部32の後部には、ホイールハウス4の後面部を構成するホイールハウス後部パネル6が傾斜方向Sに沿って接合されている。ホイールハウス後部パネル6は、下部が第2連結部材22の前端部に接合されている。
前部エプロンレイン部材13は、前後方向に延びる上面部13aと、上面部13aの車幅方向外側の端部から下方に延びる側面部13bと、を有する逆L字状断面に形成されている。また、側面部13bには、下縁部から車幅方向外側に延びるフランジ部13cが形成されている。
後部エプロンレイン部材14は、前後方向に延びる上面部14a及び下面部14bと、上面部14a及び下面部14bの車幅方向外側の縁部を上下に接続する側面部14cと、を有し、車幅方向内側が開口した断面コ字状に形成されている。
第1連結部材21は、後方下方に傾斜した傾斜方向Sに延びる後面部21aと、後面部21aの車幅方向外側の縁部から下方に延びる側面部21bと、を有する逆L字状断面に形成されている。また、後面部21aには、車幅方向内側の縁部から上方に延びるフランジ部21cが形成されている。側面部21bには、下縁部から車幅方向外側に延びるフランジ部21dが形成されている。
第2連結部材22は、前後方向に延びる上面部22a及び下面部22b(図3参照)と、上面部22a及び下面部22bの車幅方向外側の縁部を上下に接続する側面部22cと、を有し、車幅方向内側が開口した断面コ字状に形成されている。
以下、各部材同士の接合について、図3〜図6を併せて参照して説明する。図4〜図6は、図3に示す側面図の各位置における断面図を示している。
まず、図4を参照して、後部エプロンレイン部材14とエプロンパネル3との接合を説明する。図4に示すように、車幅方向内側が開口したコ字状断面の後部エプロンレイン部材14は、エプロンパネル3に車幅方向外側から接合されている。これによって、後部エプロンレイン12が、前後方向に延びる閉断面構造に構成されている。
次に、引き続き図4を参照して、第1連結部材21とエプロンパネル3及びホイールハウス後部パネル6との接合を説明する。逆L字状に形成された第1連結部材21は、エプロンパネル3とホイールハウス後部パネル6とでL字状断面に形成された部分に車幅方向外側から接合されている。具体的には、第1連結部材21は、後面部21aに形成したフランジ部21cをエプロンパネル3に沿わせて接合され、側面部21bに形成したフランジ部21dをホイールハウス後部パネル6に沿わせて接合されている。
これによって、第1連結部材21とエプロンパネル3及びホイールハウス後部パネル6との間に、後方下方に傾斜した傾斜方向S(図1参照)に延びる閉断面構造が構成されている。
次に、図5を参照して、サスペンションタワー部構造体30と前部エプロンレイン部材13との接合を説明する。図5に示すように、逆L字状断面に形成された前部エプロンレイン部材13は、ホイールハウス上面部32と縦壁部33とでL字状断面に形成されたサスペンションタワー部構造体30の車幅方向外側部分に車幅方向外側から接合されている。具体的には、前部エプロンレイン部材13は、上面部13aの車幅方向内側の端部をフランジ部34に沿わせて接合され、フランジ部13cをホイールハウス上面部32に沿わせて接合されている。
これによって、前部エプロンレイン11が、前後方向に延びる閉断面構造に構成されている。前部エプロンレイン11の下面部及び車幅方向内側の側壁部は、サスペンションタワー部構造体30のホイールハウス上面部32及び縦壁部33によってそれぞれ構成され、前部エプロンレイン11の上面部及び車幅方向外側の側壁部は、前部エプロンレイン部材13の上面部13a及び側面部13bによってそれぞれ構成されている。
また、図2に示すように、車幅方向内側が開口したコ字状断面の第2連結部材22は、エプロンパネル3に車幅方向外側から接合されている。これによって、第2連結部材22とエプロンパネル3との間で前後方向に延びる閉断面構造が構成されている。
次に、前部エプロンレイン部材13の後端部における、後部エプロンレイン部材14及び第1連結部材21との接合部について説明する。まず、図2を参照して、後部エプロンレイン部材14は、下面部14bの前端部14d(細かいハッチングを付して示す)が、ホイールハウス上面部32に形成された隆起部36の頂面部36a(細かいハッチングを付して示す)に、前後方向に沿って接合されている。
第1連結部材21は、側面部21bに形成したフランジ部21dの上端部21e(粗いハッチングを付して示す)が、ホイールハウス上面部32に形成された傾斜面部35(粗いハッチングを付して示す)に、傾斜方向Sに沿わせて接合されている。
したがって、図6に示すように、ホイールハウス上面部32(すなわち前部エプロンレイン11の下面部)の後端部において、後部エプロンレイン部材14の前端部14dと隆起部36の頂面部36aとの接合部と、第1連結部材21の上端部21eと傾斜面部35との接合部が、車幅方向に隣接している。また、後部エプロンレイン部材14の上面部14a及び側面部14cはそれぞれ、前部エプロンレイン部材13の上面部13a及び側面部13bの内側に接合されるようになっている。また、第1連結部材21の側面部21bは、上端部が後部エプロンレイン部材14の側面部14cと前部エプロンレイン部材13の側面部13bとの間に接合されている。
これによって、図3に示すように、前部エプロンレイン11の上面部から後部エプロンレイン12の上面部にわたって前後方向に連続的に延在する第1荷重伝達経路F1が構成されると共に、これに加えて、後部エプロンレイン12の下面部にわたって前後方向に連続的に延在する第2荷重伝達経路F2と、前部エプロンレイン11の下面部から分岐されて第1連結部材21の前面部にわたって傾斜方向Sに連続的に延在する第3荷重伝達経路F3とが構成される。
上述した本実施形態に係る前部車体構造1よれば、以下の効果を奏する。
エプロンレイン10は、下面部が前後方向わたって連続的に延在している一方で、該下面部には、後方下方に傾斜した傾斜方向Sに延びる傾斜面部35が設けられている。したがって、エプロンレイン10に作用する衝突荷重を、エプロンレインの上面部及び下面部を介する前後方向への第1及び第2荷重伝達経路F1,F2と、エプロンレインの下面部から傾斜面部35で分岐されて第1連結部材を介する傾斜方向Sへの荷重伝達経路F3とに分散させて、ヒンジピラー2へ効率的に伝達させることができる。
また、通常、高剛性に形成されるサスペンションタワー部構造体30を荷重伝達経路に介在させることによって、衝突荷重をより効率的に伝達できる。また、第1連結部材21及び後部エプロンレイン部材14は、それぞれの延在方向に沿って傾斜面部35及び隆起部36の頂面部36aに接合されているので、これらの接合部において第2及び第3荷重伝達経路F2,F3が屈曲しておらず、より効率的に衝突荷重が伝達される。
また、エプロンレイン10は、前部エプロンレイン11と後部エプロンレイン12とに分割されており、更に、前部エプロンレイン11は、少なくとも下面部がサスペンションタワー部構造体30に一体形成されているので、エプロンレイン10を単純化した部材で構成することができ、これによって、形状自由度を高めつつも製造性を向上できる。
傾斜面部35と隆起部36とが車幅方向に隣接して位置しているので、エプロンレイン10の下面部における第2及び第3荷重伝達経路F2,F3を、前後方向にわたって分断させることなく連続的に構成しながらも、第1連結部材21を介した傾斜方向Sにも分断させることなく連続的に分岐させることができる。
また、隆起部36を傾斜面部35から隆起させて形成することによって、後部エプロンレイン部材14の下面部14bが傾斜面部35の上方に位置する場合でも、後部エプロンレイン部材14の下面部14bを、隆起部36の頂面部36aに前後方向に沿って連続的に接合できる。
また、傾斜面部35及び隆起部36をサスペンションタワー部構造体30に一体形成することによって、部品点数の増大を抑制できると共に、傾斜面部35及び隆起部36の剛性を高めることができ、衝突荷重をより一層効果的に伝達できる。
また、前部エプロンレイン部材13の側面部13bに形成したフランジ部13cと、第1連結部材21の側面部21bに形成したフランジ部21dとによって、ホイールハウス上面部32からホイールハウス後部パネル6にかけて連続的に延在するフランジ部が構成されることになる。これによって、ホイールハウス4において車幅方向外側の縁部が効果的に補強されることになり、ホイールハウス4の剛性を効果的に向上させることができる。
上記実施形態では、隆起部36を傾斜面部35から隆起させて形成したが、例えば図7aに示すように、傾斜面部35に対して凹設された凹部360として形成してもよい。これによって、後部エプロンレイン部材14の下面部14bが傾斜面部35と同程度の高さ若しくは下方に位置する場合でも、後部エプロンレイン部材14の下面部14bを、凹部360の底面360aに前後方向に沿って連続的に接合できる。
また、上記実施形態では、傾斜面部35及び隆起部36をサスペンションタワー部構造体30に一体に形成したが、傾斜面部35及び/又は隆起部36をサスペンションタワー部構造体30とは別体として形成し、これを接合してもよい。例えば、図7bに示すように、別体として隆起部361を形成してもよい。これによって、エプロンレイン10の形状の制約を受けることがないので、傾斜面部35及び/又は隆起部36の形状の自由度を高めることができる。
また、上記実施形態では、傾斜面部35と隆起部36とを車幅方向に隣接させて設けたが、図7cに示すように、傾斜面部352と後方延在部362とを上下に重複させて設けてもよい。
また、上記実施形態では、連結部材20を、第1連結部材21と第2連結部材22とに分割したが、分割しなくてもよい。
特許請求の範囲に記載された本発明の精神および範囲から逸脱することなく、各種変形及び変更を行うことも可能である。
以上説明したように、本発明に係る自動車の前部車体構造1によれば、エプロンレイン10に作用する衝突荷重を、エプロンレイン10の上面部及び下面部を介して前後方向に連続的に延在する第1及び第2荷重伝達経路F1,F2と、エプロンレイン10の下面部から第1連結部材21を介して傾斜方向Sに連続的に延在する第3荷重伝達経路F3に効率的に分散させて、ヒンジピラーに効率的に伝達できるので、この種の製造技術分野において好適に利用される可能性がある。
1 前部車体構造
2 ヒンジピラー
3 エプロンパネル
4 ホイールハウス
5 サイドフレーム
6 ホイールハウス後部パネル
10 エプロンレイン
11 前部エプロンレイン
12 後部エプロンレイン
13 前部エプロンレイン部材
14 後部エプロンレイン部材
20 連結部材
21 第1連結部材
22 第2連結部材
30 サスペンションタワー部構造体
31 サスペンションタワー部
32 ホイールハウス上面部
35 傾斜面部
36 隆起部
S 傾斜方向
F1〜F3 第1〜第3荷重伝達経路

Claims (7)

  1. 上下に延びるヒンジピラーと、
    前記ヒンジピラーの上部から前方に延びるエプロンレインと、
    前記エプロンレインの下方で前記ヒンジピラーとの間を筋交い状に連結する連結部材と、を備え、
    前記エプロンレインは、前後方向にわたって連続的に延在する上面部及び下面部を有し、該下面部には、後方下方に傾斜した傾斜方向に分岐され、前記連結部材が接合される第1面部が設けられている自動車の前部車体構造。
  2. 前記エプロンレインは、前方に位置する前部エプロンレインと、後方に位置する後部エプロンレインとに分割されており、
    前記前部エプロンレインは、少なくとも下面部が、サスペンションタワーに一体形成されており、該下面部には、前記第1面部と、前後方向に延びる第2面部と、が設けられており、
    前記第1面部に、前記連結部材が、前記傾斜方向に沿って接合され、
    前記第2面部に、前記後部エプロンレインが、前後方向に沿って接合されている、
    請求項1に記載の自動車の前部車体構造。
  3. 前記第1面部及び前記第2面部は、車幅方向に隣接して設けられている、
    請求項2に記載の自動車の前部車体構造。
  4. 前記第2面部は、前記第1面部から上方に隆起するように設けられている、
    請求項2又は3に記載の自動車の前部車体構造。
  5. 前記第2面部は、前記第1面部から下方に凹設されて設けられている、
    請求項2又は3に記載の自動車の前部車体構造。
  6. 前記第1面部は、前記エプロンレインに一体形成されている、
    請求項1〜5のいずれか1つに記載の自動車の前部車体構造。
  7. 前記第1面部は、前記エプロンレインとは別体として形成されている、
    請求項1〜5のいずれか1つに記載の自動車の前部車体構造。
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